最終人類史の初詣2025

 昨年に引き続き、最終人類史で初詣を行い、その信仰エネルギーを『円卓の間』のエネルギーとする作戦を行います。
 まずは、奪還済の日本各地の神社に向かって、初詣を行ってください。  初詣に参加する事で、自然に『信仰』が集まる事でしょう。
 奪還した海外の地域については、残念ながら『年越しに関係する宗教的習慣が盛んでない』地区も多い為、信仰を集めるのには不向きですが、今後の事を考えて、ディアボロスの手で初詣の為の神社を建立して、初詣の作法などを教えてあげるのも良いかもしれません。

※中国について
 奪還した中国では、初詣の習慣がありますが、行うのは春節(2025年だと1月29日)となっています。
 中国で初詣を行う場合は、初詣では無く『日本のお祭りの一つ』といった説明をするのが良いかもしれません。

ローマより祈りを篭めて(作者 真魚
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#最終人類史(新宿島)  #最終人類史の初詣2025  #初詣 


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●初詣、ローマへの誘い
「新年、明けましておめでとう。今年もどうぞよろしくお願いするわね」
 新たな年迎えたハレの空気に満ちた、新宿グランドターミナル。挨拶と共に深々と頭を下げたアンナ・ローザ(ヴェンデッタの糸・g03283)は、集まったディアボロス達へふわりと微笑みかけた。
「新年早々のお誘いは、初詣よ。去年に引き続き、クロノオブジェクト『円卓の間』に『信仰』のエネルギーを集めるため、盛大に行いたいの」
 巨大神像の心臓を利用することで、『円卓の間』のエネルギーを持ち出すことが可能になったので、『円卓の間』のエネルギーを利用できる幅は広がっている。うまくすれば『巨大神像の心臓』も含め、フルチャージすることもできるかもしれない。そのためにはディアボロス達が率先して初詣に行き祈りを捧げる必要がある。彼らが真剣に祈れば、彼ら自身の信仰エネルギーはもちろん、それを見た一般の参詣者からのエネルギーもより高まることだろう。
 そして――今や、エネルギーを集めたい対象は、日本各地に留まらない。
「私が案内するのは、イタリアの首都、ローマよ。日本とは文化が異なるけれど、現地の人達も新年から教会に行く習慣はあるわ。そういう信仰をより促すために、みんなで行きたいと思っているの」
 アンナはそう語ると、ローマの観光ガイドブックを広げた。

「今回は、スペイン広場の中央に簡易的な塔を設置しているわ。敢えて日本式の神社のようなものは設置していないけれど、もちろん日本の初詣と同じようにお祈りしてくれても構わないわよ。お賽銭を受けるお皿もあるし……鈴はないけれど、拍手で神様を呼べるものね」
 周囲にいる現地一般人は、手を組み合わせて己の神に祈る者が多いだろう。それに倣ってもいいし、信仰はそれぞれの信じるものへ捧げるのが一番だと時先案内人の少女は語る。祈りの内容はディアボロスとしての願い・目標でもいいし、個人的なものだっていい。思い思いにお祈りしてほしいのだと説明して、アンナは小さくため息をついた。
「お祈りのために来た人には、温かい飲み物が配られているわ。イタリアの冬の定番飲み物、チョコラータカルダとホットワインよ。甘いもので心も満たすか、スパイスきいたアルコールで芯から温めるか、お好きな方を選んでね」
 もちろん、未成年はチョコラータカルダ一択なのだけれど。自分ももちろんそちらをもらうつもりだと語って、それからアンナはガイドブックの地図を指し示した。
「初詣のついでに、周辺の観光をすることもできるわよ。残念ながらコロッセオやサンタンジェロ城は休館日だから外から眺めるだけだけれど……トレヴィの泉だったら、コインを投げに行くこともできるでしょうね」
 他にも、ローマには小さな教会があちらこちらにある。現地の信仰に興味があれば、そちらを覗いてみるのもいいだろう。
 イタリアの年明けは、クリスマスから続くイベントだ。現地の人々にとってはクリスマスが主で、年越しの前後に盛り上がったら後は徐々に日常に戻るのが常である。だからこそ、ディアボロス達が訪れて新年の祈りを捧げたり周辺を見て回れば、彼らに特別な日と認識してもらい、祈りを捧げるよう促すことができるだろう。
「日本の新年とは、ちょっと雰囲気が違うと思うけれど……ローマの新年、一緒に楽しみましょう」
 この年初めの『祈り』が、2025年のディアボロス達の支えとなるから。語るアンナは楽しそうに微笑んで、彼らをパラドクストレインの中へと導くのだった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
1
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【罪縛りの鎖】
1
周囲に生き物のように動く「鎖つきの枷」が多数出現する。枷はディアボロスが命じれば指定した通常の生物を捕らえ、「効果LV×2時間」の間、移動と行動を封じる。
【託されし願い】
2
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【エイティーン】
1
周囲が、ディアボロスが18歳から「効果LV×6+18」歳までの、任意の年齢の姿に変身出来る世界に変わる。
【過去視の道案内】
1
移動時、目的地へ向かう影が出現しディアボロスを案内してくれる世界となる。「効果LV×1日以内」に、現在地から目的に移動した人がいなければ影は発生しない。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【修復加速】
1
周囲が、破壊された建造物や物品の修復が容易に行える世界に変わる。修復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」する。
【植物活性】
1
周囲が、ディアボロスが指定した通常の植物が「効果LV×20倍」の速度で成長し、成長に光や水、栄養を必要としない世界に変わる。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【口福の伝道者】
1
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【建物復元】
1
周囲が破壊を拒む世界となり、ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の建造物が破壊されにくくなり、「効果LV日」以内に破壊された建物は家財なども含め破壊される前の状態に戻る。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV4 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV4 / 【ガードアップ】LV2 / 【凌駕率アップ】LV1 / 【リザレクション】LV2 / 【先行率アップ】LV2 / 【ダブル】LV1 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

真魚
 こんにちは、真魚(まな)です。
 最終人類史の初詣、イタリアの首都・ローマへのお誘いです。

 このシナリオは、非戦闘一章のみのシナリオになります。

●時間帯と場所
 昼間のローマ、スペイン広場周辺。
 一般人もいて賑わっていますが、特に混乱もなく初詣を楽しむことができます。
 より現地の信仰に触れたければ、周辺の小さな教会に入ることもできます。
 トレヴィの泉まで歩いていって、コインを投げることもできます。
 コロッセオ、サンタンジェロ城なども外から見ることはできますが、お正月休みなので中には入れません。
 スペイン広場でお祈りがメイン、希望者はお喋りや観光、という展開を想定しています。

●初詣
 日本とは別の信仰が多い国なので、日本式の神社は敢えて設置していません。
 祈りを捧げる場所としてわかりやすいよう、スペイン広場に簡易的な塔が設置されていますが、見える範囲でどこからでもお祈りできるようになっています。
 日本式にお祈りしてもいいですし、現地にならってキリスト教式などにしてもいいかもしれません。
 お祈りに来た人に、ホットチョコレート(チョコラータカルダ)かホットワインを配っています。温まるのにどうぞ。

●NPC
 アンナ・ローザが同行しております。モーラット・コミュと一緒にゆっくり過ごす予定。
 お誘いがありましたら、喜んでお邪魔します。お声掛けがなければリプレイには登場しません。

●その他
 ・ペアやグループでのご参加の場合は、プレイングの冒頭に【お相手のお名前とID】か【グループ名】をお書き下さい。記載なき場合は迷子になる恐れがあります。
 ・基本的に個別採用を予定しております。ご指定の同行者の方以外との偶然の絡みをご希望の場合は、その旨プレイングにご記載ください。
 ・参加人数に制限はありません。プレイングが送信可能なうちは参加いただいて構いません。ただしプレイング内容などによってはお返しすることもあります。リプレイお届け順は前後する場合があります。
 ・未成年(見た目含む)の飲酒喫煙については描写しません。

 それでは、皆様のご参加、お待ちしております。
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


一里塚・燐寧
スペイン広場ってオベリスクがあるんだねぇ
アエギュプトゥス属州にされた後も、古代エジプトがローマに影響を与えてたのをひしひしと感じるよぉ

古代エジプト大好きなあたしが祈るのは日本の神でもキリストでもないよぉ
スペイン広場から15~20分ぐらい歩いた所には、かつてローマの全ての神々を祀ってたパンテオンや、エジプト由来の女神イシスの神殿の跡地に建てられたサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会があるんだ
その周りを散策しながら、忘れられた古代の信仰に想いを馳せ、祈ろう

2年前、あたし達は偉大なケメト(古代エジプト)の歴史を盗んだ獣神王朝を征伐しました
だけどまだ、イテル(ナイル川)に抱かれたあの大地の帰還は出来ていません
その一番の理由は、ヌビアやプント国よりも更に南の地域が『巨獣大陸ゴンドワナ』に支配されてるせいです
だから今年は絶対にゴンドワナを滅ぼして、エジプトの帰還を更に近づけます!
天空から、冥界から、あたし達の戦いを見守っていてください!

