リプレイ
百鬼・運命
アドリブ絡み歓迎
「月の一つでもあれば風光明媚なのだが…」
眉立、不知火、アイネリス他と協力
自分は【飛翔】効果で流砂と移動対策
砂嵐内は砂塵の叩きつけが予測されるので、事前にパラドクストレインで機械類の関節や旧排気口、カメラに防塵カバーを装着し、砂漠使用に対策して『極限環境戦用電動型動力甲冑』へ搭乗。
大型の動力甲冑で全身を覆われている事を活かし、さらに両腕と『C4Iディガー』のアームに持ち込んだ取っ手付きの鉄板(風で飛びにくいよう重め)を盾の様に保持、他の参加者の砂除けとして先頭を往く
「対策済みでもきつめだな。砂漠用装備も作るか?」
道中は仲間の道案内に従いつつ、『C4Iディガー』の索敵系を補助に使用
不知火・紘希
うわ、この砂嵐も「せと」の仕業なのか…いくつあるんだろう?
砂対策にはフードを被っておくね。
運命さん、眉立お兄さん、アイネリスさん頼もしい…!
はぐれないように一緒に行動させてもらうね。
僕は【過去視の道案内】を使って敵(砂嵐)が移動してる影と、仲間の移動した影を追って道案内役をするよ。
それと、砂嵐を観察して、風の流れを見て仕組みを再現してみるよ。
少しでも風が起こせそうなら、そこから切り拓いて砂嵐を出す敵の元へ
攻撃されそうになったら砂嵐に残像を映して、かわしてみるよ。
みんなが攻撃するときは、少し観察させてもらって、
こっそり敵か味方の攻撃をマネしてみるよ。できるかな…?
アドリブ、連携は歓迎だよ
眉立・人鳥
アドリブ・絡み歓迎
これが本場の砂嵐か、半端じゃねぇな……
俺も飛翔を持ち込もう、二人分の方がし突破もし易いだろう
折角紘希クンが道案内してくれるってんなら、固まって動かない手はないぜ。運命も壁になってくれるしな。
もし敵が何かしてくるようなら護ってやりてぇし、背負うなり抱えるなりして行こうかね。
アイネちゃんはお手をどうぞ
一応防塵効果も期待してWhite Flipperedを着用しておく
あとは持ち前の幸運で乗り切るとしますかね
それと、目標地点に邪魔者が居たら滅翔炎で焼き払ってやろうじゃねぇか
そん時は危ないから紘希クンはちょっとだけ離れとくんだぜ
砂嵐を無事越えられたらご褒美にペンギンのスイーツをあげよう
アイネリス・レナリィ
アドリブ絡み歓迎
運命さん、紘希さん、人鳥さんと行動
多少は慣れましたが、砂漠越えはなかなか骨が折れます。
こういった環境への対応策も何かしら必要ですね……何かしら考えておきましょう。
ひとまず気休め程度ですがショールを被って砂嵐対策としておきます。
あとは幸運に任せるということで。
【完全視界】と【飛翔】を併用、空から移動を。
案内と壁役は担当していただけるようだし、私も周囲を警戒しておきましょうか。
人鳥さん?あら、お手をどうも。
砂嵐を【観察】、風向きや勢いの悪化を察知出来たら味方を安全な方向へ誘導するよう努めます。
逸れないように逐一声も掛けておきましょう。
●
風が強く吹き荒び、空気中に舞い散った砂が頬を叩く。
息をするのも一苦労といった過酷な環境の中で、アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)、不知火・紘希(幸福のリアライズペインター・g04512)、眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)の4人は目的地に徒歩で進んでいた。
出来るならば『飛翔』によって地形を無視する形で砂嵐を突破したかった4人だが、想像以上に風が強かった。
