リプレイ
シエルシーシャ・クリスタ
アドリブ・連携歓迎だよ
話には聞いてたけど、ヤ・ウマトの一般人は戦意が高いね……。
まあ、もうここまで来たら関係はないけど。
反撃はしない。する必要もない。【罪縛りの鎖】でロクに身動きも取れないように拘束するよ。
【罪縛りの鎖】は時間制限があるし、掛け直し続けるわけにもいかない。
結束バンドなり縄なりで改めて拘束するか、頑丈な建物に押し込んで出れないようにするかしないとね。
こちらからの攻撃も基本しない。
もし、武器だけを破壊したり弾き飛ばしたり出来そうなら、それだけやろう。
……縛ってる途中で巻添え上等で撃って来るのがいるかもしれないし。
何か言われたら淡々と返そうかな。こことの縁は薄いから感情的にならずに済む。
まあ、鬼畜だのなんだのは勝手に言えばいいよ。
それくらい言う権利はそっちにもあるしね。
だからって私達は止まらない。復讐者だからね。
先に仕掛けてきて、鬼畜にも劣る所業をやらかしたのは冥海機だから。
ああ、別に信じろという話じゃないよ?
そっちが「なんでこんな事を」って目をしてたから言った、ただそれだけ。
月鏡・サヨコ
何を言っても通じる状況ではないし、私達が費やせる時間は短い
迅速に鎮圧する。それが彼らの身の安全を確保するために最適な選択だ
……今後のことは、生き残ってから考えて貰おう
火薬か。手榴弾や手製の爆弾を握り締めて特攻でもされるのが一番困るな
敵が携行、背負う、或いは身体に巻き付けているものにそれらしきものがあれば【隔離眼】で消し去る
特に自爆用の爆発物がなくても、この残留効果は銃や刀剣を消し去るために役立つだろう
防御には気を遣わなくていいけれど、視界を潰されると作戦に支障を来すので防塵ゴーグルを装備
ゴム弾を装填した拳銃や《トンファー》を使って、重傷を負わせず苦痛で無力化
腕と脚を縛り、触手の攻撃が届かぬ位置に転がす
装甲車に対しては突進を素早く横に跳んで躱し、すれ違い様に《対艦軍刀『銀鉤』》の斬撃でタイヤを破壊
車輪が仮にランフラットタイヤであっても機能しなくなるように、深く刃を入れて完全に破裂させる
搭乗者は動かなくなった車両から脱出を試みる最中に襲うか、こちらから窓を叩き割って外に引きずりして捕縛しよう
●
「ディアボロスはどこだ! 探せ!」
クロノヴェーダのいないミッドウェー鎮守府。今その敷地内では対人用の鎮圧装備を揃えた一般人たちがディアボロス達を血眼になって探している。
「話には聞いてたけど、ヤ・ウマトの一般人は戦意が高いね……」
その様子をディアボロスならではの超人的な能力で隠れながらシエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)は呟くが、それについては月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が首を横に振る。
「流石にあれほどまでのは少数派だ、冥海機に与する側の方が一般的ではあるが。何れにせよ言葉が通じる状況でもなく、私達が費やせる時間は短い」
「そうだね、ここまで来たら相手がどうとか関係ないし」
「数は多い、分担して進めよう」
「OK」
物陰から飛び出し一般人たちの真ん中にその身をさらけ出す二人。その彼女らの出現に一般人たちは声を張り上げて叫ぶ。
「見つけたぞディアボロス! 冥海機の方々の無念、代わって我々の手で晴らしてくれる!」
彼らの手にした小銃が一斉に銃弾を吐き出し二人のディアボロスを襲う。だがそれは無意味である事を誰よりも銃口を向けられた二人が知っている。パラドクスではない攻撃はクロノヴェーダやディアボロスに取っては無意味どころか逆効果だ。
(「まあだからといってパラドクスを使う訳にはいかないけどね」)
飛んでくる銃弾を無効化しつつ一気に近づき、シエルーシャは腕を一振りする。次の瞬間には彼らの手にしていた武器は宙を舞い、彼らはあっけに取られる。
「な
……!?」
「君たちはここで大人しく縛られておいて」
無手になった彼らに対しシエルーシャは【罪縛りの鎖】で完全に捕縛し転がしておく。そして彼女の後方でやはり一般人を無力化していたサヨコに言葉を伝える。
「建物の中にまだいるみたいだから、そっちは外をお願い」
「了解した」
手にしたトンファーやゴム弾を装填した銃で、痛みによる無力化を行っていたサヨコは言葉だけを返し鎮圧を続けていく。
「これがディアボロス……! だがこれならどうだ!」
瞬く間に無力化していくディアボロスに対し、彼らは装甲車に乗って突っ込んでくる。銃火器が聞かないのならば質量攻撃という算段なのだろう。しかしこれもまたディアボロスにとっては無意味なものだ。いつの間にか抜いた対艦軍刀『銀鉤』でタイヤ部分を切り裂き、障害物へと激突させる。
(「……燃料と火薬の匂い。自爆狙いか」)
車両が爆発する前に車両の扉をこじ開けて運転手を爆発の範囲外へと放り投げ、自身も直ぐに離れる。
「成程、確かに後始末は少し困るな」
投げ捨てた一般人の様子を見るために近づいたサヨコは、その彼が拳銃を向けていることに気付き足を止める。
「何故だ、何故こんな事をする!」
「貴官達を迅速に鎮圧し、その身の安全の確保を行う。それが私達が最適と判断した選択だからだ。貴官らに生き残る以外の選択肢は与えない。……今後の事は縛られている間にでも考えてもらおう」
サヨコがそう言うと別方面で一般人を縄で縛り直してきたシエルーシャが現れる。
「そっちはどう?」
「大体終わった。残りは引き継いでもらっていいだろうか。別用がある」
「分かった、任せて」
そう言い残しサヨコは去り、痛みで動けない一般人たちをシエルーシャは縄で縛っていく。
「我々に虜囚の辱めを与えるなど……鬼や畜生の類が……!」
「言いたければ言っていればいいよ。それくらい言う権利はそっちにあるしね」
