リプレイ
獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
ダンジョン好きのアビスローバーか。気持ちはわかる。前に潜ったダンジョンも面白かったしな。
衣装はエルドラード用に用意した探検家スタイルでいこう。後はアビスローバーだと思わせるためには……コスプレ、というか変装だな。出発前に特殊メイクを施してもらおう。顔や肌にはウロコを描いて、耳はヒレのように加工、頭から角のように飛び出すサンゴを取り付ければそれっぽく見えるはず。
息を切らせて疲れたようにアビスローバーの一団に合流しよう。
俺達が最初じゃなかったのか。だが助かった。一緒に連れていってくれないか。他のやつらは序盤で罠にかかって外に放り出されちまったんだよ。
戦いなら自信があったんだがこの人数じゃ逃げるしかなくてな。
見つかった宝はそっちの総取りで構わない。俺はダンジョンに潜りたいだけだからな。
同類のダンジョン好きと思わせて近づけば向こうの理解も得やすいだろう。好きなのには違いないしな。
冰室・冷桜
アビスローバーのフリをして、ねぇ
普段は通用しないやり口ですし、結構新鮮な感じ
ま、やるだけやってみましょうか
いちお、変装ってーことで、エルドラードに合わせた衣装……女型のアビスローバーは露出高めな奴ら多めですし、それっぽい水着みたいな感じで
肌も特殊メイクで青っぽい感じにしていきましょう
あ。私ら以外にも先客がいたんすね
助かりましたぁ、自分、新人なんでパーティの荷物持ちとして同行してたんすけど……へへ、見ての通り、逸れちまいまして
見た感じ、ダンジョン攻略にかなり手慣れて……ますよね?
もう雰囲気からして違いますもん
もし良かったら、頼りになりそうな皆さんご同行させてもらえないかなー……って
このままだと帰ることすらままならなそうなんで、なんとかお願いします!
荷物持ちでもなんでもしますんで!
一緒に入ったメンバーから逸れた風を装い、おだてながら拝み倒しましょう
●ダンジョン好きに悪い奴はいねぇ
獅子堂・崇(破界拳・g06749)と冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)は現地に行く前に新宿島で変装を試みた。
「アビスローバーのフリをして、ねぇ。普段は通用しないやり口ですし、結構新鮮な感じ」
「だな。アビスローバーだと思わせるためには……コスプレ、というか変装だな。出発前に特殊メイクを施してもらおう」
「ええ」
そんな訳で二人はプロの手により変貌を遂げた。
冷桜は普通の肌色の全身を違和感のない青で染め上げた。そして女型のアビスローバーのように露出の多い水着のような海賊衣装に身を包む。
崇の方は探検家衣装を身にまとった。さらに肌に鱗模様を描き耳にヒレを頭にサンゴを取り付ける。
その姿で合流した二人は件の宝石ダンジョンへと潜った。先を進む浦島たちが魔物やダンジョンのギミックをすでに解いていたためすぐに彼らに追いつく事ができた。二人は息を切らしてその一行に近づく。
「ん? おめぇらは……?」
二人に気づいた浦島は怪訝そうな表情をする。
彼を守るようにタートルーパーたちがのそりと前に出た。
二人は彼らの信用を得るべく新人アビスローバーの演技を始める。
「俺たちが最初じゃなかったのか。だが助かった。一緒に連れていってくれないか。他の奴らは序盤で罠にかかって外に放り出されちまったんだよ。戦いなら自信があったんだがこの人数じゃ逃げるしかなくてな」
「見た感じ、ダンジョン攻略にかなり手慣れて……ますよね? もう雰囲気からして違いますもん。もし良かったら、頼りになりそうな皆さんにご同行させてもらえないかなー……って」
冷桜が相手をおだてながら黒い瞳で見つめればタートルーパーたちは顔を見合わせた。
「オデ、雰囲気、違ウ?」
「オデ、頼リニ、ナル?」
「もちろん! 私らだけだと帰る事すらままならなそうなんで、なんとかお願いします!」
「オマエラ、カワイソウ」
「浦島サン、ドウスル?」
どうやらタートルーパーたちには好意的に思ってもらえたようだ。
「ふーん?」
聞かれた浦島はあごに手をあてて冷桜と崇を単眼で交互に見た。
「なんでおめぇらだけ罠に引っかからなかったんだ?」
純粋に疑問に思っているだけかこちらを疑っているのか。どちらかはわからないがどちらにしろ返答を間違えれば信用してもらえないかもしれない。
「それは……前に一度だけダンジョンに潜った事があって、その時と同じ罠だったので」
「なるほどな」
機転を利かせた冷桜の言葉にひとまず納得してくれたようだ。
さらに崇が浦島に説得を試みる。
「見つかった宝はそっちの総取りで構わない。俺はダンジョンに潜りたいだけだからな」
(「実際、前に潜ったダンジョンも面白かったしな」)
崇は復讐者になる前から世界を旅していた。旅や冒険が好きなのは嘘偽りのない真実だ。
「へえ……」
浦島は崇の黒い瞳をまじまじと見た後ニカッと笑った。
「おめぇも俺と同じ変わりもんか! いいぜ、ついてきな。楽しい楽しいダンジョンのお勉強だ!」
彼は気さくにそう言うとダンジョンの奥へと歩き出す。
タートルーパーたちもそれにのそのそとついて行く。
無事に彼らの信用を得られたようだ。この調子で新人アビスローバーのフリを続けながら浦島太郎から『ミナスジェライス』に関する情報と『空想科学コーサノストラ』の情報を聞き出そう。ダンジョンに絡めながら尋ねれば聞き出しやすいかもしれない。
そう考えながら復讐者たちは浦島たちの後に続くのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
冰室・冷桜
よしよし、首尾は上々っと
引き続き太鼓持ちしながらやってきましょ
やっぱ慣れてる方だと動きも違うってーか、余裕があるってーか……どれぐらいのダンジョンを攻略したことがあるんですか?
