リプレイ
獅子谷・銀子
「全部の的はわたしのもの。撃ち抜いてみせるよ」
海賊コスプレ風ビキニ水着(今年の水着)で参加。
派手な衣装で注目集めて、格好よくアクションしてディアボロスの強さを印象つけたい。
コースはスタートからゴールまで多くの的を並べたカーブコース(試技用)。
ボートの上てに立ってバランスをとりつつ、海賊銃風の水鉄砲ですべてを撃ち抜くつもり。
海賊に成り切りマントを翻して背面撃ちしたり、銃を持ち替え連射したり格好いいアクションを加えると盛り上がるかも。
●
ディアボロスたちはリゾートであるマヨルカ島に来ていた。
この場所には欧州の人々が招待されており、ディアボロスとの交流を行っている。
更に動画も撮っており、この画像を世界に公開することも出来た(嫌な人は拒否も出来る)。
「ここが海上のウォタースライダーかぁ」
獅子谷・銀子(ドレッドノート・ガール・g03350)は海賊風のビキニ水着で現れた。
少し違うのは義手風アタッチメントは着けずに、二丁拳銃スタイルであることくらいだろうか?
「会場の視線はわたしのもの、全部の的はわたしのもの。撃ち抜いてみせるよ」
ビキニの上からマントを纏い、ゴムボートに足を掛けて帽子を指で弾いた。
このまま派手な衣装で注目集めて、格好よくアクションしてディアボロスの強さを印象つけたいものである。
(「ええと……うん。滑り降りるだけなら楽勝じゃん。だからこそ、当てる方が難しいんだろうけどさ」)
基本的にはボートに座ったまま降りるウォタースライダーである。
だが、熟練者と言うかバランスの良いモノならば一般人でも立ったまま可能だ。
あのくらいならばサーフィン可能な者ならば立ったまま出来るだろう。つまりディアボロスの体力ならば余程の事が無ければ誰でも可能。後は水鉄砲を撃って、ちゃんと当てられるかが勝負になる。
やがて銀子はカーブの多い試技用の場所を選んだ。
ただ滑ってバンバン討つだけならばつまらないと思ったからだ。
「それじゃっ、行くわよ!」
ハードルを上げて軽快に滑り降りていく。
的は沢山並べてもらったので、最初から飛ばしていくつもりだった。
「まずは最初の山場!」
難所と思えるのはカーブと的が多い場所が被る事だ。
同時に行う事が複数に成る事で難易度が上がってしまう。
だが銀子は肩慣らしとばかりに海賊がぶら下げていそうな形をした銃で射貫く。ここで素直に連射するのではなく、二丁拳銃で一発ずつ。更に過去ってから背面撃ちで三つ目を狙うというテクニカルな撃ち方を見せた。
(「よーし! これが基本形! 後は出来るだけに、出来るだけ確実に行くだけ!」)
銀子は普通に撃ち、その発展形として身を乗り出したり曲芸風に発射。
次に両手で撃ち、踊る様に右・左と打ち分ける。
更に思わぬところで背面撃ちをすることで、人々に『あれ?』と肩透かしをさせたり、スタイルの良いポーズを決めるために使ったりした。
「出来ない人がいたら手伝ってあげるわよ? ただし……全部撃っちゃうけどね!」
同じ方向にある的を右で撃ち左で撃ち、両手で一発ずつ別の的を撃つ。次は別々の方向にある的を、同じように右・左・両手と駆使して行く。基本的に背面撃ちはポージングであり、やはり飽きた時対策に使っていった。
「こんなものね! もう少しハードル上げて行けば良かったわ」
こうして銀子は楽しく鮮やかに開幕トップを飾ったのである。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
筧・勢理
(連携アドリブ歓迎)
なになにー、水鉄砲?たのしそー!
(普段めめちゃん(ライフル『めめんと盛り』の愛称)を相棒にしている身としては、見逃せないじゃん?という一方で
普段は魔力で「当たる結果を作り出している」ので、制御ナシで当てられるか不安もある)
(ライフル型の水鉄砲を選ぶ。色がカワイイ)
この子は…めめちゃん2号?ウォーターめめちゃん?
よーし頑張ろーね!
水着は動きやすさ重視のシンプルなもの
そこはガチでいくじゃん?ぬかりんぐダメゼッタイじゃん?
試技中は魔力の翼を広げてアピール
(映えるじゃん?アガるじゃん?だけで、特に効果はない)
ゴムボートに立って、カーブコースを滑り降りながら、ウォーターめめちゃんで的を撃つよー。折角だからいっぱい狙いたいよね
撃つのに夢中になって体勢が崩れたら、派手にジャンプ!
コケそうになったの誤魔化すのと、視点変えて周りを見るのと、上から派手に的を撃つのと、一粒で三度オイシイ的なー
ま、その後ウッカリ着地失敗してもご愛敬って奴っしょ
「魔法でズルはしてないよ!」って事じゃん?
●
ウォタースライダーを滑り降りながら水鉄砲を放つ競技。
それほど異次元ではなく、慣れている人ならば一般人でも出来そうな内容だ。
「なになにー、水鉄砲? たのしそー!」
遊びに来ていた筧・勢理(パニッシュメントスタンド・g00706)はディアボロスの試技を見て、一目で気に入ったようだ。
「出来るかなー? 出来ないかな~? 試してみない事には始まらないよね♪」
普段めめちゃん(ライフル『めめんと盛り』の愛称)を相棒にしている勢理としては、見逃せないじゃん? という一方で普段は魔力で『当たる結果を作り出している」』ので、制御ナシで当てられるか不安もあるのだろう。だが、そのチャレンジこそが楽しいというのもあった。凄腕のディアボロスではなく、何もできない自分が成し遂げたら、やったことは全て自分の成果という事ではないだろうか?
「えっと……この子が良いかな。ビビット来ちゃった!」
勢理が選んだのはショッキングピンクのライフル形だ。
いつも使ってる魔力式ビームライフル『めめんと盛り』よりも鮮やかなピンクをしている。そっかー、めめちゃんって御淑やかな大和撫子だったんだね……と思った瞬間である。後でもっとデコっておこう。
「この子は……めめちゃん2号? ウォーターめめちゃん? よーし頑張ろーね!」
そんな事を言っていると、オレンジライトなウォーターメロン色でも良かったかな……と思わなくもない。だが、初志貫徹! 勢理はガチピンク勢なんだぜとガッツポーズをする。ちなみに水着は薄めのピンク色で大人しめなワンピースだ。競技の前には城のコート来ておくけど、試合をするときは動き易く行くスタイルである。
(「しゅぱーん! 勢理選手エントリーしました。うん、シンプルイズ・ベースト! そこはガチでいくじゃん? ぬかりんぐダメゼッタイじゃん?」)
ふふっふとニヤニヤ笑いを抑えつつ勢理はゴムボートに乗った。
ウォタースライダーの手すりにつかまって待機しつつ翼を広げて飛び出していく。
なんで翼を広げるのかって?
