リプレイ
●蜘蛛の糸に絡まるのは
鬱蒼とした蜘蛛の巣の森。
「森に足を踏み入れると、蜘蛛の巣に絡め取られる。ですか……」
ルチルーク・フレンツェン(均衡を破りし逆襲機械・g02461)は、蜘蛛の糸らしき白い線が張り巡らされた森の中を、
「もきゅきゅ!」
そして、相棒のモーラット・コミュ『ルシグーナ』がぴょんぴょんと跳ねながら足を踏み入れるのを見つめていた。
「きゅっ!?」
足にまとわりつく違和感に驚きながらも楽しそうに蜘蛛の糸とじゃれつきはじめるルシグーナ。
「早速来ましたね。目ざとい魔女たちです」
するとすぐさま、周囲を警戒していた星狼の魔女たちが2人に向かって素早い動きで近づいてくる。
「このまま距離を取りながら戦うのは不利ですが……」
こういうのはどうだろうか?
ルチルークは、土木工具に変形させたサイボーグの片足を地面に叩きつけ、蜘蛛の糸などお構いなしに、衝撃破で戦場の地面を引っ剥がしながらその余波に魔女たちを巻き込み、何人かを吹き飛ばした。
「無駄なこと。貴女の未来は糸まみれと決まっています」
だが、そんな攻撃でもクロノ・オブジェクトである蜘蛛の糸は破壊できず、魔女たちはルチルークの足に絡みつく糸に一瞬怯んだ隙をついて、狡猾に魔術を使い反撃を試みる。
「こちらだけ動きが鈍るのですね……なかなか厄介です」
無理をせずに森の外へと退避したルチルークとルシグーナ。
魔女たちが森の外まで追いかけてこないことを確認した2人は、この地をどのように攻略するのか思案するのだった。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
マリアラーラ・シルヴァ
共闘アドリブ歓迎
この糸のことも大体分かってきたよ
糸自体には攻撃能力はないけどベトベトな上に丈夫で切り払うのは大変
なのにベーダはくっつかないどころか伝って来たり飛び跳ねたりできる
まるで残留効果みたいにとっても便利
だからベーダ達はその便利さに頼り切ってるんじゃないかな
これだけ広くて深い森なのにどこもかしこも蜘蛛の巣だらけ
それって獲物が蜘蛛の巣に引っかかったら場所が分かるようにしてあって
哨戒自体はおざなりって意味だと思うの
なので新宿島から持ってきた充電式首振り扇風機を蜘蛛糸に引っ掛ければ
獲物が絡まってイヤイヤしてる感じに伝わらないかな?
そうすれば様子を見に来て何コレってなってるウィッチを
離れた所で隠れてたマリア達が射撃型パラドクスで不意打ち出来ると思うの
扇風機の真似してるモラさんに帽子を被せつつ
ウィッチ達が罠にかかったら
シャルロットに合わせて黄金一斉射撃!
反撃の占いは
それってこれから突撃するマリア達に仲間の情報を伝えちゃう裏切り行為じゃない?って黙らせちゃうね
…それに不吉な予感はずっとしてるの
シャルロット・アミ
アドリブ、連携歓迎です
…なるほど、とマリアさんの論を聞くわ
(モラさんは既にマリアさんの横に移動してドヤ顔で頷く)
確かにこの蜘蛛の糸はキマッチさんたちの残留効果みたいね
マリアさんのアイディアに同調して
私も充電式首振り扇風機を両手に持ってやってくるわ
2つでもそれなりに効果はあるはず
あ、モラさんはあまり動いたら駄目よ?
蜘蛛の糸がくっついたらお風呂入るのが大変だもの
(「もきゅ~」と残念がるモラさん)
糸に気をつけて扇風機を囮に
その奥でマリアさんと構えましょう
暑いこの時期
扇風機の風も意外と気に入ってくれるかしら
まあ、キマッチさんだけ涼んでいてもらうのも癪なので
バイオリンで一気に畳み掛けましょう
私の騎士たちよ、駆け抜けろ!
