リプレイ
ハニエル・フェニックス
お水が使えないんじゃ生きていけないよね……じゃあその原因をやっつけてやる!
沼で戦った事はないけど、それならそこに入らなければおっけーだよね。
まずはお水汲みに来た普通の人のフリをして敵を誘き寄せるぞ!
捕まえようって思われる様に、一生懸命水を汲んでるって感じの振る舞いをして【誘惑】しちゃおう。
まぁ釣りみたいな感じかな。
後は敵が出て来たら【飛翔】で逃げてリングスラッシャーでキメ!だね!
タイミング悪く捕まっちゃったら【光使い】で光って怯ませて、敵を振り払えばいけるかな。
ムーンライトで【斬撃】くらわせちゃってもいいかも!
●河童の沼浮かび
「あら、見ない子だね。あなたも水を汲みに来たの?」
「うん、そうだよ!」
「そっか、お互い貧乏くじを引いたねえ」
昼の沼地、殺される予兆のあった村娘とハニエル・フェニックス(第七の天使・g00897)が出会う。
天使の翼を持つ少女も、一般人からは違和感を持たれない。ただの子供に見えたのだろう。
それは沼の中から標的を見上げていた河童達にも同じことだった。
「ひゃっはァ! 餌が来たぜ!!」
「殺して、千切って、踊り食いだァ!」
沼から飛び出た河童達。驚き立ちすくむ村娘を守るべく、ハニエルが前に出る。
「引っ掛かったね!」
天使の翼をはためかせ、白い光輪の刃を無数に作り出す。
「な、なんだァ!?」
「羽根あんぞこいつ!?」
光の輪が河童の腕や足を切り裂いていく。奇襲に反撃されたところで河童達は初めてハニエルを脅威と認めたようだった。
「翼付きでも関係ねェ、さっさと引きずり込んで食らっちまえ!」
河童は天へと指を向ける。
快晴だった青空へにわかに暗雲が垂れこめ、局地的な豪雨が引き起こされる。
「うっ……!」
足元がぬかるみ、沼に引きずり込まれる。触れるだけで痛みを覚える呪いの雨。
ハニエルはともかく村娘が危ない。天使の羽根で村娘を包むように保護する。
一般人が戦いに巻き込まれないよう戦場の外まで誘導しなくては。
「足止めは任せな!」
聞こえてくる頼もしい声。
「お願いね!」
ハニエルは即座にその声の主を信頼し、退避行動を取るのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
風間・響
今度は河童が相手か。それも相手の得意な土俵、腰まで水に浸かってるのは動きにくいこと間違いなしだな。
はっ、だけど問題ねぇ。だったら俺もその土俵に立ってやればいいんだよ。
≪Kaleidoscope≫
水の上で素早く動く生物……そう、アメンボだ!あいつの足の作りを真似てあれば、俺も素早く動けるはず!
すいすい~っと水面動いて、びびった河童にげんこつ一発加えてやるか!その皿、ばっきばきに割ってやるわ!
「今度の相手は河童か……」
足止めを買って出た風間・響(一から万屋・g00059)は別のクロノヴェーダを屠っていたのだろう、新たな敵との戦いに気合を入れ直す。
「んだよ、ガキか。男は肉が固くて食いでもなさそうだァ」
「水の中に引きずり込んで、相撲取って玉抜いて……やりづらい相手だけどな」
響は人であることを辞めた。
両手を水面につけ、二足歩行から四足歩行に移行する。
「同じ土俵に上がってやるよ」
水面を浮かぶアメンボの擬態。彼のパラドクス、Kaleidoscopeだ。
そのまま豪雨の岸辺から沼の上へと滑るように駆けた。
「なんだァ、こいつ。馬鹿にしてんのか?」
「アメンボなんてなぁ、すぐバラバラにしちまえるんだぜ!」
沼の中、四股を踏んだ後にぶちかましてくる河童。水中に身体が沈んで動きが鈍くなったところにいきなり攻撃を加える腹積もりだった。
「バラバラになるのはそっちだぜ!」
だが、響の身体は沈まない。水面にとどまったままだ。
肩からの突進を透かされた河童、その脳天に一撃が炸裂する。
「ぐえェ!」
皿が割れ、河童が1匹絶命する。
「こいつ、強ェぞ!」
響の力量にようやく気付いた河童達。それは、あまりに遅すぎた。
「お前ら、取り囲め! 衆寡敵せずだ!」
包囲しようとする河童達は、新たなディアボロス達の声を聞く。
「Oh! Japanese Yokai! 面白い言葉を使うね!」
「語源は三国志だったかな。向こうから伝わった妖怪だからそういう翻訳になってるのかもね」
成功🔵🔵🔴
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
無堂・理央
地の利がある敵地に殴り込み状態かぁ。
上手く敵の地の利を乱せればいいけど、その辺りは挑戦してみないとわからないか!
