リプレイ
グレン・ゲンジ
新宿島に手ぇ出そうってんなら…覚悟してなくてもブッ殺す!
大筒ロボか…バズーカなら俺も持ってるぜ
声を破壊に変えるパラドクスのバズーカをな…!
大きく息を吸い…大声を出す!ぶっ飛べぇぇぇぇ!
ついでに言うとヴォイスバズーカは、広域破壊用の砲撃じゃねえ
お前らクロノヴェーダだけをぶちのめすための砲撃だ
だからお前らが喰らえ!喰らえ!喰らえええ!!!
策使う奴がいるかどうかは知らねえ。だが俺が前に出て暴れれば、頭使った戦い方もやりやすいんじゃねえかな
どっちみち、俺は力の限り突っ込むだけだ!行くぜ!
金刺・鞆
長岡京も、その上空に出でるわれらの拠点も襲わせはしない。みながわれらの勝利を願い、ともに戦地へ赴いているのです。
ここは最大級の要地にて、迅速制圧のため先制攻撃つかまつる。いざ、いざ!
早駆けて距離を詰め、敵陣前衛の合間を縫うように動き回りましょう。攻城戦用の大砲など、自軍に向けて取り扱うものではありますまい。加えて『彩映水鏡』での撹乱も行ないながら攻め立てます。
同士討ちを誘発できれば最上級の成果、そうはならずとも敵の攻勢を幾分妨害できましょう。
天魔武者とやらの鎧う鋼は随分と硬そうな。その大砲とやらとどちらが強いのでしょう?
わたくし、とても試してみとうございます。ええ、ええ。
奴崎・娑婆蔵
連中、揃いも揃ってでけえ飛び道具を、ああもズラリとなんとまあ――
よござんす
遠方からでけえのを射掛けて来やがるってんなら、その仕儀に付き合ってやろうじゃァありやせんか
いかなる遠間をも斬って落とす『八ツ裂き娑婆蔵』の殺人技芸――
恐れなせえ
そこはあっしの〝間合い〟でさァ
・敵勢を広く見渡せる位置に布陣
・『トンカラ刀』抜刀、刀身にパラドクス【闇刃放出】を番えて振りかぶり待つ
・敵が放つ弾を狙い【両断】す
・時に味方への着弾を前に斬って落とし、時に射出直後に斬って落とし敵を爆発に巻き込みと、遠距離斬撃を援護射撃として運用する
・引き際を見て離脱を図り出す際には、最速の「突きで撃つ闇刃放出」を解禁し敵勢を牽制する
●正面突破
大江山の麓に続く道を、赤い甲冑の武者が進む。身の丈ほどもあろうかという大筒の砲を携えた彼等は、やはりこの界隈でも異質な存在と言えるだろう。機械仕掛けの鎧武者、その精鋭として送り出された『大筒入道』達は、大江山に築かれた砦を、そしてその先にある長岡京を目指して進軍していた。断片の王たる安倍晴明が降伏を申し出た今、彼等の目的はそれを邪魔する勢力の撃退――当然ながら、その道行きの先には新宿島も含まれる。
「新宿島に手ぇ出そうってんなら……覚悟してなくてもブッ殺す!」
その歩みを阻むべく、進軍する彼等に真っ向から挑みかかったのはグレン・ゲンジ(赤竜鬼グレン・g01052)だ。大筒入道達は立ち塞がる彼を消し飛ばさんと、即座に砲を構えるが。
「バズーカなら俺も持ってるぜ……」
大きく息を吸う、それだけで装填の終わるグレンの側が一手早い。
「ぶっ飛べぇぇぇぇ!!」
『ヴォイスバズーカ』、赤竜の咆哮が大地と空を揺るがし、大音声と共に衝撃波が敵前衛を薙ぎ払う。同じ『砲撃』と言えど、彼の攻撃は敵のものとは違い、クロノヴェーダだけを穿つパラドクスだ。それゆえに、一つの遠慮もなく彼はそれを連続で解き放った。
「喰らえ! 喰らえ! 喰らえええ!!!」
嵐のように吹き荒れる叫びが敵陣を乱す。だが敵の数を考えれば、正面切ってのこの攻撃はかなりの危険が伴う。グレンの咆哮に倒れた者を踏み越え、列を成す大砲がめいめいに彼の方を向いた。
