リプレイ
河津・或人
(トレインチケット)
鷹場・玲衣
(トレインチケット)
靫負・四葉
アドリブ・連携歓迎します。
哨戒任務、了解しました。
『しんじゅく』とは立派な艦ですね。
まだ数少ない移動拠点、出来る限り無傷で作戦を遂行したいところです。
なるべく先行した上で、一方的に発見しなければ……。
敵は首領格が光学迷彩を纏い、舟幽霊は消えることがある。
人間の姿の時は目立たないとはいえ、消えることもなく戦艦の姿を取った際には比較的目立つ融甲泳女を主に探すのが良さそうです。
夜間であれば舟幽霊の鬼火も目印になり得るのでしょうが。
【水面走行】は使用しつつ、目立つ浮遊腕は水面下に潜めます。
哨戒は観測機を用いてもそう簡単には発見できないでしょうが、目視のみよりはマシでしょう。
気になる反応や影をよく確認したいときは自身の体もなるべく水中に隠し、頭だけを出すことになりますね。
望遠鏡も調達しておきましょう。広く見回すには向かなくても、よく観察したいときには使えるでしょう。
「哨戒任務、了解しました」
靫負・四葉(双爪・g09880)はパラドクストレインを見送り、乗り換えた甲板を見渡す。
「『しんじゅく』とは立派な艦ですね。まだ数少ない移動拠点、出来る限り無傷で作戦を遂行したいところです」
装甲輸送艦は作戦どおり、哨戒海域を巡回しているようだ。
列車では感じなかった揺れがある。
「居心地は、あまり良くはないな。すぐに慣れるとは思うが」
舷側の手すりにつかまりながら、鷹場・玲衣(サイボーグのバウンサー・g09709)が歩いてきた。改造された両足が床をつく、コツコツとした音が響く。
「船、といいますか、僕も海に関わる作戦ははじめてでして……」
そう言いつつも、ユール・グリュック(祝福の歌い手・g07361)は自信ありげで、足取りは軽やかだ。河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)は、占星航海士だとあかす。四葉は頷き、『水面走行』の準備があることを話した。玲衣も空いているほうの手を挙げる。
「私からも。『水中適応』だな」
とりあえず、必要そうなエフェクトは揃ったようだ。
「それで、『しんじゅく』に害が及ばないようにするためには、なるべく先行した上で、一方的に敵を発見しなければなりません」
皆がこの、四葉の提案に頷く。或人は腕組みして言った。
「まずはチャートを組むところから、だな」
「チャート、って?」
ユールが馴染みのない用語を聞き返す。
「海図のような意味もあるが、例えばゲームの最速クリアまでの道順を記録したものだな。この場合は、3種いる敵キャラのうち、まずどれをターゲットにするか、といったところか」
或人の、『ワールドハッカー×占星航海士』な回答にも、ユールはニコニコと笑っている。
「ゲームですか。面白い考えですね。豊島区攻略で読んだ報告書の……アレのことかな?」
「となると……」
四葉は指折り数え、冥界機たちの名を挙げていく。
「首領格の『エルドリッジ』が光学迷彩を纏い、トループス級『舟幽霊』は消えることがある。夜間であれば舟幽霊の鬼火も目印になり得るのでしょうが、ここはもうひとつのトループス級ですか」
皆の視線が、ピコピコとはねる中指に集まる。
「人間の姿の時は目立たないとはいえ、消えることもなく戦艦の姿を取った際には比較的目立つ、『融甲泳女』を主に探すのが良さそうです」
グッと拳が握られた。
段取りも済み、ディアボロスたちは『しんじゅく』から出撃する。
水面走行も、呼び名のとおり結構な速度で駆けていたが、最後尾で進路を預かることになった或人から合図があると、しだいに慎重になっていった。
案内人からの予知で警戒されていた範囲に入ったのだ。
「こっそりこっそり……」
ユールは、芝居のセリフのように呟いて、波から波へと爪先立ちだ。
「静かにってのは性に合わないね……」
否定的な物言いだが、玲衣の鋭い眼光が、敵発見への集中を物語る。彼女から借りたエフェクトで、四葉は武器のなかでも大型で目立つ『浮遊腕』を、水面下に潜めていた。かわりに、調達してきた望遠鏡のひとつを渡してある。
玲衣が睨みつけているのは、そのレンズなのである。
目視のみよりはマシだ、くらいの考えだったが、サイボーグのバウンサーには気にいられたようだ。波の揺れにも、もう動じていない。
「こっそり……む?」
軽かったユールの動きが、静止した。
