摂津西宮防衛戦
ディアボロス達は、摂津西宮神社を制圧し、ヒルコ達を六甲山の秘密拠点に移送する事に成功しました。
戦略の核となる『西宮神社のヒルコ』を失ったジェネラル級天魔武者『豊臣秀吉』は、新たな断片の王の地位を、徳川家康に奪われてしまいました。
秀吉は怒り心頭で、ヒルコの奪還の軍を差し向けて来ます。
秀吉配下達は『西宮神社周辺の人間は全て殺してでもヒルコを連れ戻せ』という命令を受けていますが、六甲の秘密拠点を発見できてはいません。
ヒルコを守るだけならば、秀吉の軍勢に対抗する必要はありませんが、放っておけば西宮神社周辺の人々が大虐殺に遭ってしまいます。これを見過ごすことは出来ないでしょう。
襲い来る豊臣秀吉配下の軍勢を迎え撃ち、撃破してください。
※期限延長
天正大戦国攻略旅団の提案により、攻略期限が2024/08/21朝から2024/09/21朝に延長されました。
豊臣秀吉
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●
西宮神社のヒルコが奪われたという報告を受け、その知らせを持ってきた天魔武者を秀吉は怒鳴りつけた。
「西宮神社が襲われたっちゅーんは、どういうことや!」
身を縮める部下に詰め寄る人たらし。
「ワイの知らないうちに、播磨国か丹波国でも落とされたのか?」
少し考え、首を横に振ってから顔を横で止める。
「いや、播磨の黒田官兵衛や、丹波の山中鹿介が、そんなヘマをする筈が無いわな」
それから真正面で膝を折る天魔武者を見据えて言った。
「だとすれば、お前らが、摂津の端から端に移動するディアボロスを見逃したっちゅうことや」
天魔武者は言い返したくとも、できるはずも無く。息荒く頭を垂れるだけ。
「最後の最後に、なんちゅう失態なんや。せっかく大阪城からディアボロスを追い払ったっちゅうのに、家康が断片の王を継ぐことになってもうたわ!」
言い終わると、手にしていた扇を天魔武者に向けて投げつける。
「今すぐ、西宮神社を襲ったディアボロスを皆殺しにして、ヒルコ達を大阪城に連れて来るんや! 出来なけりゃ、おみゃーらを八つ裂きにして大阪城の城壁に晒す!」
はよいけ! の一言で、天魔武者は元来た場所へ駆け出していった。
●
時は今。
場は新宿改札内、ホームにある待合室。
屋台の帰りだろう、りんご飴で舌を赤くする大和屋・酔仙(妖狐の妖怪博士・g03240)が説明を始める。
「西宮神社のヒルコを六甲山の秘密基地に移送する作戦でございますが、見事成功いたしました!」
これにより、ジェネラル級天魔武者『豊臣秀吉』は、ディアボロス撃退の切り札を失い、断片の王の継承者の地位を、徳川家康に奪われてしまったようだ。
「更に、大阪城の二の丸の秘密兵器を動かす事もできなくなっているので、千早城抜きの大阪城の攻略にも道筋が見えてきたかもしれません」
勿論、秀吉がこの状況を黙って見過ごす事は無く、ヒルコを奪還する為に、西宮神社に向けて、大軍勢を派遣してくるらしい。
派遣された天魔武者は、西宮神社周辺の人間を根こそぎ殺し尽くす勢いで、ヒルコの捜索を行おうとしている。
「皆様には、この蛮行を阻止して、秀吉の軍勢を撃退して頂きたいのです」
酔仙は資料をめくり、眉間に皺を寄せる。
「派遣された天魔武者は、かなり追い詰められているようでございますね。西宮神社周辺の一般人を全て殺し尽くしても、ヒルコを見つけて大阪城に連れ帰ろうとしているようでございます」
作戦に失敗すれば、秀吉によって粛清されてしまう……という危機感があるのかもしれない。
「ヒルコ達は、六甲山の拠点に匿っております故、連れ去られる訳ではありませんが、西宮神社周辺の住民が虐殺されるのを見過ごすことはできませぬ」
戦場となる地域の一般人を避難させたうえで、襲い来る秀吉の軍勢を迎撃して撃破してほしい。