もしかして有名どころを攻略したこともあったりとか!
不慣れな新人らしく、指示に従いつつ、後ろの方から付いていきましょ
不自然にならない程度に持ち上げつつーって感じで、実際慣れてる以上は手際もいいでしょうし、そこらは素直に感心する方向
罠の見つけ方とかダンジョンの癖というかそういうのを見破る方法とかを聞きつつーの……空想科学コーサノストラについて探りましょ
密売がどーのって話も聞きましたし、お宝とか関係あんじゃね?
なんかこー、コーカサス? コーサノストラ?だかなんだかってー連中から密売でお宝が手に入れられるだのなんだのって噂も聞きましたけど
どーせお宝ゲットするなら、皆さんみたいに華麗にダンジョンを攻略してお宝ゲットしたいですよね
そっちのが絶対気持ちいいですもん
想像混じりのホラを噂で聞いたーみたいな体で切りだして反応をみましょ
●趣味嗜好はそれぞれだからな
(「よしよし、首尾は上々っと。引き続き太鼓持ちしながらやってきましょ」)
迷いなく進んでいく浦島一行に同行しながら冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)は愛想良く言う。
「やっぱ慣れてる方だと動きも違うってーか、余裕があるってーか……どれぐらいのダンジョンを攻略した事があるんですか?」
「はは、俺はダンジョンが好きだから他の連中が略奪してる間にダンジョン攻略してるってだけだ」
浦島は照れたように笑った。そうしながらも周囲の床や壁に目をやっているのを見るに本当に手慣れているようだ。
「罠の見破り方とか、コツとかってーあるんですか?」
「そうだなあ、周りをよく見て違いを見逃さないってくらいかね。仮に見破れなかったとしても、一撃で死ぬような罠はそうそうねぇからな。覚悟を決めておけば意外と耐えられるもんさ。何度も喰らえば、そのうち回避も出来るようになってくる。要は体で覚えるって奴だな」
何ともありきたりな話だった。ダンジョン内ではアビスローバーも能力が落ちるのだから仕方がないのかもしれない。
「……ダンジョン攻略は簡単じゃないってー事っすね」
「だからこそ、やりがいがあるって事だ。おっ」
進む道の先に部屋の入り口を見つけて浦島は目を輝かせた。
だがその入り口の手前の床が突然盛り上がる。するとそこからダイヤゴーレムが数体現れた。どうやら番人のようでそれを倒さないと部屋には入れないらしい。
「浦島サン、新人、下ガッテロ」
タートルーパーたちが前に出る。
「ああ。頼んだぜ、おめぇら!」
「お願いします!」
彼らが戦闘担当のようだ。
(「今のうちに空想科学コーサノストラについて探りましょ」)
「そういえば、なんかこー、コーカサス? コーサノストラ? だかなんだかってー連中から密売でお宝が手に入れられるだのなんだのって噂も聞きましたけど」
「ああ。俺は会った事はねぇが、海賊島に『客』として来ているらしいな。『宝』と引き換えに、いろいろな取引をしているらしい。どんな取引をしているかは、末端の俺たちには知りようもねぇがな」
浦島は部下の働きを見ながらさらりと答えた。彼にとっては重要ではないらしいがこちらにとっては新情報だ。
冷桜はそれを表に出さないように気を付けつつ話を続ける。
「そーなんですね。でもどーせお宝ゲットするなら、皆さんみたいに華麗にダンジョンを攻略してお宝ゲットしたいですよね。そっちのが絶対気持ちいいですもん」
ちらりと浦島を見れば彼は苦笑していた。
「まあ、そう言うな。宝探しのロマンがわからない奴が宝を買い取ってくれるから、宝の価値も上がってるんだ」
(「なるほど。そういう事情もあるのね」)
「適材適所ってー事っすね」
「そういうこった」
そうこうしている間にダイヤゴーレムの数が順調に減っていく。このままでも問題ないだろう。もう少し浦島と交流して情報を得る事ができそうだ。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
ジェーン・コーネリアス
ダンジョンの中だと復讐者を見分ける能力も落ちるってのは面白い情報だ
それにしたって僕らが復讐者だと気付かない……ってことはこの数か月ろくにダンジョン以外に行ってないのかもね