「揃いも揃ってでけえ飛び道具を、ああもズラリとなんとまあ――」
壮観、とでも言うべきか。陽光を反射する巨大な砲の列を見下ろし、奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)がそう呟く。彼の意場所はグレンの居場所より後方、敵の布陣を広く見渡せる場所だ。ああして統率の取れた砲列は脅威ではあるが、その一つ一つは巨大である分狙いを読むことは容易い。
「よござんす。その仕儀に付き合ってやろうじゃァありやせんか」
抜き放ったトンカラ刀を、遠間にも構わず振りかぶり、娑婆蔵は『その瞬間』に振り下ろす。刃の閃きと共に、溢れ出た殺意の黒が、僅かに遅れてそれをなぞった。
彼方の敵兵が放つ赤い光線、グレンを狙ったその一射を、黒い斬撃が塗り潰す。
「恐れなせえ、そこはあっしの〝間合い〟でさァ」
続く一太刀は別の個体の放った砲弾を空中で両断。敵の『呼吸』を捉えた殺人技芸は、ついに発射寸前の砲を切り裂いた。砲弾を打ち出すはずの火薬が爆ぜて、砲列のさなかに赤く炎の花が咲く。俄かに生じた混乱、娑婆蔵が文字通り切り開いた好機を逃さず、グレンと金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)が飛び込んでいった。
「行くぜ!」
「いざ、いざ! お相手つかまつる!」
力強く、金棒を振るって切り込むグレンとは対照的に、鞆は素早く、敵の合間にその身を滑り込ませるように進む。敵兵の得物である大筒は、攻城にさえも使えるほど強力であるがゆえに、自陣の真ん中で軽々に撃ち放せるものではない。その特性を突いた彼女は、『彩映水鏡』――パラドクスで空中に生み出したそれを駆使し、身を隠し、敵の伸ばす手から逃れながら敵陣を撹乱していく。
こうして稼いだ時間、そして倒した敵の数が、この後に控えている大戦の結果に直結する。長岡京に新宿島、ディアボロス達の勝利を願い、ともに戦地に立つ彼等の行く末を思えばこそ、ここで手を抜くわけにはいかない。
――しかしながら、と彼女は思う。天魔武者とやらの纏う鎧は随分と硬そうに見える。あのいかにも重そうな大筒による砲撃と、どちらが強いのだろう。
「とても試してみとうございますね……」
興味津々、戦場のさなかでありながら湧いてしまった好奇心のまま、鞆は水鏡をそこに顕現させる。組み合わせたそれらはある一点で像を結び、『迂闊にも戦場で足を止めてしまった少女』の姿を、手頃な敵に被せて見せた。
浮き兵を狙うのは戦の常、敵からしてみれば自陣で暴れる敵を潰す機会がようやく訪れたようなもの。鏡像に釣られた大筒入道が大砲と化したその腕を掲げ、砲弾を放つ。轟音と共に発射されたそれは、水鏡を突き破ると、その向こうに居た別の大筒入道へと突き刺さった。
「何、を……!?」
大砲と装甲では大砲の側が勝ったらしい、胴を貫かれた個体は膝をついて倒れる。周囲の敵兵に動揺が走り、改めて鞆の姿を捉えてなお、鏡像を疑い攻撃の手が止まった。だが砲撃ではなく近距離での打撃なら、そんな考えで振るわれた腕を扇で払い、一歩引いたところに、ゲンジの金棒が振り下ろされる。地を抉る程の衝撃が、両者を引き離し――。
「そろそろ頃合いか?」
「一度退きましょう」
短く交わした言葉に呼応するように、娑婆蔵の、最速の『突き』による黒刃が、二人に向けられた砲を射抜き、照準を逸らす。
「そら、今の内でさァ」
そんな声が聞こえたような気がして、その間に二人は踵を返す。出来るだけ多くの敵を巻き添えに、陣形を引っ掻き回しながら、彼等は戦場から離脱していった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
