リプレイ
アルメア・グラウプナー
「やれやれ、穀倉地帯をこうもぞんざいに扱えるとはね…流石兵士が畑でいくらでも取れると言われる国だけはある」
「ま、なんであれ田畑を荒らす害獣は早急に駆除せねばならんな。食い物の恨みは恐ろしいからなあ、はっはっは!」
・行動
相手は騎馬隊だ、誘導する場所はその機動力を削ぐ事ができる岩や障害物がある場所が良いだろう。
さて、相手は『人間は絶望しているべきだ』などとだいぶネガティブな事を考えているらしい。
ならば、『あそこにこの状況下で絶望していない人間が居る』と思わせれば誘導に引っかかってくれるんじゃあないかな。
【トラップ生成】で作った鳴子や空砲を鳴らして騒がしくしつつ、持ち込んだ花火で光と炎を生じさせる。
更に同じく私の笑い声を吹き込んだ(一応幾つかイントネーションは変えておく)多数のボイスレコーダーを最大音量にして再生させ、うるさいくらいに祭りか何かを楽しんでいるであろう様を敵に伝えてやろうじゃないか。
私自身は【地形を利用】し身を隠しつつ、敵が誘導に引っかかり次第攻撃に移れる様準備しておくとするか。
田淵・あゆみ
アドリブ連携歓迎
楽しそうにしてるのが許せない、とか
そっちの勝手な理屈で、やってきた事全部台無しになんてさせるかよ
「畑を焼くなんて、食べ物粗末にする奴にはバチが当たんだぞー」
誘導ね……
夜の津波から避難するために稲むらに火を付けて、高台への道を示したって逸話を習った事あるけどさ、
今回は畑を護んなきゃいけないしなー
誘い込む場所は詳しい人にお任せします、俺は囮になるよ
穀物作ってんなら、運ぶ為の台車、大八車的なの使ってるんじゃないかな?
一人で引けるサイズの台車を持ち込んで、荷台にはガチャガチャ鳴る瓶や良い匂いのパンとか色々積んでシーツ被せる
轍を道に付けて先を示そう
歌を歌いながら進むよ。キングアーサーで教えてもらった労働歌があるんだよね
辛い労働を少しでも楽しくさせるような、明るく楽しい歌なんだ
言葉が違うけど、歌詞は歌わずメロディーだけハミングすれば、見破られにくいと思う
分かりやすい目印あれば、寄ってくるんじゃないかな
勿論周囲は警戒してる、襲撃あればすぐに迎撃出来るようにね
アルメア・グラウプナー(フロイライン=ズィーリオス・g00637)は、豊かに実り金色の穂を風にそよがせる麦畑を眺め、ひとつ息をついた。
いつもは爛々と輝く赤と金の瞳も、今回ばかりはやや険しい。
「やれやれ、穀倉地帯をこうもぞんざいに扱えるとはね……流石、兵士が畑でいくらでも取れると言われる国だけはある」
揺れる金の穂を眺め、想像する。
この金色が赤く染まる様を。
人々の怒り、悲しみ、絶望を。
それもこれも、全てヴァンパイアノーブルという『害虫』が引き起こす禍だ。
「ま、なんであれ田畑を荒らす害獣は早急に駆除せねばならんな。食い物の恨みは恐ろしいからなあ、はっはっは!」
駆除中、そしてその後を想像し、金色の長い髪を揺らしながら高笑いをあげるアルメア。
田淵・あゆみ(人間のサウンドソルジャー・g06882)もその隣で、少し癖がついた黒髪を風に揺らしていた。
「全くその通りだ。楽しそうにしてるのが許せない、とか、そっちの勝手な理屈で、やってきた事全部台無しになんてさせるかよ」
と、茶色の瞳を細めて麦畑を見つめていたが、「それに」と続けるなり、その整った顔立ちをすこし崩して口を尖らせる。
「畑を焼くなんて。食べ物粗末にする奴にはバチが当たんだぞー」
そのバチを与えてやるのがディアボロスの役目であるが、問題は、この畑を燃やすべくやってくるヴァンパイアノーブルを如何様に別の場所へと誘き出すかだ。
「誘導ね……」
あゆみは顎に指を当てて口を尖らせたまま、うーんと喉を鳴らして続ける。
「夜の津波から避難するために稲むらに火を付けて、高台への道を示したって逸話を習った事あるけどさ、今回は畑を護んなきゃいけないしなー」
畑の近くで火を焚けば、乾いた麦の穂に火の粉が飛んだだけで致命傷になる可能性もあるため、それだけは絶対に避けたい。
ではどうやってクロノヴェーダを別の場所まで誘導しようか。とアルメアを伺うあゆみ。
アルメアは目線を畑に向けたまま、腕組みをして、