淡々と縛り上げながらもシエルーシャは返す。それでも何か思うことはあったのか、身柄を安全な所へ運びながら言う。
「だからって私達は止まらない。復讐者だからね」
「復讐者……だと……!? 何を言っている!?」
「先に仕掛けてきて、鬼畜にも劣る所業をやらかしたのは冥海機だから。……ああ、別に信じろという話じゃないよ? そっちが「なんでこんな事を」って目をしてたから言った、ただそれだけ。……あ、舌噛まれても困るから猿轡はさせてもらうね」
それ以上の問答は無用と彼女は男の口を封じる。彼と同じように一般人の全てを縛り上げて触手との戦いに巻き込まれないような建物に避難させるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
ラキア・ムーン
一般人の制圧は……ふむ、任せてしまおう
私は念の為の仕込み作業をしておくとしようか
使う事になるかどうかは分からんが、備えておくに越したことは無いな
海岸の地形を確認し、なるべく見通しが悪そうな所を探し選んで作業を行っていこう
セルフクラフトを4つ組み合わせ、2m先×2mの壁を作成海側から来る敵が此方をすぐには捕捉出来ないようにしよう
利用できる木などがあれば、鏡を設置
角度を調整しカモフラージュも施し海側からは見えづらくしつつ、壁から顔を出さなくても敵が来たことくらいは分かるようにしておこう
時間の許す限り、こういうポイントをいくつか作っておいて何処から敵が来ても対応できるようにしよう
それに敵も調べるポイントが増えれば、慎重にならざるを得ないだろうしな
先に此方が敵を捕捉することが出来れば、それだけで打てる手が変わってくる
小さな事だが、攻撃の始まりは敵影を認識する事が起点となる以上チャンスは多い程良いだろう
まあ、これを使うような状況にならないのが一番だが
こればかりは分からんしな
アドリブ等歓迎
●
「……あちらは随分と派手にやっているようだな」
ディアボロスと一般兵達が衝突していると思わしき音がラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)の元にまで届く。銃声だけではく爆発音まで届いている、もっともそれがディアボロスを害する事などはないだろうが。ともかく今は来たるべき戦いのための仕込み彼女は続ける。
(「念の為、と言った所だが……」)
断片の王、超大和との戦いには多くのジェネラル級もやってくるだろう。その全てを別作戦で惹き付けられるという事になるかどうかは未知数だ。もしその場合文字通り水際での戦いとなる、敵にとってはまさに背水の陣だ。
「備えておくことに越したことはないな」
海側から見て見通しの悪い地形を伸ばすように【セルフクラフト】で生成したコンクリートブロックを置き。更に偽装の為の土や草木での汚しも忘れない。
「あとは確認用の鏡を設置しよう」
敵から見てある程度の防衛設備が整っている所に近づくのはそれだけでプレッシャーになる。一見してそこにどれほどの敵がいるか分からない、というのは相手に二の足を踏ませる効果があるからだ。ディアボロスは時先案内人からの情報で概ねその時点で一番有利に戦える状況を知っているので、この様な事は無いが相手からすると厄介極まりないだろう。
(「……現地でもこちらが先に敵を察知できればそれだけで打てる手も変わってくる」)
思えばこの冥海機ヤ・ウマトでの戦いは何も無い洋上戦か、基地の攻略戦ばかりである。このように迎え打てる環境というのは余り無く、その分だけ有利を取れる数少ない機会である。
「まあ、これを使うような状況にならないのが一番だが……こればかりは分からんしな」
他方では吸血ロマノフ王朝との決戦間近でディアボロスの数もパラドクストレインもそちらに割かれている。使う可能性は高いだろう。ただ波は穏やかににさざめく、嵐の前の静けさを示すように。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【セルフクラフト】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
ラキア・ムーン
【NSS】で連携
撤退されないように注意しながらダメージを重ねて削っていこう
さて、準備は出来たな
撃破を狙ってはいくが、何はともあれまずはダメージを重ねなければ……な
やるぞ、タイミングを合わせろ
《RE》Incarnationを構え巨大触手の周囲を駆ける
敵の巨体その質量自体にも注意し、可動範囲の確認は忘れずに行おう
動きをよく観察し、行動を予測しながら攻撃のタイミングを図る
動きに巻き込まれないように位置取りを注意して戦闘していこう
衝撃波で此方を吹き飛ばそうとしてきたら、防御姿勢を取りつつタイミングを合わせてバックステップ
多少飛ばされるのは割り切り、着地をきっちりとこなし態勢の立て直しを重視しよう
槍に魔力を込める
攻撃タイミングを合わせてそれぞれ別方向から同一座標地点を狙い攻撃を放つ
【Call:Flame_Canon】起動
魔力を高め、燃え上がらせた炎を槍先より放つ
耐久力が高いなら、削りの段階とは言え半端な攻撃は出来んな
触手の芯を狙い、しっかりとダメージを重ねていこう
アドリブ連携等歓迎
フィーア・オルリア
うーん、程々に見慣れてきた感ある
見慣れてくると、可愛く……は見えないかな流石に
それじゃどんどん削ってこー
【NSS】
攻撃を集中しつつ、撤退されない程度にダメージを与えよう
塩梅には注意注意
触手の動きに巻き込まれないよう、ちょっと距離を置いて攻撃タイミングを図ろう
フライトドローンを事前に展開しておいて、衝撃波で吹き飛ばされた時に近場のを操作
ドローンに掴まって遠くまで飛ばされないように注意
ふふん、ドローン使ってると何かこう最先端っぽくない?
