忍城最終決戦~徳川の誇りにかけて(作者 J九郎
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#天正大戦国  #忍城決戦~天守閣の戦い  #武蔵国  #松平信康  #忍城 

●松平信康の出陣
「……ついに、この天守閣にまで攻め寄せてきたか、ディアボロス」
 忍城の天守閣にて、座して瞑目していたジェネラル級天魔武者『松平信康』は、戦いの物音を聞きつけてゆっくりと目を開いた。
「父上が断片の王になる6月まで、ディアボロスをこの武蔵国で足止めするつもりであったのだがな」
 この忍城は城自体が強力なクロノ・オブジェクトであり、城を難攻不落たらしめる機能を幾つも備えていた。だがその機能を発揮させるためには、周囲に十分な水が必要だ。そしてディアボロス達はあろうことか、忍城の周囲に堤防を築き、城を干上がらせてしまったのだ。
「忍城がその機能を失った以上、もはや籠城策は潰えた。だが金熊童子も、師父どのも、私の為に最善を尽くしてくれている」
 信康が、覚悟を決めたように立ち上がる。
「であれば、この松平信康、逃げも隠れもせぬ。命を賭して戦い、そして、勝利をもって、皆の献身に応えようぞ」
 その覚悟に、控えていた『鬼面赤備衆』が歓声で応じた。
 決戦の時は、間近に迫っていた。

●いざ、天守閣へ
「やあ、よく来てくれたね。待っていたよ」
 沖島・雫(人間のガジェッティア・g03499)は、新宿駅に集ったディアボロス達にその青い瞳を向けた。
「遂に、忍城の城主であるジェネラル級天魔武者『松平信康』に決戦を挑む事ができるようになったよ。信康を撃破すれば、武蔵国を解放する事が出来るはずだから、なんとしても勝利しないとね」
 『武蔵国』を解放する事で、最終人類史の東京23区への危険が大きく減る上、既に侵入可能となっている『相模国』『下総国』に加えて『甲斐国』『信濃国』『上野国』『下野国』の4国への侵入が可能となる。そうなれば、天正大戦国の攻略が大きく進むはずだ。
「忍城ではすでに松平信康を守る2体のジェネラル級『金熊童子』と『太原雪斎』との決戦が行われているけど、キミたちはその間隙をついて天守閣に攻め込んでもらいたいんだ」
 天守閣は2層に分かれており、まずは1層目を守るトループス級の『若桜鬼童衆』を突破する必要がある。
「松平信康は2層目で警護役である『鬼面赤備衆』と共にキミたちを待ち受けているはずだよ。本来の彼の目的は6月まで耐え抜くことだったけど、もはやその策は捨ててるみたいなんだ。もし最善を尽くすならディアボロスに情報交換を持ち掛けたり、命乞いをして時間を稼ぐこともできるはずだけど、誇り高い信康はそういう事はせずに、正々堂々と戦い抜こうとしてる。配下の『若桜鬼童衆』や『鬼面赤備衆』も主のその心意気を酌んで、諸共に城を枕に討ち死にする気だよ」
 ゆえに松平信康に何か問い正したり交渉を持ち掛けても、応じることはない。もし情報を引き出そうとするならば、何か別のアプローチを考える必要があるだろう。

「松平信康は、関東一円のジェネラル級の旗頭的な存在だったから、それを撃破する事はすごく意義があるだろうね」
 だけど、と雫は表情を引き締めた。
「日光東照宮にいるらしい、信康の父親・『徳川家康』の存在は気になるね。現在の攻略旅団の方針だと、武蔵解放後は下総に向かう予定になってるけど、家康の動きも注視する必要があるだろうね。まあ、大阪方面の秀吉との戦いの状況や、九州の情勢もみて、今後の方針について提案がある場合は、攻略旅団で行ってくれればいいかな」
 だがそれも全て、この忍城を攻略した上での話だ。
「言うまでもないことだけど、決死の覚悟を決めた相手は手強いよ。充分に注意して決戦に臨んで欲しいかな。まあ、歴戦のキミ達なら、なんとかしてくれるとボクは信じているけどね」
 雫はわずかに笑みを浮かべてそう締めくくると、ディアボロス達にパラドクストレインへ乗り込むように促したのだった。

●忠義のために
 天守閣の第一層に布陣したトループス級の鬼『若桜鬼童衆』達は、静かにディアボロスが攻め寄せてくるのを待ち構えていた。
「松平信康様は、平安鬼妖地獄変より流れ着いた我らを、天魔武者と分け隔てなく扱って下さった。今こそ、その恩に報いる時ぞ」
「ああ。まさか我らが、鬼ならぬ者を主と仰ぐことになるとはな。これだからこの世は、まこと面白い」
「だが我らとて、みすみす命を落とす気なぞはない。ここでディアボロスどもを返り討ちとし、我らも『金熊童子』殿のように、将として取り立てていただこうではないか」
 冷静かつ冷徹を身上とする若桜鬼童衆だったが、命を賭して仕えるに足る主に巡り合えた今、彼らは静かに闘志を燃やすのだった。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【未来予測】
1
周囲が、ディアボロスが通常の視界に加えて「効果LV×1秒」先までの未来を同時に見ることのできる世界に変わる。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【照明】
1
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【動物の友】
2
周囲の通常の動物がディアボロスになつき、意志の疎通が可能になる。効果LVが高い程、知能が高まり、友好的になる。
【隔離眼】
3
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【熱波の支配者】
1
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【エイティーン】
1
周囲が、ディアボロスが18歳から「効果LV×6+18」歳までの、任意の年齢の姿に変身出来る世界に変わる。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【水面走行】
1
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【落下耐性】
1
周囲のディアボロスと、「効果LV×300m半径内」の通常の生物に、どんな高所から落下しても、落下時の衝撃を2mの高さから落下した程度に軽減する能力を与える。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【通信障害】
2
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【アイスクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が3mの「氷の立方体」を最大「効果LV×3個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。出現させた氷は通常の氷と同様に溶ける。
【防衛ライン】
3
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV5(最大) / 【ダメージアップ】LV4 / 【ガードアップ】LV4 / 【反撃アップ】LV2 / 【リザレクション】LV1 / 【ドレイン】LV1 / 【ダブル】LV2 / 【ロストエナジー】LV1 / 【グロリアス】LV3

●マスターより

J九郎
 こんにちは、J九郎です。
 ついに忍城での松平信康との最終決戦の時が来ました。

 まずは選択肢③をクリアするまでは、他の選択肢に挑むことはできません。
 選択肢①②④は同時攻略可能です。

 なお、選択肢①のクリアは必須ではありません。
 本文にもある通り、松平信康は質問には応じませんのでご注意ください。

 それでは、皆さんの渾身のプレイングをお待ちしております。
33

このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


野本・裕樹
※アドリブ・連携歓迎

《七曜の戦》後に最終人類史へ攻め込まれてから、とうとう此処まで来ることが出来ました。
武蔵国解放のため、最終人類史の安全のため……此処が勝負所。
いざ、参ります。

使う刀は《雷光刀『雷花』》です。
命を賭しているのは『若桜鬼童衆』ばかりではありません、冷静で冷徹であるという彼らにこちらの覚悟を示し度肝を抜いてやりましょう。

刀に雷光の刀身を纏わせ敵陣へ向けて駆けます。
一気に距離を詰め乱戦とし刀での接近戦を。

《雷生炎花・百合車》――視界を奪うほどの闇でも此処まで接近したならば、この薙ぎ払いはそうそう外しはしません。
吹雪で体力を奪うつもりならば残留効果で対策します。
倒せそうな相手から狙っていき【グロリアス】で回復しながら討ち取っていきましょう。

上手く乱戦に持ち込めているならば『若桜鬼童衆』そのものがある程度吹雪の遮蔽となるかもしれません。
僅かでもダメージを抑え敵陣を突破しましょう。

決死の覚悟があるのは、貴方方だけではありませんよ。


文月・雪人
※アドリブ・連携歓迎

命を賭して仕えるに足る主を得たか、
鬼達もすっかりこの天正大戦国に馴染んでしまった様だね。
これまた厄介な話だけれど、退けぬ戦いであるのは此方も同じだ。
主の信康も、配下の若桜鬼童衆も、一筋縄ではいかない相手であるのは間違いないが、
【パラドクス通信】で仲間としっかり連携を取りながら
早急に防衛ラインを崩して突破していこう。

油断なく敵の動きを見定めつつ、『幽玄の霧』のパラドクスを使用する。
有明月の名の竜笛を吹き鳴らし、幽玄の霧を生み出して、幻の中へと敵を捕らえる。
敵は相手に応じて武器を使い分けてくるようだけど、
パラドクスの幻で惑わせて、その判断を狂わせよう。
生じた隙を突き、【命中アップ】なパラドクスの力を込めた攻撃として、雪月花の刀で薙ぎ払う。

可能な範囲で仲間と攻撃対象を合わせ、なるべく早く敵数を減らしていきたい。
防衛ラインに綻びを生じさせて、早急な突破を狙っていこう。

しかし、氷雪使いの技にここまで長けているとは、鬼と言うより雪女だね。
だが何方にしても、後れを取るつもりは無い!


ユオ・ルスカ
連携、アドリブ共に歓迎

【心情】
遂に本丸、信康殿の喉元へ喰らい付く事が叶うのですな。
その足掛かりとして1層目を制圧、確保し態勢を十全のものとする。
無論、それも容易いことではありますまい。
決して侮らず、此処が正念場と心得て当たるとしましょう。

【行動】
「さあ、我らが一戦仕る。鬼の気概を見せて貰いましょう。」
床を割らんばかりに強く大楯を地に打ち付け、声を張り上げれば戦闘を開始。
大楯を構え、先陣を切って敵中へ飛び込んで行きましょう。

大槌を大きく振るい敵の目を引き、覆雪暗天を誘って『詣すに能わず』。
魔術で生み出した幾つもの巨大な盾を周囲へ突き出して一帯を薙ぎ払いましょう。【反撃アップ】
「見えぬのならば全て薙ぎ払うまで。それに寒さに耐え忍ぶのには慣れています故」
しかし狙いは打ち払うのみならず、むしろ【防衛ライン】も合わせて敵の布陣をかき乱すことが本懐。
敵の統制を乱し此方は仲間と連携し、討てる者から確実に討って数を減らして行きましょう。

見上げた忠誠心ですが、此の一時に命を懸けるは我らとて同じ。
押し通る。


伏見・萬
(連携アドリブ歓迎)(仲間は苗字呼び)
(松平信康とは、前に出くわした事がある。そん時はまァ、痛い目を見たわけだが
てめェとまた会うのを…てめェを存分に喰い尽くせる時を、待ってたぜ)

周囲の仲間とは声を掛け合い、連携して動く
味方同士、互いの隙や死角をできるだけ減らす動きと立ち回りを意識し
敵の動きや布陣、敵味方双方の消耗状況などの情報を共有する
【陽を呑む顎】使用。どす黒い呪詛の靄で敵を包み飲み込む
撃破可能な個体(最優先)>味方が既に攻撃した個体>他、の順に優先して狙い、「効率よく確実な敵の殲滅」を目標に動く
敵の攻撃は武器や呪詛の靄で受け流し、【グロリアス】を乗せて消耗を抑える
基本的には攻撃優先だが、突出しすぎて敵に囲まれたりしないように注意し、動けなくなるほどの無理は避ける
何しろこの後、でかいメインディッシュが控えてやがるからなァ
てめェらにやられて立ち止まるわけにはいかねェんだよ

吹雪に氷と、随分寒々しい奴だが…もっと冷てぇ、暗くて静かな所を、俺は知ってる
…てめェらもそこに沈んで、俺と同じになれよ


園田・詠美
忍城攻めもいよいよ大詰め
確実に落とすためにも助力させて頂きましょう!

道を切り拓くために敵に斬り込む方も多いでしょうから、その方たちを援護するという形で立ち回りましょう
他の方たちとタイミングを合わせて、私も攻撃開始
バリケードなども準備されているでしょうし、初撃はそれ自体を狙って仲間が踏み込む綻びを作ります
狙う敵は味方と合わせて集中攻撃、確実に数を減らしていきましょう
できれば味方の攻撃で仕留められるよう先んじて攻撃を加えていきたいですね
魔力砲弾をばんばん撃ち込んであげます!

入口を遮蔽物として利用しつつ、基本は後方からの固定砲台に徹します
動かない分、敵がこちらを優先してくれれば良し。その分、踏み込んでいる方が自由に動けます
踏み込む仲間を優先するなら、その内に遮蔽物ごと吹き飛ばさせてもらいますよ!
吹雪は【魔力障壁プログラム:"Leyak"】で防いでダメージを抑え、少しでも攻撃を続けられるように

負けられない戦いなのはこちらも同じ
押し通らせてもらいますよ!
魔方陣展開、魔力装填、業務、執行ーーーー!!


瀬鍔・頼門
ほう、鬼であるお前達がここでは心からの主を得た、か。
今のお前達は己の命の危うきが迫ろうと敵を前にしてその身は羽の如く軽く、その心は主君を守るため篝火の如き静謐ながらに燃ゆる心持ちでいるのはないか?
私もかつてそうであった。この武蔵国より都へ上り、私を必要としてくれた主を得て…そしてお前達鬼により喪った
恨み言を言っているのではない。私もお前達も今ここに至り同じだということだ
御恩と奉公という心柱を得てきた者同士、よき敵として命を懸けようではないか

仲間との連携協力は積極的に。
無双馬を駆り、【春日ノ御太刀】で敵隊列へ切り込む
積極的に敵の注意をひくように機動し、味方の攻撃範囲に引き込む等の機会も作れるようにする
敵隊列に綻びが生じたならそこへ突撃をかけ、敵の守りと連携を乱したい

敵の暗き吹雪には電撃纏わせた太刀の光を頼りに、立ち回るべき足下を見失わぬよう、駆け抜け続けて避けていきたい
春日明神より借り受けた雷がお前達の昏き雪を斬り闢く…!

