リプレイ
●救いの手
「村の人々が飢えてるみたい……ここは私の出番だね!」
進撃する千早城を出て先行した御厨・つかさ(美味しいごはんは世界を救う・g03486)が、食べ物がなく困窮する村人達を見て料理の腕の見せ所だと乗り込む。
「みんな元気なさそうだね。私の料理でみんなを元気にするよ!」
村の開けたところで持ち込んだ携帯コンロや鍋を使い、雑炊を作り始める。
「みんな痩せちゃってるし消化にいいものを作るよ! たまごも入れたら栄養も取れるしね」
調味料で味付けして米を柔らかく煮込むと、最後に溶き卵を投入して火を止める。そして自分の分を椀によそった。
「ふーふー、……うん、美味しくできてる」
つかさが【口福の伝道者】を使って食べ終えると、食器ごとたまご雑炊が400人前出現した。
「みんなー! 美味しいご飯を持ってきたよー!」
食事の準備が完了すると、元気いっぱいに村人達に呼びかける。すると視線が一気に集まった。
「ご飯!?」
「本当に何か食べるものがあるのか?」
半信半疑でももし食べ物があるのならと、一縷の望みに村人が集まって来る。
「飯がいっぱいある!」
「それにこれ白飯だぞ!!」
村人達が並べられた雑炊を見て驚きの声を上げる。
「こ、これを食べていいの?」
「もちろん! みんなのために作ったんだから、美味しいご飯を食べて元気出そ!」
ご馳走を前に喉を鳴らす人々に、つかさは笑顔で頷いた。
「じゃあいただくよ」
「美味いっ! こんな美味い飯は初めてだ!!」
「たまごまで入ってるよ!」
最初は恐る恐る食べていたものの、すぐに美味い美味いと夢中になってがつがつと食べていた。
「これで元気になってくれたら、避難も上手くいきそうだね」
お腹一杯になるまで食べさせてあげようと、つかさはたっぷりの雑炊を用意した。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
ラウム・マルファス
新宿島から、時代に合わせた保存食と飲料水、種を持って行くヨ
みんながご飯を食べ終わったら、事情説明しよウ
「ラウムだヨ。よろしくネ。もうすぐココは戦場になるんダ。海の方から来た千早城が稲葉山城とケンカするんだっテ。怖いネ。ってわけで避難誘導に来たんだヨ」
まぁ、そう簡単に逃げよう、とはならないカナ
「ココにいても戦いに巻き込まれて死ぬか、飢えて死ぬかでショ?海の方なら天魔武者も少ないし、少し森の方に入れば見つからなくて済むと思うんだよネ。それに、ボクが開墾と移動のお手伝いもしてあげれるシ」
パラドクスでちょこっとだけ、空き地を畑に変えよウ
種とか道具とか必要最低限は荷車に積んでもらったら、ボクも1つ引くヨ
動けない人がいたら、荷車に乗ってもらおウ
大まかな方向を伝えたら、場所は住民に決めてもらうヨ
到着したら畑の場所を決めてもらって、パラドクスで開墾しよウ
そのあとで「ボクは今からお昼ご飯」って言って持ってきた保存食と飲料水を1食分食べて、口福の伝道者で増やそウ
これで、実るまでは大丈夫、カナ
「お腹は満たされたようだネ」
食事を終えてほっと一息つく人々に、ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)が近づき声をかける。
「ラウムだヨ。よろしくネ。もうすぐココは戦場になるんダ。海の方から来た千早城が稲葉山城とケンカするんだっテ。怖いネ。ってわけで避難誘導に来たんだヨ」
「城同士の戦場に!?」
「そんな……ここを出ていっても逃げる場所がねぇ……」
城同時の争いが迫っていると聞かされても、逃げる当てのない人々は絶望に染まっていく。
(「まぁ、そう簡単に逃げよう、とはならないカナ」)
ラウムが予想していた通り、村の人々の腰は重く、このまま村と終わりを共にしてしまいそうだった。
「ココにいても戦いに巻き込まれて死ぬか、飢えて死ぬかでショ? 海の方なら天魔武者も少ないし、少し森の方に入れば見つからなくて済むと思うんだよネ」
「そりゃそうだが……」
「逃げても飢えるのには変わりねぇんじゃないのかい?」
落ち着かせるようにこれからどうなるかを語り、死ぬくらいなら逃げることを進めるが、今よりもさらに飢えるとなると生きていけないと村人が暗い顔で反論する。
「それなら大丈夫だヨ、ボクが開墾と移動のお手伝いもしてあげれるシ」