幻想の騎士もきっと糸には絡まるのでしょうね(遠い目)
絡まりながら、頑張ってもらいましょう(「もきゅ!」)
「んー……」
そんな森の様子を眺めていたマリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)と、
「もきゅもきゅ♪」
森の境界線をゴロゴロと転がるシャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)の相棒、モーラット・コミュ『モラさん』。
「もきゅっ!?」
気づけば森の中へと体を踏み入れていたモラさんは、蜘蛛の糸がくっついてふわふわな毛が引っ張られる。
「モラさんはあまり動いたら駄目よ?」
そんなモラさんに苦笑いしながら呼び戻すシャルロットは、
「もきゅ~」
「今日のお風呂は入るのが大変ね」
意外と楽しめそうだったと残念がるモラさんに、今日の手入れは痛くなるわと笑顔で微笑んだ。
「この糸のことも大体分かってきたよ」
そんな風に暫くの間、糸のことを見つめていたマリアラーラは、
「糸自体には攻撃能力はないけど、ベトベトな上に丈夫で切り払うのは大変。なのにベーダはくっつかないどころか伝って来たり飛び跳ねたりできる」
例えば、ルチルークが使っていた地面を泥に変える効果の……上位に位置するような便利な力のように感じていた。
「これだけ広くて深い森なのにどこもかしこも蜘蛛の巣だらけ。それって、獲物が蜘蛛の巣に引っかかったら場所が分かるようにしてあって、哨戒自体はおざなりって意味だと思うの」
だが、そんな便利な力は、真正面から戦うには不足があるという裏返しでもある。
そう考えたマリアラーラはにっこり笑って、
「それなら、マリアに良い作戦があるの」
新宿島から持ってきた道具を取り出すのだった。
「ヤダヤダヤダヤダーーーッ!」
それからしばらくして、森の入口に響き渡る幼い少女の声。
「なにか引っかかったのか?」
哀れなイケニエを回収しようとやってきた星狼の魔女たちの前にいたのは、蜘蛛の糸に絡まった、3つの充電式首振り扇風機とそばに置かれたスマホ。
「もきゅもきゅもきゅもきゅーっ!」
そして、その隣で元気に震えながらジタバタする、帽子を被ったモラさんだった。
「……??」
その不思議な光景に、何かの罠かと警戒しながら近づく魔女たち。
「暑いこの時期、扇風機の風も意外と気に入ってくれるかしら」
そこから離れたところで扇風機を監視していたシャルロットは、木の陰に居ても暑い空気を肌で感じながら、
「まあ、キマッチさんだけ涼んでいてもらうのも癪よね」
素早く愛用のシャコンヌを肩に乗せると、
「私の騎士たちよ、駆け抜けろ!」
先手必勝とばかりに、雄々しき楽曲と共に呼び出した騎士たちを魔女に向けて突撃させる。
「マリアも行くの。黄金一斉射撃!」
それと同時にマリアラーラのインスタント錬金術によって生み出された黄金騎士団も駆けていった。
「幻想の騎士もきっと糸には絡まるのでしょうね……」
途端に前進速度が遅くなる騎士たちを遠い目で見つめるシャルロットだったが、
「なら、こうすればいいの」
マリアラーラの命令で、黄金騎士団がシャルロットの騎士たちの踏み台となるべく地面にヘッドスライディングする。
「なら、マリアさんの騎士の分も頑張ってもらいましょう」
「もきゅ!」
そして、シャルロットは騎士たちを加速させ、一撃で魔女たちを殲滅しようと手を緩めずに音色を奏で続ける。
「くそっ……」
そんな攻撃に身を貫かれ、恨みがましい目で2人を見つめる星狼の魔女。
彼女は不吉な占いを行い、せめて動揺させようと試みるが、
「それって、これから突撃するマリア達に、仲間の情報を伝えちゃう裏切り行為じゃない?」
マリアラーラはそう言って、これから戦うはずの敵の情報を与えていいの? と、占い結果を伝えることを躊躇させ、
「これでおしまい!」
その間に、シャルロットの騎士たちが完全にこの場を制圧する。
「……それに、不吉な予感はずっとしてるの」
無事に森の中へ足を踏み入れることの出来たマリアラーラだが、その表情は……少し浮かない様子だった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【防空体制】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
マリアラーラ・シルヴァ
共闘アドリブ歓迎
ベーダ達に見つからないように囚われている人達の救出に向かうよ
残留効果はないけど
この時間ならティータイムしてる可能性が高いの
上手くたどり着けたら
ずっと栄養を取れてないみたいだし
パラドクスで栄養も味も満点なゴハンを振る舞うね
ただ彼女達の淑女化が進んでると
情けは受けませんわ!的なガンコなこと言い出し始めちゃいそう
それなら
お嬢様方…これはディナーのレッスンなのですってすれば
食べようとはしてくれるはず
…おてほん!?
