リプレイ
ラウム・マルファス
ヌメヌメネバネバ……海域全体とか、すっごいネ。ダスクの依頼はこういう変なことばっかり起こるヨ……え、他のトレインもナノ?
海藻は漆喰の材料にもなったりするから、そういう成分が出てるのかナァ。
話すにしろ海藻をどうにかするにしろ、とりあえずトループスを片付けないとネ。
船上でカラス型ドローンに爆薬搭載。続いて海上に掛かるようにフライトドローンを呼べるだけ召喚。海上の浮遊物に海藻がザバーっと来たところの隙間をカラスに突撃させて爆破攻撃だヨ。フライトドローンだけでは囮としてたりなさそうだから、予備機も出して海藻を爆破しながら道を切り拓かせよウ。
反撃に備えて、船上のフライトドローンの上に退避しよウ。これなら反撃がウッカリ船に当たったりはしないハズ。
サルガッソー海域に踏み込もうとする復讐者達を乗せた船の上。海の異常な様子を見下ろしたラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は眉をひそめる。
「ヌメヌメネバネバ……海域全体とか、すっごいネ。ダスクの依頼はこういう変なことばっかり起こるヨ……」
まるで私が悪いとでも言いたげな発言をするラウムだが、私が事件を起こしているわけではないのだから関連性はない。ていうか、これに関してはこの海域そのものがこのような有様である。
「え、他のトレインもナノ?」
この案件固有の問題ではなかった事実に、困惑したラウムはあっち見て、そっち見て、コクリ。
「海藻は漆喰の材料にもなったりするから、そういう成分が出てるのかナァ」
おうコラ、私が関係ないと分かった途端に納得するってどういうことだ?
「話すにしろ海藻をどうにかするにしろ、とりあえずトループスを片付けないとネ」
無視すんな白モヤシ。
「さてと、まずは数で勝負カナ!」
無数の浮遊機を展開して、向かわせるは海上に伸びた海藻を足場にして迫るトループス級、オーケアニデス。本人の周囲に零れ落ちる粘性を持った海水が人の形を取り、両腕を刃に変えた分身となる。
人形を船に渡す為に近づく海藻へ浮遊機を飛ばし、懸け橋としようとするが別の海藻が海中から伸びて来て、触腕の如く叩きつけられて撃墜されてしまった。敵の海藻に乗り移る為の道を失ったラウムであるが。
「そもそも、ボクの主体は遠距離攻撃なんだよネ」
破壊されたドローンの内部に隠されていた別の鴉ドローンが飛び出し、翼を畳んで滑空。橋をかけようとしていると見せかけて、実態はそれを破壊させることで爆煙による目潰しと撃墜させたと思い込ませる罠。
黒煙を振り払い、飛び出した浮遊機がトループス級に体当たりを仕掛けて、自爆。至近距離の爆発に巻き込んで吹き飛ばしてしまうのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
ラウム・マルファス
えっと、声届くカナ……?とりあえずドローンに拡声機能つけて飛ばしてみよウ。落とされたら普通に拡声器で話すヨ。相手の声は音感センサーで拾えば大丈夫カナ
「ヤッホー、ラウムだヨ。この海藻、キミのなのカイ?すっごいネェ。簡単には逃げられそうもないしサ、ボクとちょっとお話しナイ?あぁ、別にキミたちの秘密とか、この海藻を何とかする方法を聞きたいわけじゃないヨ。聞きたいのはキミたちの客人についてサ」
褒めたらちょっとくらい話してくれないカナ。客人に心当たりがなさそうなら商売相手、あるいはコーサノストラと表現してみよウ
「もちろんそっちも重要な話なんてできないだろうからね、話せる範囲で良いヨ。そうだね……武器とか情報以外の、生活物資とか食べ物とか、ちょっと珍しい調度品とかサ、そういうの貰ってたらどんなものか教えてくれナイ?」
教えてくれたら褒めつつ、ボクも欲しいナ、貰える場所教えてくれナイ?交渉は自分でするからサ、って言って、場所を教えてもらおウ
お宝と交換してるって話だし、置き配する場所くらいあるハズだからネ
「えっと、声届くカナ……?」
ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は戦闘に用いていたドローンに拡声機能が付いたものを混ぜて飛ばし、口元にマイクを添えて。
「あーあー、テステス」
「ほわぁ?」
周囲のドローンから聞こえて来た声に、オーケアニデスは首を傾げ、そっと手を伸ばす。そこへ降り立たせたドローンを通じ、ラウムが切り出したのは。
