リプレイ
飛鳥・遊里
一年の計は元旦に在り。世界の状況がどうであろうと、それだけはきっと変わらないし、変えることはできない、俺たちの在り方だ
去年は色々あったな。ありすぎて、理解が追い付いてないことも未だにある。自分の中で整理できてない何とも言えない感情や、割り切れなかったことも未だに心の片隅に残っている
きっと今年も、いや、その先もずっと迷いながら戸惑いながら、歩き続けることになるんだろう
けど、それでいい。戦うことに何も感じなくなってしまったらそれは機械や人形と変わらない。どんなに強い力を持っていようとも、俺たちは血の通った人間なんだ
賽銭箱に硬貨を投げ入れ、願う『どうか人として、ずっと在れますように』
●新たな年、続く戦い
「去年は色々あったな……ああ、ありすぎたくらいだ」
人気のない境内を歩く飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)は、嘆息混じりに溢した。
刻逆。ディアボロス達の戦いの始まりであり、人類史の大異変。まだそれが起きて、一年も経っていないのだ。
何もかもがあまりにも突然すぎて、いまだに理解の追いつかないことだって少なくない。
整理できない感情、割り切れなかった現実、突然の変化に戸惑う心……そんなものは、当然の話だ。
それを心の片隅にまで押し込めているだけ、遊里は見事なものだろう。
だがこうして、東京の一部を奪還し、無事に新たな年を迎えることが出来た。
それ自体は喜ばしい……だからこそ、遊里は思うのだ。
(「きっと俺は今年も、いや、その先もずっと迷いながら……戸惑いながら、歩き続けることになるんだろうな」)
最初の戦いは、勝利できた。しかし、これから先も同じように勝てるかは、正直わからない。
より強大な敵、より困難な難関が立ちはだかることは、想像に難くない。
「けどまあ、それもいい……いや、それでいいさ」
遊里は呟いた。
迷い、懊悩、苦しみ。
それはつまり人間性の発露であり、そういったものを感じなくなってしまったら、それはもう機械や人形と変わらない。
戦う痛みを感じられることが、遊里をまだ人間であるのだと証明してくれているのだ。
遊里は賽銭箱に硬貨を投げ入れ、礼を払い、祈った。
(「どうか人として、血の通った人間として、ずっと在れますように」)
それは誓いであり、ねがいであり、彼なりのディアボロスとしての在り方でもある。
クロノヴェーダという悪逆なる存在に抗う、ディアボロス。だがそれ以前に、遊里は人間だ。彼はそう任じている。
だからこそ、この痛みと悩みを、けして忘れることのないように。彼は、心からそう願った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
マルケト・キサウェ
ふむふむ、神田明神。
ガイドブック等によれば、ここは三柱の神様を主祭神としているそうですね。
ご利益も様々で、縁結びに商売繁盛、除災厄除……これかな。三ノ宮へ。
ここに祀られているのは平将門命──って、あれ?
平将門、って、塾にあった歴史の教科書でお名前を拝見したような。確か……平安時代に反乱を起こした人でしたっけ?
どういう経緯で神様として崇められるようになったんでしょうか……むむむ、気になります。
後のこともあるので、ひとまず今は普通に参拝します。
……あっ、そういえばこの後の行先って平安時代の改竄世界史でしたね!
行くのが初めてで少し不安だったんですが、何となく親近感(?)が湧いてきました。頑張るぞう!
●三ノ宮にて
「ふむふむ、神田明神……ここには三柱の神様が祀られているのですね」
新宿島でゲットしたガイドブックを手に、マルケト・キサウェ(docta ignorantia・g03412)はきょろきょろ周りを見渡す。
ここが普段の通りであれば、神主なり巫女なり、マルケトを案内してくれた人はいたかもしれない。
しかしあいにく、千代田区はまだ奪還したばかり。そして、そこに住んでいた人々も『帰還』している最中である。
それゆえに、まだこうした寺社仏閣は、元通りの機能を取り戻すだけの落ち着きが得られていない。
ディアボロスの初詣を自由に行えるのは利点だが、マルケトのような慣れていない少女にとってはガイドブックが必要不可欠だ。
「一ノ宮が大黒様……これは縁結びの神様ですね。それで、二宮が恵比寿様、商売繁盛……あった、除災厄除」
マルケトは三ノ宮に目星をつけたようで、道を間違わないように気をつけつつ、境内を歩いていく。
記憶を喪失した彼女にとっては、なにもかもが真新しい景色だ。人気がない今だからこそ、落ち着いて見られる。
「きっと往時なら、多くの人で賑わっていたんでしょうねえ」
それが少し寂しくて、けれどもめったにない観光のチャンスを、マルケトは目一杯楽しんでいた。
そうして賽銭箱の前までやってきたマルケトだが、そこでガイドブックにまた目を落とし、ふと気付く。
「平将門命……って、あれ? たしか、塾にあった歴史の教科書でお名前を拝見したような……?」
平将門公。
都に仇なし、災厄をもたらしたとされる恐るべき祟り神にして、転じて江戸の守り神として信仰もされている存在だ。
存在こそ知っていたマルケトだが、彼がどうして神として崇められるようになったのか……までは、学んでいない様子。
「このあと、平安時代のディヴィジョンに行くんですし、なんとなく親近感が湧いてきましたねえ」
将門公に親近感を持つというのもどうかとは思うのだが、とにかくマルケトの初陣の気晴らしにはなったようだ。
「何事もありませんようにっ。よーし、頑張るぞう!」
参拝を終えたマルケトは、気合十分な様子でガッツポーズをした。
大成功🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
供御森・飴々姫
凛櫻ちゃん(g00518)と参加します
あけましておめでとう!今日は楽しみ!
振袖で来るって約束だったから、わたしも着てみたよ
普段は全然着ないからどこかおかしくないかな?
りおんちゃんの振袖姿を見てとにかく褒めまくります!
きっと死ぬほど可愛いはず゛!!こんな素敵な子と初詣ってわたし前世で世界でも救ってきちゃった!?
今年もどうぞよろしくね!!
神田明神は色々パワースポットとして有名らしいね
仕事運のご利益あるかな? 今年も魔法少女として活躍できますようにー!
え?全部頼んだの? う、うん、きっと叶うよ!多分!
おみくじも引きます
せめて、吉以上! 凶だけはやだーー!
(結果はMS様にお任せです)
アドリブ歓迎です
瑚雛・凛櫻
飴々姫さん(g04187)と一緒
アドリブ大好き
紺系の振袖を着て参拝するわ
お姫さん!あけましておめでと、今年も宜しくね?
わぁ!お姫さんの振袖凄く可愛い!
誘ってよかったぁ…(ほこほこ
お姫さん!褒めすぎ!嬉しいけど…恥ずかしい…
え、えっと!ほら!参拝しにいきましょ!
照れを誤魔化す様にお姫さんを手招きして参列するわ
お姫さんはどんなお願いするのかしら?
魔法少女運…あぁ!お仕事運!なるほどっ、いいわね
私は……(長考
全部上手くいきますように!
だって!一つに絞れなかったんですもの!
流石に欲張りすぎだってわかっているけれど!(顔覆い
き、気を取り直しておみくじ引かない?
今年の運試ししましょ♪
(結果はMS様にお任せ
●魔法少女と電脳少女の新たな一年
初詣といえば……そう、振り袖である。
色々と普段の初詣とは状況が違うとはいえ、せっかくの新年、どうせなら装いも新たにしてお祝いしたい。
そんな気持ちから、供御森・飴々姫(忘却の魔法少女・g04187)と瑚雛・凛櫻(滅びの箱庭、綻びの記憶・g00518)のふたりは、お互いに振り袖を準備して来る約束をしていた。
現地でご開帳ということで、わざわざタイミングもずらしてまで現地集合と相成ったわけだが……。
「あけましておめでとう、凛櫻ちゃん!」
「あけましておめでと、お姫さん! 今年もよろしくね?」
神田明神前で出くわしたふたり、まずは明るく挨拶。
そして、失礼でない程度に、互いの振り袖をチェック。どちらも目を見開いて、笑顔で声をあげた。
「「かわいい~!!」」
お互いに同じことを言ったものだから、飴々姫と凛櫻は顔を見合わせて、吹き出してしまう。そしてしばらく、けらけらとお腹を抱えて笑っていた。
「ふふ、いきなり気が合っちゃったわね。それにしてもお姫さんの振り袖、すっごくかわいいわ!」
「そう? 普段全然着ないから、どこかおかしくないか不安だったんだけど……」
飴々姫はその場でくるりと一回転。ふわりと袖が膨らんで舞い踊るさまは、風に遊ぶ花びらのように可憐だ。
「おかしなところなんて、全然ないわよ! ああ、誘ってよかったぁ……」
凛櫻は、早くもほこほこと満足げである。どうやら、飴々姫の可愛い振り袖姿がよほど楽しみだったようだ。
「って、褒めてもらえて嬉しいけど! それよりも、凛櫻ちゃん!!」
「えっ? ど、どうしたの??」
突然食ってかかるような勢いでまくしたてる飴々姫に、凛櫻はきょとんとした。
「わたしよりも凛櫻ちゃんのほうが、ずっとずーーっと、もう死ぬほど可愛いよ!!」
「え、ええ? 褒めてもらえるのは光栄よ、けどそんな」
「だって、すっごく似合ってるし、色合いもばっちりで……! 今日の髪型も、とーっても素敵だよ!!」
飴々姫は止まらない。なにやら変なスイッチが入っていた。
「こんな素敵な子と初詣って、わたし前世で世界でも救ってきちゃった!!?」
「ま、待ってお姫さん! 嬉しいわ! 嬉しいけど、その……は、恥ずかしい……!」
凛櫻は顔を真っ赤にして、両手で覆い隠して照れていた。
ここに普段通りの人だかりがあったら、どれほど目立っていたことか。今日ばかりはこの状況に感謝せざるを得ない。
そんな凛櫻の照れなどお構いなしに、どこが可愛いのかを具体的にかつ詳細に挙げまくり褒めまくり、飴々姫の褒め殺し攻撃はしばし続いた。
まあ、それはさておき。
「え、えっと、ほら、参拝に行きましょ!」
「うん! 神田明神って、色々パワースポットとしても有名らしいものね」
照れ隠しの手招きに笑顔で頷き、人気のない境内を歩く飴々姫たち。ふたりの初詣にかけるお願いは一体?
「お姫さんは、どんなお願いするのかしら?」
「うーん、今年も魔法少女として活躍できますようにー! だから……仕事運、かな!?」
「し、仕事運……魔法少女運っていうべきなのかしら」
かの平将門命も、魔法少女運まではカバーしてるかどうか。だが、案外なんとかなるかもしれない。
ふたりは並んで賽銭箱に硬貨を放り込み、ぱんぱんと手を合わせた。
「……凛櫻ちゃんは何をお願いしたの?」
「…………」
「凛櫻ちゃん?」
「……全部、うまくいきますように!!」
くわわっ。迷いに迷ったあげく、凛櫻はありとあらゆるすべてをお願いしていた。
「ぜ、全部お願いしたの?」
「欲張りだってわかってるけど、でも狭められなくて……!」
凛櫻は顔を覆い恥ずかしがった。そんな様子も可愛らしく、飴々姫はにこにこしてしまう。
参拝を終えたあとは、神社につきもののおみくじだ。
「今年の運試ししましょ♪ 何が出るかしら?」
「せめて、吉以上……! 凶だけはやだー!!」
なんかの念を込めつつ、飴々姫はおみくじを……引いた! その結果は!
『小吉』である。曰く、「失せ物には少々手間取る。が、願い事を心に思い続けていれば、のちに必ず叶う」とのこと。
「む、むむむ……! 凶じゃなかったのはよかった、けど……!」
飴々姫、煮え切らない様子だ。凛櫻は苦笑した。
「凛櫻ちゃん! 凛櫻ちゃんはどうだった!?」
「え? 私は……」
凛櫻の引いたおみくじは……『吉』。いわく、「努力のぶんだけ学問で成果あり。ただし、争い事は落ち着いて」とのこと。
「むむむ……凛櫻ちゃんのほうがよさげ
……!!」
「お、おみくじ! あくまでおみくじだから、ね?」
「まあ、そうだけど!!」
ぷるぷる震える飴々姫をなだめてあげて、一緒におみくじを結びつける凛櫻だった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【おいしくなあれ】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
エンデ・トロイメライ
初詣かぁ、そういえばやったことなかったかも。
アタシ神さまとか信じるタイプじゃないんだけど……まっ、せっかくだしちょっと行ってみますか!
まずはお参り、用はお願いすればいいんだよね?
んー、やっぱりここは、みんなの健康を祈ろうかな!
アタシ、これでも学園で白のクラス……医療方面の勉強したり、怪我人出た時に真っ先になんとかするポジション担ったりしてるしね?
結構平然と無茶する人いっぱいいるし。ほんと、限度ってものが……って、これじゃただの愚痴だねぇ。えーと、みんなずっと元気で無茶しませんように、っと。
後はおみくじで運試しでもしてみようかな!何が出るだろ。楽しみ!
●無病息災、げに難しき
「アタシ、神様とか信じるタイプじゃないんだけどなあ」
どうやら初詣の敬虔がないらしいエンデ・トロイメライ(エピローグ・g00705)は、境内までやってきたはいいがこんな調子だった。もともと信心や迷信の類とは無縁のようだ。
「でもまあ、お願いするだけなら神さまとか関係ないし、自分で叶えるものだよね、こういうのって」
この一年をどう過ごすか……それを自分なりに整理して誓う、という作業に落とし込んでみると、色々納得できたらしい。
せっかくだし、ということで、エンデはさっそく賽銭箱の前にやってきた。
が、いざお参りするとなると、何を願ったものか悩んでしまう。
必勝祈願……というキャラでもなし、さりとて恋愛成就だの仕事運だのはまだ無縁だ。
「どうせならみんなの健康を……いや、でもなあ」
エンデの脳裏によぎるのは、様々な戦場で無茶をやらかす顔なじみ達の姿である。
医療方面を勉強し、怪我人の治療や救助を得意とするエンデにとっては、仲間達の無茶は頼もしくはあるが悩みの種だった。
「ほんと、無茶するにしても限度ってものが……あ、いやいや。これじゃただの愚痴だ」
エンデは気を取り直すと、ぱんぱんと手を叩いて拝んだ。
「みんなずっと元気で、無茶しませんようにっと。……無理な願いな気もするけど」
はたしてエンデの願いは届くのかどうか。神様に、というより、仲間達に聞かせてやりたいところである。
気を取り直したエンデは、おみくじも引いてみることに。
はじめての経験ということですこし楽しげなエンデ、はたしてその結果は……?