後ろにいた或人はすぐに気付いて、全体も止まるように合図する。ユールと四葉が指さすほうへと、望遠鏡の先をむけた玲衣が、水面走行の解除を勧めてきた。
ディアボロスたちは海面から頭だけを出して、ひとつの方角を見つめることとなる。
距離感は掴めないが、あれが船だとすれば、『しんじゅく』並みの大きさで、しかしレンズを通したあとには、一瞬ののちに消えてしまったらしい。
或人は、水面下で組んでいた腕から、右手だけを出し、顎をさすりながら言った。
「みんなも思っているとおり、きっと『融甲泳女』の『祖船重現(そせんじゅうげん)』だぜ。冥海機が、元となった船の重量を纏うさいに、幻の艦影を発現させたんだよな?」
先方からもこちらの影を察知して、パラドクスを使ったのか。
それにしては、攻撃も仕掛けられなければ、鬼火が迂回する様子も見えてこない。
「いました。海上から人の背丈のあたりに、金髪女性の頭部だけが」
四葉が自分の望遠鏡を、ユールや或人にもまわし、玲衣も同じものを確認して頷く。
どうやら、一方的な発見とはならなかったが、2グループのトループス級は、まだアヴァタール級のそばにいるようだ。四葉たちをそのままにしているのは、『しんじゅく』の発見を優先しているのかもしれない。
いまならば、どの冥界機にも攻撃が仕掛けられる。
善戦🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
【水面走行】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
心沫・游櫻
(トレインチケット)

ピエダド・ロザーノ
(トレインチケット)
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
グアム沖の戦況は恐らくこちらが優勢…
引き続き逃走を試みるジェネラル級と太平洋に控える部隊が連携を取れないようにしたいですね
もちろん『しんじゅく』もしっかり守らなくては
敵を『しんじゅく』に近付けさせない事を最優先に動きます
敵が分散する前に素早く仕掛けましょう
味方から情報を得たら、効果が見込めそうなら念の為【光学迷彩】と【水中適応】をお借りして速やかに移動
ある程度接近すれば、頃合いを見て【水面走行】に切り替え姿を現し奇襲を試みます
小型駆逐艦を召喚し、『船幽霊』を狙い囲うように陣形を形成、一斉に砲撃の号令を下します
立ち回りでは自らの背後の直線上に『しんじゅく』が位置する事を避け、発見を少しでも遅らせます
随分と注意散漫なご様子ですね
よそ見している間に僕は戦力を減らすまで!
広範囲の攻撃と挑発で敵からの注目を集めます
反撃の機雷に対しては「氷盾」を身体の中心に構え、被弾箇所を減らします
数ではこちらが圧倒的に不利ですね
砲撃の間隔はなるべく開けず、敵群に囲まれる事が無いように注意します
「『しんじゅく』をしっかり守らなくては。敵が分散する前に素早く行動しましょう」
三間・勲(漁火・g10186)が提案すると、数人が応じて『舟幽霊』を撃破する部隊がつくられた。こちらの居場所はバレているのだから、メンバー全員で『水面走行』に切り替え、姿を現したまま冥海機たちへと接近する。
妖刀『陽馨』を抜き放ち、心沫・游櫻(朱甞櫻鬼・g04212)は敵を祓う。
「はなびら舞い降りて、みなも充ちる」
「――っあああ!」
白装束の女幽霊が、怨みのこもった絶叫をあげて消滅した。游櫻は刀をかえして周囲を睨んだが、アヴァタール級もトループス級も、水と光のはざまへと姿を隠してしまう。
「まずは一体撃破、でしょうか?」
集団相手で広域ならば、別の手段もあった。だが、『しんじゅく』防衛のためには、捕捉できるうちにすべての『舟幽霊』を始末せねばならず、刀剣を用いることにしたのである。
じっさい、鬼火がいくつか、現海域に留まっていた。
ふたりのサキュバス、シャルラート・エヴァンジェリン(Invisible Chronicle・g04884)とピエダド・ロザーノ(聖餐を供する者・g03960)は、敵を見落とさないように方々を向きあう。
「ホントにオバケみたいなのね。ピエダドさんの力で成仏させたりできないのかしら」
「念仏や祝詞、それともお祈りでもささげろってぇ~? あ、シャルラートのそれ、海だから水着ぃ? 色っぽーい」
いつのまにか、仲間の肌を指差していた。
目元が隠れるフードをかぶっているが、シャルラートが身につけている残りの布はごく一部。
