リプレイ
ラキア・ムーン
自由経済によるエネルギーの回収
構築さえしてしまえば、勝手に繁栄していき収穫量が増えると考えれば効率的だな
文明社会により適応した支配体系と言えるだろう
肝となる部分は執着心をいかに和らげるか……だな
回収した金の調査を行おう
流石に紙幣自体がクロノオブジェクト化してはいないと思うが……
例えばクロノオブジェクト化した特殊な輪転機や、空想科学由来のオーバーテクノロジーが利用されているか等
確かめておく必要があるだろう
紙の材質、インクの種類
偽造防止の為にどんな技術が使用されているか
それらを徹底的に調べ解明しよう
そしてそれが此方の技術で偽造出来るのか
どの程度の精度まで持ってこれるのかを検討していこう
最終人類史で作るのが良いのか、制作用設備を持ち込み向こうでも刷れるのかも検討
短期的な活動資金なら此方で作ってもちこむ程度で十分だ
だが環境を整えてやれば向こうでも同精度の物が作れるなら、手札の一つとしてはアリだろう
使う使わないは別として可能性は探っておきたい
最低でもお粗末な偽札を作らないようにはしておきたい所だ
「自由経済によるエネルギーの回収。構築さえしてしまえば、勝手に繁栄していき収穫量が増えると考えれば効率的だな。文明社会により適応した支配体系と言えるだろう」
分析チームに加わった、ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)の言葉にディアボロスだけでなく、一般人の専門家たちも頷く。
「回収した金の調査を開始しよう。流石に紙幣自体がクロノ・オブジェクト化してはいないと思うが……」
パラドクスや武器でのテストはラキアたちが行い、最終人類史の技術との比較は一般人の専門家が薬品や機材をもちいる。ディビジョン奪還が進んだことで人材が揃い、新宿島に集められた科学もかなりの復興を遂げていた。
調査結果は迅速にまとめられ、グランドターミナルの一室で報告がなされる。
「やはり、紙幣はクロノ・オブジェクトでは無いようだな」
ラキアの念押しを、専門家たちは様々な角度から肯定する。
少なくとも、耐久力の上昇や魔法的な効果などは確認されなかった。
「例えばクロノ・オブジェクト化した特殊な輪転機や、空想科学由来のオーバーテクノロジーが利用されているかは? 紙の材質、インクの種類。偽造防止の為にどんな技術が使用されているか」
すべての答えは同一だ。
最終人類史よりも進んだ科学力を使用しなくとも、製造は可能である。
コーサノストラ紙幣の質は低いものだった。
「では、新宿島での偽造の可否に移ろう。どの程度の精度まで持ってこられるのか、だな」
検証の結果、最終人類史の技術があれば偽造は簡単だとの結論がでた。
クロノ・オブジェクトでは無いため、多少の準備は必要なものの、その後の打診で複数の印刷業者から製造協力の申し出まで貰えることとなる。
書き込みの増えたホワイトボードの前で、ラキアは安堵の声をあげる。
「お粗末な偽札を作らずに済みそうだ。最終人類史で作るのが良いのか、制作用設備を持ち込み向こうでも刷れるのかも検討しようと考えていたが、もはや不要だろう。同精度の物が作れる。それどころか……」
協力企業の生産能力を足し合わせたならば、偽札でコーサノストラの経済を破壊する事も難しくない、とまで判ったのだ。
「いくらなんでも、経済破壊は頑張りすぎだ。チームはこのあと、偽札を流通させる手段について相談せねばなるまい」
議題がマーカーで書き加えられた。
その相談に先立ち、紙幣分析に追加の考察が発表される。
手に入れた紙幣は、新しいものが多かった。
アラスカで手に入れた紙幣は最近刷られており、これはアラスカだけの特殊事情では無く、コーサノストラ全体に言えそうだ。
経済学の専門家は言う。
ワイズガイは『紙幣を破壊してエネルギーを得たあと、新しい紙幣を刷って市場に供給している』可能性が高いと思われる、と。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
金への執着かぁ……
史実、禁酒法当時の資本主義と背徳を彷彿とさせる
こちらは偽札だけど……、現地でも既存と新しい紙幣との入れ替えが発生するなら、紙幣の集積場があるはず
その集積場は、見えやすい所なら、銀行かカジノか……アジトめいた所があるのかもしれないな
経済活動の終着点といえば、銀行かな……?