「ヤッホー、ラウムだヨ。この海藻、キミ達のなのカイ?すっごいネェ。簡単には逃げられそうもないしサ、ボクとちょっとお話しナイ?あぁ、別にキミたちの秘密とか、この海藻を何とかする方法を聞きたいわけじゃないヨ。聞きたいのはキミたちの客人についてサ」
「お客さんですかぁ?」
不思議そうな顔をするトループス級……話が通じていない雰囲気に、ラウムは「まぁ、そうなるよネ」と頷き。
「言い方を変えようカ。君達の商売相手、コーサノストラの事を聞かせてくれナイ?」
「……はわぁ?」
反対側に大きく首を傾けて、眉を顰めるオーケアニデス。数秒の沈黙を待って、白衣の男は続ける。
「もちろんそっちも重要な話なんてできないだろうからね、話せる範囲で良いヨ。そうだね……武器とか情報以外の、生活物資とか食べ物とか、ちょっと珍しい調度品とかサ、そういうの貰ってたらどんなものか教えてくれナイ?」
「あのぅ……」
仮にも敵同士だというのに、更に戦闘中だというのに、オーケアニデスは申し訳なさそうに手を挙げて。
「何のお話でしょうかぁ?」
とぼけている……にしては、あまりにも困り切った表情を浮かべているクロノヴェーダ。無論、そのような芝居をして、復讐者が求める情報を持っていないと思い込ませようとしている可能性もなくはないが、今回の敵は頭がふわふわしていると聞いている。そのような演技の可能性は低いだろう。つまり、『密売に関わっていない』ことが予想される。
「あ、でもぉ……この辺りの海藻さんは、なんでも捕まえてしまうから、絡みついていたらお仕事に来ますよぉ。そうやって海を動き回っていると、サルガッソー海で沈んでしまったお船の宝物が見つかる事もありますけれど……これは、密売ではありませんよね……?」
「エ?あーうん、そーなんじゃないカナ?」
逆に質問されてしまい、困惑するラウムなのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
北條・頼人
きれいな海の色をエメラルドグリーンって表現することはあるけど、この緑一面全部海藻なの!?
生態系に影響出ちゃう前に早く仕留めないと……!
ラウムさんのフライトドローンをうまいこと足場に出来ないか考えてたけど、やっぱり狙われちゃうかー。
じゃあ俺も遠距離攻撃スタイルで攻めるとするかな!(シャチ型ユニットを召喚し)
今日だけはシャチだけど草食になってもらって……そーら、行ってこーい!(不服そうな動きをしつつ向かうシャチユニット)
攻撃はもう甘んじて受けよう!俺が攻撃を引き受ければその分船へのダメージを抑えられるかも知れないし!
それに、毒を食らうとなんかこう、生きてるって思えるんだ。
この前毒を受けた時は全身に血が巡るような感覚があったし、何より久しぶりにお腹が空いたんだ。人間部分が活性化されるのかな?
だからその感覚を改めて確かめる為にも……さあ来い!
その他アドリブも大丈夫!
「きれいな海の色をエメラルドグリーンって表現することはあるけど、この緑一面全部海藻なの!?生態系に影響出ちゃう前に早く仕留めないと……!」
クロノヴェーダが関わった時点で生態系も何も残っていないような気がしないでもないが、北條・頼人(人と機械の狭間を駆けて・g04414)は海藻蠢く粘液の海から視線を上げて、絶賛交渉中(?)の復讐者を見やる。
「ラウムさんのフライトドローンをうまいこと足場に出来ないか考えてたけど、やっぱり狙われちゃうかー。じゃあ俺も遠距離攻撃スタイルで攻めるとするかな!」
そりゃそうよ。敵が地の不利を覆そうとしていたらそりゃ壊すでしょうよ。疑わしきはデストロイがクロノヴェーダの基本方針なんだから、目の前で敵が空中に足場なんか作ったらそら壊す。俺だって壊す。
そんなことは置いといて、頼人が右腕を空に向かって伸ばすと、ジャキィン☆転送されて来たシャチ型ユニットが接続されて顎を開き牙を羅列するが。
「今日だけはシャチだけど草食になってもらって……」
「!?」
頼人が海藻を食わせようとしている事を察した瞬間、ニュッと頑張って頭の方を捻じって「マジっすか旦那ァ!?」みたいな開いた口が塞がらない状態のシャチ。
明らかに不満そうな顔を向けて来た己の武装に苦笑してしまう頼人だったが。
「そーら、行ってこーい!」
情け容赦なんてもんは存在しなかった。お怒りの心三割増し(当復讐者比)なシャチさんがオーケアニデスにアタック!
