リプレイ
月城・木綿紀
「おじいちゃんを助ければ良いと」
ただの深い穴なら手持ちの糸で縄梯子を編むなり、パラドクスで近くのものを再構築すればどうにかなる。
おじいちゃんを運ぶのもエイティーンで自分の体躯を大きくすれば担いで運ぶことも出来る。
食糧は……消化に良さそうなゼリー飲料を持ってきてそれを飲んである程度体力をつけて貰ってから普通のやつを食べて貰ったほうがいいかな。
喩・嘉
人質とは随分悪知恵が回るものだ
年長者、特に深き教養を備えた者は敬意を持って手厚く扱うべきものだというのに
速やかに助けに行かねばな
排斥力が働いているから、騙すよりも見つからぬように行動した方が良いな
牢への接近に際し
「リピートベイン」を使用【過去視の道案内】により
荀翁の牢へ向かう人の幻影を見る
その幻影の後を追い、時には人通りの多い道は避けて接近する
仲間にも適宜情報を共有
接近が叶ったら幸児に牢を破ってもらって救出しよう
竹筒に新鮮な水を汲んで持っていく
「ひとまずはこれで、喉の乾きを癒してください」
荀翁に対しては常に礼を失さぬように
救出を終え態勢を整えたら
明に合図を出す
※連携・アドリブ歓迎
守都・幸児
排斥力が強まってる中での戦いは初めてだが
まあなんとかなるだろ
【地形の利用】をしながら物陰に隠れてこっそり牢に近づくぞ
敵兵に見つからねえよう喩嘉の幻影の力も借りながら
【臨機応変】に移動するぞ
爺さんのために乾いた布と履物を持っていく
爺さんが捕まってる牢を見つけたら
【怪力無双】で牢を開け爺さんを引っ張り上げる
よお、爺さん
ちょいと静かにしててくれな
俺たちを信用出来なきゃそれでもいい
だがあんたはこんなとこで朽ちるわけにはいかねえはずだ
とにかく一緒にここを出るぞ
濡れたままだとよくねえから
持ってきた乾いた布で体と足を拭いて
履物を変えてもらう
それから仲間と協力して爺さんを背負って脱出するぞ
※連携・アドリブ歓迎
袁・雀蜂
※アドリブ歓迎、共闘希望
・行動
一緒に忍び込む仲間たちと方針をすり合わせた後に
自身は【狐変身】を使用して牢の場所を探る
いったん戻って情報を共有してから救出に入る
牢の格子をパラドクスで切って持ち上げ、穴の中から荀翁を助け出す。
・説得
私たちは蟲将により、罪もない人々が戦で戦わせられ犠牲になるのを
防ぐために活動している者です。
今『水柳里』が蜀軍によって徴兵されていると聞きました。
村人たちを逃がすため、私たちには貴方の協力が必要なのです。
軍の足止めは私たちが行いますので、
脱出した後に村人たちに避難を呼びかけて下さいませんか。
どうかよろしくお願いいたします
杏・紅花
おじじとおばばは、大切。
絶対助ける。
先ずは管狐の「天」を闇に乗じて偵察へ出し、情報収集
戻ってきた天を憑依させて【モブオーラ】で視認されにくくしてから牢へ接近する
忍び足で、影のある地形も利用していこう
おじーさん、驚いた?
あのね、あたしたち味方なの
悪い奴らがね、いっぱい嘘ついてるの
荀翁サンが『水柳里』のみんなに、「蜀軍に加わって許昌を攻めろー!」って言ってるぞって
村のみんな、そんなの信じてないよ
荀翁サンが大好きなんだね
でもね、荀翁サンが居ないなら逃げないで戦っちゃうと思う
大好きだから
だからお願い、一緒にココ出よ?