まずは、破壊される前の紙幣を、偽札とすり替える事を考える
銀行にしろカジノにしろ、大量に紙幣が保管されている場所があるはずだ
そういう場所で細工すれば、大々的に入れ替えるのも可能そうだ
銀行で偽札を混ぜ込めれば、広く分散するだろう
それが、今は大それた作戦というならば、新会社の経済活動に伴い、少しずつ流通している紙幣を偽札にすり替えていく……だな
ある程度高価な品か、大量に取引が行われるものに対して「支払う」
あるいは、店舗形式で、仕入れと販売を繰り返せばそこが疑似的な紙幣の集積場だな
まあ、マネーロンダリングなんだけど……な
まずは、銀行かカジノで大きく偽札と入れ替える
難しければ、大口か大量の経済取引を経由し入れ替える
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は唸った。
「金への執着かぁ……。史実、禁酒法当時の資本主義と背徳を彷彿とさせる」
だからこそ、と専門家のひとりが後を続けた。
偽札を大量にばらまけば、経済を混乱させる事ができるのは間違いない。ただ、経済が混乱した場合、大多数の一般人が被害者となってしまうという懸念がある。
社会不安から暴動が発生するなど治安が悪化したり、失業者や自殺者が溢れたり、最後に待っているものは容易に想像できるだろう。
同席した者の多くが頷き、エトヴァは続けて質問をした。
「こちらは偽札だけど……。ワイズガイが、一般人の執着を集めた『紙幣』を回収してエネルギーに変えた後、新しい紙幣を流通させているなら、紙幣の集積場があるはず。どんな場所だろう?」
いくつか手が上がった。
「みんなの考えもそうか。その集積場は、見えやすい所なら、銀行かカジノか……アジトめいた所があるのかもしれないな。
経済活動の終着点といえば、銀行かな……?」
一般人が預金した通貨を、払い戻すだけで目的を達成できる。
専門家からも最善、という評価が出た。
「まずは、破壊される前の紙幣を、偽札とすり替える事を考えてみる。銀行にしろカジノにしろ、大量に紙幣が保管されている場所で細工すれば、大々的に入れ替えるのも可能そうだ。しかし、これは……」
敵の経済活動に対する妨害にあたる。
極端な話、盗んでから返すようなものだ。手間のわりに効率が悪い。
エトヴァは相談の軌道を修正する。
「案内人も言っていたが、犯罪行為や経済活動妨害は、方針転換が必要になったとき、別途で行うことになる。いま、ここで決めておきたいのは、コーサノストラのルールにのっとりつつも、大量の通貨が一時的にでも、ディアボロスの手に入るような方策だ。俺たちが銀行業をできればいいが、信用が必要であるし、許認可も必要と思われるので、現実的では無い。もっと一般的な商売を考えて、その新会社の経済活動に伴い、少しずつ流通している紙幣を偽札にすり替えていく……だな」
つまり、アラスカを拠点とした経済活動で、紙幣を得るのが妥当だ。
「ある程度高価な品か、大量に取引が行われるものに対して『支払う』、あるいは、店舗形式で、仕入れと販売を繰り返せばそこが疑似的な紙幣の集積場だな。まあ、マネーロンダリングなんだけど……な」
そこまで聞いて、専門家たちも皆、賛成した。
すり替えた本物の紙幣は、新宿島に持ち帰って破棄してしまえばいい。
敵のエネルギー獲得を邪魔できる。紙幣の数は一定になり、経済の混乱もおきない。
「これが結論か。ワイズガイが、紙幣を破壊してエネルギーを得たあと、新しい紙幣を刷って市場に供給しているのならば、俺たちも同じことをする。ディアボロス主導で経済活動を行い、コーサノストラの貨幣を獲得、獲得した紙幣は破棄して、その代わりに同等の紙幣を流通させる」
室内を見渡した。
経済学者が予測を述べる。
ディアボロスが経済活動を行ったとしても、コーサノストラが強権によって、それを止める事は無いだろうと。
当然、ギャングの襲撃などで非合法な妨害活動は行われるだろうが、『一般人の自由な経済活動』を停滞させる事による被害が大きすぎる為、ディアボロスの経済活動が合法である限りは、迂闊に手を出せない筈だ。
攻略旅団の提案により推測の精度が高まっているため、この予測が正しい可能性もまた高かった。