なお、避難誘導した際の避難場所に指定はないが、隠れられる場所は乏しい。
守れる範囲を強化したり、集落の一部に安全な場所を用意して、そこに逃げ込んで対処することも可能だ。
「天正大戦国の断片の王の継承者は徳川家康となったようです」
史実では、信長の後は秀吉が天下人となっているが、ディアボロスの活躍によって阻止され、秀吉は天下人になれなかった。
「断片の王になれずとも、豊臣秀吉が天正大戦国を代表する大大名であるのは間違いありません。切り札のヒルコを失った秀吉を討ち、摂津国を攻略する為にも、まずは、この作戦を成功させてくださいませ」
酔仙は丁寧にお辞儀をした後、少しかじったりんご飴と共に手を振って彼らを見送った。
●
これから話すは、これから起きるであろう、過去の出来事。
知っての通り、細い綱渡りの物語。
我らが止めなければ、こうなるという、その光景。
鎧を身につけた赤鬼は見るからに苛立ち、馬上から部下たちを怒鳴りつけた。
「必ずヒルコを見つけ出して連れ帰るのだ!!」
そこへ1人の女児が投げ込まれた。
「この辺りを、うろついていた……こいつは、ヒルコか?」
愚かな部下に溜め息を吐き、赤鬼は吐き捨てる。
「こいつはただの人間の子供だ、殺せ」
悲鳴をあげて泣きわめく女児の首根っこを取り、青鬼が元来た場所へ戻ろうとした時、赤鬼がそれを止めた。
「待て」
そして女児に言う。
「死にたくなければ、ヒルコの居場所を答えるのだ」
「し……知らん……」
「ならば死ね」
連れていけと顎で合図を送ると、青鬼は再び歩き始める。
「隠し立てする奴は全て殺せ!!」
女児の悲鳴が場を劈いた。
リプレイ
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
秀吉は怒り心頭な様子だけれど、
圧政も無視して皆殺しとは、愈々手段を択ばなくなっているね。
だがそんな事させはしない。
先ずは村人達の安全を確保しに行こう。
村へ向かい、先ずは村長さんに状況を説明し、
皆で避難するようお願いしたい。
天魔武者の軍勢が付近の村を襲撃して回っています。
ヒルコ達を血眼になって探しており、村人全員を皆殺しにする勢いです。
間もなくこの村にもやってくるでしょう。
急ぎ安全な場所へ避難する必要があります。
避難場所については地の利のある村人達と相談したい。
だが全員が隠れられる場所が無いのなら、一つ策がある。
村の中の小さな小屋を一つ借り、その内部を【迷宮化】してみよう。
戦いが終わるまで、この中に隠れていて貰うというのはどうだろうか。
外から見たらただの小屋だしね、
天魔武者達も、まさかこんな所に人々が隠れているなんて思いもしないだろう。
それに万一気付かれたとしても、迷宮ならすぐには突破も出来ないし、俺達が通しはしない。
護り易く攻め難い、隠れ場所にも適しているのかなと思う。
田淵・あゆみ
とりあえず、皆を逃がそう
目の色変えて焦ってる奴らに関わるとろくな事無いよね
村の人達に、秀吉が焦っている事、武者を向かわせて子どもまで手に掛けようとしている事を話す
台風なんかで避難するようなもの、少しだけ隠れててください
自力で動けない人達が居れば、背中におぶったり抱えたりして運ぶよ
地元の事は地元の人に聞くのが一番、全員が隠れられそうな家を聞いて、そこに隠れててもらおう
【建物復元】、【迷宮化】と合わせれば無理やり入ってこようとしても多少は耐えられるし、壊されても元に戻せる
奴らが元々統治してたわけでは無さそうだから、いつもと多少雰囲気が違っても気づきにくいと思う
山の端とかで周りが草モサモサしてるなら、カモフラージュネットを持ってきた、それを全体に掛けてステルスするのあり?
あれ、バーっと通るだけとかなら全然分かんないんだよね
廃屋と思ってくれないかな
あとは、あえて俺達が姿を見せればこっちに釣られてくれんじゃないかな?
