リプレイ
シル・ウィンディア
……。
え?閉所?そして、砲撃とか使いにくいって?
わたしの得意戦法全部封じられているんですが……。
機動戦もやりにくそうだし、どーしよ…。
でも、弱音ばかり吐いていられないよね。
やるだけなりますかっ!
わたしが魔砲だけじゃないことを教えてやるーーっ!!
遠距離攻撃がダメならこの方法ならどうだっ!
左手に創世の光剣をもって接近戦っ!
ナイフの間合いに入れないように、剣で斬りつけると見せかけてのフェイントを行いつつ高速詠唱を開始。
ナイフを剣で叩き落したり、つばぜり合いをしたりして詠唱を完成させるよ。
…魔法使いだからって、近接ができないわけじゃないのを教えてあげるよっ!
手に持った剣を落としてから、六芒星精霊収束斬で光の剣を生み出すよっ!
そして、狭いなら、光の剣で突きを行うよっ!
閉所なら、斬撃より刺突の方がいいからね。
敵を貫いてから、そのまま光の剣で横なぎにして切り払います。
まだ立っているなら、このまま光の剣で攻撃を行って倒すよ。
久しぶりに使うけど、たまにはいいものだね近接戦闘も。
しかし疲れたぁ~
――インド方面に向かう『ミウ・ウル』の行く手を阻むべく、進路上につくられたいくつもの蛸壺壕。
ひとつの蛸壺壕につき、一体の敵が潜んでいるのだという。
今回は閉所での一対一の戦い、しかも近接戦という話に、シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)はパラドクストレインの中で頭を悩ませていた。
シルが得意とするパラドクスは、いわゆる魔法的なもの。特に膨大な魔力を一点に集中させて一気に解き放つ魔力砲撃(魔砲)によって消し炭になったクロノヴェーダは数知れずだ。
しかしながら今回においては、そんなシルの得意な戦法がすべて封じられていると言っても過言ではなく――。
「機動戦もやりにくそうだし、どーしよ……」
思わず遠い目になってしまったシルは、けれどすぐに首を横に振った。
「でも、弱音ばかり吐いていられないよね。やるだけやりますかっ!」
左手に創世の光剣を持ち、シルは勢いよく蛸壺壕のひとつへ飛び込んでいく。
「わたしが魔砲だけじゃないことを教えてやるーーっ!!」
「うわーっ!? ディアボロスーーーっ!!」
潜んでいたテウメッサの斥候兵は、『ミウ・ウル』ではなくディアボロスが直接乗り込んできたことに驚きつつも、すぐさまナイフを構えて襲いかかってきた。
「んあ! よく見たらお前、オンナじゃないか!!」
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ……」
テウメッサの斥候兵が何か言い始めたがシルは全く聞く耳を持たず、ナイフを剣で叩き落とそうとしたり鍔迫り合いを仕掛けながら、素早くパラドクスの詠唱を紡ぎ上げる。
「六芒星に集いて、全てを切り裂きし光の刃となれ!」
それはシルが得意とする精霊魔法――六属性のエネルギーを一点に収束させて、魔力砲撃として撃ち出すのではなく、青白い光の剣を創り出すパラドクスだ。
「……魔法使いだからって、近接ができないわけじゃないのを教えてあげるよっ!」
六芒星精霊収束斬(ヘキサドライブ・エレメンタル・スラッシュ)。
シルは創造した光の剣で一気にテウメッサの斥候兵を貫き、そのまま横薙ぎに一閃させる。
「ぎゃーーーっ!!」
シルの圧倒的な力の前に、テウメッサの斥候兵は成す術もなく崩れ落ちた。
「……久しぶりに使ったけど、近接戦闘もたまにはいいものだね。しかし疲れたぁ~」
蛸壺壕から脱出し、ぐーっと大きく伸びをして。
「さて、折角だから他の穴も潰していきましょうかっ!」
一息つくや否や、シルはすぐに次の蛸壺壕へと駆けていく。
『ミウ・ウル』を守り、新たな世界『蛇亀宇宙リグ・ヴェーダ』と至るために。
戦いは、まだ始まったばかりだ。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
一蝶・信志
アルタン・ウルクに対抗する方法を模索するためにも、
東への道は素早く切り拓く必要があるわ
皆で力を合わせて頑張りましょう!