無双馬『クロフサ』に乗って沼地に突撃ー!
今回のパラドクスはクロフサが攻撃の主体。
クロフサが地面を踏みしめた際の衝撃波で敵を叩くんだけど、沼地だと飛び跳ねた際の着地で出す衝撃波で河童達を叩く形になるかな?
一応、ボクも馬上槍で馬上から突いてくけど、それ以上に【騎乗】でクロフサが上手く飛び跳ねて回れるように誘導してあげないとね。
【泥濘の地】って飛べない敵の移動力を削ぐ力があるけど、水中の敵に対して効果あるのかな?
効果があるなら水の流れが変わるとかかな?
レビ・アンダーソン
Oh! Japanese Yokai!
こんなのがいるなんて、面白い歴史だね!
まあでも、敵なら容赦せずにぶっ倒そうか!
ここは【Soul shout】で纏めて吹き飛ばすとしよう
河辺の地形で変な事が起きない様に『強運の加護』も使おうかな
水中でも振動は伝わるからね、逃げ場はないよ!
魂の叫びで河童達の色々な器官を徹底的に破壊だっ!!
「新手か!?」
レビ・アンダーソン(破壊のサウンドソルジャー・g00056)と無堂・理央(人間のカースブレイド・g00846)だった。
レビの黒い肌は、この平安の京の世界ではあまり見られないもの。異邦人めいた出で立ちだ。
「こんなのがいるなんて、面白い歴史だね! まあでも、敵なら容赦せずにぶっ倒そうか!」
「うん、遠慮はいらないよ」
無双馬クロフサを駆る理央はというと、騎乗し槍を持つところはこの世界の一般人が信じるところの武士様に近いかもしれない。もっとも軽装で鎧を身に纏ってはいないのだが。
「さあ、突撃ー!」
理央は無双馬クロフサに突進の指示を出し、河童の包囲陣形を突破するように動く。
「へッ! 馬や牛の脚を狙うのは得意だぜッ!」
それを受けた河童は沼へ潜り込み、クロフサの脚を掴んで水中へ引きずり込もうとする。
「そうはさせないよ!」
理央は巧みにクロフサへ指示を出し、ステップを踏ませることで河童の腕からクロフサを守る。
「こな、くそッ!」
それでも数の暴力、何匹目かの河童の手がクロフサの脚を捕まえた。
「AAAAAAAAAAAAAAA
!!!!!!」
瞬間、前触れもないレビの絶叫。音波がエネルギーとなり沼地に響き渡る。
「うあッ!!」
その振動は水中にもよく響く。
「音波は水中の方が伝わりやすいからね! これ、Scienceだよ!」
衝撃でクロフサを捕まえていた河童の腕がすぽんと抜ける。
「えっ、なにそれ?」
河童の特性を知らないレビは思わず興味の声を上げた。
「こいつらの腕は伸び縮みするんだよ。でも、やっぱり振動はよく効くね」
レビの絶叫に合わせて、理央はクロフサを突進させた。
「これでっ、どうっ?!」
陸震轟駆。パラドクスで強化したクロフサの脚が、地を踏みしめる度に衝撃波を巻き起こす。
水中に浮かんでいた河童は沼地全体を襲う衝撃波を直に受ける。
「駄目だ、陸に逃げ……うるせえェッ!」
かといって水面に顔を出せばレビのSoul shoutで鼓膜や皿が割られていく。
「少数が多数に勝ることもある……そういうことだね!」
締めくくるレビ。沼地の水面には、斃れた河童達がぷかぷかと浮いているのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!