正式な作法は歴史の闇の彼方だけど、気持ちは伝わった……よねぇ?


●ローマの信仰、そのいしずえに
 美しい石畳の道を行き交う人々は、笑顔浮かべて新たな年を喜んでいる。陽気に声上げる現地の一般人が多いのは、年越し前からワインを飲んでいたからだろうか。そんな喧騒をちらりと見ながら、一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)はスペイン広場へとやってきて、大理石の階段を見上げた。
「スペイン広場ってオベリスクがあるんだねぇ」
 さざ波のように広がるスペイン階段、その昇りきった先には教会がそびえ立っているのだが、その手前にオベリスクがある。
 バロック建築の景色の中、天へ向かって伸びるオベリスク。その美しい姿を見れば安堵の気持ちが広がって、燐寧はほうっとため息をついた。
(「アエギュプトゥス属州にされた後も、古代エジプトがローマに影響を与えてたのをひしひしと感じるよぉ」)
 ふと周囲を眺めれば、広場に集う人々は手を組み合わせて祈りを捧げている。現代のイタリアでは、キリスト教式に祈る者が多い。けれど燐寧が祈る先は、彼らと同じではないから――彼女はそっと人の波から抜け出して、ローマの街を歩き始めた。
 スペイン広場から徒歩十五分ほど。辿り着いたその場所には、スペイン階段のものより小さなオベリスクが建っている。広場の向こうにそびえ立つのは、二千年近い時を経て今もそこに在る、美しき建物――。
(「かつてローマの全ての神々を祀ってた、パンテオン」)
 古代ギリシャ様式で建設された三角屋根の前室から、その奥にあるローマ様式のドーム部分がちらりと見える。残念ながら年始は休館しているとのことで中には入れないが、それでもかつてローマにあった信仰を垣間見て、燐寧は満足げに頷き次の目的地へと足を向ける。
 パンテオンの外側をぐるり回り込むように道を行けば、その先にも小さなオベリスクを配置した広場がある。佇む建物はサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会。シンプルな見た目であるが、その内部は美しいと聞く。パンテオンに続き、古代エジプト大好きな燐寧がここまで足を運んだのは、この教会がエジプト由来の女神イシスの神殿の跡地に建てられているからだ。
 こちらは今日も入り口が開かれていたので、燐寧はそっと内部へ入ってみた。
「わー……」
 小さく声を漏らした彼女の赤茶色の瞳は、ロイヤルブルーの天井を映していた。ゴシック建築の教会、あちこちにキリスト教に由来する絵画や彫刻が飾られている景色――しかしこの場所の基盤には、忘れられた古代の信仰が今も在る。そんな見えないものに想いを馳せて、燐寧はその場に跪くと静かに瞳を閉じた。
(「2年前、あたし達は偉大なケメト(古代エジプト)の歴史を盗んだ獣神王朝を征伐しました。だけどまだ、イテル(ナイル川)に抱かれたあの大地の帰還は出来ていません」)
 『獣神王朝エジプト』。アフリカ大陸の北半分にあったディヴィジョンは、ディアボロス達が攻略し、その大地を奪還した。しかし南半分は未だクロノヴェーダの――『巨獣大陸ゴンドワナ』の手にあるから、この一帯は未だ帰還には至っていない。
(「だから今年は絶対にゴンドワナを滅ぼして、エジプトの帰還を更に近づけます! 天空から、冥界から、あたし達の戦いを見守っていてください!」)
 ――それは、燐寧の祈りであり、決意であった。古代の神々もきっと、この奪われた怒りをわかってくれるだろう。そう信じ、祈りを捧げて――それを終えた彼女は、どこか晴れやかな表情で立ち上がった。
「正式な作法は歴史の闇の彼方だけど、気持ちは伝わった……よねぇ?」
 呟きは、いつも通りの穏やかな微笑みと共に。新たな年の祈りを終えて、燐寧はもう少しだけ観光していこうと教会の中を進んでいくのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

百部・小太郎
【デルタ】
架恋殿(g01789)、ハニィ殿(g00897)と参加
初詣に御座いまする!

が、流石に御神籤は無さそうだとお見受けしまする故、
何かこう、運試し的な事が出来ると初詣感が出るのではないと。
トレヴィの泉でのコイン投げなどは正にそんな感じやもしれませぬな?

あとはちょこらーたかるだを携えつつ露店巡りにでも勤しむと参りましょうか。
最終的に祈りを捧げるにしたところで
やはり土地への愛着があると無いとでは真摯さが変わって参りますしな!

「因みにろぉま、における食事面での名物となると
果たして何になるのでございましょうなあ?」
寡聞にして心当たりはなく。ただ、其処も含めて未知を楽しむのも面白いものにございましょう。

捧げる祈りは、此処からの一年の無病息災を。
そうして願わくば、また来年もこのように、新年の祝いを。
お互い、何一つ失わぬままに迎えられますように。

ぱんぱんと柏手を打って祈りを捧げた後、お付き合い頂いた2人に向き合うと致しましょう。
どうぞ今年も一年改めまして、宜しうお願い申し上げまする!


朝比奈・架恋
【デルタ】

ハニィちゃんと小太郎さんと一緒に満喫するイタリア!ローマ!
素敵な建物がいっぱいで冒険したい気持ちになっちゃうね!!
ほらっ、本当に綺麗な階段なの~♪

きっと今は世界中どこもおめでたくて賑やか!
だからこそ文化に合わせて異なっている部分を発見しちゃうのもとっても面白くて楽しくてっ♪
つまり観光も兼ねちゃってたりするよ!!
皆で一緒においしいものを食べたり飲んだりこの場でしか味わえない体験を探したり!!
あとお土産も欲しいよねっ♪

そうだ!
素敵なお店がたくさん並んでいて、きっと新年の占いをしてくれるお店もあると思うからできれば体験してみたいなっ♪
えっと、占って貰う内容は私に今年起こる出来事…?
ローマの占いってどんな感じなんだろう…!想像できないからすごくドキドキする…!
ハニィちゃんと小太郎さんの占いもとても楽しみ!絶対に素敵な結果が出るはずだよっ♪

そしてスペイン広場でお祈りっ♪
今年も素敵な出来事がたくさんありますように、皆が健康でいられますように――
もちろん神さまへのいっぱいの感謝も忘れずにっ♪


ハニエル・フェニックス
【デルタ】
ローマで初詣なんてすごい体験!
ほんと綺麗、きっとすっごい昔からあるんだろうなぁ……お城やコロッセオも眺めてるだけで感動しちゃう!

うんうん、せっかくの新年のおめでたムードだし皆で見て回ろう!
私は外見はともかく中身は完璧に日本人。
ローマでどんな新年を迎えてるのかとか、どんなお祈りしてるのかって言うのはすっごい興味ある!
私や架恋ちゃんはネットとかテレビで何となく外国のイメージを掴めてるけど、小太郎君はびっくりしちゃう事もあるかな?
大丈夫、私達がついてるからね!
馴染みのない食べ物や飲み物も一緒に試してみようよ、きっと美味しいよ!

占いかぁ、私も好き!
おみくじみたいなものだもんね、新年にもぴったり!
架恋ちゃんはきっと良い事が起こるって結果だよ、良い子の元には幸運が訪れるに決まってるもん!
小太郎君は……困っちゃうって出たりして。私に振り回されてね、ふふ。

私も手を組んでお祈り。
今年も皆元気で一緒にいられますように!
あ、トレヴィの泉にコインを2枚投げ込むとかも良いかもね!