アドリブ連携歓迎
●
今回、避難誘導対象の村に辿り着いた文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)と田淵・あゆみ(人間のサウンドソルジャー・g06882)は、村の入り口で周囲を見回した。
人々の生活は苦しいようだが、何とかやっている様子。
見たところ大きな集落ではないようなので、スムーズな指示ができれば2人でも問題なく対処できるだろう。
ふと視線を下に向けると、すすけた着物を着た女児が立っていた。
「兄ちゃんたち、どこから来たん?」
「村長さんに伝えないといけないことがあってね、どこにいるか分かるかな?」
雪人が問うと、女児は背後の屋敷を指で示す。その後入り口から出ていこうとするので、あゆみがそれを止めた。
「待った待った、どこへ行く? ちょっと今は村の外に行かないでもらいたいんだ」
「なんで」
「その説明を今から村長さんにするところなんだ。一緒においで」
女児は少し不服そうであったが、差し出された雪人の手を取って案内役に収まってくれた。
女児に連れられてやってきた一軒の家に入り、50代くらいの男性に事情を説明する。
「秀吉が焦り始めたと?」
雪人が頷く。
「今、秀吉の天魔武者の軍勢が、付近の村を襲撃して回っています。先の策で、我々が西宮神社のヒルコを保護したことで、それを血眼になって探しているものかと」
「なんと……! そないなことがおきておったんか……」
「間もなくこの村にもやってくるでしょう。奴らは村人全員を皆殺しにする気です」
あゆみもその話に続く。
「奴は手段を選ばなくなってきている。子供であろうが手にかける非道な連中だ、ここは避難をしてやり過ごしていただきたい」
「し……しかし、中には年寄りもいる。女子供がおったら歩みも遅かろう、追いつかれては意味があれへん」
「自力で動けない人は、俺たちがおぶって運ぶよ。まあとにかく、指示に従って動いてくれれば、悪いようにはならない……否、させない」
2人の言葉に、村長は戸惑ったが、考えた末に頷いた。
時間はさほどない。
まず先に村長に話を通したおかげで、村人達も大人しく指示に従ってくれている。
人を1つの場所に集めることはできなかったが、何軒か比較的頑丈な家屋を見繕い、そこに身を寄せ合って隠れてもらうことになった。
「一時の我慢です。台風で避難するようなもの、やり過ごせばいいだけですから心配しないで」
ぞろぞろと人が流れていくのを見つめながら、雪人が村の景観を確認している。
「家屋に【迷宮化】を施して探査時間を稼ごう。中が広がればよかったんだけど、探索時間が延びるだけでも多少の足止めにはなるだろうからね」
「カモフラージュネットを持ってきたから、これで家屋を隠そう。あえて俺達が姿を見せれば、こっちに釣られて攻撃してくるだろうし」
逆に一戸集中だと目印になっても困るので、村の家屋にまばらでかけてから、全体的に見て大人しく落ち着けばよしとした。
「あとは【建物復元】をかけて……と」
背を伸ばしたあゆみに雪人が声をかける。
「そっちはどう?」
「完了」
よし、と2人は村の外に向き直る。
状況はこうだ。
村人は家屋内、何カ所に別れて身を隠している。
家屋全体に【迷宮化】がかけられているので、もし敵が村人を見つけても、『効果LV倍』分の探索が必要になる。
同じく、家屋全体に【建物復元】がかかっているので、『効果LV×10m半径内』の建造物が破壊されにくくなっている。
よって、発見から惨殺までの時間を稼ぐだけの余裕は確保できた。
村人は村の中で篭城していることになるので、村の前で侵入を防ぐ戦い方になるだろう。
「俺達が通しはしないよ」
「派手に動いて、こっちに釣るぞ」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【迷宮化】LV1が発生!
【建物復元】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
田淵・あゆみ
皆が素直に聴いてくれて良かった、秀吉さん案外信頼されてないんだねー
村に入る前、街道から家がはっきり目視出来るようになってきたあたりで待ち伏せ
目的地が見えてきたら、多少は警戒も緩むんじゃないかな?
