エンサイマダ×ワイン×パパラッチ(作者 彌厘)
#最終人類史(新宿島)
#水着コンテスト会場『マヨルカ島』で夏休み大作戦
#🍉夏休み選択肢有
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●新宿駅グランドターミナルにて
「エンサイマダって知ってるのです?」
集まった復讐者たちに紫雲・桃華(人間のルミナスシュヴァリエ・g10962)が尋ねた。
復讐者たちが首を横に振れば彼女は可愛らしく微笑んで説明してくれる。
「スペインにあるマヨルカ島の名物なんだって。菓子パンなんだけど、生地にラードを混ぜ込んでいてサクサクで渦巻の形なの。粉砂糖がかけられてたり、チョコも混ぜ込まれてたり、フルーツが使われてたり、いろんな種類があるのですよ! 食べてみたいですよね?」
確かに説明を聞いていたらお腹が減ってきたかもしれない。
桃華にうなずけば彼女はさらに笑みを深めた。
「でしょう? だから、奪還戦祝勝会って事で帰還したヨーロッパの人たちと一緒にマヨルカ島でバカンスを楽しめるのですよ!」
最終人類史の専門家の調査によりヨーロッパの一般人の『人類応援度』が低い理由の1つとして『復讐者が理解不能の力を使う超人であり、常人とは異なる存在である』という認識を強く持っている事が判明した。彼らは大地を奪還した復讐者に対して感謝こそしているものの復讐者と関わりのない人々は本能的な忌避感を覚えてしまっているのだという。
「という訳で、今回はわたしたちのスクープを狙っているパパラッチの人たちにあえて写真を撮ってもらって、わたしたちも普通の人間なんだよって事を知ってもらって仲良くなって『人類応援度』を上げよう! って事なのです。なので、ふつーにバカンスを楽しんでパパラッチされてくるのですよ! バカンスしながら応援度も上げられるなんて一石二鳥なのだわ!」
気づけば桃華は荷物をまとめていた。
「じゃあ、わたしは桃のエンサイマダを探す旅に行ってくるのだわ! せっかくだからみんなもエンサイマダを楽しむといいのですよ! あ、あとワインも名産みたいだから、成人してる人たちはワイン片手にきれいな海を眺めるのも素敵だと思うのですよー!」
言いながら時先案内人は我先に現地へと向かったのだった。
●マヨルカ島にて
浜辺はたくさんの人でにぎわっていた。何しろ青く澄んだ海はとても美しい。しかもマヨルカ島はスペイン王家もバカンスを楽しむと噂なのである。そのうえ世界を守っている復讐者も来るとなれば人が押し掛けるのは必然だった。
中でも首からカメラを下げている者が多い。そう、彼らがパパラッチである。
「謎に包まれた復讐者の素顔……。これは絶対にいいネタになるぞ!」
そう意気込みたくさんのパパラッチが復讐者の到着を今か今かと待ち望んでいるのであった。
彼らの注目を集めながら浜辺で海やワインを楽しむのもいい。彼らを引き連れてエンサイマダを売っているカフェに赴くのもいいだろう。どのようにバカンスを楽しむかは復讐者次第だ。
リプレイ
九条・桜雪
【レオンくん(g08808)と一緒に参加】
今回はレオンくんが執事で、わたしがお嬢様と言う設定で参加します。
服装は夏向けのロリータワンピースを着用。
レオンくんには「いつも通りでいい」って言われたけど、求められてるのはセレブっぽい行動だと聞いて
「マァ! ココガまよるか島デスノ? トテモ素敵ナ場所デゴザリマスワネ!」(棒読み・大根役者)
こんな感じでセレブを演じてみたら、レオンくんが苦笑したみたいだった。
何かおかしかったかなぁ?
まぁいっか。
エンサイマダを食べに行こ!
桃華さんのお姿を見かけたら「はじめまして」の挨拶をしてから、一緒に食べませんかと誘ってみる。
色々なフレーバーを注文してシェアできたら楽しそう♪
お砂糖一杯のミルクティーと甘いパンで幸せ♡
「レオンくんも食べる?」って聞いてみたけど、そうだよね、甘い物は食べないもんね。
食べきれなかったエンサイマダはパパラッチの人達に差し入れしつつ、「マヨルカ島って、とっても綺麗で素敵な所ですね! また来ますね!」と笑顔で伝えます。
アドリブ・絡み等歓迎。
レオン・スカイフォード
【桜雪(g08800)と一緒に参加】
慣れないタキシード着用。
今回はお嬢様と執事と言う設定なので、一人称は「僕」ではなく「私」、桜雪は「お嬢様」と呼びます。
(桜雪は大根役者だから)いつも通りでいいよって言ったはずなのに、謎のアドリブをかましてくる桜雪に苦笑する。
これ以上暴走されても困るから、うまく桜雪の気をそらすか。
「お嬢様、この島にはエンサイマダと言う美味しいパンがあるそうでございますよ」
そう伝えると予想通り「食べに行く」と言う答えが返ってきたので、調べておいた店へと桜雪をエスコート。
桃華さんを見かけたら、はじめましての挨拶を。
桜雪と桃華さんの椅子を引いて2人が着席した事を確認してから、桜雪の傍らに直立して待機。
「食べる?」と聞かれたので、「お気遣いなさいませんよう、お願いいたします」と断る。
そもそも甘い物は得意じゃないしね。
パパラッチに関しては、もし桜雪が僕を「くん」で呼ぶ点を聞かれたら「お嬢様とは幼少時よりご一緒させて頂いておりますので」とか誤魔化すかな。
