リプレイ
カイ・オーベルト
アドリブ、連携歓迎
任務了解、だ。
指揮が無ければろくに動けない兵隊など獣の群れの様なもの。迅速に殲滅し、敵軍の合流を阻止する
奇襲を仕掛ける。アサルトキャノンをランチャーに変形させ、【音響閃光砲】使用。敵陣に撃ち込んだ榴弾による閃光と轟音で「撹乱」する。
【通信障害】で他部隊との連絡を封じ、孤立させる。通信機の類いはなさそうだが、念のためだ
そのまま混乱に乗じて敵陣に突入。マシンガンの掃射による「制圧射撃」でなぎ倒していく。
乱戦に持ち込めば迂闊に反撃出来ないだろう。「一撃離脱」の戦術で常に移動し続け、反撃を回避する。
御森・白露
【連携・アドリブ歓迎】
のう。そこな平たい獣よ。それ程急いで何処にゆく?
そんなに焦ることはなかろうよ……どうせここで散り果てるのじゃ。最期の生をもっと味わうべきじゃぞ?
墨色の炎か。態々形なき火となってくれるとは実に助かる。
さあ、虚を喰らい無へと帰せ【三ノ刻】。
【呪詛】と【オーラ操作】を併用して斬撃の範囲を拡大。うつろなる炎ごと妖共をまとめて【粉砕】し滅してくれよう。
泡沫に等しき墨絵の怪異よ。案ずるな、貴様らの主もじきにあの世に逝くじゃろう。先に地獄で待っておれ。
「任務了解、だ」
迅速に戦場へと突入したカイ・オーベルト(アイゼンフント・g05787)は、慌てふためく妖怪どもを即座に捕捉した。
湿原に立った彼の背部、バックパック型に折り畳まれていた砲口が連結し、ランチャー形態へと変形を遂げる。
「指揮が無ければろくに動けない兵隊など、獣の群れの様なもの」
敵集団の中心に照準を定めたカイが容赦なく引き金を引いた。
砲声を轟かせて飛んだ榴弾が寄り集まっていた墨画の妖怪どものただ中に着弾し、落雷の如き閃光と轟音が迸る。
音響閃光砲(スタンランチャー)――荒れ狂う光と音の暴力は、撹乱に使われるものであるにも関わらず、墨画の如きカエルやウサギを纏めて吹き飛ばしてしまうほどの威力を持っていた。
「あなや、目が眩む……!」
「耳が聞こえぬ……!」
辛うじてその威力範囲外に位置していた者もまた、閃光や音響の余波にやられたか、文字通りに地面をのたうち回る。特殊ヘルメットを装着した上で狙いを定めたカイは勿論、味方もまた、この開けた場所で光や音の影響を受けることはない。
「通信機を持たない敵というのは狩りやすいな。助けを求めることもできんだろう」
眼前の妖怪どもは通信し合う能力を持たず、そうであるならば、各個撃破など容易いものだ。
無反動機関銃(マシンガン)の銃声が響き、墨画のカエルどもがダンスでも踊るように手足をばたばたさせて逃げ惑う。
「燃え上がれ、燃えてしまえ!」
「灰へと変われ!」
口々に叫びながら墨色の炎に身を変じさせる怪異ども。けれど光と音に眩惑させられたその攻撃は滅茶苦茶なもので、湿原の蘆荻を遮蔽にして疾駆するカイがそれを避けながらマシンガンの弾丸を見舞うのは、実に容易なことだった。
「撹乱が効いているな。効果的な反撃もできんとは」
墨画のカエルもウサギも、さながら猟犬に追いたてられる獣のようなものだ。
水際立ったその奇襲により、瞬く間に多くの妖怪が撃破されていき、また意図して逃された。
