【断頭革命グランダルメ奪還戦】前程万里ションプデバタイ(作者 海鶴
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#断頭革命グランダルメ  #【断頭革命グランダルメ奪還戦】ナポレオンの末弟  #断頭革命グランダルメ奪還戦  #⑬ジェローム・ボナパルト 

●リヒテンシュタイン庭園宮殿
 春の花が咲き誇る庭園にジェネラル級自動人形『ジェローム・ボナパルト』はいた。
 その名は史実における『ナポレオン・ボナパルト』の末弟の名である。
「うん、良い香りだ。君たちもそう思うだろう?」
『ジェローム・ボナパルト』の言葉に彼の前で踊るトループス級淫魔『淫魔の剣舞団』は恭しく、それでいて蠱惑的な笑みを浮かべて頭を下げる。
「『ジェローム・ボナパルト』様のおっしゃる通りです。ですが、花々ばかりではなく、私どもも可愛がっていただきたいのです。ディアボロス達は必ずや私達を見逃さないでしょう」
 その言葉に彼は笑った。
 あまりにも闊達な笑い声であったため、それは奪還戦が迫っていることを感じさせなかった。
「心配性だな、君たちは。でもまあ、心配することはないよ。此処、リヒテンシュタインはディアボロスの浮遊する島を攻撃するだけでいいんだから。それにあの島から此処は最も遠いんだ。ほら、君たちも一杯ヤりなよ」
 そう言ってあまりにも楽観的な言葉のままに彼は己を取り巻く淫魔たちと共に放蕩とも取れる振る舞いを花咲く庭園宮殿にて行うのだった。

●パラドクストレイン
 レーネマクダ・デルトダウ(テト・カフ・g08563)は集まってきたディアボロスたちを前に静かに一礼する。
「お集まり頂きありがとうございます。ついに断頭革命グランダルメ奪還戦が迫ってまいりました」
 彼女の言葉にディアボロスたちは頷く。
 《七曜の戦》後に姿を消していた断片の王『ナポレオン』。
 彼はスイスを採取拠点として起死回生の策を講じていたが、しかし、ディアボロスたちに追い詰められたことで火刑戦旗ラ・ピュセルと蹂躙戦記イスカンダルの戦力を引き入れ、この決戦を生き抜こうとしているのだ。

「仮に断片の王『ナポレオン』を打倒できなければ、彼はオベリスクの力を用いて新たなる疑似ディヴィジョンの創造を為し、再興を果たすでしょう。確かに此度の戦いは世界史に名を残す偉大なる英雄の名を持つ『ナポレオン』と『イスカンダル』……その両名と戦うことになります」
 ですが、とレーネマクダは言う。
 どれだけ厳しく激しい戦いになるのだとしても、ディアボロスたちの胸には復讐の炎が燃え盛っているのだと。

「確かに断頭革命グランダルメは皆様に追い込まれた状態です。ですが、ここで取り逃がすことは多くの意味で此方が追い込まれることを意味しています」
 蹂躙戦記イスカンダルが北イタリアや東フランスの人口を飲み込めば、蹂躙によって亜人の軍勢は飛躍的に強化されて手がつけられなく為るであろうし、火刑戦旗ラ・ピュセルはディアボロスへの強い復讐心によって更に勢力が増していくことが予見される。
 いずれにしても後々の禍根に繋がることは言うまでもない。
「この奪還戦こそが今後の行く末に大きな影響を与える事は言うまでも在りません。それは私の口から述べる前でもないことでしょう。ですが、どうか今は皆様のご武運を祈らせていただきたいと思います」
 そうしてレーネマクダはディアボロスたちをパラドクストレインにて送り出し、その勝利を信じるように瞳を伏せるのだった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【動物の友】
1
周囲の通常の動物がディアボロスになつき、意志の疎通が可能になる。効果LVが高い程、知能が高まり、友好的になる。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【おいしくなあれ】
1
周囲の食べ物の味が向上する。栄養などはそのまま。効果LVが高いほど美味しくなる。
【パラドクス通信】
2
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV2 / 【先行率アップ】LV1 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

海鶴
 マスターの海鶴です。どうぞよろしくお願いいたします。
 今回は断頭革命グランダルメ奪還戦の前哨戦、ファーストアタックのシナリオになります。

 このシナリオではリヒテンシュタイン庭園宮殿にて新宿島の砲撃の任を負っているジェネラル級自動人形『ジェローム・ボナパルト』の戦力を叩くことになります。
 例に漏れず大戦力ですが、『ジェローム・ボナパルト』の性格と相まって、やや油断しています。
 この好機を逃さず叩きましょう。