説得する言葉を続けながら何もない大地に立ち、パラドクス『栄養補給(土)』を発動して装着するメガネ〈Rewriter〉の物質変換能力を使い、【土壌改良】によって足元の少しの範囲を農作物の育つ豊かな大地に変えた。
「な、なんだこりゃ?!」
「カチカチだった土がふかふかになってやがるっ!!」
それに触れた村人達が驚きの声を上げて、目を丸くしてそれを一瞬にして成したラウムを見上げた。
「これで逃げた先に新しい畑を作るヨ。そうすれば飢えなくて済むんじゃないカナ」
「おぉっ……! こんな奇跡のようなことがっ!」
「これならすぐに畑が作れる! 今よりもよくなるかもしれねぇ!」
人々はその奇跡の業に希望を見出し目に生気を宿した。
「この地を捨てて逃げよう! まだ生きられるかもしれねぇ!」
「ああ! お願いします! どうか俺たちに新しい畑を作ってください!」
「いいヨ。元からそのつもりで来たんダ。それじゃあ、種とか道具とか必要最低限の荷物を荷車に積んで行くヨ」
農作業用の荷台に持っていけるだけのものを積み込んでいく。
「動けない人がいたら、荷車に乗っていいヨ。ボクが引くからネ」
「あたしなんかが乗ってええんかねぇ」
「もちろんだヨ。さあさあ乗っテ乗っテ」
ラウムが荷物と一緒に腰の曲がった老婆を乗せ、重い荷台を引き始めた………。
そうして方向を示して進み、村人達が近くで川の流れる場所を新たな住居に選んだ。
「ここなら安全そうだネ。さっそく開墾しよウ」
周囲を見渡したラウムが頷き、【土壌改良】で畑に適した土地に変えていく――。
「さっそく種を蒔こう!」
「おう!!」
やる気を漲らせた村人達が、自分達の種とラウムが持ち込んでおいた種を丁寧に蒔いていった。
「ボクは今からお昼ご飯」
その間にラウムは大量に持ってきた保存食と飲料水を1食分食べ、【口福の伝道者】を借りて400人分に増やす。
「これで、実るまでは大丈夫、カナ」
ひとまずすぐに飢えることなどないように準備を終え、一仕事終ったとラウムは汗を拭って働く人々の活力に満ちた顔を眺めた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
●空より強襲せり
「前方に『千早城』を発見!」
空を飛ぶトループス級『赤母衣衆・対地攻撃装備』が遠方に見える巨大な動く城を見つけた。
「よし、強襲準備!」
「はっ! 強襲準備! 武器構え!!」
「準備良し!!」
天魔武者の飛行部隊の中心を飛ぶ指揮官のアヴァタール級『伊賀崎道順』が命じると、すぐに赤母衣衆が銃を手にした。訓練された兵は空でも乱れず隊列を崩さない。
「あそこにあるのは村か……誰もいない廃村のようだな。人がいればディアボロスへの盾にでも使えるかと思ったが、まあよい」
周囲を警戒する伊賀崎道順の視界に村の姿が映ったが、人っ子一人いる気配はなかった。そこは既にディアボロスによって人々の避難が一足早く完了していた。
「我らの空襲で意識を頭上に向けさせ、その隙に『伊賀忍軍上忍』を地上より忍び込ませる。城攻めとはこうやるのだと教えてやろうぞ!!」
「「はっ!!!」」
伊賀崎道順が手を振り合図を送ると、赤母衣衆が空より千早城に襲撃を開始する――。
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
地上部隊が動き易い様に敵の目を上空に吊り上げるか。私もよく使う手ね。
着眼点は悪くないけれど、技量と練度は果たしてどうかしら。
●行動
初手【飛翔】し【空中戦】技能と【戦闘知識】を駆使して空対空要撃。
攻撃行動は全てパラドクス。
爆撃コースに入った敵機から優先して攻撃目標に選定。
速力を活かして側面或いは後方に回り込み、地上の友軍との挟撃を狙う。
スライスバック機動で位置エネルギーを運動エネルギーに変換しつつ
太陽を背にする位置取りで敵機の眼を幻惑しつつダイブアンドズームへ。
マシンピストルの【制圧射撃】で編隊を崩し、旋回や引き起こしのGを乗せた爆撃槌をお見舞いしてやるわ。
攻撃後は【一撃離脱】を意識しチェックシックスを怠らない。
雲や山の稜線等有れば遮蔽物として活用し、再度高度を取って反復攻撃へ。
千早城防衛が主眼なのは勿論だけれど、折角の空戦だからね。撃墜数を稼がせて貰うわ。
エスコートファイターも用意せずに対地攻撃機を飛ばすのは褒められた戦術じゃなかったわね。
その重い装備でどこまでついて来れるかしら?