それじゃあせっかく時先案内人の話にあったんだし、僕は「ミナスジェライスのダンジョン探索に関する豆知識」を聞いてみようか
他の復讐者と同じく、特殊メイクでアビスローバーの振りをして同行
倒されたダイヤゴーレムを見ながら話を振ろう
それにしてもこいつら、すごいキラキラしているね、先輩方
僕が前に潜って、攻略できずに逃げ帰ったダンジョンはこんな宝石でキラキラしていなくて出てくる敵もデカい魚とかだったんだけど、ダンジョン自体も出てくる敵も宝石だらけなのはこの辺りのダンジョンの特徴なのかな
お宝もこんなにキラキラしてるとテンションが上がるんだけど、奥にあるお宝もやっぱり宝石だといいな
と、そんな感じでこの辺りのダンジョンの特徴への疑問を口にして、教えたがりの先輩が教えてくれるのを狙うよ
●成功体験も大事だぞ
他の復讐者と同じように特殊メイクでアビスローバーのフリをして同行していたジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)。
(「ダンジョンの中だと復讐者を見分ける能力も落ちるってのは本当みたいだ。それにしたって僕らが復讐者だと気付かない……って事はこの数か月ろくにダンジョン以外に行ってないのかもね」)
そう推測したジェーンも情報を得るべく倒れたダイヤゴーレムを金の瞳で見ながら話に加わる。
「それにしてもこいつら、すごいキラキラしているね、先輩。僕が前に潜って、攻略できずに逃げ帰ったダンジョンはこんな宝石でキラキラしていなくて出てくる敵もデカい魚とかだったんだけど、ダンジョン自体も出てくる敵も宝石だらけなのはこの辺りのダンジョンの特徴なのかな」
彼女の言葉に浦島はうなずいた。
「ああ。ミナスジェライスの周辺は、宝石が多いな。もちろんダンジョンの宝石はただの宝石じゃねえ、もっと価値がある。食料ダンジョンとは物が違うぞ。ダンジョン自体は多くあるから、宝石以外が出るダンジョンもあるが少数だな」
(「ただの宝石じゃない
……?」)
「やっぱり、そうなんだね。お宝もこんなにキラキラしてるとテンションが上がるんだけど、奥にあるお宝もやっぱり宝石だといいな」
食料ダンジョンよりも宝石ダンジョンの方が彼らにとって価値が高いようだ。
「浦島サン、新人、終ワッタゾ」
タートルーパーの声にそちらを向けば全てのダイヤゴーレムが排除されていた。
「おう、有難うな!」
上機嫌に礼を言った浦島はまた歩き出す。
「さすがだね、先輩方」
言いながらジェーンも後に続いた。
「この辺のダンジョンに潜るなら、ダンジョン選びは慎重にした方がいいぞ」
思い出したように浦島がジェーンに言う。
「それはどうしてだい?」
「価値が高い宝石が出るダンジョン程、敵が強いんだ。だから自分の実力に見合ったダンジョンを選ばないと、また攻略できずに逃げ出す羽目になるぞ」
「なるほど、それは重要だ。有難う、気を付けるよ」
価値の高さが攻略難易度に関係しているのかもしれない。
通路を抜け部屋に入ると中央に台座があるのが目に入る。その台座の奥に宝箱が置かれていた。
浦島と一緒に台座に近づく。台座の上には宝石が三つとそれをはめられそうなくぼみ。そして文章が刻まれていた。
「浦島サン、宝箱、開カナイ」
「この謎を解けば開くんだろうな。何々? 『水は木を育み葉が茂る。その時宝が手に入るだろう』か」
文章を読み上げた浦島は宝石に目をやる。ブラウンダイヤモンド、サファイヤ、エメラルドがそこにあった。これらを決まった順にくぼみにはめ込めという事だろう。
浦島がこちらを振り返ってにやりと笑った。
「おめえらなら、これをどう解く?」
どうやら彼にはもう正解がわかっているらしい。そのうえでこちらを試しているのだ。
復讐者が解けなければ彼が解くだろう。解ければ見込みがあると喜ばれるかもしれない。つまりどちらでも問題ないのである。
これが解ければ宝が手に入る。そうなればダンジョンの外に出る事になる。これが情報を得られる最後のチャンスだ。
そう思い復讐者たちは情報を得ながら浦島への答えになる言葉を探す。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
冰室・冷桜
先輩たち、あざーっす!