強風下での長時間の飛行は危険が高くなると判断し、飛行するのは風が弱まった時に限定する事にしたのだ。
「うわ、この砂嵐も『せと』の仕業なのか……いくつあるんだろう?」
紘希が少し困ったように眉を下げる。
4人の中で紘希は最年少になる。背丈も女性であるアイネリスと比べても二回りは小さかった。
その小さな手で風に飛ばされそうになるパーカーのフードを深くかぶり直す。
さらに突風に身体ごとあおられて、今度はあわてて、すぐ横を歩く人鳥にしがみついた。
「紘希クンはこれで砂嵐2回目だっけか? 聞くのと見るのとでは大違い、本場の砂嵐は半端じゃねぇな……」
自分の腰の下あたり、砂よけに着用している防弾コート『White Flippered』の裾を握る紘希へと人鳥は視線を落とす。
「おじさんは砂嵐初体験だからね。頼りにさせてもらうよ、センパイ」
そう言った人鳥の大きな手がパーカーをかぶった紘希の頭をぽんぽんとなでる。
顔を上げた紘希はふにゃりとした顔を人鳥に見せた。
「うん、任せてよ!」
そんな2人のやり取りに、すぐ前を歩いていたアイネリス振り返る。
「私も多少は慣れましたが……砂漠越えはなかなか骨が折れますね」
紘希と同じくアイネリスも2回目の砂嵐攻略になる。
以前と同様に『完全視界』で周囲の見通しは良好になった。他にも前回の経験が生かせる所があるはずだ。
「俺は砂漠そのものが初めてだからな。防塵対策は十分に想定してきたが……実戦ではどのような不具合が起こるか心配でしょうがないよ」
3人が立ち止まり会話を始めたので、先頭を進んでいた運命も話に加わる。
運命は『極限環境戦用電動型動力甲冑』を装着し、見た目はロボットのようになっていた。
今回は初の砂漠環境下での投入に加えて、砂塵吹き荒れる砂嵐へと突入という事で、念入りに調整を加えてきた。
(「今後もこのディヴィジョンで活動することもあるだろうし、この劣悪な環境下での活動はきっと良い経験になるはずだ」)
自信と不安の入り混じった気持ちで、防塵カバーも万全なカメラ越しに、仲間の様子をうかがう運命であった。
●
動力甲冑を装着した運命の両腕、そして背中の『C4Iディガー』の2本のマニピュレーターはそれぞ風除けの鉄板を持っている。
4本の巨腕と盾で強風を裂き、進む道を切り開く背中は後ろの仲間たちに安心を与えてくれた。
そんな運命が急に立ち止まった。
「前方に流砂を発見した」
運命の報告に、後方の3人はおそるおそる前に進み出る。
「随分とデカイな、迂回はできそうか?」
一帯に広がる窪地を見て人鳥はため息をつく。
その柔らかく流れる砂に足を踏み入れたら、底なし沼のように地中に埋もれてしまうだろう。
「うーん、かげはあらわれないね」
紘希が『過去視の道案内』を使用して首を振った。過去にその道を進んだ人の影が目的地まで案内してくれる非常に便利なパラドクスだが、時間が経ちすぎても、過去に道を進んだ『人』がいなくても効果を発揮しない。
砂嵐に突入してから何度か試してみたが、影が現れることはなかった。
「前の砂嵐では、かげが教えてくれたけど。この辺に人はいないのかな」
「クロノヴェーダならばこの辺を通ったのかもしれないが、ヤツらは人ではないからな」
残念そうな紘希に今回は仕方がないと運命が声をかける。
「と、なると……飛んでいくしかないか」
人鳥が砂塵に覆われた空を見上げる。
「……今なら、大丈夫ではないかしら?」
同じく空をじっと観察していたアイネリスが視線を仲間たちに戻して言う。
アイネリスの言葉に3人もうなずく。
