リプレイ

エスメラルダ・リベロ
【翠緑の師弟】
(常時軍人モード)
死を恐れねばディアボロスにだって勝てる? 下らん精神論だな。
それで勝てるなら、私はエルドラードで敗れて新宿島に流れ着いていない。
さらに言えば、奴等は死というものを軽々しく考えすぎだ。
エルドラードで死んでいった海賊仲間達の死に様を思えば、
死を恐れぬなどと軽々しく言えるものではないし、
奴等は死というものを見たことがないのかとさえ思ってしまうぞ。
そもそも、精神論だか玉砕だかは、指揮官が仕事を放棄しているとしか思えん。
まぁ、いい。奴等が玉砕したいなら、させてやるさ。
実際の潜入だが、清政殿の【水中適応】を借りて、【光学迷彩】で姿をくらまし、
出来る限り海底を進んでいくぞ。
奴等はソナーを持っていてもおかしくないから、
艤装や緑の大盾のようなガチャガチャ音を立てる武装は外した上で、
【忍び足】で極力音を立てることなく、進行だ。
装束は、海底近くでも発見されにくいような、濃い暗色の、例えば黒に近いような濃紺のウェットスーツを着込んでおく。
さて、これで無事に潜入出来るか。

旗楽・清政
【翠緑の師弟】
此度は師として、エスメラルダに手を貸すと致そう。
彼奴等の有様、それがしも思うところは無いではないし、
エスメラルダが内心で憤るのも理解出来るが故に。
そも、指揮官の務めは戦局を整え、多数を揃え、勝利を盤石にするもの。
それを為せなんだにせよ、玉砕覚悟の精神論のみで戦い抜こうなど笑止。
大体、死を恐れぬ兵は一騎当千と言えど、トループス級がジェネラル級に変わるわけでもあるまい。
それに、それがしは「玉砕」の後に勝った戦いを識らぬ。
ましてや、玉砕が高潔な冥界機魂など、下らぬ戯言でしかござらぬ。
もちろん、そうは言えども死兵と化した兵が油断出来ぬ事は知っておるし、そこは抜かりなく当たるでござるよ。
実際の潜入については、エスメラルダに倣うでござるよ。
それがしの【水中適応】とエスメラルダの【光学迷彩】を敷いた上で、
ガシャガシャ音を立てるであろう具足は外し、
海中でも発見されにくいよう濃い暗色、例えば濃紺のような
ウェットスーツを着込んだ上で、【忍び足】で出来るだけ
海底・海中を進んでいくと致す。
●潜入
パラドクストレインが海の上に停車し扉が開く。
「死を恐れねばディアボロスにだって勝てる? 下らん精神論だな。それで勝てるなら、私はエルドラードで敗れて新宿島に流れ着いていない」
そこに海中で目立たぬ濃紺のウェットスーツを着たエスメラルダ・リベロ(蒼海に輝く翠緑・g10981)が姿を見せ、冥界機の精神論を下らないと一刀両断にした。
「さらに言えば、奴等は死というものを軽々しく考えすぎだ。エルドラードで死んでいった海賊仲間達の死に様を思えば、死を恐れぬなどと軽々しく言えるものではないし、奴等は死というものを見たことがないのかとさえ思ってしまうぞ」
死を軽く見過ぎていると憤慨し、さらには呆れ果てる。
「そもそも、精神論だか玉砕だかは、指揮官が仕事を放棄しているとしか思えん。まぁ、いい。奴等が玉砕したいなら、させてやるさ」
【水中適応】を借りて列車から海に飛び込み、【光学迷彩】で姿をくらまして海底近くを進んでいく。
(「奴等はソナーを持っていてもおかしくないからな」)
通常装備である艤装や緑の大盾のようなガチャガチャ音を立てる武装は外していた。極力音を立てることなく島に向かう……。
「此度は師として、エスメラルダに手を貸すと致そう」
同じく音を立てぬよう具足は外し、地味な濃い暗色のウェットスーツを着込んだ旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)が、続いてパラドクストレインから顔を出す。
「彼奴等の有様、それがしも思うところは無いではないし、エスメラルダが内心で憤るのも理解出来るが故に」