「相手は騎馬隊だ、誘導する場所はその機動力を削ぐ事ができる岩や障害物がある場所が良いだろう」
と、辺りをキョロキョロと見回し始めた。
すると、雪を枝に載せた針葉樹の森の奥。木々の隙間に少し開けた場所を見つけた。
よく目を凝らせば、大小の岩がゴロゴロと転がる小川のようだ。
あの小川なら、アルメアの策に必要なものが揃っている。
アルメアはスッと森の奥を指差した。
「あの小川にしよう。あの小川に『この状況下で絶望していない人間がいる』と思わせることができれば良い」
あゆみもアルメアの目線と指の先を伺い、はっきりひとつ頷いて、
「わかった。じゃぁ俺は囮になるよ。あの小川のあたりまで誘導したら良いんだね」
と、最終人類史から持ち込んでいた物資に目を落とす。
「あぁ、よろしく頼む。祭の準備が完了したら、光と音で知らせよう」
作戦の成功を祈って拳と拳を合わせたアルメアとあゆみは、早速準備に取り掛かった。
あゆみが用意するのは、最終人類史から持ち込んだ荷台をはじめとする物資の数々。
ここウクライナの人なら穀物を運ぶ台車――大八車を使っていると考えたのだ。
荷台に積まれているのは、揺らすとガチャガチャなるガラスの瓶やブリキの缶。それに、甘く良い香りを漂わせるパン。
それらにシーツを被せて落ちないように保護しても、少し荷台を転がせば瓶と缶がガチャガチャと音を立てる。
これで、ヴァンパイアノーブルの聴覚と嗅覚に訴えることは可能だろう。
一方のアルメア。
最終人類史で購入した打ち上げ花火を、石と岩が転がる河川敷に次々と並べ始めた。そして、その周りに多数のボイスレコーダーを設置し、次々と再生ボタンを押していく。
するとボイスレコーダーから最大音量で流れるのは、アルメアの笑い声。
いくつか笑い声のイントネーションが変わっているのは、同一人物の音声ではないと思わせるための知恵だ。
あとは花火に点火しつつ、河岸にころがっている大岩の影に隠れれば、あとはトループス級のお出ましを待つばかり。
すると、遠くの方から馬の蹄が地面を蹴る音が聞こえてくる。
第一陣は確か、エリート吸血鬼馬兵。しっかりしている様でかなり脳筋な奴らだ。
あゆみからは、その姿をはっきり確認することができた。
作戦を実行するタイミングは今だろう。
腹式呼吸で体内に少し冷たい空気を取り込んだあゆみが、その特徴的なハスキーボイスのハミングで歌い出すのは、幻想竜域キングアーサーで教えてもらった労働歌。
辛い労働を少しでも楽しくさせるような、明るく楽しい歌。
この歌が労働者にとって希望だったのだろうと思えば、林に差し掛かり森へと進む脚に、荷台を引く手に力が籠る。
そうしてあゆみがふと後ろを振り返れば。いくつかの騎馬隊が麦畑には目もくれることなく、自分の背を追ってきていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
アルメア・グラウプナー
「やあやあ騎馬隊の諸君! 此度はわざわざ我らディアボロス主催の収穫祭にご足労頂き誠に感謝する!」
「ここまで準備するのに苦労したんだ。せいぜい楽しんでいくと良いさ、畑を焼く仕事が馬鹿らしくなる程にな、はっはっは!」
・行動
前に引き続き隠れながら、騎馬隊が誘引予定地に入り込み次第奇襲を掛ける。
岩場を利用し進路・退路を塞ぐ様な形で特殊炸裂弾を連続して撃ち込み、ダメージを与えると同時に動きを封じていこう。
その後は火砲やガトリングでの【砲撃】【制圧射撃】【弾幕】、ミサイルでの【爆破】【誘導弾】による砲撃戦を展開し牽制及び支援射撃を行い相手の動きを抑えつつ、合間合間に特殊炸裂弾を混ぜて撃ち込み攻撃、数を減らしてしていくとしよう。
相手は脳筋とは聞いてはいるが曲がりなりにもエリートを自称する軍人だ、隙を見せればすぐさま態勢を立て直して向かってくるだろう。
そうさせない為にも攻めの手を切らさず、炸裂弾と岩場で騎馬隊特有の機動力を封じながらジリジリと圧を加えて倒していくとするか。
田淵・あゆみ
(よしよし、上手い事こっちに引き付けられたね)
緩む口元を隠して振り返り、騎馬隊に怯えたふりで台車を放棄して岩場に走り出す
その周りに【トラップ作成】で落とし穴を作っておく
