リプレイ
クリスティーナ・アストロイア
「…冷泉で水浴びとは。キングアーサーに居た頃を思い出しますね」
少しばかり浮かれているような気配を出しつつ、2023年の水着を着て冷泉へ訪れる
「…一応、時間があるとのことですが…気を緩めすぎない程度に」
手元にトライデントを携えながらゆっくりと足を浸して冷泉の感覚を楽しむ
もし可能であれば、足だけではなくもっと浸ろうとする。
時も場所も違えど、冷たい水に浸る感覚は何度繰り返しても懐かしい。
水をすくってみたり、浴びてみたりとリラックス・リフレッシュ。
「…ふふ、ついついゆったりしてしまいます。いけませんね、懐かしさには勝てません」
最初の感情と自身の状況の差に少し苦笑いを浮かべて
「…さて、そろそろ支度をして備えますか。フローラリアを止めませんとね。」
普段の衣装へ着替えて冷泉を後にして、周辺の状況を再度確認を行う
アドリブ歓迎
●
人の手の入らない森は、鮮やかながらも優しげな緑に囲まれている。
密やかに湧き上がる翠の清水は周囲を白い岩に囲まれ、神秘の空気を纏っていた。
「……冷泉で水浴びとは。キングアーサーに居た頃を思い出しますね」
自然の彩は故郷の想い出を呼び起こし、クリスティーナ・アストロイア(星視の魔女・g03092)は少しばかり浮かれた様子で澄んだ冷泉に爪先を浸した。
水中へと歩を進めれば、水に触れてふわりと夜色の裾が揺れた。彼女のその出で立ちは、水着と言うよりドレスを着做しているようにも見紛う。
「……一応、時間があるとのことですが…気を緩めすぎない程度に」
腰の辺りまで身を沈めつつも、深海の主を思わせる三叉の矛は携えたまま。
それでも、思い切って深く水に親しんでみれば、我知らずふわりと笑みが漏れた。
懐かしい感覚だ。これは何度繰り返しても、変わることはない。時も場所も違うとは言えど、冷たい水に浸る感覚はクリスティーナにとって慣れ親しんだもの。
「……ふふ、ついついゆったりしてしまいます。いけませんね、懐かしさには勝てません」
水をすくってみたり、浴びてみたりしている内に、緩んでしまっている、と自覚し苦笑するクリスティーナ。最初の感情と今の自身の状況に、差が生じてしまっているようだ。
静かで穏やかな場所ではあるが、仮にもここは敵地である。だから常に緊張感は忘れずに――とは思いつつも、やはり懐かしさと心地よさは身体に優しく染み渡っていく。
けれど、短い時間とは言え折角の観光なのだから。先に言われた通り、完全に緩み切って当初の目的を忘れる……なんてことさえなければ、偶にはこうしてリラックスしてもいいだろう。ただでさえ、ディアボロスは己をクロノヴェーダとの戦いと、切り離すことは出来ないのだから。
水の冷たさ、心地よさと、景色の美しさ、鮮やかさを存分に楽しんで、リフレッシュ。心も身体も、透き通った水に清められていくようだった。
とは言え、ずっとこうしてもいられない。
「……さて、そろそろ支度をして備えますか。フローラリアを止めませんとね」
名残惜しいが、どこかで切り上げなければ。
クリスティーナは周辺の状況を改めて確認しつつ、なるべく音を立てないように水から上がると、岩場の影に隠しておいた着替えへと手を伸ばした。
その表情は冷たい水に触れた為か、一層引き締まったようにも見えた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
海神・雫玖
なんとまあ美しい光景なのでございましょう……!
冥海機ヤ・ウマトの世界にこの様な場所がありましたとは
とても驚いてしまいました
自然が豊かでございますし、土も肥沃と聞き及んでおります
動植物とっては正に理想郷の様な島なのでしょう
人攫い等は当然看過できる行いではございませんが、フローラリアの皆様が第二の妖精郷にと思われる気持ちもある程度理解できてしまいますね
魚や水生生物は居ますのでしょうか?