神山・刹那
さて、隠れてコソコソするのは苦手だし、性に合わん
派手に暴れて兵士どもをこっちに集めるか
堂々と正面から敵陣地に侵入しそのまま適当なところまで歩いたら大声で名乗りをあげる
見張りに止められて侵入できないときは、見張りを倒してその場で名乗りを上げ、敵の注意を引き付ける
「俺はディアボロスの神山刹那だ!我こそはと思う奴はかかってこい!この首とれるものならとってみせろ!腰抜けども!」
「人質とは、随分と悪知恵が回るものだ」
喩・嘉(瑞鳳・g01517)が口の端を持ち上げて嘲笑を浮かべる。
「年長者、特に深き教養を備えた者には敬意を持って、手厚く扱うべきものだというのに」
「まず、そのおじいちゃんを助ければいい、と」
うっすらと透ける目隠しの下で目をこらし、月城・木綿紀(月城家三女のメイドトラッパー・g00281)は眼前に広がる大地を見渡した。
「どこにいるのかな……?」
「見えてるの、それ?」
杏・紅花(金蚕蠱・g00365)が怪訝そうにのぞき込むが、木綿紀は、
「うん。……これくらいの方が、ちょうどいい」
と、微笑んだ。
長江からそう遠くないこの地の寒さは朔北の地とは比べものにならないとはいえ、吹き抜ける風は冬のそれである。
木綿紀が眉を寄せる。
「……おじいちゃんの体力が心配だな」
「うん。おじじとおばばは、大切。絶対に助けなきゃ!」
「あぁ。速やかに助けに行かねばな」
喩嘉は辺りに目をこらしたが、荀翁が捕らえられてから今まで、この場所から土牢まで近づく者はいなかったようである。
「ふむ……」
「まぁ、なんとかなるだろ」
わずかに不機嫌そうな様子を見せた喩嘉の肩を、守都・幸児(迷子鬼・g03876)が叩く。
「そう遠くないのは間違いないんだ」
「まぁ、そういうことだな」
喩嘉が苦笑した。
「そうだね。探せば大丈夫」
そう言った袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)は狐へと変じ、駆けだしていった。
「よ~し、『天』。行って!」
紅花のクダギツネ『天』も、主の命に応じて地を駆ける。
辺りを探ること、しばし。
「……あれ、だね」
茂みからわずかに顔を出した雀蜂は、地に穿たれた穴を見つけて目を細めた。
傍らのクダギツネ『天』に目を向けると、そちらも頷いたように見えた。
何という牢獄であろうか。牢獄と言っても、建物はなにもない。ただ開けた平地に穴が穿たれ、そこに分厚い鉄の格子が被せられているだけの土牢である。
「見張りもいないというのなら、遠慮することはないだろう」
戻ってきた雀蜂から話を聞いた喩嘉は即時、動くことを提案した。皆、異論は無い。
「ごくろうさま。お入んなさい、天」
紅花がクダギツネを自身に憑依させた。他者からは、まるで神隠しにでも遭ったように認識できなくなる。
このように、各人はそれぞれ警戒を怠らず、岩陰、茂みにも潜みつつ土牢へと近づいていく。
「こんな深い穴じゃ、底まで日差しも差し込まないね……」
のぞき込んだ木綿紀が、言葉を失った。穴の深さは3丈(約9m)にも及ぶ深いものであったのだ。
「荀翁でいらっしゃるか」
喩嘉が穴の底に声をかけると、暗闇の中でわずかに身をよじる気配がし、
「……いかにも」
と、細い声が聞こえてきた。
「やれるか?」
喩嘉が、幸児の方を振り返る。
「任せろ」
幸児の腕が異形に変じ、巨大化していく。その凄まじい膂力で鉄格子を掴むと、とても常人には動かせまいと見えた鉄格子が持ち上がっていく。
幸児が力を込めて鉄格子を押し上げたときに、雀蜂は背の翅を高速で振動させた。それは恐るべき刃となり、鉄格子をいくつもの鉄塊へと変えていった。
「これ、使って」
「ありがとよ」
木綿紀の編んだ縄梯子を受け取った幸児は、穴の中に身を躍らせる。
果たして、穴の中には雨に濡れた儒服を着た老人が、大いにやつれた様子ではあったものの、背筋を伸ばして端座していた。
「……文王と語らっておりました」
髭に覆われた口元が、わずかに動く。
幸児は「凄まじい爺さんだな」と、声には出さず感嘆しつつ、
「爺さん、ちょいと静かにしててくれな。
俺たちが信用できないかもしれないが、あんたはここで朽ちるわけにはいかねぇはずだ」
さすがに立てぬ様子の老人を背に負い、縄梯子を掴んで穴を脱出する。
「おじーさん、驚いた? あのね、あたしたち味方なの」
と、紅花が笑顔を向ける。
「ひとまずは、これで喉の渇きを癒やしてください」
喩嘉が竹筒に入った水を差し出す。
「こりゃ、このまま背負っていった方がいいな」
持ってきた布で老人の身体と足を拭き、履き物を替えた幸児ではあったが、この状態の荀翁に歩かせるのは無理であろう。
「私も背負えるけど」
と、木綿紀が幸児を見上げる。今は小さな木綿紀であっても、18歳の身体になれば。