【狐変身】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
ブランク・ヴァラック
※ 連携・アドリブ OK
おーおー、大将のストレスぶつけられる下っ端は可哀想だが、重い期待で送り出される立場ってのも大変そうだなぁ
どこの社会もこういう感じかぁ、しんどいよなぁ
じゃあ、とりあえず、潰せる奴らは潰してこっか
仲間がいるなら、敵の霹靂撃ちの光弾をオレのパラドクスで弾かせて道を作ろうかい
ただ降ってくる軌道なんて対処しやすいからな、機先を制するのはこっちにもらおうか
もしオレがボッチなら、基本方針は変えずに守りと攻めで半々に分けて攻撃する
戦争だしな、無傷で勝てるたぁ思っちゃいねえ
ハイリスクハイリターンを狙っていくぜ
渦中・浪刃
※連携・アドリブ歓迎
ディヴィジョンを売り渡すだけでも看過できぬというのに
新宿島にまで手を伸ばすか…実に強欲ですね
怒りに任せた勢いだけで、我等を打ち破れるとは思わないで頂きたい
【飛翔】で軍勢の上空を飛び回り
[観察][情報収集]、全体の動きの把握に努め
軍勢の中の崩しやすい場所を[看破]
急降下し、敵の間をすり抜けるようにして飛ぶ
片影を[投擲]して[撹乱]を狙い
足並みが崩れたところで【双翼魔弾】
敵の攻撃は飛行の軌道を僅かに変えることで避ける
同士討ちしてくれると有難いのですがね
一体でも多く削り、次の戦いを有利にしたい
この世界を確実に奪還する為にも
頃合いを見て離脱
戦いは始まったばかり
続く戦いに備えなければ
レジーナ・ネイサン
今の内に削れるだけ削っとくって事だね、了解
色々と狙ってる事もあるようだけど
そちらの思惑など何一つ通りゃしないって知って頂こうじゃないの
飛翔で空中を常に移動しながら敵に接近していく
広範囲を撃てるってんなら、曲線交えその分大きく動いて
少しでも彼らの狙いをブレさせ撹乱を狙う
赤色の光が砲台に点ったら要注意だな
……赤は最近、良い色だなって思う事が多いんだけどね
あなた達のソレは頂けないや
砲撃の合間に双翼魔弾
今まさに撃とうとしていたヤツを狙おう
吹き飛ばして敵陣に向け誤爆が出来たらより上々
ま、攻撃さえ止められればいいか
深追いは禁物だね
囲まれたりする前にある程度打撃を入れられたら速やかに退こう
じゃ、またね
●強襲
正面から撹乱を仕掛けたディアボロス達の手により、俄かに敵陣に乱れが生じる。少なからぬ動揺と、それを諫める声。体制を整えようという対応の早さは、やはり彼等が使命を帯びた精鋭であるからか。
「おーおー、大将のストレスぶつけられる下っ端は可哀想だが、重い期待で送り出される立場ってのも大変そうだなぁ」
そんな敵の様子を察し、ブランク・ヴァラック(腹黒狐・g05765)が揶揄うように笑う。地理的にはともかく、時代としては遠く離れたディヴィジョンであろうとも、この縦社会は共通したものらしい。希望があるようなないような、しんどい話だと同情するようなことを言いながらも、彼はしっかりと敵の次手を潰しにかかる。混乱を脱した彼等は安全手を選ぶだろう――予想しやすいそれ、天空へ向けての一射に、こちらも魔力球を撃ち上げることで応じた。
雷のような轟きと共に天へと放たれる無数の光、敵の大筒から発射されたそれは、大きく広がりながら一帯へ降り注ぐ。
「上空からの範囲攻撃で機先を制したいんだろうが……」
そうはいかない。襲い来る小さな光弾の群れに対し、ブランクの放った10の魔力球が踊り、弾き飛ばすようにして道を描く。
