アレクサンドリア調査(海水浴)

 攻略旅団の提案により、重臣王朝エジプトの時代の2000年後に、プトレマイオス朝の首都となるアレクサンドリアの調査を行う事になりました。
 2000年後にアレクサンドリアと呼ばれる場所は、何もない海岸で特に怪しい物はなさそうです。
 確認の為、暫く、その地に留まり、何もない事を確認出来たら、帰還してください。
 アレクサンドリアは海に面しているので、海水浴などをして、過ごすのも良いかもしれません。

海遊日和 ~地中海の真珠~(作者 花々実コノネ
29


#獣神王朝エジプト  #アレクサンドリア調査(海水浴) 


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#獣神王朝エジプト
🔒
#アレクサンドリア調査(海水浴)


0



「新宿島の夏は暑いですね~」
 久住・野乃(六尾のもふ狐・g03512)はそう言って、停車中のパラドクストレインを指した。
「ということで、この電車で海辺に行きませんか?」

 攻略旅団の提案により、獣神王朝エジプトの港町、未来のアレクサンドリアがある地域へ向かうパラドクストレインが現れた。
「攻略旅団では他に、アラビア地域の調査も提案されていたのですけど、そちらは『海』になっているので、今回調査できるのはアレクサンドリアのある地域だけです」
 といっても、と野乃は続ける。
「2000年後にアレクサンドリアが出来る場所、なので今は特に何もない場所です。危ないことも無いみたいなので、気楽に行ってきてくださいね」
 時代が進めば、アレクサンドロスによって都市が建設され、ファロス島の大灯台や図書館などが作られてゆくのだが、今あるのは小さな港町だけだ。だがその分、面している海や砂浜は美しい。
「海で遊ぶにはもってこいの場所です。未来のアレクサンドリアに思いを馳せながら、地中海を楽しんでみてはどうでしょう」

 到着したら念のためしばらく海辺に留まり、何もないことが確認できたらパラドクストレインで帰還する。留まっている間も警戒などは必要ないので、思い思いに過ごせば良い。
 たとえば、と野乃は提案する。
「良く晴れているので、海水浴とか……あとはお魚を釣ってみたりとか。もし釣れたら浜辺で焼いて食べるのもいいですよね」
 浜辺でのんびり過ごしてみたり、誰かと賑やかに過ごしてみたり。
 たまにはゆるっと海遊び。
「楽しんできてくださいね」
 野乃はにこにことディアボロスたちを送り出した。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
3
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【飛翔】
7
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【狐変身】
1
周囲が、ディアボロスが狐に変身できる世界に変わる。変身した狐は通常の狐の「効果LV倍」までの重量のものを運べるが、変身中はパラドクスは使用できない。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【照明】
2
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【隔離眼】
1
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【熱波の支配者】
2
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【冷気の支配者】
2
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、「効果LV×10度」まで低下可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【平穏結界】
2
ディアボロスから「効果LV×30m半径内」の空間が、外から把握されにくい空間に変化する。空間外から中の異常に気付く確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【過去視の道案内】
1
移動時、目的地へ向かう影が出現しディアボロスを案内してくれる世界となる。「効果LV×1日以内」に、現在地から目的に移動した人がいなければ影は発生しない。
【完全視界】
3
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【液体錬成】
2
周囲の通常の液体が、ディアボロスが望めば、8時間冷暗所で安置すると「効果LV×10倍」の量に増殖するようになる。
【水面走行】
1
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【操作会得】
2
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。
【おいしくなあれ】
2
周囲の食べ物の味が向上する。栄養などはそのまま。効果LVが高いほど美味しくなる。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【アイテムポケット】
2
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【寒冷適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、摂氏マイナス80度までの寒さならば快適に過ごせる世界に変わる。
【水中適応】
7
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が水中で呼吸でき、水温や水圧の影響を受けずに会話や活動を行える世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV4 / 【ダメージアップ】LV10(最大) / 【ガードアップ】LV7 / 【フィニッシュ】LV1 / 【反撃アップ】LV4 / 【リザレクション】LV2 / 【先行率アップ】LV3 / 【ドレイン】LV2 / 【アヴォイド】LV4 / 【ダブル】LV5 / 【ロストエナジー】LV6 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

花々実コノネ
 地中海の真珠と呼ばれる、アレクサンドリアの調査……といっても、まだ何もない場所ですので、メインは海遊びです。
 夏だー、海だー、とお楽しみください。
41

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


テクトラム・ギベリオ
ナイル川を見た時も驚いたが、これほどとは…。
やはり雄大な自然に触れると自分がどれほど小さな存在か実感する。
しかしここも都市になると思えば人の文明力も素晴らしい。少々もったいないがな。

さて。本日は遊びに来た訳ではない。(いや結局遊ぶのだが)
毛玉の水克服の為の訓練だ。
サーヴァントの『毛玉』を喚びそのまま砂浜におろす。

いいか毛玉。これより先水中での戦闘が激化するかもしれん。
その度に不機嫌になられては困るのだ。今のうちに少しでも水に慣れなさい。

装飾品を外してごく浅瀬で毛玉と遊ぶ。
いつも遊んでいるボール、猫じゃらし、おやつ、etc…
ありとあらゆる物を使ってご機嫌をとりつつ水辺に誘導。

(アドリブ大歓迎)


 砂浜に立ち、海に向かい合えば、視界は上半分が空、下半分が海。視界に入るのはその2つだけ。
「これほどとは……」
 ナイル川を見たときにも驚いたが、圧倒的な水量をたたえる海から受ける衝撃は、それに勝るとも劣らない。
 アレクサンドリアの海を前に、テクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)はしばらく動けずにいた。
 雄大な自然に触れると、自分がどれほど小さな存在かを実感する。
 しかし今は小さな町しかないこの場所も、やがては人の手によって都市になる。そう思えば、人の文明力は素晴らしい。この自然が失われてしまうと思うと、少々もったいなくもあるが。
 いつまでも見ていたくなる海だが、遊びに来た訳ではない。テクトラムは海から視線を外すと、サーヴァントを喚び出した。
 ぼわんと現れる白いふわふわのボール。それがやや身をよじると、尻尾と手足、ちいさな翼が見えて、スフィンクスであるのが分かる。
 サーヴァントの『毛玉』を両手で受け止めると、テクトラムはそっと砂浜におろした。
「いいか毛玉。これより先水中での戦闘が激化するかもしれん。その度に不機嫌になられては困るのだ。今のうちに少しでも水に慣れなさい」
 そう、この環境を生かしてサーヴァントの『毛玉』に水を克服させようというのが本日の目的だ。
 パラドクス【幻水散撃】を使うたび、毛玉は若干不機嫌になる。戦闘の支障になる訳ではないが、いやそうに体を震わせている様子は少々……心に来るものがある。ここで水に慣れてくれればと、テクトラムは期待した。
 砂浜に下ろされた毛玉は、海にはまったく興味を見せず、しゃっしゃっと音を立てて砂をかいている。
「ふむ……これならどうだ」
 持参した荷物から、テクトラムはいつも遊んでいるおもちゃやおやつなどを取り出した。
 中でちりちりと鈴が鳴るボールを転がして毛玉の注意を引き、猫じゃらしをふりふりと振ってみせ、大好きなおやつをちらりと見せ。テクトラムは水辺への誘導を試みた。
 寄せる波が足に触れ、毛玉が跳び上がる。
 たちまち不機嫌になる毛玉を、なだめ、じゃらし。
 ありとあらゆる物を使って毛玉のご機嫌を取りながら、水辺訓練……いや、にゃんことの戯れは続くのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!

ソレイユ・クラーヴィア
【賽】
アドリブ連携歓迎

休暇にはもってこいですね
のんびり羽を伸ばすとしましょう

肌を出すのは少々恥ずかしいので
膝丈の水着に白いシャツを羽織り
ボタンをラフに留め
水中適応で海中散歩に出発です
おや、百は狐姿のままで泳ぐのですか?

海中は美しく神秘的で
とても素晴らしい
そして魚を捕まえるシャムスの手腕も負けず劣らずの鮮やかさ
流石のお手並みです

海から上がれば
新宿島から持ち込んだ携帯調理器具で食事にしましょう
捌いてバター焼きにしたり
大蒜やトマト、貝と合わせてアクアパッツアにしたり
付け合せは当然フランスパンです
あ、醤油…
お米も持ち込めば良かったです
黒い塊…醤油ですか?

気持ちも新たに
明日からもまた頑張っていきましょう


シャムス・ライラ
【賽】で海水浴

たまにはこんなのんびりした過ごし方も良いもの
同行者達の様子に微笑み
私も新宿島で「らっしゅがーど」なる水着を手配してみたので
早速水中適用で海へ

うん、一応銛等も用意はあったのですが
ここは自らの動体視力を信じ
素手で魚を捉える努力をしてみようかと
こう見えても諜報員
魚をも欺く隠密力で素早く捕獲
(できると良いな→獲れた数はダイス判定でお願いします)

泳ぐ狐に水中のファンタジーを感じる!

漁(?)が終わったら食事の時間
獲った魚を焼いて
百殿、黒い塊、とは…
ソレイユは料理も堪能なのか
香ばしい良い匂いに惹かれつつ
再び新宿島から持参したのは醤油
バターと醤油の組み合わせは無敵だと思っている

アドリブ等歓迎


一・百
【賽】
アドリブ歓迎

のんびり出来るのもいいな
水着にパーカーで参加
釣りが出来ると…道具を作ってきたのだが…
銛?素手で取るのか?シャムスなら出来そうだな

人の姿だと泳ぎが苦手
水着恥ずかしいし(胸の傷が見えるから

でも気になる…
初めての海に興味が
迷った末に狐に変身しジンのキューコンに掴まり海へ
水中適応もあるし大丈夫…
海中の光景に感動キューに掴まり漂う
魚を見つけキューが追い俺も魚取り少しは頑張りたい
(結果お任せ)
水気をはらって狐のモフモフ復活するか(身体を振るう

料理ができるなんてソレイユ凄いな
調理だけはやめろと怒られるんだ
謎の黒い塊(黒焦)しか作れない

…俺出来ること少ないな
二人共大好きだ楽しい時間ありがとう


 一定のリズムで繰り返される波の音。
 時折聞こえる海鳥の鳴き声。
 空、海、砂浜。目に入るものはすべて大きな一つながりの風景で。
 そんな場所にいると、普段の新宿島での日々がいかにせわしなかったかがわかる。
「休暇にはもってこいですね」
 ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)はアレクサンドリアの空気を確かめるように深呼吸した。
 たまにはのんびり海水浴。といっても、肌を出すのには抵抗があるため、膝丈の水着に白いシャツを羽織り、ボタンをラフに留めている。
 シャムス・ライラ(極夜・g04075)が着ているのは、新宿島で購入してきたラッシュガード。むき出しの肌は心もとなく感じられるので、こんなときも、ついカバーされる部分の多い物を選んでしまう。
 一・百(気まぐれな狐・g04201)だけは普通の水着を着用しているが、その上にしっかりとパーカーを着こんでいるため、外から水着は見えない。
「では行きましょうか」
 海に入ろうと歩き出したソレイユにシャムスが肩を並べた。
 だが百だけはパーカーに手をかけたまま、迷っていた。
 水中適応があるから溺れることはないだろうが、泳ぎは苦手だ。それに……百はとパーカーごしの胸に手を当てる。水着になれば、胸の傷痕がさらされる。
 ここで待っていようか。
 でも初めての海は気になるし、仲間の皆といっしょに行きたい。
 迷った末に狐変身した百は、ジンのキューコンに掴まって海に向かった。やっぱりこの姿が落ち着く。
「おや、百は狐姿のままで泳ぐのですか?」
 そのまま海に入った百を、ソレイユは面白そうに見やった。

 呼吸も出来るし、水の抵抗もない海底は、散策するにはもってこいの場所だ。
 海水を通した日光が、ゆらゆらとした模様を投げかけている。
 水中植物の間を通り抜ける魚の背は、きらめく銀色。
 人を恐れない魚たちは、触れられるほど近くを泳いでゆく。
 シャムスは魚を獲るために銛を用意してきていたけれど、これならば道具なしでもいけるかもしれない。挑戦してみたくなったシャムスは、魚たちの姿を目で追った。
 すばしっこい小魚。
 一抱えはありそうな大物。
 入り乱れる中で目を引く赤味を帯びた魚に寄るとも見せずに近づくと、シャムスは一気に抱え込んだ。跳ねる尾を肘で押しつけ、胸と腕の間に魚を捉える。
「流石のお手並みです」
 音の出ない海中の拍手をソレイユが贈ってくるが、シャムスは水の中で暴れる魚を押さえておくので必死だ。少しでも油断すれば、魚はするりと腕を抜け出してしまうだろう。せっかく捕まえた魚を逃がすまいと、大急ぎで浜辺へと駆け戻る。
 素手で魚を捕まえよったでー、とキューコンが背に百を乗せたままぐるりと身を返した。身をくねらせるように泳いで、銀の小魚の群れへと突っ込んでゆく。
 海の中に魚と狐。絵本の中のような光景だ。
 不意にキューコンが身体を跳ねさせる。そこから跳んだ百が口を開け……ぱくっ。銀色の魚を咥え捕らえた。
「2人ともお見事です。料理の材料には事欠かずにすみそうですね」
 戦利品を口に泳ぎ戻ってゆく百とキューコンを、ソレイユは笑顔で見送った。

 海中散歩と魚獲り。
 実益を兼ねて遊び終えると、2人プラス2匹は海から上がった。海中で冷えた身体に太陽のぬくもりが心地良い。
 百はぶるぶるぶるっと身体を振って、毛皮についた水気を払い落した。べったりと貼りついていた毛が空気を含んで立ち上がると、その手触りを確認するようにシャムスが撫でた。
「うん、もふもふ」
「シャムスが言うなら確かなのでしょうね」
 微笑ましい光景にソレイユは目を細めた。

 荷物を置いておいた場所に戻ると、今度は食事の準備だ。
「これだけ魚があると、何を作ろうか迷いますね」
 携帯調理器具を取り出すと、ソレイユは魚をさばいてゆく。
 焼けばとりあえず食べられる、程度に思っていたシャムスは、その手際に感心した。
「ソレイユは料理も堪能なのか」
「凄いな……俺は調理だけはやめろと怒られる」
「どうしてですか?」
 大蒜をつぶしながらソレイユが尋ねると、百は視線を上向けた。
「作ったものすべて謎の黒い塊になるんだ」
 料理が何に変わるのだろうとシャムスは聞いてみる。
「百殿、黒い塊、とは……?」
「固くてバリバリのガリガリやー」
 キューコンの尾がばさりと百を叩く。
「ああなるほど。焼き加減は難しい……」
 シャムスは察して頷いたが、炭になるほど料理を焦がしたことのないソレイユは、まだぴんと来ない様子で、黒い塊? と首を傾げた。

 大蒜で香りを出して、つぶしたトマト、ソレイユが集めてきた貝をあわせたアクアパッツァ。
 食べやすくさばいた魚はバターでじゅうじゅうと焼き上げて。
 付け合わせは、薄くスライスしたフランスパン。
 料理からたちのぼる芳しい匂いに惹かれつつ、シャムスが取り出したのは醤油の入った瓶だ。
「バターと醤油の組み合わせは無敵です」
 わずかに焦がしたバターに醤油を垂らした無敵の香りに、抵抗できる者などいはしない。
「お醤油があるなら、お米も持ち込めば良かったですね」
 残念がるソレイユに、シャムスはこたえる。
「それならまた今度の機会に」
 皆で食事をする機会はきっと、今後も何度だってあるだろうから。

 仲間たちと外で食べる料理はおいしい。
 料理に関して自分にできることが少ないのをちょっと申し訳なく思いつつ、百は食べる手を止めて、ソレイユとシャムスを見た。この時間のお礼を伝えたい。
「二人共大好きだ。楽しい時間ありがとう」
 思い切って口に出せば、
「こちらこそ、楽しい時間をありがとうございます」
「私も大好きですよ。今日はありがとう」
 返ってくる言葉は笑顔を伴って。
 そんな3人の上に、アレクサンドリアの太陽は惜しげもなく陽光を投げかけるのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
【水中適応】がLV2になった!
【狐変身】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【ダブル】がLV2になった!