そして鉄犬の『牙』から逃れたその先に待っていたのは――。
「のう。そこな平たい獣よ。それ程急いで何処にゆく?」
ぴょんぴょんと跳ねながら逃げるカエルやウサギのあやかしに、不意に声が掛けられた。見れば其処に立っていたのは白絹のように美しい髪に狐耳を生やした妖狐の青年――御森・白露(放浪する転寝狐・g05193)であったのだ。
「なっ、なにやつ!?」
「いつの間に!?」
よほど慌てていたのか、墨画のあやかしの一隊は、完全に不意を喰った形であった。琵琶を携えたカエルはあんぐりと口を開け、烏帽子を被ったウサギはぞわぞわとその輪郭を逆立てる。
「か、かか囲んで仕舞え!」
「そうだ、囲め囲め!」
余りの狼狽振りに、白露は口の端を酷薄に吊り上げて、
「そんなに死に急ぐことはなかろうよ……どうせここで散り果てるのじゃ。最期の生をもっと味わうべきじゃぞ?」
総身から立ち上る妖気に、墨画のあやかしどもがじりじりと後ずさる。
「ひ、ひいっ……」
絵軸から抜け出たような妖異は、破れかぶれと言った風に自らを墨色の炎に変じさせ、黒き鬼火もかくやと白露の周囲を回転し出した
「墨色の炎か。態々形なき火となってくれるとは実に助かる」
荒魂・忌椿――その刀身から燃え立つ憎悪が轟々と唸り、溢れ出す呪詛に、妖異どもが震えた。
「さあ、虚を喰らい無へと帰せ、三ノ刻」
昏き月のような半弧を描く禍ツ刃。
切り裂かれた虚空から溢れ出した呪詛は、空間の切れ目から黒きひび割れを伸ばしながら溢れ出し、白露を囲んだ墨色の炎ごと空間を砕いた。自らの技を以て威力を底上げする白露の手練の前には、狼狽したあやかしなど取るに足らぬ烏合。
「ぎぃっ……!?」
「こんな……ぎゃぁぁぁッ!?」
墨色の炎と変じたあやかしとて、なんでたまろう。
悲鳴の残響だけを置いて跡形もなく消し飛ぶ怪異ども。
須臾の間に消え去ったそれらに白露は言の葉を手向けるのだった。
「泡沫に等しき墨絵の怪異よ。案ずるな、貴様らの主もじきにあの世に逝くじゃろう。先に地獄で待っておれ」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
孫・リア
この子達嫌いじゃないんだよね〜、可愛いし憎めない?ってやつ?
だけどヤマタノオロチの元に行けば物凄く厄介!なら押しとどめちゃおう!
『江水』で湿原地帯の周りの水量を増やして彼らが動けないようにして、そのまま川を作って彼らを飲み込ませてヤマタノオロチ方面とは反対側に流しちゃいましょう!
勿論流しただけじゃ倒れないだろうけど……墨は水と混ざれば薄くなる、その墨の量で私達を囲ったり攻撃できるかしら?
そのまま【不意打ち】で水鉄砲で彼らを各個撃破!
ヤマタノオロチと太郎坊って天狗の元には行かせないわよ!
【アドリブ共闘歓迎】
筧・勢理
(連携アドリブ歓迎です)
…ちょ、なにあれ。かわいいんだけど…。
お持ち帰りしちゃダメ?…ダメかぁ。
だいじょぶだいじょぶ、ちゃんとお仕事するよー。
戦いから戻ったら、頑張った分だけめめちゃん(※装備中のライフルの愛称)をデコるんだー。
…ってなんかこれ、フラグっぽい?