『大銀錠・冥帝』。魔力球はそのまま降下していき、射撃体勢の大筒入道を打ち据えた。
「それじゃ、後は任せた」
今の一手によって少なからず状況は動くはず。機先を制するのはこっちだと、ブランクは空に出来た『道』を見上げた。
「ディヴィジョンを一つ手に入れるだけでは飽き足らず、新宿島にまで手を伸ばすか……実に強欲ですね」
「まあ、色々と狙ってる事もあるようだけど……」
渦中・浪刃(渦隠・g02250)、そしてレジーナ・ネイサン(灰色キャンバス・g00801)、飛翔効果を駆使した二人が、光弾の合間に出来た道を辿る様にして、敵陣上空に至った。
「そちらの思惑など何一つ通りゃしないって知って頂こうじゃないの」
見下ろしたそれは、威圧的な甲冑の彩る赤い海。隊列を組む多数の大筒入道の姿が平野を埋めて、木立の緑の合間からも覗いている。そして漣が広がる様に、巨大な黒の砲口が順にこちらを向いていく。
「……赤は最近、良い色だなって思う事が多いんだけどね」
何が原因とは改めては言わないけれど、とにかく。今眼下に見える赤、殺意と共に向けられたこの色は、ちょっと好きになれそうにない。
飛行経路は鋭く、不規則に。狙いを付けられ辛いように飛んだレジーナは、敵の軍勢が放つ赤の光条から身を躱す。一発もらえば叩き落とされる――そんな危険地帯を舞って、眼下に灯る赤色を探し、急降下。
「そこ!」
背に負う黒い翼から、追跡する魔弾を放つ。狙いは赤い光が生まれる瞬間、発射直前の大筒だ。二つの魔弾がそれを打ち据え、横倒しにすれば、暴発したパラドクスが敵陣の上に赤いラインを描いた。
「ま、上々かな?」
同士討ちを誘発することに成功した彼女は、反撃を避けるべく急速に空へと上がる。崩した場所へ追撃をかけたいところだが、目立つ動きをしたところから深追いするのはマズい。的確な判断と言えるだろう。
「ええい、体勢を整えろ!」
「さっさと撃ち落とすぞ!」
乱れた隊列の中で怒号が飛び交う、その合間に、レジーナに代わって急降下してきた浪刃が滑り込む。
「――怒りに任せた勢いだけで、我等を打ち破れるとは思わないで頂きたい」
上空から俯瞰していた彼の見立てでは、敵陣を食い破るのにここが最適だったのだろう。地上すれすれの低空を、敵の合間を縫うようにして飛翔。牽制代わりの棒手裏剣を駆使して立て直しの暇を与えない。
灰とターコイズブルーの瞳が敵を捉えて、浮足立った敵へとパラドクスによる魔弾を見舞った。
追尾する魔弾が敵の一体を打ち倒し、そうして生じた混乱の中、側方から飛んでくる砲撃を見切って、飛行軌道を若干逸らす形で躱す。結果的にこちらも同士討ちを誘うことができたが――赤い光条が僅かに掠めた我が身を見遣って、浪刃もまた追撃を思いとどまる。
可能ならば一体でも多く敵を削っておきたい。このまま続ければさらなる戦果を稼げただろうか。しかしながら、それは反撃を受ける可能性と背中合わせのものでもある。
「今は、こんなところですか」
これはまだ、大きな戦の前哨戦に過ぎない。確実にそちらに備えるべく、浪刃は一時撤退を選んだ。
「無傷で勝てるたぁ思っちゃいねえが……ま、続きは後に取っておくか」
ブランクの放つ援護射撃で牽制を行う内に、ディアボロス達は戦域を離脱する。
「じゃ、またね」
飛びそうになった帽子を押さえつつ、レジーナが最後に一度振り返る。
彼等と決着を付け、その指揮官と対峙する時は、そう遠くはないだろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エイティーン】LV1が発生!