『吉』。
曰く、「失せ物は低いところを探すとよし。待ち人は来るかもしれないものの、遅れるだろう」とのことである。
「うーん、まあ悪いよりはいいかな? 失くしものしたときは参考にしてみよっと」
信じるも八卦、信じぬも八卦。エンデが気に病むということは、どうやらなさそうだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
吉良・茉莉花
わ~あ、静かですねぇ
こんなに静かな初詣はじめてですぅ
去年はバイトちゃんたちと店長とお客様も一緒に行ったんですよねぇ
カウントダウンもして~楽しかったなぁ
今年はジャスミンちゃんひとりぼっちですぅ
―― さみしい、なぁ
さみしいからお賽銭い~っぱい入れちゃいますよぉ
今は使えない旧通貨をじゃらじゃら
両手を合わせてお願いしますぅ
神様、店長とバイトちゃんたちとお客様がはやく帰ってきますように
それまでジャスミンちゃんひとりでカフェを守れますように
それからそれから、今から行く世界で、人を助けられますように
お賽銭い~っぱい入れたんですから叶えてくださいねっ
それでは神様ごきげんよう!
ジャスミンちゃん、行ってきまぁ~す
●ひとりぼっちの新年
「わ~あ、静かですねぇ……こんなに静かな初詣、はじめてですぅ」
吉良・茉莉花(yasmin・g06199)は人気のない境内を見渡し、いつもの調子で呟いた。
同時に脳裏によぎるのは、昨年――つまり刻逆などが起きる前の、2020年から2021年への年越しの瞬間のこと。
「あの時はバイトちゃんたちもいて、店長とお客様もいて……カウントダウンもして~、楽しかったなぁ」
だが残念ながら、メイドカフェの関係者で新宿島に漂着できたのは茉莉花……いや、「ジャスミンちゃん」だけ。
すべては奪われた。最初から、なかったことにさせられてしまったのだ。
「……今年はジャスミンちゃんひとりぼっちかぁ」
さみしいなぁ、と。彼女らしからぬ言葉が、ぽつりと漏れた。
人気がないせいで出た言葉だったが、同時に誰にも聞かれずに良かったとも思う。
こんなふうに寂寥感に沈むのは、「ジャスミンちゃん」のキャラクターではないのだから。
それはともかく、茉莉花は強い子だ。
「どうせ新円のおかげで使えないですしぃ、そーれじゃらじゃら~」
旧硬貨をすんごい勢いで賽銭箱に流し込むと、力強くぱんぱんと手を叩く。
「神様……店長とバイトちゃんたちと、お客様が早く帰ってきますように。
それまで、ジャスミンちゃんひとりで、カフェを守れますように……」
しばらく目を閉じて祈って、ぽつりとさらに一言。
「……それからそれから、今から行く世界で、人を助けられますように」
茉莉花にとっての初陣。不安がないわけがない。
だが、再び目を開けた時、彼女はもう「ジャスミンちゃん」だった。
「お賽銭い~っぱい入れたんですから、叶えてくださいねっ。それでは神様、ごきげんよう!」
いってきまぁ~す、と間延びした口調で手を振って。
ジャスミンは、パラドクストレインを目指して歩き始めた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
月見山・伊吹
【月日夫妻】
※連携、アドリブ歓迎だよ!
レンタルした黄色に花柄の振袖を纏って夫の千隼と共に千代田区の神田明神で初詣だよ!
ふふん、この振袖とても似合うだろう?
鳥居にお辞儀して手を清めてお賽銭投げて鈴を鳴らし二礼二拍一礼
。
お願いしたい事は沢山あるけど…
『今年も家族や仲間達と仲良く一緒に平穏無事に過ごせるように。』
去年の夏、世界は変わり果ててしまった。多くを失った。
ついでに私の種族も変わっちゃった。
それでも残った家族と新たに出会えた仲間達の存在はとても心強かったなぁ。
帰りにお神籤を引くよ!(運勢はお任せ)
今年も良い年になりますように。
月見里・千隼
【月日夫妻】
※連携、アドリブ歓迎
今までの初詣は京都の藤森神社(騎手などの競馬関係者もよく参拝する神社)に行ってたが
まだ京都そのものを奪還出来てないので、妻の伊吹と共に千代田区の神田明神へ。
ああ、振袖姿似合ってる、とても可愛いぞ。
参拝の一通りの作法をして願い事をする。
1日でも早く世界を元通りにしたい、以前のように競馬をまた開催出来るようにと願いたいことは色々あるが…
『家族と共に生きて何事も無く過ごせるように』
愛する妻の伊吹の太陽のような明るさ天真爛漫さと眩しい笑顔に俺はいつも救われてる。だからこそずっと護り続けたい。
…ついでにお神籤も引くか(運勢はお任せ)
●変わり果てた世界、変わらぬ日常
夫婦揃っての初詣。
いつもなら京都の神社を詣でていたものだが、残念ながら世界は変わり果ててしまった。
こうして東京の一部を奪還できただけでも、最終人類史に取り残された人類にとっては大きすぎる一歩なのだ。
「今までの日常を過ごせるのは、いつになるやら……」
月見里・千隼(清風明月・g03438)は遠い目をしてひとりごちる。これから先に不安や心配が、ないはずもない。
なにせ彼は、一人の身体ではないのだ。だが幸いなことに、妻である月見山・伊吹(小春日和・g04125)もまた、ディアボロスとしてその隣にいた。
「ほらほら、新年の始まりだってのに、難しい顔してないの」
そう言って、伊吹は千隼の意識を自分に引き戻すと、ふふんと得意げな笑みを浮かべた。
彼女の装いは、黄色地に花柄の振り袖だ。新宿島に残っていたとあるお店から、今日のためにレンタルしたのである。
「この振り袖、とても似合うだろう? どう?」
「ああ、よく似合ってる。とても可愛いぞ」
千隼は朴念仁でぶっきらぼうな男だが、こんな時に妻を褒めないような根性なしではない。そして不器用だからこそ、その表現は他の男では出来ないぐらいにストレートだ。
「よろしい! 可愛い妻がいるんだから、今日はめいっぱい楽しもうじゃないか。せっかくの新年なんだから、ね?」
「……そうだな。俺としたことが、余計なことを考えすぎていたよ」
千隼は伊吹の気配りに、「ありがとう」と真摯に感謝した。
ディアボロスに休日はない。ディヴィジョンでは戦い、新宿島では人々の生活の維持のためになにかと仕事が多いものだ。
だからこそ、今日ぐらいは肩の力を抜いてほしい、そういう優しさが感じられた。
そしてなにより……愛する妻と一緒の時間は、何ものにも代えがたい安らぎを、彼にくれるのだから。
ふたりはまっすぐに境内に向かうと、三ノ宮できちんとした二礼二拍手一礼をし、お参りをした。
「「…………」」
肩を並べて言葉交わすことなく、目を閉じてじっと祈りを捧げる。こういったことは、厳かに真面目にやることが大事だ。
(「お願いしたいことは、たくさんあるけど……」)
伊吹は心のなかで呟いて、迷った末にこう願った。
(「今年も、家族や仲間達と仲良く、一緒に平穏無事に過ごせるように」)
難しい願いだ。ディアボロスたるもの、戦いの場に赴けばつねに命の危険があり、それは家族以外も例外ではない。
しかし、だからこそ……何よりも強い願いを、改めて新年に掛ける。けして忘れてはならない、日常の気持ちだ。
(「一日でも早く世界を元通りにしたい、いや、それだけではないな……だが、もっとも大事なのは……」)
隣の千隼もまた、同じように願う。
(「家族とともに生きて、何事もなく過ごせるように」)
言葉には出さずとも、ふたりの祈りは同じだった。
きっと、そうある限り、その願いが違えられることはないだろう。
「世界が変わり果てて、まだ半年もしてないんだよね」
ようやく目を開いた伊吹は、ぽつりと呟いた。
「多くを失って、私の種族も変わって……でも、みんながいてくれるのは心強いよ。だからこそ、私は戦えるんだ」
「俺もそうだ。いつだって救われているよ」
太陽のような明るさと、天真爛漫さ。そして……そう、今向けてくれているような、眩しい笑顔。
それがあれば、戦える。この、守り続けたいという願いが心にある限り。
「っとそうだ、おみくじも引こうか!」
「今年の運試し、だな」
ふたりはきちんと社務所にお金を入れたうえで、おみくじを引いた。その結果はと言うと……。
伊吹は『吉』。曰く、「願い事は叶うが、そこに色恋の兆しがある場合、妨げられて叶わないこともある」とのこと。
千隼は『大吉』。曰く、「失せ物は時間がかかるが必ず出てくる。心静かに状況の流れに従えば、争い事も避けられるし上手くいく」とのことだ。
「色恋だってさ。心配はなさそうだね?」
なにせ愛する夫がいるのだ。伊吹の笑顔は明るい。
「心静かに……か。焦らず落ち着いて事に臨むよう、肝に銘じないとな」
ふたりは肩を並べておみくじを結いつけ、境内をあとにする。
変わり果てた世界でも、昨日と変わらぬ日常を。大切なひとがいれば、それもけして難しくはないはずだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【フィニッシュ】LV1が発生!
シャムス・ライラ
翡翠さん(g01824)と初詣
諜報員たるもの、TPOに見た目を合わせるべし
という事で汎用性高くコートにマフラー
知らない事はまだたくさん
現地の風物を知る【情報収集】もまた大切
翡翠さんと神田明神の前で落ち合い
翡翠さんは新宿島の御出身なのですか?
黒髪なので何となく
あれは変わったオベリスクですね(鳥居を見上げ)
此方で礼拝を?
神に祈る風習はどこの国でも同じなのでしょうか
見えざる何かに縋りたくなる事も
時にはあるのでしょうね
礼拝(?)の作法を教わり
厳かに祈りを捧げる
どうか、人々に安寧が戻りますように
そして、仲間達が無事でありますように
おみくじ
紙に神託が書いてある?
それはなかなかに面白そうです
早速参りましょう
吉水・翡翠
シャムスさん(g04075)と一緒に初詣です。
普段の服でまあ問題ないでしょう。
千代田区「神田明神」に参りましょう。
神社の前でシャムスさんと落ち合います。
シャムスさんに聞かれたのでお答えしますと自分はこちらでいうエゼキエルのディヴィジョン出身です。
シャムスさんに参拝の作法をお伝えしますね。
例えば、鳥居の前で一礼したり、お手水で手と口清めたり等々ですね。
最後は社殿の前で二礼二拍一礼。
どうか、無事に戻れますようにと。皆さん息災にとかですね。
最後は出来たらおみくじひいて帰りましょうか。
●「はじめて」の初詣
新宿島に漂着したディアボロスは、国籍も人種も、立場もディヴィジョンさえも多種多様だ。
つまり、日本的な初詣に馴染みのない者も多く、シャムス・ライラ(極夜・g04075)もそのひとりである。
「こんにちは、翡翠さん。今日はよろしくお願いします」
コートにマフラー姿のシャムスは、いつもと変わらない様子でお辞儀をした。
「こんにちは、シャムスさん。ですが今日の場合、「あけましておめでとう」と挨拶するのがいいかもしれません」
そんなシャムスに同行することになった吉水・翡翠(道求める陰陽師・g01824)は、いつもと同じ装いでそう言った。
「あけましておめでとう……ですか。それがこの国での新年の挨拶なんですね」
「ええ。きっとそれが自然だと思いますよ。もっとも、今日ばかりは人だかりもありませんし、あまり気にする必要もないかもしれませんが」
「そうはいきません。諜報員たるもの、TPOに見た目を合わせ、違和感なく溶け込まなければ」
シャムスは真面目な様子である。翡翠はふっ、と微笑んだ。
「そうでしたか。では、自分でよければ、初詣の作法をお教えしましょう」
「助かります。ところで……」
境内へと歩き始めたところで、シャムスは何気なく問いかけた。
「翡翠さんは、新宿島のご出身なのですか?」
「いいえ。自分はこちらで言うと、TOKYOエゼキエル戦争から流れ着いた身です」
「なるほど。黒髪でしたから、なんとなくそう思いました」
TOKYOエゼキエル戦争と新宿島は、いまでこそ別のディヴィジョンと最終人類史となっているが、もとを辿れば同じ日本だ。シャムスが勘違いしたのも無理もない。
「まず、この鳥居の前で一礼します。そのあとお手水で手と口を清めたりと、参拝するまでにも色々作法があるのですよ」
「鳥居……この変わったオベリスクですね。こちらで礼拝を?」
「いえ、参拝そのものは、もっと奥で行います」
なるほど、と興味深げに頷くシャムス。お手本がてら一礼してみせる翡翠を真似た。
「神に祈る風習は、何処の国でも同じようですね。見えざるなにかにすがりたくなることも、時にはあるのでしょう」
「日本の場合、そこまで信心深いわけではないですが……まあ、長年染み付いた習慣、といったところでしょうね」
クロノヴェーダのために信仰を捧げさせられていたディヴィジョンは、まさしく「ありえない日本の風景」だ。
日本国民は、そこまで信仰に篤いわけではない。だが、それをシャムスに言って聞かせたところで、理解してもらうには手間がかかるだろう。今はさておくことにした。
「……そしてこの社殿の前で、二礼二拍一礼をします。そこまでが参拝の流れですね」
「ふむ。変わった礼拝の作法ですね……」
礼拝ではないのですが、と苦笑しつつ、翡翠はシャムスに自ら手本を見せてやり、両手を合わせて祈りを捧げる。
(「どうか、無事に戻れますように。そして、皆さんが息災でありますように」)
(「人々に安寧が戻りますように。仲間達が、無事でありますように……」)
己よりも人々と仲間のことを祈る。言葉に出すことはないが、ふたりともその意思は同じだった。
「……これで終わりでしょうか? 実に興味深い時間でした」
「参拝そのものは終わりですが、この国にはおみくじというものがありまして」
「おみくじ……?」
こちらです、と翡翠は社務所までシャムスを案内する。
手本に引いてみたおみくじの内容は、『小吉』だった。
「これは……紙に神託が書いてある? なかなかに面白いですね」
シャムスは興味を持ったようで、おみくじを引く。その結果は……『中吉』である。曰く、「争いごとは先に手を出したら負け」とのこと。
「何についての神託なのでしょうか、これは」
「信じるも信じぬもその人次第、ということです。心がけで変わるものですからね」
「……難しいですね。ですが、面白いです」
はたして、おみくじの「神託」は、この一年の中でシャムスの道標となるのかどうか。
それはこれから先のこと。今はまだ、誰にもわからない。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】がLV2になった!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
ヴァイスハイト・エーレンフリート
【鷲】
★アドリブ歓迎
場所は気にしません
「ありがとうございます。ロイド。浴衣は着た事があるのですが、着物は初めてでして」
何でも出来る様に勉強して、実行出来るまでの技量を持つロイドに感心してしまいます
「あれは……」
お正月に浮かれたヤツ、というか七五三みたいな……
「さっさとお参りしましょう」
右手から洗い、右手に水を入れて口を濯いで吐き(飲んだらお腹壊すよ)、柄杓を立てて残った水で柄を洗い元の位置に戻す
「(今年も頑張りますので、見守って下さい)」
寅年だからなのか、寅の絵馬が多い……て、シャーリーは欲張りですね
そこが良い所なのですが
(趣味で生き生きしているは、何も無い彼女の時よりマシですね)
ね、リヒテン
ロイド・テスタメント
【鷲】
★アドリブ歓迎
「いえ、この時の為に学んだ甲斐があります」
主の為に“出来ない”なんて言葉が無いように、日々努力した甲斐がありました
「年始に浮かれたゴリラですね。酒の類いを飲んでなくても、年中無休花畑ですから」
染み付いたクセで、主のサポートをテキパキとします
終わったらハンカチを出して、使い終わったら畳んでしまう
「(神とか信じておりませんが、私を主と出会わせてくれた事に感謝します。主の先に幸あらんことを)」
……あのクソ狗も、たまにはマトモな事をするんですね
いや、私はそこまで知らないだけなのでしょう
「しかし、この枚数をよく書きましたね」
絵馬に込められた謎の情熱に感心してしまいます
シャーリー・ラフォルス
【鷲】
★アドリブ歓迎
ふんふんふーん♪
ご主人様と初詣
しかも着物を着たご主人様のうなじがせくすぃー!