映えるじゃん? アガるじゃん? ってだけで、特に効果はない。
というか、空を飛ぶとか、高加速度を修正するならもっと良い場所はあるもんね。
「エントリーナンバ……何番だっけ? まあいいや、筧勢理選手、今まさにダイナマイト・エントリーじゃん! そしてシュート!」
まずはドカンと一発! ちょっと水を多めにすることで確実に当ててみました! だってライフルだかんね。魔力制御の代わりに機能を使うのさ(そのぶん連射は少しだけ苦手だけど気にしなーい)。
「良い感じゃん!」
どぎゅーんどぎゅーんどぎゅーん!
三本の線を引きながらライフル型の水鉄砲が発射される。
全部は当らないけど派手で格好良ければよいのだ。別に百発百中である必要は無いじゃん。最終的に当たって居れば良いのさ♪
「おーし。今のところ、全部あたってる感じだねっ」
勢理自身は射撃が苦手なこともあり、無理せずに的の数を増やして居ない。
常識的な数であり、そこを一発の水量の多いライフル型なので特に外してはいない。
「あ、あれ? もしかしてこの態勢はヤバイ? ……ほんじゃま、次は冒険行ってみようかな? 夏のアヴァンチュールみたいな!」
ただ、動かす方も得意ではないし、同時に実行しようと思うと難易度は増す。
というか、簡単に出来るならば今までだって、誰かが思いついてやってるよね。やってないって事は、オコサマーズには危険がいっぱい。プロの運動選手でも難しいからやってないのだ。何が言いたいかというと、夢中になり過ぎて幾つか目のカーブで体勢を崩した。
「……ピキーン! そっこだー!」
態勢を崩すと判った所で勢理はそのままカーブへ突っ込んだ。
傾斜を利用してのジャンプを掛け、同時に上から下にある的をまとめて撃った!
(「うひひひ。で、でも当ててやったぞ! イエーイ!」)
勢理の心臓はまだ動いている!
とか思いつつ、態勢が崩れてズッコケそうになったのを誤魔化すために、空中から見える限りの的に連射して可能な限りいった。上から撃つなんてレアな光景だろうし、一粒で三度オイシイ的なー?
「そして、着水! いやーオリンピックなら優勝しちゃうね! にゃああ!?」
最後にドスンと一番下の水に落下。
どう見ても体勢を崩し、画竜点睛を欠いたのであった。
え? 『魔法でズルはしてないよ!』って事じゃん? サイオーが馬って書くと、格好良さそうな馬に聞こえるよね。とか思いつつ、勢理のスポーツ競技人生は賑やかに終わったのである。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
エリザベータ・シゲトヴァール
アドリブ・絡み等歓迎。
●心情
未知や異質に対する忌避感。なるほど、私の両脚とフライトユニットに向けられる好奇の視線の正体はそれね。
久しく忘れかけていたけれど、機械の身体を得たばかりの頃に経験した物とよく似ているわ。
幸い、敵意や悪意は感じない。これなら希望は持てそうね。
●行動
ゴムボートで3:カーブコースへ。
いつものマシンピストルの要領で両手に一挺ずつ水鉄砲を構えてチャレンジよ。
残留効果は使うなとのお達しだから普段の様に飛ぶ事は出来ないけれど、
この程度の揺れやGはドッグファイトに比べれば何て事無いし、速度だって秒速の世界に比べれば止まっているのも同じ。
【地形の利用】の応用でウォータースライダーの傾斜やカーブの角度から速度を読み、【戦闘知識】からの偏差射撃で撃ち抜いて行くわ。
ジャンプ時には【空中戦】技能を活かして滑空・宙返りしながら、空中から標的を撃ち抜いたりなんて事も試してみようかしら。
気分だけでもクルビット機動。フレアを炊く代わりに水飛沫を撒きながら、水上のエアショーと洒落込みましょう。
●
(「未知や異質に対する忌避感……」)
競技会はどんどん続いて行く。
最初からエントリーするつもりで来た者の中には、待ち時間で他の選手の事を見たり、あるいはパンフレットと島の情景を見比べる者もいる。
(「なるほど、私の両脚とフライトユニットに向けられる好奇の視線の正体はソレね」)
エリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)は何処か懐かしいものを感じた。欧州においては貧富の差があるのは当然だし、差別以外にも区別は別物とされる。何が言いたいかというと、『明確に他と違う』という区別をされているのである
(「久しく忘れかけていたけれど、機械の身体を得たばかりの頃に経験した物とよく似ているわ。でも……」)
どこか懐かしい感覚。疎外感とも言えるが嫌悪感ではない。
歴史改竄されてない世界の人々はともかく、故郷の人々にとって『機械の体』というのは、明確な区別の象徴だったからだ。
(「幸い、敵意や悪意は感じない。これなら希望は持てそうね」)
つまり、『機械の体は恐ろしい!?』みたいな好悪を感じられてないのだ。
あくまで、『自分と違う存在』として認識されて居るに過ぎない。
おそらく『ディアボロスは味方』であるとか、『奪還された歴史の人々の記憶』が援護してくれるのだろう。だと思えば自分は欧州にようやく戻って来たのだ。帰るところがあると思えばこそ、これほど嬉しい事はない!
