オルレアン戦争~敵の戦力増強を阻止せよ
現在、ディアボロスの去手となった『パテー』と、ジェネラル級キマイラウィッチ『ジル・ド・レ』の拠点であるオルレアンを巡る、オルレアン戦争の前哨戦が行われています。
この前哨戦の後、本格的なオルレアン攻略が始まるでしょう。
ジル・ド・レ側も、前哨戦後を見据えて、オルレアン近隣集落で、一般人をキマイラウィッチに覚醒させる作戦を行っているようです。
攻略旅団の提案により、このジル・ド・レの作戦を阻止する事が可能になっています。
本格的なオルレアン攻略に先立ち、ジル・ド・レの配下に制圧されているオルレアン近隣集落に向かい、一般人のキマイラウィッチ化を阻止してください。
!特殊ルール!
この作戦を成功させる事で、前哨戦後に行われる攻略作戦の必要成功数が減少します。
ジル・ド・レ
キマイラウィッチでの悪逆亜人(作者 ナイン高橋)
#火刑戦旗ラ・ピュセル
#オルレアン戦争~敵の戦力増強を阻止せよ
#オルレアン
#オルレアン戦争
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●オルレアン近隣集落 ジル・ド・レに与した亜人
「嫌ぁっ!!やめてぇっ!!」
『ゴブブブ!!しっかりそこで見てるゴブ!』
「くそ、やめろぉ!妻には、妻に触れるんじゃないっ!!」
「やめてっ!助けて、あなた、助け、いやーーーっ!!!」
『ゴブブ!!漂着した時はどうなるかと思ったが、ジル・ド・レ様に拾われて助かったゴブ!』
『ゴブブブ!まさかラ・ピュセルでの初仕事が、蹂躙せよとは!我ら亜人の得意分野ゴブ!』
『ファロスの光が無い故に孕ませるには至らないゴブが……"夫の目の前で妻を蹂躙する"!復讐心を抱かせるにはまさにうってつけゴブ!』
「くそぉ!なぜ、なぜこんな事にぃっ!!」
『ゴブブブ!それはお前がキマイラウィッチへと覚醒するに値する才能があるからだゴブブ!』
『さあそこで己の妻が蹂躙されるのをしっかり目に焼き付けるゴブ』
『そして、その復讐心から、覚醒するのだゴブ!』
「許さん!許さんぞぉーーーっ!!!!」
●時先案内人
「と言う事件が、既に起こってしまいました……」
アーリヤ・アマミヤ(魔霊ジンキックとパンチ・g03479)が悲痛な顔をしながら君達を迎える。
現在、オルレアン周辺地域では、ジル・ド・レ配下の軍勢との戦いが行われている。
攻略旅団の提案により、これとは別に、オルレアン攻略の為の作戦を行う事になった。
この二面作戦により、オルレアン攻略時の作戦を円滑に進める事が出来るかもしれない。
オルレアン近郊の集落では、ディアボロスの襲撃に備えて戦力を増強する為なのか、キマイラウィッチによる拷問などを行ない、集落の人々の復讐心を煽っているようだ。
今回の集落では、蹂躙戦記イスカンダルより流れ着いた亜人を使い、キマイラウィッチに覚醒する素養のあった男の妻を目の前で蹂躙。その怒りと復讐心から覚醒させるといった行為を行った。
「これは既に起きてしまった過去。妻を辱しめたあとに殺された夫は、血の涙を流し復讐を誓い、キマイラウィッチに覚醒しようとしている最中なのですわ」
残虐非道な行為は既に起きてしまったあと。
しかし辛うじて、一般人の彼がキマイラウィッチへと変貌している状況には介入できる。
急ぎこの集落に向かい、一般人のキマイラウィッチ化を阻止して欲しい。
●作戦内容
「今回の作戦目的は『覚醒したキマイラウィッチの敵勢力への合流の阻止』ですわ」
方法は2つある。
順を追って説明しよう。
現在は、集落に亜人の集団が襲撃しキマイラウィッチの素養のある一般人男性の妻を目の前で蹂躙。その復讐心を煽り、目論見通りに彼はキマイラウィッチ化をし始めたところだ。
「しかし完全なキマイラウィッチとなるには時間がかかるようで、一般人男性が変貌するのを亜人たちは見届けようとしているようですわ」
残念ながら既に妻は蹂躙され殺されたあとだ。
彼女を助けることは出来ず、周りにはもう一般人は残っていない。
「まずはこの亜人を蹴散らす必要がありますわ。とは言っても、この亜人たちは戦闘の意志は低く、皆さんディアボロスが姿を現せばすぐに逃げ出していくのですわ」
逃げる敵は撃破する必要は無いが……、人々に酷い行いをした亜人でもあるので、可能ならば撃破して欲しい。
亜人を撃破する所を見せる事は、一般人の説得にも有効になる場合もあるだろう。
