【ラ・ピュセル奪還戦】⑮アルテュール・リッシュモン
このシナリオは【火刑戦旗ラ・ピュセル奪還戦】に関連する特別シナリオです。
最終人類史の戦場は、奪還戦が開始するまで攻撃する事は出来ない為、火刑戦旗ラ・ピュセルのフランス全域に散らばるジェネラル級キマイラウィッチに対して、戦闘を仕掛けます。
この戦闘によって、敵の戦力を削ることが出来ます。
勝利したシナリオ数に応じて、対応する戦場の敵の数が減少し、戦いを有利に進めることが出来るようになります。
また、火刑戦旗ラ・ピュセルの周囲は全て最終人類史の領域である為、今回の奪還戦では他ディヴィジョンからの横やりが入る事はありません。
このシナリオの攻撃対象は【⑮アルテュール・ド・リッシュモン】の軍勢です。
アルテュール・ド・リッシュモンは、史実でもジャンヌに忠実だったフランス軍の将軍で、最高指揮官を務めていた事もあり、火刑戦旗ラ・ピュセルでも最上位の力を持っています。
その力を見込んだジャンヌにより、東西の要衝の防衛を任されているようです。
アルテュール・ド・リッシュモンは、断片の王ジャンヌ・ダルクが座す『ミュロル城』に至る要衝を任されています。
「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑮アルテュール・ド・リッシュモン」の敵残存率を低下させます。
【ラ・ピュセル奪還戦】復讐に滾る騎兵たち(作者 ナイン高橋)
#火刑戦旗ラ・ピュセル
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●アルテュール・ド・リッシュモンの『正義の復讐』大演説
『聞け、火刑戦旗ラ・ピュセルの勇士たちよ』
『ディアボロスは、我が同胞達を無惨に殺しづけて来た』
『オルレアンでは、ジル・ド・レとその軍団が、リヨンでは、サンジェルマン伯爵が、ディアボロスによって無惨に殺されたのだ』
『しかし、ディアボロスが殺したのはキマイラィッチのみにあらず』
『獣神王朝エジプト、断頭革命グランダルメ、蹂躙戦記イスカンダル、機械化ドイツ帝国、幻想竜域キングアーサー……』
『ラ・ピュセルを取り巻いていた数多くのディヴィジョンがディアボロスに滅ぼされてきたのだ』
『重ねて言う。これは我らだけの復讐戦では無い、ディアボロスに滅ぼされた者達の遺志を継いだ、正義の復讐戦なのだ!』
『鬨の声を上げろ、いきり立て! 我らの正義と復讐の力をディアボロスに見せつけるのだ!』
『ウォォォーーーー!!!!』
『ウォォォーーーー!!!!』
『ウォォォーーーー!!!!』
●時先案内人
「【火刑戦旗ラ・ピュセル奪還戦】が始まる……ね」
カサンドラ・ロビンソン(怨鎖のビブリオマンサー・g08934)が案内を開始する。
奪還戦は新宿島が別の改竄世界史へ転移、大地を取り戻すことが可能な戦争を挑むことが可能だ。
だが、時先案内人の予知とパラドクストレインを利用すれば、戦争当日よりも前に敵戦力を削ることができる。
「この依頼で狙うのは……、『アルテュール・ド・リッシュモン』の軍勢、よ」
アルテュール・ド・リッシュモンは史実でもジャンヌに忠実だったフランス軍の将軍で、最高指揮官を務めていた事もあり、火刑戦旗ラ・ピュセルでも最上位の力を持っている。
2体のジェネラル級がその力を分割して所有しているが、単体でも十分以上に強敵だ。
その力を見込んだジャンヌにより、それぞれ東西の要衝の防衛を任されている。
断片の王ジャンヌ・ダルクが座す『ミュロル城』に至るには必ず踏破しなくてはいけない重要な戦場だ。
「できるだけ、敵戦力を削っておいて欲しい、よ」
アルテュールは今、自分の軍勢に『正義の復讐』の演説を行い、大きく士気を上げている。
この本隊へと合流を果たそうとしている部隊がいる。
「『キュナネの騎兵隊』……元々は蹂躙戦記イスカンダルにいた亜人が、ラ・ピュセルで魔女化したよう、ね」
魔術と近接戦闘をバランスよくこなし、隊列を組んでの突撃が脅威な軍団系のトループス級だ。
しかし、イスカンダルでは女性型亜人と言う事で実力などとは全く関係なくとても地位が低かった。
そのため、ラ・ピュセルでアルテュールに引き立てられ、普通の兵士待遇になった事にとても感謝しているようだ。
