リプレイ
嵐柴・暁翔
本当にこの改竄世界史はヒルコ達には難儀な世界だねぇ…
まずは襲撃される集落へ先行して住民達を避難させます
余計な警戒をされないように正面から徒歩で集落へ向かい、天魔武者が此方へ向かってきていると伝えます
余計な混乱をさせてもなんだし、どちらからどんな方々が来るのか、あまり時間がないことはしっかり伝えておきます
自分達の立場については、天魔武者と戦っている者というべきか天魔武者から逃げてきたとでも伝えるかは相手の反応と状況次第かな…
住民達が集落から避難するのに手伝えることがあれば協力はします
とはいえ最終的には鬼馬軍団が集落へ到着するよりも前に迎え撃ちたいからあまり時間を掛けたり集落から離れすぎる訳にもいかないけどな…
余裕があれば近くに迎撃に適していたり見晴らしの良い場所はないか聞いておきます
命あっての物種ではあるけど、生活の場にも被害が出ないに越した事はないからな
鬼馬軍団は足は速いけど目立つからそうそう見落としはしないだろう
避難が成功すれば後は迎撃あるのみだ
(「…あれ? これは、左右どっちの集落が鬼馬軍団に襲撃されるんだ? もしかして、両方一度か?」)
パラドクストレインから降り立ち、西宮神社に向かう街道を進んでいった嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は、街道の左右に伸びる二本の脇道と、その先にある一見同じような感じのする二つの集落を見比べて眉を寄せた。
(「…まあ、親戚とかで仲が良いなら片方の集落に警告すれば、もう片方も避難するかもしれないし。仲が悪いとかで伝えないなら、手遅れにならないうちにもう片方へも行けばいい。どうしようか迷っているのが一番時間の無駄だ」)
声には出さずに呟くと、暁翔は左側の脇道に入り、そちら側の集落へと向かう。
「村役人の方はおいでか? 大阪から、急な知らせを頼まれて来た」
暁翔が大声で呼ばわると、大きめの家から壮年の男が出てきて応じる。
「私が村役人を務める者だが、急な知らせとは何か?」
「大阪城の太閤様が強烈な癇癪を起こして、こちらに騎馬の鬼兵を向けてくる。鬼兵はヒルコの詮議を命じられているようだが、とんでもなく殺気立っていて、すぐにヒルコを差し出さなければ、その場にいる者を皆殺しにしてしまうつもりのようだ。もしもヒルコを匿っているのでなければ、すぐにどこかに逃げ隠れないと、村人全員、鬼兵に殺されてしまうぞ」
比較的抑えた口調で、暁翔は比較的事実に近い内容を淡々と告げる。壮年の村役人は驚愕で目を丸くしたが【友達催眠】の効果だろうか、暁翔の言葉を疑うことなくすぐさま応じる。
「それは、よくぞ知らせてくれた。すぐに村をあげて山の方へ逃げ隠れよう」
「ああ、急いでくれ…それで、街道の向かい側の集落はあんた方の仲間なのか? もしも一緒に逃げるような仲なら、誘ってもらいたいんだが」
「いや…向かいの集落とは何かにつけて張り合い、諍いばかりしている仲だ。いきなり逃げろと言っても真に受けまい」
ごく率直に、村役人は応じる。
「かといって、連中が鬼兵に殺されてしまっても構わないわけじゃない。手数で悪いが、向かいの連中にも急を伝えてもらえないか」
「わかった。そうしよう」
うなずいて暁翔は踵を返し、急ぎ足で街道へと走り戻った。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
嵐柴・暁翔
集落が二つあるとは予想外だな
もっとも、陳のおやっさんの説明と鬼馬軍団の目的を考えれば多分両方襲撃されるんだろうし、やることが変わる訳でもないか
集落同士の仲が悪かろうと相手の不幸を願う程ではないなら今はどうでもいいか
命あっての物種なんだし、豊臣秀吉の性格や天魔武者の横暴については今更説明するまでもないだろうから襲撃があると言われて敢えて無視される事もないだろう
時間も惜しいし速やかに向かいの集落へ向かい、同じように鬼馬軍団の襲撃がある旨を伝えます