そしてエスメラルダに続いて海に飛び込み、【水中適応】と【光学迷彩】を使い海中を深く潜って見つからないように動き出す。
(「そも、指揮官の務めは戦局を整え、多数を揃え、勝利を盤石にするもの。それを為せなんだにせよ、玉砕覚悟の精神論のみで戦い抜こうなど笑止」)
エスメラルダの後を追いながら、精神論頼りの敵の作戦を一笑する。
(「大体、死を恐れぬ兵は一騎当千と言えど、トループス級がジェネラル級に変わるわけでもあるまい」)
結局のところ等級が上がるわけでもなく、死を覚悟して己が全力を出すというだけの話だ。
(「それに、それがしは「玉砕」の後に勝った戦いを識らぬ。ましてや、玉砕が高潔な冥界機魂など、下らぬ戯言でしかござらぬ。もちろん、そうは言えども死兵と化した兵が油断出来ぬ事は知っておるし、そこは抜かりなく当たるでござるよ」)
清政は武士として死兵が窮鼠猫を噛むことを知っている。決して油断はしないと身軽に音を立てず、エスメラルダと一定の間隔を開け、死角をフォローして海底を進んでいく。
(「……海中には敵影は無しか」)
もう少しで上陸というところまで島に接近したエスメラルダが、注意して辺りを観察するが、敵が海の中で見張りをしているような様子はなかった。そして背後を振り返る。
(「こちらも問題はない」)
後方から警戒している清政も問題ないと頷く。
(「さて、これで無事に潜入出来るか」)
頷き返したエスメラルダが前を向き、ゆっくりと海面に上がって顔を出し小さな島の様子を窺う。すると人影はないが中央付近に木々に隠れるように平屋の建物があるのが見えた。
(「あれが基地か……建物の中に潜んでいるようだな」)
ディアボロスに見つからないように、建物の中に隠れて警戒しているようだった。
「奇襲するならば、もう少し基地に接近したいな」
「窓や出入り口が視界に入る場所は向こうからも見えている可能性がある。ならば見えない位置から忍び寄るのが良かろう」
どうするかと思案するエスメラルダに、近づいた清政がアドバイスする。
「回り込んで死角になる場所を調べてみよう」
エスメラルダは再び潜ると、位置を変えて島を観察していく……。
「ここからが良さそうだな」
エスメラルダが木々が密集している場所を見つけ、そこから近づけば発見されにくいだろうと考えた。
「うむ、此処ならば簡単には見つかるまい」
清政も確認して大丈夫だと太鼓判を押す。
「では上陸しよう……」
海岸に上陸し、エスメラルダは慎重に木々を利用して死角から基地に忍び寄る。
「敵の得意とする海戦を封じ、奇襲まで仕掛ければ死兵と云えども襲るるに足らず。精神論だけでは決して勝てぬ事を教えてやろうぞ」
清政は死守部隊に奇襲を仕掛けるべく、エスメラルダと共に建物の近くまで気付かれずに接近した……。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
●死守部隊の隙
「ディアボロスは発見できたか?」
「いいや、まだ通っていないようだ」
島の木々に隠れた、簡易なコンクリート製の建物の中からトループス級『竜堕児・フクリュウ』が海を観測し、ディアボロスが通過するのを待っていた。
「後ろから奇襲を仕掛けられたら驚くだろうな!」
「ああ、グアムへの攻撃の最中に不意打ちを受けるんだ。焦って一気に崩れるだろう」
グアム攻略に入ったディアボロスの後背を突く作戦に、フクリュウは意気込んでいた。
「死を恐れないオレらの突撃で暴れ回ってやるぜ!」
「来るならいつでも来い! 冥海機魂を見せてやる!!」
何も恐れるものなどないと、士気高揚した死守部隊はいつでも海に出れる準備をしていた。
身を隠す基地の傍に、ディアボロスが忍び寄っているとも知らず――。
旗楽・嘉内
【翠緑の弟子】
此処からは、御先祖の子孫のオレも参戦だ。
御先祖には休んでいてもらって、露払いはオレに任せてもらおう!