「普段着での参加ですって。下着ほどの露出度ですけども。ほら、ピエダドさん、ヤる気の無いフリじゃなくて、幽霊をどうにかしてください。私はサキュバスお得意のヤツでおびき寄せてみますから」
とがめるようなことを言いつつシャルラートは、恰好を誉められて嬉しそうだ。
ピエダドも、仲間の働きに期待しているよう。
「それ、助かるぅ~。ワタシの攻撃は儀式の類だから、時間を掛けて十分に準備を仕込んでから、隙を見つけて一気に叩き込むのがセオリーなのよぉ」
そして、詠唱が始まる。
シャルラートの得意とは、『サキュバスミスト』だった。
「私の魔力、お見せしましょう♪」
魅了を宿した桃色の風が、海面上を流れていく。精神を浸蝕するパラドクスは、怨みむき出しの鬼火には刺激があろう。消えていた白装束が、再び見えるようになってくる。
そのかわり、気持ちや心に侵入されて、憎悪も増したようだ。
「――っあああ、沈めぇ、沈めっ!」
船幽霊の『ヘイトリッド機雷』は、憎悪をエネルギー源として大量に召喚されるのだ。
「まぁ。敵といっしょに機雷まで寄ってきてしまいました」
「ううん、ありがとぉ。儀式は完了したから。機雷も攻めの回避で凌いじゃうよぉ。『灰より至り、火に還る』!」
ミストの風も借りて、今度はピエダドの魔力が込められた微細な火山灰が振り撒かれる。
船幽霊は手前から順に絶叫し、消滅していく。身を隠すのではない。天にむかって薄くなるかんじだ。
「アタシも精神を潰す系だからぁ。幽霊たちが見上げているのは、『巨大な火山』よぉ。すべてのクロノヴェーダは滅して、その命を主に捧げるべきだわぁ」
「やっぱり、成仏させるんじゃないですか……あれ? 機雷はどうします?」
召喚後は半自立的に動くらしい。
無機質な爆発物は、透けて薄くなったりもしない。
「数ではこちらが圧倒的に不利ですが!」
『氷盾』を構えた勲が割り込んできた。爆発が連続したが、かなりの被弾箇所を減らせたようだ。
サキュバスたちに礼を言われ、勲も船幽霊をひとまとめにしてくれたことに感謝する。
「憎悪から、様々な方法で相手を海に沈めようとする。この機雷が『しんじゅく』に向けられなくて良かったです」
勲は、小型駆逐艦を召喚する。
『スピリットフリート』、戦死者達の魂を1/350スケールの駆逐艦群の形に託したものだ。船幽霊を狙い囲うように陣形を形成し、一斉に砲撃の号令を下す。仲間たちも合わせて、パラドクスを放った。
「貴方方の正義、此処で断たせていただきましょうや。……我々の正義を押し通す為に」
游櫻は、標的が明らかになったことで、次々と斬撃を繰りだす。
彼女の動きに気をとられた幽霊には。
「随分と注意散漫なご様子ですね。よそ見している間に僕は戦力を減らすまで!」
小型駆逐艦は、三間勲提督の指揮で、その包囲を狭めていく。
わずかな海域に絶望を満たそうと、舟幽霊は霧となる。タイプは違うが、この霧も精神浸蝕パラドクスだ。勲は仲間を艦隊の後ろに庇い、砲撃で霧を散らす。
「つかまえた」
勝利を見切った游櫻が、駆逐艦を壊さないようにそれらを飛び越え、幽霊のあいだに入り込む。
「彼の御魂、其の器より何時出やる……『八重桜(ヤエザクラ)』!」
八つの斬撃を刹那に重ねて八方より放ち、須臾のうちに仇を八つ咲く。
わずかに女の形を保っていたトループス級は、それも失った。ディアボロスの支援船を見つける任務は、始まりもしなかった。
『エルドリッチ』は、いま対峙している戦力だけでも叩こうと、護衛に指示を出したようだ。
勲は、金髪が首から上だけ出しているところを見つけた。
「グアム沖の戦況は恐らくこちらが優勢……引き続き逃走を試みるジェネラル級と太平洋に控える部隊が連携を取れないようにしたいですね。まずはここのアヴァタール級とその護衛を叩きます!」
『しんじゅく』に敵を近付けさせない事には成功した。
善戦🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
【現の夢】LV2が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV2が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
ピエダド・ロザーノ
成仏って、たしか仏教の概念だったかしら
死者を安らがせて祓うのもワタシの職能の一つだろうけど、それをクロノヴェーダどもに施す気持ちは欠片もないわねえ
せいぜい苦しんで消えてちょうだい?