先回りしてモグラ叩きすればいいのね
オッケー了解っ✨
…って、ヤダ! 狭いわね(※身長190+ヒール)
あら!
カワイイもふもふちゃん💛
短刀の攻撃を「肢に絡む」で受け流して防衛よ
狭い空間ですもの、最小限の動きを心がけましょう
2体1組の連携攻撃もこの蛸壺壕の中では無意味なのじゃないかしら
だけど油断は禁物ね
暗器をたくさん持っていそうだけれど、
相手の得物は可能な限り叩き落して攻撃の手段を奪いたいわ
そのついでに手首を締めあげて抱きしめちゃいましょ
…ほら。近づいたら薔薇の香りがするでしょう?
あ~ん💕
このもふもふの触り心地、最ッ高…
大きくて肉厚なお耳も本当にステキね
おねえさんと遊びましょ?
よしよし、いい子💚
犬のように可愛がりながら熱愛の契約を使うわ
ワタシの言うこと、聞けるわよね?
さあ、残ったナイフで何をしたらいいのかしら
※
魔法少女シンディの装い
言動は完全に女性的
戦闘スタイルはやや倒錯的
ディアボロスにとって驚異的な存在である、アルタン・ウルク。
彼らに対抗する方法を模索するためにも、東へと続く道は素早く切り拓く必要があるだろう。
巨大砂上船『ミル・ウル』に乗って、一路、東へ。
だが、行く先にはジェネラル級蟲将『法正』の手による罠が仕掛けられているのだという。
――先回りしてモグラ叩きすればいいのね。オッケー了解っ✨
笑顔でそう告げ、バチン!とウインクを残してパラドクストレインに乗り込んだ一蝶・信志(シンディ・g04443)であったが――。
「……って、ヤダ! 狭いわね」
早速乗り込んだ蛸壺壕で、思わずそう零すこととなった。
今の信志は魔法少女シンディ。フリルがたっぷりの可愛らしい装いなのだが――身長190cmという大柄な体躯にハイヒールを履いているため、人ひとりが入れるくらいの大きさの蛸壺壕は、狭いどころの話ではなかったかもしれない。
そして、それは勿論信志にとってだけではなく――。
「お、おま……お前……」
トループス級亜人――テウメッサの斥候兵は、信志の姿にとても驚いていた。
広大な大地に点在する蛸壺壕。これに潜む亜人たちが受けた命令は、あくまでもインドを目指す巨大砂上船『ミル・ウル』への攻撃だ。
よもや、『ミル・ウル』ではなくディアボロスが直接乗り込んでくるなどとは、微塵も考えてもいなかったことだろう。
「あら! カワイイもふもふちゃん💛」
きらきらと目を輝かせる信志に、テウメッサの斥候兵は狭い蛸壺壕内で必死に距離を取ろうとしながら叫ぶ。
「お前、オンナじゃないな!?」
「ふふ、そういうのは気にするだけ損よ?」
狭い空間、ゆえに動きは最小限を心がけて。
繰り出されたナイフを辰砂のストーンナイフで受け流し、信志はにっこりと紅を引いた唇を笑みの形に変える。
仲間たちと連携しての戦いを得意とするテウメッサの斥候兵だ。一対一の戦いを余儀なくされた時点で既に彼の命運は尽きていたと言っても過言ではないかもしれないが、だからと言って油断をするつもりは信志にはなかった。
「このっ、くそっ!」
彼らの本能を揺さぶる女性ではないと認識していながらも、信志の放つ色香に抗うことが出来ないのか――テウメッサの斥候兵の動きは鈍い。
次々に投げつけられるナイフを叩き落とし、そのついでに手首を締め上げて、信志はテウメッサの斥候兵を強く抱き締めた。
「……ほら。近づいたら薔薇の香りがするでしょう?」
「くそっ、は、離せ!」
「あ~ん💕 このもふもふの触り心地、最ッ高……大きくて肉厚なお耳も本当にステキね」
犬を可愛がるようにわしゃわしゃと、テウメッサの斥候兵を可愛がりながら。
「おねえさんと遊びましょ? よしよし、いい子💚」
信志がそう、弾む声で告げた時にはもう、“契約”は形をなしていた。
「な……、」
テウメッサの斥候兵が目を見開く。
信志のパラドクスが場を満たしたことに気づいた時には、テウメッサの斥候兵は既に魂ごと囚われていた。
「ワタシの言うこと、聞けるわよね?」
甘く優しい声で、信志は囁く。
「――さあ、残ったナイフで……何をしたらいいのかしら」
