リプレイ
喩・嘉
真っ向からの戦いでは得られない戦果を欲するなら、策を弄すは必定、か……
任せろ、俺の得意分野だ
ここは俺の祖国、俺のいた時代
様子と勝手は分かっている
一般民衆と同じような衣服を着て、顔や手指を含めてわざと土埃で汚す
リピートベインを使用し、【過去視の道案内】で影を観察
より多くの影が通り、かつ敵が通っていない道を通り、内部へ通じる道を行く
自然に紛れ込めたらそれで良い
敵に見咎められたら
「ここで戦えば、食事ができると聞きました。父も母も養わにゃならん。体は強い方だから、きっとお役に立てます」
と志願者のふりをして内部に潜入する
【過去視の道案内】のおかげで、後からくる者達はもっと簡単に潜入できるだろう
風に導かれるようにして喩・嘉(瑞鳳・g01517)は歩を進めて行く。
大地も空の色も目の前に広がる光景も、懐かしいと思う他無い。わかっている、理解している。もちろん記憶の中のものとは違うものが多いが、それでも。
纏っているのは目立つを避けて紛れられるよう、地味な色合いの服にした。更に、顔や手足を土埃で汚している。不快には違いないが、虫を相手にするよりは幾分マシだ。
(これは……帰ったら風呂へ直行だな)
そう声を出さずに心の中で呟くと小さく息を吐いた。その後は服も綺麗に洗って、そこまで進んだ思考を現実世界へ一瞬で引き戻す。
今回の務めは正面からぶつかることではない。役立つのは力ではなく頭脳。
不安は無い。策と名のつくものは嘉の得意分野だ。
近づいて来た嘉に気付いて、兵の一人が話しかけて来る。
「おう、新入りかい」
あからさまに疑っている様子ではない。落ち着いて頷きを返す。
「ここで戦えば、食事ができると聞きました。父も母も養わにゃならん。体は強い方だから、きっとお役に立てます」
「そうかそうか。飯がなけりゃ始まらないからなぁ。ここは身体が資本だ。ま、頑張りなよ」
どうやら上手く敵の中に紛れ込むことができたようだ。
木々や茂みのある場所をちらりと振り返る。ちょうどいい。きっと影が、後に続く仲間の道案内をしてくれるはずだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
守都・幸児
へえ、これが三国志って世界か
角と腕を布で隠して兵の中に紛れ込む
足に泥をつけて服も体も土で少し汚しておいて
長く行軍した感じを出す
怪しまれたら抵抗はしねえで
「食い物が欲しいんだ、腕っぷしなら自信がある、俺も兵に入れてくれ」
って頼んでみる
俺は体がでかいからそこも売り込めるかな
【怪力無双】をこっそり使って怪我人や荷物を運んでやったり
目立たねえ程度に役に立てるとこを見せながら他の兵士の警戒を解く
ついでに皆を引き入れる経路を見つけるのに役立ちそうな情報を収集しとく
どこが死角になりそうかとかな
あ、実際に食料貰ったら
俺の分は弱ってる他の兵士にやる
俺は今んとこ大丈夫だし、せっかくだから兵士と仲良くなりてえからな
「へえ、これが三国志って世界か」
物珍しげに言うと守都・幸児(迷子鬼・g03876)は足を止めた。
夜色をした角や腕は布地で隠し、ここまで長く歩いて来たと示すように土で少し汚し細工するのは忘れない。
少し進むと先の方にぼんやりとした影が見えた。まるで道案内をするように振り返っては止まり、また進む。仲間が残してくれた道標に違いない。幸児は影について道を進み、軍のある方へとたどり着いた。生きる道に迷って時もあんな案内役がいれば楽かもしれないが、生憎とそうはいかない。
「食い物が欲しいんだ、腕っぷしなら自信がある、俺も兵に入れてくれ」
兵にそう話しかけると、それならと荷物運びの手伝いを頼まれた。持ち前の怪力を使って荷を次々と片付け上手く紛れ込む。もちろん、目立つような真似はしない。よく働いてくれる幸児の様子を見て、お前さんのおかげで楽ができると冗談交じりに言う。
支給された食べ物を持って腹を減らした兵にぽんと手渡す。
「俺は今んとこ大丈夫だ。食え、力付けねえと」
兵はひどく驚いたような顔をするが、礼を言っておずおずと受け取る。疲れた顔をしていた兵は、人の優しさに触れてひととき、安らいだ顔を浮かべるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