親玉を叩く前に、護衛に退場してもらいましょっか
水上走行を使わせてもらうわ
今回の儀式は時間がかかるし、ある意味狙撃だから、できれば相手は動かしたくないのよねえ
移動せずにあまり動かず回避と防御、水中適応による一時避難の潜水だとか、浮遊俎板を重ねて使って砲撃は凌ぎましょ
多少の被弾はしゃーないかな
自分の元になった船の武装を再現するなんて凄いわねえ、まあその慢心で沈むのだけど
この辺りの地点はとてもイイわねえ
時間はかかるけど、神威を存分に示すことができるスポットだもの
知ってる? 例えば硫黄島とかハワイとか同じ力で生まれたのよお
…さあ、たかが船ごときが…星の脈動に耐えられると思うな!
深い海底から湧き上げたマグマの噴火、そして水蒸気爆発を叩きつけるわ
派手な攻撃になるから、皆の攻撃の隙も作れるんじゃないかしらね
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
大本営までの航路をより安全なものとする為にも、ここで彼女達を見過ごす訳には行きませんね
味方の攻撃までの合間を持たせるように動きます
先の戦闘から引き続き【水面走行】で行動を
敵の気を味方から逸らしつつ、反撃に巻き込まないようになるべく同じ場所からの攻撃は避けてみます
可能な限り敵の配置や数などの状況の把握に努めましょう
【泥濘の地】の効果を用いて敵の移動速度を抑えつつ
『融甲泳女』を狙いパラドクスで土石流を発生させて攻撃を
敵陣の中心には踏み込まず、一歩引いて土石流の影響や敵の能動的な動きを観察
一方向から連続して攻撃を行う事は避けて、合間に敵を誘導してなるべく敵を分散させないように…
武装が出たり消えたりするのが厄介ですね…!
最初の反撃時は「氷盾」で頭部や身体の中心を守りつつ
幻影が現れた時の状態やパターンを見て射線の真正面に立たないように警戒を
海上の移動により味方や周囲を巻き込みかねない場合は一時的に【水中適応】に切り替え、水面下への回避も試みるなど臨機応変に動きます
冥海機『エルドリッジ』の位置を仲間に示し、三間・勲(漁火・g10186)は『水面走行』での戦闘を続行する。
ピエダド・ロザーノ(聖餐を供する者・g03960)も追従した。
「成仏って、たしか仏教の概念だったかしら。死者を安らがせて祓うのもワタシの職能の一つだろうけど、それをクロノヴェーダどもに施す気持ちは欠片もないわねえ。せいぜい苦しんで消えてちょうだい?」
生首だけの相手に近づいていく。
するとその側に、ビキニ水着のような出で立ちの冥海機たちも見えてくる。
「親玉を叩く前に、護衛に退場してもらいましょっか」
仲間に声をかけると、勲が方々に同意を求めてくれた。
「大本営までの航路をより安全なものとする為にも、ここで彼女達を見過ごす訳には行きませんね」
指揮官だけを狙う作戦もあるが、その場合も護衛が邪魔になってくる。
経験則どおり、トループス級『融甲泳女』から沈めようと、皆も賛成した。が、発案者のピエダドが首をすくませながら挙手する。
「今回の儀式は時間がかかるし、ある意味狙撃だから、できれば相手は動かしたくないのよねえ」
仲間たちはそれにも首肯している。
支援をひとり残してピエダドから離れ、彼女の攻撃までの合間を持たせるよう固まって走った。融甲泳女たちもアヴァタール級をうしろに庇いながら、ディアボロスたちの配置に合わせてくる。
その移動のあいだも勲は、敵の速度や数などの状況の把握に努めた。
「武装が出たり消えたりするのが厄介ですね……!」