「ありがとう新年、ありがとう神社、ありがとうJapan(良い発音)」
徹夜で書いた絵馬を抱えているので、手を洗う事が出来ないでございます!
「リヒテン、リヒテン!」
ご主人様の無双馬に助けを求める
懐からバナナを出してギブアンドテイク
「はわ、はわわ…」
真剣にお願いしているご主人様の顔が、最高にお美しい
撮る、何とか覚えたスマホの操作で撮る!
「あ、リヒテン!こちらへ」
2本目のバナナぽいっ
沢山ある絵馬を飾ります
妹達、両親、お祖父様などなど
エルフィ様と相合傘は最高の出来!
「ぐふぇへっへっ」
変な笑い声が出てしまいます
●Japan、それは美しき国……
「ふんふんふーん、ふんふふんふふーん、ふんふふんふんふんふんふんふふーん♪」
シャーリー・ラフォルス(軍人メイド長・g05277)は上機嫌だった。
それもそのはず、今日は初詣。めでたい新年……いやそれは別にそこまで喜ぶほどではない。シャーリーがノリノリな理由はヴァイスハイト・エーレンフリート(死を恐れぬ魔術師・g00112)にある。
「ご主人様と初詣……しかも、き、着物をお召しになられたご主人様の、なんと素晴らしい……! ああ、うなじがせくすぃー
……!!」
変態だった。
「ロイドのおかげですね。改めてありがとうございます。浴衣は着たことがあるのですが、着物は初めてでして」
「いえ、この時のために学んだ甲斐があります。もったいないお言葉です」
ロイド・テスタメント(元無へ帰す暗殺者・g00322)は恭しく一礼する。後ろでなんか踊ってるシャーリーは秒で意識から抹消していた。
「それにしても、あれは……」
「年始に浮かれたゴリラですね。酒のたぐいを呑んでなくても、年中無休花畑ですから」
「いや、年始というか七五三のような……」
「見てはいけません、主。見ると汚れます」
ロイドは真面目な顔である。シャーリーはぐふぐふ言いながらうなじがどうとかおみ足がどうとか言ってたので、間違っていない。
「ありがとう新年、ありがとう神田明神、ありがとう……Japan」
いやに発音がいいのがなおさら厭だった。
「とにかく、さっさとお参りしましょうか」
そう言ってヴァイスハイトは、慣れた様子でお手水で口と手を清める。柄を洗って元の位置に戻すのも完璧だ。
「主、こちらを」
「ありがとうございます、ロイド。何から何まで気が利いていますね」
ハンカチを差し出されると、ヴァイスハイトはそれで口元を拭い、ロイドににこりと差し出した。
「あなたも清めておくといいですよ。初詣のマナーですからね」
「かしこまりました」
そしてロイドも、あらかじめ勉強しておいたのか、流れるような淀みない仕草でお手水で清める。
そのあとから、両手にクソみてえな量の絵馬を抱えたシャーリーがついてくるのである。なんだこの女。
「ど、どうしましょう! 徹夜で描いたこの絵馬のせいで、手を洗うことが出来ないでございます!!」
「あれは……」
「年始で浮かれたゴリラですね。ゴリラに公衆衛生の概念はありませんので」
ロイドは真顔でぶった切った。
「リヒテン! リヒテン!」
シャーリーは荷物を持ってもらおうと無双馬に交渉を仕掛ける! 懐からバナナを取り出し(バナナ取り出せるならもうどっかに一旦置いて手洗えよ、というのは禁句である)ギブアンドテイクの構えだ!
「あれは……」
「年始で浮かれたゴリラですね。ゴリラはバナナを食べるものですから」
ロイドは意識からシャットアウトしていた。主と過ごすこの時間が台無しになるので。
それはさておき、ロイドとヴァイスハイトは厳かに参拝をする。
(「神など信じておりませんが、私と主を出会わせてくれたことには感謝しましょう。どうか、主の先に幸あらんことを……」)
(「今年もがんばります。だからどうか、見守っていてください」)
「はわ、はわわ! ご主人様が、真面目に、真剣にお願いを! さ、最高にお美しい
……!!(パシャッカシャッ)」
おい一匹うるせえのがいるぞ! こいつ何しに来た!?
「シャーリーはなんというか……欲張り、ですね」
そのシャーリーはというと、連続撮影し終えたスマホをしまうと、持ってきた大量の絵馬をシュバババと飾っている。
「リヒテン、次です! ほら2本目のバナナあげますから」
バナナ以外に交渉材料はなかった。なにせ、ゴリラなので。
「……あのクソ狗も、たまにはまともなことをするんですね。よくこの枚数を描いたもので……」
「そこが彼女のいいところです。趣味で生き生きとしているのは、何もない彼女のときよりはマシですから」
ヴァイスハイトは微笑ましくうなずいた。
「はあ、主がそうおっしゃられるならば、まあそうなのでしょうが……」
「ぐふぇっへっへっ! うへへへへへ!」
「……あれがマシというのは、本当にどうなんでしょうか」
シャーリーは汚い笑い声を漏らしていた。誰がどう見ても、手が後ろに回るタイプの不審者だった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【ハウスキーパー】がLV2になった!
効果2【ダブル】LV2が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
雅諒院・基経
【公園】の人と連携。
初詣…というのは正直初めての経験でね。その時は修行をしていたからなぁ…
さて、流石にいつも通りの格好では格好がつかない。なので紋付け羽織袴を着ていくことにするよ。
もし同じように着物を着ている人がいれば、存分に褒めよう。
む?これが普通ではないのかい?え?もっと人がいて屋台がある?…そんな騒がしいものなのかい?
さて、ではお参りを行った後はおみくじと参ろうか。
天運に任せて引かせてもらうぞ(運勢はお任せします)
…しかし、僕(やつがれ)にとっては未来の街だが、取り戻すことができてよかったと思っているよ。
では、今年もいい年になりますことを。
矢木・真輝
【公園】の、皆と、行くよ。
僕は、いつもの恰好。寒いけど……。これしかないから、仕方ない。
皆、いつもと違う、恰好。なんか、新鮮。
平安時代の、年籠りが、初詣の由来、なんだって。
ずーっと前の、時代のはずなのに、かたちが変わっても、続いてるの、すごいね。
本当は、お店があるの? そっか、残念。来年は、あるといいな。
えっと……お賽銭と、鈴を鳴らして、二礼、二拍手。
去年?は、いろいろ、大変だったけど、僕は、生きてるよ、――。(※元の時代の唯一の友人に向けて)
……みんなが、笑顔で、健康に、大きな怪我無く、過ごせますように。白露が、無茶しませんように。
……それから、一礼。
おみくじ? 僕もやる!(運勢お任せ)
御森・白露
【公園】の皆と。
なんと、晴れ着とやらが必要なのか?
流石に準備しておらなんだ。我は普段の服装(狩衣)のままじゃて……来年は用意しておかねばのう。
いやしかし、皆綺麗な装いよの。良く似合っておるわ、眼福じゃな。
初詣、野を駆ける獣であった我には馴染みの無いものじゃが、形だけは学んできたぞ。
ええと、二度頭を下げ、それから拍手を二回。
して、願い事じゃったか。ふむ……『縁を繋いだ皆に数多の幸福がありますよう』、としようか。
……ん、最後に一礼じゃ。
ほうほう。神籤、今年一年の運勢占いというやつか。
眉唾ものとしか思えぬが、どれ。己が運を試してみようか。(運勢、反応おまかせします)
瀧夜盛・五月姫
【公園】だよ。
姫たちの時代、いた頃、毎年、初詣で、来てた、よ。
“元日詣”って、ちょっと、形は違った、けど、ね。
服……は、派手な振袖はちょっと、苦手。
だけど、せめて、訪問着(着物)をきて、詣でよう、かな。
や、おかしいな、和服は着なれたはず、だけど……はずかしい、な。
二礼二拍手一礼。
色々な不幸、はあったけど、比例していろいろな“縁”、結ばれた。
神様にこれ以上、お願いするのは、恐れ多い……かな。
『本年もみんなで、楽しく過ごせたらいいな』
ん、御神籤。そんな紙で、今年の運勢が決まる、の?
じゃあ姫も一つ。旅行運は……?(運勢はお任せします)
アルラトゥ・クリム
【公園】で参加
アドリブ&絡み連携OK
貸衣装屋さんに言いくるめられて、着物着てみたけど…
可愛いけど、綺麗だけど…動き難い!(白地に牡丹柄の振袖)
でも二人の着物姿、結構新鮮だねー
平安の人達は常に着物な印象だけど、色々あるんだ…
日本の初詣って、もっと人が居て屋台も一杯並んでる印象だけど
なんか故郷の『大雪で行商人が来られなかった新年市』って感じ…
まあ大雪の代わりに、刻逆があったけど…
に、二礼にはく…呪文?
(刻逆で混線した世界、何とかする為に頑張るから…
できたらその後も、この国と時代に残れる選択肢があります様に)
おみくじ…占いみたいな物かな?
このパスタストッカーみたいなの、振れば良いの?