ゴーレムを排除してくれた面々にも感謝して、イイ感じに新人後輩の雰囲気を出してくわ
ははぁ、なるほどー
やっぱ潜り慣れてる方は知識とかも豊富っすねー、参考になります
そのダンジョン選びなんですけど、やっぱ難易度は中で敵と戦ったり、罠を見たりしないと実際のとこは分からない感じなんすかね?
入る前からそーゆーのが分かれば、ダンジョンを選ぶ基準になるかなーって
浦島太郎の話に相槌を打ちつつ、話を振られたら宝箱の方へ
ほっほーう
腕っぷしとかはまだまだですけど、謎解きには関係ないですからね
ま、見ててくださいよ!
宝石をサファイヤ、ブラウンダイヤモンド、エメラルドの順にはめて、と
正解にしろ、外れにしろ、堂々と自信たっぷりな感じで
多分宝石の色のことよね、これ
水が青、木が茶、葉が緑、と
そいや、さっきのダンジョンの話ですけど
ミナスジェライスで一番やばいとかすごい宝石が出るダンジョンとかってあるんですか?
や、今はまだ無理にしろ、将来的に攻略してやるってー目標があるとモチベーションも上るじゃないですか
●将来が楽しみだ
時を少しさかのぼって。
「なるほど、それは重要だ。有難う、気を付けるよ」
通路から部屋に入りながらジェーンと浦島がしていた会話に冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)も耳を傾けていた。
「やっぱ潜り慣れてる方は知識とかも豊富っすねー、参考になります」
新人らしく相手を褒めながらさらなる情報収集を試みる。
「そのダンジョン選びなんですけど、やっぱ難易度は中で敵と戦ったり、罠を見たりしないと実際のとこはわからない感じなんすかね? 入る前からそーゆーのがわかれば、ダンジョンを選ぶ基準になるかなーって」
「うん」
返ってきたのは生返事だった。部屋中央にある台座に夢中なようだ。
「『水は木を育み葉が茂る。その時宝が手に入るだろう』か」
台座に刻まれた文章を読み上げた浦島はこちらを振り返った。
「おめえらなら、これをどう解く?」
「ほっほーう」
試されている事を察して冷桜は黒い瞳で台座を覗き込んだ。文章と三つの宝石を見比べる。
(「多分宝石の色の事よね、これ。水が青、木が茶、葉が緑、と」)
そこまで考えた冷桜は浦島の方を見て自信たっぷりにニッと笑って見せた。
「腕っぷしとかはまだまだですけど、謎解きには関係ないですからね。ま、見ててくださいよ!」
そして宝石を文章に出てきた順番――すなわち水のサファイヤ、木のブラウンダイヤモンド、葉のエメラルドの順にはめ込む。
それを隣で見ていた浦島は嬉しそうに目を細めた。
「正解だ、新人!」
それと同時に宝箱の蓋がゆっくりと開く。中に入っていたのはダイヤモンドを使ったネックレスや指輪などの宝飾品の数々だった。
「新人、スゴイ!」
「新人、エライ!」
言いながらタートルーパーたちが宝を宝箱から皮袋へと移し替えていく。
「そいや、さっきのダンジョンの話ですけど」
「ああ、ダンジョンを選ぶ基準だったか?」
「はい。それと、ミナスジェライスで一番やばいとかすごい宝石が出るダンジョンとかってあるんですか? や、今はまだ無理にしろ、将来的に攻略してやるってー目標があるとモチベーションも上るじゃないですか」
すると浦島は少し難しい顔をした。
(「ちょっと欲張ったか
……?」)
聞き直そうかと迷い始めた頃に浦島がため息をついて懐から紙を取り出す。
「しょうがねえ。後輩のために一肌脱ぐのも、先輩の役目か」
そう言って苦笑しながらその紙に何かを書き始める。
「競争率の高いダンジョンはおめえらにはまだ早いだろうから、僻地の競争率の低い所だけ教えてやる。ついでに謎が解けた褒美に競争率が高いから勧めはしないが、実入りのいいダンジョンもおまけしといてやろう」
書き終わったそれを手渡された。
それはミナスジェライスの地図だった。僻地の入門ダンジョン、中堅ダンジョン、そして今いるダンジョンを含めた上級ダンジョン、さらに僻地ではないが実入りのいいダンジョンを書き込んでくれたようだ。
(「後で時先案内人に渡せば、攻略旅団で役立ててくれるでしょう」)
