浅間神社攻略戦
攻略旅団の方針により、ジェネラル級天魔武者『松姫』及び、ジェネラル級鬼『酒呑童子』が護る、忍野八海浅間神社の制圧を目指す事となりました。
ディアボロスによる攻撃により、敵は、忍野八海浅間神社の守りを固めている為、攻略には時間が掛かるかもしれません。
敵が防御を固めている事で、当初の目標であった、富士山の調査については妨害を受けずに行う事が出来るので、富士山の調査を優先したい場合は、攻略旅団で、浅間神社の攻略から富士山調査に振り替えるといった提案を行ってください。
松姫
酒呑童子
2匹の鼠(作者 一条もえる)
#天正大戦国
#浅間神社攻略戦
#甲斐国
#忍野八海浅間神社
#酒呑童子
#松姫
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●『天正大戦国』、甲斐国・忍野八海浅間神社
「ディアボロスの排除は終わったのですか、酒呑童子」
松姫の声に、酒呑童子は口をへの字に曲げて振り返る。
「芳しくは、ない。ディアボロスどもは本気でこの神社を落としに来るようだ。何が目的かは知らぬが……」
首を傾げる酒呑童子。しかし明らかなことは、
「厳しい防衛戦になるだろう」
ということである。
しかし松姫にはその心情が伝わらなかったのか、
「それは、お前たちが弱いだけではないの?」
と、にべもない。鼻白む酒呑童子。しかし何かを言い返す前に、
「とにかく、一刻も早くディアボロスを排除しなさい。これは命令です」
ぴしゃりと言われてしまった。
こまごまと言っても詮無きことと思ったか、酒呑童子は真剣な眼差しで腕組みをしたまま続けた。
「とにかく、今は守りを固めるしかない。守りを固めていれば、松姫様を救いに、信玄様からの援軍もやってくる。
そうすれば、ディアボロスどもなど簡単に排除できるだろう」
そびえる富士山を見つめながら現状を確認する、酒呑童子。
「ふむ……」
しかし松姫は、わずかに首を傾げた。それは不服の現れであった。顎を上げ、高飛車に言い放つ。
「守りを固めるというのなら、この神社にディアボロスどもを一歩たりとも言えるのではありませんよ」
松姫が身を翻してその場を立ち去ったあとも、酒呑童子は腕組みをしたまま富士山を見つめていた。
●『最終人類史』、新宿島
「富士の山……ですか」
許・伯隼(人間の無双武人・g03617)が手にしていた写真を覗き込んでみると、うっすらと雪化粧をした富士山が写っている。
伯隼は唸ったあと、
「泰山をはじめとする五岳よりも遥かに、高い。
雪の降る美しさなどは、言葉を失うほどですな。なるほど、この国の人々の信仰が集まるのも頷けます」
と、微笑みを浮かべた。五岳とは道教における聖地であり、泰山は封禅の儀式が行われることでも知られている。
「さて、その富士山を望む地にあるのが忍野八海浅間神社ですな。
攻略旅団は、松姫、酒呑童子という2体のジェネラル級が護るこの拠点を攻めることを決定いたしました」
ただし……と、伯隼は太い眉を寄せる。
「敵は守りを固めており、搦め手はござらん。また敵にも、特殊な施設も策もありませぬ。ゆえに、正面から敵の守りを打ち破るほかありませぬ。そして、松姫と酒呑童子に刃が届くところまで迫るのです」
「敵はとにかく、時を稼ぐことを考えておりますな。固く守って打って出ぬときはこちらの疲れを待っているか……」
それはありえない。ディアボロスが攻め疲れるなどということがあろうか。また、こちらの背後を突くことも不可能である。
「さよう。ならば、援軍を待っているのです」
それは武田信玄からの援軍にほかなるまい。