調月・野映
連携アドリブ等○
ひどい村のありさまだ
見るに忍びないが、そういう時こそ人手が大事
村人よ、俺は絵をまじないにすることが出来る者だ
(丁寧に挨拶をし)
微力ではあるが助力しよう
男手が少ないならやることはただひとつ
井戸を掘るのを手伝うぞ
沼まで命がけで水を汲みにいかなくてもいいように
半分くらい掘ったところなら後少し頑張れば水も出てくるだろう
井戸を<観察>しつつ掘り進めるから水も出てくるだろう
筆をふるいパラドクスの【液体錬成】で
少し出てきた水を増やすことは出来ないだろうか
生命の源はきれいな水
どこの世界もそうだと思う
この村の民に救いを
●村人の戦い
一方その頃、村娘の住む村を訪ねるディアボロス達もいた。
「俺は絵をまじないにすることが出来る者だ」
村人、その長に名乗り出たのは調月・野映(ホリゾンブルー・g00586)だった。
青い瞳に金の髪、白い肌。サキュバスのリアライズペインターだ。
村人は特に違和感を抱きはしないし会話も通じるが、より親近感を持ってもらうために彼らにも理解をしやすい言葉遣いを心掛けている。
「まじない師様が、このようなところに何の御用で……」
「通りすがったところこの村の有様に驚いてな。見過ごすのも後味が悪い。微力ながら助力してもいいだろうか?」
野映の申し出に村長はこくりとうなずいた。
「ええ、構いません。どうぞお好きなようになさってください。これ以上悪くなることもそうそうないでしょう」
村長の言葉に野映はわずかに眉をひそめる。
良く言えば寛容、悪く言えば無関心だ。村人たちは既に諦めているのではないか。
「許可、痛み入る。それではさっそく井戸を掘るとしよう」
野映は思いを口にはせず、謝辞を述べて掘りかけの井戸へと向かう。
「ふむ。なるほど……」
井戸を観察する。半分掘りかけで男手が足りずに止まっている。近くに沼があるのだから水脈もあるはずだし、掘ろうとしたくらいだから見込みもあるのだろう。
工具を借り、掘り進めていく。ディアボロスの力で見る間に井戸の外に土の山ができた。
「鋤はないか?」
井戸から野映が顔を出す。粘土層を掘り終えて、玉石層にぶち当たる。
「は、はぁ……」
村人は鋤を差し出しながら進捗を尋ねてくる。
「あの、塩梅はどうですか?」
「粘土層が水をせき止めていた。もう水が滲み出てきている。もう少し掘ればきれいな水が出てくるだろう」
吉報。村人の顔に笑顔が浮かぶ。清水は生命の源だ。
それはどこの世界もそうだと野映は思った。
この村の民に救いを。そう心の中で呟きながら、鋤で玉石を掘り出していく。
成功🔵🔵🔴
効果1【液体錬成】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
カドレクス・フェニカルス
何もかも足りんか。こんな様を見慣れていることが空しくはある。
そら立て、座して死ぬのも結構だがせめて戦ってからにしろ。
何と?決まっているだろう。
アンタらが田畑と、俺等があのクソッタレな化物共とだ。
共同戦線と行こうじゃねェか
水が足りれば次は土だ。
畑が硬い?俺には岩も泥も乾いた大地も同じことでな。
砂嵐の剣を大地へ突き立てそこを起点に【土壌改良】。
極小の砂嵐によって一帯丸ごと開墾してしまおう
肥やら均しやらは住んでるアンタ等が詳しかろうよ、勝手にやりな
協力・連携、アレンジ諸々歓迎。
ジャファル・アルシャイフ
連携アドリブOK
体力には自信があるから
農地の開墾支援をしようと思うよ
では早速種をッ!…って、なるほど、最初は土地を整備するところからなんですね、村の人や農耕に詳しい人に教えを乞いつつやっていかなきゃ。
場所は雑草が生えている所が良さそう
大変だけど草が生えると言うことは栄養がある証拠じゃないかな。
草を根から刈って、スコップで掘り起こして鍬で耕し石を取り除く
【浮遊】が使えないかな、石を浮かせてまとめて除去とか
土に糞便や残飯等の肥やしをまいて栄養を与える…うわあ初めて触りました
良い運動になりますね
もしやこれは天然の筋トレでは…ッ!?
実家でも畑を作ってみようかな?
体力がある限りいくらでも畑を作りますよ!