もし疑われるなりして避難を渋るようなら既にもう一つの集落にも襲撃があると伝えていてあちらはもう避難を始めていると追加で伝えます
片方の集落だけに住民がいる状態で本当に襲撃があればどうなるかなんて考えるまでもないだろうしな
しかしまあ幾らヒルコを探す為とはいえ、天魔武者の立場からしても大勢の人間を殺せば得られる感情エネルギーが減って後々困ったことになりかねないように思えるんだけどな
「村役人の方はおいでか? 大阪から、急な知らせを頼まれて来た」
西宮神社付近の集落に天魔武者と鬼馬軍団の襲撃を知らせようとやってきた嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)が、二つ目の集落に走り込んで声を張り告げる。
すると屋外で何か作業をしていた中年の女性が即応する。
「村役人も男衆も今はいないが、何用だい? 急というと、悪い知らせかい?」
「ああ、大阪城の太閤様が強烈な癇癪を起こして、こちらに騎馬の鬼兵を向けてくる。鬼兵はヒルコの詮議を命じられているようだが、とんでもなく殺気立っていて、すぐにヒルコを差し出さなければ、その場にいる者を皆殺しにしてしまうつもりのようだ。もしもヒルコを匿っているのでなければ、すぐにどこかに逃げ隠れないと、村人全員、鬼兵に殺されてしまうぞ」
一つ目の集落で告げた口上を暁翔が繰り返して述べると、女性は忌々しげに舌打ちした。
「ヒルコかい! だから、忌み子のヒルコをわざわざ集めてるような場所の近くは、碌なことはないからやめとけと言ったのに!」
そして彼女は、暁翔を見やって告げる。
「ああ、愚痴ってる場合じゃないね。とっとと逃げないと命取りだ。皆に伝えて山に逃げるよ。男衆には山で伝えればいいだろう。知らせてくれてありがとよ」
「ああ、急いでくれ。手伝いの手は要るか?」
男衆がいないんじゃ手が足りなくないか、と暁翔が訊ねると、女性は嬉しげに笑った。
「有り難いが、大丈夫さ。女手だけでも逃げ出す手筈はつけてある。それより、この話、他の村にも伝えてやっておくれ」
「わかった。気をつけてな」
既に向かいの村には伝えてあるが、などと余計なことは言わず、暁翔は集落を後にし、街道筋を見渡せる場所…時先案内人の幻視で、アヴァタール級や直衛のトループス級が鬼馬軍団の様子を窺っていた場所とおぼしき高みへと急ぎ足で向かった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
周防寺・雨季
【パラドクス通信】で仲間と交信し、状況を確認します。
民間人の避難は完了しているようですね。
でしたら、雨季は敵軍の攻略に専念しましょう。
事前情報から、敵の進軍経路を予想します。
周囲の地形を確認し、奇襲を仕掛けるのに適した場所を探します。出来れば、遮蔽物があり敵より高所を取れる潜伏場所が理想です。
【光学迷彩】で発見されにくくします。
仲間とタイミングを合わせて奇襲攻撃を開始します。
【光王刃】で、光の刃による光速攻撃を放ちます。隊列の先頭を狙い、進撃の混乱を誘います。
仲間と攻撃対象を集中、分担しながら早期殲滅を図ります。
反撃は、念動式防御障壁を展開して突撃を阻み抵抗します。
嵐柴・暁翔
集落の避難は終わったな
しかしまあどちらの集落でも他の集落へも伝えて欲しいと言われたし、そこまで仲が悪い訳でもないのかね
……他の外敵がいれば、という前提なのかもしれないけどな…
騎馬相手に高所を取れるというのは有難い
ここなら相手を見落とすことはまずないし、相手からは気付かれにくいだろうから奇襲を仕掛けられそうだ
……もっとも、逆説連鎖戦だと先制攻撃が有利、とは限らない場合もあるか…
《贋作者》謹製の『PGM ヘカートⅡ』の砲撃で鬼馬軍団を盛大に出迎えます
この場に留まって戦えば集落に被害が出ることはまずないし、派遣軍も復讐者が出てきたのに無視して襲撃を強行したりはしないだろう
おかわりの後続部隊がくるのを待ち構えます
「報告します。電探により街道先に敵集団出現の兆候を捉えました…けれど、ずいぶん数が少ないように思います」
