リプレイ
●漂着冥海機の展開海域へ
パラドクストレインの扉が開くと、冷たい海風が車内へ押し寄せてきた。
「寒中水泳、覚悟を決めていくしかないね」
シェトワユワメティ・カサンテナーダ(リターナーのレジスタンス諜報員・g01123)は、スキューバダイビングの用意を既に済ませている。
とはいえ、2月の東北の海だ。
常人とは異なるディアボロスといえども、入るには躊躇するものがある。
海に生きる冥海機も、海上で放置されたままではなくさっさと陸奥国へ迎え入れられたいだろう。
元気を出すためシェトはパラドクスの空撃ち一発。
意を決して海に入ると、彼女は持参してきた水中スクーターを始動させた。
一度入ってしまえば、あとは漂着冥海機の展開海域を目指して泳いでいくのみ。
その泳ぐのも、水中スクーターに掴まっていればいい。
(ダイビングスーツに取り付けたヒーターも機能している……これなら何とかなるね)
時折、シェトは海面まで上がって周囲を確認する。
今も海面から顔を出しているが、視界に入るのはどこまでも広がる大海原、敵影らしきものは確認できない。
一本の流木が漂っており、その上で海鳥が羽を休めているのだけが見えた。
「目的の海域まではもうしばらくかかるかな。ここまでは安全に進んでこられたのだから、それで良しとしよう」
彼女は再び潜り、漂着冥海機の展開海域を目指す。
(冥海機か……いろんなところに漂着してるんだね。ここのやつらは、どんな冥海機なんだろう?)
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
ラキア・ムーン
……いや、やっぱり癖が強いな奴らは
クセ強ファンボーイだな
まあ、目立つことこの上ないが
この集団を受け入れた伊達政宗の姿を見るのも面白そうではあるが、そうはさせんさ
次代の王を目指しつつも、此処で勝負に出ず纏めて回収しようなど横着をするなら
そこに勝ち目は無い
それを身に刻ませてやる
パラドクストレインから水面走行で出撃
ジャケットを羽織り、防寒対策しつつ敵の展開海域へと移動していこう
双眼鏡で敵影を確認、距離を測りつつ戦闘準備だ
……今回は正面からの削り合いだ
小手先の細工はいらんが……それでも、念の為警戒しておくに越したことはない
慎重に敵との距離を詰めつつ、いつでも戦闘に移行できるようにしながら進んでいこう
確実に勝利を収める
冥海機ヤ・ウマトの残党を、他所で暗躍させる訳にはいかん
此処で確実に殲滅し、余計な戦力を宗谷の下へは合流させんさ
確かに此処から陸奥国に侵入出来るのは手としてはアリなのだろうが、まあいいさ
削れる戦力は先に削っておくほうが楽だ
アドリブ連携等歓迎
●救援依頼どころか推し活
パラドクストレインから出撃してどれほど時間が過ぎただろうか。【水面走行】で海上を行くラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は、羽織ったジャケットの襟を立てた。防寒対策はしてきたが2月の海風はディアボロスでも堪える。
時折、ラキアは双眼鏡で索敵を行うが、未だ敵影は見えない。
「今回は正面からの削り合いだ。小手先の細工はいらんが……警戒しておくに越したことはない」
いつでも戦闘に移行できるよう、彼女は慎重に海上を進んでいく。
彼女が言ったように今回の作戦は『正面からの削り合い』だが、冥海機を全滅させるか、敢えて全滅させずに陸奥国への侵入のチャンスを作るか、その二通りある。
現場判断でどちらでも良いと、時先案内人からは告げられている。
「陸奥国に侵入出来るのは手としてはアリなのだろうが、まあいいさ。削れる戦力は先に削っておくほうが楽だ。此処で確実に勝利を収める。ヤ・ウマトの残党を他所で暗躍させる訳にはいかん。余計な戦力を宗谷の下へは合流させんさ」
もし宗谷が冥海機部隊を再編制したなら、天魔武者の戦力が大幅に強化されるのは間違いないだろう。そうなれば厄介だ、故に敵は確実に殲滅する。
ラキアは顔から双眼鏡を離し、再び海上を進んでいく。
しばらく海上を進んだところで、ラキアはここまでと同じように双眼鏡を使って索敵を行う。
今回は遠方で何か光が瞬いているのを見つけた。
双眼鏡の倍率を上げてみれば、そこにはサイリウムを一心に振って発光信号を送る不気味な冥海機たちの姿があった。
トループス級、『サイリウムと芸を推しに捧げる冥海機軍団』に間違いない。
(サイリウムを振る動きは手旗信号のようだな……やはり海に生きる冥海機か。さて、どんなメッセージを送っている?)
