リプレイ
麗・まほろば
さあ、始めようか!
【水面走行】を拝借! 急ぎ接近するよ
ディアボロスにとってパラドクスでない攻撃は脅威にならない!
真正面から甲板に乗り込んでも問題ないでしょう?
後方支援部隊ってことは火力支援ってわけではないよねぇ。海に補給物資を捨てるのもいいだろうけれど、それじゃあさすがに乗ってる人たちがかわいそうだ
よっし、ここは主砲を【一刀両断】して威嚇しよう!
他の装備は弾薬を海に捨てたり、壊しながらしながら無効化していく
ふぅん? まほろばみたいな幼気な女のコに銃口を向けて、良心は痛まないのかにゃあ?
オジサンたちにも娘息子がいるんじゃないのぉ?
それにあなたたちがここでまほろばに銃口を向けたりしても、それは甲板上での戦いであって“海戦にはなりえない”
あなたたちはもう、役立たずなんだよ?
本当に司令の命に報いたいなら、艤装を換装するために安全な基地に帰ることだねぇ
もう沖縄沖みたいに、まほろばの目の前で殺させはさせないから
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
これ以上、民を巻き込み、冥海機を増やすわけにはいかない
まずは戦闘艦艇の無力化を進めようか
黒龍偃月刀を左腕に持ち、【水面走行】で海面に立てば、<ダッシュ>で素早く戦闘艦艇へ近接
直撃を受けないよう、パラドクスで生じる<衝撃波>で海流を荒らし、艦艇からの攻撃が直撃しないように立ち回る
一方、パラドクスが一般人らに直撃しないように気を付け、一般攻撃なら偃月刀の<薙ぎ払い>で攻撃を叩き切り、艦艇の側に間欠泉で戦線を<撹乱>していく
その場で艦艇が沈まぬよう、砲台やスクリューなどだけを狙って、攻撃手段や移動手段を潰していく
「愛国心は立派だが、命を投げ打つのは今ではないぞ」
麗殿と声を掛けながら、担当する艦艇を手分けすることで
冥海機らが仕掛けてくる前に完了できるよう、短時間での達成を目指す
ディアボロスの侵攻に備え、哨戒に余念のないトループス級冥海機『クレータージョー』。その姿を後方から望遠鏡で食い入るように見つめるのは戦闘艦艇に乗った零式英霊機達だった。
彼らは一度死してもなお、戦場に身を置く愛国の徒。だが、その魂はジェネラル級冥海機『伊一六八』の謀略によって生贄にされる運命にあった。そんな卑劣な謀略を阻止すべく、ディアボロス達はいち早く零式英霊機の艦艇の無力化に動く。
「あれか……」
後方に並び立つ艦隊を見据え、即座に【水面走行】を発動させた夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)は黒龍偃月刀を左手に構えて水面を疾駆する。
「……これ以上、民を巻き込み、冥海機を増やすわけにはいかない」
どのディヴィジョンでもクロノヴェーダの戦力強化のために犠牲になる民は後を絶たない。
歴史改竄による犠牲者を少しでも減らすために、錬晏は目にも止まらぬ速さで水面を駆け抜けていく。すると、白波を踏みしめるたびに生じる衝撃が波動となって海面を伝播し、戦闘艦艇の船体を揺らした。
「うおっ、なんだ!?」
その不自然な揺れに艦艇の操舵手が異変を察知するも、既に錬晏は艦隊を射程に捉えていた。
狙いは艦艇の足回り。錬晏は船底に穴を空けないように細心の注意を払いながら海水を操り、間欠泉の如き水柱を発生させた。
「敵か!?」
「くっ、どうなってるんだ。スクリューも舵も利かねぇぞ」
艦艇の周囲に発生するいくつもの水柱。船底からの衝撃で船体が大きく揺れる。甲板にいた零式英霊機達は周囲を見回すも、水柱と水しぶきが邪魔をして敵を目視することはできなかった。
「まだ砲塔は生きてるな! 索敵手、敵を見つけろ! 反撃だ、反撃!!」
危機を脱しようと声を張り上げる指揮官。艦首の砲塔が忙しなく動き、甲板の外縁に配置された対空機銃が乱射される。
既に船底に設置された舵と推進機は破壊され機動力を失ってはいるが、零式英霊機達の士気は失われてはいない。火力が残っていればまだ『海戦』を継続できるからだ。
だがそのとき追い打ちをかけるべく、機銃の雨が降り注ぐ中、猛然と海面を駆けて急接近するもう一人のディアボロス。
「さあ、始めようか! 私達にとってパラドクスでない攻撃は脅威にならない!」
麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)が選択したのは火力を削ぎ、戦意を喪失させることだ。
ディアボロスは一般人の攻撃でダメージを負うことはない。白兵戦に持ち込めると判断したまほろばは足回りを損傷して慌てふためく戦闘艦艇に狙いを定めて水面を蹴ると、空中で船首の砲塔に向けて不可視の斬撃を放った。
「なっ!!」
見えざる刃に両断され、唐突に真っ二つになった砲塔を見て驚愕する砲撃手を尻目に、甲板に難なく降り立ったまほろばは、侵入者を排除せんと艦橋から飛び出してきた零式英霊機の群れを見据える。
各々の手に握られているのはライフル銃。逃げ場を塞ぐようにU字型の陣形を組み、無数の銃口がまほろばに向けられた。
「う、動くな!!」
突然の襲撃に動揺しながらも威嚇の声を上げる男たちに、まほろばは不敵に微笑んだ。
「ふぅん? まほろばみたいなイタイケな女のコに銃口を向けて、良心は痛まないのかにゃあ?」
挑発的な物言いに男たちは思わず息を呑むが、銃口が下げられることはなかった。
「オジサンたちにも娘や息子がいるんじゃないのぉ? 本当に撃っていいの?」
良心に訴えかける言葉に、しんと場が静まり返る。彼らの脳裏に家族の顔がよぎったのは明らかだった。だが……。
「ば、バケモンが……!」
豆腐を切るかのように両断された砲塔に視線を向けながら一人の男が沈黙を破り、それを合図にしたように一斉に引き金が引かれる。耳を劈く銃声。モウモウと立ち込める硝煙を潮風がさらっていく。
だが、次々に発射される弾丸は尽く標的から逸れ、まほろばの体を傷つけることはできなかった。
すべての弾丸を打ち尽くした零式英霊機たちは、少女が投げかける言葉にただ耳を傾けるしかなかった。
「この船を見たらわかるよね。あなたたちはもう海戦を続けられない。もう役立たずなんだよ? 本当に司令の命に報いたいなら、艤装を換装するために安全な基地に帰ることだねぇ」
手厳しい言葉がトドメになったのか、零式英霊機は戦意を失い、ただぼんやりと天を仰ぐしかなかった。
