リプレイ
玖珂・藤丸
豊臣秀吉のヒルコを利用した策略ですか。
このディヴィジョンにはあまり詳しく無いですが、放置して良いことにはならないことは分かります。
ヒルコを避難させるためにも、護衛から倒していきましょう!
神社に入る前に見えてる範囲だけでも、見張りの数、位置は把握します。
境内に着いたらとにかく「隠密」を心がけましょう。
音を立てず、事前に見ていた見張りの視線に映らないようなルートを進みます。
ヒルコたちの元に進んでいく中で、護衛たちに見つかった際の戦闘は、最低限とすることを意識します。
我が相棒『杭喰具』を持って、比較的静かな【玖珂式銛術"檣頭電光乱打"】を使用。
銛の先に充填した電撃を放ちながら、乱れ突きです!
薙刀による反撃は『振救』で受け止めます。
他の護衛を呼ばれないためにも、持っている軍刀による追撃を行い、少なくとも動けない程度にはダメージを与えます。
直近の天魔武者を片付けられたら、戦闘から離れすぐにヒルコの元を目指しましょう。
思い切り暴れられないのは残念ですが……、今はそれどころでは無いですからね!
●いざ、西宮神社へ
木々の葉が風に擦れる音が、さわさわと耳を通り過ぎてゆく。
玖珂・藤丸(海の漢・g09877)は、神社の敷地に隣接した森の中へと身を潜めていた。
(「豊臣秀吉のヒルコを利用した策略ですか。このディヴィジョンにはあまり詳しく無いですが、放置して良いことにはならないことは分かります」)
敵に気付かれぬよう、声は決して出さない。ヒルコを確実に、より安全に避難させるためにも、密かに護衛を倒していくつもりだ。
木々の間から神社の境内を睨むように見つめ、注意深く状況を観察した。
(「……見える範囲にいる見張りは数人程度ですか。他の場所も含めれば、実際はもっと居るのでしょうけれど」)
現時点で確認できる範囲の情報は把握した。藤丸は物音を立てないよう気を配りつつ、境内へと侵入する。
見張りの視線を掻い潜るよう、死角となるルートを選び、慎重に歩を進めていった。
(「戦闘は最低限としましょう。露骨に騒ぎ立てて、ヒルコたちに敵と思われてしまうと後が大変でしょうから」)
僧兵鬼に見つかることなく、ヒルコたちが居るであろう建物内へと入り込んだ。
ここまでは順調だが、廊下や室内の敵ともなれば交戦は必至だろう。
ヒルコに接触している最中に鉢合わせしてしまえば、避難を促すどころか攫うことすら難しくなるに違いないからだ。
――廊下の先から、こちらに向かってくる僧兵鬼たちが見える。
(「このルート上の敵は、倒さなければなりませんね。避けては通れません――」)
『杭喰具』を堅く握った。背丈ほどある巨大な銛へと、己のエネルギーを注ぎ込む。
エネルギーは電光となり、銛の先端を雷の力で満たしてゆく。
(「我が相棒の雷を、とくと味わってもらいます」)
『玖珂式銛術"檣頭電光乱打"』――廊下の角から不意を突くように飛び出し、銛の先に充填した電撃を叩き込んだ。
目にも留まらぬ速度で繰り出される乱れ突きが、僧兵鬼たちの体を穴だらけにする。
「ぐうっ!? 何奴!」
大きな傷を受けながらも、僧兵鬼たちは藤丸へと薙刀を突き出した。
(「即座に反撃を打ち出してきましたか。ですが、その刃が私を貫くことは決してありません!」)
『振掬』を前に構え、薙刀の斬撃を受け止める。衝撃を緩和し、息を付く間も与えず再びパラドクスを打ち出した。
戦闘を最低限に留めるためにも、速戦即決を意識した連撃である。
元より初撃で不意を突かれ、体勢を崩していた僧兵鬼たちだ。藤丸のさらなる攻撃に心臓を穿たれ、彼らは力なく倒れ伏した。
静かに息を吐き出し、藤丸は彼らの屍を乗り越えていく。
(「思い切り暴れられないのは残念ですが……、今はそれどころでは無いですからね!」)