「ほわぁああああ!?」
思いっきり頭に噛みついて、もっきゅもっきゅ。せめてお肉っぽい部分を食おうとして、トループス級にダイレクトアタックをキメてますね。
「はわわ……はわわ……!」
現在進行形でMOGUMOGUされているオーケアニデスはBS【状態異常】トップヘビーによりフラフラしながらも、頼人の頭上まで海藻を伸ばすと両手を合わせる。小さな器の中に、瞬く間に水が溜まっていくと。
「ざばーっ!」
「うわぁああああ!?」
頼人の上に、何倍にも膨れ上がった質量が降り注ぐ!
「攻撃はもう甘んじて受けよう!俺が攻撃を引き受ければその分船へのダメージを抑えられるかも知れないし!」
液状の攻撃なんだから普通に船体にもダメージいっちゃってる気もするが、ギャグ依頼だから細かい事は海にソォイ!しておいて。
「それに、毒を食らうとなんかこう、生きてるって思えるんだ」
頼人さん?おめめがグルグルしてやべー事になってますよ???
「この前毒を受けた時は全身に血が巡るような感覚があったし、何より久しぶりにお腹が空いたんだ。人間部分が活性化されるのかな?」
単純に命の危機に瀕して生存本能が刺激された事を、生きている実感と誤認してるんじゃないかな!?目を覚ませ!そういう方向に性癖(?)が目覚めると行きつく先は質の悪いバーサーカーだぞ!?
「だからその感覚を改めて確かめる為にも……さあ来い!」
手遅れだー!?目を見開いて、シャチユニットにズタボロにされた敵から散らばる生き血を浴びながら狂気の笑みを浮かべて、来るはずのない追撃を待ち構えている!!だれかあの子に生きる喜びを教えて差し上げて!できれば戦闘以外で!!
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
佐伯・啓志
海藻生えてて草。
…草じゃなかった。えーっと…
藻?
わかめ?
…近いのはわかめだな
なんだっけ、ほら。バミューダトライアングルの中にある海域だよね、ここ
こんな事も…あるか
海だしなあ…海はなんでもありだから…
ダスクくんが持ってくる依頼も なかなかなんでもありと きいてるぞ おれは
飛翔するとマズい、把握した
じゃあ浮けばいいんだな。【浮遊】で行くか
…どう違うかって?
気にするな、たぶん今から説明があるぞ!
船なんだから海藻も似合うけど、身動きが取れないのは困るし
絡まってるとこが分かりやすい位置まで移動して、薔薇でも咲かせて茨で切り裂いていってやろう なるべく根元からね
…あ。薔薇の花、紫がいいな。ショッキングな色の。なんかすごいやつ
なんか…すごいやつで!
…見た目がすごくなってもいいじゃないか
海だし
そろそろ夏だし!
俺は脱がない予定だが。
皆の水着は楽しみに…
そういう話してる場合だったっけ?
ていうかこれたぶん、破壊するのはなるべく後の方が楽しいわかめかも…
…知らんな…!藻屑になーあれ。
「海藻生えてて草……草じゃなかった。えーっと……藻?わかめ?……近いのはわかめだな」
一人遊びコンテストが開催されていれば、銅メダルくらいは狙えそうな佐伯・啓志(啓蒙の眼・g10396)。自分で自分の発言を否定して、なおかつ正解を導き出すという自己完結っぷりである。
そんな彼は、交渉してたと思ったら目の前で別の復讐者にミンチにされるトループス級というショッキングシーンを直視してしまった復讐者という、ホラー映画のワンシーンめいたサムシングから目を逸らし、何かビッチャビッチャニュッルニュッルいってる海を見つめ。
「なんだっけ、ほら。バミューダトライアングルの中にある海域だよね、ここ。こんな事も……あるか。海だしなあ……海はなんでもありだから……」
航海してたら海のバケモンに遭遇するくらいなら映画のお約束っぽくも見えるけど、海藻に絡みつかれて海に沈むとか、何でもありで片付けていい領域なのか……?