伯隼は忍野八海を中心とした絵図を広げ、彼我の戦力を示す木片を配置した。いくつかの木片を、バラリと甲斐国にまとめて撒く。その所在は確定できないが、これが敵の主力である。
「この軍勢が押し寄せる前に、浅間神社を陥落させましょうぞ。
《戴冠の戦》の前に松姫と酒呑童子を撃破して忍野八海浅間神社を我らの拠点とすることが出来れば、来たる戦において取れる策も多くなるでしょうからな」
ひとつ懸念があるとすれば。
「今回の作戦、いささか規模が大きすぎますな」
ディアボロスたちの進路を限定しているのは、『最終人類史』の排斥力を維持するためである。この攻略戦が続いている以上、甲斐国やその周辺国に対する作戦を行う余力はない。
例えば富士山の調査を行うにしても、現在進行しているこの作戦を完遂させるか、あるいは中断する必要があるだろう。
それはともかく、伯隼が示したのは神社を囲む木片のひとつである。
「皆様には、この攻め口からかかっていただきましょう。
ただし、敵は堀を穿ち土塁を築き、こちらを迎え撃つ構えを見せております。迂闊に乗り越えれば、敵のよい的です。一工夫はどうしても必要ですな」
伯隼は唐突に、
「皆様は、馬服君趙奢(ばふくくん・ちょうしゃ)をご存知ですかな?」
と、問うてきた。
「かつて馬服君は閼与(あつよ)の戦いに臨んでこう言いました。『狭い穴の中で2匹の鼠が戦うようなもの、将が勇敢な方が勝つ』と」
その言葉通り、趙奢は秦の軍に大勝したのである。
「ここでも同じです。この戦場では、彼我の戦力が正面からぶつかり合うほかない。
勇気に勝るのは……言うまでもなく、我らです」
そう言って伯隼は、ディアボロスひとりひとりの顔を見渡した。
●『天正大戦国』、甲斐国・忍野八海浅間神社外縁、妖怪どもの籠もる陣地
「ディアボロスどもを、一歩たりとも神社に入れるなと?」
三対六腕を組み、金織童子は「ハン!」と鼻を鳴らした。
「松姫様が」
「松姫様が、そのように」
周りを取り巻く怪火どもが、口々に喚く。
「黙ってろ!」
金織童子が一喝すると、怪火どもは押し黙った。
「仕方あるめぇよ。武田信玄様のお引き立てがなけりゃ、俺たち鬼や妖怪にゃ立ち場がねぇ。酒呑童子様も、そのへんはよ~くご承知だろう」
そして松姫は、武田信玄の娘なのである。
「守らぬわけにもいかねぇ。
まぁ、守りを固めることに文句があるわけじゃねぇ。いいだろう、ディアボロスどもとの大喧嘩、せいぜい派手にやってやろうじゃあねぇか!」
言葉は荒々しいが、戦場を見渡す目は存外に冷静である。
土塁にほころびがないかをひとつひとつ確かめさせた金織童子は、2本の賽槌を振り上げた。
「さぁ、来やがれディアボロスども! 返り討ちにしてやらぁ!」
丑三つ刻の怪異・『白骨夜行』どもが槍を振り上げて応じると、カタカタカタカタカタカタと激しく骨は鳴る。そして怪火は、狂ったように辺りを飛び回った。
リプレイ
守都・幸児
喩嘉(g01517)と一緒に行動するぞ
※アドリブ・連携歓迎
富士の山だーっ
俺本物見るの初めてなんだよなあ
すごいぞーでっかいぞー
…っと、いけねえ
景色を楽しむのは後にして、まずは敵陣をちゃんと見ねえとだな
俺は喩嘉と別方向から敵陣に向かうぞ
二方向から接近して敵の注意を分散させる
喩嘉のバイク格好いいなあ
バイクの音に耳を澄まし
音で喩嘉とタイミングを合わせ【エアライド】を活用
同時に素早く大きな空中ジャンプをして、堀を突破して土塁内に侵入するぞ
俺の使う技は「ブリーチング・インパクト」
白鯨のオーラを纏いながら落下する技だ
土塁内に突入する直前の最後のひと跳びのタイミングで発動し
白鯨のオーラで敵群の視界を塞いで狙い撃ちされるのを防ぐのと同時に
敵の注意を引いて喩嘉が突入するのを少しでも容易にするぞ