柳谷・凪
瑚雛・凛櫻ちゃん(g00518)と参加
アドリブ歓迎

凛櫻ちゃんに船を出してもらって、クルージングがてら大物狙いに沖に出るんだよ。
釣りスポットに着くまではトロピカルジュースを飲みながらクルージングを楽しむんだよ。
「3色グラデで綺麗で美味しいんだよ♪」
釣りスポットに到着したら大物狙いで釣りを楽しむのだ。
「負けないんだよ~」
凛櫻ちゃんが海に落ちちゃったら慌てて助けに潜るんだよ
「にゃんと!?今助けるんだよ!」


瑚雛・凛櫻
凪さん(g00667)と一緒

船を借りてクルージング気分を味わいつつお魚を釣りに行くわ!

凪さん、クルージングと言えばトロピカルジュースよね?飲みましょ飲みましょ!
ちょっとセレブ気分じゃない?
目的地に着いたらいざ!
折角だから勝負よ、凪さん!(ネットで得た知識で色々用意してるメガネ)
狙うは主!!(息巻いて釣りをするものの、デカい当たりが来て、そのまま引きずられて海に落ちる)

な、なぎさーーーん!!助けてーー!!私泳げないー!!(実は隠していた泳げないと言う事実を必死過ぎてぶっちゃけながら溺れるブクブク)

ふぅ…ありがとう、なぎさん…
命の恩人…(ちょっと泣きそうになりながら)


 町で借りた船は、すらりと細長いフォルムをしていた。
 瑚雛・凛櫻(滅びの箱庭、綻びの記憶・g00518)がオールをこぐと、船はすべるように沖に出てゆく。
「クルージングというには、ちょっと優雅さに欠けるかしら」
 この時代ではエンジン付きの船は望めない。町の人から教えてもらった釣りスポットまでは、人力航行あるのみ。
「大丈夫。これを飲めば優雅な気分になれるよ」
 柳谷・凪(お気楽極楽あーぱー娘・g00667)が差し出したのは、トロピカルジュースだ。
 一番下は海を映したようなブルー。その上にパイナップルジュースが重ねられ、一番上にはココナツミルク。グラスのふちには、エディブルフラワーが華やかに飾られて。
「三色グラデで綺麗で美味しいんだよ♪」
「確かに、クルージングと言えばトロピカルジュースよね。飲みましょ飲みましょ!」
 嬉しそうに凛櫻がグラスを受け取った。胸の下で紐を結ぶ形の黒のビキニが、凛櫻の色白の肌に映えている。強い日差しを避けるためにパーカーを羽織った姿で、ゆったりとグラスを揺らせば、気分はセレブのバカンスだ。
 凪はホルターネックのビキニに、金の飾り。パレオから透ける肢体は見事な曲線を描いている。
 トロピカルジュースがなくとも、2人の水着姿だけで、十分ゴージャス気分を味わえそうだ。

 オールをこいだり、のんびりとトロピカルジュースを飲んだり。
 海を楽しみながら船を進めて到着したのは、大物が狙える釣りスポット。
「このあたりかな~?」
 凪はきょろきょろと見渡した。といっても周囲はぐるりと海なので、目印らしい目印はないのだけれど。
「たぶんね。多少違ってても平気よ」
 魚は泳ぎ回るものだから、と凛櫻は船をこぐのをやめると、釣り道具を取り出し始めた。
「せっかくだから勝負よ、凪さん!」
 凛櫻が並べてゆくのは、ネットで調べて入手してきた釣り道具数々。そのパッケージには、『狙え、大物』『これであなたも巨大魚マスター!』などという太文字がでかでかと躍っている。大物狙い感アリアリだ。
「負けないんだよ~」
 凪は大急ぎで準備をすると、凛櫻に先んじて竿を投げた。
 さあ、どちらがより大物を釣り上げるのか。
 豊かな海。
 どちらの竿にも魚がかかってゆくが、なかなか大物には出合えない。
「狙うは主!」
 へこたれずに続ける凛櫻の意気込みが伝わったのか。
 ぐうっ、と大きな当たりがきた。
「ほらね。見事これを釣り、つ、つり……ぐぐぐ……」
 ぐぐっと竿が信じられないほどにたわむ。それでも折れないのは、さすが大物釣りの竿というところ。
 諦めて手を放せば良かったのだろうが、どうしても釣り上げたかった凛櫻は、必死に竿にしがみつき、そして。
「わあっ!」
 見事、魚に引っ張られて海へとダイブする羽目に。
「凛櫻ちゃんが魚に釣られた!」
「な、なぎさーーーん! 助けてーー!! 私泳げないー!!」
 必死すぎてぶっちゃけられる、凛櫻の衝撃の事実。
「にゃにゃにゃんと!」
 あんなに平気そうな顔をしていたのにと、凪は驚いた。
 バシャバシャと水をかいていた凛櫻の身体はどんどん沈み、手の先さえ見えなくなってゆく。
「今助けるんだよ!」
 追及はあと回し。凪は海へと飛び込んだ。

 目を開けたら空が見えた。それとのぞき込んでいる心配そうな凪の顔も。
「凛櫻ちゃん、しっかり~」
 助かった、と凛櫻は息を吐いた。
「ありがとう、なぎさん……命の恩人……」
「無事で良かったよ~」
 助けられたほうも助けたほうも、ちょっぴり涙ぐんで。船の上でぎゅうっと互いを抱きしめるのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!

御守・樹
風通しのいい格好に、日よけの帽子被って波に足を浸しながら歩き回るか。泳ぐのもいいんだけど一人じゃなぁ。それに地中海の日差しってやばいって聞くし。

まだアレクサンドリアが無かったの意外だ。
大雑把に古代エジプトだと認識してたから、プトレマイオス朝まで入ると思ってたもんだから。
でも確かにアレクサンドロスは古代ギリシャ系になるし、アラビア地域が海になってる以上そこまで時代が下るっていうか人物がいる可能性はかなり低いのか。
ゲームで見たあの大灯台も整備された街並みも無い。でも海の青さは変わんねぇんだな。
(…実際確かに俺は旅行すら行った事ないけど、あのゲームの時代考証はマジすげぇし行った気になるし)


松中・誠
海が俺っちを呼んでいる!……いや、んなわけないか。

で、ここが将来的にファロス灯台とか作られる場所なんだぜぃ?
色々なゲームで出てくるけれど、有名どころに観光に来れる上に、実際にはまだないから希少価値が高いんだぜぃ。

まぁ、ここがそうなんだーと思うぐらいで後は泳ぐけど。
普通の水着に着替えて泳ぐんだぜぃ。
ちょっと遠くぐらいまで行っても問題なさそうなんだぜぃ?

地中海で泳ぐのはない経験だから、楽しいんだぜぃ。

まぁ、一応何かないか見まわしたりはするけれど。ないと思うけど。


 肩で風を切るように、松中・誠(ヤンキードラゴニアン・g03037)は地中海に向かい、挨拶した。
「よう、待たせたな」
 海に呼ばれたドラゴニアン、いざ参上!
 ラフに立ってにやりと笑えば、ざっぱーん、と波が効果音をつけてくれる。
「ここが将来的にファロス灯台とか作られる場所なんだぜぃ?」
 ぐるりと見渡したけれど、もちろん今は影も形もない。
 見えるのは水平線の横のライン。そこから伸びる縦のラインは何もなく、見渡す視線は何にも引っかかることなく、すーっと横へ。
 打ち寄せる波に足をひたしながら歩いてきた御守・樹(諦念の珪化木・g05753)が、誠の呟きを耳にして足を止めた。
「まだアレクサンドリアは無かったんだな。意外だ」
 獣神王朝エジプトは紀元前2565年。プトレマイオス朝までは遠いが、改竄によってその時代になかったものがあったりするから、もしやと思ったのだが。
 目の前にあるのは、青い空、青い海。
 アレクサンドロス大王によってアレクサンドリアが築かれるのは、まだ2000年以上先。そう聞いても、2000年という年月は樹にとっては長すぎて、ここに大都市ができるということが実感できない。旅行したことがあればその繁栄を思い浮かべられるだろうが、樹がアレクサンドリアを訪れるのは初めてだ。
「ゲームで見たあの大灯台も整備された街並みも無いんだな……」
 ファロスの大灯台、アレクサンドリア図書館。
 建っているところを実際に見てみたかった、と樹は何もない空間に自分の知るファロス灯台の想像図を重ねてみる。
 時代考証のすぐれたゲームをやると、実際にその場所を訪れている気になれるものだ。周囲になにもなさすぎて位置がはかりにくいが、灯台があったのはおそらくあのあたり……。
 そう目星をつけた樹が見るのと同じ場所を、誠も見ていた。
「ファロス灯台は色々なゲームで出てくるからなぁ」
 人気の高いモチーフだから、アレクサンドリアが登場するゲームは少なくない。同意しながら誠が浮かべるゲームは果たして、樹と同じものなのか、別のゲームなのか。
「有名どころに観光に来れた上に、実際にはまだないから希少価値が高いんだぜぃ」
 実物がないのは残念だが、出来る前の場所を観光するなど滅多にできないことだから、それはそれで面白い。
 せっかく来たのだからと、誠は上着を脱ぎすてて水着になった。
 地中海で泳ぐのは始めてだから楽しみだ。思い切って、沖のほうまで泳いでみようかと、ざばざば水を蹴立てて海に入っていった。
 念のため海に入りながらも誠はは周囲を見回してみるが、目につくのは思い思いに海を楽しんでいるディアボロスばかり。まあ、これだけのディアボロスが集まっているのだ。もし何かあったとしても対処できそうでもある。
 よし、今日は思いっきり泳ぐとしよう。誠はぐいぐい水をかいて、沖へと泳ぎはじめた。
「いってら」
 ぐんぐん遠ざかってゆく誠を見送ると、今日は泳ぐ気のない樹は、地中海の日差しを遮るため、日よけの帽子を深くかぶり直した。新宿島とは日差しが違うから、用心しておかなければ。
 帽子のつばの下から見る海は、青く青く広がっている。
 その青さだけは、樹がゲームで想像していた海とそっくり同じなのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV2が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!

長月・夜永
チーム【休日】

(白い水着の上に、ペンギンモチーフのパーカーを着込んで参加)

▼ボクは調理を担当

飲み物や調理道具類を持ち込み
浜辺にパラソルを立てBBQの準備
集めて貰った食材を手際よく仕込み、じゃんじゃん焼いちゃうよ♪
ついでに大きな鉄板で塩焼きそばを作って振る舞うよ♪

休日は愉しまないと損!!
ワイワイガヤガヤと束の間の休日を全力で楽しみます

妙なところでお母さん気質なので、なんだかんだ気を配って
小皿に取り分けたりと動き回ります

むぅ〜いつもなら突っ込むけど
(胸部装甲うんぬん)
今日は素直に顔を赤らめて
ありがと って呟くね


鳴・蛇
チーム【休日】

(服装は普段のままで)

肉は解体と漬けは完成した子羊一匹、豚一匹、牛一匹ついてにソーセージ大量、他の魚や貝類は現地で獲ります
野菜はネギ、玉ねぎ、ピーマン、カリフラワー、トウモロコシ、ナス、トマト、キノコとジャガイモとカボチャ
ついてに焼肉用のふりかけとソースも準備する

皆で捕まった魚と貝類は【クリーニング】で汚物と寄生虫を除去、そして魚の臭みを消すためショウガとニンニクで漬ける

念のため周りの海鳥を駆逐する

「ま、このあたりにカモメに食べ物を奪われるような人はいないだろうけど」

「非礼勿視、非礼勿听、非礼勿言、非礼勿動。百鬼さん、この話は君子の掟だけでなく長寿の秘訣でもあるぞ」笑いをこらえる


マティアス・シュトローマー
チーム【休日】

制服のジャケットを脱いで夏服仕様に
【アイテムポケット】から釣り道具を出して海釣りに挑戦しよう

釣りは初めてだけど、来る前にしっかり勉強してきたからね
その辺は優等生として抜かりなく!
えーと、この魚は……大丈夫だな
図鑑片手に魚の名前と種類をチェック。ある程度釣れたら調理担当の二人の元へ

ナインもお疲れ様。貝もたくさん集まったな!
運命が捕まえたイカとタコも活きが良くて良い感じ!
それで、今日のメニューは……
夜永は塩焼きそば、蛇は焼肉!
どっちも美味しそう!

喜んで食べ始めたものの、手が伸びるのはヴルストとじゃがいもばかり
実は魚に馴染みがなくて……
そんなオチが付いたけど、楽しい休日が過ごせて大満足


百鬼・運命
【休日】で参加
服装は釣り人ルック

アドリブ絡み歓迎

さてとせっかくの海だし釣りでもしてみるかな。復讐者になる前はたまにやっていたものだが久しぶりだな。楽しませてもらおう。

地中海なら魚以外にもエビ、イカやタコなんかも期待できそうだな。マティアスさんは魚を狙っているし、エギングでイカやタコを狙ってみよう。

お、流石にスレてないし、入れ食いだな。これだけ釣れれば、BBQに十分そうだ。長月さんや鳴さんに釣果を渡して、活きがいいし何匹かは刺身や…地中海で魚介を使った料理と言えばパエリヤにでもしてみようかな?

そういえば長月さんの水着を見るのは二回目か?(胸部装甲を確認)…今回はキュートな感じで似合っているな


ナイン・スカーレット
【休日】で参加。
日焼け対策バッチリでいきます。水着は白と黒のツートーンカラーのビキニタイプの物を着て行動します。
その上から普段着の猫耳付きパーカーを前をしっかり閉めて麦わら帽子を被って陽射し対策、あと日焼け止めあれば塗ります。)

休日メンバーのサポートをメインに行動。
潮干狩りみたいに貝を掘る!(小さい熊手をもってメンバーのサポートをします。)
取れるか分からないけど沢山取れたらいいなー。

貝を延々黙々と掘って回収して調理担当してる2人の元へ。

マティアスも釣れた?と聞いて自分の成果を見せます(ででーん!)

調理もお手伝いが出来たらします。
パラソルの所には目印代わりにねこちゃんクッションズを置いておきます


「ここに決めた♪」
 アレクサンドリアの砂浜に、長月・夜永(は普通の女のコである・g03735)はえいっとばかりにパラソルを突きさした。
 カラフルなパラソルは海辺で目立つ。ここが仲間たちの海水浴拠点だ。
 5人みんなが座っても余裕があるように、大き目のシートを敷いて、風で飛ばされないように端を押さえておく。
「これも目印になる?」
 ナイン・スカーレット(赤い月の王・g07595)は敷かれたシートの上に、ねこちゃんクッションズを置いた。白猫、黒猫、その間に三毛猫。どの子もふっかふかのフワっフワ。ずっと触っていたくなる可愛さだ。
「なるなる。これならどこからでもすぐ分かるよ」
 夜永はねこクッションの頭をぽふっと撫でると、アイテムポケットから持ってきた物品を取り出した。中身のほとんどは、調理器具と飲み物だ。
「食材はここに置いてよろしいでしょうか」
 そう尋ねる鳴・蛇(不吉な龍蛇・g05934)は、海であってもいつに変わらぬ服装だ。それが鳴蛇らしいとも言える。
 鳴蛇が取り出してゆく食材は、バラエティーに富んでいた。
 肉類は、子羊、豚、牛、ついでに大量のソーセージ。
 野菜は、ネギ、玉ねぎ、ピーマン、カリフラワー。トウモロコシ、ナス、トマト、キノコ。それに、ジャガイモとカボチャも。
 どんどんアイテムポケットから出てくる食材は壮観だ。
 鳴蛇が持ってきたのは食材ばかりではなく、その横に、
「味付けも大切です故」
 焼肉用のふりかけとソースも抜かりなく。
 これだけでバーベキューパーティが出来そうな勢いだが、まだまだこれでは終わらない。
「地中海は海の幸が豊富と聞き及んでいます。魚や貝類は現地調達いたしましょう」
 目指すは、海の幸、山の幸、てんこ盛りのバーベキューパーティ。
 そのためにも、首尾よく魚介類を入手したいところだ。
 シートの上では、マティアス・シュトローマー(ザ・フール・g00097)と百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)が釣り竿を組み立てている。
 制服のジャケットを脱いで夏服仕様のマティアスは、組み立て図を確認しながら慎重に1つずつ組みあげてゆく。釣りをするのは初めてだから、事前にしっかり勉強してきた。経験不足はきっと知識が補ってくれるだろうと期待して。
 釣り人ルックの運命は、マティアスとは対照的に、手慣れた様子で釣り竿を組み立てていた。明らかに経験者の手つきだ。
「海釣りをするのも久しぶりだな」
「前はしていたの?」
 釣り竿を組み立てる手際の良さに目を留めたナインに聞かれ、運命はああと頷く。
「復讐者になる前はたまにやっていたものだ」
 刻逆以来離れていた海釣りだが、今日は楽しむとしよう。アレクサンドリアの海でどんな魚と出合えるのか、楽しみだ。
「わたしはこれでやってみる」
 ナインは熊手など、貝を掘るのに使えそうな道具の入ったバケツを持ち上げてみせた。慣れないナインではすぐには貝は獲れないだろうから、その間の日焼け対策は万全に。
 白と黒のツートーンカラーのビキニタイプの水着を着てきたが、それだけでは日焼け必至なので、ナインはその上に猫耳付きパーカーを前をしっかり閉めて着ている。日焼け止めをしっかり塗って、太陽を遮るために麦わら帽子もかぶって。
 これなら夏の強い日差しも簡単には侵入してこられないはず。
「火の用意はしておくから、じゃんじゃん釣ってきてね」
 夜永は元気に皆を食材獲りへと送り出した。

