リプレイ
ロス・ヴェルト
槍の使い手か。……槍なら俺も少し自信がある。一つ、競ってみようではないか。俺の槍と貴様達の槍
どちらが速くーー敵を貫けるかを
敵を挑発しながら敵陣へと突撃する。その方が他の仲間も動きやすいだろう
そして突撃したら、敵の攻撃を捌きながら、敵陣の中心へと、移動する。移動したら敵から少し離れた場所に待機させてた【人形のマドンナ】へ合図の声を発して、【神砂時計【改】】をこちらへと投擲させる
その【神砂時計【改】】をキャッチして、そのまま早業でパラドクスを発動する。
悪いが俺は槍に自信があるとは言ったが、ーー槍だけで戦うとは言ってない。
パラドクスを発動した後はマドンナの連撃での援護を受けつつ、再び槍で戦うとしよう
高遠・葉月
アレンジ、共闘歓迎。
ん、簡単ね。サーチアンドデストロイ。中国の言葉じゃなかったかしら
わたしの国のことばで言えば「見かけた奴はかたっぱしブッっ潰せ皆殺し」ってことよ。
倒木、大岩、一応持ってきたバールのようなもの。
大型オブジェクトをひょいっとデーモンの魔力で引き抜いて
敵に突っ込む。
「青くて青い武器を持ってるのは敵!それ以外は味方!」
物凄いざっくり判別をつけて敵味方の判断の時間を限りなく0にして躊躇なく襲う。青くて武器が青い人は危ない。きけん。
武器は膂力に耐え切れず折れてもそのへんからお代わりを引っこ抜く。
わたしは敵のド真ん中に突っ込んで言って攪乱と攪拌。かき混ぜるのよ。こうでっかい獲物でぐるぐると
柳谷・凪
絡み・アドリブ歓迎
今度の相手はなかなか硬そうかな。それでも間接狙えばいけそうなんだよ。頑張って削るんだよ
まだまだ前哨戦、敵トループ相手に大立ち回りの無双して数をガンガン削るのだ。
神への生命賛歌に由来する古式の奉納演舞を煽情的で妖艶に改編した演舞を行い、戦場の敵を魅了しつつ味方を鼓舞し士気を爆発的に高めるんだよ。魅了した敵は斬鋼糸【阿羅倶禰】で斬り刻んでいくんだよ。
残りHP3割まで減ったら撤退するんだよ。
「むぅ、本当に嫌になる位敵の数が多すぎるんだよ。いい加減敵将の1人や2人出てきてくれないかなぁ。」
瑚雛・凛櫻
アドリブ、連携大好き
多少の怪我はオイシイです
下準備って大事よね
気を引き締めて挑まないと
それにしても…なんであそこから動こうとしないのかしら…不思議ね…
敵が攻撃を開始したらパラドクスを使用して応戦するわね
槍に電気ときたら水よ!この水の中でその攻撃は痛いわよ
それでなくても息が続かなくなって辛いと思うけれどね
大人数を減らすにはこういう方法が一番よね
撤退時期は周囲を見て判断するけど、それとは別に自分で撤退出来ない状態に陥る前には引こうと思っているわ
●虎牢関前哨戦・一
「……それにしても、なんであいつらはあそこから動こうとしないのかしら?」
パラドクストレインを降り、出来るだけ虎牢関へと近づき、様子を伺う瑚雛・凛櫻(滅びの箱庭、綻びの記憶・g00518)。
事前情報通りぴくりとも動かぬ敵の列を藪睨みして、彼女は思った疑問をそのまま口に出した。
「きっと何か理由があるんだよ。ボクにはわからないけど。そんなことより、敵が硬そうなのがボクは気になるなぁ」
と、柳谷・凪(お気楽極楽あーぱー娘・g00667)は考えているんだかいないんだかわからないことを言う。
「ま、まあそこも気になるけどさ……その謎が解けたら、って思わない?」
「今は敵の数を減らすことが大事だよ? 削ることを頑張るんだよ」
「……そうね。少し余計なことを考えすぎたかも」
凪はお気楽で気まぐれな放蕩娘だが、こういう時は不思議と正鵠を射るもの。凛櫻は気を引き締めた。
これはまだ、虎牢関を突破するための戦いの、ほんの前哨に過ぎないのだ。
「敵が動き出したら、こちらで挑発しよう。そのほうが君達も動きやすいだろう」
と、質素な魔槍を携えたロス・ヴェルト(針を動かす者・g00100)が提案した。
「槍なら俺も、少し自信がある。間合いを測るのは、俺が一番向いてると思うからな」
「わかったわ。私は後ろから援護するわね」
「ボクは踊ってみんなを応援するのだ。もちろん、攻撃もするよ?」
「よし。決まりだな」
3人は作戦会議を終え、突撃のタイミングを計った。
速攻からの撤退。これが、この前哨戦では重要になるのだ。
だが、3人が飛び出そうとした、まさにその時。
「サーチアンド、デストロイッ!」
「「「!?」」」
そんな3人を飛び越え、どこから引っこ抜いてきたのか大木を抱えた高遠・葉月(猫・g04390)が敵陣に突っ込む!