陸の上ででかい鯨がいきなり突入してきたら
肝のねえ骨たちも流石に度肝を抜かれるだろうよ
武器の鉄骨で骨どもを薙ぎ払いながら
鯨を暴れさせ、敵陣を制圧してやる
喩嘉がPOWで狙われたらディフェンス
反撃でも確実に敵を減らしていくぞ
喩・嘉
幸児(g03876)と共に行動する。
※アドリブ・連携歓迎
責めるのに面倒そうな、敵が陣を構えた戦場か。
ただ、陣地を構築しているということは、
乗っ取って活用してやればこちらの力になってくれるか。
「角端騎」に乗り、幸児とは別の方向から敵群に素早く突っ切るように接近。
接近後は、バイクを乗り捨てるようにして【エアライド】を活用。
幸児とタイミングを合わせて
同時に行う素早い空中ジャンプで隙を極力なくして
土塁内へと侵入。
「狂花乱舞」で舞い散らせた艶やかな花弁で敵の視界の邪魔をしながら、
敵を魔力で侵食。
土塁内を制圧し、逆にこちらの拠点として使わせてもらおう。
幸児がWIZで狙われていたらディフェンス。
反撃でも確実に敵を制圧していこう。
「おぉ~ッ!」
守都・幸児(祥雲・g03876)が歓声を上げた。
「富士の山だーッ! 俺、本物見るの初めてなんだよなぁ」
『平安鬼妖地獄変』出身の幸児にとっては、話に聞くだけの存在であった。「すごいぞー、でっかいぞー」と、心の内をそのまま吐き出してはしゃぎながら、いつまでも眺め続けている。ぴょんぴょんと飛び跳ねんばかりだ。
「幸児」
喩・嘉(瑞鳳・g01517)が苦笑交じりに呼びかける。すると幸児は、はにかみながら振り向いた。
「ッと、いけねぇ。景色を楽しむのは後にして、まずは敵陣をちゃんと見ねぇとだな」
「そうだな。……東京に『富士見』という地名がいくつかある。そこからも富士が見えるのだろう。この地を奪還したあかつきには、存分に眺めよう」
「はは、それがいいな!」
視線を巡らせて敵陣を望めば、なるほど土塁は高く積まれ、堀は深い。
「あれを乗っ取ってやれば、こちらの力として活用できるかもしれないな」
そのように思案しつつ、喩嘉は幸児と別れて配置についた。『角端騎』と名付けた魔導バイクに跨る。
「さて……穴に飛び込むか」
エンジンの音も高らかに、喩嘉は敵陣へと接近する。当然ながら、その音は中に籠もる妖怪どもの耳にも届いているだろう。
十分に接近した喩嘉はバイクを乗り捨てて跳躍した。空中で羽扇を振るうと、艶やかな花弁が宙から生まれ出る。
「……喩嘉のバイク、格好いいなぁ」
彼方から聞こえる音に耳を澄ませていた幸児も全力で駆ける。ひときわ高く吠えるエンジンの音。その音こそ、喩嘉が敵陣に乗り込んだ瞬間だとわかる。
幸児も高々と跳躍した。その全身を、白鯨のオーラが包む。
「カチャリカチャリカチャリカチャリ……!」
「ガラガラガラガラガラガラガラガラ……!」
敵は当然ながらこちらを待ち受けており、丑三つ刻の怪異・『白骨夜行』どもは血に錆びた槍を繰り出し、あるいは空を覆わんとするほどに伸び上がって襲いかかってきた。
「くッ……!」
「ちッ……!」
槍の切っ先が、ふたりを抉った。
しかしふたりはそれぞれに、宙を蹴ってさらに高く跳ぶ。続けて襲いかかってきた槍が、虚しく宙を突いた。
喩嘉は『応龍袍』の袖を翻しながら、空中で舞う。艶やかな花弁から放たれる魔力が、白骨夜行どもに襲いかかった。それを浴びた2体の白骨が、足元から崩れ落ちていく。
一方の幸児は敵群に飛びかかって、纏った白鯨のオーラで押し潰した。白骨があえなく砕け、髑髏がカラカラと転がる。
陣を守るよう命じられた白骨夜行どもは、忠実にそれを実行しようとした。しかし、敵は両翼を突き崩さんと襲い来る。どちらから倒すべきか?