 マティアスの釣りは基本に忠実。
 慣れてくればいろいろアレンジもあるのだろうが、はじめての釣りだから教本通りに丁寧に。
「えーと、この魚は……」
 釣れたものは図鑑でチェックして、食べられるかどうかを確認する。万が一、毒のある魚だったら皆を危険にさらしてしまうから。
 ただ、獲れた魚は載っているのと微妙に違うように見える。同じ魚の種類なのかどうか、顔を近づけて見比べていると、
「これは大丈夫。焼くと旨い魚だ」
 運命がひょいとのぞき込んで教えてくれた。
「マティアスさんが魚を釣ってくれるなら、俺はイカ、タコあたりを狙ってみようかな」
「それって難しいのか?」
「いや。イカだったら適当にしゃくってフォールして、で、こうしゃくるとエギにかかる感じ。タコは張り付かれると厄介だけど、基本的には難しくない」
 こう、と運命は手を動かして教えてくれるが、感覚というものは伝えるのが難しい。
「そっちは任せた。俺は魚をがんばるよ」
 イカを釣るのも面白そうだが、まずはバーベキュー用の魚を優先で。釣りを開始したときと比べ、少しずつ上達してきている手つきで、マティアスは竿を投げた。

 食材班が、ねこちゃんクッションズとパラソルを目印に戻ると、鉄板でコテをふるっていた夜永が、お疲れ様、とねぎらった。カカカ、と夜永がさばくコテが鉄板に触れる音が小気味良い。
「まずは塩焼きそば食べて休憩してね。その間に、獲ってきたものを焼く準備するから」
 夜永は出来上がったばかりの塩焼きそばを小皿に取り分けると、戻ってきた皆に配った。
「貝、たくさん獲れたわ。マティアスも釣れた?」
 尋ねながら、ナインはバケツに入った貝をマティアスに見せる。獲れるかどうか不安だったが、ひたすらに黙々と貝を獲り続けた結果、バケツが重く感じられるくらいに集めることができた。
「ああ、結構釣れた。ナインもお疲れ様。たくさん貝が集まったな!」
 初心者としては十分すぎる釣果を見せながら、マティアスはナインを労った。
「流石にスレてないし、入れ食いだったな」
 運命のイカとタコも大漁だ。
「これは焼きでがありそうです」
 集められた魚介類をチェックしていた鳴蛇は、目ざとく見つけて集まってくる海鳥を、しっしと追い払った。まあ、この辺りで食べものを持っているのはディアボロスばかりだから、みすみす鳥に奪われたりはしないだろうが。
「衛生が何より肝心です」
 鳴蛇はまず、獲れたものを【クリーニング】できれいにしていった。きれいな海とはいえ、口にするものだから清潔な状態にしておきたい。その上で、癖のある魚はしょうがとニンニクに漬けて臭みを取っておく。
「活きが良いから刺身もいけそうだな。あとは、地中海で魚介を使った料理……パエリヤにでもしてみるか」
 運命が釣果をより分け、それを皆で下ごしらえ。
 あとは、どんどん焼いてゆく。
 食材のあげる煙が海風にのって流れ、たまらなく食欲を刺激する。
「どれも美味しそう!」
 マティアスは皮がぱりっと焼けたヴルストと、ほくほくのじゃがいもを小皿に取った。仲間と食べる熱々の焼きたて。美味しくないはずがない。
 そして次は……と取ったものは、またヴルストとじゃがいも。
「せっかく釣った魚、食べないの?」
 ナインの指摘に、マティアスはぎくりと手を止める。
「実は、魚に馴染みがなくて……」
 馴染みがないものだから、焼かれているのを見ても、こう、美味しそう、とか、食べたい、という気分がそそられない。
「これを機会に食べてみない?」
 言いながらナインがマティアスの小皿に乗せたのは魚、ではなくて自分が獲ってきた貝。
「パエリアなら魚介感が少なくて食べやすいかもだよ」
「肉は良いですよ」
「タコはかなり難易度高いかな」
 ちょっとずつ乗せられてゆく料理で、マティアスの取皿はいっぱいになっていった。

 こんなにも、という量の食材も、喋りながらだとどんどん胃袋へと消えてゆく。
 焼き具合を見たり、焼けたものを取り分けたりと、大忙しの夜永に運命はふと目を留めた。
「そういえば長月さんの水着を見るのは二回目か?」
「そう、なるのかな」
 夜永が頷くと、ふむ、と運命は夜永の水着……特に胸部装甲付近を確認した。
 ペンギンをモチーフにしたパーカーを羽織っている下に夜永が着ているのは、夏に映える白い水着だ。
「今回はキュートな感じで似合っているな」
 感想を述べる運命に、
「非礼勿視、非礼勿听、非礼勿言、非礼勿動。百鬼さん、この話は君子の掟だけでなく長寿の秘訣でもあるぞ」
 見ざる聞かざる言わざるの仕草をしてみせながら、鳴蛇が笑いをこらえる。
 普段の夜永だったら間髪を入れずにツッコミを入れるところだ……けれど。
「……ありがと」
 小さな声で応える夜永の頬が、ふわっと赤く染まった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV4になった!
【クリーニング】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!

アンゼリカ・レンブラント
【臨海学校】

さぁバカンスしに来たよ!
2000年って言葉にすると簡単だけど遠い時代だよね
調査に挑む仲間にエールを送りつつ
私は観光して英気を養うよっ!

小さな港町の名物を購入して楽しんだら
いざ、海にだーいぶっ!
たぶん私の知る海よりもずっとずっと綺麗な気がするね
なん前年前の地中海を泳げるなんて貴重な体験かな
知り合いの姿を見つけては手を振り声をかけ
海ではしゃいで遊ぶ

一通り海を堪能したら
港町に戻って再び食事
足りなければ、海に行って何か釣ってきたいな
いざ浜焼きだーっ

観光メインだけど、
調査に挑む仲間を手伝えるなら
地中海とおいしい料理で英気を養い、
漲るパワーの【怪力無双】でお手伝い
重いものとかは運ぶよ、運ぶよ!


ニア・マシュマリー
【臨海学校】

おー……。新宿島の海とはまた違う……。気がする……?
せっかくだから泳ぐ……。のはニアできないのと……。水着もってないから……。ニアは浜辺で砂のお城作ってみる……。

砂のお城……。作りかけては波に流されて……。を何度か繰り返して……。
飽きてきたから今度は……。水辺に足だけ浸けにいってみる……。
ゴスロリ服濡らさないように気をつけながら……。足で波の動きを楽しんだり……。水をぱしゃぱしゃして遊ぶ……。
そういえば……。あれから時間経ったけど……。海の向こうに飛んで行ったみんな……。がんばってるかな……。
みんな無事に戻ってくるの願いながら……。海の向こうを見つめてみるね……。

(アドリブ歓迎)


月下部・小雪
【臨海学校】
あわわっ、燐寧さん達が張り切って飛んで行って、しまいました。
す、すごい速度です。もう見えなくなって、しまいました。

水着(ベアトップのワンピース)に着替えて、麦わら帽子をかぶったらボクもお砂遊びしていましょう。
とても大きな砂山を作って、トンネルさんを掘っていきます。
コダマが通れるくらいのトンネルを作っちゃうので、楽しみしててくださいね。
なんとかトンネルが貫通しましたが、コダマが詰まってしまって崩落!?
あわあわしてたら、コダマが砂山から飛び出してきて、な、なんだか楽しそうなのでよかったみたい、です。

その後は砂のお城を作るのを手伝ったりしていますね。

※アドリブ連携大歓迎


 いってらっしゃいと仲間を送り出すと、アンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)は小さな港町を歩いてみた。
 この地ははるか未来にアレクサンドリアとなり、図書館やファロス灯台などが作られる場所。だが今はまだ、小さな町があるだけだ。
 名物を販売しているような店はなかったが、気のいい住人が獲れたての貝を開いて食べさせてくれた。
「2000年って言葉にすると簡単だけど遠い時代だよね」
 やがて大都市となるとは到底思えないのどかな風景に、アンゼリカは2000年という時の流れを思う。
 そうして町を見物しながら、海へと出ると、いざ。
「だーいぶっ!」
 海の水を跳ね上げて駆ける、アンゼリカはその勢いのままに飛び込んだ。
 バッシャーン。
 派手な音とともに水飛沫があがる。
 何千年も前の地中海を泳げる機会が来るだなんて、思ってもみなかった。貴重な体験に心は躍る。
 ぐいぐいと水をかいて泳いでゆく海は澄んでいて、アンゼリカの知る海よりもずっとずっと綺麗な気がした。

 見上げる空にはもう、わずかな雲しか見えない。
 手を翳して見上げていた月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は、視線を砂浜に戻した。
 目の前にあるのは、積み上げかけの大きな砂山だ。
 そこにもっと砂を足して、ペタペタと押さえつける。手だけでは力が足りないかと、砂の山に抱き着くようにして押し固めていった。
 砂を押す小雪に、モーラット・コミュの『コダマ』がもふんとくっついてくる。
「コダマ、楽しみにしててください、です」
 砂をつけないように気をつけながら、小雪はコダマを撫でた。
 小雪が着ている水着はベアトップのワンピース。胸元にはボリュームのあるフリルがひらひらと。強い日差しを遮るために、かぶった麦わら帽子のつばは広め。
 砂山はかなり大きくなってきたけれど、小雪はまだまだ手を止めない。もっともっとと、砂を積み増してゆく。
 こんもりと大きな砂山ができると、今度はその真ん中にトンネルを掘る。
 お山を崩さないように慎重に。
「貫通、です」
 ぽかりと穴が向こう側まで突き抜けた。もう少しトンネルを広げようとした小雪の横をすり抜けるようにして、コダマがトンネルに入った。
 ぎりぎり通れる……かと思いきや、コダマの体がトンネルに詰まる。
「あっ」
 伸ばした小雪の手の先で、じたばたしたコダマの動きでトンネルは崩落した。
「コダマっ……?」
 どうしよう。掘り起こさないと。
 あわあわしている小雪の前で、砂山からすっぽーん、とコダマが飛び出した。砂をぱらぱら落としながらも、その様子は楽しそうで。
 トンネルは崩れてしまったけれど、コダマが楽しんでくれているならそれで良しとしよう。噴火の後の山頂のようになった砂山を前に、小雪はそう思うのだった。

 波の音に惹かれるように、ニア・マシュマリー(いつの間にか吸血鬼・g07451)の足は海へと向いた。
 新宿島の海とはまた違う……。気がする……?
 降り注ぐ太陽の光が違うのか、鼻腔をくすぐる潮の香りが違うのか。
 せっかくだから泳いでみたいとは思うのだけれど、ニアは泳げないし、水着も持っていない。それならどうやって海を楽しもうか。
 見回したニアの目が、波から現れたばかりの湿った砂に留まった。
「砂……。お城……?」
 いいこと思いついたと、ニアは砂を積み上げ始めた。
 お山を作って、少し待って水気を減らしたら、ぎゅうっと押さえて固めてゆく。
 土台が出来たら……どんなお城にしよう?
 繊細なデザイン。へらで丁寧に形をつけて。砂を足して尖塔も作ろう。
 尖塔に窓を開けているとき、いたずらな波がやってきて、砂の城を半分持っていってしまう。
 ニアはめげずに、崩れた部分にまた砂を積み上げて、お城を直した。さっき作ったものとは、ちょっと形を変えて。
 ……ついでに猫耳もつけてしまおう。
「可愛い……」
 満足そうに頷いたそのとき、ひときわ高い波が打ち寄せてきた。

 作って、崩されて、また作って。
 そんな繰り返しに飽きると、ニアは裸足になって波打ち際に行ってみた。
 お気に入りのゴスロリ服を濡らさないように、両手で裾を持ち上げておいて、波に足をちゃぷんとつけた。
 寄せる波、引く波。足元をくすぐる波の動きが面白くて。ぱしゃん、と波を跳ね上げて遊ぶ。
「そういえば……。みんな……。がんばってるかな……」
 海の向こう、視線も届かない先にいる皆を思い、ニアは沖を見つめた。その見る方向から、
「おーい、楽しんでる?」
 アンゼリカが海から上がってきて、手を振った。
「そろそろ食事にしない? 魚を釣ってあるから、浜焼きにしようよ」
 地中海と美味しい料理で英気を養おうとアンゼリカに誘われて、ニアは自分が空腹になっていたのに気づいた。
「海、楽しい、ですね」
 コダマの砂を払ってやりながら、小雪がやってくる。毛がもこもこしているから砂がからんで、ちょっと大変そうだ。
「うん……。楽しい……」
 陽光にほのかに染められた頬で、ニアはほほ笑んだ。

 いつもとは違う場所で、いつもと違うことをする。
 そんな、紀元前2565年の夏の日――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
【完全視界】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV7になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!

シャーリー・ラフォルス
エルフィ様(g01663)とでぇと♥️
★アドリブ歓迎

水着?
そんな派手で浮かれたモノなんでございません!
※犬かきしか出来ない言い訳
「え、エルフィ様、ささ、こちらへ」
スパイスーツ姿でございます♥️
パラドクスの【水中適応】で柔らかいエルフィ様のぐふっ、手を取って海の中へごー
「パラドクス万歳!でございますね」
魚の餌ばら蒔きながら深い場所へ
「ち、ちゅーかいの真珠はエルフィ様で決まりッ!でございますぅ♥️」
ペンライト振り回しながら海中散歩を楽しむエルフィを凝視(Fooo!)
「ん?暗い?」
くるっと振り向けばSAME!
「エルフィ様はわたくしのですぅ!」
スマホで鮫を殴り飛ばし撃★退!
エルフィ様の写真、写真と!