つはものとしてお前達の命、もらい受けていく


エヴァ・フルトクヴィスト
武蔵国の攻略もいよいよ大詰めですね。
七曜の戦以後、最終人類史を脅かす一番の脅威なのは天正大戦国となっていますね。
将来を見据えると、新宿との間に緩衝地域を生み出す為に。
そして何より最終人類史に対する指揮を執っていた松平信康に七曜の戦から続く因縁に決着を付けるため。
押して通らせて貰いましょう!

平安地獄変の鬼たちを分け隔てなく受け入れる度量を聞けば、ますます貴方達の主を逃がさず、討ち果たさねばなりませんね。
兵力増強なだけでなく、新たな違う脅威を生み出しかねません!

敵の攻撃は状況に応じた武器生成に神速の瞬きの加減速や神速反応による残像による攪乱を入れて、間合いを狂わせます。

武器を状況に応じて創造するのは確かに強いですが。
それは相手を正確に捉えられているからこそですよ?

そうして出来た隙を撃ち抜く様に浄化の斬撃を入れていきますよ!

貴方達鬼の戦力、放置すれば金熊童子の様な新たな将が生まれる可能性が大いにあります。
故に、突破する為でもありますが、今後の憂いを立つ意味でも。
ここできっちり倒させて貰います!


閂・緒羽
◆アドリブ&他所様との連携歓迎

◆これが天守閣なのね。本物に入るのって初めてかも
記念撮影したい所だけど、そう言うのは全部終わってからにしなきゃ駄目よね
それに鬼の人達も、とってもやる気に満ちてるみたい
命を預けても良いって思える人に出会えるのって素敵なことだけど、私達も負けてはあげられないものね
無事に勝利して、みんなで松平信康さんの所に行けるように頑張ろうね

◆床(畳?)の踏み心地を確認してから飛ぶように翔け出して
戦斧に光を集めて《金色輝斧(POW)》
床ごと叩き割るように振り下ろして、光の大爆発を起こすの
若桜鬼童衆さん達の《覆雪暗天》は翼で自分を抱いて受けるけど
頭数を減らした方が動き易くなるし、基本的には捨て身の一撃のつもりで当てて行った方が良さそうね

◆冷たい感じに見える人達で攻撃も冷たかったのに、何だか熱が伝わる戦いだったね
こんな風に一生懸命になったり情熱を抱いたり出来るのに、人間やヒルコの人に酷いことをするんだから不思議
でも復讐だけじゃ駄目って私達も言われたし、何か変わらなきゃいけないのかな


●いざ天守閣へ
 ディアボロス達は遂に、忍城の天守閣の前まで辿り着くことに成功していた。
 この城を守る2体のジェネラル級、『金熊童子』と『太原雪斎』がそれぞれディアボロスと交戦している間隙をつくことで、ようやくたどり着いた決戦の地。
「武蔵国の攻略もいよいよ大詰めですね」
 エヴァ・フルトクヴィスト(星鏡のヴォルヴァ・g01561)が、三角帽子『フィヨルスヴィズの欠片』のつばをクイッと押し上げて天守閣を見上げた。
 史実では、戦国時代の忍城に天守閣はなかったはずだが、この天正大戦国では2層構造の立派な天守閣になっている。本来はこの城そのものが鉄壁を誇るクロノ・オブジェクトだが、堤防により流れ込む水が堰き止められた結果、その機能はほとんど失われてしまっていた。
「七曜の戦以後、最終人類史を脅かす一番の脅威なのは天正大戦国となっていますからね。将来を見据えると、新宿との間に緩衝地域を生み出す為に。そして何より最終人類史に対する指揮を執っていた『松平信康』に七曜の戦から続く因縁に決着を付けるため。押して通らせて貰いましょう!」
 そのエヴァの宣言を聞いて、伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)は密かに拳を握り締める。
(「松平信康とは、前に出くわした事がある。そん時はまァ、痛い目を見たわけだが。てめェとまた会うのを……てめェを存分に喰い尽くせる時を、待ってたぜ」)
 萬は景気づけとでもいうように古びたスキットル『百薬の長』を口に運んだ。
「遂に本丸、信康殿の喉元へ喰らい付く事が叶うのですな」
 ユオ・ルスカ(Lopussa kiitos seisoo・g10632)が目を向けたのは、天守閣内に通じる重厚な鉄扉。忍城の攻略戦に参加し続けてきたユオには、感慨深いものがある。
「ええ。《七曜の戦》後に最終人類史へ攻め込まれてから、とうとう此処まで来ることが出来ました」
 野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)も、同じように鉄扉へと目を向けた。
「忍城攻めもいよいよ大詰め。確実に落とすためにも助力させて頂きましょう!」
 園田・詠美(社畜(元)系魔法少女・g05827)は、この場に集う全てのディアボロス達に確認を取ると、天守閣内に通じる鉄扉を力いっぱい押し込む。予想に反して鍵はかかっておらず、鉄扉は重い音を響かせながらゆっくりと開いていった。
「まずは信康殿へと至るその足掛かりとして一層目を制圧、確保し態勢を十全のものとする。無論、それも容易いことではありますまい。決して侮らず、此処が正念場と心得て当たるとしましょう」
 ユオは身の丈ほどもある大楯『審楯』を構え、慎重に、けれど堂々と天守閣内へと踏み込んでいく。
「武蔵国解放のため、最終人類史の安全のため……此処が勝負所。いざ、参ります」
 裕樹も雷光刀『雷花』の柄に手をかけつつ、鉄扉を潜り抜ける。
「これが天守閣なのね。本物に入るのって初めてかも。記念撮影したい所だけど、そう言うのは全部終わってからにしなきゃ駄目よね」
 閂・緒羽(さよならのために・g11100)は鉄扉の先の短い通路を物珍しそうに眺め回していたが、すぐに通路は途絶え、土間のようなだだっ広い殺風景な空間へと繋がった。
「……それに鬼の人達も、とってもやる気に満ちてるみたい」
 緒羽が視線を向ける先には、白い着物姿の細身の鬼――『若桜鬼童衆』達の姿。そして所々に築かれているのは、氷の塊で作られたバリケード。
「来たな、ディアボロス。だが、我らが命に代えても、お前達を主の下へ行かせるわけにはいかぬ」
 ディアボロス達の襲来を予期していた若桜鬼童衆は、問答無用とばかりにその身に冷気を纏い始める。
「ほう、鬼であるお前達がここでは心からの主を得た、か」
 瀬鍔・頼門(あかとき闢く忌刀舎人・g07120)が、冷気を放ち始める若桜鬼童衆の正面へ進み出る。
「どうであろう。今のお前達は己の命の危うきが迫ろうとその身は軽く、その心は燃ゆる火の如き感覚でいるのではないか?」
 頼門の問いに、しかし若桜鬼童衆は無表情に見返すのみ。
「そのようなこと、貴様たちと語る口は持たぬ」
 次の瞬間、若桜鬼童衆達が巻き起こした吹雪が、天守閣内を白い闇に塗り潰していく。
 頼門は太刀【鞍馬安綱】を抜刀すると、
「私もかつてそうであった。この武蔵国より都へ上り、私を必要としてくれた主を得て……そしてお前達鬼により喪った」
 その太刀に雷電を纏わせ、視界を遮る吹雪の中を神鹿が駆け跳ねるかの如く駆け抜けた。
「恨み言を言っているのではない。私もお前達も同じだということだ。故にお前達が鬼であろうと蔑みも哀みもせん。御恩と奉公という心柱を得てきた者同士、命を懸けようではないか」
 その様は、正に電光石火。反応することすら叶わずに、若桜鬼童衆が瞬く間に数体切り伏せられる。
 だが、仲間がやられても、若桜鬼童衆は怯む気配も見せない。
「臆するな。我らが倒れれば、ディアボロスは上の層にいる主の下へと雪崩れ込むであろう。命を捨てても、ここでディアボロス達を食い止めるのだ」
 若桜鬼童衆は淡々と、そして冷徹にその役割を果たさんと、手に冷気を集め、氷の槍を生み出していく。
「命を賭して仕えるに足る主を得たか、鬼達もすっかりこの天正大戦国に馴染んでしまった様だね」
 平安鬼妖地獄変出身の文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が、複雑な表情を浮かべた。共に故郷の地を追われ、そして新たな生きる道を見出した者同士。
「これまた厄介な話だけれど、退けぬ戦いであるのは此方も同じだ」
 雪人は油断なく若桜鬼童衆の動きを見定めつつ、竜笛『有明月』を口に当てる。
「ここはひとつ、楽の音などはいかが?」
 雪人が笛を奏で出すのと、若桜鬼童衆が氷の槍を手に駆け出すのは、ほぼ同時だった。
 その時、雪人と若桜鬼童衆の間に大楯を構えたユオが割って入った。
「さあ、我らが一戦仕る。鬼の気概を見せて貰いましょう」
 ユオは床を割らんばかりに強く大楯を地に打ち付け、声を張り上げる。若桜鬼童衆の氷の槍がユオの審楯に突き立てられるが、巨大な楯にいくつかの傷をつけることは出来ても貫くことまではできない。
 そしてユオが時間を稼ぐ間に、雪人の笛の調べは幽玄の霧を生み出していた。その霧はゆっくりと天守閣の第一層全体を包み込んでいく。
「面妖な……!?」
 その幻覚効果を持つ霧に巻かれた若桜鬼童衆は、本来はこの第一層にはいないはずの彼らの主・松平信康の姿を幻視し、何体かの若桜鬼童衆は思わず膝をついてかしこまってしまった。
「忠誠心を利用するようで心苦しいが、お前達もまともに戦えば一筋縄ではいかない相手だからな」
 いつの間にか笛を白銀の刀『雪月花』に持ち替えていた雪人が、雪月花を一閃し無防備となっていた若桜鬼童衆を薙ぎ払う。
「さすがに手強い。だが、距離を置けば」
 若桜鬼童衆は作戦を切り替え、ディアボロス達と距離を取りつつ手に精緻な氷の弓を創造し始めた。
「平安鬼妖地獄変の鬼たちを分け隔てなく受け入れる度量を聞けば、ますます貴方達の主を逃がさず、討ち果たさねばなりませんね。兵力増強なだけでなく、新たな違う脅威を生み出しかねません!」
 対抗するようにエヴァが、素早く呪文の詠唱を開始する。
『世界を駆けるその力、時の侵略者を退けし、時奪われし怒れる者に宿り、言の葉の如く滑らかな瞬きを!』
 パラドクス【神速の瞬き】の力で、神の愛馬として世界をその俊足で駆けたといわれる伝説の幻獣スレイプニルの如く動きを加速させたエヴァは、加速と減速を繰り返すように駆け回り、弓を構える若桜鬼童衆達を翻弄していった。
「武器を状況に応じて創造するのは確かに強いですが。それは相手を正確に捉えられているからこそですよ?」
 間合いを狂わされた若桜鬼童衆の放つ矢は、何本かはエヴァを掠めるものの、ほとんどが狙いを外れ、虚しく空を飛んでいく。その隙に若桜鬼童衆との間合いを詰めたエヴァは、蒼と紅に輝く宝玉を持つ二組の短剣『ビュグヴィル&ベイラ』を、撃ち抜くように振り抜いた。浄化の斬撃に切り裂かれた若桜鬼童衆が、仰向けに倒れていく。
「賢しい真似を。ならば、全て凍てつかせてくれよう」
 若桜鬼童衆が、吹雪を巻き起こして急激に天守閣内の温度を下げていった。その吹雪は、ディアボロス達の視界と体力をみるみる奪い取っていく。
「命を預けても良いって思える人に出会えるのって素敵なことだけど、私達も負けてはあげられないものね。無事に勝利して、みんなで松平信康さんの所に行けるように頑張ろうね」
 緒羽は翼で自分を抱くようにして吹雪から身を守りつつ、その場で数回跳ねるようにして床の踏み心地を確認すると、杖のようにも見える独特の形状の戦斧『Pencil of Nature』を構えて飛ぶように駆け出した。吹雪が白い闇となって緒羽を包み込み、その視界と体力を奪うが、
「援護は任せて! 魔法単発、プログラム1番展開。出力選択、属性選択……業務執行!」
 入口の通路付近に陣取っていた詠美の周囲に光の魔法陣が形成され、そこから魔力で生成された砲弾が発射される。狙うは若桜鬼童衆ではなく、ディアボロス達の動きを阻害すべくあちこちに設けられた氷のバリケードだ。
 そしてバリケードが砕けたことで遮るものの無くなった天守閣第一層を、緒羽が力強く駆け抜けた。
「あなたも光にしちゃうね」
 緒羽は天守閣第一層の中心部に至ると、光を集め輝くPencil of Natureを、床ごと叩き割るように振り下ろした。たちまち巻き起こった光の大爆発が、周囲の若桜鬼童衆を吹き飛ばしていく。
 さらに、緒羽の一撃で若桜鬼童衆の隊列が崩れたのを、頼門は見逃さなかった。
「春日明神より借り受けた雷がお前達の昏き雪を斬り闢く……!」
 吹雪の中を、頼門は電撃を纏わせた太刀【鞍馬安綱】の光を頼りに駆け抜けると、神速の一閃を放ち若桜鬼童衆を切り伏せる。
「つはものとしてお前達の命、もらい受けていく」
 頼門はさらに、止まることなく別の若桜鬼童衆へと迫り、太刀を振るい続けた。
「負けられない戦いなのはこちらも同じ。押し通らせてもらいますよ! 魔方陣展開、魔力装填、業務、執行ーーーー!!」
 詠美も、固定砲台のように魔力砲弾を次々と撃ち込み、前線で戦うディアボロス達を援護していく。
 だが、入り口付近から動かない詠美は若桜鬼童衆から見ても格好の標的となる。
「……凍てつけ」
 若桜鬼童衆が、詠美へと集中して吹雪を放った。
「寒っ! けどこの程度、ブラック企業での地獄の日々に比べれば!」
 詠美は『魔力障壁プログラム:"Leyak"』で冷気に特化した魔力障壁を生み出し、なんとか吹雪に対抗する。魔力障壁だけで集中攻撃を耐えきるのは厳しいが、この状況は詠美にとっては望むところでもある。自分に攻撃が集中している間は、その分他の仲間達が自由に動けるのだから。
 果たして、これを好機と裕樹が動く。
「命を賭しているのは若桜鬼童衆ばかりではありません、冷静で冷徹であるという彼らにこちらの覚悟を示し度肝を抜いてやりましょう」
 雷光刀『雷花』の力を解放し、雷光で長大な刀身を形成すると、裕樹は一気に戦場の只中へと駆けだした。バリケードが砕け散った今、その進路を遮るものはなにもない。裕樹の接近に気付いた若桜鬼童衆が吹雪を裕樹へと向け視界を塞ごうとするが、
「視界を奪うほどの闇でも此処まで接近したならば! 燃え上れ、百合車!!」
 裕樹は闇を切り裂かんとするかのように雷光刀『雷花』を振り抜いた。雷光の刃は狙い違わず若桜鬼童衆を捉え、直後花のような炎が膨れ上がり爆発、その若桜鬼童衆の命を削り取る。
「決死の覚悟があるのは、貴方方だけではありませんよ」
 さらに裕樹はその若桜鬼童衆の亡骸を押し出して盾代わりとしつつ、別の若桜鬼童衆へと踏み込んでいった。
 一体また一体と倒され、次第に劣勢に立たされた若桜鬼童衆だったが、それでも彼らの戦意は衰えることはない。
「怯むな。陣形を組み直せ。一人でも生きている限り、我らに敗北の二文字はない」
 残る若桜鬼童衆は冷静に空いた穴を埋めるように連携し合い、結界のように吹雪を起こしてディアボロス達を巻き込んでいく。
 そこに、ユオが巨大な槌『審槌』を高々と振り上げて飛び込んできた。
「我が審楯の先は無し」
 ユオは吹雪に視界を塞がれながらも、手にした審楯と紐付けられた巨大な盾を幾つも魔術で生み出し、その盾を周囲へと突き出すようにして一帯を薙ぎ払う。
「見えぬのならば全て薙ぎ払うまで。それに寒さに耐え忍ぶのには慣れています故」
 ユオが敵陣の真ん中に飛び込み、魔術の盾で若桜鬼童衆を押し飛ばしたことで、若桜鬼童衆の連携が大きく乱れた。
「劣勢を悟ってもなお退こうともせず踏み止まるとは見上げた忠誠心ですが、此の一時に命を懸けるは我らとて同じ。押し通る」
 ユオは今度は魔術の盾を一点に集中させ、分断された若桜鬼童衆へと打ちかかっていく。
「態勢を立て直す。みな、下がれ」
 若桜鬼童衆の一体が、仲間達に集結を促した、その時。
「喰らいつけ、飲み込め、塗り潰せ」
 萬の低い声が響くと共に、どす黒い霧が、その若桜鬼童衆を飲み込んだ。
「何しろこの後、でかいメインディッシュが控えてやがるからなァ。てめェらにやられて立ち止まるわけにはいかねェんだよ」
 萬が放ったのは、巨大な獣の顎にも似た、光すら飲み込むような黒い靄。呪詛を以て生み出されたその霧に飲まれた若桜鬼童衆は、そのまま霧に喰い尽くされ、影すら残さず消滅した。
 だが黒い霧を放った直後の萬を、別の若桜鬼童衆が放った氷の大蛇が襲い掛かる。
「氷蛇よ、その者を始末せよ」
 召喚された氷の大蛇は冷たい氷の息吹と染み入るような毒の息吹を立て続けに萬目掛けて放った。その攻撃を、萬は咄嗟に黒い霧を『墨絵の獣』に変えて受け止める。それでも一部を浴びてしまうが、幸い致命傷には至らない。そして、生きてさえいればまだまだ戦いようはある。
「吹雪に氷と、随分寒々しい奴だが……もっと冷てぇ、暗くて静かな所を、俺は知ってる……てめェらもそこに沈んで、俺と同じになれよ」
 黒い霧よりもさらにどす黒い声音と共に、再び萬は黒い霧を攻撃へと転じた。黒い霧が氷の大蛇を包み込み、しかし大蛇は吐き出した氷と毒の息吹で黒い霧を吹き飛ばさんとする。結果、両者が打ち消し合うように消滅していった。
 こうして、ディアボロスの攻勢により若桜鬼童衆は次第にその数を減らしていき、遂に、
「氷雪使いの技にここまで長けているとは、鬼と言うより雪女だね。だが何方にしても、後れを取るつもりは無い!」
 雪人が、幽玄の霧に若桜鬼童衆の最後の一体を捉え、
「貴方達鬼の戦力、放置すれば金熊童子の様な新たな将が生まれる可能性が大いにあります。故に、突破する為でもありますが、今後の憂いを立つ意味でも。ここできっちり倒させて貰います!」
 エヴァが、その身に宿したスレイプニルの力で急加速してその若桜鬼童衆の急所をビュグヴィル&ベイラで刺し貫いた。
「ガッ……主よ、申し訳、ございませぬ……」
 若桜鬼童衆の最後の一体は、そう無念の言葉を遺すと、まるで氷像のように無数の氷片となって砕け散っていく。
「忍城攻め、まずは第一段階完了ね」
 ずっと入り口付近に陣取り援護射撃に徹していた詠美が、砲撃を終了してフウッと深く息を吐く。
「冷たい感じに見える人達で攻撃も冷たかったのに、何だか熱が伝わる戦いだったね。……こんな風に一生懸命になったり情熱を抱いたり出来るのに、人間やヒルコの人に酷いことをするんだから不思議。でも復讐だけじゃ駄目って私達も言われたし、何か変わらなきゃいけないのかな」
 緒羽が、輝きの消えたPencil of Naturを収めながら、少し憂いを湛えた表情でそう呟いた。
「なんにせよ、これで松平信康のいる天守閣第二層への道は開けました。本当の戦いはこれからです」
 裕樹が雷光刀『雷花』の切っ先を向けた先には、第二層へと通じる階段が、ディアボロスを待ち構えるように存在していた。
「行きましょう。この武蔵国での戦いに、決着をつけるために」
 その階段へと頼門が真っ先に足を踏み出し、他のディアボロス達もその後に続いたのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【通信障害】LV2が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV3が発生!
【命中アップ】LV4が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!

