リプレイ
アストライア・ノートン
飢餓、であるか…
確かニッポンの諺には「腹が減っては戦はできぬ」とあるそうだな
生きるもまた戦い、なれば腹拵えは肝要であるし、何よりも国家を預かる者として見過ごせぬ!
ここをバーベキューピットとする!
さぁさ、民草よ
アメリカ屈指のピットマスター達が認めし余のBBQを馳走しよう!
ムッ、アメリカとはなんぞや、と?
フハハハ!アメリカとは余の国であり、皇帝たる『余』そのものである!
ほれ、肉の焼ける音、シーズニングの香り、肉の焦げ目も含めて五感で味わうが良い!
おっと、子供でも食べやすいように一口大にカットしなければな!
おかわりもいいぞ!余が【口福の伝道者】の効果で味見をしつつ調理する故な!
アドリブ連携OK
ミシェル・ラークリーズ
アドリブ・連携OK
僕の生まれた家は比較的裕福で生活には困らなかったけど、逆に生活が大変な人の苦労も分かる。友達にはそんな子もいたから。鬼に変じる程落ち込んでるなら、助けてあげないと。
畑が荒れ果ててるなら土の方を何とかすればいいかな?【土壌改良】で畑の土質を整えて、持ち込んだ野菜の種を植える。
他の方がバーベキューをするなら、僕はご飯を炊いて、焼きおにぎりを作る。季節柄、焼き芋も作りたいな。お腹が凄く空くと動く気力なくなるよね。お腹一杯食べて元気になって欲しい。個人的にお腹空いている子供さんにスコーン差し出して喜ばせてあげたいな。子供さんが笑顔になると、親御さんも笑顔になるというから。
楡金・澄華
柄ではないが人助けだ
…やっておいて損はなかろう
青龍水計を使い、運河や用水路、防備のための堀の建設に当たる
町の人達と相談し、何処に水を引くか希望を聞こう
引き方によっては、物資運搬にも使える運河としての活用もできる
特に、材木を川に浮かべて流せば労力と時間も節約できよう
…墨俣の一夜城みたいだな
良い土があって良い水があれば、それだけで農作にはプラスだろう
その辺は住民の専門だろうから、あとは彼等の知恵と逞しさに期待しよう
ツィルニトラ・プリルヴィッツ
このディヴィジョンを訪れるのは初めてだけど…
魔法の竜神と名乗る以上、困窮する人達は見過ごせないわ
やっぱり畑も荒れ果てているわね
ハルバード大地に突き立て【土壌改良】
そして植物が育ちやすい土壌になったという事は、地下に水脈などの水源との繋がりも確保出来たかもしれないという事
パラドクスに依らない恒久的な水源の確保を目指すわ
土を●観察して水分含有量から水源の所在を●看破
尻尾の『竜鱗』を幾つか引き抜いてシャベルを生成
魔力で身体強化した(魔術知識、肉体改造)岩を●粉砕する程の膂力で井戸を掘るわ
何時か力を取り戻して、手を翳せば水柱が…みたいな事も出来るようになってみせる…!(泥に塗れ)
…食事会、いいなぁ
赤薙・夜明
恐らく食べ物は他のディアボロスの方が何とかしてくれると思うので
私は【活性治癒】を使い村人の健康を立て直しましょうか
飢餓状態になると色々な身体の不調がでますし
急に糖分を取るとリフィーディング症候群が起こります
秀吉の兵糧攻めのその後の事例が有名ですね
本当は不足した栄養を摂りつつ時間をかけてごはんを食べるといいのですが
私達にはパラドクスがありますので、省略できる所はそれでいきましょう。
流れる水が耐えた小川は乾ききった川底をさらし、水気を失ってひび割れた畑ではわずかに残った雑草がカサカサと乾いた音を立てて葉を揺らし。
ディアボロス達を見つめる村人たちの目にも力はなく、その奥底にはわずかに諦観の色が揺らぐのみ。
「やっぱり畑も荒れ果てているわね」
「飢餓、であるか……」
村の様子を見回して、ツィルニトラ・プリルヴィッツ(自称/捏造 魔法竜神・g02012)とアストライア・ノートン(アメリカ帝国皇帝・g04806)は小さく息をつく。
水を失い、畑も荒れ果て。
そして、人の心もまた枯れ果てる寸前。
例え、鬼となった村人を連れ戻すことができたとしても、この状況を改善できないままであれば……飢え乾いて死ぬか、それともまた鬼となるか、どちらの終わりを迎えるかの違いでしかない。
「このディヴィジョンを訪れるのは初めてだけど……魔法の竜神と名乗る以上、困窮する人達は見過ごせないわ」
「そうだね」
そっと拳を握るツィルニトラに頷き返して、ミシェル・ラークリーズ(彩光のグレイス・g03431)も改めて村の中へと視線を巡らせる。
比較的裕福な家に生まれたミシェルは生活に困窮したことはなかったけれど、だからこそ逆に彼らの苦労も理解できる。
「友達にはそんな子もいたから。鬼に変じる程落ち込んでるなら、助けてあげないとね」
「柄ではないが人助けだ……やっておいて損はなかろう」
そう、わずかに苦笑すると楡金・澄華(氷忍・g00167)は比較的余力のありそうな村人に歩み寄る。
「見たところ、あの川がこの村の中心だな?」
「あ、ああ……あの川が枯れたせいで、畑にも水がやれなくなってな……」
「そうか、なら、まずはそこからだな」
小さく頷き、印を結び、川の上流を狙って澄華が発動させるのは青龍水計。
呼び出された清冽な水流が川を通じて村を巡り、土地と田畑に潤いを与えて流れ行き。
熱気を払う、水気を含んだ涼やかな微風に目を細めながら澄華は、流れる水の行き先へと視線を送る。
引き方によっては運河として物資を運ぶこともできただろうけれど、そこまでの発展は飢饉で限界近くまで追い込まれていた村人達には少々手に余る。
「だが、良い土があって良い水があれば、それだけで農作にはプラスだろう」
「ええ。水は来たので、後は土の方を何とかすればいいかな?」
澄華に頷きを返して、ミシェルはそっと地面に手を触れて、ツィルニトラは地面にハルバードを突き立てパラドクスを開放する。