「はは、俺が疲れたら、替わってもらおう」
一行は急いで現場を離れ、ここなら大丈夫であろうというところまでたどり着くと、席を設けて荀翁を座らせた。
「おじいちゃん、お腹空いてるでしょう? よかったら、これ」
木綿紀はゼリー飲料を手渡す。怪訝そうにそれを口に運んだ荀翁は、
「なんと、甘露な。文王は菖蒲の菹(酢漬け)を好んだというが、儂にとってこれは、それに勝る」
と、独特の表現で謝意を表した。
文王というのは、孔子が理想とした周の文王である。文王も牢に捕らわれていたことがあり、「語らっていた」というのは、この老儒学者はその心境に寄り添っていたという意味であろう。
いかにも儒学者らしい物言いである。このディヴィジョン出身である雀蜂と喩嘉は荀翁に向かって拝礼した。雀蜂が口を開く。
「私たちは、蟲将により罪もない人々が犠牲となるのを防ぐために、活動している者です。
今、水柳里が蜀軍によって徴兵されると聞き及びました。村人たちを逃がすためには、貴方の協力が必要なのです」
切々と訴える横から、紅花が口を挟んでくる。
「そう! 悪い奴らがね、いっぱい嘘ついてるの。
荀翁サンが、水柳里のみんなに『蜀軍に加わって許昌を攻めろー!』って言ってるぞって」
「儂は、そのようなことは言わぬ」
「もちろん、誰も信じてないよ。でもね、荀翁サンがいない……人質になってるって分かったら、見捨てて逃げるなんて出来ないと思う。戦っちゃうと思うんだ。
みんな、荀翁サンが大好きなんだね」
「どうか、お願いいたします。村人たちに避難を呼びかけていただけませんか」
そう言って、雀蜂は頭を垂れた。
「……逃げたとて、追っ手は来るであろう」
「その足止めは、私たちが行います。翁は村人とともに、北へと退くことのみをお考えください」
荀翁は深々と息を吐いた。そして席を下り、ディアボロスたちに拝礼する。
「正道が行われぬ世で、朽ち果てるのを待つばかりであった老骨が役に立つというのならば、命さえ差し出しましょう。どうして村人を救う労を惜しむことがありましょうか」
救出が進む一方で。
「さぁて。他の連中は上手くやってくれてるかね?」
愛刀の鞘で肩をトントンと叩きながら、神山・刹那(梟雄・g00162)は笑った。
彼が遠望しているのは土牢ではなく、輜重兵どものいる兵営である。
「隠れてコソコソするのは苦手だし、性に合わんからな」
誰に言うでもなく呟いた刹那は堂々と歩を進め、正面から軍門へと近づいていく。
「ま、派手に暴れりゃ、兵士どももこっちに集まるだろ」
仲間たちの仕事もやりやすくなる。
「ム……?」
門前にいた輜重兵がその姿を認めて誰何しようとした、ちょうどそのとき。刹那は大きく息を吸い込んで、辺り一面に響き渡る大音声で名乗りを上げた。
「俺はディアボロスの神山刹那だ! 我こそはと思う奴は、かかってこい!」
たったひとりで、逃げることも隠れることもせず現れた刹那に、輜重兵どもは戸惑いを見せていたようだったが、
「かかってこいって言ってるだろうが!」
と、刹那は門前にいた輜重兵の脳天に、上段から振り下ろした刀を叩きつけた。
パラドクスではない、牽制である。しかし敵兵は呻きよろめき、そして色めき立つ。
「おのれ、狼藉者が!」
「やっと目が覚めたか! 俺が本気だったら、今の間で全滅してるとこだぜ!」
「なんだと!」
「この首、取れるものなら取ってみせろ。この腰抜けども!」
さぁ、今のうちに救出を終えてくれ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エイティーン】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【狐変身】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV2が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
イリヤ・レダ
※他のディアボロスと共闘出来そうなら連携希望
(戦闘時は頭上の輪と羽根が緋色に染まります)
弱者だからと利用され、翻弄される村人達
彼らは救われるべきだ 語らずのレダよ力を貸してくれ
まず見張りを倒す 老儒学者をこっそり救出できれば最上
けれど地下から救出して避難となると発覚するリスクも大きい
見張りを釘付けにしてあわよくば倒す者も必要なはず
パラドクスは「緋翼の煉獄」を
例え物陰に隠れたとしてもこの瞳は欺けない
飛刀を防ぐ手立てともなり得ない
飛刀を仕掛けての接近戦でケリをつける
人質の儒学者に被害が及ぶのは避けたい
牢から遠い所でなるべく秘密裏に倒したい
事の発覚が遅れそうなら
倒した輜重兵の死骸や装備を隠します
平良・明
水柳里、どんな場所かはわかりませんがいい名前です