そんな事を思っていると、クルッ。啓志が『こちら』を向いて。
「ダスクくんが持ってくる依頼も なかなかなんでもありと きいてるぞ おれは」
オウコラこんなトンチキカオスと一緒にすんなや。何でもありなんじゃねぇよ。どういうわけか何かがおかしい事件ばっか予知した挙句、集まってくる連中もぶっ飛んだ真似をするから最終的に何でもありの闇鍋案件になるんであって、俺が意図的にそういう事件を選んでいるわけじゃねぇ!!
「飛翔するとマズい、把握した」
ヤロウ!聞こえていると思いきや全くこっちの声が聞こえてなくて、マイペースヘッドしてやがる!!いやまぁそっちの方が正しいんだけども!!
「じゃあ浮けばいいんだな……どう違うかって?気にするな、たぶん今から説明があるぞ!」
まさかとは思うが、こっちに説明をぶん投げるつもりか!?
「何か良くない事があれば、謎パワーで行動が止められる。俺は逆説連鎖戦に詳しいんだ」
おまえは なにを いっているんだ ?
……まぁ、冗談は置いといて、だ。
「うぉおおお……急にウェイトトレーニングでもしているかのように、体が重く……!」
浮遊は禁止デース。理由は袋叩きにされるからデース。
「あ、軽くなった。それはそれとして、何か胡散臭い説明をされた気がする」
他の戦場では使えるのかもしれんが、少なくとも今回はアウト。浮遊状態って空中散歩みたいな使い方をするもんだから、ぶっちゃけ移動が遅くて、敵に隙がある状況じゃないと滅多打ちにされるのが目に見えてるやろ。
「仕方ない。それでは船の上で頑張るか」
ててーーん!啓志は謎の麻袋を取り出した!手のひらに収まるサイズのそこから、何かをその辺にぱっぱと撒く……そして今度はジョウロを取り出し、しゃわわー……散らばった粒に水をかけてやると。
「……あ。薔薇の花、紫がいいな。ショッキングな色の。なんかすごいやつ。なんか……すごいやつで!」
チラッと視線を寄こす啓志……だからこっち見んなって!ていうかお前のパラドクスなんだからお前が解説しろや!?
「……時先案内人に放り出されてしまった気がする。仕方のない人だ」
若干むくれた気もする啓志の前で、撒かれていたモノは種。瞬く間に発芽して柔らかな枝を伸ばし、船体を包み込むとわかめっぽいサムシングの養分を吸って、なんかすごい赤紫のバラを咲かせる。
「ル・タン・デ・スリーズか……秋になると黒くなるタイプのバラだな。日焼けかな?夏だな……夏?」
咲いたバラを見て、キュピーン!なんか閃いた顔をする啓志は。
「……見た目がすごくなってもいいじゃないか。海だし、そろそろ夏だし!俺は脱がない予定だが。皆の水着は楽しみに……」
夏の暑さにやられてしまった人みたいなテンションで語り始めるも、突然スンッと落ち着き首を捻り。
「そういう話してる場合だったっけ?ていうかこれたぶん、破壊するのはなるべく後の方が楽しいわかめかも……」
あれかな?船が沈むか否かのギリギリのスリルを味わう的なアレかな?しかし、既にパラドクスを放った後であり、海藻はほぼ枯死していて。
「知らんな……!藻屑になーあれ」
指を鳴らすと同時に薔薇と海藻は弾け飛び、黒緑の粉末と濃厚な紫の花弁が海へ散っていったのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【浮遊】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
リゲル・アンティキティラ
どこからツッコめばいい?
あとどこに突っ込めばいい?
え?この手の依頼って結構大変なはず…えっ、トループス片付きそう?!
考えないほうが楽?
…了解!できるだけ考えない!
あ、でも皆…POWディフェンスって…要るかい?俺けっこう自信あるよ
なんかぶっとばされた方が楽しいなら そっとしとくけど…
よ よし
兎にも角にもぶん殴ればいいんだな!【フライトドローン】お借りするよ!