後方から戦況を観察し、周囲のディアボロスと情報を共有
より敵の混乱を招けそうな密集部分を狙って【めめちゃんバースト】を撃ち込む撹乱と、逃げ出す敵を狙い撃つ援護射撃を基本とする
やー…わちゃわちゃしてんのもかわいいなー…
でもごめんねー、そっちはダメなんだわー
(軽く言いながら、逃げようとした敵を撃ち抜く)
「大変だ、大変だ!」
「これじゃ敢えなく壊滅だ!」
湿原で奇襲を受けた墨画のようなあやかしの群れは、文字通り絵に描いたような慌てようであった。
木魚や琵琶を抱えたカエルがぱしゃぱしゃと湿地を駆け、ウサギもまさに脱兎の如く逃げ出そうとしている。
そんな滑稽な有様を、口元に掌を当てながら筧・勢理(パニッシュメントスタンド・g00706)が遠目に見ていた。
「……ちょ、なにあれ。かわいいんだけど……」
教科書かなにかに載っているアレやソレがそのまま飛び出してきたかのような、あやかしの群れである。
「この子達嫌いじゃないんだよね〜、可愛いし憎めない? ってやつ?」
あっちこっちへ逃げ惑うキツネを見ながら、孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)が一緒になって言う。精強なディアボロスたちに攻撃されてよほど狼狽しているのか、墨絵の妖怪どもは逃げ場を求めるあまりにすってんころりんと転がったりして、眺めているとちょっとだけ戦意を削がれそうになる。
「お持ち帰りしちゃダメ? ……ダメかぁ」
勢理が言うと、瞑目しながらリアがふるふる首を振って見せた。
見た目は可愛らしいけれど、なにしろ呪詛怨念を放つ物の怪の類。
気持ちは分かる、という雰囲気を漂わせたあと、リアがその紅玉のような瞳で凛と妖怪どもを見据えて言った。
「ヤマタノオロチの元に行けば物凄く厄介! ここで押しとどめちゃおう!」
リアは、列をなして逃げ走ろうとする一群に狙いを定めて、パチンと指を鳴らした。
あなやと腰を抜かした烏帽子のウサギやカエル、そしてキツネどもが彼方を指差してわななく。
湿原に生じた悠久なる河の流れが滔々と寄せ来たり、墨画の動物たちを呑み込んだ。
わーっと両手をばしゃばしゃさせて溺れるカエルたち(カエルなのに……)。ウサギやキツネなど言うに及ばず、流れに飲み込まれた妖怪たちが今度は水面から跳ねるように飛んだ水鉄砲に撃たれてバシャン! と墨と化し、水に溶けて消えていく。
「だいじょぶだいじょぶ、ちゃんとお仕事するよー」
もちろんそれをただ見ているだけの勢理ではなく、めめちゃんを両手で抱えて射撃態勢をキメていた。
ちなみにめめちゃんというのは、勢理がいま抱えているところのビームライフルである。めめんと盛り――死を思い出せとばかりに撃破した敵数だけシールが貼られている愛用の逸品だ。
「戦いから戻ったら、頑張った分だけめめちゃんをデコるんだー」
「あ」
典型的な死亡フラグを湿原にどすんと打ち立ててしまう勢理。それに気付いたか、それとも残る妖怪どもが勢理に襲いかかったのを見てか――リアが口を開けて目をぱちぱちさせていた。
「げこげこげこ! 死ねい!」
「これであの世へ一足飛びぞ!」
死亡フラグに釣られたらしいカエルやらウサギやらがぴょんぴょんと跳ねながら勢理に突進してくる。それらが爆ぜて呪詛の塊たる墨に変じようとした――その直前である。
「うわー、やっぱり」
言葉とは裏腹、勢理は即座に翼からライフルへと魔力を注ぎ込み、凝縮した魔弾を中天めがけて放っていた。墨画の妖怪どもの頭上でそれが弾け、美しくも妖しい青緑色の光の雨と化して降り注ぐ!
