溜め込んだ知識も蘊蓄も、練り込んだ思索も理論も、現実の前には大して役に立たなかった。

未熟の自覚がある為、突出はせずなるべく友軍の中から遠距離攻撃による援護等を行うことが多い。失敗の危険を押すより小なりとも手堅い戦力リソースになる事を好む。 ただし必要に迫られた場合は少数や単騎でも決して退かず、逆に普段は余り見せない裂帛の気合いと不退転の覚悟で戦う。半分ヤケクソとも言う。 『分かっている。自分は特別なんかじゃない。とっくに思い知っている。自分は小さくて弱い。取り零した後悔と、罪悪感と、喪った全てが、重くて、重くて。本当は身動き一つしたくない。ずっと座り込んで泣いていたい。 　でも、でもさ。諦めれるもんか。まだ終わっていないんだから。 　生きてるんだから。私は未だ、生きているんだから』