【金色スパーク】発動、荷台のシーツの下にはコネクタを複数仕込んでおくよ
奴らが台車に気を取られるようなら、シーツの下から
無視して俺を追っかけてくるなら、背後から電撃を喰らわせる
落とし穴に嵌ってくれりゃ、ご自慢の騎馬術も台無しってもんさ
岩場に逃げ込んで囲まれにくくしよう、正面から当たるのは流石にねー
空中や地面、果ては相手の体に。どこにでもコネクタは生やせるんでね、
発射先はランダムに、眼前にコネクタ生やしてそちらを意識させておいて死角から、とか
上から下へ、下から上への逆流とか、
フェイント混ぜながら闘うよ
後から来る奴らに俺らの事を知らされると困るんでね、【通信障害】でシャットアウトしとこう
「おいそこの人間! 何を楽しそうにしている!? しかもあの花火はなんだ!」
ジャリジャリと馬の蹄が土を蹴る音と、怒号が自分の背を追ってくる。
(「よしよし、上手い事こっちに引き付けられたね」)
田淵・あゆみ(人間のサウンドソルジャー・g06882)は思わず緩みそうになる口元を手で覆いながらも、怯えた演技を打って見せる。
ハミングの代わりにひっと息を呑み肩を揺らして立ち止まり、息も荒くといった感じに恐る恐る後ろを振り返った。
その茶色い目に映り込んだのは、麦畑を背にした数体のエリート吸血騎馬兵。
「……人間如きが、楽しそうに歌っていたな……?」
そう凄むエリート吸血騎馬兵が馬の手綱を引きこちらに迫るタイミングで、あゆみは台車をその場に放棄して小川の方へと走り出した。
「あ、待て!!」
馬の蹄の音が自分に迫る。
人間と馬では歩幅が違う。故にこのままでは小川までたどり着く前に捕まってしまう――。
まだ怯えた演技のまま、あゆみは一瞬だけ後ろを振り返った。
敵はちょうど、先ほどまであゆみが引いていた台車を無視して迫り来るのを目視で確認して、あゆみは口端をわずかに上げて踵を返す。
――今だ。
「――輝き狂え!」
ハスキーボイスで叫べば荷台にかけていたシーツが吹っ飛び、現れたのはまるで石を持っているかのように伸びる無数のコネクタ。
コネクタは先端からバチバチとスパークを発したかと思った刹那、まるで目標を見定めていたかのように黄金の電撃をエリート吸血騎馬兵に喰らわせる。
「……!!」
突然襲いかかる強烈な電撃に、エリート吸血騎馬兵は成す術なく。ついにはあゆみが【トラップ作成】で仕込んでおいた落とし穴に落ちてしまう個体も現れた。
「……ご自慢の騎馬術も台無しだな」
その無様な様子に鼻で笑うあゆみに対し、エリート吸血騎馬兵は奇襲を喰らった悔しさから歯を軋ませる。
「き、貴様……さてはディアボロスか……仕組んだな!」
口々に叫び、ライフルのマズルを歩みに向けようと動いたが。
「……おっと、俺だけじゃないさ」
ふっと笑ったあゆみの背後から飛び出してきたのは、腕部に接続させた火砲『シュートラル』のマズルを敵軍に向けたアルメア・グラウプナー(フロイライン=ズィーリオス・g00637)だった。
金の髪を激しく靡かせ、赤い瞳を爛々と輝かせたアルメアは、あゆみの頭上を越えるなりエリート吸血騎馬兵に向け、発砲。
すると砲弾は冷たい空気を切り裂きながら真っ直ぐ敵軍に突っ込んでいき、着弾。激しい轟音と共に爆発、真っ赤な炎をあげて炎上を起こす。
金色の長い髪を靡かせながら、その爆煙と敵軍の頭上を越えて森の道の向こうに見える麦畑を背に着地すれば、炎と煙に巻かれるエリート吸血騎馬兵に向かい、仁王立ちで声をかけた。
「やあやあ騎馬隊の諸君! 此度はわざわざ我らディアボロス主催の収穫祭にご足労頂き誠に感謝する!」
片足を引き腹に手を当て優雅に頭を下げれば、そこはもうアルメアの舞台。
ウクライナの冷たい風に吹かれて爆煙が晴れるタイミングも、まるでお膳立てしたかのようにちょうどいい。
アルメアは顔を上げるなり、エリート吸血騎馬兵たちを見据えて至極勝気ににぃっと笑んで見せ、火砲のマズルを奴らに向けた。
「ここまで準備するのに苦労したんだ、せいぜい楽しんでいくと良いさ。――畑を焼く仕事が馬鹿らしくなる程にな……はっはっは!」
片目を細め、さらに大きく口を開けて高笑い。
あゆみもどこからともなく出現させたコネクターを先端に電気を帯びさせ、エリート吸血騎馬兵を見据えた。