街道脇の高みに陣取った周防寺・雨季(霊戦試挑体・g10969)からの【パラドクス通信】を受け、反対側の高みにいる嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)が応じる。
「そうだな。鬼馬軍団は天魔武者の騎馬隊に比べれば統制が取れていないし、ばらけているのかもしれない。集落までは距離があるから、少し様子を見よう」
そう言うと、暁翔は少し考えてから続ける。
「だが、考えてみると先行隊は囮なんだから数は必要ないんだな。どんなに少数でも一般人が反撃できるわけもないし、時間をかけてディアボロスをおびき出すには、むしろ少ない方がいいのか」
「了解しました。敵集団が直接視認できて、電探等に後続の兆候がないようでしたら、その旨報告しますので、奇襲敢行の指示出しをお願いします」
雨季が淡々と告げ、暁翔はうなずく。
「わかった。よろしく頼む」
いずれにしても、電探を装備している周防寺がいてくれるのは有り難い、と、暁翔は声には出さずに呟く。鬼馬軍団は街道を走ってくるので見逃すことはないだろうが、山坂や曲がり道の先まで探知できれば、それに越したことはない。
そして間もなく、盛大に土煙をあげてトループス級『『鬼馬軍団』弓術兵』が街道を疾走してくるのが暁翔の視界に入り、同時に雨季から【パラドクス通信】が入る。
「敵集団視認。後続の騎馬集団は、電探に探知されません」
「よし、奇襲だ」
即応し、暁翔はパラドクス「贋作者(フェイカー)」で作成したマテリアルライフル『PGM ヘカートⅡ』を構える。
そして、ほぼ間髪を入れず、雨季がパラドクス「光王刃」を発動し『鬼馬軍団』の先頭を狙って無数の光の刃を飛ばす。
「ぬわああああああああああっ!?」
何が起きた、敵襲か、と把握するより先に、先頭からおよそ半数の『鬼馬軍団』が光の刃に両断されて人馬ともに裂かれて崩れ倒れる。後に続いていた半数が反射的に足を止めようとしたしたところへ、『PGM ヘカートⅡ』の砲撃が寸毫の容赦もなく撃ち込まれる。
「ぎゃああああああああああっ!」
これが、敵襲があるかもしれないと警戒しながら走っている状態なら、当たるか当たらないかはともかくとして何か反撃ができたかもしれないが、完全に不意を討たれてはどうしようもない。本当に一瞬のうちに、奇襲を受けたトループス級『『鬼馬軍団』弓術兵』は、まったく何もできずに全滅する。
(「…さて、囮部隊が攻撃されるのは想定内だろうけど、一般人を詮議虐殺するどころか、集落に行き着きもしないタイミングで一瞬で全滅させられるところまで想定していたかな?」)
たぶんいちばん賢い対応は、すぐに大阪城に引き返して、不可解な奇襲で先鋒をやられましたと報告することなんだろうけど、天魔武者にそういう発想はなさそうだし、ましてや大阪城で『豊臣秀吉』が激怒してるんじゃ早々に逃げるわけにもいかんだろう、と、暁翔は声には出さずに呟いた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
周防寺・雨季
敵先行部隊の撃破を確認しました。
作戦を次の段階に移行させます。
敵本隊に向かいましょう。
【パラドクス通信】で味方と交信し連携。
迅速な移動が有効なら【飛翔】による低空飛行を活用します。
先ずは護衛部隊の殲滅を図ります。
海戦装を展開。主砲及び副砲発射準備。
【磔撃】による攻撃を開始します。
「念動力」で敵の動きを抑え込み、「精神攻撃」で意識を混乱させて「捕縛」。
隙を作って、火砲による「砲撃」を撃ち込みます。
反撃は、パラドクスの効果で敵の射撃の精度を落とし、「霊子障壁」を張って防御します。
嵐柴・暁翔
先行の鬼馬軍団は囮としての役割だけは果たしたのかもな
戦力としての本命は後続部隊の方みたいだし、これで警戒された筈だからこの後はそう簡単にはいかないだろうな
後続部隊も囮部隊が集落へ辿り着く前に襲撃されるとは考えていなかっただろうし、鬼馬軍団と同じ経路で移動している筈だ