そして気分を新たにしたエリザベータは自分の得物を選んで競技場へ。
カーブの多いウォタースライダーへ、二丁の連射銃タイプで挑む。
いつも使っているマシンピストルの要領である。
(「狙い撃ちされる訳でもないのに飛んじゃy駄目ってのが仕方ないけれど……。これもまたレギュレーションを理解出来るかの問題よね。ここは銃の腕だけで行きましょうか」)
結局のところ、ディアボロスは理解できない超人と思われては困る。
格闘家が問題ないと思われているのは、一般人を殴らないからだ。
それならば『自動車事故の方が危険』だと理解できるのが一般人である。こんなところで制限を無視して好き勝手やらないければ『ディアボロスは出来るけど、やってはいけない場所でやりません』とアピールできるのである。
「行くわよ!」
そしてエリザベータはコースイン。
最初のカーブや射撃を難なくクリア。
特に言う事も無く最初の難関に来ていた。
(「この程度の揺れやGはドッグファイトに比べれば何て事無いし、速度だって秒速の世界に比べれば止まっているのも同じ。問題は此処から……『物理的な障壁』ね。懐かしい言葉だわ」)
エリザベータの強みは『慣れ』だ。
流石にゴムボートを足で操る経験はないが、『生息速度域』が違う。
速過ぎたり怪しい角度であったり、そう言う事で戸惑う事がない。同じ条件のバイク乗りとも違って、いつも使っている銃に近い得物であれば問題なく射撃できる。むしろ、水の勢いが減衰して届かないとか、的を破れない方が問題だろう。逆連鎖戦に慣れてくると、物理的に不可能と言われることが懐かしくなってしまう。
(「さっきの人は宙に舞ってたわね。着水のアレはおそらく最初から計算に入れて居なかったのと、飛び慣れない人ね。ならば……こうするまで」)
エリザベータはここで行程計算を入れた。
それは全体でどう動くかを計算し、プライトプランを立てる物だ。
傾斜やカーブの角度を予め予定に入れて『こう動けば反動が少ない』と読み、二丁持ちも活かして『ここで何秒撃ち続ければ当たる』と予定に組んでおくのだ。見る人が見れば『的のセンターに入れてスイッチ押してるだけだな』と見抜かれてしまうので(特に動画では)、最後に見栄えの据える技を入れておく。
「狙うのは、ここで!」
エリザベータは最難関の場所は選ばず、その手前でジャンプした。
宙を舞う訳だが、どちらかと言えば飛び易い場所で行った。
しかし、派手なのは此処からだ。一回転入れながら射撃を行ったのである。そしてコースの途中で着水し、バシャ! っと跳ねる勢いを、戦闘機のフレアに見立ててバラマキながら競技を終えた(スキーとかでも最後に派手に雪のしぶきを上げる様な感じで)。
こうしてディアボロスたちは、楽しくエンジョイしながら水上流鏑馬を楽しみ始めたという事である。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
篝・子火
【がしがり】
(結果判定おまかせ)
打菓子と滑りに来た。それはもう盛大に。
やぶさめ、と言うのか。本来なら馬に乗ると。
疾倶利にでも乗って撃ちたいが……おまえ、滑れるか?(無言の無双馬)
ダメらしい。
子火は曲がるコースにする。馬型の跨る浮き輪見つけた。
打菓子泳げるのか!?びっくりだ。泳げない仲間だと思っていた。
さて……では先陣を切る。見ていてくれ、打菓子。子火は射撃の技術は最低だ。当てる自信はない。
馬(浮き輪)に跨り、スタート。
水中だと操縦がきかんな。おい言うことを聞け!(浮き輪に説教)よしよし良いぞ……気性の荒いが良い馬だ。
体勢を保ち滑るばかりで打つのを忘れてた。
降りる寸前にジャンプ、水鉄砲で的を叩き割る。
さて。ご覧の有り様だ。名誉挽回を頼む。
いけ、打菓子。潰せ、的を!
……なんか潜る時間長くないか?と、出たな。
打菓子の持ってた達磨ボールを借りて応援。振りまくる。達磨の加護で仇をとってくれ。
お、結果でたか!どうだ!
棹物・打菓子
【がしがり】
(結果判定お任せ)
子火お姉さんと滑りに来たぞ。
お姉さん、随分張り切っとるようじゃなぁ。
相変わらず好奇心旺盛じゃね、んはは。
わしは直線コースにしてみるぞ。
潜って狙ってもいいそうでな、気持ちよさそうじゃから。
腕も脚もこんなじゃが、ちゃんあと泳げるように出来ておるんじゃ。
さぁ、まずはお姉さんが上手に出来るか見せて貰おう。
んー……ありゃあ、どうも大分苦戦しとるようじゃ。
射撃は苦手だと言っとったのに、扱い難そうな形の浮き輪を選ぶんだものなぁ。
頑張れ頑張れー、あともうちょっとじゃぞー……お、最後はなんとか割れたな。
しかしまぁ随分力技じゃなぁ、面白い絵ではあったがの、んはは。
さて、わしも挑戦じゃ。潜水して的を狙いに行くぞ。
水に沈むと、くらげになったようで気持ちよくて好きでなぁ、
ゆらゆら、ゆらゆら……いかんいかん、あんまりのんびりしちゃあ居れんな。
早速狙って……むぅ、こんなに狙いづらいもんか。
えぇい、適当に撃っても少しはあたるじゃろ。そらそらそら。
どうじゃどうじゃ、上手く当たっとったかの?
●
マヨルカ島というのは実に盛況だ。
何しろ欧州中から『ディアボロスを知りたい』という者が集められている。
だが、そんな物見遊山なのは、決して彼ら一般人だけではない。
「お姉さんお姉さん。随分と賑やかやねぇ」
ひょっこひょっこ。ひょっこひょっこ。
棹物・打菓子(月面四丁目の九里万十・g06284)は羽織物の袂から手を出しその辺りの出店で賑やかし。凍らせた果物など新宿でもありふれたものだ。同じ物のk図が多いので、誰ぞ当て込んで増やしたに違いあるまい。ああ、自分もやれば良かったか?
「おうさ大秦国中の数寄者が集まって来るみたいな? そのような事を言って居たな。しかも、此度は……」
篝・子火(天高し・g02594)は笑って瓢箪をグビリ。
ワインも悪くはないが、吞みなれた酒の方がいい。
「やぶさめ、と言うのか。本来なら馬に乗ると。代わりに護謨で出来た小早(ボート)に乗ってやると聞いた」
子火は自分で言っておいて微妙な顔をした。
別に酔っ払い運転の事は気にしていない。
もう呑んでしまったし、きっとやる前に消化しているだろう。
「疾倶利にでも乗って撃ちたいが……おまえ、滑れるか?」
「……」
ダメらしい。
実に無常である。無双馬は何も言わない。
「ぬう。いかにせん」
(「お姉さん、随分張り切っとるようじゃなぁ。相変わらず好奇心旺盛じゃね、んはは」)
子火はカナヅチである。だが、同時に物好きである。
打菓子は思い入れを作らないようにしているので良く分からないが、そんなに努力してまで何かを為そうとするのが不思議である。いや、何も為せない事すら愉しもうとする姿勢だからこそ……自分も気になるのかもしれない。
「ふっふふ。子火は曲がるコースにする。馬型の跨る浮き輪見つけた」
やがて子火は絶好のモノを見つけた。
ゴムボートには色々な物がある。
というか、ウォタースライダーで滑るだけなら簡単なのだ。だから工夫をして愉しもうとする者は多かったというべきだろう。
「わしは直線コースにしてみるぞ。潜って狙ってもいいそうでな、気持ちよさそうじゃから」
なお、打菓子の方はとっくに決めている。
というか、この手の事はどうせ面白尽くでやるか、さもなければ華麗さを求めるガチ編成なのだ。ならばさっさと『自分向き』なのを決めてしまった方が良いという事なのだろう。
「打菓子泳げるのか!? びっくりだ。泳げない仲間だと思っていた」
うーらーぎーらーれーたー!?