「敵の本隊に合流しようとしている部隊がいるから、彼女たちを強襲して撃破して来て欲しい、よ」
キュナネの騎兵隊は隊列を組んで本体に合流しようとしている。
横から一気に攻撃して、数を減らして欲しい。
ただし数は多いので殲滅するのは難しい。
反撃を受けるのは覚悟して欲しい。
隊列を組んだ騎兵の攻撃は強力だ。
「でも、魔女化の影響で、彼女たちはとっても精神が不安定化しているみたい、なの」
元々軍人のような徹底した精神性を持っていた訳でもなく、魔女化したことで復讐心を煽られるとそれに火が付きやすくなっているようで、ディアボロスへの恨みはすぐに行動に出てしまう。
「彼女たちはイスカンダルを滅ぼされた復讐心もあるにはあるけど、どちらかというとアルテュールへの忠誠心でこの戦争に参加しているみたい」
そのため、キュナネの騎兵隊はアルテュールの語る「正義」にとても敏感だ。
彼の正義を揺るがすような、別の「正義」を示すようなことを語ると、怒りに震え、隊列を維持できずに突撃してくるものもいる。
そこを上手くつけば大ダメージを与えられるだろう。
「もたもたしてると、本隊から反撃が来ちゃう。頃合いをみたら、撤退して、ね」
残した分は戦争当日に倒せばいいのだ。
下手な被害を受ける前に撤退して欲しい。
「今回攻め込むアルテュールの東西の防衛拠点は、強行突破出来ない場所……断片の王、ジャンヌ・ダルクを倒すには必ず制圧しないといけない道筋にある……だから、できるだけ、削っておくのは意味がある、はず」
「みんな、頑張って、ね」
リプレイ
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
正義の復讐か……
何とも言えない響きだ
迷彩コートを纏い、可能なら物陰から双眼鏡で偵察
隊列を組んだ敵の進路を把握し
仲間とタイミング合わせ、横合いから攻撃
普段はあまり正義は語らないのだが……演説
魔女たちは抵抗する力を持たぬ、か弱き人々を不幸に陥れ、無理やり魔女に変えてきた
亜人も女性を弱きと疎んじ、人々を蹂躙し尽くしたな
キマイラウィッチもやってる事はほぼ同じだ
それのどこが正義なのか?
自動人形には大陸軍の誇りを捨てさせ復讐の化身に変えてたし
元帥とやらも都合の良い兵力が欲しかったんだろうよ
俺達は、相容れぬ存在だが
無辜の人々の為に戦う!
両手の銃でPD攻撃
飛び出した者を皆で袋叩き
乱れた数が多ければ、まずは隙を突いて深手を負わせ
以降は狙いを合わせ倒せそうな敵>より消耗した敵の順に撃破
包囲されぬようなるべく一方向に相手取り
味方の死角を補い援護
戦況は常に観察し把握
敵の攻撃には、跳躍に合わせてタワーシールドを掲げて盾同士をぶつけて凌ぎ
強化コートで身を護る
本隊の気配か負傷が嵩む前に合図し全員で撤退
エイレーネ・エピケフィシア
キュナネとはアレクサンドロス3世の異母姉であり、自ら兵を率いて戦場に立った女性の名だと聞き及んでおります
海鳥提督による大がかりな救出は防いだとは言え、まだ幾何かの亜人がラ・ピュセルに残っているようですね
蹂躙戦記の残党を許しはしません
《神護の長槍》と《神護の輝盾》を手に敵の前に進み出て、敢然と挑発します
都市と人々を思うままに脅かした亜人が、正義を騙る言葉に溺れるとは……惨めなものですね
亜人が大天使やエンネアドを都合よく扱っていたのと同じように、アルテュールも扱いやすい捨て駒を欲しているに過ぎません
新たな主人を疑いもしない今のあなた達は、キマイラウィッチの犠牲を減らすために丁度いい矢避けですよ
敵が怒りのままに走り出したら『大地の激震』を発動
地を這う衝撃波が敵の蹄から脚を駆け登って、骨を折り臓腑を粉砕します
敵の何体かを死や脚の骨折によって転ばせることで、隊列を詰まらせましょう
反撃に対しては盾を構え、稲妻を弾くと共に蹄を押し返します
ある程度敵を倒したら、【泥濘の地】で追走を妨害しながら撤退します
施・朱林
火刑戦旗ラ・ピュセルとは禍々しき気の漂う地だな
世の理を狂わせるキマイラウィッチが劣勢を巻き返し、臥薪嘗胆を果たしてしまえば、天下の全てが闇に沈むか
奴らの望み通りに事は運ばせんぞ
まずは挑発して敵の冷静さを失わせる
君たちは主君の仇を討つために戦っているようだが、そのために無関係の人間を巻き込む必要はなかろう?