●空中戦
「地上部隊が動き易い様に敵の目を上空に吊り上げるか。私もよく使う手ね」
千早城からエリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)は迫る敵を見上げる。
「着眼点は悪くないけれど、技量と練度は果たしてどうかしら」
試してみようと【飛翔】して高度を一気に上げ、空対空の空中戦に臨む――。
「よし、このまま降下してミサイルを撃ち込む!」
『赤母衣衆・対地攻撃装備』が高度を下げながら千早城を射程に収める。だがそこで自分達を超えて高度を取るエリザベータの姿に気付いた。
「城から飛び出した人影あり!」
「ディアボロスか! 空で我々と戦うつもりか? 舐めるな!!」
赤母衣衆は迎え撃たんと銃を構える。
「速力はこちらが上。先手を取らせて貰うわ」
敵よりも高い位置を取ったエリザベータは爆撃コースに入った敵機を狙い、スライスバック機動で位置エネルギーを運動エネルギーに変換して加速し、太陽を背にして自分の姿を光に隠すとパラドクス『ダイブアンドズーム』を発動して、マシンピストル〈Skorpió〉を連射して敵を穴だらけてしていく。
「ぐあっ!」
「被弾っ、高度が保てない!!」
「散開!!」
直撃を受けた赤母衣衆がバランスを崩して高度を落とし、他の者は攻撃を回避しようと編隊が崩れる。
「判断は悪くないけど、少し遅かったわね」
そこへ爆撃槌〈Hohlladungen Hammer〉を手にしたエリザベータが旋回して接近し、引き起こしのGを乗せた爆撃槌をお見舞いする!
「ぐ、げええあアアッ!!!」
脇腹に直撃したボディが砕け、同時に爆撃槌が爆発を起こして身体が四散させた。
「馬鹿な! 空の戦いで我らが後れを取るだと!?」
「反撃だ! 我ら赤母衣衆の力を示せ!!」
負けじと乱れながらも離脱しようとするエリザベータに向かって次々と銃弾を放ち波状攻撃を仕掛ける。
「編隊が乱れていては波状攻撃も穴だらけね」
それに対して回避行動を取りながらエリザベータはチェックシックスを怠らず背後を取らせぬように動き、敵に思うように攻撃させずに距離を取った。
「千早城防衛が主眼なのは勿論だけれど、折角の空戦だからね。撃墜数を稼がせて貰うわ」
再度高度を取って反復攻撃に移る。
「また来るぞ!」
「今度こそ墜としてやれ!」
「エスコートファイターも用意せずに対地攻撃機を飛ばすのは褒められた戦術じゃなかったわね。その重い装備でどこまでついて来れるかしら?」
意気込んで速度を上げる赤母衣衆に向け、エリザベータは急降下突撃しさらに激しいドッグファイトを繰り広げた――。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
ソラス・マルファス
航空部隊は兄貴(g00862)に任せて、俺は地上戦だな。
青龍偃月刀の柄にリストバンドの仕込みワイヤーを結び付け、千早城の入口付近、少し離れた位置で待機するぜ。護るつもりで攻撃に巻き込んだら本末転倒だからな。
空中の戦いは無視して、地上の動くものを観察しよう。敵を見つけたら青龍偃月刀に風を纏わせ、敵に向かって思い切り投げる。あたっても外れても、すぐにワイヤーを巻き上げて引き戻し、次を投げるぜ。
巻き上げが間に合わない場合は一時的に大剣を振るい敵をいなそう。火炎は空輝石で追い風を吹かせて少しでも威力を減らすぜ。多少の怪我は覚悟の上だ。千早城に延焼しないことを優先して対応しよう。
●忍び寄る忍軍
地響きを起こしながら城が動く――巨大な千早城が大地を均しながら進んでいた。
「空の戦いが始まったでござる!」
「では拙者らも動くとしよう――」
地上の草むらに身を伏せて隠れていたトループス級『伊賀忍軍上忍』が、空に注意が向いている間に城に侵入しようと接近を始めた。
「どうやら気付かれてないようでござる」
「では侵入し破壊工作を行う」
城の入り口へと忍らしく音も無く接近していく……。
「……来たな」
空中での派手な戦いを無視して、じっと地上で動くものがないか観察していたソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)が敵の姿を捉える。
「城には入らせないぜ」
〈青龍偃月刀〉の柄にリストバンドの仕込みワイヤーを結び付け、千早城の入口付近から少し離れた場所に立つソラスはパラドクス『突風』を発動して、青龍偃月刀に風を纏わせ投擲する。風の勢いに乗って矢のように飛ぶと先頭の伊賀忍軍上忍の胸を容易く貫いた!