「……愛国心は立派だが、命を投げ打つのは今ではないぞ」
別の艦艇の甲板では、錬晏が銃弾の雨を黒龍偃月刀で尽く薙ぎ払いながら、無謀な戦いに挑む零式英霊機達をたしなめる。
艦艇の機動力を奪われ、主砲までも破壊されてしまえば継戦は不可能だ。もはやこの戦いには意味はない。既に勝負は決しているのだと、落ち着いた口調で伝えると、零式英霊機たちは銃を捨てて、悔しげに唇を噛んだ。
その後も、まほろばと錬晏は艦船に次々に乗り移り、主砲の砲塔を破壊しながら、零式冥海機に投降を呼びかけ、戦意を奪っていく。
零式英霊機たちは攻撃が効かない襲撃者達を前になす術なく、ただ膝をつくしかなかった。
相手はこちらを命を取ることまで望んではいない。生きては帰れるだろうが、忸怩たる思いを胸にただ帰還するしかないのだと、落胆しているのだろう。
「……ふぅ、なんかオジサンたちみんなションボリしてるけど、仕方ないよね!」
「うむ……彼らには悪いが、これで無駄な犠牲を出さずに済むだろう」
零式英霊機の艦隊を素早く無力化したまほろばと錬晏は、敗残兵たちに背を向け、開戦間近の海域を見据えるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【水面走行】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
三間・勲
(アドリブ歓迎)
※他のトループス戦に入る味方と別行動
弾道予測に必要な情報をより多く引き出す為、敵を引き付けながら交代して戦いましょう
なるべく短時間で敵との戦闘の回数を増やす為に、同時ではなく別行動
味方には作戦の概要と意図を伝え、タイミングを合わせて交代出来るよう連携を提案します
作戦中は常に【水面走行】を使用します
僕一人だと思って油断しないで下さいね…!
「マーシレスタクティクス」の人形歩兵で、『クレータージョー』が他の味方に目を向けないよう包囲
一斉射撃の号令を下して攻撃します
逆に敵群に包囲されないよう人形達を統率し、位置取りに気を付けます
反撃の冷気は人形歩兵を盾にしつつ大きな士官服や雨衣で身体を守り、身体に直接受けるダメージの軽減を試みます
支援砲撃は音や周囲の状況、敵の挙動を観察してなるべく直撃を避けたいですが…
まずは目の前の敵の攻撃に注意を払う事が最優先です
味方と入れ替わる際は先に戦闘を行う者が深刻なダメージを負う前に【パラドクス通信】で呼びかけ
人形歩兵を壁にしつつ安全な交代に努めます
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
観測に回る勲殿と入れ替わるように、黒龍偃月刀を携えて『クレータージョー』の群れへ向かう
弾道予想は任せたぞ
朱殷の闘気は<武器改造>で怒龍を形成すれば、【水面走行】で素早く近接
仲間の存在を<撹乱>するかのように、【能力値アップ】を付与した特大の咆哮を叩きつけ、戦線をかき乱す
あまり目の前の『クレータージョー』に集中しすぎないように、『援護砲撃』にも気を配りつつ、直前でも気配を察知すれば回避行動を
それに乗じて冥海機らが攻めてこないよう【泥濘の地】で近接されるまでの<時間稼ぎ>を
体勢を立て直して大籠手で深海魚の牙を受け止めれば、痛みに耐えつつ偃月刀を突き刺し<グラップル>
他の個体からの牙の盾代わりに活用
仲間が煩わしい『援護砲撃』の観測を無事に終えてくれると信じて
己はただ、この身を戦いに投じて戦い続けるのみ
簡単に膝を付くものかと、戦意高く咆哮を戦場に轟かせる
レイテ沖へと連なる海域に到着したディアボロス達。この戦いに確実に勝利するにはジェネラル級冥海機の援護砲撃の弾道を見極めるのが先決だった。そのためには援護砲撃が飛び交う戦場で冥海機の群れと戦う必要がある。その役目を引き受けた三間・勲(漁火・g10186)は【水面走行】を使って海上を走り、レイテ沖の海域へと足を踏み入れた。すると――。
「いたぞ! 血祭りだぁああ!!」
海域に散開して哨戒行動を取っていたクレータージョーが侵入者を発見し、雄叫びを上げる。
獲物を見つけた獣の如き声を合図に一斉に殺気を放つ、深海魚型海戦装を纏った冥海機の群れ。
「僕一人だと思って油断しないで下さいね……!」
勲は援護砲撃を警戒し、ジリジリと後退しながら『マーシレスタクティクス』を発動。その直後、海上に召喚されたのはカーキ色の軍服を身にまとい、銃火器を携えた歩兵人形の集団。
「人形歩兵部隊、前方の敵集団を包囲。一斉射撃だ!」
海上において場違いな陸軍歩兵の集団は、即座に勲の号令に従い、クレータージョーに銃砲を浴びせた。三体のクレータージョーが銃弾と砲弾の嵐に呑まれて轟沈するも、その瞬間、追撃を試みようとする勲に砲弾の雨が降り注いだ。
「くっ、これが援護砲撃ですか……それでも長距離のせいか、威力は減衰されているようですね」
それは砲撃を受けてみて初めて分かる実感だった。身構えていたおかげもあり、ダメージはそれほどではないが、問題は行動が中断させられてしまうこと。動きを止めた隙を突いて、後続のクレータージョーが冷気を放った。
「凍れぇええ!!」
水面を凍らせながら迫りくる冷気に、勲は士官服で顔を覆いながら人形歩兵を盾にして対応。威力を軽減し、耐え凌ぐと、即座に人形歩兵達に攻撃を命じ、クレータージョーの追撃を阻む。
だが、それを見越したように飛来する援護砲撃を喰らい、ジワジワとダメージが蓄積されていく。
「無理は禁物ですね……弾道予測のお手伝いもしたいですし」
周囲には氷塊が漂っており、移動にも支障をきたし始めていた。体力の消耗も激しい。勲はここが引き際だと判断する。
「……すみません、一旦、離脱します。後はお願いしますね」
【パラドクス通信】で味方に告げると、すぐに返答があった。
そして、歩兵人形の群れで敵を引き付けながら後退する勲と入れ替わるように、水面を疾走し戦域に飛び込んだのは、左手に黒龍偃月刀を携えた夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)だった。
「ここからは私の役目……勲殿、弾道予測は任せたぞ」
前方に群がるクレータージョーの集団から片時も視線を外さずに、つぶやく錬晏。
そして、錬晏は朱殷の闘気をその身に纏い、憤怒に燃える赤き龍の如くたなびかせながら急加速。敵陣の中央で立ち止まると、黒龍偃月刀の柄を水面に叩きつけ――。
――咆えろ!!