静かに冷泉に指先を入れてみましょう
冷たさに慣れてきましたら、履き物と足袋を脱いで今度は足首辺りまで
冷たくて気持ちが良いです。足湯とは異なった心地良さがありますね
思いきり足で水をパシャパシャしてみたり、景色を眺めたりしましてのんびり楽しみましょう
母に礼儀作法はしっかり叩き込まれておりますが、少々お行儀が悪くても今くらいはお目溢しをして下さる筈です
真に世界は広いのでございますね
また一つ知らない世界に出会えましたこと、非常に嬉しく思います
この島の平穏を護る為にも、フローラリアの皆様の企みは防がなくてはいけませんね
●
視界一面に広がる緑。
それは森の緑のみならず、美しく澄んだ泉の翠も彩りを添えていて。
「なんとまあ美しい光景なのでございましょう……!」
海神・雫玖(夜湊ノクティルカ・g10880)は、その碧海の瞳を日差しを受けた水面の如く輝かせていた。
(「冥海機ヤ・ウマトの世界にこの様な場所がありましたとは。とても驚いてしまいました」)
海と軍事基地が故郷の記憶の大半を占めていたせいだろうか、瞳に映る緑の光景はひどく新鮮で。
自然が豊かで土地も肥沃……話には聞いていたものの、いざ目の当たりにしてみればその豊かさと美しさに圧倒すらされる。
動植物とってはまさに理想郷のような島なのだろう、と雫玖は心からそう感じた。
(「人攫い等は当然看過できる行いではございませんが……」)
それでも。
見渡せば瑞々しく生い茂る草木の葉に、翠の彩を宿してなお清く透き通る泉の水。土や岩でさえこの光景に溶け込んで美しく。
(「フローラリアの皆様が第二の妖精郷に、と思われる気持ちもある程度理解できてしまいますね」)
住みよい土地を求めるのは、ごく自然なことだ。それが景観のよい場所とあってはなおさらに。
受け入れることは出来ないが、理解は出来るのだ。それほどまでに魅力的な環境だった。
優しく丁寧に扱うように、雫玖はそっと静かに冷泉に指先を浸した。ひんやりとして冷たいが、暖かい、人によっては暑いと感じてもおかしくないような気温のお陰で心地よい。
そうして暫く掌に水を感じていた雫玖が冷たさに慣れた頃、徐ろに履き物と足袋を脱いで、足首辺りまでを浸す。
「これは……足湯とは異なった心地良さがありますね」
高い気温の為に身体にこもった熱を覚ますような感覚が、すっと爪先から全身へ浸透していく。爽やかな冷たさが染み入るのが心地よかった。
冷泉の中から軽く水面を蹴り上げるようにして、足で思い切りぱしゃぱしゃと水を跳ねれば雫が煌めいて舞った。楽しい光景の奥には、やはり変わらずそこにある緑が目を癒やしてくれた。
少しはしゃいでいるのを自覚したものの、雫玖はそれを負い目には感じなかった。
(「母に礼儀作法はしっかり叩き込まれておりますが、少々お行儀が悪くても今くらいはお目溢しをして下さる筈です」)
英気を養うのも、大切なことだから。
心をすり減らすばかりでは、人はいつか壊れてしまうから。
こうしてまだ見ぬ何かを知ること、学ぶこと、触れることを大切にしていきたいと、雫玖は改めて思うのだ。
(「真に世界は広いのでございますね。また一つ知らない世界に出会えましたこと、非常に嬉しく思います」)
未知を既知に変えていくのは楽しいことだ。
だが、そう思えるのも平和であればこそ。
(「この島の平穏を護る為にも、フローラリアの皆様の企みは防がなくてはいけませんね」)
それもまた、強く思う。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
シル・ウィンディア
事前に2023年度の水着コンテストの水着を着用。
セパレートの森の妖精イメージの水着です。
さて…。
フローラリア達からの悲劇を撃ち砕くためにも…。全力で行きますっ!
といったものの、最近働きづめなので、ちょっとバカンスしてもいいよねっ♪
しかし、綺麗な水の色だなぁ…。
最初は目で楽しんで、足を水につけてちゃぷちゃぷして…。
…水着を着ているし、入っちゃってもいいよね。
ということで、ゆっくり冷泉に入っていきます。
ひんやりして、とってもきもちいいー♪
しばらく冷泉を楽しんだら…。
あとは、戦闘態勢になるために着替えておかないとね。
リフレッシュはしたし、あとは、フローラリア達に村までたどり着かせないようにするだけだね。
護るための戦いを始めましょうか。
ということで、待ち伏せ場所に向って待機だね。
●
翅のように薄く柔らかな衣をはためかせ。
若芽色と草色を纏ったシル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)の姿は、森の妖精と見紛うほど。
(「さて……」)
――フローラリア達からの悲劇を撃ち砕くためにも……全力で行きますっ!
と、勇ましく宣言してパラドクストレインに乗り込んだ彼女だったが。
(「といったものの、最近働きづめなので、ちょっとバカンスしてもいいよねっ♪」)
折角の提案なのだし、敵が来るまでは時間があると言うし、乗らない手はない!
そして実際、緑溢れる空間と、翠を宿しながらも透き通って揺蕩う水面は目に優しく、空気も澄んで感じられた。
(「しかし、綺麗な水の色だなぁ……」)
その美しさを、シルはまず目で楽しむ。緑は目に優しいと言うが、広がる絶景からはそれも素直に頷ける気がした。
ひとしきり堪能したら、今度は岩場に腰掛けて足を水にそっと漬けた。ちゃぷちゃぷと音を立て、緩く水面を揺らせば跳ねる飛沫もまた光を受けて煌めいた。
今日、この地は気温も高いことだし、ここまでやったからには、とシルは岩に手をついて。
(「……水着を着ているし、入っちゃってもいいよね」)
というわけで、いざ冷泉の中へ!