融甲泳女たちは『幻艦戦形』を始めている。
元となった船の武装を幻影として構築できるのだ。軍艦の機銃座だったり、跨れる大きさの砲塔だったりと個体ごとにバラバラだが、その武装だけで航行能力があるのか、小型の船に乗られているようなものだった。
「射線の真正面に立たないように……!」
勲は警告を発するが、幻影の種類も時々で変化させられて、パターンを見破るのは容易ではない。仲間の回避や防御力を信じるしかなく、勲自身は、『氷盾』で頭部や身体の中心を守るにとどめた。
優位にあると考えたのだろう。
融甲泳女たちの武装が、砲塔型に揃う。多角形の土台に跨って、砲じたいは両肩に担いでいた。勲は、むしろチャンスと捉える。
「その形態はさきほど見させてもらいました。攻撃力は増しますが、操作性は落ちます!」
『王佐土砂計』を発動させた。
水面でも使用可能になった『泥濘の地』により、土石流が砲塔型へと襲い掛かる。埋められるわけではないが、互いに衝突するほどの距離に、融甲泳女たちを寄せられた。
担いだ砲は間断なく撃ってくるものの、相手の動きが鈍ったことで、水中適応に切り替えての一時避難の潜水も有効になってくる。
ピエダドは、作戦上あまり動けなかったから、防具の『浮遊俎板』を重ねて凌いだ。
「多少の被弾はしゃーないかな。自分の元になった船の武装を再現するなんて凄いわねえ、まあその慢心で沈むのだけど」
泥濘にはまった数体が、早くも別の幻影を構築しつつあった。
勲たちは、敵陣の中心には踏み込まず、一歩引いて土石流の影響や、次の形態の特徴に注意を払っている。一方向から連続して攻撃を行う事は避け、合間に敵を誘導してなるべく敵を分散させないように努めてくれていた。
「この辺りの地点はとてもイイわねえ」
仲間の助けに、ピエダドは感謝しているようだ。
「時間はかかったけど、神威を存分に示すことができるスポットだもの。『赫々たる熱き血潮(ヒートウェイヴ)』!」
儀礼魔術は完成した。
泥濘が泡立ち、走行用水面の凪が解除しかかるほどに、海が大きく振動する。
その中心は、トループス級冥海機『融甲泳女』たちが囲いこまれているところ。
「知ってる? 例えば硫黄島とかハワイとか同じ力で生まれたのよお。……さあ、たかが船ごときが……星の脈動に耐えられると思うな!」
深い海底から湧き上げたマグマの噴火、そして水蒸気爆発が、ビキニの集団を高く打ち上げた。
そのまま宙で撃破された個体も、海面に落下してなお、武装を構築しようとする個体もいた。いずれにせよ、ピエダドの派手な攻撃でできた敵の隙に、ディアボロスのパラドクスが連携し、護衛役は殲滅される。
「幽霊みたいに怨み声はあげないのねえ。船や武装そのものに近かったのかしら」
配下を失った指揮官の感情もわからない。
浮かぶ生首は消えていたから。その実体はまだこの海域にいる。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【おいしくなあれ】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
ピエダド・ロザーノ
怒り心頭なのかしら? それならとっても嬉しいわあ
何も成せずして、再び沈んでいってちょうだい
ワタシの怒りは、この程度では晴らすせないから
引き続き、誰かと連携を取っていきたいわねえ
【水上走行】を使って水上に立たせてもらうわ
その上で【泥濘の地】で行動速度を抑えましょう
パラドクスを使った隠密奇襲かあ、突撃かしら、それともステルス砲撃?