ウ・ヤマトの時代の手旗信号は、現代のそれと同じだ。
和文であれば、要するにカナ文字を分割したものを旗で形作り、送っているわけだ。
ラキアが手旗信号を注意深く読み取ってみれば、彼らは『ラブリーでゴージャスな鳥海さまを迎え入れて!』とか『天魔武者たちもきっと鳥海さまが好きになる、一緒に推そう』みたいなメッセージを送っている。
「……いや、やっぱり癖が強いな奴らは。クセ強ファンボーイだな」
これでは救援依頼どころか推し活だ。
彼らに推されるアヴァタール級の『鳥海』といえば、警戒役のトループスたちに円陣を組ませて、自分はその中央に。
「ファンというか信者をはべらせた地下アイドル……それともオタサーの姫、というやつか?」
この冥海機集団に、ラキアはそういう印象を抱いてしまう。
まあ、目立つことこの上ない集団ではある。
「こいつらを受け入れた伊達政宗の姿を見るのも面白そうではあるが、そうはさせんさ。次代の王を目指しつつも、此処で勝負に出ず纏めて回収しようなど横着をするならそこに勝ち目は無い。それを身に刻ませてやる」
海面を駆け、ラキアは一直線に敵陣を目指す。
さあ、殴り込みの時間だ。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
神田川・憐音
(トレインチケット)
春日・涼
(トレインチケット)
●汝、友軍なりや?
「熱、烈、友、好! 陸奥国!」
「俺たちは平気だが『鳥海』さまにひもじい思いはさせたくない! 差し入れ、じゃなくて救援物資、求む!」
手旗信号を送り続けるのも体力を使うだろうが、推しの鳥海さまのためならば、と『サイリウムと芸を推しに捧げる冥海機軍団』は休むことなく手旗代わりのサイリウムを振り続けている。
(でもサイリウムくんたちが体力使い果たして倒れても困るし、交代で休ませるべきね)
半舷休息の指示を出そう、と鳥海が考えた、その時。
「15時の方向! 人影らしきもの複数! 我が方へ接近中!」
警戒役のトループスが、双眼鏡を覗いたまま声を張り上げた。
陸奥国とは正反対の方向、どう考えても伊達政宗が使者を送ってきたのではない、そう判断した鳥海の指示は早かった。
「総員、戦闘配置!」
鳥海の指示に、手旗信号を送っていた者たち、鳥海の周囲で見張りについていた者たち、彼らはオタ芸で培った一糸乱れぬ動きで配置につく。
「ディアボロスでしょうか鳥海さま」
「それとも遅れて漂着した冥海機でしょうか鳥海さま」
鳥海の左右を守るトループスたちが、彼女へ顔を向けた。
唇をきつく結んだ彼女の横顔は、険しくも美しい。
「不審な人影、増速!」
双眼鏡を覗き続けるトループスがまたも声を張り上げた。
「向こうもこっちに気づいているわね。手旗信号を送れ! 伝文は『汝、友軍なりや?』よ!」
「了解! ナ、ン、ジ、ユ、ウ、グ、ン、ナ、リ、ヤ?」
1体のトループスが、鳥海の指示通りにサイリウムを用いた手旗信号を送る。
この手旗信号に、接近中の相手側も何かを輝かせた。
それは発動させたパラドクスの輝きだった。
「歌が聞きたい? 料理されたい? どっちでも好きな方選べし!」
「スタイル抜群夢いっぱい! こっそり抱えた大きな秘密! お腹いっぱい味わいなよ!」
神田川・憐音(天地を揺さぶる情動・g02680)のファフニールハーツに、春日・涼(矛盾を抱えし者・g06385)の美味三昧砲。両者の砲撃が、美味しそうな匂いとともに冥海機たちへお届けされる。
「ディアボロスか! 食欲をそそる匂いの砲撃なんかしてきやがって!」
「救援物資すら貰えず海上放置プレイくらってる俺たちへの嫌がらせか!」
トループスたちは、砲撃のダメージよりも食欲を刺激された方が辛い様子か。
「だったらディアボロスを倒して、食べておしまいなさい! 行け、サイリウムくんたち!」
鳥海の反撃指示に、トループスたちが一斉にサイリウムを掲げた。
「よっしゃー! 行くぞー!」
「皆で一緒にオーイング!」
そして彼らは急速接近するディアボロスへ突撃していく。
「伊達政宗と合流はさせないし」
「もちろん宗谷とも!」
反撃という名のオタ芸に対し、憐音と涼も更なるパラドクスを繰り出した。
陸奥沖の海上が、瞬く間に敵味方入り乱れての戦場と化す。
「チッ……ダテ野郎が海上封鎖なんてするからさぁ!」
伊達政宗のやり方に、鳥海は舌打ちして毒づいた。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【動物の友】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
ラキア・ムーン
……接近すると更にキャラが濃いな
しかしこれでも冥海機、放置しておけば敵の手駒になる……のか?