「魔を司りし竜の名の元に命ず! 吹き荒べ、旋風よ!」
「悪いものは全て吹き飛んじゃえ!!」
一瞬、巻き起こるのは灰色がかかった旋風。
二人のパラドクスによって作り出される疾風が、土地に混ざる毒素を吹き飛ばして走り抜け。
その後に残る水分と養分を取り戻した土地に触れて微笑むと、ミシェルは見繕ってきた育ちやすい野菜の種を畑の一角へと優しく植え込む。
「……これでよし、と」
ミシェルが周囲を見回せば、そこにはいつしか村中の人々が集まってきている。
目の前で繰り広げられた奇跡とも思える現象に目を丸くし――しかし、その眼の奥には確かに希望の光が戻ってきていて。
「これで村も大丈夫、でしょうか?」
「そうね……」
安心したように笑う赤薙・夜明(白蛇の手の後裔・g00805)に頷きを返しつつ、ツィルニトラは注意深く周囲を観察する。
畑は蘇り、水も確保できた。
けれど、それはディアボロス達のパラドクスに依るもの。
土壌改良のような一部の効果は残っても、水源を含めた多くの効果はディアボロスが去れば失われることになる。
だから、
「……多分、ここのはず!」
魔力を体に巡らせると、ツィルニトラは枯れた井戸へと身を躍らせる。
(「村が作られているってことは、もともと水源はあったはず。それが枯れた原因はわからないけれど……」)
土壌改良で植物が育ちやすい土壌になったという事は、地下に水脈などの水源との繋がりも確保出来たかもしれないという事。
周囲の土を観察して、生えている雑草の分布や湿り気の差から地下の様子を想像して。
「砕けなさい!」
100%には至らないけれど、それなり以上の確信をこめて突き出すシャベルが井戸の底へと突き刺さり。そして――、
「なかなか、格好良くはいかないわね……けど、何時か力を取り戻して、手を翳せば水柱が……みたいな事も出来るようになってみせる……!」
「これでひとまずは大丈夫か。あとは彼等の知恵と逞しさに期待しよう」
井戸の底から噴き出した地下水に押し流されて泥まみれになりつつ、ツィルニトラはぐっと拳を握って空を見上げ。
ツィルニトラに苦笑を返しつつ、澄華は村を眺めて安堵の息をつく。
水も、畑も蘇った。彼等が飢えから鬼に落ちることは、もう無いだろう。
だから、澄華の隣でアストライアもまた腕組みしつつ深く頷いて、
「うむ――ならば、ここからは余の出番だな!」
続けて、アストライアが大きく腕を振るえば、そこに無数の機材が現れる。
鉄板、金網、コンロに燃料。
肉に野菜にソースに取り皿。
「確かニッポンの諺には『腹が減っては戦はできぬ』とあるそうだな。生きるもまた戦い、なれば腹拵えは肝要であるし、何よりも国家を預かる者として見過ごせぬ!」
バーベキューセットの前で腕を組み、アストライアは威厳と共に宣言する。
「ここをバーベキューピットとする!」
●
「さぁさ、民草よ、アメリカ屈指のピットマスター達が認めし余のBBQを馳走しよう!」
流れるような手さばきでアストライアが包丁とトングを操り、設置したコンロの間を踊るように通り抜ければ。
パチパチと音を立てて燃える燃料の上で、ごろりと転がる肉や野菜の食材が香ばしい香りと共に色づいて。
焼きあがった食材へと思い思いに手を伸ばし、ソースにつけて口へと運べば熱と旨味が体中へと駆け巡る。
「ほれ、肉の焼ける音、シーズニングの香り、肉の焦げ目も含めて五感で味わうが良い! ――おっと、子供でも食べやすいように一口大にカットしなければな!」
テーブルを飛び回りながらアストライアが次々に焼き上げる食材を、村人達は一心に口へと運び。
そんな彼らを見つめて微笑むと、ミシェルは炊き上げたご飯を手に取るとコンロの端で焼きおにぎりを作る。
「お腹が凄く空くと動く気力なくなるよね。お腹一杯食べて元気になって欲しいな」
「本当は不足した栄養を摂りつつ時間をかけてごはんを食べるといいのですが……」
食べること自体が最期の一押しになりかねない末期の状況――とまでは至っていなくても、長く続いた空腹を急に満たせば色々な不調がでてくることは避けられない。
けれど、とわずかに苦笑しつつ夜明が手を振り、周囲の空間を生命力あふれる世界へと作り変え。
「私達にはパラドクスがありますので、省略できる所はそれでいきましょう」
ご飯をのどに詰まらせた村人の背をさすり、飲み物を渡して落ち着かせつつそっと息をつく夜明の視線の先で、一口、一口、食材を口へと運ぶたびに村人達は活力を取り戻してゆく。
「はい、美味しいよ」
「わ、ありがとう!」
ミシェルからスコーンを貰って喜ぶ子供に、親もまた笑顔を浮かべ。
「ムッ、アメリカとはなんぞや、と? フハハハ! アメリカとは余の国であり、皇帝たる『余』そのものである!」
「はー……なんか凄いんだな、姉さんは」
「そうであろう、そうであろう!」
高笑いしながらアストライアが語る言葉に、目を丸くしながらも楽しげに笑って相槌を打って。
「……食事会、いいなぁ……うん?」
「お姉ちゃんも、食べよ?」
「おかわりもいいぞ! 余がいくらでも調理する故な!」
バーベキューの様子を眺めるツィルニトラの手を引く子供の向こうで、アストライアも次の食材を並べて笑顔で手招きする。
空腹を満たし、心を満たし。
飢えと渇きに絶望していた村人達の心を、暖かな食事が満たしてゆく。
そして、
「ああ……あいつらにも、食べさせてやりたいなあ……」
焼きおにぎりを口へと運び、山を見つめてぽつりと村人が呟きを零す。
それが誰の事なのかは、問うまでもない。
村人と並んで山を見つめ、澄華は静かに頷きを返す。
「大丈夫だ。彼らは必ず、私達が連れ戻す」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
【土壌改良】LV2が発生!