「有難うございます、先輩!」
「おう、無理せず頑張れよ! そんじゃあ宝も手に入ったし、ずらかるぞ」
宝箱が空になると奥の壁がゴゴゴと音を立てて動く。そこが外に通じる出口だった。
浦島たちに続いてダンジョンの外へと出た。
「さあて、それじゃあおめえらとはここらで……」
草木の生い茂る森に出て浦島とタートルーパーたちがこちらを振り返る。そして動きを止めた。
「おめえら、まさか……!」
「新人、アビスローバー、違ウ?」
「新人、復讐者?」
こちらの正体に気づいた彼らは動揺していた。
「……そうか。おめえらの事、結構気に入ってたんだがな。――おめえら、復讐者を倒すぞ!」
敵となった浦島太郎はすぐに冷静になりタートルーパーたちに指示を出す。
タートルーパーたちは未だに困惑しながらも上官に従い身構えた。
「浦島サンノ、敵ナラ、オデタチノ、敵ダ!」
ダンジョン攻略を共にした彼らと戦うのは気が引ける者もいるかもしれない。しかも彼らは略奪もしていない。それでも、彼らは敵である。手に入れた情報を持ち帰るためにもアビスローバーを倒さなければならない。
覚悟を決めた復讐者たちはタートルーパーたちと対峙した。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【液体錬成】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
ルチルーク・フレンツェン
当機ではクロノヴェーダを騙したり謎解きが苦手だと考えたので任せてしまっていましたが、
隠し事なしの戦闘なら力になれそうです。
「今、助太刀いたします!」
パラドクス【リメイクレッグインパクト】での衝撃波は
タートルーパー達の頭部に近い甲羅に狙いを定めて放ち
少しでも【ダメージアップ】を狙います。
「海中なら回転して狙いにくそうですが、地上なら遠慮なく狙わせて頂きます!」
反撃には【泥濘の地】でタートルーパー達の滑り込みの速度を落とさせます。
さらに森の木々をタートルーパー達の障害物に見立てつつ
【エアライド】の空中ジャンプ1回も駆使して【ガードアップ】し
反撃のダメージを軽減していきたいです。
「騙されて困惑してても、この威力、やはり油断なりませんね……!」
ジェーン・コーネリアス
悪いね、先輩方
僕も楽しいダンジョン探索だったよ
けど、お宝をめぐっての海賊同士の争いや騙し合いもまたダンジョン探索の一部ってことで許して欲しいな!
カトラス「Macha」とピストル「Nemain」を手に戦闘開始
タートルーパーたちの集団に飛び込んで『昇星の輝き』
タートルーパーの口や甲殻の隙間を狙ってカトラスで切り込み、側面や背後からこっちを狙うタートルーパーへは目や足を狙いダメージを与えつつ接近を牽制しよう
反撃の体当たり攻撃は甲羅を足蹴に自分からはね飛ばされるようにして後退することで、引き倒されて多数から直撃をもらうのは避けよう
さっき話したことはどれが本当でどれが嘘だったかは秘密だけど……悪いね、腕っぷしに関しては嘘をついた
そうそう遅れは取らないよ
ルィツァーリ・ペルーンスィン
アレンジ連携歓迎
心情
其の手の演技は下手で逆に足手まといになりそうだったが此処からは力にならせて貰うぜ
今回のアヴァタール級にはちょっとばかし縁も感じるし、な!
敵を〇追跡する〇誘導弾としての特性を強化した〇双翼魔弾で甲羅の敵の頭や手足をひっこめた穴等を狙い〇ダメージアップで威力を増した状態で攻撃
体当たりに関しては囲まれない様に注意し〇ガードアップで強化した魔力障壁で身を護ったり攻撃の際に敵の軌道を逸らしたり位置取りを工夫するなどし敵同士が激突する様に誘導し
ながら戦闘
ちょっとばかし浦島太郎に縁も感じるしね
戦いで位は力にならせて貰うぜ
上司への忠誠心が強い敵ってのは厄介だからな
油断せず確実に討ち取るだけだ!
回転してくる海中なら兎も角、陸上なら狙おうと思えば狙えるからな
此れでも魔弾の精度(誘導弾の技能)には自信があるのさ
頭をひっこめた状態で他の仲間の動きまで完全に把握しきれるかな?
まして攻撃で軌道が逸れたなら、ね!