ヒルコの元を目指しつつ、藤丸は気持ちを引き締めた。この先、まだ警備の敵が居ることだろう。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
一・百
信じてるものを疑うのは難しいよな…
いつか分かって貰えるよう説明したいが、今は迅速に救出しなくては…
境内へは以前他の者が使って侵入したルートを事前に確認し使用しながら、十分見つからいよう物陰を渡り歩き侵入しよう
無理に突破せず敵の見張り視界に入らないよう慎重に確認し、足音なども極力殺しヒルコの元へ向かう。
余計な争いはしたくないが、ヒルコと会う時邪魔をされると厄介だ…
進路退路で邪魔になる敵などは素早く排除
ジンのキューコンを紅玉姫にまとわせておき、
排除しなければならない敵が居れば、零命之光を発動させ素早く居合の一刀で生命の熱を奪う
音もなく静かに確実に仕留め
屍が残るなら縁の下、茂みの中などに隠しておこう
ヒルコのとこに辿り着いたら
おどかさないよう狙いとするヒルコの数と位置と脱出路の確認を忘れずに行っておこう
●僧兵減らし
敵の妨害なくヒルコを連れ出すためには、警備の僧兵鬼を一定数倒す必要がある。
先行した仲間がある程度処理してくれているため、あと一息といったところだろうか。
西宮神社へと訪れた一・百(気まぐれな狐・g04201)は、木陰に潜みつつ侵入経路を確認する。
(「信じてるものを疑うのは難しいよな……いつか分かって貰えるよう説明したいが、今は迅速に救出しなくては……」)
仲間が既に侵入し、一定のルートを築いている。それを利用しない手はないだろう。
外を巡回する僧兵鬼の進路を把握し、彼らの目から逃れながら建物へと近付いた。
(「ここまでは順調だな……問題は中に入ってからだ」)
庭に隣接した戸から入り込み、遮蔽物や建物の間取りを意識しながら慎重に進む。
進路上、部屋の奥から僧兵鬼たちの話声が聞こえた。数人程度か……位置からして、ヒルコを連れて脱出する際の妨げとなるだろう。
(「余計な争いはしたくないが、ヒルコと会う時邪魔をされると厄介だ……始末しておくか」)
ジンのキューコンを『紅玉姫』へと纏わせれば、ルビーの刀身を白銀の光が取り巻いた。
襖の向こうに感じる気配へと意識を集中させ、心の内でジンへと呼び掛ける。
(「キュー、行くぞ」)
百の心の声に応じるように、紅玉姫を取り巻くキューコンの輝きが瞬いた。
素早く襖を開き、『零命之光』を発動する。視界のすぐ先に、意表を突かれた僧兵鬼たちを捉えた。
彼らが態勢を整える前に距離を詰め、居合の一刀で斬り付ける。
(「氷雪の中で、静かに眠れ――」)
冷気を纏った閃光が、僧兵鬼たちの体へと鋭く刻まれた。急速に広がる凍傷に体を蝕まれ、敵は声を荒げる。
「何だ
……!?」
とっさに印を結ぶは『不動炎』の術。赤い炎が、百へと向けて放たれた。百はその反撃へと冷静に対処する。
「妖気の炎か。けれど、動揺で狙いが定まってない」
刀で打ち払えば、その炎は僅かな熱を残しながら消え失せた。
勝てないと察した僧兵鬼たちが応援を呼ぼうとするよりも速く、百は零命之光の斬撃で彼らを斬り伏せる。
生命の熱を奪われた敵は凍り付き、畳の上に倒れ伏した。死体を目に付きにくい場所へと隠し、百は移動を再開する。
建物内の障害になる僧兵鬼は、概ね排除済み。よって、ヒルコとの会話を邪魔される心配はない。
外の巡回については、此処までの作戦の流れで残存している。
だが、建物への侵入時に死角となるルートを把握したため、見つからずに移動することは可能だろう。
百は、広間を掃除中のヒルコたちを発見する。
(「見つけた。数は……二人か。さて、どうやって連れ出そうか……」)
何か理由を偽装して平和的に連れ出すか、問答無用で気絶させて人攫いの如く連れ出すか。
すべては現場のディアボロスたちの判断に委ねられている。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