【水源】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV2が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
百部・小太郎
隣村へ趣き、黒銀丸から情報収集。
失礼、それがし京より参りました。百部小太郎と申しまする。
隣村で鬼を斬り村人を救った御仁が居られると聞き参じ申した。
さぞ名高い武芸者であろうとお見受け致しまする。
噂が真実なれば、「鬼や妖から人々を護るが鬼狩人の役目」であるとか。
是非に都まで持っていき御上に奏上したいところでございまするが、
如何せん。生き馬の目を貫くが宮中なれば。
都の人間はとかく胡乱な話には疑いの目を向けるもの。
宜しければ貴殿らが”仕える御方”の名をお聞かせ願えませぬか。
さすれば主家の御威光と共に、より広く天下に鬼狩人の名声が広がるかと。
この時世、鬼に抗う英雄の名は諸人の確かな希望になりましょう故。
「失礼、それがし京より参りました。百部小太郎と申しまする」
「む? ああ、これはご丁寧に。私は黒鉄丸と申します」
鬼達に先んじて村を訪れた百部・小太郎(犬侍・g02146)が、山へと向かう出入り口に佇む若者へと声をかければ。
若者――『黒鉄丸』は穏やかに振り返り、礼を返す。
「隣村で鬼を斬り村人を救った御仁が居られると聞き参じ申した。さぞ名高い武芸者であろうとお見受け致しまする」
「人々を守り刃を振るったことは一度や二度ではありませんが……我が事ながらこそばゆいものがありますね」
好意的に語り掛ける小太郎に、恥ずかしそうに笑いながら答える黒鉄丸。
その立ち振る舞いに怪しげな素振りは無く、普通の好青年とも思えるほど。
「噂が真実なれば、『鬼や妖から人々を護るが鬼狩人の役目』であるとか」
黒鉄丸の様子を窺い、考えを纏め。
小太郎は一歩、話を中核へと踏み込ませる。
「是非に都まで持っていき御上に奏上したいところでございまするが、如何せん。生き馬の目を貫くが宮中なれば。都の人間はとかく胡乱な話には疑いの目を向けるもの」
鬼狩人の動きは、より上位の何者かの命によるもののはず。
「宜しければ貴殿らが”仕える御方”の名をお聞かせ願えませぬか。さすれば主家の御威光と共に、より広く天下に鬼狩人の名声が広がるかと。この時世、鬼に抗う英雄の名は諸人の確かな希望になりましょう故」
その『何者か』の名を問う小太郎に、黒鉄丸はしばし考えこみ――そして、
「……ふふっ」
(「――っ!」)
笑いを零す黒鉄丸に、小太郎の背に緊張が走る。
「っ、如何なされた?」
動揺を表に出さないように努めながら小太郎は様子を窺い。
そんな彼を見て楽し気に笑いながら、黒鉄丸はそっと指を立てる。
「私達の仕える棟梁の名は『源頼光』」
「何と!?」
告げられたその名は、小太郎の知る歴史にも刻まれた鬼退治の英雄の名。
必然、都に置いても相応の重さを持つ名でもある。
「宮中は生き馬の目を抜くような場所ですから、貴方が知らないのも無理はないでしょうが――」
そう言って、目を丸くする小太郎の前で悪戯っぽく笑うと、黒鉄丸は立てた指を口の前へと当てて。
「まあ、互いの立場もあるでしょうし、これ以上は内緒としておきましょう」
知りすぎる危険もありますからね、と黒鉄丸は笑う。
――しかし、その瞳は闇夜よりもなお深い漆黒を宿して小太郎を見据えているのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
神山・刹那
鬼狩人の武士の起源か
確かに、何の逸話もなくそんな噂が生まれるとも思えねぇ
何かしら元となった逸話があるはずだ
俺も刀を握ってる以上、興味をそそられる。剣術道場でも当たってみるか
頼もう。と門前で声を張り上げ、一礼してから門をくぐり、道場の師範代などに鬼狩人の武士の起源について何か知らないか尋ねる
なぜ知りたいのかと聞かれたら腰の刀を見せ
「俺も剣士の端くれ。どうせなるなら、妖怪に苦しめられてる人を救えるくらいに強くなりたいんでな」
と答える
「鬼狩人の武士について、ですか」
「ああ。俺も剣士の端くれ。どうせなるなら、妖怪に苦しめられてる人を救えるくらいに強くなりたいんでな」
ふむ、と頷く道場主に刀を示し、神山・刹那(梟雄・g00162)は首肯する。
都から離れた村とあってか、村の外れに建つ道場の規模は小さく。
寄合所としても使われていることを示すように、壁際には村で共用する備品が並べられている。
(「だがまあ、話を聞くにはこちらの方が好都合か」)
頼もう。と門前で声を張り上げて一礼する刹那に対しても来客をもてなすように接する、武人というよりは相談役というような雰囲気を纏う道場主の話を聞きながら、刹那は胸中で小さく苦笑する。
辛い時、苦しい時に助けてくれる『誰か』を求めることは珍しいことではないし、刹那自身も聞いたことがある。
けれど、その『誰か』は武芸者であったり、僧侶であったり、老人であったりと、話によってさまざま。
それが『鬼狩人』という形となって語られているのであれば――何かしら元となった逸話がある可能性もある。
(「その辺りは、俺も刀を握ってる以上、興味をそそられるものはあるからな」)
わずかに視線を愛刀へと送る刹那の前で、道場主は記憶を辿り。
そして、一つの話を語りだす。
「確か……どれだけ昔だったかは確かではないですが、腕の立つ武士が当時の宮廷から命じられたことが、鬼狩人の始まりだと言われています」
宮廷の命を受け、鬼や河童などの妖怪から人々を守って戦い抜いた武士達。
その中でも特に腕が立っていたのが源氏の武士であり、鬼狩人の代々の棟梁も源氏から出ているという。
「……と、私が知っているのはこのくらいですね」
「なるほど……いや、参考になった。礼を言う」
話を終え、首を傾げる道場主に一礼すると、刹那は道場を後にする。
(「鬼狩人の起源はそこにあったか。そして――源氏、か」)
歴史の中でも重要な存在となる源氏の名。
それは、このディヴィジョンにおいても、例外ではないのだろう。
鬼狩人の事件、そしてその先にあるだろう思惑と戦いを思い、刹那は刀を握りしめるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【神速反応】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
百鬼・運命
「さて、こちとら神社の御神刀抜いてカースブレイドに覚醒した身。妖刀でクロノヴェーダになると聞いては黙ってもいられないな」
普段なら範囲内の敵を斬り刻む「斬界」ですが、さすがに今回は救助目的ということで、村人から分かれた残滓はともかく、もし村人が鬼に変じたのなら…
「飢えず凍えず、恵まれている事を自覚できぬほど恵まれた時代から来た俺があなたたちを救うというのも気が引けるが…ここは傲慢に行かせてもらう」
峰打ちで滅多打ちに。なおダメージを与える以上に、効果範囲内の地面を斬り刻んで、鬼の足元を砂地獄のような【泥濘の地】として、村人に襲い掛かれないよう拘束、足止めを目的とします。
絡みアドリブ歓迎です。
ミシェル・ラークリーズ
村の皆さんが帰りを待ってる。必ず戻ってもらわなきゃ。
【大声】で【情熱】と【勇気】を込めて金棒鬼の皆さんに話しかける。畑も整えたし、水路も何とかなった!!後は皆さんが帰るだけだよ!!帰って畑を耕して、収穫をしないと!!