そうでもないかー…
攻撃座標合わせヨシ
攻撃タイミング合わせヨシ
ご安全に!じゃなくて、攻撃準備オッケー
ノーパソくん、戦技003実行
複数方位からの同時集中攻撃で何かこう…良い感じに!
風槍を生成してチャージ状態からタイミングを合わせて発射
集中攻撃で削っていこー
ううん、ここまで巨大だと戦場の様子なんて分からなさそうだけど
なんか何処かにセンサーでも付いてるのかな?
不思議な感
でも攻撃パラドクスは使ってこないって事は、こっちが見えてはないのかも?
まあ大きさは正義だしね
秋風・稲穂
【NSS】
さて、少し出遅れたかな
けど間に合ったね
呼ばれて飛び出て何とやら
スポット参戦の助太刀キャラ参上
Burn the darkとL・デルフェスを抜刀
巨大触手の動きを観察しながら、距離を詰めていこう
未来予測で触手の動きを観測
こっちの移動先の参考にしていこう
衝撃波で吹き飛ばされたら、展開しているフライトドローンを使わせて貰おう
此方に寄せて空中の足場にして、また即座に距離を詰める
タイミングを合わせ、仲間と別方向から同時にそして同じ場所をねらって攻撃しよう
天雷覇断発動
拡張した雷の刃を剣に乗せ、【斬撃】を放つ
2剣重ね、収束させて横薙ぎに振り抜く
多包囲からの同時攻撃で触手の動きを牽制
衝撃波は全方位ではあるだろうけど、触手本体は1本
本体もどこからの攻撃を優先するべきか、多少は迷えばそれだけこっちも動きやすくなるでしょ
仲間との動きを連携し一カ所に集わないように注意
常時動き続け、触手を牽制し続けよう
これを倒せれば、少しは楽になる…かな
やるだけやってみよう
アドリブ等歓迎
●
その触手はこのミッドウェー鎮守府での活動をしている間でも嫌が応にも目に入っていた。ジェネラル級巨獣並のサイズというのは、例えばその背の上で複数の戦場が同時に行われるような、山と呼べるクラスのものだ。
「準備はできたが……やはり大きいな。近づいているはずなのに遠近感が狂う」
ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)が迎撃設備の造営を行っている間もその存在は知覚していた。仲間たち【NSS】のメンバーと共に近づけば近づくほどにその大きさが分かってくる。
「でも程々に見慣れてきた感はある」
「大きさにも慣れてきたって事?」
フィーア・オルリア(大流行・g05428)は既に何本もの巨大触手への攻撃に立ち会っている。その彼女に秋風・稲穂(剣鬼・g05426)はその言葉の意味を問う。
「いや、そういうのもあるけど……見た目? 見慣れてくると可愛く……」
「本音は?」
「流石に言い過ぎた、そうは見えない」
蛸の足に黒い砲塔がいくつも付いて蠢いているものに対し、可愛いという印象を抱くのは剛の者だろう。
「楽しいおしゃべりの時間は終わりのようだ、来るぞ」
先頭を行くラキアがフィーアとオルリアに声をかける。すると存外に速い速度で触手がぐるりと動き、彼女たちがいた場所を薙ぎ払う。
「おっと、ここからが本番だね。私はこれと初めて戦うんだけど気をつけることはある?」
浮かべられたフライトドローンの上に飛び乗った稲穂が、巨大触手と交戦経験のある二人に問いかける。
「基本的にはディアボロスを通さないような動きをしてくる」
「あ、大砲とか撃ってこないよ、そんなに精密制御はされてないんじゃないかな」
やはり巨大触手の攻撃をかわしていたラキアとフィーアが返す。あくまで自身のもとにまでディアボロスを近づけさせないための自律行動なのだろう。流石に無視して通り過ぎようとすれば、背後から思い切りぶっ叩かれるだろうが。
「ところでこういう風にドローン使ってると、何かこう最先端っぽくない?」
フライトドローンの上でノーパソくんを開き戦技003のコマンドを走らせるフィーア。
「刻逆以降皆使っているだろう、私達の戦いが始まって何年使っていると思う。……タイミングは揃えるぞ。私に合わせろ」
地上にいたラキアが槍に魔力を込めつつ返す。この巨大触手は超大和と共にいれば可動域や速度からして大きな脅威ではあるのだろうが、今はそこまでではない。ここで撃破できれば、超大和を打ち取るのに大きな助けになるだろう。
「何はともあれまずはダメージを課さなければな。稲穂はどうだ」
「大丈夫、普通に行けるよ」
「こっちも攻撃座標合わせヨシッ! 攻撃タイミング合わせヨシッ! ご安全に! じゃなくて、攻撃準備オッケー!」
一斉攻撃の準備が整っているかを問われた稲穂は、対象的な二振りの剣を既に両手に構えている。余りにも敵が巨体であるが故に、別方向からというのは中々捉えづらい概念ではあるが、やるだけやるべきだろう。