エルフリーデ・エーレンフリート
メイド長シャーリー(g05277)と
(身内のみなので女性口調)
★アドリブ歓迎

水着?新宿で動きやすそうなの調達したわ
(ラッシュガード&ハーフパンツタイプな色気ゼロ仕様)
シャーリーに手を引かれて海の中へ

(……何だか、不穏な予感。いえ、シャーリーではないわね…)
テンションMAXなシャーリーとは対照的に
なんか嫌な予感を感じる

(サメ来訪)
「シャーリー!?後ろ後ろー!?」
(昭和の往年のギャグのように)
…思わずパニックになって叫んでしまったわ

あはは…
(サメ返り討ちのシャーリーに乾いた笑い。なお、激写には気付かず)


 思い浮かべてみよう。
 夏。海。美女2人。
 ……たぶん、その想像とは違ってる。

「え、エルフィ様、ささ、こちらへ」
 さりげなさを装って……装いきれずに、シャーリー・ラフォルス(軍人メイド長・g05277)は手を差し出した。
 シャーリーの挙動不審には慣れっこのエルフリーデ・エーレンフリート(蒼銀の砲撃軍人令嬢・g01663)は、迷うことなく手を重ねた。きれいに指を揃えて乗せられたエルフリーデの指の感触に、シャーリーは身もだえする。
「柔らかいエルフィ様の……ぐふっ、手……」
 手を取ってシャーリーがエルフリーデをエスコートするのは、アレクサンドリアの海の中。といっても、シャーリーが着ているのは水着ではなく、ぴっちりと身体にフィットする黒のスパイスーツだ。
「シャーリーは水着を着ないの?」
 エルフリーデの疑問に、シャーリーはとんでもないと首を振った。
「水着? そんな派手で浮かれたモノなんでございません!」
 その実、犬かきしかできないために水着と縁遠いのだが、ここは恰好を……つけられているかどうかは微妙だが、そういうことにしておく。
「それに比べてエルフィ様のお姿は、眼福でございます!」
「そう? 新宿で動きやすそうなの調達しただけだけど」
 シャーリーからの手放しの賛辞に、エルフリーデは首を傾げながら自身の恰好に目をやった。
 アレクサンドリアに危険はないということだったが、軍人たるもの有事の際に動けなくては話にならない。とにかく動きを妨げないもの、という観点からエルフリーデが選んだのは、色気ゼロ仕様のラッシュガード&ハーフパンツタイプ。
 だがシャーリーから見れば、後光が差しそうな有難さだ。
 徐々に海は深くなり、やがては2人の身長を超えたが、【水中適応】の効果があるから問題はない。
「残留効果万歳! でございますね」
 シャーリーが辺りにばらまいた餌に魚が寄ってくる。
「ち、ちゅーかいの真珠はエルフィ様で決まりッ! でございますぅ」
 魚に囲まれて海中散歩を楽しむエルフリーデをじっくりと凝視しながら、シャーリーはペンライトを振り回した。青、水、白。水中に溶け込むようなカラーが、光を引く。
 そんなテンション高いシャリーを横目に、エルフリーデはそっと周囲に目をやった。
 なんだか不穏な予感がする。予感の元はシャーリー……いや違う。それなら何が……?
 そう、あ・れ・だ!
「シャーリー!? 後ろ後ろー!?」
 思わず、昭和の往年のギャグのようにエルフリーデは叫んでしまった。
「ん?」
 シャーリーはくるっと振り向いた。その視界に、どんどん迫りくる黒い影。それは!
「でぇとを邪魔するおじゃま魚でございますね。エルフィ様はわたくしのですぅ! 誰にも渡しません!」
 シャーリーは手にしていたブラックカラーのスマートフォンで殴りかかった。どうして海の中でスマートフォンを手にしていたか。そんなのもちろん、エルフリーデを激写していたからに決まってる。
「はい、撃★退!」
 ごんっという確かな手ごたえと共に、魚は逃げ去っていった。
「魚の分際でエルフィ様に手をだそうとするからでございます」
 しっしっと魚の去っていった方向を、シャーリーは手で払った。
「あはは……」
 その様子に、エルフリーデは乾いた笑いしか出ない。逃げていった魚のあのフォルム。どう見てもあれは。
(「サメだったように見えたけど……気のせい、よね」)
 気のせい気のせい、きっとイワシか何かの見間違い。無理無理に自分に言い聞かせているエルフリーデを、シャッターチャンスとばかりにシャーリーは連続撮影するのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水中適応】がLV3になった!
【完全視界】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!

明日河・理
ヨルド(g06910)と
アドリブ歓迎

_


…水面がキラキラと輝いていて、宝石みたいだ
海をこんな間近で見たのは初めてで
日差しの眩しさに目を細める

俺は日焼けしても別に気にしねえけど
ヨルドは女の子だし
日除け代わりに使うか?と
着ていたパーカーを差し出して

彼女が倒れてしまわないようさり気なく気をつけながら
共に海を楽しむことも忘れずに

…少し、海に入ってみるか?
裸足になって裾を捲り、海水へ浸せばあたたかく
「…ん?」
彼女の声に振り向き
その手の中の宝物に瞳細め
「……綺麗だな」
穏やかに微笑って

「ほら、ヨルド」
彼女へ微笑って手を差し出して
写真も一緒に撮ろうと誘いつつ
共に過ごす時間はゆっくりと流れて


ヨルド・ミデン
理(g06522)と一緒
アドリブ歓迎



綺麗な砂浜と、広がる海
新宿島の海とも違う光景に眩しそうに眺める

日焼けを知らないような白い肌に、照りつける日差し
パーカーを差し出されて、目を丸くするもお礼を言って受け取って
そっと羽織ってみる。ぶかぶかで、彼との体格差を感じた

「うん。海、冷たいかな」
そっと裸足で足を付ければ、ほんのり暖かい
足下でキラキラ光る物を見つけて拾い上げる
「見て、まこと。きれいな貝殻」
思い出に、と貝殻を探しながらパチャパチャと浅瀬で遊ぶ

差し出された手を取って、彼の提案に頷けば
キラキラと光る海を背景に写真を撮る
とっても穏やかな時間を満喫して、彼の笑顔と風景を心に焼き付けた


 のちにアレクサンドリアとなる場所の砂浜のあちこちで、ディアボロスたちが思い思いに過ごしている。
 はしゃぐ声、バーベキューから漂ってくる煙。
 どれもが楽しそうだけれど、にぎやかな場所で足を止める気にはなれなくて、明日河・理(月影・g06522)とヨルド・ミデン(その生に幸あれ・g06910)はゆっくりと浜辺を歩いて行った。
 明るい日差しを受ける海は、考えていたよりもずっと美しく、理は波に光が反射する様子を飽きず眺める。
「……水面がキラキラと輝いていて、宝石みたいだ」
 砕いた無数の宝石をちりばめたようなまばゆさに、理は目を細めた。
「うん、ほんとうに綺麗……」
 新宿島の海とも違う光景に、ヨルドもささやくようにこたえた。海風がいたずらに乱していった銀髪を、細い指先で整える。
 その指の白さに気付き、理は着ていた薄手のパーカーを脱いだ。
「日除け代わりに使うか?」
 アレクサンドリアに照り付ける日差しは強い。
 理は日焼けなど気にならないが、ヨルドは女の子。日焼けもそうだが、繊細な肌は太陽に照りつけられたら赤く腫れてしまいそうだ。
 差し出されたパーカーに、ヨルドは目を丸くした。戸惑うように数回まばたいた後、
「ありがとう」
 と受け取った。
 そっと羽織ってみると、ぶかぶかだ。日頃は意識していないが、指先まで隠れてしまうパーカーに、ヨルドは理との体格差を思う。
 すっぽりと身を隠すパーカーで、さきほどまでヨルドの肌を焦がしていた陽光はしっかりと遮られ。守られている……そう感じた。

 人の少ない場所まで来ると、波の音が大きく聞こえる。
「少し、海に入ってみるか?」
「うん」
 理の誘いに、ヨルドはすぐに頷いた。
 裸足になって服の裾を折りあげると、理はヨルドをすぐに支えられる体勢で海へと導いた。
 透明度の高い海は冷たそうに見えて、足を踏み入れる前にヨルドは少し逡巡する。
「海、冷たいかな?」
「いや、大丈夫だ」
 理の言葉を信じて足をつければ、波は心地よくヨルドの足下をくすぐった。
 波にさらわれないように気を付けながら、ゆっくりと2人で波打ち際を歩く。
「あ……」
 何かが光ったのが見えて、ヨルドは身をかがめて目を凝らした。
 砂の中から覗いている光るものを拾い上げると、
「見て、まこと」
 手のひらに載せて理へと差し出した。
「……ん?」
 ふりむいた理がヨルドの手の中に見出したのは、きらきらと光る小さな貝殻。
「……綺麗だな」
 貝殻も、それを宝物のように持っているヨルドも、陽の光を受けて輝やかんばかりだ。
「これはまことにあげる」
 ヨルドは貝殻を理の手に移すと、自分の分の貝殻も見つけようと、海に目を凝らした。
 貝殻を探して。
 パチャパチャと海の水を跳ね上げて。
 ともに過ごす時間は穏やかに、ゆっくりと流れる。
「ほら、ヨルド。海に来た思い出に一緒に写真を撮ろう」
 理はヨルドへと微笑って手を差し出した。
 その手をヨルドは自然に取る。
 背景となるのは、抜けるように青い空ときらめく海。
 被写体となるのは、理とヨルド。

 この刻を写真に収めて。
 このひとときを心に焼き付けて。
 ずっと忘れることのない、アレクサンドリアの夏の海――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV8になった!

シャナオウ・ナラシャ
【暁降】
海、海…
オアシスにある湖とか川でなら泳いでいたな
もっとも宮殿にプールのようなものが在ったし…

海は見たことあっても、海水浴は…なかったような
お前は海は行ったことあるのか?要

まずはあれだろ?
現地で獲った魚をその場で焼いて食べる
(ってなわけで、と武器ですぱぱっと)
えっ、釣り?(メンドクサイとそんな表情で)

素潜りが可能なら真珠を探してみる
見つけたのなら…

ほれ、お前にやるよ(要に放り投げる

嗚呼、そうだ要(思い出したように)
指、出せよ?
もちろん左指だ(軽くウインクし)
(取り出したのは、なにやら珊瑚か何かの不格好な環のようなもの)
指環の交換ってな?(もう一つを取り出して)
お前も…嵌めてくれるんだろ?


瀬良・要
【暁降】

うおー! 海! 超ひっさしぶりだぜェ♪
ん? おう、なんせ日本は島国で、周り海だからなァ!
何度か来てるぜ、海水浴♪

っつーか自宅にプール……しかも宮殿……スケールが違ェな。流石オウサマ。プールなんざ学校でしか見たことねェぜ……。

やっぱ海なら川と違った魚釣れっし、海釣りで釣った魚食うべきよなァ♪
……ンーだその顔。めんどいか? せっかちだねェ。たまにはいいじゃん?

おう紗那、何して……うぇッ!? ……真珠じゃん!?
すげー! 天然の初めて見た! くれんの?
ありがとな! 大事なお守りにするわァ♪

へっ? 左指……。
〜〜!?!?
こ、こういうとこで、ぶっこむなよなァ……!
(動揺しつつもお返しに嵌めてやる)


「うおー! 海! 超ひっさしぶりだぜェ♪」
 見えてきた海に、瀬良・要(死は我が踊り手・g00797)は、テンション高く走り出した。その後ろを、シャナオウ・ナラシャ(『-紗那皇-』・g02191)が悠々とした足取りでついて行く。
「久しぶりということは、お前は海に行ったことあるのか? 要」
「ん? おう、なんせ日本は島国で、周り海だからなァ! 何度か来てるぜ、海水浴♪」
 日本において海水浴は夏の風物詩。芋の子を洗うような海の様子がニュース番組で流れると、ああそんな季節になったのだと思ったものだ。
「そうなのか……」
「え、もしかして行ったことねェのか?」
「海を見たことはあったが、海水浴は……なかったような。海、海……」
 どうだったろうとシャナオウは記憶を探る。
 夏に水辺に行ったことはあるが、海ではなかったように思う。
「オアシスにある湖とか川でなら泳いでいたな。水に入りたければ、宮殿のプールが在ったし」
「自前のプール……しかも宮殿……」
 そんな生活は要の理解の域を超えている。
「スケールが違ェな。流石オウサマ。プールなんざ学校でしか見たことねェぜ……」
 改めて王という存在の大きさを思いながらまじまじと見れば、当のシャナオウは海にわくわくを隠せない笑顔を向けていた。
「まずはあれだろ? 現地で獲った魚をその場で焼いて食べる」
「ああ。やっぱ海なら川と違った魚釣れっし、海釣りで釣った魚食うべきよなァ♪」
 獲れたての魚は、海遊びの醍醐味だ。
 どんな魚が釣れるだろうか、餌は何が良いだろうかと要は考える。それも釣りの楽しさの1つ……なのだが。
 シャナオウは途端に面倒そうな顔になった。
「えっ、釣り?」
「……ンーだその顔。めんどいか?」
 せっかちだねェと要はわかりやすいシャナオウの反応に目を細める。
「たまにはいいじゃん?」
 言ってみたが、シャナオウは構わずざばざばと海に入ってゆき……、
「はっ!」
 気合一閃、籠手を海中へと突き込んだ。
 意気揚々と手を挙げると、ジャマダハルに突き刺された魚がぴちぴちと跳ねる。
 啞然とする要を横目に魚をすぱっと断ったシャナオウは、中から出てきたきれいな石を要へと投げた。
 反射的に受け取って、
「すいぶんきれいな……これ、宝石じゃねェか!?」
 要はうぇッと叫ぶ。
「お前にやるよ」
「くれんの? ありがとな! 大事なお守りにするわァ♪」
 石を日にかざして喜んでいる要をシャナオウはしばらく眺めていたが、ふと思い出したように近寄った。
「嗚呼、そうだ要。指、出せよ?」
「指?」
 要は両手をパーの形に広げて出した。
「違う。左指だ」
 シャナオウは握りこんでいた手を開いた。そこにのせられているのは不格好な環のようなもの。材質は……珊瑚だろうか。もう1つ同じものを取り出して、シャナオウは軽くウインクする。
「指環の交換ってな?」
 その示す意味はもちろん。
 やっと理解が追いついた要の顔が、かっと熱くなった。
「こ、こういうとこで、ぶっこむなよなァ……!」
 不意打ちに驚きすぎて、心臓がばくばくする。その要の左手を掬いあげると、シャナオウは指輪を嵌めた。
「お前も……嵌めてくれるんだろ?」
 当然のようにシャナオウは左手を要へと突き出し、右手でもう1つの指輪を差し出した。
 シャナオウの手のひらに載せられた指輪に、要は指を伸ばす。動揺が指に出て、うまくつまめない。深呼吸して心を落ち着けてから指輪をつまみ上げると、要はゆっくりとシャナオウの左指に指輪を嵌めた。
 シャナオウの左手。
 要の左手。
 互いの指に誓いの指輪。
 揃いの指輪を嵌めた手を並べるその上から、夏の太陽は惜しげもなくまぶしい光を投げかけるのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水中適応】がLV4になった!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV2になった!

フェオ・アンスール
【聖域】
此処がいずれ都市となるのか
やはり海沿いは商売の要だな
其処を念頭に入れて販路を広げ…
止めだ、今日はサマーバケーションに来たんだ
思い切り羽を伸ばすとしよう

傷だらけの躰にサーフパンツの出で立ちで臨む

それはそうとルウェリン卿
鼻を伸ばしても構わんが
アリアは「 俺 の 」だからな?

水中呼吸があるのなら海の眺めも
ゆっくりと楽しめるだろうよ
ああ…冷たい海水が気持ち良いな
む、ナディアに取られたか

――ぬぅ!!
貴様、今殺りに来ただろう!?
いいぞ、俺も手厚い洗礼をくれてやる!!

さて、動いて腹が減っただろう
まずは給水だ、飲め
そして喰うが良い、俺渾身のケバブを!
辛口と甘口を用意した
アリア、肉たっぷりの激辛、あるぞ


ナディア・ベズヴィルド
【聖域】
光り輝く水面が美しい…いいですね、海
いつも戦いに明け暮れているのだから今日みたいな日があってもいい
息抜き、させろ。

アリアさんの水中適応ナイスです!海のお散歩に行っちゃいましょう!
何かルー君の視線が…?何を期待しているのかしら
わあ~。魚の群れがキラキラと光に反射してとても綺麗(アリアさんとキャッキャ)

びーちばれー?とは。ああ、この球を打てばいいのですね
…とりゃあ!!!(殺人サーブをフェオに向けて放つ)
っち、仕留め損ねたか

ルー君もやりましょう?楽しいわよ

たくさん動いたらお腹が空いたわ
気が利くじゃないのフェオ
美味しくケバブも食べて
フェオとアリアさんの仲睦まじい様子を眺め砂糖を生産
あまぁ~い


ルウェリン・グウィンリウ
【聖域】
ここがアレクサンドリア――! の、予定地というか何というか。

アリアさんの言う通り、海の色が澄んで宝石を溶かしたように見える。
ブリタニアの海ともまた違った色だ。

でも景色見てるだけではつまらない。
よっしゃ、遊ぼう!(続けて突撃)

やはり女性陣らは水着に着替えるんだろうかと思えばカッと眼光輝かせ。
その気配が無ければフッと乾いた笑み。
フェオさんはなんだ、おとめげぇのひーろーか。

バレー……この玉を手で投げ合う遊び?
へえ、はじめてだけど上手くやれるかな。

燥ぎ過ぎて疲れた人らがいたら翼広げて日陰を作ろう。
けどこれ僕が暑いままだな!?

バレーしたり御飯食べたり、楽しく過ごしてたら帰る時間も忘れそう。


アリア・パーハーツ
【聖域】
夏だ、海だ、息抜きだぁ!
水着か露出高い服なのか判らない衣装で登場

うわ…綺麗…
エメラルドみたいだしサファイアっぽくも見える

いやぁ日差しも強い…
(ルー君の大きな翼の影にこっそり避難)
ルー君て実はすけべだよね?