残ってるカモフラージュネットがあれば被って、無ければ草むらに伏せて身を隠して待機
村には行かせない、ここに俺達が居るんだって事を目一杯印象づけてやろう
あちらが歩くスピードを落としたら、もしくは気づかれそうなら即座に攻撃を仕掛ける
【金色スパーク】地面や空中、果ては相手の体から無数のコネクタを生やし、そこから放つ電撃で攻撃
音と光が派手に出るから、意識は村よりこっちに向くはず
眼前にコネクタ生やしてそちらを意識させておいて死角から、とか
上から下へ、下から上への逆流とか、フェイント混ぜながら闘うよ
力任せの振り回し、まともに喰らったらヤバそうだね
喰らった方向にあえて跳んで衝撃回避【ガードアップ】や【グロリアス】で吸わせてもらう
後からの奴らに村の事知られると困るんでね、【通信障害】でシャットアウトしとこう
文月・雪人
村への侵入を確実に防ぐべく
村の手前の街道で仲間と共に待伏せしよう
草叢に隠れて待機して敵の様子を見極める
仲間と確と連携し、可能なら初手は奇襲から始めたい
『ホルストルネード』のパラドクスを使用
勢いよく飛び出して、敵を竜巻で薙ぎ倒す
待っていたぜ天魔武者共よ、まさかヒルコでも探しているのかい?
手がかりも無しに村々を襲って回るとは、秀吉はよほど焦っているらしい。
まあ王になり損ねたのだから仕方ないか。
だがそんな大事なヒルコ達を、俺達もまたこんな所に放っておくと思うかい?
見当違いの捜索ばかり、全くご苦労な話だよ。
秀吉は彼らに、ヒルコの捜索と同時に、ディアボロスの抹殺も命じている
挑発の言葉をかけながら、敢えての【飛翔】で注意を引けば
この先の村へ注意が向く事はないだろう
勿論飛翔は注目を集める分、多数の敵相手では集中攻撃を受け易いが
【反撃アップ】で油断なく敵の動きを察知して対応
怒号にも怯まず【ガードアップ】で凌ぎ、竜巻で吹き飛ばす
また自分が囮となる事で、仲間の攻撃へと繋げ
此方のペースへと引きずり込んでいこう
●
鬼武蔵を中心に、怪異ならざる肉塊がどろどろとその周囲を徘徊しながら進んでいる。
少し距離を取って、等間隔に先頭を行く天魔鬼武者が3体。
進路上には村があるので、このまま進めば辿り着き、何もしなければ惨殺コースになる。
「……何か様子がおかしい」
鬼武蔵を馬上から遠くを目視したが、眉をひそめたまま歩を止めた。
「探って参れ」
それから天魔鬼武者3体に行けと命じ、自らは怪異ならざる肉塊に囲まれて様子を窺う。
こちらは篭城作戦をとったディアボロス。
罠を張って待ち伏せしている状態……ということになる。
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は、田淵・あゆみ(人間のサウンドソルジャー・g06882)と共に、村の手前の街道で潜伏していた。
あゆみが村を視界に入れつつ、天魔鬼武者がゆっくりこちらへ近づいてくるのを目視で確認すると、街道に焦点を合わせて言った。
「来た。まともに食らったらヤバそうだな」
「奇襲でいこう。他にも敵がいるはずだから、最初は一気に仕留めたい」
雪人の提案に頷く。
「村には行かせない。ここに俺達が居るんだって事を目一杯印象づけてやろう」
お互い視線を合わせてから、即座に敵の間合いに踏み込んだ。
「むっ!?」
それに気づいた天魔鬼武者が鬼金棒を振り上げたが、攻撃に移るには武器が重すぎる。
相手の目前まで走り込んだあゆみは、その場で1度急スピン。回転の勢いで金色スパーク(コンジキスパーク)を地面に叩き込むと、口元に笑みをつけたまま後方に退いた。
大地が割れるような電流のひびが追って広がり、光と音が街道を震わせる。
これで周辺の敵はこちらに気づいただろう。だがそれでいい。
念のため攻撃に【通信障害】も兼ねたが、敵はこちらを放置するわけにもいくまい。必ずやってくる。
こちらは村に行かせなければ良いのだ。
攻撃をまともに食らった天魔鬼武者であったが、まだ倒れてはいない。
「ふん!!」
振り上げておいた鬼金棒を重力のまま下ろすと、その風圧であゆみの体を弾き飛ばした。
咄嗟にガードをした彼は、街道をかなり押し戻された。
「くっ……!」
このまま下がるわけにはいかないと、喰らった方向にあえて跳んで衝撃をその身で受け止める。
その合間に滑り込んだ雪人は、敵の意識を自分に向けるべく挑発をかます。
「ヒルコでも探しているのかい!?」
言うや【飛翔】し、敵の視線を奪って着地した。
「知っているのか、貴様!」
あゆみが体勢を整えたのを確認し、雪人は敵の状態を窺う。