 パラドクストレインを降りれば、石畳の通りとイタリアの街並みがディアボロス達を迎える。今や数多のディヴィジョンを行き来する身となったけれど、最終人類史のイタリアはそれらとはまた異なり新鮮で。ハニエル・フェニックス(第七の天使・g00897)は碧い瞳を輝かせて周囲を見回した。
「ローマで初詣なんてすごい体験!」
 声を弾ませて石畳を進めば、その隣では朝比奈・架恋(駄菓子屋の少女・g01789)も足取り軽く街並みを歩いている。
「ハニィちゃんと小太郎さんと一緒に満喫するイタリア! ローマ!」
 素敵な建物がいっぱいで冒険したい気持ちになっちゃう! そう架恋が笑えば、百部・小太郎(犬侍・g02146)も表情を緩めた。
 そうして三人はスペイン広場へとやってくる。大理石のスペイン階段は美しく、歴史感じる姿に思わず小太郎の目が釘付けになる。その横をすり抜けて、架恋は階段を一段、二段と登ってぴょんと飛び跳ねた。
「ほらっ、本当に綺麗な階段なの~♪」
「ほんと綺麗、きっとすっごい昔からあるんだろうなぁ……」
 頷き、感嘆の声を漏らしたのはハニエルだ。こんな素敵な観光スポットが、ローマにはいくつもある。思えばそわそわしてしまうハニエルに、架恋は悪戯っぽく笑って言葉紡いだ。
「きっと今は世界中どこもおめでたくて賑やか! だからこそ、日本の文化と異なってる部分を発見しちゃうのもとっても面白くて楽しいよねっ?」
 まずはこのまま観光して回ろうと架恋が提案すれば、ハニエルも小太郎も頷いた。
「うんうん、せっかくの新年のおめでたムードだし皆で見て回ろう!」
「最終的に祈りを捧げるにしたところで、やはり土地への愛着があると無いとでは真摯さが変わって参りますしな!」
 言葉交わして、三人はローマの街を歩き出す。休館していて中に入ることができない観光スポットも正月は多いようだが、サンタンジェロ城もコロッセオも外から眺めているだけでも圧倒されて、感動しちゃうとハニエルが笑った。
「因みにろぉま、における食事面での名物となると、果たして何になるのでございましょうなあ?」
「そうだなぁ……やっぱりパスタとかピザとか?」
 小太郎が首を傾げて尋ねると、架恋が答えて周囲を見回す。観光と言えば食べ物も忘れてはならない、正月休みだからかシャッターの降りている店も多いけれど――道行きながら探していた彼女は、開店中の店をひとつ見つけて紫色の瞳を輝かせた。
「ピザ屋さんなの!」
 さっそく三人は店の扉を開けて中に入る。店内のショーケースの中には、長方形した様々な味のピッツァがずらり。その光景見て、小太郎は桃色の瞳を丸くした。
「これもぴざでござるか? 日本のものとは異なるような」
「あはは、びっくりしちゃったかな? 量り売りのお店みたいだね」
 小太郎の反応が初々しくて、クスクスと笑うのはハニエルだ。彼女だって外見はともかく中身は完璧に日本人、ピザと言えば丸く焼いたものを放射状に切り分けて食べるもののイメージは強い。けれどネットやテレビで何となく掴んでいたイメージがあるから、そこまで驚きはしなかった。
「大丈夫、私達がついてるからね!」
 そう小太郎の背中を押して、ハニエルは店員にピッツァの注文をする。ペラペラとイタリア語で接客してくれる店員の言葉も、ディアボロス達なら自然とわかる。難なく一切れのピッツァを購入したハニエルに続いて、小太郎も、そして架恋も異なる味のものを買って紙に包んでもらった。
 店の外に出たら、さっそくぱくり。温かいピッツァは素朴で、けれど素材の味がしっかり活かされていて美味しい。表情を綻ばせた三人は、そのまま食べ歩きながらスペイン広場へと戻ってきた。
 手を組み合わせて、祈る人々。その中にそっと紛れると、ハニエルも手を組んで祈り始める。
(「今年も皆元気で一緒にいられますように!」)
(「今年も素敵な出来事がたくさんありますように、皆が健康でいられますように――もちろん神さまへのいっぱいの感謝も忘れずにっ♪」)
 笑顔を浮かべながら祈るのは架恋。そしてその隣では、小太郎がぱんぱんと柏手を打ってから祈っていた。
(「此処からの一年の無病息災を。そうして願わくば、また来年もこのように、新年の祝いを。お互い、何一つ失わぬままに迎えられますように」)
 今日の観光のように、みんな笑顔で、感動も驚きも共有して。そんな一年を過ごせたらいいと、願った小太郎は瞳を開けて二人の少女に向き直った。
「どうぞ今年も一年改めまして、宜しうお願い申し上げまする!」
「こちらこそっ♪」
「今年もよろしくね!」
 挨拶を交わし、笑い合う。異国の地でもそんな姿は変わらずに――けれど、ちょっと残念なことも、と架恋はチョコラータカルダを飲んでいる時にぽつり零す。
「占いのお店は見つからなかったね」
 観光地のように正月休みなのか、そもそもこの辺りには店がないのかわからないけれど。今年どんなことが起きるのか訊いてみたかった架恋は、それだけは残念だったと苦笑した。
 すると、傍でホットワインを飲んでいた現地の一般人がひとり顔を上げる。
「お嬢さん、占いが好きなの? 簡単なものでもよければ、名物のチョコを買ったらいいよ!」
「ちょこれいとで、占い?」
 小太郎が首を傾げれば、一般人の女性は頷き教えてくれる。イタリアでは贈り物の定番とされるチョコレート。銀紙に包まれたその一粒一粒には、愛の言葉が書かれた紙が一緒に入っているのだと言う。
「愛の言葉? 素敵!」
 ぱっと表情を輝かせた架恋は、そのチョコレートを売っている店を教えてもらってさっそく向かうことにする。お土産に買って行って、日本でみんなで一粒選んで見比べてみるのも楽しいだろう。
「愛の言葉ってどんなのだろう……! ドキドキする……!」
「架恋ちゃんはきっと良い事が起こるって結果だよ、良い子の元には幸運が訪れるに決まってるもん! 小太郎君は……困っちゃうって出たりして。私に振り回されてね、ふふ」
 チョコレートを手に入れて盛り上がる二人に、運試しも初詣感が出ていいと笑う小太郎。トレヴィの泉でコイン投げもしたいと提案すれば反対する者はいなくて、三人はもう少しローマでの新年を楽しんでいくのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【神速反応】LV1が発生!
【建物復元】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
アドリブ歓迎

黒のコートを着込み防寒は整えて
まずは初詣だ
敬虔な気持ちで塔を見上げたら
俺はこの国の作法で……
手を組み合わせ祈る

あまり人前でというのがないので……外で祈るのは、日本の初詣と折衷な気分だ

ホットワインを味わい、温まったら観光していこう
ふふ、楽しみにしてた
本場のコロッセオはグランダルメのローマの休日以来か……
それから、歴史的建造物を巡りながら、小さな教会を訪れたい
どこも祈りの空気が満ちている……
壮麗な建築にも
漂う歴史の香りにも……そして何より、静謐な空気に浸されているのが心地良い

ただいま、おかえりなさい、イタリア
この国をグランダルメから、イスカンダルから最終人類史へ取り戻し、初の新年……
この地が、人々がここに在る奇跡に感謝の祈りを捧げよう
この大地は大きな戦いを3つも経た……
激しい戦いだった
よくぞ、戻ってくれたと

今年はヨーロッパに残るラ・ピュセルの奪還が迫り、そして戴冠の戦がある
どうか、これからも戦いをお見守りくださいと祈る



 石畳の上を吹き抜ける風は冷たくて、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は黒いコートの襟もとを引き寄せる。
 スペイン広場へと足を運べば、そこはすでに多くの人々が集まり祈りを捧げていた。
(「外で祈るのは、日本の初詣と折衷な気分だ」)
 イタリアの人々は普段は教会で祈るし、だからこそ教会は街のあちこちにある。そんな日常を思えばこれも新鮮だと、微笑んだエトヴァは周囲に倣って手を組み合わせた。
 ふう、とため息零して人波から外れれば、温かな飲み物を振る舞っている場所に辿り着く。スパイス効いたホットワインを受け取り体を温めたら、彼は観光のために歩き出した。
「ふふ、楽しみにしてた」
 小さく言葉を紡げば、コツコツと石畳歩く音も軽やかに。
 サンタンジェロ城を外から眺め、次にトレヴィの泉を訪れる。かつて断頭革命グランダルメのローマでコインを一枚投げたことが思い出されれば、長い時を経てここにまた立てたのだと感慨深くて。本場のコロッセオもグランダルメのローマの休日以来だ、と思って、エトヴァはその瞳を細めて静かに闘技場を見つめた。
 そうして有名な歴史的建造物を巡った後、彼は小さな教会を訪れる。観光スポットになるような場所ではなく、ローマ市内のどこにでもあるような教会だ。人々の生活に溶け込む祈りの場所――そこに満ちた神秘的な空気に、彼は感嘆のため息を漏らした。
(「ここにも、祈りの空気が満ちている……」)
 壮麗な建築、漂う歴史の香り。そういったものが人々のすぐ傍に在る地、それがイタリア。その静謐な空気に心地好く身を浸し、エトヴァは心の中で呟く。
(「ただいま、おかえりなさい、イタリア」)
 断頭革命グランダルメから、七曜の戦を経て蹂躙戦記イスカンダルの手へと渡った国。それを長い戦いの果てに二つの奪還戦で争いやっと最終人類史へと取り戻して――今年が、初めて迎える新年だ。
(「この大地は大きな戦いを3つも経た……激しい戦いだった。よくぞ、戻ってくれた」)
 この地が、ここに生きる人々が今ここに在るのは、奇跡と言っていいだろう。人々はディアボロス達が奮闘した成果だとエトヴァ達に感謝してくれるけれど――自分達の努力以外にも大きな力が助けてくれたのだと、当事者である彼は思うのだ。
 礼拝堂の長椅子に静かに座ると、エトヴァは改めて手を組み合わせ祈りを捧げる。今までの奇跡に感謝を。そして今年――ヨーロッパでは未だクロノヴェーダの支配地であるラ・ピュセルを奪還するための戦い、そして夏に迎える戴冠の戦を思って。
(「どうか、これからも戦いをお見守りください」)
 こうべを垂れて、息を潜め。静かに祈る蒼穹の天使の願いは――きっと、聞き届けられることだろう。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!