キマイラウィッチの凶状は、この国の世情に疎い私の耳にも轟いているぞ
互いの信ずる義をぶつけあう、堂々たる果たし合いならば喜んで受けて立とう
しかし君たちには何の義もない。下らん八つ当たりで舞い上がる様は滑稽でしかないな
動き出したか。【軽身速刃】で迎え撃つ!
隊列を離れて突撃してきた一群の横、盾を持たぬ右手の側に素早く回り込み、《閃耀の双剣》で斬りかかる
疾風の一閃が巻き起こす鎌鼬で一挙に切り刻んでくれよう
槍の側から切りかかれば、盾を用いた反撃の際にも旋回という予備動作が生じざるを得ない
それを見計らって体に《内勁の盾》を巡らせ、叩きつけの衝撃を軽減する
必要なだけ敵を討伐したら功を焦らずに撤退するぞ
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
へえ、面白いことやってるじゃん
力あるジェネラル級は皆一筋縄じゃあいかないね
面倒だけれど、ちょっとずつ削いでいこ!
魔槍を手に敵陣を目指す
挑発ねー。僕の舌で良ければ猫の手しちゃうよ
ねえ。きみたちの正義の復讐って、浅くない?
リヨンの魔女たちはさ、復讐ただ一つに忠実だった
狂気がぜんぜん足りないんだ。賢しらぶった正義じゃ――
石突で地を叩き
意志のないモブキャラが精々!
イスカンダルの作法で相手したげるよ。嬉しいでしょ
味方からは離れすぎず、攻撃は散発的にならないよーに
コシュタ・バワー、今日は楽しんで!
初めに馬鎧、次いで集う死霊が馬体を成し
蹂躙タイムだ、皆々様!
盛装翻し騎乗疾走、勢いを乗せ敵を貫いてゆく!
反撃に際しては足を止めず肉弾戦を誘い込むように
っふふ、頑張るじゃん。取り立てられるかもね?
攻撃を受ける槍の下に挑戦的な笑みを浮かべ
味方の次なる攻撃対象にしやすいよう攻撃を捌く
ある程度暴れたら無理せず撤退するよ
うん、堅牢さはホンモノ。帰ろっか
またね魔女たち!次は正義の比べっこをやろう!
●
「正義の復讐か……何とも言えない響きだ」
迷彩コートを纏い、物陰から双眼鏡で偵察するのはエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)であった。
大演説をしているアルテュールの戦場に向けて、亜人の集団が隊列を組んで移動していた。
あれが今回の標的となる『キュナネの騎兵隊』である。
「キュナネとはアレクサンドロス3世の異母姉であり、自ら兵を率いて戦場に立った女性の名だと聞き及んでおります」
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は奪われる前の歴史について語る。
あのクロノヴェータはその名を奪い、その力を使っているようだ。
「海鳥提督による大がかりな救出は防いだとは言え、まだ幾何かの亜人がラ・ピュセルに残っているようですね。蹂躙戦記の残党を許しはしません」
蹂躙戦記イスカンダル出身であり、強い思いをもつエイレーネは魔女化したとはいえ、亜人に対して怒りを露にする。
『急げ!我らを戦列に加えてくださったアルテュール様のために!』
『アルテュール様の正義のために!』
『ディアボロスたちを殺せ!』
下半身が馬となっているキュナネの騎兵隊たちは漏れ聞こえてくる大演説を聞き、口々にそう言いながら進んでいる。
「火刑戦旗ラ・ピュセルとは禍々しき気の漂う地だな」
「へえ、面白いことやってるじゃん」
施・朱林(麗剣閃耀・g11493)とロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)は戦場の様子を見てそう語る。
そして剣を、魔槍を手に敵陣を目指す。
「よし。いくぞ!」
敵の進路を確認した面々は一斉に飛び出すと、横合いからパラドクスを叩き込む。
「世の理を狂わせるキマイラウィッチが劣勢を巻き返し、臥薪嘗胆を果たしてしまえば、天下の全てが闇に沈むか。奴らの望み通りに事は運ばせんぞ」
「力あるジェネラル級は皆一筋縄じゃあいかないね。面倒だけれど、ちょっとずつ削いでいこ!」
「大地よ、不敬なる者どもの歩みを拒みたまえ! 大地の激震(クラダニシス)」
「シューティングダンス!」