まるで夏休みの宿題を先に友達が終わった子供の様な叫びを子火はあげた。ダメダメ同盟だと思って居たのに、一抜けはズルイ。という気分である。
「腕も脚もこんなじゃが、ちゃんあと泳げるように出来ておるんじゃ」
打菓子はむしろ、その言葉を聞いて盛大に首を傾げた。
もし首が回るタイプだったら、三百六十度回転しただろう。
というかさ、新宿で『サイボーグのアニメ』を見たら、九人の鬼が出て来るのが有名どころだが。他にも作品も含めて、みんな泳げるのに、どうしてサイボーグが泳げないと思ったのか。まあ……アニメなんか見ないからかな。むしろ絵巻物の方が読むかもしれない。
とにもかくにも、二人は競技に向かう事に成った。
「さて……では先陣を切る。見ていてくれ、打菓子。子火は射撃の技術は最低だ。当てる自信はない」
子火は打菓子に声を掛けはした。
だがしかし、最初から返事に期待してはいない。
あくまで自分を勇気付けるために、行動の段階と評価を口にしているに過ぎないのだ。
(「さぁ、まずはお姉さんが上手に出来るか見せて貰おう」)
見せてもらおうか! 平安の鬼の実力というものを! キリ♪
打菓子はそんなイメージで子火の様子を見ていたのだが……。
「ぬおおおお!!!」
「んー……ありゃあ、どうも大分苦戦しとるようじゃ」
馬型の浮き輪で飛び出す友人に……友人で良いんだよな? 違うと言ったら泣くじょ。それ以上だったら……判らん! 今は語るべき時ではない。とりあえず、子火が不調なのは判った。というか、一目で判る。
「ほっ! はっ! ふっ!」
「水中だと操縦がきかんな。おい言うことを聞け!」
「よしよし良いぞ……気性の荒いが良い馬だ」
子火は馬型の浮き輪に跨ってスタートしている。
アメリカンスタイルとか言ってカウボーイルックで遊ぶ人用だが、本来は首元に抱き着くようにしてから、慣れたら上半身を浮かせるものだ。いきなり中腰にしたらこうもなろう。でも、浮き輪に説教している暇はないと思うの。
「体勢を保ち滑るばかりで打つのを忘れてた。射て! 射て! 射て!」
(「射撃は苦手だと言っとったのに、扱い難そうな形の浮き輪を選ぶんだものなぁ」)
まずは浮き輪の宗さ、反動やら揺れ動くのを理解してようやく本番。
その頃には幾つか的が過ぎ去り、途中からパカパカ撃つのだが間に合う筈もない。子火の様子に打菓子が顔を覆いたくなる気分という物を理解した。だが、頭で理解しているのであって、心情は追いついていないので顔を覆ったりはしない。まあ、子火は心配なんか望んでいないさ。きっと、メイビー。
「ここだけは! 逃しはせん。逃しはな! でいやー!」
「頑張れ頑張れー、あともうちょっとじゃぞー……お、最後はなんとか割れたな」
今までの競技者はカーブがキツイ場所では皆ジャンプしている。
そこで子火は馬型の浮き輪に足を絡め、強引に腰の動きだけでジャンプした。
そして最後に銃で撃つのではなく、真っ向から竹割りで殴って割ったのである。
「しかしまぁ随分力技じゃなぁ、面白い絵ではあったがの、んはは」
「さて。ご覧の有り様だ。名誉挽回を頼む」
打菓子は戻って来た子火を笑って出迎えた。
そもそもこの競技は自分との勝負。特に何も点数はない。
それにディアボロスがみんな成功するよりも、愛嬌がある戦いぶりでは無かっただろうか? その意味では失敗など無いのだ。もちろん残留効果で空を飛ぶ渡河、無双馬でやったら失格である。それ以外なら大抵の事は良いのだ。
「では、わしはゆっくり行かせてもらうかの……おお。流れるプールとやらは随分と心地よいの。そういえば新宿では泡がぶつかる風呂を馳走してもらえるそうじゃ」
変って打菓子は平面にある直線だけのコースに向かう。
ここは普段水上バイクを練習したり、海の波間に慣れる為だけの場所だ。
要するに、何も考えずに直進してナニカがしたい人向けである。何も要求されないからこそ、打菓子は温泉に使っている気分になった。ちなみに色んな温泉に浸かれる場所を『スーパー銭湯!』というらしいな! 格好良くない?
「いけ、打菓子。潰せ、的を!」
「水に沈むと、くらげになったようで気持ちよくて好きでなぁ、ゆらゆら、ゆらゆら……」
さて、相棒(?)を信じて送り出した子火であるが……。
打菓子は何ともゆったりと泳いでいる。
ディアボロスだから潜水時間も長いが、特に何もしていない。
「いかんいかん、あんまりのんびりしちゃあ居れんな。早速狙って……むぅ、こんなに狙いづらいもんか」
「……なんか潜る時間長くないか?と、出たな。達磨の加護で仇をとってくれ。達磨太師!」
ようやく打菓子は『正気に戻った!』が、時すでに遅し。
というかどう考えても、射的を愉しみに来た者の動きではない。
ガールを通り越して御婆さんがゆらゆらしながら銃を構える姿に、子火は預かっていた達磨ボールを振り回し、その辺で借りたホイッスルを吹きながらピロリローと応援する。ちなみに先に言っておくのだが、『達磨太師!』と叫ぶと能動的で強そうな、まるでロボットみたいな加護をくれそうな響きがるが……瞑想して動かなかった宗教家なので、シュティーングへの加護を期待してはしない。まあ、色んな意味で打菓子にはお似合いなのかもしれないが。
「えぇい、適当に撃っても少しはあたるじゃろ。そらそらそら」
ただし、難しい競技ではない。
しかも流れるプールモードなので別に揺れもひどくない。
立ち泳ぎがそこそこできればコントロールできるし、水だって補充し放題なので撃ちまくりである。
「どうじゃどうじゃ、上手く当たっとったかの?」
「お、結果でたか! どうだ!」
途中から調子を取り戻した打菓子は、後半だけ動画で見れば満更ではない流れであった。子火はわがことの様に喜び、くっついて打菓子を振り回し始めた。まあ、この距離感が楽しいんだけどさ。とかなんとか。
いずれにせよ、二人は金字塔を打ち立てたに違いあるまい。
ほのぼのと見て居られる部門とか、その辺の動画である。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【温熱適応】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
瀬鍔・頼門
自分の子孫として接している鼎(g08304)と参加
直線コースに【乗物改造】による二人乗り水上バイクで挑む
今年(2024)の水着を着用
私は運転を担当し、鼎には射撃に集中してもらう
鼎を普段無双馬に乗せてやる等ができない分、二人乗りのできる良い機会だ。私の運転でできるだけ楽しませてやりたい
騎馬術と水上バイクでは感覚が違うかもしれないが、騎乗技能を活かして鼎の射撃の射程や的を横切る速度を適宜調整等をしてフォローしていきたい
坂東武者の手綱(ハンドル)さばき、ここで見せよう
射撃は鼎に好きに任せよう
ただ私も水鉄砲(上部と下部が水タンクな和弓型)はバイクに搭載し、もし通り過ぎてしまった的があるなら「押し捻り」、洋式に云うパルティアンショットで水鉄砲の後方射撃をする
その際はバイクのフットウェルフロアを鐙の如く踏み締め踏ん張り、腰を浮かし上体を捻り反らして的をしかと狙う
終われば鼎の健闘を労う。私は鼎を乗せてやれたこと自体が楽しみとなった。鼎が楽しんでいることを実感できれば私も満ち足りた気分となるだろう
千葉・鼎
ご先祖様(g07120)と
「、」と「…」を多用し「!」を使う事は滅多にありません
基本ぼんやり顔ですが中身はノリノリで、尻尾や耳で感情表現します
アドリブ歓迎
ご先祖様と遊びに行くのは…なんだか、久しぶりな気がします…。
その先にウォータースライダー、+流鏑馬を選ぶなんて…ナイスセンスです…。
私達でこの地から…紙風船を一掃しましょう…。
ご先祖様の水上バイク、後ろに載せて貰う予定です…。
ですが…【乗物改造】、地上の乗り物をバイクか四駆に変化させ…水上、出来ましたっけ…。
駄目なら、現地の人にお願いして水上バイクをレンタル出来るよう…頼んでみましょう。
では、いざ…蹂躙です。
折角なので…水鉄砲、沢山持って来ましたよ…
全部、紐を通して…肩に掛けて…打っては別の水鉄砲に持ち替えて、じゃんじゃん連射して行きます…。
ご先祖様も…すっかり、マリンスポーツのあんちゃんですね…?