賢者を質に取るのは気に食わないので、ボッコボコに、のしましょう
高排斥力ですし、関羽とは、絶対に、戦いたくないので工夫します
どこで敵とかち合うかが問題です
先に救出へ向かっている喩嘉さんに戦う場所を選定してもらい
救出がうまくいけば敵は慌てて追いかけてくるでしょうし
そこを狙います
ディガーパックで穴を掘るなり、草木で隠蔽するなり
味方が隠れる場所を【拠点構築】して待ち構え
合図に合わせて【不意打ち】の奇襲を仕掛けます
殴り方にも色々とありますが
今回は静かに済ませたい
郷に入れば郷に従い
水に映る柳のように流れて流れず纏めて絡めて殴る
関羽も増援も呼ばせはしません
「大口を叩くと死ぬことになるぞ、痴れ者が!」
輜重兵どもが集まった兵営が騒がしくなる。騒ぎを起こしているのは刹那で、彼は輜重兵どもを相手に暴れ回っていた。
「見張りを釘付けにするなら、オレも加わろう」
そう言ったイリヤ・レダ(持たざるモノ・g02308)は『緋翼の刃』を抜き、敵目がけて突進した。
村人たちは、弱者だからと利用され、翻弄されている。
「彼らは、救われるべきだ。語らずのレダよ、力を貸してくれ」
イリヤの紅い瞳が敵を見据える。
「この瞳で、捉えてみせる」
「えぇい、またしても命知らずが!」
罵声を放った輜重兵どもはイリヤの方に向き直り、木兜流馬を連ねて障壁を成した。敵はその陰から射てこようとしたが、イリヤは目を細めて笑う。
「たとえ物陰に隠れたとしても、この瞳は欺けない。飛刀を防ぐ手立てともなり得ない!」
イリヤの手を離れた刃は、曲線を描いて飛ぶ。敵の目がそちらに向いた一瞬に、イリヤは木兜流馬を乗り越え、敵の懐に迫っていた。イリヤの魔力が緋色の刃を成し、敵の肩を深々と斬り裂く。そして背中に、飛刀が食い込んだ。
「ギャアッ……!」
「おのれ!」
倒れた同胞を尻目に、敵は押し寄せてくる。ここで無理をすることはない。退けば退くほど、敵は牢から離れる。
「こちらですよ」
平良・明(時折の旅行者・g03461)の声が聞こえた。
イリヤが茂みを跳び越えると、そこが突如として弾け飛ぶ。穴を掘り、草木を積み上げて作った茂みに潜んでいた明は、バックパックから伸びるディガーパックを大きく振り上げて、敵前へと躍り出た。
不意を突かれた敵群が、たたらを踏んで立ち止まる。
「賢者を質にとるなんて気にくわないので、ボッコボコにのしましょう」
敵が慌てて木兜流馬を展開させようとするが、明はそれを蹴散らして、殴る。
「まさかとは思いますが、関羽がやって来てはたまりませんからね。
郷に入れば郷に従い、水に映る柳のように。流れて流れず纏めて絡めて……殴りましょう」
「風流なことを言ってるようにも聞こえますけど……」
ボッコボコにする、としか言っていない。とって返したイリヤも苦笑しつつ、戦列に加わる。
「とにかく、あまり騒ぎにならずに済ませたいってことです」
微笑んだ明は、なおも工事用のアームを振り上げて敵を殴りとばす。
その視界の端に、立ち上る煙が見えた。明が喜色を露わにする。
「喩嘉さんからの知らせですね。どうやら無事に、救出できたようですよ!」
順調であれば、荀翁はすぐにでも住民を説得してくれるであろう。
「水柳里、ですか。どんな場所かは分かりませんが、いい名前です」
いつの日か村人たちが郷里に戻れる日が来ることを、明は願った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【書物解読】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
月城・木綿紀
「今の時間でどれだけやれるか……時間は保って180秒……アイコピー」
大人の姿からそのまま竜鎧を纏ってネメシス状態に。膨大な視覚情報による脳への負荷ゆえ、制限時間とNATOフォネティックコードと一部の単語のみと語句を絞った状態になる。
【飛翔】と武器の爆風で可能な限り高い高度から樊城を襲撃。パラドクスの掌撃と翼撃で城ごと敵を攻撃して関羽を引きつけられないか試してみる。戦闘中は竜のように荒々しく暴れて、関羽が出てきたら爆風と土煙で敵の視界と聴覚を遮りつつ、爪斬と咆哮で攻め立てて、最後に逆鱗をお見舞いする。
「あれが、樊城」
樊城を見下ろしていたのは、大人の姿に変じて『竜鎧』を纏った月城・木綿紀(月城家三女のメイドトラッパー・g00281)である。
ドローンを傍らに浮かべた木綿紀は、握りしめていた槍を振りかぶって、投げつけた。放たれた槍は城壁へと突き刺さり、爆発する。
「……これで、関羽を引きつけられるか、どうか」
その言葉が終わるか終わらないかのうちに、
「騒がしい小娘よ!」
爆発にも負けぬ大音声とともに、関羽が姿を現した。赤兎馬の腹を蹴ると、なんと馬は城壁を駆け上がり、その上から跳躍したではないか!