4人は流砂の上を慎重に飛んでいった。
徒歩と同じく風の壁になる運命が先導し、一番風にさらわれやすい紘希を人鳥がおんぶする。
「運命さん、眉立お兄さん、アイネリスさん、みんな頼もしい……」
人鳥にしがみついて、大人たちに尊敬の眼差しを向ける紘希。
アイネリスは魔女らしく箒に横乗りしていた。
「お嬢サマ、お手をどうぞ」
少しおどけた感じで、人鳥がアイネリスへと手を差し出す。
「あら、お手をどうも」
素直にその手を取って人鳥にエスコートされるアイネリス。
飛行しながらも紘希とアイネリスは周囲の風の動きの観察に集中している。急に乱気流でも発生すれば只ではすまない。
2人は全員が無事に進むためには大切な役割を担っていた。
そして、運命は先頭の壁役。と、なると風を読むのに集中するアイネリスがはぐれないように先導するのは自然と人鳥の役目になった。
「こうしてアイネちゃんと手を繋げるなんて、ちょっとした役得だねぇ」
「あら、そうなの?」
楽しそうな人鳥にアイネリスの声はいつもより柔らかく聞こえた。
●
全員で協力し合い、4人は無事に流砂地帯を抜ける事ができた。
地上へと降りたち、飛行中の緊張感から解放された4人はほっと息をつく。
「これは対策済みでもきつめだな。砂漠用装備も作るか?」
運命はすぐさま動力甲冑の状態を確認する。
「あと少しだね。無事越えられたら、ご褒美にこのペンギンのスイーツをあげよう」
「わあ、眉立お兄さんありがとう」
冷たそうなスイーツを取り出した人鳥に、紘希は人懐っこい笑顔で応える。
そんな仲間たちへと目を向けていたアイネリスであったが、ふと、違和感を感じた。
これは——誰かに見られている。
眼鏡の奥の瞳を鋭くし、周囲を警戒する。
同様にそれに気づいた仲間たちも、即座に臨戦態勢にうつった。
「何モンだ……おい?」
ドスの効いた人鳥の低い声。
それまでの気のいいおじさんから一転、紘希たちをかばうように前にでる。
人鳥の全身から怒気をはらむ黒炎が立ち上る。
警戒する復讐者たちの視線の先。
砂塵の中に黒い影がかすかに見えた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】LV2が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
一里塚・燐寧
え、忍者じゃん。忍者みたい、じゃなくて、言動が忍者じゃん。
ところで、あたし忍者が生まれた国の出身なんだけどさぁ、ちょっと手加減してくれなーい?
会敵してすぐ『呪式:荒漠怨砂』を発動
元からこの空間に舞う砂塵に紛れ込ませるようにして
周囲に怨念を具現化した砂のような粒子を撒き散らすよぉ
撒き散らした砂は本来の砂塵に紛れて飛散しながら
砂に隠れようとした敵の肉体をやすりのように削り
更に【泥濘の地】によって身のこなしも阻害しちゃうよぉ
こうして敵の動きを阻害したら
【地形の利用】で砂の震えを観察しながら敵を【看破】
敵を見つける度に鎖鋸剣≪テンペスト・レイザー≫で斬りかかっていこー
共闘・アレンジ大歓迎。よろしくー
●
四方八方を砂塵の舞う風が取り囲む。
その中心にいるのは一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)。
少し小柄な身体に不釣り合いな巨大で異質な鎖鋸(チェーンソー)——『テンペスト・レイザー』を抱えて、吹き荒ぶ風にあおられて、柳のようにふわふわと揺れている。
と、燐寧の背後の砂塵の中から、きらめく剣が突き出す。
刹那。カキィンと、鈍い金属音。
