硫黄島の自爆装置を止めろ
冥海機の重要基地のひとつ、硫黄島を巡る戦いの前哨戦を制したディアボロスは、基地を守るジェネラル級冥海機『翔鶴』との決戦に挑もうとしています。
ですが、硫黄島各所には翔鶴の命と連動した自爆装置が仕掛けられており、翔鶴が撃破されると同時に起動してしまいます。
このままでは翔鶴に止めを刺したディアボロスは勿論、翔鶴戦に参加したディアボロス全てが巻き込まれて死亡する可能性があります。
これを阻止するには、基地内に潜入し、自爆装置の制御装置を先に破壊する必要があります。
制御装置を破壊できれば、硫黄島の自爆のタイミングが大きくずれ、翔鶴を撃破してディアボロスが安全に撤退する猶予を作ることができます。
ただ、この制御装置にはダミーが多く仕掛けられており、どの制御装置が本物か判っていません。
ダミーを含めた制御装置「6つ」の全てを破壊し、翔鶴と決戦を行うディアボロスを援護してください。
※特殊ルール
『硫黄島最終決戦』で翔鶴が撃破された時点で、本物の制御装置を破壊できていなかった場合、翔鶴決戦に参加したディアボロスが『死亡』する場合があります。
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冥海機ヤ・ウマト、硫黄島。
決戦が間近に迫る基地の一角で、その冥海機は配下であるアヴァタール級へと告げた。
『じきに、ディアボロスたちは硫黄島に攻めて来るでしょう。故に、これからお前に大事な任務を与えます』
冥海機の名は『翔鶴』。先の海戦で戦死した『飛龍』に代わり、基地を統べるジェネラル級であった。
長きに渡り復讐者と戦い続けて来た彼女だけに、彼我の実力差は理解している。硫黄島基地が遠からず、自らの死に場所となることも、既に覚悟の上のようだ。
自らの運命を怒るでもなく、嘆くでも無く。その双眸に復讐者への純粋な殺意を秘めて、翔鶴は言う。
『援軍の期待も持てない今、我らが出来るのは拠点に立てこもり玉砕するのみでしょう。しかし――』
かくして配下である空母『牙国』に、翔鶴の口からひとつの命令が下される。
それは、遠からず基地を襲撃するであろう復讐者を確実に葬ることの出来る、決して失敗の許されない命令。
即ち、最後の戦いを無意味な玉砕とはしない。島を自爆させ、攻め込んで来た復讐者も道連れにせよ――と。
『ディアボロスたちは不思議な力を持っています。恐らくは、此処に仕掛けた自爆装置の存在にも気づくでしょうが……問題は有りません。装置を破壊されなければ、自爆は止められないのですから』
そうして、翔鶴は牙国に告げた。
『お前に命じるのは、最も重要な制御装置の防衛です。私が討たれるまで必ず装置を守り抜きなさい』
『お任せ下さい。必ずや守ってみせます!』
この作戦に勝利はない。その事実を告げられて尚、牙国の戦意は旺盛であった。
別れの言葉はそれで終わり、翔鶴と牙国はそれぞれの戦場へ向かって行く。
憎き復讐者を必ず抹殺する――その使命を、必ず果たす決意を胸に秘めて。
●新宿駅グランドターミナル
「お疲れ様です、皆さん。いよいよ『翔鶴』との決戦が始まります」
集合した復讐者たちを前に、潮矢・鋼四郎(零式英霊機のボトムマリナー・g09813)は緊迫した声で告げる。
先の作戦において翔鶴の希望してきた会談を拒否したことで、不可避となった硫黄島決戦。それに伴い、翔鶴は現在、島の中央付近にある秘密基地に立てこもり、徹底抗戦の構えを見せている状況だ。
「……それだけなら、話も多少は早かったのですが。どうやら翔鶴は、自身の絶命と同時に基地を自爆させ、ディアボロスを道連れにしようと目論んでいるようです」
基地内には自爆装置を制御する装置が設置されており、これを破壊することで自爆機能は無効化される。
翔鶴と戦う復讐者の危険を排除するためにも、装置の破壊は避けて通れない。
だが、制御装置には複数のダミーが存在しており、本物を特定することは不可能だったと鋼四郎は言う。そのため、今回の作戦では、ダミーを含む全ての装置を破壊せねば為らないのだ。
「破壊目標の制御装置は、ダミーを含めて6つ。今回皆さんに御願いするのは、その1つを破壊することです」
制御装置は大掛かりな機械で、そこに防衛専門の『サーベイランスデストロイヤー』の部隊が配置されている。