結局、目の前の敵に当たるべしという生まれ持って備わった殺意に従い、それぞれに襲いかかる。
その僅かな躊躇を見逃すふたりではない。
「ははッ、陸の上ででかい鯨がいきなり突入してきたら、いくら肝のねぇお前たちだろうと、さすがに度肝を抜かれただろう?」
幸児は鉄骨を振り回して襲い来る槍を次々と弾き返し、まっすぐに駆けていく。
白骨夜行どもが伸び上がって襲いかかろうとしたが、
「幸児」
喩嘉が割って入る。視界を包むほどに花弁が舞い散って、それを浴びた白骨夜行が崩れ落ちる。しかし横薙ぎに払われた槍で、喩嘉の体も宙に舞った。
「喩嘉ッ!」
幸児が慌てて振り返った。喩嘉が渋面を作っている。
「……袍に土がついてしまった。洗濯したばかりだというのに」
土を払って立ち上がり、笑みを浮かべる喩嘉。打たれた脇腹が痛まぬはずはないのであるが、ことさらそのような顔をすれば、幸児も気に病むであろう。
幸児の方でもそれは承知のことなのであって、
「暑くなってきたんだ。どのみち俺の服だって、汗まみれだぞ!」
大いに笑って鉄骨を振り回し、襲い来る白骨夜行どもの槍を打ち払う。
白骨夜行どもが負けじと再び槍を叩きつけてきたとき……槍は虚しく地面を打っただけで、幸児の姿はそこにはない。
舞い散る花弁もまた、敵に襲いかかって侵食していく。もがく白骨夜行どもの頭上から、白鯨が地を揺らすほどの勢いで落下した。
そのオーラが消えたとき、残っているのは粉々に砕け散った骨のみであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV2が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
喩・嘉
幸児(g03876)と共に行動する。
※アドリブ・連携歓迎
奪い取った土塁内で待ち構える。
この地を取ってしまえば、
あとは来る敵を迎え撃って殲滅していくだけだな。
近くで攻撃に巻き込まれると厄介そうな相手だ。
気は緩めずに行こう、幸児
羽扇を振るい「海月爆殺結界」を使用。
「クラゲ型爆雷」の群れを出現させ、四方に展開。
言葉通りに敵を接近させすぎないように迎え撃つ。
炎に対して水を用いるのは簡単だが……
炎を消すのに有効なのは、実は計算された爆風だ。
敵からの爆風や炎は時折幸児の結界に守ってもらいつつ、
着実に敵の数を減らしていこう。
幸児がWIZで狙われていたらディフェンス。
爆風の反撃で対抗する。
守都・幸児
喩嘉(g01517)と一緒に行動するぞ
※アドリブ・連携歓迎
前回奪い取った土塁内で喩嘉と一緒に敵を待ち構える
さっきみたいな二手に分かれる戦法も楽しいが、やっぱ喩嘉と肩を並べてるとすごく頼もしくて安心するぞ
もちろんまだまだ油断はできねえ
ああ、気合い入れてくぞ、喩嘉っ
俺の使う技は「定」
触れれば刃に変じる結界の壁を展開する技だ
この結界の壁を敵の侵攻方向、それと土塁の前に展開するぞ
喩嘉のクラゲに追い立てられた敵が結界の壁に触れたらそこを刃で貫かれる二段構えだ
土塁の前の結界は、攻撃の他に爆風や炎から喩嘉と俺を守る手段としても利用する
それでも万が一敵に接近されちまった場合は
爆発される前に、武器の鉄骨で敵を弾き飛ばして被害を最小限に防ぐぞ
念のため後ろを取られねえように【防衛ライン】も引いておこう
この妖怪だらけの感じ、平安鬼妖地獄変を思い出して懐かしいなあ
だからなおさら、この土地で悪ささせるわけにはいかねえ
まとめて祓ってやるよ
喩嘉がPOWで狙われたらディフェンス
結界で敵の火の粉を防ぎながら刃で貫き反撃する
「情ねぇ野郎どもだ!」