終わったらぼんやり顔ながら心なしどやっとした雰囲気で尾をゆらゆらさせつつ、楽しかったです…と。
次は…バンジージャンプ流鏑馬、したいですね…。
●
「此処か! なるほど。まさに流鏑馬」
瀬鍔・頼門(あかとき闢く忌刀舎人・g07120)は燃えていた。
流鏑馬とは馬を走らせながら、決まった場所にある矢を放つ競技だ。
本来は長射程を放つか、曲射する和弓で割りと近い位置を狙う。急接近したり、連射に不向きなので取り逃しを上手くコントロールせねばならない。
(「ご先祖様と遊びに行くのは……なんだか、久しぶりな気がします……」)
その時、千葉・鼎(閃刃よ叶え・g08304)はいつもの様に歩いていた。
ノンビリ歩いているようで、ビッシっとした尻尾を見れば判る様に激しい感情に動かされていた。
(「なのに、その先にウォータースライダー、+流鏑馬を選ぶなんて……ナイスセンスです……」)
鼎は家族の記憶がない。
だからこそ、御先祖らしい頼門との時間は大切に思って居るのだ。
何か思い出になるような事を刻んでいけたらな……と思ってたら、妙な企画にド嵌りするご先祖が居た。
「どうした? 何か冷やし飴でも買って行こうか?」
「いえ。私達でこの地から……紙風船を一掃しましょう……」
親族に『飴ちゃん買うてやろか?』と言われて嬉しい時もあれば、そうでない時もある。寂しがらせまいとする頼門の気遣いを嬉しいと思うと同時に、デリカシーを覚えて欲しいと思う鼎(20)であった。ちなみに冷やし飴とは飴ちゃんではなく米飴と生姜汁に甘味を加えた、体調を整えるためのドリンクの一種である。
「私が運転を担当する。鼎には射撃に集中してもらうが、いかに?」
「……問題、ありません」
二人は水上バイクにタンデムすることにした。
これは無双馬に乗せてあげられないという事から、頼門が鼎を慮ったものである。武士は年下の子供を馬に乗せて鍛えたり、エスコートして景勝地へ遠出したりするものだからだ。色々と慮った結果なのだが……今思えば、レンタカーでピクニックで良かったかもしれないとか、なんとか。いや、ここで思い立ったことが重要なのだ! 思い出ってそういうモノではないか!? と力説してみる。なお、水上バイクは色々あって、マヨルカ島にあったナイスデザインのモノを借用する事にした。
「よし。問題ない。そちらが慣れたら始めるとしよう」
「では、いざ……蹂躙です」
頼門は鼎の言葉を聞き返したりはしなかった。
別に難聴系男子ではないので、聞こえなかったわけではない。
武士の子がハリキル時は、頭鎌倉と相場が決まっている。別に彼のイメージとしてはかけ離れてはない。しかし、南朝系男子と書くと武士っぽいよね。
やがて水上バイクが流れるプールを走り出した。
元から練習用のコースなのでおかしくはないし……。
今回は水上バイクに乗ったまま、射的を行うということで難易度が上がるのだ。タンデムでドライバーとガンナーに別れることはむしろ、理知的であろう。
「好きに撃て。こちらは合わせる!」
頼門は水上バイクを巧みに操った。
何時もの無双馬とはまるで違うが、今回は走らせるだけである。
水上をプカプカするのが難点だが、逆に言えば『安定』にのみ気を付かえば良い。
「問題、ありません……備えあれば、嬉しいな、です」
ちなみに鼎がガチ勢である。
何がガチかというと、無数の水鉄砲を用意している。
流鏑馬に慣れてない? 男性とのタンデムにドキドキしないんでちゅか? そんな言い訳を『数』でねじ伏せる。これがガチである。ガトリング砲型や大砲型で面制圧しないだけ有情であろう。
「……次」
鼎が言う次、とは的の事ではない。
撃ちまくったら水を補充するのではなく、新しい水鉄砲に変えることを意味している。
(「あれだけ用意してあるなら、むしろ距離間を一定にすべきだな。迂闊に安定に走るのも良くあるまいか」)
その様子を見た頼門はあまり甘やかすのも失礼だと思ったのだろう。
むしろ波を一定化するために頑張るのではなく、同じタイミングで的を通過する様にしたのだ。流鏑馬ではこっちの方が重要だったりするしね。
「坂東武者の手綱(ハンドル)さばき、ここで見せてくれよう!」
頼門は波のあるプールで可能亜限り速度を一定化した。
本当は和弓型の水鉄砲も用意し、後ろ向きにパルティアンショットするきだったのだ。だが、鼎の奮闘がそれを止めさせたと言える(というか、失敗せんよ)。
(「ご先祖様も……すっかり、マリンスポーツのあんちゃんですね……? ご先祖供養(違)、できたのかも、しれません」)
なんてことを思いつつ、鼎は両手を駆使した。
もちろん両手拳銃でもガンカタでもない。
右手の銃を使い切ったら、左手の銃をスタンバイ。
弾倉ではなく銃をリロードする荒業である。
「うむ。なんとかやれたのではないかな。どうだ?」
「楽しかったです……」
頼門は鼎を乗り物に乗せてやれて満足だった。
次もまたこのような機会があれば、案内してやるのも良かろうと思う辺り朴念仁である。だが、鼎の方も心なしかドヤ顔で、耳が動いているので、案外素質があるのかもしれない。
「次は……バンジージャンプ流鏑馬、したいですね……」
などと妙な競技を思いつく鼎に対し……。
「ふむ。万死……決死の上を行く言葉と考えれば、千尋の谷を駆け降りる荒行か。悪くないな」
と考える頼門はやはり親戚であろう。
こうしてウォータースライダーで行う流鏑馬は、後半はむしろ楽しさ(?)重視で過ぎて行った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【乗物改造】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV3になった!