大した敵ではない、体力は半分といったところ。この後に控える敵に力を残さねば。
一気に仕留める。その言葉通り、彼は構えてからホルストルネードを放った。
その瞬間、己の周囲から突風が巻き起こり、荒れ狂う竜巻が天魔鬼武者たちを切り刻んでいく。
「うおお……!?」
ズン、と巨大な鬼金棒が地面にのめり込み、風が収まると共に3体の骸がそこに転がった。
土を踏みしめる音に、2人は鋭く振り返る。
そこには怪異ならざる肉塊と、鬼武蔵がおり、今の戦いを見ていた様子。
「こんな所まで邪魔をしにきおったか」
ふんと鼻を鳴らし、馬上の鬼武蔵が吐き捨てる。
雪人が間合いを確かめるように、つま先でじりじりと距離を探った。
「手がかりも無しに村々を襲って回るとは、秀吉はよほど焦っているらしい。……まあ王になり損ねたのだから仕方ないか」
「ヒルコはどこじゃ」
「こんな所に放っておくと思うかい? 見当違いの捜索ばかり、全くご苦労な話だよ」
鬼武蔵の赤い顔は変わらない。
挑発に乗ってこないのか、それもよく分からない。
「……糞餓鬼共が」
ぽつりとこぼした言葉の後、敵は持っていた槍を馬上から大きく振りかざした。
「溶かしてしまえ!!」
その一声で、周囲の地面にへばりついていた怪異ならざる肉塊が起立し、襲いかかる。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
田淵・あゆみ
秀吉のこんだけ焦ってんのが本当なのか、もしくは何かこっそり裏で動いてんのか
ヒルコ奪われたらそれで全部台無しになるような計画、ちょっと甘くない?
うっわ、こーゆうねろーんとしてんのあんまり好きじゃない
「全部ぶち撒けろ」
【相殺サイレンス】発動
黒い手が掴み、引き千切り、捻り潰す
反撃の酸、飛散するならまだ直撃よりまし!
眼と口元は焼かれたくない、頭部を腕や手でカバーし、出来るだけ当たる面積を小さくしようと身体を縮める
ヒルコ達がまだこんな所に居ると本当に思ってるなら、秀吉さんはお気楽極楽だねー
大事な計画の要だってのにあっさり逃げられて。
実はあんまり皆に信用とか尊敬とかされてないんじゃない?
あぁ、だから徳川に負けて断片の王になれなかったわけだ
煽って何か反応があるかその鉄面皮を観察するよ
アドリブ連携歓迎
●
田淵・あゆみ(人間のサウンドソルジャー・g06882)の足元へ滑るように移動してきた怪異ならざる肉塊は、その場で5体がもつれて垂直に伸び上がる。
肉片がぶつかる音にあゆみは総毛立ち、歯を食いしばって身震いをして避けた。
「うっわ、こーゆうねろーんとしてんのあんまり好きじゃない」
勢いで横に回転してから軽く飛躍し、距離を取る。
肉塊が形を作り始めたところで、髪の隙間から馬上の鬼武蔵を確認した。
(「秀吉の野郎……掴みきれない奴だな」)
ヒルコを奪われたら、それで全てが台無しになるような計画が甘すぎると、あゆみは些か疑心暗鬼気味だ。
(「こんだけ焦ってるのが本当なのか、はたまた何かこっそり裏で動いてんのか……どっちなんだ……?」)
内面を気取られぬよう、更に距離を取る。
間合いを抜け、息をついた。
「ヒルコ達がまだこんな所に居ると本当に思ってるなら、秀吉さんはお気楽極楽だねー。大事な計画の要だってのに、あっさり逃げられて」
鬼武蔵を挑発してみたが、相手は相変わらず赤い顔のまま微動だにしない。
「実はあんまり皆に信用とか尊敬とかされてないんじゃない?」
「……ようしゃべる奴め」
(「おっ……」)
肉塊が邪魔で、鬼武蔵の声が聞きにくい。
あゆみは間合いに滑り込み、目の前の2体を相殺サイレンス(オフセットサイレンス)で握りつぶす。
3体は逃れて広がったが、掴んだ2体は圧力で水風船のようにはじけ飛び、汁をまき散らした。
「何? 図星なの? あぁ、だから徳川に負けて断片の王になれなかったわけだ」
鬼武蔵がフンと鼻を鳴らす。
「細い綱の上を常に渡り歩いてきた。人たらしにたらされる訳有り人生、その綱を他に繋がねばならんのだ。貴様らにヒルコをとられる訳には参らん」
あゆみは背後に怪異ならざる肉塊が回り込んだのを確認し、3体を視線の端に置く。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水源】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
うねうね動く肉塊の姿は、なるほど確かに不気味だね。
妖怪のエネルギー源は『忌み嫌われる事』、理に適った姿ではあるのだろう。
しかし残る肉塊は3体か、ならばこういうのはどうだろうね?
