リプレイ
ディアナ・レーヴェ
(広場等の目立つ所で)ねえ!
私達がこの街を守って戦ってるのは知ってるわよね?
だってディジョンの街は戦略上とっても大切な拠点になるからね。
この任務はなんとしてでも完遂する!
(等とまず背筋を伸ばして事実だけを語り)
(…で、それから肩を竦めて茶目っ気含め)
なーんて言い方をすると、私達も――(※「も」は暗に大天使)――戦略上の利害の天秤上だけで、あなた達を守ってるみたいに聞こえるかもしれないけどね?
そうでもないわ。
数ある選択肢の中、「街」以上に「人」を守る進み方を私達はいつも選んでる。
その時に皆が天秤にかけるのは、どうにも私が見る限り戦略以上に「情熱」に見えた。
…皆ねえ、本当にあなた達を守りたくて仕方がないみたい!
(私は本来『守る』より『一緒に戦おう』がスタンス。だから「私が守る」の約束より、新宿の戦友達の顔を順に思い浮かべて笑って語ろう。表情だけが説得力の感情論で)
私の好きな、自慢の仲間達。
……ねえ。信じていてくれない?
何かあった時、真っ先に危険に飛び込んでいく奴らはここにいるぞ――ってね!!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
広場など開けた場所へ
いつ、どうなるか
「わからない」から、不安になるのかもしれないな
ヴァイオリンを演奏し
美しい音で耳目を集めたら
音色にのせてパラドクスを発動し、広場の空に、幻想の物語を描き出そう
昼に輝く花火
色とりどりの光が咲き
その雫から花々が咲き乱れる
奇跡を目の当たりにするように、魔法を見せよう
子供たちには童話の一場面を
人が集まってきたら、大声で
さあさあ、不思議なお芝居の時間だ
俺たちがどうキマイラウィッチと戦っているか、魅せてあげる
驚かせぬよう、空に描く人物や魔女の幻想はミニサイズで
魔女と果敢に戦い、快刀乱麻で打ち破っていく復讐者達の姿を描きだそう
俺たちが、この壁の外で戦っている、掛け値なしの姿だよ
「実際」を伝えられたなら
物語の曲を終え、演説を
間もなく、ディジョンの周囲から、完全にキマイラウィッチは追い払われる
戦況は良いよ
その後は、俺たちが攻勢に打って出る
ここは最前線ではなくなる
任せて、大丈夫!
自信満々に言い切れば
不安を一蹴する楽観も、きっと伝わるさ
俺たちはディジョンを護るディアボロスだ!
街の端であっても、後には旧市街と扱われる地区は歴史が古く、井戸を備えた広場はきれいに整備されていた。ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)は見渡し、ここなら目立ちそうだと提案する。
「ねぇ、街の人々を呼び寄せられないかしら」
「やってみよう」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)はヴァイオリンを演奏する。
美しい音色が耳目を集めた。
弦を震わせながら、思いつきが浮かぶ。
(「住民たちは、自分たちがいつ、どうなるか、『わからない』から不安になるのかもしれないな」)
実際、曲に興味を持って、広場へと足を向けてくれたものの、心から楽しんでもらえている感触がない。リアライズペインターは、すこしだけ無理をした。
音色にのせて、広場の空に幻想の物語を描き出すのだ。
昼に輝く花火。
色とりどりの光が広がる。
その雫から花々が咲き乱れた。
親に手を引かれた子供たちは、素直に喜んでくれる。
「さあさあ、不思議なお芝居の時間だ。俺たちがどうキマイラウィッチと戦っているか、魅せてあげる」
驚かせぬよう、空に描く人物や魔女の幻想はミニサイズとし、魔女と果敢に戦い、快刀乱麻で打ち破っていく復讐者達の姿を描きだす。
「俺たちが、この壁の外で戦っている、掛け値なしの姿だよ」
と、したいのだが、これが難しい。
術者の意のままを現実化とまではいかないのだ。戦闘中でもないし、劇のなかの攻撃には本物の破壊力がある。小さく押さえるのも調整を要する。
けれども、苦労した甲斐あって、『実際』は伝えられたようだ。
ディアボロスには力がある。大天使がどうだったかはわからないが、少なくともキマイラウィッチを倒すことはできそうだ。