とはいえさっき撃ち落とされてたみたいだから…
さっさと動かして、接近用の踏み台として利用させてもらおう!
狙ってくる海藻も蹴って跳んで接近して、鯨尾で殴る!
…ああ~…すまない、やっぱりちょっと分からないかもしれない…
ちょっと真面目に…ちょっとだけ真面目になってしまう…どうして…!
ともあれ!
こいつのやり方、俺様の得意分野でね!ははは!一発くらい真正面からでも耐えてみせるとも!
…耐えたあと どうするかって?
あ~…えーっと ドローンもっかい蹴って退避…
あ~~!!わからないよぉ!何なんだ!!
なんですべてを受け入れてるんだ君たちは!?
うう…頭が痛い…
獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
敵もあの手この手を考えるものだな。海藻、わかめか。試すつもりはないが健康によかったりするんだろうか。
皆それぞれ動いているみたいだな。俺は親玉狙いでいかせてもらうか。
とりあえずこれだけは敵に伝えておかないとな。(伝わるのか?)
わかめ、わかめ。終わりどうぞ。
よし、満足した。敵がどう反応するかわからないが挑発になればいいな。……なるか?ならないだろうな。
一緒にメアリー・セレストを狙う仲間がいれば連携して動こう。
海藻の上だと踏み込みに影響がありそうだが、その辺りは日頃の訓練の成果でカバーしよう。多少足場が悪いくらいで弱るほど柔な鍛え方はしていないつもりだ。
あの船の横っ面を最速の拳でぶん殴るとしよう。
後は【浮遊】で海面スレスレを浮いて海水に触れないようにしておく。高く飛ぶわけでもないから狙われやすくもならないだろう。
最後にもう一度言っておこう。
わかめ、だ。
だからなんだと言われたら俺も困る。なんだろうな。
「どこからツッコめばいい?あとどこに突っ込めばいい?え?この手の依頼って結構大変なはず……えっ、トループス片付きそう!?」
怒涛の展開(?)に置き去りにされかかっているリゲル・アンティキティラ(一つ星・g10843)は状況把握に努めようとあちらこちらを見回して。
「敵もあの手この手を考えるものだな。海藻、わかめか。試すつもりはないが健康によかったりするんだろうか……皆それぞれ動いているみたいだな。俺は親玉狙いでいかせてもらうか」
船首に立ち、腕組みする獅子堂・崇(破界拳・g06749)を発見。
「とりあえずこれだけは敵に伝えておかないとな……」
何か重要なやりとりが行われようとしているのかと、見守るリゲル……大きく息を吸った崇は。
「わかめ、わかめ。終わりどうぞ」
「……は?」
深海セイレーン状態になって棒立ちするリゲルだが、崇は迫りくる幽霊海賊船を見つめて。
「わかめ信号だなんて……小難しい信号を使う人もいるのねぇ」
「悪いな!俺達はわかめ信号は未履修なんだ!人類言語で頼むぜ!!」
「よし、満足した」
「今のどこに満足できる要素があったんだい!?」
どう見ても謎言語が通じなかっただけのワンシーンにしか思えないリゲルに、崇は若干難し気な顔になり。
「敵がどう反応するかわからないが、使いこなすのが難しい会話法を用いることで、知的アドバンテージを見せつけて挑発になればいいな……と思っていたが、この程度では感情を乱されなかったようだ」
「傍から見ていて会話しようという意思を感じられなかったんだが!?あれ、ていうか、今、あの船喋らなかったかい!?」
わかめ信号なる交信方法に意識を持っていかれていたが、無人のはずの船が喋った事に遅れて気づいたリゲルが振り向けば。
「なによぅ。船が喋ってはいけないなんて、海賊法にも書かれてないわよ?」
「ギャーッハッハ!海は多様性に富んでこそだろうよ!喋る船なんて珍しくねぇ!!」
「しかも船首像と船体で別人格じゃないかい!?」
次々と迫りくる情報の津波に、混乱し始めたリゲルの肩を、崇がポムり。
「考えるな、感じろ。コミュニケーションのコツは、あれこれ考えるより相手の気持ちを感じ取る事だ」
「考えないほうが楽って事かな?……了解!できるだけ考えない!」
戦う前からリゲルの瞳が半分虚無に染まっている気もするが、本番はここから。
「よ、よし、兎にも角にもぶん殴ればいいんだな!」
思考を捨てると言っても無策になるわけではない。周囲にはリゲルの指揮で浮かび上がる無数の浮遊機。しかし、それを整列させるようなことはせず。
「さっき撃ち落とされてたみたいだから……さっさと動かして、接近用の踏み台として利用させてもらおう!狙ってくる海藻も蹴って跳んで接近して、鯨尾で殴る!」