まあうん、とりあえず数を減らす
天正大戦国も、こんなの押し付けられても困るだろう
水面走行で敵との距離を詰めていこう
何も無い海上だ、敵にも早期に発見されるだろう
《RE》Incarnationを構え、近接戦闘の準備……をしている風に装う
接近しながら【Call:Storm_Bullet】起動
周囲の大気を圧縮、風の弾丸を生成
海面スレスレの軌道を取らせ、少しでも敵に攻撃が気取られるのを遅らせ放つ
着弾直前に泥濘の地を発動し敵の移動速度を落とさせ、直撃させやすいようにしよう
攻撃後も更に距離を詰めつつ敵の攻撃に備える
槍を振り敵のサイリウムと打ち合い、攻撃を捌いていこうに
特に直撃コースのサイリウムはしっかりと槍で防御し、敵のノリに飲まれないように注意しよう
捌いたら更に風の弾丸を放っていこう
悪いが私は振るなら槍の方が得意でな
そちらのノリには合わせる気はない
……それにオタ芸もあまりに独り善がりだと、推しに愛想尽かされるぞ
●過ぎたる芸は身を滅ぼす
突撃槍《RE》Incarnationを手に、ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)も戦場へ突入する。
「よっしゃー! 燃えろー!」
「L、O、V、E! ラブリー、鳥海!」
サイリウムを縦横無尽に振り回す『サイリウムと芸を推しに捧げる冥海機軍団』は、オタ芸そのものが攻撃手段。
複数のサイリウムを指の間に挟んでカギ爪状にしている個体も、何体か見える。
(……接近すると更にキャラが濃いな。しかしこれでも冥海機、放置しておけば敵の手駒になる……のか?)
あまり近寄りたくない集団ではある。囲まれてオタ芸を叩き込まれたら、色んな意味で痛いことは確実だ。
こんな連中を受け入れては陸奥国も困ったことになるだろう、ここで倒してやるのはむしろ伊達政宗への親切というもの、という気がしないでもない。
「む! 新手の厄介オタク、じゃなくてディアボロス!」
「鳥海さまには近づかせんぞ!」
神田川憐音や春日涼と交戦中のトループスが、【水面走行】で駆けてくるラキアの姿に気づいた。
「厄介オタクはそっちだろう」
呟くラキアは敵へ近接戦闘を仕掛ける……のを装いつつ、術式で周囲の大気を圧縮。
パラドクス、『Call:Storm_Bullet』。無数の風の弾丸が海面スレスレの軌道で放たれた。
「風の弾丸、その身に刻め」
ラキアが近接戦闘で来ると思っていたトループスの目は惑わされ、さらに【泥濘の地】によって足も取られ……弾丸が体を切り裂いた。
「ぐああああ!」
被弾した個体が倒れ、海面下に没していく。
「『鳥海さまファンクラブ』会員番号3がやられたぞ!」
「会員番号3の仇討ちだ!」
同じ顔が揃ったトループスたちだが、彼らは『鳥海さまファンクラブ』の会員番号を名前代わりにしているようだ。
「会員番号4! L、O、V、E! ラブリー、鳥海!」
「同じく会員番号9! 推しの瞳に恋してる!」
複数のサイリウムをカギ爪状に指に挟んだトループスたちが、更に距離を詰めるラキアへ反撃に出た。
「悪いが私は振るなら槍の方が得意でな」
今度こそ近接戦闘、ラキアは突撃槍を振って相手のサイリウムと打ち合い、受け流す。
「オイ! オイ! オイ! オイ!」
「イエッ! タイガー!」
奇声としか思えないオタ叫び、もとい雄叫びとともに繰り出さるサイリウムは直撃コース。
見るのも痛いが当たればもっと痛い。
「付け加えると、そちらのノリに合わせる気はない」
これを突撃槍で受け止め、捌くと同時に風の弾丸を撃ち、ラキアは2体同時に撃破する。
先の神田川憐音と春日涼の砲撃で負傷した敵も目立つ。ラキアはそういう敵を狙い、確実に数を削っていく。
「鳥海さまが見ている! 推しの前で恥は晒せない!」
「全身で推しての愛を表現して、ディアボロスをぶっ倒す!」
だが数を減らそうとも、トループスたちは一層激しく全身を躍動させて迷惑行為じみた反撃に出る。
「過ぎたる芸は身を滅ぼす……オタ芸もあまりに独り善がりだと、推しに愛想尽かされるぞ」
あくまでも冷静に、冷徹に。
ラキアは突撃槍を振り、パラドクスを撃つ。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
●敗残の冥海機だとしても
傍から見れば、『サイリウムと芸を推しに捧げる冥海機軍団』は厄介オタクだ。
アイドルのライブやイベントであれば、マナーの悪いファン層として白眼視されるのは間違いない。
とはいえ『鳥海』は、彼らに推されて悪い気はしていなかった。
ヤ・ウマトを失って天正大戦国へ漂着し、意気消沈していた彼らを見るに見かねて『仕方ないわね、助けてあげる。感謝なさい!』と励まし、まとめた上げたのは鳥海だ。
最初こそ気色悪い連中だと思っていたが、共に生き延びようと一致団結している内に、それも薄れていった。
感情を常にオタ芸で表現する鬱陶しい点を除けば、可愛い配下と思えなくもない。
(補給もなく海上で放置されたままだったからね……分が悪いのは否めない、か……)
敗残の冥海機だとしても今日まで生き延びてきた歴戦のアヴァタール級、鳥海は冷静に戦況を分析する。
時には指揮官として冷徹な判断も求められる。そして彼女はヤ・ウマトを奪ったディアボロスを許せない。
(差し違えてでも奴らを殺す……そのためには!)