「そっちの勝手な理屈で、農民たちが一生懸命やってきた事全部台無しになんてさせるかよ」
それが、元舞台女優とインディーズバンドのヴォーカルによるコラボステージの幕開けであった。
が、ディアボロスの策にまんまとハマってしまったエリート吸血騎馬兵は、完全にキレてしまった。
奴らの欠点はエリートが故プライドが高い。
「貴様等ァァっ!」
ディアボロス如きに誘導され奇襲され、さらに屈辱的な挑発を受けたエリート吸血騎馬兵は顔を真っ赤にしながらアルメアとあゆみを交互に睨みつけるや、二人に向けてライフルのマズルを向け、発砲を開始する。
それは射撃による弾丸の雨霰。
だが乱暴に強引に放たれるその雨は精彩を欠き、足場の悪さもあってか流星の如く森を抜けていく弾丸もある。
「どこを狙っている! 全然当たらんぞ? ……成程。これは『脳筋』と喩えられても仕方あるまいな!」
挑発に挑発を重ねるアルメアはこれに威嚇射撃を行いながら、小石に足を取られないように飛んで跳ねて岩陰に隠れ、騎馬隊特有の機動力を削ぎ封じるべく立ち回る。
「あれに当たるのは流石にねー」
岩場に逃げ込んだあゆみも空中や地面、木々や小川、はたまた相手の体からいつでもコネクタを出現させて電撃を喰らわせられるように準備しつつ、発砲が収まったと同時にコネクタを出現させてまた敵を撃つ。
お互いに連携をとったアルメアとあゆみ。
エンターテイナー二人の舞台は、あっという間に終幕を迎える。
アルメアの火砲をモロに受けて河川敷にどさりと崩れ落ちた最後のエリート騎馬兵。
その亡骸に目をくれている暇はない。
あゆみは、後からくるクロノヴェーダの目を掻い潜るため【通信障害】を発生させると、アルメアも、まもなくこの場所にたどり着くであろうこの作戦の指揮官と護衛の訪れを、鋭い面持ちで待ち構えるのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【照明】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
アルメア・グラウプナー
「さて…ここでようやく本隊のお出ましか。舞台に遅れて立ちに来たからには、少なくともあの騎馬隊以上には楽しませてくれるんだろうな?」
「収穫祭はまだ終わらんよ。この地に巣食う吸血鬼どもを残らず狩り尽くすまではな、はははッ!」
・行動
相手は指揮官麾下の本隊だ、一筋縄ではいかんだろうな。少し立ち回りを変えるか。
部隊が現れたら開幕に敵陣へミサイルの【誘導弾】を放って【爆破】による煙幕を作って目眩ましを作り視界を塞ぐ。
そこへ一気に【突撃】を掛けて強襲し手近な敵を片っ端から武踏に持ち込み、中からダメージを与えつつ引っ掻き回していこう。この際は片手にソードオフを持ち、【制圧射撃】による至近距離での牽制・弾きを行いながら攻撃していく。
とはいえ敵のど真ん中で動くからには欲をかいた深入りは禁物だ。
ある程度ズタズタにしたら態勢を整えて囲まれる前に【一撃離脱】の要領で一度退いて見に周り中距離からの砲撃戦に切り替え、牽制射撃や味方の攻撃で隙が出来次第もう一度突っ込んで武踏に持ち込んでいくとするか。
任務とディアボロス。
その両者を天秤にかけてディアボロスを優先させるのは、クロノヴェーダの嵯峨。
奴らは背後で風に戦ぐ金色の海には目もくれず、まるで獲物を匂いを嗅ぎつける獣の如き嗅覚で小川の方へと進んでくる。
ざりざり、と、砂を踏む音を聞きかがら、アルメア・グラウプナー(フロイライン=ズィーリオス・g00637)は森を吹き抜ける風に金色の髪を揺らし、金と赤の瞳で奴らを見据える。
「さて……ここでようやく本隊のお出ましか。舞台に遅れて立ちに来たからには、少なくともあの騎馬隊以上には楽しませてくれるんだろうな?」
左腕に装着する義手『シュペーア』で拳を握り込みながら自信満々に勝気に笑んで見せれば、相手の動きが止まる。
「またお前たちかディアボロス。つくづく我々の邪魔をしてくれる」
声を発したのは、隊の中央に座する『ウラジミール・カッペリ』だろうか。
この作戦を企てている指揮官麾下の本隊。先ほどのように一筋縄では行かないだろう。
ならば少し立ち回りを変えるのも一手だ。