土塁を奪われたと知った金織童子は吐き捨てて、賽槌で地を打った。
喩・嘉(瑞鳳・g01517)と守都・幸児(祥雲・g03876)は肩を並べ、敵将を遠望する。
「さっきみたいに二手に分かれる戦法も楽しいが、やっぱ喩嘉と肩を並べてると、すごく頼もしくて安心するぞ」
と、幸児はぐるぐると肩を回す。
羽扇の下で喩嘉も口の端を持ち上げている。頼もしいのは、喩嘉とて同感である。
「この地を奪われては、敵もこちらを捨て置けまい。あとは来る敵を迎え撃って殲滅していくだけだな」
目を細めて見据えると、
「ディアボロスが、ディアボロスが!」
「おのれ! おのれ!」
と、怪火どもが口々に喚きながら押し寄せてくる。
「近くで攻撃に巻き込まれると、厄介そうな相手だ。気は緩めずに行こう、幸児」
「あぁ! 気合い入れて行くぞ、喩嘉ッ! もちろん、まだまだ油断はできねぇ!」
そう行って、前に進み出る幸児。作業服の懐に手を突っ込んで取り出したのは、紙の束である。
「殺せ、殺せ!」
「待て、怪火ども! 迂闊に突っ込むんじゃねぇ!」
金織童子が声を張り上げる。
「忠告が遅かったな。定め、留め、戒めろ!」
当然のことながら、土塁は外の敵に向けて築かれている。ゆえに立てこもるとは言っても、その奥から押し寄せてくる敵勢に備える防壁はないのだが……幸児が放った見様見真似の紙符は強固な結界となって、怪火どもの前に立ちはだかって防壁を成した。
それを避けて回り込むとなれば、三方に備えた土塁を越えるしかない。まぁ、それもできないことはなかろうが、そもそも怪火どもは憎い憎いと飛び込んでくるしか考えておらぬようで、次々と結界へと突進してきた。
「ギィィィィッ!」
「ギャァァァッ!」
その結果は、刃へと変じた結界によって斬り刻まれるという末路であった。
それでも敵は怯むことなく押し寄せ、結界を越えてくる。
「このッ!」
幸児は鉄骨を振るって、それを押し戻す。鬼火は激しく撒き散らされて、辺りに飛び散った。飛び散った火の粉は地面に落ちても赤々と燃え続け、幸児の肩にも降り注いで、炎を上げる。
「あちちち!」
慌てて打ち消す幸児。
その間に敵は飛び込んでこようとしたが……。
「幸児」
喩嘉の声に、幸児はすぐさま跳び下がって、前を開けた。
喩嘉の周囲には半透明な、そしてときおりキラキラと虹のような輝きを見せる無数の何かが浮いている。
クラゲだ。それはクラゲにしか見えない。
「炎に対して水を用いるのは簡単だが……」
「そうだな。違うのか?」
幸児が首を傾げる。
陰陽五行である。喩嘉はもちろんそれを熟知しているであろうし、幸児にも心得はある。
「『水は火に剋ち、火は金に剋ち……』、間違ってないよな、俺?」
「間違ってない、大丈夫だ」
少し不安げにこちらを見てくる幸児に、微笑む喩嘉。
「しかし鄒衍(すうえん)がその説を唱えたとき、このような力を使う者はいなかっただろうからな……炎を消すのに更に有効なのは実は、計算された爆風だ」
羽扇を振るえば、クラゲ型の爆雷は次々と弾けて迫りくる怪火どもを吹き飛ばした。
「アァッ!」
悲鳴を上げ、「消火」されていく怪火ども。しかし負けじと、集まった怪火どもも大爆発を起こした。
「く……」
熱風を浴び、顔をしかめる喩嘉。
「根比べだな」
「我慢比べなら、負ける気がしないぞ!」
幸児は喩嘉の前に立って鉄骨を振り回し、襲い来る火の粉を次々と払っていく。肌はジリジリと焼かれているが、幸児の顔には笑みが浮かんでいた。
「ははッ! この妖怪だらけの感じ、『平安鬼妖地獄変』を思い出して懐かしいなぁ! だから……」
スッと目が細められ、その顔から笑みが消える。