到着までまだ暫くかかるようなら此方も移動して、後続部隊の襲撃に向いた場所を探し潜伏して待ち構えるか、或いはそのまま一気に強襲するかは状況次第かな
一応【通信障害】は発動しておきます
《伝承顕現》でゲイ・ボルグを出して攻撃します
「…電探に反応。街道から、かなりの数の天魔武者が進んでくるようです」
周防寺・雨季(霊戦試挑体・g10969)が【パラドクス通信】で告げ、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)が訊ねる。
「進行速度は、どのくらいだ?」
「…人が歩くよりは速いですが、鬼馬軍団よりはずっと遅いですね。荷馬車ぐらいでしょうか」
雨季の返答を聞き、暁翔は少し考えてから告げる。
「ならば、俺は後方に回って背後から投擲攻撃を掛ける。周防寺は敵部隊が混乱したところを、真正面から砲撃してくれ。敵の数が多いので一回で全滅とはいかないかもしれないが、かなり減らせるだろう」
「了解しました」
雨季が応じると同時に、暁翔は大樹の枝から枝へと跳んで後方へ移動し、進軍してくるトループス級天魔武者『井芹党』を視認できるところまで進む。
(「…なるほど、けっこうな数だ。鬼馬軍団に気を取られている隙に背後から襲われたりしたら、確かに危なかったな…」)
とはいえ忍者型天魔武者のようなトリッキーな機動はせず、普通に街道を進んでくるなら充分に先手は取れる、と、暁翔はパラドクス「伝承顕現(レジェンダリーウェポン)」を発動。ケルト神話の英雄クー・フーリンが使ったという伝承武器、投擲すると分裂して一度に多数の敵を貫いたという「魔槍ゲイ・ボルグ」を出現させ、天に向かって高々と投擲する。
「攻撃開始!」
投げ上げられた「ゲイ・ボルグ」は、伝承の通り多数に分裂し『井芹党』の頭上から降り注いでぐさぐさと貫き斃す。しかし、トループス級の方も警戒していたらしく、魔槍に貫かれながらも反撃のパラドクス「病魔覆滅の一刀」を発動。どこが病魔覆滅なのかよくわからないが、手にした刀をぶん投げて、お返しとばかりに暁翔の頭上から降らせる。むろん暁翔はすぐさま移動、回避して、次々に落ちてくる刀を躱すが、数が多いのと物理法則を無視するパラドクス攻撃の特性で、まともに貫かれはしなかったものの多少掠められて浅手を負う。
「て、敵襲ぅ! 敵は後ろ、後ろだぁ!」
攻撃を受けて斃されながら反撃した後衛の部隊よりも、むしろ無傷の中衛、前衛が周章狼狽した声を出し、足を止め、後ろを向こうとする。そして、その混乱を的確に捉え、雨季がパラドクス「磔撃(ファイアダウン)」を発動する。
「目標捕捉! 撃ちます!」
「ぬわあああああ! な、なんじゃこりゃあああああ!」
「前にも敵ぃ! 挟まれたぁ!」
じたばたと対応しようとする卜ループス級を念動力で捕捉し、雨季は展開した海戦装の主砲、副砲を一斉発射する。砲弾の嵐が敵前衛を容赦なく蹂躙するが、砲撃を受けた『井芹党』は粉砕される寸前、反撃のパラドクス「アマビェーム!」を発射する。物理法則に従えば、そもそもまともに照準をつけることもできない状況で発射されたビームが当たるはずがないのだが、そこはパラドクス攻撃。色とりどりのビームが雨季に向かって乱れ飛び、外れたものも多かったが、それなりの数が命中。「霊子障壁」に阻まれ威力を削がれながらも、多少のダメージを与える。
そして、前衛と後衛をあっさり潰されて残った少数の中衛は、街道を外れて横手の山林へと逃げ込もうとする。しかし、その動きは混迷を極め、クロノヴェーダの天魔武者ともあろうものが、上手く坂を登れずすってんころりんと転んだりしている。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【未来予測】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
嵐柴・暁翔
……挟撃されたこの状況で見通しの悪い山林へ逃げ込むというのは対応としては分かるけど、天魔武者としてはどうなんだ…?