夜葬野・響子
いつの時代でも争いは起こるもの。しかし、ご主人様の関わるものは見過ごせません
どのような場所であれ、わたしはご主人様の元へ近付いてみせますわ
補給物資に時間を掛けてしまうほど人数が多いのか、戦場へ赴く者として未熟な方達である故なのか
どちらにせよ、今は彼らを鼓舞させる…とまではいきませんが、励ましの言葉で元気付け、信頼を得ましょう
戦場は恐ろしいものでしょう。しかし、結果を出せばよろしいのです
ご主人様の為ならわたしは何も恐れません。全てを捧げるつもりで挑むだけです
そのように伝えれば、わたしの戦いの【情熱】も彼らに伝わるでしょうか
…勿論この矛先は、この軍の長に向けてのものですが。今は心に仕舞いましょう
「いつの時代でも争いは起こるもの」
視界の向こうにいる兵たちの姿を見て夜葬野・響子(終焉ソナタ・g03038)は、ほとんど唇も動かさずに静かな声をそっと響かせた。
クロノヴェーダを主人と定め、『主人』のいるところはどの時代であっても少女は現れる。そう、この時代も例外ではない。
仲間が残してくれた影が響子を兵たちの集まるところまで案内してくれる。
補給物資の荷解きや整理をしているようだ。幼い姿であっても、ディアボロスである響子はその見た目で不審がられることはない。
「戦場は恐ろしいものでしょう。しかし、結果を出せばよろしいのです」
ふと聞こえた声に兵たちは振り返り手を止めた。
「ご主人様の為ならわたしは何も恐れません。全てを捧げるつもりで挑むだけです」
胸元に手を当てながらそう語る響子に、おおと声がいくつか上がる。
情熱には違いない。
ただその思惑や矛先は、兵たちとは違うものなのだが。敢えて口にする愚かしさを、響子が持ち合わせているはずもない。
大成功🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
喩・嘉
多くの兵達は食料のために軍勢に参加している。
その目的がなくなったと分かれば、軍を去ろうという者は多いはず。
ならば
仕事をしているふりをしながら、急急火計で自在に発火を操れる油を兵糧庫に撒く。
人的被害が出ないよう頃合いを見計らって発火させ、小規模な火災を発生させる。
「あれは何だ……?」と周囲の者に兵糧庫が燃えていることを印象づけたら後は簡単だ。
例えすぐに消されて兵糧が全焼しなかったとしても、
「兵糧が全てなくなってしまったらしいぞ。隊長達はそれを隠してる」という言葉の信憑性はぐっと高まるからな。
守都・幸児
喩嘉(g01517)の作戦に乗る
仲間だってばれねえように気をつけるが
会ったら目くばせしてちょっと笑う
必要なら情報共有
さっき荷運びしたから兵糧庫の場所はわかる
消火手伝うふりして兵糧に【隔離眼】
一部でも隠せりゃいい
残りの兵糧は悪鬼粉砕撃で壁を壊して隠しておくか
焼け跡で一部の兵糧が消えてぽっかり空いた空間が目立つように工夫して
兵糧がなくなったって兵士たちに印象づける
喩嘉の言葉に頷いて
噂に信憑性を持たせとく
「俺もその話聞いたぞ」
「まだ動けるうちに、ここから逃げたほうがいいんじゃねえか」
隊長たちがいろいろ隠してるのは嘘じゃねえしな
前もって一緒に作業したり交流してた兵士たちに話を広めてもらう
無事に逃げろよ
夜葬野・響子
喩・嘉(g01517)様の計画、わたしも便乗します
喩嘉様が仕込みを行っている間、なるべく被害を抑えられるよう兵糧庫からある程度の兵達を離しておきましょう
そう言えば噂話なのですが…聞いた事ありますか?と、隊長達が兵糧について隠し事をしている事を話してみます
何やら騒ぎが聞こえれば、驚いたふりをしながら一人で駆けつけます
火災現場に到着後、他の方と消火のお手伝いをするふりをしながら、バリさんにワイファイスパークで兵糧を燃やすよう指示します
まぁバリさん、つまみ食いは…えぇ、鼠が紛れていたと誤魔化しておきましょう
少し残った場合、兵糧を両手で包み、この量だけで戦えるでしょうか?と周囲に不安を煽ってみます
兵たちの中に上手く紛れ込んだ夜葬野・響子(終焉ソナタ・g03038)は白いモーラット・コミュを連れて兵糧庫を訪れていた。ふわふわもこもこしているが決してモップではない。他の二人の仲間と相談し、ちょっとした計画に加わったのだ。難しい企てではないが絶対に成功する保証は誰もしてくれない。成功するかは三人次第だ。