テウメッサの斥候兵は、ただ一振り残ったナイフを震える手で強く握り締め、そして、自らの首に刃を押し当てた。
「嫌だ……どうしてこんな
……!!」
自らの首を、何の躊躇いもなく斬り裂いて。
崩れ落ちるテウメッサの斥候兵に、信志は柔らかく目を細めるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【傀儡】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
東方の境界へ近づのは、行軍が国を貫いたということ……
イスカンダルの大詰めが見えるようだ
早々に裏切った法正も野放しにはできない
エジプトから遥々東征のミウ・ウルを守らないとな
『蛸壺壕』を強襲
【完全視界】し、敵の動きをよく観察し続け
癖や弱点、隙を早期に看破
手脚や刃物の挙動に応じて反応速度を上げる
狐さんもナイフ使いか。振舞いが凶悪そうだな
こちらも両手の指の間や袖に仕込んだナイフで応戦しPD攻撃
一撃目は蛸壺に飛び込みながら上から首の裏や肩口を狙い奇襲、二撃目は左右ほぼ同時に交互に斬りかかる
間髪容れず、踊るように連撃
手数を活かし、小さな傷口から毒を回して動きを鈍らせ
時間経過とともに有利を取り、首や心臓の急所を貫き仕留めよう
狭い場所では、動けない方が詰むだろう
仕込みから勝負は始まっている
敵の攻撃には、Segenの籠手を翳し、魔法の盾を形成してナイフの軌道を防ぎ、防刃コートで身を護る
どこから飛んできても弾く構えで、深手を避けて反撃へ
攻撃直後や次の動きへ移る隙も逃さず、踏み込んで刺し貫こう
――目と鼻の先まで近づいた、東方の境界。
それは言うなればディアボロスの行軍が国を貫いたということでもあり、イスカンダルの終焉が見えるようでもあった。
無論、早々にイスカンダルを裏切りリグ・ヴェーダへと寝返ったジェネラル級蟲将『法正』も、野放しには出来ない。
インドへの到着が遅れれば、その分法正とリグ・ヴェーダの関係は強固なものになり、攻略が困難になってしまうだろう。
ゆえに、エジプトから遥々東征してきた巨大砂上船『ミウ・ウル』を守りながら目の前の脅威を迅速に排除し、一刻も早くリグ・ヴェーダへと至らなければならない。
一つ一つの状況を見据えながら、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は敵が今か今かと『ミウ・ウル』を待ち受ける塹壕のひとつへ歩み寄る。
「そういうわけだ。早々にお引き取り願おう」
「……なっ!?」
完全視界の残留効果を巡らせながら、エトヴァは蛸壺壕へ強襲をかける。
薄暗く狭い空間で暇を持て余していたテウメッサの斥候兵は驚きながらも素早くナイフを抜いたが、エトヴァは瞬時にその動きを観察眼を高めた瞳で看破し、両手の指の間や袖に仕込んだナイフで肩口を突いた。
「ぐあっ!」
ナイフに塗り込められた麻痺毒が、テウメッサの斥候兵の動きを鈍らせる。
「そちらもナイフ使いか。振舞いは凶悪そうだが……」
言いながら、エトヴァは間髪を容れず踊るように左右から交互に斬り掛かっていく。
「くっ、何だこれは……!」
テウメッサの斥候兵もナイフを投擲し反撃に転じてくるが、いくつもの小さな傷口からじわじわと染み込んでいく麻痺毒によって、まともに動けなくなるまでにさほど時間はかからなかった。
エトヴァは防刃コートで身を護りながらSegenの名を冠する白銀の籠手を翳して魔力の盾を展開し、死角からの攻撃にも油断せず備える。
他の蛸壺壕に潜んでいるであろう別のテウメッサの斥候兵は、どうやらここで起きている異変には気づいていないようだった。
――ならば気づかれる前に、一つ一つ確実に潰していくだけだ。
「狭い場所では、動けない方が詰むだろう」
仕込みから勝負は始まっていた。つまり、エトヴァが仕掛けた時にはもう、テウメッサの斥候兵の負けが決まっていたと言っても過言ではない。
Skorpionstiche(スコルピオンシュティッヒェ)。蠍の針が獲物を逃さぬが如く――エトヴァは亜人の心臓へ深々とナイフを突き立てる。