「その後、キマイラウィッチ化が進行している一般人男性。彼を説得する機会がありますわ」
亜人たちによって妻を失った彼の哀しみとその怒りは本物だ。
既に身体はほぼキマイラウィッチへと変化してしまっている。最後の一線を越えるギリギリで、復讐心をぐつぐつと煮えたぎらせているようだ。
それをどうにか鎮めることが出来れば、変貌中のキマイラウィッチ化を解除し、元の姿に戻す事が出来る。
一度変貌し始めた彼は元に戻ればその素養のエネルギーも消耗し、再び狙われることはまずなくなるだろう。
「……ただ、この復讐心を諌めるのは簡単ではないと言っておきますわ」
難しいとまではいかないが、きちんと寄り添い、対処できなくてはキマイラウィッチ化を止める事は不可能だ。
どういった方法で説得するかはお任せする。
なお、復讐心をどうにかすればいいだけなので、『力なきものに復讐など不可能だ』等の方法で心を折っても成功ではある。
心を折った場合は、一般人の情熱などが失われてやる気が無くなるという副作用があるが。
「説得に失敗し、キマイラウィッチに覚醒してしまった場合は撃破せざるを得ませんわ。深く心が傷つき、どうやっても復讐心を無くすことができない……という状況ならば、撃破してあげるのが、せめてもの弔いになると思うのですわ」
なお、既に彼はその身体のほぼ殆どがキマイラウィッチとなっている。
説得せずにいきなり戦闘を仕掛けにいくというのも一つの手だ。
これもまた、『敵勢力への合流の阻止』である。
その場合は奇襲攻撃となり、かなり優位な状況から戦闘を開始する事が出来る。
「説得。撃破。そのどちらであっても、作戦目的は達成できますので、皆さんの選択に任せますわ」
「まさか、漂着した亜人をこのような方法で活用するなど……こんな蛮行が横行するとは、火刑戦旗ラ・ピュセルは、なんとも形容しがたい……そんな場所ですわ」
「ディアボロスとクロノヴェーダは不倶戴天の関係であるのは当然ですが……それが無くてもキマイラウィッチは絶対に許す事は出来ませんわ!」
「ジル・ド・レは、最低最悪な手段を用いる、狡猾かつ残酷な性質であるのは間違いありませんわ!オルレアン戦争は必ず勝利しなければなりませんわね!」
●キマイラウィッチ化が進行している一般人男性
「くそぉくそぉ!許さん!許さんぞぉ!」
『ゴブブ!やはり女は蹂躙するに限るゴブ!』
「許さん!絶対に、復讐してやるぅ!!彼女のためにぃ!お前たちをぉ!必ずぅ!」
リプレイ
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
亜人もキマイラウィッチも、悪辣さが極まるな
ジル・ド・レもこのままでは置けないな……
清浄な白の衣を纏い、天使の輪を浮かべて参戦
一切の容赦なく
男の目の前で亜人を倒す
飛び散る血肉までしっかりと見せるつもりまで
どこへ行く? 逃がしはしない
戦況を観察しつつ把握
仲間と協力し、囲い込むように逃走を阻止
逃走を許さぬよう戦況を優先するが
少なくとも最後の一体は男の目の前で倒す
逃走しそうな敵>一撃で倒せる敵>消耗した敵を目安にPD攻撃
断罪の時だ
悪人は裁かれる
神は決して悪事を見逃さず、ふさわしい裁きを下す
神は貴方を見捨てない
そうでもしなければ気が済まないだろう
癒やしに時間をかけるならばまだしも
このような悪夢のあとでは
彼が悪夢を思い出し苦しむとき
上書きし得るほど鮮烈な断罪を
かといって、化け物と思われては言葉が届きにくくなる
あくまで凛と神の使いのごとく
振る舞おう
反撃にも動じず
首輪が嵌まれば鎖を手繰り亜人を切り落とす
この時ばかりは正義を語ろう
哀れな男女に非はない
許されざるは亜人だと行動をもって示す
●
「亜人もキマイラウィッチも、悪辣さが極まるな。ジル・ド・レもこのままでは置けないな……」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は現地に辿り着くと、その悲惨な状況を見て嘆く。
話に聞いている以上に、実際の現場は不快なところであった。
『ゴブブ!?ディアボロスだゴブ!』
『に、逃げるゴブ!』
エトヴァの登場に亜人ゴブリン達は一斉に逃げ出そうとする。
どうやら蹂躙は得意でも戦闘はからっきしの末端亜人のようだ。実際、上位の亜人は戦争時に倒しているのでここで使われているのは落ちこぼれだけだろう。
「どこへ行く? 逃がしはしない」
しかしそんな存在でも……否、そんな存在だからこそ、エトヴァは決して許さない。