「次は、新会社が販売する商品だな。客となるカナダ経済界と、妨害してくるギャング組織についても考慮しなければな」だ」
エトヴァはそう結び、商品選定に役立つ情報を集められるよう、調整に入った。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【エイティーン】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
ラキア・ムーン
西海岸への上陸、ハワイ経路多方面で侵攻はしているが
上陸後の活動として当面の主流となるのはアラスカ・カナダ方面だろう
次は何処へ向かうべきか、それを確認しておく必要があるな
可能ならアラスカドルの偽札を用意して貰おう
施設内よりは、周辺居住の一般人の方がこの地方の事については詳しく聞けるかだろうか
友達催眠を使用し一般人と接触
ギャングよりは、この近辺の経済要所となる都市をいくつか確認させて貰う
飲食店や酒場等があれば、そこで情報収集するのが場に溶け込みやすいか?
声を潜めて、情報を聞けそうな人を選び声を掛ける
実は少しこの辺りを離れようと思っていてな
だが、生憎私はこの辺り以外の地理にはさっぱりだ
身を隠せる程度に人が多い都市や、そういう脛に傷を持った人間でも溶け込みやすいような都市はあるだろうか?
他の都市との関係なども教えて貰えるとありがたいが……
無論、タダとは言わんさ
どの道此処を離れるんだ、この地域の金は捨てて行くさ
それを誰が拾おうと知った事ではないという話だ
と偽札をチラつかせ交渉に使おう
アドリブ等歓迎
「西海岸への上陸、ハワイ経路、多方面で侵攻はしているが、上陸後の活動として当面の主流となるのはアラスカ・カナダ方面だろう。次は何処へ向かうべきか、それを確認しておく必要があるな」
ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)の提案が、まず実行される。
つまりは、ディアボロスが商売をはじめる土地の選定だ。
アラスカドルの偽札が用意され、パラドクストレインは現地へと向かった。飲食店や裏酒場等、一般人との接触がしやすい場所を探す。
『友達催眠』を活性化したので、相手さえ間違えなければ、話を切り出すのは容易かった。
「実は少しこの辺りを離れようと思っていてな」
声を潜める、ラキア。
うんうん、と無言で頷く、いかついバーテン。
「だが、生憎私はこの辺り以外の地理にはさっぱりだ。身を隠せる程度に人が多い都市や、そういう脛に傷を持った人間でも溶け込みやすいような都市はあるだろうか? 他の都市との関係なども教えて貰えるとありがたいが……」
よく見ると、相手はうーんと首をひねりながらも、ラキアをじっと見返している。
「無論、タダとは言わんさ。どの道此処を離れるんだ、この地域の金は捨てて行くさ。それを誰が拾おうと知った事ではないという話だ」
偽札をチラつかせた。
バーテンは交渉に応じる。彼自身の経験や、客から聞いた話が情報源だ。
「規模的には『アンカレジ』一択」
回答はいたって、シンプル。
他の客に注意しながら、別の候補もあがる。
「アレキサンダー諸島の『シトカ』も大きな都市だが、諸島という性質から官憲の手が入りにくいので、ギャング組織が割拠しており、密輸や違法な酒の密造などが行われている。非合法な活動をするならば、ありかもしれない」
そして、最後に聞いた話は、ラキアでも知らぬふりをするのが難しかった。
「カナダで商売するならば、『グラハム・ベル』と取引する事を目指すのが良い」
「べ、ベル……? ええと、どんな人?」
こんなところで偉人の名である。
「高名な発明家で、カナダ経済界の大物だが、あちこちに精力的に顔を出しているようだ」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
一里塚・燐寧
ギャングの情報を手に入れようにも、表立って話すことじゃないかもねぇ
もし組織の人が近くにいて聞かれてたら……とか思っちゃうしさ
でも、同業者のよしみとか美味しい食べ物で、気分が緩んでれば少しは話しやすくなるかもぉ?