モーラット・コミュが響子の顔を覗き込むようにふよふよ浮かんで身を寄せて来る。そっと撫でると、軽く息を整える。そうして響子は近くにいた数人の兵たちに話しかけた。
「そう言えば噂話なのですが……聞いた事ありますか?」
少しだけ声を抑えると、続きを話し出す。
「どうやらここの隊長さんは隠し事をしているようです。一体何だとお思いですか。……兵糧のことなのですが」
兵には最低限の食料がそれぞれ支給されてはいるが、贅沢品を与えられているわけではない。響子が噂話の火種をまくだけで、それは勝手に広がっていく。
(さて、こちらは上手くいきました。あとはお願いします)
同じ空の下にいるであろう、喩・嘉(瑞鳳・g01517)と守都・幸児(迷子鬼・g03876)のことをそっと思う。
一方その頃。
「おい、終わったらこっちを頼む。お前力が強いなぁ」
嘉と幸児は兵糧庫で響子とはそう離れていない場所で兵糧の整理を手伝っていた。【怪力無双】によって、二人はひょいひょいと息を乱すこともなく片付けていく。
幸児は知り合い同士だとわからないように、しかしいつでも助力できる距離を保ちつつ雑用をこなす。ほんの一瞬視線が合い、少しだけ笑った。何やら悪戯でもしているようで気分が高揚する。嘉の口角も僅かに持ち上がったように見えた。
細いが確かな糸で繋がっているような感じ、悪くないと幸児は内心零す。名をつけるなら信頼、或いは人との絆めいたもの。京の山にいた侭だったら、もしかしたら知らずにいたかもしれない。
(多くの者は食料の為に軍勢に参加している。だとすれば、その目的さえなくなれば……。軍を去ろうと考える者も出てくるはずだ)
嘉はそう考え、さり気なく辺りの用意を確かめる。
人の流れを観察しどのタイミングで最も此処に人気がなくなるか、その一点を探る。そう、作戦を実行できるその瞬間を。
よし、と微かに頷くと【急急火計】で手早く辺りに油をまき、――発火させた。
「あれは何だ……?」
焼き尽くそうという気はない。小規模に抑え込むと、兵たちを呼んだ。
「これは大変です。早く火を付けなければ。お手伝いします」
合流した響子のお手伝いとはつもり、火をもう少しだけ大きくすること。
モーラット・コミュに命じて兵糧を更に燃やしてしまう。もちろん、消火活動をする振りは忘れない。
「まぁバリさん、つまみ食いは……」
兵糧が燃える以外の方法で減ったような気がしないでもないが、いいや、きっと気の所為だろう。鼠でも紛れ込んでいたのだ。そうに違いない。
火で焼けた兵糧は僅かであったが、幸児が【隔離眼】で兵糧を隠し被害が大きいように偽装する。壁を壊して隠すことも考えたが【隔離眼】を使えばその必要も無さそうだ。
「兵糧が全てなくなってしまったらしいぞ。隊長達はそれを隠してる」
「あっちでも確かそんな話を……隠し事が云々って」
そう兵の幾人かが声を上げる。
「俺もその話聞いたぞ」
幸児は偽りの情報に肉をつけ羽をつけ、鳥のように羽ばたせる。兵たちは互いに顔を見合わせて押し黙り、やがてざわざわと騒ぎ始める。
火はすぐに消し止められるが、兵糧があった場所は何もなくなってしまってぽっかりと虚しく場所が空いている。
「この量だけで戦えるでしょうか?」
響子は膝を追って残った兵糧を両手で包み込むようにして持つと持ちまわりに見せ、兵たちの心に植え付けられた不安を煽る。
「まだ動けるうちに、ここから逃げたほうがいいんじゃねえか」
一緒に作業した兵たちも、幸児の言葉にため息をついたり困惑した様子で立ち尽くしているが、他の兵たちにも伝えようと戻っていった。
兵士とはいっても一般人の寄せ集めだ。厳しい訓練を受けたわけでも、高い志を持っているわけでもない。生きる為食料欲しさに集まって来ただけの者たち。それが無いのなら、と兵たちに不安と混乱が広がっていく。
(無事に逃げろよ)
幸児はそう願わずにはいられない。
物陰で三人は密やかに顔を合わせ、ひとつ頷いた。
作戦は上手くいったようだ。派手に得物を振るい敵に向かうだけが戦いではない。三人の息のあった連携と作戦は素晴らしい結果をもたらしたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV2が発生!