しまったなの
マリアはテーブルマナー自信ないけど
かといって家庭教師役と交代したら尚更ボロが出ちゃうもんね
ど…どうしよう?
でもマリアが固まっちゃったから
食べないのー?って笑顔でもきゅもきゅと
美味しそうに食べ始めるモラさんを見て気がつくよ
かみさまへのお祈りの後「いただきます」して
できるだけ丁寧にでもちゃんと味わって
モラさんと一緒に美味しいねーってにっこり
マリアにできるのはこれが精一杯
あとはシャルロットの説得が上手く行く事と
お嬢様達が淑女本位制に染まりきってない事を祈るしかないの
シャルロット・アミ
◆連携、アドリブ歓迎です
敵に見つからないように先に一般人救助を
モラさんも出てきていいけれども隠れてるのよ?
(「もきゅー」もちろんと言いたげなモラさん)
マリアさんのご飯、美味しそうね
【口福の伝導者】で量を増やしてお手伝い
(モラさんも手伝うふりをしてパクパク食べてる)
美味しそうな香りをぱたぱた
盛り付けだってこだわって
それでも淑女な人たちは情けは受けないのかしら?
スカートを摘んでカーテシーをひとつ
ええ、わたくしはマリアお嬢様の家庭教師
主にマリアお嬢様のマナーを受け持っておりますわ
さあ、マリアお嬢様、お手本をどうぞ
(モラさんもマリアさんの真似しようとそばでもきゅもきゅ)
わかりまして?
食事の一番のマナーは「美味しく食べる」
それが料理人へ対しての最大の賛辞になりますわ
マナーというのは、相手への尊敬を表すもの
形にこだわっていてはいけません
貴女たちがこだわっているのは「負けない」という思いでは?
思い出して
貴女たちが最初にすべきことは
心配してくれている人たちに笑顔を見せることよ
●必要なのは母の愛
「このへんかなー?」
「もきゅ♪」
森の中を進み、蜘蛛の巣の牢に囚われた乙女たちを探すマリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)とシャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)の相棒、モーラット・コミュ『モラさん』。
「モラさんも出てきていいけれども、隠れてるのよ?」
マリアラーラの頭の上で体を揺らすモラさんに、シャルロットは敵に見つからないようにして欲しいと告げると、
「もきゅー」
モラさんはもちろんと言いたげなドヤ顔で、マリアラーラの肩の上にころんと転がった。
「この時間ならティータイムしてる可能性が高いの」
と、マリアラーラが言うように、腹具合は午後のおやつの時間。
乙女たちは色んな理由でお腹をすかせているだろうという推測通り、彼女の目は栄養が足りずに衰弱した、しかし瞳だけは不思議とギラついている女性たちの姿を見つけるのだった。
まずは生きるための栄養をと思い、暖かくて美味しそうな香りの漂うゴハンを用意したマリアラーラだったが、
「情けは受けませんわ!」
淑女であろうとする彼女たちはプライドという化粧を顔に塗りたくり、ガンコにそれを拒否する。
「違うよ。これはディナーのレッスンなの」
そこで機転を利かせ、とにかく口にしてもらおうとでまかせを言うマリアラーラ。
「なら、まずは貴女が、お手本を見せてくださいませんこと?」
だが、次の瞬間彼女の表情は固まってしまう。
「……おてほん!?」
予想外の展開にマリアラーラは慌てて、視線を彷徨わせる。
(「しまったなの。マリアはテーブルマナー自信ないの」)
ど……どうしよう? という顔でシャルロットに助けを求めると、
「美味しそうな香りに美しい盛り付け。こだわって作られた素敵な料理ですわ」
シャルロットは笑顔で彼女たちの前に進み出て、スカートを摘んでカーテシーをひとつ。
香りを届けようとさり気なくぱたぱた仰ぎ、
「もきゅもきゅ……ごくんっ」
モラさんも手伝う……を口実にして、美味しそうにパクパクと食べていた。
「……」
そんな様子に、乙女たちの腹の虫が暴れ出すものの、彼女たちは意地で痩せ我慢を続ける。
「マリアお嬢様もまだマナーを学ぶ身。お手本ということでしたら、お嬢様の家庭教師であるわたくしが……」
そして、シャルロットがマリアラーラの代わりにお手本を見せる……と思いきや、
「立ち会ってお嬢様のマナーの補足をいたします。さあ、マリアお嬢様、お手本をどうぞ」
にっこり微笑みながら、彼女の背中を押すのだった。
「えぇーっ!?」
と、思わず声を出しそうになるマリアラーラはなんとか口を閉じて声を抑えるが、どうしようと再び目を彷徨わせる。