陸奥国からの救援も期待できない今、鳥海の取るべき手段は一つしかなかった。
「サイリウムくんたち! 貴方たちの愛はそんなもの!? 私を推すのであれば、全身全霊の愛を私に見せなさい!」
決断した鳥海の指示が、トループスたちの魂を震わせた。
ラキア・ムーン
……連携、とは微妙に違うかもしれんが所謂推しに応援されたという状況になったか
そうなったファンは強い、厄介な事になるな
ならばこそ、その少しでも敵の注意を逸らす
水面走行で周囲を駆けながら鳥海を狙う
《RE》Incarnationに魔力を込め、炎を滾らせながら鳥海を狙う
あからさまに推しを狙おうとする存在、ファンなら気が気ではあるまい
少しでも仲間の援護になれば十分だ
炎を強く燃え上がらせて、アピールしつつ狙いを定める
【Call:Flame_Canon】起動
攻撃タイミングを見定め、槍を鳥海へと向け滾らせた炎を解放
炎の砲撃を放ち、鳥海を狙い燃やしていこう
砲撃を放った後は敵の動きを見つつ周囲を旋回
Emu【E.S】展開
敵の三連装機銃を展開した魔術障壁で防御して、砲撃の軌道を逸らす
正面からの直撃を避け、余波は武装制服で受けて耐えて防御
戦闘態勢を維持しながら追撃の準備をしよう
敵の攻撃が収まったら次の行動の為に動き出そう
流石に生き延びたアヴァタール級だけある、柔軟な判断力だ
……だが、少し遅かったようだな
●演者さんへのお触りは厳禁
「鳥海さまが、俺たちの愛を求めているぞ!」
「応! 『鳥海』さまのステージを最高に沸かせるぞ!」
推している存在から求められ、『サイリウムと芸を推しに捧げる冥海機軍団』は震い立った。
今こそ命を掛けて推しを推す時、彼らの反撃の勢いが増し、ディアボロスに対して徹底抗戦に出る。
(……連携、とは微妙に違うかもしれんが所謂推しに応援されたという状況になったか。そうなったファンは強い、厄介なことになる……ならばこそっ)
その少しでも敵の注意を逸らす。
ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は敵群の動きを見極め、僅かな間隙を突き、鳥海へ駆けた。
突撃槍《RE》Incarnationに魔力を込め、炎を滾らせ鳥海を狙う。
「あからさまに推しを狙おうとする存在、ファンなら気が気ではあるまい」
炎は派手に強く燃え上がらせる。自分の行動がとびきり目立つように。
「わたしを狙うなんて『悪い子』ね。それなら『いい子』にしてあげるっ」」
鳥海の海戦装の三連装機銃が、ラキアを撃つべく動き出す。
「演者さんへのお触りは厳禁だぞっ」
「出入り禁止にしてやるっ」
慌てたトループスたちもラキアを追うが、既に彼女は術式を展開している。
「極炎術式……砲撃戦、用意」
パラドクス、【Call:Flame_Canon】起動。滾る炎が極限まで高められる。
そしてタイミングを見極め、炎の砲撃。
すぐさま鳥海の機銃も火を吹いた。
被弾しつつもラキアは鳥海の背後へ回り、炎を腕で振り払った鳥海はラキアを追って機銃を掃射する。
「怖くないわ、少し弄るだけよ。『いい子』はわたしに怖いことなんてしないの」
弾丸がラキアの兵装を削り取り、舞った金属片は鳥海の海戦装に吸収されていく。
相手の装備を解体して自分の装備へ転換する、それが鳥海の能力だった。
「Emu【E.S】展開」
兵装を敵にくれてやるつもりはない。ラキアは敵の弾丸を魔術障壁で防御しつつ、その軌道も逸らす。
だが掠めるだけでもアヴァタール級の一撃は重い。余波は武装制服で受けて耐える他ない。
「サイリウムくんたち、囲んでおしまいなさいっ」
鳥海の指示に、トループスたちがラキアの包囲に動く。
「鳥海さま、俺たちに構わず撃ってください!」
「当たっても俺たちの界隈ではご褒美です!」
トループスたちはラキアに群がり、動きを封じようとする。
羽交い絞めにして動けなくして、我が身を犠牲に鳥海に撃たせるつもりか。
死なばもろとも。それが彼らの推しへの全身全霊の愛か。