 ①👾奪還戦ファーストアタック『淫魔の剣舞団』(👑11)
 リヒテンシュタイン庭園宮殿にて『ジェローム・ボナパルト』に舞を奉じているトループス級淫魔です。
 彼女たちは確かに新宿島から遠く離れているということと、『ジェローム・ボナパルト』の楽観的な気質によって油断していますが、大戦力であることは言うまでもありません。
 引き際を間違えず、充分な打撃を与えたらすぐに撤退することが重要となるでしょう。

 今までにない規模の奪還戦。その前哨戦を戦い抜く皆さんの物語の一片となれますように、たくさんがんばります!
 
66

このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


エレナ・バークリー
これはまた、ベッドで組み敷いてみたくなる美姫揃いですね。
ですが、クロノヴェーダである以上、手を付けるわけにはいきません。覚悟してもらいましょう。

「臨機応変」にフルートを「演奏」して「精神攻撃」を伴う昏き深淵に潜むは悲劇従えし黒皇竜を行使。
せっかく伎女がいるんですから、一つ私の笛で踊っていただけませんか?
いや、絶望の音色を耳にすれば、それどころではありませんか。

反撃はバックラーと魔法障壁で致命傷を防ぎつつ、彼女たちのダンスに乗る形で、深手を負わないように間合いを保って立ち振る舞います。

生憎宮廷舞踏会とは縁の無い身ですが、こうしていると“淫魔宰相”ルドヴィカと死合った夜を思い出します。彼女の領域にはまだ届きませんが、相手がトループス級ならば、私のパラドクスでも通用するはず。

私が奏でる音色を聞くたびに淫魔たちは精神が削れていくはず。そのまま精神から壊していきましょう。

トループス級の波に飲み込まれないうちに引き上げましょう。
“断片の王”の弟でも出てくれば面白くなるかもしれませんが、安全優先です。


リュウ・ターレン
アドリブその他諸々歓迎

さてさて、油断してるところを横殴りってな。
と言う事で不意打ちかまそ。

ダッシュして相手に近づきつつ不意打ちかましてパラドクス発動。
自分が目立てば味方が逆に目立たんくなるやろしそれはそれで問題ないで。

――地、撃を書きて、地を抉りてその身を砕くってな!
魔晶筆で空間を横に薙いでその身を切り刻んで砕く。
さあ、どんどんこいや!と敵を蹂躙する。

敵の攻撃は剣の切っ先を衝撃波・吹き飛ばしでで逸らす。
もしくはその手を強打して剣叩き落す。

ある程度敵を倒したり、ボスが出てきたらさっさと撤退。
味方を撤退させて自分は殿選択。
ボスクラス一当て位してから撤退やね。

はいはい、さっさっとすたこらサッサと逃げまっせ。
あん?尻尾巻いて帰るんやないて。戦力減らしただけであんさんらは負けやし、こっちはそれだけで勝ちなんやで。


クリアルト・ハイランド
・戦闘前
優勢ではあるけれど、
僕達の方こそ気を緩める訳にはいかないかな。
敵軍の態勢が整う前に一気に仕掛けるよ。
攻撃のタイミングは皆に合わせてだね。

・戦闘
最初は油断はしているかもしれないだろうけれど、
その舞うような攻撃に翻弄されないようにだね。
正々堂々と名乗りを上げて、
向こうから仕掛けてくるよう注意を向けさせるよ。
それに合わせる形でパラドクスの力で風の道標を
黄金の刃に変えてカウンター気味に攻撃するよ。
相手の炎を纏わせた双剣ごと叩き切るつもりでだね。
パワー勝負なら負けられないからね。
下手に避けるよりは鎧の部分で防御してダメージを最小限に抑えるよ。
首尾よく倒せても気は緩めずに、すぐに次の相手に向かうよ。
時間と体力の勝負でもあるからね。