これ、焼きおにぎりと焼いたお肉だよ。帰ればもっと有るから食べよう!!あのね、村の皆さんが貴方達にも食べて欲しいと言ってた!!帰って安心させてあげて!!
祈りを込めて聖花光臨で【浄化】の百合の花を振らせて、金棒鬼の悪の部分だけを祓う。もう苦しまなくていいんだ!!一緒に村に帰ろう!!
ツィルニトラ・プリルヴィッツ
村も立て直す事が出来た以上、彼らには帰ってきてもらわなきゃ
さあ、魔法の竜神として奮起のしどころね
巨大化した相手の攻撃を【飛翔】しての●空中戦機動で躱しそのまま空へ
人を騙すにせよ、救うにせよ…大仰な方が伝わりやすいものよ
…地上を見て!
翳した手から「魔力弾」を生成、そこから微調整した光を放つわ
自分を映写機と見立て、地上をスクリーンとした映像として
再建された村の風景、バーベキューを楽しみ希望を見出した人々の顔…
私が見た村の光景を(魔術知識、光使い、記憶術、観察)
村の問題に光明が差しているの!
村の人達も貴方達を待っているわ
どうか、帰ってきてあげて
説得に動きを止めれば急降下
槍斧で鬼の部分を削ぎ落し
夕闇迫る山の裾。
村へと続く道の入り口で、百鬼・運命(呪剣士・g03078)は鬼達と交錯する。
「ニク、クラワセロォオオー!」
「――ふっ!」
叫びと共に叩きつけられる金棒を外へと受け流し。
そのまま踏み込み刃を返し、放つ峰打ちが鬼の胴を打ち据え退かせ――止まることなく連撃へと転じた剣閃が、左右から打ち込まれる金棒の乱打とぶつかり、周囲に衝撃を走らせる。
(「さて、こちとら神社の御神刀抜いてカースブレイドに覚醒した身。妖刀でクロノヴェーダになると聞いては黙ってもいられないな」)
剣を振るう手を止めることなく鬼を――妖刀によってクロノヴェーダへと変じさせられた村人を見据えて、運命は小さく息をつく。
数としては一対多数とはいえ、相手は覚醒直後のトループス級であり、倒すこと自体は不可能ではない。
けれど、
(「さすがに今回は救助目的ということで」)
連撃を貫いて横薙ぎに振るわれる金棒を受け止め、自ら後ろへ飛んで衝撃を殺し。
着地と同時に走らせる無数の斬撃が鬼の追撃を阻むと共に、周囲の地面を切り刻んで砂地獄のような泥濘の地を作り出して鬼の歩みを鈍らせる。
今なすべきは、鬼の足止め。
彼等を鬼として倒すのではなく、人へと戻して救うために。
「飢えず凍えず、恵まれている事を自覚できぬほど恵まれた時代から来た俺があなたたちを救うというのも気が引けるが……ここは傲慢に行かせてもらう」
そう、村へと続く道を背にして運命は刃を構え。
――瞬間、周囲に光が満ちる。
「もう苦しまなくていいんだ!! 一緒に村に帰ろう!!」
それは、ミシェル・ラークリーズ(彩光のグレイス・g03431)が祈りを込めて天から降らせる、聖なる光を纏った百合の花。
そして、
「間に合ったか」
「ええ。村も立て直す事が出来た以上、彼らには帰ってきてもらわなきゃ――さあ、魔法の竜神として奮起のしどころね」
安堵の息をつく運命に笑顔で応え、ツィルニトラ・プリルヴィッツ(自称/捏造 魔法竜神・g02012)も竜翼を広げる。
新たな二人の乱入者に、鬼の動きが止まっていたのはわずかな間。
一瞬後には、飢えと破壊の衝動に駆られるままに金棒を振り上げ、二人へと襲い掛かる。
「ニク、フエタ……モット、クエル」
振るわれる金棒の乱撃を、ツィルニトラは翼を操りすり抜けるように躱し。
続けて、翼を大きく羽ばたかせて、彼女は空へと舞い上がる。
(「人を騙すにせよ、救うにせよ……大仰な方が伝わりやすいものよ」)
「貴方達が食べるのは、私じゃなくて村の人達と一緒のバーベキューよ……地上を見て!」
小さく苦笑するツィルニトラが翳す手の中に魔力の光が集束し。
出力を絞って放たれる光が地上に映し出すのは、村の風景。
枯れていた川には緩やかに水が流れ、飢えに希望を失っていた人々が笑顔で食事を口にする――鬼となった彼らの故郷の、村の風景。
「ア、アア……」
「村の問題に光明が差しているの!」
「畑も整えたし、水路も何とかなった!! 後は皆さんが帰るだけだよ!! 帰って畑を耕して、収穫をしないと!!」
映像を見つめて言葉を漏らす鬼達へと、ツィルニトラは、ミシェルは、言葉を重ねる。
畑と、水と。村を襲っていた問題は解決できた。後は彼らが戻るだけ――戻れてこそ、村は元通りになれる。
「これ、焼きおにぎりと焼いたお肉だよ。帰ればもっと有るから食べよう!! あのね、村の皆さんが貴方達にも食べて欲しいと言ってた!! 帰って安心させてあげて!!」
ミシェルが差し出す幾つもの食料。
映像の中で村の仲間達も口にしていたそれらを見つめて、鬼達はしばし沈黙し……そして、手を伸ばして口へと運ぶ。
「……アア、ウメェナァ」
そう、呟く声音は鬼のまま変わらないけれど、
「ウメェナァ……アア、カエリテェナァ……」
映像を見つめて食事を口にして、涙を流すその心は……きっと、人へと戻れたもののはず。
だから、
「大丈夫だ。安心しろ」
小さく微笑み、運命は刃を構えて鬼を見据える。
鬼となっていた時であれば不可能でも、鬼から人へと戻ろうとしている今ならば、クロノヴェーダの部分だけを切ることは不可能ではない。
「あなたたちは、必ず家に帰す」
「村の人達も貴方達を待っているわ、どうか、帰ってきてあげて」
ミシェルが降らせる光の花が舞い踊る中、運命の大太刀とツィルニトラの槍斧の刃が光を散らして走り抜け――。
後に残るのは、人の姿に戻って倒れた村人達の姿。
どこか安心したように寝息を立てる村人の顔に着いた泥を拭って、ミシェルはそっと笑顔を浮かべる。
「おやすみなさい。起きたら、一緒に村に帰ろう」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
