悪計の礎(作者 葛葉涼
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#獣神王朝エジプト  #排斥のオベリスク 

●熱狂を
 歓喜と狂気を取り違えるのはいつの時代でも人間の悪癖だ。
 誰もが祈り、願い、見上げる先には、彼ら奴隷達が自らの手で建て上げた巨大な石の柱があった。それは高さ二十メートルはあるものだろうか。すっくと伸びた先端は天を縫い付けようとでもしている様に鋭利に尖っていた。
 その中心から根本へ垂直に一糸の光が伸びる。
 どよめく人々の声をよそに光はすぐに四散すると、再び先端に集まり何やら細かな文様を描き始める。それが自らの信仰による願いの文字、ヒエログリフだと理解した瞬間、もう一度大きな歓喜が上がった。
 ──ああ、なんという幸運!
 ──これこそ我ら太陽神アテンのご加護だ!
 口々に上った祝福の言葉に、大岩の上に控えていた影が立ち上がる。乾いた風にぼろ布を靡かせたその人物は、その仮面で奴隷達を見回すと朗々と宣言する。
「汝らの働き、大儀であった。故に最後の果報をやろう」
 告げた者の巨大な手がゆっくりと奴隷達へと向けられる。美しい筋が良く映える腕が静かに広がる。
「死ね。汝らの生贄を持ってこの儀式は完成する」
 告げた瞬間、周囲を囲んでいた包帯の者、マミーと呼ばれる死者の兵士が剣と共に前進する。人々はおののきながらも自身の心の内にある信仰心で踏み止まり、その刃を歓喜と共に受け入れていく。
 神に──神のシシャに死を望まれる。ああ、なんて幸せなのだろう。
 その場にいた奴隷の少年は自らの歓喜に頬が緩んだことも分からず微笑む。その心臓へ容赦なく刃を突き立てられてしまえば、それ以上口元が笑う事はなかった。
 幸せとは一体何なのだろうか。歓喜と狂気を取り違えるのはいつの時代でも人間の悪癖だ。
 泣く事も叶わぬこの地獄で生贄は静かに砂の上へと崩れていった。

●新宿駅グランドターミナルより
 ターミナルに満ちた朝の光を紫眼が眩し気に望む。
 瞬きの後で視線を地上へと戻すと、ライラ・スアード(人間の王墓守護者・g03465)は静かに息を吐いた。
「ああ愛しき我が故郷、古の国。砂の大地とその渇きを潤すナイルの恵み……」
 紡いだ言葉の後でライラは詮無い事だという様に首を振った。彼女が死してなお愛する世界──今は獣神王朝エジプトと呼ばれるその地で許し難い事が起きようとしているという。
 現在まで獣神王朝エジプトでは、人々の信仰を利用して神像を造り出すクロノヴェーダらの存在が確認されていた。彼らの当初の目論見はディアボロスの活躍により阻止されたが、それ故に困った事が起きたのだ。
「エジプトに巣食うクロノヴェーダ、エンネアド達は私達ディアボロスを排斥する動きを見せたわ。それが今回の話の中心、『排斥のオベリスク』よ」
 オベリスク。それは古代エジプトではよく見られた支柱状の巨大建造物である。このオベリスクを一般人の奴隷達に建立させた上で彼らを生贄として捧げ、そこで得た力を持ってディアボロスによるディヴィジョン介入を妨げようとしているのだ。
「オベリスクが一定数完成すれば今後エジプトへの対応が厳しくなるわ。だからみんなには建立を阻止してほしいの」
 その為にオベリスクを破壊する。しかし、そのチャンスはオベリスクが建立されてから生贄が捧げられるまでの短い間しかないという。つまりこの僅かな時間を掴む為に奴隷達に紛れて潜入する必要があるのだ。

 幸い、潜入先の奴隷達は各地から急に集められた者ばかりで顔見知りは殆ど無い者が多く、紛れ込むのは難しくないという。ただ、明らかにおかしい動きをすれば工事を監督するクロノヴェーダの注意を引き、正体の露見に繋がるだろう。
「特にパラドクスの使用は厳禁に。便利な力だけれど今回はその効果故に気取られる危険があるわ」
 つまり『事前に忍び込んでオベリスクを壊す』といった行動もクロノヴェーダに発見されてしまう可能性が高い。また今回の様に排斥のオベリスクがクロノ・オブジェクトである以上、何の下準備も無しに破壊する事はできない。
 破壊のタイミングが限られている理由はここであり、その為に潜入工作──建立の儀式でオベリスクの弱点を作っておく事が鍵となる。
「この土木工事は工事自体が『儀式魔術』を構成しているわ。だからこそ自力で工事を行う事で儀式へ介入しやすくなり、確実にオベリスクの弱点を作り出せる。そうして初めて破壊条件が整うの」
 要は儀式を逆手に取りオベリスクの脆い部分を作るのだ。その上で建立後はこの弱点を探し出しオベリスクの破壊を行うのだが、その際には警護のクロノヴェーダ達による邪魔が入るだろう。妨害を排除しながら破壊する、と言う忙しない形が今回の主な戦いになるだろうか。
「警護のクロノヴェーダは複数で正確な数はわからないわ。でもみんななら遅れはとらないでしょうね。それより気を付けてほしいのは……」
 ふいにライラは顔を曇らせると、手元に広がる半透明の光パネルを横へとスライドさせた。そうした新たに浮かび上がったのは仮面を付けた影ひとつ。かつて守護する者のとしての胸騒ぎであろうか。ライラは暫く仮面を注視していたが、すぐにディアボロス達へと顔を向けた。

「集められた奴隷はエンネアドへの信仰を疑ってはいないわ。むしろ、オベリスクの建立工事を誇りに思っているみたいね。それは、それは……複雑なのだけれど……」
 口籠ったライラは首を振り、顔を上げると『潜入の際に話を合わせる必要があるだろう』と続けた。彼らは奴隷だからと特別に虐げられている訳ではなく、真っ当な一般人として暮らしている以上はディヴィジョンの思想に塗り替えられているだけだ。
 それが偽りの感情であり、悪意に満ちた世界に生きているのだとしても。
 静かに髪をかき上げるとライラはディアボロス達を真っ直ぐに望んだ。その瞳は誰よりも眼前の仲間を信じているという意志に満ちている。
「どうかお願い。この世界の未来を掴んで頂戴」
 凛と響いた声は新宿駅グランドターミナルへと静かに響いた。