「――まずは、一体」
最期には声すら上げられぬまま崩れ落ちたテウメッサの斥候兵が完全に動かなくなったのを確かめてから、エトヴァはすぐに次の蛸壺壕へと向かっていった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
ネルカーラ・ラヴクラフト
※アドリブ歓迎
好いねぇ、滾るじゃないか
仲は一対一で深めるのが一番さ
蛸壺じゃなくて狐の巣穴かい
狭いところで待った甲斐があったねぇ、坊や
こんなに佳い女と出会えたんだから
心の準備は要らないだろ
やろうか
存分に愉しもう
あたしのしもべは水妖さ
どんな隙間からも染み入り滲み出す水
如何に狭かろうが関係ないね
あたしにも水にも、とくと溺れさせてやるよ
反撃はカトラスで受け止め受け流す
元より狭い船上で取り回す為の武器だもの
斬り結べば吐息が掛かるほどの距離
ああ、そのいけ好かない目が気に入った
首ごとあたしに貢ぐが良いよ
荒れ果てた大地の見渡す限りに点在する、いくつもの蛸壺壕。
そのひとつひとつに、ディアボロスの巨大砂上船、『ミウ・ウル』が来るのを今か今かと待ち構えている亜人たちが息を身を潜めていることだろう。
既に先駆けた同胞たちによって幾つかの蛸壺壕は潰されている。
残る蛸壺壕も巧妙に隠されてはいるようだが、感じられる敵の気配は明らかなものだった。
「好いねぇ、滾るじゃないか。仲は一対一で深めるのが一番さ」
愉しげな笑みで口許を彩りながら、ネルカーラ・ラヴクラフト(Heavenly hell・g11165)は蛸壺壕のひとつへ足を向ける。
そこに潜むのはテウメッサの斥候兵――狐の亜人だ。
蛸壺壕とはいうものの、蛸壺ではなく寧ろ狐の巣穴だろう。
「狭いところで待った甲斐があったねぇ、坊や」
「なっ
……!!」
蓋が開けられ、差し込む陽光の眩しさにテウメッサの斥候兵は思わず目を瞑るも、響いた声に驚いたような声を上げる。
「お前は……オンナか!!」
このような場所にわざわざ現れる者などディアボロスくらいしかいないだろうに、テウメッサの斥候兵はその辺りを完全にすっ飛ばしてネルカーラに見入っていた。
艶めく黒真珠のような髪と瞳に、黙っていれば天女のようだと言われるほど美しい顔立ちのネルカーラだ。
狭く暗い空間に長時間籠もっていた亜人の本能を呼び覚ますには、十分すぎるものだっただろう。
「こんなに佳い女と出会えたんだから、心の準備は要らないだろ。――さあ、やろうか。存分に愉しもう」
紅を引いた花唇に弧を描きながら、ネルカーラは誘う。
「……ッ!」
テウメッサの斥候兵はごくりと喉を鳴らしながら形振り構わず飛びかかってくる。
だが、その手が触れるよりも早く、ネルカーラはパラドクスの力を解き放っていた。
どれほど狭い場所であろうとも関係ない。
「あたしにも水にも、とくと溺れさせてやるよ」
じわりと滲むように溢れ出した水が、麗しき水妖へと姿を変えてテウメッサの斥候兵を優しく抱き締める。
「が……ごッ
……!!」
水の体内に取り込まれ、呼吸を断たれ――苦しみ藻掻くテウメッサの斥候兵は、がむしゃらにナイフを振り回す。
それをネルカーラは難なくカトラスで受け止め、受け流した。
斬り結べば吐息が掛かるほどの距離で、眼差しが交錯する。
亜人の本能に惑わされ、ネルカーラをすぐにディアボロスだと見抜けなかったのが運の尽きと言えよう。
目の前に現れたのがただの女ではないと、かの亜人が気づいた時には、既に決着はついていた。
亜人の欲望とディアボロスへの殺意に塗れた瞳に薄っすらと目を細めながら、ネルカーラはカトラスの刃を滑らせる。
「――ああ、そのいけ好かない目が気に入った。首ごとあたしに貢ぐが良いよ」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【アイスクラフト】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!