百部・小太郎
黒鉄丸殿には話を聞かせて頂いた恩がありまする。
然らば、何も語らず斬り捨てるなど有ってはならぬこと。
彼の方が自ら"武士"を名乗るならば、それがしも名乗らねばなりますまい。
「改めまして。"鬼狩人"百部が一門。小太郎にございまする」
その上で、これより死合うとあらばどうしても尋ねずにはおられぬ事。
問うておくと致しましょう。さもなくば、殺すも死ぬも未練が残りまする故。
「黒鉄丸殿。貴殿の携えしその妖しの刀。
それも貴殿の主君、『頼光』殿からの賜りものにございまするか」
もしそうならば。彼が、自らの業で堕したのでないならば。
黒鉄丸という武士の誇り、守らずして何とする。
「なれば、此処で断じて絶たねばなりませぬ」
ツィルニトラ・プリルヴィッツ
あっ…
(変異した人を元に戻す作戦に幾つか参加してきたから“手遅れ”だと看破してしまった)
私の名前はツィルニトラ、人を助くる魔法の竜神よ
大仰な名乗り…うっ、否定できないわね
鬼狩人の黒鉄丸さん、ね
鬼に変じて人に戻った人に話を聞いてみたら、誰かに『人であることを捨ててしまえば楽になれる』と唆されたそうだけど、心当たりはあるかしら
…ねえ、貴方は今は“どちら”なの!?
怪異に苦しめられる人々救わんとする立派な武士か
他者の不幸に付け込んで利を得んとする詐欺師か!
(魔法の竜神として呼ばれるに相応しい力があれば、助けられたのだろうか)
その刀を握る前の志を、まだ持っているのなら…応えて!
(観察し演技を看破の構え)
空に残った夕焼けの赤も消え去って。
村を覆うのは夜の帳。
けれど――、
「鬼なら来ませんよ」
「彼らは今頃、村に帰ってみんなと再会しているはずよ」
「……ほう、気付いていましたか」
百部・小太郎(犬侍・g02146)とツィルニトラ・プリルヴィッツ(自称/捏造 魔法竜神・g02012)。二人のディアボロスが村の外れに立つ黒鉄丸へと声をかければ
山を見つめていた若武者は、静かに振り返り二人へと対峙する
穏やかな物腰で――しかし、切りつけるような殺気を首筋に感じながら、小太郎は一度息をつくと視線を鋭くして黒鉄丸を見据える。
そこにどのような思惑があったとしても、黒鉄丸には話を聞かせてもらった恩がある。
(「然らば、何も語らず斬り捨てるなど有ってはならぬこと。彼の方が自ら"武士"を名乗るならば、それがしも名乗らねばなりますまい」)
「改めまして。"鬼狩人"百部が一門。小太郎にございまする」
「私の名前はツィルニトラ、人を助くる魔法の竜神よ」
油断なく身構える二人の名乗りに、黒鉄丸も小さく頷き
「では、こちらも改めて『鬼狩人』の黒鉄丸です……私が言うのもなんですが、大仰な名乗りですね」
「大仰な名乗り……うっ、否定できないわね」
苦笑を返す黒鉄丸に、ツィルニトラは気まずげに視線を逸らして。
――同時に、
(「あ……」)
気付いてしまう。
鬼となった村人のように、振る舞いにぎこちなさがあるわけでもなく、感情や衝動を暴走させているわけでもなく。
「鬼狩人の黒鉄丸さん、ね鬼に変じて人に戻った人に話を聞いてみたら、誰かに『人であることを捨ててしまえば楽になれる』と唆されたそうだけど、心当たりはあるかしら」
「ええ。都合がよさそうな村を見かけたので、一月ほど前に種を蒔いてみたのですが……直前で邪魔をされるとは、予想外でしたね」
違和感なく談笑すらできてしまうほどに、黒鉄丸は安定している――してしまっている。
すでに手遅れとなっている『黒鉄丸』を助けることは、叶わない。
できることは、これ以上の悲劇を起こさせないために黒鉄丸をここで止めることのみ。
故に、
「これより死合うとあらばどうしても尋ねずにはおられぬ事。問うておくと致しましょう。さもなくば、殺すも死ぬも未練が残りまする故」
「ほう?」
同時に刃を抜き放ち、瘴気を身に纏おうとする黒鉄丸を見据えて、小太郎は最後の問いを放つ。
「黒鉄丸殿。貴殿の携えしその妖しの刀。それも貴殿の主君、『頼光』殿からの賜りものにございまするか」
「ええ、そうです。『黒鉄丸』は、そう信じて鬼となった兄妹を止めるためにこの刀を受け取りました――才も力も持たぬ身を、頼光様が目をかけるはずなど無いことにも気付かずに」
「……ねえ、貴方は今は“どちら”なの!? 怪異に苦しめられる人々救わんとする立派な武士か! 他者の不幸に付け込んで利を得んとする詐欺師か!」
「ははっ、そんな問いに何の意味があると?」
続くツィルニトラの言葉にも、黒鉄丸は嘲笑で応え。
――しかし、
「貴方には聞いていないわ。私が聞いているのは貴方よ『黒鉄丸』!」
嘲笑を切り捨てて、相手を――その奥底を見据えてツィルニトラは重ねて問いかける。
「(魔法の竜神として呼ばれるに相応しい力があれば、助けられたのだろうか)」
自分が、自分の理想とする自分だったら、と無力さに歯噛みするけれど。
それでも、目の前の相手から眼を逸らすことなく。
「その刀を握る前の志を、まだ持っているのなら……応えて!」
「……」
その問いに、応える言葉は無く。
巻き起こる漆黒の瘴気が黒鉄丸の身を覆いつくす。
けれど、
「……そう。わかったわ」
「彼が、自らの業で堕したのでないならば。今も戦っているのならば――黒鉄丸という武士の誇り、守らずして何とする」
そっと頷き、ツィルニトラと小太郎は得物を構える。
瘴気が体を覆いつくす寸前、その左目から流れた一筋の涙はきっと、奥底に残る『黒鉄丸』の心の現れだろうから。
「なれば、此処で断じて絶たねばなりませぬ」
「ええ、行くわよ!」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!