【水中適応】あるよ!お散歩いこー!
ひやぁ冷たい気持ち良い…
かわいいきれいー…おいしそう……あ、だめ?
(泳いだりナディアさんに抱き着いたり)

ビーチバレーする?(美形の顔面を狙う全力アタック)

…動いたらお腹減ったな……
(じぃ、とフェオにおねだりの視線)
ケバブおいしい…辛くて美味…

はしゃいだら疲れた……誰か担いでおくれぇ
(びっしょりぐったり。有無を言わさずフェオに抱き着く。連れ帰ってくれ)


 良く晴れた空。
 夏の日差しに輝く海の美しさに、ナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)は金の瞳を細めた。
「いいですね、海……」
 アレクサンドリアとなるこの場所はまだ、発展の刻を迎えていない。
 漁村のような町があるだけの場所に、フェオ・アンスール(狂飆・g04703)は見通すようなまなざしを向けた。
「此処がいずれ都市となるのか」
 この地に目をつけて港湾都市を建設したアレクサンドロスは慧眼であった。海沿いは商売の要だが、面しているのが地中海とあれば、其処を念頭に入れて販路を広げてゆけば……。
 そこまで考えて、フェオは軽く首を振った。
 今日は皆とサマーバケーションに来たのだ。商売のことはいったん横に置き、思いきり羽を伸ばすとしよう。
 そう思って傍らを見れば、
「夏だ、海だ、息抜きだぁ!」
 アリア・パーハーツ(狂酔・g00278)は手放しではしゃいでいた。
「綺麗な海だね。エメラルドみたいだしサファイアっぽくも見える」
 そうアリアに言われれば、海の色もまた違ってみえる。
「アリアさんの言う通り、海の色が澄んで宝石を溶かしたみたいだ」
 ブリタニアの海の色ともまた違う、とルウェリン・グウィンリウ(灯火のエクィテス・g02040)は脳裏に刻まれた海の色と目の前の海を比べた。
 心が洗われるような美しい風景。けれどそれだけではつまらないから、
「よっしゃ、遊ぼう!」
 ルウェリンは呼びかける。
 だって……海に入るとなれば、女性陣が水着に着替えるかもしれないし!
 ちらりと皆に目をやってみると、フェオはサーフパンツ……はどうでもいいか、アリアとナディアは露出度こそ高いが、水着とは言い切れない衣装を着ている。
「そうだね。【水中適応】あるよ! お散歩いこー!
「アリアさんの水中適応ナイスです! 海のお散歩に行っちゃいましょう!」
 盛り上がる女性陣に、来るか? 来るか? とカッと眼光鋭くルウェリンは待ち構えた。だがそんな夢の瞬間は訪れず。女性陣がそのまま海に向かって歩き出したのを見て、ルウェリンはフッと乾いた笑みを浮かべた。――残念。
 その気持ちは見透かされていたのだろう。
「ルー君て実はすけべだよね?」
 振り返ったアリアがばっちりと指摘してきた。
 別方向からは、フェオの指摘も飛んでくる。
「ルウェリン卿。鼻の下を伸ばしても構わんがアリアは『俺の』だからな?」
「フェオさんはなんだ、おとめげぇのひーろーか」
 ルウェリンとフェオがそんなやり取りをしている間に、ナディアとアリアはすでに海へと入っている。
 熱せられていた身体を海が冷やしてくれる。水中適応があるから息は苦しくないし、動きにくさも感じない。
「ひやぁ冷たい気持ち良い……」
「アリアさん、見て! 魚の群れがキラキラしてとても綺麗ですよ」
「ほんとだ! かわいいきれい……おいしそう」
「食べ……ます?」
「あ、だめ?」
「ふふふ、でも美味しそうですよね」
 笑って、抱きつき合うアリアとナディア。
「む、ナディアに取られたか」
 その位置には自分がいたかったが、あのキャッキャの中には入りこめない。アリアを取り戻すべく、フェオはタイミングをはかる。
 そんなフェオをちらりと振り返ったナディアの口元には、くっきりと笑みが浮かんでいた。

 海の散歩を楽しんだあとは、浜辺で遊ぶ。
「ビーチバレーする?」
 荷物から取り出したボールを、アリアは何度か手の上で弾ませてみせた。
「びーちばれーとは?」
 聞いたことのない言葉に、ナディアが聞き返す。
「砂浜でやるバレーだよ。3タッチ以内にボールを相手に返して、ボールが相手のコート内に落ちたら得点が入るんだ」
「この球を手で投げ合う遊び?」
「手で持つのはだめだから、打ち合う遊びだね」
 ルウェリンからの質問にアリアが答えると、ふむふむとナディアは頷く。
「ああ、この球を打てばいいのですね。打つ……撃つ……。楽しそうね。ルー君もやりましょう」
「へえ、はじめてだけど上手くやれるかな」
「殺る……いえ、やる気があればいけますよ、きっと」
 アリアが足でざっと描いたコートに分かれて、いざ試合開始。
「いきますねー」
 ナディアがボールを手ににっこりと笑い。
「……とりゃあ!!!」
 フェオめがけて、渾身の力をのせた殺人サーブを放つ。
 どごぉっ!
 ぎりぎりでかわしたフェオの足下の砂に、ありえない音を立ててボールが突き刺さった。
「っち、仕留め損ねたか」
「――ぬぅ!! 貴様、今殺りに来ただろう!?」
「試合は全力を出すものよ」
 ナディアは涼しい顔で言い返す。
「いいぞ、俺も手厚い洗礼をくれてやる!!」
 え、ナニガハジマッタンデスカ。
 ついていけないノリにルウェリンは固まる。そこに。
「ルー君もいっくよー」
 アリアの繰り出した全力アタックが、唸りをあげてルウェリンの顔面めがけて襲いかかった。

 ビーチバレーという名の格闘技に興じたあと、フェオはふぅと息をついて砂を払った。「さて、まずは給水だ、飲め」
 良い汗……とたぶん冷たい汗をかいた皆に、ひんやりとした水を配る。ごくごくと飲み干す水の、なんと美味なことか。
 足を投げ出して休む皆の頭上に、ルウェリンは翼を広げて日陰を作った。
 強い日差しに浮かび上がる翼の影がくっきりと砂浜に落ちる。
 翼の影に入るように座る位置を調整してから、アリアはじい、とフェオにおねだりの視線を送った。
「動いたらお腹減ったな……」
「勿論準備はしてきた。喰うが良い、俺渾身のケバブを!」
 どどーんと出されたケバブの匂いが、空になった胃袋を直撃する。
「気が利くじゃないのフェオ」
 ナディアがさっそくケバブに手を伸ばした。
「こっちが甘口、こっちが辛口だ。アリア、肉たっぷりの激辛、あるぞ」
「激辛食べる!」
 アリアはケバブにかじりついた。口いっぱいに広がるチリソースが、肉の味をひきたてる。
「ケバブおいしい……辛くて美味……」
「まだまだあるぞ。腹が弾けるほど喰え」
 幸せそうに食べるアリアの様子に機嫌の良くなったフェオが、どんどんケバブを勧めた。
「食べたい、けど動くと日陰が……」
「いいから早くお食べなさいな。急がないとなくなってしまうわよ」
 迷うルウェリンをナディアが手招いた。

 たっぷり遊んで、たっぷり食べて。
 帰る時間が来たころには、ぐったりだ。
「もう動けない……誰か担いでおくれぇ」
 疲れた、とアリアはフェオにもたれかかる。
「誰かとは何だ。アリアを担ぐのは俺しかいない」
「ありがとーフェオ、任せたー」
 連れ帰ってくれと、アリアはフェオに抱き着いた。
 2人の仲睦まじい様子を見ていると、ざーっと口から砂糖がこぼれそうで、ナディアは呟く。
「あまぁ~い」
 けれど。
 いつも戦いに明け暮れているのだから今日みたいな日があってもいい。
 みんなで遊んで、みんなで食べて、みんなで笑って。
 そんなご褒美みたいな、夏のひとときが。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【冷気の支配者】がLV2になった!
【土壌改良】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【水中適応】がLV5になった!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV4になった!
【ドレイン】がLV2になった!
【ダブル】がLV3になった!

サアシャ・マルガリタ
タオ(g05073)と
※即興歓迎

さて、タオちゃん。ご要望に応じたですよ、これで満足ですか!
(白シャツを脱げばお揃いの水着。水着姿を見たいと言われペアルックの条件を出した)
ちょ、ちょっと! 誰が撮って良いと言ったです!
誰かに見せたらタオの写真も晒すです(仕返しに撮影)
うふふ、浮かれたカップルみたいですねぇ?

勘違いも何も…(その人が目の前にいるんですが)(言えない)
…折角来たんだから泳ぎましょー!
はい、ビート板持ってー。足バタバター
…小っちゃい子に教えてるみたいで楽しいです。ふふり。
おや、潜れるです…って、ひゃん!?(足を取られて転ぶ)
海面へ顔を出したら相手を睨んでポカスカ叩くです!
この意地悪ー!


タオタオ・ザラ
サアシャ(g05223)と
海だから水着が見たい欲に負けた結果、浮かれた恋人みたいなお揃い水着
恥より欲が勝るのは仕方ねえんだ男だから!!
水着をお披露目されれば、スマホのカメラで連写
はっ、すまん手が勝手に
あとで皆にも見せようなんて思ってないぞ、ってタオは撮るな!
……それにしても、ふたりでこんな格好して例の好きな奴に勘違いされたらどうすんだお前さんは……

水泳指導には一通り従うものの、誰がちっちゃい子だ
タオそんな初心者じゃねえからな!?川なら泳げる!
泳げる証拠に軽く潜ってやろう、ほら
潜ったら足引っ張って海の中に引っ張り込む
ふたりで海面に顔を出せば意地悪く笑って
にゃはは、それ見ろ。タオだって泳げるだろ?


 夏です、海です、水着です。そう、水着です!
 サアシャ・マルガリタ(えいえいお!・g05223)は羽織っていた白シャツをかなぐり捨てた。
「さて、タオちゃん。ご要望に応じたですよ、これで満足ですか!」
 白シャツの下から現れたのは、タオタオ・ザラ(大喰らい・g05073)とペアルックの水着。多くのディアボロスが海水浴を楽しむ中、お揃い水着はかなり目立つ。
 なぜこんなことになったのか。
 キャッキャウフフ、恋人同士だから水着もお揃いにしましょうねー。
 ……などどいうことでは断じてない。
 海だから水着姿が見たいというタオタオ。
 改めて見たいと言われると恥ずかしい。タオタオも同じ条件なら恥ずかしさも紛れるかと、ペアルックなら、と譲歩したサアシャ。
 そしてこうなった。
「恥より欲が勝るのは仕方ねえんだ男だから!!」
 そう言いながらタオタオは流れる手つきでスマートフォンを取り出し、サアシャの水着姿を連写する。写真がよく撮れるやつ、と選んだスマートフォンだから、きっとばっちり撮れているはず。
「ちょ、ちょっと! 誰が撮って良いと言ったです!」
 サアシャの抗議に、はっとタオタオは手の中のスマートフォンに目をやった。
「すまん手が勝手に」
 だが撮った写真を消したりはしない。
「あとで皆にも見せようなんて思ってないぞ、ってタオは撮るな!」
「誰かに見せたらタオの写真も晒すです」
 サアシャは仕返しにタオタオの水着姿を撮影したスマートフォンを、振ってみせた。
 海辺で写真を撮り合うお揃い水着の2人。
「うふふ、浮かれたカップルみたいですねぇ?」
 開き直って笑うサアシャに、タオタオは呆れる。
「ふたりでこんな格好して、例の好きな奴に勘違いされたらどうすんだお前さんは……」
「勘違いも何も……」
 その人が目の前にいるんですが……と思いつつサアシャはタオタオを見たが、その先を言葉に出すことができない。
「折角来たんだから泳ぎましょー!」
 大切なことを伝えられないまま、サアシャは身を翻した。

「はーい、ビート板持ってー」
 海に入ると、サアシャはタオタオにビート板を渡した。
「……はぁぃ、びぃとばんー」
「体を伸ばしてー、力を抜いて―、はい、足バタバター」
「……ばたばたぁ」
 気のない返事をしながらも、タオタオはサアシャの水泳指導に従って、足をばたばたさせた。
 普段は素直に指示に従ってなんかくれないタオタオが、言われた通りにしている姿が楽しくて、サアシャはぱちぱちと手を叩いてみせる。
「じょうずにできましたー。ふふっ、小っちゃい子に教えてるみたいで楽しいです」
「誰がちっちゃい子だ。タオそんな初心者じゃねえからな!?」
 子ども扱いされたタオタオは反発する。
「でも泳げないんですよね?」
「川なら泳げる!」
「そうなんですか?」
 海で泳いだことがないと聞いたから、泳げないと思っていたがそうではないらしい。さすがにビート板は不要だっただろうか。
「泳げる証拠に軽く潜ってやろう、ほら」
 自慢げに言って息を吸いこむと、タオタオは海中に姿を消した。
「おや、潜れるです……って、ひゃん!?」
 不意に足を取られ、サアシャの身体は海の中に引っ張り込まれた。何事が起きたのかと見てみれば、足を掴んでいるのはタオタオだ。
 やられた!
 一度沈んで、浮上して。
 2人同時に海面に顔を出す。
「この意地悪ー!」
 サアシャは水をかいてタオタオに近寄ると、両手をグーにして、ポカスカと叩いた。
「にゃはは、それ見ろ。タオだって泳げるだろ?」
「うるさーい!」

 じゃれ合うお揃い水着の2人。
 【問題】この2人はどういう関係に見えますか?
 【解答】それはもう、もちろん……。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV5になった!
【士気高揚】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV9になった!

如月・莉緒
【箱庭】の四人で

海に遊びに来るの久しぶりな気がするなぁ
てか、現代の海しか知らないからめちゃくちゃ綺麗に見える!!

と綺麗な砂浜と海にはしゃぐ

えっ、総二さん、釣り出来るの!?
どんな魚釣れるのか気になるし、一緒に行くー!

近衛さんと舞花さんを二人きりにさせるべく、釣りへ向かう

おお!!すごい、ほんとに釣れるんだ!

魚を釣り上げる総二さんを見てぱちぱちと拍手
みんなで食べれるくらい釣れたら戻ろうか

戻るとバーベキューの準備が出来ていて

近衛さんも舞花さんもありがとー!
お魚釣れたから焼いたりして食べよー!!

【おいしくなあれ】を使えば味は間違いないだろうし
四人での初めてのお出かけ、良い思い出になるといいな


神刀・総二
【箱庭】で参加

新宿島になって海は近くなったが……
俺も海に来るのは久しぶりだな

泳ぐには水着もないし、釣りでもするか?
出来るという程でもないんだが……

俺も地中海の魚が何かは良く分からないが。
この時代なら一杯泳いでそうだから釣れるだろ、多分な

近衛と舞花をちらりと見た莉緒の意図を組んで釣りへ向かう

思ったより釣れるもんだな……
二人で何とか人数分より多く魚を釣り上げて

戻ったら随分本格的に焚火らしくなってるな
手間をかけて準備してくれた二人に感謝して

焼けた魚を取って一口
うん、美味しいな

楽しそうに話す近衛と舞花や、眺める莉緒を見て
こういう皆で何かして過ごす時間も悪くないな、と


十束・近衛
【箱庭】で参加

地中海は初めて来たが凄く綺麗だな

傍にいる舞花の手を取って二人で砂浜を歩いて
一緒に来た総二と莉緒が釣りをすると言うので

それなら釣った魚でバーベキューしようかと舞花に言って

舞花と離れない様にしながら
二人で薪に出来そうな枯れた草木を集めて

火は……一応こういう事もあるかと持ってきたライターで

いつ戻ってきてもすぐにバーベキューが出来るように

総二と莉緒が釣った魚を持って戻れば
こちらこそ魚をありがとうと

串を通した魚を地面に串を刺して焼いて

焼けた魚を取って舞花へ渡しながら
二人もいいけど四人で賑やかなのも楽しくていいなと


藤宮・舞花
【箱庭】の皆さんと
*近衛のみ、せんせー呼び

わぁ…すっごく綺麗…。ね、せんせー

近衛せんせーと手を繋いで砂浜を歩いて
総二さんと莉緒さんが釣りをするらしいので、私は近衛せんせーとバーベキューの準備のお手伝い

せんせー!みてみて!!こんぶー!