で、このトループス級、フクリュウってのか。
手に持ってる兵器からして、如何にもアレだよな。
太平洋戦争の、海底を歩いて上陸用艦艇に機雷を突き刺すって特攻兵器、伏龍。
そんなののクロノヴェーダまでいるのか。ろくなもんじゃねえ!
ともかくだ。玉砕とか随分と時代錯誤な話だ。
最終人類史は、令和の世の中だぜ?
ヤ・ウマトはそう言う時代がベースなんだろうけどよ。
玉砕を煽る指揮官もそうだが、死をも恐れぬとか冥界機魂とか、どんだけ生命が軽いんだよ…!
ああ、何だか見てたらムカッ腹立ってきたぜ。
今回はエスメラルダさんが動いた後に続いて、全力の緑翠蝗だ。
死の恐ろしさ、この緑翠蝗に喰われながらたっぷりと思い知れ!
これでこいつらを仕留めきるつもりだが、
仕留めきれなかったらさらにもう一撃くれてやる。
仕留めきれなかった場合の反撃に対しては
マジックシールドで怪音波を遮った上で、翠緑天鎧と
オレ自身の生命力で耐え抜くぜ。

エスメラルダ・リベロ
【翠緑の弟子】
今回は、清政殿は待機で嘉内が参戦だ。
それにしても、死を恐れない突撃だとか、
冥界機魂だとか、随分と大仰なことだ。
嘉内がやたら憤っているが、これは育った時代故か。
随分と甘い時代のようにも思えるが、
生命が軽々しいものでないと言う点は同感だ。
では、奇襲だ。まず私が仕掛けて、嘉内に続かせる。
私は今回、ハイメガ・デリシャス・キャノンを使うぞ。
死を恐れぬと言うのならば、食べる感動、生きる悦びをエネルギーとする
このパラドクスで攻撃してやる。
食べる、そして生きる悦びと言うのは、こんなに素晴らしいものだ!
死んでしまっては、この悦びを味わえなくなるのだぞ?
それでも、死がどんなものか知った上で、本当に死を恐れぬと言えるのか!
まぁ、奴等の返事が如何であれ、クロノヴェーダである以上は
玉砕させるまでだがな。
最期の瞬間だけでも、死の恐ろしさを思い知れ!
反撃の暴れ海馬に対しては、突進攻撃が来るのは確かだから、
正面は緑の大盾、側面は肥後の艤装で防ぎ止めるぞ。
後背に来たら、オーラフィールドだけで防ぐしかないな。
●施設強襲
「此処からは、御先祖の子孫のオレも参戦だ」
旗楽・嘉内(フルアーマーウィザード・g11216)が清政に代わって島に乗り込んでいた。
「御先祖には休んでいてもらって、露払いはオレに任せてもらおう!」
まずは邪魔な死守部隊のトループス級を倒そうと小さな声で意気込む。
「で、このトループス級、フクリュウってのか。手に持ってる兵器からして、如何にもアレだよな」
木々に身を隠してちらりと敵を確認し、その姿から何が元になっているのかを推測した。
「太平洋戦争の、海底を歩いて上陸用艦艇に機雷を突き刺すって特攻兵器、伏龍。そんなののクロノヴェーダまでいるのか。ろくなもんじゃねえ!」
そして非人道的な特攻兵器だと気付き悪態を吐く。
「ともかくだ。玉砕とか随分と時代錯誤な話だ。最終人類史は、令和の世の中だぜ?」
嘉内はこの時代に玉砕など流行らない骨董品レベルだと吐き捨てる。
「ヤ・ウマトはそう言う時代がベースなんだろうけどよ。玉砕を煽る指揮官もそうだが、死をも恐れぬとか冥界機魂とか、どんだけ生命が軽いんだよ……! ああ、何だか見てたらムカッ腹立ってきたぜ」
見ているだけでどんどんイライラが渦巻いて、今にも飛び出しそうなほど怒りに燃えていた。
「それにしても、死を恐れない突撃だとか、冥界機魂だとか、随分と大仰なことだ」
エスメラルダ・リベロ(蒼海に輝く翠緑・g10981)も建物内の敵を観察し、仕掛けるタイミングを計りながら嘉内を視界に入れる。
「嘉内がやたら憤っているが、これは育った時代故か。随分と甘い時代のようにも思えるが、生命が軽々しいものでないと言う点は同感だ」
玉砕で散るなどと簡単に口にするものではないと同意した。そうしていると、窓から海を観測していたフクリュウが顔を引っ込める。
「おい、そろそろ交代の時間だぞ」
「わかったー!」
そんな会話が建物内で交わされ、見張りを交代しようとしていた――。
「では、奇襲だ。まず私が仕掛けて、嘉内が後に続け。私は今回、ハイメガ・デリシャス・キャノンを使うぞ」
嘉内に作戦を説明し、エスメラルダはパラドクス『ハイメガ・デリシャス・キャノン』を発動するべく食事を取り出した。
「死を恐れぬと言うのならば、食べる感動、生きる悦びをエネルギーとするこのパラドクスで攻撃してやる」
新宿より持ち込んだ食事を口にし、美味いと感動する活力と気力がエネルギーへと変換され、口からビーム状の光条となって放たれる!