「もきゅーっ?」
そんな彼女の視線に割り込んできたモラさんは、早く食べようよう。と訴えるように彼女に視線を向け、もきゅもきゅ笑顔とヨダレを見せた。
「そうなの」
(「家庭教師役と交代したら、尚更ボロが出ちゃうもんね」)
そんなモラさんを見ながら、マリアラーラはご飯に向けてにっこり微笑んで、
「かみさま、ご飯を作ってくれた人。ありがとうなの。いただきます」
できるだけ丁寧に挨拶をしてから、ゆっくりとスプーンを動かし、スープを口にする。
「もきゅ♪」
「うん、美味しいねー」
そして、美味しいものを口にできた嬉しさを素直に表現し、にっこりと笑いあった。
「わかりまして?」
ここまで終わったところで、乙女たちが何かを言い出す前にシャルロットは口を開き、
「食事の一番のマナーは「美味しく食べる」。それが料理人へ対しての最大の賛辞になりますわ」
優しい口調でマナーの真意を説明する。
それは、相手への尊敬を表すこと。
「例えば、貴女たちのお母様に感謝の言葉を伝えるとき、形式などは不要ですわよね?」
もちろん、彼女たちが本来生きてきた文化によっては、そうでないこともあるかもしれない。
だが、貴族のご令嬢のような境遇ではない彼女たちには、「お母さん、ありがとう」という言葉がとてもあたたかく、今すぐにでも口に出したくなる。
「思い出して。貴女たちが最初にすべきことは、心配してくれている人たちに笑顔を見せることよ」
そして、シャルロットの一緒に帰りましょう? という言葉とともに、
「おかあさぁん
……!!」
彼女たちは母親に逢いたいという感情を、泣きながら大きな声で爆発させる。
復讐心を上書きするように泣き叫ぶ乙女たち。だが、
「あらあら……少し目を離した隙に、これだから人間は躾けがいがありますわね?」
そんな声を聞きつけて、冷たい声とともにガヴァネス・ドールとその取り巻きたちが現れる。
「あらあら。彼女たちに必要なのは愛情のこもった『教育』よ」
彼女たちが乙女たちへ凶刃を振るう前に、シャルロットは人々を守るため、ガヴァネス・ドールの前に立ちはだかった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV2が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【凌駕率アップ】LV1が発生!
マリアラーラ・シルヴァ
共闘アドリブ歓迎
ゴハンの匂いにつられてくるなんて
淑女としてどうなのって思うの
さっきのシャルロットを真似して
解体淑女ベーダとカーテシーを交わしつつ
そんな挑発でベーダの淑女力を計るよ
ウィッチ達が哨戒と称して森の外周でサボってたのだとしたら
その分だけ多めに教育を受けた人形は淑やかながらも隙が無い相手かもしれないの
ベーダが立派な淑女と確信できたら
パラドクスで人形乙女たちに大人気っぽそうな
「不滅のネイそっくりお兄ちゃん」を呼び出すの
そしてアイドルのファンサービスみたいに
「グランダルメは私が護って見せる!…そしてきみも」
なんて淑女ベーダたちに見得を切って
淑女たちに今のは私に微笑んでくれたのよって仲違いさせたり
イケメンお兄ちゃんを意識してギクシャクさせたりして
タイミングを見て切り込ませるね
逸る気持ちをぽよんモラさんに癒してもらいつつ
クロノスとアヴァタールは別って聞いてるもん
シャルロット先生やモラさんも居てくれるし
絶対おねーさん達をママに会わせてあげるためにも
怖がってらんないのって
気持ちを奮い立たせるね
シャルロット・アミ
アドリブ、連携歓迎です
マリアさんの言葉に頷いちゃうわ
そうよねえ、ご飯の匂いにつられてやってくるのは
淑女としては問題よねえ
(「そうなの?」って顔でモラさんまだご飯中)
マリアお嬢様、立派なカーテシーですねって言いながら
私も敵の強さを計りましょう
なるほど、お淑やかでも隙がない
さて、どうしましょうか
マリアさんの切込みに合わせてバイオリンを
おいで、私の騎士たち
カッコいいお兄ちゃんを盛り上げて
一気に切り裂いていきなさい
(モラさん、心配そうにマリアさんの肩でぽよんぽよん)
…先刻から、マリアさんの不安そうな表情が心配ね
アヴァタールに心当たりがあるのかしら
とは言え、アヴァタール級はアヴァタール級
大丈夫よ、とマリアさんに微笑んで
最後の敵に視線を向けましょうか
ここはガヴァネス対決といきましょう?