「く……!」
関羽の青龍偃月刀は飛翔していた木綿紀まで届き、木綿紀はとっさにそれを受け止めた。
が、その重さに耐えきれず、地面に叩きつけられる。
「相手をする時間も、惜しい。消えるならば今のうちだぞ」
「今の時間でどれだけやれるか……時間は保って180秒……アイコピー」
木綿紀は喉がひりつくのを覚えながらも、ネメシス形態へと変じる。
「ロメオ、チャーリー、ヴェクター、アイ、コピー」
槍が爆風を発し、魔法弾が放たれ、凄まじい衝撃波が襲いかかる。
しかし関羽はそのことごとくを斬り払い、突進してくる。赤い目がギラリと輝き、木綿紀を睨み据える。
「……!」
キノコ雲が巻き起こるほどの大爆発を喰らいながらも、関羽はわずかに鎧を焦がしただけで、刃の届く距離にまで飛び込んできた。
「蟷螂の斧というものよ!」
繰り出された青龍偃月刀が深々と肩に、腹に、そして太股に食い込み、『月城・木綿紀(月城家三女のメイドトラッパー・g00281)重傷を負った』。
激しい水柱が立ち上り、木綿紀は漢水の流れに落下した。血が、水の流れとともに漂っていく。 「追うまでもあるまい」
関羽はそれだけを呟いて、馬首を返した。
苦戦🔵🔴🔴
神山・刹那
隠れて遠間からちまちまと
いけすかねぇ連中だ
まぁ良い。場所さえわかれば、こっちのもの。斬り捨ててやる
静寂陣で音もなく隠れていても射撃の際の殺気の膨らみを察知し、攻撃を避けながら(急所に当たらないなら避けず一直線)相手に突っ込み、逃げる間すら与えず斬り捨てる
「あれだけ派手に暴れても関羽が出てこないとはな。若干拍子抜けだが、今は仕事を優先させてもらおうか」
袁・雀蜂
※アドリブ歓迎、共闘希望
・行動
低下した能力の具合を確かめながら味方と連携して攻撃
突出や孤立に気を付ける
・戦闘
【完全視界】によって周囲を警戒して伏兵に気を配り
パラドクスの毒針による投擲でトループスを遠距離から倒していく
(偵察、毒使い、投擲)
・心情
輜重兵相手ならこれだけ人数が居れば平気かもしれないけど
一応ウチも加わっておくね!
みんなも普段通りの動きはできないだろうから
まずは一つ一つ障害を排除していこうよ
「よぉし! 村が大丈夫なら、もう遠慮はいらねぇな!」
神山・刹那(梟雄・g00162)はいよいよ本気を出し、輜重兵どもに立ち向かう。
輜重兵どもは明の奇襲を受けてたじろいだものの、まもなく体勢を整え、反撃に転じてきた。物陰に身を潜め、姿の見えぬところから一斉に矢石を放ってくる。
「隠れて遠間からちまちまと……いけすかねぇ連中だ」
刹那は舌打ちしたものの、体勢を整えて応戦してくる敵には容易に近づけない。
「……ふだん通りの動きはできないみたいね、やっぱり」
戦場に駆けつけた袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)は、渋面を作って、自分の肉体を見下ろした。いつもの自分よりも、動きが鈍い気がする。
「ち。やっかいなもんだな」
「しかたない。まずはひとつひとつ、障害を排除していこうよ」
そう言った雀蜂は針を手にして、そこに自らが分泌する毒液を纏わせた。
「ヒュッ!」
鋭い呼気とともに、立て続けに2本。それを敵兵目がけて投げつける。
「ヌ、ガッ……!」
「可愛い蜂には毒がある、ってね!」
狙いは過つことなく、輜重兵どもの首筋に突き立つ。輜重兵どもはのけぞったものの、雀蜂を睨みつけ、エネルギー砲弾を放ってきた。
雀蜂は慌てて首をすくめ、身を翻す。砲弾はつい一瞬前まで雀蜂が立っていた場所で炸裂し、辺りには土煙がもうもうと立ちこめた。
雀蜂は再び、毒針を放つ。
「ギ、ギ……!」
崩れ落ちる輜重兵ども。しかし、そのうちの1体はなおももがき、起き上がろうとする。
「この技を2回喰らって、生きてる者ががいるなんて!」
とはいえ、満身創痍であることは間違いない。
「この野郎ッ!」
刹那は肩に矢を受けながらも、
「この程度、どうということもないぜ!」
と、一気に距離を詰める。敵兵は狼狽しつつ応戦しようとしたが、刹那はその隙を与えずに斬り捨てた。
「支援よろしく!」
「わかりました」
「オレに任せてください」
明とイリヤの援護も受けて、雀蜂は敵陣に乗り込んでいく。4人は、木兜流馬を押し立てて対抗する敵陣へと飛び込んで、さんざんに暴れ回った。
「これだけ派手にやっても、関羽が出てこないとはな」
「トループスなんて、気にもかけていないんじゃない?」
「なるほどな……若干拍子抜けだが、いまは仕事を優先させてもらおうか!」
刹那の動きはさらに加速し、ついには分身を生む。実体を伴った分身が、刹那本体とともに、敵兵を斬り裂いた。
「示現流には、こういう技もあるのさ」
大きく息を吐いた刹那はそう言って、輜重兵どもの骸が横たわる戦場を見渡した。
「残る障害はあとひとつ、だね」
雀蜂の言うそれは即ち、敵将・管亥の首級。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】がLV2になった!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【フィニッシュ】がLV2になった!