●悪計の礎
 人間の手は小さいが、成し得た功績は巨大なものだ。
 何十人もの奴隷達はオベリスクを前へと進める為にそれぞれの手を尽くしていた。ある者は縄を引き、ある者は石材の後ろを押していく。彼らが力をかけるタイミングは、監督役を任されたらしいリターナーが声を張り上げて整え、勢いのままに石材を運んでいた。その横を小柄な者や子供達が枕木を抱えて笑いながら駆けて行く。
「おおい! あまりちょこまかとするなよ!」
「はぁーい!」
 歓声を上げた子供らは水瓶を携えた女達の横を通り抜け、先頭の枕木へと進んで行った。その様子に女達は目を細め、傍にいた力仕事の奴隷達へ水はいらぬかと声を掛けた。
 目的の建設現場まではまだまだ遠いが、それでも人々はこの大仕事を成し遂げる為に音を上げたりはしない。互いに声を掛け合いながら偉大なる太陽神アテンへ捧げるオベリスクを運んでいく。
 賑やかな、快活な、奴隷達の行進。そこはまるで活気のある町の様だった。
 寝床は少し狭くとも日々の夜露を凌ぐには安全で、夜の寂しさを紛らわすにはちょうど良く温かい。充分な睡眠と飽食ではないが満ち足りた食事を力に、奴隷達は働いていく。
 その地に新たな奴隷として加わった少年もまた希望に満ちた眼差しをオベリスクへ向ける。
 さあ、全てはこの地に住まう神の為に。
 再び上がった声にもう一度力を込めれば、ゆっくりとそして確実に悪計の礎は運ばれていくのだった。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
3
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【悲劇感知】
1
「効果LV×1時間」以内に悲劇が発生する場合、発生する場所に、ディアボロスだけに聞こえる悲劇の内容を示唆する悲しみの歌が流れるようになる。
【強運の加護】
2
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【腐食】
2
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【隔離眼】
1
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【落下耐性】
1
周囲のディアボロスと、「効果LV×300m半径内」の通常の生物に、どんな高所から落下しても、落下時の衝撃を2mの高さから落下した程度に軽減する能力を与える。
【ハウスキーパー】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建物に守護霊を宿らせる。守護霊が宿った建物では、「効果LV日」の間、外部条件に関わらず快適に生活できる。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV4 / 【ガードアップ】LV2 / 【ドレイン】LV1 / 【アヴォイド】LV2 / 【ダブル】LV2 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

葛葉涼
こんにちは、葛葉です。
獣神王朝エジプトにてエンネアドの悪計を打ち砕いて下さい。

●リプレイの順番
執筆は②→①or③or④となります。
開始は『②オベリスク建立奴隷に紛れ込む』からとなりますのでお気を付けください。

●クロノヴェーダ
マミー兵団:複数
護影のマジャード:1体

より詳細はオープニングと各敵情報にて確認をお願い致します。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております!
20

このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


護藤・勇佐季
クソカス共が一丁前に策なんざ練りやがって、頭にクるぜ……まぁ、なっちまった状況は仕方ねぇ、やれることから進めていくしかない。

パラドクスは使えないとしても、一般人よりかは頑丈な俺らが身体張らねーと。
そんでもって、オベリスクは思いを糧に力を発揮するらしいからなぁ……ぶつけてやろうじゃねぇか、全力で。

石材の切り出しを代わる。
作業の際には、怨讐と嚇怒を込めて、切り出し道具を振るう。
多少力んでしまうかもしれないが、カミサマの為に張り切ってるように見えるだろう。

「……そうだな。俺らの思いを込めて、作業にあたろうぜ」
(信仰心を、とは言ってないけどな)

(カス共がッ!!憤怒を、激情を、怨讐を思い知れッ!!!)


●刻印
 降り注ぐ日差しは大岩を白く輝かせていた。
 白亜と見紛う大岩はオベリスクの中央部分に使われる原岩でその加工はまだ荒い。周辺では鎚を使う職人とその世話役の者達が行き交い、仕事場は心地良い賑わいを見せていた。
 その一角で少年が手を止めると様子を伺っていた別の職人が声をあげた。
「おまえにゃちと無理だな。硬すぎだ」
「す、すみません」
 少年は申し訳なさそうな言葉の後で俯いで小さな手を握った。できる限り働こうとしたその手の上に、するりと大きな影が差す。
「……俺が変わろう」
 言葉の後で色黒の男──護藤・勇佐季(新宿理心流・g05829)は少年から道具を受け取ると、まじまじと石の表面を眺めた。男らしい太い指が石の上を押し、その感覚を確認すると槌を振り上げる。
 そうして、かぁんと力強く心地良い音が響くと眺めていた職人は嬉しそうに顔を綻ばせた。
「いいねえ、熱のこもったいい仕事っぷりだ。お前も見習えよ」
 決して非難する調子ではなく、励ます様に告げると職人は少年の頭を撫でてやる。その手に少年は気持ちのいい返事で答える。
「僕もアテン神様の為に頑張ります!」
「……そうだな。俺らの思いを込めて、作業にあたろうぜ」
 振り向かずに勇佐季がそう告げると、再び『はい!』と張りのある声が返ってくる。その返事に勇佐季は一度目を閉じたが、すぐに開いて息を吸った。
 瞬間、かぁんとより一層高い音が響く。黙々と振り上げた槌はオベリスクの中心へと力を渡らせる。まるで音楽を奏でる様に、それでいて力強く熱心に槌を振るう勇佐季の心に燃えるのは信仰心──などはない。
(「カス共がッ!!憤怒を、激情を、怨讐を思い知れッ!!!」)
 ふつ、と湧く激情に男は己が心を焦がしていく。
 痛みを、嘆きを、怒りを。ディアボロスとして生きているならば、誰もが必ず復讐の心を持っている。それ故に胸に渦巻くクロノヴェーダへの殺意は深く強い。
「ふっ!」
 吐き出す気は一閃に似ていた。
 かぁんと、再び強い音が鳴り、勇佐季の額から雫が落ちる。
 全力で叩き付ける思いは怨。生きる原動力となったその思いは振るう槌に怨讐と嚇怒としてオベリスクへしっかりと刻み付けられていった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!

一里塚・燐寧
いやー、こんな沢山の人が集まって一つのものを作ってるなんて凄いねぇ
でもさぁ、たまにはゆっくり一息つかないと、先が続かないよぉ?