「当たり前だ。手前らの目的なんざ、全てぶっ潰してみせるさ!」
叫ぶや否や、敵陣にぶっ放すのは誘導弾。
もちろん命中はさせない。
目眩しのための煙幕を発生させるためなのに、わざわざ敵陣をぶち抜いて不要な反撃を喰らうのは馬鹿馬鹿しいからだ。
アルメアが放った誘導弾は敵陣の手前に落ち、発生した真っ白な煙幕は敵陣の視界を遮ったであろう。
「っ、見えん、見えんぞ!!」
焦りの色を見せる『ウラジミール・カッペリ』の狼狽えた声が聞こえる。
この隙に――と頭で考えるより足が動いた。
小石や砂利を蹴って突撃を仕掛けて煙幕の中へと突っ込めば、相手はもう目と鼻の先。
黒い影は皆、トループス級の血影猟兵と見て間違いはない。
「少しばかり――一緒に踊って貰おうか!」
義手の凄まじい握力に任せて一番手前の個体の胸ぐらを掴めば、さらに目に入った血影猟兵に振り回した仲間の体を何度もぶつけてやる。
「収穫祭はまだ終わらんよ。この地に巣食う吸血鬼どもを残らず狩り尽くすまではな、はははッ!」
自分よりも大柄な敵の胸ぐらを掴み振り回せるのも、義手ならではだろう。
さらに右手に構えたソードオフ『アルプトラオム』マズルを敵の足元に向け、牽制発砲。
「今は私のダンスの時間。脇役は主役を立てるものだ」
と目を細めるが、もちろん敵のど真ん中で動き回るデメリットも熟知している。欲をかいて深入りし続ければ、痛手を追うことは明白だ。
アルメアはもっと暴れてやりたい衝動をグッと堪え、最後には、掴んでいた血影猟兵を敵群へと投げつけてやる。
そしてバックステップの要領で後ろに跳ねた。その時――。
先ほどアルメアが掴みボロボロにした血影猟兵が放つ血の斬撃が、アルメアを襲う。
「……っ!」
第一波を咄嗟にガードで防ぎ、もう一体の放つ血の斬撃は義手で払って受け流す。
この左腕が義手でなかったら、今頃右腕は血に塗れていただろう。
「一筋縄ではいかないのはわかっていたさ」
アルメアはにぃっと口角をあげて笑むと、敵軍を見据えながら中距離用砲撃武器を構えた。
この間もアルメアの後ろを流れる小川は、畑や人々に滔々を水を運ぶ。
彼らの幸せのため、今が正念場であった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
レイラ・イグラーナ
人民の生命と生活を守り、この吸血ロマノフ王朝に自由と未来を齎すことが私たちの望み。
そのためならば何度でも、どれだけでも貴方たちの邪魔をしましょう。
それが革命家として私の在り方です。
銀の針を手に戦闘を行います。
指揮棒のように銀の針を振り、革命の楽曲を響かせ、敵の精神を押しつぶす【天上奉仕・熱狂】で攻撃を行います。
逆説連鎖戦において距離自体は意味がありませんが、敵は多数。突出し包囲されることのないよう、ある程度距離を取って戦いましょう。
敵が伸ばしてくる刃は左右にステップを踏み回避を行い、また防刃のコート「Chat Noir」で体を保護し、攻撃を受けても深手は負わないように。
呪詛で汚染され、体を引き裂かれても、複数いる敵を倒した時に発動する【グロリアス】で傷を癒し、倒しきるまで立ち続けます。
革命とは血によって始まるもの。
貴方たちが力なき人民を虐げ、その血を流させるならば、人民に代わり、貴方たちの血を以て贖わせます。
河川敷に転がる大岩の上に舞い降りたレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)は、森を吹き抜ける風に銀の髪とスカートを靡かせながら、敵軍を捉える。
小川を挟んで向こう側。アルメアが相手取った二体の血影猟兵はすでに倒れたが、まだ配下が残っている。
一人であの軍勢を相手取るのは無茶というもの。
けど、レイラの心もまた、彼女と同じ未来を見据えていた。
人民の生命と生活を守ること。
そして、この吸血ロマノフ王朝に自由と未来を齎すことが、レイラ――否、ディアボロスたちの望みだ。
レイラは手にした銀の針をスッと構えると、針を指揮棒のように振い出す。
すると、ウクライナの小川のせせらぎや豊かな森の息吹、そして、さわさわと歌う小麦と呼吸を合わせたかのように、熱と迫力を帯びた楽曲が響き渡ってくる。