此のまま浦島太郎も討ち取る助力もさせて貰うぜ
●大事な仲間を奪ったおめえらを俺は許さねえ
今まで黙って浦島たちについてきていたルチルーク・フレンツェン(均衡を破りし逆襲機械・g02461)とルィツァーリ・ペルーンスィン(騎士道少年・g00996)が前に出る。
「当機はクロノヴェーダをだます事や謎解きが苦手だと考えたので任せてしまっていましたが、隠し事なしの戦闘なら力になれます」
「俺もその手の演技は下手で逆に足手まといになりそうだったから大人しくしてたが、ここからは力にならせてもらうぜ」
「ああ、頼むよ」
ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)は二人にうなずくと改めてタートルーパーに金の瞳を向けた。
「悪いね、先輩方。僕も楽しいダンジョン探索だったよ。けど、お宝をめぐっての海賊同士の争いやだまし合いもまたダンジョン探索の一部ってことで許して欲しいな!」
「許ス訳ナイ!」
「オマエラ、優シイ浦島サンヲ、ダマシタ! 絶対、許サナイ!」
彼らの言葉はもっともだ。第三者が見ればきっと自分たちを悪だと言うだろう。それでも誰かが汚れ仕事をやらなければならないのだ。
ジェーンは血のように赤いカトラス『Macha』と白い銃身のピストル『Nemain』を手にタートルーパーたちのど真ん中に飛び込む。そしてパラドクスの力で的確に近くの二体を赤い刃で切り裂き少し離れた位置の二体を銃弾で撃ち抜いた。
「さっき話したことはどれが本当でどれが嘘だったかは秘密だけど……悪いね、腕っぷしに関しては嘘をついた。そうそう遅れは取らないよ」
「嘘ツキノ、復讐者ハ、倒ス!」
ジェーンに反撃しようとした四体のタートルーパーたちにはルチルークがパラドクスを発動。小さい突起を含んだ『ツボ促進布靴』を履いた自身のサイボーグの足をハンマーに変形させ地面に叩きつける事で生じた衝撃波で敵を粉砕した。
「海中なら回転して狙いにくそうですが、地上なら遠慮なく狙わせて頂きます!」
「ッオマエ、邪魔!」
残ったタートルーパーたちは頭と手足を甲羅の中に引っ込め地面を滑るようにルチルークへと捨て身の体当たりを試みる。
ルチルークはオレンジのメッシュが入った長い銀髪をなびかせ地面を蹴って跳ぶ。さらに【エアライド】の残留効果で空を蹴って高く跳び上がる。すると相手の攻撃を運よく回避できタートルーパーの体当たりは彼女ではなく木に当たった。当たったその大木には大穴が開き地面に倒れる。
(「だまされて困惑しててもこの威力、やはり油断なりませんね
……!」)
なにしろ彼らは上級ダンジョンを踏破できる実力者だ。なめてかかれば返り討ちに遭う事必至である。
(「上司への忠誠心が強い敵ってのは厄介だからな。油断せず確実に討ち取るだけだ!」)
そう考えたルィツァーリはドラゴンの素材を用いて造られた力ある魔剣『竜骸剣』の刃にパラドクスを宿す。
「これで終わりだ!」
そして竜骸剣の切っ先から魔力の弾丸をタートルーパーたちに放つ。
「敵、倒ス!」
しかし魔弾が当たる前にタートルーパーたちは木に当たって跳ね返り方向転換。二手に分かれてルィツァーリに両サイドから体当たりを見舞う。
「ぐっ……!」
彼はとっさに内に秘めた魔力で『魔力障壁』を展開。当然敵の動きを誘導するような時間はなかったが【ガードアップ】の効果も相まって重傷は免れた。
その間にも魔弾は敵を追尾していた。攻撃を終えて甲羅から出てきたタートルーパーたちをそれが撃ち抜く。
「これでも魔弾の精度には自信があるのさ」
言いながらルィツァーリはダメージを負いながらも何とか体勢を立て直した。
「浦島サン……ゴメン……」
魔弾を受け倒れた最後のタートルーパーを見て浦島太郎は目を閉じため息をつく。
「いや、おめえらは何も悪くねえ。俺がうかつだっただけだ。……今まで有難うな」
彼らに静かに別れを告げると目を開く。そしてしかと復讐者たちを見据えた。
「俺はおめえらを倒す。じゃないと、俺みたいな半端もんを慕ってくれたあいつらに示しがつかねえからな」
そこにいるのはもはや気さくな先輩ではない。油断なく敵と対峙するアヴァタール級アビスローバー『浦島太郎』だった。
彼を倒せばこの依頼は成功となる。心苦しくはあるがダンジョン探索を共にした浦島太郎を討伐し手に入れた情報を新宿島に持ち帰らなければならない。
決意を新たに復讐者たちはアヴァタール級アビスローバーとの決戦に挑む。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
ルチルーク・フレンツェン
クロノヴェーダでも仲間想いがいるのですね。
でもタートルーパー達と楽しんで冒険していたダンジョンは
歴史の改竄で生み出したもの。
「本来の歴史を押し退けてまでダンジョン冒険を続ける以上は、戦わせて頂きます!」
パラドクス【力ある電脳文字】での斬撃を先行して当てられるように
浦島氏に気付かれない様に服のポケットの中の改造スマートフォンを
ハッキングツールでこっそり操作して【先行率アップ】と【ダメージアップ】を狙います。
「リオの人々を助ける為なら、いくらでも卑怯者になりますよ。」
敵からの反撃である巨大亀の群れには
【未来予測】で1秒先でも巨大亀の群れの陣形を情報収集し
陣形の薄い箇所を【飛翔】で突破して、
ダメージをなるべく軽減する【ガードアップ】を試みます。
「タートルーパーといい、浦島氏といい、その巨大亀といい、本当に亀づくしですね!?」
まだ戦えそうなら力ある電脳文字を再度発動させて
少しでも仲間へ貢献したいです。
ジェーン・コーネリアス
復讐のためとか奪還のためとか、そんな大義は僕にはない
海賊が宝のために敵を出し抜いた、それだけだ
それで恨まれるのも含めて、僕らの仕事だ
僕らは勝って、そのお宝を奪っていく。さぁ、来なよ!
