【蹂躙戦記イスカンダル奪還戦】イタリア半島再蹂躙軍

 このシナリオは【蹂躙戦記イスカンダル奪還戦】に関連する特別シナリオです。
 蹂躙戦記イスカンダルのジェネラル級及び、パキスタン、アフガニスタンを強奪しようとしている『蛇亀宇宙リグ・ヴェーダ』、亜人の配下となっている『TOKYOエゼキエル戦争の大天使とアークデーモン』の軍勢に対して、戦闘を仕掛けます。

 この戦闘によって、敵の戦力を削ることが出来ます。
 勝利したシナリオ数に応じて、対応する戦場の敵の数が減少し、戦いを有利に進めることが出来るようになります。

 このシナリオの攻撃対象は、【起源王ロームルス】の軍勢です。
 『起源王ロームルス』は、《七曜の戦》で蹂躙戦記イスカダルが強奪した南イタリア地域で生まれたジェネラル級亜人で、伝説のローマ王の名を名乗り、イタリア半島を蹂躙・強奪し、ローマの王となろうとしています。

「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑯起源王ロームルス」の敵残存率を低下させます。

【蹂躙戦記イスカンダル奪還戦】イタリアを守る時!(作者 baron
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#【蹂躙戦記イスカンダル奪還戦】イタリア半島再蹂躙軍
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#⑯起源王ロームルス


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「いよいよ、イタリア半島の再蹂躙の時が来た」
 イタリア半島を臨む海岸、そこに港湾拠点があった。
 『起源王ロームルス』が軍団を組織し、侵攻軍団を待機させている。
「トロイアホースが到着次第、イタリア半島に向けて進発する」
 ロームルスはその拠点をがら空きにすることに躊躇はなかった。
 もともとここはイタリア攻略のために設けた仮設基地のようなものだ。
 トロイアホースは場所を選ばない兵器でもあり、基地など兵士を養えればどうでも良かったと言える。
「レムスらの無念を晴らす為にも、必ずやローマ帝国を手に入れるのだ! だが、憎きディアボロスは、必ず、この作戦を邪魔しようとする筈。周囲の警戒を厳重にし、ディアボロスに備えねばならぬ」
 それは誰に聞かせるでもない、自らに言い聞かせようとする言葉でもあった。
 新しく生まれた彼が頼むに足る仲間は僅かで、その仲間は既に居ない。
 残りの連中は出し抜き、競争する為の相手でしかなかったからだ。
 そして何より、ロームルスはディアボロスを侮っては居なかった。だからこその決意である。

「イラン高原の決戦および断頭革命グランダルメ奪還戦で、多くのジェネラル級を失った断片の王・イスカンダルは、起死回生の為に、神威断罪ギガントマキアの力を使って、ディアボロスとの決戦を挑もうとしている」
 アウグスト・エステルブリッツ(人間の思想家・g08506)が説明を始めた。
 とはいえ、今回の情報はあまり多くはない。
「なかでも『ゼウスの雷』は、新宿島を破壊するだけの破壊力を持つ為、侮る事は出来ない。たが攻略旅団の方針が功を成したため、蹂躙戦記イスカンダル奪還戦では、融合世界アルタン・ウルクからの侵攻は無い。蛇亀宇宙リグ・ヴェーダも、現在の占領地から動く事は無いようだな。この好機を生かし、蹂躙戦記イスカンダルから、歴史と大地の奪還を行うべきだろう」
 そう言って地図を示し、イタリアに近いとある場所を指さした。
「この場所に『起源王』ロームルスのイタリア侵攻軍団が居る。これを打ち破るのが今回の任務だ」
 その言葉を聞いた時、何人かが拳を握り、あるいは息を吞んだ。
 奪い返したイタリアを再度奪われる訳にはいかない。
 そしてまんまと脱出したロームルスを許すつもりもなかったからだ。