シャナオウ・ナラシャ
◆暁降

今年初の海外旅行ってな♪

簡易的な塔ってなんだろうか?
スマホで"正月に立てる塔は?"と調べているも
火伏せの神様に便所の神様?(首を傾げて?マークを浮かべる)

それよりすまんな。
お前は日本を推してたんに、こっちに来て。
何となく、ホットワインが気になってな。家で作ることは出来ても
やっぱ、本場?とは違うだろうしなぁ

塔ってのは、アレかな?
流石に便所の神様は無いだろうから、火伏せの神様ってやつかな。
どうせなら、此処に居る連中に"日本のお参りの仕方"でも披露していかないか?

この後、ホットワインを飲もうぜ
うーん、どっちにするか?
イタリアに来たら!
そんな感じで"チョコラータカルダとホットワイン"を交互に見合う
要、どっちにする? お前が選んだとは別の方を俺が貰って、飲み合いしようぜ?

ん!?
(チョコラータカルダがイメージしていたのと違い)
チョコドリンクをイメージしていたが、これは、もはやスイーツだな
(要にあーんと差し出す感じに)

トレヴィの泉?
へぇ、そんな言い伝えがあるのか……。
そっか…(噛み締めるように)


瀬良・要
◆暁降

現代日本の俺からすると、海外で初詣ってのは新鮮だなァ
ま、こんなんも偶にはいいかも♪

ん~? 簡易的な塔は簡易的な塔だろ?
特に謂れはないさ。日本風のお祈りでもOKみたいだし

ァン? あァ初詣ったら日本の催しモンみたいなトコはあるからなァ
っても、紗那がこっち来たいってんならそれはそれで
それに、ホットワインは俺にとっても魅力だし♪

へェ、ここかァ。やっぱ日本とは違うわな
あァ、人が集まってるトコ、あそこかね
日本流のお参りだったら二礼二拍手一礼だな
祈りは、まァ毎年ながら、俺の周りに不幸がないように。
それから良縁に恵まれるように。そんで、夫婦円満、ってな

したら俺、ホットワインで。元々それ目当てだったしなァ♪
チョコラータカルダ? ってのは初めてだわ
おう、あーん♪ ……んっ!? あっま! 俺一口でいいわァ……

ローマねェ……
なァ紗那? どうせなら、観光でトレヴィの泉にも行ってみようぜ
したら2枚コイン投げ入れよう。なんたって2枚投げ入れるのは
「大切な人と永遠に一緒にいることができる」
って言い伝えなんだからさ



 パラドクストレインより降り立てば、そこに広がるローマの街並み。その歴史感じる風景に微笑んで、シャナオウ・ナラシャ(『-紗那皇-』・g02191)は唇を開いた。
「今年初の海外旅行ってな♪」
 景色楽しみながらスペイン広場へ近付けば、傍らでは瀬良・要(死は我が踊り手・g00797)も興味深げに周囲を見回している。
「現代日本の俺からすると、海外で初詣ってのは新鮮だなァ。ま、こんなんも偶にはいいかも♪」
 ニッと笑いながら、要はシャナオウとともに石畳の道を歩いていく。スペイン広場はすぐそこだ――しかしそこで、時先案内人の話を思い出したシャナオウは首を傾げた。
「簡易的な塔ってなんだろうか?」
 スペイン広場には、今日のために簡易的な塔を用意してあると聞いた。何か謂れがあるのだろうかとスマートフォンで調べてみるけれど、それらしきものは見つからない。
「火伏せの神様に便所の神様?」
「ん~? 簡易的な塔は簡易的な塔だろ?」
 疑問符浮かべるシャナオウに、要は深く考えるものではないだろうと言葉紡ぐ。
「特に謂れはないさ。日本風のお祈りでもOKみたいだし」
 現地の人も、日本より訪れるディアボロスも、皆が祈る場所の目印。それ以上の意味はないはずだと考え軽い足取りで進む要に、スマートフォンをしまったシャナオウが追いつき声掛けた。
「それよりすまんな。お前は日本を推してたんに、こっちに来て」
「ァン? あァ初詣ったら日本の催しモンみたいなトコはあるからなァ」
 新宿グランドターミナルには、日本国内の初詣へ導くパラドクストレインも多く発着していた。新年の迎え方が異なるイタリアと比べれば、やはり日本の祝い方の方が馴染みがあるのだけれど。
 それでも今年の新年の過ごし方にこの国を選んだのは、ホットワインが気になったからなのだとシャナオウは語る。家で作ることもできるけれど、やはりワインの本場ヨーロッパのものとは異なるだろう。その違いを楽しみたかったのだとシャナオウが告げれば、要も楽しそうに笑った。
「紗那がこっち来たいってんならそれはそれで。それに、ホットワインは俺にとっても魅力だし♪」
 だから、異国での新年も楽しもうと。言葉交わせばちょうどスペイン広場へ辿り着いて、二人はその光景に感嘆のため息を漏らした。
「へェ、ここかァ。やっぱ日本とは違うわな」
 要はそう感想を零しながら、人波の中を進んでいく。シャナオウがついてこられるように、道を拓いて、ゆっくりと。そうして人の集まっているところへとやってくれば、そこには確かに簡易的な塔が設置されていた。
「塔ってのは、アレかな?」
 流石に便所の神様は無いだろうから、火伏せの神様ってやつかな。そう思考巡らせるシャナオウは、ふと周囲の現地の人々が興味津々に自分達ディアボロスを見ていることに気付いて要にそっと声を掛けた。
「どうせなら、此処に居る連中に『日本のお参りの仕方』でも披露していかないか?」
「あァ、日本流のお参りだったら二礼二拍手一礼だな」
 すぐにシャナオウの意図を汲み取り、要は彼の隣に並ぶ。そして二人揃って二度頭を下げて、それから柏手を打った。
 パンパンッ、二人の柏手がローマの空に響いてく。そうして二人は心の中で祈りを捧げた。
(「まァ毎年ながら、俺の周りに不幸がないように。それから良縁に恵まれるように。そんで、夫婦円満、ってな」)
 願いをかけた要がもう一度礼すると、シャナオウはすでに祈り終えていたようだ。二人はそのまま人波から外れて、温かい飲み物を振る舞う場所へと移動する。湯気を立ち昇らせるホットワインとチョコラータカルダ。目の前にすればどちらも魅力的で、シャナオウは迷ってしまう。
「要、どっちにする? お前が選んだものとは別の方を俺が貰って、飲み合いしようぜ?」
「したら俺、ホットワインで。元々それ目当てだったしなァ♪」
 ゆるりと笑った要は、そう言いながら赤いワインの入ったカップを受け取る。指先を温めてくれるホットワインは、一口飲めばスパイスの香りがふわりと広がった。
 その顔を見れば美味しいことがわかって、シャナオウも隣でチョコラータカルダのカップに口をつける。
「ん!?」
 チョコレートドリンクの感覚で飲もうとしたら、想像以上のとろりとした液体が流れ込んできた。思わず藍色の瞳を見開いたシャナオウは、濃厚なチョコレートの味を楽しむ。
「チョコドリンクをイメージしていたが、これは、もはやスイーツだな」
 スプーンで掬ってみれば、確かにチョコレートをそのまま溶かしたかのような見た目。茶色をのせたスプーンを要に差し出してみれば、彼も警戒なく口を開いた、のだが。
「おう、あーん♪ ……んっ!? あっま! 俺一口でいいわァ……」
 こちらも予想外の味に驚き、それから苦笑浮かべてホットワインで口直し。冬の寒さの中ではこの濃厚さがいいのかもしれないが、俺はホットワインでよかったと要は呟いた。
 祈りも捧げ、目当ての飲み物で体も温めて。目的は達成したけれど、要はローマの街並みをもう一度眺めてシャナオウに声掛ける。
「なァ紗那? どうせなら、観光でトレヴィの泉にも行ってみようぜ」
「トレヴィの泉?」
 スペイン広場から徒歩十分ほど。ローマの有名な観光スポットのひとつを提案して、要は真紅の瞳を細める。大理石の彫刻も美しいこの噴水は、コインを投げ入れる場所として有名だ。要は、そこにシャナオウと一緒にコインを二枚投げ入れたいと語る。
「なんたって2枚投げ入れるのは『大切な人と永遠に一緒にいることができる』って言い伝えなんだからさ」
「へぇ、そんな言い伝えがあるのか……」
 相槌を打ったシャナオウの、濃藍の瞳がじっと要を見つめる。そんな願いを、一緒にかけたいと誘ってくれる。その言葉には――チョコラータカルダよりも甘い想いが篭められているのではないだろうか。
「そっか……」
 零れた呟きは、噛みしめるようなものだった。明るく笑う要の、隣に並ぶシャナオウ。そして二人はトレヴィの泉へ向かい、ゆっくりと歩き出すのだった。
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南雲・葵
【箱家】

明けましておめでとうございます!
イタリア語は分からないからハッピーニューイヤーでも良いかな?
アンナとマリアもおめでとう!