穂村・夏輝
潜入している班がうまくやっているだろうから、俺は外で暴れさせてもらおうか
上空から現れて、リングスラッシャーで一方的に建物とかを破壊する
「逃げる者の命までは奪わない。アンタ達にも帰る所はあるんだろ?」
飛び道具も一般人の攻撃ならダメージはないので気にしない
敵トループスが出たら、そのまま空中戦に持ち込み、地上の一般兵に攻撃しないよう立ち回る
「空はお前達だけのモノじゃないってことだ」
敵の炎の攻撃などは飛ばしたリングスラッシャーを盾にしたり囮にしたりしてしてやり過ごし、隙を見て反撃。魔晶剣でも斬りかかったりする
「雑魚が何人で来ようが、俺達には敵わないと知るんだね!」
サーヴァントの立ち回りはお任せ
軍の中に上手く紛れ込んだディアボロスたちの活躍によって、兵たちには不安の色が濃くなり混乱している者も多い。元々は訓練さえされていない一般人だ。無理もないだろう。
一瞬太陽が雲に遮られた。
しかし光を遮ったのは雲ではなく――天使の羽を大きく広げた穂村・夏輝(天使喰らいの復讐者・g02109)だ。
「逃げる者の命までは奪わない。アンタ達にも帰る所はあるんだろ?」
高所から建物へと、光の輪を具現化させ放つ。壊され瓦礫がばらばらと地表に散らばり、兵たちも声を上げながら散らばっていった。命をかけてまで戦おうとする者はいない。一般兵を攻撃しないように気をつけつつ、夏輝は眼下へ警告を響かせる。
司令官を護衛していた鋭蜂兵たちは気付くと同時に敵意と殺意とを瞳に込めて夏輝の方へ向かって来た。虫の頭部に人のような体躯、長い槍を持ち茶色の薄い翅を不気味に震わせている。
「雑魚が何人で来ようが、俺達には敵わないと知るんだね!」
空気を焦がす匂い。鋭蜂兵は翅を高速で擦り合せ炎の塊を夏輝へ放つ。高温の炎を受けつつ片手で咄嗟に顔を庇うと、とんっと建物の上に降り着った。
「見下される気分はどう? 残念。あまりお気に召さなかったようだね」
夏輝はアンジェローザをちらと見遣る。この力を使うことに躊躇が無いといえば嘘になる。だが、ここで躊躇ってはあの兵たちはどうなってしまうだろう。そう思えば、立ち止まることはできない。
天使の羽ばたきにオラトリオのアンジェローザも従い、敵を滅する為に攻撃を仕掛けた。無数に生み出した光の輪を、すっと動かした指先ひとつで導く。敵を切り刻み、戦場を動き回る鋭蜂兵の数を減らしていった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
新堂・亜唯
敵軍の混乱が既に成功してるみたいだな……
それなら、トループス級の相手をしに行ってみるか!
【破軍衝】で戦いたいとこだが……
既に【トラップ生成】が発動しているなら、周辺に利用できるものも多いかな!
火刑で使われた油を利用しての転倒狙いや再度の火責め、逃げた兵が残していった武器とか……とにかく『呉軍鋭蜂兵』が満足に槍を振るえないよう、トラップに誘い込んで攻撃したいね
泥臭いやり方が俺のスタイルだ!