梅指・寿
【忍庵】より。
2024年水着コンテストの水着を着用するわ。
2:直線コース(豪快)でひよこの浮き輪のゴムボートに乗って参加するわね。
使う水鉄砲はピンクの可愛い水鉄砲を二丁拳銃で使うわ。
小さな女の子が豪快な流れるプールみたいなウォータースライダーで流鏑馬をする。
ヒルコを知らない人が見たら吃驚するかしら?(目をキラキラさせている)
水の流れに逆らわずに木の葉のように流されるがままだけど、的に近づいたらピシャッピシャって水鉄砲の水を当てていくわ。
そして最後のゴールの所で、空に向かって二丁拳銃を構えて水を発射!ただの空撃ちかと思わせておいて…一番最初に当てた的(ゴールから一番遠い的)に曲線を描いて当てていくわ。
忍庵のみんなも試技用のくねくね曲がったコースに挑戦していくわ…試したい事があるとか聞いたけどどんなものなのかしら?
きゃーっすごいすごいカッコイイー!
あんなすごい撃ち方で的にしっかり当てちゃうなんてすごいわ!
(ウィリディスさんに倣って忍庵のみんなの流鏑馬を応援うちわを振って応援する)
ウィリディス・ファラエナ
【忍庵】
梅指さん、御守さんとわらび、閂さんの皆でマヨルカ島のスライダーに討ち入りじゃー
何で笠被ってるかって?この後の仕込みのようなもんよ
俺は鉄砲にゃ慣れてなくてね、この手裏剣型水風船で行く。駄目なら水鉄砲で
水風船の【投擲】なら自信あるが、水鉄砲もってわたわたしてるのも面白がってもらえよう
行き先はカーブコース
スライダーに入る時に笠と道行をばさっと脱いで忍装束で突入!最終人類史では創作物なんかでニンジャが人気だとか
もちろん毒が漏れないように頭巾はそのままだし鎖帷子の下にボディースーツを着てるから安全です
カーブの遠心力を利用して跳躍、高く跳躍し滞空時間を増やす事で的をしっかりと捉え、宙返りを加える事でより強く水風船を的に投擲
流れてる間も気は抜かない。漫画で学んだ忍者っぽいポーズを見よ!
実は俺も皆が銃をどう扱いどのようにして狙うのかを見たい
盛り上げるためにペンライトとうちわ(撃ち抜いてーと書いてある)も持ってきたぞ
キャー!かわいいー!カッコイイー!(裏声)と声援もばっちりだ
閂・緒羽
【忍庵】
アドリブ歓迎
梅指さんにのみ敬語(一般的なですます調)
競泳水着を着用(2024年水着コンテストの物)
ウォータースライダーで流鏑馬ってすごい発想ね、面白そう
私が持って来たのは竹筒鉄砲。流鏑馬出来るようにながーい竹で作ったから水もたっぷり入るはず
それと防水カメラもね
折角みんなが格好良い所を見せるのだもの、きちんと写真に収めておかなきゃ
みんなが挑戦する時は出来るだけ撮影に良さそうな位置取りを心掛けるね
ファラエナさんの忍者アクションは煽り構図が派手そう、御守さんは狙いを定める眼差し込みで撮りたいから横からかな
梅指さんは最後の曲芸撃ちが見せ場だから、引きで撮るのが素敵よね
私が挑むのはカーブコース、試したいこともあってワクワクして来ちゃった
滑り始めて最初のカーブで加速に乗って思いっきりジャンプ!
背を反らすように空に飛びあがって翼を開いて、上空から竹筒鉄砲をレーザーみたいに噴射して線を描くように的を薙いでいくの
力には自信があるし強く押し出して水圧を強めつつ、竹筒が壊れないよう外側から握らないとね
御守・樹
【忍庵】2024水着着用
カーブコース
使ってる銃はベースがベレッタM93Rだからだいたい使い方がアサルトライフルとか短機関銃に近いんだよな。改造元がそういう銃だったしだからこそそういう銃をベースにしたんだが(周回したゲーム内での愛銃でもあるし)
そういうので流鏑馬っても数うちゃ当たるって事だし受けは良くないだろう。
だからここは梅指さん提案の投げナイフ型の水風船を使ってみよう(だめならなるべく普段使いの銃に近い形の水鉄砲を選ぶ)
少し練習できるならいつもの投げナイフとの感覚の違いをチェック。できないならぶっつけ本番で調整してくしかないだろうな。
投擲の利点は銃よりも放物線を利用しやすい事だと思うから、ど真ん中を狙うより確実に的に当てていくことを優先しよう。普段から割とそうしてるしな。
銃で狙う時も放物線を意識しよう。そうすりゃまっすぐ射線が通ってなくとも上から当てる事「だけ」は出来る。幸い火薬で撃ちだす本物に比べれば重力の影響はでかい。
みんなの様子はなるべくチェックして今後の戦いに役立てたいな。
●
てっててれって、てってれれ~♪
ファンシーな時間が過ぎて行った。
ディアボロスと言えど凄腕の戦士ばかりではなく、愉しんで参加している者も多いという事だろう。
「みんな~準備は良い?」
おばあちゃんは昨日から眠れてないわ!
なんて風情で梅指・寿(不沈の香・g08851)が皆を引率している。
フリルフリフリで実に楽しそうだ。
「はいはい。準備OK」
「皆でマヨルカ島のスライダーに討ち入りじゃー」
御守・樹(行雲流水珪化木・g05753)はほどなくマイペースに、ウィリディス・ファラエナ(毒虫・g08713)は人形に腹話術を掛けて熱血している。別に自分でやっても良いのだが、本体はクールに攻めるぜ! だから熱血は人形が担当するのである。
「撮影の準備も万端よ。最近は記録媒体が長持ちして助かるわ。梅指さんも良い水着ですね」
「緒羽さんもばっちりね。それじゃあ迷わずに着いてくるのよ」
閂・緒羽(さよならのために・g11100)がみんなの記録を残そうと撮影を始めると、寿は朗らかな笑顔を浮かべた。別にカメラ目線を向けたつもりはない……単に天然である(ヒルコのおばあちゃんだからね)。ちなみに緒羽の水着は競泳用である。
「ウォータースライダーで流鏑馬ってすごい発想ね、面白そう。なん……だけど、ファラエナさんはどうして編み笠を?」
緒羽は空想が好きなので、もちろん脳内にお持ち帰りして予想を始めている。
だが、物事にはセオリーというものがあるのだ。お約束とも言う。
「何で笠被ってるかって? この後の仕込みのようなもんよ。それは……ひ・み・つ」
ウィリディスは口元だけをニヤリとさせて笑った。
意味深な笑いは男の魅力をより深くする。
なお、忘れているかもしれないが……彼は忍者である。それも目立つための陽忍と、隠れて動く影忍の両方を一人と人形で熟すタイプであった。
「しかし、そういう閂さんも大概に外連味タップリだな」
「あら? 何かしら? まるで分らないわ♪」
そしてウィリディスがネタを振り返してくれたので緒羽も竹で出来たナニカを構えてウインクした。いったい、何筒なんだ!?