「間もなく、ディジョンの周囲から、完全にキマイラウィッチは追い払われる。戦況は良いよ。その後は、俺たちが攻勢に打って出る。ここは最前線ではなくなるんだ。任せて、大丈夫! 俺たちはディジョンを護るディアボロスだ!」
エトヴァは、不安を一蹴する楽観を伝えようと、自信満々に言い切った。
「あ……」
ディアナはすぐさま、登壇者役を代わる。
やはり、無理な力の使い方をしていたらしい。住民たちには不調を悟られぬように後ろへさげるが、エトヴァもがんばって笑顔を続けた。
『Realizing Imagination(リアライズィングイマジネーション)』の副次的な使用には、魂に刻まれたものを掲げる必要がある。
「ねえ! 今、見てもらったとおり、私達がこの街を守って戦ってるのは分かったわよね? だってディジョンの街は戦略上とっても大切な拠点になるからね。この任務はなんとしてでも完遂する!」
話を引き継ぎ、ディアナは背筋を伸ばして事実だけを語った。
そして、肩を竦めて茶目っ気をだす。
「なーんて言い方をすると、私達も戦略上の利害の天秤上だけで、あなた達を守ってるみたいに聞こえるかもしれないけどね?」
私達も――。
暗に大天使の抱いた策略をほのめかす。
「そうでもないわ。数ある選択肢の中、『街』以上に『人』を守る進み方を私達はいつも選んでる。その時に皆が天秤にかけるのは、どうにも私が見る限り戦略以上に『情熱』に見えた。……皆ねえ、本当にあなた達を守りたくて仕方がないみたい!」
ディアナ本人には、守ると言いきれなかった。
『一緒に戦おう』が、本来のスタンスだから。
ならば、新宿の戦友達の顔を順に思い浮かべ、自慢の仲間を心で表す。エトヴァがみせた劇を例えにだして、彼らのことを笑顔で語った。
「……ねえ。信じていてくれない? 何かあった時、真っ先に危険に飛び込んでいく奴らはここにいるぞ――ってね!!」
だれが、どのようにするかをわかると、受け入れられるものかもしれない。
住民たちのあいだで起こったまばらな拍手が、だんだんと大きくなっていき、ディアボロスの名を叫ぶ声まで聞こえてきた。
祈りや信仰とはまた違うが、城壁近くのこの街区では、任せてくれそうだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
エイレーネ・エピケフィシア
先月の攻略旅団の提案が実を結んで、今やディジョンの拠点化は手の届く目標となりました
ですが、わたし達の行動が遅れてしまえば、遠からずキマイラウィッチの勢力は盛り返すことでしょう
速やかに目的を果たさねばなりませんね
ディジョンに直行するという敵を待ち伏せましょう
木々や茂みや廃墟など、身を隠しやすい場所を見つけて利用
双眼鏡で敵が来る方角を探しましょう
敵の姿を見つけたら【トラップ生成】を発動
踏むことで大きな音が鳴る罠や、脚を引っかけるワイヤー・落とし穴類を仕掛けておきます
そして敵が罠に引っ掛かったら、見える範囲で一番気が散っていそうな一体に向けて『流星が如く燃え立つ投槍』を投擲
反撃を《神護の輝盾》で防ぎつつ、攻撃後は素早く先ほど選定した隠れ場所に身を潜めます
「ディジョンに直行する道はまだ復讐者の勢力圏にあり、迂回しないことには待ち伏せで殲滅される」という危機感を抱かせましょう
実際はわたししか待っていないのですが、復讐者の戦力を過大に評価させるのです
真実を知らぬまま、見えざる恐怖に惑っていなさい
御守・樹
自分の姿を現してそれを囮にひきつけるか。
キマイラウィッチの復讐心を利用すれば難しくないと思う。
泥濘の地でいたるところにぬかるみを作っておこう。
犬(狼かもしれんが)の動きなら獲物をしとめる時に跳躍もあるだろうから、その着地のタイミングではまればいい。馬と違って体躯も小さめだし重さも軽いとぬかるみの効果は下がりそうだしな。なら着地という十分に体重がかかるその時にはめられれば。砲身の分重ければなおさら。
清冽なる刃舞でちょっかいかけつつ(出来れば何体か倒せないかなぁ)、円を意識した回避というか逃走で向こうの攻撃をかいくぐる。
足を見る限りの判断だけど集団で狩るのが得意かも、という予測だからこそいくつかぬかるみを設置したんだよ。狩る側(と持ってる側)の機動力を奪うのはたぶん定番だと思うし。