「がふっ……なに、が?」
不意打ちに致命傷を受けて伊賀忍軍上忍が何が起きたかも理解する前に倒れ込む。
「待ち伏せ!? ディアボロスでござる!!」
ソラスの姿を見つけた伊賀忍軍上忍が声を上げて身構えた。
「これからディアボロスの城に攻め入ろうってんだ。ディアボロスが居ても驚くことはないだろ?」
ニヤリと笑みを浮かべたソラスはワイヤーを巻き上げて青龍偃月刀を引き戻し、再び槍投げの構えから投擲して槍で防ごうとする伊賀忍軍上忍の守りを弾き顔を吹き飛ばした!
「強い!!」
「こちらも応戦するでござる!!」
「喰らえ! 伊賀忍法火遁の術!!」
伊賀忍軍上忍が印を結んで術を成し、ソラスに炎の渦が襲い掛かる!
「千早城に延焼はさせないぜ」
ソラスは〈空輝石〉を背後に投げて追い風を吹かせ、少しでも渦の勢いを押し戻し、千早城に炎を届かせないようにする。そして自らは青龍偃月刀を回転させて炎を受け止めた。
「忍術でも仕留められぬ!」
「拙者らの使命は城内の破壊! ここでもたついている暇はない! 一体でもいい、突破して城に乗り込むでござる!!」
伊賀忍軍上忍が槍を構えて強行突破を図る。
「行かせるかよ、もう少し俺に付き合ってもらうぜ」
ソラスは行かせはしないと、すり抜けていこうとする敵の背中に槍を投げつけて貫き、伊賀忍軍上忍の行く手を遮る。
すると空で爆発音が響く――赤母衣衆が反撃に出ているようだった。
(「航空部隊は兄貴に任せたぜ」)
ソラスの視界の端に空に上がるラウムの姿が映り、任せておけば大丈夫だと信頼し地上戦に専念して青龍偃月刀を構えた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
ラウム・マルファス
航空部隊かァ。
城取合戦のルール全然知らないんだけどサ、いきなり天守閣とって勝ち、とかじゃないと思うからネ。
ボクは空中の敵を相手にして、地上の警戒はソラ(g00968)に任せるヨ。
みんなが逃げた場所がバレないよう、森の中を少し移動してから千早城近くに出るヨ。
敵は対地攻撃が得意みたいだし、フライトドローンに乗って上空へ行こウ。まぁそんなに高度も速度もでないから、気休めだけどネ。
カラス型ドローンに爆薬搭載。近づいてくる敵を優先し、突撃させて爆破攻撃。ついでに煙と高温で、相手のセンサーも多少攪乱できると良いナ。
反撃はなるべくフライトドローンで飛び回って狙いをつけさせないようにしよウ。速度が足りないなら、複数機のドローンの上を飛び移りながら避けるヨ。千早城に攻撃が行かないよう気をつけて、千早城を狙う敵がいたら優先して攻撃したり、目の前をフライトドローンで横切ったりして挑発しよウ。
●赤母衣衆撃墜
「航空部隊かァ」
避難誘導を終えて戻ってきたラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は、森の中から空で味方と戦っている敵を見上げる。
「城取合戦のルール全然知らないんだけどサ、いきなり天守閣とって勝ち、とかじゃないと思うからネ」
そして視線を下げると千早城の入り口付近でソラスが忍軍と戦って姿が見える。
「上から城が破壊されるのを防ぐとしようカナ」
地上の相手はソラに任せ、自分は航空部隊を相手にしようと、逃がした村人の場所が万が一にもバレないように、移動して回り込んで方向を変えてから千早城近くに出る――。
「敵は対地攻撃が得意みたいだし、フライトドローンに乗って上空へ行こウ。まぁそんなに高度も速度もでないから、気休めだけどネ」
召喚した【フライトドローン】に乗ると浮かんで高度を上げていく。
「地上から新手のディアボロスが上がってきたぞ!」
「挟撃されては拙い! 頭を押さえて撃墜する!!」
その動きを複合センサで捉えた赤母衣衆の一部が分かれて銃口を向ける。
「ボクに気付いたネ。でもこっちはもう準備万端だヨ」
ラウムは先んじてパラドクス『薬災運ぶ自律機構』を発動し、爆薬を搭載したカラス型ドローンを飛ばす。
「カラス? 否、カラクリ仕掛けか!」
慌ててそちらに銃口を修正して発砲するが、突撃してくるドローンを至近距離で撃ち抜いてしまい、目の前で爆発が起こり無防備に衝撃を受けて吹き飛んだ!