アドリブ・絡み等歓迎。
●お嬢様と執事のバカンス
「復讐者が来たぞ!」
人々の注目を集めながらマヨルカ島にやって来たのは九条・桜雪(人間のスノウメイジ・g08800)とレオン・スカイフォード(人間のガジェッティア・g08808)だった。
桜雪は夏らしく半袖でミディアム丈のピンクのロリータワンピースに身を包んでいる。腰まである美しい金髪も相まって貴族の令嬢のようだ。ただしその動きは非常にぎこちない。
「マァ! ココガまよるか島デスノ? トテモ素敵ナ場所デゴザリマスワネ!」
棒読みで右手と右足を一緒に動かすくらい挙動不審だった。もっとも本人は無自覚なのだが。
「あれが、復讐者……?」
「なんであんなロボットみたいなんだ?」
おかげでパパラッチたちが困惑し始めてしまった。
(「あれ? パパラッチたちに求められてるのはセレブっぽい行動だと聞いてたから、それっぽくしてみたんだけど……。何かおかしかったかなぁ?」)
首を傾げる彼女に可愛らしい日傘を差しかけている着慣れない執事服姿のレオンは案の定な状況に苦笑した。
(「だからいつも通りでいいよって言ったはずなのに。そもそもパパラッチが求めているのは復讐者で、セレブではないし。仕方ない、これ以上暴走されても困るから、うまく桜雪の気をそらすか」)
ため息交じりに彼はそう考え普段とは違い恭しく桜雪に助言する。
「お嬢様、この島にはエンサイマダと言う美味しいパンがあるそうでございますよ」
すると桜雪は青い瞳を輝かせた。
「そうだった! レオンくん、エンサイマダを食べに行こ!」
「ではこちらへ」
レオンにエスコートされて桜雪は海の目の前に建つカフェへとやって来た。
綺麗な内装の店内にはパパラッチに堂々と写真を撮られている時先案内人の姿があった。
「桃華さん! はじめまして」
たくさんの人を案内している彼女はきっと自分たちを覚えていないだろう。そう思い初めての挨拶をしたのだが彼女は微笑んで口を開いた。
「さっきぶりなのですよ、桜雪ちゃんとレオンさん。二人もエンサイマダを食べに来たのです?」
「はい! もし桃華さんがよかったら、一緒に食べませんか?」
「えっ? わたし、お邪魔にならない?」
桃華は桜雪とレオンを交互に見る。
それは二人が恋仲なのではと心配しての言葉だとレオンはすぐに察した。
しかし桜雪はそれを額面通りに受け取り首を横に振る。
「いえ、邪魔なわけないですよ」
「私はお嬢様に仕える執事ですから、お気遣いなく」
「ふふふ、そうなのですね。じゃあお言葉に甘えるのですよ!」
桃華と一緒に桜雪は様々な種類のエンサイマダを購入した。
その間にレオンは二人分の海の見えるテラス席を確保。桜雪と桃華が来ると二脚の椅子を引いて二人を誘導。彼女たちが座ったのを緑の瞳で確認すると桜雪の傍らに立って待機する。まるで本物の執事のような鮮やかな手並みである。
桜雪と桃華は景色を楽しみつつおしゃべりに花を咲かせながらエンサイマダを堪能した。
「やっぱりわたしは桃のエンサイマダが一番なのだわ! 日本の桃よりちょっと硬いけど、この食感も面白くて好きなのだわ!」
「わたしはどれも美味しくて、選べません! チョコは甘さが丁度いいし、ブドウは夏らしい爽やかさで素敵だし、プレーンはシンプルだからミルクティーによく合います♪」
そうして甘い物を楽しむ様は年頃の少女のそれに他ならなかった。
「……なんか、復讐者って結構普通だな」
その姿を写真に収めながらパパラッチのうちの一人がつぶやく。
「でも、年頃の女の子なら……」
そう言って女性パパラッチが手の空いているレオンに話しかけた。
「執事さんはずいぶんとお嬢様と仲がいいんですね? お嬢様はいつも執事さんを『レオンくん』とお呼びになるんですか?」
「ああ……お嬢様とは幼少時よりご一緒させて頂いておりますので」
「つまり幼馴染という事ですね!? 幼馴染のお嬢様と執事……! これは……!」
パパラッチの目は明らかに恋仲を疑っているものだ。
レオンは慌てて訂正しようとする。
「あ、いえ、私とお嬢様はその様な関係では……」
「有難うございましたー!」
しかしレオンの話を最後まで聞かず女性記者はカフェから出て行ってしまった。
(「……まあ、そういう記事が出れば桜雪に変な虫がつかなくていいか」)
「あー、お腹いっぱい!」
「ちょっと食べ過ぎたのだわ……。せっかくだから、わたしはちょっと泳いでから帰るのだわ。二人とも、またねー!」
立ち上がった桃華は桜雪とレオンに手を振りパパラッチを数人引き連れて海へと向かって行った。
それを見送った桜雪は食べきれなかったエンサイマダを残ったパパラッチたちに差し出す。
「マヨルカ島って、とっても綺麗で素敵な所ですね! また来ますね!」
大好きな甘い物を食べて幸せ気分な彼女の心からの感想だった。
そして二人は笑顔でパパラッチと別れ新宿駅へと帰還した。後日『復讐者なお嬢様と執事、禁断の恋?』というゴシップ記事が出たとか出なかったとか。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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