「断罪の時だ。悪人は裁かれる」
エトヴァは逃走経路を限定するようにしながらも、洗練された所作でもって亜人を殲滅しにかかる。
「ホルアクティ・ストーム」
『ゴブゥゥっ!?』
眩く輝く光熱のエネルギーを乗せた熱風を解き放ち、ゴブリンたちを倒す。
「神は決して悪事を見逃さず、ふさわしい裁きを下す。神は貴方を見捨てない」
清浄な白の衣を纏い、眩い黄金の光の月桂樹を編んだ冠を頭に被ったエトヴァは天使の翼もあって、まさに神々しい姿を見せていた。
それは、妻を辱しめられ殺された、一般人男性へ向けたせめてもの行為。
「この時ばかりは正義を語ろう。哀れな男女に非はない。許されざるは亜人だ」
化け物と思われては言葉が届きにくくなる。
されど、彼の中に渦巻くどす黒い感情を否定したくはない。
あくまで凛と神の使いのごとく振る舞い……そして殺す。
「そうでもしなければ気が済まないだろう。癒やしに時間をかけるならばまだしも、このような悪夢のあとでは」
『ゴブゥゥ!』
亜人ゴブリンがせめてもの反撃に首輪を投げつけてエトヴァを支配しようとする。
「彼が悪夢を思い出し苦しむとき上書きし得るほど鮮烈な断罪を」
が、何の感情も見せない瞳で、エトヴァは睨み返すと鎖を手繰り亜人を引っ張り込み、熱風を浴びせて消滅させる。
エトヴァの静かな怒りは亜人ゴブリンたちを恐怖に陥れるのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
又平・衣玖
アドリブ連携歓迎
ファロスの光が無く、繁殖できずとも亜人は亜人ですか
ディヴィジョンを失おうと考えることもやることも変わっていませんね
しかも、私達が現れれば逃げるとは……私達への復讐心すら持たないんですね、目先の楽しみの為だけに生きる。亜人とは度し難いですね
彼女の尊厳と命は奪われ、もう取返しはつかない。ですが、せめて逃がしはしません!
その為にもゴブリン達の前に出て、修道服を半ば脱いでセクシーランジェリーに覆われた胸を晒してみせます
単純な色仕掛けですが、こいつらになら通用するでしょう
そして私を、女を蹂躙しようと向かってきたらパンティを晒す程にスカートを勢いよく捲って、脚からスペルリボルバーを抜き放って魔力レーザーを連射します!
胸と下着に釘付けになったゴブリンなんて動かない的と大差はありません!
このゴブリン達には一般人なら絶対服従の奴隷に出来るパラドクスがあったはずですね
それを使われてゴブリンの奴隷として媚びることがなかったのは彼女の、夫婦にとって最後の……いえ、救いなんて言うべきではないですね
●
「ファロスの光が無く、繁殖できずとも亜人は亜人ですか。ディヴィジョンを失おうと考えることもやることも変わっていませんね」
又平・衣玖(お色気デーモンシスター・g09547)は亜人ゴブリンたちの悪逆非道な行いを前にしてディアボロスとして怒りをその身に纏う。
「しかも、私達が現れれば逃げるとは……」
『ゴブゥゥ、ディアボロスだゴブゥゥ!』
『逃げるゴブゥゥ!』
衣玖の前にはこの地に現れたディアボロスに追い立てられ必死に逃げ出すゴブリンたち。
元々戦闘力が低いというのもあるが、それでも全く戦う意思すら見せずに逃げの一手であった。
「私達への復讐心すら持たないんですね、目先の楽しみの為だけに生きる。亜人とは度し難いですね」
そんな亜人ゴブリンたちの動きを見て、衣玖は絶対に逃がす訳にはいかないとその退路を断つように立つ。
「彼女の尊厳と命は奪われ、もう取返しはつかない。ですが、せめて逃がしはしません!」
『ゴブゥ!?こっちにもディアボロスだゴブゥ!?』
『いや、待つゴブ』
衣玖の登場に亜人ゴブリンたちは再び逃げ出そうとする……が、衣玖の姿をよく見た事でその足が止まった。
「……どうです?」
何故なら衣玖はただ前に立つだけではなく、修道服を半ば脱いでセクシーランジェリーに覆われた胸を晒していたからである。
「単純な色仕掛けですが、こいつらになら通用するでしょう」
『ゴブブー!女ゴブー!』
実際に頭が悪く繁殖も出来ないくせに蹂躙していた程に性欲に塗れた亜人ゴブリンたちは衣玖の魅力にメロメロ。
逃げる事など忘れて衣玖へと首輪をかけようと襲い掛かって来る。
「レイ・クイックドロウ!」
しかしその瞬間、衣玖はパンティを晒す程にスカートを勢いよく捲って脚からスペルリボルバーを抜き放つと、魔力レーザーを連射!