砲撃による遠距離がネックだけど発射しちゃえば基本直線の動きだから予測はしやすい。発射直前の砲身の向きで着弾予測は立てやすいからな。
城壁の外には、トループス級がせまっていた。何派にも及んだ再征服軍の一環である。
『ジェヴォーダンの獣』は獰猛なやつらだが、統率する者がいなければ連携した狩りはできず、突進するのみだ。いくつかの方面からディジョンにむけて放され、合流後にアヴァタール級の指揮下にはいるはずだった。
いっぽう、住民にむけて演説をしたディアボロスは、『パラドクス通信』も活性化してくれていた。
遅滞戦術班はそれを利用し、分散してトループス級の進路を妨害する。エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は、持ち場の地形を観察しながら、端末に話しかけた。
「一か月前の攻略旅団の提案が実を結んで、今やディジョンの拠点化は手の届く目標となりました。ですが、わたし達の行動が遅れてしまえば、遠からずキマイラウィッチの勢力は盛り返すことでしょう。速やかに目的を果たさねばなりませんね」
「ああ、全力で行くつもりさ、エイレーネ」
通信機越しの御守・樹(行雲流水の珪化木・g05753)は、人見知りが消えて、自信満々だ。
各地からの応答もあり、作戦を伝えあう。
「わたしのそばには身を隠しやすい茂みがあります。『トラップ作成』も利用することにします」
「俺のほうは更地みたいだ。じゃあ、自分の姿を現してそれを囮にひきつけるか。キマイラウィッチの復讐心を利用すれば難しくないと思う」
やがて、エイレーネが覗く双眼鏡に、敵影がうつったと報告があり、交信はいったん終わった。
その彼女が仕掛けておいたのは、踏むことで大きな音が鳴る罠や、脚を引っかけるワイヤー、落とし穴類である。まっすぐに駆けてきた獣たちは、面白いようにそれに嵌っていった。
しかし、罠だけでは手傷は与えられない。
エイレーネは立ち上がり、『流星が如く燃え立つ投槍(アコンティオー・フロガス)』でもって、一番気が散ってそうな個体に追い打ちをかける。
四足獣は、背負った大砲を撃って来た。
砲声が連続していつまでも続くので、確かにこれは城壁を越えて、街の中まで響いているかもしれない。
当のエイレーネは盾をかざしながら、選定しておいた別の隠れ場所へとまた身を潜める。ディジョンに直行する道はまだ復讐者の勢力圏にあり、迂回しないことには待ち伏せで殲滅される、という危機感を抱かせるのが狙いだ。
「真実を知らぬまま、見えざる恐怖に惑っていなさい」
この方面で足止めを喰らわせているのは、彼女ひとりである。
樹の持ち場からも、『ジェヴォーダンの獣』のものと思われる砲声が聞こえてきた。
「発射しちゃえば基本直線の動きだから予測はしやすい。発射直前の砲身の向きで着弾予測は立てやすいからな」
宣言どおり、自ら囮になって走り回っている。
円を意識した回避というか逃走で、樹は砲撃をかいくぐった。そして、飛び掛かって爪と牙を突き立ててくる相手にこそ、『清冽なる刃舞』でまいておいた泥濘が役にたつ。
「足を見る限りの判断だけど集団で狩るのが得意かも、という予測だからこそ設置したんだよ」
犬、あるいは狼の動きなら獲物をしとめる時に跳躍もあるだろう。
着地のタイミングではまればいい。
作戦は当たり、樹の横では、泥だらけの獣がもがいている。
「馬と違って体躯も小さめだし、重量も軽いとぬかるみの効果は下がりそうだしな。なら着地という十分に体重がかかるその時にはめられれば。砲身の分重ければなおさら」
勝ちパターンで喋っているが、逃げるのも楽ではない。
「狩る側と持ってる側の機動力を奪うのはたぶん定番だと思うし。ついでに、『清冽なる刃舞』の超圧縮水流も当たってくれたら嬉しいんだけどな」
各方面の遅滞戦術は効いているようだ。
たぶんすぐに、奪還軍撃破の味方が来てくれるはず。
樹はそれまで強がりのおしゃべり、ではなく作戦行動を継続する。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
ディアナ・レーヴェ
さて、ここからは有言実行ね! 言った通り真っ先に危険に飛び込んでいってあげましょうっ!
(守る守らないうんぬんよりよっぽど分かりやすい話。私は軍人、危険に飛び込むのは当たり前だ!)