「水が足りたなら次は土だな」
カドレクス・フェニカルス(ベドグレインの魔人・g03110)は野映の井戸採掘を遠巻きに見れる、とある野原に立っていた。
「この辺りでいいのか?」
共に復興支援へと赴いたジャファル・アルシャイフ(天使の破軍拳士・g04407)へと尋ねる。この雑草の生い茂る土地を田畑にしよう、そうジャファルが言い出したのだ。
「ええ。雑草といえども同じ植物、他よりは栄養がある証拠なんじゃないかと」
「まあいいか。井戸にもほど近いしな。それじゃあ行くぞ」
カドレクスは砂嵐の剣を野原へと突き立てると、パラドクスを発動する。
「咢を開け」
砂塵が巻き起こり、多くの雑草が千切れ、天を舞う。
「わぁ……」
極小の砂嵐が止んだそこには、田畑に適した柔らかい砂地が広がっていた。
「すごいですね」
「これは一時しのぎだ。開墾をサボったらまた元の土壌に戻るだろう」
「それでも大分行程を省略できましたよ。浮いてる雑草の根や石を取り除くだけで済むんですから」
ジャファルは自慢の体力を活かして精力的に開墾を続けていく。
「これ肥やしですか? うわぁ、初めて触りました」
糞便を肥料にするために、肥溜めで腐敗から発酵へと作用を変換させている。泥臭く、人が嫌がりそうな作業もジャファルは進んで行っていく。
「これも良い運動になりますね。もしたこれは天然の筋トレでは……ッ!?」
「ああ、見た目からして好きそうだな、筋トレ」
相槌を打っていたカドレクスだが、村の復興の様子を見学にきた村人たちに気づき、声をかけた。
「なァ、アンタらもそろそろ戦う時なんじゃねえか」
「た、戦うなんて……私たちにあんな化け物は倒せない」
「馬鹿、そっちは俺等に任せろ。お前らは田畑と戦うんだよ。出来んだろ? 出来なきゃ死ぬだけなんだから」
カドレクスの言葉に村人たちは唾を飲む。即答するには重すぎる問いかけだった。
「おーい!」
そこへ、遠くから弾むような声が聞こえてきた。
桶に水を汲んだ村娘と、彼女を随伴するハニエルだ。
「河童は片付いたみてェだな。んじゃ、次はいよいよ鬼退治か」
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
那木・遠名
まずは相手の有利を失くさないといけないわね。
空を飛ぶ天狗達に暗闇の結界を仕掛け、空から降る式神で羽根を撃ち抜くように狙うわ。
「人を空から見下ろすものじゃないわ?」
あわよくばそのまま階段を転げてくれないかしら?
そうすれば天狗達にも階段を上るつらさを味あわせられるわ。
私は出来るだけ多くの羽根を撃ち落とす事を優先したいわね。
地面に落とせた天狗の対処は青嵐さんや巴さん達仲間と連携して対処したいわね。【連携歓迎】
魔破・克也
◎共闘、アドリブ等歓迎
他の皆も頑張ってる間に天狗を倒して親玉への道を確保するか、大物に向けてさ
って言っても、真正面からだと飛んでる敵には射撃するしかないからこの風はちょっと辛い…
あ、落としてくれそうな人いるじゃん。活用させて貰うぜ
モブオーラで戦ってる子より注目されずらくして、忍び足で戦って集中してる所にこっそり近づき、不意打ちを狙う
俺とは違って、他がど派手にやってるなら注意も向いていて好都合じゃん?
戦闘知識で羽音による場所把握とか、落下点予測とかして
アサシネイトキリングで、刃物の通りが良さそうな部分を早業でスパッとね
ずっと飛ばれるのも面倒臭いし、羽の命を終わらせて、敵の有利も奪う事を狙うぜ
プレシア・アルニラム
◎共闘、アドリブ等歓迎
◆行動
本当に階段だらけですね
でも相手にとっても同じ事
距離がある間に天狗を懲らしめておかないと
空を飛ぶ、つまり気流を操る術に長けている方々
風使いとしては相手に不足なし!です
技能「天候予測」の活用で
上空に風があるタイミングで
「砂使い」込みの『サンドストーム』を使用し
天狗の機動性を低下させてみましょう
相手の技に対しては
呪い効果は「浄化」で対応し
舞い散る羽根は「斬撃」で切る等ダメージの軽減を図る
若干は空中戦の心得がありますので、これも利用して復讐者側に注意を引き付ける事も忘れずに
他、光使いを活用して
(防具の)天使の輪に光を纏わせ
点滅させる等の合図で
同戦場で戦う仲間の援護を行います
宇迦野・青嵐
ふふーん、いくら向こうが風に慣れてるったって、わたしだって風の拳士だもんね。
天狗が相手でもそうそう負けやしないってとこ、見せたげる!
竹管から相棒のシナトを「召喚」して準備万端。
空中戦では勝ち目ないだろうから、狙うは隙を突いてのラッシュだね。
撃ち落としを狙う仲間もいるみたいだし、合わせるよ。
纏った風を「オーラ操作」で加速させて……『秘拳・春疾風』!
味方に撃ち落とされた天狗が攻撃の届くとこまで近付いたら、一気に飛び込んで一網打尽を狙うよ。
『春疾風』に決まった型はないから、状況次第で正拳・裏拳・回し蹴り、「不意打ち」まで使ってボコボコにしちゃおう。
白面呪拳は変幻自在、甘く見ないでよね!