「ぎえええっ!?」
「ぐえ、ぐえ、ぐえ!?」
幾らカエルと言っても、拡散ビームの雨に穿たれたらひとたまりもない。
ウサギやキツネでは……やっぱり言うに及ばずである。
「逃げろ、逃げろ」
「逃げろや逃げろ!」
両手を頭のうえにかざして俄か雨にでも降られたようにぱしゃぱしゃと逃げ惑う墨画のカエルたち。混乱するあまり、ウサギやキツネにぶつかって一緒に尻もちをついたりしていた。
「やー……わちゃわちゃしてんのもかわいいなー……」
思わず見入ってしまいそうになる勢理。
「でもごめんねー、そっちはダメなんだわー」
「ヤマタノオロチと太郎坊って天狗の元には行かせないわよ!」
その退路を塞いで、勢理とリアは容赦なく残る墨画のあやかしたちに攻撃を加え、消滅させていくのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水源】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
守都・幸児
こいつらとは前にも戦ったことがあるが
相変わらず賑やかな妖だな
ヤマタノオロチのところには行かせねえぞ
妖に遭遇したらまずは派手に
「満」の礫を放って【不意打ち】だ
そのままこっちに敵の注意を向けるぞ
湿原だから水の上は【水面歩行】も使うと多少は歩きやすいかな
敵がこっちに向かってきてくれたら
そのままヤマタノオロチや長岡京とは別の方向に誘導する
ほらこっちだ、こっちに来いっ
敵がまとまってるとこには都度「満」の礫を放って敵を【撹乱】するぞ
慌ててるとこをさらに慌てさせてやるよ
近接されたら鉄骨で薙ぎ払うぞ
反撃で火をつけられても気にしねえ
燃やし尽くされる前に、こいつら全部倒しちまえばいいんだろう?
※アドリブ、連携歓迎
喩・嘉
急に忙しくなりやがった
まずは周辺の雑魚狩りと行こうか
かわいい見た目をしているが、油断を誘うためのものか
あいつら自身がどこまで認識してるのかはわからないが
近づかない方がいいな
羽扇を振るい、雲を指揮して「雲行雨計」を使用。
敵群に向けて雨の弾丸を降らせる
雨は湿原をいっそう戦いにくいものにするだろう
敵の足をどれだけ止められるかは分からないが
幸児の使ってくれた【水面歩行】を活用させてもらいながら
距離をおいての戦闘を心がけて行動する
※アドリブ、連携歓迎
「げこげこ、寄り集まれば百人力よ、力を合わせて押しのけろ!」
琵琶を抱えたカエルが弦を掻き鳴らしながら駆け回り、烏帽子を被ったウサギが散り散りになりかけた同胞を糾合する。他にもキツネやらサルやら、ある意味で個性的な墨画のあやかしは、しかしディアボロスの襲撃を受け混乱の渦中にあった。
「こいつらとは前にも戦ったことがあるが、相変わらず賑やかな妖だな」
なにやら変な音がすると思えば、ええい集まれとばかりに骸骨の木魚をぽくぽく叩いているカエルがある。守都・幸児(祥雲・g03876)は戦場とは思えぬその呑気さに呆れ笑いを浮かべそうになったが、すぐ真剣な顔になって構えを取った。
「ヤマタノオロチのところには行かせねえぞ」
その滑稽さに反して、意外とずる賢いところがある怪異どもである。なかなかどうして油断できない相手であることを、かつて同種の妖怪と戦った幸児は分かっていた。見た目とは裏腹に、墨に込められているらしい呪詛はディアボロスでさえ苛む代物なのである。
「あなや! あなや! 阻まれたぞよ!」
行く手に立ちふさがった幸児の堂々たる姿を前にして、烏帽子を被ったウサギがびっくり仰天して尻もちをついた。あわあわと指をさした時には既に遅く、鬼の両腕が変じた無数の闇が、礫のようにあやかしどもを包囲して渦巻いていた。
寄り集まったのが仇となったのだ。
「こいつでも喰らってろ!」
「ぐえ!」
「ぎええ!」
闇の礫に打たれて、墨が飛び散るようにばしゃりと飛散し湿地の水に溶け消えるあやかしの群れ。