「蹂躙戦記イスカンダルは、隣接するディヴィジョンを滅ぼすごとに、繁殖により戦力を飛躍的に増大させる。状況によっては、アルタン・ウルクを越える脅威となる勢力だろう。だが、連中は消費型の文明であり、手持ちのエネルギーや人口を消費し、奪った力を消耗して強くなるタイプだ。ゼウスの雷をはじめとした、オリンポスの遺物やオリンポスの残滓は、二度は使えない必殺の兵器であるとされる。この機を逃さず、討ち取ってしまうべきだろう」
 アウグストはそう言って、一同が理解するのを待った。
 そして、ディアボロスの瞳は既に燃えている。
「イスカンダルはリグ・ヴェーダとの決戦の為に温存していたようだが、ディアボロスが追い詰めた事で、使用せざるを得なくなったようだ。またとはいえ蹂躙戦記イスカンダルは、現在は劣勢となっているが、亜人の繁殖力を考慮すれば逃すことなど出来ない。勢力を盛り返す危険性は常に残り続ける厄介な敵であり、ここで確実に撃破してしまおう。情けは無用!」
 最後にそう告げると、アウグストは皆の相談を見守るのであった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【ガードアップ】LV1 / 【先行率アップ】LV1 / 【ドレイン】LV1

●マスターより

baron
baronと申します、よろしくお願いしますね。
今回はイスカンダルでのFAになります。

●流れ。
イタリア → オリュンポスと行きたい人への支援みたいな感じで。
とりあえず人数が居れば12日に出発したいと思います。
(10日夜ですが、深夜にUPすることもあったので、念のために書いているだけです)。

①渡海軍団。
重装歩兵ですがクロノヴェーダなので普通に泳げます。
海を渡られると面倒なので、ここで倒してしまいましょう。
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


ワシリーサ・ヴォレシア
アレンジ連携歓迎

心情
亜人たちは正直、大っ嫌いだからね
さっさと退場して貰って人々を開放する為にも頑張って倒させて貰うよ

敵に捕捉され囲まれない様に集団で動く敵が通りにくい〇地形(の利用)を駆け廻り敵集団の脆い箇所を〇陣形に関する〇戦闘知識を基に判断

其処にいる敵に〇臨機応変に状況に合わせた動きをし敵の不意を打つ様に〇フェイントをかけながら肉薄
〇パラドクスで自分の持つ全兵装を叩き込むと同時に離脱し其の後再度肉薄し攻撃、を繰り返し敵を一体ずつ削っていく

貴方達のイタリア侵攻、許す訳にはいかないからね
全力で倒させて貰うよ!

集団で襲い掛かってくるのなら地形を活かして多勢が通りにくい場所を駆け廻り崩れた戦列から漏れ出た一体を確実に削っていく
其れだけの話、かな

もうこれ以上蹂躙させはしない
だから、貴方達も此処で終わりだよ!

未だ未だ、ギリギリまで削っていくから!


アリア・パーハーツ
▼連携アドリブ歓迎

他人様の故郷を利用するの、いい加減止めてもらえないかな
ボク様達にいくら備えようと無駄だって教えてやるのだぜ

亜人共の侵略を二度も許すものか

戦地となる場所を駆け、鋼糸を張り巡らせて【トラップ】を仕込んで行く
集団戦を取るならば散らし孤立させるように
少人数で各個撃破を狙うならば囮となって罠へ誘導しよう