とかふざけたりしつつ、燃えそうなものを集めて

どうやって燃やすの?
え、ライター?せんせー持ってきてたんだ。準備いいね!

総二さんと莉緒さんが戻ってきたらバーベキュー開始

いっぱい釣れてる!
すごいね。私も今度は釣りしてみたいなぁ

なんて言って近衛せんせーをちらりと見て
魚差し出されたら

ありがとー、せんせー!
うん、すごい。美味しい!

みんなで笑いあったりして、楽しい時間を過ごして


 世界のすべてが新宿島のみとなったあの日から、海は近くなった。だが、神刀・総二(闘神・g06384)が海に来るのは久しぶりだ。
 同じくしばらくぶりの海を前に、如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)は歓声をあげた。
「めちゃくちゃ綺麗ー!」
 莉緒が知っているのは、現代の海だけ。それと比べると、周囲に何もない海は嘘のように青く澄んで見えた。
「わぁ……すっごく綺麗……」
 藤宮・舞花(花咲フルーティスト・g07548)はしばしアレクサンドリアの海に見惚れたあと、
「ね、せんせー」
 と十束・近衛(All Allowed・g07547)を振り仰いだ。
「ああ。地中海は初めて来たが凄く綺麗だな。日本の海とは色が違う」
 良く晴れた空を映した海は、目の覚めるような青さ。場所によってはエメラルドグリーンにも見える。
 今回の依頼は、ここにしばらく滞在し、何もないことを確かめること。さて、その間は何をしていようか。
「泳ぐには水着もないし、釣りでもするか?」
 そう言った総二に莉緒は驚く。
「えっ、総二さん、釣り出来るの!?」
「そこまで驚くことか? まあ、出来るというほどでもないんだが、やったことぐらいはある」
 一応、と総二は付け加えた。
「凄い凄い。ね、釣ってみせてー」
 言いながら莉緒の目はちらりと近衛と舞花を見た。せっかくの海なのだから、二人きりの時間を作ってあげたい。
 その視線の意図を汲んで、総二は釣ってみるかと莉緒を誘った。近くに町があったから、あそこで釣り竿を借りるとしよう。
「どんな魚が釣れるのかしら」
「俺もこの時代の地中海で何が釣れるのかはよく分からないな。けどいっぱい泳いでいそうだから、何か釣れるだろ、たぶんな」
「それなら釣った魚でバーベキューにしようか」
 近衛の提案に、舞花はいいねと同意する。
「私は近衛せんせーとバーベキューの準備をしてるから、総二さんと莉緒さんはたくさん釣ってきてね」
「お、責任重大だな」
 行ってくる、と総二は町へと歩き出した。

 近衛と舞花は手を繋いで付近を歩き、バーベキューに使えそうなものを探した。
「せんせー! みてみて!! こんぶー!」
「こんぶとは違うようだが、随分大きいな」
「お出汁が取れたりするのかな」
 海辺に打ち上げられた海藻を広げて、舞花ははしゃいだ。海風に海藻と舞花の金髪がひらひらと靡く。そんな様子が可愛くて、近衛は目が離せなくなる。
 海藻やきれいな貝殻などを見つけて遊びながら、2人は焚きつけにできそうな枯れた草木を集めると、浜辺の一か所に積み上げていった。
「あとは焼くための道具だな」
 近衛は集めた焚き付けの中からまっすぐな枝を選び、ナイフで削って串を作った。
「せんせー、器用だね。私にもできるかな」
「ケガをするといけないから、俺が削るよ」
 どのくらい魚が釣れるのか分からないから、串の本数は念のため多めに。そんな準備も楽しい。
「でも、どうやって燃やすの?」
 棒と板で火を起こす方法を思い起こしながら舞花が聞くと、近衛はポケットからライターを取り出した。
「一応こういう事もあるかと持ってきたライターがある」
「え、ライター? せんせー持ってきてたんだ。準備いいね!」
 これなら、すぐにバーベキューが出来そうだ。あとは魚を待つばかり。

 一方、莉緒と総二は。
「おお!! すごい、ほんとに釣れるんだ!」
 魚を釣り上げた総二に、莉緒はぱちぱちと拍手した。
 釣れるかどうか心配だったが、自然のままの海は魚の宝庫だ。
 釣り方を思い出しながら投げた竿にも、ちゃんと魚はかかってくれた。
 1匹、2匹と釣り上げて、獲れた魚の数が人数分より多くなったところで止める。
 釣り竿を返すときのお礼に町の人に何匹か魚を渡し、残りの魚を持ち帰った。
「お魚釣れたから焼いたりして食べよー!!」
 釣果を手に戻った莉緒は、集められた焚き付けの量に驚く。
「たくさん集めてくれたんだね。近衛さんも舞花さんもありがとー!」
「随分本格的に焚火らしくなってるな。手間がかかっただろう。ありがとう」
 感謝を述べる総二に近衛も感謝を返した。
「こちらこそ魚をありがとう」
「いっぱい釣れてる!」
 獲れたての魚を前に、舞花は目を見張る。
「すごいね。こんなに釣れるんだ。私も今度は釣りしてみたいなぁ」
 言いながら舞花は近衛をちらり。
「ああ。今度は釣りをしてみよう」
「うん。ぜったいね」
 目指せ大漁。その日が楽しみだ。

 焚き付けに火をつけて、その周囲に魚を刺した串を立てる。
 魚が焼けてゆくにしたがって、得も言われぬ良い匂いが周囲に立ちこめた。
 これだけでもきっと美味しいとは思うけれど、念のため。莉緒はおいしくなあれを使っておく。うん、これで間違いなし。
 焼きたての魚の串をまずは釣り手の総二が取って、一口。
「うん、美味しいな」
 ほっくり焼けた魚が香ばしい。
「はい、舞花も」
 近衛が焼けた魚の串を取り、舞花へと差し出した。
「ありがとー、せんせー!」
 ふうふうと慎重にさましてから、ぱくり。
「うん、すごい。美味しい!」
 にこにこ笑う舞花に、2人もいいけれどこうして4人で賑やかに過ごすのも良いものだと、近衛は思う。
 そんな2人の仲睦まじさを莉緒が嬉しそうに眺めている、そんな光景に、総二の顔も自然にほころんだ。
「こういう皆で何かして過ごす時間も悪くないな」
 2人には2人の、4人には4人の楽しさがある。
 4人で作った夏の海の思い出は、いつまでも心に刻まれることだろう。
 綺麗な海と美味しい魚、皆の笑顔とともに。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【おいしくなあれ】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【アイテムポケット】がLV2になった!
【照明】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV10(最大)になった!
【先行率アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV4になった!

リズク・バウワーブ
【暁星】

調査、という名目だが今日は結良と一緒に行く海を楽しめればいいな

座って釣れるような岩場を探して、そこに並んで腰を降ろして釣りを楽しもう
釣れれば浜辺で焼いて食べるとしよう
生餌の見た目はあまりよろしくないが……、結良は平気なようだな
釣り糸を海に垂らして結良と他愛もない会話を楽しもう
釣れるといいな。もし結良の魚が連れたら網で掬おう

風と波の音が心地よいな
こうして2人で出かけるのは初めてだが、ゆっくりと過ごせる事が出来て嬉しい
結良の視線に気が付けば、どうした?という思いを込めて見つめ返す
「あぁ、これからも沢山一緒に思い出を作って行こう。ずっと共に」
そっと彼女の手を握って微笑み返そう


土師・結良
【暁星】

海に遊びに行くというのは何年ぶりになりますかしら。
年甲斐が無いかも知れませんけれどもとても楽しみです。

釣りに適した場所を探してリズクさんと共に釣りを。
遥か時代の遥か地ですが、生餌はゴカイで良いのでしょうか。
途中で抜けてしまいませんよう、頭からしっかりと針を入れていきませんと。
リズクさんが何か釣り上げましたら網で掬いましょう、海に落ちない様にだけ気を付けて。
魚の下処理はお任せを、その際は衛生的に【浄化】するのを忘れずに。

美しい海、釣りのひと時、そして何より隣で笑ってくださる彼を心に刻む様にじっと見て。
気付かれましたらへんにゃり笑って
「これからもあなたと沢山の思い出を作っていけますように」


 足下の岩を蹴って確かめると、リズク・バウワーブ(探求者・g00193)はかがんで手を出した。
「大丈夫そうだ。登れるか?」
 その手を借りて、土師・結良(思い出で花束を・g06244)も岩に登る。
 腰かけて下を見下ろせば、打ち寄せる波が岩に当たってあげる飛沫が、陽光にきらめいていた。
「海に遊びに来るのは何年ぶりになりますかしら」
 潮の香を懐かしみながら結良は過ぎた年月を数えてみた。久しぶりの海に弾む胸を、年甲斐もないかしらと押さえながら。

 今回の依頼は調査だが、何もないのを確かめるだけらしい。
 ならばその時間を楽しんでしまおうと、2人は釣り道具を用意してきていた。
 エジプトの陽に温められた岩に並んで腰を下ろし、釣り竿を組み立てる。
「もし釣れれば、浜辺で焼いて食べよう」
「浜焼きですか。良いですわね」
 釣りたて新鮮な魚をその場で食べたら、さぞ美味しいことだろう。
 そのためにも釣果をあげたいところだ。
「遥か時代の遥か地ですが、生餌はゴカイで良いのでしょうか」
「どうなんだろうな。釣れなければ変えていこうか」
「そうですわね。まずは試してみましょうか」
 結良はさっそくゴカイを手に取った。
 生餌は見た目があまりよろしくないため、触りたがらない者も少なくないが、結良はそうではないらしい。途中で抜けないように、頭からしっかりと通し刺しで針をつけている。そんなところも結良らしいとリズクは思う。
 岩の上で釣り糸を垂らし、魚がかかるのを待つ。
 結良が魚を釣り上げると、リズクが網で掬ってやる。
 リズクが魚を釣り上げると、結良が網で掬いあげる。
 釣れない時間はただ2人、肩を並べてたわいもない会話をする。
 そんな何気ない時間が、かけがえのないものに感じられて。
 時を忘れて、2人は釣りに興じた。

 釣れた魚は結良がきれいに処理をして、リズクかこんがりと焼き上げた。
 串を持ってぱくりとかぶりつけば、ぱりっと焼けた皮が破れて焼けた魚の香りが立ち昇る。それは潮の香りとあいまって、食欲をかきたてた。外で食べる食事はおいしいというけれど、それが自分たちで釣り上げた魚なら猶更だ。
 食べ終わればしばらく、砂の上に座って海を見た。
 こうして2人で出かけるのは初めてだが、ゆっくりと過ごせることが出来て嬉しい。
「風と波の音が心地よいな」
「ほんとうに。それに、こんなにきれいな海を見たのははじめてですわ」
 紀元前の海は穏やかに、寄せては引きを繰り返す。
 美しい海、釣りのひと時、そして何より……と、結良は隣で笑ってくれているリズクを心に焼き付けるようにじっと見た。こっそり心に刻むつもりだったのに、リズクはすぐに気づいて不思議そうな目を結良に向けてきた。
 どうした? 口には出さずとも伝わる問いかけに、結良はへんにゃりと笑う。
「願掛けのようなものですわ」
「願掛け?」
「ええ。――これからもあなたと沢山の思い出を作っていけますように、と」
 2人で刻んでゆく思い出が、今日のように幸せに満ちているようにと、願いをこめて。
 リズクは結良の手を優しく握った。柔らかな、でもしっかりした手を取って、結良に微笑み返す。
「あぁ、これからも沢山一緒に思い出を作って行こう。ずっと共に」
 遥か過去の海岸で、すっと先の未来を想い。
 手を取り合う2人の肩がそっと触れ合った。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水中適応】がLV6になった!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV4になった!
【アヴォイド】がLV3になった!

エーリャ・アジーモヴァ
同行
玖珂・駿斗先輩g02136

大きめTシャツ着て登場
先輩の前で脱いで水着お披露目

リボンで留めるホルターネック&紐パンビキニ
下にシンプルなマイクロビキニを重ね着している
「わたしに勝ったら上に着てるのを一枚ずつ脱いじゃうよー
先輩にビーチバレー三本勝負を挑むよ
「先輩優しいって言いながら目が怖いよー?
とはいえ好きな人に注目されるのは悪い気はせず

勝負はバカンスだしーというお遊び気分でいたらあっという間に点とられる
「ビーチボールってこんな速度でるのぉ!?

あっさり負けてマイクロビキニに
「お店で見た時は割としっかり隠れるデザインだと思ったんだけどなー
先輩のパーカー着せてもらえて嬉しい


玖珂・駿斗
同行
エーリャ・アジーモヴァ(g01931)

パーカーの前を開けて少し明るめのトランクス型の水着
目の前でエーリャが水着を拾うする姿がなんか結構いやらしいなとか思いつつ
やっぱり可愛いエーリャの大きな胸には視線がいってしまう
そんなところで勝ったらぬいじゃうよって言われたら

「エーリャ、今日の俺は優しいから警告してやる。
逃げるなら今のうちだぞ、始まってからではもう遅い」

「3タテして全部脱がせてやる。今日は本気で行くぞエーリャ…!」
まぁ、やっぱエーリャの揺れる胸みちゃうんだけどさ
…脱ぐといわれたら話は別

「これでラストッ…!
…エーリャ、お前それ…刺激強すぎるだろう」
帰りは自分のパーカーを着せてガードする


「お待たせー」
 戻ってきたエーリャ・アジーモヴァ(冬の天使・g01931)の声に、玖珂・駿斗(人間の一般学生・g02136)は勢いこんで振り返り……。
「あれ?」
 大きめTシャツ姿のエーリャに、拍子抜けした。てっきり水着姿で戻ってくると思っていたのに。
 駿斗は少し明るめのトランクス型の水着に、パーカーの前を開けて羽織っている。エーリャも日差し避けにTシャツを着てきたのだろう。
「海に入るんだろ?」
「入るよー」
「Tシャツ邪魔じゃないか?」
「うん。だから脱ぐ」
 エーリャはTシャツの裾に手をかけると、えいっと頭を抜いた。
 目の前で脱がれるというのも、結構そそられるものがある。駿斗の視線がまっさきに、エーリャの胸のあたりにいってしまうのも、無理ないことだろう。
 エーリャが披露した水着は、上はリボンで留めるホルターネック、下はサイドを紐で結ぶタイプのビキニだ。
 その状態でも布面積は広くないのだが、エーリャはいたずらっぽく笑う。
「実は下にシンプルなマイクロビキニを重ね着しているんだよね。ビーチバレーでわたしに勝ったら、上に着てる水着を1枚ずつ脱いじゃうよー」
 ビーチバレー3本勝負、とエーリャは指を3本立てて突き付けてくる。
「エーリャ……」
 ふ、と駿斗は額に指を当てた。
「今日の俺は優しいから警告してやる。逃げるなら今のうちだぞ、始まってからではもう遅い」
「先輩? 優しいって言いながら目が怖いよー?」
 なんだが駿斗の様子に不穏な気配を感じたりもするのだが、エーリャとて、好きな人に注目されるのは悪い気はしない。
 いっしょにビーチバレーを楽しめればそれでいいっかー、とお気楽に勝負を始めることにした。
 だが。
「3タテして全部脱がせてやる。今日は本気で行くぞエーリャ……!」
「先輩の目が燃えてる……」
 勝負といってもバカンスだし、とお遊び気分でいたらあっという間に駿斗に点を取られてしまった。
 時折、ちらちらとエーリャの胸のあたりを駿斗の視線が彷徨ったりはするが、それはそれ。脱ぐと言われれば、全力あるのみ。
「これでラストッ…!」
「ビーチボールってこんな速度でるのぉ!?」
 あっという間に負けてしまったエーリャは、約束通り上に着ている水着に手をかけた。
「はい、脱いだよ……」
 その下のマイクロビキニは……。
「布がない!」
「え、あるよ! ……一応」
 どこまで露出を増やせるかのギリギリを攻めているマイクロビキニは、ほんのわずかな布がかろうじてエーリャを隠しているだけだ。
「お店で見た時は割としっかり隠れるデザインだと思ったんだけどなー」
 エーリャが身体をひねると、その動きだけで豊かな胸が布からこぼれてしまいそうで。
「お前それ……刺激強すぎるだろう」
 マイクロビキニ姿を目にしっかりと焼き付けておいてから、駿斗はエーリャに自分のパーカーを着せてやった。これは他の人の目には触れさせられない。
 エーリャは駿斗のぬくもりが残るだぼだぼのパーカーを身に引き付けると、
「先輩のパーカーだー。ありがとー」
 嬉しそうに、にこにこと笑った。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV6になった!
【隔離眼】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【先行率アップ】がLV3になった!

