リプレイ
藤長・桐生
妖刀縁斬り、やり合ってみたいものだが…そうも言ってられないか。ともかく忠治と合流して立烏帽子とやらをお目にかかるとしよう
忠治に応急処置を行うとして、どうやら意気消沈しているようだな。ここは鼓舞してやるか
パラドクスで「喝!!」を入れてから、叱咤しよう
「死んでないならまた立ち上がれ。恐怖を乗り越えて強くなれ」
「護るべき者達はまだいるだろう。ならば人々が殺される前に敵を殺せるくらい強くなればいい。仲間と民を護ることを諦めるな」
戦う事しか能が無い私と違って背負うものがあるのだろう、あんたは。
…喝破がデカすぎて、耳鳴りで話が半分くらいしか聴こえなかった?ハハハ、こりゃ失敬!…だが、面魂は戻ったようだな
金刺・鞆
忠治さまの御心を、外法に手を染めさせることのないよう癒やし、励まし、鼓舞せねば。
――それができねば、この場で彼の人であったものを、手に掛けねばならなくなる、でしょう。
接触時には……この地に縁を持ち、今はとある神社で巫の見習いをしているものだと名乗ります。金刺の家は巫でもありましたから、あながち嘘でもありませぬ。
まずは若人の亡骸を共に支え、浄めましょう。勇敢なるものに、どうか安らぎを。
そして、若人や忠治さまの為人や、妖怪退治に赴いた経緯などお聞きした上で、妖について。
妖刀を持った者が、鬼を喚んだのを見たのです。妖の首魁がもののふを唆し、妖刀を介して鬼をふやす。ともは、その者を探して……討ちます。
相原・相真
忠治さんに接触
まず怪我の手当てをしたうえで話を聞きます
俺たちのことは、彼と同じく妖怪と戦う者だ、とでも伝えましょう
忠治さんや亡くなった方達が何故戦おうとしたのか、
皆さんが一体どんな方達だったのか
それらを話して忠治さんの中の気持ちを吐き出してもらい、その上で彼に言葉をかけます
…貴方がたは力が足りなかったかもしれない。
でも俺は貴方がたをすごいと思います
力があるからではなく、人を助けたいと思うからこそ立ち上がれた方達だから
だから、どうか立ち上がってほしいんです
皆さんが思いのために立ち上がったのは間違いじゃないって証明するために
力が足りないなら俺達が力を貸します
そのために、俺達はここに来たんですから
護藤・勇佐季
※連携・アドリブ歓迎
胸糞悪ィ……クソカスがァ……!
血の跡を追って武士を探す。
発見次第確保、手当はあんま得意じゃねぇ、説得に回ろう。
本当はお仲間を弔ってやりてェが、そこまで時間は無いだろうな……
とはいえ状況が状況だ、かなり精神的にも参ってるだろう。
荒療治だが、強めに発破をかける。
『勝利の凱歌】『号令』『統率』をフル活用、少しでも心に響いてくれ!
「痛ェよな、つれェよな、悲しいよな……」
「だが敢えて言うぞ。お前らは負けた、完膚なきまでにな」
「だがよ、それでアンタが折れたら!膝をついたら!闇に屈するなら!!」
「散った仲間に、顔向けできるのか!!」
「お前を信じ全て託した、願いを見捨てるなッ!!」
花鶴・景臣
確かに力を授けるって意味じゃあ嘘は言ってねえ
妖刀に手を出した奴の自業自得と言えばそこまでだ――が
勝手に、人様の喪失感につけ込んでんじゃねえよ
捜索自体は問題ないとして
問題は忠治にどう声を掛けるか、だ
…独りだけ遺されるってのは寂しいもんさ
何故己は死ななかったんだ?
何故、己を死なせてくれなかったんだ?
…ってな
たとえ烏滸がましかろうが
同じ様な喪失感には覚えがある
だから彼が吐き出す後悔を聞いてやるしか出来ねえ
言葉全てを聞き届け、その上で
もし、あんたが妖刀を手に入れて
それでもし、己を見失ったとしたら
あんたの代わりに誰が同胞の死を悼む?
皆の死に様を伝えられるのは、あんただけなんだぜ
力を求める前に、先ず考えな
●心の再起
芥子色の草が冬風に煽られる地は、原野と集落跡の境があやふやだ。
だのに『踏み入った』と理解できたのは、真新しい骸が転がっていたせい。
「胸糞悪ィ……」
至る所を食い千切られ原型を留めぬ『誰か』の残骸を目にし、護藤・勇佐季(新宿理心流・g05829)が苛立ちを吐く。続いて漏れた「クソカスがァ……!」という悪態には、隠すつもりのない怒気がくすぶる。
そこから先には点々と、人の成れの果てが転がっていた。その数は八。
「本当はお仲間を弔ってやりてェんだけどな……」
ぐわりと開いたままの眼をそっと閉じてやった勇佐季は、申し訳なさを眉間に刻みながら折った膝を伸ばす。
時間は有限だ。今、優先すべきは死者を送ることではなく、生者を救うこと。
だからこそ鬱々とした気分を抱えながらも、集落跡を見渡し、途絶えぬ血の跡を探す。
文字通り、死屍累々の惨状だ。戦いの熱気もまだ肌に感じる。にも関わらず一帯を支配する静寂が、悪しき企みを感じさせて仕方ない。
(「確かに力を授けるって意味じゃあ嘘は言ってねえ」)
顔にかかった前髪をぞんざいに払い、花鶴・景臣(灰に帰すまで・g04686)は勇佐季と歩調を合わせ、何かを引き摺る跡を重い足取りで追う。
力不足の末路の只中にあって、景臣は様々を思う。
力を欲して妖刀に手を出すならば、それが自業自得と言えるだろう――けれど。
(「勝手に、人様の喪失感につけ込んでんじゃねえよ」)
地面をぬかるませる赤に、景臣の裡がじくじくと疼く。と、その時。
「おい、あれ」
勇佐季が指差したのは、崩れた家の裏手。瓦礫が幾らか目隠しになる、戦場の空隙。
「何者だ」
向こうも物音に気付いたのだろう。肩から何かを降ろしたばかりといった風の姿勢のまま、その男――忠治が警戒を発する。
至極、真っ当な反応だ。だが声とは裏腹に、まるでまるでここではないどこかを彷徨っているような虚ろな視線が痛々しかった。
「っ、ぐ」
「不慣れなもので、すみません」
忠治の口の端から零れた苦痛に、相原・相真(人間のガジェッティア・g01549)は詫びる。
右腕に装着した機械腕は、様々な拡張機能を有しはするが、怪我の手当てに関しては埒外だ。それでも汚れた傷を清めることはできるし、流れ出る血を圧迫して止めることも出来る。
そして忠治自身もたどたどしさの中の思い遣りを察するのだろう。反射で漏らした呻きを目線で詫びて、強く唇を引き結んだ。
忠治と同じく妖怪と戦う一団だと名乗った相真に、忠治が警戒を解くのは早かった。
そこに金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)の振る舞いが一役買ったのは言うまでもない。
『この地に縁を持ち、今はとある神社で巫の見習いをしております』
年端も行かぬ幼い少女ながら、礼儀正しく頭を垂れた鞆は、何はさておき忠治が伴う骸に気を留めた。
おそらく十四、五の少年だ。息絶えているのは明らかなのに、決して離そうとしない忠治の手に鞆は己が手を重ね、それから二人の傍らに清らかな水の流れを出現させた。
『せめて浄めてさしあげましょう』
幼い鞆の温もりに、忠治の強張りの幾らかが解けた。そして忠治は、守れなかった仲間の亡骸を、鞆へと託した。
「どうかこの者に安らぎを――」
出自を思えば、鞆の祈りは真似事ばかりではない。忠治も御魂が慰められたと感じたのだろう。
「かたじけない」
述べられた礼に、鞆は春の花のように微笑む。
「鬼を退治してくださろうと、なさったのでありましょう? ならば、これくらい当然なのです」
旅立った命に出来ることは、少ない。しかし忠治の慰めになるのなら、冬空に水を扱うことを鞆は欠片も厭わない。むしろ尽くせる手は全て尽くそうと思う。
(「忠治さまの御心と手を、外法に染めさせない為であれば」)
此処で忠治の『心』を引き止められねば、いずれ彼を手に掛けねばならなくなる。そんなのは真っ平ごめんだ。
「亡くなった皆さんのこと、伺っても良いですか?」
場が重い沈黙に支配されてしまわぬよう、相真は忠治に尋ねる。酷な問い掛けかもしれないと思いはしたが、心の澱を吐き出させる方が重要だ。
「 」
応じ、答えかけた忠治の口が、逡巡に歪む。
(「独りだけ遺されるってのは、……」)
――何故、己は死ななかったんだ?
――何故、己を死なせてくれなかったんだ?