命令の言葉ともに、柄を起点にして放射状に衝撃波が放たれる。
海面が激しく波打ち、飛び散る水飛沫とともに大気が震え、地鳴りの如き音が響き渡った。それはさながら獣の咆哮。
「「「ギャッ
!!」」」
波に呑まれるかのように衝撃波を浴びた四体のクレータージョーが断末魔を上げ、活動を停止する。
だが、次の瞬間、海上で立ち止まる錬晏に、雨の如く降り注ぐ砲弾。
「ぐっ!!」
突然の砲撃に、錬晏は素早く身を捩って急所を外すのがやっとだった。
「威力はそれほどでもないが……厄介だな」
錬晏の視線の先には、強力な援護砲撃を見て歓声をあげるクレータージョーの群れ。援護砲撃のせいでこちらの行動が一時的に阻害され、敵に態勢を立て直す時間を与えてしまうのだ。
「このままアイツを潰すぞ……ん!?」
先頭の一体の号令で突撃を開始しようとするも、錬晏がパラドクス発動直後に展開した【泥濘の地】によって周囲の水面が泥濘に変わっていた。足回りが泥に取られたクレータージョーの群れは移動速度が鈍化していた。錬晏が仕掛けた罠に嵌った形だが、体勢を立て直す程度の時間稼ぎにしかならない。
「喰らえ!!」
数秒遅れて突撃してきた敵の群れが巨大な口を大きく開けて喉元に迫る。錬晏は咄嗟に右腕の『黒橡の大籠手』を正面に突き出して先頭のクレータージョーの牙を受け止めるも、牙が大籠手を貫通し、激痛が走る。
「ぐっ!!」
歯を食いしばって痛みを堪えながら、錬晏は左手で握る黒龍偃月刀をクレータージョーに突き刺すと、そのまま盾として活用。追撃に来たクレータージョーの猛攻を凌いだが、その瞬間を見計らったように飛来した砲弾の雨を浴びてしまう。それでも――。
「まだだ!!」
膝を突きそうになる体に鞭を打ち、鬼気迫る表情で黒龍偃月刀を地面に突き立てる錬晏。ギリギリの状態で放たれた衝撃波が、周囲のクレータージョーを一掃するも、すぐに援護砲撃とともに次の群れが迫る。
今はただ、この身を投じて戦い続けるのみ。仲間達が煩わしい『援護砲撃』の観測を無事に終えてくれることを信じて、錬晏は戦意高き咆哮を戦場に轟かせるのであった。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
麗・まほろば
超々々々弩級戦艦はドシンと構えてこそ!
まほろばは【水面走行】で水上に立ち、砲身を構えるよ!
もちろん何も考えてないわけじゃないよ!
「攻撃がパラドクスならば、どこにいても中たることにはかわりない」。逆説連鎖戦の法則だねっ
アウトレンジからの砲撃がパラドクスなのかはわからないけど、これはまほろばたちを狙っているものだ
だったら回避よりも防御を固めて、目の前の敵にまずは集中しようか!
盾代わりの【51センチまほろば砲】を背に、パラドクスを発動
全門開花! 目標、トループス級! 照準、あわーせー!
正面からの援護射撃なら巻き込みながら薙ぎ払うよ! 放てー!!
わおわお、鋭い牙だね!
機械なボディのまほろばも、首だけはこわいから【15.5センチまほろば砲】を盾にして急所を避けますっ
さぁこの難局を切り抜けて、ヤ・ウマトの民たちの歴史を絶対に取り戻すよっ!