海の状態がどうなっているにせよ、海上という戦場はリゲルのホームグラウンドに等しい。有効射程にさえ踏み込んでしまえば、後はどうにでもなる……はずだったのだが。
「……ああ~……すまない、やっぱりちょっと分からないかもしれない……ちょっと真面目に……ちょっとだけ真面目になってしまう……どうして……!」
無数の鯨を模したドローンを足場に飛び移り接近しながら、見てしまった、気づいてしまった事から目を逸らせずに。
「なんでお前達も海藻に乗ってるんだ!?」
てっきり、船なんだから自力で航行してきたのだとばかり思っていた本日のアヴァタール級、メアリー・セレスト。よーく見ると海面すれすれまで上がって来た海藻に、ベルトコンベアよろしく運んでもらって移動している。
「使える者は全て使うのが海賊ではなくって?」
「ゲバゲバゲバ!こんなねっちょりした海を船が進めるわけねーだろ!!」
「なんか正論臭い事言われてるのがまた腹が立つな……いや待て、これ正論か?自分達も動きにくくなってるこの状況は正論なのか!?」
ギャグに染まり切る事ができずにいるリゲルは精神を病み始めて、頭を抱えてしまうが。
「おかしいなぁ……俺は部下や仲間を体を張って守る頼りがいのある船長を目指していたはずなんだけどなぁ……」
ギャグ依頼なんかに参加したために、フォロー体質の苦労人みたいなことになってきてしまった彼の精神が摩耗しない事を祈っておこう。
「これも全部、お前のせいだッ!!」
八つ当たり気味に船首像へサマーソルトキックを叩き込むリゲルと、同時に海中から現れた鯨の幻影の尾鰭が船体にアッパーカット。海藻ごと船体を浮かび上がらせたクロノヴェーダは不敵に笑い。
「真正面からやり合おうってか……面白ェ!!」
「お前のやり方は俺様の得意分野でもあってね!ははは!一発くらい真正面からでも耐えてみせるとも!」
対する復讐者は空中で受け身も取れない状況ながら、その危機を笑い飛ばし、噛み砕こうと迫る船体の顎をカトラスで受け、湾曲した刀身で衝撃をいなしながら後方に跳ぶ。その先に足場などあるわけもなく、途中でドローンを呼び出し、踏みつけて、残した機体は敵の船体に粉砕されながらも自身は船上へと戻ってくれば。
「派手な動きで目を引いてもらって助かった」
「あら、下にもう一人いるわね?」
「あぁん?」
リゲルの攻防の隙に海藻に飛び移っていた崇が、拳を構えて小さく跳ねている。
「海藻の上だと踏み込みに影響がありそうだが、その辺りは日頃の訓練の成果でカバーしよう。多少足場が悪いくらいで弱るほど柔な鍛え方はしていないつもりだ」
トントントン……リズミカルに前後に跳ねて、返ってくる質感から予想される自身の出せる速度と踏み込みの瞬間を読み、後ろ脚で『跳ぶ』。片足で自分の体を打ち出し、前拳から放たれる超高速の一撃。挙動だけ見れば格闘技というよりも、フェンシングの刺突に近い、速度を磨き上げた我流の拳はメアリー・セレスト船体の頬を捉えて衝撃が貫通し、顎が歪む。一瞬遅れて吹き飛ばすものの、人と船体ではサイズと質量が違いすぎ、沈没には至らず回頭させるに留まった。
「プッ!いいモン持ってんじゃねぇか……」
「最後にもう一度言っておこう」
砕けた船体の破片を吐き捨てて、ニタァ。口角を上げるクロノヴェーダを前に、崇は腕組みをしたまま海上を浮遊してゆっくりと船へ戻りながら。
「わかめ、だ」
「そうねぇ、わかめね……」
「フン、わかめだな……」
謎の相互認識が交わされている間に、海藻にめっちゃ絡まれそうになった崇は慌ててドローンに飛び移るが。
「あ~~!!わからないよぉ!何なんだ!!なんですべてを受け入れてるんだ君たちは!?」
崇とクロノヴェーダのやりとりに理解が及ばないリゲルは頭を掻きむしりながら発狂の兆しを見せ始めて。
「というか、理解できないということはそもそもこれは言語のやり取りではないのでは……?」
そうね。ディアボロス翻訳を通したうえで分かんないって事は、地球上の言語か否かも怪しいもんね。
「本当に……何なんだよ君も、あいつも……!」
戻って来た崇に疑問を叩きつけてみれば。
「だからなんだと言われたら俺も困る。なんだろうな」
まさかの、当の本人もよく分かっていないオチ。
「うう……頭が痛い……」
これ、リゲルは生きて帰れるのか?主に精神的な意味で。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【浮遊】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!