「ぐぉおおおおっ――」
体勢を立て直せずに墜落し地上に叩きつけられて潰れた。
「ディアボロスはどこだっ! 煙が邪魔で見えん!」
「そこに熱源がある! 撃て撃て!!」
他の赤母衣衆は爆発の煙と高温で、センサーが捉えていたラウムの姿をロストしてしまう。それでも煙の中に発砲して何かに命中し爆発を起こした。
「やったか!!」
「残念、当たったのはドローンだヨ」
攪乱した隙に複数機のドローンの上を飛び移って死角に回り込んだラウムがさらにカラス型ドローンを突撃させ、背後で起爆し爆発に呑み込んだ!
「なっにぃいいい!?」
「ぐあああっ! 翼が!!」
大破した赤母衣衆が煙を上げて落下し、大地で爆散し消し飛んだ。
「他には……これで赤母衣衆は終わりみたいだネ」
ラウムが見上げると、こちらが戦っている間に空中戦を繰り広げていたエリザベータも最後の敵を撃墜しているところだった。
「空に残ったのは指揮官機だけだネ。地上は……ソラが頑張ってくれてるネ」
そして地上に視線を向けると、ソラスが忍軍を城に接近させないように奮闘している姿があった……。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
ラウム・マルファス
敵が侵入を狙う経路を上空から観察しつつ、フライトドローンから飛び降りて、ソラの横へ着地。
突破を図っていた敵へ視線を向けて、即パラドクス発動するヨ。
敵が忍者なら、多分ボクが降りてくるところまでは気づかれてるだろうけど、視線を媒介にしたパラドクスまでは予測できないだろウ。ドローンが武器だと思っていれば、ボクが準備を整えるまで隙があるように見えるから、突破を図るか攻撃を仕掛けるかするだろウ。だから逆に、その隙を突くヨ。
発動速度を優先し、敵の頭か中核部分のどちらか、視認できた方を優先して空気に変換して倒そウ。
竜巻が来たらフライトドローンに乗って流されることで、吹き飛ばされても叩きつけられないようにするヨ。多少距離が離れても、視線さえ通れば攻撃はできル。侵入経路は最初に観察したからネ。敵の動きを予想して、侵入できないよう遮る位置へ移動しよウ。
●忍軍全滅
「強引に行くでござる!!」
伊賀忍軍上忍が仁王立ちするソラスを避けて千早城の入り口を目指す。
「相手が正面から戦う気が無いなら、ソラだけだと厳しそうだネ」
その動きをフライトドローンに乗って空からはっきりと観察したラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)が飛び降りる――。
(「敵が忍者なら、多分ボクが降りてくるところまでは気づかれてるだろうけど、視線を媒介にしたパラドクスまでは予測できないだろウ」)
その姿にすぐに忍軍が気付き見上げた。
「新手か! あの飛んでいるカラクリが武器でござるか?!」
「構うな! あれが動く前に行け!!」
忍軍は無視して駆け抜けようとする。
「ドローンが武器だと思って突破を図ったネ、だから逆に、その隙を突くヨ」
ソラの横に着地すると、すぐさまラウムがパラドクス『万物解析』を発動して悪魔の魔法が宿ったメガネ〈Rewriter〉ですり抜けようとする敵を解析し、体内の動力部を空気に変換してしまう。
「な、んで、ござる。身体、の動きが、鈍い………」
「鈍いの、ではない……停止…………」
動力を失った忍軍達はそのまま倒れ込み、完全に機能停止して死亡した。
「な、なにが起きた!?」
突然仲間が倒れ、見た目には何の外傷もなく、その手管が分からず警戒して忍軍が飛び退き下がった。