ゆっくりとまずは膝までを沈めて。それから、腰まで浸かれば若芽色のドレスのようなパレオがふわりと翠の水面に揺れた。
動きに合わせて、髪に留まる幸せの青い蝶も、ゆらり揺れる。
「わ、ひんやりして、とってもきもちいいー♪」
肩まで漬かって、心地よい冷たさに身を委ねて。
日頃蓄積していく、普段は気がつきにくい疲れも解れて、水が洗い流してくれるような気がした。
ディアボロスとして戦う日々は、常に危険が付き纏うばかりでなく、精神もすり減ってしまいがちだ。たとえ本人が本心から大丈夫だと思っていても、知らず知らずの内に。
だからこそ、こういう機会は出来るだけ大事にしたいと、改めて思う。
とは言え、今回は敵地での作戦行動でもあるので、その事実はしっかりと、忘れずに。
(「そろそろ着替えておこうかな?」)
いつでも臨戦態勢に入れるように。
敵がこの近くを通りがかるまでには、時間がある……とは言え、その『時間』は確実に、いつかはやってくるのだから。
「あとは、フローラリア達に村までたどり着かせないようにするだけだね」
静かに冷泉から上がると、シルは着替えへと手を伸ばす。
その眼差しは既に、予め知らされていた目標地点へと向けられている。
「護るための戦いを始めましょうか」
戦いの時は、近い。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
●
足跡が、冷泉へと近づいてくる。
恐らくは、予知にあった敵の一団だろう。
それによると、あくまで近くを通るのみだが。細工や仕掛けによっては、冷泉に注意を向けさせ、その隙を突くなんて戦い方も出来るかも知れない。
或いは、単純に周辺の木々に身を隠すというのも手だ。冷泉に潜むことも出来そうだが……こちらは水が透き通って中が見えるので、身を潜めるなら工夫が必要になるだろう。その代わり、ここからの奇襲が成功すれば、より敵の虚を突くことが出来そうだ。
勿論、小細工なしで真っ向から立ち向かってもいい。
判断は、現地のディアボロス達へと委ねられる。
クリスティーナ・アストロイア
「…リフレッシュできましたし、周辺地形の確認も問題なし。まずはトループス級、ですね」
「…奇襲、上手く立ち回りましょう」
周辺を確認した後、湖近くの木々に身を隠しつつ、敵の動向を確認する。
武器は星槍を携える
「…Arcana Code…Active…『The Moon』」
敵を視認出来たら、パラドクスを発動させて魔力の霧を放ち、敵の視界を奪うことを試みる
加えて、敵に幻覚を見せて連携を断つように攪乱や誘導を行って味方との連携を試みる。
「…それは幻。しかし、これは現。入り乱れる幻と現の区別…出来ますか?」
時折、敵に当てないように魔法の攻撃を放って幻影以外でも攪乱を試みる
「…さて、片付きましたね。あとは大将のみ、です」
武器を構え直して、気合を入れ直す
使用可能なエフェクト等は可能な限り使用
アドリブ・連携歓迎
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
……一般常識に囚われない生き物だったら、
どこかで華々しく散って欲しかったんだけどね
クロノヴェーダも僕らも生き物。生まれたからにはしぶといんだ
関わったからには、最後まで摘むさ
【光学迷彩】を持参していきます
仲間のディアボロスたちへ情報共有して活用してもらいましょ
“魔槍”を手に、潜むは水着姿で冷泉へ
一手遅れての堪能だけれど。うん、中々
【水中適応】と……そうだね、折角だし現地の水草・浮草を使おう
隠れられる場所を作る。これで水中でも迷彩が機能するはず
【使い魔使役】で魚を使った視線誘導までやるのは過剰かな?
兎も角、やるだけやったら後は乾坤一擲!
地上で行動する味方と同調して、
やり過ごした敵をパラドクスを用いて静かに貫きに行く
どうかなかくれんぼの腕前は。最初に言ってくれないとズル?