(勝手にマリアさんの家庭教師面)
●逸る気持ち抑えて
「ゴハンの匂いにつられてくるなんて、淑女としてどうなのって思うの」
できるだけ丁寧に、そして少し意地悪に。
マリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)は先程シャルロットが行った、スカートを摘んでのカーテシーを真似しながら、皮肉っぽく挑発する。
「そうよねえ。ご飯の匂いにつられてやってくるのは、淑女としては問題よねえ」
そんな言葉にシャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)も乗っかり、
「もきゅ?」
そうなの? という顔をしながらもガツガツとご飯を平らげる相棒のモーラット・コミュ『モラさん』に自分の分も手渡しながら、
「マリアお嬢様、立派なカーテシーですね」
といいつつ、相手の反応を確認した。
「あらあら。そちらの皆さまがはしたない声をあげるものですから。何事かと思いやってきただけですわ」
それに対し、ガヴァネス・ドールは呆れ顔でそう返し、解体少女たちは言葉を発しないものの、くすくすと嘲笑うような表情を見せていた。
「むむ……ウィッチ達が哨戒と称して森の外周でサボってたから、その分だけ多めに教育を受けた人形は、淑やかながらも隙が無い相手なの」
挑発を返されたマリアラーラは負け惜しみとも、別の角度からの挑発とも取れるような言葉を解体少女たちに投げかけると、
「だとしたら、最高のお兄ちゃんにはイチコロのはず」
彼女が今想像する、解体少女たちの最高のお兄ちゃん……不滅のネイそっくりな自動人形を彼女たちの眼の前に具現化する。
「きゃあ……っ」
その凛々しい姿に少女たちは目をときめかせ、
「グランダルメは私が護って見せる! ……そしてきみも」
イケメン自動人形が眩しい笑顔で微笑みを見せると、今のは私に? いいえ私よ! と、視線を向けられたのは自分だと色めき立った。
「おいで、私の騎士たち」
普段は息のあった連携で敵を迎え撃つ解体少女たちの間に、楔のように打ちこまれた貴公子の姿。
彼女たちの周囲にギクシャクした空気が生まれるのを見逃さず、シャルロットはシャコンヌを構え、軽やかな音色とともに騎士たちを呼び出すと、
「カッコいいお兄ちゃんを盛り上げて、一気に切り裂いていきなさい」
爽やかな風のように、お兄ちゃんに群がる彼女たちに向かい、顔や服を壊さないよう気をつけながら、峰打ちや馬の足蹴で叩き潰していく。
「残念だが、私には心に決めた人がいてね。でも、きみたちも守りたいから……大人しくしていてもらえないかな?」
そして、お兄ちゃんは彼女たちを傷つけ無いように言葉を選びながら、人形のように静かにしていて欲しいと願う。
「あぁ……」
敵であるにも関わらず、紳士的に対応された解体少女たちは、イケメンお兄ちゃんの恋が叶うことを願い、静かに眠りにつくのだった。
「……」
取り巻きたちを華麗に黙らせたマリアラーラだが、その視線はずっと、ガヴァネス・ドールに向けられていた。
(「……先刻から、マリアさんの不安そうな表情が心配ね。アヴァタールに心当たりがあるのかしら」)
普段とは違う、非常に緊張した様子のマリアラーラを、シャルロットは不安に思う。
「もきゅーん?」
そんな不安を同じく感じたのか、肩の上でぽよんぽよんと跳ねるモラさんにようやく気づいたマリアラーラは、
「……ん」
そのもふもふに癒やされつつ、頭をくしゃくしゃと撫で回す。
「ありがとうモラさん。大丈夫なの」
ガヴァネス・ドールを目にして気が逸るマリアラーラ。
(「クロノスとアヴァタールは別って聞いてるもん」)
だが、目の前の彼女はあくまでコピーであると自分に言い聞かせると、