それは革命の意思を訴える『革命歌』。
「な、何だこの耳障りな曲は
……!!」
悶え苦しむ『ウラジミール・カッペリ』と血影猟兵。――特に血影猟兵の苦しみは半端なく、遂には膝をついて倒れ込む始末。
「……貴様か、この曲を奏でているのは
……!!」
『ウラジミール・カッペリ』の鋭い目線がレイラを射抜く。
が、レイラはそれに屈しない。
「人々の生命と生活を守り、この世界の自由と未来のため――そのためならば何度でも、どれだけでも貴方たちの邪魔をしましょう。――それが革命家として私の在り方です」
指揮をとりながら楽曲を背に力強く宣言すれば、とうとう血影猟兵が地面に手をついた。
けど反撃は、距離も何も関係なくまっすぐこちらへと飛んでくる。
血影猟兵は自身の呪われた黒き血を操ると、レイラの身を貫かんと急速に刀身を伸ばしてきた。
レイラは、防刃コート『Chat Noir』の前身頃を針を構えていない手でギュッと塞ぎながら、岩から岩へとステップを踏むようにして血の刃を回避していく。
もし傷を負い血が汚染され体が引き裂かれても、この栄光ある戦いがディアボロスに癒やしをもたらすから、傷つくことも厭わない。
「革命とは血によって始まるもの。――貴方たちが力なき人民を虐げ、その血を流させるならば、人民に代わり、貴方たちの血を以て贖わせます」
彼女の決意が敵軍を穿つのに、そう時間はかからなかった。
最後に残された血影猟兵が力なくその場に倒れ伏せると、場にいたディアボロスの傷が癒えていく。
レイラはその恩恵に感謝しながら静かに燃える赤い瞳で、独りになった『ウラジミール・カッぺリ』を見据えた。
あとはこのクロノヴェーダを断罪するのみ――。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】LV1が発生!
効果2【グロリアス】がLV2になった!
アルメア・グラウプナー
「あの騎馬隊も、麾下の猟兵達も揃って舞台を降りた様だ。あとは大将、貴殿が立っているのみとなってしまったな」
「どうせ吸血鬼の身体なぞ地に撒いても肥料にすらならん。ならば塵すら残さず吹っ飛ばし、せめて後に芽生える作物の生育に害が及ばぬようにしてやろうじゃないか、はっはっは!」
・行動
さて、あとはこの大将の命脈を刈り取る事でこの収穫祭は無事終了となる。
緒戦は中距離よりの射撃戦でちょっかいを掛けつつ様子を見ていこう。
火砲やガトリングでの【砲撃】【制圧射撃】【弾幕】やミサイルでの【爆破】【誘導弾】で牽制及び攻撃逸らし、味方への支援を行っていく。
グレートアイスマーチには【冷気の支配者】で対抗しつつ先の射撃戦で装備品に熱を持たせて身体を動きやすくしておこう。
そうして継戦に疲労が見えて動きが鈍くなってきたり、焦れて血の武器で接近戦を挑んてきた時が好機だ。
先の猟兵戦では見せていなかった爆裂鉄球とソードオフによる接近戦に切り替えて一気に【突撃】し、【捨て身の一撃】で大喝砕を叩き込んでやろう。
レイラ・イグラーナ
残るは貴方のみ。
豊かさや蹂躙戦記イスカンダルと国境を接していることを考慮すると、このウクライナはサンクトペテルブルク、モスクワに次ぐ重要な地点となり得ます。
そして人民の苦痛と絶望を見て見ぬふりなどできようもありません。
お覚悟を。
銀の針を手に戦闘を行います。
ウラジーミル・カッペリが血で作り上げることができる武器には色々な種類があるでしょう。
銃ならば左右に回避しつつ距離を詰める、剣ならば逆に距離を取る、爆弾ならば投げる動きに合わせて飛び退くなど、こちらも敵が作り出した武器に応じて臨機応変に防御行動を取りつつ、【手製奉仕・巧】で銀の針による刺突、投擲で攻撃を行います。
【ガードアップ】で体を強化することでダメージを抑え、時には傷を覚悟して敵の懐へと飛び込み、急所を銀の針で刺し貫きます。
革命とは、支配者の血によって終わるもの。
いずれはルサルカ、そしてニコライ二世へと続かせますが……今は、貴方の血で幕を引きましょう。
田淵・あゆみ
あと一人。ここで倒せばこの村はアンタらが来た事を知らずにすむ
作物を焼き尽くされる事も、血に濡れ泣き崩れる事も無くなる
「いつもどおり」の毎日が送れるんだ
何も奪わせるもんかよ。