まずは今年1年の無病息災を祈ろう。


お祈りが終わったら少し観光に行かない?
ローマの休日の階段のとこ、映像でしか見たこと無かったから直接見て見たかったんだよね
後はトレビの泉!
うわぁ、写真撮りたい!
この建築様式気になるし詳しくみたい、けど、まずはコインを投げてお祈りしよう。
投げる枚数で祈りの意味を変わるんだー……ミレイは2枚ね。
梓もコイン投げてお祈りする?
肩越しに投げてっ……入った?


さてさて、冷えた体を温めるには?
俺はワットワイン、梓はチョコラータカルダだよね
飲み物行き渡ったかな?
じゃあ新年を祝って乾杯!!

お土産も見て行こう!
風景のポストカード買って、いつか母さんに渡してやりたいなー
おっ、真実の口もイタリアだったんだ!
ポストカードだけでも旅行気分味わえて良いね
いろんな種類買っていこう!


一角・實生
【箱家】

明けましておめでとう
なるほど、イタリアではそう言うのか
ドリムータさんに続いてイタリア語でもう一度新年のあいさつ

塔では現地の人々に倣い手を組み合わせてお祈りするよ
人々にも、ディアボロスにとっても
振り返った時『良かった』と思える一年になりますように

コイン投げは後ろ向き、肩越しに右手で……
みんなの枚数報告につい笑んでしまいそうだ
さて、俺も人々や皆の動きを観察し、力の入れ加減やコツを掴みながらいざ挑戦
……こっそり2枚重ねて
何だかばれているような……気のせい、だよな?
予想する滞空時間後の着水音――うまくいった

……ばれてた
気恥ずかしさに翼がシュッとなる

予想外の方向にいったり飛ばし過ぎた仲間のコインに笑って
それから泉から上へと彫刻を楽しむよ
ああ、いい天気だ

俺はホットワインで温まろう
南雲さんの音頭にあわせて乾杯
スパイスが鼻に抜ける感覚に思わず大きく息を吐く
これおいしいな

お土産店には俺も立ち寄るよ
食べ物にも心惹かれるけど今回はこちらに
マーブル紙を使ったノートや便箋、レモン石鹸を多めに買って行くよ


空木・朱士
【箱家】

明けましておめでとう。今年もよろしくな。
ミレイ、イタリア語の挨拶知ってるなんて凄ぇな。
アンナとマリア Buon Anno!
誘ってくれてありがとう!

ここが有名なスペイン広場かぁ。
映画は観た事ないけど俺でも知ってる名所だ。
周りに倣って手を組み合わせてお詣り。
俺は戦勝祈願かなぁ。《戴冠の戦》で勝てますように、ってな。
勿論負けるつもりは全然無ぇけど。

ホットワイン貰おうかな。
初詣で汁粉や甘酒じゃないトコが違う国って感じ。
改めて今年もよろしく!と皆と乾杯して。
はー、温まる~。

トレヴィの泉ってこんなデカイんだ!?
思った以上に立派でビックリした!
彫刻とか凄ぇ綺麗…。
写真で見るのとじゃ大違いだ。
やっぱその国に行って本物に触れるって大事だなぁ。
俺はコイン一枚だな。皆ともまた来たいし、世界をまるっと取り戻して歳を食ってから観光旅行で来れたら良いな。

留守番組のお土産はどうしようか。
お、万国共通ご当地マグネット!
コロッセオにトレヴィの泉、あと真実の口!
何種類か買っていこう。
自分用にコーヒーも買いたいなぁ。


ミレイ・ドリムータ
【箱家】
明けましておめでとう!今年もよろしくね。
イタリア語だとBuon Anno!らしいよ。
アンナとマリアもBuon Anno!

まずはスペイン広場の塔でお参りだね。
何事も体が資本だし、無病息災を祈っておこう。
映画だとここでジェラート食べてるんだっけ?今は階段での飲食禁止なのがちょっと残念だよね。

お参りの後は観光!まずはトレヴィの泉へ。
コインの枚数にも意味があるらしいね。アタシは2枚投げようっと。
はい、デュークも2枚だね。

お参りも済んだし、温かい飲み物を貰いに行こうよ。
まだお酒飲めないし、チョコレートカルダで。あ、ホットミルクがあればください。
わぁ、これすっごく濃厚だね!飲み物っていうよりドルチェな感じ。けど美味しい!
ホットワインもスパイシーで良い香りだね。誕生日まで後1か月だけど、アタシも早くお酒飲めるようになりたーい!
(デュークはホットミルクを美味しそうにペロペロ)


お留守番組の為にお土産も買いたいよね。
イタリア土産ならパスタ……けど有名店のチョコレートも捨てがたいね。


一騎塚・喜一
【箱家】

新年あけましておめでとうございます
ローザさんとマリアさんにも新年のご挨拶を
本日は目一杯楽しんでまいりますね

こんな大勢で、しかも西洋の異国へ初詣に行くとは
数年前までは考えもしなかったです
これまでのご縁と幸運に感謝すると共に今後の平穏も祈っておきましょう
祈り方は現地の方に倣います

トレヴィの泉では皆様とコイン投げに挑戦
今回はお留守番の方々も今度は一緒に訪問できることを願って1枚投げましょう
…上手く入ったでしょうか?
橘樹さんのコイン飛びましたねー!
女神様からのご加護が得られるかも?
それにしてもあの彫刻の美しさには感激してしまいますね

冬の定番の飲み物ということでチョコラータカルダを頂きます
受け取ったらお礼を述べて乾杯!
前に飲んだホットチョコと比べてとろみがありますね
温まるなぁ…!

撮影可能な場所ではスマホで撮影&お留守番組へのお土産も忘れずに
料理上手な方も多いですしパスタは多めに買って皆で食べるのも楽しそうですね
チョコラータカルダの素もありますね
現地の雰囲気も味わって頂けそう、買います!


フウガ・ミヤビ
【箱家】

明けましておめでとうございます。
新年を海外で過ごせるなんて素敵ですね。
アンナさんとマリアさん、本年もよろしくお願いします。

塔での祈りは戦勝祈願と無病息災、でしょうか。
皆さんが怪我の無いように祈ります。


外国の建築は素敵ですね……!
細かな彫刻も見所が多くて目移りしてしまいます。
ここがトレビの泉?
素晴らしいですね!
皆さんのお話からコイン投げの作法を聞いて、またこの景色を見る為の1枚を投げます。


暖かな飲み物はホットワインを頂きます。
スパイスが効いたワインは香りも強くて温まりますね。
他の方が飲んでいる甘い香りのチョコラータカルダも気になって……
お土産に購入して帰りましょう。


橘樹・六華
【箱家】

みんなあけましておめでとー!

鈴はないから基本の二礼二拍手一礼の手順でお祈りは…ええとえーと、今年も良いご縁がありますように!
お祈りしながら心の中でなんとなく南無南無言っちゃう。きっと新宿に来る前は神様も仏様も一緒に拝んでたからだね。

次は観光だけど。
トレヴィの泉って古代ローマの水道の終端なんだってね。
んー?お金入れるの?あの神様たちへのお賽銭?お賽銭違う?(入ったらの運試し要素を聞いて頭に?乱立)
んっと、また来たいなら一枚なのね。じゃーやってみる。後ろ向きにそおい!
にゃああああ?!向こう(右)の女神様のとこまでいっちゃった!?
この場合って願い事叶うのかな?健康の神さまだから健康でまた来れるって解釈でいいのかなぁ?

私はお酒飲める年齢だけどチョコラータカルダにしよーっと。
チョコラータカルダってもちろんココアと違うし、ホットチョコともちょっと違う?とろみあるんだねー。
とろみがあるからちまちま飲むけどあったまるねぇ。なんだかほにゃほにゃしちゃう。


不知火・紘希
【箱家】
あけましておめでとうございますっ。
箱のみんなと、それからローザさんにもお辞儀して挨拶。

イタリアで新年が過ごせるのとっても楽しみ。
パラドクストレインがあってこそ出来ることだね!
わぁ、これがスペイン広場なんだ……!
ここでお祈りすれば神様にお願い出来るんだね。
みんなの真似をしながら一生懸命気持ちを込めるよ
世界がどこまでも、幸せになりますように

終わったら温かい飲み物を受け取ろう
チョコラータカルダに目を輝かせて、ほっと一息
葵さんの掛け声と一緒に乾杯して
ふふ、甘くてほわほわしておいしいー。

ここがトレヴィの泉……!
コインを手にアーティスティックな彫像を見上げて感動
ほわぁ。……あっコイン投げだったね!
みんなのあとに続いて背を向けぎゅっと目を瞑る
えい、やっ!(ポイ、と勢い付けてコインを投げる)
實生さんのを見て2枚重ねてみちゃった。
入ったかな? そろそろ様子見して、再び泉を観察
本当に芸術がすごいなぁ、イタリア観光もまたしたいね。

そうだ、お土産! どれもいいね。
あ、ポストカードなんてどうかな?