葉切・松露
【遊び場】から

海海!海ですよ!!
新宿島に流れ着いたときの海岸とはまた違うんですね!キラキラしてて綺麗です!
足元も岩ばっかの河原と違って、サラサラですねぇ。
紘希紘希、絵描いたらおれにもくださいね!部屋に飾りたいです!

麦わら帽子に銛も持って、磯遊び満喫するですよー!ジャックちゃんも一緒に行こうです!
……え?銛いらないですか?魚とか捕らないです?

やったー!見て見てみんな、タコタコー!
な、なんで避けるですか!?
こんなに美味しそうなのに……
他の魚も捕ってくるです……

こいつはたぶん、マダコの仲間かな?
煮てよし焼いてよし、揚げてよしの美味しいタコですよ!
ふふ、なんの料理にしてやろうかな〜。

(アレンジ歓迎)


不知火・紘希
【遊び場】のみんなで!

エジプトの海かぁ!
砂漠とかは行ったけど初めてみる光景だ
ふふ、まーくんのはしゃぎ方がすごい。
山のプロだと思ってたけど海もプロなの?

今日は濡れてもいい格好に遊び心ある帽子で
夏休み気分でいくよ!

せっかくだから港町と海の景色を観察してスケッチしておきたいな。
もちろん、遊び場のみんなの様子もね!
ジャックちゃんも遊んでおいでよ。僕?想い出を描いてるの。
まーくんには描けたらあげるね。約束。

あ、キョウちゃん。まーくんは今、海に…
現代は最初生き物もいなかったけど、
ここはいるのかな…って戻って来た!
(絶妙な距離を取り)これは何ダコ?食べられる?

あとは地中海のタコパ(魚もそっと調達)を楽しむよ


ジャックオー・ランタン
【遊び場】のみんなで

…そーね。海ね。
調査か遊びかどっちが目的か分かったもんじゃないわね。
内心はともかく表面上は天邪鬼。

服は普段と特に変わらず厚手のボロ服。
指摘されたらその場で脱ぐ。
まぁ下はヘソ出し上下スパッツだけど。
は?なに想像したの?

あたしはいいわよ…そもそも泳いだことないし…
そーいうのはあんたに任せるわ。
ほら、いったいったシッシッ

(またやってしまった…)と木陰に座り自己嫌悪
しかし地平線まで続く吸い込まれそうな空の蒼と海の青の風景に……で、コーキは何描いてるのよ。

…リザのねーちゃんに同じく。ウネウネしててなんかキモい
そのタコこっち持ってきたらあんたごと八つ裂きにしてやるからね
でも、ありがと。


リザ・フォーゲル
【遊び場】
アレンジ・連携歓迎

服装はスーツ姿
特注の防水仕様ですので問題はありません
暑くないか、と問われれば、実は少々…行楽用の衣服、用意したほうが良いでしょうか…

警戒は不要、とのことですが、敵がいなくとも海難事故などのリスクはあります
気は抜かないでおきましょう
皆さんもまず準備運動から――と、声をかけてる間に散ってしまいましたね
まぁ、元気なのは良いことです

周囲に気を配りながら落ちてる貝殻を拾ってみたりしていれば、何やら騒がしく
目を向ければ…く、クラーケ(蛸)!?
よくそんな気味の悪いものを……え、今から食べる?本気ですか?極限状態でもないのに?
わ、私はちょっと、できれば普通の魚を希望したく……


大和・恭弥
【遊び場】のメンバーと

アレクサンドリアになる予定の港町か。
(はしゃぐ子ども達を見守りながら)
一応、調査依頼だよな…?
何があるかわからないから気をつけてな。

夏のエジプトに海水浴って聞いたから、
一応、服装はいつもの黒じゃなく
白シャツに七分丈パンツ、動きやすいスニーカーで。

港町があるなら、さりげなく情報収集して、
海辺のいい過ごし方も聞いておこう。
流行りなんかを尋ねて土産を仲間に持っていくよ

そういえば松露くんの姿が見えないけど。
コウ、彼はどこに……魚を獲りに行った?
(蛸を手に戻って来た彼に)さすがだな、彼は。

リザさんは…熱中症、気をつけてくださいね。
俺は土産の果物をデザートにしておくな


 パラドクストレインを降りると、一行は潮の香りに誘われるまま海辺へと向かう。
「海海! 海ですよ!!」
 前方を指さして興奮気味の葉切・松露(ハキリアリのきのこ農家・g03996)に、ジャックオー・ランタン(嘲笑う鬼火・g07289)は気のない相槌を打った。
「……そーね。海ね」
 そんなジャックオーの反応には構わず、松露は次々に興味あるものを挙げてゆく。
「新宿島に流れ着いたときの海岸とはまた違うんですね! ここの海はキラキラしてて綺麗です! 空も真っ青ですよ。それにほら、足元も。岩ばっかの河原と違って、サラサラですねぇ」
「ふふ、まーくんのはしゃぎ方がすごい」
 何もかもに感動している松露の様子に、不知火・紘希(幸福のリアライズペインター・g04512)が目を細めた。紘希自身も、獣王王朝エジプトの砂漠などには行ったことがあるが、海は初めて見る。松露ほどではないけれど、わくわくしているのに変わりはない。
「まーくんは山のプロだと思ってたけど海もプロなの?」
「海はプロじゃないですよ。けど、新宿島の海に流れ着いたことだし、これからプロになります! 今日もその一歩です」
「調査か遊びかどっちが目的か分かったもんじゃないわね」
 ジャックオーは、きらめきをたたえた海に釘付けになっていた目を、強いてずらした。
「そうそう。一応調査依頼だから。何があるかわからないから気をつけてな」
 危険はないと聞いているが念のため、と大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)は子どもたちに声をかけておいた。
 普段の恭弥は黒の服装が多いが、夏のエジプト……アレクサンドリアになる予定の港町で海水浴ときいたから、今日は白シャツに七分丈パンツ、動きやすいスニーカーといういで立ちだ。
 紘希は濡れても大丈夫な服に、カラフルな遊び心のある帽子。
 松露はつば広の麦わら帽子をかぶって。
 リザ・フォーゲル(叛逆の翼・g07497)は……黒のスーツだ。
「特注の防水仕様ですので問題はありません」
 スーツはたいていの場所に着ていける万能服。問題はないはずだ。
「暑くないですか?」
 尋ねた恭弥に、実は少々、とリザは素直に答えた。万能服のスーツの弱点は風通しが悪いことだ。
「行楽用の衣服、用意したほうが良いでしょうか……ジャージとか」
「ジャージもこの季節には暑そうです。熱中症、気をつけてくださいね」
 リザに注意を促した恭弥の目が、ジャックオーの上でとまる。彼女は普段と変わらぬ厚手の、かなりぼろぼろの服を着ていた。
「ジャックさんはその服で?」
「まさか。中に着てきたわよ」
 ジャックオーが勢いよく上着を脱ぐと、その下は上下に分かれたスパッツ姿だった。水着ではないがヘソ出しのセットアップは、動きやすそうだ。
 これなら海遊びにも問題なさそうだ。あとは皆それぞれに過ごすだろう。
「俺はそこの港町に行ってくるよ」
 海辺での良い過ごし方を聞いたり、土産を見繕ったりしてこようと、恭弥は家が集まっている辺りへと向かっていった。
「おれは磯遊び満喫するですよー! ジャックちゃんも一緒に行こうです!」
 待ちきれない様子で松露が誘う。
「あたしはいいわよ……そもそも泳いだことないし……」
「魚とか捕らないです?」
 松露は手にしていた銛で空を突くような仕草をしてみせるが、
「そーいうのはあんたに任せるわ。ほら、いったいった」
 ジャックオーにしっしっと手で払われてしまう。
「紘希は行くですか?」
「僕はせっかくだから港町と海の景色を観察してスケッチしておきたいな」
 みんなの様子も、と紘希はさっそく幸せペイント箱を取り出している。
「紘希紘希、絵描いたらおれにもくださいね。部屋に飾りたいです!」
「描けたらあげるね。約束」
「約束です」
 やったーと松露は銛を振り上げた。
「警戒は不要、とのことですが、敵がいなくとも海難事故などのリスクはあります。
気は抜かないでおきましょう。皆さんもまず準備運動から……」
 リザが話している間に、松露はすでに海へとダイブ。皆もそれぞれの目的へと散っていったことに気付き、リザは言葉を止める。
「まぁ、元気なのは良いことです」
 さて自分は何をしよう。リザは海岸沿いに歩き出した。

 ため息ひとつ。
 木陰に入ってジャックオーは膝を抱えた。
 あんなこと言うつもりはなかったのに。泳いだことも魚を銛で取ったこともない気後れが、憎まれ口となって飛び出してしまった。
 ほんとはちょっと行ってみたかった、のに。
 顔をあげれば地平線まで続く吸い込まれそうな空の蒼と海の青……と、紘希が見えた。何を描いているのか興味をひかれ、ジャックオーは紘希のところに歩いて行って聞いてみる。
「何描いてるのよ」
「僕? 想い出を描いてるの」
 のぞき込んだ紘希のスケッチには、身をかがめているスーツ姿のリザ。拾っているのは貝、だろうか。貝を拾う時にも背筋を伸ばした姿勢なのがリザらしいなと、ジャックオーはちょっと笑った。

 港町で、海がきれいに見えるポイントを教えてもらったり、魚や果物を分けてもらったりしたあと、恭弥は皆の姿を探した。
 海辺にリザ、岩場にしゃがみこんでいる紘希を少し離れた場所からジャックオーが見ている。何をしているのかと近づいてみると、紘希が描いている色彩豊かな海の生き物を、邪魔しない位置からジャックオーが首を伸ばすようにして眺めていた。
「松露くんの姿が見えないけど。コウ、どこにいるか知ってるか?」
「あ、キョウちゃん。まーくんは今、海に魚を……って戻って来た!」
 紘希の示す方向から、松露が駆け戻ってくるのが見えた。手に何かを持っているようだが……。
「やったー! 見て見てみんな、タコタコー!」
 ぐにょろろろ~~。
 松露の掲げた手には、タコがでろりと巻き付いていた。
「さすがだな、彼は」
 しっかりと収穫をあげてくるとはと、恭弥は感心した。
 ゆでれば赤く愛嬌があるといえなくもないタコだが、生きている状態でうねうねぬめぬめ動いている様子は……。
「く、クラーケ!? よくそんな気味の悪いものを……」
 リザが思いっきり身を引いた。
「ウネウネしててなんかキモい。そのタコこっち持ってきたらあんたごと八つ裂きにしてやるからね」
 リザと同様、ジャックオーにもタコは受け入れられない。
「な、なんで避けるですか!? こんなに美味しそうなのに……」
 思わぬ反応に、松露は不思議そうにタコを見た。
「これは何ダコ? 食べられる?」
 紘希は逃げずに松露に話しかけたが、タコとの間には絶妙な距離を取っている。
「こいつはたぶん……マダコの仲間かな? 煮てよし焼いてよし、揚げてよしの美味しいタコですよ! ふふ、なんの料理にしてやろうかな〜」
 タコを見る松露の目は、完全に食材に向けるもの。だが、
「え、今から食べる? 本気ですか? 極限状態でもないのに?」
 リザがタコを見る目は、異形の何かに向けるもの。
「食べないです?」
「わ、私はちょっと、できれば普通の魚を希望したく……」
 答えるリザの横で、ジャックオーがうんうんと大きく頷く。どうも、タコ好きな仲間はいないらしいと松露は悟った。
「他の魚も捕ってくるです……」
「いや、調理したものを見れば感想も変わるかもしれない。魚は港町でもらったものがあるから、まずは焼いてみよう」
 恭弥は海中に戻ろうとした松露を止めると、火の用意を始めた。

 新鮮な魚、そしてタコが焼かれ、海辺での食事タイム。
 恭弥がもらってきた果物はデザートとして出され、大好評だった。
「タコも美味しいと思うです」
 口からタコの足先を出して、松露はもぐもぐと噛む。この弾力、魚にはない良さなのに。
「いきなりあんなもの持ってきたら、驚くに決まってるじゃない」
 ジャックオーはしかめっ面のまま、タコの小さな小さな欠片をつまみ。
「でも、ありがと」
 ぎゅっと目を閉じてその欠片を口の中に放り込んだのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【おいしくなあれ】がLV2になった!
【液体錬成】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
【飛翔】がLV7になった!
【操作会得】がLV2になった!
効果2【リザレクション】がLV2になった!
【反撃アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】がLV5になった!
【アヴォイド】がLV4になった!
【能力値アップ】がLV3になった!

クラーラ・シャーフ
【ガレージ】
青い海に青い空、開放的で素敵ね
イッカ、しぃ、まるで渚の妖精のよう
キットちゃんも疾倶利も目一杯楽しみましょうね

川や湖しか行ったことがないから、足下を浚う波の感触はとても不思議
白く輝く浜には砂のお城が必要よね
盛り上げた砂の中央に窪みをつけて、ほら、キットちゃんの玉座
周囲に建てた小さな塔には、波打ち際で拾った貝殻を飾りましょ

大きなスイカね、しぃ。あら、目隠しをして割るの?
私はイッカを誘導すれば良いのね
えぇと……ちょっと左へ寄って、ひゅーっと真っ直ぐ、心持ち右を向いて、えいってやるのよ
上手く割れたら拍手喝采
疾倶利もたくさん召し上がれ

今夏の思い出一番乗り、初めての海があなた達と一緒で良かった


イツカ・ユメ
【ガレージ】
地中海の真珠、なんて呼ばれちゃうだけあって、めちゃくちゃ綺麗な海!
さらに真珠の如く美しい、しぃちゃんとクラーラちゃんがいるのだから眼福
よし!海が呼んでいるよ、いこう!
キットは濡れないようにレインコートを着てね?

……と言っても
わたしも泳ぐのは得意じゃないので
寄せては返す波の音と、冷たい感触を楽しみながら皆と砂のお城を作るよ

ふふ、キットは玉座が気に入ったの?
疾倶利サイズは……ら、来年に作ろうね!

スイカ割り?やるやるーっ!
しぃちゃんに目隠しをしてもらってぐーるぐる……やばい、もうスイカが何処かわかんない
クラーラちゃーん、どっち?右?左?

イツカ、で過ごす初めての夏
ふたりが一緒で凄く楽しい!