オベリスク建築の儀式に紛れ込んで土木作業に従事しつつ
監督役のリターナーを観察しておくよお
個々の監督役の見ている範囲・時間や
監督の行き届いてない部分について
地道に情報収集していくねえ

そしたら作業の合間や夕食の時間に
監督役のリターナーが居ないのを見計らいつつ
奴隷の皆に故郷の話を促したり仮眠を勧めたりして
「思い出深い場所に帰りたい」「ちゃんと休みたい」
といった人間らしい想いを煽って
信仰による一体感を鈍らせちゃおうかなぁ

アレンジ・共闘大歓迎。よろしくー。


●慕情
 石切の音が響く中で賑やかに聞こえていた雑談に紛れて一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)はひとりの青年の傍によると、辺りに視線を投げた後でふと思い出したという様に口を開いた。
「いやー、こんな沢山の人が集まって一つのものを作ってるなんて凄いねぇ」
 まじまじと石材を眺めれば、隣の青年も釣られて眩しそうに顔を上げる。
「そうさ、俺らが頑張って太陽神アテン様の為に作り上げるんだ」
 神の為に。その言葉を胸に誇らしげな青年を見遣ると、燐寧はにへらと微笑んでうんと背伸びした。
「でもさぁ、たまにはゆっくり一息つかないと、先が続かないよぉ?」
 それは甘い言葉の棘。最初に落とすのはすこおしずつ。
 夕焼けよりも甘い蜜色の燐寧の瞳が柔らかく青年を望むと、相手はにやりと笑みを見せた。
「大丈夫だって。確かに寝る時は人が多くて窮屈だけども、飯もちゃんと食べられるし、休みながら仕事しろっておっちゃん達も言ってくれてただろ」
 その言葉に燐寧はしばし瞬きする。確かに燐寧自身が先程周囲の状況を確認して理解した事だが、ここで過ごしている人々の顔は生き生きとしており、鞭などを使った強制的な酷い労働を強いられている様子はない様だった。作業自体が過酷ではあるものの人々は助け合い、十分な休養を取りながら作業を進めているのだ。
「だからしっかり働かなくちゃな」
「まあ、でも。早くおうちに帰りたいよねぇ」
 言ってちらりと青年を望めば、相手の瞳に少しだけ眩しそうな色が浮かぶ。その横顔は先程の微笑みとはまた違った、優しく嬉しそうな様子を見せると、そこに生きている人の幸せが現れている様だった。
 その直後に、青年の手が拍を打つ。
「おう、そうだそうだ! 母ちゃんにも会いたいし、だから俺頑張るんだ!」
 もしそれが、叶わぬ思いだとしても構わない。何故なら己の信じた神の為になるのだから。
 続けた言葉と飛び切りの笑顔と、そして燐寧を置き去りにして青年が元気よく立ち去ると、彼女は口元に手を当てた。
(「はりゃあ、効果あったのかなあ、なかったのかなあ?」)
 言葉での駆け引きの成否は不明だ。やはり、時先案内人が示した様に直接オベリスクへの干渉が今回の事件を解決に導く行動なのだろう。ならば自分もまたオベリスクに信仰への不信感を込めるしかあるまい。
 そう判断すると燐寧は小さくため息をついて、自分もまたオベリスクに接触する為に青年の後を追った。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!

ベアトリス・リュウフワ
王を目指す者として、臣民の行いを体験するのも必要な経験。
一種の鍛錬だと思えば、一石二鳥ですわね。

衣装も周りの労働奴隷に近しいものへ着替えておきましょう。
今の衣装を汚したくはありませんし、何よりも、あまり華美な見た目ですと不審がられますものね。
『わたくし』という口調も、『わたし』へ。
敬語はそのままに、それで以て堅苦しすぎない程度に調整しておきましょうか。
やれやれ、変装というのも楽ではありませんわね。
 
建立の儀式時に、運び入れたオベリスクの建材に、不信の念を込めた【呪詛】を紛れ込ませておきましょう。
信仰というものは、画一されたひとつの信条に基づいて成立しております。
つまり、不純物には弱いでしょう。


●侵食
 服に付いた砂を疎ましくは思わなかった。それでも着替えの判断は間違っていなかったのだと思うと、ベアトリス・リュウフワ(強欲と傲慢のミルフィーユ・g04591)は己の服をそっと払い、砂を落とした。
(「やれやれ、変装というのも楽ではありませんわね……」)
 ベアトリスが身に着けている服装はいつもとは一転して質素な服であった。王を目指す娘が奴隷の労働服に身を包んでいるのは、決して気まぐれではなく必要な経験と思ったからだ。それでも窮屈な着心地は否めない。
(「まあ、一種の鍛錬だと思えば、一石二鳥ですわね」)
 民の行いを知らずして統治は出来ぬものである。それ故の鍛錬──今回の舞台ではそう言った事を知るにはよい機会でもあったのだ。
 そんな彼女が今回着いた仕事は、オベリスクの根元に彫刻された部分の清掃だ。既に奴隷達によって施された装飾部分はある程度の砂粒が除かれてはいるものの、それでも細かい部分までは終わっていなかった。今回のオベリスク建設は急ごしらえである以上、細かに時間を掛けられず、その為ある程度の彫りを施した後で清掃は流れ作業で担当する事になったのだった。
「熱病に注意して休みながらするんだよ」
「ええ、ありがとう」
 飲み水を飲ませてくれた水売りの女にそう返事をすると、ベアトリスはオベリスクの表面をハケで撫でた。彼女が担当するのはオベリスクの正面側の根元で、それは時先案内人が示していたヒエログリフの浮かぶ部分でもあった。
 ベアトリスはさらりとハケで塵を払うとその部分にふうと息を入れる。
 その息には毒があった。
 ──神は本当に正しき者なりや?
 信仰というものは画一されたひとつの信条に基づいて成立しているはず。ならば不純物に弱い──故に込める思いは不信。
 ひと払い、ふた払い、払い落す砂は白く美しい。誰も拒まぬ様な顔を持つオベリスクがディアボロスの排斥を望むのならば、それを妨げてみせようか。
 ベアトリスは小さく微笑むと、オベリスクの表面にそっと触れた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【腐食】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!

●閑話
 歓喜と狂気を取り違えるのはいつの時代でも人間の悪癖だ。
 誰もが祈り、願い、見上げる先には、彼ら奴隷達が自らの手で建て上げた巨大な石の柱があった。それは高さ二十メートルはあるものだろうか。すっくと伸びた先端は天を縫い付けようとでもしている様に鋭利に尖っていた。
 その柱を奴隷達は見上げると祈りを捧げていく。
 願うのは太陽神アテン。かの神へと熱き願いを捧げる。そうしてヒエログリフが躍るのはまもなくか、それともまだか。
 奴隷達が祈り始める姿を、乾いた風にぼろ布を靡かせた者達が冷ややかに眺めていた。
大和・恭弥
…純粋な信仰心を、悲惨な未来に利用するのは赦せないな
たとえ当人たちが、幸福を感じていたとしても。