「戦え、戦え、力のかぎり!」
「遂げろ、遂げろ、本懐を遂げろ!」
ウサギやキツネが声を上げ、生き残った墨画のカエルたちが刀を持ってげろげろ喚く。士気旺盛なのか、はたまた破れかぶれになっているのか――せめて一人分の命でも貰い受けようと、墨色の炎に変じたあやかしどもが押し寄せてきた。
「ほらこっちだ、こっちに来いっ」
湿原とて、水面歩行の効果を駆使する幸児が足を取られることなどありはしない。
黒き炎がその頑健な体を焼き尽くすとは到底、思われなかった。
「急に忙しくなりやがった」
戦場に足を踏み入れた喩・嘉(瑞鳳・g01517)の第一の所感がそれだった。平安鬼妖地獄変だけでなく、他のディヴィジョンでも状況が目まぐるしく動いているのだ。けれど如何なる時も、焦らず冷静に進んでいかなければならないことを喩嘉は知っている。
故に、
「まずは周辺の雑魚狩りと行こうか」
墨で描かれたような大勢のあやかしどもを引き連れて、幸児がこちら目掛けて駆けてくる。計略が絶大なる威力を発揮する死地に、出来るだけ多くの妖怪どもを引き寄せようとしているのだ。
勇武の豪傑と知謀の士が連携してこそ、計略(はかりごと)は十全なものとなる。
「かわいい見た目をしているが、油断を誘うためのものか」
ぴょんぴょん跳ねながら幸児を追いかける墨画のカエルやウサギたち。
「あいつら自身がどこまで認識してるのかはわからないが……近づかない方がいいな」
妖怪にも様々なものがあるが、墨画のような代物であれば不潔でもなく御しやすい。ただ、ちょっと油断すると墨が飛び散ったりしてとんだ災難に見舞われるであろうことを喩嘉は承知していた。
「この状況で逃げられると思うなよ。纏めて一掃してやる」
雨よ、天帝の加護ぞあれ――念じ、羽扇を振るった喩嘉の仕草に、天が応じた。
何処からともなく巻き起こった雲が渦を巻いて、暗雲が湿原に影を落とす。
たちまちの雨が、炎に苛まれた幸児を癒やすかのように降り注ぎ、瞬く間に豪雨となって墨画の妖怪どもに襲いかかった。
「げこげこげこ! 此はそもいかに!」
「なんでいきなり雨などが!」
カエルもウサギも、みな両手を頭の上にかざして急な雨に右往左往しはじめる。そして俄に雨脚を強めた豪雨は、矢の雨よりも凄まじく妖怪どもの体を消し飛ばしてしまうのだ。
「おのれ、おのれ、これでも喰らえ!」
五十展転――吾が言霊は須く俗間に広ぐべし。カエルが頭蓋骨の木魚を叩き、烏帽子のウサギが経文を読誦して自らを呪詛の塊と化させるのであろうその攻撃も、豪雨の前では何の意味もなさなかった。
「まだ動けるのか。近づかないでもらいたい」
妖怪どもがばしゃんと爆ぜ、墨と化したそれらが喩嘉に襲いかかる。が、如何せんこの雨である。墨画はたちまちのうちに溶け消えて跡形もなく消滅してしまう。
幸児のもたらした水面歩行も駆使して巧みに敵との距離を取っていた喩嘉は、周囲の敵の殲滅を確認すると、一息。
鉄骨を掲げて快活に笑う幸児に笑みを返した。
雨が止み、雲間から差し込んだ光が湿原を、二人を美しく照らす。
息の合った連携により多くのあやかしが消え果て、それは決戦を有利に運ぶための得難い支援となったのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面歩行】LV1が発生!
【完全視界】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
レーシー・ツェペシ
※アドリブ、連携歓迎
無邪気に無知で無垢に戦います
レーシーはアナタたちがよくわからないの
こんにちはアナタは何が好きなの?教えて
スカートの端を持ってご挨拶
ねぇ、こんなバショで何をしているの?
アナタ、スミがイノチなのね
おもしろいの
スミって液体なのね、ならイッパイ吸えそうなの
どれだけ奪ったら動かなくなるの?