「さぁ、踊ろうぜ」
【狂騒ダイバー】発動
無数のコネクタを生やし、そこから延びるシールドを使って移動、【壁歩き】も併用して死角から蹴りつける
血液から作られた武器、かぁ。誰の血なんだろうね
反撃は当てられるのはしょうがないけど、首やら心臓やら、大事な所はヤバいからねー
シールドで攻撃の方向をずらし【ガードアップ】【アヴォイド】の効果を期待、脚や腕でガードする
相手の腕や首にシールド絡めて動きを制限、隙を作れるよう動く
他の仲間達はきっとそれを見逃さないだろうから
もう囮として点火した花火も尽き、薄い雲間から月明かりが溢れ始めてくる。
「あの騎馬隊も、麾下の猟兵達も揃って舞台を降りた様だ。あとは大将、貴殿が立っているのみとなってしまったな」
小川へ繋がる砂地では、勝気に笑んだアルメア・グラウプナー(フロイライン=ズィーリオス・g00637)が、血影猟兵とやり合った際についたのであろう頬の傷を手の甲で乱暴に拭う。
「貴殿の命脈を刈り取る事でこの収穫祭は無事終了となる」
金色の髪を月明かりに輝かせながら腕部に接続している火砲『シュートラル』の砲口を、ただ一人となった『ウラジミール・カッペリ』に向ければ。
小川を挟んで向こう岸に転がる大岩の上、銀色の髪を風に靡かせるレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)も、摘んだ銀の針の先を煌めかせた。
「この地の豊かさや蹂躙戦記イスカンダルと国境を接していることを考慮すると、ウクライナはサンクトペテルブルク、モスクワに次ぐ重要な地点となり得ます。そして私たちは人民の苦痛と絶望を見て見ぬふりなどできようもありません。――残るは貴方のみ。お覚悟を」
アルメアとレイラのちょうど中間地点。小川の河川敷では。
足元の石をジャリっと踏み締めた田淵・あゆみ(人間のサウンドソルジャー・g06882)が、少し癖のある黒髪の間から茶色の瞳を輝かせている。
「あと一人。……ここで倒せばこの村は、アンタらが来た事を知らずにすむ。作物を焼き尽くされる事も、血に濡れ泣き崩れる事も無くなる」
人々のための農業に誇りを持つあの人々が『いつもどおり』の毎日が送れるんだ。
それを思うだけで、あゆみの心は跳ね、喉も潤う。
「……何も奪わせるもんかよ。――さぁ、踊ろうぜ」
ある者は挑発的に、またある者は静かに。たった一人になったクロノヴェーダを見据えていたが。そいつはハンと鼻で笑うと。
「ぬかせ」
と配下の血から生成したライフルを構えるなり、無作滅に発砲を開始した。
ダダダダと銃弾が放たれると同時に、空を切っていく血の弾丸はディアボロスに迫る。
静かな森の中にも銃声が轟き渡り、翼を休めていた冬鳥たちが一斉に羽ばたく中、攻撃のお返しとばかりに反撃を繰り出すディアボロスたち。
銀の針を構えるレイラは、敵の手中に銃が生成された瞬間に岩場から飛び降り、致命傷を避けるべく放たれた銃弾に対し左右に回避しながらも『ウラジミール・カッぺリ』との距離を詰めていた。
頬や肩を銃弾が掠め、傷口が凍るように傷んだ。
けど、体の芯までは冷えない。
むしろ、人民を救うために最悪の未来を覆す意思は、レイラの心をより燃え上がらせる。
一方、『ウラジミール・カッペリ』は未だ血のライフルのトリガーに指をかけたまま。
「まだ私の番だ」
と、照準をレイラに合わせるが、突如として足元に着弾した牽制弾の煙幕が彼を包み込んだ。
アルメアが腕に装着した火砲『シュトラール』から砲弾を放ったのだ。
「舞台を台無しにするでしゃばりには徹底的なダメ出しが必要なようだな」
芝居口調の仲間の頼もしいアシストを受けながら、レイラは巻き起こる煙幕を物ともせず、銀の針を『ウラジミール・カッペリ』目掛けて投擲する。
が、これだけではない。
もくもくとした煙を銀の針を構えた手とは逆の腕で払えば、軍服を身に纏った吸血鬼は目と鼻の先。
銀の針を構えた手を迷うことなく相手の胸に突き刺せば、その体が激痛と衝撃で前のめりに倒れ込む前に、レイラは砂地を蹴って後ろへ飛んだ。
今までの経験を糧としたパラドクスは当然、武器を構えてボディがガラ空きの『ウラジミール・カッペリ』にも有効だ。