持ち込んだ銃火器は制圧射撃、弾幕、どちらにも使用
味方への援護も兼ねて乱射
敵の位置、味方の戦い方を頭に入れながら中衛の位置を保つ

【トラップ生成】で敵の動きを封じたり見えない刃としても活用
統率された進撃だからこそ一瞬の乱れが命取りとなる

可能な限り一体ずつ確実に仕留めて行くが、作戦の元必要な時に撤退
追っ手の阻害も忘れずに



「他人様の故郷を利用するの、いい加減止めてもらえないかな」
 アリア・パーハーツ(狂騒・g00278)はプンスコであった。
 生れた時代ではないとはいえ、故郷を襲われて嬉しい筈もない。
「協力するよー。亜人たちは正直、大っ嫌いだからね」
「うんうん。ボク様達にいくら備えようと無駄だって教えてやるのだぜ。亜人共の侵略を二度も許すものか」
 ワシリーサ・ヴォレシア(船好き少女・g09690)の言葉を聞いてはヨシヨシしたくなった。
 だがワシリーサは猫ではないので止めておこう。
 これから行くところは猫の通り道なんだけどさ。
「さっさと退場して貰って人々を開放する為にも頑張って倒させて貰うよ! お姉さん! ここは狭い通り道におびき寄せてから戦おうよ!」
 ワシリーサは貴族の家の出なのでちゃんと戦術を組み立てる。
 もちろん逆連鎖戦では攻撃は互いに必中なのであまり意味はない。
 だが、そういった優りさを積んでいけば、戦い易くなるのも確かだった。
「良いね。じゃあボク様が美味しいトッピングを振りかけて進ぜよう。戦い易く成る様に散らしちゃお―ね。どんどん孤立させちゃーおーね」
 その提案を受けてアリアはトラップを付け足す事にした。
 移動しながら少しずつ増やしていき、こちらを追って来ると邪魔な障害物が落ちるように、鋼の糸をし掛けていく。即座に発動する訳ではないが、上手く戦えば二重三重に機能するだろう。こういった罠は片手間だからこそ片手間で排除されてしまうのだが、複数用意しておけば問題ないからだ。

 やがて二人は敵を隘路におびき出した。
 何の事はない、敵はディアボロスを倒そうとするし、女二人とあっては追い掛けもしよう。
『居たぞ! 出来たら捕らえろ!』
『出来たらな!』
 敵は盾を構えて隘路へと投入し、逃がさないようにパラドクスを使った。
 すると道端一帯に敵が増えて、陣形を築いて迫って来るのだ。
 これではその道を逆行にて逃げるのは無理だろう。
「貴方達のイタリア侵攻、許す訳にはいかないからね。全力で倒させて貰うよ!」
 ワシリーサは霧を振りまきながら敵の元に飛び込んだ。
 そして血を固めて海戦装に添えつけた武装とすると、ファランクスを組んだ敵に挑み掛かる。
『やれる物ならやってみろ!』
「もうこれ以上蹂躙させはしない。だから、貴方達も此処で終わりだよ!」
 ワシリーサは決して強烈な罠の中に敵を絡めようと思ったのではない。
 囲まれないようにするため、あるいは目の前に居る敵を少しずつ倒すためだ。
 タイミングを合わせて突撃し、隘路ゆえに陣形を汲みきれない場所を見抜いて攻撃する!
『非力だな! 進め進め!』
 これに対して敵は被害など気にせずに進み続けるという暴挙に出た。
 たくさん存在しているというのはそれだけで武器なのだろう。
 ワシリーサの攻撃にビクともすることなく、一撃離脱を掛けようとするワシリーサを捕まえようとした。
「そうはさせないっての! 今のうちに下がって下がってー」
「ありがと、お姉さん!」
 アリアは鋼の糸で動きを止めている敵を狙った。
 動きが鈍っているなら戦い易い。
 約束組手で『こうなる、この後はこう動く』というのを予想して銃を放つ。
 そして防御のために動きを止めた所を、大物の銃を取り出してぶっ放したのだ!
「Addio」
 先ほどまでピストルを使って牽制していたアリアは、盛大に軽機関銃で掃射した。
 サブマシンガンといえば軽快なイメージがあるけど、軽機関銃といえばメカメカしい気がするよね。右の頬を銃弾が貫いたら、左の頬も貫いてやらあと遠慮なく制圧射撃を敢行したのである。
「統率された進撃だからこそ一瞬の乱れが命取りとなるってね。ここは地獄の一丁目、ゲヘナでございまーす!」
 敵は隘路を進んでいるので回避どころか、掃射攻撃から逃れる事など不可能だ。
 屠殺場に飛び込む豚さんを狩るくらいのつもりで追い詰めていったのである。
「未だ未だ、ギリギリまで削っていくから!」
「よゆーしてるじゃん? でも、ヤバくなったらトンズラこくからね!」
 こうしてワシリーサとアリアはその狭い場所を利用し、力を合わせて一体ずつ排除。適当なタイミングで撤退したのである。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【神速反応】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