そーゆーわけで、カナダの街中でホットドッグの屋台を開くよぉ!
あたし味覚が変で味見はできてないけど、売るモノは最終人類史で仕込んだから美味しいはず
お客さんや近場で路上販売中の店員と世間話して、組織や大物ギャングの情報を集めちゃおう
いやー、今日はよく晴れてておっかない連中もいない、絶好の商売日和だねぇ
お日柄が悪いと、ちょーっと屋台を出したらみかじめ料目当ての奴らが出てくるもんでさ
きみんとこも大変じゃない?
あたしを脅してきたのは「ダイナソー・ファミリー」(でっち上げ)って零細の組だったけど……
仕事が大きくなると、もっとデカい組織とかヤバい奴に目を付けられることもあるのかなぁ?
そーゆー連中の話、後学のために聞いておきたいかも
実はさ~アラスカの田舎からやってきたばっかりで何も知らないんだよぉ
一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)の提案はかなり効果的だ。
「ギャングの情報を手に入れようにも、表立って話すことじゃないかもねぇ。もし組織の人が近くにいて聞かれてたら……とか思っちゃうしさ。でも、同業者のよしみとか美味しい食べ物で、気分が緩んでれば少しは話しやすくなるかもぉ?」
準備にかかるものこそ多かったが。
「そーゆーわけで、街中でホットドッグの屋台を開店だよぉ!」
いまのパラドクストレインならば、店のワゴンも食材も、最終人類史での仕込みまで、まるごと輸送可能だ。
歴史考証に基づいた販売員の恰好で、燐寧は現地の路上に立つ。
「あたし味覚が変で味見はできてないけどね」
それでも、100年も未来の調理は評判をとる。
味が良ければ、ほかの人にも伝わるものだ。近場の路上販売からも、ストリートそのものの客足が増えるので印象はいい。
手が空いたところで、世間話をする機会を得た。
「いやー、今日はよく晴れてておっかない連中もいない、絶好の商売日和だねぇ。お日柄が悪いと、ちょーっと屋台を出したらみかじめ料目当ての奴らが出てくるもんでさ。きみんとこも大変じゃない?」
「俺のところは大丈夫だよ。そんなことあったんだ」
若い販売員は、くだけた調子でのってくる。
燐寧はあらかじめ用意しておいたウソの経験談、でっち上げを披露した。
「あたしを脅してきたのはダイナソー・ファミリーって零細の組だったけど……。仕事が大きくなると、もっとデカい組織とかヤバい奴に目を付けられることもあるのかなぁ? そーゆー連中の話、後学のために聞いておきたいかも。実はさ~アラスカの田舎からやってきたばっかりで何も知らないんだよぉ」
そいつは、いけねぇな、と現地の言葉で江戸っ子風に教えてくれる、若者。
「有名どころのギャングは、アメリカ本土に地盤があるんだ。ほら、アラスカやカナダは、人口が少ないので、大きなギャング団は無いけど、アメリカ本土の団体の二次団体三次団体と、地元のギャングが鍔迫り合いをしているんだ。その、ダイナーとやらも、本当はどっかの三次団体だったかもよ」
このへんで若者は、妙にニヤついた顔をしていた。
燐寧は話の先をうながす。
「地元のギャングは人情があるが、本土の団体は容赦無い。借金漬けの人間が、違法酒造工場で死ぬまで働かされるとか。 本土のギャングのヒットマンに狙われれば、次の日には溺死体があがる」
「えー~」
怯えた様子の芝居をすれば、販売員は自信満々になって、燐寧に教えてくれる。
「だからさ、地元ギャングの親分さんなら、筋を通せば話が出来るのでは無いか、ってこと!」
ウインクまでしているから、この男はトラブルなく商売をする対策を講じていたのかもしれない。
ディアボロスが商売をはじめたいのはこの地ではないから、今日が終われば『燐寧のホットドッグ屋』は休業だ。ギャングとの付き合い方は、まずどんな組織か見定めることと判った。
本土か、その二次三次か。あるいは地元か。
現地での情報は集まった。いよいよ、具体的な商品について会議することになる。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【エイティーン】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
ジョン・エルバ
オレが提案すんのは石炭と木炭と灯油、そんで火薬を売る事だ
まずアラスカとカナダは天然資源が豊富っつー事で売るもんとして怪しまれないだろう
尚且つ気候自体が寒いから一般人は暖まる為に買うんじゃねえかな
火薬は獲物を狩る為の鉄砲用として売りに出したい
木炭に関しちゃ【植物活性】で最終人類史で増やすことが可能
それに加えて林業をする現地人を雇うのはカモフラージュとしても、給与で偽札を渡すことができて一石二鳥か
それで石炭、木炭は鉄道を運用するに必須!