「ねえねえ。御守さんに聞きたいんだけど……」
「そうだな。ここはその銃について確認すべきだろう」
「使ってる銃はベースがベレッタM93Rだから、だいたい使い方がアサルトライフルとか短機関銃に近いんだよな。改造元がそういう銃だったし、だからこそ……そういう銃をベースにしたんだが……。どうした? 何があるのか? どうせ使わなくなったんだし、何も無いなら行くぞ」
樹は周回したゲーム内での愛銃でもあるし、相手が身内だからこそ丁寧に説明して行った。これが全く知らない人ならこうはいかないし、動画だったら適当に検索してしまうだろ……自分を基準に考えてしまう。だが、これは木の良い二人が動画デビューというか、対人経験値を積ませてあげようと思う一環であった(なお、動画は別に提出しなくても良いし、公開しても良い)。
「あら、立派な銃なのに使わないの?」
「こういうので流鏑馬っても、数うちゃ当たるって事だし受けは良くないだろう? だからここは梅指さん提案の投げナイフ型の水風船を使ってみようと思ったんだ。ナイフ型の水鉄砲もあったが、あれは弾数とインパクトが中途半端だしな」
寿おばあちゃんもそんな流れに気が付いたので、樹に話を振ってあげた。
ちなみに同じナイフ形でも水風船は質量とまき散らす分量があるので威力が高く、水鉄砲の方は握り締めると発射される精密型であった。
「誰から行く? 俺は何時でも良いが、御守さんより前の方がありがたいね」
「俺より? ん……ああ。同じタイプならそうだな。恰好から入った方が良いだろ。俺もやり方を変えられるし、経験を参考に出来るから構わないぞ」
ウィリディスが軽く手を挙げると、樹は快く順番を譲った。
先に出て目立つとか別に気にしてないし、ゲーマーというものは他人のプレイを参考にしてスコアを稼ぐものだ。もちろんこれは点数勝負ではないので、『競技としての面白い動き』になる。
という訳でトップバッターのリードオフマンはウィリディス選手。
カーブコースへ向かい、的の数を初心者用に絞って申請する。
ディアボロスが初心者? と思うかもしれないが、彼の場合は『得物』とインパクトが重要だ。
(「俺は鉄砲にゃ慣れてなくてね、この手裏剣型水風船で行かせてもらうぜ」)
実はウィリディスと樹はネタ被りしている。
というか、水鉄砲じゃなくとも良いじゃない? 駄目なのは超人ぶりとか、危ない事だし……と寿おばあちゃんが提案したので、二人とも乗ることにしたのだ。
「誰だあのストローハットとポンチョを来た男は」
「ジャパニーズ・ピエロかヴィランじゃないのか?」
「いや、違うぞ! あれはNINJYAだ!」
ウィリディスはスライダーに入る時、笠と道行をバサッと脱いだ。
その中身は忍び装束。最終人類史では創作物なんかでニンジャが人気だとか!
もちろん毒対策や種族的なコンプラにも対応していますので、ご安心ください。
「オー! ファンタスティック!」
「ニンジャなウォリアーよ!」
(「掴みは上々。では、試技でも惹かせてもらおうかね」)
忍者とは、目立つ格好や陽動作戦で動く者も居る。
だから、『忍者は目立っては駄目なんだ!』というのは片手落ちである。
ウィリディスは道化として旅芸人をしながら情報を集めたりすることもあり、目立つ要素や視線の動きを理解していたのである。
「ニン!」
ウィリディスは格好良いポーズと共に、投擲スタイルを披露。
別に腕をピンと伸ばしたり、印を汲んで形やる必要は全くない。
だが、こういうのを好きな人もいる事を知っている。そして、いざ自分が正体を隠す時は、こんなポーズをしなければ良いだけだ。そうすれば知って居れば知って居る程に、別人だと思ってくれるだろう。
(「では最後の締めだな」)
水風船で質量が大きく、手持ちなので何発かしかない。
彼が初心者用に数を減らしたのはその為だ。
そして最後の最後にカーブを計算に入れて高く跳躍!
ボートはそのまま進ませつつ、跳躍時間を延ばすことで宙返りを入れるペースを設定し、一番大きな水風船が的に炸裂させる。そして最後にボートに着地して、印を組んでカメラの方に向くところまでが、お約束であった。
「きゃーすごいわっ。今の撮れた?」
「ええ。ファラエナさんの忍者アクションは煽りが良いですよね」
寿おばあちゃん大興奮!
緒羽はそんな姿もフレームに収めつつ、次の場所に移動した。
「次の御守さんは狙いを定める眼差し込みで撮りたいから横からかな」
「……」
緒羽は樹が真剣な顔でコースやウィリディスを眺めているのを写した。
もちろんウホな流れを期待しているわけではない。
そう、先ほど言っていた……経験を活かして、どう動くべきか、何を狙うべきかを考察する姿こそを記録しようと思ったのだ。写真映えを気にして計算するも良いが、こういう真面目に取り組む姿を写すのも良いだろう。
(「投擲の利点は、銃よりも放物線を利用しやすい事だと思う。だから、ど真ん中を狙うより確実に的に当てていくことを優先した方が良いかな」)
樹はこの時、直截に当てるよりも、その軌道を計算していた。
銃は『点』で当たるが、投擲物は放物『線』を描く。
つまりFPS的な視点で言うと、当たる面積が広いのだ。
彼は普段からゲームでそうしているし、点である銃を使いこなす人は沢山出場しているだろう。だからこそ、こういった面で他のメンバーとは違った姿で考えて居たのである。もちろん、水風船が駄目な場合は、水鉄砲でも案を流用するつもりだったが、その場合は面という考慮よりも、弾丸よりも軽くて風の影響を受け易いというマイナスへ配慮するつもりだった。
「という訳で、俺も頑張って来るよ。ああ、は出来ないけどな」
「いってらっしゃい。御守さんは御守さんなりのやり方があると思うから、良いんじゃない? 私も私の流儀で行くしね?」
という訳で樹が行くのを緒羽は撮影して置いた。
その前後で色々と考察する姿込みなのだが、この場で注釈する必要はあるまい。
ちなみに撮影の都合上、彼女が最後に滑ります。樹は全員分の経験を見たいとか言ってたんだけどね?