七曜の戦、南イタリアの地を亜人達に奪われた日を、俺は忘れない
今が奪還の時

最終人類史、上書きされたグランダルメ、イスカンダル……
いずれのローマも知っている
そこに暮らす人々も……
何一つ、もう、蹂躙などさせはしない

PD通信を展開し、可能なら仲間と連携
迷彩コートを纏い、地形の色や物陰を利用し潜みつつ
可能なら双眼鏡で周囲を偵察し、敵方の状況を把握
分断しやすいか、狙いやすい部隊を見定める
PD通信でタイミング合わせ一気に攻め込もう

味方と死角を護りあうように立ち回り
戦況を観察し、敵の数や動きを把握
Wandervogelを演奏し、PD攻撃
焔よ歌え
踏み躙られた民の悲鳴であり悲哀
その一端でも身に刻め
俺は、奪還の日まで奏で続ける

反撃は魔力障壁で身を護りつつ
長槍の軌道を観察、延長上にタワーシールドを構えて、穂先を受け流す

戦況を常に観察し、把握
狙いを合わせ、一撃で倒せる>消耗した敵の順に狙い、確実に数を削ぎ落し
戦果十分か、深手の者が出る前にPD通信で合図し、全員で撤退
負傷者にはディフェンスを


エイレーネ・エピケフィシア
バーリではレムスが身代わりとなったことでロームルスの生還を許しましたが、此度は逃がしません
イオニア諸島での出撃地点設営が成れば、最早彼への道を阻む将はおらず、こうして配下の兵を削る機会も掴み取ったのですから
この奪還戦を決着の好機としましょう!

盾を並べて居並ぶ敵を『大地の激震』で攻撃します
≪神護の長槍≫の石突きで叩いた所から、地を駆け抜けていく強烈な衝撃
足裏を伝って体内を駆けのぼるそれは、盾を構えて防ぐことは困難なものになるでしょう
仮に防げるとしても下方向を向く必要があり、仲間たちの攻撃に対して隙を晒すはずです
更に敵の足下に【泥濘の地】を展開することで、振動の範囲から走って逃れるのも妨害しましょう
常日頃から盾を担って戦ってきたからこそ、護り切れぬ弱点を突く備えもあるのですよ

反撃の熱線に対しては≪神護の輝盾≫を構えて防御
盾に熱がこもって腕を掲げ続けるのが困難な状況になる前に、眼前の地面に【防弾シールド】を突き立て即席の壁とし、その間に熱を散らします
攻防の末に十分に敵を減らした所で退きましょう