本土へ輸入する足掛かりにもなるだろうぜ
それに…電気を作るには火力発電が強いだろ
発明家として電気不足で困ってるならそういう方面でグラハム・ベルとの関わりも期待できる
あとはギャングと多めの火薬取引をして裏世界との接触を持っても良い
少々物騒だがダイナマイトに銃…使い方はあちらが考えるだろ
もちろんグラハム・ベルとの早期取引に使えそうだ
ま、徐々に名前を浸透させて一大企業になれば支店を出す事も、今後オレら主導の地下酒場を作って新しい場所での情報収集も可能なんじゃねえかな
「オレが提案すんのは灯油と木炭、石炭などの燃料を売る事だ」
ジョン・エルバ(ロックスター・g03373)は、会議室に資料を広げていった。
「まずアラスカとカナダは天然資源が豊富っつー事で売るもんとして怪しまれないだろう。尚且つ気候自体が寒いから一般人は暖まる為に買うんじゃねえかな」
資料を吟味した専門家たちが、順番にゴーサインを出す。
ジョンは頷き、段取りについても説明した。
「灯油は、『液体錬成』によって、無限に生産できるので、商品として優秀だ。そんで、灯油で得た資金を使い、林業で人を雇い、木炭を造るというのも、現地従業員の雇用を行うという点で優れている。生産箇所を複数作れば、最終人類史から持ち込んだものを混ぜても誤魔化しやすいかもしれねぇ」
残留効果の話が出たところで、『植物活性』についても。
「そうそう、木炭に関しちゃ『植物活性』だ。最終人類史で増やすことが可能だろ。『植物活性』は、不自然にならない程度に、現地の植林にも利用できる。10レベルならば、ほぼ1月で、木炭の材料となる材木を苗木から育てる事が可能だ。1レベルでもありゃ、1年程で育てられるし、既に若木があるなら、成長を促進できるな」
残る石炭には、専門家から注釈がついた。
石炭は、最終人類史から運び込む事は可能だが、灯油のようにパラドクス効果で増やせない上、現地の雇用にも使えない。
少し考えてから、ジョンは口を開く。
「当面は灯油と木炭を主力として考えるのがいいか。ま、徐々に名前を浸透させて一大企業になれば支店を出す事も、信用や許可が必要そうな別の事業に転換していく事も可能なんじゃねえかな」
結論として、燃料販売は採用となった。
ディアボロスたちは、持ち寄った案を順番に発表していく。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
ジズ・ユルドゥルム
ふむ、安価だが取引の多い品か…
あの世界にも嗜好飲料を楽しむ習慣があるようだし
温かい、または冷たい飲み物が買える自動販売機と缶飲料を製造するのはどうだろう
土地柄、特に温かいものに力を入れたいな
本来この時代の自動販売機は、煙草や菓子用しか存在しないらしいが
当時と現代の技術を組み合わせて工夫し、排斥力の影響を避けたい。
販売機の外観は時代に合わせつつ
衝撃を検知したら警報を鳴らすなどの窃盗対策を盛り込むのはどうだ。
うまく稼働すれば、後々発明家にも注目されるかもしれない。
電力確保や缶への封入方法等の課題は、有識者の知見やトレインの運送力、残留効果でどうにか対処できないだろうか
販売機には自社製品だけでなく、
地元企業と協力して他社製品も導入し、より利用者を増やしたい
地元企業の顔を立てれば、ギャングにも筋が通せるだろうか
繁華街はもちろん、労働者が集まる場所にも設置して貨幣を集めよう
1個の値段が安い分、数で勝負だ
そうして台数を増やせれば、販売機の保守業務を隠れ蓑にして
今後の諜報活動にも活用できるかもしれない
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
残留効果で調達しやすいものがいいかな……と思ったが、良い案が出ているな
では、こちらは変化球で……出版物はどうだろう?