「異常なし――」
ビームが建物を粉砕し、見張りに立ったばかりのフクリュウを吹っ飛ばした。
「なんだぁ!?」
「何が起きてるっ!!」
混乱するフクリュウが慌てて外に飛び出す。だがそこにもビームが飛来して薙ぎ倒された。
「食べる、そして生きる悦びと言うのは、こんなに素晴らしいものだ! 死んでしまっては、この悦びを味わえなくなるのだぞ? それでも、死がどんなものか知った上で、本当に死を恐れぬと言えるのか!」
エスメラルダが美味しい料理を食べ、その感動をビームにして伝える。食べるということは生きるということ。生命力に溢れる力は生きる喜びを表していた。
「何を言ってやがるんだ???」
「意味が分からんがディアボロスの敵襲だ!!」
「隠れていたのがバレた!!! 反撃だ!!」
混乱しながらもフクリュウが叫び、反撃に出ようとタツノオトシゴ型兵器に跨る。
「まぁ、奴等の返事が如何であれ、クロノヴェーダである以上は玉砕させるまでだがな」
元より返事は期待していないと、エスメラルダは迫る敵を前にしても舌鼓を打った。
「死の恐ろしさ、この緑翠蝗に喰われながらたっぷりと思い知れ!」
続いて嘉内がパラドクス『緑翠蝗(エメラルド・グラスホッパー)』を発動し、魔法によって無数のエメラルド色に輝くイナゴの群れを顕現させた。
「なんだこれ!?」
「イナゴ? 群れが迫ってくるぞ!!」
エメラルド色のイナゴが一斉に飛び上がり、空を覆うように襲い掛かる!
「ぐぁっ!! 身体が喰われる!!」
「ギャアア! いやだ、喰われて死ぬなんて!!!」
イナゴの群れがフクリュウ達を覆い尽くし、全身を喰らっていく。悲鳴を上げて暴れるが、少しくらい潰したところで圧倒的な数の前には無力だった。
「突撃!! 突撃しろぉおお!!」
「こうなれば死なば諸共だ!! 冥海機魂を見せてやるんだ!!!」
喰われながらもまだ動けるフクリュウ達が特攻を開始する。
「最期の瞬間だけでも、死の恐ろしさを思い知れ!」
そこへエスメラルダが口から生命力溢れるビームを撃ち込み、吹き飛ばして突進を止めた。
「げぇあっ!!!」
「これで仕留めてやる! 本当の死ってものをその身で理解しろ!!」
倒れ込んだフクリュウ達に向けて嘉内がイナゴを飛び掛からせた。
「ひぃっ! イナゴが!!」
「あぎぃあやあああ!!! やめろぉおおお!! やめてくれええええ!!!」
「死にたくない!! 死にたくないーーー!!」
一方的に蹂躙され、死を間近にして情けない声を発したフクリュウが恐怖してもがくが、死の象徴と化したイナゴの群れから逃げられず。やがて動かなくなると一片も残さずに喰い尽くされた……。
「よし、これで露払いは完了だ!」
「残るは指揮官のみ。この島を完全に制圧し、後背を狙われないように確保しようぞ」
嘉内とエスメラルダは攻撃の余波でボロボロになった建物から出てくる敵に視線を向けた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
●冥海機魂
「まさかディアボロスにこの基地が見つかるとは……」
崩れていく建物から姿を見せた『改装特務式『畝傍』』がディアボロスを見て歯噛みする。
「特攻を仕掛ける前に敗れましたか。海で奇襲をするつもりが陸地で奇襲を受けては脆く崩れ去るのも仕方ありません」
畝傍は倒れた同胞を見て残念そうに首を横に振った。
「ならば皆の想いを私が背負いましょう。必ずやディアボロスに一矢報い、高潔な冥海機魂を知らしめん!!」
ここで死ぬ覚悟を決め、一人でもディアボロスを道連れにせんと戦闘に入る――。
旗楽・清政
【翠緑の師弟】
皆の思いを背負う? 高潔な冥界機魂?