まずは真っ向から囮になってる御守の支援にいくのが最優先かしら?
敵が御守に涎を垂らして集中していたり、あるいはぬかるみに嵌まり込んで混乱していたりするタイミングを狙って、仲間と挟んで一斉攻撃ね。
【パラドクス通信】でタイミングは合わせましょう!
本来真っ直ぐにディジョンへ向かう性質の敵がこうもグダグダした展開を余儀なくされるってのは、まぁ気に入らない話でしょう?
でもその苛立ちは命取り!
苛立ちは粗さと動きの読みやすさの元となる。【Licht fällt】の砲撃から逃れられなくしてあげるわ!
そっちが足が捥げようと首を刎ねようと突き進んでくるのと同様、私も何されようと怯まない退かない砲撃を狙う手は止めない。手が使えなければ脚で脚が使えなければ歯でどこまででも引き金を引くわ。
そういうのが獣の専売特許と思ったら大間違い。
御守・樹
アドリブ連携歓迎
都度都度考えるよりあらかじめ考え切り予測建てまくりしたうえで、現場判断(直感など)で動くタイプ
よし、これでちまちま策を要しなくてよくなった。あとは目の前の奴らをぶっ倒すだけ。
考えるのは嫌いじゃないが、考えすぎると考える事が面倒になるからなぁ、俺。
…倒すための算段だし、人相手に説得するよりずっとずーっとマシだが。
引き続き泥濘の地でぬかるみを作っとく。
可能ならぬかるみで動きが鈍くなってるやつ優先で破軍衝で攻撃。
装甲ごとぶち抜く勢いでまずは数を減らす。
砲身曲がったらJamって自爆しねぇかなと微かに期待するが…どうだろな。
反撃には先程と同じように横方向への移動を主に。今度はエアライドも利用してトリッキーな動きをして狙いを付けさせないようにする。
直接来られる食い千切りには避け切れない可能性はあるけど砲撃を避けるには十分。
あえて左腕を差し出し噛ませたっていい。これだけ接近してるなら砲も意味をなさないしそのまま顔面にぶちかます。
エルゼ・シュヴァイツァー
※アドリブ・連携歓迎
そろそろ敵が来る頃ですか。
ディジョンを奪われるわけには参りません。
必ずや護りきってみせましょう。
それにしてもジェヴォーダンの獣とは噂には聞いたことがございますが、実装に相対することになろうとは……
獲物と見れば即座に飛びつく気質は時に命取り。
まずは【泥濘の地】で敵の機動力を削ぎ、【トラップ生成】で落とし穴を仕掛けて待ちかまえます。
敵が穴に落ちたら【蛇の恨み】を使い、穴の内部を毒と呪詛で満たします。
あまり使いたくない術ですが、足をもがれ、首を刎ねられても止まらぬのであればやむなし。
その息の根を止めるのみ。
「蛇毒とて 天の鴉に 届かざり」
錫杖を鳴らし、詠唱を行い、かつて我らの祖先が封じた大蛇の怨嗟をジェヴォーダンの獣へ向かわせます。
「さて、ここからは有言実行ね!」
ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)は、戦場へもどった。
「言った通り真っ先に危険に飛び込んでいってあげましょうっ!」
守る守らないうんぬんといった話をするよりも、よっぽど分かりやすいと思う彼女の本質は軍人だ。
「そろそろ敵が来る頃ですか。ディジョンを奪われるわけには参りません」
同行に、エルゼ・シュヴァイツァー(渡鴉・g11192)が名乗りをあげた。『パラドクス通信』を使っていったん別行動をとり、キマイラウィッチを挟撃する計画をたてる。
「必ずや街を護りきってみせましょう。それにしてもジェヴォーダンの獣とは噂には聞いたことがございますが、実際に相対することになろうとは……」
落ち合う場所にはトループス級だけでなく、御守・樹(行雲流水の珪化木・g05753)がいた。
完全に取り囲まれており獣の餌になる寸前だが、それも囮役になるという彼の任務なのだという。同時に最優先で支援して、とも言われたが。
「私たちが遅れたら、樹さん。食べられていたのでしょうか」
言っているそばから、左腕を噛まれた。
そのかわり、右手で『破軍衝』を打ち出し、近接距離から顔面に当てている。
エルゼは見たものを通信で伝えた。ディアナはキマイラウィッチたちの荒々しい様子も聞いて、かえって明るい声になる。
「本来真っ直ぐにディジョンへ向かう獣がこうもグダグダした展開を余儀なくされるってのは、まぁ気に入らない話でしょう? でもその苛立ちは粗さと動きの読みやすさの元となるわ」