・戦闘後
引き際は見誤らないうよう無双馬に騎乗して速やかにだね。
負傷した仲間が出てしまったなら、
その救助を優先して速めに撤退かな。

・台詞イメージ
「誰か僕の相手をしてもらえないかな」
「こっちもお礼をさせてもらうよ!」


 リヒテンシュタイン庭園宮殿に座すジェネラル級自動人形『ジェローム・ボナパルト』の軍容はあまりにも楽観的な雰囲気が漂っていた。
 自動人形というよりは、淫魔といった軍隊らしくないトループス級で構成された新宿島を砲撃を目的とした軍であることは言うまでもない。だが、あまりにも空気が戦いを前にした者たちとは思えなかった。
 それは油断というものであっただろうし、同時に『ジェローム・ボナパルト』の気質を示すものであった。
 如何に『ナポレオン』の末弟の名を持つというのだとしても、その楽観がすぎる様相にディアボロスたちは好機を見出す。
「さてさて、油断しているところを横殴りってな」
「僕たちの方こそ気を緩めるわけにはいかないかな。敵軍の体勢が整う前に一気に仕掛けよう」
 リュウ・ターレン(奪われた者。奪い返す者。・g07612)の言葉にクリアルト・ハイランド(人間の妖精騎士・g01311)は頷く。

 そう、これは好機だ。
「これはまた、ベッドで組み敷いてみたくなる美姫揃いですね。ですが、クロノヴェーダである以上、手を付けるわけにはいきません。覚悟してもらいましょう」
 冗談めいたエレナ・バークリー(ハイランダー/アブソリュートウィッシュ・g00090)の言葉にわずかに緊張しすぎていた空気が和らいだような気がした。
「ほな、不意打ちかまそ」
 リュウの瞳がパラドクスに輝く。
 庭園を駆け抜け、一気にトループス級『淫魔の剣舞団』へと飛び込む。
 突如として現れたリュウの姿に悲鳴が上がる。
 だが、彼女たちは、そのか弱き声を上げながらも舞うのだ。
 手にした双剣。
 その刀身に炎が宿り、リュウへと振り下ろされる。

「――地、撃を書きて、地を抉りてその身を砕くってな!」
 地裂撃たる一撃が『淫魔の剣舞団』を横薙ぎに吹き飛ばす。
 炎の熱波がリュウの肌を焼く。けれど、構わなかった。己が目立つことで他のディアボロスたちが目立たなくなるのならば、それで問題ないと思ったのだ。
 それはクリアルトもまた同様であった。
 これは逆説連鎖戦。
 パラドクスに寄る攻撃は時空を歪める。それは敵も同じなのだ。
 炎の剣舞がクリアルトへと襲いかかる。
「あなたが僕の相手をしてくれるのかな? ならば、騎士金剣(ハイランドブレイド)に懸けて!」
 堂々たる立ち振る舞い。
 注意を引き付ける、という意味ではこれ以上にないクリアルトの言葉に『淫魔の剣舞団』は迫る。

「可愛らしい御方。ですが、その顔が苦痛に歪むことこそ、この剣舞の意味」
「簡単にはやられないよ! この黄金の剣……それを振るい幻想を切り裂く事で、道を切り開く! そう決めたのだから!」
 振るう剣の一撃が『淫魔の剣舞団』の双剣と激突する。
 火花は散らない。
 クリアルトの聖剣の一撃は彼の意志と共に切断の権能を持って双剣の刀身すら切り裂き、『淫魔の剣舞団』の体躯を袈裟懸けに切り裂いていたのだ。
「な……」
「パワーなら負けられないからね!」
「これは私も負けてはいられませんね。勇士たちの戦いに、この旋律を添えましょう。請う。魂の奥底、魄の最果てに追放されし、忌まわしき黒の竜。汝の漏らす微かな呻きを、一度この現世に滲み出させ給え」
 エレナはフルートに息を吹き込む。
 その吐息は音色となって奏でられ、旋律へと変わっていく。

「せっかく伎女がいるんですから、一つ私の笛で踊っていただけませんか? いえ、これは貴方方にとっての絶望の音色。踊るどころではありませんか」
 彼女が奏でる旋律は、昏き深淵に潜むは悲劇従えし黒皇竜(シンエンニヒソムハヒゲキシタガエシコクオウリュウ)のブレスを再現するパラドクス。
 響き渡る旋律が『淫魔の剣舞団』たちの精神を摩耗させる。
 踊るどころではない。
 周囲に満ちる音と破壊の音が混ざり合っていく。
「生憎、宮廷舞踏会とは縁の無い身ですが、淫魔宰相ルドヴィカと死合った夜を思い出します。彼女の領域にはまだ届きませんが」
「増援を……! ディアボロスが出現したと『ジェローム』様に……!」
 このままではディアボロスの攻勢に押し切られると判断したのだろう『淫魔の剣舞団』たちは、庭園宮殿の奥に座すジェネラル級に助けを求めようとしていた。
 そこにラドクスの旋律と共にリュウが踏み込む。
 打ち出したパラドクスの一撃が『淫魔の剣舞団』の体を吹き飛ばしたのだ。