【反撃アップ】で敵の動きを読みつつ、
【命中アップ】で颯爽と呪符を放って、『着ぐるみの森』のパラドクスを使用する。
敵が攻撃しようとも、直接触れられる前にそのうねうね動く触手ごと、
肉塊である彼らの全身を、ふわふわもこもこなパラドクスの着ぐるみで包んでしまおう。
肉を覆う皮膚が無いなら作ればいい。
彼らを包み込む着ぐるみは、ゆるっと可愛い3匹の子ブタさん。
手足が短くて、でっぷりとしたお腹の丸っこいフォルムがまた、癒し系でめっちゃかわいいね♪
にゃふふふふ、もふもふとした着ぐるみの感触はいかがかな?
気力も体力もごっそりと奪うけど、その心地よさは折り紙付きだよ。
ふわふわもこもこの着ぐるみに包まれたまま、ゆっくりと眠りにつくといい。
なんならお前さんも着てみるかい?
拾われた先でも勝ち馬に乗れず、運の無かった鬼武蔵よ。
そのあゆみが攻撃を受けないよう、文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が間合いに飛び込む。
新しい気配で怪異ならざる肉塊は向きを変え、仕掛けてくる雪人に肉塊を伸ばした。
「なるほど、確かに不気味だね」
あゆみの言葉を思い出し、少し口元をほころばせる。
しかし彼は陰陽師、その言葉の裏にあるものを砕いて呑み込む技術がある。
(「『忌み嫌われる事』は理に適った姿ではあるのだろう」)
妖怪の不気味さを視界に入れつつ、彼は印を結び始めた。
そして呪符に念を封じ、3体の肉塊に向けて放つ。
「ならばこういうのはどうだろうね!?」
肉塊たちがビシャッと小汚い音でその呪符を受け止めたすぐ後、ボムという空気圧がかかる音と共に、羊毛のような柔らかい毛が表面を包み込む。
雪人は視界に入る鬼武蔵の眉間に深い皺が寄ったのを見逃さず、奇妙な愛嬌ある声で笑い出した。
「肉を覆う皮膚が無いのは可哀想だからね、どうだい、見違えてよくなったと思わない?」
妖怪相手に悪趣味ではあろうが、パステルピンクの毛玉となった怪異ならざる肉塊は、もはやそう言われても何が何だか分からない。
完全に姿を変えられた『怪異ならざる毛玉』の、でっぷりとした丸いフォルムをつま先でつつき、雪人は笑った。
「にゃふふふふ、もふもふとした着ぐるみの感触はいかがかな?」
見かけは癒やし系だが、その内側では、気力と体力がみるみる奪われていく。
動くというより転がっていた怪異ならざる肉塊は、徐々にしぼみ始め、手鞠程度の大きさまで縮むと動きを止めた。
雪人がその1つを拾い上げ、2度3度宙に放ってから、鬼武蔵の足元に投げる。
「つまらぬ真似を……」
「かなり可愛くなっていたと思いますけどね?」
「戯れたいのであれば、相手をしてやろう」
馬が蹄で土を掻き、鬼武蔵が槍をぐるりと回す。
それを見て雪人は眼光を強めた。
「なんならお前さんも着てみるかい? 拾われた先でも勝ち馬に乗れず、運の無かった鬼武蔵よ」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】LV1が発生!
効果2【グロリアス】がLV2になった!