(「……寂しいもんだよな」)
覚えのある喪失感に、知らず景臣の貌も忠治の鏡写しになっていた。でも理解できるからこそ、口に出来る言葉もある。
「俺が云うのも烏滸がましいかもしれないが、あんたの今の気持ちは理解できる」
今の景臣は十六だ。忠治からすれば、小童にすぎない。が、景臣の視線の奥の奥に潜む円熟した何かを忠治は見つけたのかもしれない。
「いや……烏滸がましいのは私だ」
恥じ入るように目線を落とし、悔恨を零す。
「皆を救いたいと思ったことが、そも傲慢な思い上がりだったのだ。実際は立ち向かう力もなかったというのに。挙句、こんな私を慕ってくれた皆を犠牲にしてしまった……」
「確かに、貴方がたは力が足りなかったのかもしれません。でも、俺は貴方がたをすごいと思います」
忠治の自責を、相真は間髪入れずに否定した。
「力があるからではなく、人を助けたいと思うからこそ立ち上がれた方達だから。だからここで折れずに、また立ち上がって欲しいんです。それこそがここで亡くなってしまった方々の志を証明することにもなると思います」
「――っ」
淡々と紡がれる相真の熱い想いに、忠治の心は揺れた。是と頷ききれないのは、気持ちの整理がまだつかないせいだ。
なれど心の靄を吹き飛ばさんばかりの不意の痛みに、忠治は目を見張った。
「っ!?」
「ははは、すまんすまん。慣れぬ手当てに、力加減を誤った」
うっ血一歩手前まで手拭いで引き絞られた腕に目を白黒させる忠治を、磊落に笑い飛ばしたのは藤長・桐生(人間の鬼狩人・g05834)だ。そして桐生はそのまま、更に声を大にする。
「喝!!」
「!?」
唐突な叱咤に、忠治が息を飲む。その心の空白を見越して立ち上がった桐生は、仁王立ちで傷ついた武士(もののふ)へ続けざまに喝を入れる。
「死んでないならまた立ち上がれ。恐怖を乗り越えて強くなれ」
桐生の発破は、喪ったばかりの忠治には時期尚早にも思えた。
「護るべき者達はまだいるだろう。ならば人々が殺される前に敵を殺せるくらい強くなればいい。仲間と民を護ることを諦めるな」
しかし己より年若い女武者の竹を割ったような物言いを、忠治は口を開けて聞く。
「戦う事しか能が無い私と違って背負うものがあるのだろう、あんたは」
自嘲をも威勢よくまくしたてた桐生は、琥珀色の瞳を太陽のように輝かせ、豪快さで忠治を圧倒した。
新鮮な驚きを与えられた忠治は、桐生を見上げてぽかんとしている。
「これは失敬。喝破がデカすぎて、耳鳴りで話が半分くらいしか聴こえなかったか?」
感傷を省みない桐生の豪胆さが、気鬱の気配を断ち、清涼な風を吹かす。
そこへ勇佐季も分け入った。
「痛ェよな、つれェよな、悲しいよな。だが敢えて言うぞ。お前らは負けた、完膚なきまでにな――だがよ、それでアンタが折れたら! 膝をついたら! 闇に屈したら!! 散った仲間に顔向けできないだろ!!」
荒療治なのは百も承知。だがパラドクスの力も借りた勇佐季の発破は、忠治の胸を打った。
「面魂は戻ったようだな」
息吹を取り戻した忠治の顔色を見てとり、勇佐季と同じく言葉に力を持たせていた桐生は、見てくれは楚々とした顔立ちに荒武者も斯くやな笑みを刷く。
「もう顔を上げられるな?」
「……あ、ああ」
桐生と勇佐季の勢いに引き摺られている感が否めなくもない忠治だ。だから景臣は確かめるように念を押す。
「もう、分かるよな。あんたが自分を見失ったら、誰もあんたの同胞の死を悼めなくなるって」
「――そう、だな」
首肯する忠治の面(おもて)に、悔恨は残れど、迷いの色がないのを景臣は見抜く。
慰められ、吐き出して、叱咤され、顔を上げることが出来たのだ。
ディアボロスたちが忠治と過ごした時間は短いが、濃く密で、折れかけた男の魂を掬い上げ、救い上げた。
(「よかった。本当に、ようございました――」)
成し遂げた安堵に鞆は胸を撫で下ろしつつ、次なる歩を踏む意を決す。
「妖刀を持った者が、鬼を喚んだのを見たのです。妖の首魁がもののふを唆し、妖刀を介して鬼をふやす。ともは、その者を探して……討ちます」
詳らかにされた事の真相を忠治がどう受け止めるかは分からない。けれども。
「仇を討ちましょう。力が足りないなら、俺達が力を貸します。そのために、俺達はここへ来たんですから」
相真の申し出に、忠治は身体は痛むだろうに、深々と腰を折った。
その周りにゆらと立ち昇って視得たのは、忠治の気概。
(「この人は、大丈夫だ」)
もしかすると虚勢かもしれない。だが――いや、だからこそ。悲劇の色濃いこの地で奮起してみせた武士へ、景臣は胸の裡で賞賛を送る。
忠治に施せた治療は、応急手当のみだ。故に忠治は、ディアボロス達と前線に立つことは辞した。
「今の私では足手まといにしかなるまい。だが私にも仲間を守ることは出来る」
その『仲間』が骸であるのには遣る瀬無さが募るが、悼み、送る為には欠かせぬことだ。
(「この御仁が『妖刀・縁斬り』になっていたら、さぞ強かったろう」)
仕合えぬ事を僅かに惜しみつつ、だからこそと桐生は気持ちの一切を、これから現れる女武者へ切り替える。
(「さて、次は立烏帽子とやらか」)
如何なる相手かは、すぐに知れる。
「余計な邪魔が入っちゃったみたいね?」
――そう、すぐに。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV2が発生!
【水源】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
●立烏帽子『顕明連』
「余計な邪魔が入っちゃったみたいね?」
その女は、風のようにディアボロス達の背後に現れた。
灰とも鋼ともとれる肌の色に、露出の多い巫女装束。そして常人ならざる光を灯す金眼の鬼人。
反射的にディアボロス達は身構える。が、鬼人の女――立烏帽子の視線はディボロス達をすり抜けた。
それが向けられたのは忠治ひとり。そして忠治からディアボロス達と同じ彩の目を寄越されて、立烏帽子はこれみよがしに落胆する。
「折角良い具合に折れた武士がいると思ったのに、残念ね」
――これじゃ使えないわ。
肩を落とし、はぁ、と盛大な溜め息を吐く。いずれも状況を非常に残念がる態度だ。けれどディアボロス達はその逐一が、演技だということを悟る。
否。実際、惜しんではいるのだろう。
なれども此れは、彼女にとって十撒いた種の一つのようなもの。いつまでも拘りはしないし、執着もしない――それでも。
「腹いせに、置き土産のひとつくらいはいいでしょ?」
ニィ、と唇を弓張月に歪め。立烏帽子は佩いた三振りのうちの一に手をかけた。
「どこの馬の骨かは知らないけれど。仕出かした罪は命で贖ってちょうだいな」
すらり、刃を抜く。
「三明の剣が一振り。他者の心を見通す神通力を味合わせてあげる――顕明連」
高飛車に言い放ち、立烏帽子は尊大に刃を振るう。
「アタシは強いわよ!!」
放たれる一撃は鋭く重く、間違いなく今のディアボロス達の力を凌駕する。
その上、ディアボロスの動きを見切る力をも持つ。
躱すことは出来ない。隙を突いての反撃も不可能だろう。唯一許されるのは、耐え抜くことのみ。だがそこに示せる矜持はある。
見せろ、魅せろ。
そして傲慢なクロノヴェーダの記憶に、ディアボロスの存在を刻みつけろ。
いつか立烏帽子を決戦の地に引き寄せる為に――。
相原・相真
アドリブ・連携歓迎
敵は強大
ですがここで情けない真似はできません
いざ尋常に勝負と行きましょうか…!
対抗策は『攻撃に合わせてのカウンター防御』
心を読むならどう防ぐか考えるのは無意味
なら無心で攻撃を読んで防ぐ!
残留効果2は全て使用
[精神集中・観察・看破]と【神速反応】で
敵の動きを見て攻撃を読むことに集中
攻撃に合わせて防御を行います
初撃以降は読みを信じて[臨機応変]に防御
大事なのは攻撃を致命傷にせず最後まで立っていること
そして強大な敵相手に折れない[勇気]です!