クスッと笑い魔楽器のリラを奏でパラドクスで攻撃
レーシーも楽器はとくいなの
いっぱいきいて、いっぱいナカをみせて
アナタのイノチはクロなの
反撃の飛び散る墨にもコウモリを直接ぶつけ吸い尽くす
んー、あまりオイシクないの
でもスキキライはダメなの
だから、ぜーんぶ、レーシーがもらってあげる
「レーシーはアナタたちがよくわからないの」
まるで絵軸の中から飛び出してきたような墨色の妖怪を前に、レーシー・ツェペシ(籠の鳥・g07219)はことりと首を傾げた。白いレースのベールで顔を隠し、肌を隠すドレスめいた服の上に長外套を羽織った彼女は、その灰色の双眸に滑稽なる獣たちを映していた。
「こんにちは、アナタたちは何が好きなの? 教えて」
スカートの裾を摘んで挨拶するレーシー。
優雅な御辞儀(カーテシー)を前にした墨画のウサギもカエルも、狼狽する余りに、ただぴょんと飛び跳ねるばかり。
「困ったぞ、ああ困ったぞ!」
「どこもかしこも死地であるとは!」
「ねぇ、こんなバショで何をしているの?」
純粋な問いであったのだが、右往左往していた妖怪たちにとって、それは神経を逆なでするように響いた。
「ええいこれ以上の邪魔はさせぬ」
「ああ、向こうからも来るぞ!」
周りのディアボロスたちの攻撃に、カエルもウサギも倒されては墨と散る。それが湿地に流れ、地面を黒く彩る。
「アナタたち、スミがイノチなのね。おもしろいの」
歴戦の兵士が放つ殺気より、時にいとけなき幼子の好奇心の方が恐ろしいことがある。その言霊の響きに、戯画から飛び出してきたようなウサギがぞわぞわと毛を逆立て、カエルがあんぐりと口を開けて後ずさった。
「ええい、この期に及んでは!」
墨画のカエルたちが髑髏の木魚を叩き、琵琶を奏で始める。
「レーシーも楽器はとくいなの。いっぱいきいて、いっぱいナカをみせて」
手にしたリラを爪弾いて幻想的な音を響かせるレーシー。
不思議な音合わせも束の間、ぱしゃりと妖怪どもが墨と変じてレーシーに襲いかかった。
「アナタたちのイノチはクロなの」
羽音が響き渡る。
それは虚空に出現した、数えきれないほどの吸血コウモリの羽ばたきだ。
無数のコウモリがさながら壁のようになって墨色の呪詛を弾き、攻撃が奏功しなかったのを目の当たりにした残りのカエルやウサギたちがぶるると怖気をふるって。
「に、逃げろ逃げろ!」
「逃げろや逃げろ!」
だが、空を飛ぶコウモリ相手に逃げ切れるはずもない。
取り巻かれ、生命力を吸われ、体ごと吸い取られるように霧散するあやかしたち。
「んー、あまりオイシクないの。でもスキキライはダメなの」
レーシーは難問に向き合ったときのように眉を寄せ、それから口元に指を添えて妖しげに笑った。
「だから、ぜーんぶ、レーシーがもらってあげる」
大成功🔵🔵🔵
効果1【コウモリ変身】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
諷和・もこ
わ、かわいい動物さんたちなんだよ!
カエルさんが一匹…うさぎさんが二匹…きつねさんが……
……すやぁ
すやすや……
……すや……
……はっ!?
(ガバッと飛び起きる)
わわ、うっかり眠っちゃってたんだよ!
依頼の真っ最中なのにあぶないあぶない
飛び起きた時、何かお布団に巻き込まれてた気がするけど…気のせい、かな?
汚れたお布団やお洋服はちゃんと【クリーニング】でキレイにするんだよ!