ただ、戦場にいる敵は彼らだけではない。部隊を率いるアヴァタール級、空母『牙国』。そしてディアボロスの撃破を狙う『スラッグ級戦艦』の部隊も存在しているのだ。
「当然ながら、敵は皆さんの撃破に全力をあげるでしょう。無視して制御装置を狙うことも不可能ではありませんが……先に此方への対応を行った方が安全かもしれません」
敵を無視して制御装置の破壊に集中する場合、相応の激戦は免れ得ない。
状況を見つつ、適切な方法で作戦を完遂して欲しい――そう告げて、鋼四郎は作戦の説明を終えた。
「皆さんは、翔鶴と長い因縁があると聞いています。ですが、今度こそは止めを刺すことが出来るでしょう」
とは言え、敵も大人しく死ぬような相手ではない。
玉砕覚悟で復讐者を道連れにする執念を胸に、最後まで悪足掻きを続けることだろう。
この作戦は、けして華々しい戦いでは無い。だが、翔鶴の目論見を挫く為には、決して欠かせぬものだ。
「敵は死を覚悟して攻撃を仕掛けて来るでしょう。くれぐれも、お気をつけて」
決戦が既に始まりつつある今、今回の戦いは時間との勝負になる。
翔鶴と戦う仲間たちの為にも、確実な遂行を。その言葉に揺るがぬ信頼を込めて、鋼四郎は復讐者たちを送り出した。
●冥海機ヤ・ウマト:硫黄島
『いいか、よく聞け。翔鶴様は覚悟を決められた』
島内基地の一角、物々しい機械に四方を囲まれた空間。
その場所で、アヴァタール級冥海機の空母『牙国』は、整列した部下たちを前に告げる。
『よって我らも、復讐者を可能な限り多く殺す。その為にも、装置は絶対に守らねば為らない!』
『はっ!』『お任せ下さい!』
制御装置を守るサーベイランスデストロイヤー、そして攻撃部隊のスラッグ級戦艦が同時に応じる。
戦いには勝てずとも、最後に一矢報いることは出来る。その為に、死力を尽くして戦うように告げる牙国の命令を、冥海機たちは喜びと共に受けていた。
多くの同胞を討ち、今まさに硫黄島を攻め落とさんとする復讐者たち。
そんな敵に一矢を報いる、最後にして最大の機会――そこに全てを懸ける覚悟を、彼らは決めたのだ。
『ここが我らの最後の戦場だ。勝っても負けても、生還はない。ヤ・ウマトのため、悔いの無いよう戦おう!』
『『おおおおおおおっ!!』』
スラッグ級戦艦が、サーベイランスデストロイヤーが、拳を上げて応じる。
たとえこの地で命尽きるとしても、悔いはない。
もうじき訪れる復讐者との戦いを望むように、冥海機たちの鯨波が高々と戦場に響き渡った。
リプレイ
マユラ・テイル
やはり、追い詰められた者は厄介な事をしおるのう
死を厭わぬ敵は粘り強いからの
じゃがどんな状況であれ、妾らは完全勝利を諦めぬ
お主等の覚悟ごと、打ち破ってみせようぞ!
竜爪【Dragon’s Blood】を構える
呪力を込めて『突撃』じゃ
すらっぐ級へと接近
駆け抜けながら呪爪連撃、呪力を込めた竜爪の連続攻撃で斬り裂きながら前へと進むのじゃ
そちらが寄ってくるというのなら、索敵する必要すらないのう
迫りくる敵影をしっかりと確認し、近場の敵からがんがん攻めていくのじゃ
敵の副砲が展開したら、防御を固めて対応じゃ
距離を取るよりは接近した方が射線の誘導が出来そうじゃの
しっかりと防御した状態で受けられるように移動しようかの
こっちに時間を掛けては、決戦にむかっておる者共も動くに動けんからの
此処にあるのが本物にせよ、だみーにせよ
早々に破壊するのが一番じゃ
一気にゆくぞ!
連携あどりぶ歓迎じゃ!
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
覚悟を持って死兵となった敵は何でもするからね……けれども、覚悟を持ってるのは此方も同じ!
爆発オチで全滅だけは絶っ対阻止させてもらうわよ!
壁閃機ベイルマウアーを構えて仲間と一緒に突撃開始
盾役として前に出てスラッグ級戦艦の三連装主砲をベイルマウアーで受け止め、フォートレス・パンツァーでそのままはね返す!
通路の中で鉢合わせした場合とかはシェキルザッパーで射撃しつつベイルマウアーの先端打突部でそのまま叩き潰させてもらうわ!
翔鶴との決戦に間に合わせるために速攻で撃破させてもらうわ。
自爆装置の解除に向かって全速全身よッ!