動き回りつつ目視で索敵、防御用の浮遊俎板は後背と側面に展開して、正面からの攻撃を誘うわ
先制の一撃を受けるのは仕方ないと割り切りましょ、でもワタシの視界に捉えられた時が最期
なんなら血飛沫を浴びさせてマークする、ぐらいのことはする覚悟だもの
貴なる方に賜った左眼の権能を解放…でもこの目は、見通すのではなく、縛り契る力を持つの
相手の動きを止めたら大胆に接近ね
さあ、お前もワタシの眼を…神に捧げた左眼を見てちょうだいな
一丁前に人の形をしてる相手だけど、キスしても何も感じないわねえ
ワタシから命じるのはただ一つ、「沈め」よ
どんな行動が適格かは、お前自身がよ~く理解できてるでしょ?
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
残るは指揮官のみですね!最後まで油断せず戦い抜きましょう
引き続き【水面走行】を用いて行動
小型駆逐艦を召喚した後、まずは遠、中距離からの砲撃によって味方の行動を援護します
砲撃と味方の攻撃の合間に距離を詰めつつ回り込み
状況に合わせ臨機応変に攻撃手段を変えていきます
『エルドリッジ』との間合いが狭まれば、軍刀を抜いて味方とは別方向からの攻撃を試みます
反撃の浮遊爆雷は、なるべく被弾する箇所や攻撃範囲が集中しないように…
万が一でも味方を巻き込む事が無いように一時的に距離を取りましょう
正面からの反撃は「氷盾」で防ぎつつ、衝撃を緩める為に爆破の瞬間に【水中適応】に切り替える事で衝撃を逃がすように動いてみます
背後や側面は集合させた小型駆逐艦群で防御の陣形を取りつつ対処を
僕の船が受けた痛みは僕が引き受け、逆説連鎖戦の法則が許す限り攻撃を続けます
諦めるつもりはありません、海の平穏と、大本営までの道程はまだまだ遠いですから…!
靫負・四葉
アドリブ・連携歓迎します。
あっという間にトループス級が排除されました……皆様方、お見事です。
自分も負けないようにしたい所ですね。
隠密による迷彩能力は厄介ですね……
こちらも残留効果で同じような効果を活用することもありますが、敵に使われると恐ろしさが分かります。
サイコカッターや手裏剣を撃ちだしてなるべく敵進路を制限することを試みつつ、浮遊腕の爪で巻き上げた水飛沫で少しでも相手の位置を掴めるように。
隠密とはいえ、完全に姿を消し、一切の予兆なく攻撃するとまではいかないはずと信じます。
僅かな違和感も逃さないよう、五感と観測機の情報に集中し、見つけたなら一気に切り裂きます。
浅くでも裂ければ、続きはぐっと楽になるはずです。
「パラドクスを使った隠密奇襲かあ、突撃かしら、それともステルス砲撃?」
ピエダド・ロザーノ(聖餐を供する者・g03960)は一転して動き回りだした。アヴァタール級『エルドリッチ』の攻撃を誘うためだ。
防御用の『浮遊俎板』は後背と側面に展開し、隙は正面へと限定する。
海面の一部に、泥濘の地やマグマ噴出が残っているものの、見えない相手を今から追い込むのは難しい。
そうした配下との戦闘跡を、靫負・四葉(双爪・g09880)はチラと眺めた。
「あっという間にトループス級が排除されました……皆様方、お見事です。自分も負けないようにしたい所ですね」
ディアボロスたちは引き続き水面走行を用いて連携をとる。
索敵から始まったのに、終盤まで索敵になりそうな任務だ。
「残るは指揮官のみですね! 最後まで油断せず戦い抜きましょう」
三間・勲(漁火・g10186)は、味方への励ましと、敵への挑発を合わせて行う。撤退されていない証拠に、浮遊爆雷が漂ってきた。いつの間に散布したのか分からないが、勲はなるべく被弾する箇所や攻撃範囲が集中しないように注意も呼びかける。
「皆のために、皆と一緒に!」
あらためて、1/350スケールの小型駆逐艦群を召喚し、『戮力協心の陣(リクリョクキョウシンノジン)』をとると、中距離にむけて砲撃した。浮遊爆雷の出所を逆算したのである。
砲弾の向かう先を参考に、味方が敵を見つけてくれればいい。
ピエダドは、『貴なる方に賜った左眼』の権能を解放する。
「……でもこの目は、見通すのではなく、縛り契る力を持つのねえ」