【飛翔】LV2が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
八上・霞
今度は平安と戦争なんだね。しかも戦国時代も絡んでるとか。
しかも敵は新宿島を目指してくるんだってねー。それはいけない。
難しいこと考えるのは苦手だけど、とりあえずぶっ飛ばして行こっかー。
さてさて、まずは敵さんを観察するところから。
真正面から突っ込むのは流石に命が危ないからね。
できるだけ少数の集団を見つけたら、
【トラップ生成】で足元に転びそうな罠を作ってみたいな。
上手く転んでくれるか、気がそっちに向いたりしているうちに
飛び込んで『不転揺点』で攻撃しよう。
見た目は機械っぽいけど、生命力はたっぷりありそうだし、
しっかり私も【ドレイン】していくよー。
※連携・アドリブ大歓迎
※刀持ってますが抜刀しません
九重・古安
戦局への影響もだが……長岡京に留まっている陰陽師たちのためにも、まずは後方の安全を確保せねば、か。
ただし目的は戦力の削減、下手に欲張らずに少数の相手を各個撃破する形を狙おう。
敵は分かりやすい砲撃戦特化、正面から当たれば近づく前に撃ち抜かれるだろうが、腕と一体化して小回りの利かないその得物こそ狙いどころと見た。
目立つ戦槌を相手の真上近くに投げつけて注意を引きつけ、衝打の繋装で一気に叩きつける!
狙うべきは大筒の砲口近く、上から衝撃を加えて砲が敵の足元を向くように仕向ける。自爆で砲を潰せれば良し、そうでなくとも体勢を立て直す前に距離を詰めてトドメを刺しに行く。
砲兵の間合いと侮ったのが運の尽きだ。
青天井・イカス
ディヴィジョンの譲渡ねェ
奴サンも大胆ナこと考エるモンだ
マ、手前ラの土地ジャねぇトコ売り買イしよウなンザ、分不相応ッテ事分かッテもらワねェとナ
こウいう工作の捗リそウな道、俺ァ好キだゼ?
敵の進路方向の脇道ニ、草むらガ動く仕掛ケを点々と作っテ行く
暴れンのハ嫌いじゃネェが、多勢ヲ相手にしたカねェし
うまーク分散しテくれヨ
警戒に来タ様子見役を一体一体、確実にアサシネイトキリングで減らシテ行くゼ
恐ラく正面カら派手に暴れル奴もイルだろウしナ
コッチはソレに乗ジて暗躍サせてモラうカね
敵の注意ヲ逸らセれば、暴レる奴らモ乗り込ミ易くナルだロウしナ
此方の怪我人の増加等、状況次第デ速ヤかに撤退
絡み等のアレンジ歓迎
●奇襲
正面切って暴れる者達が敵の先鋒とぶつかりあい、別のディアボロス達が空中から強襲を仕掛ける。それらの攻撃によって後続の動きに乱れが生じ、戦場となった場所からいくらか離れたこの隊も、戦闘の気配を察して援護に向かうべく転進を始めた。
砲声の響く方角に向かう内、木立の合間に踏み込んだところで、大筒入道の一体が脇道で揺れる藪を発見する。気のせいか、それとも伏兵か、定かではないまま、警戒しながらそちらへ向かうと。
「う、お――!?」
目指していたのとは違う、側方の藪へと引きずり込まれ、姿を消した。
その赤い甲冑の天魔武者に代わり、藪の隙間から青天井・イカス(このうえなく・イカス・g02133)が秘かに顔を覗かせる。幸い、敵部隊に気付いた者はいないようで。
「こウいう工作の捗リそウな道、俺ァ好キだゼ?」
次の罠へと移動を開始する。騒がしく愉快に暴れることも得意だけれど、影で動くこともまた彼の領分である。特に今回は、別働のディアボロス達が目立ちに目立ってくれているのだから一層動きやすい状況でもある。
「さテ、うまーク分散しテくれヨ……」
イカスの仕掛け自体はそう複雑なものではなく、それらしく草むらが揺れるだけのもの。しかしながらシンプルなそれを生かし、孤立した者から確実に、アサシネイトキリングで沈めていく。