冥海機ヤ・ウマト、硫黄島。
翔鶴が籠城する其の地への襲撃が開始されると、基地の各所では激しい戦闘が始まった。
救援を望めない冥海機たちにとって、この戦場は死地と同義である。攻め寄せる復讐者を地獄に引きずり込まんと、死兵と化した冥海機は死に物狂いの抵抗を仕掛けんとしていた。硫黄島もろとも、憎き復讐者たちを吹き飛ばすために。
「……やはり、追い詰められた者は厄介なことをしおるのう」
そんな硫黄島基地の戦場に踏み込んで、マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)は眼前の光景に眉を寄せた。
見遣った先に在るのは、破壊目標である制御装置だ。小さなビル程の大きさを誇る装置の周囲には防衛部隊を始め、冥海機たちが万全の準備で待ち構えている。
「確実に装置を破壊する為にも、まずは攻撃部隊の排除からじゃな。頑張るのじゃ」
「ええ。翔鶴の企み、絶対に阻止してやりましょう!」
メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)は壁閃機ベイルマウアーを展開し、進路上の攻撃部隊を狙い定めた。標的であるトループス級『スラッグ級戦艦』の部隊も、頭部の砲塔を展開しながら、メルキディアとマユラへ殺意も露わに攻撃を仕掛けんとしている。
『ディアボロスを殺せ!』『ヤ・ウマトの為に!』
もはや生還は望めず、復讐者の抹殺を誓う冥海機たち。
全てを捨てる覚悟を示した敵を前に、マユラの鉤爪が禍々しい輝きを放ち始めた。
竜爪【Dragon’s Blood】。竜を斬り裂くために製造された刃の斬れ味は、獲物が戦艦だろうと鈍ることは無い。
「死を厭わぬ敵は粘り強いからの。じゃが……」
じゃが、とマユラは言葉を続ける。
どんな状況であろうと、自分たちは完全勝利を諦めない。立ち塞がる敵は全て撃破し、翔鶴の陰謀を排し、硫黄島の攻略を締め括ってみせると。故に、
「お主等の覚悟ごと、打ち破ってみせようぞ!」
翔鶴を討ち、全員で生還するために戦う復讐者。
ヤ・ウマトのため、復讐者を殺害せんとする冥海機。
互いに譲れぬ想いと共に、両者のパラドクスが戦場を包んでいった。
ズドドン、と重々しい音が鳴り轟く。それはスラッグ級戦艦の主砲が生み出す砲撃の音であった。
頭部の三連装砲塔から発射される砲弾が、地響きを伴って戦場を蹂躙する。トループス級の攻撃と言えど、真面に浴びれば大ダメージは免れまい。その只中を恐れること無く、メルキディアは矢の如き勢いで突撃していく。
「死兵となった敵は手段を択ばない。理解はしてたけど、ここまでやるとはね……だけど!」
メルキディアは壁閃機ベイルマウアーを展開。砲撃で立ち込める爆煙を突き破って駆ける彼女を包むのは、壁閃機の念動バリアが放つ眩い輝きだ。先んじての反撃を仕掛けてきたスラッグ級戦艦へバリアを反転、血路を切り開く一撃を放つ。
「覚悟を持ってるのは此方も同じ! 爆発オチで全滅だけは、絶っ対阻止させてもらうわよ!」
『くそ……! 怯むな、ディアボロスを止めろ!』『制御装置だけは、何としても守り切れ!』
敵味方のパラドクスが、バリアと砲弾の嵐となって交錯する。
刹那、メルキディアが切り開いた道へ続けと、マユラは竜爪を構えて突撃。『呪爪連撃』のパラドクスで狙うのは、進路を阻まんと立ち塞がるスラッグ級たちだ。
「がんがん攻めて、がんがん仕留めるのじゃ。呪力を込めたこの連撃での!」
索敵の必要が無いのは好都合とばかり、呪力を込めた斬撃をマユラが見舞う。
ダメージアップを込めて繰り出す猛攻は冥海機を次々に捉え、鋭い爪で斬り裂いていく。その斬れ味は正に、熱したナイフでバターを断つかの如く。呪いを帯びた竜爪は振るわれる度にスラッグ級戦艦の装甲を容易く切断し、一体、また一体と爆散させていった。
『ぐ、ぐわああぁぁっ!』『ヤ・ウマト、万歳……っ!!』
「手心は加えぬ。かかって来るのじゃ!」
散華の炎に包まれ、吹き飛んで行く冥海機たち。
マユラはそれを一瞥もすることなく、メルキディアと肩を並べて一心に前へと進んで行く。
立ち止まることは許されない。今こうしている間も、翔鶴と戦う復讐者たちは危機に晒されているのだから。硫黄島の戦いに勝利する其の時まで、マユラとメルキディアの足は決して止まることは無い――!
砲撃の轟音が響く。絶え間ない地響きが基地を襲い、爆炎が戦場に漂う。
復讐者の猛攻は未だ止まることを知らず、猛烈な勢いでスラッグ級戦艦を葬り去っていく。
『まだだ……っ! 吹き飛べ、ディアボロス!』
スラッグ級戦艦の雄叫びと同時、腰部から展開された二連装副砲が発射された。
パラドクスを帯びた反撃の砲弾は嵐の如き連射をもって、疾駆するマユラを捉える。制御装置へ迫る復讐者を、何としても此処で食い止める心積もりのようだ。だが、
『く……駄目だ、これ以上は……ぐわっ!』
そんな彼らの決死の想いとは裏腹に、復讐者たちの猛攻は尚も衰えず、スラッグ級戦艦を着実に排除していった。
残っているスラッグ級の数は、早くも当初の半数を割りつつある。元より大群とは言い難い彼らに、復讐者ふたりの猛攻が加わって、戦況は冥海機の劣勢へ傾き始めている状況だ。
無論、それは復讐者たちの息が合った連携によるところが大きい。
盾役と攻撃役の役割分担と、残留効果による戦闘能力の底上げ。それらの片方でも欠けていれば、敵はギリギリのところで全滅を免れたことだろう。
ガードアップで固めた防御で、マユラがスラッグ級の砲撃を受け止める。彼女の身体は、被弾こそすれ刻まれたダメージは軽微だ。砲撃を凌ぎ切ると同時、足を止めること無くマユラは戦い続ける。全ては、仲間と最終人類史の勝利の為に。
「お主らの想いは間違いなく本物じゃろう、すらっぐ級よ。じゃが、それだけで妾らには勝てぬ!」
「そういうこと。翔鶴との決戦に間に合わせる為にも、速攻で撃破させてもらうわ!」
マユラの言葉に頷きながら、メルキディアは壁閃機ベイルマウアーを構えた体勢でパラドクスを発動した。
所有者である彼女の意思に応えるように、壁閃機は翠色の光を放ち、加護を持つ城壁を展開していく。それは正に、標的を圧し潰す生ける壁の如く『フォートレス・パンツァー』の一撃となって、標的を捉えた。
「これで、とどめよ! 大地の城壁に守護天使の護りをッ!」
同時、展開したバリアの力場が反転し、スラッグ級戦艦へ迫る。
ダメージアップを込めた光壁は捉えた敵を一体残さず圧し潰し、鉄屑に変えていく。そうして最後に残ったスラッグ級は、自らの任務を果たせなかったことを悔いるように、
『飛龍様、翔鶴様……申し訳ございません!』
かつて仕えた主と、最期に仕えた主に詫びの言葉を残し。跡形も無く爆散するのであった。
「急ぎましょう! 自爆装置の解除に向かって全速前進よッ!」
「うむ。此処にあるのが本物にせよ、だみーにせよ、早々に破壊するのが一番じゃ。一気にゆくぞ!」
かくしてスラッグ級戦艦の部隊を撃破した復讐者たちは、次なる目標へ向かって走り出す。
破壊目標の制御装置は、いまだ無傷の状態だ。一方、指揮官の空母『牙国』へ視線を向ければ、そこでは今まさに復讐者による攻撃が始まろうとしていた。
「第二幕の始まりね。飛ばして行くわよ!」
攻撃メンバーに見知った仲間の顔を認め、メルキディアはマユラと共に疾駆の速度をいっそう上げる。
硫黄島を巡る戦いを大成功で締め括る――揺らぐこと無き願いを、その胸に秘めて。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【腐食】LV1が発生!