復讐者を狩り出すのに物騒な真似をしようとしていたのに、自分達が襲撃される覚悟もないというのは、ただの小悪党でしかないな…
逃げる相手を後ろから撃つような真似は好きじゃないけど、これからやろうとしていたことを考えれば同情する気にはなれないな
《融通無碍》を発動させて病魔覆滅の一刀を写し取り、正々堂々…といえるのかは怪しいけど取り囲む代わりに相手の正面に回り込んで斬り捨てます
(「……挟撃されたこの状況で見通しの悪い山林へ逃げ込むというのは対応としては分かるけど、天魔武者としてはどうなんだ…? 復讐者を狩り出すのに物騒な真似をしようとしていたのに、自分達が襲撃される覚悟もないというのは、ただの小悪党でしかないな…」)
声には出さずに呟きながら、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は街道から外れて脇の山林へ逃げ込もうとするトループス級天魔武者『井芹党』の残り少ない生き残りを追う。
(「…逃げる相手を後ろから撃つような真似は好きじゃないけど、これからやろうとしていたことを考えれば同情する気にはなれないな…ここは一つ、向こうの流儀で対決してみるか…」)
手頃な巨樹の枝に跳び、じたばた逃げるトループス級の位置を把握した暁翔はパラドクス「融通無碍(シュピーゲル)」を発動する。対象が反撃に使用するパラドクス…この場合は「病魔覆滅の一刀」を写し取り、同じような効果の攻撃を行うという少々イレギュラーなパラドクスで、暁翔としては正々堂々…といえるのかは怪しいが、取り囲む代わりに相手の正面に回り込んで斬り捨てるつもりだったのだが。
しかし実際には、使用者の意に反してというか何と言うか『井芹党』に向かって高所から刀を投げ、刀が空中で分裂して残るトループス級全員に容赦なくぐさぐさ突き刺さる、というゲイ・ボルグの刀版のようなパラドクスが発動する。どういうことだ、と、暁翔が首を傾げた瞬間、分裂した刀に刺されて絶命する寸前の『井芹党』が反撃のパラドクス「病魔覆滅の一刀」を発動。取り囲んで暁翔を攻撃するなんて余裕のある真似はとてもできないらしく、手にした刀を一斉に投げつける。
(「…ああ、そういうことか」)
敵の反撃パラドクスがイレギュラーな形で発動すると決まっているなら「融通無碍(シュピーゲル)」もそれに応じてイレギュラーな形で発動する。普通に考えると因果が混乱しているようだが、逆説連鎖戦ではよくある(?)事例だ。納得しながら暁翔は飛んでくる刀を躱し、一、二本掠められて浅い傷は受けたが、特に問題なくトループス級を全滅させる。
すると街道の方から、呆れるとも嘆くともつかない声が聞こえてきた。
「…何と、異変を察して我が追いつくより先に、配下がことごとく全滅させられてしまうとは。どうやら策を逆手に取られて待ち伏せされたようだが…いったい、どれだけの数のディアボロスが出てきているのだ?」
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【未来予測】がLV2になった!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
嵐柴・暁翔
どれだけの数の復讐者が出てきているのかと言われても、ねぇ…
実は十人程、と答えたとして信じるのか?