「七曜の戦、南イタリアの地を亜人達に奪われた日を、俺は忘れない」
 エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は何度目になるか判らない呟きを口にした。奪還戦に至ってからはその回数も増えた。
「今が奪還の時。最終人類史、上書きされたグランダルメ、イスカンダル……」
 エトヴァは迷彩コートを着て胸に双眼鏡をぶら下げて歩いた。
 建物の影に姿を隠し、敵の姿を遠目に見つめては襲撃し易い部隊と場所を探す。
「先行した仲間が戦っているのか……。いずれのローマも知っている。そこに暮らす人々も……何一つ、もう、蹂躙などさせはしない」
 暫くして隘路とでも言うべき、建物と建物が集合したところで戦闘を見かけた。
 エトヴァが動くよりも先にそこへ敵をおびき寄せて戦い始めたのだろう。
「バーリではレムスが身代わりとなったことでロームルスの生還を許しましたが、此度は逃がしません」
 その様子をエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)も見つけて走り始めた。槍を持ち盾を構えて仲間の援護に向かう。
「イオニア諸島での出撃地点設営が成れば、最早彼への道を阻む将はおらず、こうして配下の兵を削る機会も掴み取ったのですから。この奪還戦を決着の好機としましょう!」
 努力と言うものは『成る』ものだ。イオニア海を制したことで、周囲に仕掛けられる。
 またキプロスでも諦めずに戦い続けたことで余剰戦力を倒した。
 今アークデーモンが回収に向かっているらしいが、一同が倒したことで指揮官が居ないのだろう。そしてここでも敵群を打ち破り、ロームルスに迫りやがてオリュンポスを目指そうと走り続ける。恋人共にゆっくりするのは、奪還戦が終わってからでも良いだろう。
「パラドクス通信で連絡が付いた。こっちがわに撤退して来る。追って来る敵を討とう」
「了解です! 私が先制しますので、トドメをお願いしますね」
 エトヴァとエイレーネはタイミングを合わせて攻撃する事にした。
 撤退する仲間を追い掛けて来る敵を射界に捉えて、傷を負っている者から次々に倒す作戦である。
「大地よ、不敬なる者どもの歩みを拒みたまえ!」
 エイレーネは槍の石突きで大地を叩いた。
 するとコンと言う音が次第に大きくゴゴゴ! と唸りに代わる。
 やがてショックウェーブとスモークウォールを伴う衝撃波となって敵を飲み込むのだ。それは格闘戦の延長というよりは、ロボットか何かの攻撃のようだった。
『止まれ! 新手だ!』
『しゃらくさい! 陣を組み直すぞ!』
 だが、流石にロームルスが鍛えた精鋭である。
 不意を打たれても咄嗟に陣形を組み直し、盾を前面と上面に構えて城壁を作った。
『アテーナよ!』
「お前たちが女神の名前を語るな!」
 まるで山羊盾の皮がめくれ上がる様に、敵の金属盾が割れていく。
 表面装甲が剥がれて、中に蓄えられた汚れた魔力を放とうというのだ。
 エイレーネは衝撃波で地面を泥濘に変えながら、足を止めた敵に対しシールドを突き立てて突き崩す。てっきり逃れるかと思ったのだが、相手が亀の様に防御を優先したからだ。
(「常日頃から盾を担って戦ってきたからこそ、護り切れぬ弱点を突く備えもあるのですよ。このまま敵の数が減るまで粘りましょう」)
 交差する様に放たれる汚れた魔力には輝く盾で防御。
 新宿製の盾を武器の様に使って衝撃を押し込んでいく。
「焔よ歌え。踏み躙られた民の悲鳴であり悲哀」
 エトヴァは僅かに遅れて詠唱を開始。
 心の中から湧き出る狂おしい程の思いを楽器へと叩きつける。
 弓を介して弦を弾くたびに、ヴァイオリンは次々と火の粉を吐き出していった。
 それは風に乗って逆巻き、敵を覆いながら焼き払い始める。
『伸びろ!』
「――踊り、謳え、心の儘に。その一端でも身に刻め。俺は、奪還の日まで奏で続ける」
 敵はこれに対して槍を延ばして反撃。
 だがエトヴァは一歩も引くことはなく、山の様に高き己の意地を持って耐えきった。
 伸びて来る槍を設置していたタワーシールドで弾いて受け流し、その間も音楽を奏で続けのだ。
「本当はずっと戦いたいところだが……申し少しだけだな」
「相手も精鋭です。可能な範囲で倒して退きましょう。他の仲間が志を受け継いでくれることでしょう」
 こうして二人もまた可能な限り奮戦。
 継戦限界が来たところで撤退を始めたのである。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2024年08月12日