「こっちは兄貴に任せたぜ!」
そう言うとソラスが入れ替わるように【飛翔】して空へと上がる。
「任されたヨ」
視線を敵に固定したままラウムは軽い調子で返事をした。
「二人掛かりで来ずに一人になるとは! 舐められたものでござるな!!」
「仲間を行かせたことを後悔させてやるでござる!」
忍軍が槍を旋回させて竜巻を起こす! その渦がラウムに接近すると、ドローンに乗って風に敢えて流される。そうして空に吹き飛ばされることによって叩きつけられないようにして衝撃を逃した。
「多少距離が離れたネ、だけど視線さえ通れば攻撃はできル……少しばかり目が回ったけどネ」
渦巻く風に乗ったために激しく回転させられたが、ずれたメガネを直して敵を視界に収め、その頭部を空気に換えてしまう。
「――?」
頭部が消えた忍軍が歩き続けて木にぶつかり倒れ、それでも足を動かし続けていた。
「瞳術の類か!?」
目に原因があると忍軍が視界から外れようとする。
「当たりだヨ。でももう手遅れだネ」
ラウムは敵を逃さず、残っていた忍軍の頭部を全て消滅させた。
「これで忍び込もうとしていた敵は全部倒せたカナ」
残りは指揮官だけだと、空中戦を行うソラを見上げる――。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
ソラス・マルファス
兄貴(g00862)が降りてきたら、入れ替わり飛翔で上空へ行こう。
指揮官に上空から地上部隊を支援されると厄介だからな。攻撃を引き付けるぜ。一直線に敵へと向かおう。大剣に風を纏い、敵の攻撃は大剣の腹で受け止める。爆弾自体が見えなくても、投下する動作を見れば降ってくる場所やタイミングは読めるだろう。爆風は大剣に纏った風で可能な限り受け流すぜ。直撃した場合は無理に逆らわず、一度体制を立て直そう。
敵に肉迫出来たら、そのままの勢いで、風を纏った大剣で斬りつけるぜ。そう簡単には倒せも怯みもしないだろうからな、即時反撃に身構えよう。
●空の決戦
「空でもこれほどの防衛力を持っていたか。ディアボロス恐るべし!」
指揮官のアヴァタール級『伊賀崎道順』が配下の赤母衣衆が次々とやられてしまったのを見て、ディアボロスの脅威を実感する。
「だが忍軍を忍び込ませればこちらの勝ちよ。援護するとしようぞ!!」
そして己に目を釘付けにさせようと、クナイを手に降下する。
「指揮官に上空から地上部隊を支援されると厄介だからな。攻撃を引き付けるぜ」
上昇するソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)が一直線に正面から敵を迎え撃つ。
「こちらの迎撃に来たか。ならば先に仕留めるまで」
伊賀崎道順がクナイを投げる。それは空に溶け込むように視界から消えた。
「爆弾自体が見えなくても、手の動きを読めば降ってくるタイミングは読める!」
自分を狙ってくるとその動きから読んだソラスは、風を纏わせた〈呪詛の大剣〉の腹で不可視のクナイを受け止める。
「ほう、受け止めたか。だがただのクナイと侮るな――」
クナイが爆発して炎が巻き起こりソラスを飲み込んだ。
「ふ、他愛ない」
撃墜したと思い伊賀崎道順がそのまま地上を目指そうとする。
「――おい、どこに行くつもりだ?」
「なにっ!?」
だが爆炎の中から声が響き、ソラスが飛び出してきた。
「侮ったのはてめぇの方だったな!」
パラドクス『旋風』を発動し、大剣を中心に旋風を巻き起こして大上段からの斬撃を叩き込む!