『なんだ!?敵襲だと!?』
『ぐっ!ディアボロスだっ!!』
『ぐああーっ!!』
移動を優先し縦に広がって移動して無防備だったキュナネの騎兵隊に完全な奇襲攻撃が決まり、まず初撃で数を減らすことに成功するディアボロスたち。
だが、この場には戦争用に集められた敵である。
殲滅できるような敵数ではなく、混乱している状態でも反撃の体勢を取り始めていく。
『なぜこの場にディアボロスがっ!?』
『ええい、丁度いい。ここで打ち倒してくれよう!!』
『ディアボロスへ復讐するチャンスだ!ゆくぞ!』
『おお!!』
パカラパカラと馬の蹄を鳴らしながらキュナネの騎兵隊は隊列を組もうと動き始める。
敵は復讐心によって一体感を持つことで連携を構築しているようである。
しかしだからこそ、予知によってその対処法も用意していた。
「まずは挑発して敵の冷静さを失わせる」
「挑発ねー。僕の舌で良ければ猫の手しちゃうよ」
キュナネの騎兵隊は単体では並程度の強さだが、隊列を組んでの一斉突撃は脅威である。
その連携力は復讐心と正義を掲げることでなりたっている。
だからこそ、彼女達の復讐心や正義を挑発し、心を乱れさせることで隊列を崩すことができるのだ。
『我ら蹂躙戦記イスカンダルを滅ぼしたディアボロスを殺せ!』
『正義は我らにあり!』
「都市と人々を思うままに脅かした亜人が、正義を騙る言葉に溺れるとは……惨めなものですね」
そんな感所達にエイレーネが《神護の長槍》と《神護の輝盾》を手に敵の前に進み出て、敢然と挑発する。
「亜人が大天使やエンネアドを都合よく扱っていたのと同じように、アルテュールも扱いやすい捨て駒を欲しているに過ぎません」
『何を言うか!アルテュール様は我らを兵士として加えて下さったのだ!』
キュナネの騎兵隊はイスカンダルでは不遇な扱いを受けていた過去があり、通常の兵士扱いをしてくれるだけでもアルテュールに恩義を感じていた。
そんな彼の采配に自らの価値を下げる物言いをされれば怒りも沸く。
「普段はあまり正義は語らないのだが……」
さらにエトヴァもそこに援護を入れる。
「魔女たちは抵抗する力を持たぬ、か弱き人々を不幸に陥れ、無理やり魔女に変えてきた。亜人も女性を弱きと疎んじ、人々を蹂躙し尽くしたな」
「君たちは主君の仇を討つために戦っているようだが、そのために無関係の人間を巻き込む必要はなかろう?」
『それがどうした!?クロノヴェータの資源たる人をどうしようが、断片の王の勝手であろう!』
「キマイラウィッチもやってる事はほぼ同じだ。それのどこが正義なのか?」
「キマイラウィッチの凶状は、この国の世情に疎い私の耳にも轟いているぞ」
『ふざけるな!我らは戦士として、正義の復讐者として!』
「自動人形には大陸軍の誇りを捨てさせ復讐の化身に変えてたし、元帥とやらも都合の良い兵力が欲しかったんだろうよ」
「互いの信ずる義をぶつけあう、堂々たる果たし合いならば喜んで受けて立とう。しかし君たちには何の義もない。下らん八つ当たりで舞い上がる様は滑稽でしかないな」
「新たな主人を疑いもしない今のあなた達は、キマイラウィッチの犠牲を減らすために丁度いい矢避けですよ」
『アルテュール様を悪く言うとは、不届き者めがっ!!』
『我らの正義の鉄槌を喰らわせてくれよう!!』
クロノヴェータとディアボロスの思う正義は違う。
しかしキュナネの騎兵隊はそもそも亜人で、あまり理論的な頭を持っていないこともあり、イスカンダルの亜人とキマイラウィッチの処遇に差がないこと。
それにアルテュールがキュナネの騎兵隊を大事にしていないことは薄々感じ取っていたようである。
そこを突かれたキュナネの騎兵隊は正義を掲げて声を上げる。
「ねえ。きみたちの正義の復讐って、浅くない?」
そこにロキシアがくすりと笑いながら言ってきた。
「リヨンの魔女たちはさ、復讐ただ一つに忠実だった。狂気がぜんぜん足りないんだ。賢しらぶった正義じゃ――意志のないモブキャラが精々!」
石突で地を叩き、ロキシアは彼女達を圧倒する。
その言葉に、態度に、キュナネの騎兵隊の何人かが堪えきれずに叫び声を上げた。
『黙れ!アルテュール様の正義を愚弄するな!』