一・百
さて、うまく騙して平和的に連れ出すか、問答無用で気絶させて連れ出すか…
多少手荒になるが、下手な説得より確実な方をとらせてもおう
紅玉姫を斜め笛に組み替え、広間のヒルコにだけ音色が届くように奏で現の夢を見せ眠らせ夢現の状態にする
夢現の状態になったらなるべく背後から近づき
持ち込んだ吸入麻酔薬で眠らせ大き目のリュックに詰める
可哀想だが理由は後で時間を掛けて説明すればいい…
後は侵入に使った道を遡るように死角となるルートを使い脱出
外に出る際は巡回の切れ目を抜けるようジンのキューコンを先行させ周辺警戒する
神社から出たら六甲山の拠点まで急ぐ
●正当な人攫い
ヒルコたちは懸命に広間を掃除している。秀吉の役に立つ日を待ち焦がれ、溢れる情熱を紛らわそうとしているかのようだ。
ヒルコたちに気付かれぬよう柱の陰に隠れながら、一・百(気まぐれな狐・g04201)は次の一手を決める。
どのような形であれ、ヒルコたちを確保する。それは現状の最優先事項であり、失敗だけは何としても避けたい。
ならば、為すべきことは決まっている。
(「多少手荒になるが、下手な説得より確実な方をとらせてもらおう」)
『紅玉姫』を斜め笛へと組み替えた。そっと息を吹き込んで、 ヒルコへと笛の音色を届かせる。
(「決して怖くないように……気付かず、心安らかなまま、別の場所へと向かえるように……」)
美しい音色が、ヒルコたちを柔らかに包み込んだ。暖かな春の陽気に包まれるような感覚に、ヒルコたちは掃除の手を止めた。
残留効果、現の夢を用いた笛の音は、ヒルコたちを眠りの世界へと誘う。
「うぅ……何でしょう……? 頭がぼうっと……」
「うぅーん……」
現実と夢の区別が付かない状態となった彼らは、脱力してその場に座り込んだ。
彼らの背後から百は静かに近付き、吸入麻酔薬を嗅がせる。
(「可哀想だが理由は後で時間を掛けて説明すればいい……とにかく今は、秀吉の手から離れてもらう」)
意識が落ちた彼らを、大容量のリュックに丁寧に詰め込んで、神社から運び出す準備を整えた。
「さて……神社から脱出するか。経路は侵入に使った道を使おう」
ヒルコたちを詰めたリュックを背負い立ち上がった百と共に、ジンのキューコンも走り出す。
広間を出て来た道を辿っていく。事前に警備を倒しておいたおかげで、邪魔は入らない。
庭へ続く戸口まで到達した後、戸口の隙間から外の警備の様子を窺った。ちょうど、退路に使う予定の地点を通り過ぎるところか。
「巡回の切れ目で、一気に駆け抜けるぞ」
小さな声で紡ぐ百に、キューコンが力強く頷いた。建物内で起きた事など露知らず、警備は粛々と通り過ぎていく。
「――今だ」
タイミングを見計らい、彼らは神社から駆け出した。他の警備の視線が届く前に、隣接する森へと飛び込んで姿を隠す。
あとは六甲山の拠点まで真っ直ぐ行けば、ヒルコの確保は完了するだろう。
「もちろん、まだ油断はできないけどな……拠点に到着して安全を確保できるまで、周辺の警戒は怠らずにいこう」
百の言葉に、キューコンは同意するように赤い瞳を瞬かせた。
こうして彼らは慎重に森の中を進み、無事に六甲山の拠点へと辿り着いたのであった。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【現の夢】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
玖珂・藤丸
ヒルコの確保ありがとうございます!
あとは西宮神社に残る天魔武者たちをぶちのめすだけですね。
「今こそ武者狩りの時です、玖珂・藤丸出撃します!」
主目的が完了したので、あとは思い切り暴れてやりましょう。
我が相棒『杭喰具』を構えてから、より敵が集まっている箇所を狙って《投擲》。
【玖珂式銛術"情熱炸裂発破銛打ち"】を使用します!