俺の行動で【ガードアップ】も残るはず……後の味方の助けになればいいけど
残留した【パラドクス通信】を使って敵軍の動きとかトループス級の様子など、味方に伝えて攻略の連携に使っていきたいとこだね
眩い陽の色を思わせる髪がふわりと戦場に揺れる。
「トラップを生かさない手はないね。使えるものは使っていこう。……さあ、こっちだ!」
青く青い空の色。澄んだ色と強い意思を湛えた瞳が、倒すべき敵の姿を捉える。
仲間が残してくれたトラップ地帯へ駆けながら、新堂・亜唯(ドロップダスト・g00208)は呉軍鋭蜂兵にそう言って誘い込む。トラップそのものでダメージを与えることはできないが、槍がこちらに届かないようにと亜唯が願うのを反映して出現した落とし穴が、数体の鋭蜂兵の動きを妨害している。
パラドクス通信で仲間にも注意や戦況を共有しつつ、敵を殲滅させることに意識を集中させた。
自認している通り泥臭いやり方が亜唯のスタイルであり持ち味でもある。黒く細い触覚を細かく動かしつつ足掻きつつ穴から出て来た敵に、握り込んだ拳を思いっきり叩き込む。
咄嗟に腕で庇おうとした鋭蜂兵へ、にっと亜唯は口元に小さな笑みを浮かべた。
敵の身体が何か重く大きなもので殴られたように後方へ飛ぶ。そう、この瞬間を既に亜唯は予測していた。
拳からは物理的な攻撃の他、見えない衝撃波が敵を襲う。鋭蜂兵も決して油断していたわけではなかったのだが。
ガードアップが仲間を護る力になるようにと願いつつ、亜唯は次の敵へ臆することなく向かっていく。
己の道は己で作る。涙や後悔であっても、全て己のもの。クロノヴェーダに捻じ曲げられ奪われるのは、赦せない。
大成功🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
楡金・澄華
本格的な戦闘が始まる前に合流できてよかった。
皆の足並みに合わせつつ、相手を廃していこう
戦端を開く前は光学迷彩を使って隠密行動
斥候てして敵陣偵察
まぁ、忍の本領だな
情報はパラドクス通信で仲間と共有
特に、水計に適した場所と相手は喩殿に確実に届ける。
あとは味方と合流、仲間の攻勢で生じる混乱に乗じて光学迷彩を使いつつ剥魂斬で暗殺して回ろう。
物音もなく駆けて戦場へ向かう影がひとつ。
世界は楡金・澄華(氷忍・g00167)という存在を認識しようとしない。すれ違う一般兵たちも澄華へ視線を向けることすらなく、どうしたものだろうかと混乱し続けている。仲間から敵を撃破したというパラドクス通信が入り、了解、と短く澄華は応える。
急停止し敵と対峙すると、ほんの僅かな土煙が舞い上がった。その辺りの雑魚ではなく、司令官を護衛する任を負ったある程度力のある敵だ。しかも一体だけでなく複数。今は仲間の活躍もあってその数を減らしているようだが、まだ数体残っているようだ。視線を走らせ澄華は戦況を分析、そしてすっと得物を構える。
地を蹴って距離を詰めると仲間がつけた傷に狙いを定め、神速の斬撃を重ねてダメージを重ねた。
呉軍鋭蜂兵も黙ってはいない。かさかさと触覚を擦り合せ澄華を凝視すると、毒を纏った槍の一撃を反撃として繰り出して来る。
肩に痛みを感じるが澄華は眉ひとつ動かさない。
痛みは感じている。だがしかし、そう反応する間さえ忍には惜しいのだ。
闇色の髪は敵の血を受けながらも艷やかに、最後に残った鋭蜂兵の首を容赦なく斬りつけその生命を絶つ。
「これが忍の勤めというものだ。……悪いな。もう聞こえてはいないか。さて、残るは……」
大成功🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
夜葬野・響子
御機嫌よう、ご主人様
貴方の企み、ここで止めさせて頂きます
これも使用人の務めですから
先程使用した兵糧庫へ誘導し、そこを戦場としましょう
焼けた後の散らかった足場に効果などないかもしれませんが、
【トラップ生成】を行うにはうってつけでしょう
発火する罠とバリさんの電撃攻撃(【電撃使い】)で少しでも足止めが出来れば幸い
隙を見つけた瞬間、わたしも儚儚を構え、【捨て身の一撃】にて悪鬼粉砕撃を試みましょう
怪我など恐れて戦場に出られるものですか。そのの気持ちはご主人様も同じでしょう?