「こっちにもいたぞ! あの女に突撃だ!!」
ジェネラル級冥海機の援護砲撃の恩恵を受け、クレータージョーの熱を帯びた声が響き渡る。
その血走った目が捉えるのは、海面を疾駆する麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)の姿。戦域に突入して早々、接敵した彼女は敵の群れに視線を向けるも、その瞬間、砲弾が雨の如く降り注いだ。
援護砲撃がパラドクスならば、どこにいても命中することに変わりはない。そう予想していたまほろばは回避を諦めて防御を固め、最小限のダメージで凌いでみせた。
「……分析は向こうに任せて、まずは目の前の敵に集中しようか!」
援護砲撃に関しては色々と気になることがあるが、今は眼前の敵との戦いを優先すべきだ。すぐに気持ちを切り替えたまほろばは、背後の空間から戦艦の艦首を召喚し、鬼気迫る表情で迫り来るクレータージョーの一団を見据える。
「全門開花! 目標、トループス級! 照準、あわーせー!」
よく通る元気な声に呼応するように、蕾の如き艦首が花開き、その中心に取り付けられた『51センチまほろば砲』の砲塔が標的に照準を合わせる。
「放てー!!」
直後、大口径の戦艦主砲から放たれるのは黒く輝く光線。空間を穿つように直進する黒きビームは、回避行動と取らんとする3体のクレータージョーを射線に吸い寄せては次々に命中させ、風穴を開けていく。
「よーし、どんどん行くよっ!!」
強力なビーム攻撃を見て、蜘蛛の子を散らすように敵群が散開する。敵陣が崩れ、まほろばが追撃しようとした刹那、再び砲撃の雨が降ってくる。
「うわっ!!」
咄嗟に防御姿勢を取ってダメージを軽減するも、間髪入れずクレータージョーの群れが巨大な口を開けて突撃してくる。
「わおわお、鋭い牙だね!」
鋭い牙に驚きながらも、まほろばは冷静に『15.5センチまほろば砲』を盾にして牙を防御したが、突撃の衝撃で後方に弾き飛ばされてしまう。
それでもクルリと宙返りし、なんとか海面に着地したまほろばの表情には疲労が浮かんでいた。
「さぁ、この難局を切り抜けて、ヤ・ウマトの民たちの歴史を絶対に取り戻すよっ!」
苦境に立たされても自らを鼓舞するように声を上げ、まほろばは再び戦いに身を投じるのであった。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【修復加速】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
月鏡・サヨコ
……敵艦の援護砲撃を確認した。これより弾道観測を開始する
観測結果及び次弾の予測は、【パラドクス通信】で迅速に伝達する
各員、もう少し持ちこたえてくれ
仲間の戦闘が見える程度に離れた所で【水面走行】状態で立ち、双眼鏡を手に観測を開始
この際【神速反応】で敵の砲撃への反応速度を高めよう
戦わず観測だけに注力する状態は「他の行動を行わず集中している」扱いと考えていいのでは、と思う
……ただ、そうならない場合に備える意味も込めて、残留効果のみに頼らないようにはしておく
視覚と聴覚に≪試製型攻性電探≫のレーダー機能や、事前に新宿島で確認した戦域周囲の島の配置に関する知識を組み合わせ、敵の砲撃が飛んでくる方位を出来るだけ正確に把握
各ジェネラル級が放つ砲弾の特性や、どんな動きを好むかと言った癖を分析し、「次にどう動くか」も読めるように
自身が砲撃の対象となった場合は≪海戦装用増設防盾≫で防御し致命傷を受けないように
それから反撃を放ち、逆説連鎖戦の理に従って必中の一撃が飛んでいく方向も敵の居所と動きを探る材料としよう
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
トループス級との戦闘後、弾道予測に加勢します
痛む身体も何のその!です
一人より一緒にやる方が早いですから、できれば範囲を手分けして観測しましょう
【水面走行】を用いて、可能であれば見晴らしの良い、観測と連絡に集中できる地点へ
【スーパーGPS】と手持ちの地図、方位磁石で大まかな現在地と方位を確認
更に【パラドクス通信】で仲間との情報共有を行うようにします
まずは音や砲弾が発射された時の衝撃に注意して、単眼望遠鏡を用いて持ち場の範囲を観測します
仲間と互いに観測した砲撃の数や位置を報告し合い
戦闘時に身をもって得た情報も思い出しつつ、予測を組み立てて行きましょう
戦場に居る敵がジェネラル級の支援砲撃のタイミングを理解して動いているようであれば、配置や陣形の変化にも注意してみます
これで砲撃を回避したり、こちらが有利に戦えるよう利用しやすくなれば良いですね
「……敵艦の援護砲撃を確認した。これより弾道観測を開始する」
激戦が繰り広げられるレイテ沖から少し離れた海域。月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)は、【水面走行】を用いて水面に立ち、【神速反応】を発動させて流れ弾に備えると、ジェネラル級冥海機の援護砲撃の観測を開始する。
苛烈な戦いに耐える仲間に報いるためにも、解析を急がねばならない。逸る気持ちを抑えながら、サヨコはレーダーの役割を果たす『試製型攻性電探』を起動させ、双眼鏡を覗きながら耳を澄ませ、断続的に放たれる援護砲撃の軌道を探っていく。
「……事前の情報通り、三方向から砲弾が飛んできているな……」
仲間が交戦中の戦域に容赦なく飛来する砲弾。それは3つの方角から飛んできていた。
レイテ沖周辺の地図を事前にしっかりと頭に入れていたサヨコは、記憶の地図と砲弾が飛んでくる方角を照合し、発射地点の方角に目星をつける。
「一体目はサマール島の方角、二体目はホボール島の方角、三体目はパナイ島の方角か……海域を取り囲むように位置取りをしているようだな……」
これで大まかな位置はわかったが、正確な位置を特定するには現在地から死角になる位置からの観測データも不可欠だった。
「一人では時間がかかりそうだな……」
苦々しげにつぶやき、サヨコは嘆息する。短時間で弾道予測を完了するためには、人手が足りないのだ。
すると、タイミングよく【パラドクス通信】が展開され、三間・勲(漁火・g10186)のよく通る声が聞こえてくる。
「只今、戦域を一時離脱してきました。一人より一緒にやる方が早いですから、できれば範囲を手分けして観測しましょう」
「……ありがたい。随時、情報共有をしながら観測を続けよう」
今は少しの時間も惜しい。渡りに船とばかりに了承したサヨコは自分の現在地の位置情報を知らせ、この位置からでは観測できない範囲の観測を依頼する。
「了解しました……ええと、それでは僕はここで観測しますね」
勲は【水面走行】でできるだけ見晴らしのいい場所に移動し、方位磁石と地図を取り出すと、さらに【スーパーGPS】を使用し、地図に自分の現在地を表示させた。
サヨコにも一応【スーパーGPS】を使ってもらうように頼むと、ほどなくして地図にサヨコの現在位置が表示される。
「これを使えば地図さえあれば全員の位置情報が共有できますね……あっ!」
そこで勲は敵も【スーパーGPS】と同等の能力を持っている可能性にふと気づく。