無事しのげたら一言も忘れずに
「心を読むことにかまけて、剣の腕が鈍ってるんじゃないですか?」
反論されたら
「…それ、負け犬の遠吠えってやつでは?」
●勇気の盾
「いざ尋常に勝負と行きましょうか……!」
相原・相真(人間のガジェッティア・g01549)の纏う淡とした空気が刹那、凛と冴える。
敵――立烏帽子の強大さは、十二分に理解していた。
(「ですが、ここで情ない真似はできません」)
「魔装連結、幻光閃撃」
背後に忠治を庇い、相真は一歩を踏み出す。
たかだか一歩と侮ることなかれ。ただならぬ速さのそれは、目測を誤らせるに十分なもの。
「自分から斬られに来るなんて、イイ趣味ね!」
「俺があなたに斬られると?」
相真が口にしたのは、強がりではない。抱いた疑念は真実。何故なら相真の意思は、立烏帽子の一閃を防ぐことにのみ注がれているから。
風の流れまで見切るよう、相真は薄氷めく青の瞳を大きく開く。そうして思考と精神の一切を、迫りくる閃きへと集中させた。
心を読まれるならば、抗いの摸索は意味を持たない。ならば受け止めることにのみ、注力すればいい。
「その首、貰った!」
(「――ッ」)
襲い来る鋭利な切っ先は、本能的な恐怖を誘う。なれど目を閉じれば、相真の足跡はここで途絶えることになるだろう。だからこそ、相真は勇気の盾を振りかざす。
(「強大な敵相手に最も大事なのは、折れない勇気」)
呼吸も、鼓動さえも置き去りにして、相真は刃を視た。
「行きます……!」
合わせる一点で、白銀の光が弾ける。無我の境地で衝き動かした機械腕が、立烏帽子の一太刀を絶妙な力加減で凌いでいた。
「なっ!?」
「心を読むことにかまけて、剣の腕が鈍ってるんじゃないですか?」
反動に身を任せて間合いを取った相真は、信じられぬ物を見た貌の立烏帽子へ首を傾げる。
全き感想だ。が、嘲りを含まぬ分、自尊心を深く抉る。
「っ! たかだが一度の偶然で、知った口をっ」
「……それ、負け犬の遠吠えってやつでは?」
「――」
絶句した立烏帽子は気付かない。
相真の裡に、静かなる焔が灯っていることを。
大成功🔵🔵🔵
効果1【神速反応】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
藤長・桐生
まだ見ぬ鬼の剣、どれほどのものか…フッ、心が逸ってしまうな
鳴鏑を抜いて山崎の橋の斬撃で迎撃。下手に思考を巡らせず鬼の本能に従って全力で斬り結び、攻撃を受け止めよう
ギリギリで攻撃をやり過ごし堂々と見栄を張る
「どうした、女の首も落とせないのか?」
年長者を偉そうに叱咤した手前、格好はつけておくさ。それがただの虚勢であってもな。武士は食わねど何とやらだ
「今日のところは引き分けにしておいてやる。出直してこい」
せっかく強敵と出会えたというのに、軽くあしらわれてしまった己の未熟さが歯がゆい。だが見逃されたのは結果的には幸運だろう
もっと強くならなければな。そして次こそは、存分に戦おう。
●武士(もののふ)
せっかくの強敵との遭遇だというのにも関わらず、正面切って斬り結ぶことの出来ない己に藤長・桐生(人間の鬼狩人・g05834)が感じるのは、どうしようもない歯痒さだ。
立烏帽子の度量を見間違うほど、桐生は弱くはない。否、弱くないからこそ、引き際を弁えられる。
(「落命しては元も子もない。私は生き延び、更に強くなる」)
今日の落胆は、明日への糧であり成長の種。
心に大輪の花を咲かせる桐生の意識は、肉薄する立烏帽子の太刀捌きへのみ注ぐ。
迫る刃は、疾く鋭い。
僅かでも判断を誤ったなら、桐生の首は胴から分かたれてしまうだろう。
(「それを、見切る」)
フ、と。命の瀬戸際を前に、桐生の口許には無意識の笑みが浮かぶ。
未だ見ぬ鬼の剣に、桐生の鬼の血が騒ぎ出す。
(「殺鬼……山崎の橋」)
踊る心地の侭、桐生は理を律することを手放し、荒ぶる鬼の血に己が身を委ねた。
思考を捨て去ることで、研ぎ澄まされた本能が目を覚ます。
筋と肉の一切が、死を回避することにのみ動く。鬼を狩るための大刀を振り翳したのも、その一環。
「――ッチ」
青白い肌の女の舌打ちを、桐生は間近に聞く。
蘇った理性が耳にしたのは、立烏帽子の苛立ちと、鋼が鋼を受け止めた硬質な音色。
「どうした、女の首も落とせないのか?」
好戦的な笑みを口の端に描き、桐生は鼻を鳴らす。本当は、大刀の柄を握る両手が痺れていた。いつもなら、片手で易々と扱える得物なのに。
僅かに傾けた首も虚勢の一部。今、立烏帽子の眼前に在るのは、桐生の顏ではなく、桐生が斜めに被る白き般若の面。
「今日のところは引き分けにしておいてやる」
余裕を歌舞き、桐生はなけなしの余力で立烏帽子を押し返す。
普段の半分ほどの軽さであったが、それで十分なのだと思わせるよう、眸も奥の奥まで笑みに染めた。
(「武士は喰わねどなんとやら、だ」)
睫毛の先にまで意地と矜持を乗せ、桐生は間合いを取り直した立烏帽子を斜めに見遣る。
「出直す機会を呉れてやると言っているんだ。僥倖だろう?」
――次こそは。
そこに星を見い出すのは、ほかならぬ桐生自身なのだけれども。
「いいわ。アンタの口車に乗ってあげる」
退く立烏帽子の顏には、満足めいた色が浮かんでいた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【断末魔動画】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
金刺・鞆
いまだ敵わぬ強大なるものの一撃、受けきれるでしょうか。
……いえ、いえ。受けるのです。今は弱くとも、受け、堪えて、一太刀程度では死なぬ弱者と覚えさせよ。
いかな不死性の肉体でも、急所に値する場所は庇わねば。鬼の腕を最大限に硬く、大きく盾として、首は仕掛け扇の骨とで二重にして守ります。獲物が断たれようと、鬼の皮膚が割かれようと、このいのちは遣るものか。
われらは刻の復讐者、必ずやきさまの首を獲るものだと、示すのです。
扇から仕掛け刃を外して、立烏帽子に向け投擲を。躱されようと、弾かれようと、羽虫のごと払われても構わない。
殺し損ね、あまつさえ反撃さえ試みる程度の弱者だ。きさまを討つ、弱者の顔だ。覚え置け。
●羽虫の矜持
視界を遮る前髪を、金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)はふわと掻き分ける。
そうして眸に映すのは、永遠にも似た刹那の邂逅だ。
立烏帽子はディアボロスひとりひとりと切り結ぶ。何かを試しているのか、ただの戯れなのかは不明瞭だ。だが何れのひと時も嵐を思わせ、鞆は意識の外で喉を鳴らす。
「とも、は……」
(「いまだ敵わぬ強大なるものの一撃、受けきれるでしょうか?」)
唇だけでなく指先も、冷たく強張っている。しかし爛々と輝く金色と視線がかち合った途端、肝は据わった。
「……いえ、いえ。受けるのです。受けて、みせるのです」
心配そうに毛を揺らすモーラット・コミュのいぬを、懐へと仕舞う。代わりに仕掛け扇を取り出すと、僅かの緩みもないようパチリと閉じた。
鞆は武人ではない。けれども鬼人だ。風のように迫る足音を耳に、両の腕を異形化させると、盾と構えて腰を落とす。
仕掛け扇は骨を護りとすべく首へと宛がった。心の臓は貫かれぬよう、腕の位置取りはぎりぎりまで摸索する。
「まるで石ね!」
鞆が守りに徹したことは、心を読むまでもない。獲物へ飛び掛かるよう、立烏帽子が跳ねる。
「砕いてあげるっ」
「ともは、くだかれませぬ!」
天から降る一閃を、鞆が無我夢中で受け止めた。鬼の本性を顕わにした腕に、凄まじい痛みと共に裂傷が走る。
血が奔流の如く溢れ出す。それを鞆は立烏帽子へ浴びせかけた。同時に、扇から仕掛け刃を投じる。
「――あら、意外?」
「思いもせぬことは、口にせぬことです」
鞆の意趣返しを、立烏帽子は尽く弾いた。先読みが出来るのだ、当然の成り行きではある。なれど鞆が示したかったのは、砕けぬ意志。
不利であろうと、圧倒されようと、羽虫の如くあしらわれようと、心は譲らぬという矜持。
「きさまはわたくしの首を獲り損ねた。その意味を、きさまはいずれ知る」
――われらは刻の復讐者。
致命傷さえ避けられれば、鞆はそれで良かった。殺し損ねた事実を突きつけ、反撃の意思を示すだけで十分だった。
「覚え置け。きさまを討つ、弱者の顏だ」
「……いいわね。覚えておいてあげるわ」
弱者がいつまでも弱者であると思うな、と。鞆は立烏帽子の魂に強く強く刻みつける。
大成功🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
花鶴・景臣
はっ、お門違いも良いところだぜ
あんたが鈍間なのが悪いんだろうが
格上の敵だとして
舐められぬよう態度だけは大きく
躱せないなら、妖刀は首や心臓に近い位置へ
精神を集中させ神速反応の恩恵を借り
迫り来る刃を受け流し、せめて急所から狙いを逸らす
近くに瓦礫があるなら地形の利用も惜しまない
傷さえ深くなきゃ忍耐力で動き続けられる
炎は敵を狙う訳じゃなく、ただ「放つ」だけ
傷一つ与えられないとして
僅かでも意表を突く事は出来るんじゃねえか?
後は、偶には自身の幸運に頼るのも悪くねえ
――成程ね
確かにこりゃ中々の強敵だ
…あんたがって訳じゃないぜ?