「では行くぞ、敵の砲塔部分ではなく触手部分を狙え! 極炎術式、展開!」
ラキアの魔力が込められた槍はそのまま砲塔となり、圧縮された炎が打ち出され巨大触手の触手部分を焦がす。しかしそのままではただ表面を焼くだけだ。
「ノーパソくん、戦技003実行! ……何か、こういい感じに!」
やたらファジーな入力をされたフィーアの端末が、ユーザーの意図を汲んで風槍を炎が衝突する部分へと注ぎ込まれる。炎と風に見舞われた触手はそれ以上の攻撃をさせまいと自身を揺らそうとする。だがそれよりも先にタイミングを合わせていた稲穂が接敵する。
「天雷一閃、我は世界を断ち斬る者也!」
炎と風に雷まで加わり触手の厚い表皮を貫いて攻撃が奥にまで届く、【NSS】は更に一押しをせんと攻撃に力を込めようとするが、しかし巨大触手はダメージをものともせず盛大に自身を振り回し、強制的に彼女らの攻撃を中断させる。
「……流石に簡単にはいかないか」
吹き飛ばされながらも態勢を立て直したラキアは改めて触手を見上げる。手応えはあったはずだが、巨大触手はまだまだ健在だ。
「これを倒せれば楽にはなりそうだね……」
稲穂もまた立ち上がる、本体の指示を受けていないようにみえる巨大触手だが、その上でこの強さである。撃破できればそれだけ超大和の撃破に近づくだろう。
「ううん、ここまで巨大だと戦場の様子なんて分からなさそうだけど、なんか何処かにセンサーでも付いてるのかな? 不思議な感」
フィーアの疑問は尤もではあるが、そういうものであると考えた方が楽ではあろう。少なくとも感覚器の付いているか怪しいクロノヴェーダもいないことはもないし。
「まあ大きさは正義ってことでいいか」
態勢を立て直す【NSS】メンバー。彼女らを率いるラキアはもう一度武器を構える。
「まだ行けるな? もう少し削るぞ」
「あとはやるだけやってみよう」
かくて彼女らは再度攻撃を仕掛ける、巨大な敵の巨大な一部。それはまだまだ朽ちそうにない。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【水面走行】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
月鏡・サヨコ
【連合艦隊】
各員の奮闘により、超大和の触手は順調に数を減らしつつある
だけど、「この調子で」と慢心はせず細心の注意を払おう
能動性に乏しいとはいえジェネラル級に迫る存在
慣れてしまっていい相手ではないと心得るべきだ
「敵が撤退を決断するまでの削り役」を担当
触手の全体像を見通しやすい遠距離から、先発が装甲を削った箇所を狙い、最後の総攻撃で突破口となる傷を広げる
――『全砲門解放・火弾驟雨』
≪巡洋戦艦海戦装『黒姫』≫に備わった砲門全ての狙いを一点に集中
徹甲弾を繰り返し撃ち込んで重厚な外皮を食い破っていこう
敵が放つ衝撃波に対しては、咄嗟に半身に構え海戦装側面の≪海戦装用増設防盾≫で防御
触手の動きにも気を付け脚や武器を巻き込まれないように
【ダメージアップ】を積み重ねつつ決定打を仕掛けに行く時までの攻防を耐えよう
シルと同様に引き戻しの兆候にはよく注意して、気付いたら即【パラドクス通信】で伝達
総攻撃の手始めにダメ押しの火弾驟雨を放ち、傷を抉って後続に託す
……焼き尽くせ。海に彷徨う戦争の亡霊を、一欠片も残さず!
シル・ウィンディア
【連合艦隊】
超大和の海戦装の脚もあと少し…。
ここまで来たら、全部砕いて見せるよっ!
みんな、もう一息、がんばろっ!!
パラドクス通信はオンにして、情報共有を取りやすい状態にするよ。
使えない場合は、大声張り上げてでも伝えるっ!
わたしは後方で砲撃体勢をとるよ。
しっかり足に地をつけての攻撃重視。
そして、前に出る人や決め手を行う人たちへの援護を重視だね。
喰らいつく間では、全力の砲撃での援護だね。
使うパラドクスは七芒星精霊収束砲!
さぁ、これで道を切り開くよっ!!
敵反撃に対しては、がんばって踏ん張って衝撃波に備えるよ。
吹き飛ばされても、出来るだけ素早く戦線に戻るね。
さすがに痛いけど…。でも、それだけダメージを与えているってことだしね。
これくらいはへっちゃらっ!!
後方から敵の挙動には注意して観察。
今までと行動が変わったらみんなへ情報を伝達。
動きが変わったよっ!
逃げるか暴れるかすると思うから、総攻撃用意っ!
総攻撃時も援護で全力の七芒星精霊収束砲!
さぁ、わたしの全力全開、遠慮せずもってけーっ!
後は任せるよ!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
【連合艦隊】
行こう、仲間達とともに
この道を、超大和まで切り拓く
ああ、一手ずつ全力で積み上げていこう!