クロノヴェーダのパラドクスでは残留効果が発生しないが、特殊なクロノオブジェクトを使えば配下の冥海機の位置情報を逐一把握するくらいは難しくはないだろう。
「そういえば味方を砲撃に巻き込まないタイミングで砲撃されたような……」
それが実際にレイテ沖で戦った勲の実感だ。援護砲撃は無差別に発射されているわけではないのは明らかだ。
こちらの攻撃を妨害できそうなタイミングを狙って的確に砲撃してくるため、肝心なときに攻撃が中断され、その隙を突いて敵の猛攻が始まるのだ。
「少なくともジェネラル級冥海機はレイテ沖の戦況を逐一把握できているという認識で問題なさそうですね……」
配下の者を巻き込まず、こちらの戦いを阻害できるタイミングで砲撃をしてくると考えれば、砲撃が始まるタイミングはある程度絞り込めるはずだ。
そうした見解をサヨコに伝えながら、勲は単眼望遠鏡を覗き込んでは弾道予測に必要な砲撃の頻度や方角に関する情報を報告していく。
その一方で、サヨコは援護砲撃の発射位置について重要なことに気づいていた。
「概ね発射地点は特定できたが、やはりジェネラル級冥海機は何発か撃つたびに拠点を移動しているようだ……」
「そうですね。砲撃が来る方角も変化しています。一方向の砲撃が止むタイミングがあるので、おそらくそのときに移動しているのかと……」
「……一体が移動中には他の二体が砲撃を担い、交代で一体ずつレイテ沖周辺の島々に設置した拠点を転々とする。発射地点を特定させないための常套手段だな……」
「それなら移動する拠点が被らないように、事前に移動する際のルールを決めている可能性が高いですね……」
三体の拠点移動には規則性がある。勲の見解にサヨコも同意し、二人は観測を続ける。そして……。
「……これで三体すべての移動範囲と移動順を網羅したか……」
「……ふぅ、これでなんとかなりそうですね」
援護砲撃の発射地点、ジェネラル級冥海機の拠点移動のルール、援護砲撃が飛来するタイミング。根気強く弾道を決める様々な要素を解析し終え、二人は安堵のため息をこぼす。
援護砲撃は風や空気抵抗の影響を受けずに正確に飛んでくるため、イレギュラーな弾道変化が起こりにくい。この精度で弾道予測ができれば砲撃をパラドクスで迎撃したり、着弾前に回避したりすることも可能となるだろう。
「これより、観測結果及び、次弾の予測を伝達する。各員、よく聞いて対処してもらいたい」
サヨコは戦場の仲間たちに【パラドクス通信】で呼びかける。
かくして、ディアボロス達はアヴァタール級との決戦に向け、動き出すのであった。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【神速反応】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!
旗楽・嘉内
御先祖達と共に既にレイテで一戦を終えたオレだったが、
その御先祖からディアボロスとしての武者修行を兼ねて、
此処の援軍に向かえと指示が出た。
ディアボロスに覚醒してクロノヴェーダと戦う以上、
強くなれるに越したことはないから、渡りに船だ。
コイツ等には、オレが場数を踏んで成長するための糧になってもらうぜ。
いくら援護砲撃下のトループス級戦は経験済みとは言え、
あの時は御先祖達のディフェンスがあった。
それに頼れない以上しっかりやらないとと思う一方で、
この程度の相手なら援護砲撃下でもオレ一人で十分と判断されたんだって思うと、
その判断の正しさを証明したくなってしまうね。
ともかく、奴等は緑翠蝗で攻撃だ。
このオレの災厄の蝗は、敵が何であれ群がって食い尽くす!
【能力値アップ】【命中アップ】も駆使して、援護砲撃の中でも
出来るだけ直撃を狙っていくぞ。
敵の反撃や援護砲撃は、マジックシールドや翠緑天鎧で防いで耐えるぞ。
先に援護砲撃の観測を手がけた身としては、この戦闘が味方の観測の役に立つことを願わずにはいられないね。
「弾道予測が終わったようだが、やることは変わらない。お前らにはオレが場数を踏んで成長する糧になってもらうぜ!」
【パラドクス通信】で援護砲撃の弾道予測が完了したとの連絡を受けて内心で安堵しながらも、旗楽・嘉内(フルアーマーウィザード・g11216)は気を抜かず、クレータージョーの一団に視線を向ける。
援護砲撃の弾道は【パラドクス通信】で逐一報告が入るので回避も容易だ。危険度は大分下がってはいるが、まだレイテ沖には数多くのクレータージョーが残存しており、油断はできない。
「とにかく潰せ!! ディアボロスを潰せぇええ!!」
旗色が悪くなっているのを察してか、クレータージョー達は浮足立っていた。
「随分焦っているようだな……」
今ならこのパラドクスで敵陣を一気に崩すことも可能だ。嘉内は戦場の空気を敏感に察し、詠唱の言葉を紡ぐ。
――全てを食い尽くす災厄の蝗よ! 我が求めに応じ現れ出でて、彼の敵に滅びをもたらせ! 緑翠蝗!
周囲の空間が歪みが生じ、その直後に顕現するのは、エメラルド色に輝く無数のイナゴ。霧の如く空間を覆い尽くしたイナゴの大群は、またたく間に標的のクレータージョーの群れを取り囲み、一斉に飛びかかった。
「「「ぎゃぁああああ
!!」」」
まさに群軽折軸。たとえ矮小な生物でも膨大な数が集まれば、巨躯の生物にも勝る破壊力を生み出す。それはまるで巨大な緑の手に握りつぶされるかのような光景だった。渦巻く緑の嵐の中で逃げることも叶わず、体中を食いちぎられ、穴だらけにされた三体のクレータージョーが無惨に沈んでいく。その直後に援護砲撃が始まるも、弾道予測の通りに飛来する砲弾を躱すのは容易だった。
「なんだと!?」
援護砲撃の後に反撃を狙っていたクレータージョーの集団は肩透かしを食らったかのように驚愕するも、
「こ、こうなったら、突撃だ!!」
数にものを言わせて強引に突撃し、冷気を放った。
海面を氷結させながら迫りくる冷気に対し、嘉内は冷静に『エメラルド・マジック・シールド』を展開する。
(「寒っ!!」)
猛烈な冷気に晒されながらも、嘉内は魔法障壁の後ろで歯を食いしばって耐える。
「なんとか耐えられたぜ……!」
凍えかけたが、これも修行だ。御先祖達の期待に応えるべく、群がる敵にも嘉内は一歩も引かず、即座に『緑翠蝗』を放って撃沈させるのであった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【パラドクス通信】がLV2になった!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
弾道予測の完了後、ディアボロス達は攻勢に転じ、クレータージョーはまたたく間に駆逐された。後はアヴァタール級冥海機『アドミラルヒッパー』を倒せば任務完了である。
「雑魚どもを倒したくらいでいい気になるじゃねぇぞ!! てめぇらはオレがタイマンで沈めてやんよ!!」
怒気を孕んだ声が響き渡る。追い詰められてもなお、平然と殺意を燃やすアドミラルヒッパーは両眼をギラギラと輝かせ、不敵に笑うのであった。
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
前線で戦う兵とジェネラル級の支援砲撃の連携、敵ながらお見事な作戦でした
でも僕達も負けられません!