●天守閣第二層
「申し上げます! 『若桜鬼童衆』、全滅! 第一層、突破されました!!」
 城主たるジェネラル級天魔武者『松平信康』の前に、警護役であるトループス級天魔武者『鬼面赤備衆』が平伏しつつそう報告する。
「そうか。若桜鬼童衆、耐えきれなかったか」
 松平信康は、しばし黙とうを捧げるように俯くと、ゆっくりと立ち上がった。
「もうじき、ここにディアボロスが攻め寄せてくるであろう。先も宣言した通り、私は正々堂々ディアボロスを迎え撃つつもりだ。お前達も、共に戦ってくれるか」
 鬼面赤備衆達を見回し、確認するように松平信康はそう尋ねる。
「若、何を今更おっしゃられます」
「我ら、とうの昔に殿と運命を共にする覚悟でございますぞ」
「殿への忠誠心で、鬼どもに後れを取るわけにはいきませんからな」
 鬼面赤備衆は次々とそう口にすると、一斉にその場に片膝をつき、松平信康の前に頭を垂れた。
「……お前たちの覚悟と忠義、この信康、確かに受け止めた。皆、共に死地へと臨もうぞ!」
 松平信康が、そう言って右腕にある大砲を振り上げると、鬼面赤備衆は一斉に歓声を上げたのだった。
宇佐美・アリス
アドリブOK
他の人とも積極的に連携していくわよ

や〜っと、城主まで辿り着いたわよ(城門から連戦中)
現代川越市民
ここを落とせば、埼玉奪還も夢じゃなくなる
そんな身としては、怨み言しか出ないから、会話はしたい人に任せて、私は露払いと行きましょう
大将と黙って会話させてくれるか分からないしね

【防衛ライン】で話をする人を守りつつ、紅蓮で攻撃よ
会話の邪魔をしそうな敵>味方の攻撃で隙が出来た敵>攻撃の挙動を取った敵
な優先度で対象選択
機械でも暑いのは苦手でしょ
(城門守ってた奴等より強いんじゃないかしら?という不安は隠しつつ)話の腰は折らないって、お母さんに教えてもらってないのかしら?と煽って、こちらに注意を向けさせるわ

敵の斬撃の出始めを念動隔壁のピーター君(ディアコレのでっかい子)で受け止めて、残りは障壁、シールドに自分の剣で捌くわよ
この時代もだいぶ長いのよ
そろそろ、少し位は凌いでみせるわよ!


ユオ・ルスカ
連携、アドリブ共に歓迎

【心情】
信康殿と言葉交わす味方の掩護、我は是を引き受けます。
知恵や意志を以て敵に向き合う人々が居るならば、その者達を護る盾となりましょう。
それに、近衛を務める鬼面赤備衆もまた決死の覚悟。
捨て置いては邪魔をされるだけでは済みますまい、先に打ち払わせて頂く。

【行動】
「卿らの相手は此方です。」
同様の意図で動く仲間を見付け連携して事に当たって行きましょう。
特に立ち位置に留意し、【防衛ライン】と合わせて可能な限り穴の少ない守りを築くべく行動。
疾風刀閃に対して大楯を立てて受け、或いは大槌で受け流し。
それが叶わずこの身が血で紅衣と成ろうとも、怯みはしません。
距離が十分に詰まった、詰められたと判断したところで『縋るに能わず』
ランタンを高く掲げ魔術によって周囲の敵を炎で包み込みます。
それはただ焼き尽くすのみならず、敵を炎が炙り火の粉が焦がすことになりましょう。【ロストエナジー】

見事な赤備の甲冑、焼くは惜しくもありますが。
しかし全て火に還しましょう、卿らの覚悟と我の祈りを薪とし焚べて。


●開戦の炎
「遂にここまで来たか、ディアボロス」
 忍城の主であるジェネラル級天魔武者『松平信康』は、天守閣第二層まで攻め寄せたディアボロス達を睥睨し、堂々たる声音で呼ばわった。
「ふう。や〜っと、城主まで辿り着いたわよ」
 城門での戦いから連戦を重ねて遂に天守閣まで辿り着いた宇佐美・アリス(兎に非ず・g01948)は、やや息を切らしながら信康へと目を向けた。
 最終人類史における埼玉県川越市民であるアリスにとって、信康の治めるこの武蔵野国の奪還は悲願中の悲願だ。
 今目の前にいる信康を倒し武蔵野国を落とせば、埼玉奪還も夢ではなくなる。
(「そんな身としては、口を開けば怨み言しか出ないから、会話はしたい人に任せて、私は露払いと行きましょう。そもそも大将と黙って会話させてくれるか分からないしね」)
 アリスは、信康を守るように立ち塞がるトループス級天魔武者『鬼面赤備衆』へと視線を移した。
 ユオ・ルスカ(Lopussa kiitos seisoo・g10632)もまた、信康ではなく鬼面赤備衆の前に巨大な盾『審楯』を構えて一歩踏み出す。
「信康殿と言葉交わす味方の掩護を、我は引き受けましょう」
 仲間達が知恵や意志を以て信康に向き合うというのなら、その仲間達を守るのが自らの役目と、ユオは自らに使命を課して。
「卿らの相手は此方です」
 鬼面赤備衆の注意を引き付けるように、ユオは声を張り上げた。
「望むところよ! お主らごとき、若の手を煩わせるまでもない!!」
 鬼面赤備衆もまた、自分達の役割は信康の盾となることと心得て、腰に下げた長刀に手をかける。
 既に信康は、他のディアボロスと何やら話を始めていた。アリスは彼らの邪魔をさせないように【防衛ライン】を展開すると、
「対象座標固定」
 眼前の3体の鬼面赤備衆を囲い込むように結界のようなものを張り巡らせた。
「むうっ!? なんだこれは」
 見慣れぬ術に戸惑う鬼面赤備衆。
「火の妖精さんに続いて、風の妖精さんもよろしくね」
 続けてアリスは、その結界内に火と風の精霊を召喚した。するとまずは火の精霊が、鬼面赤備衆目掛けて炎の息を吐きかける。さらに追い打ちをかけるように、風の精霊が風を送り込めば、結界内はさながら竈の中のように熱波に包まれた。
「ぬぐおおおっ!!」
 燃え盛る炎がまるで花のように広がって鬼面赤備衆を包み込み、蒸し焼きにせんとする。
「どう? 機械でも暑いのは苦手でしょ」
 だがその間にも、別の鬼面赤備衆が目にも止まらぬ速さの居合切りを繰り返し、ユオに迫っていた。その剣閃は無数の斬撃となって、一斉にユオに襲い掛かる。
「さすがに大将直属の天魔武者。手強い」
 ユオはその斬撃を、或いは大楯で受け止め、或いは大槌『審槌』で受け流していった。だがそれでも防ぎきれぬ斬撃がユオの身体を切り裂き、血の雨を降らせる。
「ですが、退けぬのは私も同じ。この程度で怯みはしません」
 その身に纏った衣が血に染まるのも構わず、ユオは審楯を前面に押し出して前進、鬼面赤備衆との距離を詰める。
「見事な赤備の甲冑、焼くは惜しくもありますが」
 充分に距離を詰めたところで、ユオは手にしていた審槌を手放すと、代わりに取り出した『守人のランタン』を高々と掲げた。
「炎は卿を審らかにする」
 するとランタンから迸った荒れ狂う炎が、周囲の鬼面赤備衆を瞬く間に飲み込んでいく。
「全て火に還しましょう、卿らの覚悟と我の祈りを薪とし焚べて」
 炎は脈打つように広がって鬼面赤備衆の機械の体を炙り、舞い散る火の粉がその甲冑すら焦がしていく。
 火と風の精霊の生んだ炎と、ランタンから放たれた炎。二つの炎の饗宴が止んだ時には、炎に焼かれ黒ずみの塊と化した鬼面赤備衆の亡骸がいくつも、天守閣の畳の上に転がっていた。
 だが、
「まだまだぁっ!!」
 炎の洗礼を逃れた鬼面赤備衆達は、死をも恐れぬ勇猛さで、アリスとユオに襲い掛かる。
「ちょっと、話の腰は折らないって、お母さんに教えてもらってないのかしら?」
 アリスは煽るようにそう言って、鬼面赤備衆達の注意を自分へと引き付ける。
「貴様らが炎なら、我らは風よ! 受けよ【疾風刀閃】!!」
 鬼面赤備衆は天守閣内を縦横無尽に駆け回りながら、鋭い斬撃を次々と繰り出した。
「やるわね。でも私だってこの時代もだいぶ長いのよ。そろそろ、少し位は凌いでみせるわよ!」
 アリスは鬼面赤備衆の内1体の斬撃の出始めを巨大な金属板『サポート妖精ピーター君』で受け止めると、別の鬼面赤備衆の斬撃を『カフスシールド』と妖精剣『VORPAL SWORD』、さらには『概念障壁』までも駆使して受け流す。だが鬼面赤備衆とて精鋭中の精鋭。もう一体の鬼面赤備衆の死角をついた斬撃が、アリスを深々と切り裂いていた。
(「ちょっとこいつら、城門守ってた奴等よりかなり強いんじゃないかしら?」)
 アリスの心に一抹の不安が生じる。だが、自らの家族を取り戻すためにも、なんとしてもこの武蔵野国は奪還しなくてはならない。
「さすがに近衛を務める鬼面赤備衆もまた決死の覚悟。捨て置いては邪魔をされるだけでは済みますまい。まだ戦えますか?」
 ユオが、アリスをかばうように審楯を構えてそう尋ねる。
「当然よ。ここまで来て退くわけにはいかないわ」
「ならば参りましょう。鬼面赤備衆、先に打ち払わせて頂く」
 そしてアリスとユオは、自らの戦意を具現化したかのように、再び炎の力を解き放つのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【隔離眼】がLV2になった!
【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!