パラドクス通信を共有し、声を掛け合い密に連携
俺はまほろばさん、シルさんと共に援護役
仲間の陣の後衛に、援護役の二人と一定の間隔を保って布陣し視野を確保
援護射撃を行い、接近する味方の道を切り拓く
戦況と触手の動きを観察しつつ把握
触手の動きを縫い留めるように、両手の銃でPD攻撃
接近する者への攻撃や反撃のために動き出す、うねりを看破し
跳弾させ、方々から襲う弾丸で触手を縫い留め
防御を貫くように一点に集約させよう
ダメージアップで損傷を重ねつつ、攻め役に繋ごう
触手の攻撃や撤退の兆し、装甲の脆くなった場所等、気づきは共有
後衛側で吹き飛ばされた味方がいれば戦線復帰をフォロー
援護の手は止めない
反撃の衝撃波は、腕のタワーシールドを構えて防ぎ、重みを受け流すようにして体勢を維持
触手が引き戻される兆候は全員で共有しタイミング合わせ
仲間と同じ個所を狙い一斉攻撃
全弾連射で攻撃を叩き込む
さあ、蛸足を削ぎ落とし、焼き尽くせ!
三間・勲
【連合艦隊】
(アドリブ歓迎)
皆さんのこれまでの努力が無ければこの景色を見る事すら叶いませんでした
一人一人の全力をぶつければ、きっとこの困難も越えられるはずです!
触手にトドメを加える役割の味方がより効果的な攻撃を与えられるように、僕は月鏡さんやメリトモナカアイスさんと共に削り役として触手を弱らせていきます
後方からの援護を受けながら積極的に前へ
【パラドクス通信】をお借りして、近い位置から見て分かる変化や傷の度合いを確認して周囲に報告します
周囲との連携で間合いと隙を見つつ、味方の攻撃までの導線を意識して目標を定め
【命中アップ】を乗せたパラドクスの毒で攻撃して着実にダメージを重ねましょう
反撃や衝撃波を受ける際は「氷盾」で身を守りつつ
姿勢を低くする事で吹き飛ばしの影響を少しでも減らすように努めます
自分の目で見た情報や味方の報告をもとに、触手に撤退される前に攻撃を合わせて
傷口や弱った箇所に更に攻撃を加え、皆さんと一気に押し込んで触手の撃破を狙っていきます
ヴェルチ・アリ
【連合艦隊】
…でかいな。ならばこそ、ぶった斬り甲斐があるってものでもあるけどさ。
まぁ、どうせ俺にやれることといったら、焼き尽くし、燃やし熔かすしかないわけで。そんな俺には、丁度いいか。
全種火炎制御システム、解除。手足にある黒と灰のミサンガが、それで壊れる。こっから先は最大火力で燃やし尽くすだけだ。
【パラドクス通信】を使い、味方との連携を第一に。
【火炎使い】と【両断】を使い、灼熱をもって、対象を破壊する。
シエル(g01847)と共に最後の総攻撃における火力を引き受ける。その為にも、常に情報共有をしながら待機。可能なら、触手の動きや狙いが見えたら、それを味方に共有して情報だけでも援護しておきたい。
合図があれば、Galantyne00を構え一気に動く。
役割とは言え、待つしかなかったこの燻る感情を。この海に眠るという、凄まじい戦争の亡霊を。
全て燃やし尽くし、焼き熔かす!
シエルと同時に弱った個所へ、叩き込む!余計な事をされる前に、高火力で押し切る!
灼熱をもって灰燼と化せ!
アドリブ、絡みを歓迎します
シエルシーシャ・クリスタ
【連合艦隊】
アドリブ・連携歓迎だよ
近くで見ると尚更大きく見えるね。でも気圧されてる暇はないか。
今回の私とヴェルチの役割は、皆の攻撃で逃げ腰になった触手を、逃がさず一気に仕留めるトドメ役。
少しだけささくれ立った気持ちの分も上乗せしてぶつけちゃおう。大体全部断片の王が悪い。
鬼神変で腕を異形化させ、両手持ちの大戦斧『喪斧イクシア』を準備。
この巨大さ相手にはちょっと頼りないかもだけど、残留効果もたっぷり積み上げた。
大丈夫。いける。
敵をよく見て、妙な動きや撤退の兆候、弱った箇所を見逃さないように。
【パラドクス通信】で情報を共有。
機が訪れたら一気にダッシュ、その勢いも乗せて思いきり叩きこもう。
ヴェルチと呼吸を合わせ、互いの最大の斬撃を、傷口目掛けて同時にね。
切断面積が最大になるように。叶うなら切断できるように。
反撃の衝撃波は打ちこんだ斧をアンカーに無理やり耐え、即座に別の武器を組み上げて叩き込みたい。
耐えるのが無理そうなら後ろに跳んで軽減しよう。
超大和が何企んでるかは知らないけど。
これで、また一本!
クィト・メリトモナカアイス
【連合艦隊】
んむ。触手の一本とはいえ断片の王。
油断はできぬし、しもしない。
ただそれでも。我らならやれるし、今日も勝って帰る。
連合艦隊、出撃ー!
サヨコ・勲と一緒に我は触手の装甲を削る役。
もちろん。だからと言って手は抜かぬ。浮遊球形ガジェット「モナカ」たちはお休みモードで近接戦闘に全力を注ぐ「震わすは鬣なき獣」。
援護役の砲撃までは待機し、援護役の攻撃で切り開いた道を辿り、触手へと一気に接近。援護役の砲撃で装甲が削れた箇所に集中攻撃を叩き込み、装甲に更なるダメージを与えよう。
黄金猫拳打棒を思いっきり振りかぶって渾身の一撃。どっせーい。
一撃だけではなく、何度も何度も攻撃を重ねて装甲を叩き割ろう。衝撃波を放たれても踏ん張り、ふっとばされずにダメージを積み上げ、後続のために【ダメージアップ】も重ねる。
んむぐ、なんのまだまだ。
装甲が削れた敵が撤退の素振りを見せたらすぐに【パラドクス通信】で共有。そこからの総攻撃でさらに装甲を叩き潰そう。
んむ!後は任せた、焼き尽くせー。
麗・まほろば
【連合艦隊】
主砲よし! 副砲よし!