ふふ。愚痴はヴァルハラでよろしく
反撃に際してはMoon-Childを外骨格化、身体での素受けを避ける
泣きたくなるのはこっちだよ。みんな生き方を変えられないんだ
僕もね。苦笑して結界が弱まるまで水場を機動するよ
●
「……リフレッシュできましたし、周辺地形の確認も問題なし。まずはトループス級、ですね」
クリスティーナ・アストロイア(星視の魔女・g03092)は敏感に、敵の接近の気配を感じ取っていた。
余り猶予はない。だが、身を隠すなりちょっとした細工をするなりの時間的余裕ならありそうだ。
「……奇襲、上手く立ち回りましょう」
「そうだね。光学迷彩を使えるようにしてきたから、上手く役立ててくれると嬉しいな」
頷いてそう告げるロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)は、フリルの可愛らしい水着姿で。
意図を察したクリスティーナは短くお礼の言葉だけ返して、自身は湖近くの木々に身を隠した。
(「一手遅れての堪能だけれど。うん、中々」)
紅き魔槍をその手に携えつつ、冷泉へと足を踏み入れたロキシアの表情が、微かながら綻ぶ。
熱を受けた体に心地よい冷たさだ。景観もよいことだし、癒されるのも頷ける。
しかし敵が迫る今、この冷泉にロキシアが求めるのは、遮蔽の手段だ。
(「水中適応と……そうだね、折角だし」)
使える残留効果は余すところなく使う。そして、より視認性を低下させるべく、現地の自然物を用いて身を潜める。位置取りは縁の岩場だ。頭が見えないよう潜れるだけ潜る。
(「これで水中でも迷彩が機能するはず。使い魔使役で視線誘導までやるのは過剰かな?」)
例えば魚を跳ねさせるとか。しかし水が清すぎるのか、魚は見当たらなかった為、水鳥へと協力を仰ぐ。
そうして自然に囲まれながら、敵が過ぎるのを待っている内、ふとロキシアの胸に去来する思いがある。
(「……一般常識に囚われない生き物だったら、どこかで華々しく散って欲しかったんだけどね」)
だが、それはもう叶わない。
確定してしまった結果を、なかったことには出来ない。ならばその結果を受けて、やるべきことを為すのみだ。
(「クロノヴェーダも僕らも生き物。生まれたからにはしぶといんだ」)
この戦いもまた、互いに譲れないものを懸けた戦いなのだ。
負けるわけにはいかないと、互いが思っているのだ。
……特に、フローラリアは。
(「関わったからには、最後まで摘むさ」)
その時。
星槍を携えたクリスティーナが、合図を送ってくる。
確かに気配が、この上なく近付いてきていると感じる。
影が見えた。
姿が見えた。
冷泉を横切ろうとした、その時。
「……む……?」
ぱしゃりと、水の跳ねる音がした。
水鳥が、水面に一瞬だけ降りて音を立てた。
敵の注意が、そちらに向く。
その一瞬でよかった。
「……Arcana Code……Active……『The Moon』」
「! これは……!!」
男が気がついた。
夜色の霧が、さっと幼子達を取り巻いた。
霧の中には幻が見える。幼子達を惑わすようにして。
「キィ!?」
「……それは幻。しかし、これは現。入り乱れる幻と現の区別……出来ますか?」
意識の外から繰り出された、クリスティーナの一撃が、幼子達へと尽く突き刺さっていく。
「キィイ!! キィ!!」
幼子達は抗議するように、お菓子や果物を投げつけてきた。霧に巻かれて手当たり次第といったそれは時折、流れ弾のようにクリスティーナの元へ向かったが。それも淡々と叩き落とす。
そこへ、ロキシアも続いて仕掛けた。
(「やるだけやったら後は乾坤一擲!」)
夜に紛れて星を貫くようにして。
霧の中にきらり鈍く輝いた赫が、魔なる槍の穂先が、喚く幼子達をずぶりと撃ち抜いた。
「ギッ」
「キィイイ!!」
「どうかな、かくれんぼの腕前は」
「キィイ!! キィイイ!!」
悪戯っぽく目配せ。そうして問えば、幼子達が物申したげに声を荒げた。
「うん? 最初に言ってくれないとズル?」
一度、二度きょとんと瞬いて、けれどすぐにまたロキシアは微笑んだ。
「ふふ。愚痴はヴァルハラでよろしく」
「キィイアアアアアア!!」
「おっと」
幼子達が、一斉に泣き叫んだ。
零れ落ちるのは涙のみならず、目を灼くほどに眩い一条の光。それが両の眼から、二本。
ロキシアは慌てることなく、Moon-Childを操りその力を、真髄を最大限に引き出すことによって、その身を守った。衝撃こそ伝わるものの、光線に灼かれるようなことはなく。
「泣きたくなるのはこっちだよ。みんな生き方を変えられないんだ」
ひとつ、ロキシアは苦笑して、ぽつりと。
「……僕もね」
彼の呟いた、その言葉の意味を、幼子達が知ることはないだろう。
無知のまま倒れた幼子達のその亡骸を、クリスティーナはほんの一瞬、一瞥だけして。
星を視る瞳は、今は男――ディルムッドを射抜いていた。
(「大将まであと少し」)
己の獲物を構え直す。
あと少しで、届く。
――届かせる。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【現の夢】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
シル・ウィンディア
リフレッシュもしたし、気力は十分っ♪
それじゃ、ちゃちゃっとフローラリア退治と行きましょうかっ!