月城・木綿紀
「師匠残り時間は?──約一分……アイコピー」
再度竜鎧を纏ったネメシス状態で襲撃を仕掛ける。
樊城の上空から翼撃で空襲を仕掛けて、直後に掌撃を放つ状態で槍が樊城に時間差で落ちるよう上空に蹴り上げる。
関羽の初撃は神速反応と怪力無双、致命傷は避けた上で全身で受け止めて敵の動きを封じる。
相手は武器を封じられた上で大事な馬は地を着けず浮けなければ落下する。関羽の方も飛ばない限り槍から手を離せない上、こちらの血で持ち手が滑る。核爆弾規模の熱に耐えられても落下による衝撃はどうなるか。外皮が硬ければ外見は無事でも臓腑に衝撃が直に伝わる。
バイザーを外し裸眼で敵が何の虫か探りながら声をかける。
「貴方の詰み」
「また、汝か」
月城・木綿紀(月城家三女のメイドトラッパー・g00281)の姿を捉えた関羽は、呆れたように息を漏らした。
ネメシス形態をとった木綿紀はそれには応えず、
「師匠、残り時間は? ……約1分。アイコピー」
と、状況を把握する。槍を蹴り上げつつ魔法弾を放ち、襲いかかる。
関羽が、動く。
その初撃を受け止め、敵の動きを封じる。動けない以上、木綿紀の攻撃を避けることはできまい……!
「たとえ核爆弾規模の熱に耐えられても……落下による衝撃はどうなるか?」
と、試みたものの。
魔法弾の炎を浴びながらも敵将……そして赤兎馬は突進し、それと同時に落下してきた槍は関羽の背を貫きはしたものの、
「フンッ!」
敵将が気合いとともに力を込めると、その身体から抜け落ちた。わずかに血が流れ出てはいるものの、とうてい、敵将の動きを止められるほどのものではない。
「さて、この程度か……? いかに貴様らといえど、もう少し手応えはあったはずだが」
ただでさえ容易ならざる相手。そしてやはり、排斥力の影響は大きい。
関羽の青龍偃月刀が襲いかかる。その鋭さはとうてい、防ぎきれるものではなかった。
全身を貫かれた木綿紀は、地を朱に染めながら、大の字に倒れる。
バイザーを外して敵将を見つめ、果たして何の虫であるのかと考えながら、木綿紀は意識を失った。
「もう、この程度で良かろう。汝の相手も、いささか飽いた」
蹄の音が、木綿紀から遠ざかっていった。
苦戦🔵🔴🔴
喩・嘉
荀翁の救出は成功し、民たちは皆安全な場所へと動いてくれた
憂いはなくなり、あとは大将を討つだけだ
どうも最近、この管亥と戦うことが多いな
全て別の個体だが、今日の管亥は元気そうで何より
まあすぐにお前も地に伏せることになる訳だが
あれほど思慮深い荀翁に無体を働いた罪、ここで償ってもらうぞ
「五里霧計」を使用し霧を発生させ、
その霧に紛れて接近
両膝裏に素早く鳳凰爪の毒針を打ち込み、地に膝をつかせる
あとの止めは仲間に任せよう
※連携、アドリブ歓迎
守都・幸児
よお、管亥
元気そうだな
俺も喩嘉と同じで管亥とは何度目かの戦いだ
また会えて嬉しいぞって言いてえところだが
よくも爺さんをあんな暗くて冷てえ場所に閉じ込めやがったな
お返しをたっぷりしてやらねえとだ
俺が使う技は「閉」
排斥力が強まってるから威力が低くなるのは覚悟の上だ
だから皆の攻撃が当たりやすくなるように
管亥を闇に落として視覚と聴覚を【撹乱】してやることを重視するぞ
てめえも文王と語らってこい
少しは爺さんの気持ちがわかったか?