見れば砂塵から姿を現したマミーの一撃を、いつの間にか振り向いた燐寧のチェーンソーが受け止めていた。
「砂塵からの必殺の一撃……よもや防ぐとは思わなんだ」
「うっわぁ、ビックリしたぁ」
驚くマミーと顔を見合わせた燐寧が、どこかワザとらしく目をパチクリと瞬かせる。
そんな燐寧を無視するように、即座に攻撃を加えてきたマミーの姿が砂塵の中に掻き消える。
「だが、貴様はすでに我らが掌中にあり!」
「砂に忍ぶ、我らの姿。捉えられはすまい!」
今度は2体のマミーが砂嵐の中から飛び出し、燐寧へと襲いかかる。
飛びかかるマミーの一撃が燐寧を傷つける。
すぐに反応して避けたおかげで燐寧はかすり傷程度で済んだ。
服の上から血が滲んでいるが、彼女にそれを気にする様子はない。
「え、忍者じゃん。忍者みたい、じゃなくて、言動が忍者じゃん」
自身の傷などどこ吹く風で、楽しそうに砂塵の中に消えたマミーたちに話しかける。
「ところで、あたし忍者が生まれた国の出身なんだけどさぁ、ちょっと手加減してくれなーい?」
そう言って、へらりと笑う燐寧に砂の中のマミーたちは沈黙で答えた。
「あらぁ? 無視なんて悲しー。まぁいっかぁ」
燐寧がチェーンソーを起動させる。唸り声を上げて黒い回転刃が高速で動き出す。
「まとめて削り斬ってあげるよぉ……よーいしょっ!!」
燐寧がチェーンソーを振るう。
しかし敵は砂の中に潜んでいる。当然のようにチェーンソーは空を切った。
「何を……」
砂嵐の中からマミーの呆れた声が聞こえる。
口元に笑みを浮かべたまま燐寧が答える。
「なーんだろうね」
「ウ、ウギャアアア!?」
砂塵の中から聞こえるマミーの絶叫と血飛沫。
言ってすぐに燐寧のやった事は判明する。
「この辺の砂の中に怨念の粒子を混ぜといたからぁ。早く出てこないとぉ、粒子に身体を削ぎ落とされちゃうかもね」
周囲からあがったマミーたちの悲鳴に燐寧の笑みは深まった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
黒城・廉也
連携アドリブ歓迎!
援軍到着ッス!
【完全視界】を発動、眉立さんと背中合わせに周囲を警戒し死角を無くす
声かけは忘れずに
視界が見えればこっちの物ッスよ
攻撃に飛び出してきた一瞬の隙に目線を合わせて【全力魔法】で夢魔の魔眼を発動し動きを止め、チャームスピリットの剣で急所を貫く
敵が出てこない時は【全力魔法】【連続魔法】【氷雪使い】で敵が潜む砂塵一面に氷柱を作り出してあぶりだすッス
眉立さんが攻撃に移行する場合は攻撃を妨害されないように魔眼か【連続魔法】の氷柱で足止め
敵の妨害攻撃には【全力魔法】と【氷雪使い】の氷の盾でカバーに入る
眉…うん、人鳥さん。貴方の背中は俺が守るッス。俺の背中…よろしくお願いしますね?
眉立・人鳥
アドリブ・絡み歓迎
心強い援軍がありがてェ
廉也、一緒に連中を片付けるぞ!
使える効果は全て使う、完全視界を加えた天魔の眼から
逃げられると思うなよ……!
砂塵の動きを良く観察、背中合わせで廉也に声かけしながら敵を捕捉だ
砂に隠れようがジャッジメント・チェイサーならなァ
貫通撃を伴った攻撃で炙り出してやるし、姿を見せれば封じ込める
廉也の攻撃にも合わせて都度発動だ、一匹たりとも逃がさねェ
飛び出して来たやつに魔力糸を絡めて捕縛してもいいな
獄炎悪魔の魔力で生成した大鎌による斬撃もおまけだ
背中は預ける、今日は二人でオンステージだぜ!
派手に行くとしようじゃねぇか
ところで、そろそろ名前で呼んでくれてもいいんじゃねェ?