「胸と下着に釘付けになったゴブリンなんて動かない的と大差はありません!」
捲れあがった下着や太ももに目がいき隙だらけのゴブリンたちは一瞬で急所を撃ち抜かれていくのだった。
「このゴブリン達には一般人なら絶対服従の奴隷に出来るパラドクスがあったはずですねそれを使われてゴブリンの奴隷として媚びることがなかったのは彼女の、夫婦にとって最後の……いえ、救いなんて言うべきではないですね」
衣玖は逃げて来た全てのゴブリンを殲滅し終えると、犠牲になった女性に思いを馳せるのであった。
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効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
梓・語汐
説得してみる。
ちょっと残酷だけど、ゴブリンの首を掲げて旦那さんに見せるよ。
あなたの代わりに、私達ディアボロスがゴブリンをやっつけたよ。
まだ憎い? 復讐心を捨てられない?
あなたが復讐心を捨てられないと言うのなら、このゴブリンと同じように、あなたもやっつけないといけない。
私は嫌。出来ればやっつけたくない。
それにね? 思ったの。あなたの内にあるのは復讐心ではなく、奥さんを救えなかった事に対する自責の念。
まずは自分を許してあげて。そして、奥さんを弔ってあげよう?
キマイラウィッチ化した体だと、奥さんを傷付けちゃうよ。
人の姿で、あなたの手で。奥さんを弔って。私も手伝うよ。
奥さんの亡骸を清めてあげよう。清潔な布で拭いてあげたり、髪を整えたり。
悲しくなったらたくさん泣いて。辛くなったら周りの人を頼ってね。
心の傷はすぐには癒えない。ずっと痛むかも知れないけど、あなたならきっと大丈夫。
会話は全て筆談や身振り手振り
アドリブや連携可
又平・衣玖
アドリブ連携歓迎
既に身体はほぼキマイラウィッチ化してしまっている男性を説得します
変貌中でほぼトータスナイトになっている男性の頭を包み込むように抱え込んで優しく抱きしめて語り掛けます
アナタの妻の仇は討ちました。どうか一度心を落ち着かせて話を聞いてください
もう一度言います。アナタの妻の尊厳と命を奪ったゴブリン達、あの怪物達はもういません。ですから、落ち着いて話を聞いてください
落ち着いて、自分の身体を見てください。このままではアナタは魔女に、あのゴブリン達と同じ怪物(クロノヴェーダ)になってしまいます
そうなれば彼女が、妻が愛した夫であるアナタは失われてしまいます。そして彼女を愛したアナタという存在も変貌して失われてしまいます
もう出来ない復讐の為に愛した彼女ことさえきっと忘れて、復讐心に突き動かされて、彼女にあのゴブリン達を差し向けた黒幕に操られるだけの怪物に成り果ててしまいます
どうか彼女が愛したアナタという存在を捨てないでください。亡くなった彼女を想い、忘れずに弔えるのはアナタだけなのですから
●
「くそぉくそぉ!許さん!許さんぞぉ!』
既に身体はほぼキマイラウィッチ化してしまっている男性。
妻を目の前で蹂躙され、殺された恨み。その復讐心から彼はクロノヴェータへと変貌しようとしていた。
その身体は肥大化し硬質化し、巨大な亀のような容姿となっていた。
顔だけは人のまま、怨嗟の声を漏らす。
「アナタの妻の仇は討ちました。どうか一度心を落ち着かせて話を聞いてください」
そんな彼の元に又平・衣玖(お色気デーモンシスター・g09547)は駆け寄るとすぐさま抱きしめる。
ほぼトータスナイトになっている男性の頭を包み込むように抱え込んで優しく語り掛けていく。
「もう一度言います。アナタの妻の尊厳と命を奪ったゴブリン達、あの怪物達はもういません。ですから、落ち着いて話を聞いてください」
『ぐおぉぉ……!』
豊満な胸をぎゅうっと押し付け、衣玖は必死に語り掛ける。