「大変だ、大変だ!」
「こいつはいよいよ大変だ!」
ディアボロスたちの奇襲を受けて、戯画から飛び出してきたような墨色のあやかしはあっちこっちへ右往左往。ここまで慌ててしまうと、もう何処へどう向かえばいいのやら、皆目見当もつかずに大混乱の様相を呈していた。
「わ、かわいい動物さんたちなんだよ!」
ふわふわの羊のような白い髪を持つ諷和・もこ(ふわもこうとうと・g01739)は、先程からその紅玉のような両の瞳に駆け回るあやかしの群れを映していた。烏帽子を被ったウサギに、それから琵琶を手にしたカエル、木魚を抱えた袈裟のカエルなんかもいたりして、随分と個性豊かな墨画の妖怪たちである。
「カエルさんが一匹……うさぎさんが二匹……きつねさんが……」
先行したディアボロス――レーシーの奏でるリラの夢幻的な音色も眠気を誘って、もこの瞼が段々と落ちてくる。ハッと気付いて目を見開き、ふわ、と欠伸をしてまた瞼が閉じられて……こっくりこっくり、船を漕ぎ始める。
……すやぁ、すやすや。
きっと眠りの中では墨画のカエルやウサギが跳ねたり踊ったりのお祭り騒ぎを演じていたのに違いない。
「あれはなんぞ! あらふしぎ!」
「あんなところで眠っているぞ!」
「首打ち落としてオロチ様に献上しよう!」
現実では、烏帽子のウサギやら琵琶を抱えたカエルやらが、もこの姿を見つけてこれは良い獲物と駆け寄ってきていた。袈裟のカエルが木魚をぽくぽくと叩くと――これももこの眠りを誘うリズムであったのだが――虚空に筆で描いたような筆跡が見る間に刃と化して、処刑人の刃の如く振り被られる。
「やれ嬉しや」
「こいつは勿怪の幸いぞ!」
触らぬ鬼人になんとやら、そのままにしておけばよいものを――歓喜した妖怪どもの声に夢から現へと引き戻されたもこはガバッと飛び起きて、刃をかわしていた。
「……はっ!?」
寝過ごしたと気付いて跳ね起きた時を想像して頂きたい。鬼の膂力でそれをやったものだから、持ち込んでいた寝具兼武器であるところのまくらやら、布団やらが、見事に吹っ飛んで墨画のあやかしどもに襲いかかった!
「ぐえ!」
「ぎえ!?」
潰れたカエルのような……というかそれそのものの声をあげて倒れるカエルたち。
ウサギもキツネも、その余りの衝撃にバンザイしながら仰向けにすっ倒れて霧散する。
湿地帯なのでだいぶ汚れてしまったが、まくらや洋服なども、すぐにクリーニングをかけるもこであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
如月・莉緒
総二さん(g06384)と
墨色…?
あ、なんか昔の本…図鑑?みたいなやつに出てるのじゃない?
デザイン的には嫌いじゃないけど、倒さないとね
総二さんとの連携を意識して【臨機応変】な立ち回り
【高速詠唱】で【流星槍】を作り上げ、【連撃】するように攻撃
総二さんと一緒に戦うのは初めてじゃないし、そろそろお互いの立ち回り方も分かってきた気がするから、そんなに苦戦はしないかな
あ、ごめん。そっちのお願い!
くらいの声掛けはしながら、とにかく数を減らしていく
そうだねー。ガチャガチャのグッズであったら一通りコンプしたいくらいには可愛い…
神刀・総二
莉緒(g04388)と同伴
ヤマタノオロチは他に任せて援護……だが
ここの敵は随分他と毛色が違うな
まあ敵は敵だ、油断する気は微塵もないが
昔の本か……何かの教科書でも見た気がするな
とにかく数が多いから減らすことを最優先に
莉緒と連携を意識しながら【強打】、【貫通撃】、【薙ぎ払い】で攻撃
仕留め損ねた敵はお互いでフォローしつつ
声掛けに、任せろ!