【セルフクラフト】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
百鬼・運命
【ヨアケ】で参加
🔳心情
さて急ぎの案件だな
それにしても翔鶴め…基地に引き込んで自爆とは短絡的な真似を…
意気は買えない事もないが、そんな愚行で仲間をやらせるわけにはいかないな
自爆装置はきっちり破壊してやろう
🔳行動
アヴァタール級の指揮が無ければトループス級は実力が発揮できず、トループス級との連携が無ければアヴァタール級もまた十全には動けまい
時間もないし、パラドクストレインで同乗した味方と手分けしつつ、アヴァタール級とトループス級と同時進行といこう
戦闘開始と同時に呪術符と陰陽符をばら撒き【五行連環】を使用
【パラドクス通信】で他の自爆解除をおこなっている味方や翔鶴との決戦に赴いている味方との連携を確立しておこう
敵は深海棲艦
五行相克に基づき、弱点は土克水
符から石を生み出し、錐のように鋭く尖らせて撃ち出し攻撃していこう
反撃については敵の攻撃を符から蔦を生み出して木気で受けて攻撃を取り込み、木生火から火生土と繋げて此方の石錐を更に強化し撃ち返して反撃しよう
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
【ヨアケ】で参加
自爆なんてさせないわ!
ここまで来てみすみす自爆なんて私達の苦労が水の泡になるのだけは勘弁してほしいわ
とりあえず指揮官を倒してさえしまえばあとはどうとでもなりそうかしらね。
さて、蝶と桜のコラボとくとご覧あれ?
手のひらから桜の花びらと蝶を召喚し敵に向けて放っていく
【パラドクス通信】で味方との連携は取りつつ確実に倒せるよう先手先手で戦っていく
私は仲間が攻撃しやすいように後方支援しておこうかしらね?
蝶と桜の花びらを上手く操り敵の動きを阻害しつつ時には取り囲み簡単には出れないように捕縛し動きを封じていく
反撃が来たら素早く蝶と桜の花びらを集合した盾を作り防いでいく
ここからが本番!
気合い入れ直して頑張るわよ!
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
【ヨアケ】に合流
(運命さん、しんかいせ…じゃなくて冥海機ですよ。といった体で運命さんの誤字修正願います)
スラッグ級を蹴散らすのに手古摺ったわ。
指揮官を討って統率を瓦解させるのには賛成よ。
スラッグ級戦から引き続きベイルマウアーとシェキルザッパーを構えて空母『牙国』と対峙
艤装の砲座による迎撃をベイルマウアーでダメージを最小限に抑えつつ接近し、シェキルザッパーで牽制射撃をしながら隙を探す
サメ型小型戦闘機の発艦タイミングを読んで別方向から飛んでもらってたジェストに合図
甲板の発艦用開口部に狙いを定めてジェストのヴァーミリオン・ブレストームをぶつけてやるわ!