ミシェル・ラークリーズ
残留効果2は全て使わせて貰う。
鬼となった兄妹を自ら斬る為に危険な力を手にした。その覚悟は察するに余りある。身内の落とし前は自分で付ける覚悟。その心の強さは剣の技術とか関係ないよ。
でも黒鉄丸さん、貴方を止めないと理不尽な犠牲者が増える。それは本来の貴方の本意ではないよね。これ以上過ちを犯す前に。
怨みの咆哮に強い【情熱】と【勇気】を持って【誘導弾】で【精神攻撃】。魔へ堕ちた貴方へ、強い覚悟の志への敬意の念を撃ち込む。黒鉄丸さん、貴方は世を正し、護る為、敢えて危険な力を手にした。救えないのは残念だけど、貴方の心の強さ、忘れない。心を込めて渾身のレジェンダリースマイトを放つよ。
藤宮・翡翠
新たな妖刀の出現。人々を惑わし、妖怪に変えていることに溜息をつく。
ここに連れてきてくれた八雲殿の嘆きもわかる。
和歌を使って人を呪ったり、妖刀で人を妖怪に変えたり……悲しいことが多すぎる。早くその大本となるクロノヴェーダを倒さなければ。
まだ、この時代の断片の王の正体は判明していないのよね……
考えを巡らせて、一つ深呼吸。
まずはこの妖刀を倒すことに集中しよう。
短刀を構え『妖刀・縁切り』の前に立つ。
「妖刀よ、滅びなさい」
百鬼・運命
「さて、得物の方はこちらに分があるみたいだし…」
縁切りと数合斬り合い、神刀を確認。刃こぼれ無し。流石に秀郷公所縁と伝わるだけはある。(半分挑発です)
「縁切りの欠陥をつかせてもらうとしようか」
それは武器自体が本体である事。攻撃を受け、受け止められる度に、自身が削れてしまう。
故に【泥濘の地】で機動力を奪い、近接戦で刀同士の斬り合いを強要。武器を斬ればよい此方と武器の向こうの使い手を斬らねばならぬあちらとの間合いの有利も活かして徹底した武器狙いの武器破壊。
間合いの関係上宿主での防御も不能。なお地絶覇空閃は技能差で押し込めます。
他にも厄介な攻撃はありますが…
「一騎打ちじゃないからな」
絡みアドリブ歓迎
百部・小太郎
ネメシスモードで白髪の半狼半人の姿へ変じ、構えは八相。
黒鉄丸殿が優れた武芸者であることは承知の上。
ならば全身全霊ただ一撃、研鑽全てを一瞬に賭す。
「黒鉄丸殿。それがしはせめて貴殿と相対しとうございました」
元より妖しの刀など関心は無し。
それがしはあくまで武士として貴殿を葬りたく存ずる。
【怪力無双】【神速反応】併用。最も信頼を置く業を用い真っ向勝負。
『鬼に逢うては鬼を絶つ。迷に逢うては迷を断つ』
「いざ、介錯仕る……!」
怨念、刃、恐るるに足らず。黒鉄丸殿の無念はこの程度では無かろう。
傷も痛みも今は斟酌せず、踏み込んで叩き斬る!止められるならば止めてみよ!!
貴殿は間違いなく、誇り高き武士にございまする。
ツィルニトラ・プリルヴィッツ
もう己を止められないのなら…魔法の竜神として貴方に神罰を下すわ、黒鉄丸!
【怪力無双】で振るう斧槍で切り結び
無重力となれば尻尾から放つ「魔力弾」の反作用で姿勢制御
(吹き飛ばし)し相手を●観察
【神速反応】で追撃の太刀の軌道を●看破
【自在翼】による●空中戦機動で回避
(魔力で推進力得、姿勢制御)
重力の軛は既に砕いているの
真面な剣戟を望むなら他を当たって頂戴!
視界外から斧槍の急降下からの●不意打ち浴びせ
※戦闘後、意識あるなら
私達に袋叩きにされて、十分罰は受けたんですもの
直ぐに天国で御兄弟に会えるわ
(神と信仰と祈り
それは本来生者と死に往く者の為にあるのだから)
大丈夫、魔法の竜神が保証するわ
…おやすみなさい
アストライア・ノートン
黒鉄丸…いや、妖刀・縁斬りとやら。
余の拳はアメリカ帝国臣民とこの地で出会った人々の想い、つまり縁の集合体の様なものである。
その名に違わぬ妖刀であれば断つ事も容易かろうが、敢えて宣言しよう。
貴様は余の拳、縁の強大さの前に敗れる、とな!