と返しながらとにかく数をこなしていく
こんな状況でなければ、見た目可愛いという感じなんだろうが
いやガチャコンプまでするのか……
「ヤマタノオロチの元には向かわせない……が、ここの敵は随分他と毛色が違うな」
闘気を纏った神刀・総二(闘神・g06384)が、周章狼狽する墨画のあやかしどもに目を細めた。
ディアボロスたちの奇襲を受けて散々に追い散らされた墨色のカエルやキツネたちが、総二たちの方へと駆けてきたのだ。
「大変だ、大変だ!」
「これじゃあ全滅待ったなし!」
大慌てする墨画の妖怪を前に、宝石のような青い目を瞬かせた如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)が小さく首を傾げた。
「墨色……?」
慌てふためくあまり、でんぐり返るカエルたち。そのコミカルな姿に何か見覚えがあると思えば、
「あ、なんか昔の本……図鑑? みたいなやつに出てるのじゃない?」
「ああ、昔の本か……何かの教科書でも見た気がするな」
総二も恐らく同じことを想像して頷きつつ、油断なく構えを取って眼前に迫る墨画の妖怪どもを睨む。
「まあ敵は敵だ、油断する気は微塵もないが」
「デザイン的には嫌いじゃないけど、倒さないとね」
墨色のあやかしどもは、命からがら逃げてきたのか、大変な慌てようだった。懸命に走ってきたところへ莉緒や総二に行く手を阻まれたのだから、これはもう叫んでしまうのも道理だ。
「ひええ、また敵だあ!」
両手をあげて、大仰にのけぞるカエルやウサギたち。
「数だけは多いが、逃すわけにはいかない」
一瞬で精神を研ぎ澄ませた総二は、その独特の呼吸法を以て一気に戦闘態勢へと入る。たちまち両手から燃え上がるように闘気が迸り、交互に振り抜かれた迅疾の手刀――そこから放たれた斬撃が、目を見開いた墨画のあやかしどもを瞬時に墨と散らせた。
零された墨汁のように湿地を染める『あやかしであった』もの。
「流石ね、総二さん」
目にも留まらぬ速さで敵を屠った総二にそう言いながら、莉緒は墨色の妖怪たちの後ろに回り込んで素早く挟撃の形を取っていた。
「Μετέωρο δόρυ」
アフロディーテの名を冠する魔杖――両手で捧げ持ったそれが莉緒の唇に紡がれた高速詠唱によって光輝く流星槍へと変貌を遂げる。
「可愛いとは思うけど、容赦はしないよ」
虚空を彩る光槍の連続突きが、カエルやキツネを瞬時に貫いた。
バシャン、と墨が撒かれたように散って消え果てる妖怪ども。
「逃げろ、逃げろ、こりゃかなわん!」
「逃げろや逃げろ、退散だ!」
カエルは天敵から逃れるように、ウサギは文字通り脱兎の如く左右に分かれて逃げ走る。おおかた、ヤマタノオロチのもとへと駆け散ろうというのであろう。それを許す二人ではない。
「あ、ごめん。そっちのお願い!」
「任せろ!」
それまで挟撃の形を取っていた二人は即座に二手に分かれて残余のあやかしを追い、仕留めていく。
――総二さんと一緒に戦うのは初めてじゃないし、そろそろお互いの立ち回り方も分かってきた気がするから。
これほどの連携は、確かに一朝一夕で成せるものではない。短く声を交わしながら墨画のあやかしを蹴散らす二人。
手刀による斬撃の波動と、煌めく光槍とが、殆ど同時に残った最後の二体を散らしていた。
「こんな状況でなければ、見た目可愛いという感じなんだろうが」
残心を解いて息を吐く総二。
「そうだねー。ガチャガチャのグッズであったら一通りコンプしたいくらいには……」
戦いを終えた莉緒が、そう言って笑った。烏帽子を被ったウサギにキツネ、琵琶を持ったカエル、そして坊主っぽい袈裟を纏って骸骨木魚を叩くカエルなど、その種類はなかなかに豊富だった。ガチャコーナーにあってもおかしくはないレベルである。
「いやガチャコンプまでするのか……」
ちょっと苦笑いする総二。
ともあれ二人の見事な連携により、遂に墨画のあやかしどもが全滅を遂げた。
この戦場に集ったすべてのディアボロスが、決戦への重要な援護を成し遂げたのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!