蹂躙戦記イスカンダル

亜人（ディアドコイ）

　ゴブリンやオークなど、神話や伝説、ファンタジー小説に登場する様々な人型怪物（亜人）の如き姿のクロノヴェーダです。人間を『蹂躙』して惨たらしく殺害することでエネルギーを得ます。男性亜人は共通して「人間の女性を母体とし、新たなトループス級亜人を産ませる」能力を持ちます。妊娠から出産までの期間は極めて短く、母体とされた人間は肉体的負荷により出産時にほぼ確実に死亡します。
　人間と交わって生まれたトループス級亜人は急激に成長して戦力となりますが、極めて短命です。
　戦いの中で『試練』の突破により姿形を変え、上位階級に進化できた個体を除くトループス級は、寿命を迎える前に儀式を経て生贄に捧げられ、エネルギーに変換されます。
　そのため、亜人勢力は失われる以上のトループス級を新たに産ませなければならず、各地への侵略を繰り返します。
　亜人のほぼ全ては男性型です。女性型亜人は稀に生まれますが、さらに稀な高い戦闘力や特殊な能力を持つ個体を除き、トループス級を増やせない役立たずとして生贄に捧げられる為、ほぼ生存していません。

《七曜の戦》により、バビロンを含めた広い地域が、最終人類史に奪還された事で、蹂躙戦記イスカンダルの東西の流通を大きく阻害する事に成功しました。
　この緊急事態に対して、イスカンダル大王がいるインド方面からは、状況を確認する為の部隊が矢継ぎ早に繰り出されているようです。
　防衛に成功したミウ・ウルを駆り、バビロンに向かってくる部隊を撃破しつつ、当初の予定通り、インド方面への進軍を続けましょう。

　バビロンの奪還に成功したので、次の目的地は『スサ』、そして、ペルシャ帝国の首都であった『ペルセポリス』へと向かいます。

　このシナリオが期間までに成功した場合『スサ』での冒険が待っています。

　インドに向けて移動中だった巨大砂上船ミウ・ウルは、順調に移動を続け、史実のアケメネス朝ペルシャの首都でもあった『スサ』に到着しました。
　攻略旅団の提案で、スサ近辺での情報収集を行った結果、大戦乱群蟲三国志から蹂躙戦記イスカンダルに来たジェネラル級蟲将『翼侯・法正』の動向を掴むことが出来ました。

　法正は、《七曜の戦》で大きく損耗した亜人戦力を建て直す為、蟲将の力で強化した一般人（いわばインセクティアモドキ）と亜人を掛け合わせる『合同結婚式』を行おうとしているようです。
　史実で行われた「マケドニア人男性とペルシャ人女性の合同結婚式」の忌まわしい形での再現でもあるのでしょう。

　法正に強化された一般人女性は、亜人の赤子を産んでも、命を落としません。
　これまで使い捨てだった一般人女性の再利用が可能となるため、これを利用し、亜人の戦力を次の戦いまでに数倍に増やす……という目論見のようです。

　合同結婚式が行われる集落に向かい、法正によって強化された一般人を救出、法正の目論見を阻止してください。

　攻略旅団による調査により、スサの合同結婚式で保護した、蟲将由来の力で出産力を強化された一般人の女性たちの証言が得られました。
　この証言から、スサの西方地域に、彼女達を改造した小規模な研究施設が点在しているようです。

　研究施設では、攫われた女性が人体実験の対象とされているのは間違いありません。
　この研究施設に向かい、研究施設を完全に破壊し、囚われている女性を救出してください。
　点在する研究施設から機密データなどを持ち帰れば、研究を統括するジェネラル級蟲将『翼侯・法正』がいる拠点を特定したり、改造された女性達の治療の参考になるデータを獲得できるかもしれません。

　スサの西方地域に存在した、非人道的な出産研究所を破壊した事で、研究をまとめていた中枢施設への情報を得る事が出来ました。
　残念ながらジェネラル級蟲将『法正』は、既にスサから離れていたようですが、攻略旅団の提案もあり、代わりにスサの指揮を取っていた『犬儒ディオゲネス』の拠点を突き止めることができました。
　ディオゲネスの拠点入口は、一見すると、多くの樽が廃棄されたゴミ捨て場のような外見で、存在を隠匿しており、出産研究所のデータが無ければ特定は難しかったでしょう。