あんたの持つ妖刀が、な
それだけの業物を持ちながら
俺達の首を容易く取れねえとは滑稽だ
●涼し紅
立烏帽子が己が間合いに入るのに、数を三も数える暇はなかった。
さも愉し気な女の笑みを、花鶴・景臣(灰に帰すまで・g04686)は次元の壁に隔てられたもののように視た。
「自分の出遅れを、人のせいにするのはお門違いだぜ」
景臣は、尊大に笑み返した。
「そも、あんたが愚鈍なのが悪いんだろうが」
そして嘲り、口の端をこれみよがしに吊り上げた。
直後、景臣の世界には激震が走る。
繰り出された突きが景臣の喉を貫かなかったのは、そこに景臣が構えた妖刀の刃があったからだ。だが圧し折られなかったのは、神様の気紛れ。
まともに受け止めた衝撃で、景臣は後方へ吹き飛ばされる。
追撃の刃は、きりもみ回転する景臣の頭上を掠めた。叩きつけられた地面には、崩れ落ちた屋根があった。かつて敷き詰められていたのだろう藁が、景臣が負うはずだったダメージの幾らかを軽減してくれたのは偶然――ではない。
「何もかもが計算通り……おまえ、嫌な男ね?」
眼前で爆ぜた炎を一刀に処した立烏帽子が、唇を歪めて景臣を見る。
空を滑りながら景臣が咲かせた炎は、立烏帽子の髪さえ焦がしていない。なれどその隙に、景臣は起き上がりこぼしの要領で跳ね起き、折られなかった銘無き刀を構えた。
「確かにこりゃ中々の強敵だ」
立烏帽子の不満に付き合うつもりは、景臣には毛頭ない。けれど彼女の云わんとすることは理解していた。
躱せない一撃であることは、端から分かっていた。故に景臣が重視したのは、致命傷を避けることのみ。叩きつけられる地面だって、択んだのだ。神業の如き速さの加護を味方につけて。
「あ、強敵ってのはあんたのことじゃないぜ? そっちだ、そっち」
骨と言う骨が叫ぶ軋みを誤魔化し――幾らか威力を削いだとはいえ、立烏帽子の一撃を喰らったのだ。ダメージが無いはずがない――余裕を嘯く景臣は立烏帽子が握る太刀を指差す。
「それだけの業物を持ちながら、俺達の首を容易く取れねえとは滑稽だ」
「――」
ジィと眇められた金色の眼を、景臣は涼し気に受け流す。
肺腑が吹いた血に彩られた景臣の唇は常より紅を濃くしていたが、そのことに立烏帽子が気付いたか否かは定かではない。
大成功🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
護藤・勇佐季
相手はカスの親玉、そもそものスペックは段違い。しかもご丁寧にヤバ気な武器も携えてる。
なら、手始めにボロカスに言って少しは冷静さを失わ……はァ???
く、くくく……クヒヒ、ヒャーッハハハハハハ!!!
ひひひ……や、やべェ、腹が捩れる!
他者の心を見通す神通力ィ?
……馬ァーッ鹿じゃねえの??
お前らクソカス相手にこっちが考えることなんざ一つしかねェだろ。
【復讐者】の名前の通り!!
復讐だァッ!!!
策を練るのも馬鹿らしい、正面からぶつかってやらァ。
狙うのは相手の刀一点。
残留効果も技能もフル活用した全身全霊の一撃、ちったァ響かせてやる。
……しかし、鳥烏帽子に顕明連か。
あんなのが鈴鹿御前とは思いたくないもんだ。
●天の魔焔
「く、くくく……クヒヒ、ヒャーッハハハハハハ!!!」
喉の奥まで見えるくらい大口を開けて護藤・勇佐季(新宿理心流・g05829)は今にも捩じれそうな腹を抱える。
志ある武士(もののふ)を罠に嵌めるようなカス達の親玉だと、真面目に立烏帽子と相対そうとした一瞬前の己までも、鼻で哂ってやりたい気分だった。
「ヤベー武器、持ってるし。取り敢えずボロカスこき下ろして煽ってやるかと思ったんだがよォ」
ひひ、ひひ。
目頭に涙まで浮かべて、巌が如き男は笑って、嗤う。
「他者の心を見通す神通力だァ?」
片肩を上げて、斜に構え。色素の抜けた髪を搔き上げ、勇佐季は立烏帽子をねめつける。
傍目には、因縁をつけるチンピラだ。が、此処は新宿の裏路地ではなく、平安鬼妖地獄変の寂れた荒れ地。何より勇佐季は【復讐者(ディアボロス)】。
「……何がおかしいのよ」
「何がも何も、全部に決まってんだろ。お前らクソカス相手にこっちが考えることなんざ、一つしかねェ」
不機嫌を顕わにする立烏帽子目掛け、勇佐季は一直線に駆け出す。
スペック違いは承知している――そこを見誤るほど、勇佐季は愚かではない。打って出たところで、打たれるだけだ。反撃の隙さえ与えられないだろう。
しかし、それは。正面からぶつからない理由にはならない。
「俺は復讐者だ。つまり、てめぇらを前に頭ん中は、復讐一色だァッ!!!!」
策なぞない。むしろ練るのも馬鹿らしい。
赤地に白のだんだら羽織で風を切り、勇佐季は立烏帽子の間合いへ跳ぶ。
抜かれた刃が、真横に払われるのを見る。そのまま降れば、腹の臓物をそこたら中にぶちまけることになるだろう。だから一点、立烏帽子が握る刀へ復讐の炎を集約する。
(「顕明連……か」)
交錯の瞬間は、走馬灯のよう。
コマ送りの視界に立烏帽子の一閃と、寸ででぶつけた写し刀が散らす火花を映しながら、勇佐季は天の魔焔と称される鬼女を観た。
(「こんなのが彼の鈴鹿御前とは、思いたくないもんだ」)
明らかにされたキーワードから連想する名に、勇佐季は剣圧に吹き飛ばされながら辟易する。
果たしてそれが真実か否かは未だ謎。
なれど勇佐季の愚直な男気が、立烏帽子の琴線に触れたことは確かであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】がLV3になった!
効果2【ラストリベンジ】がLV2になった!
藤隠・霜志
(サポート)
「僕は、、、強くならなくちゃいけないんだ。」
『強くなる為なら手段を選ばない』と固く誓い、懸命に頑張っている少年。
重度の睡眠不足で目に濃いくまができており、基本的に目つきが悪い。本人には悪気がない。
眠気覚ましや集中する為にミントタブレットは手放せない。
自分が傷つくことにはあまり気にせず、目的遂行を重視。
基本的に前衛で、硬化して硬く鋭い腕(手)等を使った体術で戦うことを好む。
「このほうが僕が強くなってることが実感できるからな」
もちろん、状況に合わせて行動し、無理に我を通したりしない。
目的遂行が一番重要だと思っている。
目的失敗に繋がらなければ、ネメシス形態になることに抵抗がない。
アドリブ、絡み歓迎。
●焔の尾、立烏帽子の置き土産
「――……、まったく。どいつもこいつも、このアタシの一刀を耐え抜くなんてね!」
立烏帽子が声高な快哉を上げたのは、ディアボロス達とまみえた直後。
それまでの不快も不機嫌も吹き飛ばし、立烏帽子は居丈高に云い、アグレッシブな光を金色に燃える瞳に灯した。
「いいわ。言った科白の責任を取らせてあげる。だから今日は殺さない」
くるり。舞うように立烏帽子が身を翻す。
その背を追いかけたいという衝動は、誰の胸にもあったろう。だが追い縋っては、『責任を取る日』が永遠に来ないのも理解できた。
斬り結んだ者らの意図を察したのだろう女は、ご満悦気に鼻を鳴らし、軽やかに地を蹴る。
「でも、簡単には帰してあげないよ。さぁ、お前たち。存分に遊んであげな!」
三振りを佩いた女が退く。代わりに、静寂に浸されていた集落跡がざわめき、そこかしこから金色の小鬼が湧き出た。
「っ、お前たちが喰ったのか――っ」
鋭い牙に、膨らんだ腹。あさましく欲に塗れた小鬼の姿に、藤隠・霜志(鬼人のカースブレイド・g01231)が駆け出す。
小鬼の向こうに、怪しげな目の妖がいる。おそらくあれを斃さぬ限り、この地から帰還することは能わぬだろう。とは言え、忠治の状態を思えば小鬼たちの駆逐に全力を注ぐ必要はない。
「僕がみんなを守る!」
濃いクマに縁どられた目の下を手の甲でぐいとこすり、目覚ましのミントタブレットを口に放り込んだ霜志は、小さい粒を噛み砕くと同時に全身を硬化させる。
いち早く飛び出した霜志に、小鬼たちは喜々と群がった。小さいながら鋭い爪が、霜志の赤茶色の肌を搔く。
護りに特化したとはいえ、霜志に痛みがないわけではない。鋼を浅く削られるが如き不快感に、霜志の悪い目つきがますます険しくなる。
けれど、霜志の志は折れない。
目的完遂こそ、霜志の最優先。此処で霜志が小鬼たちを引き付ければ引き付けるほど、他のディアボロス達は目の妖――アヴァタール級のクロノヴェーダと遣り合い易くなるはずだから。
「僕は、これくらいじゃ、負けない。僕は、もっと、もっと、強くならなくちゃいけないんだ!」
左足で踏ん張り、右足を蹴り上げる。突き上げを喰らった小鬼の躰が宙に浮く。その首を霜志は鷲掴むと、鬼の膂力で握り潰す。そしてその骸を振り回し、手近な数体をまとめて叩き伏せた。
愚直な戦いぶりだが、それだけ手応えを強く実感できる。器用とは言い難いかもしれないが、霜志はこの戦い方を好ましく思っていた。
「立烏帽子の配下だろう? 容赦はしない」
道を拓くよう、霜志は雄々しく奮戦する。
成功🔵🔵🔴
効果1【建物復元】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
目の妖への手は届く。
早期決着の為に走っても良い。
或いは、霜志と共に小鬼たちを蹴散らすのに尽力するのも手だ――小鬼たちこそ、忠治の仲間たちの亡骸を蹂躙した張本人であろうから。
既に立烏帽子の姿は見えない。
今のディアボロス達に出来るのは、確実に生き残り、立烏帽子とのいつかの決戦の為に力を磨くこと。
ただし、目の妖を侮るなかれ。
相手は忠治の心さえ蝕んだ恐怖の怪。
金刺・鞆
……もどかしい。強敵をみすみす見送ることしかできぬ弱さが、とても、もどかしい。
なれど、いつか決戦の場は整うはず。今は目の前の敵に集中せねば。これらは忠治さまの、かの仲間たちの仇。力を貸すと、約束いたしました、ゆえ。
腕は動きますが……やはり先の一太刀、実に重く……流血のせいか、やや鈍い、か。
いぬは、無事ですか。なれば、手伝って。先んじて飛び出し、敵をあつめて。牽制程度の雷撃はゆるします。なれど、おまえが囲まれないよう、急ぎこちらへ走って。攻め手はともが担います。
ひ、ふ、み……最大限、巻き込めるだけ。水に捉え、流し、溺れさせる。それ以上は【水源】の流れも用いて、あばたーる級との分断を試みましょう。
相原・相真
…この鬼より危険な敵はいる
でも、いまここでするべきだと思うことはある
敵に挑む前に【託されし願い】を発動するために忠治さんに呼びかけ
「忠治さん! 俺たちを、信じて!」
改めて言う必要はないかもしれないし、
逆に何を言っているのかわからないかもしれない
でもどうか信じてほしいです
忠治さんの思いと一緒に、彼の仲間の仇を討つために
発動出来たら、敵の群れに突っ込んで、
[フェイント・残像]で攪乱しながら[強打]で攻撃していきます
証明します
戦おうと立ち上がった忠治たちさんの思いは無意味なんかじゃないんだと!