●
血臭と砂の混じった風が戦場を吹き荒ぶ。
眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)は砂嵐の中のマミー兵団を相手に攻めあぐねていた。
「ようやくこの砂嵐に『眼は』慣れてきたんだがねェ ……」
人鳥の左眼から漏れたオーラが強い風にたな引く。『完全視界』に『天魔の眼』。砂嵐に紛れる敵を捕捉する為に、人鳥は己の能力を出し惜しみせずに使った。結果、その眼で砂嵐の中を見通す事ができていた。
しかし、攻撃へ転じるべく前方の敵へ向かおうとすれば、人鳥の背中から敵がやってくる。その為、人鳥は四方八方からの攻撃に備えるので手一杯になっていた。
「流石に背中に眼はねェからなァ……」
どうしたものかと人鳥はため息をつく。
そこへ——。
「眉立さん、援軍到着ッス!」
聞き慣れた明るい声。それは黒城・廉也(後輩サキュバス・g02175)のものだった。
「廉也か? 援軍ありがてェ 」
「どういたしましてッス」
廉也は人懐っこい笑顔を見せて、人鳥の背後へと回った。人鳥と廉也は背中合わせになって、敵へと対峙する。
「こっちは俺に任せてくださいッス」
「あァ、よろしく頼むぜ」
いうなり砂の中からマミーが飛び出してきた。人鳥の背後、廉也の正面からである。
それに人鳥は微動だにしなかった。前方にのみ集中する。
飛び出たマミー。廉也のオーラを集めた指先が空中をなぞるように動く。指先から放たれたピンク色のオーラがハートの形を描き、マミーへと放たれる。
ハートのオーラは鋭い刃となってマミーの腕を切り裂く。迎撃されたマミーは慌てて砂の中へと消えていった。
今度は人鳥の前方からマミーが襲いかかる。背後の廉也は当然とばかりに無反応だ。
空中に踊り出たマミーはその場で静止した。なにかに絡み取られたように——。それは人鳥の仕掛けた魔力の糸によるものだった。
直後に人鳥がマミーに向かって大鎌を振るうも、逃げに転じたマミーは砂嵐の中へと消えていった。
その後、マミーが仕掛けてくるも、そのことごとくを人鳥と廉也は迎撃する。お互いに背中を預け前面の敵のみに集中した事で、人鳥は余裕を持って対処できるようになった。
今度は逆にマミー側が攻めあぐねたように砂嵐の中から出てこなくなった。
ここが転機とばかりに人鳥が叫ぶ。
「廉也、連中を片付けるぞ!」
「了解ッス、眉——」
と、応答しようとする廉也を人鳥が遮る。
「俺の背中は廉也に任せた。ところで、そろそろ名前で呼んでくれてもいいんじゃねェ?」
一瞬目を見はって言葉をのみ込む廉也。そして少しためらいがちに言葉を口にのせた。
「……うん、人鳥さん。貴方の背中は俺が守るッス」
「あァ、任せた」
「だから、俺の背中……よろしくお願いしますね?」
そうはにかむ廉也に、人鳥はくつくつと笑う。
「当然だ、任せろ! 今日は二人でオンステージだぜ、廉也ッ!」
人鳥が魔力を増幅させる。左眼が砂嵐の先を見据えてきらめく。
「派手に行くとしようじゃねェか。逃げられると思うなよ——ッ!」
砂に覆われたはずの空から、幾多の光が落ちてきた。光が近づけば、それが光の槍である事が分かり、砂嵐の中のマミーへ降り注ぐ。
「地の果てにだって追い詰めるぜ、逃がしゃしねぇよ!」
逃げまどうマミーを光の槍は執拗に追う。裁きの槍は敵の行く手を遮り、封じ込め、刺し、穿ち、そして——。
「チェックメイトだ——『ジャッジメント・チェイサー』!」
槍から眩い光があぶれ爆発した。爆風がマミーと周囲の砂をふき飛ばし、残りのマミーの姿も露わになった。
逃げ場を失ったマミーが人鳥に剣を向ける。捨て身の一撃を加えようと一歩踏み出したところで強烈な殺気がマミーを襲った。
「お前の相手は人鳥さんじゃない、俺だ」
凍るような声、昏い色の赤い瞳。雰囲気を一転させた廉也に睨まれたマミーは指一本動かす事も出来ない恐怖に心を支配される。
「堕ちろ」
いつの間にか廉也の手に握られていた剣が、マミーの胸を無造作に貫く。口から大量の血が溢れマミーはその場に力尽きた。
これで戦いの天秤は圧倒的に人鳥と廉也の側へかたむく。為す術もなくマミーたちは人鳥と廉也によって倒されていった。
「全部片付いたな。廉也、お疲れさん」
動く敵が居なくなったを確認した人鳥が廉也に手のひらを向けて片手を上げる。
「お疲れ様ッス、眉——」
そう言いかけて廉也は慌てて口をつぐむ。苦笑する人鳥に、改めて廉也は口を開いた。
「人鳥さん!」
人鳥の手のひらに廉也は勢いよく手のひらを重ねた。パチンという小気味の良い音が戦場に響いた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV2が発生!