「だからなおさら、この土地で悪ささせるわけにはいかねぇ。まとめて祓ってやるよ!」
「火に勝つのはより強い火、だ」
幸児の紙符が宙を舞う。結界は敵を阻み、刃となって怪火を斬り刻む。そして喩嘉が放った爆雷と怪火、激しい爆発と爆発とがぶつかり合い……わずかに燃え残った炎に照らされて立っているのは、喩嘉と幸児の方であった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
喩・嘉
幸児(g03876)と共に行動する。
※アドリブ・連携歓迎
何とも派手な奴だな。
その豪快さは嫌いじゃないぞ。勢いよくこの地に散らせてやる。
幸児と連携して、敵の直撃を受けないように立ち回りながら接近
羽扇を振るい、放った蓮弁を散らせて「蓮弁散華脚」を使用
素早い蹴りで的確にダメージを入れながら、
幸児の攻撃を入れる隙を生むように攻める
幸児がWIZで狙われていたらディフェンス。
敵の大ぶりな動きに合わせて隙を狙うように素早く蹴りを入れ、反撃
戦いが終わったら、少しの時間でもいいので富士山を眺めたいな。
実に雄大で美しい山体だ。
様々な作品にその名や姿が残っている理由も頷ける。
そうだな、山の力をもらって帰ろう。
守都・幸児
喩嘉(g01517)と一緒に行動するぞ
※アドリブ・連携歓迎
派手な鬼だなあ
こいつは相手のし甲斐がありそうだ
喩嘉と連携して、敵の直撃を受けねえように気をつけながら間合いを詰める
土塁攻めで使った、二方向から攻める戦法の縮小版ってとこだな
俺の使う技は「ジュピターミキサー」
武器に雷の力を宿し、電光石火で突撃する技だ
喩嘉の攻撃で敵に僅かでも隙が生まれたら、その一瞬を見逃さず
武器の鉄骨に雷の力を宿し、素早く重い一撃を敵にぶち込んでやる
そしたら今度は俺が敵の隙を作り
次の仲間の攻撃に繋げるぞ
そうやって敵が倒れるまで、何度でも攻撃を回していく
喩嘉がPOWで狙われていたらディフェンス
振り下ろされる賽槌を鉄骨で受け流しながらその反動で反撃する
無傷じゃ受け流せねえだろうが
ちょいと手が痺れたかな、って笑ってやるぞ
戦いが終わったら、つかの間でも富士山を眺めたいぞ
ようやく五月蠅い敵が静かになってくれたからなあ
本当にでかくて綺麗な山だ
富士山って、不死の山が由来って聞いたことあるんだが
御利益で俺たちも長生きできるといいなあ
「護衛が先に突っかかって返り討ちにあってりゃ、世話ぁねぇ!」
金色の肉体を持つ鬼は舌打ちしつつも、両の手に構えた賽槌を振り上げ、飛びかかってきた。
「やるかッ!」
守都・幸児(祥雲・g03876)が鉄骨を構えて迎え撃つ。いや、負けじと飛びかかった。その鉄骨には雷の力を帯び、バチバチ爆ぜている。
賽槌と鉄骨とは激しくぶつかり合い、生じた衝撃波と雷もまたぶつかり合って、両者を吹き飛ばした。
「ちぃ……!」
舌打ちしつつ、起き上がる金織童子。
「ははッ! 派手な鬼だなぁ。ちょいと、手が痺れたかな!」
幸児も笑いながら立ち上がり、
「こいつは相手のし甲斐がありそうだ」
と、今度は慎重に相手の出方を窺った。
「ふふ、なんとも派手な奴だな。その豪快さは嫌いじゃないぞ」
衝撃波で袍がはためく。喩・嘉(瑞鳳・g01517)も笑って、金織童子を見据えた。
「はんッ。ディアボロスなんぞに好かれても、嬉しかぁねぇ」
「それも、そうだ。ならば勢いよくこの地に散らせてやろう」
喩嘉は羽扇を手にしたまま、駆ける。インセクティアとなった彼の足は甲殻化しているが、それに合わせて拵えられた金の沓が軽やかに鳴った。
「蓮弁をして時を成さしめ、蓮弁を操り時に触れる」
羽扇を振るえば、どこからか現れた蓮弁が辺りに舞った。