まあ俺も文王ってのがどんな奴かは知らねえんだが
あとで喩嘉に教えてもらうかな
戦いが終わったら爺さんの様子を見に行きてえな
爺さん、養生して歩けるようになるといいんだが
※連携、アドリブ歓迎
平良・明
本当に、今日の管亥は元気そうで何よりで
少し身体が重い気がしますが、私も元気です
みんな元気だと私も元気、そういうもので
信に根ざして、今日は橋で潰します
今日の目的地は、大切な仲間の元
誰かが失敗すればきっと誰かが受け止めてくれます
皆で無事に帰りましょう
蟲が村にたどり着く道などありません
あるのは、私たちが進むための道
蟲の行く道はさらに閉ざされて
闇と霧と刃も迫るでしょう
とりあえず、今から走っていってめっちゃ蹴るので
そのまま橋梁の礎の、暗いところへ沈んでもらいます
杏・紅花
元気な管亥は声おっきいから、あたしはいや〜
おじーサン虐めた張本人だしねっ!
もっときらぁい。
火事場の馬鹿力、みたいなやつ出されても厄介だから、念には念をで動き止めとこっ
喩嘉サンの霧と幸児サンの闇に捕まった管亥を、パラドクスで確実に止めたいな
天が確実に影を縫い付けることができるように、あたしは功夫で身体能力強化して、鉤爪でタイマンしてやるっ
引っ掻いて切り裂いて蹴り飛ばして、多少の怪我は覚悟の上
天が影ぬいつけたら最後に一撃離脱
後はでっかい橋がかかるかな〜っ!
袁・雀蜂
※アドリブ歓迎、共闘希望
・行動
【飛翔】して空中から間合いを保ったまま隙を伺い、仲間の攻撃に合わせて
突撃したのち離脱するのを繰り返して相手を弱らせてからとどめを刺す
(空中戦、一撃離脱、不意打ち)
・セリフ
お前たちに人の道を説くのは無意味なんだろうけど
長幼之序をわきまえて少しは老人を敬ったらどうなんだ!
あんな穴倉に放り込まれたら人質だって死んでしまうだろうに
結局、兵として使い潰す以外の人間の事なんてどうでもいいんだな……
やはりお前たちとは同じ天を抱くことはできない
今、ここで討つ!
「てめぇらよくも、俺の計を破ってくれたな!」
姿を見せた管亥が、怒気を露わにして大声を上げた。その声は木々に跳ね返って、わんわんと響く。
たまらず両耳を押さえた杏・紅花(金蚕蠱・g00365)は、
「元気な管亥は声おっきいから、あたしはいや~」
と、顔をしかめた。
「暑苦しいですねぇ」
平良・明(時折の旅行者・g03461)が自分の肩を叩き、首を回す。少し、動きが鈍い気もする。
「少し身体が重い気もしますが、私は元気ですよ。みんなが元気だと、私も元気。そういうもので」
「そうだね」
「えぇ、皆で無事に帰りましょう」
頷きあったふたりは得物を構え、敵将・管亥に打ちかかっていく。
「ふふ、『今日の管亥』も、元気そうで何よりだ」
笑った喩・嘉(瑞鳳・g01517)が羽扇で口元を隠す。このところどうも、管亥という蟲将には縁がある。
守都・幸児(迷子鬼・g03876)もニヤリと笑みを見せ、
「また会えて嬉しいぞ」
と、言ったものの。その眼光には怒りの灯がともっている。
「……と、言いてぇところだが。
よくも、爺さんをあんな暗くて冷てえ場所に閉じ込めやがったな!」
筋骨盛り上がった鬼の両腕を、幸児は地面に突き立てる。その腕は抵抗なく地に沈んでいき、管亥の足元を闇へと変えていった。
「お返しをたっぷりしてやる」
「ぬおッ!」
闇に飲み込まれた管亥は、何とか這い上がろうともがく。
「少しは爺さんの気持ちが分かったか? てめぇも文王と語らってこい!」
そう言った幸児は首をかしげ、
「で、文王ってどんな奴なんだ?」
と、喩嘉を振り返った。喩嘉は苦笑し、
「後で教えてやろう。たっぷりとな」
「……お手柔らかに頼む」
「舐めやがってッ!」
なんとか闇から這い上がった管亥は、空を振るわせる程の咆哮を上げ、矛を繰り出してくる。
幸児も対抗して拳を繰り出して防いだが、避けきれぬ刃が腕を裂いた。
「ちッ! やはり浅いか!」
「血祭りにしてやる!」
管亥はなおも矛を振り回して襲いかかってくる。その鋭さは、常よりも増したように感じられた。
しかし。
「いっくよー!」
上空から袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)の声が聞こえた。
見上げた管亥は矛を放って撃ち落とそうとしたが、
「ウチの飛ぶ軌道、見切れてないね!」
激しく翅を動かして複雑に軌道を変え、管亥の背に回って襲いかかる。
身体ごとぶつかるように槍を繰り出すと、その穂先は稲妻を発した。