死兵となって視野狭窄に陥った結果、監視の目を怠った様ね
そう言ってジェストのオーラを込めてヴァーミリオン・ブレストームの力を込めたシェキルザッパーで『牙国』を撃ち抜く
硫黄島基地内に存在する、制御装置が設置された区画の一つ。
そこで基地を爆破させる装置を死守すべく、部隊の指揮を行っていた空母『牙国』は、目の前で繰り広げられる光景に戦慄の感情を覚えていた。
『これがディアボロス……飛龍様を討った者共の力だというのか……!』
牙国がいま目にしているのは、復讐者の猛攻によって蹴散らされていくスラッグ級戦艦たちの姿である。死兵となって戦う戦艦たちの抵抗も空しく、復讐者側には未だ目立った被害が出ていない。熾烈な攻撃を目の当たりに、牙国は知らずのうちに握った拳を、屈辱に震わせる。
トループス級の犠牲は、彼とて元より覚悟の上だった。それでも指揮官である自分が指揮をとれば、多少なりとも時間稼ぎは望めるはず――そう考えていたのだ。だが、
「急ぎの案件だな。……悪いが、余計な真似はしないで貰おうか」
そんな牙国の見込みの甘さを示すように、彼は今、復讐者たちに狙いを付けられていた。
すなわち、百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)と桜・姫恋(苺姫・g03043)の二人によって。
「しかし翔鶴も、基地に引き込んで自爆とは……随分と短絡的な真似をする」
飄々とした態度で笑う運命だが、その眼は牙国から片時も離れない。
手には得物の呪術符と陰陽符を握り、少しでも妙な真似をすれば即座に攻撃を開始できる状態である。
対する牙国もまた、半ば強いられるように運命たちに意識を向ける。そうする間にも戦場から響いてくる断続的な爆散の音は、配下であるスラッグ級戦艦の劣勢を物語るものだ。彼らが全滅すれば、戦艦を全滅させた復讐者たちは直に次なる標的を求めて動き出すだろう。
そうなれば、制御装置が破壊されるのは時間の問題だ――そう判断した牙国は、判断を迷わなかった。
『この程度で勝ったと思うな。命に代えても、ここは阻止させて貰う!』
戦意を露わに、牙国が戦闘態勢を取る。
今のうちに目の前の復讐者たちを倒さねば、勝機は潰えると判断したのだろう。一方、そんな冥海機の行動を予期していたのか、姫恋と運命の口調はどこまでも冷静だ。
「ふーん。私たちが自爆なんて許すと思ってるの? 冗談じゃないわよ、皆の苦労を水の泡になんかしない!」
「そういうことだ。意気は買えない事もないが……そんな愚行に付き合う義理はないからな」
為すべきことを為す決意を胸に、復讐者たちは牙国と戦う態勢を取った。
符を構え、意識を集中し始める運命。その後ろでは、姫恋が両手にパラドクスの輝きを集中させ始める。
対する牙国もサメ型戦闘機を周囲に展開、殺意を帯びた視線で二人を捉えた。
『翔鶴様に任された大任の為にも負けられん。ここで死ね、ディアボロス!』
「……手加減はしない、全力で行く。自爆装置もきっちり破壊してやろう」
戦場の空気が、どろりと殺意に濁る。
もはや互いに語る言葉は無く、いずれかの死で決着をつけるのみ。
攻撃部隊の散華を示す爆散の音が一層激しく響く中、両者の戦いは幕を開けるのであった。
轟音の木霊する戦場。爆炎の飛散する只中を、一陣の風が吹き抜けていく。
「指揮官さえ倒してしまえば、後はどうとでもなりそうね。――始めるわよ」
宣言と同時、先行率アップの効果を得た姫恋が、左右の掌を牙国へと向けた。
刹那、掌に生じたのは薄紅色の光。パラドクスを帯びた其れは瞬時に桜の花弁へと変じ、風に乗って牙国を包む。桜花の中には小さな蝶の群れが混じり、戦場を舞い始めた。
「さて、桜と蝶のコラボとくとご覧あれ?」
『下らん! 纏めて吹き飛ばして……っ!?』
掃射を浴びせんと機銃を構える牙国の顔が、突如として苦痛に歪む。
全身を走るのは、電撃めいた強烈な痺れだ。その源は、彼の周囲を舞う小蝶の群れ。パラドクス『蝶花〜桜舞〜』が放った毒蝶による攻撃であった。
サメ型の戦闘機もろとも悶え苦しむ牙国が、力を振り絞って機銃を構える。桜花を吹き飛ばす反撃の掃射を、姫恋は即座に防御。ガードアップの効果で致命傷を避けながら、運命に合図を送った。
「後方支援は任せて。このまま押し切るわよ」
「了解だ。速攻で撃破してしまおう」
運命は牙国との間合いを詰めると、散布した呪術符と陰陽符を駆使しながら追撃を浴びせ始めた。姫恋と息を合わせた猛攻は残留効果による強化も手伝って、牙国へ着実にダメージを刻む。一見すれば復讐者の優勢に見える状況にも、運命が楽観を抱くことは無い。
(「順調に行けば、翔鶴との決戦も始まる頃か……時間が無い、急がなければ」)
そう、この作戦の目的は、あくまで制御装置の破壊。たとえ牙国を倒しても、基地の自爆を許しては意味が無いのだ。
此処から先は、仲間の連携が更に重要となるだろう。そう判断した運命は発動したパラドクス通信の通信機を介し、仲間に連絡を送り始めた。
彼が伝えたのは、自分たちが敵指揮官の牙国と決戦中であること。そして、自分たちが牙国を抑えて指揮系統を混乱させること。それらは全て、同じ戦場で戦う仲間たちが、少しでも有利になるよう願っての働きかけだ。
そして――そんな運命の言葉に、仲間たちは直ぐに応じて来た。
「こちらメルキディア。少し手古摺ったけど、スラッグ級は全機撃破したわ。牙国との決戦、私も協力するわね!」
「マユラじゃ。妾はこのまま、制御装置の破壊に向かうのじゃ。決戦、気を付けての!」