この状況ではどんな答えでも疑うしかないだろうよ
会話が続くようなら連歌の発句っぽく言ってみます
平安鬼妖地獄変での呪われた連歌を思い出すな…
『猿怒り 愚策に走り 死屍晒す』
走るは策と物理的、どちらの意味で走ると取るか
それと死屍については天魔武者と集落の住民、或いは猿にかけていると読むかでだいぶ意味も変わりそうだな
《融通無碍》を発動して《雷切・写》を写し取り、『風牙』に稲妻を籠めて斬撃を放ちます
この手の技には慣れているけど、技の冴えはどれだけ増すのかな…?
周防寺・雨季
どれだけの数と聞かれても、今のところ二人だけなんですけどね。
人手不足は雨季も憂慮しているのです。
その分、少数精鋭ですよ。
海戦装を展開して、仲間と連携して攻撃を開始しましょう。
【全砲斉射】です。対空機関砲の水平発射で弾幕を張り、動きを制しながら主砲と副砲の連続発射を叩き込みます。
超感覚で敵を捕捉し、念動力で砲弾を制御加速して威力を増しましょう。
反撃は、霊子障壁で威力を抑え、吹き飛ばされたら【飛翔】とスラスターの噴射で姿勢制御して転倒を堪えます。
近代戦で鍛えられた人型兵器の力を見せてあげます。
(「どれだけの数の復讐者が出てきているのかと言われても、ねぇ……実は十人程、と答えたとして信じるのか? この状況では、どんな答えでも疑うしかないだろうよ」)
街道を進んできたアヴァタール級天魔武者『筑紫広門』を巨樹の枝の上から見やって、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は声には出さずに呟く。
とはいえ、声をかけずにこのままアヴァタール級に集落に向け街道を進ませるわけにもいかないし、かといって無言で仕掛けても奇襲にはならないだろう。暁翔は少し考えると、平安鬼妖地獄変での呪われた連歌を思い出しながら『筑紫広門』に向かって連歌の発句じみた言葉をかけた。
「猿怒り、愚策に走り死屍晒す」
「…むっ」
街道を進んでいたアヴァタール級の足がぴたりと止まり、そしておもむろに朗々と声を返す。
「武者の命の惜しくもあるかな」
「ほう…死屍を晒すのは民ではなく天魔武者と取ったか」
苦笑半分揶揄半分の口調で暁翔が告げると『筑紫広門』は油断なく周囲を窺いながら応じる。
「当たり前だ。既に我が配下はお前たちにやられて屍を晒す羽目になった。『井芹党』はもちろん、鬼馬兵どもも天魔武者ではないが武者には違いない。無為にやられてしまったのはまったく惜しいことだ」
「あんた自身も命は惜しいのか?」
身も蓋もない暁翔の問いに『筑紫広門』は当然のように答える。
「惜しいとも。しかし、ここで戦いを避けても生かして帰してもらえるわけもなし、もしも逃げ帰ることができたとしても猿…いや、太閤殿下の怒りを買って処刑されるだろう。お前たちがどれだけ大勢いようと、戦って勝つしかないのだよ…切り結ぶ太刀の下こそ地獄なれ、踏み込みゆけばあとは極楽、という奴だ」
「なるほど」
暁翔が苦笑すると、街道の正面から急行してきた周防寺・雨季(霊戦試挑体・g10969)が、ごく生真面目な口調で告げる。
「どれだけの数と聞かれても、今のところ二人だけなんですけどね。人手不足は雨季も憂慮しているのです。その分、少数精鋭ですよ」
「…ふ、二人だと?」
この返答に『筑紫広門』はいきなり狼狽した口調になる。
「わずか二人だけで、我が配下を壊滅させたというのか? それはまずい…ディアボロスが大勢なら死力を尽くして戦って次第に数を減らしていければ、最後の一人を捕らえてヒルコの居場所を突き止めることも可能だろうが、二人となると…下手すると一対一でも我より強いのではないか?」
「さあ、それはどうかな」
そんな虫のいいことを企んでいたのか、と、内心苦笑しながら、暁翔は頃合いと見てパラドクス「融通無碍(シュピーゲル)」を発動する。