「獲物と見れば即座に飛びつく気質も命取りですね」
死にそうな樹を前にして、この余裕。
すでに、形勢を読み切っているからこそだ。
『ジェヴォーダンの獣』が一斉に飛び掛かると、樹は冷静に避ける。
横に滑って、宙に階段があるかのようなトリッキーな動きだった。
新たにつくった泥濘が仕掛けてあり、四足はまたもや嵌りこんで転倒した。タイミングを合わせて直上から、砲弾が降ってくる。
ディアナが『Licht fällt(リヒト・フェルト)』で、手持ちの重キャノンから打ち上げていたものだ。
足をとられたまま折り重なっている獣たちでは逃げられない。
命中とともに泥が高く噴き出す。
深くなった足場に対し、エルゼは『蛇の恨み』で満たした。
「あまり使いたくない術ですが、足をもがれ、首を刎ねられても止まらぬのであればやむなし。その息の根を止めるのみ」
穴の内部を、毒と呪詛が滲みだす領域に変える。
「『蛇毒とて 天の鴉に 届かざり』……」
錫杖を鳴らし、詠唱を行い、大蛇の怨嗟が、獣たちを苦しませる。そして獣もまた怨みを募らせるのだ。
「囮だけなのもヒマだったから、ぬかるみ増量しといたけど、役に立ったかな」
樹はエアライドから余裕で着地する。
穴の淵から獣の遠吠えに耳を澄ました。ディアナが、支援に来るのがギリギリになったと詫びてきたが、それにも涼しい顔。
「作戦だったでしょ? 気にしてないよ。俺も予測建てまくりしたうえで、現場判断で動くタイプだから」
毒にまみれた穴からは、だんだんと吠え声がしなくなる。
「で、ここからはちまちま策を要しなくてよくなった。考えるのは嫌いじゃないが、考えすぎると考える事が面倒になるからなぁ、俺。倒すための算段だし、人相手に説得するよりずっとずーっとマシだけどね。……ディジョンの人たちは、話を聞いてくれたみたいだね?」
「ええ、私なりに、一生懸命考えたわ」
「樹さん、ディアナさん」
エルゼが、錫杖を差し向けた。
彼女が言っていたとおり、この獣たちは死を恐れず、吠える頭がなくとも戦い続ける。噂は本当だった。
毒にやられ、ひどい外見だが、穴から数体が這い出してきていた。
最初の挟撃で全滅させられるとは考えていない。エルゼも『蛇の恨み』をかけ続ける。
「よし、あとは目の前の奴らをぶっ倒すだけ」
樹は、わざと差し出した左手の傷をみてから、右手だけで拳をつくる。
ディアナは重キャノンを、今度は水平に発射した。
「そっちがね、足が捥げようと首を刎ねようと突き進んでくるのと同様、私も何されようと怯まない退かない砲撃を狙う手は止めない。手が使えなければ脚で脚が使えなければ歯でどこまででも引き金を引くわ」
胴体しかない敵は、背中の大砲が残った武器だ。
激しい撃ちあいになっても、ディアナが優勢だった。
「そういうのが獣の専売特許と思ったら大間違い!」
やはり、吠える顔は必要なのだろう。
もういちどエアライドに乗り、樹は上から衝撃波をかました。
ジェヴォーダンの獣にあてがわれた装甲が歪み、ひしゃげる。
「砲身曲がったらJamって自爆しねぇかなと微かに期待するが……どうだろな」
空中で、ふとそんなことを考えたとたん、眼下で大爆発がおこる。
「樹さん……! は、心配ないですね」
エルゼは敵軍に視線を戻した。今度こそ、動くものはない。『Licht fällt(リヒト・フェルト)』を使うと、時に作戦以上のことが起こるのだ。ディアナは自分では言わないけれど。
不運に見舞われたと、単独で到着したアヴァタール級の老人は、納得するだろうか。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【照明】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
【壁歩き】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV2が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
ディアナ・レーヴェ
わー本当に見たまんまだわ。……ねえ、名高いの? それ本当に名高い部分なの??