「くっ!!」
それを伊賀崎道順はクナイで受け止めるが、押し切られて左肩を深く抉られ、吹き荒れる風の衝撃を受けて装甲をへこませて身軽な身体が吹き飛ぶ。
「抜かった!」
すぐさま体勢を立て直し、墜落しないように急上昇すると頭上を取って見えぬクナイを降らせる。
「やっぱりそう簡単には倒せないか」
油断せずに身構えていたソラスは、敵の動きを見極め不可視のクナイを大剣で受け止め、爆発を浴びながらも衝撃に抗わずに押し流されて距離を取った。
「手強い!! 空中戦で某が手間取るとは!!」
「どこが戦場だろうとディアボロスは負けないぜ!」
ソラスの大剣と伊賀崎道順のクナイが金属音を響かせて火花を散らし、空中で幾重にも交差して激しい攻防を繰り返した。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
山元・橙羽
(トレインチケット)
「ええい、某の目的は城の破壊。ディアボロスの相手をしている暇はない!」
空を飛翔する伊賀崎道順は加速して千早城へと攻撃を仕掛ける。だがその行く手に【飛翔】する人影が割り込む――。
「千早城を攻撃なんてさせない! 僕が相手だ!」
オレンジ色の蝶の羽を羽ばたかせた山元・橙羽(夕焼け色の蝶・g01308)が針路を塞ぎ、〈妖精騎士の聖槍〉を構えた。
「邪魔をするならば墜としていくのみ!」
蹴散らそうと腕部内蔵機関砲を連射しながら伊賀崎道順は突撃してくる。
「通しはしない!」
対して橙羽もパラドクス『フェアリーコンボ』を発動し、妖精を伴って斬り掛かる!
「墜ちろ!!」
「お断りだ!!」
銃弾を槍で弾き、多少の被弾を気にせず正面から間合いを詰めると、妖精が敵を惑わすように反対方向に回り、その隙に橙羽が一閃して胴を薙ぐ。
「ちぃっ!」
しかし伊賀崎道順は急旋回して致命傷を避け、浅く腹を斬られただけで済ませ、さらに銃弾を見舞った。弾丸は橙羽の纏う鎧に弾かれるが、隙間を抜いて腕や脇腹に穴を穿ち血が流れる。
「どうだ!」
「この程度ならまだまだ戦える!」
それでも怯むことなく橙羽は攻撃を続け【エアライド】で宙を蹴って敵を追う。だが速度の勝る伊賀崎道順の方が有利に戦闘が進んでいた。
「空中戦か、私の『紅雷』とどちらが速いか試してみよう」
緋月・リィンシュタート(紅蓮迅雷・g01772)も【飛翔】して空の戦場に上がり、伊賀崎道順へと距離を詰める。
「これで撃墜してやろうぞ!!」
伊賀崎道順が高度を取って攻勢に出て、上からの銃撃を橙羽に浴びせようとする。だがそこへリィンシュタートが〈高周波振動機構刀『八咫烏』〉を手に横から飛び込む――。
「墜ちるのは貴様の方だ――紅雷・斬舞!」
パラドクス『紅雷・斬舞』を発動し、放つ赤い雷で分身を作り出し、連携して斬りつける!
「むぅっ! 新手か!」
慌てて伊賀崎道順は緊急回避を行うが、斬撃を避けきれずに腕や脚が切り裂かれた。
「ディアボロスめ! だが空中戦ならこちらに利がある!」
「遅い――」
伊賀崎道順が距離を離しながら腕部内蔵機関砲を向けるが、そうはさせないと宙を蹴って加速したリィンシュタートが間合いを詰めて斬り続ける。回り込むように分身も斬撃を浴びせ、伊賀崎道順を追い詰めていく。
「某が空の戦いで追い詰められるなど!!」
態勢を立て直そうと伊賀崎道順が強引に至近距離で銃弾をばら撒き、被弾したリィンシュタートの動きを鈍らせた。そして加速して距離を離そうとする。しかしその前には橙羽の姿があった。
「僕が居ることを忘れるな!」
「ぬぅううう!!!」
橙羽が槍を突き出し、身を捻って躱そうとする伊賀崎道順の脇腹を深く抉った!