男性はキマイラウィッチと化しながらも感じる人の温かさにほんの少しだけ安堵を得たように見えた。
『俺、は、俺は……!』
「落ち着いて、自分の身体を見てください」
話を聞いてくれるようになるまで待った衣玖はゆっくりと男の視線を誘導していく。
「このままではアナタは魔女に、あのゴブリン達と同じ怪物、クロノヴェーダになってしまいます」
『な、に……?』
男はここで初めて変貌していた身体を自覚した。
明らかに人を逸脱した醜い姿。
復讐に捕らわれていた事で気付かなかったもの。
それを初めて目の当たりにする。
「もし貴方がクロノヴェータとなってしまえば、彼女が、妻が愛した夫であるアナタは失われてしまいます。そして彼女を愛したアナタという存在も変貌して失われてしまいます」
衣玖は重ねるように語り掛ける。
「……ぁ」
そこに梓・語汐(臥薪嘗胆・g11494)も男性の視界の中に入ると、アピールするようにぴょんぴょんと跳ねる。
その手に持っていたのは、倒したゴブリンのその首であった。
『なぁっ!!それはぁ!!!』
「大丈夫、大丈夫ですよ」
ゴブリンの顔を見て男性は再び復讐の火を燃え上がらせようとしたがそれを衣玖が抱き留めなだめる。
「ん、あ」
その間に語汐は発音のない声であったが、旦那によく見せるように掲げ、そして周りを示しながら主張する。
既に凶行に及んだゴブリンは倒したのだと。
あなたの代わりに、私達ディアボロスがゴブリンをやっつけたのだと。
「あ、ああ?」
まだ憎い? 復讐心を捨てられない?元凶は既にいないというのに?
語汐は赤い瞳でそう問いかける。
『あ……ああ……』
そう。力を得たとしても、その直接の復讐の相手は既にいないのだ。
男にその状況をしっかりと認識させていく。
「もう出来ない復讐の為に愛した彼女ことさえきっと忘れて、復讐心に突き動かされて、彼女にあのゴブリン達を差し向けた黒幕に操られるだけの怪物に成り果ててしまいます」
「ん、あ……」
もしもそれでも復讐心を捨てられないというのならば、このゴブリンと同じように、あなたもやっつけないといけないと語汐は示す。
しかし同時にそれは嫌だと、出来ればやっつけたくないとも首を振る。
「……あ、ぁぁ」
代わりに語汐もまた男の元へぴょんぴょんと行く。
その際に抱き抱えて運んだのは、蹂躙された彼の奥さんの亡骸だった。
『それ、は……あ、あああ……!』
ゴブリンの首を持って来る際に一緒に回収してきていたのだ。
「ん、ぁ……」
語汐が思ったのは、彼の内にあるのは復讐心ではなく、奥さんを救えなかった事に対する自責の念だと。
だからこそ、まずは自分を許してあげて。そして、奥さんを弔ってあげようと。そう提案するために。
「ぁぁ……」
キマイラウィッチ化した体だと、奥さんを傷付けちゃうよ。人の姿で、あなたの手で。奥さんを弔って。私も手伝うよ。と言葉にせずに伝える。
奥さんの亡骸を清めてあげようと。清潔な布で拭いてあげたり、髪を整えたりしようと。
悲しくなったらたくさん泣いて。辛くなったら周りの人を頼ってね。心の傷はすぐには癒えない。ずっと痛むかも知れないけど、あなたならきっと大丈夫だと。
「どうか彼女が愛したアナタという存在を捨てないでください。亡くなった彼女を想い、忘れずに弔えるのはアナタだけなのですから」
衣玖と語汐は二人で男を慰め、説得する。
『あ、あああ……あああ……!!!』
例え己を失ってでも行いたいという復讐心。
だが既にその力を行使する先はなく、己を失えば更なる哀しみを妻に与えてしまうだけ。
それをしっかりと逆上させる事なく二人に伝えられた男は、涙を流しながらその復讐の炎を鎮静化していく……。
気付けば、キマイラウィッチと化していた身体は元に戻り、ただ嗚咽する彼に衣玖と語汐が寄り添っているのであった。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!