ラウム・マルファス
みんなの言っていることがわからない……これがわけわかめ、ってヤツなんだネ。
お話してる間になんか色々片付いてタ。あとはあの船を沈めて終わりカナ。
敵を見てパパっと解析してハイ終了、じゃダメ?ボクの攻撃、視覚情報だから、海藻もネットリ海も関係ないヨ?
なんとなくダスクが文句言いそうだから、パラドクスで、とりあえず1体分で船首像と船体の接続部分を空気に変換、2体目分で敵の下の海藻を解析して、空気に変換してしまおウ。これで船首像がネットリ海に落ちるヨ。後のことは知らないヨ。まぁわかめ操ってるのがあの船なら、すぐ上がってくるかもしれないし、亡霊海賊団が助けに入ってよけいに絡まるかもしれないネ。
あっさり脱出されたり、こっちが痛手を負いそうなら、動力部を解析して空気に変換して倒すヨ。痛いのは嫌だからネ、盛り上がりに欠けるけど仕方ナイ。
ところでこのわかめ(?)持って帰ったらダスクは食べるかナァ。
佐伯・啓志
全力で止められた…ちぇ。たまにはおろかを許してくれても…
フラグって、回収するもので…
…うん? 逆にいつもおろかだから説があるな。
まあ目的は果たしたから良し。綺麗だね、薔薇。
――では、ここからは…真面目に
遠距離パラドクスの方が得意でね 相手の攻撃が届くならこちらも通る、なんやかんやで【命中アップ】も何故か重なっている
上手い事すれば狙撃できそうだが…
近接した方が安牌だろうな。逃さない。
観察、地形の利用を活かし、安全かつ最短な経路を見出そう。足場にできる海藻はある、【フライトドローン】併用でも接近できるのは理解した
【命中アップ】と【ダメージアップ】を乗せて。
この陽をもって、灼き尽くす
総てを、白日のもとへ。
幽霊船は何度か見たよ、俺も元軍人、船乗りだった
だが…あれは幻だ
お前も、幻となって消えると良い
…あ、待って。おれは消えたくない
足場を消すのはやめっ…
あっ。こういう時の浮遊か。なるほど!
…そんなわけはなくないか?
「全力で止められた……ちぇ。たまにはおろかを許してくれても……フラグって、回収するもので……うん?逆にいつもおろかだから説があるな」
謎の自己完結をする佐伯・啓志(啓蒙の眼・g10396)はアレか?船の周りをふわふわ飛び回って花を咲かせる、薔薇の妖精さん啓志くんごっこがしたかったのか?
「人は時に、とことん愚かになりたくなるのだ」チラッ
こっち見んなって言ってんだろォ!?