桐生・八重
断片の王の引き継ぎについてですか…
質問ではなく『ディアボロスは当然知っているだろう事実』についてか…

嘘とは真実と交わらせるもの
断片の王信長…奴は七曜の戦を乗り切る事が存在意義
その後継者である家康は戴冠の戦を勝ち抜く為に強化される断片の王
成程、改めてアナタを見ると確信できる
今年の6月以降が天魔武者の真骨頂なのだと

答え合わせといきましょう
律令国の堅牢さを見れば分かる通り、このディヴィジョンは防衛に特化している
これはつまり今年の6月を迎えるまでに信長の死などでこのディヴィジョンが滅びる可能性を低める為
そこまでして防御に特化した理由…家康は、貴方達の最大の剣となる
そこにこのディヴィジョンの堅牢さを合わせれば…攻防一体
ディヴィジョンが守り、断片の王が攻める
素晴らしいまでにバランスの良いディヴィジョンと断片の王がこの大戦国には確立される…それが答えです

ですがさせませんよ
ここを落とせば家康は直に
切り札を握られている秀吉等、大阪城を攻めるまでも無いでしょう
…通信障害を、念の為張る


野本・裕樹
『松平信康』とはこの先ゆっくりと話をする機会はもう無いと思います。
正々堂々とした相手に私もまた同じく向き合いたい。

断片の王の引継ぎで行われる儀式、摂津国の西宮神社に集められたヒルコは豊臣秀吉が断片の王に必要な儀式の生贄にするのではないかと予想されていましたね。
ならば徳川家康もまた同様の備えをしていてもおかしくはありません。
聞いても答えてはくれないでしょうけれど、ヒルコが集められている場所がないか会話の中から見い出せれば。

「初めまして、『松平信康』。
断片の王が代替わりするまであと僅か、貴方には随分と時を稼がれてしまいました。
しかしまだ代替わりが完了した訳ではありません、私たちディアボロスは最後まで諦めずその阻止に動きます」

「断片の王の引継ぎで行われる儀式に生贄が必要なことはわかっています。
豊臣秀吉は西宮神社にヒルコを集めている、そしてその救出の手立ては既に整いました。
次は徳川家康の番、西宮神社と同様に場所はもう判明しています。
何としてもこの武蔵国を突破し、向かわせてもらいますよ」


●断片の王の引継ぎまでに
「遂にここまで来たか、ディアボロス」
 ジェネラル級天魔武者『松平信康』は、圧倒的な覇気をその身から放ちながら、攻め寄せたディアボロス達と対峙していた。
(「さすがは武蔵野国を任された天魔武者。追いつめられてなお正々堂々たる態度は見事なものです」)
 野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)は、その信康の潔い態度に敵ながら感嘆を禁じえなかった。
「思えば我らは当初、圧倒的に優勢なはずであった。この忍城は難攻不落を誇る名城であり、我らは完全勝利を目指さずとも、6月まで耐え忍べばよいだけであったのだからな。だがお前達は、城の周りに堤防を築いて雪解け水を堰き止めることで忍城の機能を低下させ、間髪入れることなく城に攻め込み、この天守閣にまで一気呵成に攻め寄せた。その戦略も武勇も、見事という他はない」
 信康の言葉には、嘲りも皮肉も感じられない。心底、ディアボロスを讃えているようだった。
(「むしろ、過大評価しているようにすら感じますね」)
 裕樹はそう感じたが、敢えてそのことを口にすることはなかった。過大にしろ過小にしろ、戦力評価を誤ってもらった方が、戦いやすいのも事実だ。
「成程、改めてアナタを見ると確信できる。今年の6月以降が天魔武者の真骨頂なのだと」
 そこで口を挟んだのは、この天守閣には似つかわしくないゴスロリファッションの桐生・八重(超高校級のホワイトハッカー兼電脳に聳える隠者・g03785)だった。
「6月まで耐え忍べばよいというのも、断片の王『織田信長』が、その地位を誰かに引き継ぐため。その引き継ぎを成就させるために、アナタは命を捨てる覚悟なのですね」
「いかにも。そしてその思いは今でも変わることはない。追い詰められたとはいえ、私と護衛の者共はいまだ健在」
 見回せば、既に周囲では、信康の護衛たる『鬼面赤備衆』とディアボロスの戦闘が始まっている。
「そして『金熊童子』も、師父どのも今も戦いを続けている。ならば今ここでお前達を討ち取り、今後攻め寄せてくるであろう後続のディアボロスも全て返り討ちとすれば、6月まで耐えきることは決して不可能ではない」
 それは決して信康のハッタリなどではなく、本気でそれを成そうとしているのだという気概を、八重ははっきりと感じとる。
「つまり、断片の王信長……奴は七曜の戦を乗り切る事が存在意義。そして、その後継者である家康は戴冠の戦を勝ち抜く為に強化される断片の王、ということですか」
「……まだ父上が断片の王に選ばれると決したわけではないがな。だからこそ、少しでも父上の力となれるよう全力を尽くすのが我が役目」
 信康は、ここにはいない『徳川家康』に敬意を表するように、しばし頭を垂れた。
「なるほど見えてきました。律令国の堅牢さを見れば分かる通り、このディヴィジョンは防衛に特化している。これはつまり、今年の6月を迎えるまでに信長の死などでこのディヴィジョンが滅びる可能性を低める為」
 八重が、天守閣内を見回す。金屏風や豪勢な襖など煌びやかな装飾もいくつか見られるが、それ以外は質実剛健を絵にしたような、堅牢な作りのこの城。
「そこまでして防御に特化した理由……断片の王を継いだ家康は、貴方達の最大の剣となる。そこにこのディヴィジョンの堅牢さを合わせれば……攻防一体。ディヴィジョンが守り、断片の王が攻める。素晴らしいまでにバランスの良いディヴィジョンと断片の王がこの大戦国には確立される……それが答えです」
 八重が口にしたのは、あくまで彼女自身の推測に過ぎない。だがこれまで得られた真実にいくばくかの嘘も交えて発せられたその言葉を、信康はディアボロスが既に得た情報と捉えたようだ。
「やはり、ディアボロスはそこまで見抜いていたのか。全てでは無いが、本質は見抜いておる」
 概ね八重の推測を肯定するようにそう応じた信康は、右腕に装着された巨大砲を持ち上げた。
「だが、だからこそ、ここで私が、お前達を食い止めねばならぬのだ。そう簡単に、この忍城を落として日光に行けるとは思うなよ」
 正確にはディアボロスが武蔵野国奪還後、日光方面に向かうかどうかは決していないのだが、さすがに信康にそこまでの事情は把握できようはずもない。
「こちらこそ、断片の王の継承などさせませんよ。ここを落とせば家康を直に攻められる。切り札を握られている秀吉等、大阪城を攻めるまでも無いでしょう」
 八重が、勇ましくもそう言い返す。
 そして、その二人のやり取りを聞いていた裕樹も、思わず口を開いていた。
「初めまして、松平信康殿。断片の王が代替わりするまであと僅か、貴方には随分と時を稼がれてしまいました」
 裕樹の発言に、信康の視線が彼女へと向けられる。
「我々としては、もっと時間を稼げるつもりでいたのだ。そして、先ほども言った通り、お前達にはまだまだ時間稼ぎに付き合ってもらうことになる」
「しかしまだ代替わりが完了した訳ではありません、ならば私たちディアボロスは最後まで諦めずその阻止に動きます」
 裕樹はそう言うと、正面から信康を見据えた。
(「松平信康とはこの先ゆっくりと話をする機会はもう無いと思います。ならばこそ、今は私も正々堂々と信康と向き合いたい」)
 そんな思いを心に抱いて、裕樹は口を開いた。
「断片の王の引継ぎで行われる儀式に生贄が必要なことはわかっています。豊臣秀吉は西宮神社にヒルコを集めている、そしてその救出の手立ては既に整いました。次は徳川家康の番、西宮神社と同様に場所はもう判明しています。何としてもこの武蔵国を突破し、向かわせてもらいますよ」
 摂津国の西宮神社に集められたヒルコ達は、豊臣秀吉が断片の王になるために必要な儀式の生贄にするのではないかと予想されていた。ならば、徳川家康もまた同様の備えをしていてもおかしくはないと考えての発言だったが、信康は裕樹の意に反してやや戸惑った様子だった。
「断片の王の引継ぎの儀式は、生贄たるヒルコ達も含め、安土城で全ての準備が整えられている筈だ。西宮神社のヒルコとやらは、別の目的で集められているのではないのか? ヒルコは使い道が多数あるからな」
 信康の言葉に嘘は感じられない。家康は本当にヒルコを集めていないか、もしくは信康にはその事実を知らされていないか、そのいずれかということだろう。
「……少しばかり、喋りすぎてしまったようだ。これ以上の言葉は我らにはもはや不要であろう。私が6月までこの城を守り抜くか、お前達がそれまでにこの城を陥落させるか。いざ尋常に勝負なり!!」
 そして信康は、開戦を告げる合図とでもいうように、右腕の大砲から巨大な破壊のエネルギー弾を発射したのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎

皆のお陰で第一層は越えられたか。後は護衛と信康を討つだけだが、あれは手強いな。

主を慕い忠義を尽くすか。信康はいい主君なんだろう。だからこそここで倒すことに意味がある。全力でいかせてもらうぞ。
敵は士気も高くて連携もできるだろう。こっちも皆と協力して戦うとしよう。

主の話を邪魔するほど無粋でもないだろう。あっちの話が終わるまでは俺達の相手をしてもらうぞ。
技の速さに自信があるようだがそれはこちらも同じ事。体勢を低くして逸機に踏み込んで上段回し蹴りを叩き込む。
反撃の居合は刀を抜く初動を見極めて念動力を通したバンデージを使って防御を試みる。急所に冴え当たらなければまだ戦える。

お前たちの覚悟も忠義も乗り越えて先に進ませてもらう。


エヴァ・フルトクヴィスト
中々興味深いお話が聞けましたね……。
これらの事を吟味するのは勿論ですが。
なにより武蔵国をクロノヴェーダの支配から解放するために。
互いの信念や立場を以って、戦うのみですね!
このままいたずらに戦いが長引いてしまうのは上手く無いですからね。
まずは松平信康に集中出来るように、残った護衛の排除を一気に叩いて完遂させますよ。

味方と連携。
アイスクラフトやパラドクスによる氷像で攪乱。
切り刻む方向をこちらで誘導。

精神を集中させて、殺気から敵の攻撃を飛翔の加減速や神速反応による残像のフェイントを行って。
回避もしくは結界術で急所を護って、致命傷を貰わないようにして。
敵の隙に氷像たちを統率して、一緒に斬撃や制圧射撃を行いますよ!

視線を遮って、氷像が動き回るというのなら。
回避して、壊して、と思うでしょう……、ですが!
思考の誘導し、この攻撃を誘うのが目的だとしたら?

数々のクロノヴェーダ相手に打ち破ってきたのは、伊達では無いのですよ!
このまま沈んで貰いましょう!

忍城の攻略、悠長に付き合うとでも?
一気呵成に行きますよ!