(結果はお任せ)
●きのうより、あしたへと
「初詣……実を言うと、正直初めての経験でね。こうして"らしい"格好で来てみたのだが……どうだろうか?」
紋付き羽織に袴姿の雅諒院・基経(はぐれ者の元天狗・g00191)、珍しく慣れぬ様子で落ち着かなさげだ。
修行に励んでいた基経には、こうした日常的な催しや行事の経験があまりないようで、作法についても皆目見当もつかない。
頭のてっぺんからつま先まで純和風、日本生まれの日本育ち(のはず)なのに、不思議なこともあるものだ。
しかし、それはけして彼だけではない。
「姫たちの時代、いた頃……毎年、やってたのは、"元日詣"だったから、現代のとは、ちょっと、形が違う、かな」
同じく頭のてっぺんからつま先まで以下略の瀧夜盛・五月姫(無自覚な復讐鬼・g00544)も、「現代の初詣」には馴染みが薄い。
刻逆がなければ、こうして時代を越えて詣でることもなかったと思うと、合縁奇縁とはよく言ったものだ。
ちなみにそんな五月姫の格好は、派手な振り袖……ではなく、落ち着いた訪問着だ。が、こちらもこなれていないというか、落ち着かないというか、どこか恥ずかしそうだった。
「おかしいな、和服は着慣れたはず、だけど……」
仲間たちと連れたって観光気分でやってきた、という状況のせいか、気恥ずかしさは隠せないようである。
「ふうむ、よもや晴れ着とやらが必要だったとは。さすがに準備しておらなんだなあ」
顎をさすりさすり、狩衣姿の御森・白露(放浪する転寝狐・g05193)はどこ吹く風。
が、「来年はよういしておかねばのう」などと呟いているあたり、初詣という行事そのものには割と乗り気のようだ。
「いやしかし、皆綺麗な装いよの。よく似合っておるわ、眼福じゃな」
「うん、嬉しいんだけど……これ、動きづらいよぉ!」
貸衣装屋に言いくるめられたらしいアルラトゥ・クリム(現代の魔法使い・g05088)は、慣れない振り袖で蹴っ躓きそうになっていた。身体に針金でも入ってるのかって感じの、ぎこちない動きを想像してみてほしい。
なお、その振り袖の柄はというと、白地に牡丹。彼女の美しい銀髪も相まって、清々しい新春の朝によく似合っていた。
「みんな、いつもと違う格好。なんか、新鮮、だね」
などという矢木・真輝(風を奏でる放浪者・g04665)は、いつも通り。和装であるゆえに違和感はそうないのだが。
「僕は、これしかないから、仕方ないな。でも、来年があるなら、みんなで用意、してみても……いいかも、ね」
「僕(やつがれ)も、もっときちんとしたものを準備しておきたいな。しかしふたりの着物姿、似合っているじゃないか」
「や、ありがたいけど、はずかしい……」
「汚さないかおっかなびっくりだよぉ、大丈夫かなあ……」
てれてれと顔を赤くする五月姫と、どこで汚してしまわないか戦々恐々としたアルラトゥ。朗らかな笑いが一同に生まれた。
出身も時代も、何もかも違う5人。となれば、初詣も一筋縄ではいかないようで。
「日本の初詣って、もっと人がいて屋台が並んでる印象なんだけどね」
「本当は、お店があるの? そっか、残念」
「そんな騒がしいものなのかい? それでは参拝どころの話ではなさそうだけれどな」
残念がる真輝と、仮にも神の臥所を詣でるという行事とは思えぬ風聞に、首を傾げる基経。意識の違いがよく出ていた。
「どちらであれ、我には馴染みが薄いものよ。なに、こうして人々を『帰還』させていけば、いずれはここも人混みで賑わうじゃろうて」
「……それはそれで、大変、かも。でも、賑やかになるのは、いいことだね」
五月姫も、出店に興味があるのか、少しうずうずした様子で白露の言葉に答えた。
「平安時代の年籠りが、初詣の由来、なんだって。でも、作法は色々変わってるのかな?」
「おお、それな。形だけは学んできたぞ」
真輝のつぶやきに、白露答えて曰く。
「ええと、2度頭を下げ、それから拍手を二回……じゃったかの?」
「うん。二礼二拍手一礼、だよ」
「にれ……え、なに、呪文??」
五月姫が正しい作法を教えてくれるが、アルラトゥはちんぷんかんぷんだった。
「お賽銭も忘れずに、鈴を鳴らして……っと」
おっかなびっくり、5人は肩を並べ、ぱんぱんと手を鳴らす。
(「縁を繋いだ皆に、数多の幸福がありますように……と」)
白露の祈りは、自分自身よりも仲間達の無事を祈るもののようだ。
(「色々な不幸はあったけど、いろいろな縁、結ばれた。だから、これ以上お願いするのは、恐れ多い……かな」)
そう思う五月姫も、どうか今年はみんな楽しく過ごせるように、と控えめに祈る。
(「いつか刻逆がなんとか出来たあとも、この国と時代に残れる選択肢がありますように」)
アルラトゥもまた、仲間たちとの縁が大事ゆえに、そう祈る。
「……さて、お参りのあとはおみくじ、だったね。僕はこれが楽しみだったんだ」
「おみくじ? 僕もやる!」
基経に応じて、真輝のふたりが率先しておみくじを引く。
結果は……基経が『中吉』、真輝が『吉』だった。
「そんな紙で、今年の運勢が決まる、の?」
平安時代出身の五月姫には、色々簡略化されたおみくじはピンとこないらしい。が、せっかくなので引いてみる。
「おお、すごいではないか! 大吉とあるぞ。これはつまり、一番いいものではないか?」
「……みたい、だね。旅行運は……「旅行中に、利益に結びつくものと出会える
」……?」
「よいことがありそうじゃな。我は……おお、『吉』か。まあまあよいではないか。眉唾ものとしか思えぬが、うむ、よきかな」
白露はかかか、と快活に笑っている。
「こっちは『小吉』だって。うーん、「争いごとは人に頼んだほうがうまくいく」って、どういうことだろう?」
「仲間を頼りにすればいい、ということじゃないかな?」
基経の言葉に、アルラトゥはなるほど、とうなずいた。
「みんなで、一緒だと、楽しいね。初詣」
「ああ。僕にとっては未来の街だが、取り戻すことができてよかったと思っているよ」
真輝の言葉に頷き、基経は遠くを見やった。
どうか今年も、よい年になりますことを――彼の祈りは、きっと……いや、必ず果たされることだろう。
仲間達がみな、同じことを願い、そのために努力することを、彼は知っているのだから。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【友達催眠】がLV3になった!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!
【命中アップ】LV1が発生!
磯富良・曹以
新宿区の花園神社に行くよ。
こうして元旦に普通のお参りするのは……何気に初めてかも?
うちはもっと小さい神社だけど、昔からお正月は手伝いで忙しかったからなー。
まだまだ大変な状況だけど、悪いことばかりじゃないね。
聞いた話だと、ここの神様は新宿の街の守り神として祀られてるみたいだね。
もしかしたら、新宿が島として残ったのも……なんて。
だから、このお願いをするならこの神社が相応しいんじゃないかな。
普通に参拝はするとして、絵馬を掛けられるならそちらにも書く。
『一日でも早く世界が元に戻りますように』
でも、これは願うだけじゃなく、みんなでやらなきゃいけないこと。
いつか絶対叶えてみせるから……見ててよ、神様。
●新宿区、花園神社にて
実家が神社を営んでいた磯富良・曹以(霖雨蒼生・g01054)にとって、寺社仏閣は馴染み深い場所だ。
こうして元旦に、改まってお参り……というのは、考えてみると初めてかもしれない。
「普段なら、うちで十分事足りたし……そもそも手伝いでそれどころじゃなかったからなー」
まだまだ予断を許さない状況だとはいえ、ひとまずの勝利と奪還を果たしたのは事実。
今日ぐらいは、戦いの前に羽を休めてもいいだろう。曹以はそう考えて、ここ花園神社にやってきていた。
花園神社に祀られた神々は、江戸時代より続く『新宿総鎮守』としても知られている。
普段であれば人出は絶えないだろうが、あいにくこんな状況では、新年と言えど活気はないようなものである。
「もしかしたら、この新宿が島として残ったのも……なんてね」
他愛もない思考を、頭を振って打ち切ると、曹以はここだからこそ相応しいと思うねがいを掛けた。
(「一日でも早く、世界がもとに戻りますように」)
それは願いであり、同時に曹以なりの決意、あるいは誓いでもある。
絵馬にも力強くしたためた文字を確認し、曹以は笑顔でひとつ頷いた。
「みんなでやらなきゃいけないこと、だからね。ただ願うだけじゃなく、現実にみせなきゃ」
それがいつになるかは、曹以にも他の誰にもわからないことだろう。
しかし、目指していれば、いつか必ず現実になる。いや、してみせる。それが、今年の……これからの戦いに掛ける、曹以の決意。
「見ててよ、神様。私は私の願いを、自分の力で叶えてみせるから。絶対に」
青空を仰ぐ少女の瞳は、美しく気高かった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
鳳・四葉
新年早々、平安では物騒な事件が起こってますね。まあ、クロノヴェータがいる限りは仕方がないですが。
折角の初詣の機会なので行っておきましょうか。んー…そうですね。今回は水系の神様にしようかな。今年中に水に関する大悪魔…『先生』の力も引き出させるようにしたいですし。八百万の神様なんて実質悪魔みたいなものですし、ボクが行っても問題ないでしょう。
お賽銭入れて、鈴鳴らして2礼2回拍手をしてから、最後に深くお辞儀して…っと。これで良かった筈。
お願い事は…『いい温泉に巡り合えるように…』ですかね。先生は温泉の事が大好きな悪魔ですからね。
さっさと平安京での事件を終わらせて、お汁粉でも飲みに行きましょうかね。
●新宿区、水稲荷神社にて
旧名を「冨塚稲荷」とするこの神社は、ある時期にどこからともなく霊水が湧き出したことから、今の「水稲荷神社」に名を変えたという。
名高き水神……とは少し異なるが、鳳・四葉(アンラッキー・クローバー・g02129)のねらいである水系のパワースポットとしては申し分ない場所だ。
「八百万の神様なんて実質悪魔みたいなものですし、ボクがお参りしても問題ないですよね」
という四葉の認識はさておき、賽銭を入れて鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼。その動作はよどみなく、手慣れた様子だ。
「新年早々、物騒な事件もあったものです。まあ、ディヴィジョンでも新年も年末もないのでしょうが……」
そうしたクロノヴェーダの支配を受ける人々の気持ちを思うと、いますぐにでもトレインの飛び込みたくなるところ。
しかし、だからこそ、こうした日々の営みをおろそかにしていては、もしかしたら新宿島がディヴィジョンに脱落してしまうかもしれない。
そうした事態を防ぐためにも、そして戦いに備えた験担ぎと意思表明のためにも、初詣はいい機会だった。
……のだが、その四葉の願いはというと。
「いい温泉に巡り会えますように、と」
あんまり戦いには関係なかった。どうやらデーモンとしてのあれこれが関わっているらしい。
「さっさと事件を終わらせて、おしるこでも飲みに行きましょうかね」
新年とて変わらず、いつも通り。
泰然自若としたその姿勢こそ、もっとも頼りになるもの……なのかもしれない?
大成功🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】がLV4になった!
効果2【ダメージアップ】がLV7になった!
神山・刹那
さて、折角だし、お参りしていくか
古来より戦人はげんを担ぐものだしな
新しい敵に、新しい戦場
今年一年、無事に死線を越えて生きて戻れるよう、祈っておくか
待つのがあんまり得意ではないので一番人が空いてる神社で初詣をする
お賽銭として五円玉を投げ入れて今年一年の武運長久を祈ると同時に、ヒリヒリするような、それでいて何時までも闘っていたいような、そんな相手と出会えることを祈る
●武運長久、そしてスリルある戦いを
古来より、戦士は験を担ぐもの。
信心の問題ではない。出来ることを出来るだけやって、最後に命の取り合いをするからこそ、験を担ぐのだ。
それはメンタルを安定させるための方法でもあり、神にあやかって勝てるならいくらでもあやかろう、という貪欲な姿勢の現れでもある。
「新しい敵に新しい戦場。今年も一年、楽しみで仕方ないな」
神山・刹那(梟雄・g00162)はすでに気合十分といった様子。お賽銭を放り込む姿も堂に入っている。
「無事に死線を越えて生きて戻れるように……と。まあ、叶えてもらうものじゃなく、俺が叶えるものだけどな」
刹那は、誰よりも自分自身の技量と腕前を信じている。
だからこれは、いるかどうかもわからない神にすがるものではなく、「やってみせる」という決意表明のようなものだ。
そして、それを現実にするだけの力量が、刹那には備わっている。
(「どうせなら、ひりつくような、いつまでも闘っていたような、そんな相手と出会えればいいんだがな……」)
叶えられるものならば叶えてみせろ。そう言いたげな表情で、ぱんぱんと手を叩いた。
新たな年の始まりであろうと、修羅の在り方は変わらない。戦士には、365日、休まる時間などないのだから。
大成功🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
伏見・しろがね
【狐変身】で狐のまま各区の稲荷神社(寺院にも)に挨拶回りをした後で訪れる。
おお、三ノ宮におわすは将門公ではないか。
これから向かう平安鬼妖地獄変のディヴィジョンではいまだに公家のトラウマ、恐怖の代名詞じゃぞ。
かの道真公と同じように祀られたか。
なるほど。将門公の「体」が訛って「神田」とな。(【歴史知識】)
クロノヴェーダでないならば詣でもしようぞ。
京の都はわらわがどうにかする故、関東一円の、最終人類史の守護は任せたぞい。
ふむ。近場に首塚もあるとか。
そちらも詣でておくかのう。
……もしかすると狐のまま人語を口にしておったかも知れんのう。
アレンジ、連携可
●狐、稲荷を巡りて
あちこちの稲荷神社を巡った果てに、狐変身した姿の伏見・しろがね(鬼斬り稲荷🦊・g01292)は神田明神へやってきた。
三ノ宮に祀られるは、かの平将門公。恐るべき大怨霊にして、転じて都の守護者となりし強力な神である。
(「これから向かう平安鬼妖地獄変では、いまだに公家の恐怖の代名詞じゃろうに。この時代では、かの道真公と同じように祀られたか」)
この時代の生粋の住人ではないしろがねにとっては、かつて在った時代からの変遷は、何もかもが真新しく映る。
一説によると、そもそも『神田』という地名は、将門公の「からだ」がなまったとも、片目を射抜かれたという伝説から「かため」がなまったとも言われている。
真実がどうであるかは定かではないが、この土地そのものが、将門公を祀り鎮めるための庭となっているのだ。
「京の都は、わらわがどうにかするゆえ、関東一円の……この最終人類史の守護は、任せたぞい」
はたして、しろがねの祈りは、かの大神に届いたか否か。
ふらりふらりと首塚を詣でる様子は、まるで神の使いたる稲荷そのもののよう。
もしもここに人混みがごった返していたら、霊験あらたかなる風景に、拝み倒す者まで出たかもしれない。
「ああして誓った手前、是が非でも発奮せねばならぬなあ」
などと言いつつ、しろがねは意気揚々。どうやら、初詣のおかげで、やる気もみなぎっているようだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【狐変身】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV8になった!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
アドリブ歓迎、交流可
冬の陽射し、清新な空気が心地よい
壮麗な建築に目を瞠り
天使が参拝とは、おかしな光景だが
そもそも異邦人だから、翼があるのも似たようなものか
崇敬の念とともに
看板や人伝の作法を見習って参拝
街が戻ってきたことへの感謝と報告を
生まれ故郷ではなかったが、長く根城にしていた街への思いは強い
東京の街は、街並みも、人の多さも、異郷であった
戸惑いも多く、けれど良き人々に出会って
どこででも、やっていける気がした
俺もいずれ、この地に親しみ、馴染んでいくのだろう
宜しくお願いします、の気持ちを籠めて一礼
少し境内を見学してから、現地へ向かおうか
●翼ある者
冬の日差し、清新な空気。肺いっぱいに吸い込むと、ミントの香りを嗅いだような爽やかさが、指先まで染み渡る。
「心地いいな」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は誰に言うともなくひとりごちて、微笑んだ。
新年。普段ならばいざしらず、この何もかもを奪われた状況で未来に思いを馳せるというのは、馬鹿げた話かもしれない。
だがやはり、新たな節目を迎えるというのは、清々しいものだ。折しも今日は快晴で、雲ひとつない空の日差しが眩しい。
そしてなにより……壮麗な建築。エトヴァにはいまだ馴染みが薄い、和の調和は、いつでも彼の心を楽しませてくれる。
歴史ある境内を歩むその足取りは、重々しく峻厳に。心のなかで、こんにちに至るまでの歴史のすべてに、彼は礼をしていた。
しかし、おかしなものだ、とも思う。
なにせ翼ある者――天使となった己が、神仏に祈りを捧げようというのだ。
もちろん、エトヴァは神の御使いを標榜しているわけでも、異教を許さぬほどに篤信というわけでもない。
だが聞けば、この国ではもともと、信心とは無関係にこうした行事が流行っていたという。
「そもそも異邦人なのだから、似たようなものか」
受け入れてくれる人々の懐の深さと、この国が持つ趣に崇敬の念を抱き、エトヴァは見様見真似ながら礼節を以て参拝に臨んだ。
まずは何よりも、感謝を。街が、人々が戻ってきたことに。営みを取り戻せたことを、喜び、そして神へと報告した。
エトヴァにとって、この新宿島は生まれ故郷ではない。
だが気づけばほとんど半年、根城としていたこの街には、ともすれば故郷以上の思い入れが生まれていた。
もしかしたらいつか、異郷は第二のふるさとに変わるのかもしれない。
なにせ、よき出会いがあった。心優しく、己を受け入れ、友誼を結んでくれた人々がいるのだ。
「どこででも、やっていけるのかもしれないな」
いつかの瞬間を思い描き、エトヴァは自然と微笑んでいた。
それは、彼にとって、とても喜ばしいことだった。この地の真の一員となれる瞬間が、心待ちですらあった。
「どうか、よろしくお願いします」
そう口に出して、厳かに一礼する。
奪われた歴史と、そこに生きてきた人々がいたからこそ、今この瞬間、この地がある。
パラドクストレインに歩き出すまでの間、エトヴァはそのことを決して忘れず、そのすべてに敬意を払っていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV9になった!