「後の先を取らせて貰うぜ」
「なにっ、ぬ、ぬわあああああああああっ!」
アヴァタール級のパラドクス「雷切・写」を先取りして、暁翔は愛刀『風牙』に雷を帯びさせ斬撃を放つ。暁翔自身が常用するパラドクス「天元突破冒険者(ランディ)」によって発動する雷光烈斬牙に似た攻撃になるが、一種のコピーパラドクスなので相手を傷つけはするものの、両断するほどの威力は出ない。それを承知で、なぜ暁翔がそんな変則的な攻撃をしたのかというと「雷切・写」には相手の技量に応じて技の冴えが増すという特性があり、全力の技を放つと非常にシビアな反撃をされてしまうのである。
そして暁翔の読み通り『筑紫広門』が反撃で放った「雷切・写」はアヴァタール級の攻撃としては凡庸なもので、雷で多少のダメージは受けたものの、刃そのものは余裕を持って躱すことができた。
そして、暁翔と『筑紫広門』が雷の刃を交えて互いに跳び下がった瞬間、雨季のパラドクス「全砲斉射(フルバースト)」が炸裂する。
「全火砲展開!」
「があああああああああああああっ!」
雨季が装備するすべての武器が火を吐き『筑紫広門』を直撃する。さすがアヴァタール級だけあって一撃轟沈はしなかったものの、大ダメージを受けた『筑紫広門』は反撃のパラドクス「再起の轟令」を発動。不利な状況であればあるほど威力を増すという特性を発揮し、猛烈な雷鳴で雨季をふっ飛ばす。
「…くっ…事実上、相討ちですか…」
しかし、まだまだ、と、雨季は霊子障壁を巡らせてダメージを可能な限り抑え、スラスターの噴射で姿勢を制御する。一対一では危なかったかもしれないが、暁翔と雨季の二人で戦えば何とかなる。
(「…とはいえ、誰か一人でも助っ人に来てくれないものかな」)
暁翔が声には出さずに呟き、満身創痍の『筑紫広門』が呻く。
「……身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【未来予測】がLV3になった!
【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
三人目の到着であります。
もう勝ち目はありませんよ。
無双馬に騎乗して、長槍サリッサと魔力盾スクトゥムを構えて救援機動力で現場に急行します。遅くなりましたが、参戦するであります。
すでに満身創痍みたいですが、油断は出来ません。
【鋼騎疾駆】で槍と防具、馬鎧を強化して、騎馬突撃を仕掛けます。
小細工は考えない直線攻撃であります。突進の勢いに、無双馬と重装備全ての質量を加えて穂先に一点集中させ叩き込みます。
槍を突き立てたら、即座に手放して勢いを殺さず駆け抜けて、反撃に備えます。
強化した魔力盾で斬撃を受け流しながら雷撃を軽減させます。殺しきれなかった衝撃は鎧の頑丈な箇所で受けて耐えます。
こちらの技量に応じて強化される攻撃でありますか。あいにく自分の技は剣術じゃなく槍術です。見様見真似と実戦で覚えた自己流ですから、達人から見たらデタラメだと思いますよ。
周防寺・雨季
窮地に追い込まれる程に威力を増すパラドクスですか。
その手があったかと雨季は感心しています。寡兵であるディアボロスこそ身に付けるべきパラドクスですね。
でしたら、攻め方を変えましょう。
【集中砲火】のパラドクスによる攻撃に切り替えます。
海戦装冷却、最速にて砲弾及び弾薬最装填。
再度、全火砲による一斉攻撃を開始します。
技としては同じですが、先程の緻密な計算に基くWIZ攻撃ではなく、砲身が焼き付く事も厭わない気合と気迫によるPOW攻撃です。
反撃は、念動式防御障壁を展開して受け流し、防御します。
雨季は軍艦です。剣術など知りませんよ。
相手に応じて、気の利いた返歌でも出来たら粋なのでしょうね。雨季は学校に通わせて貰っていないので、教養はないのです。残念ですね。