閂・緒羽
◆アドリブ&他所様との連携歓迎

◆松平信康さんは一本気な性格なのね
話し掛けた人の聞き方が上手なのもあると思うけど、お陰で色々と聞けちゃった
聞いた話が本当なら忍城の攻略を急いだのも大正解みたい
それに、このタイミングで絶対に勝たなきゃ行けないのも再確認出来たよね
その為にもまずは護衛の、赤備の人達を全部やっつける必要がありそう

◆床を軽く蹴って、鬼面赤備衆さん達に翔け出していくね
翼に沢山光の力を込めて使うのは《鴇色煌羽(POW)》
羽を散らしてと思ったけど、赤備衆さん達の《飛連刀閃》を喰らったら勝手に散りそうね
翼で自分の体を包んで攻撃して貰って、それで飛び散った羽を飛ばして爆発させるのが良さそう
爆発で赤備衆さん達の足並みが乱れたら、積極的に分け入って羽を散らして行こうかな

◆あなた達ともっと平和な戦いが出来たら良かったのにね、水泳勝負とか
でも今はそんなこと出来ないって分かってるし、あなた達がしてきたことを思えば絶対に手は抜けないの
だから…
あなた達の魂も肉体も全部、何もかも光にして消しちゃうね


瀬鍔・頼門
ネメシスモードの姿は控えて温存。
あれだけでもよく口をきいてくれたものだ。あとは腕にて語らうがつはものの道。いざ…!

仲間との連携協力を積極的に。
信康の開戦の砲撃により舞い上がった煙の中より無双馬を駆り跳び出でて、重藤の弓で【龍田ノ息吹】を敵隊列へ射放つ。

攻撃後は突入方向とは別の方向へ駆け抜け敵の注意を逸らし、味方の攻撃の機会を作るように機動する

敵の刀閃には騎乗技能を活かして跳ね避け、太刀を抜きざまに薙ぎ払い受け流したい
流石は太刀筋確かな武者揃い。漫然と受け止めるわけにはいかんな…!

忠為す太刀筋、しかと見せてもらった。武蔵国を取り返すに足る我らの力すべてをお前達の主、松平信康に示してみせよう


伏見・萬
(連携アドリブ歓迎)(味方は苗字呼び)
(もうすぐ奴に手が届く…まずは確実に、邪魔になるもんを始末しねェとな
…俺ァあのデカブツを…俺のままで、きっちり味わいてェんだ
まだ…コイツ(呪詛)に飲まれて任せるって訳には、いかねェ…!)
(傷跡から呪詛の靄が漏れ出て全身を包み込もうとするが、今は抑える(ネメシス化はしない))

周囲の味方と声を掛け合い、互いの隙や死角をできるだけ減らす立ち回りを心掛ける
敵の残数や消耗状態等の把握に努め、情報を共有する
【夢現と影】使用で攻撃。「停止」に特化した呪詛を籠めた視線で、敵を蝕む
撃破可能な敵個体を最優先に狙い、該当する個体がいなければ、より敵の連携を乱せそうな所を狙う
敵の攻撃は、装備中のナイフと『貪食』(喰った敵のパーツを身体から生やす。今回は金属の刃)、傷跡から溢れる呪詛の靄で受け流す

「迅速・確実な敵の殲滅」を目標とし、【ダメージアップ】も乗せて効率よく敵を削る
負傷は然程気にせず、【グロリアス】利用で消耗を抑えながら攻撃優先で動くが、動けなくなる程の無理は避ける


●大乱戦
 『松平信康』とディアボロスが言葉を交わす間にも、護衛のトループス級天魔武者『鬼面赤備衆』との戦いは続いていた。
(「皆のお陰で第一層は越えられた。後は護衛と信康を討つだけだが、あれは手強いな」)
 獅子堂・崇(破界拳・g06749)は、鬼面赤備衆が繰り出した超高速の居合斬りをなんとか両手の拳で受け止める。普通ならば生身で刀を受け止めれば、受け止めた方が大きなダメージを負うだろう。だが崇が両手を保護するために巻いている布『バンテージ』は、受けるダメージをかなりの部分軽減してくれた。
「今の攻撃を受け止めたか! だが、一撃は受け止められても、次の一撃で仕留めればよいだけの話。信康様のためにも、お前達には死んでもらう!!」
 崇は、再度居合斬りの構えに入った鬼面赤備衆の間合いから逃れるべく、畳の床を蹴って後方へ跳んだ。
「主を慕い忠義を尽くすか。なるほど信康はいい主君なんだろう。だからこそここで倒すことに意味がある。全力でいかせてもらうぞ」
 拳を構え、鬼面赤備衆を攪乱するように駆け回る崇。
 だが鬼面赤備衆達は、互いに連携して次第に崇の逃げ道を塞ぐように展開していく。
「さすがに護衛も精鋭だな。士気も高くて連携もしてくる。ならば、こっちも協力して戦うとしよう」
 崇が、壁際に追い詰められ足を止めた。これを好機と、二体の鬼面赤備衆が同時に居合の構えで崇へと殺到する。
 しかし、
「おう、任されたぜ」
 突如崇の前に、伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)が飛び込んできた。崇と鬼面赤備衆との間に割り込む形となった萬は、そのまま幽鬼のような目で、迫る鬼面赤備衆を睨みつける。
「ほら、てめぇはもう動けねェよ」
 パラドクス【夢現と影】が発動し、『停止』に特化した呪詛を籠めた視線が瞬く間に鬼面赤備衆を蝕み、その動きを封じていった。いや、動きを止めたのはその身体だけでない。人間でいえば心臓にあたるコアパーツまでをも停止させていた。
(「もうすぐ奴に手が届く……まずは確実に、邪魔になるもんを始末しねェとな」)
 萬は松平信康へとちらっと視線を送る。
(「……俺ァあのデカブツを……俺のままで、きっちり味わいてェんだ。まだ……コイツ(呪詛)に飲まれて任せるって訳には、いかねェ……!」)
 全身の傷跡から、呪詛が黒い霧となって溢れ出ようとするのを、萬は必死で堪えていた。
「おのれ、怪しげな術を!!」
 鬼面赤備衆は警戒するように距離を取ったまま、連続した居合斬りを放つ。その斬撃は、かまいたちのように萬へと襲い掛かってきた。
「ちっ、俺の邪魔をするんじゃねぇ!」
 萬の腕から金属の刃が飛び出して斬撃を受け止め、さらに体から噴き出し続ける呪詛の霧が、斬撃を包み込み蝕んでいく。それでも完全に斬撃を無効化はできず、細かい傷が全身に刻まれ血が噴き出すが、萬は気にも留めずにナイフを構えて鬼面赤備衆に向かっていった。
「おっと、俺もまだまだ戦えるぜ」
 崇も、拳を鳴らしながら萬の隣に並ぶ。
 その時、突如轟音が天守閣を震わせた。松平信康が、ディアボロスとの話を打ち切るように、右腕の大砲から巨大な破壊のエネルギー弾を発射したのだ。エネルギー弾は天守閣の壁に激突し、もうもうと煙が立ち昇る。
 その煙を裂くようにして、瀬鍔・頼門(あかとき闢く忌刀舎人・g07120)が無双馬『綾目草』に乗って飛び出してきた。
「松平信康……あれだけでもよく口をきいてくれたものだ。あとは腕にて語らうが武者(つはもの)の道。いざ……!」
 『重藤の弓』に矢を番えつつ、天守閣内に踊り込んだ頼門は、鬼面赤備衆を攪乱するように天守閣内を駆け巡る。
「松平信康さんは一本気な性格なのね。話し掛けた人の聞き方が上手なのもあると思うけど、お陰で色々と聞けちゃった」
 頼門に続いて天守閣第2層に駆け付けた閂・緒羽(さよならのために・g11100)は、床を軽く蹴って、鬼面赤備衆目掛けて翔け出していった。
「聞いた話が本当なら忍城の攻略を急いだのも大正解みたい。それに、このタイミングで絶対に勝たなきゃ行けないのも再確認出来たよね。その為にもまずは護衛の、赤備の人達を全部やっつける必要がありそう」
 その緒羽の言葉に、エヴァ・フルトクヴィスト(星鏡のヴォルヴァ・g01561)が頷く。
「中々興味深いお話が聞けましたね……。これらの事を吟味するのは勿論ですが。なにより武蔵国をクロノヴェーダの支配から解放するために。互いの信念や立場を以って、戦うのみですね!」
 だが、鬼面赤備衆も新手のディアボロス達の存在を、当然見逃しはしない。
「いくら増援を呼んだとて同じこと! 喰らうがよい、【飛連刀閃】!!」
 抜刀術からの飛翔する斬撃が、無双馬を駆る頼門と、翼で自らの身を包みこむようにして翔ける緒羽に襲い掛かる。
「流石は太刀筋確かな武者揃い。漫然と受け止めるわけにはいかんな……!」
 頼門は馬上で弓を左手に持ったまま、右手で太刀【鞍馬安綱】を抜刀すると無双馬『綾目草』を宙高く跳ねさせた。跳躍することで低い軌道の斬撃をかわしつつ、太刀で高い位置から迫る斬撃を薙ぎ払うように受け流し、致命的な傷を避ける。
 一方で緒羽は避けることもせず、翼を盾代わりにまっすぐに翔け抜けていた。斬撃に切り刻まれた翼から、無数の白い羽根が飛び散っていく。
「あなた達ともっと平和な戦いが出来たら良かったのにね、水泳勝負とか。でも今はそんなこと出来ないって分かってるし、あなた達がしてきたことを思えば絶対に手は抜けないの。だから……」
 緒羽が、自らの身体を覆っていた翼を大きく広げ、羽ばたかせた。すると先ほど飛び散った羽根が、一斉に眩い光を放ち出す。
「あなた達の魂も肉体も全部、何もかも光にして消しちゃうね」
 次の瞬間、羽根に凝縮した光が一気に解き放たれ、連鎖的に爆発していった。不運にもその爆発に巻き込まれた鬼面赤備衆は、次々と爆発する光に翻弄され、身動きが取れなくなっていく。
「落つることなく、弾むことなく、逸るることなく!」
 そこへ、頼門が馬上から矢継ぎ早に放った3本の矢が、旋風を纏って飛来した。光の爆発に巻き込まれた鬼面赤備衆に、神速で飛来する矢を避ける術などあろうはずもない。矢は見事に鬼面赤備衆の鬼面に突き刺さり、鬼面が砕けると同時に鬼面赤備衆の身体もどうっと倒れていく。
「くっ、やりおる!!」
 鬼面赤備衆達が態勢を整え直した時には、頼門は既に無双馬を巧みに駆って距離を取っていた。
「お前達も速さに自信があるようだが、果たして綾目草の速さに付いてこられるか」
 頼門が挑発するようにそう言い放ちつつ、馬上で再び重藤の弓を構える。
「おのれ、なめるなよ小童!!」
 何体かの鬼面赤備衆が頼門を追って駆けだしていき、結果として鬼面赤備衆の陣形が乱れた。
 けれど、全ての鬼面赤備衆が頼門を狙っているわけではない。一部の鬼面赤備衆達は、天守閣の隅で一人孤立しているように見えるエヴァに狙いを定め、駆け抜けざまに切り裂かんとする。
「このままいたずらに戦いが長引いてしまうのは上手く無いですからね。まずは松平信康に集中出来るように、残った護衛のあなたがたを一気に叩いて完遂させますよ」
 鬼面赤備衆の殺気を感じ取っていたエヴァは、残像を生じさせるほどの速度で回避行動を取っていた。それでも、鬼面赤備衆の斬撃は狙いこそ逸れたもののエヴァの肩を切り裂く。
「託された思いを受け継ぐ者として、そのお力お借りします」
 痛みに耐えつつも、エヴァは反撃とばかりに、手にした『星鏡の魔導書』を開いた。
「識りなさい、美しくも散りし復讐者たちの氷像たち、その闘いを!」
 エヴァの魔術が完成すると、彼女の周囲に幾体もの氷像が出現する。それは、かつてクロノヴェーダに滅ぼされたディアボロス達の氷像だ。
「今更、氷の木偶を増やしたとて!」
 鬼面赤備衆は、氷像の放つ斬撃をかわしつつ、逆に氷像を長刀の一撃で破壊しようとする。
「そう、普通なら回避して、壊して、と思うでしょう……、ですが! 思考を誘導し、この攻撃を誘うのが目的だとしたら?」
「何!?」
 エヴァの言葉に、鬼面赤備衆の動きが一瞬だけ鈍る。そして逆説連鎖戦において、一瞬の隙は致命傷となり得た。
「数々のクロノヴェーダを相手に打ち破ってきたのは、伊達では無いのですよ! このまま沈んで貰いましょう!」
 気付けば氷像達は、いつ間にか銃や弓を手にしている。そしてそこから一斉に放たれた制圧射撃が、氷像を破壊しようとした鬼面赤備衆を蜂の巣にしていた。

●一気呵成
「さすがは天守閣まで攻め込んでくるだけのことはある! ディアボロス……恐るべき相手だ」
 そう呟いた鬼面赤備衆は周囲を見回し、いつの間にか自分が護衛の最期の一人になっていることに気付く。
「精強を以て知られる我ら鬼面赤備衆がこの有様とは。だが最後の一人となろうとも、この命を賭して殿のお命だけはお守りする!!」
「できることなら、あなた達とはもっと別の形で会いたかったわ。……眩しかったらごめんね」
 緒羽はその顔に憂いを湛えつつ、光の力を込めた天使の翼を羽ばたかせ、羽根をばら撒いた。その羽根は鬼面赤備衆に触れると、眩い閃光と共に爆発する。
「俺達は、お前たちの覚悟も忠義も乗り越えて先に進ませてもらう」
 光と爆風に翻弄される鬼面赤備衆に、崇が駆け寄ると、渾身の蹴りを繰り出す。
「なめるな!」
 だが鬼面赤備衆も即座に反応し、腰の刀を神速で抜刀した。崇の回し蹴りと、鬼面赤備衆の居合斬りが正面からぶつかり合う。
「技の速さに自信があるようだがそれはこちらも同じ事。この一撃は避けられないぜ」
 鬼面赤備衆の放った居合斬りが、崇の腹を深々と切り裂いた。だがそれよりも速く、天を割く程の勢いで放たれた崇の上段回し蹴りが、その鬼面赤備衆の首を、吹き飛ばしていた。
「名付けて、【我流破界拳・驚天】」
 それは、崇が時逆以前に行っていた旅の中で、あらゆる武術の基礎を学んだ末に編み出した技だった。
「忠為す太刀筋、しかと見せてもらった。武蔵国を取り返すに足る我らの力すべてをお前達の主、松平信康に示してみせよう」
 頼門が、無双馬の馬上で太刀を鞘に収めながら、黙祷を捧げた。
(「ようやくだ……ようやくあのデカブツに、邪魔されることなく喰らいつける」)
 萬の顔に、知らず凶暴な笑みが浮かび、全身の傷跡からとめどなく黒い霧が溢れ出す。
「後はあなただけです、松平信康。私達が忍城の攻略、悠長に付き合うとでも? 一気呵成に行きますよ!」
 エヴァは開いていた『星鏡の魔導書』を閉じると、宣戦を布告するように松平信康に対し、そう宣言したのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エアライド】LV1が発生!
【アイスクラフト】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV2になった!
【水面走行】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
【ダブル】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!