娯楽となる物語、実用本やレシピ、いずれは新聞や雑誌
直接商売敵を害するものでなければ、目をつけられにくいのではないかな、と
酒だと直球で販路が被りそうだけど、酒を語る書物ならばいくらあってもいい
識字率にあわせて、購買層を調べ
子供向けの童話、絵入りの本、詩集……文字を教える本なども
富裕層にも刺さるものがあれば、影響力を築けるかもしれないな
先例にならえばちょっと刺激の強い本もありだ
印刷機は必要になるけれど……現地調達するか持込で
出版社の名が知られれば、次の商売にも利用できるし
長持ちのする品は、有名になれば本土にも浸透しやすい
いずれは共通の話題を作り上げることもできるかなと
そして、最終人類史の知識で有名どころを参考にすれば、ネタには困らない、と
原料は排斥力に耐えうるもので……
林業があるなら、紙を作ってもらいやすいし
インクは液体錬成で増やせればいいかなと
いかがだろうか?
「残留効果で調達しやすいものがいいかな、と思ったが、燃料とは良い案が出たな。では、こちらは変化球で……」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)が、少しだけ言いよどんでから。
「出版物はどうだろう? 娯楽となる物語、実用本やレシピ、いずれは新聞や雑誌。直接商売敵を害するものでなければ、目をつけられにくいのではないかな、と」
場にいる者たちの反応はいい。
文化や歴史の専門家が、参照できる資料をすぐに引いてくる。1925年以降の北米ならば、新聞も雑誌も書籍も存在した。
生産方法については、エトヴァも考えを述べる。
「印刷機は必要になるけれど……現地調達するか持込で。もちろん原料は排斥力に耐えうるもの。林業があるなら、紙を作ってもらいやすいし。インクは液体錬成で増やせればいいかなと。いかがだろうか?」
偽札の件で、その方面の業者も出席していた。
当時に合わせた出版は可能と判る。
ただ、物は作れても、買い手をどうするかが問題になると経済学者が指摘してくる。歴史のとおりの規模でワイズガイが出版物を流通させているなら、そこに参入できるような、爆発的に売れる工夫が必要だ。
燃料ならば、必ず消費されるものなので、一定の質と料金で勝負できる。
では、出版物は誰が消費するのか。
特に貧しい地域の人が、貴重なお金を出してまで手に入れたいと思う出版物は何か、ということである。
手分けしたのちに、エトヴァが列挙してみた。
「識字率にあわせて、購買層を調べて……子供向けの童話、絵入りの本、詩集……文字を教える本なども。富裕層にも刺さるものがあれば、影響力を築けるかもしれないな。先例にならえばちょっと刺激の強い本もありだ」
「刺激の強い本、とは?」
ジズ・ユルドゥルム(砂上の轍・g02140)が尋ねると、『パルプフィクション』の名が挙がった。
「パル……どっかで聞いた言葉だな」
会議室を見渡す。
専門家によれば、粗雑な紙を使った安価な雑誌のことだ。『パルプマガジン』とも言う。当時的には低俗、通俗とされた読み物が中心の本である。グラビア、小説、漫画、ニュースが混載されていて、雑誌ごとにジャンルを表明しているものが多いが、それも流動的だ。
大まかに男性誌、女性誌などといった括りの本もあった。
安くて売れそうではある。
「最終人類史の知識で有名どころを参考にすれば、ネタには困らない、と」
エトヴァがそう言い、ディアボロスの『雑誌』は有力な品目となった。
ただし、ディアボロスが本屋を経営して、消費者に手売りするわけにはいかない。経済学者が指摘した問題は、依然として残った。
「ふむ、安価だが取引の多い品か……」
ジズは、煮詰まった場に新たな提案をして、議論を促進させる。
「あの世界にも嗜好飲料を楽しむ習慣があるようだし。温かい、または冷たい飲み物が買える自動販売機と缶飲料を製造するのはどうだろう。土地柄、特に温かいものに力を入れたいな」
しゃべりながら、スマホを参照する。