…平和に暮らしている人達を襲うことはさせないから。
森林迷彩のフード付きマントでフードを被って木々の中に紛れ込むよ。
物音を建てずに、敵が横切ろうとした瞬間を狙って…。
高速詠唱からの時空精霊収束砲っ!
横から失礼っ!撃ち抜かせてもらうよっ!!
撃った後も敢えて動かずに行動。
固定砲台みたいな感じでの立ち回りを行うよ。
わたしに注意が向けば、味方の方はフリーになるし、逆に味方に注意が行くのなら…。
後から遠慮せずに撃ち抜かせてもらうからっ!!
攻撃対象は、味方と攻撃を合わせて行うよ。
少しでも早く落とさないとねっ!!
敵パラドクスは…。
あ、そのお菓子ちょっと怖いのでパスします。いや、ふりじゃないからね?
攻撃されたら反撃もしっかりしていくよ。
無理やり食べさせるのはマナーが悪いからねっ!!
さて、トループス級はこれでおしまい。
後は、あなただけだからね。
覚悟はいいかな?
●
――時間は少し遡る。
クリスティーナ、ロキシアが奇襲の準備を始めたのと時を同じくして。
「リフレッシュもしたし、気力は十分っ♪ それじゃ、ちゃちゃっとフローラリア退治と行きましょうかっ!」
シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)もまた、奇襲を成功させるべく動いていた。
既に着替えは済ませており、更にその上からフードで頭を覆い、その下に繋がるマントを纏い、森林迷彩に身を包んで木々の中に紛れつつあった。
(「……平和に暮らしている人達を襲うことはさせないから」)
眼差しだけが、光るように鋭い。
機を窺いつつも、仲間達の動きにも注意を払う。物音を立てないよう息を潜め、気を引き締め、そして。
横切ろうとした敵の一団が、パラドクスの霧に覆われた瞬間。
それを好機と見て、動く!
「横から失礼っ! 撃ち抜かせてもらうよっ!!」
「キイッ!?」
詠唱は既に終えた。後は放つのみ。
虚空に光で描かれた魔法陣へと、異なる属性を表す四色の、いや五色の魔力が収束する。魔力の翼を背負ったシルがそこへ手を翳すことによって、束ねられた魔力の砲弾が、幼子達を纏めて薙ぎ払う!
「キィイイイッ!!」
「キィ! キィ!」
怒れる幼子達が喚く。
だが、シルが臆することはなかった。威風堂々と構えて動かず、彼女自身が固定された砲台のようにして。
「キィイー!!」
「あ、そのお菓子ちょっと怖いのでパスします。いや、ふりじゃないからね?」
荒れ狂う幼子達は、菓子や果物を取り出した。それだけを見れば可愛らしいものだが、このタイミングで取り出されている時点で危険物であることは明白。
問答無用と言わんばかりにシルの顔面目掛けて叩き込まれる――ところを、それもまた魔力の砲弾で全て打ち消した。
「無理やり食べさせるのはマナーが悪いからねっ!!」
「キッ、キィ……!!」
慄いた様子の幼子達。
その様子を、シルは抜かりなく観察していた。
(「わたしに注意が向けば、味方の方はフリーになるし、逆に味方に注意が行くのなら……」)
勝てないと察したか、シルへと背を向けた幼子達へと。
「後から遠慮せずに撃ち抜かせてもらうからっ!!」
残るは既に部隊として機能していない残党のみ。
仲間達と、挟み撃ちにする形にして狙いを定め、確実に落としていった。
やがて、幼子達の叫喚に似た慟哭が止み、吹き抜けた風が木々の葉を揺らす音だけが、聞こえた。
その沈黙を、破る。
「さて、トループス級はこれでおしまい。後は、あなただけだからね」
鮮やかな二色の花纏う美貌の騎士。
名を、ディルムッド。
「覚悟はいいかな?」
そう、問えば。
ディルムッドは静かに、己の獲物を構えた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
クリスティーナ・アストロイア
【星視】
「…さて、対応させていただきます。シル様、行きますよ」
相手を見て星剣と星槍を携え、似たような構えを取りつつ戦闘へ
シル様から事前に聞いた内容に合わせて、攻撃を行う。
「…ArcanaCode…Active.…『Strength』…!」
パラドクスを発動させて、星剣に魔力を注いで飛翔出来るようにしておく。
「…飛ばします。星剣…!」
指定のタイミングで星剣を投げて投擲、飛翔させて攻撃。
以後は飛翔する星剣を魔力で遠隔操作をして、シル様と連携して攻撃を合わせる。
攪乱目的で敵に魔法攻撃が当たらないように様々な属性を用いて放つ。
「…手数では負けませんよ。さぁ、全てを見切れますか…?」
自身へ向かう攻撃に対しては星槍を用いて、反らして致命傷等を抑える
「…こういった芸当も出来ますよ」
星剣を遠くから手元に飛翔させて星槍を持っていない片手でキャッチ。その勢いのまま斬り裂く。
「…お疲れ様、でした」
ハイタッチを求められたら控えめに応え
使用可能なエフェクトは可能な限り使用
アドリブ・連携歓迎
シル・ウィンディア
【星視】
根っからの戦士みたいだね。
言葉より、拳で語る系かな?でも、わたし、非力だからその方面はさすがに無理…。
でも、がんばってお相手するよっ!