一角・實生
こういった空間は気持ちが静まっていいな、引き締まりもする
親のどちらかが日系らしくて名前もそれっぽい俺だけど
実際はこういう『参拝』なるものは初めてだ
えーと、鳥居の手前でお辞儀、二礼二拍手一礼、あとは……
予習したことを実践する時だ
神の存在を信じる為の記憶は落としてしまったものの
この世界に漂着したってことは俺と何かしらの縁が繋がっているんだろう
ならば、守らないと
この世界と人々を
そしていつか自分のことも取り戻せたら
例え知りたくなかった真実だとしても
神様、どうしても進めなくなったら背中を押して欲しいんだ
それ迄は自分の力でやってみるから
あ、あと美味しいものを沢山食べられますように
この前の唐揚げは最高だった
●神を信じることは出来なくとも
たとえ信心がなくとも、静けさ深まる境内の空気は、自然と気持ちが引き締まるものだ。
あるいは、人足がないからこそ、心を落ち着けて新しい年に思いを馳せることが出来る……とも、考えられるだろう。
「身が引き締まるな。これはこれで、悪いものじゃないんだろう」
あいにく一角・實生(あざよいの鷲・g00995)は、その名こそ日系のものだが、日本の文化に馴染み深いわけではない。
ゆえに、この国で言うところの『参拝』なるものは、実は今日が初めてだった。
なので實生は、しっかり予習もしてきたらしい。鳥居の手前にやってくると、学んだことを脳内で反芻する。
(「まず、鳥居の手前でお辞儀をして……」)
傍から見ているとぎこちないが、その動きは実直なものだ。
實生はお手水の作法もきちんとこなし、最後に本殿で二礼二拍手一礼。お賽銭もきちんと投げて、お参りをした。
両手を合わせ、目を閉じて、實生は思う。
神の存在を信じる。そのための記憶は、落とした……いや、奪われてしまった。
だがこの世界、この最終人類史に漂着したのは、決してただの偶然、なんの因果もない確率のいたずらなどではないはずだと。
(「俺と、なにかしらの縁がつながっているんだろう。ならば……守らなくては」)
この世界を。
そこに生きる人々を。
(「……そしていつか、俺自身のことも」)
もしかしたらその記憶には、今の實生にとって知りたくない真実があるのかもしれない。
それを思うと、脚がすくむ。進まなくてもいいのではないか、という弱い心が鎌首をもたげる。
そうした時、人は祈るのだ。
「神様」
たとえ信じていなくとも、自らの意思で、自らの力で前に進むために。
「どうしても前に進めなくなったら、背中を押してほしいんだ。……それまでは、自分の力でやってみせる」
人はそれを、誓いと言う。
「あ、あと美味しいものをたくさん食べたいな。この間の唐揚げ、最高だった」
俗にまみれていて実に結構。腹が減ってはなんとやら、である。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV4になった!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
カルン・ティミド
何でも歓迎
初詣をすれば神様になんでもお願いできるって聞きました!
(物欲金欲まみれ竜)
おお…!なんだか不思議なパワーを感じる場所ですね。
細かい作法やマナーは知らないので周りを見て真似します!(割と適当)
安全とか人の姿に戻りたいとか…お願いしたいことはいっぱいありますが…
一つだけってなるとやっぱりお宝です!お宝いっぱいください!神様!
これでいつか神様からお宝が貰えるはずです!とっても楽しみです!
おみくじってやつもできればやってみたいですね。
●物欲、禁欲、欲まみれ
曰く、初詣というのは、神様にお願いをする催しだという。
つまり初詣なら、神様に何をお願いしてもいい、ということだ。
そう、金運だろうがなんだろうが、きっと叶えてくれるのだ!
うん、はい。カルン・ティミド(略奪竜カルン・g00001)はいつも通り欲まみれでした。それはそう。
「おお……! なんだか不思議なパワーを感じますね!」
とかなんとか感銘を受けたようなことを言ってるけど、それも「だからお願い聞いてくれるはずだしお宝ももらえる」という下世話な欲望ありきだし、この女はいつだってそうである。
カルンに反省という概念はない。もちろん、厳かとかなんかそういう言葉も、一切関係がなかった。
そんなカルンのやること、周りのディアボロスの様子を盗み見て真似してみるだけ、上等であろう。
鳥居の前でお辞儀、お手水でお清め、そして二礼二拍手一礼となかなか堂に入った様子なのだが……。
「えっ、こ、ここにお金入れるんですか? ……お金を
!?!?!」
案の定お賽銭で躓いた。カルンはお金を取り出そうとし、引っ込め、また取り出そうとし、また引っ込め、ぐぬぬぬぬとしばし悩みに悩んで、ようやくちゃりーんと放り込んだ。
「いいですか、神様! なけなしのお金なんですよ! お金あげたんですから、お願い叶えてくださいね!? お宝くださいお宝いっぱいお宝お宝お宝」
声に出して言うあたり、相当後悔してるっぽかった。
で、カルン、どこで聞いたのかおみくじのことも知っていたらしい。
「これもお金が必要なんですね……! ぐぐぐぐ
……!!」
苦しみながらおみくじを引いてみると、結果は……あっ、『凶』!
「えっ、これなんですか? もしかして……当たり? 当たりですよね! 宝の地図とかによく入ってますもんね、このマーク!」
異文化交流、ある意味役に立つ! カルン自身は喜んでいたので、まあよしとしよう。しておくべきである。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV5になった!
効果2【アヴォイド】がLV3になった!
飛鳥・遊里
ああ、ちょいちょい、そこのアンタ達?なんか追われてるんだろう、ここは俺が引き受けるからさ。俺?通りすがりのおせっかい焼きだよ
追われる人たちに【シールドビット・デバイス】を念のため護衛として追従させて後方に逃がす
その後、追ってきた村人たちの前に立ちふさがる
接続不良・反転迷路を起動させてな
『アンタ達、このめでたい日に随分と血なまぐさいことしてるじゃないか?一年の計は元旦に在り、そんな有様じゃ神様に愛想付かされちまうぞ?』
反転迷路の結界の中じゃ、石を投げるどころか、前に進むことすらままならないだろう?これで避難の時間を稼ぐ
『しばらくそこでもがいてな?ヘトヘトになれば少しは冷静になれるだろ』
●逃げ惑う無辜の民を救え
そして、初詣を終え、いよいよやってきた平安鬼妖地獄変。
すでに誤った追儺の儀式は始まっており、かろうじて覚醒を免れた貧民たちは、怯えた様子で都の一部に隠れていた。
「ちょいちょい、そこのアンタ達?」
「「「ひっ!」」」
それを見つけ出した飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)が声をかけると、やせ細った人々は、怯えた顔で彼を見る。
その痛々しさに眉根を寄せる遊里だが、すぐに気持ちを切り替えた。彼らのためにも、迷っている暇はない。
「なんか追われてるんだろう、ここは俺が引き受けるよ。だから、アンタ達は逃げてくれ」
「あ、あなたは一体……?」
「俺? 通りすがりのおせっかい焼きだよ。……さあ、急いでくれ!」
遊里が強い口調で言うと、貧民たちはそれ以上誰何することなく、よたよたと立ち上がって駆け出した。
直後、石を持った人々が大挙してやってくる。遊里の到着が遅ければ、彼らは見つかって無残な目にあっていたことだろう。
「アンタ達、このめでたい日にずいぶんと血なまぐさいことしてるじゃないか?」
「なんだ、お前は? 都を守るための儀式なのに、邪魔をするな!」
人々は強い語調で言うが、それが憎悪や殺意のたぐいでないことを遊里は知っている。彼らも騙された被害者なのだ。
すべての黒幕は、クロノヴェーダ。それを念頭に置いた上で、遊里は言う。
「一年の計は元旦にあり、そんあ有様じゃ神様に愛想つかされちまうぞ?」
そして、パラドクス効果を発動。【迷宮化】を起こすことで、貧民達を追いかけられないようにしてしまうのだ。
「あ、あいつらはどこだ? このままじゃ、儀式が!」
「しばらくそこでもがいてな。へとへとになれば、少しは冷静になれるだろ」
必要なのは対話だ。望まぬ覚醒を留めるためにも、遊里は努めて冷静に、そう言った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【迷宮化】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
吉良・茉莉花
貧しい人たちを鬼にして石を投げてる…でしたっけ?
ん~…どうしたら逃がせますかねぇ
あっ、ジャスミンちゃんいいこと思いつきましたぁ!
「貧しい人」じゃなくなれば逃げられるんじゃないですかぁ?
覚醒しなかった人を見つけて普通のお着物に着替えてもらいますぅ
は~いお着物はジャスミンちゃんが買っておきましたよぉ
お顔を拭いて~ 髪も整えて~ できましたぁ
さぁ逃げますよ!追いかけてくる人にはサキュバスミストですぅ
追いかけないでください、ジャスミンちゃんたちを守ってくださいって精神に直接「お願い」します~
持ってきたお着物がなくなるまで何回でもやりますよぉ
なくなったら他の復讐者さんのお手伝いに行きますぅ〜!
リュカ・テネブラルム
嗚呼、お労しい…
斯様に罪深く賤しい身であれど、罵声や石をを浴びせられると言うものは辛いものでございます
まして罪のない方々であればそのご心痛如何ばかり…
愛馬に騎乗し現地へ
覚醒しなかった貧しい方々を庇いましょう
「僭越乍ら追儺の鬼、私が仕りましょう。存分に石をくださいませ」
号令の様に都の民に呼びかけます
とは言え顔に怪我でもしては大変ですし、素直に石に打たれるつもりなどなく
【Benedicimus te】にて我が身と愛馬を護り、防げぬものは大鎌にて薙ぎ払い或いは両断を
時間を稼いで適度な所で切り上げ、手近な避難対象を馬上に引き上げお運び申しましょう
白馬の王子でなく恐縮なれど
必ず安全な場所にお届け致します
●都を離れ
「はあ、はあ、はあ……っ!」
心無い人々(もっとも、彼らもクロノヴェーダの陰謀に騙された被害者なのだが)に追い立てられ、かろうじて覚醒を免れた貧民の一団が、都の大路を走る。
都のそこかしこで行われる追儺の儀式は、都に住む人々にとっては必要な行為だ。
彼らは、貧しい人々を憎んでいるわけではない……もちろん、都の住民として、ある種の選民意識はあるかもしれないが、けして石を投げて殺す謂われなどどこにもないのだ。
「ああ、おいたわしい……」
息を切らせて逃げる貧民達の姿を目撃したリュカ・テネブラルム(彼岸へと愛をこめて・g05363)は、嘆息し頭を振った。
罵声を浴びせられ、石を投げられる。無辜の人々の心労、心痛、察するに余りあった。
そしてこの事態を放っておけば、貧民はおろか、都の人々にさえ血が流れることになってしまう。
誰も得をしない、憎悪すらも存在しない地獄。そんなものを、見過ごすわけにはいかなかった。
そこでリュカは、無双馬『ビーマイナー』を駆り、貧民達をかばうようにその間に割って入ったのだ。
「な、なんだ! 誰だ!?」
「僭越ながら、追儺の鬼の役目、私が仕りましょう」
慌てふためく都の人々に対し、リュカはうっそりと言い放った。
「なんだって……?」
「罪なき人々の心痛は、罪深く賤しいこの身では取り除けませぬ。ゆえに、せめてその身代わりをならせていただきます」
リュカは大鎌を構え……しかしそれで威嚇することはなく、片手を大きく広げた。
「さあ、どうぞ。私に存分に石をくださいませ」
「誰だか知らないが……これも都のためだ。悪く思うなよ!」
儀式のことを疑わぬ人々は、そう言われれば多少迷いはしたもののリュカめがけて石を投げる。
されど、所詮はクロノヴェーダでもない一般人の投石だ。防ぐのはたやすい。
その気になれば反撃も同様。だがリュカは、防ぐのみでけして反撃はしなかった。
「ああ、おいたわしや……」
彼らもまた、陰謀の立役者にされてしまった者達であることを、知っていたからだ。
一方その頃、逃げ出した貧民達はというと。
「は~い、こんにちはぁ。ジャスミンちゃんとお着替えしましょうね~」
どこからともなく現れたメイドのジャスミン……もとい、吉良・茉莉花(yasmin・g06199)に物陰へと導かれ、そこで変装をしていたのである。
「あんた達、何者なんだ? どうして俺達にこんなことを?」
「それはあと、ですよぉ~。それよりもぉ、お顔を拭いてぇ、髪も整えてくださいねぇ~」
茉莉花はのんびりと間延びした口調で言いつつ、手早く人々の汚れを落とし、髪型を変え、持参した着物を簡単に纏わせる。
追儺の儀式は、貧しい人々を鬼に見立てて石を投げ、都から追い出すというものだ。
であれば、「貧しい人々」に見えなくしてしまえばいい……茉莉花のアイディアは見事なものと言えるだろう。
「こ、これでいいんでしょうか……?」
「はぁい、できましたねぇ。……それじゃあ、逃げますよ!」
茉莉花はぱん、と手を叩き、迫真の表情で貧民達を急かした。
「に、逃げる? 本当に逃げられるのか?」
「大丈夫ですよぉ、追いかけてくる人がいてもぉ、ジャスミンちゃんが眠らせちゃいますからねぇ~」
サキュバスミストを使えば、万が一の場合にも対処が可能だ。幸い、リュカが囮を買って出たおかげで、追手のたぐいはつかなかった。
「他にも仲間がいるんだ。きっとまだ石を投げられてるに違いないです!」
「そちらも任せておいてくださいねぇ。ジャスミンちゃん、たくさんお着物持ってきましたからぁ」
何回でも救助に向かう。茉莉花は強い決意を固めていた。
だが幸いなことに、茉莉花がそこまでのハードワークに晒される心配はないようだ。
「おそらくは、こちらの方で最後でございましょう。白馬の王子でなく恐縮なれど、お連れいたしました」
リュカである。彼は手頃なところで人々の目を逃れ、逃げあぐねていた貧民を馬上に乗せてここまで来たのだ。
「おぉ~、さすがですねぇ。お馬さんがいると心強いですぅ」
「覚醒してしまった方々はのちほど対処が必要でございますが……まずは一段落、といったところでしょうか」
リュカの言葉に、茉莉花はこくりと頷いた。
「あとは都の人達をぉ、説得しないとですねぇ……でも今は、逃げますよぉ」
きっとその役目は、他のディアボロスたちが果たしてくれると信じて。
茉莉花とリュカに先導され、人々は無事に都を脱したのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【現の夢】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
高遠・葉月
アレンジ、共闘歓迎。
石をもって投げようとしている人間の腕を掴んで止める。
やめなさい。貧しかろうが相手は同じ人間よ。当たり所が悪ければ死ぬわ。
どんなお題目があっても人を殺め、相手の人生を奪い自身の難を払っておめでたいとでもいうつもりなの?