「はっ!」
樹は一番最初こそ、最も注意して滑り始めた。
何しろゴムボートの上に立つなんてまずはやらない。
その上で、ここからナイフ投げなんかしないといけないのだ。
まずはペースを掴んで、良い滑り出しを狙った。
(「何とかなるが……やっぱりモノにするには数が必要だな。俺も初心者用で良かった」)
もし水鉄砲でバンバン撃つスタイルなら、慣れる前にもう目標が来ただろう。
だが、樹が成れたのはもうちょっと後だ。
ここから一番狙い易いとされる的に、真剣な表情というアンバランスさで向かい合う。
「よし!」
まるで最難関を突破したかのように息をついた。
そのままテンションを維持し、自分が思い描いたコースで投げられたかを残心する。
「……次だ」
一つの的に注意を残したままでも、ここからはまだかかるので問題はない。
その為の初心者コースだし、次の目標の為のベストポジションまで、注意深くシミュレーションを続けていく。
「ふう……ちゃんと水風船がおっけーで、おばあちゃんよかったわー」
「もし失格だったらどうしようかって? それはそれで何とかしたさ。俺も、勿論あいつもな。そういうもんだよ」
寿が小さな胸をなでおろしているとウィリディスが戻って来た。
彼女は自分の提案が通るか心配していたのだ。
とはいえウィリディスたちは念のために水鉄砲も用意していたし、むしろナイフ形や手裏剣型の水鉄砲の使い勝手が水風船と違うのに戸惑っていたくらいである。
「こいつで最後だ」
「むー。残念ですね。みんな飛ぶわけじゃないか」
樹が危なげなく最後のカーブを成功させると、緒羽はその場から移動を始める。彼女がコースに挑むのは最後なので、おばあちゃんが別のコースに行くためであった。
「おばあちゃん頑張るわよー」
「がんばえー」
寿おばあちゃんは直線の波のあるプールコースだ。
ここに出る人はみんな派手な事をするのだが、彼女はひよこ型の浮き輪で出場。仲間だと思ったのか、その辺のオコサマーズが応援している。
「キャー! かわいいー! カッコイイー!」
「……大変だな」
ウィリディスはペンライトと団扇を振り、裏声で何かと応援中。そんな姿を見ながら樹も団扇の予備を受け取って降るのだが……『撃ち抜いてー』と書かれていてどうしようかと思ったほどだ。
「えい! えい! 当たったかしら?」
寿は浮き輪につかまったまま、流れるプールでドンブラコ。
ピンクの二丁拳銃は勇ましいというより、可愛らしいというか。
浮き輪は黄色、水着は緑色のレース。そして銃はピンクなので……みんな微笑ましく思ったという。もちろん驚愕した者も居るかもしれないが、やはりイメージというものは重要である。
「プカプカしてるのが楽しく成って来たわ~」
その間も寿おばあちゃんは絶好調。
真っ直ぐ進むだけだし、何なら操縦なんかもしてない。
ただ的が見えたら、二丁の銃でビュービューやってるだけである。
ピシャピッシャジャッブジャブ、ランラララン♪
「これが最後の挑戦よー」
最後の最後に寿はチャレンジング。
全部の試技が終わった所で、何も無いと思われる宙に空撃ちしたのだ。
狙ったのは最初の方にあるゴールから一番遠い場所である。ここだけ当たるかどうか不安だったので、二丁拳銃を同時に使って同じ場所を狙うという贅沢コースであった。
「これお願いね。私も行って来るわ」
「任せとけ……という程上手くはないけどな。でも、それで行くのか?」
「チャーミングで良いでしょ?」
最後に緒羽は樹に防水カメラを預けると、軽いストレッチをしながら歩いて行った(当たり前だが肩とかね)。
(「ふふふ……やっぱりここを試さないとね。それも、インパクトを考えるなら最初。水の量とかも注意が必要だしね」)
緒羽はノリノリでコースに向かうが、やはり初心者コースにしておく。
なにしろ彼女の水鉄砲は、昔ながらのお手製である竹筒型なのだ。
パーカーの下にはタンクではなく、小さなバケツを持ち歩いていた。
「あ、駄目。ワクワクして来ちゃった……にんまりが出ちゃうー。ピーンチ」
などと言いつつ、何とか我慢して出走を開始。
まずは慣れながら最初の的に向かったのである。
「……試したい事があるとか聞いたけどどんなものなのかしら?」
「さあ?」
「さて」
寿おばあちゃんが尋ねるが男性陣はそれぞれの対応をした。
樹は適当にカメラを覗き込みながら、ウィリディスは笑いながら秘密を守っている。
「行くわよ! 最初で最後の大勝負!」
「あら?」
緒羽は最初の的を撃って手ごたえを確かめたら、次に来るカーブで一気に動いた。加速を利用して思いっ切り大ジャンプをしたのである。誰もが最後の大きな場所でやるのに対し、意表を突かれた格好だ。
「あれはまさか……」
「知っているのか?」
「きゃーっすごいすごいカッコイイー!」
緒羽は背を反らせながら空中へジャンプしていた。
それは間違いなく見栄えを重視している。
そして翼を広げているのだが……これは羽ばたくわけでも滑空する訳でもないので無問題。あくまで見栄え重視だったら問題にはならないらしい(不自然さを隠せば、ビニールとかのコスプレでも出来るしね)。
「でいやー!」
「あんなすごい撃ち方で的にしっかり当てちゃうなんて、すごいわすごいわ!」
緒羽は最初の的に、全力で竹筒を押し切った。
一気に押し出し、一気に使う果たすことで恐ろしい勢いで射出される。
レーザーみたいなノリだが、まあ水色なのとウォターカッターほどではないので問題ないだろう。その姿を見た寿は、大切な事なので二回感動したと主張する。もちろん応援団扇はフル装備だ。
「やったわ! 大成功……うん。大成功ね」
ちなみに緒羽の試みは大成功。
問題は、竹筒に入った水が心もとない事である。
失敗したら嫌なので最初にやったが、なんと、バケツに入れた予備が散ってしまってあまりない(当たり前だが)。
「後は全力を尽くすのみよ!」
開き直った緒羽は残りの水を竹にちゅーっとして、特に配分せずに楽しみにながら射出したそうである。
「俺はみんなの経験を総合してもう一回行くがみんなはどうする?」
「あ、ごめん。今ちょっと、手を放せないので」
「しーっ……お休み中だ。昨晩は寝れなかったんだろう」
(「……みんな、がんばれー」)
樹がもう一回チャレンジしようと皆を伺うと、緒羽は陰で何かを撮影している。
ウィリディスの方を確認すると、口元に指を当てて沈黙を促すポーズだ。
それは、影の涼しい所で、寿おばあちゃんが猫モードでスヤスヤしていたという。
こうしてマヨルカ島の思い出は、皆の青春の1ページになったのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【通信障害】LV2が発生!
【照明】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!