体に異常なし!
仲間、ともにあり!
まだまほろばは戦える!
さぁさぁ超大和……の艤装の攻略の時間だ!
ここまで積み上げてきたものを、ここでまほろばたちが崩すわけには行かない!
九仞の功、一簣に虧くってやつさ!
最後まで油断せずに行くぞお!
【超々々々弩級戦艦級海戦装『紀伊』】と仮想接続!
【51センチまほろば砲】装填用意!
まはろばは、前を行くみんなのためを送り届けるために援護射撃をするよ!
超々々々弩級戦艦は海に立ってこそ、ばっちりとフォローしきってみせるんだから! だって超々々々弩級戦艦だもんね!
【パラドクス通信】を拝借して仲間との連携と密に
集まりすぎて狙い撃ちとならないようにエドヴァさんとシルさんからは一定の間隔を保ちながら、隙を作らせるように全門斉射で牽制するよ!
思った通りの行動は極力させてあげない、そうやって仲間を襲おうとするのを阻止するんだ!
反撃には【15.5センチまほろば砲】を盾にして直撃をさけるよ!
逃げられる前にタイミングをあわせて一斉射だ!
触手置いてけー!
●
冥海機ヤ・ウマトの断片の王『超大和』。その一部と思われる触手は遠巻きにしても山のようだ。ジェネラル級巨獣クラスのそれを複数本持っているというのが超大和の単体戦闘力としての特殊性なのかもしれない。
「だがそれを防衛のために単体で置かなければならない、と。そこに付け入る隙がある」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)がその威容を見るのは何回目だろうか。【連合艦隊】、チーム名としては余りにも最終人類史らしい史実を踏まえたその有志の部隊はこれまで幾本もの巨大触手を断ち切ってきた。
「……でかいな」
この作戦に初参加のヴェルチ・アリ(GE-07・SOL01847・g03614)は、その余りの大きさを目にしてそう口からこぼした。確かに大きさはジェネラル級巨獣クラスだが、あくまでこれは敵の一部である。目も口もないただ大きいだけの敵と考えると、それくらいの表現が最初に来るのだろう。
「何度見ても戦う時には尚更大きく見えるね。……気圧されてはいないよね」
そんな彼に同じ役割を……逃げようとする触手に止めを刺す班のシエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)が声をかける。無論近づけば余り積極的ではないものの攻撃はしてくるし、それに合わせての反撃も必要となる為、完全に機を窺うだけというわけでも無いのだが。
「そんな事はない。むしろぶった斬り甲斐があるってものさ」
「んむ。触手の一本とはいえ断片の王。油断はできぬし、すべきでない」
黄金猫拳打棒の石突で地面を打ち、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)が頷く。これまで【連合艦隊】にて何度も巨大触手を叩き伏せてきた少女は言う。今日は『モナカ』達は休ませて手にしたその武器で殴りつける気概らしい。
「ただそれでも。我らならやれるし、今日も勝って帰る」
自分達の手でそれを為してきた自負が彼女にそう言わせる。彼女だけでなく【連合艦隊】の参加者は概ね同じ感情を抱いているだろう。
「皆さんのこれまでの努力が無ければこの景色を見る事すら叶いませんでした。一人一人の全力をぶつければ、きっとこの困難も越えられるはずです」
三間・勲(漁火・g10186)は言う。そもそもここで個別に超大和の巨大触手を冥海機に邪魔されずに撃破する機会を得られている事自体が、これまでのディアボロスの活動の結果なのである。オーストラリア大陸を一片たりとも渡さず、情報収集や敵の各作戦を妨害し、足となる艦艇を建造し、各地の鎮守府や基地を潰し、複数の大海戦で敵を撃滅する。それらの集大成が今ここでありこの巨大触手すらも道を邪魔する障害にすぎない。
「超大和の海戦装の脚もあと少し……。ここまで来たら、全部砕いて見せるよっ!」
シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)の言う通り、超大和の巨大触手はその半分以上が撃破済みだ。ならば彼女のように勢いを駆ってと行きたい所だが、そこは冷静に月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が指摘する。
「各員の奮闘により、超大和の触手は順調に数を減らしつつある。だけど、『この調子で』と慢心はせず細心の注意を払おう。能動性に乏しいとはいえジェネラル級に迫る存在。慣れてしまっていい相手ではないと心得るべきだ」
彼女の言う通りその巨大さ強大さ自体が警戒すべき対象であるのも確かだ。前線で削り役に徹している他班からの戦闘音を聞く限り、決して容易い相手ではないと考えられる。ジェネラル級と戦うよりは楽と言った所だろう。
「まあまあ。言ってる事は正しい。でも士気が上がっているのも良い事さ!」
麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)は腰に両手を当て胸を張り言う。
「頭は冷たく心は熱く、というやつだな」