シャルロット・アミ
【箱家】
アドリブ歓迎

アンナさん、マリアさん、あけましておめでとうございます
ふふ、グランダルメ出身なのに
あけまして、のほうが私、慣れてしまったかも
(「もきゅ」モラさん、マリアさんにお辞儀)

イタリア語ではBuon Anno!というのね
さすがミレイさん
じゃあ、改めてBuon Anno!今年もよろしくお願いします

まずはスペイン広場でお参りを
私、日本の「八百万の神様」の概念が好きになっちゃったので
日本風に手を揃えて
今年も沢山の人たちを守れる私でありますように

終わったら観光ね
トレヴィの泉のコインには意味があるのね
ええと…(少し迷って)
次は好きな人と一緒に来られるように、と1枚
いや、えっと、紘希くんは1枚でいいんじゃ…
(一角さんが2枚なのはわかるような気がするけど!)
おろおろしつつも、思わず笑ってしまって

最後はチョコラータカルダ
みんなと乾杯して
今年もみんなと色々なところへ行けますように!

お土産買わないと
チョコラータカルダの元とかあるかしら?
(モラさん、口のまわりがチョコレート色「もきゅ」)



 南雲・葵(バールの人・g03227)がパラドクストレインを降りると、そこにはすでに【トレーラーハウス】の面々が集合していた。
「明けましておめでとうございます! イタリア語は分からないからハッピーニューイヤーでも良いかな?」
 オラトリオの『梓』と一緒に駆け寄って、笑顔で新年の挨拶をする葵。すると、仲間達も笑顔で声を上げてくれる。
「みんなあけましておめでとー!」
「明けましておめでとうございます。新年を海外で過ごせるなんて素敵ですね」
 手を振り橘樹・六華(常葉雪片・g03430)が言えば、その隣ではフウガ・ミヤビ(風来楽師・g06359)が穏やかな微笑み浮かべて頭を下げる。その後で、フウガはちょうどパラドクストレインから降りてきた時先案内人にも声を掛けた。
「アンナさんとマリアさん、本年もよろしくお願いします」
「あっ、俺も! アンナとマリアもおめでとう!」
 葵が声を重ねれば、顔を上げたアンナ・ローザ(ヴェンデッタの糸・g03283)がふわり微笑む。隣ではモーラット・コミュのマリアも名前を呼ばれて嬉しそうにもきゅんと跳ねた。
「ええ、おめでとう。今年も葵さんの旅団はみんなとっても賑やかね。ローマを楽しんでいってくれたら嬉しいわ」
「はい、本日は目一杯楽しんでまいりますね」
 アンナの言葉に頷いたのは一騎塚・喜一(一騎刀閃・g04498)。笑顔の喜一が新年の挨拶を紡げば、その足元をモーラット・コミュの『モラさん』が通り過ぎ、マリアの元へと近付いてもきゅっとお辞儀していた。
「アンナさん、マリアさん、あけましておめでとうございます」
 モラさんを抱き上げながらお辞儀したのは、シャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)だった。悪戯っぽく笑ったシャルロットは、アンナに向けて言葉紡ぐ。
「ふふ、グランダルメ出身なのにあけまして、のほうが私、慣れてしまったかも」
「あら……わかるわ。私ももう、日本のお正月の方が落ち着くと思っていたところよ」
 同じディヴィジョン出身同士、くすくすと笑い合う女子達。
 そこへ近付いてきたミレイ・ドリムータ(新宿島で暮らすもの・g01550)は、仲間達と同じく挨拶をする。
「明けましておめでとう! イタリア語だと『Buon Anno!』らしいよ。アンナとマリアもBuon Anno!」
「さすがミレイさん。じゃあ、改めてBuon Anno! 今年もよろしくお願いします」
 ミレイの発言を受けて、イタリア語での挨拶もするシャルロット。すると、仲間達もそれ聞いて現地の祝いの言葉を口にし始めた。
「ミレイ、イタリア語の挨拶知ってるなんて凄ぇな。アンナとマリア Buon Anno! 誘ってくれてありがとう!」
「なるほど、イタリアではそう言うのか。Buon Anno!」
 空木・朱士(Lost heart・g03720)が、一角・實生(深い潭・g00995)が続けば、しばし仲間の間でも言い合って。すると、それ聞いた周囲の一般人も彼らに声をかけてくれる。
「Buon Anno! ディアボロスさん達、ローマへようこそ!」
「今年も頑張ってね!」
 お祝いムードの陽気な声に、トレーラーハウスの皆は笑顔で手を振り応える。そうして人々からの歓迎を受け、彼らはスペイン広場へ向かい歩き始めた。
「わぁ、これがスペイン広場なんだ……!」
 辿り着いた場所の景色に、歓声上げたのは不知火・紘希(幸福のリアライズペインター・g04512)だった。新年の僅かな時を過ごすために、遠い国であるイタリアを訪れる。パラドクストレインがあってこそできる経験は新鮮で、紘希の茶色く大きな瞳が輝いている。
「ここが有名なスペイン広場かぁ。映画は観た事ないけど俺でも知ってる名所だ」
 感嘆の言葉を朱士が紡げば、それに葵が反応する。ローマを舞台とした有名な映画。葵はそれでスペイン階段のシーンを見て、直接見てみたいと思っていたのだ。
「映画だとここでジェラート食べてるんだっけ? 今は階段での飲食禁止なのがちょっと残念だよ」
 視聴済みのミレイも頷いて、広場から上へと繋がるスペイン階段を見上げる。さざ波のように広がる、美しき大理石造りの階段。仲間達も皆しばしその景色を鑑賞して――それから、今回の主目的である祈りを捧げることにする。
 現地の人々に倣い、手を組み合わせて祈るのは實生、喜一、朱士の三人。
(「人々にも、ディアボロスにとっても、振り返った時『良かった』と思える一年になりますように」)
 實生が静かに願い篭めれば、隣で喜一はぐるり仲間を見る。
(「こんな大勢で、しかも西洋の異国へ初詣に行くとは、数年前までは考えもしなかったです」)
 これもきっと、繋がる数多の縁と、幸運があったから。その奇跡に感謝の祈りを捧げてから、喜一は今後の平穏も願った。
「俺は戦勝祈願かなぁ」
 彼らと同じように手を組み合わせて、願いについて考えるのは朱士。
(「《戴冠の戦》で勝てますように、ってな。勿論負けるつもりは全然無ぇけど」)
 だから、これは願掛けというよりは誓いだ。赤い瞳を閉じて静かに祈る朱士の隣では、それを真似るように紘希が願いをかけていた。
(「世界がどこまでも、幸せになりますように」)
 仲間達が手を組み合わせて祈る姿を見ながら、シャルロットは穏やかに微笑む。
「私、日本の『八百万の神様』の概念が好きになっちゃったので」
 ヨーロッパの出身である彼女だが、祈りの形は日本式。塔を見つめてふわりと一礼、二礼とすれば、その隣で六華も同じように二度頭を下げた。
 パン、パンと、二人の柏手が周囲に響く。指先までぴったり両手を合わせて、シャルロットはエメラルドのような瞳を瞼に隠して願いを篭めた。
(「今年も沢山の人たちを守れる私でありますように」)
 六華の方は、手を合わせた後で願いを決めていなかったことに気付き、内心で焦る。
(「お祈りは……ええとえーと、今年も良いご縁がありますように!」)
 祈りながら、心の中では南無南無と唱える。新宿島に来る前は神様も仏様も一緒に拝んでいたから、なんとなく言ってしまうのだ。
 葵とミレイも今年一年の無病息災を祈り、フウガが戦勝祈願と無病息災を祈る。
(「皆さんが怪我の無いように」)
 そうして、皆が祈り終えたのを確認して――明るく笑って仲間達を誘うのは、葵だ。
「お祈りが終わったら少し観光に行かない? スペイン広場と階段は見たから、次は……」
 トレヴィの泉。提案すれば反対する者はいなくて、彼らは揃ってトレヴィの泉へと移動する。正月休みでも比較的賑やかな通りを抜けて、石畳の道を進んでいく。すると十分ほどで開けた場所に辿り着き、そこに美しき彫刻が並ぶトレヴィの泉があった。
「トレヴィの泉ってこんなデカイんだ!? 思った以上に立派でビックリした!」
 思わず声を上げたのは朱士だ。高さ二十五メートル、幅二十メートル。建物の壁と一体化したデザインの建造物は、日本にある噴水を基準にイメージしていた彼にとって予想外のスケールだった。神々を模した大理石の彫刻に魅入れば、さらに感嘆のため息が零れる。
「彫刻とか凄ぇ綺麗……。写真で見るのとじゃ大違いだ」
 やっぱり、その国へ行って本物に触れるのって大事だなぁ。しみじみと呟く朱士の声を聞いて、頷いたのはフウガだった。
「外国の建築は素敵ですね……!」
 彫刻達は大きな噴水の向こうにあるから、近付いて眺めることは叶わない。それでも細かなところまで考えデザインされていることが伺える芸術品に、フウガは『素晴らしいですね!』と声を弾ませた。
 その隣では、紘希がコインを握り締めたままぽかんとした顔で彫刻並ぶ景色に圧倒されているし、葵もそわそわとスマートフォンを取り出していた。
「うわぁ、写真撮りたい! この建築様式気になるし詳しくみたい……!」
 建築分野に興味がある葵にとっても、トレヴィの泉は強く惹かれるものだった。
「トレヴィの泉って古代ローマの水道の終端なんだってね」
 六華の言葉を受けて美しき大理石の彫刻が並ぶその足元へ視線移せば、綺麗な水で満たされた噴水がある。その中にはここを訪れた多くの人々が投げ込んだコインが輝いていて、この噴水に纏わる言い伝えを思い出した葵は、急いでコインを取り出した。