百鬼・運命
【ヨアケ】
先陣で突っ込み、相手の注意を引きつける前衛(タンク)を担当。
「暗殺不意打ち上等のアサシンタイプの敵が相手…装甲とパワーはあっても鈍重なこの動力甲冑で相手をするのはちょっと厄介だが…不意打ちは対策済みだ」
不意打ちのSPDとWIZ攻撃に対しては「呪詛返し」の自動反撃(ロストエナジー)で反撃しつつ、『ディスプレイグラス』や『C4Iディガー』、【完全視界】で敵の動きを補足、命中率重視で『ロングレンジライフル』の散弾銃モードによる点ではなく面による攻撃で相手の注意をこちらに引き付けて仲間の攻撃の隙を作ります。
POW攻撃は動力甲冑で受け、転移したパーツを即時召喚しなおすことで対策
絡みアドリブ歓迎
不知火・紘希
忍者さん達を倒してくれてる間に、【ヨアケ】の皆と先に行くよ
うわ、強そう…!このひとがボスなんだね!
敵の攻撃は残像や一撃離脱で避けて、
運命さんがひきつけてくれてる間に
敵を観察するよ。
なるべくダメージを受けないように【飛翔】が使えたらいいな!
観察できたら、僕の得意技の
アートで敵を描くよ。
隅々まで似せて描いて、攻撃をお返し…不意打ちには不意打ちで勝負!
「リアライズペイント」でそっくりの敵で戦わせるんだ!
アイネリスさんやトバリさんとも
協力して直接攻撃が通りやすいようにしていくよ。
使える残留効果は使わせてもらうね。
頼もしい皆のサポートをしっかり頑張るよ!
アドリブ連携は歓迎だよ
アイネリス・レナリィ
【ヨアケ】で参戦
アドリブ絡み歓迎
運命さんが引きつけてくれているようだし、こちらもしっかり攻撃を入れて行かないとね。
【飛翔】で足場の悪さを回避しつつ、敵の死角へ回り込んで攻撃していきます。
敵の攻撃を直接受けないよう槍刃を囮・盾にして接近、剣刃での斬撃を仕掛けましょう。
紘希さんが何か仕掛けるようですし、程々にこちらも囮になりましょうか。
遠近織り交ぜて揺さぶりを掛けます。
挟撃する以上、跳び回られても面倒だし【泥濘の地】で機動力を奪っておきましょうか。
影に潜る相手には効果が薄いかも知れませんが……
敵の意識がこちらから外れた後、攻撃の瞬間を狙って【解き放つ応報】で【不意打ち】を仕掛けます。
トバリ・ナイトライト
【ヨアケ】
皆さんで攻略に参加します。
マミー兵団は仲間に任せて、マジャードとの対決ですね
敵は影に潜む……ならば空中戦です
運命さんが敵をひきつけてくれている間にUranusGlintで飛翔し、
敵が潜む影目掛けて光を発しながら急降下をしましょう
紘希さんの時間が稼げるように、目眩ましをしつつの戦闘です
仲間と共に色々な箇所で注意を引けば、翻弄も出来るでしょう
パラドクスによる急降下で腕の隠しナイフを突き立てたら、一撃離脱で空へ戻り、拳の攻撃を躱したいところです
ヒット&アウェイを繰り返します
また、台風の目のような場所とはいえ、戦場を離れれば砂嵐。巻き込まれないように気を付けながら飛翔しましょう
●
砂嵐の中心にたどり着いたディアボロスたち。
トバリ・ナイトライト(透明の黄昏・g00064)は辺りを注意深く見すえた。
「とても静かですね」
風は止んで完全な凪の状態。厄介な戦場だとトバリは胸中で嘆息した。
事前に敵である『護影のマジャード』の情報は得ている。全く空気の流れが止まっているこの場所は、匂いや気配などが感知しにくい。隠れ潜んでの奇襲を得意とするマジャードのような敵にとって有利な戦場であると思えた。
「はい。それにこの日差しの強さ……」
アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)が空を見上げる。天高くギラギラと輝く太陽から、強い光が容赦なく砂の大地に降り注いでいた。