このメンバーの中で随一の年長者が一言で説明する。彼自身そういう場に多く立ち会ってきたという経験もあるのだろう。そして先陣を切った者達が撤退を始めており、合わせて【連合艦隊】も動き出す。
「行こう。この道を、超大和まで切り拓く!」
「連合艦隊、出撃ー!」
●
「まずは敵の装甲を削り取ります! 前衛、前へ!」
指揮官たる勲と共に逆説連鎖戦の有効範囲に積極的に踏み込むのはサヨコとクィト。まずはその巨大な敵の、先陣達が作り上げた敵の傷の辺りに勲が毒ガスを作り出し仲間たちの命中を援護するように動く。この様な戦いではどの残留効果を積んでいくか、というのが重要になってくる。
「インビジブルメナスの発動を確認! 行って下さい!」
パラドクス通信にて複数範囲にバラけていたメンバーに彼は連絡を送る。それに応えてサヨコがその場から装備している≪巡洋戦艦海戦装『黒姫』≫に備わった全ての火器を毒ガスが撒かれた付近へ向ける。
「砲戦用意! 撃て!」
巨大な触手に向かい横向きの黒い雨が放たれる。しかし本来なら空を埋め尽くすように思える相当量の砲撃だが、敵の余りの大きさにより安宿のシャワー程度にしか見えない。されどそれでも砲弾は敵の表皮に命中し激しく爆ぜる。
「前衛班! 触手が動くよ!」
通信機を通して別方向から巨大触手の動きを見ていた援護班のシルからの連絡が入る。攻撃している以上反撃は必定。ただ敵の巨体さと攻撃手段から動きを悟るのは容易い。それに対応できるかどうかはまた別問題の話だが。
「こちらからも仕掛けるが、おそらくは止まらない。なんとか耐えてくれ」
エトヴァからの身も蓋もない呼びかけ、だが事実だろう。援護班のシルから魔力砲撃、エトヴァから無数の白銀の跳弾が放たれ巨大触手の気を引く。それに加わるのはまほろばの誇る【超々々々弩級戦艦級海戦装『紀伊』】とそれに載せられている【51センチまほろば砲】だ。
「さぁさぁ超大和……の艤装の攻略の時間だ! ここまで積み上げてきたものを、ここでまほろばたちが崩すわけには行かない!」
照準を火線が集中する場所に合わせて彼女は腕を伸ばす。
「九仞の功、一簣に虧くってやつさ! 最後まで油断せずに行くぞお! 装填用意!」
彼女が口にするとともに砲塔の根本から重い装填音が響く。準備が出来たのを理解した彼女は吠える。
「この海に立ちし同志たちよ! 強大な敵に抗がわんとする勇者たちよ! この掲げる吾妻の旗を標しに、私と伴に祖国を護らんぞ!! ……ってー!」
彼女のそれよりも大きい、もはや衝撃波と言った方が相応しい砲の咆哮が鳴り響き天を裂くような巨大な砲弾が飛来し巨大触手の側面に衝突し大きく揺らがせる。
「おおー」
それを真下で見ていたクィトが感嘆の声を上げる。頭上を中心に繰り返される激しい攻撃とそれに対する反撃。彼らの身を呈しての援護に応えるために彼女は巨大触手の元にまで駆ける。その姿は狩りを行う雌ライオンの姿をも想像させる。
「よっと」
彼女は巨大触手の砲塔部分を駆け上り、最も敵が傷を受けている場所へするすると近づいていく。そして手にした武器を思い切りその場所へと振り下ろす。
「どっせーい」
気が抜けた掛け声とは裏腹に激しい衝撃波が巨大触手を震わせる。終始優勢に見える現状だが、しかしこれに不安を覚える者達がいた。
「……このままだとアレを倒しきれない」
トドメ役のシエルーシャが呟いた。彼女に対しヴェルチも不精不精に頷く。
「そうだな、あいつを焼き尽くすためには『俺達の力だけじゃ足りない』。逃げる瞬間に全員で殴る必要がある」
「けど、優勢に見えて反撃のダメージも溜まってる。最後の攻撃の時に何人か戦闘不能になってる可能性がある。巨大触手の自分からの攻撃の機会は多くないけど、当たりどころが悪ければ数人持っていかれる」
基本的に同程度の力量のディアボロスの攻撃力は大体同じ程度だ。敵が強大であればあるほど、個々人のディアボロスの攻撃力の差は誤差に近づく。タイミングが来たら攻撃する、というのは聞こえが良いが、攻撃の機会を見過ごすという事でもある。そしてその分だけ攻撃回数の多い者が反撃の負担を多く受ける。
「連絡しよう。『俺達も攻撃に加わる』と」
「そうだね、そちらの方が勝率が高い」
他の仲間の負担を減らすべく、そしてそれが勝利に繋がると判断し彼らも攻撃に加わりパラドクスを放ち始める。しかしそこまでの作戦の不備が、そのままディアボロス達に大きな痛手を与える事になる。
「……! 巨大触手が自分から後ろに沿った!?」
「衝撃波、来るよ!」
近くで敵の姿を見ていた勲の耳元にシルからの警告が届く、彼だけではなく巨大触手を囲んでいたディアボロス全員の耳にも届いた。そしてそれを掻き消すような轟音が辺り一帯に響き渡った。
●
戦場に静寂が満ちた。先程まであれほど激しい音が響いていたのに、それが幻のように消えてしまった。巨大触手が羽虫を払う牛の尾のように自身を振るえばこうもなる、という証左なのだろう。
「く……!」
その衝撃の中からいち早く立ち上がったのはそもそもダメージを余り受けてはいないヴェルチとシエルーシャだった。立ち上がる体力さえ残っていれば攻撃自体に支障はないのがディアボロスだ。未だ逃げない巨大触手を前にして積極的に攻撃を仕掛けていた仲間たちの安否を通信機越しにシエルーシャ問いかけた。
「皆、無事?」