ラキアは邪魔なトループスたちを掻い潜ってパラドクスを放つ。
しかしトループスたちも鳥海の盾になる、オタ芸でラキアの攻撃を邪魔するなど必死の妨害行動に出る。
煩わしいことこの上なく、鬱陶しいこと極まりない。
「わたしに触れたいのなら命がけで来なさいな!」
鳥海も配下には一切配慮せず、銃身が灼けつくほどに機銃を掃射する。
ラキアが炎の砲撃を撃てば鳥海が銃弾の嵐でお返しする。両者のパラドクスが波飛沫が舞う2月の海で荒れ狂う。
「クロノヴェーダとの戦いは常に命がけだ。そちらも流石に今日まで生き延びたアヴァタール級だけある。柔軟な判断力と統率力、推されるわけだ」
「バカにしているのっ」
鳥海が叫び、熱で真っ赤に染まった機銃の銃身がパージされる。すぐに新たな銃身が海戦装から生えてくる。吸収したラキアの兵装の金属片も使われているのだろう。
「してはいないさ。……だが、少し遅かったようだな」
ラキアは親指を立て、後方を指し示した。
その方向に、鳥海は新たなディアボロスの姿を見た。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【水面走行】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
マユラ・テイル
むむん、これはあれかの
おしのふぁんさーびすで、会場…もとい海上の空気が一体化するとかそういうやつかの
一体感は大事じゃからの…まあ、敵にそれをやられると厄介じゃが
まあ最初からやられなかっただけ全然ましじゃ
敵も大分減っておる、後は地力で押し切るまでじゃ
水面走行を借りて、救援機動力で妾参上!
敵の注意を此方に引き付けるように、正面からいくのじゃ
竜爪【Dragon’s Blood】を構えて推してまいる…おっとにゅあんすが若干違っておるか
燃えよ竜爪…爆炎爪!
両腕の鉤爪を燃え上がらせ、水上を駆けすれ違い様に両腕を振るう
燃え盛る鉤爪て敵を焼きながら斬り裂き、足を止めぬように駆けまわりながらダメージを与えてゆくぞ
推し芸は連携してなんぼじゃろ?
妾が引っ掻き回してくれようぞ
鉤爪でさいりうむを掴んで砕きながら敵の芸を防御
さいりうむは人に叩き付けるもんではなかろう
まなーが悪いぞ、冥海機ども
最初からその連携であれば、ここまで数が減る事も無かったろうに
互いにちーとばかし歩み寄るのが遅かった様じゃの
連携あどりぶ歓迎じゃ
●他の生き方も他の推し方も知らない
「むむん、これはあれかの。推しのふぁんさーびすで、会場もとい海上の空気が一体化するとかそういうやつかの」
推している『鳥海』から全身全霊の愛を求められ、『サイリウムと芸を推しに捧げる冥海機軍団』がテンション爆アゲになった光景は、マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)も双眼鏡越しに見ていた。
「一体感は大事じゃからの……敵にそれをやられると厄介じゃが、まあ最初からやられなかっただけ全然ましじゃ」
それに味方の奮戦で敵も大分減っている、後は地力で押し切るまでだった。
「【水面走行】を借りて、救援機動力で妾参上!」
海上を駆けるマユラは真正面から敵軍へ突っ込んでいく。
「新手の厄介ディアボロスか!」
「鳥海さまの握手会に参加したいなら握手券をご用意しろ!」
ラキアと交戦中の鳥海だけでなく、トループスたちもマユラの存在に気づいた。
彼らはマユラの迎撃に動くが、そのマユラの狙いは彼らトループスの排除、ラキアが鳥海を引き付けている今が好機だ。
「握手会? では、この鉤爪でおぬしらの命を握ってやろうぞ。マユラ・テイル、推してまいる……おっとにゅあんすが若干違っておるか」
小首を傾げつつも、マユラは敵の動きを冷静に見据えている。
竜爪【Dragon’s Blood】を構えた彼女は、敵とのすれ違いざまにパラドクスを繰り出した。
「燃えよ竜爪……爆炎爪!」
燃え盛る鉤爪で敵を焼きながら斬り裂き、そのまま一気に駆け抜ける。