「本来この時代の自動販売機は、煙草や菓子用しか存在しないらしいが、当時と現代の技術を組み合わせて工夫し、販売機の外観は時代に合わせつつ、排斥力の影響を避けたい」
とたんに専門家たちも、慌ただしく調べ始める。
まず出てきたのが、無人で設置する場合の盗難への心配だ。
「衝撃を検知したら警報を鳴らすなどの窃盗対策を盛り込むのはどうだ。うまく稼働すれば、後々発明家にも注目されるかもしれない。いっそ、販売機の保守業務を隠れ蓑にして今後の諜報活動にも活用できれば」
やがて、当時の自動販売機は、いわゆる、コインを入れてガチャガチャを回す形式だと判る。
「電力確保や缶への封入方法等の課題は、有識者の知見やトレインの運送力、残留効果でどうにか対処できないだろうか」
ジズをはじめ、みんなでも考えたが、自動販売機は無理そうになってきた。
そもそもコイン式だと、紙幣が回収できないため、今回の戦略的に難しい。
エトヴァもため息をつく。
「ディアボロスの本屋と同じことになったな。売るのは自動でも、俺たちの手では世話しきれない」
「ううむ……。1個の値段が安い分、数で勝負と思ったが、それが弱点か。繁華街はもちろん、労働者が集まる場所にも設置して貨幣を集め、販売機には自社製品だけでなく、地元企業と協力して他社製品も導入し、より利用者を増やせるかと。地元企業の顔を立てれば、ギャングにも筋が通せるかもしれないし……」
スマホを投げ出しそうになったジズの言葉に、誰かが反応する。
地元のギャングに筋を通す。
これは、一里塚・燐寧が、ホットドッグの屋台ごと現地に行って耳にした情報だ。
暖かい飲み物や食べ物を提供する……という考え方は悪く無い。自動販売機でなくても、誰かがかわりに売ってくれればいいのだ。それは、雑誌も同じである。
エトヴァとジズの提案は、ほとんど削られてしまったが、『雑誌』と『飲食物』は捨てがたいアイデアだと、検討チームの皆が考えていた。
ギャングと交渉して大量に仕入れてもらう。
屋台のほうを製造して、それを販売し、実際の売り買いは一般人に行わせる、などの案もでたが、もう一声がないばかりに、保留となっている。
決定するのは、ディアボロスだ。
苦戦🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
ジョン・エルバ
アドリブ・連携歓迎だぜ!
なるほどな〜……色々良い考えがあって参考になるぜ
少し販路のほうでの提案になるんだが
売れそうだが自販機だと諸々の設置や紙幣が集められなくて難しい
雑誌だと一般人が手に取るか分からねえなら、地元のギャングに卸すっていうのも一つの手かと思うんだがどうだろう
まずギャング側に好条件で取引を
オレ達はマージンとして多めの偽札を渡して彼らの販路を借りるんだ
地元のギャング達の顔を立てつつ、伝手を借りて商品を企業や一般層に馴染ませる
信頼関係や商品としての価値ができれば土地自体を借りて直接販売
販売員は現地の人の手を……まあこんなトントンで上手くいったらそりゃ嬉しいがね
これは商品案じゃなく販路の提案になっちまったから、他の仲間の案や考えを優先に一つの手として相談しつつ、有識者の良い判断に任せたいところだ
ラキア・ムーン
大勲章使用
専門家達と話し合い、閃きの出る確率を上げる
現状エネルギー資源産業を中心的にやるのが良いだろう
ついでにガス関連も入れておこう
話題に出ていた飲食物
これは情報商材として活用出来るかもな
所謂フランチャイズ
ノウハウとレシピを提供する事で売上の何割かを現金で回収
何なら一旦売上の現金は全て此方で回収し、何割かフランチャイズ料として抜き偽札で返す
まあ、返し方は振込やら後で別方法を考えても良い
結局の所我々も常に会社についているわけにはいかない
あくまで会社は攻略補助の手段の1つであり、目的にはなってはいけない
そういう意味では、敵に倣ってある程度我々が居なくても稼働できる仕組みを作る必要があるだろう