とかツッコみつつも油断なく、引き続き【パラドクス通信】も適宜活用しながら、仲間としっかり息を合わせて挟撃していきましょう。
こんな風に壊滅状態になるなんて、本当に「不運だった」わね!(ニッコリ。もちろん嫌がらせの台詞)
さて、
使用するのは【巨砲隠弾の計】。
初撃は多少はびっくりするでしょう? 曲芸みたいに密かに撃った弾丸で目や臓器を狙っていくわ。
種が割れても純粋に火砲は目眩ましとしてきっと優秀。
反撃の炎はアイテムの鉄板を頭上に掲げて直撃を避けたら、あとは息を止めて耐えるのみ。
肺され焼かれてなければだいたい人間は動ける。
そして少しでも動けるなら、あなたの喉元に次の瞬間弾丸が抉りこまれてる筈だわ。
私は恨みがましくはないけど、そんじょそこらの恨みがましい奴よりよっぽどネッチリしつこいと名高いわよ!
(名高いかは自己申告です。)
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
ディジョン拠点化のための最後の戦いとするため
さあ、行こう
えーっと……名高いじーさんかな?
見たまんまのマンティコアか……たしかにザ・キマイラウィッチって感じがするが
俺は冬将軍のほうが名高いじーさんだと思うけど……(小声)
懐かしいじゃないか
リヨンへ突入したときの一手を思い出す
あの頃から、あなた方は何も変わってはいないのだな
あちらの惨状を思えば苦い限りだ
戦況を観察しつつ、把握
仲間とはPD通信で声を掛け合い連携を
じーさんに対し味方と挟撃や包囲になるように位置取り
両手の銃でPD攻撃
凍てつかせ、撃ち砕く
味方の攻撃の合間を狙うように重ねたり、緩急つけた射撃
息をつかせず、死角に注意を払わせぬようにし、味方と好機を作りあう
敵の攻撃には、腕のタワーシールドを頭上にかかげて降り注ぐ炎を防御
直撃を避けつつ、かかった火にはコートで身を護り鎮火を
燃えたら脱ぎ捨てよう、まだ魔力障壁もある
ディジョンの人々は幸福だろうか
少なくとも、ここで魔女に囲まれる状態はではないな……!
約束ではない。俺の意思だ。
ディジョンは守り抜く!
エイレーネ・エピケフィシア
見たまま……とは言いますが、本当にそうでしょうか?
ペルシア王に仕えた医師クテシアスによれば、マルティコラス……今日でいうマンティコアはインドに棲む獣
ラ・ピュセルではなく別の場所にいるべき存在ですよ
確かに蠍の如き尾を持つという話は聞きましたが、翼はありませんし、歯は三列になっていたはずです
実のところ、あなたはマンティコアではない何かなのでは?
敵の主張に言いがかりをつけて辟易させ、その隙に容赦なく仲間に攻撃を仕掛けて頂きましょう
こんなことをすれば集中攻撃を受けるかもしれませんから、≪神護の輝盾≫を油断なく構えて防御は忘れずに
炎や漆黒の槍を盾の腕の通っていない部分で受けましょう
見事に仲間の技が突き刺さったなら、追撃に『邪悪を砕く雷霆の槍』を放ちます
【命中アップ】に導かれた≪神護の長槍≫を脳天に突き刺し、頭蓋の内側まで溢れる稲妻で焼き尽くしましょう
もし決着をつけられなくても、更なる仲間の追撃に繋げるのに十分な時間敵を痺れさせることができれば重畳です
忌まわしき怪物よ、奈落の深淵へと墜ちなさい!