送信してからの一拍の沈黙。そして。
「主砲よし! 副砲よし! 体に異常なし! 仲間、ともにあり!」
帰ってきたのは健剛なまほろばの返信とそれに続くシルとエトヴァの声だった。
「さすがに痛いけど……、でもそれだけダメージを与えているって事だよね。これくらいはへっちゃら!!」
「損害はそれなりの傷と……盾が破壊された。後で新調しないとな」
「……というわけでまだまほろば達は戦える!」
一方巨大触手側を見ていたヴェルチの方も、粉塵舞う中で立ち上がる姿を確認した。その体躯と得物から見る限りクィトだろう。
「んむぐ、なんのまだまだ」
間近にいて最も大きなダメージを受けていたように思えるがテンションは変わらぬままいつもの調子の呟きがスピーカーから響く。続いてサヨコと勲からも連絡が入る。
「こちら前衛班。大きな被害は受けたが戦闘継続は可能だ」
「受動的に守りの動きを見せた触手が、能動的に攻撃をしてきた。と言うことはそれだけ無視できない傷を負っていると言う事でしょう。つまり今が最大のチャンスです!」
勲がそう断言する。巨大触手は傷を負いながらもまだ逃げない、ディアボロスも傷を負いながらもまだ戦える。つまり、次の攻撃こそがこの戦いの結末を決める最後の攻撃となる。勲はそう伝えたあと、役目を終えた氷の盾を捨て軍刀を引き抜く。
「目標巨大触手! ここで総攻撃を掛け一気に撃破を狙います! 攻めましょう!」
【連合艦隊】の戦いが始まった時と同じように勲が巨大触手に毒ガスを浴びせる。そしてそれに呼応するように総員が一斉に攻撃を仕掛ける。
「六芒星に集いし六界の精霊達よ、過去と未来を繋ぎし時の力よ……。七芒星に集いて虹の輝きとなり、すべてを撃ち抜き道を切り開く光となれっ!!」
六種の精霊と時の力を借りたシルが紡いだ魔力の奔流が巨大触手と衝突し、周囲に激しいエネルギーの火花が散らばる。彼女の砲撃に押されるように巨大触手はジリジリと下がろうとするが、そちら側にはまほろばが回り込み自慢の巨砲を巨大触手へと向けていた。
「おっと! 逃すか! 触手おいてけー!」
進行方向から放たれた巨大な砲弾が、相対速度も加わり激しく巨大触手にめり込んでからこれまで以上に大きく爆ぜる。そしてそれに合わせて巨大触手の上を走っていたクィトが仲間たちの攻撃が届きやすいように、巨大触手を横薙ぎに叩いて倒す。
「んむ! 後は任せた、焼き尽くせー」
彼女は自由落下しながら倒れた巨大触手が起き上がらないように、挟み込むように放たれる火線を見た。
「さあ、蛸足を削ぎ落とせ! そして!」
「焼き尽くせ。海に彷徨う戦争の亡霊を、一欠片も残さず!」
エトヴァの放つ銀弾が跳ね回り囲むように倒れた巨大触手を撃ち、なお起き上がろうとする巨大触手の空側からサヨコの放った砲弾が叩き込まれ幾筋もの黒い煙の塔が立つ。そしてその倒れ伏せる巨大触手の先端部分と向かい合うのはヴェルチとシエルーシャだ。
「全種火炎制御システム、解除」
「『喪斧イクシア』」
ヴェルチの周囲が不意に暗くなり手に炎の刀身が生じるとともに手足に嵌まったミサンガが壊れ、シエルーシャの腕が鬼のそれとなり手にした武器が禍々しい両手斧となる。
「この海に眠るという、凄まじい戦争の亡霊を。全て燃やし尽くし、焼き熔かす! 偽装展開、ガウェインの炎刃! ガラティーンよ、灼熱をもって灰燼と化せ!!」
嘗て倒したドラゴンの聖剣の一振り、その力の欠片を握りしめ巨大触手を左右二つに分かつような炎の斬撃を振り下ろす。勢いを持って放たれたそれは触手の艤装や表皮を焼くが地面にまでは届かない、しかしここにはもう一人いる。
「何を企んでいるかは知らないけど……!」
ヴェルチの作った炎の道を斧の刃を立てたシエルーシャが巨大触手を切り裂きながら突き進む。彼女が一歩進む度に巨大触手の傷は深くなり、炎の道の末端で彼女は斧を翻して根本を立つ。
「これで、また一本!」
彼女の叫びとともに二枚に卸された巨大触手が大きな音を立てて横に転がる。そして先程まであれほど動いていたその巨体はもうピクリともしない。完全に撃破出来たのを確認した【連合艦隊】からそれぞれの声が溢れる。安堵、喜び、そして次の戦い。
「超大和、一体何を企んでるんだろう」
その中で止めの一撃を刺したシエルーシャは呟いた。超大和の『全てがディアボロスにとって最善の結果となったとしても、揺るがぬ大戦略』とは何か。この道の先にいる断片の王と見えればその全容も分かるのだろうか。ディアボロス達はそれでも突き進む、彼らの前にしか切り開くべき道は無いのだから。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【建物復元】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV2が発生!
【腐食】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【水面走行】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV8になった!
【命中アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!