潜入には間に合わなかったけど、【光学明彩】を使って周りの環境に溶け込みオベリスクの現場へ
目立たぬよう、黒は目立つから年相応の労働奴隷の格好に着替えて向かう。

他の仲間の位置を把握しつつ、残留効果を使いながらオベリスクのもとへ
人々が信念を込めて建てたものだから、安寧の祈りは捧げておこう。
たぶん、仲間が残したのは希望と反対の想いだよな。
藍雪花染を抜いて、呪いをもって他と違う箇所を探し、脆くなるよう傷を与える
相棒の晴彦にも協力させよう。
勢いよくは目立つから慎重に、だけど偽神への呪いは深く。

アドリブ連携は歓迎


●偽りの記
 祈るという行為は自身の心中で紡がれるものだ。
 言葉にできぬ感情を心に描く事で神と呼ばれる在らざる者と繋がる──今がまさにそうだと言わんばかりに祈りを捧げる姿を望んで大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)は静かに唇を噛み締めた。
 ──祈る者達の純粋な信仰心を悲惨な未来に利用するのは赦せない。
 たとえ当人が幸福を感じたとしても、それはクロノヴェーダから与えられた感情だ。
 周りに視線を走らせれば祈る人々の中にちらほらと彼と同じくオベリスクをただ見上げる者が見えた。ある者は憎悪と思しき険しさを、またある者は使命に準ずる厳しさを、それぞれの瞳に湛えてじっと身を潜めている。
 その様子から彼らが恭弥と同じディアボロスであるとわかった。先に潜入していた者達だとすればきっと彼らが残したのは希望と反対の想いなのだろう。
 恭弥はもう一度振り返って祈り続ける者達を見ると自身の胸に手を当てた。今でこそ奴隷達と同じ服に身を包んでいるが歴史改修の事実を知るからこそ恭弥の祈る心は違っている。だが、僅かだけならばかの地の人々の思いを拾いたいと思うのだ。
(「人々が信念を込めて建てたものだから、わずかでも安寧の祈りを」)
 微かな願いは今のままならば届かないだろう。だからこそ、自分はオベリスクを崩さなければならない。
「行こう、晴彦」
 相棒の名を告げると恭弥は人々の合間を静かに進んでオベリスクへと近づいていく。やがて一足飛びで接近可能な位置まで辿り着くと天へ伸びる巨大な石の柱を見上げる。その先端は人々の懸命の祈りによって仄かに光始めていた。
 その様に恭弥は小さく首を振りゆっくりと己が妖刀・藍雪花染を抜いた。
 鯉口を滑る鋼の音が小さく恭弥の耳に響く。
「すまない、断ち切らせてもらう」
 零した声には自身大切なものを護る意思があった。
 偽神への呪い、深く、深く。
 その思いに応えたヒエログリフが赤く燃え上がる様に輝くと、恭弥は地を蹴りその妖刀で一閃した。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!

一里塚・燐寧
んー。労働環境が意外と良いの忘れてたぁ。これはちょっとやり方をミスったかもー
まぁここからは気を取り直して、楽しい楽しい大破壊タイムといこっかー。

建立奴隷に紛れて働いていた間の【情報収集】で
オベリスクへの見つかりづらい移動経路を確保して
【強運の加護】でバッタリ発見される率も減らして
オベリスクに肉薄するよぉ

『呪式:因病禍薬』で
腰に括り付けた薬瓶に【呪詛】を込めて爆弾に仕立て上げるよぉ
爆弾は復讐者達がオベリスクに作った弱点に向けて投げつけちゃお
炸裂すると同時に【呪詛】が解き放たれて
復讐者達が込めた怒りや敵意と共鳴し
オベリスクを内外から破砕していくよぉ

共闘・アレンジ大歓迎。よろしくー。


●故に
「はやー、始まったねえ」
 手で庇を作りながら一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は目を細めてのんびりと声を上げた。
 先ほどから奴隷達に混じって周囲の様子を窺っていたディアボロス達が、仄碧い刀を持った少年が一番手のひと太刀を切り開くと、一斉に行動を開始したのだ。
 突然の襲撃に一度はどよめきが広がったものの、すぐに恐怖と怒りの感情が伝播し人々は悲鳴と怒声を上げていた。その姿に燐寧は少しだけ唇を尖らせる。
(「んー、あの中にさっきの子いるのかなあ」)
 燐寧が潜入した際に出会った屈託なく微笑んで作業に入った青年は、仲間と同じく嫌悪の声を上げているのだろう。大切なものを壊される気持ちは理解できなくは無いが、それでも少し寂しい気がして、燐寧は小さく自分の唇を掻いた。
 接触は過ちもあったかと危惧していたが、それでも現地の思いに触れられた事は収穫だった。その一端として再び人々の感情を見るのは喜ばしかったはずなのに。
 ふっと、息を吐く。
 今は気持ちを切り替えて進んでいくのが彼女が選んだ道なのだ。
「んじゃあ、楽しい楽しい大破壊タイムといこっかー」
 駆け抜ければ戦場の音がする。
 長く波打つ果実色の髪を従えて燐寧がオベリスクへと走れば毒々しく光るヒエログリフが目に付いた。禍々しいそれは恐らく仲間の仕込んだ呪詛まがいの代物に違いない。
「はぁいプレゼントだよぉ。中身は開けての……」
 ──お楽しみ。
 燐寧の放り投げたパラドクスがヒエログリフに着弾すると、耳を劈く音と共に一気に暗きモノが解き放たれる。それは復讐者達が込めた負の感情と共鳴する様に
 
 とオベリスクの石肌へと広がっていく。
 鈍い音を立ててひび割れが走れば奴隷達の悲鳴が上がった。
「ほいほいっとやっちゃうよお~!」
 爆音のけたたましさとは真反対。のんびりとした声を上げると燐寧は次の目標へと視線を走らせる。その視界に暗い刃の一群が映り思わず身構える。
 しまった、と思った瞬間。
 刃が燐寧の体へと振り下ろされた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【強運の加護】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!

リオーネ・クア
※アドリブ、連携歓迎

オベリスクの破壊を行う際に警護のクロノヴェーダ達の妨害があると聞いた
潜入作戦ありがとう、足止めは任せて!