後から合流する方々とは【パラドクス通信】にて、罠の事などを情報共有できればと思います
護衛である呉軍鋭蜂兵も今や無く、残るはただ一体。『曹純』との決戦の時だ。
青き甲殻に身を包み、大剣を軽々と振り回す。
「御機嫌よう、ご主人様。貴方の企み、ここで止めさせて頂きます」
白いスカートを指先で持ち上げ優雅に一例し、夜葬野・響子(終焉ソナタ・g03038)は曹純と向き合う。【パラドクス通信】用の通信機を確かめ、いつでも仲間に情報を伝えられるよう心に留めておく。
悲鳴と共に枯れ果てたと思われた人の心はしかし、一筋の光によって取り戻し思い出しつつある。今は彷徨う少女、けれど未来には居場所を得ることができるかもしれない。
「では……参ります」
今の響子は、己の前に無数の選択肢が輝いていることを知っている。
「怪我など恐れて戦場に出られるものですか。その気持ちはご主人様も同じでしょう?」
はっきりと答える言葉は曹純からは聞こえない。けれど、大剣の重々しい一撃はまるで響子の問いかけを肯定しているようにも思われた。
辺りにはトラップが幾つも仕込まれている。響子が指を鳴らすと曹純の足元で小さな炎が上がった。モーラット・コミュの『バリさん』がふるふると身を震わせ眩い光と電撃を打ち込む。
『儚儚』それは全ての主人――クロノヴェーダを眠らせるための刃。
傷を恐れず痛みに臆せず、響子は全身の力を込め曹純の胸元を深々と抉った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
西川・罪華
突然だがぼくだ
虫が覇権を争うなんてちゃんちゃらおかしいぜ
てかぼくは虫が嫌いなんだよ 植物食うから
つーことで倒させてもらう
既にある【パラドクス通信】【トラップ生成】はありがたく使わせてもらおう
自分が罠に引っかからないようにしつつ動き止めるタイプの罠にかけるよう誘導
隙見つけて接近し攻撃
図体でかいぶん懐に潜り込んだほうがかえってやりやすそう
反撃は浄化と光使いはあるから多少はマシだ多少は
そーれ『灰になぁれ』
君にはこの痩せた荒野の肥やしになってもらう
早めに【ロストエナジー】置いといて有利にするという意味もあるが!
曹純との決戦の場へ西川・罪華(サキュバスの風塵魔術師・g03905)は躍り出た。
「突然だがぼくだ」
大剣の切っ先を地面に落とし、遠心力で勢い良く半円を描くようにして体躯の向きを変え、曹純は罪華を見据える。通信機からの情報で曹純と既に交戦した仲間がいると知る。なるほど、胸元に鋭利なもので抉られたような傷が見えた。
「虫が覇権を争うなんてちゃんちゃらおかしいぜ」
植物を文字通り愛する罪華にとって、虫は害悪でしかない。何故ならば植物を害するから。単純な理由だ。
「つーわけで……」
仲間が残してくれた力は有り難く使わせてもらうことにした。ついと曹純の足元に指先を向けるとそれが合図、蔦のような植物が敵の足元にするすると絡みつき足止めを仕掛ける。すぐにぶちぶちと引きちぎられてしまうが、その隙をついて地を蹴り走り出す。これだけ大きな体躯なら遠距離から仕掛けるよりも、懐に飛び込んだ方が良いだろうかと。
サキュバスの細い尻尾の先がナイフの如く曹純の腿を貫く。出血は多くない。大したダメージは無い?
残念。本番はこれから。
「そーれ『灰になぁれ』。」
不意な熱と痛みに曹純が呻くような声を上げる。
無詠唱で容易く発動させた魔法が曹純を内側から燃やしているのだ。青白き炎は暴力の気配など無く、神秘的ですらある。いったいそれはいつの頃に習得した魔法なのか。罪華自身でさえもわからない。
「君にはこの痩せた荒野の肥やしになってもらう」
冗談の類ではない。罪華は本気でそう思っている。
眼鏡のレンズの奥、淡い色の瞳が曹純を捉え続けていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
喩・嘉
軍勢も、直属の配下も失った指揮官ほど
哀れなものはないな
もっともお前が曹純などという猛将の名を名乗ることすら
俺には許しがたい
急ぎあの世に送ってやる
俺は、こういう力任せの敵相手に
真っ向勝負は挑まない
「五里霧計」で霧を発生させ、その霧に紛れて接近
背後から急襲
甲殻の隙間を狙うように鳳凰爪の針を突き立てる
ああ、紛れもなく虫の感触だ
はやく済ませて全身洗いたい……
新堂・亜唯
呉軍鋭蜂兵は、これでなんとかなったか……
いよいよアヴァタール級との決戦! さ、流石に緊張するな
いや……戦ってるのは俺だけじゃないんだ、気合を入れろ、俺!