「いやいや、そうはさせへんって」
「そうだよ!」
「とは言え、トループス級の波に飲み込まれるのは面白くありません。断片の王の弟でもでてくれば面白くなるかもしれませんが……」
「引き際は誤らないようにしないとね」
 クリアルトは無双馬を駆り、身を翻す。
 充分な打撃は与えた。後は、他のディアボロスたちに任せれば良い。
「んじゃま、さっさとすたこらサッサと逃げまっせ」
「待ちなさい! ただかき回してそれで逃げられると……!」
『淫魔の剣舞団』の声が聞こえる。
 だが、リュウは振り返って笑う。

「あん? 尻尾巻いて帰るんやないて。こっちにかまけて戦力減らしただけで、あんさんらは負けやし、こっちはそれだけで勝ちなんやで」
 此方の強襲を許した時点で敗北であるのだとリュウは言う。
 深追いはしない。
 これだけ敵の戦力を削ったのだ、後は他のディアボロスたちがさらに傷跡を広げてくれるはずだ。
 そうすれば、傷跡から流れるは血潮。
 奪還戦までもう時間もない。彼女たちが戦力を立て直す時間はないはずだ。
 ならばこそ、ディアボロスたちは、己たちが無傷で撤退することこそが、最終的な勝利に至る道程の一つであるのだと示すように速やかに撤退していく。

 それを追いすがる『淫魔の剣舞団』の姿が見える。
 うまく己たちは敵戦力を突出という形で誘い込めたのだと言うように彼らは彼女たちを振り切って撤退していくのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【おいしくなあれ】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

長く、駆け続けてきたグランダルメだ
何が起きても驚きはしない。戦い抜こう
ラ・ショー=ド=フォンで見た光景を、二度と作らせはしない
ベルンを攻め落とし、ナポレオンを止めてみせる

ベルンからは遠いとはいえ……随分呑気な雰囲気だな
こちらの本拠を狙う砲台を置いておいて、無事で済むことはなかろうに
……将としてはいかがなものか

迷彩コートを着て、可能なら物陰から双眼鏡で庭園を偵察
障害物の配置も含め、敵の分断しやすそうな一隊を見定め
PD通信で仲間と連携を取り
タイミングを合わせ仕掛ける

煙幕弾を炸裂させ、敵の視野を撹乱しつつ両手の銃でPD攻撃
味方と狙いを合わせ、着実に敵を減らす
一撃で倒せる敵>消耗した敵を目安に
仲間を死角から狙う敵がいたら優先

敵の攻撃には、ダンスより鋭利な刃物の動きを見て
切りかかる動きを看破、魔力障壁で身を護り
腕のタワーシールドを掲げて凌ごう

戦況を常に観察し把握
十分な戦果か、味方が深手を負う前に撤退判断、PD通信し全員で撤退
将の気配も警戒し、出現時は攻撃を防ぎつつ、ご挨拶して撤退だ


シャルロット・アミ
レーネさんが祈ってくださった武運、無駄にはしないわ
グランダルメ奪還は私たちの悲願
必ず勝つと心に決めているの
参りましょう!「もきゅー!」(モラさん、えいえいおー)

とは言え、油断をしているのかしら?
遠いからと言って見逃す私たちではなくてよ?

攻撃タイミングは皆様と合わせて
音はどうしても早く聞こえてしまうから
そのあたりも十分注意して足並みを揃えましょう

バイオリンで弾くのは勇ましい軍歌
出ておいで、私の幻想の騎士たち
白馬に乗り、突進し、あの敵を蹴散らして

バイオリンを奏でながら敵の魅惑的なダンスをちらり
(一緒に踊るモラさん)
うん、モラさんの踊りのほうが可愛いわ
動きを止めることさえせず、敵の踊りを乱すかのように
バイオリンをかき鳴らしましょう

引き際は見誤らずに
前方の敵が片付いたら撤退をしましょうか
戦いのそのときまで、待っていてね?