「まあ目的は果たしたから良し。綺麗だね、薔薇」
と、海に散っていったバラを見ると、もっしゃもっしゃ。
「バラが海藻に食われている!?」
正確には、異物と認識されて握り潰されているんだけども、まぁ外見的にはそう見えるわな。
「みんなの言っていることがわからない……これがわけわかめ、ってヤツなんだネ」
啓志がバラの末路にショックを受けているようなそうでもないような、読み取り困難な顔をしている間にラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は可哀そうな事になっていた復讐者を眺めてから、敵さんに目を向けて。
「お話してる間になんか色々片付いてタ。あとはあの船を沈めて終わりカナ。敵を見てパパっと解析してハイ終了、じゃダメ?ボクの攻撃、視覚情報だから、海藻もネットリ海も関係ないヨ?」
どーすっかなー……構わないっちゃー構わないんだけど、フレーバーテキストは本来、判定上は何の価値もないモノとして扱わないといけないからなー……じゃないと、『相手は死ぬ』みたいな一撃必殺とか、残留効果を重ねる必要がない万能パワーとかできちゃうし。
「今、モノっ凄くメタい悩みを聞かされた気がスルヨ!?」
「では、ここからは……真面目に」
ラウムが謎の交信をしている横で、アイスのハズレ棒に『バラのおはか』と書いて海賊船の甲板の隙間に突き刺した啓志が、眼光を研ぐ。
「遠距離パラドクスの方が得意でね 相手の攻撃が届くならこちらも通る。上手い事すれば狙撃できそうだが……近接した方が安牌だろうな。逃さない」
残留効果込みで、なお確実性を求めた啓志は薔薇型の浮遊機を展開し、花から花へ飛び移りながら右へ左へ相手の視線を揺らしつつ、フェイントを交えて船体を支える海藻に飛び降りると複数の鉱石のような物をまとめて握り潰し、握力で圧力をかけて、反応させる。
「この陽をもって、灼き尽くす。総てを、白日のもとへ」
化学反応を起こして熱と光を発するソレを、天高く投げ飛ばし。
「幽霊船は何度か見たよ、俺も元軍人、船乗りだった。だが……あれは幻だ。お前も、幻となって消えると良い」
敵の体を利用して、『日陰』に逃れる。天上にて光るは太陽の模造品。複数の鉱物がぶつかり、入り乱れて高圧環境において交じり合った結果生まれた偽物から降り注ぐは肌を焼くほど強烈な熱線。眩しすぎる光はクロノヴェーダすらも焦がしてしまう。
「いやー!?お肌が焼けちゃうー!?」
「ハッハァ!日頃海に浸かりっぱなしの俺達にはちょうどいい天日干しだぜェ!!」
ジリジリと焼き殺されながらも、船室から朽ち果てた海賊の亡骸が湧き出し、啓志を同化させようと降下して来ていたが。
「ウーン、眩しい」
愛用の眼鏡、ヴァージョンサングラスをかけたラウムがスイッチをポチッ。途端に船首像が分離するも、そこは巻き戻し機能よろしく元に戻ってしまう。まぁ、ここまでは普通の戦場と一緒なんよ。問題はあれかな。
「ぬぁー!?沈むー!?」
「落ち着きなさいよ、あんた船なんだから沈まないでしょう?」
海藻も一緒に削除したもんだから、敵さんもネッチョリして動きが物凄く鈍った事かな。ついでに海賊さんも落ちるわけだが。
「……あ、待って。おれは消えたくない。足場を消すのはやめっ……」
啓志も海に向かってフォーリンダウン☆ネッチョリした海に真っ逆さま!
「あっ。こういう時の浮遊か。なるほど!……そんなわけはなくないか?」
ポンと手を打った啓志が海に落ちる前に浮遊して、上下逆さまの蝙蝠状態で首を捻るが。
「とにかく、こうなってしまうと、おれ達も動けない。敵も動けない。マンネリ系泥仕合かな?」
「じゃあとりあえず、動力部を解析して空気に変換して倒すヨ。痛いのは嫌だからネ、盛り上がりに欠けるけど仕方ナイ」
「うふふ……やれるものならやってみなさい!」
「この戦場において、俺達にアドバンテージがある事は変わらないからなァ!!」
などと、強がるクロノヴェーダだったが、ラウムの削除アタックでヒレを消されて動きが鈍った所に、啓志が生成した疑似太陽が落下して来てあっという間に焼き払われてしまうのだった。
「なんだか、重要なシーンをサクッとカットしなかったか?」
気のせい気のせい。二発分もガッツリ書いてられんって。ちょっとコストカットしただけだって。
疑念の眼差しをしている啓志の横で、ラウムが海藻をじー。
「ところでこのわかめ(?)持って帰ったらダスクは食べるかナァ」
お前マジでやめろよ?どう考えても面倒な事になるから。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV4になった!