味方と足並みを揃え指揮官との戦いに挑みます
『アドミラルヒッパー』へ接近する味方と一旦の進路を取るように、観測地点から【水中適応】で移動します
タイミングを合わせて水中から榴弾を放ち、敵を空中に打ち上げる形で動きを一時的に封じ
支援砲撃の的にするか、味方の攻撃の為の隙を作ってみます
反撃が来る際は身体の中心を守るように氷盾を構え、【ガードアップ】や【反撃アップ】の効果も借りて爆発の衝撃と熱気を和らげるよう努めます
必要に応じて【水面走行】にも切り替えつつ水中、水上を使い分けて臨機応変に行動します
これだけ敵味方共に派手な爆破を起こしていると、遠目からはどれが味方の攻撃か判別がつきにくくなりそうですね
こちらは【パラドクス通信】で周囲と連携を取りながら、弾道予測の情報もあわせて優位に立ち回れるように戦います
海を荒らし一般人を巻き込む海戦を繰り返せない為にも、大反攻作戦は必ず止めます!
麗・まほろば
【水面走行】を展開!
さぁ、予測ができるようになればこっちのものだ!
情報を制するものは戦いを制す
百の砲弾を中てるよりも大切なことだよ!
この予測が有効であるうちに速やかに作戦を成功させないとね! ……ゆくぞっ!
目標! アヴァタール級!
【51センチまほろば砲】!!
この海域で、どんな反攻作戦を企てているのかはわからないけれど、ぜーんぶ沈めちゃうもんねぇ!
主、砲、斉、射! 放てー!
火球には【15.5センチまほろば砲】を盾にすることで致命傷を避けるよ!
アドミラル、提督ね。
(ドイツの艦艇の名前を意味しているんだということはしってる)
うーん、まほろばは貴方みたいなクロノヴェーダよりも、まほろばは(仲間の)提督さんに使われたいかな?
だって目的のために民たちを海戦で犠牲になんかしたくないんだもん!
船にだって選ぶ権利があります
「さぁ、予測ができるようになればこっちのものだ! ゆくぞっ!」
レイテ沖の戦域で砲弾の雨の中で戦っていた麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)は、【パラドクス通信】で弾道予測の結果を聞いて攻勢に転じる。この予測がいつまでも有効であるかはわからない。敵が砲撃パターンを変えてくる可能性もあるのだ。
その前に倒さなければと、まほろばは海面を走り、ラブカ型海戦装を従える『アドミラルヒッパー』を視界に収めると、超々々々弩級戦艦級海戦装『紀伊』を展開。
「目標! アヴァタール級! 51センチまほろば砲!!」
間髪入れずに海戦装の船首に搭載された『51センチまほろば砲』の砲門を開くと、視線の先に照準を合わせた。
「主、砲、斉、射! 放てー!」
快晴の空に轟く快活な声を受けて、主砲から発射された砲弾が鏑矢の如く標的へと飛んでいく。
「チッ!」
舌打ちし、寸前でラブカ型海戦装を盾にして軌道を逸らすも、砲弾が肩に直撃して顔をしかめるアドミラルヒッパー。
「クソッ、やりやがったなぁああ!!」
戦闘狂にとって痛みは、戦意を高めるスパイスだ。怒声とともにラブカ型海戦装の口内に集約されたエネルギーが超特大の火球の形を成して発射される。
対するまほろばは取り回しのいい『15.5センチまほろば砲』を盾にして火球を受けるも、着弾直後、榴弾の如く火球が炸裂。小さい火球が礫の如く降り注いだ。
「わっ!!」
少し被弾したがダメージは小さい。戦闘には全く支障はなかったが……。
「クククッ、逃さねぇぞ!!」
アドミラルヒッパーは執拗にまほろばをロックオンし、さらなる砲撃を放とうとしていた。
さらなる被弾は避けられない状況。だがそのとき、まほろばに【パラドクス通信】が入った。
「今から奇襲を仕掛けます。そのまま敵将を引き付けながら後退してください!」
それは観測地点から【水中適応】を使用して潜行し、再び戦域に突入していた三間・勲(漁火・g10186)の声。彼は慎重に敵将との距離を詰めながら、仲間と連携して戦えるタイミングを見計らっていたのだ。
(「今なら確実に当てられるはず
……!」)
アドミラルヒッパーの視線はまほろばに釘付けだ。視野も狭くなっている。奇襲をしかける絶好のタイミングだった。
そして、勲はまほろばに敵の注意を引いてもらいながら、水中から敵影に照準を合わせ、榴弾を放った。
「なッ、んだッ!?」
水面下から迫る脅威に気づかずに、アドミラルヒッパーの足元に水中から飛来した榴弾が着弾。その瞬間、耳を劈く炸裂音とともに大爆発が起こる。
直下からの爆風に吹き飛ばされ、渦巻く炎に全身を焼かれながら、上空に打ち上げられるアドミラルヒッパー。それを目視すると、勲は【パラドクス通信】でまほろばに合図を送る。
「今です!!」
「了解っ!!」
まほろばは即座に応じ、『51センチまほろば砲』から発射された砲弾は、空中に打ち上げられたアドミラルヒッパーに向かって飛んでいき――。
「ぐぁああああ!!」
砲弾が直撃したアドミラルヒッパーは苦悶の声をあげる。だが、狂気じみた赤い瞳が見据えるのは、水中から榴弾を放った敵影。
「てめぇは、オレの邪魔をするんじゃねぇ!!」
タイマン勝負を邪魔されて憤慨し勲にロックオンしたアドミラルヒッパーは、海面に可燃性の油を放出すると、ラブカ型海戦装から魚雷が放たれる。
(「これは
……!」)
油を散布したことに気づいた勲は、逃げ場のない水中から飛び出して水面に着地。
即座に【水面走行】で後方に退きながら『氷盾』を構えて爆発に備えるも、その直後、空中で魚雷が無数の小型爆弾へと分裂し、雨の如く降り注いだ。
吹き荒れる爆風。油に引火して広範囲が炎の海となり、高温の水蒸気が充満して大気が歪む。
陽炎が立ち昇るほどの熱気の中で、急所を守りダメージ軽減を図る勲たちを尻目に、アドミラルヒッパーは炎の海と化した戦域を離れる。
「……ふぅ、仕切り直しですね」
炎の海から無事に生還した勲は安堵のため息をつく。
「あれ、行っちゃったの?」
まほろばも合流し、首をかしげる。癇癪を起こした子供のような行動を取る敵将には呆れるしかなかったが、今の戦いでかなりのダメージを与えることができた。
追撃は他の仲間に任せても問題ないだろう。決着はもうすぐだ。二人はいつでも援護できるように臨戦態勢を維持しながら、戦況を見守るのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【水中適応】LV1が発生!