アドリブ、連携歓迎です


荒田・誠司
アドリブなど歓迎

【心情】
いよいよ戦争か。敵の思う壺にさせないためにも作戦は成功させないとな
小さな虫にやられる気分はどうだよ。余裕を見せなければあまりやられるなんてなかっただろうに。

【行動】
仲間と声を掛け合い積極的に連携する
残留効果は使えるだけ使おう

まずは触れると痺れるようなダメージを齎す鱗粉を撒く蝶のような型の機械を製作しておく
それを遠隔操作して敵を攻撃する

虫型の機械なら敵も油断してくれるだろうし不意打ちにはピッタリだろう

敵からの攻撃は盾のフェイク・プリドゥエンや電光警棒で受けて防ぐ
背中側を警戒するなら盾を背負ってみてもいいかもしれない

ある程度の被害を与えられれば
盾をジェットボード形態に変形させて一気に離脱しよう

必要なら臨機応変に対処する


 先んじたディアボロス達の攻勢はパラドクスの明滅として、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の瞳に映った。
 長く。
 本当に長く駆け、戦い続けてきた断頭革命グランダルメ。
 その運命の趨勢が決まろうとしている。
 思い返せば、多くの事柄があった。それはすべて戦いの記憶であったことだろう。
「何が起きても驚きはしない」
 戦い抜く。
 ラ・ショー=ド=フォンで見た光景を二度と作らせない。
 それがエトヴァの決意を更に強固なものにしていた。

「ええ、武運を祈ってもらったもの。グランダルメ奪還は私達の悲願。必ず勝つわ。ね、参りましょう!」
「もきゅー!」
 エトヴァの心を慮るようにシャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)は言葉を紡ぐ。
 先んじた攻勢のディアボロスたちが己達の横を駆け抜けていく。
 後は任せた、という彼らの視線を感じ、彼女はサーヴァントの『モラさん』と共に小さく拳を突き上げた。
 ディアボロスたちが駆け抜けた後に続くのはトループス級『淫魔の剣舞団』であった。
 彼女たちは撤退するディアボロスに釣り出されたように突出してきているのだ。

「やはり素人同然だな。ベルンから遠いとは言え……暢気な茶会を開いていただけのことはある」
 荒田・誠司(雑草・g00115)は突出してきた『淫魔の剣舞団』を撃破するために残留効果を手繰り寄せる。
 パラドクス通信による連携。
 通信のタイムラグはない。緻密な連携を行うのならば、声掛けは積極的に行う。それが誠司たちディアボロスが撮った選択だった。
 先んじたディアボロス達の攻勢に敵は己たちが挑発に乗ったという自覚すらないだろう。
 逃げる敵を追い詰めている、という意識しかない。
 そこに誠司のパラドクスが輝く。
 飛ぶは、鱗粉を振りまくような蝶。
 模造製作:火花蝶(イミテーションメイク・スパークバタフライ)によって生み出されたパラドクスの蝶が『淫魔の剣舞団』の眼前に飛び出し、炸裂する。
 吹き荒れる爆風が彼女たちを打ち据える。

「ぐっ……また新手のディアボロス!?」
「小さな虫にやられる気分はどうだよ」
 誠司の言葉に『淫魔の剣舞団』は苛立つように双剣を振るって襲いかかる。
 その一撃を誠司は盾で受け止める。
 軋む盾。
 その衝撃は体の真芯を捉えるものであったが、そこにWunderfarber-β(ヴンダーファルバー・ベータ)たる閃光と煙幕を織り交ぜたパラドクスの弾丸が叩き込まれる。
「――絢爛と、咲き誇れ」
 エトヴァの放ったパラドクスの弾丸が『淫魔の剣舞団』を打ち据える。
「ぐ、ぅ……! また! 何故、こんな遠い場所までお前達は……!」
「此方の本拠を狙う砲台を置いておいて、無事で済むことはなかろうに」
「『ジェローム』様は、安全だとおっしゃっていたのに……!」
 エトヴァの弾丸に次々と倒れていく『淫魔の剣舞団』たち。彼女たちの言葉は、あまりにも悠長が過ぎた。
 そう、確かに此処リヒテンシュタイン庭園宮殿は新宿島から遠い。
 立地的に遠い、ということはディアボロス達の攻勢も及びにくいというのは当然理解できる。

 だが、新宿島を狙う砲撃を行うとわかっている軍を捨て置く理由など皆無である。
「『ジェローム・ボナパルト』……将としてはいかがなものか。あまりにも楽観が過ぎるな」
「そうね。でも、こうして隙を突けるわ。出ておいで、私の幻想の騎士たち」
 ディアボロスたちによって釣り出された部隊は瓦解していく。
 それに追い打ちをかけるようにしてシャルロットの瞳がパラドクスに輝く。
 手にしたバイオリンの弦が震える。
 弾き、響く音が英雄を生み出していく。ヒロイックシンフォニーは、シャルロットの中にある白馬の騎士たちを生み出して、一気に『淫魔の剣舞団』を押し返していく。