「空中でも貴様らクロノヴェーダの居場所はない!」
リィンシュタートが上から急降下して高周波ブレードを振り下ろす。その一撃は伊賀崎道順の左腕を断ち、地上へと高度を大きく落とさせた……。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【エアライド】LV2が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
楯岡の道順……伊賀流の忍者が機械の身体を得て空に上がればステルス機にか。面白い。
強敵相手の空戦は血が騒ぐ。ドッグファイトを楽しませて頂くわ。
●行動
【飛翔】は継続。
攻撃行動は全てパラドクス。
ファーストルック・ファーストショット・ファーストキルとはよく言ったもので、
古今東西空中戦で先手を取る事の重要性は語るまでも無い。
けれど、姿を消そうとも空戦のセオリーから予測は不可能じゃないわ。
交戦中の友軍と敵機の間に飛び込み、リミッターを解除し横合いから強襲。
マシンピストルの【制圧射撃】で牽制しつつインメルマンターンで敵機上後方に占位。
ドッグファイトに持ち込んでから高G旋回中に推力偏向を活かして身を捻り、敵機の死角より空対空ダガーによるオフボアサイト攻撃を仕掛ける。
敵機をロストしても【戦闘知識】を元に、自分なら攻撃位置をどう取るかという観点から索敵し、
機銃の『狙撃』には【空中戦】技能での回避行動と、V-EXTRAで生じた残像及びチャフ/フレアグレネードでの目眩ましで直撃を避ける。
「やるなディアボロス!! だが某もただやられるわけにはいかん! 何としても城に損傷を与えねば!!」
片腕を失い空中で体勢を崩していた伊賀崎道順が立て直し、千早城に向けて加速して空中のディアボロスの守りを抜こうとしていた。
「楯岡の道順……伊賀流の忍者が機械の身体を得て空に上がればステルス機にか。面白い。強敵相手の空戦は血が騒ぐ。ドッグファイトを楽しませて頂くわ」
その敵の動きを【飛翔】するエリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)が上から見下ろして観察していた。
「ファーストルック・ファーストショット・ファーストキルとはよく言ったもので、古今東西空中戦で先手を取る事の重要性は語るまでも無い。けれど、姿を消そうとも空戦のセオリーから予測は不可能じゃないわ」
パラドクス『V-EXTRA(ヴェロシティ・エクストラ)』を発動し、動力炉のスクランブルブーストと同時に機械化各部のリミッターを外して、降下しながら爆発的な加速を得て敵の側面を突くべく回り込む。
「退けぃ!!」
城との間に位置するソラスを一蹴せんと伊賀崎道順が突っ込む。だがそこに残像を残す程の速度を得たエリザベータが横合いから飛び込み強襲する――。
「ぅぐぉっ!! 速い!!!」
マシンピストル〈Skorpió〉から放たれた弾丸を浴びて伊賀崎道順の右腕や脇腹に穴が穿たれる。そして攻めて来たエリザベータに視線を向けると、あっという間に通過して反対側へと抜けていた。
「某よりも速度がある? 放置して城攻めは無理か!!」
「食いついてきたな。ドッグファイトで決着をつける」
すぐさま背につかれては撃墜されると判断した伊賀崎道順はその後を追い、右腕から展開した腕部内蔵機関砲で狙いをつける。それをエリザベータは上昇しインメルマンターンを行って敵機上後方に位置を取った。
「なんと!?」
その淀みのない巧みな機動で後ろにつかれた伊賀崎道順は驚きの声を上げた。
「だが消えてしまえば追えまい!!」
ステルスモードとなり姿を消すと、すぐに背後を取ろうと旋回を始める。
(「ドッグファイトで絶対的優位を取れるのは後方。ロストしようともどう動くか推測すればいい」)
後方に回り込むと考えたエリザベータは〈チャフ/フレアグレネード〉を放ち相手を妨害するデコイとし、それが透明な敵に当たることで動きを僅かに知ることができた。
「猪口才な!!」
構わず伊賀崎道順が腕部内蔵機関砲を発射する。だがエリザベータは空中高G旋回中に推力偏向を活かして身を捻り、敵機と交差して背後に入り込むと、一瞬の隙を突いて〈XAAD-1 試製空対空ダガー〉を投擲しオフボアサイト攻撃を仕掛け、背中にダガーを突き立てた!
「馬鹿なっ!!」
刺さったダガーが爆発を起こし、翼が粉砕され背中も大きく砕かれた伊賀崎道順が地上へと墜落していく……。
「ぐがっ! 某が空中戦で後れを取るなど! せめて一矢報いねば!!」
「させはしない」
墜落するならば城に向かってと軌道修正する敵機に向かい、エリザベータが銃弾を叩き込んで失速させる。
「くっ、無念!!!」
そのまま地上へと叩きつけられた伊賀崎道順が爆発して四散した……。
「これで千早城は護れたな。このまま進撃するとしよう」
エリザベータは共に戦った仲間と合流し、進撃を続ける城へと着陸した。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!