神山・刹那
松平信康、徳川家康の息子か
中々に強そうだ。俺の飢えが満たされるほどの相手かどうか、楽しみだ
さぁ、感じさせてくれ。生と死の瀬戸際の魂のざわめきを!

天魔狸破吼でエネルギーフィールドを発生させて体当たりしてくるなら、残像を残す速さでフェイントを織り交ぜながら、相手に突進の狙いを付け難くし、相手が気にせず片っ端から体当たりしてくるなら、腹を決め、有機で被弾を恐れず、相手の眼前で跳躍し、相手のエネルギーフィールドごと、雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの渾身の一太刀で両断し、斬り捨てる
「中々楽しかったぜ。信康。満腹にはならなかったが、それなりに腹は膨れたよ」


●雲を裂き、大地を砕いて
 会話を終えた忍城の城主たるジェネラル級天魔武者『松平信康』は、苦戦を強いられている配下の『鬼面赤備衆』に助太刀すべく、右腕にある大砲を構える。
 だが、
「松平信康、徳川家康の息子か。中々に強そうだ」
 その射線を遮るように、無造作に日本刀『覇龍』を構えた神山・刹那(梟雄・g00162)が立ち塞がった。
「ほう。たった一人でこの私に挑むというか。その心意気やよし」
 信康は右腕をいったん降ろすと、刹那に向き直る。
「てめぇが俺の飢えが満たされるほどの相手かどうか、楽しみだ」
 刹那は覇龍を立てて顔の横に持ってくると、左足を前に出して構えを取った。
「多少は剣の心得があるようだが、あまり思い上がらぬことだ」
 対する信康の、腰の部分にある狸の顔が突如口を開き、咆哮を上げる。すると瞬く間に信康の全身が青い炎のようなエネルギーフィールドで包まれた。
「【天魔狸破吼】。この攻防一体の構えを崩せるか!!」
 信康が、畳を蹴って刹那目掛けて突進する。自身を包むフィールドそのものを武器とした、攻守を兼ね備えた信康の必殺技だ。
「いいねぇ。さぁ、感じさせてくれ。生と死の瀬戸際の魂のざわめきを!」
 刹那は覇龍を構えたまま、ステップを踏むように紙一重でその突撃を回避する。だが、信康は物理法則を無視したような急旋回で突撃の方向を変えると、どこまでも刹那に追い縋ってきた。
(「まずいな。このままじゃいずれ直撃を喰らう」)
 刹那は残像を残す程の速度で駆け回り、時にフェイントを交えて信康の突進から逃れようとするが、信康は執拗に追いかけてくる。
「ならば、腹を決める!」
 刹那は動きを止めると、正面から信康を迎え撃つべく、覇龍を八相に構えた。
「遂に諦めたか!!」
 その刹那に、信康がフィールドを纏った体当たりを仕掛ける。刹那は命中の直前に跳躍して直撃を避けようとしたが、信康は刹那の予測を遥かに超える急加速をかけた。避けきれずに突進の直撃を受けた刹那の身体が、弾き飛ばされ宙高く舞い上がる。
 だが、そんな状況でも刹那は諦めていなかった。
「この切っ先に一擲を成して乾坤を賭せん!」
 歯を食いしばって全身の骨がバラバラになりそうな痛みに耐えながら、刹那は空中で覇龍を大上段に振りかぶると、眼下の信康に、雲を裂き、大地を砕かんばかりの渾身の一太刀を繰り出した。
「むうっ!」
 信康は咄嗟に右腕を振り上げ、大砲と一体化した巨大盾を頭上にかざす。
 刀と盾が激突し、巻き起こった衝撃が天守閣を震わせた。
「中々楽しかったぜ、信康。……できれば一刀両断といきたかったんだが、さすがにジェネラル級相手にそれは甘かったか」
 畳の上に着地した刹那が振り返れば、そこにはエネルギーフィールドこそ失ったものの、無傷の信康の姿。
 ……いや、無傷ではない。
「今の一太刀、なかなか見事であった」
 よく見れば、【雲耀の太刀】を受け止めた巨大盾には、大きくひび割れが走っていたのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!

宇佐美・アリス
アドリブOK
他の人とも積極的に連携していくわね

メネシスモード発動
普段より妖精騎士分多めの鎧になるも、パラドクスで更に変化するので台無し

さて、配下は決着付きそうだから、そろそろ〆に取り掛かりましょう
私はただ家に帰りたいだけなのに、どれだけ遠回りさせる気なのよ!この機は逃さないわよ

兎行進曲発動
貴方が狸ならこっちはウサちゃんよ
カチカチ山にしてあげる(と寓話、伝承知識を知らなくても、トループス戦も含めた上で、火属性の攻撃とブラフを仕掛ける)
召喚した兎ぽいもの達に紛れ、残像も使って撹乱し、攻撃の隙を作るわ
隙を見つけたらその隙は逃さず、また、味方の攻撃後の隙も出来るだけ埋める様に、一撃離脱を心がけ、畳み掛けていきましょう

敵の攻撃は、【アイスクラフト】の氷塊で軽減した上で、前面に概念障壁、ピーター君、カフスシールドを3重に展開
真正面でなく角度を付けて受け流し、受け流しきれなければ受け止めず後ろに飛んで更に軽減を試みるわね
人妻に飛びつくなんて関心しないわね


獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎

6月までやってくるディアボロスを全て討ち取り耐え抜くか。自信過剰じゃなくて実力に裏打ちされた言葉なんだろうな。
だがそれが容易いことじゃないのはよく理解しているだろう。

俺の傷も浅くはないから長期戦はできそうにないな。短期決戦でいくとしよう。
攻める時は仲間と一緒にお互いの隙を潰すように連携していこう。
信康のあの技、俺のと似たようなものか。簡単に破れるものじゃないだろうが、俺にできる全力で挑ませてもらう。

天井近くまでジャンプして足先に念動力を集中させた飛び蹴りを放つ。
全身を覆う信康のフィールドを一点に集中させた俺の念動力で突き破る。
たとえ地力で負けていたとしても、この一撃は通させてもらうぞ。


文月・雪人
※アドリブ連携歓迎

境界の霧を超えて攻め入ってから、随分と長く戦ってきたけれど、
武蔵国を巡る戦いも、愈々決着を付ける時が来たのだね。

瞳を赤く染め、額に2本の赤い角を生やして、ネメシスモードへと移行。
【パラドクス通信】で仲間と連携しつつ、
【反撃アップ】で油断なく信康の動きを見極める。

越えてきた境界の霧、その向こうにあるのは最終人類史だ。
鎖国砦から救出したヒルコ達にも、必ず守ると約束した。
それは皆の願いであり、決して譲る事の出来ない、俺自身の願い。

【命中アップ】で狙いを定め、今こそ『願いの矢』を放とう。
エネルギーフィールドに阻まれようと、負ける気は一切ない。
仲間と共に積み重ねた残留効果と、【託されし願い】と共に、
パラドクスの力を押し通す!

家康だろうと秀吉だろうと、断片の王が誰になろうとも関係ない。
揺るがぬ願いが在ればこそ、俺達は俺達自身の意志でこの先も進んでゆくのみだ。

松平信康よ、時間稼ぎもここまでだ。
今こそ大名たるお前を倒し、この武蔵国を解放する。
孰れ全ての国を奪還する、その為の一歩として。


●狸と狐と兎と獅子と
「さて、配下は決着付きそうだから、そろそろ〆に取り掛かりましょう」
 宇佐美・アリス(兎に非ず・g01948)は、護衛のトループス級天魔武者『鬼面赤備衆』がほぼ壊滅状態になったのを確認すると、『松平信康』へと向き直った。
 その姿は先ほど鬼面赤備衆と戦っていた時とは違って、妖精騎士然とした軽甲冑に変わっている。それが彼女のネメシス形態なのだ。
「境界の霧を超えて攻め入ってから、随分と長く戦ってきたけれど、武蔵国を巡る戦いも、愈々決着を付ける時が来たのだね」
 文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)もまた、ネメシス形態へと姿を変じる。次第にその瞳が赤く染まり、その額から赤い角が二本、伸びていった。
「越えてきた境界の霧、その向こうにあるのは最終人類史だ。鎖国砦から救出したヒルコ達にも、必ず守ると約束した。それは皆の願いであり、決して譲る事の出来ない、俺自身の願いでもある」
 静かに自らの想いを語る雪人の肩の辺りでは、クダギツネの『クダ吉』が、信康を威嚇するように牙を剥いている。
「そうよ。もう、すぐそこが最終人類史なのよ。私はただ家に帰りたいだけなのに、どれだけ遠回りさせる気なのよ!」
 アリスの故郷は最終人類史における川越市。それは天正大戦国の武蔵野国の一部であり、すなわち家と家族を取り戻すために武蔵野国を奪還することこそが、彼女の悲願なのだ。
「そなた達が故郷のため、家のために戦うように、私も徳川家と父上のために戦っている。来るがよい、そなたたちディアボロス全て、ここで返り討ちとしてくれん!!」
 アリスに理不尽ともいえる苛立ちをぶつけられた信康の腹部で、狸の顔が咆哮する。すぐさま、青白いエネルギーフィールドが、信康の全身を覆っていった。
「6月までやってくるディアボロスを全て討ち取り耐え抜くか。自信過剰じゃなくて実力に裏打ちされた言葉なんだろうな」
 そこに、鬼面赤備衆の最後の一体を討ち取った獅子堂・崇(破界拳・g06749)が駆けつける。先ほどまでの戦いで腹部に傷を負っているが、信康に一撃を喰らわせるまでは、退くつもりはなかった。
「だが、それが容易いことじゃないのはお前もよく理解しているだろう」
「無論だ。だが成し遂げねばならぬ! 全ては徳川家のために!!」
 信康が、畳を蹴ってエネルギーフィールドを纏った突進を開始する。
「貴方が狸ならこっちはウサちゃんよ。カチカチ山にしてあげる」
 直後、アリスが【兎行進曲】を発動した。たちまち天守閣に大小様々なウサギやウサギの様なものが溢れ出し、彼女自身も白いファーのバニー姿に変身する。
「目くらましのつもりか? ならば全てを吹き飛ばすのみ」
 信康は構わずに進路上のウサギたちをはね飛ばしながら、アリス目掛けて突撃するも、アリスはウサギ達に紛れ込んで姿を消していた。
「悪い狸さんには火をつけて大火傷してもらわないとね」
 どこからともなく聞こえてくるアリスの声に、炎の術を警戒したのか、それともウサギ達の攪乱に惑わされたのか、信康の動きがわずかに鈍った。
 その一瞬に、攻撃の隙を窺っていた崇が動いた。
(「俺の傷も浅くはないから長期戦はできそうにない。短期決戦でいくとしよう」)
 崇は一蹴りで天井近くまで跳躍すると、足先に念動力を集中させていく。
「信康のあの技、力場を纏って自ら相手に突っ込むって意味じゃ、俺のと似たようなものか。簡単に破れるものじゃないだろうが、俺にできる全力で挑ませてもらう」
 そのまま跳び蹴りの姿勢で急降下に転じた崇の足先から円錐状の赤い光が発生した。念動力によって形作られたその円錐は、推進力となって崇を高速で押し出していく。
「蹴り貫く!」
 それはもはや、跳び蹴りというよりも自身を槍の穂先と変じたかのごとく。
「ぬぬぬっ!!」
 信康の青白いエネルギーフィールドと、崇の赤い円錐が激突し、スパークが飛び散った。
「たとえ地力で負けていたとしても、この一撃は通させてもらうぞ」
 ついに、一点に力点を集中させた崇の蹴りがエネルギーフィールドを突き破り、信康自身の腹部に炸裂した。腹部の狸の顔が悲鳴を上げ、エネルギーフィールドが爆発を起こす。その衝撃に、崇の身体も吹き飛ばされ、天守閣の襖に激突してようやく止まった。
 そして、エネルギーフィールドの消滅に、ウサギの群れの中に身を隠していたアリスは素早く反応する。
「この機は逃さないわよ!」
 すかさずアリスはウサギの群れから飛び出すと、無防備になった信康の背中を、『VORPAL SWORD』で舞うように切り裂いた。信康の鋼鉄の身体が、まるで粘土で出来ているかのように深々と裂かれていく。
「さすがは見事な連携なり!!」
 称賛しつつも、信康はすぐさま反転し再び狸の咆哮と共にエネルギーフィールドを張り巡らせた。そしてアリスがウサギの群れの中に飛び込むよりも速く、強烈なタックルを放つ。その時、アリスの前に、巨大な金属板『サポート妖精ピーター君』が瞬時に飛び込み壁を作った。その間にアリスは『概念障壁』と『カフスシールド』を張り巡らせるが、信康の激烈な一撃は、その三重の障壁すら突破して、アリスの細い体に激突する。
 アリスは咄嗟に自ら後方に跳ぶことで衝撃を最小限に抑えたが、それでも小柄なその身体が宙へと舞い上げられた。
「もう。人妻に飛びつくなんて関心しないわね」
 アリスはしなやかな動きで畳の上に着地すると、内心で痛みを堪えつつも、信康をたしなめるようにそう口にする。
「戯言を!」
 信康が、着地したアリス目掛けて、もう一度突進を仕掛けた。だがいつの間にか、アリスを守るように雪人が信康の進路上に立ちはだかる。その手には、体内を巡る意志の力を掌に集めて生み出した大弓が握られていた。
「家康だろうと秀吉だろうと、断片の王が誰になろうとも関係ない。揺るがぬ願いが在ればこそ、俺達は俺達自身の意志でこの先も進んでゆくのみだ」
 自分自身の、仲間達の、そして最終人類史に住まう人々の想いを力に変えて。雪人は大弓を引き絞る。その弓に番えられしは、人々の願いの力を具現化した【願いの矢】。
「想いよ願いよ、未来を繋ぐ標となれ!」
 雪人が、狙いすました矢を解き放つ。矢はまっすぐに突進してくる信康の頭部目掛けて飛んでいき、――しかし信康の全身を覆う青白いエネルギーフィールドに阻まれ、信康自身までは届かない。
「願いの力など、所詮はその程度!」
 その間にも信康は、雪人とアリスの二人を諸共に吹き飛ばさんと迫りくる。
 だが、
「松平信康よ、時間稼ぎもここまでだ。今こそ大名たるお前を倒し、この武蔵国を解放する。孰れ全ての国を奪還する、その為の一歩として。そのためにも、この【願いの矢】は、なんとしても押し通す!」
 雪人の、そして彼に託された人々の想いが、矢を眩いばかりに輝かせる。そして矢は、幸人の期待に応えるようにエネルギーフィールドすら貫通し、遂に信康の右目を刺し貫いたのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【防衛ライン】がLV3になった!
【落下耐性】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV4になった!