「光が強ければ影も濃い、か……」
百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)の呟きにアイネリスもうなずく。強い日差しによって、運命たちのくっきりとした黒い影が砂の上に伸びていた。
その濃い影が敵にとっては格好の潜伏先であり、攻撃の手段となる事を運命たちは十分に理解しているのだ。
運命は自分の影に目を落とし、何度も繰り返したまだ見ぬ敵への対策をシミュレートする。
(「暗殺不意打ち上等のアサシンタイプの敵が相手……装甲とパワーはあっても鈍重なこの動力甲冑で相手をするのはちょっと厄介だな……」)
その時、運命の影から不意に巨大な腕が出現した。迫る巨大な拳が運命へと直撃する。
「運命さんっ!」
突然の不意打ちに仰反る運命を見て、不知火・紘希(幸福のリアライズペインター・g04512)が心配そうな声を上げた。
しかし運命からの返事は、いつもの冷静沈着な彼のものであった。
「……大丈夫、こういう不意打ちは対策済みだ」
言うや、運命の目の前に痩身ながら巨腕の仮面を被ったマミーが出現する。
アヴァタール級クロノヴェーダ『護影のマジャード』。その胸のあたりには今回のターゲットである事を示す、セト神のシンボルを象ったクロノ・オブジェクトが下げられていた。
「貴様……面妖なカラクリのみならず、斯様な小細工を用いるとは」
どことなく朦朧とした様子のマジャードが、運命を苛立たしげに睨みつける。
「呪詛返しの応用だ。仕込みに時間はかかるが、お前みたいなタイプを相手取るのには、うってつけなんでな」
運命の懐で一枚の呪符が弾け飛んでいた。彼が仕込んだ呪術がマジャードの攻撃に反応して、発動したのだった。
●
運命が攻撃に転じようとすれば、その影の中にマジャードが消えた。
「敵は影に潜む。ならばやるべき事は決まっています」
トバリが闇色の翼を広げて空中へと浮かび上がる。地面に影が落ちる事に変わりはないが、飛ぶ事によって影との距離が開いた。その分攻撃が届くまでの時間も稼げるだろう。
同じように紘希やアイネリスも空中へと距離を取っていた。
トバリが地上を見下ろすと、地上に残った運命が出現したマジャードを牽制するように、短い銃身のライフルから散弾を放っていた。
運命が敵を引きつける囮役となり、その隙にトバリやアイネリスが攻撃を仕掛ける作戦なのだ。
その作戦に従い、マジャードの頭上に向かってトバリは空高く飛翔する。同時にアイネリスがマジャードの背後へと回り込み、いくつもの槍刃を放った。
死角からの槍刃はあと少しの所でマジャードにかわされる。しかし、それを目眩しにアイネリスは手に剣刃を握りしめてマジャードへと迫る。
アイネリスの斬撃を間一髪で受け止めるマジャード。
そこに頭上からトバリが急降下を仕掛けた。
「グヌヌ、しかし我の姿を捉える事はできん!」
正面のアイネリスと頭上のトバリの前からマジャードは姿を消した。再び影の中へと転移したのだった。
「そして相手の裏をかく。これぞ、兵法というものよ!」
マジャードが仮面の下でニヤリと笑う。
マジャードが居るのは標的を見失ったトバリの影の中。驚きで隙だらけなはずのトバリへ必殺の一撃を喰らわしてやろうと、マジャードは影から飛び出し——。
「天より来る闇夜の閃光——『UranusGlint』」
トバリの背中に広がった闇色の翼からいくつもの小さな閃光が星空のように光を放った。
その光でトバリの影が一瞬かき消え去る。それはほんの僅かな間の出来事であったが、マジャードは影から飛び出すタイミングを完全に狂わされてしまった。
「フフフ、狙い通りですね」
「バ、バカな……」
トバリの笑み。茫然自失のマジャードの呟き。
マジャードの身体にはトバリの隠し持っていたナイフが突き立てられていた。