伊藤・真九郎
残るはアヴァタール級のみ、か。
なかなかの腕前と見受けた。ならば某も助力仕ろう。
大小二振りの太刀を引き抜き構える。仲間の攻撃と連携し、攻撃を仕掛ける。
刃同士を擦り合わせ、生じた火花を雷に変え刀身に纏わせる【雷咬穿】の奥義。
相手は槍持ちの騎兵。機動力も間合いもこちらを上回る。ならば、懐に飛び込み死中に活を求むべし。
自身に「魔力付与」し、雷光の速度を得るパラドクスの効果による「ダッシュ」で一気に間合いを詰める。槍の死角となる至近より、二刀による斬撃を叩き込んでくれよう。
二連撃で切り裂くと同時に、交差する雷の刃から放たれる電撃で、鎧の内部を焼き払う。
反撃は、交差させた刀身で受け止める太刀受けにて受け流し、ダメージを減らし耐えよう。
即座に間合いを取り残心。次なる攻防に備える。
追い詰められた武者は常以上の力を発揮する。油断せず対峙しよう。
アドリブ、連携歓迎致す。
田淵・あゆみ
アドリブ連携歓迎
選び取り渡り歩いた綱の果ては、どんな光景かな
アンタの望んだものは見えたかい?
ステージに上がってこいよ、これが最後だ
さぁ踊ろうぜ!
ニヤリと笑い、【絶望シャウト】発動
マイクを通した音無き叫びは衝撃波となり、敵に襲いかかる
相手の着地や踏み込む直前、体重を乗せて動く瞬間を狙って放つ
体勢崩してくれれば仲間の攻撃も当たりやすくなるだろ
アンタの意地も、秀吉の企みも全部。絶望に変えて吹き飛ばしてやる
反撃は溺れないよう口を手で覆い息を止めて耐える
熱っ……これ、お茶?しかも緑茶?!
頭から被るんじゃなくて、ゆっくり縁側でいただきたいもんだね
甘いもんでも添えてさ
戦闘終了後は、村の方を見やってほっと一息
さぁ、皆にもう大丈夫だと伝えなきゃね
●
馬上の赤鬼は奇妙なチェーンソー型の槍を二度三度回し、その刃のような風圧で周囲の木や草を蹴散らしていく。
戦いで邪魔になるというのだろう、細い綱の先端に立っている鬼武蔵の本気がそこに垣間見えた。
その様を見て田淵・あゆみ(人間のサウンドソルジャー・g06882)がニヤリと口元に笑みをつける。
「選び取り、渡り歩いた綱の果ては、どんな光景かな」
鬼武蔵と視線がかち合ったのを確認した後、付け加える。
「アンタの望んだものは見えたかい?」
「……貴様の背後に続く縄が、よう見えるわ」
「こっちも、アンタの後ろに見えるぜ」
「お互い、その綱を渡らねば先へは進めぬらしい」
そうこなくてはと、あゆみは背筋を伸ばして横隔膜を開く。
「ステージに上がってこいよ、これが最後だ!」
「受けて立とう! 来るがいい!」
あゆみは口元に不敵な笑みをつけたまま、マイクを通して叫びを、絶望シャウト(ゼツボウシャウト)を響かせる。
「さぁ踊ろうぜ!」
その声は音にならず、衝撃波となって鬼武蔵の体を大きく揺らした。
馬が怯んだか、それを叱咤して鬼は反撃に出る。
「甘い!」
槍で地を突き、体を支えながらその衝撃波を受け止め、あゆみの頭上に妖力で出来た巨大な水塊を作りだし、それを叩き付けた。
「茶ぁ馳走したる!」
咄嗟にあゆみは口を手で覆い、息を止めてその水圧に耐えたが、逃れられぬ湯の中でもがいていると、視界に滑り込む影が1人。
伊藤・真九郎(剣客・g08505)は大小二振りの太刀を半ば鞘から引き抜き、交差させた中心でその水圧をはじき返してやると、中にいるあゆみが地に放り出された。
「ぷはっ!! あちちちっ……これ、お茶? しかも緑茶!?」
何て攻撃だと思いつつも、できればゆっくり縁側でいただきたいもんだと余裕を覗かせる。
真九郎はゆるりと刀身を下ろし、鬼武蔵を斜めから睨み付ける。
「なかなかの腕前と見受けた」
彼らの背後で、風圧に薙ぎ倒された木が斜めにずれて横倒しになる。
「よう弾いた」
雪人とあゆみの視線を背に受けながら、真九郎は鬼武蔵から目を離さず言った。
「某も助力仕ろう」
「何人かかってきても、同じことよ」