【悲劇感知】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV3になった!
旗楽・嘉内
一つツッコミを入れておきますと、残念ながら複数の復讐者を相手している時点で、それはタイマンとは言わないんですよねぇ……。
これを内心で言うか口に出して言うかは、その状況次第ですが。
それはそれとして、引き続きここで武者修行だ。
御先祖達と別行動でアヴァタール級とやり合うのは初めてだから、
しっかり気を引き締めていかないとな。
こんな化け物に名を騙られるのは、重巡洋艦のアドミラルヒッパーも、
その名の元になったフランツ・フォン・ヒッパー提督も迷惑だろう。
重巡洋艦と提督の両方に成り代わって奴を倒すべく、エメラルドの翼で奴を攻撃するぞ。
【先行率アップ】で先手を取り、【命中アップ】で出来るだけ直撃を狙い、
【ダメージアップ】で出来る限りの痛撃を与えるぞ。
これだけ残留効果が使えるのは有難いぜ。
反撃は、油に引火させての大爆発か。
【ガードアップ】、エメラルド・マジック・シールド、
それと翠緑天鎧で防ぎ止めるしかないな。
それにしても、さっきは凍えそうな冷気、今度は炎による爆発と、
文字通りに温度差が激しいことだ。
「クソッ! タイマン勝負じゃねぇのかよ!!」
なんとか追撃の手を逃れたアドミラルヒッパーは、思わぬ苦戦に苛立ちを隠せない。
二人のディアボロスと戦い、既にかなりのダメージを負ってしまっていた。本来はジェネラル級冥海機による援護砲撃で分断されたディアボロスを自慢の高火力砲撃で一体ずつ各個撃破する予定だったのだ。
そして、計画通りに事が進まずに憤慨するアドミラルヒッパーの前に現れたのは、旗楽・嘉内(フルアーマーウィザード・g11216)。
「……今度はてめぇかぁああああ!!」
相手は一人。アドミラルヒッパーは雄叫びを上げ、即座にラブカ型海戦装を展開するも、嘉内は既に攻撃態勢に入っていた。
「悪いが、先手を取らせてもらうぜ!!」
嘉内は敵将が放つ禍々しい殺気にも動じずに、体内に収束させた魔力を解き放つと、背中からエメラルド色の光が発散され、やがて神々しき翼の形を成す。
膨大な魔力で造形された、闇を祓い人類の未来を導く希望の翼。嘉内はそれを左右に大きく広げた。
「この羽ばたきは、何人たりとも逃しはしない!」
翼の羽ばたきとともに旋風が起こり、魔力の羽根が烈風とともに標的の周囲を舞い踊り、一斉にビームを放った。
「ぐぁッ!!」
咄嗟にラブカ型海戦装で正面を防御することで致命傷を避けるも、全方位からの射撃を完全に防御することができず、腕や脚、背中にビームが直撃する。
それでも、アドミラルヒッパーは倒れることなく眼前の敵を睨みつけ――。
「これで燃やしてやらぁああああ!!」
怒声とともに可燃性の油を周囲に放出しながら、クラスター魚雷を発射。直後、魚雷が空中で小爆弾に分裂し、爆発が連続して起こる。
広範囲の爆炎と爆風、さらに油に引火して周囲が炎の海へと変わる。
(「熱っ!!」)
翠緑天鎧で増幅された魔力でエメラルドの宝石を象った魔法障壁を展開。腕で顔を守るように防御しても、熱風を完全を防ぐことはできずに軽い火傷はしたものの、なんとか致命傷を避けることができた。
「お前はこの戦いをタイマンと思ってるようだが、間違ってるぜ!」
復讐者達の戦いは、常に仲間につなげることを意識したものだ。復讐者に戦いを挑んだ時点で、一対多の戦いは避けられない。嘉内も戦いも次なる仲間へチェインさせるため布石。
「何事も経験だ。お前にはもう少し武者修行に付き合ってもらうぜ!」
嘉内は不敵な笑みをこぼし、次の仲間が動き出すまで戦い続けるのであった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
月鏡・サヨコ
大反攻作戦阻止のために残された猶予は残り僅か
迅速に決着をつけなければならない
……これより、敵戦隊旗艦を撃滅する
ジェネラル級は友軍を巻き込まない状況を選んで砲撃をしてくる
ならば敢えてアヴァタール級に肉薄し、なるべく長い間「友軍を巻き込んでしまう状況」を維持してやろう
接近するまでの砲撃に《海戦装用増設防盾》を展開して備えつつ、【水面走行】状態で一気に駆け抜ける
斬撃の間合いに入ったなら、《電気投擲鞘『斗號』》により電磁加速された《対艦軍刀『銀鉤』》を鞘走る
――『月鏡流抜刀術・零之太刀』
敵の海戦装の動きを見定め、機先を制する素早い一閃
仲間より先に行動する場合は出鼻を挫き、後に動く場合は仲間の技で生まれた隙に畳みかけよう
反撃に対しては一時的に水中に潜って火球を背後に逸らし、すぐに浮上して広がる炎から離れる
凌いだ後は白兵戦の間合いを維持し、遠目には敵と私の姿が重なるように動きながら、再び攻勢に出る機を見計らう
ヤ・ウマト攻略開始から一年ほど、ついに最大の転機を迎えた
……ここからの戦いも、必ず勝利する
瀧夜盛・五月姫
【水面走行】を展開する。
ん、いい度胸。
そんなに戦いたいなら、相手、してあげる。
姫は前へ。
(仲間の攻撃)狙いやすく、しなくちゃ、ね。
【大薙刀無銘瀧夜叉一振・改】を手に【突撃】、するよ。
サカナ(海戦装)の刃と打ち合い、薙ぎ払う。
……む、なるほど。油に炎。とてもやっかい。