「む……ッ!」
顔をしかめる金織童子。蓮弁の1枚がその視界を遮ったわずか一瞬のうちに、喩嘉は敵の懐にまで潜り込んでいた。
繰り出された蹴りが、3対6腕を持つ鬼の脇腹に食い込む。
「ぐッ……!」
それで終わりではない。敵が身体をくの字に曲げた隙をついて、その脛を内側から蹴って体勢を崩す。
しかし敵は、
「舐めるんじゃねぇ!」
その体勢からでも賽槌を振り上げ、とっさにそれを足で踏みつけた喩嘉の身体は宙に舞った。
「く……」
あまりの衝撃に、足が痺れる。
「うおおッ!」
そして跳躍して、さらに追い打ちをかけんとする金織童子。両手の賽槌はひとつの巨大な戦槌へと融合し、唸りを上げる。
が、
「喩嘉ッ!」
幸児もまた飛び込んで、敵将に鉄骨を叩きつけんとした。金織童子は舌打ちしつつ、戦槌でそれを受ける。
喩嘉は空中で袍を翻しながら宙返りして、着地した。
敵は着地するやすぐさま突進してきた。それを迎え撃つ幸児。
「ち……ほんとうに勢いのある奴だ」
「喧嘩は、賭けとは違うからなぁ。勝つも負けるも、その過程を楽しんだりはしねぇのさ!」
黄金の衝撃波が、ふたたび幸児を襲う。
「喧嘩のケリは、すぐにつけるもんだ!」
「違いない。こいつは、遊びじゃないからな!」
衝撃にのけぞりながらも幸児は鉄骨を構え直し、敵を見据える。
達人は敵の一挙手一投足に惑わされぬよう、敵の手足そのものではなくひとつ奥を見るという者もいるが、そのときの幸児の目にはまさに、金織童子の背後にある富士の高嶺が飛び込んでいた。
「喩嘉、土塁攻めで使った戦法の縮小版、だ!」
声を張り上げつつ、
「本当に、でかくて綺麗な山だ」
と、感嘆のため息も漏らす。「不死の山」がその名の由来だというなら、その御利益で自分たちも長生きできればいい。
「五月蝿いこいつらが、静かになってくれないとなぁ!」
「あぁ、そうだな」
頷きつつ、敵の側面へと回り込む喩嘉。
「雄大で、美しい山体だ。様々な作品にその名と姿が残っている理由も、頷ける。
さて、この蓮弁がその美しさを損なわなければ、いいが」
口の端を持ち上げつつ、再び蓮弁を放つ喩嘉。
「ちぃッ!」
一方で金織童子は、二手に分かれて入れ代わり立ち代わり攻めかかってくるふたりに舌打ちしつつも、賽槌でそれらを打ち払っている。
「いい加減にしなッ!」
しかし下から振り上げた賽槌は……喩嘉をかすめただけに終わった。くるりと身体を回し、後ろ蹴りを放つ喩嘉。もう1本の賽槌で受け止めようとしたが、それよりも速く、蹴りはみぞおちに食い込んだ。
「うぐッ!」
そしてそこに、渾身の力で幸児の鉄骨が振り下ろされた。肩が砕け、賽槌が地に落ちる。
しかしそこはさすが、というべきであろうか。ふたりの猛攻を受けても、金織童子はまだ倒れない。残った手で、賽槌を手に取った。
「だったら、何度も繰り返すだけだ。さっさと片付けて、つかの間でも富士山を眺めたいからな」
「そうだな。山の力も、もらって帰ろう」
ふたりの戦意もまた、わずかにも衰えてはいない。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【修復加速】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
伏見・萬
(連係アドリブ歓迎)(仲間は苗字呼び)
(スキットル片手に飲酒しながらふらっと現れる)
人手が必要か?…話は大体聞いてる。コイツを喰っちまえばイイわけだろ
それにしても、派手な奴だなァ。金ぴかじゃねェか
…っておい、こら。この羊。なァにを勝手に出てきてぺかぺか光ッ…あっちに対抗してるつもりかァ?その対抗心要るかァ?