さ、行こうか、クリスおねーちゃんっ!
さっきの戦闘を見られているなら、砲撃魔法使いって思っているかな?
それなら、こういう手はどうだっ!
事前にクリスおねーちゃんに伝達。
敵に向って走っていくから、5秒後に攻撃をよろしくっ!
信じてるからね。
…それじゃ、行くよっ!
世界樹の翼type.Aを握って、まっすぐ敵に向って走っていくよ。
5秒を数える前に、サイドステップで敵の側面につけるようにして移動。
着地と同時に、さらに前に進んでいくよ。
近接の間合いに入ったら、敵の攻撃は杖で捌いて…。
こちらからの攻撃は、高速詠唱を行いつつ杖を真上に放り投げて意識を少し逸らしてから…。
六芒星霊視収束斬!
無手から光の刃を生み出して攻撃を仕掛けるよ!
砲撃だけが魔法じゃないんだよ。
わたしの全力、遠慮せずに受け取れーっ!!
終わったらクリスおねーちゃんんとハイタッチ。
お疲れさまっ♪
●
(「根っからの戦士みたいだね。言葉より、拳で語る系かな?」)
淡々と臨戦態勢に移ったディルムッドを前に、シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)はそう実感する。
ならば、こちらもそれに応え……る道理は正直ない。と言うか出来ないのだ。
(「わたし、非力だからその方面はさすがに無理………でも、」)
相手と同じ土俵で争うばかりが戦いではない。
どんな形であれ、自身の出せる全力をぶつけるのみだ。
「がんばってお相手するよっ!」
まっすぐに、ディルムッドと向き合いつつ。
ちらと視線だけで、様子を窺ったのは。
「……さて、対応させていただきます」
星剣と星槍を携え、相手に合わせるようにして構えを取った、クリスティーナ・アストロイア(星視の魔女・g03092)の姿。
「さ、行こうか、クリスおねーちゃんっ!」
「ええ。シル様、行きますよ」
二人で、掴み取るのだ。
勝利を!
●
(「さっきの戦闘を見られているなら……」)
シルは考える。敵の虚を突き、戦況を有利に運ぶことは出来ないかと。
それなら、とシルは前進してきたクリスへと小声で話しかける。
「敵に向って走っていくから、5秒後に攻撃をよろしくっ!」
クリスは小さく、しかし確かに頷いて、星剣を握る手に力を込めたようだった。
「信じてるからね。……それじゃ、行くよっ!」
託して、駆け出す。
藍鉱石の芽吹く白杖を両手で握って、まっすぐに。
真っ向から激突する……と、見せかけて。
(「3……2……1……今だっ!」)
サイドステップで弾けるように跳び、ディルムッドの側面を狙う。
着地と同時にシルは再度前進。だが、神話に語られる騎士の名を冠するだけあってか、相手も素早く対応してくる。剣を突きつけるような形で牽制し、それから半身ほどをシルへと向けてくる。
しかしそれも織り込み済み、寧ろシルへと注意が向けば向くほどよい。
「……ArcanaCode……Active.……『Strength』……!」
唱えて、注ぐ。
クリスの魔力を、握る星剣に。剣は銀河を纏うようにして、淡く碧い無数の光を零した。
準備は整った。後は合わせて、仕掛けるのみ!
「こういう手はどうだっ!」
まずはシルが飛び込んだ。
その瞳の妖しげな煌めきも、シルの瞳を曇らせることは叶わない。
続く黄花の刃による連撃を、杖で捌いて弾いた。槍の先端が僅かに肩を裂いたが、微かな痛みが一瞬走ったのみで終わる。
信じて託したクリスの為にも、この程度で止まってなど、いられるわけがない!
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ――えいっ!」
「む……!?」
言葉を紡ぎ、魔力を乗せながらも。
シルは握り締めていた杖を、頭上へと高く放り投げる!