「シャルロット先生やモラさんも居てくれるし、絶対おねーさん達をママに会わせてあげるためにも怖がってらんないの」
気持ちを奮い立たせ、
「……どうやら、本格的に矯正が必要のようですわね」
冷たい言葉で圧力をかけてくる敵に負けないよう、強い意志を持って立ち向かうのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
マリアラーラ・シルヴァ
共闘アドリブ歓迎
何度も頭の中で想像しても勝てなかった
そんな相手に復讐について考えるラピュセルで会ったのは何かの運命なのかな
ベーダは先生のプロだから
基本的に「先生と生徒」な展開になったら勝ち目はないと思うの
だけどそれはベーダも分かってる
きっとレッスンで戦闘を展開しようとしてくる
かといってどうせ私は淑女失格ですーって
授業放棄するためにふてくされて見せても特別レッスンが始まっちゃう
あの鞭から逃れるのは難しいの
だからおねーさん達みたいに何とか見返そうとする復讐心を抑えて
敢えてレッスンで勝負
そうすれば淑女教育しがいのあるマリアばかりに目が向くだろうから
シャルロットは先生と生徒の関係から逃れることができるし
授業参観してもらうことで
横から授業崩壊させたり職員会議して詰めたりする隙があるかもしれないの
それだけの時間を稼ぐためいっぱい練習したワルツで挑むよ
一国を背負うお姫様の意地や誇りを表現するダンス
モラさん一緒に居てくれるなら勇気も沸いてくるし
一人前かどうかなんて関係ない
マリアは鞭になんて負けないから!
シャルロット・アミ
アドリブ、連携歓迎です
この敵はマリアさんの因縁のある敵なのね
それしかわからないけれども
マリアさんが必死なのはよくわかるわ
(「もきゅ」頷くモラさん)
(モラさん、少しでもマリアさんを励まそうと
マリアさんと一緒にワルツのレッスン受けてる)
私にはマリアさんのような分析力や観察能力はないけれども
敵が先生のプロということと
マリアさんが隙を作ろうとしていることはわかる
それなら
ふふ、ガヴァネス
レッスンに夢中になって
自分の足がおろそかです、わっ!
(ぶん、と大鎌を振る)
いついかなるときでも「教師」としてあるのであれば
その物腰は悠然とあるべきもの
そしてね
「教師」って教育する者ではないのよ
生き方で、あり方で、生徒を導く者
鞭を持つことが貴女の生き方を示しているわ
恥を知りなさい!
(大鎌をもう一閃)
●勝てない相手に勝つ方法
とはいえ、何度も何度も勝とうと考えて、それが叶わなかった相手だ。
(「何度も頭の中で想像しても勝てなかった……そんな相手に、復讐について考えるラピュセルで会ったのは何かの運命なのかな」)
マリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)は口を真一文字に結び、ガヴァネス・ドールをじっと見つめて考える。
相手は先生のプロだから、『教えを請う』側に回ってしまっては勝ち目はない。
(「だけど、それはベーダも分かってるから、きっとレッスンで戦闘を展開しようとしてくるの」)
まずはそうならないように動くことが大切だと、何度も自分に言い聞かせる。
(「……でも、どうせ私は淑女失格ですー。って、授業放棄するためにふてくされて見せても、特別レッスンが始まっちゃう」)
そういう子供に対する『教育』の方法も、彼女は豊富に持っている。
「だから、あの鞭から逃れるのは難しいの」
そうやって考えれば考えるほど、「勝てない」という思考に引きずられていくマリアラーラ。
「……」
彼女は、先程ガヴァネス・ドールを見返してやろうと強がっていた乙女たちの顔を思い浮かべながら、