銛の着弾点に大爆発を起こす発破漁です。
私の攻撃で敵の陣形が崩れれば襲ってくるかもしれませんが、こちらに向かってくるなら好都合ですね。
『振掬』を持って啖呵を切りましょう。
「武者のくせに集団で襲ってくるとは武士道がなっていませんね。 1人残らず根性叩き直してあげますよ!!」
反撃に対しては『振掬』の殴打で対処します。
天魔武者とはあまり戦ったことは無かったですが、なかなか楽しめますね!
●武者に発破
ヒルコの確保は完了した。あとは神社周辺を警備している天魔武者の軍勢を掃討するのみだ。
目標の敵はすぐに見つかった。視線の先には、アヴァタール級『神西元通』と、その護衛であるトループス級『腰元天魔武者』。
玖珂・藤丸(海の漢・g09877)は相棒の『杭喰具』を担ぎ、彼らをしかと睨み据えた。
「今こそ武者狩りの時です、玖珂・藤丸出撃します!」
思い切り暴れてやりましょうと、藤丸は彼らへと仕掛ける。初手の狙いは腰元天魔武者――まずは取り巻きの護衛を崩す。
杭喰具へと溢れる情熱のエネルギーを注ぎ込む。その根源は『漁師としての情熱』――荒れ狂う海原と対峙し大物を求める、云わば大自然と戦う猛き意志。
「私の情熱は……爆発です! この情熱で、敵陣を打ち崩します!」
気合に満ちた言葉と同時、『玖珂式銛術"情熱炸裂発破銛打ち"』を発動する。
狙いは敵が密集する箇所だ。杭喰具を全力で投擲し、敵陣の中心に打ち込んだ。銛は敵を巻き込みながら大地を穿ち、着弾点で大爆発を起こした。
凄まじい衝撃波に、腰元天魔武者たちが吹き飛ばされる。
「敵襲ッ! 敵襲にございます! 元通様!」
爆風に翻弄されながらも、腰元天魔武者たちが態勢を整えようとする。元通は即座に状況を把握し、配下たちへと命令を下した。
「家康の勢力か? いや違うな、もしやディアボロスか! 皆の者、かかれ!」
『腰元防衛陣』を構える腰元天魔武者たち。
「我らの戦技、とくと見よ!」
反撃の構えを取り、藤丸へ攻撃を繰り出そうとする。
(「反撃の構えに出ましたか。ですが、こちらに向かってくるなら好都合!」)
藤丸は『振掬』を手に、迫る彼らへとどっしりと構えた。空気を震わせる程に鋭い声で、威勢よく言い放つ。
「武者のくせに集団で襲ってくるとは武士道がなっていませんね。1人残らず根性叩き直してあげますよ!!」
腰元天魔武者たちの薙刀を、その眼に捉えた。無数の斬撃に対し、振掬を振り回して殴打することで弾き返す。
金属がぶつかり合う激しい音が、戦場に響き渡った。
「くうっ、弾かれただと……!」
攻撃が届かず、腰元天魔武者たちが焦燥を抱く。
「真の武者が何たるか、知らぬ者たちに通せる刃などありませんよ!」
反撃を凌ぎ、藤丸は再び玖珂式銛術"情熱炸裂発破銛打ち"で敵を攻め立てた。
大量の魚を仕留めるが如く、さらなる爆発が腰元天魔武者たちを呑み込んでいく。
「何をぅっ……まだ、倒れませぬ!」
かろうじて持ち堪えた敵が立ち上がり、なおも向かってくる。
高火力の攻撃を受けながらも怯えを見せない彼らへと、藤丸は高らかに告げた。
「いいでしょう、掛かってきなさい! 何度でもぶちのめしてあげますとも!!」
敵とはいえ、気骨のある者は嫌いではない。
(「天魔武者とはあまり戦ったことは無かったですが、なかなか楽しめますね!」)
心が躍る感覚に笑みを浮かべつつ、藤丸は杭喰具を振るい続ける。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
一・百
さて…戻って周辺を彷徨いていた敵を片付けておこう…
戦闘に合流し、敵の意表を突くよう横合いから飛び出し斬りつけよう
敵の配置、状況を戦闘現場に近づきながら観察。
紅玉姫を抜き、耳飾りよりジンのキューコンを呼び出し纏い、九尾の毛皮を羽織ったような雪夜狐々の姿になる。
伸縮自在なジンの尾を鞭のようにしならせ複数の敵を薙ぎ払い
近づくものが入ればパラドクスを纏った刀で斬る
随分ゆっくりしていたんじゃないか?