　ディオゲネスは亜人の中では高い知性を持ち、性格に難のある法正の盟友となっていました。
　その一方で己の知性に驕る面も強く、知の力でディアボロスを屈服させられると思い込んでいるようです。
　このディオゲネスの思い込みを利用する事ができれば、ディオゲネスを撃破するだけでなく、インド方面の情報を得られるでしょう。

　非人道的な出産研究を行っていたスサを解放したディアボロスは、ジェネラル級亜人『犬儒ディオゲネス』から得た情報を元に、アケメネス朝ペルシャの首都であった重要拠点『ペルセポリス』へと、ミウ・ウルの進路を向けました。
　情報によれば、リグ・ヴェーダと戦闘中だった断片の王『イスカンダル』が、最前線を『翼侯・法正』に任せ、国内の立て直しを行う為に、ペルセポリスに転進しようとしているようです。

　イスカンダル大王がペルセポリスに到着する前に、ディアボロスがペルセポリスに到達できれば、タイミング次第ですが状況は有利に働くでしょう。
　しかし、道中には法正により、ミウ・ウルの侵攻を阻止する阻止部隊が用意されています。
　この阻止部隊を撃破し、いち早く、ペルセポリスへと向かいましょう。

※特別ルール
　この事件の成功条件が達成されると、ペルセポリスの攻略を開始できます。
　イスカンダル大王がペルセポリスに入城するのは『3月22日』です。
　その前に、ペルセポリスに到達できれば、大王のペルセポリス入城を阻めるかもしれません。
　イスカンダル大王が、ペルセポリスに入城した場合、蹂躙戦記イスカンダルの立て直しの為の作戦を開始します。ディアボロスのペルセポリス到達が遅れれば遅れるほど、ディアボロスに不利な状況が発生するかもしれません。

※特別ルール2
　各シナリオごとの選択肢『ミウ・ウル防衛戦闘』のクリア状況に応じ、この事件の必要成功数が増加します。
　詳しくは、オープニングやマスターより、選択肢の情報をご確認下さい。

　スサからペルセポリスを電光石火の速度で駆け抜けた事で、蹂躙戦記イスカンダルの重要拠点『ペルセポリス』への電撃戦が可能となりました。
　目立つミウ・ウルはペルセポリスから離れたところで停止し、一大拠点であるペルセポリス周辺地域を少数精鋭の浸透作戦で突破して、ペルセポリスへの攻撃を仕掛けます。

　作戦目的は『ペルセポリスがディアボロスの攻撃を受けて戦闘中であると周囲に知らしめる』ことにあります。
　断片の王イスカンダルがペルセポリスに入城する『3月22日』までに電撃戦を成功させれば、イスカンダルは入城を断念し、攻略旅団での提案にもとづく『ペルセポリスにおいて、バベルの塔に代わる塔が建設されるのを阻止する』という目的を果たせるでしょう。

　また、攻略旅団では、ペルセポリスとイスカンダルに対する新たな作戦も提案されているようです。
　今後採用される提案の内容によっては、作戦内容などに変更がある場合があるので、留意してください。


※特別ルール
　このシナリオタイプは、攻略旅団の『期限延長』によって、攻略期限を延長する事が出来ません。

　攻略旅団の提案により、イラン高原大決戦に介入されないよう、イラン高原から南方に位置する都市『ペルセポリス』に対する陽動作戦を行います。
　ペルセポリスには、イラン高原の戦場の戦いでの混乱や、ディアボロスに敗れたことで本隊とはぐれた敗残兵のトループス級が向かっています。
　敗残兵がペルセポリスに入城し、情報が伝わってしまうと、ペルセポリスのジェネラル級亜人『ダレイオス3世』は、ペルセポリスを放棄し、断片の王『イスカンダル』に合流しようとするかもしれません。
　まずは、この敗残兵を撃破し、情報を遮断して下さい。

　敗残兵の撃破後は、ディアボロスが『ペルセポリス制圧』を諦めていないとダレイオス3世に誤認させるべく、ペルセポリスに対して攻撃を仕掛けてください。
　ある程度戦った後は撤退する事になりますが、ディアボロスがペルセポリス制圧を目指す理由など、作戦目的の偽装を行う事が出来れば、より効果があると思われます。