「そうだった、まずはコインを投げてお祈りしないと」
「んー? お金入れるの? あの神様たちへのお賽銭? お賽銭違う?」
 葵の様子を見て、六華の頭にたくさんの疑問符が浮かぶ。この噴水の成り立ちについては軽く知識を入れてきたけれど、コイン投げの言い伝えは知らなかったのだ。そんな彼女に微笑んで、仲間達が投げ方を説明する。
「コインの枚数にも意味があるらしいね」
 一枚ならばここトレヴィの泉への再訪が叶い、二枚は大切な人と永遠に一緒にいることができる。ミレイが言葉を紡ぎながら自身とスフィンクスの『デューク』の分のコインを二枚ずつ用意すれば、葵も梓の掌にコインを握らせる。そうして噴水に背を向け立って、右手のコインを左肩越しに投げた。
「……入った?」
 葵が周囲の仲間達に尋ねれば、コインの行く末を見守っていた皆から頷きが返る。喜ぶ葵とミレイを見れば、コイン投げの一連の流れが理解できて。
「んっと、また来たいなら一枚なのね。じゃーやってみる」
 早速コイン一枚を握った六華が、後ろ向きに噴水目掛けて投げる。そしてそのまま振り返り、コインの描く放物線を見送るのだが――六華のコインは水の溢れる噴水を飛び越えて、後ろに並ぶ女神の彫刻、その右側の足元へとカツンと落下した。
「にゃああああ?! 向こうの女神様のとこまでいっちゃった!?」
「橘樹さんのコイン飛びましたねー! 女神様からのご加護が得られるかも?」
 一緒にコインの行方を見守っていた喜一が声上げれば、動揺していた六華も落ち着きを取り戻す。コインが届いた女神像は、健康の女神サルースを模したものだと言う。ならば健康でまたここへ来られるのだと、解釈してもいいだろう。
 美しき彫刻をまじまじと見つめてから、喜一もまたコインを握り締める。
「今回はお留守番の方々も今度は一緒に訪問できることを願って……」
 右手の中のコインに願い篭め、背中越しに投げる。こちらはポチャンと水音立てて噴水の中に落ちたから、喜一はほっと安堵のため息を漏らした。
 彼らと同じく、再訪のコイン一枚を投げようとするのはフウガと朱士だ。フウガはまたこの景色を見るために。そして朱士は、次はまた旅団の仲間とでもいいし、もっと先の話でもいいと思う。
(「皆ともまた来たいし、世界をまるっと取り戻して歳を食ってから観光旅行で来れたら良いな」)
 二人の願い篭めたコインは緩やかに放物線描き飛んでいき、無事に噴水の中に落ちた。
「ええと……次は好きな人と一緒に来られるようにお願いしたいわ、だから」
 シャルロットは初めはコインを二枚出したけれど、掌に乗せてしばし迷い、結局一枚にした。翼に当たらないよう気を付けて、コインを泉に投げ入れれば、その横では仲間達のコイン投げを見守っていた實生もまた挑戦しようとくるり背を向けていた。
(「コイン投げは後ろ向き、肩越しに右手で……」)
 力の入れ加減や投げる時の手の動き、仲間や周囲の一般人を観察した結果の最適解でもってコインを投げる。手を離れたらそっと心の中でカウントして――予想する滞空時間後ぴったりに着水音がしたから、彼はうまくいったと微笑んだ。
 その時、彼の足元で気合いの篭もった声がする。
「えい、やっ!」
 見れば、そこには紘希がいた。ぎゅうっと両目を瞑ったままで、背中越しに懸命にコインを投げる。力み過ぎて飛距離はあまり出なかったが、それでもしっかりトレヴィの泉に届いたそれは、ポチャ、ポチャンと二回の水音を立てた。
「あら、二枚?」
 一部始終を見守っていたシャルロットが首を傾げると、紘希は成功に喜びながらこくこく頷く。
「實生さんのを見て2枚重ねてみちゃった」
「……ばれてた」
 報告聞いて、気恥ずかしさから實生の翼がシュッとなる。隠したかったから、こっそりと二枚重ねのコインを投げたのに。そんな彼の胸の内を理解しつつ、シャルロットは二枚のコインを投げてしまった紘希におろおろしている。
「いや、えっと、紘希くんは1枚でいいんじゃ……」
「?」
 首を傾げる紘希にもう一度説明してもいいのだけれど、それは實生に追い打ちをかける気がする。思ってそろりとエメラルドの瞳を彼に向ければ緑金の視線とぱちりかち合って、二人は思わず可笑しそうに笑ってしまうのだった。
「本当に芸術がすごいなぁ、イタリア観光もまたしたいね」
 無邪気に紘希が言葉紡げば、頷く仲間は多くて。ローマへの再訪を誓った面々は、トレヴィの泉を後にした。
 次の目的地は、再びのスペイン広場――観光に冷えた体を癒すため、温かな飲み物をもらうのだ。
「飲み物行き渡ったかな? じゃあ新年を祝って乾杯!!」
 皆が飲み物を手にしたら、冷めないうちにとすかさず葵が乾杯の音頭をとった。
「改めて今年もよろしく!」
「今年もみんなと色々なところへ行けますように!」
 言葉交わして仲間達は、それぞれの飲み物に口をつける。
 葵、朱士、實生、フウガはホットワイン。スパイス効かせた赤いワインはふわりと強い香りがして、こくんと飲み下せばその香りが鼻を抜けていく。
「これおいしいな」
 實生が感想を漏らせば、その横では朱士もため息を零していて。
「はー、温まる~。初詣で汁粉や甘酒じゃないトコが違う国って感じだな」
 こういう振る舞い酒もいいものだ。朱士が笑って言葉紡げば、デュークにぬるめのホットミルクを差し出したミレイもホットワインを興味深そうに見つめた。
「スパイシーで良い香りだね。誕生日まで後一か月だけど、アタシも早くお酒飲めるようになりたーい!」
 仲間達が飲んでいるお酒は、いつだって美味しそうに見えるから。少し先の未来を楽しみにしつつ自身のチョコラータカルダに口付けたミレイは、羨む気持ちを忘れたように瞳を輝かせた。
「わぁ、これすっごく濃厚だね! 飲み物っていうよりドルチェな感じ。けど美味しい!」
「チョコラータカルダってもちろんココアと違うし、ホットチョコともちょっと違う? とろみあるんだねー」
 お酒が飲める歳ではあるけれど此度はチョコラータカルダを選んだ六華も、ミレイに頷きながら甘い飲み物をちまちまと飲む。とろみがあるからか温かいまま飲める甘味に、次第に心も表情もほにゃほにゃしてきて。
「前に飲んだホットチョコと比べてとろみがありますね。温まるなぁ……!」
「ふふ、甘くてほわほわしておいしいー」
 喜一も紘希も表情綻ばせてチョコラータカルダを楽しめば、シャルロットも頷いて。そんな彼女の傍では、梓とモラさんも仲良く甘い飲み物に口付けていた。
「もきゅ」
「ふふ、モラさん、お口のまわりがチョコレート色よ」
 優しく拭いてあげるシャルロットも、チョコラータカルダをすっかり気に入って。お土産にチョコラータカルダの素がほしいと語れば、フウガもそれに同意した。
「お留守番組の為にお土産も買いたいよね」
 ミレイは旅団の仲間の姿を思い浮かべて、イタリア土産に想いを馳せる。やはりパスタだろうか、店に行けば様々な形、色の乾燥パスタが売っていると聞く。しかし、有名店のチョコレートだってきっと皆喜んでくれる。
「料理上手な方も多いですしパスタは多めに買って皆で食べるのも楽しそうですね」
 喜一はそう言葉を継ぎながら、スペイン広場やスペイン階段、そして皆が飲み物楽しむ光景もスマートフォンで撮影していく。物のお土産ももちろんたくさん買いたいけれど、こうして写真と共に土産話だって持ち帰りたいのだ。
 飲食物のお土産は、この周辺でも買えるだろうか――きょろり広場の周囲を見れば、一軒の土産物屋が目に映って。朱士はそちらへ近付いていくと、店先に飾られたものに手を伸ばした。
「お、万国共通ご当地マグネット! コロッセオにトレヴィの泉、あと真実の口!」
「おっ、真実の口もイタリアだったんだ!」
 立体的に作られた観光名所のマグネットを朱士が次々手に取れば、葵もそれを覗き込んで。彼と紘希は、その傍にあったポストカードのラックにも興味を示す。
「いつか母さんに渡してやりたいなー」
 スペイン広場もトレヴィの泉も、今日見た感動を語りながら。笑顔で話す葵に紘希も微笑んで、気に入ったポストカードを数枚手に取った。
 實生もまた、目当ての土産を探して店内へ。見つけたのはマーブル紙を使ったノートや便箋、それからレモン石鹸だった。
 美しき観光名所の記念も、甘い飲み物も、美味しい食べ物も、名産品も。あれもこれもと探す時間すら楽しんで、トレーラーハウスの面々はローマを満喫する。
 たっぷりのお土産と思い出話を持ち帰れば、彼らの旅団は今年も賑やかに心地好い場所であり続けるのだろう。
 ――今年も、よろしくね。そんな言葉を何度だって交わして、彼らは楽しい時間を過ごすのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【植物活性】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【託されし願い】LV2が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】LV4が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【先行率アップ】がLV2になった!
【凌駕率アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV4になった!