「――なるほど、そういう罠の使い方もありかー」
揺れる草むらを眺めて、同じ部隊を狙っていた八上・霞(閃光・g00118)がそう頷く。イカスと同様、真正面から突っ込むのは割に合わないと判断した彼女は、その手に倣うようにして敵を一体誘い出した。
「平安と戦争って聞いてたけど、あれはまた別物なんだねー」
仕掛ける直前、うーん、と少し首を傾げながら、霞は敵の姿を観察する。
絡んできているのは戦国時代だっけ? 全身甲冑のような大筒入道の形は、平安の妖怪とはまったく風情が違う。
「見た目は機械っぽいけど……」
生命体であるならば、要領は普段と同じか。まあやってみればわかるよね、くらいの結論に至った彼女は、敵が罠を踏んで体勢を崩したのを機に、深く踏み込んでその一点を突く。『不転揺点』、手にした刀ではなくヒールの一撃で狙った箇所を穿ち、生命力を奪い取った。
度重なる奇襲、敵の意識の死角を突く形の攻撃により、反撃を許さぬままいくらかの敵を仕留める事に成功した。が、さすがにそれもここまで。
気が付けば、味方の数が減っている。ようやくそれを認識した天魔武者達は、即座に周囲を警戒し始めた。
「気を付けろ、敵はすぐ近くにいるぞ!」
藪に木陰、鬱蒼と茂る枝の間、暗がりに襲撃者の影を探す彼等は、次に姿を見せた『それ』に一斉に砲口を向けた。想定よりも大きく、無骨なシルエットが宙を舞い、彼等の上空に至る。それは木立の向こうから九重・古安(失くしたものと手にしたものと・g02347)が投げ上げた、巨大な槌だった。
「何だ――!?」
状況を理解したとは言い難いものの、放っておけばそのまま降り来るであろう槌に向け、大筒入道達は赤い光線を解き放つ。だがその光が空を切り裂く寸前に、生じた鎖が空中の槌を捕まえた。
「やはり、小回りは利かないようだな」
その呟きが聞こえたところで、腕と一体化した巨大な砲を振り上げた大筒入道達には、古安の姿を捉えることはできなかっただろう。
鈍重な彼等の隙を突く形で、鎖のもう一方の先を掴んだ古安は、それを思い切り振り下ろす。稲妻の如く下方へと叩き付けられた無骨な槌は、真上に向けられた砲の一つを強く打ち据えた。『衝打の繋装』、強打された砲は発射直前でひしゃげ、足元を向くことになる。
砲兵であるがゆえに、射程を活かした迎撃――待ちの姿勢を選んだのが運の尽き。赤い光とともに大筒入道の一体が爆ぜ飛んで、衝撃と土煙が周囲を襲った。
「こウなっちまッタら、後ハ容易イもんだナ」
混乱、分断、視界不良。暗躍する者にはこの上ない条件が整った。闇の中から浮き上がる様に、大筒入道の背後を取ったイカスがその息の根を止める。
「手前ラの土地ジャねぇトコ売り買イしよウなンザ、分不相応ッテ事分かッテもらワねェとナ」
「それに、新宿島を目指してくるとなると放っておけないからねー」
とりあえず、ドスっとやっておこうか。霞の一撃でまた敵部隊の数が減る。
「悪く思うな」
残った兵が最後に見たのは、古安によって振り上げられた巨大な槌。
三者三様、確実に獲物を仕留めたことで、此処の小部隊は本隊に知られぬまま全滅した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
●作戦成功
ディアボロス達の襲撃により、山名宗全の放った精鋭達は目的を達する前にその数を減らした。部隊全体数を考えればまだ楽観はできないが、この成果は後々、互いに軍としてぶつかり合う際に明らかになるだろう。
平安の地を巡る戦いは、すぐそこまで迫っている。