だけど火花、ちらないように刃、スパッと、きれば、きっと問題は……。ないわけじゃなさそう、だね。
直接、あびないように、薙刀の足さばきで、極力避ける、よ。
隙を見つけたら、もちろん打ち込む、けど、姫は、仲間の動きと、連動することに、徹底。
味方へ攻撃、する暇を与えないように、努め、必要ならば、(先に参加しているまほろばさん、サヨコさんへの)『ディフェンス』もする。
いくなら姫、沈めてから行って。だけど姫、護りは堅い、よ。
卑怯、だなんて、いわないでね
さきに、支援砲撃で、タイマン、できないようにしてたのは、そっちなんだよ
月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)は少し離れた位置から戦場を俯瞰し、仲間に援護砲撃の兆候を伝えながら、参戦のタイミングをうかがっていた。
「……ジェネラル級も焦ってるようだな。是が非でもここで私たちは沈めたいらしい」
もはや移動のことを忘れて砲撃をしているようだ。弾道予測で大まかな発射地点は把握していた。飛来する砲弾の方角も発射されるタイミングも手に取るようにわかってる。イレギュラーな事態が生じているが、弾道予測には影響はなかった。
「満身創痍といったところか……」
ディアボロスの猛攻を受け、アドミラルヒッパーはかなりのダメージを負っていた。そろそろ、けりを付けたいところだが、懸念材料もあった。
しばし戦況を見守っていると、救援に駆けつけた瀧夜盛・五月姫(失つし世《うつしよ》の滝夜叉姫・g00544)が合流する。
「……む、なるほど。油に炎。とてもやっかい」
五月姫は、油を撒いて炎の海に変え、態勢を立て直すアドミラルヒッパーの戦術を興味深げに見つめる。炎の海にされたら厄介。着火される前にトドメを刺すのが得策だ。そう結論付けた二人は行動を開始する。
「私が先導する……これより、敵戦隊旗艦を撃滅する」
サヨコは砲弾の雨に備えて『海戦装用増設防盾』を展開すると、水飛沫を上げながら海面を疾風の如く走り、五月姫も【水面走行】を使ってそれを追いかける。
援護砲撃は味方を巻き込まないようにして放たれる。そのルールを考慮すればアウトレンジで戦うよりもあえて敵が巻き込まれるようにインファイトで戦えば、砲撃を停止せざるを得ないだろう。
「弾道など既に見切っている……当たることはない」
その言葉の通り、サヨコは援護砲撃の雨を危なげなくかいくぐると、標的は目前に迫っていた。
「姫は前へ出て、敵を狙いやすく、する、サヨコさんは、隙を見て、攻撃して」
「……了解」
そして、五月姫は近接戦用の武器『大薙刀無銘瀧夜叉一振・改』を携えて海面を走り、近接戦の間合いまで一気に突撃する。
「てめぇら、みじん切りにしてやるぜぇえええええ!!」
小さく舌打ちし迎撃態勢に入るアドミラルヒッパー。ディアボロス達との戦いで多大な損傷を負い、体力の消耗も激しいが、怒りのボルテージは最高潮。闘争心が痛みを凌駕し、全身から発せられる熱で陽炎の如く大気が歪み、渦巻く殺気が壁のように行く手を阻む。
しかし、五月姫は脚を止めることなく大薙刀を構え、息をゆっくりと吐いた。
(「戦場で、冷静さを失う、愚かさを、存分に、味わって」)
既に射程内に入っていたが、五月姫はすぐには攻撃を仕掛けない。
薙刀術の基本は足捌き。呼吸を一定にして体から余分な力を抜き、淀みのない足運びで敵の視線をかいくぐる。その数手先を先読みしたような足捌きは、詰将棋で追い詰められゆく王将の如き心境に陥らせた。
「ちょこまかとぉぉおおお!!」
熟達の足捌きに翻弄され、業を煮やしたアドミラルヒッパーは油を周囲に撒き散らしながら突撃。超硬質ブレードが取り付けられたラブカ型海戦装の尾部を振り回す。
(「来る……」)
直線的な攻撃は読みやすい。五月姫は素早くステップを踏み、最初の斬撃が空を切る。
その直後に生じた一瞬の隙。それを見逃さず、次の斬撃が来る寸前に大薙刀を振るう五月姫。
「ぐぁっ!!」
カウンターで繰り出された下段からの逆袈裟斬りが胸部に命中し、体を仰け反らせるアドミラルヒッパー。その傷は深く、上体が傾いだ。
(「今が勝機
……!」)
サヨコは海面を蹴って距離を詰めると、鮮やかな重心移動とともに親指で対艦軍刀『銀鉤』の鍔を弾いて鯉口を切った。
その瞬間、電気投擲鞘『斗號』の起動し、鞘に大電流が発生。蒼い稲妻の如き放電現象とともに強力な磁界が発生し、『銀鉤』の刀身が鞘走る。
――『月鏡流抜刀術・零之太刀』
電磁加速された刀身の勢いを利用して放つ神速の抜刀術。抜き放たれた白刃が三日月の如き軌跡を描き、アドミラルヒッパーの首元を水平に薙いだ。
「なッ
……!?」
両断された首が重力に従い、油の浮いた海に落下する。主人を失ったラブカ型海戦装は糸の切れた凧のように制御を失い、大きな水飛沫を上げて海面に叩きつけられ、そのまま浮かび上がってくることはなかった。
騒然としていた海域に静寂が訪れる。レイテ沖での激戦を制したディアボロス達は次なる戦いに備え、新宿島へと帰還するのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【一刀両断】がLV2になった!
【壁歩き】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV4になった!