御守・樹
マンティコアってやっぱり厄介なイメージだよなぁ。だいたいのゲームでも知恵あるものと描写されがちだし。
…こいつの実像は知らんけど。
まぁでもこういう手合いは相手しないに限る。多分口を開けばイラつく事しか言わんだろうしな。
とにかくこれで最後だ、気を抜かずに行こう。
自分の存在を消すように気配、殺気を消して敵の隙を伺い、無影での一撃。蠍の尾を掴み一息に切り落とす。
それに蠍の毒は先端部分で作られてるって聞いた事がある。切り落とせなくとも尾の先近くを直接強くつかむことで突き刺し攻撃に備える。直接つかんでたら伸びても困らん。
あれだ、蛇の首根っこ押さえるのと同じ理由だ。毒持つ針さえ抑えてしまえば。
もちろん獣の四肢は十分に強靭だろう。でもそれだけだ。
こいつがその名の通りの存在なら魔法とかそういう能力こそが本領というもの。尾を封じれれば物理攻撃はそれほど怖くないとみる。
切り落とせるまで何度もパラドクスで攻撃を試みよう。
「わー本当に見たまんまだわ。……ねえ、名高いの? それ本当に名高い部分なの??」
「ぬぅ……?」
アヴァタール級はベテラン兵たちの残骸と、なぜか自分の出撃前の会話を知っているディアボロス、ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)の笑顔を見比べた。
「い、いかにもワシは……」
「『不運だった』わね、本当に。配下がこんな風に壊滅状態になるなんて!」
嫌がらせのようなセリフを続けるのは、開けっぱなしの通信に、敵発見の報を伝えるだめだ。
「マンティコアってやっぱり厄介なイメージだよなぁ。だいたいのゲームでも知恵あるものと描写されがちだし。……ディアナの前にいるやつの実像は知らんけど」
御守・樹(行雲流水の珪化木・g05753)は現場に急ぎつつも、合流してくるほかの仲間にも声をかけた。
「まぁでもこういう手合いは相手しないに限る。多分口を開けばイラつく事しか言わんだろうしな」
段階を踏んできた依頼も終盤だ。気を抜かずに、と示唆したのだが、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)もエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)も、なんだかワクワクしている様子。
もちろん、油断はない。
ディジョン拠点化のため、積極的に戦ってくれるだろう。知恵比べも含めて。
「樹さん、そういうことなら、俺とエイレーネさんで敵に隙をつくらせる」
「主張に言いがかりつけて辟易させます。容赦なく攻撃を仕掛けてください、樹様」
「つまりは作戦、だな。遠慮せず行かせてもらおう!」
駆ける速度があがったのか、樹の姿はふたりの視界からも消えた。
「えーっと……名高いじーさんかな?」
「ぬぬぅ、またそれか。どこで盗み聞きしておるのじゃ、卑怯者の裏切り者め」
合成怪物の老人部分は、エトヴァにも唸った。
予知について訝しんでいるのだろうが、真相にたどり着くほどの『知恵』はなさそうだ。
「見たまんまのマンティコアか……たしかにザ・キマイラウィッチって感じがするが、俺は冬将軍のほうが名高いじーさんだと思うけど……」
小声で耳打ちするそぶりで、エイレーネに伝える。老人はつられて彼女のほうを向く。
「見たまま……とは言いますが、本当にそうでしょうか?」
「ほう……。ワシについて、他に何を知っていると?」
正面から疑問をぶつけられ、キマイラウィッチも挑発的な態度をとる。
いまのところ話は通じるし、むこうもディアボロスの情報を得たいようだ。
「ペルシア王に仕えた医師クテシアスによれば、マルティコラス……今日でいうマンティコアはインドに棲む獣。ラ・ピュセルではなく別の場所にいるべき存在ですよ。確かに蠍の如き尾を持つという話は聞きましたが、翼はありませんし、歯は三列になっていたはずです。実のところ、あなたはマンティコアではない何かなのでは?」
エイレーネの言いがかりに、『マンティコア』は低い笑い声をもらした。
「ふっふっふ……。あの……あれじゃった。おまえの言う、あれは……」
話を合わせにきている。
何か答えを捻り出そうと眉間に皺がよっており、そこから血が一筋、ぴゅっととぶ。
「あー。眼球を狙ったのにハズしたー。でも多少はびっくりしたでしょう?」
ディアナが小ぶりな自動拳銃を手にしている。
銃口から煙がたなびいていた。マンティコアは吠えるような怒声。
「このワシに向かって陽動の駆け引きのつもりじゃったか! おまえこそ『不運だった』な、千載一遇の機会も無に帰した! このうえは、復讐に復讐を上乗せして……グフゥ!」
獅子の背が、驚いた猫のように丸まる。四肢も突っ張る。
存在を消していた樹が、蠍の尾の先端を強く掴んでいたのだった。
「俺も一息で切り落とすまではいかなかったな、すまん。だが、あれだ」