正しい事だと言うのなら目がすわる。
なるほど?くだらないおまじない。「ただしいこと」。
わかったわ。
(おもむろに離れる。そこら辺のクソデカ岩に歩み寄る)
あたしは貴方がたより富んでいる。じゃああなた方に石を投げていい。
「ただしいこと」よね。
【怪力無双】で岩を片手で持ち上げる。
人を呪わば穴二つよ。自身の振りかざした正しさを身をもって知るがいいわ。
一応あてない様に投げる
●その言葉は届くか
「鬼が逃げていくぞ!」
「都を守るためだ、やっちまえ!」
「待ちなさい」
石を振りかぶる都の住民の手首を、高遠・葉月(猫・g04390)葉月ががっしりと掴んで止めた。
彼らの視線の先には、覚醒してしまったことで『黄金餓鬼』へと変じつつある貧民らがいる。
「な、何をするんだ? これは都のための……」
「やめなさい。貧しかろうが、相手は同じ人間よ。当たりどころが悪ければ死ぬわ」
「何を言ってるんだ、見ろよあの姿を! あいつらは本当に鬼だったんだ!」
「そうだ、儀式のおかげで正体を現しやがったんだ!」
「……それが、自分達のせいだとは思わないの?」
「「「え?」」」
葉月の言葉に、人々は固まった。
人々の注目を集め、そして餓鬼達を守るために、葉月は人々の間に割って入り、大手を広げる。
「どんなお題目があっても、人を殺め、相手の人生を奪い自分の難を払って。それでおめでたいとでもいうつもり?」
「そ、それは……」
「あいつらは、鬼だったんだ! だからこれは、正しいことなんだ!」
「……そう」
葉月の目が据わると、意気込んだ若者はひっ、と喉から息を漏らした。
「じゃあ、あたしも「ただしいこと」をしてもいいのよね」
そう言って葉月は……巨大な岩を持ち上げたのである!
「「「なっ
!?」」」
「あたしはあなた達より富んでいる。だからあなた達に石を投げていい。そうでしょう?」
「ま、待て、待ってくれ! 俺達は鬼じゃない!」
「投げてみないとわからないじゃない」
葉月の目は、本気だ。人々の一部が石を放り捨てた。
「こ、このとおりだ、やめてくれ! もう石を投げたりなんてしない……!」
「……そう言えるなら、まずは及第点。でも、足りないことがあるわ」
葉月は投げかけた岩を放り捨てた。
「あなた達が謝るべき相手は、あたしじゃないもの」
それが、誰を示しているのか。人々には言うまでもない。どうやら、説得はあとひと押しのようだ……。
大成功🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
一角・實生
どんな儀式でも悪意が絡めば意味は変わって来るものだ
【プラチナチケット】の効果を使い石を投げた都の人に淡々と話をする
石を投げている間あなた方は愉しいと僅かでも思ったのではないかな
一方的に弱者を甚振り、且つ儀式と言う大義名分つきだ
彼らはさぞ痛くて辛かっただろう
その痛みに耐えきれずあの姿になったのかもしれない
された側はいつまでも憶えている
だから今度はあなた方が心から許しを請う番だ
覚醒した人々の側に行くよう促す
謝るなら面と向かってがいい、俺も傍にいよう
ないと信じつつ万が一のことを考えて結界術の障壁をいつでも張れるよう準備
――あなたも、話を訊いてやってくれないか
覚醒した人にまずは俺が声を掛けてみよう
●痛み
「石を投げている間、あなたがたは愉しいと、わずかでも思ったのではないかな」
一角・實生(あざよいの鷲・g00995)の直截な言葉に、人々は呻き、目をそらした。
大義名分のもとに、一方的に弱者を甚振る。それは、正義という甘やかな毒だ。
残念なことに、人はほとんど抗することが出来ない。どんな英雄でさえ、やがて愚かな王となるように。
正義は清らかで輝かしいがゆえに、人を堕落させる。そう、今のように。
もっとも、騙された人々を、そうした堕落と同列に扱うのは難しいが。
實生は、けして彼らを痛罵することも、見下したり、嘲ったりもしなかった。
ただ真摯に、まっすぐに、言葉を投げかける。それが、なによりも人の心に届く。
「彼らはさぞ、痛くて辛かっただろう。その痛みに耐えきれず、あの姿になったのかもしれない」
「そんな! じゃあ、あいつらがああなったのは、俺達のせいだっていうのか?」
「違うとは、あなたがたも思っていないだろう?」
人々は顔を伏せた。その後ろ暗い表情が、何よりも雄弁な答えだ。
實生がただなじるだけであれば、それ以上言葉は届かなかっただろう。
だが、彼はこう言った。
「された側は、いつまでも覚えている。だから今度は、あなたがたが心から許しを乞う番だ」
その言葉に、人々は顔を上げて驚愕した。
「……謝っていいのか? 俺達が」
「こんなことをしちまったってのに」
「してしまったからこそだ」
實生は言った。
「それがどれだけ許されず犯してはならない罪だとしても、反省し、詫びねば何も始まらない。
罪を犯してしまった側も、その犠牲となった人も、どこかで区切りをつけるしかないんだ」
だからけして臆することなく、謝ってほしい。そう、面と向かって。
實生の言葉は、怖気づきかけていた人々の心に届いた。
實生に先導され、人々は恐る恐る餓鬼達に近寄る。
「あなたも、話を訊いてやってくれないか。あなた自身のためにも。頼む」
實生が最初に声をかけたことで、餓鬼達は止まった。
そして人々は頭を下げ、詫びる。
「すまなかった!」
「許してくれ……頼む、どうか」
「こんなことになるなんて、知らなかったんだ……!」
現実においてはそれで済まされるには限度がある。だが實生は知っている。
人々を争わせた諸悪の根源。倒さねばならぬ邪悪を。
「……よく、謝ってくれた。ここからは俺達が請け負おう」
實生は前に出た。
彼らの思いを背負い、ディアボロスが戦う番だ!
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV10(最大)になった!
マルケト・キサウェ
説得をしようにも、能動的に理性を失われてしまうというのは大分厄介ですね……それに、餓鬼に変じてしまった方々同士で傷付け合ってしまう事態になりかねません。
まずは話を聞いて頂く態勢を整えるべく、あの方々には疲れて貰わないと。
幸い、高LVの【飛翔】効果が使える様子です。《吹け吹け風よ》にて高速で飛び回り、囮となって攻撃を引きつけます。
餓鬼になった方々同士で争いが起こりそう(または既に起こっている)なら、この魔晶剣“スナーク”を盾のような形に変形させつつ、間に割り込みましょうか。
もちろん餓鬼になった方々を傷つけるつもりは無いので、うっかり高速で飛びすぎたり手酷く反撃したりしないよう気をつけたい所です。
●餓鬼となってしまった者たち
「ウ、ウウウウ……」
都の人々の心からの謝罪を受けた餓鬼たちは、頭を押さえて苦しむ。
それは、いまだ完全なトループス級には堕落していない証。この状態で倒せば、彼らをもとに戻せるのだ。
「このままではいけませんね。態勢を整えなければ……!」
マルケト・キサウェ(docta ignorantia・g03412)は、餓鬼たちが己の意に反して人々を襲ってしまわないよう、背の翼を巨大化させ飛翔した。
「あなたたちが争う必要はないんです! さあ、正気を取り戻してください!」
マルケトの翼が起こす突風が、餓鬼たちの体勢を崩す。
だが、雄叫びをあげて超耐久力を得た餓鬼たちは、その間に割り込もうとするマルケトを爪で引き裂いた!
マルケトは『千貌剣・スナーク』を盾のような形に変え、出来るだけダメージを抑えながら、果敢に突撃を敢行する。
(「出来るだけ傷つけないように注意しないと
……!」)
覚醒直後のトループス級は、まだ人間に戻すことが出来る。
しかしそのためには、パラドクスという超常の力で、彼らの中のクロノヴェーダの部分のみを撃破せねばならない。
万が一にもやりすぎてしまわないよう、マルケトは細心の注意を払った上で攻撃を叩き込んだ。
彼女自身も無傷ではいられなかったが、その勇敢な心と、餓鬼となってしまった人々への思いが、彼女を致命的なダメージから救った。
「ウ、アア……あああっ!!」
突風と突進で吹き飛ばされた人々は、地面を転がる。すると転倒の勢いが衰えたところで、じわじわと人間に戻っていく。
「大丈夫ですか? お怪我は!」
マルケトは翼を折りたたみ、すぐに駆け寄った。幸い、命に別状はなく、多少のかすり傷以外の怪我はなさそうだ。
「よかった……都の人々の謝罪を、きちんと受け入れてくれたんですね」
彼らが人間に戻れたのは、異なる立場の人々の間で心が通じ合ったからこそ。
だが、まだすべての餓鬼が元に戻れたわけではない。マルケトは再びスナークを構え、叫んだ。
「誰一人として、殺させはしません! さあ、次です!」
マルケトの瞳には、餓鬼の求める黄金よりも気高い意思の光が輝いていた。
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】がLV6になった!
効果2【アヴォイド】がLV4になった!
カルン・ティミド
ちゃんと仕事もしに行きますよ!説得は難しいから他の人に任せますが!
金色の人がいっぱい!……でもちょっとグロいですね。
黄金を欲しがってるなら私に寄ってくるはずです。
ロプト様の魔力を纏ってガッチリガードを固めて壁になりますよ!
武器とかは持ってなさそうだしきっと耐えれます。今のうちに誰か説得してあげてください!!(他人任せ竜)
装飾の黄金が盗られそうになったら手とか尻尾が出ちゃいますが倒さない程度には我慢します!なるべく!
興奮しすぎて話聞いてくれなさそうなら振りほどいて飛翔でガチ逃げしますよ!
友達催眠も使います。説得しやすようになればラッキーです
●黄金狂のシンパシー?
黄金餓鬼。それは、食べ物よりも飲み物よりも、黄金を求め魅入られてしまったクロノヴェーダである。
「ウウ……黄金、黄金、見つけた」
どうやらこの場で覚醒してしまった餓鬼たちにとって、『黄金』というのは都の人々の命を指すものらしい。
しかし、都の人々の真摯な謝罪を聞き入れた彼らは、すぐに襲いかかることはなくぶるぶると震えていた。
このまま放っておいたら、彼らの人間としての心は完全にクロノヴェーダに飲まれ、その我慢も効かなくなってしまう!
「金色の人がいっぱい! ……でもちょっとグロいですね」
カルン・ティミド(略奪竜カルン・g00001)は顔を顰めた。
説得は自分向きではない、ということで戦闘に回ったカルンだが、さすがにこんな哀れな餓鬼たちを宝扱いすることはない。
すでに、彼らに人間の心を取り戻させるための説得は届いている。あとは、実力行使でクロノヴェーダとしての部分だけを破壊すればいいのだ。
そこで、カルンがどのようにして餓鬼たちの注意を惹きつけたかと言うと。
「黄金ならここにありますよ! あげません!!」
なんと自らの装飾を見せつけ、『黄金を求める』という習性を刺激したのである。
「お、黄金……」
餓鬼たちは、ふらふらとカルンに近づく。カルンは思わずガチ逃げしそうになったが、頑張って我慢した。
「あ、あげませんよ! そしてちょっと痛いかもしれませんが、我慢してください!」
契約しているジン、ロプト様の力を憑依させ、じゅうぶんにガードを固めた上で巨大化する。
黄金餓鬼たちの得た力をも上回る魔力を取り込んだカルンは、巨大な尾で近づいてくる餓鬼たちを吹き飛ばした!
「えいっ!!」
「ウグッ!?」
中には尻尾にかじりつこうとする餓鬼もおり、多少の反撃を受けたものの、戦闘に支障はない。
そして、カルンのパラドクスでクロノヴェーダとしての部分を破壊された餓鬼たちは、貧民の姿に戻って気絶した。
「はあ~、作戦のためには仕方ないとはいえ、宝を取られちゃうかもっていうのはビクビクしますね……」
カルンの心配は、どちらかというと貧民より自分の黄金に向いていた。
まあ、心配していないわけではないのだが。どこまでもブレないカルンである。
成功🔵🔵🔴
効果1【友達催眠】がLV5になった!