「モラさん、お願いなの」
敢えてダンスのレッスンで勝負するため、シャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)の相棒、モーラット・コミュ『モラさん』に手を差し出した。
「この敵はマリアさんと因縁のある敵……なのね」
少し時間は遡り。ガヴァネス・ドールと対峙するマリアラーラの、いつもとは違った様子に、シャルロットはそう理解していた。
2人の関係がどんなものなのか、それは判らない。
「けれども、マリアさんが必死なのはよくわかるわ」
「もきゅ」
だけど、数多くの場面で共に戦い、お互い助け合ってきたからこそ、その覚悟の程は感じることが出来たし、なんとかしてこの敵を乗り越えて欲しいとも思う。
「モラさん、お願いね?」
そんなところへダンスの相手を求めてきたマリアラーラの手を取るよう、シャルロットはモラさんの背中を押した。
「もきゅーん♪」
2人は楽しげなワルツを踊ることでガヴァネス・ドールの注意を引き、
「それのどこがワルツですか。もっと足を、腰を、顔をしっかりなさい!」
彼女は嬉々として鞭を振り上げ、脅すように叱咤する。
(「これでいいの。ベーダは淑女教育しがいのあるマリアばかりに目が向いて、シャルロットは逃れることができる」)
そして、彼女に外側から俯瞰してもらうことで、横から授業崩壊させたり職員会議して詰めたりする隙が生まれるはずだと信じていた。
「マリアだって、ちゃんとやってるもん!」
だから、できる限り長い時間を稼ぐため、マリアラーラは一国を背負うお姫様の意地や誇りを表現するワルツを、王子様役のモラさんと2人で勇気を持って踊り続ける。
「一人前かどうかなんて関係ない。マリアは鞭になんて負けないから!」
と強がりつつも、まともな反撃が出来ないマリアラーラだが、彼女はちらりとシャルロットに視線を向け、
「……」
その意図を感じたシャルロットは無言で頷いた。
(「私にはマリアさんのような分析力や観察能力はないけれども、マリアさんが隙を作ろうとしていることはわかる」)
そして、静かに間合いを詰め、大鎌を構えると、
「ふふ、レッスンに夢中になって自分の足がおろそかです、わっ!」
ぶん! と足元を払うように大振りして、鈍い音色に自分の声を合わせて転倒させる。
「!」
「いついかなるときでも「教師」としてあるのであれば、その物腰は悠然とあるべきもの」
そして、抗議の声をあげようとしたガヴァネス・ドールの口を開かせないように、間髪入れずに言葉を紡ぎ、
「そしてね……「教師」って教育する者ではないのよ。生き方で、あり方で、生徒を導く者のことを言うの」
彼女に教師失格を宣告すると、
「鞭を持つことが貴女の生き方を示しているわ。恥を知りなさい!」
再び大鎌を一閃し、彼女が手に持つ鞭を弾き飛ばす。
1人で勝てないなら3人で。
お互いのことを理解し、積み上げてきた信頼による連携が、ガヴァネス・ドールを追い詰めるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【ドレイン】LV1が発生!
マリアラーラ・シルヴァ
共闘アドリブ歓迎
鞭が…!
あの鞭が飛ばされるなんて
シャルロットの指摘がベーダの教師の品格を揺らがせたという事
そんな大チャンスなのにマリアったらホッとしてる
ずっと欲しかった大人からの庇護に甘えようとしちゃってる
ダメだよ
数多の事件で培った経験が
ベーダは戦局を立て直すためマリアを怒鳴りつけてくるって囁いてる
だから揺るんじゃダメ
パラドクスで学校の制服を纏うよ
戦闘AIにはマリアの手が震えないようサポートして貰うね
今から卒業式を始めるよ!