阿吽の呼吸で役割分担を終えると同時、新たな持ち場に向かって復讐者たちが動き出す。
かくして、間を置かずに運命と姫恋のもとへ駆けつけて来たのは、メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)とミニドラゴンのジェストであった。
「というわけで、私も加勢します。運命さん、姫恋さん、頑張りましょう!」
「心強いよ、メルキディアさん。今日もよろしく!」
「このまま一気に決着と行きたいわね。さあ、やりましょうか」
運命と姫恋に迎えられ、メルキディアは急ぎ戦列へと加わった。
対峙する牙国へと向けるのは、大型拳銃の銃閃機シェキルザッパーだ。盾には壁閃機ベイルマウアーを構え、攻防共に隙の無いスタイルを流れるような動作で整えると、メルキディアはジェストと共に戦闘を開始していく。立ち止まっている時間はない。勝利の為に、今は一刻も早く牙国を討つ時なのだから。
「あいつが指揮官よ。行きましょう、ジェスト!」
メルキディアの声に相棒の力強い咆哮が重なる。
アヴァタール級との決戦はさらに加速し、佳境に向かって突き進もうとしていた。
メルキディアの加勢に伴い、復讐者の攻撃はさらに熾烈なものとなった。
牙国は小型戦闘機を護衛に回しつつ機銃を用いて応戦を続けるも、復讐者の連携は冥海機に形成の逆転を許さない。姫恋が後方支援に集中する中、運命とメルキディアは牙国と距離を詰めて猛攻を浴びせ始めた。
メルキディアが銃閃機で牽制の応射を行いながら、着々と牙国を追い詰める。運命は敵との距離をさらに詰めながら、油断を排した表情で言う。
「悪いが、のんびりはしていられない。このまま撃破させて貰う」
『させるか! 各機、母艦を防衛せよ!』
傷の増え行く体を叱咤して、懸命の抵抗を続ける牙国。自分の運命を悟って尚、彼は一秒でも時間を稼ぐ気なのだろう。
機銃掃射の銃弾が降り注ぐ中、運命は展開している符に力を注ぎ込むと『五行連環』を発動した。時間との戦いという意味では、復讐者もまた余裕のない状況だ。
符から生み出した石が、次々と鋭い形に変形していく。直後、錐の如き凶悪な形状に変化した石が、礫となって一斉に降り注いだ。運命がパラドクスの力で指定した座標、即ち負傷した牙国めがけて。
「終わりだ。――五行ノ相生ヲ以テ敵ヲ討テ」
『この程度で、この牙国が落ちるものか……っ!!』
五行相克に基づき生じた石の嵐が、一斉に射出された。
ダメージアップを込めた猛攻は恐るべき威力を帯びて、牙国の装甲を容易く穿ち貫いていく。お返しとばかり飛来する弾丸を硬化した肉体で受け止めながら、運命はメルキディアへ視線を送る。今こそ、決着をつける好機であると。
「任せて。派手な一撃、決めてやるわ!」
果たして、その機をメルキディアは逃さない。
銃閃機の銃撃を強めながら、彼女は勝利を確信した笑みを牙国に向ける。続け様、その口から投げるのは挑発の言葉だ。
「死兵になった所為か、ずいぶん視野が狭い様ね。この戦い、私たちの勝ちよ!」
『貴様……! 各砲座、敵体を撃沈せよ!!』
それが誘いだと見抜く余裕を、牙国は既に失っていた。
逆説連鎖戦の力で時空を改竄し、砲撃と銃撃をメルキディアめがけ浴びせる牙国。発砲の嵐が降り注ぎ、衝撃で砕け散ったコンクリート片が立てた濛々たる煙が晴れるも――そこに、メルキディアの姿は無い。
『馬鹿な!? 一体どこへ――』
「言ったでしょう? 『視野が狭い』って」
頭上から響く声を、牙国は反射的に仰ぎ見た。
そこに居たのは逆説連鎖戦の力で瞬間移動したメルキディアと、彼女の胸に収まったジェストの姿だ。
ミニドラゴンの胸に嵌めた水晶、そこに収束された溢れんばかりのエネルギーが、いま牙国めがけ発射される。炎を超える超高熱、『ヴァーミリオン・ブレストーム』のプラズマブレスとなって――!
「ジェスト、アツいのやっちゃって!」
主の声に応えるように、小さきドラゴンの咆哮が響く。
銃閃機シェキルザッパーの弾丸を嚆矢に発射された灼熱の熱線は、光の洪水さながら牙国の甲板へ直撃し、その全身を溶断させていく。全身を炎に包まれながら、瞑目した牙国は静かに自らの最期を受け入れ、爆散していく。
『ここまでか……翔鶴様の御命令、最後まで全う……し……』
その言葉を遺し、空母『牙国』は跡形も無く砕け散った。
安堵の吐息を洩らす間もなく、戦場には新たな戦いの調べが響いている。制御装置を守る冥海機との戦闘が、既に始まっているのだ。
「撃破完了! これでもう、邪魔する冥海機はいないわね」
「いよいよ後は制御装置だけだ。先行する仲間たちにも撃破の連絡を送っておこう」
「翔鶴の目論見、成就させる訳にはいかないわ。あと一息ね、頑張らないと!」
姫恋の言葉に、メルキディアと運命が頷きを返す。
そうして三人は牙国との決戦を終え、向かうべき先へと走り出した。
復讐者を邪魔する冥海機はもはや無く、残るは最後の仕上げのみ。もうじき齎されるであろう戦果を確実なものとすべく、運命は今も戦う仲間たちへ通信を送り始めるのだった。
「こちら運命。空母『牙国』の撃破に成功、後は制御装置の破壊だけだ。繰り返す、こちら運命――」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
ネフェリア・フリート
お、もう結構やってんじゃねーか
喧嘩の1番楽しい所は、ちっとばかし逃しちまったかな
だがまあ、施設をぶっ壊すのも嫌いじゃねー
折角だ、ぶん殴って面倒な装置をぶっ壊してやるよ!