お前たちの目論見は全て壊そう…
しかし、この敵は狐なのか?
こんな場所より秀吉の城内を守ってた方がお似合いだな
陣を作り集まるなら、そのタイミングでまとめて攻撃を叩き込む
●雪夜に沈む武者
(「さて……戻って周辺を彷徨いていた敵を片付けておこう……」)
ヒルコを六甲山の拠点へと隠し終えた一・百(気まぐれな狐・g04201)は、再び西宮神社周辺へと足を運ぶ。
拠点の安全確保のため、周辺を警備する敵をすべて排除せねばなるまい。
耳をぴんと立て、戦闘の音を探る。武器がぶつかり合う音、そして爆発音が、風に乗って流れてきた。
「……そっちか、行こう」
ぽつりと呟くように紡がれた言葉に、ジンのキューコンを宿した耳飾りが揺れる。
『紅玉姫』を即座に抜けるよう構えつつ、百は戦場へと駆け付けた。
(「見つけた……」)
紅玉姫を抜くと同時、耳飾りからキューコンを呼び出す。
キューコンはダイヤモンドダストのように煌めきながら、百の身と紅玉姫を取り巻いた。
細氷の輝きは白銀の毛皮となり、百の姿を雪のように覆う。『雪夜狐々』の装いを纏い、百は戦場へと飛び込んだ。
百の参戦に、腰元天魔武者たちの緊張がさらに高まった。
「新たな敵がッ……!」
「態勢を整えよっ!」
互いに守り合う鉄壁――『腰元防衛陣』を形成せんとする彼女らへと迫りながら、百は淡々と告げる。
「随分ゆっくりしていたんじゃないか? お前たちの目論見は全て壊そう……」
「壊せるとお思いか!」
守りの陣形を百は冷静に見据え、思考を巡らせた。
(「一見堅牢には見えるが、脆い部分は必ずある。防衛陣ごと薙ぎ払ってみせよう……」)
彼の意志は、その身と刀に纏わせたキューコンへと届く。
敵陣へと肉薄する直前、ジンの尾が急速に伸び、膨れ上がった。風を裂くような音と共に、凄まじい速度を以て尾を振り下ろす。
尾は鞭のように敵陣を打ち据え、激しい衝撃と共にその守りを破壊した。
「ぐあああっ……!」
「わ、我らの守りが打ち砕かれるとは……!」
尾に殴り飛ばされ、混乱に乱される彼女らを、百はじっと観察する。一つ、疑問に思っていることがあったのだ。
(「……しかし、この敵は狐なのか? キュー、どう思う?」)
何気なく、身に纏うキューコンに問うてみるが、キューコンは困ったように首を横に振った――ような気がした。
狐……なのだろうか。とりあえず、狐を象ったものであることには違いないだろう。本物の狐とは程遠いが。
考えた末、百は結論を出す。
「狐は狐でも、天魔武者の狐か……こんな場所より秀吉の城内を守ってた方がお似合いだな。もちろん、ここで倒れるのだから、城には戻れないが」
彼女らはこの場で死ぬべき運命にある。その運命からは逃れられないし、逃がすつもりもない。
仲間を殺され怒る腰元天魔武者が、薙刀で百を切り払おうと迫る。
近付く敵を視界の中心に捉え、百は再びキューコンと共に敵陣へと斬り込んだ。
薙刀の反撃を紅玉姫で受け流し、尾による度重なる攻撃で、敵陣を容赦なく崩してゆく。
苛烈な猛攻に、腰元天魔武者たちは次々と倒れ伏した。残すは神西元通のみ――。
元通は禍々しく燃える刀を抜き、敵意に満ちた眼差しをディアボロスたちへと向ける。
「おのれ、ディアボロス。……必ずや、この炎でその魂を喰らってみせよう」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【浮遊】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
九重・古安
ヒルコたちの避難は無事に完了したか。あとは周囲の敵を排除して一帯を制圧するだけ。
……なら多少派手に暴れても問題ないということだな。目撃者を全て始末すればそれもまた隠密、口封じのためにも確実に殲滅させてもらうとしよう。
増援を呼ばれたり情報が漏れるのを阻止するためにも【通信障害】を使っておく。情報遮断はスニーキングの基本、相手が精鋭ならなおさら混乱させておくに越したことはないだろう。
多少拙速でも、相手が状況を把握して立て直す前に一気に畳みかけたい。ここは速攻第一だ。
小細工の類は不得手だが対策が無いでもない。絡め手や呪いの類があるというのなら、最盛期の姿であれば一時的にであれど対抗できるはず。そのわずかな合間に、真正面から、全力を持って叩き潰す!