伏見・萬
(連携アドリブ歓迎)(仲間は苗字呼び)
必要に応じ仲間をディフェンス

てめェが覚えてるかどうかはどウでもイイ
俺ァてめェを、キっちり覚えテる
俺に痛ェ一発をくレタ事モ、俺の…ダチを、傷ツケタ事も、忘レチャいねェ

ナイフと『貪食』を構え敵に挑むが、一撃くらった所で呪詛の靄に飲まれネメシス化
言葉も覚束ないが、意識や思考は「相手を喰らう」と、辛うじて「味方を傷つけさせない」が残る
(怒リと呪イが、抑えきレナイ)
(…やっぱり、コイツに勝ツ為ニハ、「俺」ヲ溶かシちまワネェト、駄目ナノカ)

敵に張り付き近接戦闘
周囲の仲間とは可能な限り連携、仲間の動きを妨げないよう注意
敵を自分に引き付け、仲間を動きやすくする

【捕食者の追跡】使用、呪詛の獣と化し爪牙で攻撃
【命中アップ】の力を借り、【ダメージアップ】を上乗せし、効率よく敵の体力を削る
敵の攻撃は呪詛の靄で受け、構成するエネルギーごと侵食し喰らう
戦場に立ち続ける為に【ガードアップ】【グロリアス】は利用させて貰うが、防御姿勢は取らず、負傷は気にせず、動ける限りは攻撃し続ける


エヴァ・フルトクヴィスト
配下は排しましたが……。
先程の砲撃を鑑みても、まともに喰らえば終わりですね。
流石に重要な地を任された天魔武者ですね。
ですが、これまでの皆さんが力を尽くして積み重ねてきた結果、こうして相対し刃を交える所まで来ている。
故に負けらないのはこちらもです。最終人類史の方々の安寧の為にも。
ここで倒して見せますよ!

パラドクス通信でやり取りし、連携して波状攻撃で息つく暇を与えませんよ!
敵の攻撃には飛翔による加減速による残像によるフェイントで攪乱しつつ、
未来予測と神速反応も加えた『桜花』でひらりふわりと急所を避けつつ回避を試みますよ。
喰らいそうな場合は致命傷を貰わないようにオーラ操作や結界術で防御態勢を取ります。

突撃を回避しきれないの分かっていますが。桜の花弁の様に舞散れば、鬱陶しいですよね?

そして仲間の攻撃の合間を縫って攻撃に転じて、斬撃をダメージ箇所に喰らわせて、更に衝撃波で内部まで貫通する一撃も与えますよ!

撃破後は天守閣から先へと広がる光景を目に。
ここから天正大戦国も上手く押していきたいですね……。


●猛る獣と舞う桜
「配下は排しましたが……。先程の砲撃を鑑みても、まともに喰らえば終わりですね」
 エヴァ・フルトクヴィスト(星鏡のヴォルヴァ・g01561)は、『松平信康』が開戦の合図として放った大砲が壁に穿った大穴を覗き込んでいた。天守閣に穿たれたこの穴からは、武蔵野国を一望できる。
「このまま、天正大戦国も上手く押していきたいですね……」
 エヴァがそのような感傷に浸っていると、伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)が信康の前に進み出ていった。
「ヨう、久しいな松平信康。……ああ、てめェが覚えてるかどうかはどウでもイイ。俺ァてめェを、キっちり覚えテる。俺に痛ェ一発をくレタ事モ、俺の……ダチを、傷ツケタ事も、忘レチャいねェ」
 萬の全身の傷からは、絶え間なく黒い霧が溢れ出し、萬自身を飲み込まんばかりだ。
「成程。ディアボロスは『復讐』の念を力に変えているというが、そなたを見ているとそれがよく分かる。だが、力とは使いこなすべきもの。そなたのように飲まれるものではない!」
 信康が叫ぶと同時に腹部の狸が咆哮し、発生したエネルギーフィールドが信康を包み込む。
「流石に重要な地を任された天魔武者ですね。ですが、これまでの皆さんが力を尽くして積み重ねてきた結果、こうして相対し刃を交える所まで来ている。故に負けらないのはこちらもです。最終人類史の方々の安寧の為にも。ここで倒して見せますよ!」
 エヴァは信康の威圧感に圧されつつも、突進を避けるように飛翔し、宙へ舞い上がった。
「宙に飛んだとて、我が間合いから逃れられると思わぬことだ!」
 不規則な軌道で飛び回るエヴァを追って、青白い力場に包まれた信康が駆け出す。
 だが、萬が突撃を開始した信康の正面へと立ち塞がった。萬はナイフと、かつて喰らった敵の身体で生み出した刃『貪食』を構え、真正面から信康に斬りかかっていく。けれど、その攻撃はあっさりとエネルギーフィールドに弾かれてしまった。
「力に飲まれし者の末路、哀れなり!」
 信康の腹で狸が更なる雄叫びを上げた。信康の周囲を包むエネルギーフィールドが拡大し、触れた萬を一瞬で上空へ弾き飛ばす。
(「だメだ……怒リと呪イが、抑えきレナイ」)
 撥ね上げられた萬の身体は、呪詛の靄に完全に飲み込まれていった。霧は次第に、四足歩行の狼のような獣の姿を形作っていく。
(「……やっぱり、コイツに勝ツ為ニハ、『俺』ヲ溶かシちまワネェト、駄目ナノカ」)
 萬だった黒い獣は、空中で体を反転させ、信康を球状に覆うエネルギーフィールドの上に降り立つと、その巨大な口でエネルギーフィールドに喰らいついた。そのまま、エネルギーフィールドをまるで紙きれのように喰いちぎっていく。
「なんと!?」
 信康が驚く間にも、完全にエネルギーフィールドを喰い破った萬は、信康の首筋に牙を突き立てた。
「喰わレるのはテメェだ、逃ゲられルと思うナよ」
 信康は萬を振りほどこうとするが、飢えた捕食者と化した萬の執念は、決して信康を離さない。その呪詛は信康のエネルギーすら浸食し、喰らっていく。
 さらに、
「息つく暇を与えませんよ!」
 空中から、エヴァが蒼と紅に輝く宝玉を持つ二組の短剣『ビュグヴィル&ベイラ』を構えて降下してきた。
「鬱陶しいぞ、小娘!」
 信康が、左腕の丸鋸で萬を切り刻もうとしつつ、右腕の大砲をエヴァへと向ける。
「託された思いを受け継ぐ者として、そのお力お借りします」
 しかしエヴァは、まるで未来を予測しているかのように、舞い散る桜の花弁の如く緩急自在な動きで、信康の照準から逃れ続けながら、信康に接近していった。
「味なことをする。だがこれならば回避は出来まい!」
 腹部の狸の咆哮と共に、新たにエネルギーフィールドを展開する信康。その衝撃で、遂に萬も信康から引き離される。そのまま信康は地を砕かん勢いで突進し、強烈な体当たりをエヴァに見舞った。しかしエヴァは、桜の花弁が舞散るが如くエネルギーフィールドの正面を滑って、致命傷を避ける。
 そこに、萬が受けたダメージをものともせずに飛び込んできた。研ぎ澄まされた闇の牙と爪が、信康のエネルギーフィールドを剥ぎ取っていく。
 すかさず、エヴァが舞うようにビュグヴィル&ベイラを振るい、信康へと切りつけた。狙うは、エネルギーフィールドを発生させる腹部の狸の頭。そこは、これまでの戦いで既にダメージを受けていた箇所でもある。
「識りなさい、桜花の如し儚くも華麗な剣の舞を!」
 そして放たれた華麗なる剣舞は、見事狸の頭を切り落としたのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【完全視界】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【ドレイン】LV1が発生!

ユオ・ルスカ
連携、アドリブ共に歓迎

【心情】
最早これより交わす言葉も無し。
忍城の城主、松平信康。
ただ一心に是を討ち武蔵国を解放する。
信康殿、みしるし頂戴致します。

【行動】
これほどの相手なれば全てを受け切ることは到底叶いますまいが、楯とはただ受け続けるのみにあらず。
仲間が反撃からの更なる追撃を受けんとした際に『禱るに能わず』
渾身の体当たりで割って入りあわよくば怯ませ、そうで無くとも意識を此方へと引きましょう。
天魔刈刃閃の丸鋸は大楯と審槌を以て受け止めますが、無理に踏ん張らず途中で後方へ跳び逃れ、仲間の攻勢と入れ替わり。
そして再度、間隙を埋めるべく仕掛けて行きます。

また常に連携を密とし、仲間が機を見て仕掛ける際には共に動きましょう。
再度『禱るに能わず』、今度は体当たりと共に審槌を手放し懐より出した審刃を急所へ突き立てんとして。
仮に叶わずとも今回は退かず喰らい付き、仲間が一撃を入れる隙を作らんとします。
「我で無くとも、我等で在れば良いのです。」

せめて、卿の信ずる死後へ卿を信じた者達と逝けるよう祈りましょう。


閂・緒羽
◆アドリブ&他所様との連携歓迎

◆いよいよ残すは信康さん一人ね、ここまで来たら気持ちも切り替えなきゃ
忍城攻略、長いようであっという間だったけど
最後の最後で躓いたりしないように、最後は笑顔で終われるように、みんなで頑張ろうね

◆鴇色の翼を大きくはばたかせて、勢いを付けて向かって行って
信康さんはエネルギーを刃にするのよね、私も似たような感じだし競り負けないよう頑張らなきゃ
《金色輝斧(POW)》で光の力を込めた戦斧を、ありったけの力でぶつけていくね
エネルギーの刃と戦斧が嚙み合った瞬間に込めた光の力を大爆発させて、その勢いで回避行動も取ろうかな

◆このまま押し切っちゃいたいね
ちょっと疲れて来たけど、もうひと踏ん張りしなきゃ


瀬鍔・頼門
ネメシスモードを発動。
納めた太刀の鯉口を切ると妖刀の闇に包まれるも、閃光と共に新たな姿で踏み出でる
もはや惜しむことはなし。ディアボロスとしての私の全てをかけて松平信康、お前と組み討とう…!

仲間との連携協力も積極的に。
肩部の左右前後4基の大袖鎧は意志のまま盾代わりに稼動し、敵の攻撃を受ける・受け流す・弾く等の防御行動を【ガードアップ】を意識し行う。

霞の位に構えた太刀で松平信康に突撃し、【岩清水ノ託閃】を突き放つ。
【命中アップ】と勇気とを意識し兜と兜がかち合うほどの勢いで信康へ仕掛け、出来るだけ押し込みその体幹を崩したい
往くぞ、鞍馬安綱。断ち穿つ!

天魔刈刃閃に対しては4基の大袖鎧を代わる代わる可動させ受け流すことを狙う。
【反撃アップ】を意識して、受け流していた隙に番えていた大矢を0距離で貫通撃を込めた【岩清水ノ託閃】として射込む。

流石の膂力、そして胆力…!だが私は!千代の先に生きる子孫(うみのこ)達のため、お前のそれを破らねばならん…!


野本・裕樹
※アドリブ・連携歓迎

言葉は不要、確かにその通りかもしれませんね。
武蔵国を巡る決戦、私たちディアボロスが勝たせてもらいます。
いざ尋常に勝負!

使う刀は《妖刀『鐵喰』》です、パラドクスで《巨刀『曼殊沙華』》へと変化させて戦います。
私の得物は刀、懐へと飛び込み私の距離で勝負を仕掛けましょう。

左腕の丸鋸による攻撃は腕の丸鋸部分以外を刀で弾くことで防御。
攻撃を直撃する軌道から逸らし最小限の動きで致命傷を避けながら一撃を放つ機会を窺います。
機会が巡れば全力の一太刀です。

防御で刀で弾く以外にも敢えて受け止め鍔迫り合いとし、意識を私へ向けさせることで仲間の攻撃の機会を作る、同時攻撃を仕掛け対応を困難にさせるといった戦い方も協力出来そうであれば狙います。

『松平信康』!貴方の後ろに日光があるように、私たちの後ろには最終人類史があります。
最終人類史の皆を護るため、この一戦だけは負けられません!