「砲撃だけが魔法じゃないんだよ」
それが、合図。
「……飛ばします。星剣……!」
「ッ、」
杖が落ちるより早く。
主たるクリスによって魔力を注ぎ込まれた群青の刃が、幾重にも広がり流星群と化して翔んだ。
それは邪を断つ光芒。誇り高き騎士とて無辜の民へと牙を向くなら赦しはしない。
「……手数では負けませんよ。さぁ、全てを見切れますか……?」
撹乱するような動きも交えながら、ディルムッドへと星を迫らせて。
距離をものともせぬ花の槍による反撃も、星槍で往なせば深手を負うには至らず。
そして、忘れてはならないのが。
「六芒星霊視収束斬!」
天へと掲げられた、シルの掌へと光が集う。
それを握り締めれば光の剣へと変じ、魔性のものを討つ為の力となる!
「わたしの全力、遠慮せずに受け取れーっ!!」
「く、……ううううううっ!!」
振り下ろされた刃を、ディルムッドは槍の柄を掲げて受け止める。
しかし、その勢いを殺し切ることは叶わず。
浴びせられた一太刀と共に大きく後退し、膝を着く。
連携を決めたシルとクリスは、互いの健闘を讃えハイタッチを交わした。
それでも、騎士は未だ立ち上がる。
決して譲ることの出来ぬ、悲願の為に。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ドレイン】がLV2になった!
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
交わすざわめきが心地良くて。分かち合った栄養が甘美で
お互い。朝霧の中にもしもが見えたのかもしれない
だから、と決断的に“魔槍”を構え
植物にも生存競争があることを忘れていたんだ
ディアボロス、ロキシア・グロスビーク。いざ
敵味方の攻防を注視し、間隙に差し込めるようディフェンス等の機を逃さず
ディルムッドの二槍に、想いに立ち向かう
とはいえ正直に受け止めるではなく
戦士として槍を用い柳めいて受け流し、或いは捌き
お見事。でもこっちだって人類と、何より僕自身の為!
血や汗で彩られたかんばせに浮かぶ表情は力強く
願いの強さでも、槍の腕前でも。勝たせてもらうよ
――伝承、完全開放
それは太刀打に刻まれたWARNING(警告)の理由
コマンドワードに応じるように穂より溢れるオーラが色白の貌を照らし
禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!
疾駆。赤い軌跡が走り、必殺の槍撃が花開く
ぶつかり合って、偶には心を通わせて。これも僕らの意味ある継続
屈託のない笑みをひとつ
うん、行こう。ミンダナオの人々に希望を咲かせないと
●
漂う空気は酷く緊迫しているのに。
風にそよぐ緑の音は場違いなほどに爽やかで、ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)は今や過去となった日のことを想う。
(「交わすざわめきが心地良くて。分かち合った栄養が甘美で」)
今にして思えば、夢のようだったと。
穏やかで、和やかで、それでいて儚い、夢。
(「お互い。朝霧の中にもしもが見えたのかもしれない。――だから、」)
緑から生まれたそれが余りに澄んでいたから。
その中に見えたものはきっと綺麗だった。
魔槍を構えたのは、断ち切るように。
「植物にも生存競争があることを忘れていたんだ」
生きとし生けるものに課された宿命が、そこにはあった。
今こそ、それを認めよう。敬意と矜持を以て。
「ディアボロス、ロキシア・グロスビーク。いざ」
「……いいだろう。ディルムッド、参る」
守護の花々が向けられる。
ロキシアはそこへ飛び込んだ。その二槍に、想いに立ち向かうべくして。
槍を、戦士として振るい、振るわれるそれは時に柳が如く柔く受け流し、時に金剛が如く弾いて捌く。
やがて目の前の緑の影が、二色の軌跡を大地へと叩きつけた。花を撒き散らしながら跳躍し、ロキシアへと己の影を落とす。
「お見事。でもこっちだって人類と、何より僕自身の為!」
その戦いぶりに惜しみない賛辞を贈りながらも。
花のかんばせ彩るは、真っ赤な薔薇と見紛う血の色。汗も滲んめば美しさよりも力強く気魄が勝る、けれども。
「願いの強さでも、槍の腕前でも。勝たせてもらうよ」
頭上から降る切っ先を、受け止め防いだ。
その一撃は、重かった。傷こそなくとも手に痺れが残る。確実に負担がかかっている。
だが、折れるわけにはいかない。ぐ、と魔槍の柄を握る手に、力を込めて。
「――伝承、完全開放」
危険を報せるアラートのように。
太刀打に刻まれたWARNING――警告の理由をここに示す。
色白の貌を照らすのは、穂より溢れるオーラがコマンドワードに応じるように赫いて。
「禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!」
疾駆。後に、咲き誇るは紅い花。
花からは茎にも似て、赤い軌跡が伸びるように走る。
必殺の槍撃が咲かせるは、薔薇よりも深紅。
(「ぶつかり合って、偶には心を通わせて。これも僕らの意味ある継続」)
衝突も友誼も、その全てに意味があるのだと信じている。
「ッ、まだ……!」
苦しげに空気を吐きながらも、ディルムッドは膝を着かない。
槍を大地に突き立てて、花に支えられるようにして、立っている。
戦いはまだ、終わらないのだ。それでも、ロキシアはその笑みを絶やすことなく。
(「うん、行こう。ミンダナオの人々に希望を咲かせないと」)
だから、折らない。自分という花を。
それはきっと、相手も同じこと。
花はまだ、ひとつも散らない。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【浮遊】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
孫・リア
今は亡き王の為にか……気持ちはわかるし立派な騎士道だしイケメンだけど、私達も負けられないし島の人を犠牲にするわけにはいかないの
その槍も剣も体術も見事ね、だけど私だって負けないわ!