はて、嘉内の緑翠蝗に食われし者共の断末魔は、随分と情けなきものであったようであるが。
貴様の敗因は、陸地で奇襲を受けたことに非ず。初手より勝利を放棄しておる玉砕などを唱えた事よ。
そして、貴様が此処で死ぬは勝手なれど、その道連れなどにされるつもりは毛頭なし!
【先行率アップ】で先手を取り、嘉内とタイミングを合わせてパラドクスを同時発動でござる。
まぁ、同時にはならず発動が前後するやも知れぬが、そこは気分でござるよ。
「合わせよ、嘉内! ダブル・エメラルド・ストーム!」
それがしのエメラルド・ストーム・シージと、嘉内のエメラルドの翼の合わせ技を狙うでござるよ。
無数のビームガトリングとビームカノン、そして舞い散る翼からのビーム砲撃で集中砲火を浴びせてくれる。
反撃に対しては、タイミングは不明なれども確実に来ることが分かっておるならば、
ビームシールドを構えて闘気を漲らせ、具足の守りも頼みに、防御を固めて待つまでよ。
止めは任せたでござるぞ、エスメラルダ。
旗楽・嘉内
【翠緑の師弟】
はぁ……皆の想いを背負うとか、どんだけ自己陶酔が過ぎるんだよ。
オレの緑翠蝗で、フクリュウ達は何と言って死んでいったよ?
やめてくれ、死にたくないと言ってたのは、全くの無視か?
生命を投げ捨てるのは勝手にしろと思うがな、
それなら玉砕なんか命じないでテメェだけで死んでりゃ良かったろ?
ともかく、だ。オレも【先行率アップ】で御先祖に合わせて先手を取って仕掛けるぜ。
「了解だ、御先祖様! ダブル・エメラルド・ストーム!」
パラドクスの同時発動なんて出来るのかは知らないが、まぁ、仮に出来なかったとしても、こう言うのは気分で良いんだよ気分で。
御先祖のエメラルド・ストーム・シージとオレのエメラルドの翼で、可能ならば同時攻撃だ。
エメラルドの翼で舞い散る羽根は、今回は全部ビーム砲として運用するぜ。
反撃に対しては、タイミングは不明だけど攻撃が来ることはわかっているわけだからな。
マジックシールドで守りを固め、【ガードアップ】と翠緑天鎧でダメージを軽減するぞ。
最後の締めは任せたぜ。エスメラルダさん!