【連携歓迎】
●飛ぶ鳥を落とす勢い
「本当に階段だらけですね……」
プレシア・アルニラム(天使の風塵魔術師・g00844)は周囲を改めて見渡した。
まず前方、石段がうねるように曲がって続いている。終点は未だ見えない。
そして後方にも自分達が登ってきた石段が続いている。やはり終点が見えないし、思った以上に急勾配だ。
「下手に足を踏み外したら大怪我しちゃいそうね。天狗達にもこの辛さ、味わわせてやりたいわ」
那木・遠名(魑魅魍魎の主(再出発)・g01355)は額に浮かべた汗を腕で拭う。
山の上方から吹き降ろしてくる強風が身体を撫で、涼ませてくれる。
「この風も悪い事ばかりじゃあないな」
そう嘯く魔破・克也(金欠守護者・g00588)だが、実際、彼にはこの強風はかなりの逆風だった。
射撃で落とそうにも標的が空を自在に飛びまわり、しかも強風というのはやりづらい。
「なんとか二人には天狗を落としてもらわないと」
「そうだね、期待してる。ねー、シナト?」
宇迦野・青嵐(浮かれ狐の羽化登仙・g02096)は召喚したクダギツネに同意を求める。クダギツネもコクコクと頷いたようだった。
「プレッシャーですね……でも私も風使いとして――」
プレシアは言葉を途中で区切る。風が変わったのを肌で感じていた。
「来ます!」
上空、滑空するかのように黒い影がいくつもやってくる。
「なんだなんだ、貴様らは」
「ここは斬王丸様のお社なるぞ、供物となりに来たか」
黒虚天狗だ。彼らは元より人を返す気などない。山に足を踏み入れた者は全て殺す。それだけだ。
「殺す!」
端的な言葉と共に、鴉の翼から黒き呪いの羽根が放たれる。
強風に乗り、標的を追いかけ突き刺す誘導弾。しかし――
「見えぬは畏れ、星は疾く降り注ぐ……急急如律令!」
遠名の詠唱と共に、上空に暗闇の結界が展開される。
「な、なんと!?」
「むう、結界か! 出られぬ!」
閉じ込められた天狗の上空から、流星群が降る。
それは遠名の生み出した式神の群れ。結界内で、この落下速度ならば強風なども関係がない。
小型の隕石が天狗と撃ち出した羽根を叩き落としていく。
「人を空から見下ろすものじゃないわ?」
見上げながら啖呵を切る遠名、そこにプレシアが自らの力を組み合わせる。
「合わせます!」
風と砂を操る力、サンドストーム。暗黒の結界内、逃げ場を失った天狗たちへ容赦なく礫を浴びせていく。
「く、ぬぅっ……!」
流星雨と砂嵐が収まると同時に結界が解除される。
「来ます!」
プレシアは持ち前の空中戦の心得から、敵の反撃タイミングを割り出していた。自分ならここで作戦が決まったと油断した隙をつく。
その推論は果たして的中した。こちらへと降り注いでくる漆黒の羽根。だが、攻撃をうけて舞い散ったものもあり、判別が難しい。斬撃での迎撃は失敗し、プレシアと遠名、その白く美しい肌に幾条も赤い線が刻まれていく。
「後は頼むわよ!」
「任せて!」
ここからは青嵐と克也の出番だ。青嵐はクダギツネのシナトから風の加護を受け取り、跳躍する。
「わたしだって、風の拳士だもんね!」
重力や空気抵抗を無視した、弾丸のような速度。強風が影響を与えるより先に、翼が傷つき、高度を保てなくなった天狗の身体にブチ当たる。
「誰もセイラに追いつけないっ!」
拳と蹴りの連撃が天狗の鳩尾に叩き込まれる。
身体をくの字に折り曲げ、力を失って墜落する天狗。春疾風に決まった所作はなく、風のように変幻自在。
彼女の動きはまさしくその名の通り、蒼い嵐のようだった。
「ぬうっ、あの狐憑きをなんとかせねば」
その派手な立ち回りに天狗達の意識が青嵐へと集中する。
(「好都合じゃん?」)
克也は内心、そう独りごちる。その手に持ったナイフで、背後から天狗の喉笛を掻き切りながら。
アサシネイトキリング。
暗殺された天狗は叫び声の一つも出せない。故に他の天狗も克也の存在に気づけない。
光は明るいほど、闇を強く際立たせる。派手に大立ち回りを続ける青嵐の下で、地味に標的を1匹ずつ仕留めていく。
(「お仕事お仕事、ってね」)
青嵐が叩き落した天狗の落下地点へ一番に駆け付け、その口へ自動小銃を突っ込み、サイレンサー替わりにして脳を撃ち抜く。くぐもった発砲音は、吹きすさぶ強風がかき消してくれる。
「どんどんこーい!」
(「もう開けるぜ、親玉への道がな」)
青嵐の威勢のいい声を聞きながら、吹っ飛ばされてきた天狗の顔を石段に叩きつけ、首の骨を折って息の根を止める。
血にまみれた石段の向こうから、ひときわ大きな人影が下りてくるのが見えた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
【土壌改良】がLV2になった!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
神山・刹那
へぇ。お前みたいな奴もいるんだな
その大太刀に練り上げられた体術。ふふ。楽しくなってきた
さあ、感じさせてくれ。生と死の瀬戸際の魂のざわめきを!