藤長・桐生
多対多の戦いなら不意打ちなどもできるだろうが、ここは真正面からぶちのめすとしよう。さあ弔い合戦だ
そして次に立烏帽子に会う時のためにも、もっと強くならなければ。…あの鬼と斬り結び、私はまだ血気に進んでしまっているか。フフ、これではまるで恋焦がれる少女子だな
敵を鳴鏑で斬り裂き、当身で打ち砕く。組み打ちに持ち込んだら首を折るか、鎧通しを抜いて急所を断ち切る
そして頃合いを見計らって宇多の松原を使う。敵勢が守りをおざなりにし、そして宇多の松原の間合いに入った一点の隙を突き、まとめて一刀両断しよう
黄金か…あいにく「光り物」とはあまり縁が無くてな。これで満足してくれるか?(自分の「刀」を見やりながら)
●弔い
真昼の空に、討つべき星は遠ざかってしまった。
(「……もどかしい」)
哄笑の幻聴を耳朶に、金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)はきゅっと唇を噛む。
口惜しくないわけがない。齢七つに届かぬとも、鞆の心は一人前のディアボロスだ。
ここで立烏帽子を討てたなら、きっとこれから先に生まれる悲劇の幾らかを防ぐことが出来るのだろう。だが、それだけの力が、今の鞆らには――無い。
(「……いいえ、いいえ」)
ジェネラル級の一撃を受けた身体は、ひどく重い。特に腕は感覚が迷子になったままだ。
「今はおよばずとも、いずれかならず」
けれども鞆はディアボロスだからこそ知る。一瞬たりとて、立ち止まってはならないことを。
「何より、忠治さまのお仲間のために……!」
長い袖の一部を引き裂き、鞆は腕にきつく巻く。応急手当にすらなりはしないが、血が止まってくれさえすれば良かった。そうして鞆は、弾む鞠のように小鬼の群れへ駆け出す。
「いぬ、いぬ。うごけますか?」
勢いをつけすぎたせいか、鞆の足はもつれた。しかし転ぶより早く足を前へ進めた鞆は、難を逃れさせたモーラット・コミュを懐から抱え上げる。
ひょいと顔を出した毛玉は、思った以上に元気そうだ――ある程度の衝撃は喰らったろうに。
だからか、鞆が「手伝って」と請うまでもなく、鞆の手を離れた。
ぽん、ぽん、ぽふん。
『あれは、なんだ?』
『黄金、かくしてるか?』
殺伐とした景色に不似合いな跳躍に、小鬼たちの視線が集まる。
『それ、つかまえろ』
『つかまえろ、つかまえろ』
一体が、いぬを追い駆け始めれば、あとは芋づる式だ。瞬く間に、いぬは小鬼たちに囲まれる。
(「ひ、」)
伸ばされる手を、いぬはバチンと雷撃で弾いてしのぐ。
(「ふ、」)
とは言え、いつまでも躱し続けられるものでもない。
(「み、……よ、いつ、む……」)
本当はすぐに救い出したい。その衝動を鞆は理性で抑え込み、機を計った。全ては忠治との約束のため。
(「忠治さまへ、力をお貸しするのです」)
「忠治さんっ!」
いぬが引き付けた小鬼たち目掛け、鞆がどうっと波濤を浴びせかけた時。相原・相真(人間のガジェッティア・g01549)が腹の底から忠治を呼んだ。
「如何した、相真殿っ!?」
火急な要件かと、仲間の骸を戦場(いくさば)から遠ざけようとしていた忠治が顔を上げる。
その反応ぶりは顕著で、忠治がディアボロスたちをどう思っているかがよく分かった。
彼は、ディアボロスのことを間違いなく信じている。己より年若い者たちに守られることを申し訳なく感じながらも、自分より明らかに強い者たちを認めている。
(「今さらだったでしょうか? いえ、でも――」)
「俺たちを、信じて!」
改めて求める必要のない台詞だったかもしれないという躊躇をかなぐり捨て、相真は思いの丈を顕わにした。応えは、無論。
「嗚呼、信じている。貴殿らに、我等が命運を託させて頂く。だから必ず、勝たれよ!」
(「……ああ」)
間髪入れぬ全肯定に、相真の内側でぐっと感銘と決意が膨らむ。
託された願いに、相真の魂が奮い立つ。
相真は決して饒舌な性質ではない。むしろ淡々と語らう、十七が間近の少年だ。どんな言葉を忠治にかけるのが正解かなんて、分からない。しかし――。
(「聞けて、良かった」)
信じられている、という確信が、相真の背を強く押す。忠治の想いを共に連れて征くのだと、意識が冴え昂る。
「80%、100%、……120%! 行きます……!」
限界を超えた出力に、機構腕が光を放つ。そのエネルギーを自らの裡へと相真は取り込むと、先駆けたディアボロス達が引き付ける小鬼の層へ直進した。
不意の肉薄に数体の小鬼が気付くが、回避行動をとられる前に添う間はありったけを込めた拳を叩きつける。
頭蓋が砕けた小鬼は、一瞬で落命した。だがその頽れる様を見届けることなく、相真は更に小鬼たちへ打ちかかる。
(「小鬼たちは、取るに足らない雑魚ですが――討ち漏らすわけには行きません」)
逃せばまた他所で凶行に走るかもしれない。それは望まない。悲劇をひとつでも無くしたい。一人でも多くの人に、日常を謳歌して欲しい。
「俺たちが証明します。戦おうと立ち上がった忠治さんたちの思いは無意味なんかじゃないんだと!」
『ぎゃっ』
辛うじて相真の蹴りを掻い潜った小鬼が、眼前に迫る白刃に目を見張った。しかし短い叫びは断末魔と化す。
「そうだとも。さあ、弔い合戦の始まりだ」
真一文字に薙いだ一閃で小鬼の首を飛ばした藤長・桐生(人間の鬼狩人・g05834)はぐるりと肩を回し、眼差しを獰猛に眇める。
「遠慮なくかかって来い」
体を開いて、桐生は小鬼たちの襲撃を誘う。
多対多の戦場だ。不意を打つのは容易い。けれどこれは忠治の仲間の為の弔い合戦。正面からケリをつけることにも意義がある。
「殺鬼」
馬鹿正直に誘いに乗って、掴みかかって来ようとする小鬼を、桐生は正面に見た。
黄金を欲する鬼だというが生憎、桐生には持ち合わせがない。光り物といえば、携えた刀くらいなものだ。
だから。
「宇多の松原」
これで満足しろと云わんばかりの勢いで、桐生は鬼狩人用の大刀を軽々と閃かせる。
狙いと定めた一のみならず、切っ先の軌道上にいた複数体が、まとめて斬り伏せられた。
「――逃がしはしない」
劣勢を悟った小鬼が身を翻すが、桐生はそれを許さず間合いを詰める。なれど次手は大刀に非ず。
身を屈めて肩を当てに行き、零距離の間合いから首筋を鎧通しで搔き切った。
傍目には、押し負けた小鬼が尻もちをついただけに見えたはずだ。数が入り乱れた状態なら猶の事、状況を正しく把握することは困難になる。つまり桐生は大技と小技を使い分け、小鬼の油断を引き出し、千載一遇の好機を自ら創り出す。
(「私は、もっともっと。もっと、強くならなければ」)
小鬼たちを自在に翻弄する桐生の脳裡にあるのは、立烏帽子の顏。
あの鬼と再び相まみえた時、正面から斬り結ぶ為に。あの首を、取る為に。
(「これではまるで恋焦がれる少女子(おとめご)だな」)
己が熱望ぶりに口元を「フフ」と和らげ、桐生は血気盛んに小鬼たちを屠って、屠って、屠って、屠る。
戦いの主導権は今や、完全にディアボロス達のものだ。
なれどディアボロス達に一匹の小鬼も赦すつもりはない。
蹂躙の報いは、蹂躙。
目の怪は、その様を具に観察する。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水源】がLV2になった!