【飛翔】し現場に乱入
まず『双翼魔弾』を不特定多数に放ち[撹乱]
敵の注意が破壊活動をしている人達から俺に向いたところで攻撃を1体ずつに集中させ、各個撃破していくよ
敵の攻撃は[戦闘知識]を活かして攻撃を見切って「悪魔の大鎌」で受け止めたり「魔力障壁」を展開してダメージ軽減を狙おう
そうだ、空に逃げて回避するのもありだね
[空中戦]も得意なんだ

信仰心は人が生きる上での指標になる
それを悪用するこのディヴィジョンのクロノヴェーダは許せないよ
全てが終わったとき、人々の心を俺は癒せるかな…


●救い
 刃が空を切ったのは相手の身が横へとひしゃげたからだ。
 魔力の弾丸がマミーの体に直撃すると人間には捕え難い意味不明な悲鳴が上がった。その音を両断して心地良い落下音と共に現れたのは赤い翼を背負ったリオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)だった。
「大丈夫?」
「うん、ありがとねえ」
 燐寧の返事ににっこりと微笑むとリオーネはすぐに敵へと向き直る。ディアボロスが襲撃したとしてもきちんと警護をしている以上はクロノヴェーダの反応は早く、それ故に油断はできない。
「行って、足止めは任せて」
 背中を押した声に仲間が走り出すとリオーネは手にした金色の大鎌を握り直して口元を引き締めた。自分の役割は宣言した通りに足止めだ。敵の注意を引き付けるならばこちらから手を出せばよい。
 回した鎌と身に纏わせた魔力障壁を持って小さなひつじの悪魔は戦場を飛んだ。
 迫る敵へ向かって低く飛び進み魔力弾を解き放てば、まともに喰らった二体が呻き声を上げた。それでも彼らの手は無茶苦茶にシックルソードを振り回したが、リオーネが落ち着いて大鎌で捌いてしまえばダメージを与えるには至らない。
「当たらないよ!」
 そのままトントンと飛び退って周囲へ視線を走らせると、敵の後方でリオーネを見つめる双眸と目が合った。それは彼よりも少し幼い少女──祈りを捧げていた瞳には涙が浮かんでいる。
 それは信仰心故に彼らの神へ捧げるものが破壊される事を悲しむ姿。
 信仰心は人が生きる上での指標になる。だからこそ、それを悪用するこのディヴィジョンのクロノヴェーダは許せない──唇を噛み締めたリオーネは再び跳躍すると迫り来る攻撃をかわして敵を睨んだ。
 さらに吼えて襲い来るマミー達の切っ先を躱した時、不意に声が響いた。
「もうやめて、壊さないで!!」
 心臓を掴まれた気がした。
 壊されゆくオベリスクを望んだ少女が懸命に叫んでいる。
 その瞳に映る偽りの歴史をリオーネは噛み締め、それでも自分が信じた道を進む為に顔を上げる。
(「全てが終わったとき、人々の心を俺は癒せるかな……」)
 感情の揺れに気付いたのか、連れていたメーラーデーモンのロッソが小さく鳴くとリオーネは首を振った。詮無い事と切り捨てるには侘しいが今ここでできる事をするだけだ。
 再び地を蹴り跳躍した少年が得物を振るえば、光弾が迫り来るマミーの脳天を撃ち抜いた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!

護藤・勇佐季
※共闘・アドリブ歓迎

カミサマ気取りが、お前はもう終わりだよ。

狙うのは勿論自分で刻んだ部分だ。
あんだけ悪意を込めたんだ、信仰のヒエログリフなんざマトモに浮かぶわけねェ。
【新宿理心流・燗刺】でオベリスクを攻撃だ。弱点目掛けて刀を全力で投合、ダメ押しに跳び蹴りで押し込んでやる。
ついでに、ヘイトスピーチかまして連中をカミサマの座から引きずり下ろしてやるか。

「見やがれテメェら! オベリスクは完成しなかった、騙されたんだよ!!」
「あのカス共は、テメェらの血を、汗を、信仰を盗もうとした偽者に違いねェ!!」
「本物なら、俺らの力で壊せるわけねェだろ? 試してやるッ!!」
「ブッ壊れろやァァァッ!!!」


●発露
 後方の戦音を妙な高揚感で聞きながら護藤・勇佐季(新宿理心流・g05829)は口元を歪ませて笑った。
「はっはあ、いい腕だな!」
 仲間の迎撃にすっかり気分を良くした男は、今度は自分の番だとばかりにオベリスクへの道を走る。
 すでに仲間達の攻撃が何度か叩き込まれているおかげで、オベリスクの上部と下部は破壊された石の崩落が始まっていた。あと数発かとどめの一撃でも込めてしまえば崩壊するだろう。その様子に勇佐季は再び不敵な笑みを浮かべて周囲へ声を張り上げた。
「見やがれテメェら! オベリスクは完成しなかった、騙されたんだよ!!」
 祈りは痛みに。願いは嗚咽に。
 様々な負の感情を巻き込みながら男はオベリスクへと走っていく。その間に幾度か迫ったマミーの兵達は後方から支援するディアボロスらが排除しその歩みを切り開いていく。
「あのカス共は、テメェらの血を、汗を、信仰を盗もうとした偽者に違いねェ!!」
「そんな、そんな訳が!!」
 叫びに足を止めれば顔面蒼白にした奴隷の少年が勇佐季を睨んでいた。それが先ほど作業場で交代した子供だと気が付くと、勇佐季はその幼さに容赦なく笑った。
 子供の思いを壊すのは忍びなく無粋だがそれを覆す思いが己にはある。それが我が侭だというのならば言わせておけばいい。
「本物なら、俺らの力で壊せるわけねェだろ?」
「それは……!」
「はっ、なら試してやるッ!!」
 言い淀んだ相手にそう啖呵を切ると勇佐季は素早くオベリスクへと駆け寄った。
 一歩、二歩、三歩。
 地を蹴る男が狙うのは自身が思いを刻んだ部分──黒く燃え立つヒエログリフ。男が込めた感情はもはや呪詛だった。そんなものを受けたオベリスクにまともなヒエログリフが浮かぶ訳はない。そう判断したからこそ、自身の憎悪が息の根を止めるのだ。
「ブッ壊れろやァァァッ!!!」
 咆哮と共に勇佐季の腕が刀を飛ばした。次いで澄んだ金属音と共にオベリスクの中央部分へ刃が突き刺さり、勇佐季はそこを目掛けて一足に跳躍する。
 ──カミサマ気取りが、お前はもう終わりだよ。
 燃えるように赤黒く浮かんだオベリスクの中央に、ディアボロスの追撃が深々と突き刺さればオベリスクの大岩に巨大な亀裂が入った。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【落下耐性】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

●閑話
 そうして大岩が倒れていく。
 とどめの一撃を受けたオベリスクの崩壊を人々は呆然として眺めていた。
 その光景を仮面の者も望んでいた。乾いた風にぼろ布を靡かせたその人物は、もはや道化と成り下がった配下達を見遣るとふうと息を吐く。ある程度は残ってはいるならば排除の任を全うさせるのが良いだろう。
「所詮は、贄か」
 独り言つ物に落胆の色はない。あるのは冷たい殺意のみだ。
 崩壊の音に歓声を上げたディアボロス達を望むと、仮面の者は静かに乾いた大地を駆けた。
護藤・勇佐季
ケケケ、ザマァみやがれカスが!