「自爆技は喰らいたくないからの。近接戦闘で内側より灼き尽くしてくれようぞ」
敵が海面へ倒れる音を背中越しに聞きつつ、マユラは次の敵を狙うべくターンする。
「くそっ、残りは何人いる!」
「あんたを含めて3人だ、会員番号1!」
「よし、俺が音頭を取る! 行くぞー!」
会員番号1の個体を先頭に、トループスたちは駆け回るマユラへの反撃に出た。
「推し芸は連携してなんぼじゃろ? 妾が引っ掻き回してくれようぞ」
敵の間をすり抜けつつマユラはパラドクスを浴びせ、振られたサイリウムは鉤爪で掴んで砕く。
「さいりうむは人に叩き付けるもんではなかろう。まなーが悪いぞ、冥海機ども。それに最初から推しと連携しておれば、ここまで数が減る事も無かったろうに。互いにちーとばかし歩み寄るのが遅かった様じゃの。おぬしらの推し方に問題があったのではないかえ?」
マユラの指摘は、残るトループスたちには骨身に染みる痛烈なものであっただろう。
「くそっ、こいつも俺たちを厄介勢扱いしやがる……」
「だが俺たちが嫌われるのは一向に構わん! 俺たちは他の生き方も他の推し方も知らない……!」
「ヤ・ウマトを奪ったディアボロス、俺たちの推しまでも奪わせはしないぞ! 俺たちの生きざまを見ろ!」
それは彼らの最後の推し芸か。
全力のパフォーマンスを見せ、マユラへと襲いかかる。
だが、それも空しく。
先行していたディアボロスたちのパラドクスが着弾、2体はそのまま波間に消え、1体は爆風で宙を舞った。
「成敗!」
マユラの鉤爪が閃き、宙を舞った個体は切り裂かれて海面に落ちる。
「……鳥海さま、俺たちって正直気持ち悪かったでしょう……? でも貴女を推す気持ちは本物でした……貴女だけでも陸奥国へ……」
そして彼の体は水面下へ沈んでいく。
残るは、鳥海ただ1人。
己を推す者もなく、海上というステージで孤独に立つ彼女のみだ。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
●たったひとりの鳥海
「……アデュー、サイリウムくんたち」
ヤ・ウマトを奪われ、天正大戦国の陸奥沖に1人漂着し、成り行きで『サイリウムと芸を推しに捧げる冥海機軍団』の指揮官となり、推され、そして今。
「結局は、たったひとりの『鳥海』……でも散った彼らの命は無駄にはしない。ディアボロス、地獄までの供をしなさいな!」
陸奥国の伊達政宗は漂着した冥海機を見捨てる気でいる。
そして鳥海の覚悟は既に決まっていた。
月鏡・サヨコ
宗谷の存在が冥海機の漂着を引き寄せているなら、敗残兵が直接陸上に出現してもおかしくないと思っていたけれど……令制国の境界は越えられなかったようだ
こちらにとっては好都合な展開。合流される前に決着をつける
【水面走行】状態で救援機動力により戦場に合流
アビスローバーに似た奇妙なトループス級は、既に全滅しているか……
このままアヴァタール級を沈めよう
新たに参戦する利を活かして、敵が仲間と戦っている所に別方向から横槍を入れて意識外からの直撃を狙う
そうして隙が生じたなら、先行して戦闘に入っていた仲間に更なる猛攻を加えて貰おう
《電気投擲鞘『斗號』》で《対艦軍刀『銀鈎』》の抜刀を加速
紫電を帯び、稲妻の如き速さで鞘走る刃により『森羅万象断』を放つ
敵がこちらに反応するより前に神速の居合一閃を叩き込んで怯ませ、後続のために好機を作ろう
反撃の砲撃は《海戦装用増設防盾》を構えてガード
削れた部分が敵の装備に吸収されたら、以降は仲間と敵を挟むように戦って誰かは盾がない箇所に攻撃を入れられるように
……水底で父が待っているぞ
マユラ・テイル
うむ、その忠誠……推し魂?まあなんであれ見事であった
残るはその推し本人だけじゃな
あ奴らも推しが近くにおった方が良かろう
異邦の地じゃが、この海で果てるが良い
引き続き水面走行で戦闘継続じゃ
竜爪【Dragon’s Blood】に再度魔力を巡らせるのじゃ
魔力を込めた竜爪を構え、敵へと接近
鳥海に対して近接戦を仕掛けるぞ
竜爪覚醒・昇華!