その点を考慮すると、我々が直接手をかけるのは資源を扱う業務とし
他事業については、本業で稼いだ資金活用の体裁で地元企業を買収し手を貸す程度
これなら元企業の持っていた販路を生かせるし、その企業を資源売却先にも使える
買収先は業績が悪化している先を選び、それを最終人類史の知識で立て直す
買収を進め総合商社化が目標だ
「なるほどな〜……色々良い考えがあって参考になるぜ」
腕組みして唸る、ジョン・エルバ(ロックスター・g03373)。
すると、ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)が、マーカーのペン先でホワイトボードをつついた。
「何を言う。ジョンの燃料事業は本決まりだ。現状、これを中心にやるのが良いだろう」
『灯油』と『木炭』の文字をグルグルと囲む。
発案者は照れたように、頭に手をやった。
「それは嬉しいけどよ。扱う商品は複数あっていいだろ? オレは雑誌も飲食物も賛成だ」
いったんは保留になった案が再検討される。
ラキアが問題点を取りまとめた。
「我々も常に会社について、大人数をさくわけにはいかない。そういう意味では敵に倣い、ある程度我々が居なくても稼働できる仕組みを作る必要がある、ということだったな」
「そうそう。缶飲料の自動販売機だと諸々の設置や紙幣が集められなくて、かえって難しい」
ジョンは表情も難しげにしながら提案する。
「これは雑誌だけの場合だ。さっき誰かが言ってた、地元のギャングに卸すっていうのも一つの手かと思う。有識者のみんなにもう少し詳しく聞きたいぜ」
「ジョン……あなた……」
熱心さにほだされてか、ラキアはマーカーを握りしめていた力を抜く。
そのとたん、彼女の魂に何かが起こる。
専門家達との話し合いで、閃きの出る確率が上がったように感じられた。
「『飲食物』なんだが……。実は私も、情報商材として活用出来るかもな、と」
いわゆるフランチャイズですね、とラキアの案に専門家が続けた。
ノウハウとレシピを提供するのだ。
「であるなら、そこに食材と調理道具……うん? これは屋台案だな。いっそ、『キッチンカー』だ」
もっと簡単に石焼き芋を売るようなものをイメージしてもいいだろう。
ディアボロスが事業として扱うのは、一般人の店長が路上で温かい飲食物を売り、商売をするための一式だ。
「オレは賛成だぜ、ラキア」
ホワイトボードに『キッチンカー』と書き、賛成票をみてから丸で囲む、ジョン。
技術的な確認もなされる。
なにしろすでに、ホットドッグ屋の実績があった。
キッチンカーを売る相手は、普通の一般人になる。店長になる人のために、縄張りについての話をつける役もディアボロスが担うことになろう。
「結局、地元のギャング達の顔を立てる必要はあるんだな」
ジョンが肩をすくめたところで、雑誌の販路の調べがつき、専門家が資料を開示する。
「ほうほう、大衆向けの雑誌のパルプマガジン、略して『パルプ誌』は、ギャングも扱いたがるみたいだ。最初は地元で、売れ行きと立ち回りが良ければ大量に印刷して、いずれは本土で大手ギャングなどに流すことも可能……。まぁ、トントン拍子で上手くいったらそりゃ嬉しいがね」
「ディアボロスの役割は?」
ラキアの問いには、誌面の編集と答えられる。
「表紙とグラビアはオレの演奏シーンを使ってくれていいぞ。最高にロックだぜ!」
それはともかく、『パルプ誌』も票を集めて決定となった。
事業の候補地と商品が揃う。
最初は、『アンカレジ』か『シトカ』。
いずれはカナダで『グラハム・ベル』の事業と接触を持つ。
扱うのは、『灯油』と『木炭』、『キッチンカー』に『パルプ誌』だ。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】がLV2になった!
【エイティーン】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【リザレクション】LV1が発生!