「生憎と、すでに荀翁は『羑里(ゆうり)』から脱し、民たちを安全な場所へと導いてくれた。
もはや憂いはない」
文王が捕らえられていた地になぞらえた喩嘉は、羽扇を左右に振り、
「敵将・管亥、あとはお前を討つだけだ」
振られる羽扇に合わせたように、辺りには霧が立ちこめていく。
「おじーサン虐めた張本人だしねッ!」
喩嘉と、そして紅花もその霧に紛れるようにして敵将へと迫る。
「アンタなんか、きらぁい!」
小さく舌を出した紅花は、クダギツネ『天』を放った。
「深き霧の中で、迷い子のように惑え」
羽扇から引き抜いた羽を、喩嘉は管亥の両膝に突き立てた。長く伸びた毒針が、深々と食い込む。
管亥は膝をつきながらも、躍りかかってきた紅花の鉤爪を数合にわたって受け止めた。そのたびに、火花が激しく散る。そこに『天』が飛びかかり、その牙を敵将の影に突き立てた。管亥の身体がビクリと跳ね、その自由を奪う。
「どうよ!」
「舐めるな、小娘が!」
管亥はよろめきながらも、矛を高々と掲げる。その大音声に呼応するように大量の蝗が生み出され、襲いかかってくる。
さらには振り上げた矛から発せられる「気」が、喩嘉を薙ぎ払った。
「どうだ!」
「こんなのぜんぜん、効かないもん」
全身を蝗に噛みつかれ血を流しながらも、紅花は気丈に振る舞ってみせる。
「嘘をつくんじゃねぇよ!」
なおも襲いかかってくる矛を、雀蜂が弾き返す。幸児が放った拳を管亥は矛の柄で受け止め、両者は互いに跳び下がって、距離を取った。
「お前たちに人の道を説くのは無意味なんだろうけど……長幼の序をわきまえて、少しは老人を敬ったらどうなんだ!」
と、雀蜂は怒声を発した。
「あんな穴倉に放り込まれたら、人質だって死んでしまうだろうに」
「へッ! ジジィが死んだら死んだで、そこまでのことよ。その間に村の人間どもを捕らえりゃいいだけだ」
「……結局、兵として使い潰す以外、人間の事なんてどうでもいいんだな」
雀蜂は睫毛を伏せ、かぶりを振った。
「蟲の行く道はしょせん、そういうことなんですね」
明が帽子をかぶり直しながら、大きく息を吐いた。
「いや、わかってはいたよ。いたんだけど……」
と、雀蜂は明に向かって頭を振った。
目の当たりにすると、怒りが湧いてくる。
「やはり、お前たちと同じ天を抱くことはできない。今、ここで討つ!」
「できるものなら、やってみやがれ!」
敵将はなおも、息もつかせぬ勢いで矛を繰り出してくる。雀蜂は一歩も引かずに迎え撃つ。
こちらは思うように力が出せないとはいえ、敵とて無数の傷を負っているのである。だというのに、この戦意はどうだ。
「はははは! どうした、その程度か! てめぇらを殺したら、人間どもも皆殺しだ!」
矛を振り回し、哄笑する管亥。
しかし、
「なに、とどめは仲間に任せようと思っているだけだ」
「あとは、でっかい橋がかかるかな~ッ!」
応戦していた喩嘉と紅花とが、サッと左右に散る。
ふたりが飛び退いた空間に突如、石橋が出現していく。それはまっすぐに管亥へと伸びていくではないか。
「蟲が人間にたどり着く道など、ありません」
その橋の上を駆けてくるのは、明であった。
「あるのは、私たちが進むための道。蟲の行く道はさらに閉ざされて、闇と霧と刃が迫るでしょう」
「なにを~!」
管亥は怒りのあまりに顎をギチギチと鳴らし、天さえ曇らせるかのような「気」を放った。それは蝗のように明に襲いかかったが、
「とりあえず、今から走って行って、めっちゃ蹴るので」
明は跳躍してそれを避けると、その、どこか呑気な言葉通りに橋を渡っていく。
「な……!」
蹴り飛ばされた管亥の上から、石橋は飲み込むように襲いかかる。そしてついに、敵将を下敷きにした。凄まじい重量が、声を出すことさえ許さず管亥を押しつぶす。
「そのまま橋梁の礎の、暗いところへ沈んでください」
敵将の存在した痕跡はただ、残された碑文があるのみ。
「さて、爺さんたちはどうなったかな」
幸児が眼下の街道を見下ろすと、北を目指す一団が目に入った。村人が御をする一乗の馬車に乗っているのが、荀翁であろう。
その荀翁がこちらを振り返ったように見えた。するとなにやら御者に耳打ちし、馬車を降りる。
すると周りの村人たちも次々とこちらを振り返り、そして荀翁に倣うように、一斉に拝礼したではないか。
「おいおい、まいったな……」
幸児は面映ゆそうに頬を掻き、彼らに背を向けると、ただ手だけを振ってみせて帰路についたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV3が発生!
【凌駕率アップ】LV1が発生!