【七色の雷雲】使用(というより半ば勝手に発動する)
羊のぬいぐるみが飛び出して七色に光り輝いて巨大化、敵の頭上から落下攻撃
ついでに【強運の加護】で辺りが金色に光る。派手
周囲に仲間がいれば声を掛け合い連携。仲間の隙や死角を減らす立ち位置を意識し、敵の状態等の情報を共有する
声掛けで挑発して敵を自分に引き付けて、そこに七色羊がドカン、ってェとこかね。…あァもう好きに暴れろおめェは(呆れた顔で暴れる羊を眺め)
敵の攻撃は【エアライド】を使わせて貰って空中へ回避
避けきれなければ【ガードアップ】を借りてダメージを抑え
【グロリアス】も利用して耐える
(戦闘終了後、萬も羊(暴れ足りない)の体当たりを喰らう)
「野郎ッ!」
投げつけられた賽槌を、喩嘉がひらりと避ける。そして鉄骨を構えた幸児が、渾身の力で弾き返した。
「ち、なかなかしぶといじゃねぇか」
疲労を隠せない金織童子ではあったが、へらず口は絶えることがない。事実、戦意には満ちていた。
「人手が必要か、守都?」
「萬!」
幸児が表情を輝かせた。ニヤリと笑みを見せた伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)は土塁から飛び降りつつ、
「話はだいたい聞いてる」
と、スキットルをあおった。親指で唇を拭い、
「ようは、コイツを喰っちまえばイイわけだろ……?」
と、金織童子を睨みつけて犬歯を剥き出しにした。
「それにしても派手な奴だなァ。金ピカじゃねェか……って、おい。こら、羊。なァに勝手に出てきてぺかぺか光ってやがる」
枕にもなるほどの羊のぬいぐるみがボンサックから飛び出して、空中で虹色に輝いたのである。
「……あっちに対抗してるつもりかァ? その対抗心、要るかァ?」
「けッ! てめぇが陰気だからよ!」
金織童子はペッと唾を吐きながら賽槌を振り上げ、襲いかかってきた。
「まァ……ちがいねェや」
萬は苦笑しつつ、
「中身がねェからことさら光る金ピカ野郎に、言われるとは思わなかったがよ」
と、嘲ってみせた。
「なんだとてめぇ!」
叩きつけられる賽槌を、萬は喰らった敵の身体で作る刃で受け止めた……とはいえ、とうてい防ぎきれる威力ではなく筋肉も関節も悲鳴を上げる。
「む……!」
「終わりだッ!」
さらに賽槌が襲いかかる。しかし萬は空中を蹴って、その凄まじい重量と衝撃から逃れた。
「あァもう、好きに暴れろ、おめェは。……ほらそこ、カミナリが落ちるぜ?」
ジタバタと暴れる羊に、肩をすくめる萬。視線を巡らせて、再び襲いかからんとしている金織童子に声を掛ける。
「なにぃッ?」
金織童子の身体に、影が落ちる。虹色に輝く羊は巨大化し、陽光を遮るほどの大きさとなって空から迫っていた。
まさにそれは、落雷のよう。眩い光と凄まじい衝撃、そして轟音が辺りに響き渡った。無論、それを受けて無事でいられるクロノヴェーダなどいるはずもないのである。
「さて、ひきあげるとする……ぐおッ!」
虹色の羊は「暴れたりない」とでも言うように、横合いから萬に体当たりした。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!