一撃で命を奪う槍と一刀両断する剣……素直に受けたらきっとヤバイ!ってやつね!剣と槍を受けないようにモロにうまく見極めて体術も交わし私の偃月刀と槍で受け止めて更にはカウンターしながら『乱舞』で応戦するわ!
この炎は私の勇武の炎!貴殿の忠義にも劣らない私の決意の炎よ!偃月刀と槍に炎をまとわせて一気に叩き込むわ!
まぁフローラリアだからって炎に弱いわけはないと思うけど……周りが燃えた困るわよね?(実際は燃やしたりなんかしないけど!)なんてぼそっと言ったら少しは驚くかな?
【アドリブ共闘歓迎】
●
(「今は亡き王の為に、か……」)
未だ戦意衰えぬディルムッドに、孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は自身の出自や境遇を重ね合わせた。
高潔な志と、主への忠義を持ち合わせた騎士。その全てを否定するようなことは、リアにとっては難しかった。それでも。
(「気持ちはわかるし立派な騎士道だしイケメンだけど、私達も負けられないし島の人を犠牲にするわけにはいかないの」)
忠義者であろうと美丈夫であろうと、その一線は譲れない。
だからせめて、正々堂々と真っ向から相手になろう。それが、一人の武人でもある自分が出来ることで、すべきこと。
「その槍も剣も体術も見事ね、だけど私だって負けないわ!」
ディルムッドの戦いぶりは凄まじかった。仲間達の猛攻を受け消耗しているが、決して臆さず渡り合い続けた。その事実に、リアは敬意を表する。だからこそ全力で。
(「一撃で命を奪う槍と一刀両断する剣……素直に受けたらきっとヤバイ! ってやつね! なら……!」)
赤薔薇の剣と槍を構えたディルムッドに、リアも己の偃月刀と槍をその手に抜き放った。その刃にもまた花は舞い、柄まで鮮やかに彩られる。緑の中に花々が芽吹いたようだった。
「女人とて手心を加えるわけには行かない。死力を尽くさせて貰おう」
「望むところよっ!」
相手の攻撃を誘い込む。ディルムッドが武器を振るう度に、赤い刃と共に薔薇の花弁が舞った。
剣で払い、槍で貫き穿つ。体術も交え連撃を繰り出してくるその動き、練度。敵ながら見事と思わざるを得ない。
だが、リアとて。ただの女ではない、三国の時代に生まれ、駆け抜けてきた、武人なのだ!
「この炎は私の勇武の炎! 貴殿の忠義にも劣らない私の決意の炎よ!」
父からは武勇を授かり、夫からは気炎を継いだ。
その全て、ここに乗せる――刃は赤々と紅蓮の炎を纏い、その軌道は黄金の曲線を描いて煌めいた。
舞い踊るかのように敵の一撃一撃に対応し、時折交えられる体術にも己のそれをぶつけて阻み。
激しいせめぎ合いの最中、間近にその花の貌が迫った時、リアはぽつりと。
「まぁフローラリアだからって炎に弱いわけはないと思うけど……周りが燃えたら困るわよね?」
「ッ、」
ハッタリだ。ディアボロスがそんなことをする筈はない。
ディルムッドも、それは理解していただろう。それでも、リアのその言葉を一瞬でも無視出来なかったのは――何かと損な男だと、リアは思った。
「手段を選んでいられないのはこっちもなの」
騎士である以前に、武人である以前に。
負けられないのだ。互いに。
刹那。ほんの一瞬の動揺。
十分だった。
空の青も木々の緑も、赤く焦がしてしまいそうなほどの炎で。
気高き緑の魔物を、呑み込んだ。
断末魔の絶叫はなかった。
その最期は潔かった。
薔薇と黄花はここに散った。それでも。
(「ここは綺麗なところね」)
改めて見渡した、その光景。
魔が蔓延らずに済んでよかったと、リアは思うのだ。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!