牙国との戦いにケリがついたタイミングを見計らって、一気に装置をぶっ壊しに行くぜ
クリムゾンガントレットに炎の魔力を込めて、拳を握る!
一気に駆けて装置まで《突撃》だぜ!
そっちの覚悟は重々承知だ!
だが、守りの喧嘩も自爆なんて手段も、あんまり好かねえな!
負けると分かっていても、最後まで勝つために足掻く!
それが喧嘩ってもんだろ!
制御装置に一番近いサーベイランスデストロイヤーを選んでぶん殴る!
同時に炎の魔力を完全開放!
制御装置を巻き込む形で周囲に炎をまき散らし、全部焼き尽くすぜ!
敵には肉薄し、弾幕の内側に入るぜ
これで、広範囲への攻撃を気にする必要はねえ
正面から飛んでくる砲撃だけをガントレットでガードしながら耐える
そしてまた、ガントレットに込めた炎を開放して装置周辺を焼いていくぜ!
悪いがのんびりやんのも性に合わねえ
さっさと壊させて貰う!
マユラ・テイル
ふむ、敵の指揮官は手練れの者共が相手をしておるようじゃの
なら妾は、装置の破壊に向かわせて貰うとしよう
これが本物であれだみーであれ……全部壊してしまえば翔鶴の思惑もお終いじゃ
……いささか、脳筋が過ぎるとは思うがまあ仕方がないのうこればっかりは
竜爪【Dragon’s Blood】へ魔力を回すのじゃ
鉤爪を燃え上がらせ、攻撃準備じゃ
一気に突貫し、敵とるーぷす級と装置を纏めて竜爪で斬り裂く
斬り裂くと同時に、纏わせた炎を『爆破』
装置を巻き込み、爆風で装置にだめーじを与えていこう
とるーぷす級共の相手は最小限じゃ
目的は装置、行く手を阻む敵には攻撃して行くが進行方向に居らぬ敵に対してはわざわざ追い掛けん
優先順位というものがあるからの、最も敵も必死じゃろう
最終的には、全部相手する事になるんじゃろうな
鉤爪を交差させるように防御態勢をとり、敵の砲撃を耐えてゆこう
この状況じゃ、後ろに退きはせぬ
無理にでも前進し装置の破壊を優先するとしよう
連携あどりぶ歓迎じゃ!
戦況は、すでに復讐者が不動の優勢を築きつつあった。
硫黄島基地の一角、自爆制御装置の一つが設置された区画。その地へ駆けつけた復讐者たちの攻勢は、正に電光石火の如き勢いをもって、冥海機を駆逐し続けていた。
『もう此処まで、ディアボロスが!?』『なんて速さ……! スラッグ級や牙国様が来ないということは、まさか……』
復讐者の攻略速度に、制御装置を守るサーベイランスデストロイヤーたちは驚きを隠せない。
前方には、既に数名の復讐者が迫っている。本来ならば襲撃をかける筈の冥海機たちが一向に現れない現実は、彼女たちの劣勢を雄弁に物語るものだ。
だが、それでなお、彼女たちに撤退の意思はない。意を決したように戦闘態勢を取ると、敵を迎撃せんと動き出した。
元より生還など望んではいない。制御装置を守り抜き、復讐者を道連れにする――その使命に、最後まで殉じる為に。
「ふむ、あれが制御装置じゃな」
前方に見える巨大な機械を視界に収めながら、マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)は呟いた。
破壊目標へ襲撃を仕掛けんと鉤爪を構える彼女に、妨害の攻撃を仕掛ける者は最早いない。スラッグ級戦艦の部隊は早々に全滅し、指揮官の牙国も少し前から戦闘が始まっている状況だ。詳細な状況は判らずとも、活性化したパラドクス通信機から届く仲間たちの声は、復讐者の優勢を感じさせるに十分であった。
どうやら、牙国と戦っているのは手練れの面子らしい。ならば、自分はこのまま装置の破壊に専念せんと、マユラは駆ける脚に一層力を込める。
「本物であれだみーであれ、全部壊してしまえば翔鶴の思惑もお終いじゃの。いささか、脳筋が過ぎるとは思うが……む?」
ふと後方から追って来る気配を感じ、マユラが背後を振り返る。
そこに見えたのは、応援で駆けつけた復讐者――ネフェリア・フリート(剛腕粉砕・g05427)の姿であった。
「お、もう結構やってんじゃねーか! 俺も助太刀させて貰うぜ!」
喧嘩の一番楽しい所を逃したことに心惜しい表情を浮かべたのも一瞬のこと、ネフェリアは鬼人の拳をグッと握り固めて、すぐに意識を切り替えた。
派手に暴れて、施設を破壊するのも悪くはない。鬼人の膂力で跡形も無く破壊して見せようと、戦意旺盛の様子である。
「おし、ひとつ派手に行くか! よろしくな!」
「うむ。翔鶴の罠など、残らず叩き壊してやるのじゃ!」
マユラは頷きを一つ、鉤爪に魔力を回し始めた。
制御装置を破壊して無効化とは如何にも力押しな解決法だが、こればかりは仕方ない。こうしている間も、翔鶴との決戦は着々と進んでいるのだ。
前方で、サーベイランスデストロイヤーの一団が迎撃態勢を取る。だが、そんなもので二人の足は止まりはしなかった。