シャルロットの教師失格宣言がベーダの痛い所を突いたのだから
その本質は新宿島の先生達と一緒って理解したの
なら向き合える
乗り越えれる
指摘を受け先生たらんと意固地になるベーダに
復讐ではなく決別の気持ち(刃)をぶつけるの
ただ速く真っ直ぐに
今までありがとうございましたって
もし気持ちを届けるための技量が足りなくても
さっきの逆にシャルロットやモラさんが
ベーダの気を引いてくれると思うからきっと大丈夫
モラさんに証書貰えたら今度こそ気が抜けちゃうけれど
二人にありがとうって…お礼を…Zzz
シャルロット・アミ
アドリブ、連携歓迎です
大鎌【歌響】を構えたまま
油断なく敵とマリアさんの状況を見ましょう
私には観察や推論の力はないけれども
他でもないマリアさんのこと
見ているだけでお気持ちはわかるはず(「もきゅ!」)
わかったわ
卒業式を始めましょう
私は参列する教師として
モラさんは、そう、校長先生として!(「もきゅー!」)
敵が何か動くならば校長先生が黙っていないわ
アップルパイシールドでマリアさんを守りましょう
さあ、マリアさん
卒業の式辞を読んで
そうして、決別の気持ちをぶつけて
敵がマリアさんを狙うなら
何度だってアップルパイシールドで耐えてみせるわ
それが本当の「教育者」のあり方だと思うから
大丈夫よ
マリアさんの気持ちはきっと届くから
すべてが終わったらモラさんから卒業証書を
マリアさん、よく頑張りました
(「もきゅきゅ」モラさん、マリアさんにぎゅーって抱きつく)
●最初の卒業式
「鞭が……!」
マリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)にとって、恐怖の象徴だったガヴァネス・ドールの鞭。
それが彼女の手から失われたことは、シャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)の指摘がクロノヴェーダの教師の品格を揺らがせ、大きく弱体化させたという事。
「……」
いつもなら、相手の弱みにつけ込み翻弄するマリアラーラだったが……、
(「これで、もう打たれなくて済むの」)
今、この好機に対しては心の中でそう安堵する気持ちが強く、追い詰められた教師をボーっと見つめ、
「もきゅ!」
大鎌【歌響】を構えたまま彼女を守るように立ちはだかるシャルロットとその相棒、モーラット・コミュ『モラさん』に甘えようとしていた。
「……ダメだよ!」
だが、彼女の数多の事件で培った経験が、
「ベーダは戦局を立て直すためマリアを怒鳴りつけてくるって囁いてるの」
そんな自分を否定して、気を緩ませないよう叱咤する。
「……よく出来ました。お嬢様」
おこちゃまだったマリアラーラが一歩、大人に向けて前進したことを喜ぶシャルロットは、彼女に優しい言葉をかけ、
「マリアさんにいろいろなことを教えてくれた先生方と、卒業式を始めましょう」
ダイヤモンドダストのように輝くナノマシン群を用いて、学校の制服を纏ったマリアラーラを即席ステージの壇上に登らせた。
「あなた!」
そんな彼女を妨害しようと、大声を発するガヴァネス・ドール。
だが、それは予想通りとばかりに怯むこと無く、マリアラーラは指摘を受け、先生たらんと意固地になる彼女に復讐ではなく決別の想いをぶつけるため、
「もきゅもきゅもきゅーっ」
校長先生として卒業証書を渡そうとするモラさんに一礼して、
「今までありがとうございました。なの」
ただ真っ直ぐな想いでそれを受け取ると、卒業証書を刃に変えて、ただひたすら真っ直ぐに、素早い動きで突き刺そうとした。
「マリアさんの卒業式、誰にも邪魔はさせないわ!」
そして、そんなマリアラーラを援護するため、シャルロット先生はガヴァネス・ドール先生の抵抗を、モラさん校長先生から借り受けたアップルパイシールドで防ぎ、
「もきゅんっ」
校長先生もアップルパイシールドをつまみ食いしながら、ガヴァネス・ドール先生が逃げられないように食べかけのアップルパイで抑えつける。
「大丈夫よ。マリアさんの気持ちはきっと届く。届かせるから」
そんな先生方の想いものせて、マリアラーラの卒業証書はガヴァネス・ドールの体を貫いて……彼女を打ち倒すことに成功した。
「見事ね……」
そんな賛辞の言葉を告げるガヴァネス・ドール。
気持ちを届けるための技量が足りなくても、シャルロットやモラさんが助けてくれる。
そう信じて貫いた一撃に、彼女も満足そうに微笑んだ。
「これで貴女は卒業」
そんな言葉に気が抜けそうになるマリアラーラ。
「……だけど、次はもっと厳しく行きますからね!」
また次の学校で会いましょう?
そう言いながら、ガヴァネス・ドールはさらなる復讐を誓ってゆっくりと目を閉じた。
「……え?」
そんな最後の言葉に、マリアラーラは目をパチパチさせて考える。
「たしかにそうね。学校を卒業したら次はどうなるのか……」
シャルロットはうんうん頷きながら、
「そう、次の学校が始まるのよ」
次なる戦いの予感を感じ取る。
しかし、最初の一段を乗り越えた以上、これからはもっとスムーズに卒業できる……はずだ。
そして、最後まで卒業した暁には、完全にガヴァネス・ドールの恐怖から解放されるに違いない。
「……マリアさん、よく頑張りました」
いつの間にか疲れて眠ってしまったマリアラーラと、彼女に抱きついたモラさんを支えながら、シャルロットは笑顔でその場を後にするのだった。
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効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!