「三人目の到着であります。もう勝ち目はありませんよ」
無双馬『青縞』に騎乗し、長槍サリッサと魔力盾スクトゥムを構えて救援機動力で現場に急行してきたバトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)が、敢えてアヴァタール級天魔武者『筑紫広門』に向かって宣言する。
そして、窮地に立つほど威力を増す厄介なWIZ系の反撃と地形を変えてトリッキーな状況を生み出すSPD系の反撃を避けるため、POW系のパラドクス「鋼騎疾駆(ハードギャロップ)」を発動させる。
(「こちらの技量に応じて強化される攻撃でありますか。あいにく自分の技は剣術じゃなく槍術です。見様見真似と実戦で覚えた自己流ですから、達人から見たらデタラメだと思います」)
内心で呟きながら、バトラは装備した武具と無双馬の纏う騎馬装甲を攻撃的に変形させて硬度と重量を強化し、小細工は考えない直線攻撃を仕掛ける。
「いくよ、青縞!」
「ぬわあああああああああっ!」
バトラの突進を『筑紫広門』は敢えて紙一重で躱そうとしたが躱しきれなかったのか、あるいはもはや満身創痍の身体がパラドクス攻撃を躱すほどの動きができないのか、いずれにしても胸板ど真ん中を長槍サリッサでまともに突き通される。バトラは即座に槍から手を放して走り抜け、アヴァタール級はかろうじて倒れることなく反撃のパラドクス「雷切・写」を放つ。
「…むざんやな、槍に串刺す天魔武者…」
無念とも自嘲とも取れる発句とともに『筑紫広門』は刀を振るい、斬撃は遠く届かなかったものの刀に纏わる雷が走り去る『青縞』の後脚を襲う。これが普通の馬なら後脚を焼き砕かれて乗り手を振り落とすこと必定だが、バトラは一心同体の『青縞』のダメージを即座に我が身に引き受け、相応の痛手は負ったものの人馬ともに速度を落とさずそのまま走り抜ける。
そして間髪を入れず、周防寺・雨季(霊戦試挑体・g10969)がアヴァタール級に追い討ち…状況からしてとどめの攻撃を仕掛ける。
(「…この期に及んで発句を放つとは、単なる趣味ではないのでしょうね。気の利いた返歌でも出来たら粋なのでしょうが、雨季は学校に通わせて貰っていないので教養はないのです。残念ですね」)
内心呟きながらも、雨季は「致命的な窮地に陥っている敵から非常識な威力の反撃を受けないよう」WIZ系のパラドクスを避け、POW系の「集中砲火(フルファイア)」を選択する。
(「窮地に追い込まれる程に威力を増すパラドクスとは、警戒必須ですね。その手があったかと雨季は感心しています。寡兵であるディアボロスこそ身に付けるべきパラドクスですね」)
極めて冷静に判断を下しながら、雨季は緻密な計算に基くWIZ攻撃ではなく、砲身が焼き付く事も厭わない気合と気迫によるPOW攻撃を仕掛ける。見かけは同じ砲撃でも質より量の力押しで、通常は強敵に対してはあまり使わないパラドクスなのだが、相手の特性を無効にできるなら雨季に躊躇はない。
「全砲門展開!」
「ぐわああああああああああっ!」
圧倒的な砲撃を浴びた『筑紫広門』の全身が絶叫とともに四散し、同時に反撃のパラドクス「雷切・写」が発動する。ちぎれた手から離れて宙に飛んだ刀から激しい雷が放たれ雨季に浴びせられるが、即座に念動式障壁で防御し比較的ダメージを浅く抑える。
(「技巧的に冴えた攻撃は急所を狙ってくるに決まっているので防ぐことができるのです。恐ろしいのは総量で圧倒してくる飽和攻撃なのです」)
力と技のどちらが対応しにくいかといえば、やはり力ですね、と、雨季は冷静に呟く。そして、アヴァタール級の消滅に応じて排斥力が発動し、作戦に参加したディアボロス全員が新宿島へ帰還するパラドクストレインへと強制移送された。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV2になった!