篝・子火
【ガレージ】
海だ、海。
イッカとララに連れてきてもらった。
出身世界の海は見たことあるが…ここまでは美しいものはないな。
海が呼んでる。行こう。

子火も泳げないから…泳ぐのはやめだ。
砂浜で城を築こう。
ララは器用だな。キットがちょこんと乗ると可愛らしい。王様だ。
疾倶利サイズは…無理だな。埋めるくらいしかできない。

そしてな、今日はスイカを持ってきた。大きいぞ。イッカ、割ってみるか?
目隠しをして…準備万端だ。
スイカを食べるため。頼んだぞ、イッカ。

上手く割れたら食べよう。
キット用の小さなものと、疾倶利のものを分けて。
久々に遊び尽くした。
海開き、とても楽しかった。
帰りの電車で寝てしまいそうだな。


 地中海の真珠。
 まだそう呼ばれてはいない時代にあっても、海の美しさは変わりない。
「めちゃくちゃ綺麗!」
 光の欠片が打ち寄せてくる海に、イツカ・ユメ(いつかかなうゆめ・g02834)は感嘆の声をあげた。
「青い海に青い空、開放的で素敵ね」
 物が多い新宿島を離れ、開放的な地に来ると深呼吸がしたくなる。クラーラ・シャーフ(白日夢の陥穽・g06521)は潮風を胸いっぱいに吸い込んだ。空にうかぶ雲が、放牧された羊のように見える。
「出身世界の海は見たことあるが……ここまで美しいものはないな」
 自分の知る海とは色が違う。イツカとクラーラがこの海に誘ってくれて良かったと、篝・子火(天高し・g02594)はのちにアレクサンドリアと呼ばれるようになる地を、味わうように見渡した。
「さらに、真珠の如く美しい、しぃちゃんとクラーラちゃんがいるのだもの。眼福としか言いようがないわね」
 イツカは親指と人差し指で四角いフレームを作って、その中に海と子火、クラーラを閉じ込めた。
「私はともかく、イッカとしぃは、まるで渚の妖精のようよ。キットちゃんも疾倶利も目一杯楽しみましょうね」
 クラーラは、イツカの連れたモーラット・コミュの『キット』と、子火の連れた無双馬『疾倶利号』にも声をかける。
「あ、キットは濡れないようにレインコートを着てね」
 もふもふ毛がぺしゃんこになってしまうといけないから、とイツカはキットの丸っこい身体をレインコートで包んでやった。
「準備はできたか? 海が呼んでる。行こう」
 子火の呼びかけに、イツカがすぐさま応える。
「よし! いこう!」
 いざ、愛でる海から遊ぶ海へと。

 寄せて、引いて、寄せて、引いて。
 川や湖しか行ったことがないクラーラには、足下を浚う波の感触はとても不思議だ。川が流れるのは高低差があるからだろうけれど、どうして波は打ち寄せてくるのだろう。
 海で遊ぶというと海水浴がまっさきに思い浮かぶけれど、イツカは泳ぐのが得意ではないし、子火も泳げないから今日はやめ。代わりに砂の城作りに取り組む。
 砂を盛り上げて押し固めてから、みんなで形を作ってゆく。
 周りをぐるっと幕壁で囲んで、城らしく整えて。周囲に立てた小さな塔には、波打ち際で拾った貝殻を飾り。
 クラーラは城の中央に窪みをつけると、
「ほら、キットちゃんの玉座」
 と示した。
「キット、座ってみる?」
 イツカがのせてみると、キットはきょろきょろしたあと、すっぽりと砂の玉座に収まった。
「ララは器用だな」
 実に可愛らしいと眺めている子火の背に、疾倶利号の鼻先が押し付けられる。
「疾倶利サイズは……無理だな」
 疾倶利号がのせられるほどの城といったら、どれほどの大きさが必要だろう。埋めることくらいしかできそうにない。
「疾倶利……ら、来年に作ろうね」
 イツカはなだめるように疾倶利号の背に手を当てた。

 浜辺で遊べば喉も渇く。
「今日はスイカを持ってきた」
 子火は大ぶりのスイカを砂浜に敷いたシートの上に据え置いた。
「ずいぶん大きなスイカね、しぃ」
 クラーラがスイカをぽんぽんと叩く。良い音だ。
「イッカ、割ってみるか?」
「スイカ割り? やるやるーっ!」
 子火の提案に、イツカは飛びついた。目隠しをして、棒を持って、ぐーるぐる。もう、自分がどっちを向いているのかも分からなくなる。
「スイカを食べるため。頼んだぞ、イッカ」
「でもぜんぜんわかんない。クラーラちゃーん、どっち? 右? 左?」
「えぇと……ちょっと左へ寄って、ひゅーっと真っ直ぐ」
「ひゅーっ?」
「あ、そっちじゃなくて、少しだけ右に戻って……そう」
 クラーラの誘導で、イツカはふらふらと砂浜を進む。
「そこで止まって。心持ち右を向いて……そこで、えいっ」
「えいっ!」
 思い切って振り下ろした棒に、びしっと手ごたえ。
「すごい。見事に割れたわ」
 ぱちぱちとクラーラが拍手をする。目隠しを取ってみれば、スイカはきれいに割れて、赤い断面を見せていた。
 小さく割れたスイカはキット用。大き目のスイカを疾倶利号に取り分けてから、子火は残りのスイカを3人で分けた。海で冷やしておいたスイカはひんやりと甘く、渇いた喉を潤してくれる。
「今夏の思い出一番乗り、初めての海があなた達と一緒で良かった」
 夏の思い出をこの3人ではじめられて良かった、とクラーラはほほ笑む。
「うん。ふたりが一緒で凄く楽しい!」
 イツカにとっては、『イツカ』として過ごす初めての夏。それを子火とクラーラといっしょに過ごせたことは、ずっと記憶に残る思い出になるだろう。
「久々に遊びつくしたな」」
 帰りの電車で寝てしまいそうなくらいだと、子火は笑う。
「イッカとララと一緒の海開き、とても楽しかった。また、こんな日を持とう」
 今度は山か野か。まだ見ぬ未知のディヴィジョンか。
 どこであってもきっと、こうして3人、笑っていられるに違いない。だから、きっとまたいつか――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【照明】がLV2になった!
【熱波の支配者】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV5になった!
【反撃アップ】がLV4になった!
【ロストエナジー】がLV6になった!

カリーナ・アバルバネル
【巣古杜】で海遊び。
水着は赤色のフレア・ビキニ。
修行で水練もあったから泳ぎは得意。
人魚になった気分でゆったりと人の手が全く入っていない海中の景色を眺めていく。

「生きている自然の珊瑚があるんだ!? それはぜひ間近で見たいな!」
一気に海底近くまでスキンダイビング。珊瑚と珊瑚に住む生き物たちを息の続く限り眺めていく。
言葉は交わせないけどお互いハンドサインで魚や蟹を教え合ったり。
海底から星空を仰ぐように海面方向を見たり。

深く潜った後はお菓子と飲み物、タオル、日傘等を用意してお喋りしつつ一休み。
「綺麗だったよねー! 普段の生活とは全然違う景色がすごくて、こうやって潜るのが癖になりそう!」


ネリリ・ラヴラン
【巣古杜】で一緒

南国風の柄入りで、ボトムがキュロットスカートのビキニを着て行くよ
あとシュノーケリング装備一式とゴムボートも!

簡単な装備だけで来てるから、余り遠くへは行かずに
お魚さんを邪魔しないように追ってみたりしつつ綺麗な景色を楽しむよ
でも海面近くから眺めてるだけで満足できないわ!

ねえねえ、もっと近くに見に行ってみたくないかなっ

休憩を入れてる時に、海底に珊瑚を見つけていたのを伝えて
スキンダイビングも楽しもうって誘ってみるわ
泳ぎは大得意だし潜るのも問題ないよ

ハンドサインで互いに見つけたものを指して一緒に泳いでいこう
ボートに戻ったら息を落ち着けながらの感想会もね!


 ゆっくりとフィンで水を蹴って海を進む。
 シュノーケリングで覗く海中は、浜辺から見ていた海の色よりも青く、色とりどりの魚が行き交って鮮やかだ。
 修業で水錬もあったから、カリーナ・アバルバネル(雲裳神龍・g04135)は泳ぎは得意だ。危なげなく泳ぐカリーナの身にまとう、赤色のフレア・ビキニが水中の炎のように翻る。
 まるで人魚になったような気分で、カリーナは海中の景色を眺めていった。
 カリーナに同行してエジプトの海にやってきたネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)は、魚の群れを追って泳ぐ。
 怖がらせたくないから、群れの泳ぎを乱さないように。けれど間近に。群れの魚の一匹であるかのように。
 身に着けているのは、南国柄がカラフルな、ボトムがキュロットスカートになっているビキニ。それにシュノーケリングの装備。
 本格的な装備で来てはいないから、余り沖に出すぎないように気を付けて、ゆったりとアレクサンドリアが生まれる前の海を楽しむ。時折海面に顔を出してゴムボートの位置を確かめ、離れすぎないように注意する。
 ボートにカリーナの姿があるのを見て、ネリリは泳ぎ戻った。
 ゴムボートの上に身体を引き上げて、休憩を入れる。じんわりと感じる疲れさえも心地良い。
「お疲れ」
 声をかけてくるカリーナをネリリは誘った。
「ねえねえ、海面からの眺めもいいけど、もっと近くに見に行ってみたくないかなっ」
「近く?」
「そう。あのね、海底に珊瑚を見つけたの。スキンダイビングも楽しまない?」
 それを聞いて、カリーナも乗り気になった。
「生きている自然の珊瑚があるんだ!? それはぜひ間近で見たいな!」
「それならついてきて」
 2人とも泳ぎは得意だ。
 海に入ると、ネリリが親指を下に向けてハンドサインを送る。
 潜降する。
 そのサインにカリーナは親指と人差し指で丸を作って返す。
 OK。
 さあっと通り過ぎてゆく魚を横目に、2人は一気に海底目指して潜っていった。
 きれいな魚をネリリが指さし。
 カリーナは面白い海中生物を見つけてネリリに教え。
 言葉は交わさなくとも、伝わるものがある。
 少し辺りを見回して探してから、ネリリがここよと示した珊瑚は、まだ小さかった。
 けれど海の中で育まれて、これから年数をかけて大きくなってゆくことだろう。人とは違う時間を生きる、海の中の宝物だ。
 海上ではきつい日差しも、海中ではゆらゆらと柔らかい。
 心の赴くままに見て回った海中は、豊かに美しかった。

 深く潜った後は休息も大切だ。
 お菓子と飲み物、タオルを用意して、日傘の下で一休み。
「綺麗だったよねー!」
 見たものすべてを語りつくそうとでもいうように、2人のおしゃべりは止まらない。
「普段の生活とは全然違う景色がすごくて、こうやって潜るのが癖になりそう!」
 海中の景色を思い出すように、カリーナは目を閉じた。
 じゃあ、とネリリは提案する。
「癖にしちゃえばいいんじゃないかなっ」
 あの海、この海、全部取り戻して、全部に潜りまくる。
 そんな目標もきっと楽しいから。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水中適応】がLV7になった!
【平穏結界】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV7になった!

ミシェル・ロメ
【やすらぎの館】で参加

ここが、太古のアレクサンドロスの海……!
まだ人の手が入る前の、見渡す限りの海辺と砂浜
空と水、光と雲と波が織り成す、白と青の世界
文明が発達して整備された街も美しいけれど、ありのままの自然の姿も趣がありますね

クーラーボックスにアイスやジュース、フルーツを詰めてパラソルの下に
戻ってきた時にはきっといい具合に冷えて食べごろになってるはず

寄せては返す波にそっと足をつけて
ひんやりとした感触が心地よい
遠くから様子を伺うリリコに怖くないよ、と誘いかけて

お腹がすいたら浜辺で休憩
暑い中、水分補給は大事です

後片付けも忘れずに
来た時よりも美しく
未来でもこの素晴らしい碧の世界が見られますように


宮武・玄
【やすらぎの館】で参加
相手へは名+さん付け

アレキサンドリアのうーみ!
ここに将来大きな図書館できるって本で見たのー
大きな歴史のロマンがここにあるの
でも、いまのきれいな海と浜辺もきれいだねぇ
ボク山の方の生まれだから、あまり海は見たことなかったかーも

海といえばー、ボクはこれだって聞いたの
スイカ! 丸々とした大きなのをシゥイに持ってきてもらったよ
パカーンと割るのもいいし、ひえひえにしてたべるのもいいとおもうー
どっちがいーい?って聞いてみるの
いっしょにあそんだりー、ほかの人がご用意したのを楽しむのも楽しいの
わぁ、ミレイさんの海面のお散歩すごーい
遊んだあとはきちんとおかたつけするよー


ミレイ・ドリムータ
【やすらぎの館】で参加

わぁ、きれいな海だね。
アタシ、海で遊ぶのは初めてよ。今日は目一杯楽しもうね!
水着の上にパーカーとショートパンツを着てきたから、すぐにでも泳げる。
持ってきたパラソルとシートを砂浜に広げて、荷物を置いたら海へ直行!
デューク(スフィンクス)と波打ち際で戯れたり、泳いだり【水面歩行】で海上の散歩を楽しんだり。
疲れてきたらシートの上でのんびり休憩。
ミシェルと玄が持ってきてくれたアイスやスイカを皆で食べる。

沢山遊んだ後はシートやパラソルも畳んで、ゴミもしっかり持ち帰る。
今日は楽しかったね。また皆で海に遊びに行こうよ。


「ここが、太古のアレクサンドリアの海……!」
 ミシェル・ロメ(とわにひびくうた・g04569)は吞まれたように海の前で立ち尽くした。今は小さな港町があるだけの場所。そう聞いて来たのだけれど。
「文明が発達して整備された街も美しいけれど、ありのままの自然の姿も趣がありますね」
 まだ人の手が入る前の、見渡す限りの海辺と砂浜。空と水、光と雲と波が織り成す、白と青の世界が、ミシェルを圧倒するようにそこにはあった。
「アレクサンドリアのうーみ! ここに将来大きな図書館できるって本で見たのー。どの辺にできるのかなー?」
 あらかじめ仕入れてきた知識をもとに、宮武・玄(冷光のシグナル・g00677)はくるくると周囲を見回した。
 アレクサンドリア図書館にファロスの大灯台。大きな歴史のロマンがこの地にはある。それを見たかったような気もするけれど、今の何もない海と浜辺もとてもきれいだ。
 玄は山の方の生まれだから、あまり海を見たことがない。山の景色も良いけれど、広々と視界の開けた海の景色も良いなと思う。
「わぁ、きれいな海だね」
 ミレイ・ドリムータ(空虚と向き合う少女・g01550)はいたって素直に海を眺めると、持ってきたパラソルを砂浜に刺して固定した。シートを広げて、荷物を置いて。パーカーとショートパンツを脱げば、その下はすでに水着姿。
「早く遊ぼ」
 ミレイは海で遊ぶのは初めて。今日は目一杯楽しもうと、すぐに海に入れるように準備してきたのだ。
「ちょっとだけ待ってくださいね」
 ミシェルはクーラーボックスにアイスやジュース、フルーツを詰めてパラソルの下においた。海で遊んで戻ってきたときには、きっといい具合に冷えて食べごろになっていることだろう。
 荷物をパラソルの陰に収めると、3人は波打ち際へと向かった。
 寄せては返す波に、ミシェルはそっと素足をつけてみる。強い日差しに熱を帯びた足を、波が洗うひんやりとした感触が心地良い。
 遠くからこちらを見ているオラトリオの『リリコ』を、怖くないよ、とミシェルは手招いた。
「デューク、冷たいよ」
 ぶるぶるとスフィンクスの『デューク』が弾き飛ばした海水から、ミレイが笑って逃げる。デュークは、これは失敬とばかりに体を振るのをやめ、舌で毛づくろいをした。そのデュークを、
「いっしょに散歩する?」
 ミレイは両手で抱き上げた。一緒に泳ぐわけにもいかないだろうから、残留効果の【水面歩行】を使って海の上を歩く。
「わぁ、ミレイさんの海面のお散歩すごーい」
 目を見開く玄をミレイは誘う。
「玄もいっしょに散歩しようよ」
「するするー。ミシェルさんもやってみないー?」
 水面歩行の効果で凪いだ海を、3人は歩いた。沈まないのに、足の裏にひんやりと海を感じる。不思議な感覚だ。
 海の上を歩いて、波打ち際を走って、泳いで。
 遊び疲れれば、パラソルの下で休む。
「はい、どうぞ。水分補給は大事です」
 まずはミシェルがクーラーボックスから取り出したジュースを配り、水分補給。夏の海岸でごくごく飲み下すジュースは、まさに甘露。
「アイスや果物もありますからね」
 ミシェルはクーラーボックスの中を見せて、皆に勧めた。
「海といえばー、ボクはこれだって聞いたの」
 玄は無双馬『シゥイ』に持ってきてもらったスイカを、ででん、とシートの上にのせた。丸々とした大きなスイカだ。
「パカーンと割るのもいいし、ひえひえにしてたべるのもいいとおもうー。どっちがいーい?」
「どうします?」
 ミシェルに聞かれたミレイはちょっと考えて。
「せっかくの海だから、パカーンのほうにしない?」
「さんせー!」
 誰が割るのか、じゃんけんぽん。
 パーで勝ったミシェルが、うまく割れるかな、と立ち上がった。

 割れたスイカやアイスを食べて休憩して、そのあともう少し海で遊んで。
 パラソルのところに戻ってきた3人は、帰り支度をはじめた。
「遊んだあとはきちんとおかたつけー」
 シートやパラソルは畳んで。ゴミもしっかり持ち帰る。
「来た時よりも美しく、ですね」
 未来でもこの素晴らしい碧の世界が見られますようにと、願いをこめてミシェルは周囲をきれいに片付けた。
「今日は楽しかったね。また皆で海に遊びに行こうよ」
 ディアボロスの働きで、行ける場所は広がってゆく。今度はまた別の海で、みんなで遊ぼう。
 思い切り遊んだ心地良い疲れを感じながら、3人はエジプトの海を目に焼き付けるように眺めたのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【液体錬成】がLV2になった!
【士気高揚】がLV3になった!
【水面歩行】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV4になった!
【ダブル】がLV5になった!

最終結果:成功

完成日2022年07月19日