節の部分に『Morta』ナイフがあてがわれている。
仲間がつくった会話の隙を狙い、『無影(ムエイ)』での一撃を加えたのだろう。
「蠍の毒は先端部分で作られてるって聞いた事がある。切り落とせなくとも尾の先近くを抑えることで突き刺し攻撃に備えられるだろ。直接つかんでたら伸びても困らん。蛇の首根っこ押さえるのと同じ理由だ。毒持つ針さえ抑えてしまえば」
講釈をしている間もギコギコと、鋸のようにナイフの刃を往復させている。
「は、離せ! 離さぬか!」
「もちろん獣の四肢は十分に強靭だろう。でもそれだけだ。こいつがその名の通りの存在なら魔法とかそういう能力こそが本領というもの。尾を封じれれば物理攻撃はそれほど怖くないとみた」
尾に向かってマンティコアが顔をむけると、樹は切断に取り組みながら逆方向へと下がる。
四足獣は、その場でくるくると回ってしまい、埒が明かない。そのうち、指摘どおりに老人の顔が、魔法の詠唱をはじめた。
キマイラウィッチが憎悪の念を具現化させるとしたら、まさしく今だろう。
エトヴァは仲間に合図する。尻尾を抑える係以外は、散開してマンティコアを包囲した。間もなく頭上から、ドス黒い炎や、漆黒の槍が降ってくる。
ディアボロスはそれぞれに盾になるものをかざした。エトヴァは浮遊するタワーシールド、エイレーネは『神護の輝盾』、そしてディアナは『鉄板』だ。
マンティコアの魔法攻撃を逸らしながら、連携してパラドクスを撃ちこんでいく。
「――青く、凍てつき、華と成せ」
両手の銃から、『極圏の透青(グレッチャー・ブラウ)』を放つ、エトヴァ。
青く冷たい弾丸が、マンティコアの体毛に霜を降ろす。
「懐かしいじゃないか。リヨンへ突入したときの一手を思い出す」
あれは、『七曜の戦』の直前だったか。
「あの頃から、あなた方は何も変わってはいないのだな。あちらの惨状を思えば苦い限りだ」
「ふっふっふ……。あの……あれじゃ。ディアボロスも復讐される側に変わりないのじゃ!」
また話を合わせてきているが、ラ・ピュセル出身のディアボロスを救出したときのことなので、それほどズレてはいない。
こうした恨み言こそが、マンティコアの詠唱だった。
螺旋状に回転する漆黒の槍が出現し、エイレーネに苦痛を与えようと飛来する。
『神護の輝盾』の腕の通っていない部分で受け、ウェアキャットのファランクスランサーは『邪悪を砕く雷霆の槍(ケラウノス・ドーリ)』を放つ。
光に導かれた『神護の長槍』が、ディアナの弾丸の追撃になるように老人の眉間に突き立つ。
「頭蓋の内側まで溢れる稲妻で焼き尽くしましょう。忌まわしき怪物よ、奈落の深淵へと墜ちなさい!」
槍の穂先から、放電が起こった。
アヴァタール級は痺れ、ガクガクと顎を震わせる。
名高きキマイラウィッチと吹聴していた大口はもう叩けないが、詠唱はできるようだ。黒い炎は降り続ける。
「グラッジ……スコール……グフゥ!」
樹がついに、蠍の尾を切り落とした。
傍らにポイと捨てると、エトヴァに合図を送り、自分も距離をとる。
「ディジョンの人々は幸福だろうか。少なくとも魔女に囲まれている状態は、そうではないな……!」
タワーシールドも限界に達し、焼け焦げた戦闘ロングコートも捨てた。
「約束ではない。俺の意思だ。ディジョンは守り抜く!」
魔力障壁だけで耐えるエトヴァの心に、城壁内の人々の顔が浮かんでくる。
熱で歪んだ鉄板も同様だ。
ディアナは息を止めた。
「肺さえ焼かれてなければだいたい人間は動ける。そして少しでも動けるなら次の瞬間、あなたに弾丸が抉りこまれてる筈だわ!」
「……ほ、……ほぅ。いかにも、このワシ……は……」
『巨砲隠弾の計(キョホウインダンノケイ)』を正面にむけて放った。
火砲からの砲撃に紛れて、ディアナは急所狙いの自動拳銃を撃つ。
「私は恨みがましくはないけど、そんじょそこらの恨みがましい奴よりよっぽどネッチリしつこいと名高いわよ!」
目からはいった弾丸が、貫通した。長槍が抜けて、エイレーネの手元に戻ってくる。
獅子は横向きに倒れる。
魔法の火も槍も消えた。
アヴァタール級キマイラウィッチ『マンティコア』の十数体目が、ディジョンを前にして撃破される。
そんなにネッチリしてないよと、仲間たちが集まってきて評した。
「名高いかは自己申告です」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【アイスクラフト】LV1が発生!
【光学迷彩】LV2が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ダブル】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
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