だが、折角オベリスクの破壊までは上手くいったのにケチがつくのも面白くねェ、一般人に被害が出ねェように殺るか。

一般人たちを背に敵と対峙する形で立ち、旗を突き立て【新宿理心流・雪崩陣】を発動。
影法師たちをマミー兵団を正面から襲わせる。
ついでに、幾らか一般人たちの中あたりから召喚して飛び出させれば、信仰を捨てた者が出たように見せられるかもな。
もし影法師の軍勢を抜けてくる奴がいたら直接叩っ斬ってやらァ。

「裏切りを、暴虐を、悪を許すな!讐の旗に集え、同志達!!」
「進めェ!!クソカス共を鏖殺しろォ!!」
「残念だったなァ、クソカス共!!何も為せずにもいっぺん死ねェ!!」


●交戦
 崩壊の音が地響きを生んでいた。
 恐ろしい振動と濛々と上がった土煙に人々の悲鳴や咳き込む声が混じり、その中で護藤・勇佐季(新宿理心流・g05829)は腹の底を満たす様に大笑いを上げた。
「ケケケ、ザマァみやがれカスが!」
 吐き捨てた後で呻き声に気が付く。釣られて勇佐季が視線を後方へと向ければ、先程問答をしていた少年が力なく倒れており、その様子に男は小さく舌打ちした。どうやら衝撃で倒れただけの様で少年に怪我はない様だったが、この先もそうであるとは限らない。ケチが付くのは面白くない、と切り替えて少年の方へ歩き出そうとした瞬間、勇佐季の肌がぞわりと焼けた。
 だからこそ。
 男は己が心の矜持を掲げて吼え立てる。
「裏切りを、暴虐を、悪を許すな! 讐の旗に集え、同志達!!」
 豪気が放たれた瞬間に勇佐季を中心に風が開いた。土埃をひと波退け、それを呼び水に地面から現れたのは男が同志と呼ぶ影法師──その幻影が土埃を切って現れたマミーの群れに殺到する。
「進めェ!! クソカス共を鏖殺しろォ!!」
 上機嫌に叫んだ勇佐季は己が得物を抜き、倒れ行く敵の亡骸に嘲笑を贈った。このまま押し切って行けばマミーの制圧はすぐだろう。そう理解してはいたが何かしら引っかかるものがあり、勇佐季は再び周囲を見回す。
 まだ、何か残っている。
 勇佐季が険しい顔を上げて目を細めた時、その耳に跳躍の音が聞こえた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV2になった!

プレシア・アルニラム (サポート)
◆情報
丁寧系の口調、素直な性格
年相応の「幼女」として矛盾しない程度の
事情聴取、仕事の手伝い、慰問等を行う

果物や菓子を持ち歩いており、他者に分け与えたりする

◆性質
現地民と接触する場合は土地の文化に合った服装と態度を心がける

技能は屋外なら「砂使い」「風使い」「光使い」「天候予測」、
屋内なら「浄化」「記憶術」等、場面で役に立ちそうな術を適宜活用

◆戦闘
状況に応じて各パラドクスを使い分ける
・集団戦の時は複数対象の物、単体戦では一番威力(期待値)の高い物を優先

同戦場で戦う仲間を援護、又は得意な能力値で庇う等で臨機応変に
不明点はマスター様にお任せします
自HPが3割以下になったら無理をせず、仲間に後を託します


●助/殺意
 吹き荒れる風は戦場の臭いを運んでくる。
 その中で仲間の戦いを援護しながら立ち回っていたプレシア・アルニラム(天使の風塵魔術師・g00844)は息を整えると周囲を見遣った。
 既にディアボロス達の健闘で配下と思しきマミー達の数はほとんど減っている。ならばこのまま押し切れば──。
 そう思った瞬間、プレシアの背後に気配が生まれた。
 走らなきゃ。
 浮かんだ直感にプレシアの足は動く。全力で走り出した少女の身を捕えられず、マミーの剣が空を切れば悔しそうな声が聞こえる。
「だめですよ!」
 勢いをそのままにプレシアは後ろに飛ぶと天使の翼を羽ばたかせる。その瞬間、少女の周囲に現れたのは無数の光輪──それが一直線に並んだマミー達の列へと解き放たれれば、彼らの肉を、包帯を切り刻み、あっという間に膝を折らせていく。
「よかった……!」
 小さな歓声の後にプレシアが得物を握り直した途端、その首筋に悪寒が走った。
「やはり虫がいたか」
 聞こえた声は崩れ落ちた石の上からだった。
 いつの間にか風が流したのだろう。砂埃が晴れたその先には長い手足を持つ仮面の者がすらりと立っている。その出で立ちの異様さにディアボロス達が身構えていると、相手は小さく口を開いた。
「害虫駆除の時間だ」
 さも当然の様に告げた後で、仮面の者は一歩踏み出すと音もなく大地へ飛び落ちた。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!

珠々院・アンジュ
※連携・アドリブ可能です。
「敵ですね。殺しましょう」
無表情で淡々と喋りますが無口ではありません。
他の人ともコミュニケーションは取れます。
敵に対しても淡々とした口調ですが荒くなります。
成功のため自身の持てる技能は惜しみ無く使います。
表情には出しませんが、相手を呪詛で侵食することに愉悦を感じています。


 パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。自身の怪我は疎く気にしません。
他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


●突
 足が地に付く前に娘の身が駆けた。
「敵ですね。殺しましょう」
 突出した珠々院・アンジュ(エントゾルグングフルーフ・g05860)が零した言葉は単調だったが、意味には色濃く殺意が乗っていた。
 従う灰色の髪は砂風を流れ、魚の尾ひれの様に従っている。その身が仮面の者──護影のマジャードと呼ばれる者の眼前まで滑り込むと呪を解いた。
 ──悶えろ、苦しめ、無様に這いずり回れ。
 蹴撃が呪いの汚泥を纏う。突如湧いた瘴気をも巻き込んで見舞った一撃が護影のマジャードの腹にめり込めば小さく苦悶の声が聞こえる。それでも横へ飛ぶ事で威力を殺すとしゃがみ込んでアンジュをねめつけた。
「貴様……!」
「まだまだいけますよね?」
 ぱんぱんと自身の足元から砂を払い、アンジュは事も無げに問うともう一度護影のマジャードの方を望んだ。その瞳は青く底深い色をしている。
 ──クロノヴェーダには復讐すら生ぬるい。故に死しても永劫に続く呪いを味わえ。
 望んだ瞳に眠る青はそう告げている様だった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【悲劇感知】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!