赤熱化した竜爪で鳥海を斬り裂くと同時に、あ奴の体内へと魔力を流し込む
流し込んだ魔力で、内から燃えるがよいわ!
敵の砲撃に備え、防御姿勢
砲撃の着弾地点を予測し、バックステップで直撃は回避していくのじゃ
近接での爆風や余波のダメージを受けて武装の破損等を最小限に抑えてゆくぞ
悪いが一張羅での、あまり持ってかれると困るからのう
令制国という制度も良し悪しじゃな
守りには良いじゃろうが、こうも融通が効かんのは困りものじゃ
まあ最も、今のこういう状況自体がいれきゅらーなのじゃろうがのう
連携あどりぶ歓迎じゃ
●陸奥沖に散る
「アビスローバーに似た奇妙なトループス級は、既に全滅しているか……」
海上を駆け戦場へ急ぐ月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が遠目に見たのは、味方と対峙するアヴァタール級『鳥海』の孤独な姿だった。
「宗谷の存在が冥海機の漂着を引き寄せているなら、敗残兵が直接陸上に出現してもおかしくないと思っていたけれど……令制国の境界は越えられなかったのか」
もっともディアボロスにとっては好都合、後は宗谷と合流される前にケリを付けるのみだ。
「うむ、あ奴らの忠誠……いや、推し魂? はて? まあ、なんであれ見事であった」
竜爪【Dragon’s Blood】に魔力を巡らせ、マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)は身構えた。
「じゃが地獄への供はお断りじゃ。先に逝ったあ奴らに頼むがよい。あ奴らも推しが近くにおった方が良かろう……異邦の地じゃが、この海で果てるが良い」
「可愛げのない子ね。のじゃロリ娘っ、貴女も私の『いい子』にしてあげるわ!」
「ロリとはなんじゃ! 妾はこれでも16じゃ、じゅーろく!」
舌戦が、マユラと鳥海の戦いのゴングだった。
「竜爪覚醒・昇華! 内から燃えるがよいわ!」
赤熱化した左右の竜爪で斬り裂くと同時に、マユラは鳥海の体内へ魔力を流し込む。
裂かれた鳥海の体そして海戦装、内から外へと炎が吹き出る。
「煩わしい!」
鳥海の三連装機銃機銃がマユラへ向けて火を吹かんとする。
サヨコが横槍を入れたのは、その時。
「……私の間合いだ」
紫電を帯びると同時に、《電気投擲鞘『斗號』》で《対艦軍刀『銀鈎』》の抜刀は加速する。
稲妻の如き速さで鞘走る刃より放たれるは『森羅万象断』、神速の居合一閃を鳥海へ叩き込む。
敵が仲間と戦っている所へ意識外からの一撃、新たに参戦する利を活かしたサヨコの居合だった。
「新手のディアボロスもお子さまかっ」
体が大きく揺らぎながらも、鳥海は反撃を繰り出した。
「兵装が冥海機似でも冥海機じゃないガキめっ」
弾丸の嵐で標的の武装を削り、それを吸収して己が武装へ再構築するのが鳥海の能力。
作り出された新たな武装は大口径の機銃、もはや『銃』というより『砲』に近い。
「どこもかしこも悪い子ばかり、本当にこの海はさぁ!」
三連装機銃と併せて、大口径機銃からも猛烈な射撃が始まった。
「悪いが一張羅での、あまり持ってかれると困るからのう」
マユラは着弾地点を予測して、バックステップで直撃弾を回避する。しかし余波によるダメージまでは防ぎきれない。それに弾丸が掠めるたびに、僅かでも彼女のメイルと竜爪は削られてしまう。
「敵の装備に再構築されるのは確かに厄介。でも直撃を受けるよりはマシか」
サヨコは《海戦装用増設防盾》を前面に展開して銃弾を弾く、あるいは受け止め、身を守る。
大口径の銃弾に防盾を派手に削られるが、サヨコは鳥海の背後を取るように動き……味方との挟撃態勢を取った。
「挟み撃ちじゃ!」
「畳みかける」
前後から、左右から、マユラとサヨコが連携して鳥海を叩く。
片方が鳥海本体を叩くなら片方は海戦装を叩いて破壊を試みる、片方が回避行動を取れば片方が鳥海の反撃を妨害する。
ディアボロスたちのパラドクスが繰り出されるたびに鳥海の兵装が破壊され、鳥海の機銃が火を吹くたびにディアボロスたちも装備を削り取られる、熾烈なノーガードの殴り合い。