●武蔵野国を照らす閃光
「ディアボロスの力、決して侮っているつもりはなかったが、それ以上に私の予測を超えてくるとは。だが私にも意地がある。徳川家の名誉と誇りにかけて、この場でディアボロスを殲滅するのみ」
 これまでの戦いで、『松平信康』の右腕の盾は大きくひび割れ、腹部の狸の頭は切り落とされ、右目も潰されていた。さらに首筋や背中を始め、全身に重傷レベルの傷を負っている。それでも、信康の戦意はいまだ衰えることはない。
「いよいよ残すは信康さん一人ね、ここまで来たら気持ちも切り替えなきゃ。忍城攻略、長いようであっという間だったけど、最後の最後で躓いたりしないように、最後は笑顔で終われるように、みんなで頑張ろうね」
 閂・緒羽(さよならのために・g11100)が、これまで共に戦い抜いてきた仲間達を励ますように、そう呼びかける。
「うむ。最早これより交わす言葉も無し。忍城の城主、松平信康。ただ一心に是を討ち武蔵国を解放する。信康殿、みしるし頂戴致します」
 ユオ・ルスカ(Lopussa kiitos seisoo・g10632)が構えるは、身の丈ほどの巨大盾『審楯』。これまでの戦いでもユオ自身を、そして仲間達を守ってきてくれた相棒だ。
「言葉は不要、確かにその通りかもしれませんね。武蔵国を巡る決戦、私たちディアボロスが勝たせてもらいます」
 野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)が、妖刀『鐵喰』をすらりと抜き放ち、さらにその妖力を全て解放する。
「嚙み砕け、『鐵喰』」
 周囲の鉄分を吸収した妖刀は、その刀身を見る間に巨大化させていった。
「名付けて巨刀『曼殊沙華』。松平信康、いざ尋常に勝負!」
 その裕樹の隣で、瀬鍔・頼門(あかとき闢く忌刀舎人・g07120)もまた、佩いた太刀【鞍馬安綱】に籠められた呪いを解放すべく、その鯉口を切ったところだった。
「我が身は怨太刀御せし枷とせん。魂魄潰えし末世までも」
 たちまち太刀から吹き出した闇が、頼門を飲み込んでいく。だが次の瞬間、迸った閃光が闇を打ち祓い、その光の中からまるで天魔武者のような姿となった頼門が姿を現した。
「もはや惜しむことはなし。ディアボロスとしての私の全てをかけて松平信康、お前と組み討とう……!」
 それぞれに決戦の構えを見せるディアボロス達を前に、しかし信康も一歩も退くことはない。
「よかろう。ならばこの【天魔刈刃閃】をもって、そなた達の命、刈り取らせてもらう!」
 信康の左腕の先端にある回転部が激しく回転を始め、その周囲に破壊のエネルギーが発生する。それはまるでエネルギーで形作られた巨大なチェーンソーの如し。
 だが、その破壊エネルギーの丸鋸にも臆することなく、裕樹が駆けた。巨大化したといっても裕樹の獲物はあくまで刀。まずは相手の懐に飛び込む必要がある。
「なら、あの丸鋸は私がなんとかするね」
 裕樹の意図を悟った緒羽が、鴇色の翼を大きくはばたかせて、勢いを付けて信康に向かって行った。
(「信康さんはエネルギーを刃にするのよね、私も似たような感じだし競り負けないよう頑張らなきゃ」)
 緒羽は特徴的な姿の戦斧『Pencil of Nature』に光の力を籠めていく。するとPencil of Natureの内側から光が漏れだすように、眩いばかりの輝きを放ち出した。
 緒羽はそのまま、ありったけの力を込めてPencil of Natureを信康の破壊エネルギーで形成された丸鋸に叩きつける。
「私と似たような技を使うか! だが、同系の技同士であれば自力の強い方が勝つのは道理!」
 信康が、巨体から繰り出すパワーにものを言わせて、緒羽を押し込んでいく。だが、緒羽はPencil of Natureと丸鋸の刃が噛み合った瞬間に、斧に籠めていた光の力を爆発させた。
「何!?」
 その衝撃で、信康の左腕が撥ね上がり、回転部から発していた破壊のエネルギーが霧散する。
 だが衝撃を受けたのは緒羽も同じこと。彼女の身体は、弾かれたように後方に吹き飛ばされ、天守閣の壁に激突した。咄嗟に羽根を広げて勢いを減衰していなければ、ただでは済まなかっただろう。
「このまま押し切っちゃいたいね。……でも、私はすぐには動けないみたい。だから、お願いね」
 緒羽が声をかけたのは、信康の間合いを窺っていた裕樹に対して。
 実際、信康の【天魔刈刃閃】が解除されたこの刹那は、裕樹にとって最大の好機となった。裕樹は一気に信康の懐へと飛び込むと、巨刀『曼殊沙華』を呼吸法で強化した肉体の膂力をもって、全身のバネも利用して全力で振り下ろす。その瞬間、裕樹の身体が巨刀を振り回すに足る体格まで、一気に成長した。
「『松平信康』! 貴方の後ろに日光があるように、私たちの後ろには最終人類史があります。最終人類史の皆を護るため、この一戦だけは負けられません!」
「させるかっ!!」
 信康は右腕の盾をかざしてその斬撃を受け止める。だが、裕樹の斬撃の威力は信康の想像をはるかに超えていた。既にひびの入っていた盾はその斬撃に耐えきれずに砕け散り、さらに盾と一体となっていた大砲も、半ばからへし折られる。
「くっ、ならば!」
 信康は再び左腕の回転部に破壊のエネルギーを発生させ、裕樹目掛けて振り下ろした。裕樹はその攻撃を敢えて避けたり弾いたりせずに、曼殊沙華で真っ向から受け止め鍔迫り合いの形をとる。それは、敢えて意識を自分へ向けさせることで仲間の攻撃の機会を作るための行動だった。
「我が【天魔刈刃閃】に断てぬものなし!!」
 信康は裕樹の意図に気付くことなく破壊のエネルギーの丸鋸を押し出すと、裕樹は力負けして押し込まれていった。破壊のエネルギーが、裕樹の肩口を深く抉っていく。
 その時、ユオが審楯を正面に押し出して、信康の側面から体当たりを仕掛けた。裕樹が自身を囮に信康の気を引いたことで出来た隙を、ユオは的確に突いたのだ。
「これほどの相手なれば全てを受け切ることは到底叶いますまいが、楯とはただ受け続けるのみにあらず。このように攻めに用いることもできるのです」
 ユオは信康の巨体がわずかに揺らいだとみるや即座に大きな槌『審槌』を、信康の脇腹へと叩きつけた。
「くっ、次から次へと!」
 信康の丸鋸が振るわれ、ユオを切り裂かんとする。ユオは審楯でその攻撃を受け止めるが、あっという間に審楯の表面が削られていった。これ以上は審楯がもたぬと見えたその時、頼門が飛び込んできてユオの前に立ち塞がった。頼門の肩部に装着された、左右前後4基の大袖鎧が意志あるもののように動き、盾代わりとなって破壊のエネルギーの丸鋸を受け止める。
「そなたのその姿、まるで天魔武者ではないか。まこと、ディアボロスというのは何でもありなのだな!」
 丸鋸の回転が、さらに加速し頼門の大袖鎧を切り裂き始めた。
 だがそこへ、一旦後退していたユオが、再度審楯を正面に構えての体当たりを仕掛ける。ユオは躊躇いなく手にしていた審槌を手放すと、懐から小剣『審刃』を取り出し、信康の胸部装甲の隙間にねじ込んだ。ユオの身に流れる魔力を巡らせた狼の血の膂力をもってねじ込まれた刃は、天魔武者の体内の機関をズタズタに切り裂いていく。
「おのれ、一度ならず二度までも!」
 信康は丸鋸を振り回し、ユオの身体を切り刻んだ。たちまち、ユオの全身から鮮血が噴き出すが、彼女は引き下がらない。
「我で無くとも、我等で在れば良いのです」
 ユオが呟いた次の瞬間、頼門が太刀【鞍馬安綱】を霞の位に構えて頼門の懐深く飛び込んだ。
「我が心中の八幡座より清水を徹(とお)す……!」
 兜と兜がかち合うほどに踏み込んだ頼門は、全力を以て信康を押し込む。先ほどまでの戦いで浅くない傷を負っていた信康は耐えきれず姿勢を崩した。即座に頼門は、太刀剣気を放ち、信康の胸を突き穿つ。
「ぬおおおっ!?」
 信康の巨体が、大きく揺らいだ。
「この機会は逃せないわね。ちょっと疲れて来たけど、もうひと踏ん張りしなきゃ」
 緒羽が力を振り絞ってPencil of Natureを低い位置から振り抜く。光の斧は信康の脛に炸裂し、同時に発生した爆発が、信康の巨体を遂に転倒させた。
「往くぞ、松平信康!!」
 すかさず、頼門が信康に馬乗りになる。だがここまで追い込まれても、信康は戦いを止めようとはしない。最後に残された武器である左手の丸鋸を振り回し、破壊のエネルギーで頼門の強靭な装甲を切り裂いていく。
「流石の膂力、そして胆力……! だが私は! 千代の先に生きる子孫(うみのこ)達のため、お前のそれを破らねばならん……!」
 頼門は、『重藤の弓』に番えていた大矢を、零距離で信康の胸部へと撃ち込んだ。大矢は一条の光と化して、信康の巨体の中に吸い込まれるように大穴を穿っていく。
「父上……、武蔵の国を任された大役を全うできず……、申し訳ございません」
 最期にそんな言葉を遺して。胸部を射抜かれたジェネラル級天魔武者『松平信康』は、遂にその機能を完全停止した。
「最後まで誇り高い生き様でしたね。できることなら、別の形で出会いたかったものです」
 裕樹が、妖刀『鐵喰』を元の姿に戻して鞘に納める。
「せめて、卿の信ずる死後へ、卿を信じた者達と共に逝けるよう祈りましょう」
 そしてユオは、気高く戦い抜いた松平信康のために、そっと祈りを捧げた。
 松平信康の死によって、長かった武蔵野国での戦いは、ディアボロス達の勝利という形で終わりを迎えようとしていたのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【動物の友】がLV2になった!
【隔離眼】がLV3になった!
【飛翔】がLV2になった!
【エイティーン】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【リザレクション】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2024年05月15日
宿敵 『松平信康』を撃破!

忍城決戦~天守閣の戦い

 忍城の松平信康を守る2体のジェネラル級『金熊童子』『太原雪斎』との決戦が行われていますが、その間隙をつき、天守閣に攻め込み、『松平信康』との決戦に挑んでください。
 松平信康は史実の徳川家康の嫡男であり、天正大戦国では、TOKYOエゼキエル戦争によって南半分が失われた『武蔵国』を預かっていた、有力なジェネラル級天魔武者です。

《七曜の戦》開始前から隣接ディヴィジョンとの係争地になる事が確定した武蔵は、天正大戦国にとっても重要な拠点であり、関東一円に配置された家康配下のジェネラル級達の中でも、中心的存在でした。
 さらに《七曜の戦》後には武蔵国から最終人類史の東京への攻撃を指揮するなど、ディアボロス達とは因縁深い相手でもあります。
 この松平信康を撃破し、武蔵国を解放する事ができれば、最終人類史の安全を確保する上でも、天正大戦国の攻略を進める上でも、大きな前進となるでしょう。

!特殊ルール!
 この事件は攻略旅団の提案による『期限延長』が行えません。


松平信康

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🔒
#天正大戦国
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#忍城決戦~天守閣の戦い
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#武蔵国
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#忍城


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選択肢『【攻略旅団】松平信康との会話』のルール

 ジェネラル級天魔武者『松平信康』との会話を行います。
 松平信康は、城を枕に討ち死にする覚悟を決めており、命乞いなどをする事はありません。
 また、ディアボロスに重要な情報を渡すつもりは一切無いので、ディアボロスの質問に答えるような事はありません。

 しかし、ディアボロスの事を過大評価しているようで『ディアボロスは当然知っている事実』だと認識している事柄については、普通に喋る事があるので、信康との会話を行う事で、何らかの情報を得るチャンスはあるかもしれません。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。

※攻略旅団の提案について
 攻略旅団の提案により、断片の王の引継ぎで行われる儀式についての情報を得る場合、その精度が高くなります。

 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『登場人物(NPC)との会話に専念する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾護衛するトループス級『鬼面赤備衆』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)を護衛するトループス級クロノヴェーダ(👾)と戦闘を行います。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える必要があるでしょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾トループス防衛ライン『若桜鬼童衆』のルール

 ディアボロスの侵入を防ぐ為に、トループス級クロノヴェーダ(👾)による防衛ラインが引かれています。
 防衛ラインは、都市を守る城壁や、道を塞ぐバリケード、関所の検問や、秘密基地の監視所などがありますが、この防衛ラインをクリアしなければ、事件の核心に迫る事は出来ません。
 防衛ラインを守るクロノヴェーダは、防衛拠点を利用して戦う為、戦闘で有利になります。
 なんの工夫も無く漠然と戦うだけでは、苦戦(🔴を得やすくなる)してしまうので注意が必要です。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【🔑】この選択肢の🔵が👑に達しない限り、マスターは他の選択肢のリプレイを執筆できない。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿忍城の決戦『松平信康』のルール

 忍城攻略によって発生するジェネラル級との決戦です。
 金熊童子、太原雪斎、松平信康と順に戦っていく事になります。
 全てのジェネラル級を撃破する事が出来れば、武蔵国を解放し、ディアボロスの勢力圏とすることが出来るでしょう。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【撃破】【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、宿敵を完全に撃破し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「野本・裕樹」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。