一里塚・燐寧
えー、あたしたち害虫だってさー。
音もなくシャカシャカ動き回るきみの方が、よっぽどゴキブリみたいなんだけどぉ。

敵が『王に捧ぐ』拳を放とうとするのを
『呪式:報仇絶恨』で防御力の強化と怯み耐性をつけて
『テンペスト・レイザー』の刀身を盾代わりに受け止めるよぉ

おー、どんな攻撃かと思ったら当てた相手を転移させる技なんだねぇ
剣の間合いの外にはじき出されちゃった……と、思うじゃん?

攻撃を受け止めて真紅に染まった怨念のオーラを剣に纏わせて
長く長く、今の敵の位置にも届くほどに立ち上る鬼火の刃を作るよぉ
これで射程問題は解決だねぇ
地平線を断ち割るように、敵めかげて一気に振り下ろしちゃおう!

共闘・アレンジ大歓迎だよー。


塞河・みやび
みやびちゃんも助太刀するのじゃー!
わるい太陽神の手下をやっつけてやるのじゃ。
その割にはなんか闇っぽすぎるような?

まあいいのじゃ~。
みやびちゃんスターで戦うのじゃ!
【飛翔】して、地表の闇や影に触れにくくすれば、敵は攻撃できる所が限られると思うのじゃ。
【光使い】能力と併せて影の位置を調節すれば、防御しやすい攻撃を誘えるかもしれないのじゃ!
麗しき空中【ダンス】で【撹乱】しつつ、脚のオーラを【オーラ操作】して【斬撃】や必殺の【貫通撃】キック攻撃するのじゃ。

太陽神に仕える闇の者ってなんか肩身が狭そうなのじゃ。
この者も贄となる道化ということかもしれないのじゃ~。


●閃く
 流星の如く決められたアンジュの攻撃に一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は思わず微笑んだ。さらに心底おかしいという様にくすくすと声を上げれば仮面の者の殺気がこちらへ向いた。
「どうかなぁ、害虫とか言ってた連中に攻撃されちゃうのってー」
「なんだと……」
「音もなくシャカシャカ動き回るきみの方が、よっぽどゴキブリみたいなんだけどぉ」
 害虫ってのは立場が違えば己も同じ番になるんだよ──その言葉に護影のマジャードの身が深く沈む。
 その様に燐寧は己が得物のテンペスト・レイザーを握り直すと地を蹴った。
 一歩、二歩と砂風に髪を流し、滑る様に進む間にその身へ紫色のオーラが灯る。それが彼女の怨念の色であり復讐者としての在り処を示すもの。その一閃が護影のマジャードの腕を浅く切る。
「やっば」
「吹き飛べ」
 地を這うような声がした。
 危険を察知した燐寧が慌てて飛び去ろうとするも仮面の者の手が伸びる。ぞわりとした感覚が彼女の右肩を撃ち、同時に痛みが走るとその視界が反転する。その中で燐寧が見たのは煌びやかな光に包まれた妖狐の姿だった。
「みやびちゃんも助太刀するのじゃー!」
 元気な声と共に塞河・みやび(さいかわみやびちゃん・g04329)が躍り出れば、護影のマジャードの身が低く沈んだ。その体を足元の影が覆った事で察した妖狐はにぱりと笑って身を翻す。その勢いのままに足を伸ばせば光り輝くオーラが追った。
「なのじゃ!」
 気迫と共に放たれたのは敵を貫く様な綺羅星の蹴撃──ドンっと鈍い音と共に護影のマジャードへ蹴りが叩き込まれると相手の苦痛の声が漏れた。
 ──取った。
 そう思った次の瞬間、仮面の者の腕がとぷりと影に沈んだ。
 同時に盛り上がったのはみやびの足元──転移させた攻撃を防ごうとみやびが身を捩ったが、避けきれない打撃が彼女の右腰を打ち据える。一瞬、みやびの顔に苦痛の表情が浮かぶ。が、すぐに持ち前の爛漫とした微笑みを灯すとからりと謳った。
「やっぱり道化なのじゃ!」
 思わず零した言葉は己が見立ての正しさに沸いていた。それはこの敵対者が太陽神の手下という割にはどうも陰湿な印象を受けていたからだ。太陽神に仕える者が闇の力を繰るのでは片身も狭かろう、とみやびが笑えば相手の殺気が怒気を帯びた。
 やはり、この者も贄となる傀儡か──みやびが踊る様に後方へと飛び退れば、仮面の者は執拗に追い縋った。その腕が再び影へと沈む前に、体勢を立て直した燐寧が再びテンペスト・レイザーと共に飛来する。威嚇する様に振り回した刀身は真紅のオーラを纏い、怨念の蠢く火の刃と化していた。
「まだまだってねえ」
 ぐるりと回したチェーンソー剣がけたたましく鳴り響く。その轟音と共に燐寧は得物を握り直すと、護影のマジャードへと垂直に刃を振り下ろした。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!

リオーネ・クア
お前にとって目的を妨害する俺達は害虫だろうね
お前を否定するつもりはないけど目的を遂行させるわけにはいかない、俺は人々の命も心も守りたいから

腕を[肉体改造]して強固な悪魔のものに変異させ、『魔骸連刃』を発動し変異させた腕に刃を発生させる
【飛翔】による高速移動を駆使しヒット&アウェイを仕掛けながらこの腕を振るって敵に猛攻を仕掛けるよ
お前は忠誠心を抱いて戦うんだね
俺は人々を守りたいという渇望と、歴史を歪められてたくさんの大切なものを失った無念と怒りを抱いて戦う
譲れないものをぶつけるつもりで拳をぶつけるよ

全てが終わっても人々は信仰を利用されたとわからないかもしれない
それでもいい、彼らの命が救われたから


大和・恭弥
害虫とは随分な物言いだな
そっちからしたら邪魔する害虫なんだろうな…それならそれでいい。
民が願った安寧を悪用するお前の計画は必ず阻止する。

敵が影に潜ったら、
『藍雪花染』を抜刀し呪詛を解放
攻撃は飛翔で躱しながら、
間に合わない時は刀で受け払う
敵との間合いを測って
急接近して「神蝕呪刃」で攻撃
一撃離脱を繰り返す