鳥海は海戦装を裂かれるたびに新たな機銃を構築する。そのため海戦装は当初の形状とはまるで異なる見た目に、無数の銃身を生やした凶悪極まる形へ変貌していた。
「……まるでハリネズミじゃの」
「もしくは海だから……ウニ?」
マユラが半ば感心半ば呆れた顔を鳥海に向け、サヨコは無感動な声を出しながらも小首を傾げた。
「防空巡洋艦にでもなった気分だわ……でも、すばしっこいやつらは機銃の方が狙いやすいっ」
鳥海の無数の機銃が鉄の暴風を巻き起こした。
複数のディアボロスが相手でも、彼女は一歩も引くことなく、死に物ぐるいで戦い続ける。
「引けるものですか、もう私には行く当てなどないのだから! だったら最期の時までステージで踊り続けてやる! この鳥海のラストダンスに付き合えること、光栄に思いなさいな!」
無数の機銃が奏でる暴虐のメロディーとともに、弾丸が雨霰とディアボロスへ叩きつけられる。
陸奥沖で吹き荒ぶ鉄の暴風、弾幕の嵐。
この猛烈な射撃を掻い潜り、マユラとサヨコは鳥海の体力と海戦装を少しづつでも削り取っていく。
先行してトループスと戦っていたディアボロスたちも遠距離から砲撃を行い、味方を支援する。
「私を汚そうなんて許さない、ディアボロスには蜂の巣がお似合いだわ!」
この支援砲撃に反撃を返す鳥海だが、唐突に弾幕が途切れてしまう。
「銃身が限界か……それに弾も……」
ハリネズミの針かウニの棘のように機銃を生やしても、銃身命数の尽きたものは変えねばならず、また機銃の数が多いだけに弾丸の消耗も早い。
だが新たな銃身の構築がやけに遅いことに鳥海は気づいた。弾丸も一度の射撃で撃ち尽くしてしまう量しか装填できなかった。海戦装もディアボロスの攻撃で損傷したままの箇所が目立つ。
「あいつらの装備を削り取って吸収しても、再構築が間に合っていない……?」
加えて彼女は自分自身の異常にも気がついた。いつしか呼吸が荒くなっている。
「私自身が、消耗している……⁉」
異常は他にもある、先程まで近接戦闘を繰り広げていたディアボロスたちが姿を消している。
「小娘ども何処へ消えた……? 水上迷彩か……いいえ光学迷彩!」
鳥海が回避行動を取るよりも、僅かな弾丸で弾幕を張るよりも、早く。
「ご明察。でも遅い」
抜き放たれたサヨコの《対艦軍刀『銀鈎』》が標的を断つ。
鳥海の背後から加速した居合抜きを浴びせ、その前方へ駆け抜けた彼女が【光学迷彩】を解いた時。
大きく裂けた鳥海の海戦装が爆発を起こした。
さらに誘爆を繰り返して内部から弾け飛んでいく。
「では仕上げと参ろうぞ! 竜爪よ、滾れ!」
声は直上から。
反撃もままならない鳥海が天を仰げば、そこには太陽を背にして勢いよく落ちてくるマユラの姿。
次の瞬間、マユラのパラドクスが鳥海を切り裂いた。
「ここまで、なの……? ヤ・ウマトも、同族も、私の命も奪われて、なのにディアボロス1匹、道連れにできない……無念だわ、悔しいわ……!」
血を吐く鳥海が、海上へ横倒しになった。
「でも私は出来ることを精一杯やった……胸を張って冥海機の皆のところへ行ける……サイリウムくんたち、また推してくれる、かな……」
やがて最期の息を吐き、鳥海の体は海面下へ沈んでいった。
「……水底で父も待っているぞ」
陸奥沖に散った敵を見届け、サヨコは『銀鈎』を鞘の『斗號』へ戻す。
「令制国という制度も良し悪しじゃな。守りには良いじゃろうが、こうも融通が効かんのではな。まあ今のこういう状況自体がいれぎゅらーなのじゃろうがのう」
今は閉ざされた陸奥国へ、マユラは顔を向けていた。
現状、伊達政宗は陸奥沖に漂着した冥海機を放置する策を取っている。
「この海に、どれだけの冥海機が漂着したのじゃろうな」
そして今、この時も。
漂着した冥海機たちは、陸奥国の受け入れを信じて待ち続けているのだろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エイティーン】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!