宣言した以上、徒手空拳で挑む。
【突撃】で間合いを詰め、【観察+戦闘知識】と【神速反応】で初撃を躱し【グラップル】に持ち込んだら【怪力無双】にて投げ飛ばす
地との縁を斬られたならば【飛翔】にて加速力を得て、【託されし願い】を込めた皇帝吶拳の【強打】で縁斬りを叩き折る勢いで殴りかかる!
防御?斬られる前に仕留めれば関係無かろう!
アメリカ帝国皇帝たる余に掛かれば造作もないさ!
(「これが、妖刀『縁切り』……」)
漆黒の瘴気を纏い、人型の闇とも思える姿となって刃を構えるその姿に、藤宮・翡翠(妖狐の陰陽師・g04641)は胸中でそっと溜息をつく。
都の中では和歌を使って人を呪い、都の外では妖刀で人々を惑わし妖怪へと変えてゆく。
(「ここに連れてきてくれた八雲殿の嘆きもわかる……悲しいことが多すぎる」)
早くそれらの事件の大本となるクロノヴェーダを倒さなければ、と心は逸る。
けれど……まだ、この時代を支配する断片の王の正体は見えていない。
だから、と巡る考えを深呼吸と共に切り替えて、翡翠は短刀を抜き放つと縁切りを見据える。
思うことはいくつもあるけれど、まず為すべきはこの妖刀を倒すこと。
「いざ――」
身構えた直後、ゆらりと縁切りの姿が揺らめき。
同時に、翡翠もまた地を蹴る。
「ふっ」
首狙いの一閃を身を沈めてかわし。
同時に踏み込み距離を詰め、翡翠は短刀を閃かせる。
一閃、二閃、間合いを作る隙を与えまいと、さらに大きく踏み込み――刹那、
「――っ!」
背筋に走った直感に従い飛び退く翡翠を、怨念を纏う斬撃が襲い。
咄嗟にかざした短刀で斬撃を受け止めつつ、翡翠は飛び退き――、
「我 願い奉る 我が前に現れ 力を貸し賜え」
「貴方を止めます、黒鉄丸さん!」
飛び退く動きのままに印を切り、翡翠が呼び出す四神。
それに重ねるようにミシェル・ラークリーズ(彩光のグレイス・g03431)が英雄譚に乗せて歌い上げる精神波――重なる二つのパラドクスが、追撃に放たれる念波の咆哮を相殺し。
打ち消し合いながらも周囲へ走る残滓を切り払って、ディアボロス達が駆ける。
「もう己を止められないのなら……魔法の竜神として貴方に神罰を下すわ、黒鉄丸!」
ツィルニトラ・プリルヴィッツ(自称/捏造 魔法竜神・g02012)の振るう斧槍と怨念を纏う縁切りの太刀。
渾身の力を込めて振るう二つの刃がぶつかり合い、弾かれ。
わずかに早く体勢を立て直した縁切りの刃が、身をそらすツィルニトラを掠めて走り抜けて。
「一騎打ちじゃないからな」
「真面な剣戟を望むなら他を当たって頂戴!」
飛び退くツィルニトラと入れ替わるように、踏み込む百鬼・運命(呪剣士・g03078)の刃が縁切りの追撃を阻み。
続けて繰り出す運命の斬撃が、刺突が、縁切りへと走り無数の火花を作り出し、
「逃がさないよ」
泥濘と化した地面を苦にする素振りも無く、距離をとろうとする縁切りへと運命はさらに踏み込み。
繰り出す渾身の一刀が縁切りを抑え込むと同時に、その背後へと回り込んだ百部・小太郎(犬侍・g02146)が太刀を構えて地を駆けて――瞬間、
『オオォオオ!』
怨念を籠めた咆哮と共に運命を振り払い、縁切りの振るう一閃が周囲へと剣風を走らせて――。
直後、飛び込む小太郎の動きがガクリと鈍る。
妖刀『縁切り』。その刃が断ち切るのは、人の心の縁だけに止まらない。
大地との縁――重力もまた、縁切りが断つ繋がりの一つ。
無重力状態へと放りこまれ、周囲に満ちる怨念に動きを封じられた小太郎へと縁切りは刃を構え。
――しかし、
『鬼に逢うては鬼を絶つ。迷に逢うては迷を断つ』
護国流初奉『幻迷鬼斬』。
小太郎の放つ一閃が、怨念ごと縁切りの作り出した空間を切り払う。
縁切りの――クロノヴェーダの力は強くとも、それに対抗できるからこそのディアボロス。
「重力の軛は既に砕いているの!」
双翼を羽ばたかせるツィルニトラが、浮かび上がった石を足場に駆ける運命が。
空を駆け振り下ろす二つの刃が、縁切りの刃とぶつかり合い。
「黒鉄丸……いや、妖刀・縁斬りとやら。余の拳はアメリカ帝国臣民とこの地で出会った人々の想い、つまり縁の集合体の様なものである」
それに続け、高々と跳躍するとアストライア・ノートン(アメリカ帝国皇帝・g04806)は大きく拳を振りかざす。
彼女こそはアメリカ帝国の皇帝。
握った拳に人々の想いをこめて、アメリカ帝国そのものの質量と熱量となった拳撃が拮抗する三つの刃を更に押し込んで、
「その名に違わぬ妖刀であれば断つ事も容易かろうが、敢えて宣言しよう――貴様は余の拳、縁の強大さの前に敗れる、とな!」
振り抜かれる三種の攻撃が縁切りを後ろへと跳ね飛ばし、
「ふむ、浅かったか」
「――いや、まだよ!」
そのまま止まることなく牽制の斬撃をかわし、弾いて距離を詰めるアストライアの拳と翡翠の短刀、そして縁切りの刃が火花を散らす。
三人掛かりの連携は、押し込む瞬間に刃を返して後ろへ飛んだ縁切りを浅く捉えるにとどまった。
けれど、浅くとも捉えた攻撃は黒鉄丸を包む瘴気をわずかなりとも散らして薄れさせている。
それに加えて、
「さて、得物の方はこちらに分があるみたいだし……」
手にした神刀『十束乃大太刀』を確認して、運命はそっと頬を拭う。
頬に走るのは、打ち合う中で欠けた縁切りの破片がつけた一筋の傷。
それは、縁切りの本体である刀身が欠けた――ディアボロス達の刃が縁切りへと届いた証。