かくして――マユラとネフェリア、二人の復讐者は標的目指して一気に駆けていくのだった。
「いざ、攻撃開始じゃ!」
戦場の地を蹴ったマユラが、流星のごとく制御装置へと突っ込んでいく。
宙を軽々と舞う彼女の両腕、装着した竜爪【Dragon’s Blood】が放つのは魔力の炎を帯びた赤熱の輝きだ。
突貫から放つ竜爪が紅色の弧を描き、炎の一閃となって制御装置を捉える。その威力を物語るように、ズン、と重い響きが戦場に轟いた。
『このっ、離れなさい……!』
「生憎じゃが、この状況で退きはせぬ!」
たちまち降り注ぐパラドクスの弾幕に、鉤爪を盾と為したマユラの猛攻は尚も止む気配が無い。
ここで怪我を恐れて尻込みなど、愚の骨頂というものだ。ガードアップを活用して肉体を硬化させながら、半ば強引に突撃していくマユラ。そうして敵の弾幕を潜り抜け、制御装置の懐へと潜り込んだ次の刹那――彼女とネフェリアの通信機から、仲間の声が届けられた。
「こちら運命。空母『牙国』の撃破に成功、後は制御装置の破壊だけだ。繰り返す、こちら運命――」
それは正に、戦いの帰趨を決する最後の一手と為った。
もはや敵の妨害が入る恐れは無い。クリムゾンガントレットに炎の魔力を込めたネフェリアが、仕掛ける好機を逃さず一気に装置へ突っ込んでいく。
『命に代えても、この装置は……っ!』
「そっちの覚悟は重々承知だ! だが、守りの喧嘩も自爆なんて手段も、あんまり好かねえな!」
させじと立ちはだかる冥界機たちを前に、ガントレットの燃え盛る炎は一層激しさを増した。
そこには、ネフェリアが抱く怒りの心も在ったかもしれない。事実、この作戦に加わった冥海機たちへ、彼女は大きな憤りを覚えている。生の望みを捨てて復讐者の命を奪いにかかる――そんな敵の有様が、喧嘩を愛するネフェリアの逆鱗へ大いに触れるものであったから。
「負けると分かっていても、最後まで勝つために足掻く! それが喧嘩ってもんだろ!」
炎の魔力を込めた『AS:Flame Fist』の殴打が、サーベイランスデストロイヤーへ直撃する。
殴打によって解放された紅い炎は、サーベイランスデストロイヤーたちを瞬時に焼き尽くし、尚止まることは無く。周囲の制御装置を巻き込みながら、猛烈な熱気と共に戦場を席巻していった。
ネフェリアとマユラの襲撃によって幕を開けた戦闘は、復讐者の優勢のままに進んで行った。
スラッグ級戦艦と空母『牙国』という脅威を先んじて撃破したことが奏功し、制御装置への攻撃を阻むのはトループス級の防衛部隊のみ。それさえもネフェリアとマユラの猛攻によって、鎧袖一触に蹴散らされていく。
『最後の一兵まで防衛に回るわよ!』『一秒でも長く、時間を……っ!』
「悪いが、のんびりやんのも性に合わねえ。さっさと壊させて貰うぜ!」
なおも降り注ぐ弾幕を、ネフェリアは敵の懐へ肉薄しながら受けていた。
ガードアップを駆使し、ガントレットで顔面を庇い、ダメージを最小限に抑え――そうして砲撃の弾幕が勢いを衰えさせると同時、制御装置に炎の殴打を見舞い続ける。鬼人の巨大な拳を、重機さながらに振り回しながら。
「よし、もう一息だ! デカいの一発、お見舞いしてやれ!」
「うむ、心得たのじゃ」
マユラがありったけの魔力を鉤爪に注ぎ、渾身の一撃を放たんと駆けた。
僅かに残るサーベイランスデストロイヤーが制御装置を守らんと立ちはだかる。対するマユラの炎はなおも激しく、竜爪の刃に乗せて振るわれる。邪魔をするなら容赦はしない――そう告げるように振るう爪は、障害となる冥海機たちを残らず切り裂いて尚止まらない。
絶命し、次々と爆散していく冥海機。そんな彼女たちへ捧げる餞のように、マユラは渾身の一撃を制御装置へ叩き込んだ。
「焔の爪の力、とくとみるのじゃ!」
燃え盛る斬撃が装置を切り裂き、内部機構を爆風の炎で焼き焦がす。同時、断続的な爆発が装置を包み、ズズンという響きを伴いながら、巨大な装置が崩壊していく。
其れは正に、基地内の装置の一つを、復讐者たちが破壊した瞬間であった。
程なくして周囲の制圧を完了し、二人は戦場を後にした。
「マユラじゃ。制御装置の破壊に成功した、これより帰還するのじゃ」
「ネフェリアだ! 牙国の撃破連絡、ありがとな。凄え助かったぜ!」
「こちら運命、了解。二人ともお疲れ様だ!」
そうして通信を終了したマユラとネフェリアは、戦場の仲間たちと共に帰路を駆けて行く。
残る全ての装置を破壊すれば、後は翔鶴の撃破のみだ。
最終決戦で目指すのは完全勝利ただひとつ。今回の成功は、その未来へ繋がる確実な一歩となることだろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!