俺が今放てる最大威力のパラドクスは、【螺月流・徹拳】……!
曹純の剣より内側の間合いへ飛び込んで、この突きを撃ち込む!
どれだけ素早く懐に飛び込めるか、そいつが問題だが……
奴の剣の隙を狙って、残留効果の【飛翔】……こいつを踏み込みに使って、超低空から高速接近
拳の射程に入れるよう試してみる!
しくじって、あの剣食らったらひとたまりもなさそうだと思うと、流石にビビるけど……
戦乱を起こして、人々を殺し合わせるクロノヴェーダなんて、赦すわけにはいかないんだ!
楡金・澄華
大将首だ
御首を挙げて、勝利を得ようじゃないか
ここまで来れば小細工は不要…などとはいわん
勝つために打てる手は全て打つのが私の流儀だ
私個人はやはり光学迷彩を使用してからの奇襲でスタート
忍が将の首級を挙げるときの定石だな
苛烈な攻撃が予想されるが、飛翔やトラップ生成、エアライドを駆使
逆に苛烈に攻め返してやろう
こう見えて剣術には自信があるんだ
…私の太刀、見えるかな?
守都・幸児
よお、てめが大将か
角持ち同士仲良くやりてえところだが
この時代をあんまり荒らしてもらいたくねえんだよ
悪いな
あえて正面から突っ込んでやる
俺が気を引いておけば
そのぶん奇襲する他の仲間が有利になるだろうしな
敵の攻撃や反撃は腕で受け止める
さすがに鬼の腕でも砕けるだろうが
【ガードアップ】の恩恵に期待しとくか
腕が砕けたら【帳】をぶち込んでやる
近接しときゃ避けられねえだろ
避けられねえのは俺も同じだがな
反撃覚悟の【捨て身の一撃】ってやつだ
硬くて青くてでかい図体同士
どっちが先に倒れるか根競べだ
付き合ってくれるよな?
曹純が俺を見て隙が出来たら
【パラドクス通信】で仲間に伝える
今だ、ってな
便利だな、この通信機ってやつは
「よお、てめぇが大将か」
守都・幸児(迷子鬼・g03876)の声に応えるよう、曹純は重い大剣を軽々と持ち上げディアボロスたちを睨めつける。
護衛も全て倒れて今は孤独に佇んでいるが将として、臆した気配など微塵も無い。
「大将首だ。御首を挙げて、勝利を得ようじゃないか」
楡金・澄華(氷忍・g00167)の声が凛と戦場に響いた。
目的は勝利そのもの。それに至る為に打てる手は全て打つ。それが澄華の流儀。
その為の力は布石として既に残されている。
(いよいよアヴァタール級との決戦! さ、流石に緊張するな)
少しばかり乱れた息を整えた新堂・亜唯(ドロップダスト・g00208)の肩を、喩・嘉(瑞鳳・g01517)が大きく暖かい手でぽんと軽く叩く。たったそれだけのことだが、亜唯は身体から余計な力が不思議と抜けていくのがわかった。ひとりで戦っているのではない、そう言われた気がして。
こくり、と頷くと澄み切った空色の瞳が曹純を捉えた。
風が、鳴く。
【飛翔】の力を借りて地面近く、超低空から高速で距離を詰め懐に飛び込んだ。奴の剣より内側へ、間合いの中へ勢いよく飛び込み【螺月流・徹拳】にて、亜唯は意思の力を膂力に変え固い甲殻の上から拳を打ち込む。幼い体躯に似合わぬ重苦しい衝撃に曹純の踵が地面を擦り後退する。すぐさま大剣が風を切り横薙ぎに振るわれ、――亜唯が体勢を立て直すのを横目に今度は間髪を入れず澄華が奇襲を仕掛けた。攻撃の後、息を吐いた瞬間ほんの僅かな隙が生まれる。それを逃す手はない。場に馴染むよう身体を迷彩模様に覆い隠したその姿を捉えるのにかかった時間はほんの数秒、されと数秒。何も無い筈の場所を足場とし、軽い身のこなしで蹴り襲いかかる。
「こう見えて剣術には自信があるんだ……私の太刀、見えるかな?」
斬撃はただの一度、多くは必要無い。魂を剥ぎ取るよう空間ごと斬り棄てた。