いくよ、「おたから」!
『水槍の秘宝』でアクアスライム「おたから」を変形させて水の槍として振るい戦闘するよ
中距離から水の槍で薙ぎ払い、浦島太郎を打ち据えて攻撃を行う
そっちが『宝』ならこっちだって立派なお宝だ。侮るんじゃないよ?
反撃の洪水による攻撃は【ガードアップ】で押し流されないように耐え、耐えている間に他の復讐者に攻撃をしてもらおう
他の復讐者の攻撃で浦島太郎の意識がそっちに逸れたら【水面走行】で浦島太郎が呼び出した洪水の上を走り接近。水の槍で浦島太郎を貫こう
「楽しいダンジョン探索だった」これも嘘じゃないさ
そっちにしてみりゃ何をほざく、って感じだろうけどね
ともあれ、情報は手に入った
あとはこれを活かせるかは僕ら次第だ
帰ろうか
獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
騙す形になってしまったのは悪かったと思っている。俺もあんたたちのことは気に入っていた。できれば友人でいたいと思うくらいにはな。
それができないこともわかっているし、それを理由に手を抜くつもりもない。
敵である俺にそんなことを言われても困るだろうが、俺は嘘はつかなかったつもりだ。ダンジョンは好きだし、あんたたちの攻略のやり方には素直に感心した。戦いなら自信があると言ったのも嘘じゃないぞ。
だからこそ嘘偽りなく、俺の全力をぶつけさせてもらう。
変幻自在の動きを得意とするのなら、俺は小細工抜きの真っ向勝負で行く。純粋に最短距離を詰める一撃なら、相手の選択肢も限られて動きも単調にならざるを得ないだろう。
構えを取り、最小の動きから最速の一撃を繰り出す。
すまないな、俺たちの勝ちだ。恨んでくれて構わない。
ルィツァーリ・ペルーンスィン
アレンジ連携歓迎
心情
こう言うクロノヴェーダも居るのが儘ならんな
クロノヴェーダでさえなければ、と思うが……戦いに助力しただけの俺よりも冒険を共にした皆の方が余程思う所がある筈
ならば騎士として決着をつける皆の力となるだけだ
ネメシス体は二十歳位の騎士姿
トドメは浦島太郎と冒険を共にした人に
◯泥濘の地で動きを鈍らせ◯ペルーン神の焔矢を◯ダメージアップで威力を高め己の全身全霊を込め全力でぶち込む
攻撃のタイミングは仲間の攻撃とタイミングを合わせ躱しにくくする等工夫
敵の攻撃はガードアップで護りを固め対処
騎士として此の戦い、勝利を掴み取ってみせよう!
浦島太郎の源流の一つとされる山幸彦の宝珠か!
厄介な物を持っているな!
我が神の焔矢、我が全身全霊の一撃、喰らって貰うぞ!
何某かの縁は感じるが其の決着は何れ又、別のお前とだ
今のお前と決着をつけるのは俺ではなく彼等に任せるさ
……全く、敵としてはやりにくい事この上ない相手だった、な
人格的にも能力的にも
●やっぱり略奪なんてつまんねえ
(「こう言うクロノヴェーダも居るのがままならんな。クロノヴェーダでさえなければ、と思うが……」)
浦島太郎の言動にネメシス形態になり少年から青年の姿になったルィツァーリ・ペルーンスィン(騎士道少年・g00996)は金の瞳に憂いをにじませた。
ルチルーク・フレンツェン(均衡を破りし逆襲機械・g02461)もわずかに困惑しながらも意志は変わらない。
(「クロノヴェーダでも仲間想いがいるのですね。でもタートルーパーたちと楽しんで冒険していたダンジョンは歴史の改竄で生み出したもの」)
「本来の歴史を押し退けてまでダンジョン冒険を続ける以上は、戦わせて頂きます!」
「だから俺の大事な仲間は奪ってもいいって? どうやらおめえらとは、どうやってもわかり合えねえみたいだな。わかり合うつもりもないが。なあ、おめえらもそうだろう?」
アビスローバーは淡々と言うとつぶらな瞳を直接やり取りした二人へと向けた。
獅子堂・崇(破界拳・g06749)は神妙な表情をして黒い瞳で見つめ返す。
「だます形になってしまったのは悪かったと思っている。俺もあんたたちのことは気に入っていた。できれば友人でいたいと思うくらいにはな。それができないこともわかっているし、それを理由に手を抜くつもりもない」
崇の言葉にも浦島太郎は表情を変えなかった。
それでも崇は想いの丈をぶつける。
「敵である俺にそんなことを言われても困るだろうが、俺は嘘はつかなかったつもりだ。ダンジョンは好きだし、あんたたちの攻略のやり方には素直に感心した。戦いなら自信があると言ったのも嘘じゃないぞ。だからこそ嘘偽りなく、俺の全力をぶつけさせてもらう」
「『楽しいダンジョン探索だった』。さっき言ったこれも嘘じゃないさ。そっちにしてみりゃ何をほざく、って感じだろうけどね」
ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)は苦笑して肩をすくめながら続ける。
「でも、復讐のためとか奪還のためとか、そんな大義は少なくとも僕にはない。海賊が宝のために敵を出し抜いた、それだけだ。それで恨まれるのも含めて、僕らの仕事だ。僕らは勝って、そのお宝を奪っていく。さぁ、来なよ!」
言いながらジェーンは彼女のサーヴァントを召喚した。
「いくよ、『おたから』!」
バンダナを巻いたアクアスライムのおたからは現れたのと同時にパラドクスの力で槍へと変形する。
それを見て浦島太郎も釣竿を構えた。
「返り討ちにしてやる!」
その言葉を合図に決戦の火蓋が切って落とされる。
最初に仕掛けたのはルチルークだった。パラドクスの力により様々な機械やプログラムの操作権を奪える『ハッキングツール』で電脳空間の敵の座標に【meth】を入力。それにより現実の同じ場所に斬撃を発生させる。
「人々を助けるためなら、いくらでも卑怯者になりますよ」
浦島太郎は突然の事に対応できず斬撃に切り裂かれた。
「っ、略奪もしてない俺たちを倒して、誰を助けるってんだ!?」
言いながら彼は巨大亀の群れを召喚。一瞬でルチルークを取り囲み一斉に襲いかからせる。
「……っ!」
飛び上がる暇はなく慌てて防御態勢を取るルチルーク。高い防護性を隠している『隠れ防護仕込みトルバドゥールスーツ』と【ガードアップ】の残留効果でわずかにダメージを軽減した。だがタートルーパーの時とは比べ物にならない程のダメージを受ける。
その間にルィツァーリがパラドクスで巨大な大砲を出現させていた。
「我が神の焔矢、我が全身全霊の一撃、喰らってもらうぞ!」
大砲から炎の砲弾を浦島へと撃ち込む。
(「浦島たちと直接やり取りをした二人は思うところがあるはず。ならば騎士として決着をつける皆の力となるだけだ」)
「今だ!」
彼の掛け声に合わせてジェーンが水の槍を手に敵に肉薄。
「くっ……!」
砲撃を受け体勢を崩した相手に間髪入れず槍を見舞った。
「これが僕の『宝』だ。侮るんじゃないよ?」
「――ハッ! この程度で俺を倒せると思うなよ!?」
全身にやけどを負い腹を切り裂かれながらも浦島太郎はすぐに右目の眼帯をむしり取った。そこにあったのは瞳ではなく宝珠型の宝だった。それが輝くと同時に突然洪水が巻き起こる。
ルィツァーリとジェーンは【ガードアップ】で耐えようとした。だがレベルの低い残留効果では到底防ぎきれずに押し流され地面や木に体を打ち付けられる。
「がっ!」
「ぐうっ……!」
【ダメージアップ】を重ねられた復讐者たちの攻撃で浦島太郎は重傷を負っている。しかしそうとは思えない程彼には気迫を感じた。
その浦島に崇は真正面から向かって行く。
「浦島っ!」
握り拳に達人の肉体を覆うオーラ『闘気』を集めて振り上げる。
「復讐者ぁ!」
それに対し浦島が釣竿を振るう。すると刃のように鋭い釣り糸で崇を切り裂く。
崇は全身を切り裂かれながらも怯まなかった。無駄のない動きで相手の懐に踏み込み鋭い拳を敵の顔面へと叩き込む。
「っ……!」
それをまともに食らった浦島は遂に地に伏した。
「すまないな、俺たちの勝ちだ。恨んでくれて構わない」
すると彼は倒れたままこちらを見て口を開く。
「……あいつらは俺の、一番の宝、だった……。おめえらは、それを奪った事を、忘れる、な……」
その言葉を最期に彼は息を引き取った。
それを見届けたルィツァーリは深いため息をつく。
「……全く、敵としてはやりにくい事この上ない相手だった、な。人格的にも能力的にも」
「そうですね。でも、彼らときちんと決着をつけられてよかったです」
ルチルークもそれにうなずいた。
皆傷だらけだがきちんと依頼を達成できたのだ。
ジェーンも痛む体をさすりながら言う。
「ともあれ、情報は手に入った。あとはこれを活かせるかは僕ら次第だ」
攻略旅団の求める『空想科学コーサノストラ』の情報とミナスジェライスの情報が手に入った。これらの情報は今後の奪還の役に立つかもしれない。
浦島の遺体を見つめながら崇が口を開いた。
「役立てよう。俺たちが奪った『宝』を無駄にしないためにも」
「そうだね。……帰ろうか」
そうして復讐者たちは傷ついた体を引きずりながらパラドクストレインに乗り込んだ。命という名の宝を背負って新宿島に帰還したのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!
【命中アップ】LV1が発生!