『貴様らに我らの痛みがわかるものか!ディアボロスめ!』
「互いの信ずる義をぶつけあう、堂々たる果たし合いならば喜んで受けて立とう。しかし君たちには何の義もない。下らん八つ当たりで舞い上がる様は滑稽でしかないな」
ディアボロスたちの鋭い言葉が、キュナネの騎兵隊の心をさらに掻き乱す。彼女たちの瞳には、怒りと動揺が渦巻いている。
隊列を維持しようとする統率が揺らぎ、怒りに駆られた一部の騎兵が我先にと突撃を開始する。
馬蹄が地面を蹴り、雷鳴のような咆哮を上げながら襲いかかってくる。
しかし、その動きは乱雑で、本来の連携を欠いている。
「今だ! 動き出した!」
朱林が叫び、【軽身速刃】を発動。
《閃耀の双剣》を手に、突撃してきた騎兵の横、盾を持たぬ右手側に素早く回り込む。
疾風のような一閃が鎌鼬を巻き起こし、複数の騎兵を一気に切り刻む。
『ぐああっ!』
隊列の乱れがさらに広がり隙が生じる。
「大地の激震!」
そこにエイレーネは長槍の石突を地面に叩きつけ、大地の激震を発動。
地を這う衝撃波が敵の蹄から脚を駆け登り、体内にまで浸透し骨を粉砕する。
何体かの騎兵が脚を折られ、地面に崩れ落ち、後続の隊列を詰まらせる。
『くそっ、進めん!』
『隊列が!』
エイレーネは盾を構え、反撃の稲妻や蹄の突進を弾き返し、仲間を守る壁となる。
「シューティングダンス!」
エトヴァは両手の銃を構え、シューティングダンスで縦横無尽に戦場を駆け巡る。
乱れた騎兵たちを狙い、的確に撃ち抜く。
攪乱するように移動しながら死角を補いながら戦況を常に観察して包囲されないよう、一方向を意識して戦う。
「コシュタ・バワー、楽しんで!」
ロキシアは戦騎疾駆:Loxiaを発動。
初めに馬鎧、次いで集う死霊が馬体を成すと、ロキシアは亡霊馬に騎乗し槍を振るう。
「蹂躙タイムだ、皆々様!」
盛装を翻しながら騎乗疾走し、勢いを乗せ敵を貫いてゆく!
「イスカンダルの作法で相手したげるよ。嬉しいでしょ」
挑戦的な笑みを浮かべ、敵の攻撃を捌きながら次の攻撃対象を仲間に渡す。
『ディアボロスめ、許さん!』
キュナネの騎兵隊は怒りに我を忘れ、隊列を崩しながらも反撃を試みる。
雷鳴を放ちながら疾走する【雷鳴疾走】、盾を叩きつける【蹂躙の一撃】。
しかし、連携を欠いた攻撃は本来の力を発揮できず、ディアボロスたちの的確な反撃に次々と倒れていく。
「っふふ、頑張るじゃん。取り立てられるかもね?」
ロキシアは攻撃を受ける槍の下に挑戦的な笑みを浮かべ軽快に言い放つ。
攻撃を最小限に受け止めるディアボロスに対して、復讐心に駆られ防御を忘れて攻撃してくるキュナネの騎兵隊。
二つがぶつかり合う度にキュナネの騎兵隊の数は目に見えて減っていく。
だが、敵の数は依然として膨大だ。
殲滅は不可能と最初からわかっていた。
「ん? これは……」
周囲を常に警戒しながら戦っていたエトヴァが最初に気付き、遠方を確認すると顔をしかめる。
「敵本隊が気づいたぞ! 反撃が来る前に撤退だ!」
アルテュールの本隊が動き始めた気配が伝わってくる。
キュナネの騎兵隊も、混乱しながらも本隊の動きを察知したようでそちらに合流しようと流れが起き始める。
「頃合いだな。功を焦らず撤退するぞ!」
体に《内勁の盾》を巡らせ、叩きつけの衝撃を軽減して受け止めた朱林が敵を蹴り飛ばしながら冷静に指示を出す。
「【泥濘の地】!」
エイレーネが追走を妨害する泥濘を発生させるとディアボロスたちは一斉に後退を開始する。
馬に乗ったロキシアは最後尾で魔槍を振りながら笑う。
「またね、魔女たち! 次は正義の比べっこをやろう!」
キュナネの騎兵隊に追走する余力はなく、ディアボロスたちの撤退をただ見送るだけ。
4人のディアボロスたちは敵の数を確実に減らすことに成功するのであった。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【乗物改造】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV2が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!