鬼族伝承の体術で、体当たりでこちらを吹き飛ばそうとしてきたら、此方からも体当たりを仕掛けて相殺し、相手の体勢が整うより早く体勢を戻し、相手が次の行動を起こすより早く、必殺の一撃を打ち込む
「まさか、俺と似たような奴がいたとはな。が、今回は俺の勝ちだ。また何時か闘ろう」
那木・遠名
「もー!戦いづらいったらないわ?」
九尾を展開。
数本を使って悪い足場のバランスを取ったり、木を掴んで移動しながら敵の攻撃へ対処、残った本数で攻撃していくわ。
戦いの中で階段の上下が逆転したり、相手に隙が出来たら妖気を全て尻尾に注入!
のめり込むようにして九本全てで連打よ!
「尻尾全開!とりゃー!!」
調月・野映
共闘アドリブ歓迎
ネメシスモードは黒い髪に瞳
翼を大きく広げ敵を威嚇
悪い天狗はこらしめんといかんな
我々ディアボロスの出番だ
この世界に平和をもたらす
<臨機応変>に動き、敵の攻撃を<観察>によって<看破>しようと試みる
リアライズペイントの<アート>により、魔法陣を描き
<全力魔法><高速詠唱>も紡いで、描いた魔法陣から
同じくアートで描いた甲冑の兵士を召喚させ
敵の大太刀の攻撃を防ぎ敵そのものを叩き斬ろうとする
カドレクス・フェニカルス
随分と張り切ったもんだ、殆ど残っちゃいないとは。
そんなわけでだ、村にゃなァんも無かったからお前くらいしか持ってくモノがねェ。
そっ首寄越せ。
【戦闘】
力強き破断の一閃にはその外からの一撃を。
伝承の業には息をもつかせぬ弾嵐を。
──ほォ、術狩りの理か。久しく見なかったが……そうでなくちゃァ面白くねェ
間合いの外から繰り出される剣閃には砂嵐の大刀を重ねていくが、まあ刀身は削られるだろうな
神をも蝕む、大いに結構。
だが──その呼吸、砂舞う中でいつまでも続けていていいのか?
剣に於いては押されるだろう
此方の本領は魔術知識
術狩り破りなど必須の前提──対竜魔術師が"屠竜式"の一。
お前を斬るのはお前が奪い乾かした大地だ
無堂・理央
さぁて、このまま押し切っちゃおう!
無双馬『クロフサ』に乗って、石段を駆け上って戦場に参上。
本命の突撃を行う前に、牽制と味方への援護で敵の周囲を駆けながら腰のポーチにあるダーツや弓矢で遠距離攻撃をしてく。
遠距離攻撃は倒す目的じゃないし、むしろ、敵に弾かせたりして隙を作る方向で狙ってこう。
戦場を駆け巡ってスピードが乗ってきたら、本命の突撃攻撃!
敵から十分距離を取ったら、馬上槍を構えてクロフサの全力疾走!
速度と重量を乗せたランスチャージを叩き込む!
敵もタイミングを合わせて体当たりしてきそうだけど、そこは【泥濘の地】で敵が体重を乗せて踏み込む一歩だけ泥濘に捕まらせ、タイミングを強制的にずらさせるよ。
宇迦野・青嵐
よーし、勢いに乗ってこのまま鬼退治だっ!
足場が悪いから【エアライド】を使っていくよ。
風で流されるから高くジャンプはしないけど、地上で回避とかバランス取りに使うだけでも便利そうだね。
鬼の体当たりは強力みたいだけど、石段の上でまっすぐ突っ込んでくるなら軌道が読めちゃうんだよね。
「召喚」したシナトと力を合わせた「オーラ操作」で気流を纏い、闘牛士みたいに突撃を受け流しちゃおう。
そのままエアライドで空気の壁を蹴って方向転換、一気に距離を詰めて『秘拳・茅花流し』!