「さっきのひと薙ぎは悪くはなかった。これはただの礼だ。遠慮無く受け取るといい。……痛みさえ感じないだろう」
刃を手元に引き戻しつつ、澄華は視線さえ向けずそう紡ぐ。
配下を失った指揮官程哀れなものはない。直属の部下ならば尚更。
「お前が曹純などという猛将の名を名乗ることすら俺には許しがたい」
嘉を中心として、世界が白く濁り染められていく。
白濁とした霧が視界を悪化させ、嘉は己の身を霧に紛れさせる。曹純のような力押しタイプに、嘉は真っ向勝負を挑まぬと決めたのだ。
「急ぎあの世に送ってやる」
白い闇に紛れて背後に寄り急襲を仕掛ける。狙うは攻撃がよく通りそうな甲殻の隙間。
呻くような声も幸い霧が秘密裏に覆い隠してくれるが、鳳凰爪の針を突き立てた感触は控えめにいって、気持ちの良いものとはいえなかった。嘉の中に今あるのは『風呂』の二文字、……。
「戦乱を起こして、人々を殺し合わせるクロノヴェーダなんて、赦すわけにはいかないんだ!」
頬に細く流れた血を拭い、亜唯が叫ぶ。
胸の内、何か仄かな熱を感じて嘉は言葉にし難い感覚に僅かばかり戸惑う。だが、嫌な感じではない。
まだ世界は、そう捨てたものでもないらしい。嘉には、そう思えたからか。
戦場に咆哮が轟いた。
突如として巨大なカブトムシ「甲豹騎」が戦場に現れ、幸児と澄華を轢き殺さんとばかりに蹂躙する。
「角持ち同士仲良くやりてえところだが、この時代をあんまり荒らしてもらいたくねえんだよ」
舞い上がる土煙を片手で雑に払い幸児は悪いな、と告げた。言い終えたとほぼ同時、幸児は正面から攻撃を仕掛ける。
ディアボロスが痛みで戦えなくなることはないが、攻撃を受け止めた腕は無傷ではいられない。けれど思った程の痛みではない。攻撃が当たる瞬間、無意識の内に当たる箇所をずらしたようだ。これも仲間が残してくれた力のおかげか。
幸児は不意に口元を歪めた。
(笑っている、のか)
遠巻きに戦いを盗み見ていた兵たちと同様、澄華はその表情に内心そう呟く。だが夜に駆け闇に溶け、人の本性に触れてきた澄華だけは違うと直感した。或いは脈々と続く忍の血がそう教えたのかもしれない。
笑みというには余りにも獰猛にして烈しい。野の獣が敵を威嚇するのにも似ていると。
「暗い、喰らい、夜が来るぞ」
鬼の両腕が砕けて割れて、蠢く闇に変化する。真正面から挑み、闇が曹純の巨躯を覆い喰らっていく。
傷ひとつなかった曹純の甲殻にひびが入り、荒い息遣いがディアボロスたちの耳を汚す。
大剣が闇の中から腕ごと現れて幸児の鼻先へ。
仲間が声を上げる。
幸児は、動かなかった。
切っ先は触れる前にぴたりと止まり、微かに震える。やがて青き巨躯はどさりと地面に伏して動かなくなった。もう二度と、起き上がることも、大剣を振るうことも無い。
誰かが終わったのだなと呟き、また誰が応じて頷いた。
ディアボロスたちの戦いは始まったばかり。己の望みの為に、これからも力を振るい続けるだろう。無数の選択肢とそれぞれの意思と共に。――されどそれはまた、別の物語。
アヴァタール級『曹純』との決戦、これにて終い。ディアボロスたちの未来に幸多からんことを!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【怪力無双】がLV2になった!
【光学迷彩】がLV2になった!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV4になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
【ダブル】がLV2になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!