エスメラルダ・リベロ
【翠緑の師弟】
(常時軍人モード)
奴に言うべきことは、清政殿と嘉内がほぼ代弁しているから、
最早私から語ることはないな。
ところで、「畝傍」とは聞かぬ名だと思っていたら、
最初の日本海軍軍艦で、防護巡洋艦なのだな。
ならば、戦艦級の海戦装を纏う私としては負けられん。
キッチリ、仕留めてやるとしよう。
そして、清政殿と嘉内が何だか妙なことを始めたが、ひとまずそれはさておき。
私は、清政殿と嘉内が仕掛けた後に締めくくりとして攻撃するぞ。
本来なら砲撃戦を仕掛けるところだが、万一仕留め損ねた際に嵐を呼ばれるのは面倒なのでな。
エメラルド・フィンガーで奴の頭を握り潰そう。
さて、フクリュウ達は死の瞬間、死に恐怖して逝った。
貴様は死の瞬間、何を思うのだろうな? 高潔な冥界機魂とやらに相応しいものであれば良いがな。
――もっとも、このパラドクスの場合、死を認識する間もなく逝く可能性もあるな。
万一仕留め損ねて反撃が来るならば、緑の大盾を真正面に構え、側方は肥後の艤装の装甲に頼り、
【ガードアップ】も駆使して防御し、耐え抜くぞ。
●恐怖に歪む
「はぁ……皆の想いを背負うとか、どんだけ自己陶酔が過ぎるんだよ」
呆れた旗楽・嘉内(フルアーマーウィザード・g11216)が深々と溜息を吐いた。
「オレの緑翠蝗で、フクリュウ達は何と言って死んでいったよ? やめてくれ、死にたくないと言ってたのは、全くの無視か?」
死を恐怖して死んでいったのだと事実を突きつける。
「生命を投げ捨てるのは勝手にしろと思うがな、それなら玉砕なんか命じないでテメェだけで死んでりゃ良かったろ?」
死ぬなら扇動せずに自分だけ死ねと罵る。
「何を言うか! 命を惜しむは弱兵なり! 玉砕の精神こそ強兵を生み出すのだ!! 配下の中には覚悟が出来ていなかった者もいたというだけのこと! だが多くの者が覚悟をしていただろう!」
『改装特務式『畝傍』』が毅然と言い返し、自身の意志を正当化する。
「皆の思いを背負う? 高潔な冥界機魂? はて、嘉内の緑翠蝗に食われし者共の断末魔は、随分と情けなきものであったようであるが」
旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)も相手の格好をつけた物言いに首を傾げる。
「貴様の敗因は、陸地で奇襲を受けたことに非ず。初手より勝利を放棄しておる玉砕などを唱えた事よ。そして、貴様が此処で死ぬは勝手なれど、その道連れなどにされるつもりは毛頭なし!」
相手が動く前に清政は先手を取り、嘉内とタイミングを合わせてパラドクス『エメラルド・ストーム・シージ』を発動する。
「合わせよ、嘉内! ダブル・エメラルド・ストーム!」
「了解だ、御先祖様! ダブル・エメラルド・ストーム!」
清政が無数のエメラルド・ビーム・ガトリングとエメラルド・ビーム・カノンを展開し、同時に嘉内もパラドクス『エメラルドの翼』を発動してエメラルド色に輝く翼を顕現させた。
「無数のビームガトリングとビームカノン、そして舞い散る翼からのビーム砲撃で集中砲火を浴びせてくれる」
「御先祖のエメラルド・ストーム・シージとオレのエメラルドの翼で同時攻撃だ!」
清政と嘉内が息を合わせて一斉射撃を開始する。ビームガトリングとビームカノンからビームを連射し、エメラルドの翼から舞い散る羽根をビームとして放つ!
「なんという数! 逃げ場がない!!」
畝傍は海戦装を盾にして受け止める。だが防ぎきれずに全身に被弾して穴を穿たれ、吹き飛んで地面を転がる。
「がはっ!! ……やるようね。だけど冥海機魂はこの程度では砕けないわ!!」
ふらふらと立ち上がりながら畝傍が黒煙を撒き散らし、その姿を覆い隠した。さらに黒煙が広がって清政と嘉内をも巻き込む。
「姿が見えなくなった!」
「慌てずとも向こうから来てくれよう」
嘉内がきょろきょろと周囲を見渡すが黒い煙によって視界が塞がれる。正反対に清政は落ち着き払ってどっしりとビームシールドを構えていた。
「それもそうだな」
清政を見習い、嘉内もまたマジックシールドで守りを固めて待ち構える。
「喰らえ! これが冥海機魂なり!!!」
煙の中から声がするが、それとは違う方向から鞭がしなって襲い掛かる!