背後から「不意打ち」の正拳突きを叩き込んで、一気に生命力を奪っていくよ。
ずるいなんて言わないよね、自分たちのやったことに比べたらさ!
【連携歓迎】
●因果応報
「てめらか、俺の縄張りを荒らしてる不届き者は」
紅鬼斬王丸が石段を一歩下りる度に、ずしん、ずしんと大地が震える。
紅く染まった巨体、半裸は攻撃を受けぬという意思の表れか。
「全員まとめて、縊り殺して食ってやる」
「へぇ、お前みたいな奴もいるんだな」
神山・刹那(梟雄・g00162)は斬王丸を見上げて微かに笑う。
身長190センチ近い刹那が相手を見上げるということはほとんどない。
石段の下の方にいるということもあるが、越え甲斐のある壁だと認識していた。
「さあ、感じさせてくれ。生と死の瀬戸際、その魂のざわめきを!」
「吹き散れぃ!」
上段から突進してくる斬王丸。足場が階段ということを感じさせない速度だ。
「っ!!」
刹那はその攻撃に合わせて自らも体当たりを敢行する。
タックルというのは重心が低い方が有利だ。刹那は今、石段の下方にいる。つまり。
「ぬうっ!!」
斬王丸の脚に刹那の肩が直撃する。
とったりの要領で足を両腕で掴み、掬い上げる。足元を滑らせて石段に顔面から突っ込む形になる斬王丸。このままでは顔面をすり下ろすことになる。
「なんのぉ!」
斬王丸は類まれなるバランス能力で、空中で全身を横に捻る。仰向けに落下し、受け身を取ろうとした。
反転する斬王丸の視界。大上段に太刀を振りかぶった刹那の姿が映りこむ。
「この切っ先に一擲を成して乾坤を賭せん!」
雲耀の太刀。一刀両断の必殺剣が斬王丸の胸板へと振り下ろされる。
血が噴き出る。だが、浅い。刹那はしかめ面で自らの肩に視線を送った。石段の高低差で間合いが遠くなったことに加えて、斬王丸とまともにぶつかった肩が外れて充分な殺傷力を出すことができなかった。
「まさか、俺と似たような奴がいたとはな」
「なにを笑ってやがる、俺は面白くともなんともねえぜ。どうせ狙うなら、女子供だ!」
斬王丸は受け身をとって起き上がりながら、標的を刹那から那木・遠名(魑魅魍魎の主(再出発)・g01355)へと変える。
「あいにくとお断りよ!」
遠名は復帰の隙を見逃さない。狐の尻尾に全妖力を込め、九本に分裂させる。
「尻尾全開! とりゃー!!」
最初から全力、九尾の尾を駆使した九方向からの連撃。斬王丸は避けられない。
「狐かぁ、油揚げにして食っちまうぞ!」
いや、最初から避ける気などなかった。再び強烈な体当たりで迎撃する。
一本、二本、三本、四本。尻尾の連撃が紅い肉体にはじき返される。このままでは体当たりが直撃する、遠名の脳裏によぎる恐怖心。
「うらァッ!」
「くっ!!」
攻撃を止めて残りの尻尾を防御に回す。衝撃。遠名の軽い体躯はビー玉のように宙を舞った。
「もー! 戦いづらいったらないわ?」
残っていた尻尾を石段横の木々に巻き付かせ、更なる落下傷は防ぐ。不意を打った一撃でも斬王丸は止められない。
「なら、更なる搦め手で押し切っちゃおう!」
無堂・理央(人間のカースブレイド・g00846)の声と共に、一陣の矢が飛んでくる。
だが、吹き降ろす強風で勢いを失い、狙いが逸れて斬王丸の横を通り過ぎていく。
「馬鹿め、ここでは飛び道具は役に立たんわ!」
「知ってるよ! だから撃ってるんだ!」
強風で飛翔や射撃は難しい。だからこそ、それを囮とした。
「意味がわからん! 知りたくもない!」
連射される矢。斬王丸はお得意の体当たりで全てを吹き飛ばし理央へと殺到する。
その直線状には宇迦野・青嵐(浮かれ狐の羽化登仙・g02096)がいた。
「おらおらァ! 轢き殺しちまうぞ!」
石段でルートは制限されている。しかも怒りに任せた直線的な体当たり、軌道を読むことは容易い。
「鬼の体当たりが強いことはよくわかった。でも……!」
青嵐はクダギツネのシナトを召喚し、力を合わせてオーラ操作で気流を纏う。
「強風での跳躍ってのは、こうやるんだよ!」
斬王丸の突進が生み出す風を利用し、柳のように宙に舞う。ひらりと横っ飛び、体当たりを回避した格好になる。