「なら――このまま押し込みます。止めて見せます!」
「ええ、行くわよ!」
得物を構え、視線を鋭くして機を窺うミシェルに、ツィルニトラは頷き翼を広げて宙へと舞い上がり。
同時に、小太郎はネメシス形態を発動させて白髪の半狼半人の姿へ変じると共に走り出す。
「いざ、介錯仕る……!」
斬撃と斬撃がぶつかり合い、弾き合った間を抜けて拳撃と魔力と斬撃が交錯して。
攻守を目まぐるしく入れ替えながら、ディアボロスとクロノヴェーダは刃を交わす。
(「……ああ」)
止まることなく魔力を操り、縁切りを見据えてミシェルはパラドクスを撃ち放ち――そして、悲し気に息をつく。
縁切りは、強い。
ディアボロスを六人同時に相手取ってなお、押し切りかねないほどに。
この力をもってすれば、あるいは――黒鉄丸の願いも叶ったかもしれないと思えるほどに。
(「鬼となった兄妹を自ら斬る為に危険な力を手にした。その覚悟は察するに余りある……身内の落とし前は自分で付ける覚悟。その心の強さは剣の技術とか関係ないよ」)
続けざまにミシェルの放つ精神波を切り裂き、瞬時に間合いを詰めて振り下ろす縁切りの刃は、受け止めたソードハープ諸共にミシェルを切り伏せようとするほどに、速く重い。
――けれど、と、歯を食いしばり、力を込めて刃を押し返して、ミシェルは相手を見据える。
噛み合う刃の先、揺らぐ瘴気の中に垣間見えるのは、虚ろな表情で涙を流す黒鉄丸の顔。
「黒鉄丸さん、貴方を止めないと理不尽な犠牲者が増える。それは本来の貴方の本意ではないよね。だから、これ以上過ちを犯す前に――」
魔へ堕とされた彼へ、強い覚悟の志への敬意の念をこめて。
渦を巻いて巻き起こるミシェルの魔力が手にしたソードハープへと集束して。
「救えないのは残念だけど――貴方の心の強さ、忘れない」
至近距離から撃ち込む渾身のレジェンダリースマイトが、縁切りを捉えて跳ね飛ばし。
それを追うように、小太郎が駆ける。
(「こんなもの――!」)
続けざまに放たれる怨嗟の衝撃波を、無重力の結界を、手にした刃で切り払い。
その余波と、それに紛れて放たれる斬撃が身を切り裂くも――、
「怨念、刃、恐るるに足らず。黒鉄丸殿の無念はこの程度では無かろう。止められるならば止めてみよ!!」
傷も痛みも斟酌せず、踏み込み叩きつける斬撃が縁切りとぶつかり火花を散らす。
刃を交えればわかる。
妖刀の力は大きいだろう。けれど、それを十全に引き出せているのは、優れた武芸者である黒鉄丸の体があってこそ。
ならば――、
「黒鉄丸殿。それがしはせめて貴殿と相対しとうございました」
距離をとる縁切りを敢えて追わず、小太郎は愛刀を八相に構えて意識を集中する。
元より妖しの刀など関心は無し。
あくまで武士として黒鉄丸を葬るために。
全身全霊ただ一撃、研鑽全てを一瞬に賭して。
(「貴殿は間違いなく、誇り高き武士にございまする」)
振り抜く一閃が縁切りの刃へと走り――。
――パキン、と、硬い音を立てて、縁切りの刀身にヒビが走る。
「そう、それが縁切りの欠陥だ」
動揺をあらわに、牽制すら疎かにして飛び退く縁切りへと追撃をかけながら、運命は小さく笑う。
『妖刀・縁斬り』。その名の通り、その本体は妖刀そのもの。
その真価は、刀として振るわれるときにこそ発揮されるが――それは同時に、本体を攻撃にさらすことでもある。
攻撃を受け、受け止められる度に、クロノ・オブジェクトならぬ縁切りは自身が削られていくことを強要されることになる。
無論、それだけで突破できるほど容易い相手ではなかったが――、
「我慢比べは私達の勝ちよ。妖刀よ、滅びなさい」
打ち合いを嫌って身をひねる縁切りを逃すことなく、翡翠の振るう短刀が刀身を捉え。
絡みつくように振るう短刀が縁切りの刃を外へと弾き出すのに合わせて、運命が繰り出す一撃が走り――さらに一つ、縁切りにヒビを刻み込む。
「縁切りよ。敢えて今一度宣言しよう」
刀身が欠けるたび、ヒビが走るたび。纏う瘴気を薄れさせ、動きを鈍らせてゆく縁切りを見据え、アストライアは拳を構える。
すでに戦いの趨勢は決した。
それを成し遂げたのは、ディアボロス達の連携と、この地で出会った人々と、そして――薄れた瘴気の向こうで、わずかに光を取り戻したその瞳の想いも拳に込めて。
「貴様は余の拳、縁の強大さの前に敗れるのだ!」
踏み込み、突き出す拳は、縁切りの振るう刃よりも早くその身体を捉えて高々と空へと打ち上げる。
――そして、
「悪夢は終わりよ、黒鉄丸」
跳ね上げられた縁切りへと、翼を広げてツィルニトラは駆ける。
両の翼を羽ばたかせ、加速のための魔力光を背後になびかせて、一筋の流星の如き速さで真っ直ぐに。
黒鉄丸を救うことはできない。
けれど――、
「私達に袋叩きにされて、十分罰は受けたんですもの直ぐに天国で御兄弟に会えるわ」
(神と信仰と祈り……それは本来生者と死に往く者の為にあるのだから)
そう、どこか穏やかな表情で見つめる黒鉄丸に微笑んで。
振り抜くツィルニトラの刃が、縁切りの太刀を打ち砕く。
「大丈夫、魔法の竜神が保証するわ……おやすみなさい」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
【一刀両断】がLV2になった!
【飛翔】がLV2になった!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【アヴォイド】LV1が発生!