「声は陽動でござるか」
冷静に清政が迫る鞭をビームシールドで受け止め、衝撃に後退しながらも踏み留まる。鞭は止まらずにすぐに煙に消えると、次は嘉内へと叩きつけられる。
「落ち着けばこの程度どうってことないぜ!」
嘉内もまたマジックシールドで受け止め、しなる鞭の先端が身体に届くと纏う翠緑天鎧で弾いた。だが衝撃に身体がよろめいて倒れそうになるのを咄嗟に堪える。
「っと! 油断は大敵だな」
鞭の変幻自在の軌道に何とか対処し、危なかったと嘉内を気を引き締める。
「然り、戦場で油断した者は容易く命を落とす。一番の敵は慢心でござるよ」
一切の油断なく、清政はそれからも続く飛び出す鞭の不意打ちを防ぎ切った。
「流石は御先祖様だぜ、オレも余裕をもって盾で防げるようにならないとな!」
その守りの固さを手本とし、嘉内もしっかり腰を落として踏ん張り鞭の攻撃を盾で受け止めた。
「奴に言うべきことは、清政殿と嘉内がほぼ代弁しているから、最早私から語ることはないな」
仲間から離れた少し後方からエスメラルダ・リベロ(蒼海に輝く翠緑・g10981)が煙に覆われた戦いを見つめる。
「ところで、「畝傍」とは聞かぬ名だと思っていたら、最初の日本海軍軍艦で、防護巡洋艦なのだな」
畝傍の名を調べ、元となった艦の情報を得ていた。
「ならば、戦艦級の海戦装を纏う私としては負けられん。キッチリ、仕留めてやるとしよう」
攻撃準備を終えて敵の攻撃が途絶えて隙を晒す機を窺う――。
「私の見えない攻撃に耐えたか! だがすぐに次の攻撃で仕留めてみせるわ!!!」
黒煙が薄くなると血塗れの畝傍が姿を現す。そして次なる攻撃に移ろうと鞭を構えた。
「止めは任せたでござるぞ、エスメラルダ」
「最後の締めは任せたぜ。エスメラルダさん!」
好機と対峙する清政と嘉内が呼びかける。
「仕上げは任せてもらおう」
その声に応じ、エスメラルダが駆け出す。
「本来なら砲撃戦を仕掛けるところだが、万一仕留め損ねた際に嵐を呼ばれるのは面倒なのでな」
遠距離戦ではなく、近距離戦で仕留めようとパラドクス『エメラルド・フィンガー』を発動し、手にオーラを集めエメラルド色に輝かせると一気に間合いを詰める!
「そこは私の間合いよ!!!」
畝傍が鞭を振るおうとするが、勢いに勝るエスメラルダが飛び込む方が速かった――その手が畝傍の頭を掴む。
「なっ!?」
「さて、フクリュウ達は死の瞬間、死に恐怖して逝った。貴様は死の瞬間、何を思うのだろうな? 高潔な冥界機魂とやらに相応しいものであれば良いがな」
エスメラルダの手がエメラルド色の光を眩く放つ。
「――もっとも、このパラドクスの場合、死を認識する間もなく逝く可能性もあるな」
「やめっ――」
畝傍が目を見開き手から逃れようとするが、エスメラルダの手はぐちゃりと恐怖に歪む畝傍の頭部を粉砕し、高エネルギーが跡形も無く首から上を消滅させた。
「見事でござる!」
清政が止めを刺したエスメラルダの一撃に、よくやったと褒める。
「清政殿に褒めていただけたか。私も戦いの中で経験を積み成長できているようだな」
エスメラルダは締めの一撃は上手くいったと、一撃必殺の手応えを感じて笑みを浮かべた。
「オレもエスメラルダさんに負けないくらい強くならないとな!」
まだ戦いの興奮冷めやらぬ嘉内は、まだまだ二人には敵わないと思いながらも、追い付きたいと気合を入れた。
「嘉内も実戦を重ねれば何れは立派な武士となろう。精進するでござるよ」
「いや、現代で武士ってのは流石に……」
清政の言葉に嘉内が今どき武士はないと否定しようするが、清政はすっかり武士に育てるつもりで鍛え方を考えていた。
「嘉内を武士として鍛えるなら私も手伝おう」
「ちょっとエスメラルダさん! 止めてくださいよ!」
その様子を見たエスメラルダは笑って呼び掛け、島の基地を制圧した三人は和やかに帰還した……。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV2が発生!
【現の夢】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【先行率アップ】がLV2になった!