【託されし願い】LV1が発生!
【壁歩き】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV3になった!
鐵・真鉄
心が折れちまったのかい。
錆びた刃の如くぽっきりと。
アタシには関係の無い話だねぇ。
アンタの気持ちも決意も何もかも、そこで終わっただけ。
違うかい?
常人なら死を目の当たりにして折れるのは当たり前かもしれないけどねぇ。
置いておこうかい。
アタシは底なしの鬼。
アタシの目の前に立ちはだかる此れを粉々にするまでよ。
隠れ鬼遊びかい。
アタシに似合いの遊びだねぇ。
けど残念。アタシは逃げも隠れもしないさ。
御前が隠れておいで。
光る眼でアタシを殺せるものなら殺して御覧。
その目を鬼の手で抉ってしまおうかねぇ。
アタシは死なない。何度だって立ち上がる。
膝何か付きやしないよ。
●踊る恩讐
滅せられた小鬼は、沸いた数の半分と少しくらいだ。つまり廃墟後にはまだ小鬼がぞろぞろと徘徊している。
が、鐵・真鉄(鬼人の鬼狩人・g00239)はそれらを気にも留めない。
(「心が折れちまったのかい、錆びた刃の如くぽっきりと」)
開けた道は進むのみ。一歩ごとに目の怪へと加速する真鉄の胸に、視界の端に映り込んだ男に対して、影を落とすものは何もない。
唯一あるとすれば、聞き及んだ状況くらい。今の忠治の眼には光が差してはいるが、それは真鉄にとっては些末事だ。
忠治を想い、忠治の為に戦うディアボロス達は美しい。なれど――。
(「アタシには関係の無い話だねぇ」)
親しき者の死を目の当たりにして、心折るのは常人の証。
その者を捨て置けないのも、心あるものの常。
では無関係だと目も呉れぬ真鉄は何か? 答は簡単、ただの鬼。底なしの、鬼。
(「アタシは目の前に立ちはだかる此れを、粉々にするまでよ」)
黒い綿帽子に戦意のみを孕み、真鉄は目の怪――空目へ肉薄する。
情を見せぬ女の到来に、じろ、と中空に浮かぶ眼が焦点を合わす。辺りを漂う他の小さき眼もそれに倣った。途端、聲が響く。
『かくれぬのか』
『かくれぬのか』
『『『かくれぬのか』』』
異様な景色に、重なる聲の異様な圧。ただ人ならば、身の毛もよだつ思いをしただろう。しかし真鉄の琴線に触れるものは一切ない。
「隠れ鬼を所望かい? なら、御前が隠れておいで」
くすり。鮮血めく紅をさした唇に優美な弧を描かせ、真鉄は黒鉄とも黒曜とも耀く腕に自身の力の一切を集約させる。
「アタシは逃げも隠れもしない」
しなやかに地を蹴って。飢えた獣のように、凶器と化した腕を伸ばす。間近で眺める眼は、やはり気味が悪いが、真鉄にとっては矢張り其れだけだった。
『みつけたみつけたみつけたみつけたみつけたみつけた』
「隠れてないんだ、見つけて当然だろう。ほら、アタシを殺せるものなら殺して御覧?」
壊れた機械の如く一語を繰り返す空目を挑発し、放たれた金色の光を全身に浴びながら、真鉄はけぶる睫毛に縁どられた眼を鷲掴み、爪を立てる。
誰かの為の先駆けである心づもりは真鉄にはない。結果、空目が他のディアボロス達の観察が覚束なくなったとしても、だ。
「アタシは死なない」
跳ねて、踊って、光を浴びて、爪を繰り出し。傷に塗れながらも、真鉄は決して膝をつかない。
大成功🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
ユーベリアル・ヴァルトグラーフ
(サポート)
サポート参加
■アドリブ・連携歓迎
■特徴
剣を封印した騎士。
故郷であるキングアーサーでの敗北にて仕えていた王より授かった聖剣を失う。
誓いを違えぬために、今は剣を用いずに戦いに従事している。
■口調など
一人称:私
敵味方問わず、誰に対しても紳士的な口調で接する。
敬称として殿・卿・嬢・くんを好んで使用。
■戦法
討伐戦や防衛、救助活動を得意とする。
■パラドクス
自動人形ブランクに契約中の妖精を融合させる秘術を使う。
妖精人形の操作には糸を用いないため、ある程度の独立行動が可能。
※ただし、術者によるサポートがない場合は能力が低下する。
「この戦いが新たな騎士道の道標となり得るか、見極めさせていただきます」
●救援
枯野に血の匂いが濃く漂う。
状況を即座に察したユーベリアル・ヴァルトグラーフ(天籟の妖精人形遣い・g00107)は、蠢く小さな影をひとまず意識の外へと追いやり、妖しい光の瞬き目掛けて走った。
人ならざる怪異と、一人の鬼人の女が相対している。
アヴァタール級とサシで遣り合う鬼人の女は、膝こそつかないが、怪我の程度が尋常ではない。
「――失礼」
紳士の礼節でもって、ユーベリアルは二者の間に割って入ると、真白に輝く盾を構えた。
「お手伝いさせて頂きます」
にこやかな微笑みを口元で描き、ユーベリアルは襲い来た眩い光を盾で受け止める。そして光の向こうに、歪な目の怪異を視た。
「貴殿がこの戦場の要――ですね」
女の方を見返らないまま、ユーベリアルはじりっと後退する。
反撃を手控えたユーベリアルに対する追撃はなかった。代わりに、視線をぶつけたままの目の怪異――空目は、乱れの一切ないユーベリアルの言葉運びに、少しだけ不思議そうに睫毛を揺らしている。
(「私の出方を窺っている――そういうことですか」)
ユーベリアルの推察は、おそらく正しい。確信はないにせよ、時間稼ぎが許された空隙を、ユーベリアルは存分に活かす。
防衛や救助活動は、ユーベリアルの得手とするところだ。鬼人の女を下支えしたまま、空目の取り巻きらしき小鬼たちの殲滅まで耐えるのに難は無い。
(「およそ五分。問題ありません」)
「展翅開闢。刃紋を呼び醒ませ、ブランク」
唱えの句は端的に。途端、自動人形【ブランク】が、浅葱色の羽織をまとった姿へと転じる。
「近接の抑えは任せました」
契約妖精【キケ】を転写され、水属性の力を得たブランクは、ユーベリアルの命に従い、空目との間合いを一気に詰めた。
だんだら模様の袖を軽やかに翻し、ブランクが空目へ太刀を薙ぐ。
太刀は、剣だ。そして剣とは、ユーベリア自身は扱いを封じた武具だ。それはかつて仕える王より賜った聖剣を失ったが故の自戒。
「この戦いが新たな騎士道の道標となり得るか、見極めさせていただきます」
剣を振らぬ騎士は、戦場に凛然と立つ。
人と、人の道を、正しく守り抜く為に。
成功🔵🔵🔴
効果1【水源】がLV3になった!
効果2【ラストリベンジ】がLV3になった!
護藤・勇佐季
※共闘・アドリブ歓迎
チッ、カスが逃げるのをそのまま見てンのは癪に触るぜ。
だがよォ……てめェらは1匹残さずブチ殺す!
憂さ晴らしに付き合えやァッ!!
まずは取り巻きを駆逐だ。
跳んで突っ込んで【新宿理心流・袂墜】で攻撃。
敵陣ど真ん中で暴れるぜ。
残留効果もある、こいつら程度なら纏めてブチのめしてやる。
仇打ちなんて高尚な事考えちゃいねェ、だが容赦なんざこれっぽっちもする必要ねェ。
「オラ死ね!直ぐ死ね!!1匹残らず死ねェッ!!!
「首置いてけやァッ!!」
「何抵抗しようとしてんだカスがッ!!ゴミより惨めに刻んでやる!!
「テメェら纏めて、地獄に叩き堕としてやるっつってんだよォ!!」
花鶴・景臣
こりゃ肋の数本は逝ったか?
まあ、動けりゃ後はどうとでもなる
――こいつ等だけは、潰し尽くさないと気が済まねえからな
愛刀を揮い、餓鬼共と斬り結ぶ
慈悲なんてくれてやる心算はない
込められた呪詛で苦しみながら逝っちまいな
…然し、これが黄金への執着心か
火力上昇は勿論だが、耐久力がくそ忌々しい
それでも理性を失っているのなら
観察を怠らなければ受け流しや回避も容易になる、筈
残像を使えば、そっちに餓鬼の気が逸れるかも知れねえ
そこを狙って不意打ち、暗殺を試みる
他の復讐者とも死角は可能な限り補い合いつつ
襲われそうなら援護は惜しまず
倒した敵は炎で燃やす
中には忠治の仲間を喰った奴もいるんだろ?