戦闘中は使える残留効果は使用
仲間と連携、援護を重視する

生きていれば、壊れた希望はまた建て直すこともできる。
お前には、絶対にここの人たちの未来を奪わせはしない。

アドリブは歓迎


●贄を断つ
 それは戦場の勝敗をディアボロスへと傾ける一撃だった。
 燐寧の放った撃によって肩口を負傷した仮面の者は素早く飛び退ると傷を押さえたままで吠え立てる。
「なぜ、なぜ!! こんな、こんな害虫に!」
「……本当に、害虫とは随分な物言いだな」
 手にした妖刀・藍雪花染の柄を返すと、大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)は嘆息する。ここまで押されておきながら今だに自分の優位を信じているとは愚かしいが、それが己の拠り所に繋がるのならば仕方のない話なのだろう。それはそれで良いのだと恭弥は思う。
 だが、民が願った安寧を悪用する事は許せない。故に。お前には、絶対にここの人たちの未来を奪わせはしない。
「お前の計画は必ず阻止する」
「貴様ら……!」
 怒気を膨らませた相手に怯む事も無く恭弥は間合いを詰めた。今度は後退する隙など与えない。その手に握られた妖刀から青い光が流れ、容赦なく一閃する。
 見えたのは青い一糸。
 それが青炎として燃え上がれば解き放たれた呪詛が護影のマジャードの腹を駆け上った。
「こ、の、ていどぉおお!!」
 吼えた後で仮面の者が影へと両手を突き刺せば、恭弥は僅かに後方へと飛んだ。その視線はしっかりと足元の影を負い、そこから突如伸び迫った巨腕の動きを捉えていた。
「甘い」
 零した言葉が砂塵に舞う。
 迫る巨腕を刀で受け、あるいは流して捌き切ると恭弥は不意に横へと跳躍する。その後には赤い悪魔の翼を背負ったリオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)の姿があった。凛とした表情の彼の腕は鋭利な刃へと変化している。
「悪いけど、やらせないよ」
 宣言と共にリオーネが繰り出した斬撃が護影のマジャードの身を切り刻む。声にならない悲鳴を上げた相手が苦し紛れに拳を放つも、リオーネの身を僅かに掠った程度でダメージを与えるには至らない。その隙に再び迫った恭弥が護影のマジャードの後ろ肩へと呪詛の一太刀を浴びせれば、もはや反撃の力も無いのか威嚇する様に大きく腕を振った。
「こんな、こんな失態を我が王にお見せする訳には!」
「お前は忠誠心を抱いて戦うんだね」
 その思いは確かに尊いものがある。しかし、リオーネにも人々を守りたいという渇望と、歴史を歪められた故に多くの大切なものを失った無念と怒りがあった。その思いを譲る訳にはいかない。
 両者には譲れない意思がある。
 だからこそリオーネは傍らのメーラーデーモンへと視線を向けると瞬きの後で息を吸った。腹の奥へと空気を送り息を止め、砂の大地を蹴った。
 己が仮面を握る者が狂った様に吼える。
 王の尊さを、ディアボロスの不敬を、人々の命の贄を。
 それらをすべて耳に入れてリオーネは護影のマジャードの身を斬った。
 真っ直ぐに、容赦なく。
 かふっと、僅かに声が漏れると仮面の男は崩れ落ちてそのまま動かなくなる。その様を一瞥した後で目を伏せると、リオーネは首を振り再び目を開けて振り返った。
 赤い瞳に映ったのは呆然とする奴隷達──ある者は呆然と立ち尽くし、ある者は打ちひしがれた様に座り込んでいる。負傷者はいないらしいがまるで仕事を無くした蟻の群れの様だった。その中に泣いている者を見付けてリオーネは唇を噛み締める。
 恨まれる事はあるかもしれない。だが、それもディアボロスがここを去れば排斥力によって忘れられてしまうだろう。それでも奴隷達が『生きている』と言う事実は変わらない。
 彼らの命が救われたという事実。それをリオーネは自分の胸にしまう。
 歓喜と狂気を取り違えるのはいつの時代でも人間の悪癖だ。
 いつかその歓喜と狂気が真の幸せから生まれる世界である様に、と願うとディアボロス達はその場を後にした。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【腐食】がLV2になった!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!

最終結果:成功

完成日2021年12月18日

排斥のオベリスク

【!期限延長により状況が困難になっています!】
 アヴァタールの小神殿では、エンネアド達が神像を利用して一般人の信仰を力に変えていました。
 ディアボロスにより、神像が砕かれエンネアドの撃破にも成功しましたが、獣神王朝エジプトでは、より大規模な神像として『オベリスク』の建立が盛んに行われているようです。

 新たに建立されるオベリスクは『世界の守護』が願われた太陽神アテンのオベリスクです。
 このオベリスクの効果は『獣神王朝エジプトの排斥力』の強化です。
 つまり、このオベリスクの建立を見過ごせば、獣神王朝エジプトのディヴィジョンへの介入が困難になってしまうでしょう。阻止せねばなりません。

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#獣神王朝エジプト
🔒
#排斥のオベリスク


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選択肢『排斥のオベリスクの破壊』のルール

 獣神王朝エジプトのエンネアドが、ディアボロスを排斥する為に建立した『排斥のオベリスク』を破壊します。
 排斥のオベリスクは強大な力を持つクロノオブジェクトである為、通常のパラドクスでは破壊することは出来ません。
 破壊する為には、オベリスクの弱点となる箇所を狙ってパラドクスで攻撃しなければならないでしょう。
 👿を撃破するまでに、排斥のオベリスクを破壊する事で、エンネアドの企みを打ち砕くことが出来ます。

 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『🔵が👑に達すると、敵の大規模な作戦に影響を及ぼす。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『オベリスク建立奴隷に紛れ込む』のルール

 獣神王朝エジプトのエンネアドが、ディアボロスの影響を排除する『排斥のオベリスク』を建立しようとしています。
 このオベリスクが多数建立されてしまえば、ディアボロスが獣神王朝エジプトに関わる事が難しくなるでしょう。
 それを阻止する為、オベリスクを建立する一般人に紛れ込み、オベリスクの建立を邪魔してください。
 オベリスクは、人々の信仰の思いによって偉大な力を発揮する物なので、ディアボロスが建立の儀式に紛れて、別の思いを紛れ込ませる事で、オベリスクを破壊する弱点を造り出すことが出来ます。

 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【🔑】この選択肢の🔵が👑に達しない限り、マスターは他の選択肢のリプレイを執筆できない。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾護衛するトループス級『マミー兵団』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)を護衛するトループス級クロノヴェーダ(👾)と戦闘を行います。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える必要があるでしょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿アヴァタール級との決戦『護影のマジャード』のルール

 事件の首魁である、アヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と戦います。
 👿を撃破する事で、この事件を成功で完結させ、クロノヴェーダの作戦を阻止する事が可能です。
 敵指揮官を撃破した時点で、撃破していないクロノヴェーダは撤退してしまいます。
 また、救出対象などが設定されている場合も、シナリオ成功時までに救出している必要があるので、注意が必要です。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「イシュア・アルミゴス」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。