「くっ……ですが、このままディアボロスたちを留め置けば……!」
 蠱惑的なダンス。
 それはディアボロス達の目を集めるものであったことだろう。
 彼女たちもまた必死なのだ。
 けれど、シャルロットは傍らで踊るサーヴァント『モラさん』の踊りを見て笑む。
「うん、『モラさん』の踊りのほうがかわいいわ」
 かき鳴らす。
 バイオリンの弦が一層強く震え、その旋律は『淫魔の剣舞団』の踊りを乱すように響き渡り、白馬の騎士たちが突貫し、彼女たちを討ち滅ぼしていくのだ。

「余裕を見せすぎたな。そうでなければ、こうもたやすくやられることなんてなかったろうに」
 誠司は突出してきた『淫魔の剣舞団』をパラドクスで翻弄しながら、その戦力が削られていることを実感する。
 やはり敵は楽観的過ぎた。
 大戦力であること。
 敵本拠地から遠く放たれていること。
 そのあらゆる要因に対して、あまりにも油断が過ぎたのだ。
「敵戦力は十分に削れた。戦果としては申し分ないだろう」
 エトヴァはパラドクス通信で仲間に戦況を伝える。確かに油断しきった敵を打ち倒すのは容易だ。だが、敵は未だ大戦力を有している。
 ここで無理をして自分たちが敵を追えば、それだけ此方も深手を追うことになる。

 そうなっては奪還戦事態が意味をなさなくなってしまう。
「引き際は見誤らずに参りましょう。突出してきた敵は片付いたのでしょう?」
「ああ、敵を釣り出してくれた仲間たちのおかげだな」
「敵将へのご挨拶はこの程度で良いだろう。これにて此方も撤退とさせていただく」
 ディアボロスたちは、突出してきた敵部隊を撃滅し、即座に撤退していく。
 それは疾風のように庭園を駆け抜け、その奥にて悠長なる構えを解かなかった『ジェローム・ボナパルト』を必ずや苦しめる要因となることだろう。
 必ず奪い返す。
 その意思を秘めたディアボロス達の瞳が、その体躯を射抜いているとも知らず。

 来る奪還戦までは遠くない。
 この前哨戦に勝利を収め、ディアボロスたちは奪還のための礎を、ここに築いたのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV2が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2024年04月13日

【断頭革命グランダルメ奪還戦】ナポレオンの末弟

 このシナリオは【断頭革命グランダルメ奪還戦】に関連する特別シナリオです。
 断頭革命グランダルメのジェネラル級及び、一時的な協力関係を構築した『火刑戦旗ラ・ピュセルのキマイラウィッチ』、『蹂躙戦記イスカンダルの亜人』、漂着後に各勢力の支配下に置いた『TOKYOエゼキエル戦争の大天使とアークデーモン』の軍勢に対して、戦闘を仕掛けます。

 この戦闘によって、敵の戦力を削ることが出来ます。
 勝利したシナリオ数に応じて、対応する戦場の敵の数が減少し、戦いを有利に進めることが出来るようになります。

 このシナリオの攻撃対象は、【自動人形のジェローム・ボナパルト】の軍勢です。
 『ジェローム・ボナパルト』は、ナポレオンの末弟の名を奪ったジェネラル級で、最も安全と思われるリヒテンシュタイン方面のに布陣しつつ、砲撃陣地による新宿島への攻撃の準備をしています。

「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑬ジェローム・ボナパルト」の敵残存率を低下させます。


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 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

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#断頭革命グランダルメ
🔒
#【断頭革命グランダルメ奪還戦】ナポレオンの末弟
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#断頭革命グランダルメ奪還戦
🔒
#⑬ジェローム・ボナパルト


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選択肢👾奪還戦ファーストアタック『淫魔の剣舞団』のルール

 奪還戦直前のファーストアタックで、敵ジェネラル級の戦場に攻撃を仕掛けます。
 この戦闘に勝利する事で、奪還戦時の敵残存率を減少させることが出来ます。
 敵は軍団規模の戦力である為、ある程度戦って敵戦力を削った後は、頃合いを見て撤退してください。
 状況によっては、敵ジェネラル級と遭遇する場合もありますが、この戦闘で、ジェネラル級を撃破する事は不可能です。
 ジェネラル級も深追いはしてこないので、速やかに撤退すれば、逃げ切ることが出来る筈です。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。