追い詰められた武者は常人以上の力を発揮する。それは真九郎もよく知るところ。相手はまだ余力を残している。油断せぬよう間合いをつま先で探った。
「参る!!」
二振りの太刀を構え、素早く流れるように馬の足を狙う。相手もそれを読んでいたように、飛躍して槍を構えた。
真九郎が左足を軸にして身を伏せ、力一杯体を反転させながら、大小の太刀の腹を合わせて滑らせる。
視界に火花が瞬き、刀身に雷光が走った。
「雷咬穿(ライコウセン)!!」
馬の腹から、馬ごと鬼武蔵に雷を食らわせる。これでは流石に避けられまいと、槍の死角を狙った。
「ぐああ!!」
二連撃で切り裂くと同時、交差した電撃は鎧の内部を焼き払う。
「猪口才な真似を!!」
馬が横倒しになった勢いで投げ出された鬼武蔵は、言うやチェーンソー型の槍を立て、真九郎に人間無骨を食らわせる。
「食らうか!」
真九郎は咄嗟に交差させた刀身で勢いを受け止め、衝撃を受け流す。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
文月・雪人
もう一押しだね。
既に村の事はすっかり忘れた様子かな?
勿論油断は禁物だけど、仲間のお陰で奴の戦い方も見えてきた。
まさか戦場でお茶を御馳走しようだなんて、不思議なパラドクスもあったものだけど、
ならば此方もお返しに、お茶菓子を用意しなくちゃいけない気がしてきたよ。
【反撃アップ】で敵の動きを読みつつ、『食彩探求』のパラドクスを使ってみよう。
笑顔と共に取り出したるは、アイテムの『狐特製揚げアイス』!
外はサクサクで熱々なのに中身は冷たいアイスの不思議デザートだよ。
先ずは冷えた状態の材料をちょいとつまみ食い♪
前に友達に作って貰ってからすっかり病み付きでね、
自分でもよく作るのだけど、お勧めは勿論揚げたてなのさ♪
そうだ、鬼武蔵にも熱々の逸品を作ってあげよう!
鬼武者が妖力でお茶を出すなら【ガードアップ】で凌ぎつつ、
終夜の名の切子グラスに入れてちょいと味見。
此方もまた美味しいデザートと共に、
パラドクスの力で生み出した熱々の揚げ油を攻撃としてお見舞いしよう。
なぁに遠慮はいらないさ、なんなら鬼馬くんも喰らうかい?
落馬した鬼武蔵をたたみかけるべく、文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が真九郎の背後から攻撃を差し込んだ。
(「もう一押し」)
鬼武蔵は押され、自分以外のことは見えていない。周囲にある土も木々も空も、先にある村さえ見えておらず、ただ現状、自分が渡っている綱に向こうからやってくるうつけ共がいることのみに睨みを利かせている。
そして揺れる足場は外れ、地に落ちた。
そこに雪人がとどめを刺しに来る。
「まさか戦場でお茶を御馳走してくれるとは思わなかったけど、ならば此方もお返しに、お茶菓子を用意してあげないとね……!」
言うやパラドクスが食彩探求(ショクサイタンキュウ)を発動する。
笑顔の雪人の手に奇妙なものが見え、鬼武蔵は一度身構えた。
目を瞬いてよく見れば、どうやらそれは甘味のようで……。
「外はサクサクで熱々なのに、中身は冷たいアイスの不思議デザートだよ」
「ふ……ふざけた真似を!!」
鬼武蔵の怒りを余所に、雪人は狐特製揚げアイスを少しつまみ食いし、その病み付きの味に頬を染める。
「おおっと、鬼武蔵にはこっちだ!」
突然敵の頭上に熱々の狐特製揚げアイスが現れ、巨大なそれが重力に引かれて落下する。
「ギャッ……!!」
滑稽な『茶番』に見えたが、熱と氷で急速に体を焼かれた鬼武蔵はその場に立っていられず、べしゃりと音と共に大地に押しつぶされた。
上がる煙から覗くどろどろの液体の中に、その骨が何本か露出して見える。
雪人は手を合わせ、微笑んで言った。
「うん、ごちそう様でした」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!