イツカ・ユメ
古安くん(g02347)と一緒にお参りに♪

初詣のお誘いでローマに行くなんて新鮮だけれども……新しい一年の始まりを迎えるのは、どこの国でも同じだものね。
よーし!ローマのお正月を満喫しちゃおう♪

街全体が、神殿……そうだね、なんとなく京都の雰囲気と似ているかも。
こう、自然と背筋がピンとするカンジとか。
そう言えば、日本だと新年は『あけましておめでとう』だけれども、ローマだとなんて言うのかな?
現地での新年の挨拶や、お祈りのお作法とかがあれば教わって。
飲み物は、今日はわたしもホットチョコにしておくね。
…ホットワインは、古安くんが成人した時に一緒に飲みたいから。だから、その時にまた来られたら良いな。なんて、こっそり祈りつつ。

時間に余裕があれば観光も。
トレヴィの泉、わたしも行きたいと思ってたの。
…ほほぅ、言い伝えはコインの枚数で変わるんだ?
それならもちろん、一緒に1枚ずつで。
大切な人……古安くんとの固い絆が叶うのなら、今年のわたしは絶対無敵だもの!

泉に背を向けて、手を繋いで。
せーの、で投げるよ。せーの!


九重・古安
イツカ(g02834)と一緒に。

新年の初詣といえば神社のイメージがあったが、こうして海外で新年のお祝いというのは新鮮だな。
こういう時、移動面でも信心面でも身軽なのも新宿島らしいと言えばらしい……か? 
大切なのは新年を祝う気持ちと、羽目を外しすぎない程度の節度だからな。

こうしてみると街全体が一つの神殿の類のような感じだな。
日本でいうところの京都に近いか。これも歴史ある街ならではといったところか。
見様見真似ではあるが、せっかくだからここは現地の流儀に倣うとしよう。
日本では甘酒やお神酒だが、こちらではワインとチョコなのだな。
俺は未成年だからチョコ一択だが、イツカはどうする?
……よし、ならくいっと一杯頂くとしようか。

あと一か所、有名なトレヴィの泉に寄ってみたい。ここは是非イツカと一緒に来てみたかったのだ。
背を向けてコインを投げ入れるという言い伝え、一枚だと再訪が叶うが二枚だと大切な人との固い絆が叶うそうだ。
ここは二人で一緒に一枚ずつ投げて二枚……という方が縁起が良いだろうか?
では行くぞ。せーの!



 二人手を繋ぎパラドクストレインを降りれば、そこには見知った旅団の仲間がちょうど待ち合わせていて。イツカ・ユメ(いつかかなうゆめ・g02834)は仲間に笑顔で手を振ると、その指先を彼の指に絡め直した。――だって、今は二人でデートの最中だから。
 彼女の華奢な手を握り返して、九重・古安(巻き戻り路逸れる針・g02347)はローマの街並みを眺める。その景色は日本のものとはやはり異なり、古安の瞳が興味に煌めく。
「新年の初詣といえば神社のイメージがあったが、こうして海外で新年のお祝いというのは新鮮だな」
 こういう時、移動面でも信心面でも身軽なのも、新宿島らしいと言えばらしいだろうか。思えば笑みが零れて、古安はスペイン広場へ向けて歩き出した。
「大切なのは新年を祝う気持ちと、羽目を外しすぎない程度の節度だからな」
「うん、新しい一年の始まりを迎えるのは、どこの国でも同じだものね」
 彼の言葉に相槌打って、イツカもまた石畳の道を歩く。コツコツと、響く足音すらも日本のアスファルトとは違う。それが楽しくて、イツカは古安の手を引くと満面の笑顔で早足になった。
「よーし! ローマのお正月を満喫しちゃおう♪」
 張り切るイツカと古安が最初に辿り着いたのは、祈りの場として準備されているスペイン広場。人々が手を組み合わせ祈る姿を見て、二人も見様見真似で新年の祈りを捧げた。その後は、スペイン階段を上って高い場所から見下ろしてみる。遠くに見える聖堂の屋根、お祝いムードの人々が行き交う道――その景色を眺め、古安は感嘆のため息を漏らした。
「こうしてみると街全体が一つの神殿の類のような感じだな」
「街全体が、神殿……そうだね、なんとなく京都の雰囲気と似ているかも。こう、自然と背筋がピンとするカンジとか」
 歴史ある街ならではの空気感があるのかもしれない。二人で語り合っていると、ふとイツカが首を傾げて。
「そう言えば、日本だと新年は『あけましておめでとう』だけれども、ローマだとなんて言うのかな?」
 浮かんだ疑問はすぐ解消してしまおうと、近くにいた現地人らしき人に尋ねれば壮年の女性が笑顔で答えてくれた。
「新年を祝う言葉は『Buon Anno!』だよ。ディアボロスのカップルさん、Buon Anno!」
「えへへ、おばさんもBuon Anno!」
 挨拶交わしてから階段を降りたら、次は温かな飲み物が待っている。日本の初詣ならば甘酒やお神酒が振る舞われるところだが、ローマの人々が用意してくれたのはワインとチョコ。ふわり湯気を立ち昇らせる二種類の飲み物を交互に見てから、古安はイツカに声をかけた。
「俺は未成年だからチョコ一択だが、イツカはどうする?」
「今日はわたしもホットチョコにしておくね」
 ――ホットワインは、古安くんが成人した時に一緒に飲みたいから。心の中でだけそっと呟いて、イツカは彼と一緒にチョコラータカルダの列に並ぶ。間もなく手渡されたカップの中には、とろりと蕩ける甘いチョコレートの飲み物が入っていて、二人はそれをゆっくりと飲み干した。
 これで、この初詣は終わりだけれど――最後に一つだけ、観光に行きたいと古安は言う。
「トレヴィの泉に寄ってみたいんだ。是非イツカと一緒に」
「わたしも行きたいと思ってたの!」
 ぱっと花咲くように笑ったイツカに、微笑みで返して。古安は手を差し出して、二人は再び手を繋ぎ移動する。
 そうして辿り着いたローマ最大の噴水は、多くの人で賑わっていた。
「わぁ……!」
 美しき神々の彫刻、水面が揺れる噴水。その光景に思わず声上げたイツカは、しばしうっとりとその景色を眺めて。そんな彼女の興奮が落ち着いたところで、そっと古安はコインを差し出した。
「ここには背を向けてコインを投げ入れるという言い伝えがあるのだが、一枚だと再訪が叶うが二枚だと大切な人との固い絆が叶うそうだ」
「……ほほぅ、言い伝えはコインの枚数で変わるんだ?」
 それを聞いて、イツカの青い瞳が輝く。古安から受け取ったのは――一枚のコインで。
「それならもちろん、一緒に一枚ずつで。大切な人……古安くんとの固い絆が叶うのなら、今年のわたしは絶対無敵だもの!」
 無邪気な笑顔で力強く語る彼女に、古安も表情を綻ばせた。二人で一枚ずつ、合わせて二枚を一緒に投げる。その方がきっと縁起がいいと、彼も思っていたから。
「せーの、で投げるよ」
「ああ、では行くぞ」
 せーの! 二人の声が周囲に響き、二枚のコインが煌めきながら放物線を描いていく。ポチャンとトレヴィの泉に落ちたコインは、二人の願いを叶えてくれることだろう。
 二人の固い絆は永遠に――そして、この地をまた仲良く訪れ、美味しいワインで乾杯したい。
 新たな年、祈り篭めるディアボロス達。そんな姿を、ローマの街は静かに見守っているのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【強運の加護】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV2が発生!

最終結果:成功

完成日2025年01月17日