…一寸した火葬みたいなもんだ
●葬る
「オラ死ね! 直ぐ死ね!! 1匹残らず死にさらせェッ!!!」
荒ぶる護藤・勇佐季(新宿理心流・g05829)は、おおよそ堅気に見えぬ。だが勇佐季は余人に与える印象なぞ露も気にかけず、路地裏のチンピラよろしく小鬼たちへ白刃を閃かせる。
煮えくり返った腸は、しばらく鎮まりそうにない。かろうじて人心地つくとしたら、妄執の権化である小鬼たちを屠り尽くしてようやく、といったところだろう。
(「ッチ」)
蓋を出来ない胸糞悪さに、勇佐季は内心で舌を打つ。
瞼の裏には、飄々と去る立烏帽子の後姿が焼き付いたままだ。アレこそ、諸悪の根源。討つべき災厄の主。
(「カスが逃げるのをそのまま見てンのは癪に触るぜ」)
「――……、ッチ」
ひとつ、深く呼吸を置いてみたが、やはり勇佐季の心に凪は訪れず。ついには物理的にも舌が鳴った。
「っつー、ワケでよ。憂さ晴らしに付き合えや!! てめぇらは一匹残さずブチ殺してやる!!」
物騒な台詞と共に、骨太なガタイが宙へ跳ねる。ズン、と低い地響きをたてて降り立つのは、小鬼たちの群れのど真ん中。
「何抵抗しようとしてんだカスがッ!!」
気迫に押されて逃げ出そうとした小鬼の首根っこを掴み、豪快に振り上げ、周りの数体を巻き込みながら地面へ叩きつける。
「ゴミより惨めに刻んでやる!!」
起き上がる隙は与えない。空いた手に勇佐季は柄を握ると、即座に反りの浅い刀身を真横に薙ぎ払った。
「首置いてけやァッ!!」
ごろり。一体の小鬼の首が転がる。流石に、二体、三体とまとめて屠ることは出来ないが、鍛えられた地鉄は、刃毀れさえしない。
「まったく、豪快なもんだな」
立烏帽子の一撃を受けたのは同じだろうに、その余韻を微塵も感じさせぬ勇佐季の猛闘ぶりをみせつけられ、花鶴・景臣(灰に帰すまで・g04686)は呆れたように天を仰ぎ、滲みるように痛み続ける胸をわざと強く押す。
ぐっとせり上がった痛みに、咽そうになる。
(「こりゃ肋の数本は逝ってるな――だが、それが何だ」)
十代半ばの肉体は、しなやかではあるが、強度は成人のそれに及ばない。けれど、痛みは堪えられる。
「要は動けりゃ構わないってな」
歯を食いしばって、景臣は地を蹴った。途端、吹き出した冷や汗は乾いた風に呉れてやる。
「どう足掻いても、お前等だけは潰し尽くさないと気が済まねえからな」
身を低くすれば、小鬼たちと視線の高さが合う。赤くぎらつく眼は視線を読みやすく、景臣に小鬼たちの挙動を先読みさせた。
「苦しみながら、逝っちまいな」
下がり藤の透かし鍔に小指球をあて、小鬼の肩口に突き立てた刃をぐいと押す。そして注ぎ込んだ呪詛に、耳障りな悲鳴が上がった。
『いたいいたいいいい、おれをころすなあああ』
「……さっさと諦めちまえばいいものを」
間合いを取り直した景臣は、がむしゃらに暴れ出した小鬼を冷めた目で見る。
とっとと生きることを放りだせば、楽になれるだろうに。浅ましい黄金への欲が、小鬼を無為に生き永らえさせる。その分だけ、呪詛に蝕まれる苦痛を味わうことになるとも気付かずに。
「ま、自業自得か」
小さく踏んだサイドステップで景臣は残像をひとつ生むと、いまわの際の小鬼への置き土産にする。適当にあしらわせれば、景臣の次手の邪魔になることもない。あとは勝手に自滅するだけだ。
「テメェら纏めて、地獄に叩き堕としてやるっつってんだよォ!!」
景臣がふと意識を後方へ遣れば、勇佐季が力技で2体の小鬼を捻じ伏せていた。さらに視野を広げると、集落跡に余白が増えている。
湧いた小鬼の数は、もう両手の指で事足りていた。数分もせぬうちに、狩り尽くしてしまえるだろう。
「一丁前に不意打ち狙ってんじゃねぇよ」
勇佐季の背後をつこうとした小鬼目掛けて疾駆しながら、景臣は殲滅を確信する。
『ひいい、くるなくるな。おうごんいがいは、くるなあああ』
「そんなに邪険にしてくれるな。天邪鬼になりたくなる」
揮う刃に、禍つ力が乗って。羽のような軽やかな奇跡の果てに、おぞましい呪いが花開き、善意の命を喰った鬼を生き地獄に落とした。
粛々と炎が燃える。
小鬼の骸を苗床に煌めく赤は、不思議と清浄さに満ち溢れていた。
「おい、何やってんだ。さっさと親玉つぶしに行くぞ」
最後のひとつに炎を灯した景臣の背を軽く叩き、勇佐季は戦いの先を促す。
「――嗚呼、そうだな」
何事もなかったように上向いた景臣の横顔に、勇佐季は年下の少年の意図を正しく悟る。
此れは、火葬だ。
小鬼たちに喰われた、忠治の仲間たちへの最期の餞。
(「無事に還れよ」)
仇討ちなんて高尚な事は考えていなかった勇佐季も、昇る煙の果てにふと祈る。
――残る敵は空目一体のみ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!
珠々院・アンジュ
※連携・アドリブ可能です。
「敵ですね。殺しましょう」
無表情で淡々と喋りますが無口ではありません。
他の人ともコミュニケーションは取れます。
敵に対しても淡々とした口調ですが荒くなります。
成功のため自身の持てる技能は惜しみ無く使います。
表情には出しませんが、相手を呪詛で侵食することに愉悦を感じています。
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。自身の怪我は疎く気にしません。
他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●呪いへ呪いを
灯された弔いの火が、珠々院・アンジュ(エントゾルグングフルーフ・g05860)の病的なまでに白い肌をも、薄い血の色に染める。
「敵ですね」
だが、アンジュの口からまろび出る言葉に感情の起伏はない。
「殺しましてしまいましょう」
細く息を吐くだけのような唇の動きで抑揚なく無慈悲を宣告し、その淡々ぶりが嘘のような加速を瞬間的にアンジュは得る。
「復讐すら生ぬるい――悶えろ、苦しめ」
灰色の髪を風のようになびかせたアンジュは、気付けば空目の間合いの内。
「醜くのたうち回れ」
『みつけたみつけたみつけたみつけた』
呪いに塗れたアンジュの手が空目の眼球に触れるのと、不気味な単眼が禍々しい光を放つのはほぼ同時。
躱す予知がないのは、双方共に。
不遜な美を有す眼は呪いに淀み、全身を焼かれたアンジュの息は上がる。それでもアンジュの足は止まらない。
「復讐すら生ぬるい」
浅い呼吸を繰り返すアンジュの唇が、うっすらと笑みを模る。
自身を蝕む痛みに、アンジュは興味を抱かない。むしろ痛みを感じているかも定までは無い。今のアンジュの胸にあるのは、朧月が如き輪郭の定まらない愉悦。空目を呪詛で蝕むことが叶った、達成感に似た何か。
朽ちかけの布を巻いただけの足で地面を蹴って、四肢を覆う黒印を顕わにし。アンジュはひたすらに空目を呪う。
この地で祓われて尚、空目の根源が永劫に苛まれ続けるように。
成功🔵🔵🔴
効果1【隔離眼】がLV2になった!
乂八・南
決心がつかなかったなんて言ったら
情けないって笑われるかな
命の重さを考えた時
かける言葉が見つからなかったなんて
きっとただの言い訳だ
描く一筆
俺はまだ弱いから
その力に縋ってしまう
鉤爪で、牙で一撃を狙うけど
攻撃を受け倒れるわけにはいかないから
最後にはお前を盾にしてでも
共に戦ってくれる相棒がいなくても
駆けなきゃいけないんだ
俺も、志を持った復讐者のひとりなんだから
例え一度は心が折れたとしても
彼は強かったんだろう
――俺も強くなりたい
我武者羅にはなれない
それで勝てる相手じゃないと分かるから
相手の視線を観察して動く時を図る
狙うは眼球
視界がとじる感覚を、痛みを知ってる
多分、その時隙をつける
相原・相真
アドリブ・連携歓迎
後はこいつのみ
不気味な相手ですが、
きっちり終わらせますよ!
残留効果2は全て使用
[観察・看破・臨機応変]で冷静に状況を見ながら戦闘
素早く敵に接近し、[強打]で思い切りぶん殴ります
敵からの攻撃は[精神集中・光使い]で正確な攻撃を見極め防御
そんな攻撃にひるむものか
俺たちの覚悟を、なめるな!