供御森・飴々姫
凛櫻ちゃん(g00518)と参加!
そうだね、魔法少女として解決しなきゃいけない事件が待ってるからね
りおんちゃん、力を合わせて儀式を壊しちゃおう!
たしかに…こんな卑怯な作戦は見た事ないね
攻撃せざるを得ない場合はなるべく急所を外して、気絶させるのがいいと思うんだけど…
そして絶対に呼び戻さなきゃ!
だから訴えかけるんだよ
「たしかに都の人達は酷い事をしたと思う…騙されていたとはいえ、決して許されないよね」
「でも、ここで怒りに任せたら、石を投げた人達と同じになっちゃうんだよ?」
「絶対に戻って来れるから!わたし達を信じて!」
ありがとう…りおんちゃんが頑張ってくれてるから、わたしも自分に出来る事をやらなきゃ!
瑚雛・凛櫻
飴々姫さん(g04187)と一緒
アドリブ大好き
素敵な初詣も済ませた事だしお仕事いっちゃいます?
魔法少女は日常から戦闘へと流れていくのがお約束ですものね?(お姫さんへ期待の眼差し
とはいっても…
おいそれと攻撃するわけにもいかないしどうしようかしらね…
やっぱり説得?
お姫さん、何かいい方法とかないかしら?
ふむふむ…
相手から攻撃を仕掛けて来るまではこちらも攻撃はせず、やむおえない場合のみ出来れば手加減攻撃で殺さない程度に戦闘不能試みる…って感じかしら?
私はお姫さんがちゃんと説得できるよう周りを警戒しておくわ
彼女に被害が及ぶ場合は間に入ってディフェンスを試みるわね
大切な人なの傷付けないでくれるかしら?
●力を合わせて
ふらふらと、黄金餓鬼と化した貧民たちが都の人々に近寄る。
だがその足取りは、クロノヴェーダのものとは思えないほどに緩慢で、隙だらけだ。
「都の人たちの謝罪を、聞き入れてくれたんだね。じゃあ、あとはわたしたちがなんとかしなきゃ!」
供御森・飴々姫(忘却の魔法少女・g04187)は瑚雛・凛櫻(滅びの箱庭、綻びの記憶・g00518)の方を見て言った。
「ええ。素敵な初詣も済ませたし、この事件も素敵に解決しちゃいましょ?」
凛櫻は片目を閉じて、ウィンクしてみせる。
「魔法少女は、日常から戦闘へ流れていくのがお約束ですものね? お姫さんのことは、私が守るわ!」
「ありがとう、りおんちゃん!」
すでに、他のディアボロスたちのパラドクスにより、クロノヴェーダの部分を撃破され、人間に戻った者たちは出ている。
いまふたりが戦おうとしているのは、覚醒してしまった貧民たちの中でも、特に覚醒の度合いが深かった者たちだ。
つまり、都の人々の謝罪だけでは、その怒りと憎悪を殺しきれなかったのである。だが、それもむべなるかな。
「こんなこと、俺たちが言えたことじゃねえけど……頼む! あの人らをなんとかしてくれ!」
都の人々が声を上げると、飴々姫は振り返り可憐に微笑んだ。
「任せておいて! 魔法少女として、ディアボロスとして、やり遂げてみせるわ!」
「来るわ、お姫さん! 期待してるからね」
凛櫻は、ふらふらと近づいてくる餓鬼たちの前に立ちはだかった。
最悪の場合は、身を挺してでも飴々姫を守る。そんな覚悟に溢れた表情である。
「ねえ、聞いて」
凛櫻に守られながら、飴々姫は餓鬼たちに呼びかけた。
「たしかに、都の人たちはひどいことをしたと思う……騙されていたとはいえ、決して許されないよね」
「「「…………」」」
「でも、ここで怒りに任せたら、石を投げた人たちと同じになっちゃうんだよ?」
じわじわと伸びつつあった餓鬼の爪が、ぴたりと止まった。
「絶対に戻ってくれるから! だから、わたしたちを信じて! あなたたちを、必ず人間に戻してみせる……!」
「ウウウッ!」
餓鬼のひとりが飛びかかる! おそらくは、クロノヴェーダとしての部分が飴々姫の説得を排除すべきだと判断したか!
「大切な人なの、傷つけないでくれるかしら!?」
待ち構えていた凛櫻が攻撃を受け止めた。爪と武器がぶつかりあい、桜の花びらが舞い散る。
(「覚醒直後とはいえ、思った以上に攻撃が重い……! これは、長持ちさせるのは大変そうね」)
びりびりと手の痺れを歯噛みでこらえ、凛櫻は眦を決した。
「都の人たちの行いを、取り返しのつかないことにさせないためにも、そしてあなたたちを同じようにしないためにも……。
どうか、わたしたちの言葉に耳を傾けて。そして、クロノヴェーダになんて負けないで! 人間としての心を保って!」
「ウグ、ウウウ……アア、あ」
餓鬼たちの瞳に、わずかにだが正気が戻る。
ディアボロスを殺そうとするクロノヴェーダとしての本能と、人間としてとどまりたいという欲求のぶつかりあい。
それは、彼らの怒りが、飴々姫の真摯な言葉によってほどけつつある証だ。
「りおんちゃん!」
「ええ、ここからが仕上げね、お姫さん」
好機と見た凛櫻と飴々姫は、素早く攻撃に転じた。
出来るだけ痛みを与えず、またやりすぎてしまわないよう注意しながら、桜の一閃とストリートストライクを繰り出す。
静から動、一瞬のチャンスを見逃さなかったふたりの攻撃は、餓鬼となってしまって人々の、クロノヴェーダの部分のみを撃破する。
どさどさと倒れ伏す人々にほとんど外傷はなく、また倒れたその姿も人間に戻っていた。
「やった! わたしたちの話を、聞いてくれたんだね!」
飴々姫は安堵のため息をついた。
「さすがね、お姫さん。私だったら、あんなにまっすぐな説得は出来なかったかも」
「ううん。りおんちゃんが守ってくれたからこそだよ。ありがとう!」
ふたりは互いの健闘を歓ぶ。まずは、ひとまず一難去ったというところ。
だが、これを唯一、面白く思わない者がいた。
「やってくれたっスねぇ、せっかく上手くいきそうだったものを……!」
この一連の陰謀の黒幕……『血塗れの怪爪・八瀬童子』だ……!!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】がLV2になった!
【託されし願い】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】がLV5になった!
吉良・茉莉花
※アドリブ&連携オールOK
あはっ な〜んだ
鬼はあなたじゃないですかぁ
なにも悪くない人を鬼にして 鬼はあなたなのに
石を投げられるべきだったのもあなたなのに
ずるいですよぉ あなた
ジャスミンちゃんはジャスミンちゃんが前に出て行けるほど強くないって知ってます
ですのでぇ 他の復讐者さんのお手伝いをしましょう!
どなたかの後ろ 邪魔にならないところから
そのあたりにあるものを掴んで思いっきり投げますぅ
石でもなんでも掴んで投げて鬼さんの邪魔をしますよぉ!(【投擲】)
ジャスミンちゃんの世界ではぁ 鬼には豆を投げるものなんです
でもここでは違うんですよね 知ってますよぉ
鬼には石を投げるんでしたよね〜え!鬼は外っ!
高遠・葉月
アレンジ、共闘歓迎。
趣味が悪いヤツね。
二度と悪さ出来ない様に鼻と角をへし折ってあげる。
あたしは前衛。
魔力で作った大斧をもって敵に対峙するけど敵が素手と見たら武器を消す。
相手の得意そうなステゴロ。つまり素手で喧嘩しにいく。
【怪力無双】も乗せて真っ向から殴り合いに行くわ。
普通に素手で殴り合い。殴られたら殴り返す。相手が女性でも関係ないわ
顔面にぐーでいく
隙を見せたらパラドクスを載せて全力で殴る
インパクトの瞬間に思いっきり硬そうな騎士小手(武器)が現れる。卑怯。
いや、あたしは騎士でも武士でもないし
騙し討ち上等のバウンサーよ。騙される方が悪いのよ
………騙される痛みと苦しさを知った?そう、じゃあ死になさい
一角・實生
敵の口調や角……確かに似ているなあ
いや今は戦闘に集中しよう
改めて新年を笑って迎えられるように
距離は取らせて貰えないだろうし
哭戒で地道に呪詛を流し込み削る戦い方をメインに
打ちこまれる連撃は白鷲のお守りとパニッシャーの銃身で受けよう
神速反応の効果を使い致命傷となるものはしっかり防ぐよ
同時にパラドクスを発動し敵を包囲
敬意を払いながら攻撃するなら余所見なんてする暇ないよな
手足を鎖で締め上げた相手にアドウェナを至近距離から放つよ
遅く、適当に、無礼な態度で
銃弾に浄化の力をのせれば魔を祓う豆の意味にもなりそうだ
儀式が成否や顛末を見届ける役目の何かが付近にいたりしないだろうか
周囲を偵察や情報収集能力で探りたい
●鬼は外、クロノヴェーダは……
『血塗れの怪爪・八瀬童子』は、静かに怒り猛っていた。
「アンタらのおかげで、儀式は台無しっスよ。けどまあ、悪いことばかりじゃないっスね。
儀式こそ失敗したものの、アンタらみたいな強い奴らを殺し会えるんスからねえ……!」
ディアボロスの妨害に怒り、同時にその強さに猛りを覚える。
八瀬童子は、そういう修羅だ。ぎらりと、双眸が獰猛に輝いた。
「強いヤツと戦いたい、って気持ちはわからなくもないけど、あんな儀式をやりたがるところは趣味が悪いわね」
高遠・葉月(猫・g04390)は、やれやれと頭を振った。
「二度と悪さ出来ないように、その鼻と角をへし折ってあげるわ。覚悟なさい」
「……まるで、アタシが天狗になってるとでも言いたいみたいっスねぇ? アタシは鬼っスよ?」
「そうですねぇ、あなたは鬼です。あなたが、鬼だったんですよねぇ」
吉良・茉莉花(yasmin・g06199)が、口を挟む。
浮かべる表情はにこやかなものだ。しかし、彼女の独特の間延びした声には、たしかな怒りの炎が燃えていた。
「なにも悪くない人を鬼にして……鬼はあなたなのに」
からかおうとした八瀬童子は、茉莉花の(可愛げはあるが)どこか凄みある声に、思わず声を失った。
「石を投げられるべきだったのも、あなたなのに」
茉莉花は、笑っている。目は笑っていない。彼女は、怒っていたのだ。クロノヴェーダの悪虐に!
「ずるいですよぉ? あなた。鬼なら鬼らしく、ちゃあんと役目を果たさなきゃあ」
「ふん……どれだけ凄んだって、アンタがアタシより弱いのは丸わかりっスよ? この爪で引き裂いて殺してやるっス!」
「…………」
そんな敵味方のやりとりを、一角・實生(あざよいの鷲・g00995)は黙って聞いていた。
彼が思っていることはというと、ずばり、「似ているなあ」だった。
「口調も角も……中身は似ても似つかないが、これはたしかに」
「は? アンタ、何をブツブツ言ってるっスか?」
「……いや、そうだな。やる気なんだろう? なら付き合ってやる」
怪訝そうな八瀬童子に、實生は言った。
「ただし、お前のその楽しみを満たしてやることはない。俺たちは腕比べなんじゃなく、お前を滅ぼすために来たんだからな」
「そうね。見どころがあるヤツならともかく、人間を騙して同士討ちさせるようなヤツじゃ、強さもたかが知れてるでしょ」
葉月が實生の言葉に同意すると、八瀬童子のこめかみに青筋が浮かんだ。
「好きに言わせておけば
……!!」
「好き放題してきたのはあなたですよねぇ? ……年貢の納め時、ですよ」
茉莉花の一言で、張り詰めていた空気が爆発寸前にまで高まる。
人々が息を呑んで見守るなか……敵と味方は、同時に動いた!
だが、人々に見えたのはそこまでだ。
逆説連鎖戦によって歪曲された時空の戦いを、彼らが見届けることは出来ない。
すべての攻撃が同時かつ等価となる超常の戦いのなか、それでも『先手』と呼ぶべき一手を掴んだのは葉月である。
「あくまでも素手で来るのね? だったらあたしは、そのお得意のステゴロで叩き潰してやるわ!」
「上等っスよォ!」
破壊的な怪力を込めたふたつの拳が真正面からぶつかりあい、ゴォン!! と鐘の音のように大気を揺るがした。
八瀬童子と葉月は反発力で吹き飛ぶ。そして互いに両足を踏みしめ、地面をガリガリと削りながら勢いを殺す。
線路を思わせる二条の削り跡が地面に刻まれ、摩擦熱で生じた煙が土埃に混ざった。八瀬童子は土を爆ぜさせ、再度突撃!
(「次の狙いはこちらか」)
中距離に位置していた實生は、八瀬童子が自分を狙っていることを読み、『パニッシャー』の銃身で打撃を受け止めた。
まるで列車の正面衝突を受けたような、甚大な衝撃が骨身を軋ませる。鬼の膂力は伊達ではないらしい。
「もらった……!」
「そうはさせませんよぉ!」
「!」
八瀬童子は反射的に裏拳を繰り出した。バゴン! と、茉莉花の投げつけた石が砕ける。
「ジャスミンちゃんはぁ、たしかにあなたと殴り合いなんて出来ませんよぉ。だからぁ、邪魔させてもらいますねぇ?」
ぶんっ! 茉莉花はあらかじめ拾っておいた手頃な石を、二つ三つと投げつける。八瀬童子は舌打ちした。
その見た目に似合わず、バウンサーでもある茉莉花の投石は、ただの嫌がらせではない。れっきとした攻撃だ。
「ジャスミンちゃんのセカイではぁ、鬼には豆を投げるものなんですけどねぇ、ここでは違うんですよね?」
「こいつ……!」
「だって、あなたがあんなことをさせていたんですから、あなたが同じことをされるのは当然じゃないですかぁ!」
茉莉花は、これみよがしにけらけらと八瀬童子を嘲る。それが鬼の逆鱗に触れた!