秀吉が何を企んで家康を警戒しているかは知らんが、今回の一件で敵同士が疑心暗鬼に陥ってくれれば後々で付け入る隙の一つもできるだろう。
派手に暴れておいてなんだが、戦闘が決着したら痕跡は念入りに片づけておくか。
●呪詛を断つ
神西元通が発する悍ましい呪詛の気配が、戦場全体に漂っていた。
穢れた空気を肌に感じつつも、九重・古安(巻き戻り路逸れる針・g02347)は悠然と立つ。
(「ヒルコたちの避難は無事に完了したか。あとは周囲の敵を排除して一帯を制圧するだけ。……なら多少派手に暴れても問題ないということだな」)
目撃者を全て始末すれば、それもまた隠密。こちら側の情報は決して敵方に渡さぬと、古安は通信障害を展開する。
情報の遮断を行うことで混乱を齎し、情報の漏洩や増援の危険性を阻止するためだ。
(「ここは速攻第一だ。多少拙速でも構わない……一気に、畳み掛ける!」)
事前の仕込みは早々に済ませ、古安は『フルスィンガー』を手に大地を蹴った。巨大な鉄鎚を手に、元通へと距離を詰めんと駆ける。
古安の接近に気付き、元通が『瘴気の黒穴』を展開した。
「病よ、魂を喰らえ!」
あらゆる病を招き入れる黒い穴。呪詛の力を古安へとぶつけ、彼の体を蝕もうとする。
(「腹部の違和感――これは呪いの類か。だが、最盛期の姿であれば一時的にであれど対抗できるはず」)
古安は精神を研ぎ澄まし、『時廻の断撃』を発動。生命力を全身の隅々まで巡らせることで、彼の肉体は変化する。
その姿は古安にとっての『最盛期の姿』だ。フルスィンガーの重量も、パラドクス発動前より軽く感じる。
「ほんの一時なのが残念だが……まぁいい、最盛期の再現と行こうか!」
増幅したパワーとスピードを以て、全力で元通へと迫る。呪詛の力を撥ね除け、彼は元通へと肉薄した。
元通は驚愕し、目を見開く。
「なぜ、動ける
……!?」
「もっとも生命力が高まるこの瞬間であれば、如何なる呪いも病も寄せ付けんということだ!」
フルスィンガーを堅く握り、エネルギーを注ぎ込んだ。視界の中心に元通の姿をしかと捉える。
最盛期の姿となれる時間は僅かだ。しかし、動揺する元通へと一撃を叩き込むには十分過ぎる時間であった。
「俺は小細工も搦め手も使わん。真正面から、叩き潰す!」
フルスィンガーが元通の腹部を激しく殴打する。元通は刀で防御するが、ダメージを緩和することはできない。
火花が弾け飛び、元通の体を容赦なく揺るがせた。その衝撃は、彼の肉と骨を断つ。
「ぐあっ……!」
吹き飛ばされ、木に背中を打ち付けながらも何とか立ち上がる彼へと、古安は己の武器を突き付けた。
「まだ終わらんぞ。その身が魂ごと砕けるまで、何度でもこの鉄鎚を下す」
完全にその命が絶えるまで、決して攻撃を止めはしない。
(「秀吉が何を企んで家康を警戒しているかは知らんが、今回の一件で敵同士が疑心暗鬼に陥ってくれれば後々で付け入る隙の一つもできるだろう」)
無論、この一件を最終的に秀吉がどう見るかは定かではない。
ディアボロスたちにとって、より有利な状況へと転がることを望みつつ、古安は眼前の戦いに挑む。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【エイティーン】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
飛鳥・遊里
動力甲冑を装着し、【スタンブレード】を構える
「あんたが大将か、こりゃ恨み骨髄って感じだな。ここまで完膚なきまでやられたらなあ?」
燃え盛る憎悪の炎を見て、挑発とも取れる言葉を投げかける。冷静さを欠いてくれればこっちとしてもやりやすいからな
さて、俺は、呪詛とか妖力だとかそういうものとは真逆の所にいる、科学の徒であるリサイクル屋の兄ちゃんなんだが