戦闘が終わったら忠治さんと少し話します
彼の仲間は、どこか運んであげたい場所があるんでしょうか
埋葬をするなら手伝いたいです
…本当は、もっと早く来れたらよかったんですけど
(忠治さんが俺たちのことを忘れてしまうのはわかっているけど、そのうえで)
忠治さん、どうかお元気で
…またいつか、お会いできますように
花鶴・景臣
間近で見れば見るほど気色悪い目玉だぜ
敵の挙動を具に観察
奴の攻撃が視認範囲全域に及ぶなら
瓦礫は勿論使える物は全て使う
暗殺の要領で息を潜め、地形を利用
少しでも敵の視線から逃れ、敵に接近を試みる
相手が誰であれ慢心も油断もしてやる心算はない
襲い来る光線は神速反応で極力回避
炎を放った上で視界を遮り、残像で念押し
兎に角デコイを増やしていく
後は復讐者と連携し、空目の攻撃を誘導
不意打ちフェイント何でもござれ
ナイフ投擲で隙が生じるか試す価値はある
立ち止まりはしねえ
最後まで悪足掻きするだけだ
…火加減はどうだい?
遠慮すんな、房水が蒸発しきるまで幾らでくれてやるよ
炎を纏い、得物を手に捨て身の一撃を
…これで、復讐完了だ
●明日への約束
夜色の羽根飾りがついたリアライズペンを、乂八・南(WONDERFUL LIFE・g00139)は空へ素早く走らせる。
「飛翔のち、落雷!」
無意識に張った声は、自分の怖気心を消し飛ばすためだ。
「……ごめん、ね」
描き、実体化させた翼竜へと飛び乗って、南は鱗に覆われた背をそっと撫でながら、そろりと詫びる。
(「俺はまだ、弱いから。この力に縋って、しまう」)
地上に点々と燈る炎に、南はぐっと奥歯を噛み締めた。橙色の光は全て、命であったものの残骸。喰われ、喰らった者の成れの果て。
「小僧! 来るぞ!!」
「っ!」
下方から投じられた警鐘は、この地で唯一生き残った忠治が発したものだ。その冴えた声に南は息を飲み――裡に澱んだ靄を自らの意思で払拭する。
「ありがとう! でも、下がってて!」
ぐんっと翼竜に身を傾けさせての急旋回で、取られた背後を奪還し、南は異様な見目の空目と正対した。
(「決心がつかなかった、なんて言ったら。情けないって笑われるかな」)
忠治にかけるべき言葉を探すうちに、戦いは佳境に入っていた。
多くの仲間を一度に喪った人。一番強いはずなのに、誰も守れなかった人。慙愧の念に堪えかねて、心を折ってしまった人。
考えれば考えるほど、言葉探しは迷子になった――けれど。
(「全部、言い訳だ」)
命の重さを考えた時、かける言葉がみつからなかったなんて、ただの言い訳。認めてしまえば、足枷は失せる。
「征こう!!」
――クルウウウゥ!
『 』
丸いフォルムの嘶きが、空目の怨嗟を掻き消す。攻撃そのものを阻害できたわけではないが、大事な相棒の気概が南をますます奮い立たせた。
「負けるもんか」
空目が放つ怪光に、翼竜を真正面からぶつける。それが最大ダメージを空目に与える最適解だと南が判断したからだ。
(「俺も、復讐者だ。頼りっぱなしの相棒がいなくなったとしても、駆け続けなくちゃいけない」)
覚悟を腹の真ん中に据え、南は翼竜に光の中を突き進ませる。攻撃の直後に隙が出来るのは戦いの定石。それが本体そのものから繰り出されるものなら、好機の訪れの確率は非常に高い。
(「――俺も、強くなりたい」)
「そこだあっ!」
再起した忠治の強さに倣い、気迫を吐いて南は前進を続け。ついに空目の眼球のど真ん中に、傷だらけの翼竜の鋭い爪を突き立てさせた。
『ひいいいいたいいいいいい』
「痛いだけでは済ませませんよ」
降下する空目の落下点。そこへ相原・相真(人間のガジェッティア・g01549)が素早く滑り込む。
不規則に散らばる小さな目。そして苦痛に身悶えているのだろう空目の不規則な回転を、相真は切り結ぶ一瞬まで具に観察した。
不気味な相手ではあるが、クロノヴェーダだ。逐一、形状までは気にかからない。
「きっちり終わらせます!」
『ざんねんそれはみまちが――』
「残像だろ? それくらい、理解ってるんだよ」
押し込めていた怒りを顕わにし、相真はふりかぶった機構腕に全身全霊を込める。
敵の捕捉率は最大限まで上がっていた。空目の動きを見極めさえすれば、如何様にも対応は出来る。
左足を軸に、相真は右足で地を軽く蹴った。加える回転は、45°未満。そこで相真の動きを見切ったつもりの空目を捕らえる。
『なななな、なな』
「俺たちの覚悟を、なめるな!」
驚愕に震えながらも発せられた光ごと、相真は拳で打ち砕く。
相真渾身の一撃を喰らった空目は、ごろごろと無様に地面を転がった。その転がりを止めたのは、花鶴・景臣(灰に帰すまで・g04686)だ。
「間近で見れば見るほど、気色悪い目玉だぜ」
空目を踏みつけた踵を地へ戻し、景臣は空目を睥睨して間合いを取り直す。その一瞬後に、景臣が居た場所に光が迸った。
「油断大敵、当たり前だろ?」
『くそうくそうくそうくそうみつけたのにみつけたのにみつけたのにいいいいい』
「だから、そういうのも要らねぇよ」
『ぼわああっ!?』
ナイフを薙ぐのに近い動作で景臣は炎を放ち、空目の視界を赤く染める。
炎そのものに威力はない。ただの目くらましだ。しかしそれで十分、事は足りる。
空からは南が迫っていた。彼が落とす影も、景臣が起き去る残像も、周囲の状況を正確に把握し得ない空目に混乱をもたらすだろう。
「瀕死だからって、手は抜いてやらない」
念には念を重ねる。全ては、確実な終焉の為。復讐を成し遂げる為。
「――っち」
折れた肋骨が刺さったのか、景臣の肺は酸素を取り込むのも精一杯だ。だが苦痛の一切を景臣は無きものとする。
(「立ち止まりはしねぇ」)
痛みを感じるのは、生きているから。
(「俺は、生きている。俺だけ、生きている」)
回り込んだ空目の背面。敢えて突っ込んだ瓦礫の中から、景臣は宙へ跳ねた。
空目の周囲に漂う小さな眼が景臣を見返る。それらの注意は、投げナイフで引き寄せた。
「――燃え尽きろ」
着地に合わせ景臣は、空目の正面から炎の塊を叩きつける。
『ひ、ひ、ひひひひひ』
「よく分かってんじゃねぇか……火加減はどうだい?」
そこらに転がっているような鉄パイプを媒介にした炎は、猛り狂う紅き地獄。
『ひいいいいい!!!』
「遠慮すんな。幾らでもくれてやる」
苦悶に見開かれた巨大眼がなけなしの光を打つ。が、景臣は一歩も退かずに、尚もクロノヴェーダを灼く炎を見舞う。
この地に、我が身を省みる者などいない。復讐者に在るのは、成し遂げる意思のみ。
もうもうと水蒸気があがる。空目の房水と命が蒸発する煙だ。
『あ、あ、あ……あ……』
幕切れは、呆気なく。
真っ黒な炭になった怪異は、ごとりと地に墜ち、ぼそぼそと、さらさらと木枯らしに攫われて逝く。
「……これで、復讐完了だ」
集落跡の静寂に、景臣の零した区切りの言葉が重く響いた。
立烏帽子は去った。残した配下も始末した。にも関わらず諸手を挙げて喜べぬのは、看過できない哀しみがあるせい。
「忠治さん。彼を運んであげたい場所がありますか?」
最後まで抱いていた青年の亡骸を、宣言通りしっかりと守り抜いた忠治へ、相真は尋ねる。
(「……本当は、もっと早く来れたらよかったんですけど」)
悔恨がある。介入を許された時間軸を思うと止む無きことだ。でも『仕方ない』では、心は片付かない。
そんな相真の胸中を察してか、忠治は成熟した大人の男の顏でゆっくりと微笑んだ。
「私は大丈夫。連れて戻れるのは一人だけだが、何とかしてみせる――それが、私に出来る唯一だから」
原型を留めぬ輩(ともがら)は、髪や衣服の一部を。それさえ残らなかった者は、小鬼を焼いた灰をほんの少し。
弔いは自らの手で行うのだという忠治の強さに、南は改めて感服する。
「では、俺たちはこれで」
きっと忠治は一人になりたいのだろう。その繊細な気持ちを拾い上げ、南は辞す。
そうした去り際の、本当の最後の最後。相真はもう一度だけ、忠治へ駆け寄った。
「どうされた、相真殿」
「忠治さん……っ」
この場を去れば、忠治の記憶から自分たちの記憶が消えてしまうのは分っている。
もしもまた何処かで出逢えたとしても、きっと『初めまして』の顏をされてしまうのだろう。
でも、それでも。
「忠治さん、どうかお元気で……また、いつか。お会いでいますように」
全てを承知の上で、相真は再会を祈る。
「ああ、きっと」
瞼に焼き付けた忠治の貌は、笑顔であった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【託されし願い】がLV2になった!
【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!