視界の正面に、砲撃であがる水しぶきを捉え、徐々に近づいていく。反対に勲は、仰角をとって射程を伸ばしながら、下がっていった。
『フィラデルフィア・フローティングマイン』を引き受けるつもりだ。
小型駆逐艦群で防御の陣形を取るものの、模型が爆破されれば受けた痛みは本体たる勲に伝わる。仲間の幾人かは、心配そうに振り返るが。
「逆説連鎖戦の法則が許す限り攻撃を続けます。諦めるつもりはありません、海の平穏と、大本営までの道程はまだまだ遠いですから……!」
確かに、駆逐艦が破壊されるたび、その砲撃は隠れた敵への命中率を上げているようだ。
爆風が何もない空間に、布地のなびきをつくる。ピエダドにはその一瞬の捲れで十分だった。
「我が瞳は神意。『神の愛に沈め、世界よ』!」
左眼で見れば、相手の動きを拘束できるからだ。大胆に接近すると、エルドリッチの光学迷彩コートのフード部を脱がせた。
「ディアボロスが、こんなところまで……」
現れた金髪は、悔しそうに口を尖らせた。ピエダドはその唇を奪う。
「一丁前に人の形をしてる相手だけど、キスしても何も感じないわねえ」
「な、ななな、なにを! 舟幽霊ちゃんや融甲泳女ちゃんたちを倒した相手を、好きになんかならないんだからねー!」
何だが赤面している相手に、ピエダドは言い放つ。
「怒り心頭なのかしら? それならとっても嬉しいわあ。ワタシから命じるのはただ一つ、『沈め』よ」
拘束した相手にキスすると魂を縛ることができる。
もちろん、限度はあるわけだが。
エルドリッチは身体の自由を取り戻すと、コートの前を掻き合わせ、フードも被り直した。姿が消える直前に、襟元から牙の生えた深海魚が飛び出してくる。
「……!」
アヴァタール級の海戦兵器だ。
ピエダドはそいつに首筋をざっくりと噛まれた。傷口を手で押さえながらよろめく。
消えた相手に、挑発は続けた。
「どんな行動が適格かは、お前自身がよ~く理解できてるでしょ? 何も成せずして、再び沈んでいってちょうだい。ワタシの怒りは、この程度では晴らせないから」
「隠密による迷彩能力は厄介ですね……!」
四葉がうしろから追いつき、浮遊腕で負傷した仲間を支える。
しかし、エルドリッチも深海魚兵器もすぐそばにいて、奇襲の機会を狙っているのだけは感じられた。
「こちらも残留効果で同じような効果を活用することもありますが、敵に使われると恐ろしさが分かります」
サイコカッターや手裏剣を撃ちだしてみた。
あてずっぽうでも、進路を制限すれば敵の位置が判るかもしれない。勲たちも包囲を縮めてくれているが、うかつな動きはできなさそうだ。
浮遊腕の片方でも水飛沫を巻き上げさせた。
「隠密とはいえ、完全に姿を消し、一切の予兆なく攻撃するとまではいかないはずと信じます」
「そうそう。だから、一撃はくらってやったわあ。血飛沫を浴びさせてマークする、ぐらいのことはする覚悟だったもの」
ピエダドが浮遊腕のなかで呟く。
「血……?」
四葉は、五感と観測機の情報に集中する。とたんに赤いものが一筋、空中を漂った気がした。
「『次元干渉式・赤――起動』!」
血の赤色に、赤い光が重なって認識される。
それは、三次元空間を対象ごと切断する間隙であり、どこからか切り取ってきた別の空間を挿入できる印なのだ。
「一気に切り裂きます、『赤の断絶』!」
コートに映った景色が四散した。
水着姿の冥海機が露わになり、その肢体も刻まれる。迷彩で偽装したものでなく、実体が。
「ディアボロス……当然叩ける敵、かと……みんな、あとはヨロシクねー……」
本当に頭部だけになったアヴァタール級『エルドリッチ』は最期の言葉を残すと、海面に落ちた。
海の深いところへと沈んでいく。誰にも見られず。
何もなくなった海域を探査したのち、ディアボロスたちは母艦へと帰投する。今回の任務では、輸送艦『しんじゅく』を見つけられることもなかった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【傀儡】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【光学迷彩】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV3になった!
【ダブル】LV1が発生!