はじめからトバリの狙いは自身の影。
追い詰められた敵は必ずそこから攻撃を仕掛けてくると考えていたのだ。攻撃のタイミングを外されて無防備になったマジャードへナイフを突き立てるのは赤子の手を捻るよりも簡単であった。
だからといってトバリが油断する事は無い。闇色の翼をはためかせて即座に上空へと退避した。
直後。マジャードの巨腕がトバリが居た場所で空を切った。
●
傷を負い、マジャードの攻めは慎重になる。
お互いに様子見の攻撃を繰り出す形になり、戦闘は膠着状態に陥った。
そんな中、紘希はクリクリと愛らしい目でマジャードの動作を観察し続けていた。
「うん、これなら描けそうだよ」
紘希がおもむろに手にしたのは絵筆とパレットだった。
素早くパレットから筆の先に絵の具を乗せて、パラドクスを込める。軽く目をつぶり、ここまでの観察によって脳裏に焼きついたイメージを鮮明にする。
そしてキラキラと輝く目を開いて、浮かんだイメージのままに空中に絵筆を走らせた。
その躍動感のある絵筆さばきとは裏腹に出来上がる絵は繊細そのもの。自身の脳裏と目の前にいるモチーフを細部まで正確に表現していた。
「貴様、何をしているっ!?」
そう、目の前のモチーフ。自身の影から飛び出してきたマジャードを眼前に、紘希は手を止める事なく空中のキャンバスに絵筆を走らせる。
紘希へマジャードの大きな拳が迫る。
しかし紘希の視線と意識は真っ直ぐキャンパスの方に向いていた。
「これで、完成だよ!」
紘希の楽しそうな声。
その時、最後の仕上げが終わった紘希の『作品』が光を放った。
直後、マジャードを模した紘希の絵がその場から消える。
刹那、本物のマジャードの影から出現した紘希の『作品』による巨腕が、本物を上空へと殴り飛ばした。
「グゲェ ッ!?」
「不意打ちには不意打ちで勝負だよ!」
あまりに予想外な不意打ちに、マジャードは多大なダメージを負ってしまったのだった。
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殴り飛ばされた衝撃で、マジャードの意識は混濁してしまった。
しかし、それは一瞬。されど戦闘の中では致命的ともなる一瞬であった。
マジャードが空中で意識を取りどした時、すでにその頭上に巨大な刃が迫っていた。
「崩れて——」
それはアイネリスの生成した身の丈の数倍の大きさの剣刃。黒鉄の魔女の本懐ともいえる一振りの業物であった。
もはや只人が振るうスケールを超えたその一振りは、アイネリスの念動力によって無造作に振り下ろされる。
焦るマジャード。だがもう遅い。
アイネリスの銀縁の眼鏡が無慈悲に光った。
「——滅しよ」
黒鉄の刃が落ち、空中でマジャードの痩身が両断される。彼の命が尽きると同時に、胸元のクロノ・オブジェクトも砕け散った。
●
砂嵐が収まった砂漠を4人は見渡していた。
「みんな、あっちっ!」
何かに気づいた紘希が遠くを指さす。
全員の目が紘希の指し示す方向を向いた。
——ゾクリ。
直後、全員の背筋に悪寒が走った。
彼らが見たもの。
数km先の巨大なスフィンクス。
そして、その頭上の見えるはずのない——。
「あれは……」
トバリが冷や汗を拭う。
「まさか?」
運命とトバリが強ばった顔を見合わせる。
スフィンクスが見えたのは一瞬の出来事。すぐに砂嵐の中に消えてしまっていた。
「……寵愛の少年ファラオ」
アイネリスの小さな呟きは、砂漠の風の中に消えていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【悲劇感知】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【アヴォイド】がLV2になった!