6つ目の石を投げつけられた瞬間、八瀬童子は石ごと茉莉花の顔面を砕くつもりで地を蹴った。
しかし、顔面に拳を叩き込まれたのは、茉莉花ではない。八瀬童子のほうだ!
「ぐは
……!?」
「あたしのこと忘れたの? 強者を求めるとか言う割に、油断大敵にもほどがあるわね」
葉月はけろりとした顔で言う。八瀬童子は鼻血を垂らしながら、怒りの形相で反撃を叩き込もうとした。
(「素手の膂力ならアタシの方が上! 思い知らせてやるっス!」)
だがその顔面に、再び稲妻の如き速度で繰り出された拳がめり込む。しかも、『ナイトガントレット』つきだ!
「な、素手、じゃ
……!?」
「いや、あたしは騎士でも武士でもないし。騙し討ち上等のバウンサーよ?」
葉月は、相変わらずけろりとした顔で言った。
「騙されるほうが悪いのよ。騙される痛みと苦しさ、わかった?」
ぎろりと八瀬童子が睨み返す。何かを言おうとする前に、ダメ押しの3発目と茉莉花の投げた石が脳天を割った。
「鬼は外ぉ! うぅ~ん、ちょっと威力足りないですかねぇ? ジャスミンちゃん、強くないですからぁ」
「……一番おっかない怒り方だな。だがまあ、あいつを憐れむつもりにもならないが」
嘯く茉莉花に肩をすくめる實生。
「まあ、石を投げるのは気が引ける。豆の代わりに銃弾でもいいか?」
「やれるもんなら、やってみやがれっスよ
……!!」
「そうか。なら、たっぷり見てくれ」
實生は憤然とする八瀬童子の怒りに付き合うこともなく、また強者として敬意を払うこともなく、至極適当な態度を取った。
その瞬間、周囲に淡く光る聖鎖が出現し、じゃらじゃらと八瀬童子に襲いかかる。あっという間に手足を締め上げた!
「は!? 疾……」
八瀬童子はふたつの意味で驚愕した。ひとつは、聖鎖の拘束のあまりの速さに。
もうひとつは、その当人が、すでに目の前にいたことに! こちらもまた、あまりにも疾い!
「鬼は外に出るだけでいいが、クロノヴェーダには中も外もない。消えてくれ」
BLAMN!! 無造作な構えから叩き込まれる、ソウドオブショットガンの散弾!
鋼の如き鬼の筋肉が、爆ぜる。身体を内側から灼かれるような激痛に、八瀬童子は爆ぜた傷口を押さえてもんどり打った。
人々の視点で捉えられたのは、その苦しむ八瀬童子の姿だけだ。
「な、何が起きたんだ
……!?」
クロノヴェーダとディアボロスの超常の争いを、彼らでは追いきれない。
ただひとつわかること……それは、彼らが恐ろしく強いということだ。
あの女鬼を、鎧袖一触で叩きのめすほどに……!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】がLV3になった!
【怪力無双】がLV2になった!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV6になった!
【能力値アップ】がLV4になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!
雅諒院・基経
【公園】の人と連携する。
まさかこの様な絡繰で人を鬼にするとは…この様な蛮行は止めねばならぬ。
さて指揮官は…見たことがあるが、こいつは分身体、真剣に話すだけ無駄だとわかっていたとしても。
…貴様、確か星熊童子の…奴が聞いたら見下げ果てるであろうな。
まずは回避を最優先にし、他の人の攻撃に合わせてこちらも攻撃を合わせる。
そして暗剣殺を体を捻りながら躱して、顎に一撃を入れる。
確か拳こそが至高であったか?その考えを持って死ぬがいい。
その隙に独鈷杵を取り出し、呪言を唱え、八瀬童子の腹に叩き込む。
弾け飛ぶがいい!悪鬼撃滅・金剛杵(ヴァジュラ・フィダナ)!
知らぬ仲でも無し、念仏は唱えてやるぞ?
瀧夜盛・五月姫
【公園】、だよ。
アドリブ、連携、歓迎、だよ。
さあ、残りは、あのクロノヴェーダ、鬼だけ、だね。
拳が武器、か……。
薙刀を、掴まれられると、少し、厄介。
敵の動き、よく【観察】し、【臨機応変】に型を変えて、戦う、よ。
皆に、あわせて、【ダッシュ】で接近。
無数の拳を、【薙ぎ払い】つつ、天狗さん(雅諒院・基経 g00191)を援護。
隙をつかれる、よう、なら、【捨て身の一撃・忍耐力・時間稼ぎ】で割って、《ディフェンス》。
白刃取りが、できるような早さで、薙刀を、振り下ろす、よ。(【斬撃】)
まんまと、止められれば、これで、ね、今度はあなたが、隙だらけ、かな。
“平ら安らかな都”を乱した、罰、受け取るがいい、よ。
矢木・真輝
【公園】から。
※連携・絡み歓迎。
※技能・効果は積極利用
※オーラ発現モード(性格・口調変化)です。
基経の知り合いか?
この鬼のことはよく知らねぇが、敵であることには違いねぇ。
であればぶっ飛ばすまでだ。
身を低くして『妖獣の禍魔衣』の体勢をとったら、<ダッシュ>で間合いを詰めて尾の一撃を叩き込む。
風の刃を使うのか。風には風だ。『風刃擂塵』を迎え撃ってやる。
打ち消せなくとも弱めるぐらいはできんだろ、きっと。
五月姫(g00544)は俺がディフェンスする。
俺よりつえぇし要らねぇだろうが、怪我させたくはねぇからな。
こっちは心配せずに、基経は好きに暴れろ。
アルラトゥ・クリム
【公園】で連携
アドリブ&絡み連携OK
基経さんの知り合い…だけど、分身なんだっけ?
皆やる気満々だし、私も微力ながらお手伝い…!
前衛から少し下がった位置で、PDを用いて戦場の空間を【ハッキング】
銃形態のブレードガンを【連射】して皆を支援しつつ
敵をしかと【観察】して、技を放つタイミングや敵に出来た隙を【看破】
前腕や下腿が位置する空間を固着化させて固定し
即席の拘束具として【捕縛】する
私は戦闘力は低いけど…こういう芸事だけは得意でね!
単なる時間稼ぎ?その程度の隙が出来れば、充分だよ!
「さあ、基経さん。フィナーレだ!」
風刃はビットドールとディストーションシールドの
多重防壁で受け止め、軽減する
●決着
びゅうう、と、新年らしからぬ乾いた風が吹いた。
八瀬童子は滴る血を己の顔に塗りたくり、悪鬼の形相でディアボロスらを睨む。
それを侮蔑半分呆れ半分に睨み返すのは、雅諒院・基経(はぐれ者の元天狗・g00191)だ。
「まさか、このようなからくりで人を鬼にするとは。そしてあの貴様、たしか星熊童子の……」
「基経さんの知り合い?」
「いや。あれは所詮分身体、真剣に話すだけ無駄だとも」
アルラトゥ・クリム(現代の魔法使い・g05088)の言葉に、基経は頭を振る。
しかし、その凝視には、言葉とは裏腹の捨てきれぬ思いがある。
「……残りは、あのクロノヴェーダ、鬼だけ、だね」
「ああ。たとえこの鬼がなんだろうが、敵であることには違いねぇ」
瀧夜盛・五月姫(無自覚な復讐鬼・g00544)が言うと、別人めいたオーラを纏う矢木・真輝(風を奏でる放浪者・g04665)が野卑に笑った。
「であれば、ぶっ飛ばすだけだ。そうだろう? 基経」
「……そうだな。あのような見下げ果てた輩、さっさと斬るに限る」
「見下げ果てた、だァ……? ずいぶん勝手なこと言ってくれるじゃないっスか」
八瀬童子の周囲の空間が、ぐにゃりと歪む。錯覚だ。そう思わせるほどの殺気を放っているのだ。
(「みんなやる気満々だし、私も手伝わなきゃ……どこまで出来るかは、わからないけど」)
アルラトゥは、ぐっと眉間に力を込め、八瀬童子の血走った目を見返す。
「"平ら安らかな都"を乱した、罰、受け取るがいい、よ」
「ハッ! こんな雑魚どもの都なんざ、どうでもいいんスよ。今のアタシにとって重要なのはアンタらだ!」
五月姫に吠え返す八瀬童子。奴は、四人の強さを感じ取り、滾っていた。
自分勝手に人々を争わせておきながら、悪びれもせずほざく。まさに悪鬼と呼ぶに相応しい邪悪さである。
「アタシの至高の拳で、アンタら全員引き裂いてブチ殺してやるっス!!」
あまりの殺気に、つむじのように土埃が舞う。獰猛なる鬼が、牙と爪を剥いて襲いかかった!
「真正面からの戦いがお望みか? いいぜ、相手してやるよ!」
「天狗さん、動きは合わせる、よ」
「ありがたい。ならば……!」
対して、真輝・基経・五月姫の3人が土を蹴り、両者の距離は一瞬で肉薄。
3人からやや後ろ、アルラトゥはブレードガンで援護射撃の構えだ。万全の布陣である。
「吹き飛べェ!!」
八瀬童子は舞いのような動きで風を起こす。それもただの風ではない、鋼鉄をも切断しうる、剃刀じみた鋭い烈風だ。
「風の刃を使うのか。なら、風には風だ!」
真輝は内なる獣のオーラを尾に集中させ、見えない刃を迎え撃つように振るった。
パァン! と、濡れた布を振るったような破裂音。風の刃と妖尾がぶつかりあった証だ。
凝縮された風は、それよりもなお濃密なる妖気によって霧散する。爆ぜた風が両者の肌に無数の小さな切り傷を残す!
「なっ!? アタシの『風刃擂塵』を!?」
「おいおい、どうした? 戦いの中で驚いてる暇はねえぞ!」
真輝はさらにぐるりと一回転、速度を乗せた尾で八瀬童子の胴体をばくりと真一文字に打ちのめした。
八瀬童子は血を吐き地面を転がる。両足および片手の爪でガリガリと地面を削りながら体勢復帰。
「次は、こちらの番、だよ」
「くっ!」
ふわり、と風に揺れる葉のような軽やかさで追撃を仕掛けた五月姫が、めくるめく薙刀の連撃を叩き込む。
これに対し八瀬童子は自慢の拳を巌めいて握りしめ、無数の拳打で打ち返した。衝突により、乾いた冬の大気に生じる火花!
パパパパパン! と、いくつもの風船が立て続けに割れるような奇妙な音が響く。連打と連斬の拮抗は、アルラトゥの目にはもはや追いきれぬほど。
(「やっぱり、私じゃ動きを追いきれない。けど、どこかで拮抗が破れる一瞬があるはず。そこを突けば
……!」)
アルラトゥは全神経を集中させ、五月姫と八瀬童子の互角の打ち合いを観察した。
合間に基経が打撃を差し込み、徐々に八瀬童子を圧していく。必然、敵は一か八かの博打に出ざるを得ない。
「素手で戦う覚悟もない小娘に、このアタシが
……!!」
「武器の有無だけが、強さの指標ではない、よ? あなたのそれは、ただの、こだわり」
五月姫は冷淡に一蹴し、わざと緩く捉えやすいスピードで薙刀を振り下ろした。
「取った!!」
八瀬童子が両掌で薙刀を止める。にやりと笑う鬼に、五月姫は言った。
「……あなたは、隙だらけ、だね」
「!!」
直後、真下からの強烈なアッパーカット! 叩き込んだのは基経だ!
「な
……!?」
「拳こそが至高、であったか? その考えを持って死ぬがいい」
基経は地を這うほどに低く身をかがめ、八瀬童子の視界の外から間合いに潜り込んでいたのだ。
強烈な下半身のバネで立ち上がりながらの掌底である。八瀬童子の視界が揺れ、回転しながら吹き飛んだ!
「ここだね! ハッキング開始……動きを止めるよ!」
アルラトゥはブレードガンで追い撃ちの援護射撃を行い、イグジストハッキングを発動。
存在を歪められた八瀬童子は、わずかな間だが手足の自由を奪われる。
「アタシを、縛るだと!?」
「私は戦闘力は低いけど、こういう芸事だけは得意でね!」
にやりと笑うアルラトゥ。八瀬童子はなおも力任せに暴れようとするが、そこを槌の如き重たい尾の一撃が叩き伏せた。
「やっちまえ、基経」
「さあ、基経さん、フィナーレだ!」
「あとは、任せた、よ」
3人の言葉に、基経は一瞬で取り出した独鈷杵を手に頷いた。
剣指を口元に当てて呪言を唱えると、光を纏った独鈷杵を投擲、八瀬童子の土手っ腹に叩き込む!
「が
……!!」
「弾け飛ぶがいい! 悪鬼撃滅・金剛杵(ヴァジュラ・フィダナ)!!」
爆発的エネルギーが流れ込んだ独鈷杵は巨大化、さらに呪力のすべてを八瀬童子の存在核に打ち込む。
「知らぬ仲でもなし、念仏は唱えてやるぞ?」
「あ、アタシが、こんな奴らに……畜生ォオオッ!!」
屈辱と憤怒の断末魔をあげ、八瀬童子は内なるエネルギーに耐えきれず、四散して果てた。
知覚しえぬパラドクスの戦い。都の人々は、ただ唖然とするばかりである。
「一体、何が起きたんだ……」
彼らにはわからない。ディアボロスたちは風の如く姿を消し、人に戻った貧民たちもまた、彼らの手で都を逃れたからだ。
そしてこの戦いの記憶も、パラドクストレインとともに彼らが去れば、排斥力によって消えてしまう。
だが。
「皆、感謝する。僕ひとりでは、ああはいかなかった」
「ううん。天狗さんの、強さがあったからこそ、だよ」
「言ったろ? 敵ならぶっ飛ばす。ただそれだけさ」
「こうして勝てたんだからね、オールオッケーだよ!」
彼らの勝利は、クロノヴェーダの陰謀をまたひとつ叩き潰すことに成功した。
この一年もまた、激戦と死闘が続くだろう。それでも帰途につく彼らの表情は、一様に爽やかで穏やかなものだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【怪力無双】がLV3になった!
【狐変身】がLV2になった!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV6になった!