「要はあれだ、そういうものもまとめて斬ればいいわけだろ?」
スタンブレードにエネルギーの注入を開始する。プラズマの奔流が刀身を駆け巡る
動力甲冑のHUD(ヘッドアップディスプレイ)に映る情報から敵の行動予測を立てる。被弾したとしても被害を最小限に抑えられるように
「さて、実践証明といこうか。お前さんの怨念が、このプラズマの光に打ち勝つことが出来るか、だ」
プラズマエネルギーの充填が完了したら、剣を大上段に構え、一足で彼我の距離を詰める
こちらが攻撃を喰らっても、こっちが倒れる前に向こうを叩き切ればいい。実に単純明快な脳筋理論だ
「喰らえ、アスカ・ダイナミック!」
レナート・ヴィオレ
俺は支援としてきたが、大将倒すだけか。作戦期間が短いのにすごいな。
ここは頑張らなきゃな。弱兵なりの働きをしよう。
まあ、俺も軍人だし、軍の指揮官の参謀だったしな。そういう立場からも作戦台無しにされたら怒るのはしかたないかと。
でもな、お前、人質を救出されただけでも失態なのに、配下も全滅させられた挙句、今孤立状態だ。大将、お前が強いのはわかるんだが、護衛もフォロー役もいないんだぞ?八つ当たりで戦友が傷つくのは勘弁だ。
まあ、俺は身内に呪詛や妖力の専門家いるし、剣の達人もいるしな。流石に対処法はわかるぞ?調和の願い発動。強き意志を力強く歌うことでできるだけ闘志を削りながら、カスタム銃で牽制し、まさかの奇襲を【残像】と片手のナイフと【ガードアップ】と【グロリアス】で凌ぐ。【能力値アップ】も併用。
剣の腕と速度は速いな。シンプルに強い。単独なのが致命的だ。せめて援護があればな。最後への道をひらく!!【反撃アップ】で必殺の斬撃!!【ドレイン】も使って【リザレクション】【ラストリベンジ】で最後の手も残す。
●狐武者を一刀両断す
戦いはさらなる佳境へと入る。救援に駆け付けたレナート・ヴィオレ(地籟のシュヴァリエ・g11267)は『カスタム銃』を手に、神西元通と対峙した。
「あとは大将を倒すだけか。ここは頑張らなきゃな。弱兵なりの働きをしよう」
銃を構える先、元通が険しい表情を浮かべている。
レナートと時を同じくして、戦場へと突撃した飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)が、渋面の元通へと視線を向ける。
「あんたが大将か、こりゃ恨み骨髄って感じだな。ここまで完膚なきまでやられたらなあ?」
聞く者によっては挑発とも取れる言葉だ。戦において挑発とは、時に相手の冷静さを失わせ戦況を有利にする。
遊里の語りかけに、元通は暗い炎を燃え立たせた。
「……まだ、勝負は定まっておらぬ」
呪詛の熱に、空気がひり付く。熱さに動じることなく、遊里は元通の纏う炎を冷静に見つめた。
「呪詛の力というが、あそこまで燃え立っていると、まるで怒りのオーラだな」
その言葉に、レナートが同意するように頷く。
「まあ、作戦台無しにされたら怒るのはしかたないかと。俺も軍の指揮官の参謀だったから、よくわかる」
秀吉からの命令に従い、元通は粛々と任務をこなしていたことだろう。
現場指揮官である彼には考えるべきことが山ほどあったに違いない。兵の配備、動き――それを今、すべて崩されたのだ。
「誓いをここに。必ずや、我が一刀を敵の心臓へと届かせる!」
元通が刀へと誓いを立てると、携える刀がより激しい紫炎を纏った。レナートは先程の言葉の続きを、元通へと投げかける。
「でもな、お前、人質を救出されただけでも失態なのに、配下も全滅させられた挙句、今孤立状態だ。大将、お前が強いのはわかるんだが、護衛もフォロー役もいないんだぞ? その状態で、こちらを傷付けられると思ったら大間違いだ」