敵が怯んだ隙に。あゆみが森の木に打ち込んだのは無数の強靭なコネクタ。ケーブルをグッと引けばワイヤーアクションよろしく、あゆみの体を空中へと誘ってくれる。そしてあっという間に『ウラジミール・カッペリ』の軍帽を遥かに超えた。
ケーブルに付属したマイクシールドは硬いので、いい足場だ。
体制を立て直し自分を見上げる敵を眼下に、
「いくぞ!!」
とシャウトしケーブルとシールドの上を走り出せば、そこはもう、彼の特設ステージ。
もちろんケーブルを掴んで急降下すれば、敵の背中はすぐそこ。
「ほら、こっちだ!」
レースアップショートブーツの足で『ウラジミール・カッぺリ』の背を思い切り蹴りつけると、敵はよろめき、咄嗟にこちらを睨む。
「貴様、よくも私の背を……!」
ワナワナと怒り、生成されるのは血のサーベル。
「…… 血液から作られた武器、かぁ」
先ほどのライフルは配下の血を元に作られたけど。
「誰の血なんだろうね……」
呟きながら利き手でケーブルを振り回しマイクシールドで剣を弾いていくけど、この鋒が首や心臓を貫いたら――。
だったら脚や腕を斬られた方が少しはマシだとケーブルを持たない腕で体をガードしながら、『ウラジミール・カッペリ』の猛攻にひたすら耐える。
この後もディアボロスとヴァンパイアノーブルとの攻防は激しさを増していったが、この激闘の中で満身創痍の『ウラジミール・カッペリ』は、ニヤリと美気味な笑みを覗かせた。
そして利き腕をスッと上げると、赤い瞳を細める。
「もういい。ルサルカ様の名案を阻む貴様らは、凍って死ね」
この周囲を凍土に変えるつもりだ。
その証拠に敵の足元の土が霜に覆われ、わずかに生えていた草と空気がキンと凍っていく。
アルメアは先の砲撃戦で温まった火砲を体に引きつけながら寒さを凌ぎ、こちらに駆け出してきた『ウラジミール・カッペリ』が、持っているライフルの末尾で自分を打ち付ける瞬間を待った。
そしてその好機はやってきた。
固まったままのアルメア目掛け、突撃してくる『ウラジミール・カッペリ』。
「――満身創痍の体で、私を討てるとでも思ったのか?」
アルメアは接近した敵に大きく踏み込むなり、振り上げたのは爆裂鉄球『ファイアヴェルク』。
鉄の棒に巨大鉄球を頂いたシンプルな武器ではあるが、その威力は絶大。
「貴様、凍ったはずでは……!」
ある程度自由に動けるアルメアを伺い驚く『ウラジミール・カッペリ』が目線をわずかにずらせば、彼女の火砲からはわずかに蒸気が上がっていた。
「名残惜しいが――これで幕引きとしようか!」
アルメアが得物を全力で目一杯振り抜けば、その軍服のヴァンパイアノーブルを一瞬で打ちのめし、爆破してしまう。
「どうせ吸血鬼の身体なぞ地に撒いても肥料にすらならん。ならば塵すら残さず吹っ飛ばし、せめて後に芽生える作物の生育に害が及ばぬようにしてやろうじゃないか、はっはっは!」
彼女の勝ち名乗りは、そのヴァンパイアノーブルの耳に届いたのであろうか。
吹き飛ばされ黒焦げになったそのクロノヴェーダの死骸は、配下たちの遺体と共に灰となってウクライナの豊かな森の風に運ばれ、消えていった。
「……これで村の人たちの『いつも通り』が守れたかな」
あゆみが安堵の息を吐きながら、森の向こうで風にそよぐ麦畑に目を細めると、アルメアも重い武器を下ろしながら、清々しい笑顔。
「ひとまず『害獣駆除』は完了した。これでこの舞台は一先ず、幕引きだな」
レイラも銀の針をしまいながら、微かに口角を上げる。
「今はウラジミール・カッぺリの血で幕を引きましたけど。何はルサルカ……そしてニコライ二世へと続かせていきましょう」
革命とは、支配者の血によって終わるもの。
決意を胸に誓うのは、断片の王の向こうに在る、この世界の奪還であろう。
雲間から覗く月はいつの間にか高い位置にあって、この地に優しい光を降り注がせていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【壁歩き】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV2が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!