「なっ!」
そのままエアライド、態勢を反転して斬王丸の脇腹を拳で殴打する。
「活かすも殺すも風向き次第!」
「ぬっ、ぐうぅっ!!」
秘拳・茅花流しが直撃する。その姿は闘牛を翻弄するマタドールのようだった。
理央と青嵐は強風の戦場でまともに飛翔やエアライド、射撃を行わずに工夫することで戦いを有利に進めていく。
「はいよーっ!」
理央はクロフサと共に石段を駆け上る。騎乗槍でのランスチャージ。斬王丸も体当たりで迎撃しようとするが、一歩の踏み込みで踏ん張りがきかなかった。
「なっ、んだよっ……!」
足元、石段がピンポイントにぬかるんでいる。泥濘の地、河童のいた沼のように、足を鈍らせている。
「やーっ!」
「ぐうっ!!」
騎乗槍の鋭利な一撃が斬王丸の肩を貫く。たたらを踏むも、背中の大太刀を抜き、杖替わりにしてバランスを取った。
「今のは効いたな。畳みかけるぞ!」
その様子を観察していた調月・野映(ホリゾンブルー・g00586)は、間髪を入れず絵筆を空中へと走らせる。
「この世に平和をもたらすために……!」
描き出したるは甲冑の兵士。実体化し、刃を振るう。
「小癪なっ!」
斬りつけられながらも斬王丸は大太刀を薙ぎ払った。
神をも蝕む呪いの斬撃。生み出されたばかりの甲冑の兵士は胴体を真っ二つにされ、切っ先が野映へと届く。
「ぐうっ……!」
咄嗟に後ろへと跳ぶが、その呪いの一撃は刀身が伸びる。
「ここまでとは、看過できなかった……!」
道理や常識を打ち破る戦い。石段を転げ落ちる野映、手で押さえた脇腹からは血が零れていた。
「厄介だぞ、あの得物……」
「ま、そうだろうな。そうでなくちゃァ面白くねェ」
カドレクス・フェニカルス(ベドグレインの魔人・g03110)は召喚したパラドクスさえ両断する一撃を目の当たりにして、なおも冷静さを保ち続けていた。
「こっちの魔剣と刀比べと行こうぜ」
飄黎弧月、土壌改良に用いた砂嵐の魔剣で呪いの大太刀へと対峙する。
「得物が互角でもな、使い手が違ぇんだよ!」
斬王丸は構わず大太刀を思い切り振るう。魔剣で受けるが、防戦一方だ。刀身が削れ砂が舞う。
「どうしたどうした! その細っこい首、叩っ斬っちまうぞ!」
そうして、ついに大太刀が黒い魔剣をへし折った。霧散する刀身。
「神をも蝕む、大いに結構。だが──その呼吸、砂舞う中でいつまでも続けていていいのか?」
「……何?」
カドレクスは自分の術が破られることを想定していた。肉体を削ぎ落とす方法は直接的な斬撃だけではない。
大気中に紛れた砂は斬王丸の口や鼻から体内へと入り込む。
「村のやつらに啖呵切っちまった手前、手ぶらじゃ帰れねェ。そっ首寄越せ」
「ぐっ!?」
斬王丸の首、両端の頸動脈付近が膨れ上がる。体内から黒い魔剣が再び生成されていく。
「い、ぎいっ……嫌だ、やめて、くれっ!」
首を押される斬王丸。驚愕と痛みで斬王丸の顔が歪んだ。
「対竜魔術師が"屠竜式"の一。お前を斬るのはお前が奪い乾かした大地だ」
絶叫。首が千切れ、強風で飛ばされていく。そうして、てんてんと鞠のように石段を転がり落ち、ようやく止まった。
「首を斬ろうとして自分が斬られるか。惨い最期だけど……」
青嵐は、強風で倒れていく斬王丸の胴体を見送ってそう呟いた。
「恨み事は言わないよね、自分たちのやったことに比べたらさ」
因果は巡る。この地の村から消えた水が姿を取り戻すのは、そう遠くない日のことだろう。そう願って、ディアボロスたちはその場を後にするのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
【液体錬成】がLV2になった!
【土壌改良】がLV3になった!
【スーパーGPS】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV4になった!
【反撃アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!
【ドレイン】がLV2になった!