八つ当たりのような攻撃で、戦友が傷付くところは見たくない。絶対に傷つけさせはしないと、レナートは銃の照準を元通へと合わせる。
「大間違いか……果たしてどうか!」
紫炎と共に、元通が迫った。
(「誓いによる制約を力と成す、か。これも妖力絡みの技か?」)
迫り来る炎をしかと見据え、レナートは思考を巡らせる。瞬間的に頭を過ぎるのは、日頃から親密に接している仲間たちのことだ。
(「呪詛や妖力の専門家、剣の達人……身内に全部揃ってるんだ。彼らとの交流で得た知識を、今使うべきだな」)
肉体を堅固にし、来るであろうダメージに備える。元通は銃の牽制にも動じず、まっすぐに向かってくる。
「牽制をものともしないか。それに速いな。シンプルに強い。――だが、単独なのが致命的だ」
レナートは大きく息を吸い込んで、『調和の願い』を全力で解き放つ。
「希望ある未来のために、全力で歌おう! 最後への道をひらき、未来を必ずやこの手に掴む!」
体を楽器として壮大に奏でられる歌は、希望ある未来を願う歌。怨嗟に満ちた誓いなど、光り輝く未来の前では塵芥に過ぎない。
レナートのナイフは振るわれる一刀を弾き、その歌は元通の力を容赦なく削ぎ落してゆく。
「ぐうっ……誓いの一刀が、通らぬ……!」
削られていく体力に焦りを感じたのか、ギュッと唇を噛み締める元通。
冷静さを欠いたその姿へと、遊里は『スタンブレード』の暗色の刀身を差し向ける。
「呪詛だの誓いだの、言霊を操る術に長けているようだな。それなりに厄介だが……要はあれだ、そういうものもまとめて斬ればいいわけだろ?」
スタンブレードに自身のエネルギーを注ぎ込む。青白いプラズマの奔流が刀身を駆け巡り、空気を裂くかの如き音を響かせた。
「斬れるものなら斬ってみよ!」
遊里は襲い来る『瘴気の黒穴』を、その視界にしっかりと捉える。
「さて、実践証明といこうか。お前さんの怨念が、このプラズマの光に打ち勝つことが出来るか、だ」
『動力甲冑【火之迦具土】』のHUDにて呪詛の波動を読み取ると同時、エネルギーがスタンブレードを満たしてゆく感覚に意識を向けた。
予測どおり、元通の呪詛が遊里の体の一部に穴をあける。体に穴をあけられる感覚に、何とも表現し難い不快感を覚えた。
(「だが、攻撃を喰らうことは織り込み済みだ。戦闘プランは単純明快。こっちが倒れる前に、叩き切る!」)
遊里は、呪詛や妖力とは真逆のところにいる存在だ。だからこそ、己の得意分野で勝負する。
「プラズマエネルギー、充填完了! ここで決める!!」
科学の徒らしく、科学の力で敵を討ち倒すのだ。大上段へと剣を構え、風の如き速さで肉薄した。
「喰らえ、アスカ・ダイナミック!」
圧倒的な科学の力で呪いを打ち消す。プラズマ光子剣による一閃が、元通を真っ向から斬り伏せた。
プラズマエネルギーの衝撃と光輝が、元通と彼の呪詛を丸ごと包み込み、消し飛ばす。
「がァ、ッ……わが、力、が……ッ」
斬られた箇所から急速に燃え上がり、元通の体は瞬く間に灰燼と成り果てた。
敵が居なくなったことで穢れた呪詛の気配も消え、森に静けさが戻ってくる。
新宿島に帰還するまでが任務であると、遊里は念のため動力甲冑を外さぬまま、そっと息をついた。
「よし、討伐完了だな。お疲れさん」
「ああ、お疲れ様だ。他の所も、上手く行っているといいんだが」
遊里の言葉へとレナートは返しつつ、同じく西宮神社周辺に赴いているであろう仲間たちのことを想う。
攻略期限まであと数日。別の場所で展開している作戦が成功することを祈りつつ、二人は新宿島へと帰還するのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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