「……あれ? これ中国の言葉じゃなかったかしら。まあいいわ、「見かけた奴はかたっぱしブッ潰せ皆殺し」よ!」
敵集団が鬨の声をあげ、反撃体勢を整えようとする……が、葉月の勢いのほうが圧倒的に早く、そして苛烈。
「邪魔よ!!」
華奢な体躯からは想像もできない怪力を振るい、文字通り大木で敵群を薙ぎ払う!
「は、始まっちゃった」
「うんうん、このぐらいのノリのほうがボクも楽しいんだよ!」
「仕方ないな……一番槍は逃したが、美味しいところはきちんともらっていくぞ!」
やや遅れ、凛櫻・ロス・凪の3人も戦列に加わる。
「青くて青い武器を持ってるのは敵! それ以外は味方!」
最前線で大木をぶん回す葉月は、なんかおっかないことを言っていた。
結果的に、葉月の突撃はディアボロス達に大きな有利をもたらした。
あまりにも突拍子のない攻撃ゆえに、敵は陣形を組み直す間もなく薙ぎ払われているからだ。
「さて、槍の使い手達よ。俺と一つ競ってみようではないか」
ぶんぶん振るわれる大木を軽やかに躱し、ロスは間合いに踏み込んだ。
「俺の槍と貴様達の槍。どちらが疾く、敵を貫けるかを!」
先ほどまで人形めいて動かなかったトループス級も、この言葉は気に食わなかったらしい。
鬨の声をあげ、敵集団が殺到する。されど先の先はロスが得ている!
「どうした、遅いぞ! 俺の首を獲ってみせろ!」
「……すごい、どんどん敵が惹きつけられてる」
やや後ろから戦況を観察していた凛櫻は、ロスが敵の中心に猛スピードで移動していること、そんな彼の挑発に乗り、敵の塊が誘導されていることに気付いた。
無論、そこにはもうひとりのディアボロス……つまり、凪のパラドクスの力も深く関わっている。
「神様だって虜にしちゃうボクの舞、見せてあげるんだよ!」
古式ゆかしい奉納演舞を独自に改編した凪の舞、すなわち『必勝祈願奉納艶舞』は、敵を魅了し味方を鼓舞する。
これによりトループス級は冷静さを失い、同時にロスと葉月の膂力は爆発的に強化され立ち回りを容易にしていたのだ。
魅了する、ということは、敵を凪に惹きつけてしまうということでもある……だが、そこで荒ぶるのが、舞いながら張り巡らされた『斬鋼糸【阿羅倶禰】』の結界だ。
「バラバラにしちゃうんだよ!」
関節を狙った糸の攻撃が、クロノヴェーダの肉体をバターのようにスパスパと切り裂いてしまう。
ゆえに、敵は凪に近づけない。あるいは葉月の暴力で、近づく前に吹き飛ばされるか。そのどちらかだ。
「さて、そろそろ頃合いか。……マドンナ!」
ロスは『人形のマドンナ』に、鎖付きのホールクロックである『神砂時計【改】』を投擲させ、即座にキャッチ。
「さて、時間だ。……悪いが俺は、槍だけで戦うとは言っていないぞ?」
かち、かち、かちり。時計の針が0時0分を刻む。ここが岐路、すなわち総攻撃の時!
「辛いツライ辛い水の中、綺麗キレイな水の中……誘ってあげるわ、底のない水底へ!」
タイミングを計っていた凛櫻は、この合図を即座に理解し、『水底ノスタルジック』を発動。
ロスを討とうと集まった敵集団を巨大な水の球体の中に閉じ込め、身動きを取れなくさせた。
この乱戦状況で足を止める。それはまさしく命取り、自殺行為だ!
「水の中に閉じ込められてたら、稲妻も出せないでしょ? そして……もっと怖い嵐が来るわよ?」
不敵に笑う凛櫻。彼女の言葉を、ロスと葉月が証明した。
「行くぞ諸君、そしてマドンナ! これより復讐の時だ!」
「かき混ぜてやるわ、何もかもね!」
マドンナの銃撃、ロスのホールクロックの振り回し、そして葉月の全力全開打撃!
ドウン!! と土が間欠泉めいて吹き上がり、さながらカンフー映画のごとく、圧倒的暴力を浴びたトループス級が吹き飛んだ!
「これで一網打尽……っていうには、まだまだ数が多いわね」
「むぅ、本当に嫌になるくらいの数だなぁ。いい加減敵将の一人や二人出てきてくれたらいいのに」
「その願いは、じきに叶うでしょうね。これだけの戦果を挙げたんだもの」
不満そうに言う凪に笑顔で応えつつ、凛櫻は葉月とロスらの撤退を支援する。
敵はいまだ無数。されど彼女らの電撃戦は、奴らに大きな孔を穿つこととなった。
そしてこれが、ディアボロス達による大快進撃の幕開けともなったのだ!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV2が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
リト・ハリーリー
強そう…なるべく近付き過ぎないように気と付けないと。
援護に徹底するよ。
大きな体を使ってスフィンクス『マウ』(全長100cm程)が敵を誘導したり、 リトが忍び足して情報収集。
敵さんの動きを仲間に伝えるの。※連携歓迎
あっち。そこに隙。こっちが少ないよ。そこ危ないの。そろそろ撤退しないといけないの。
戦いは上手くできないから、見極めは難しいかもしれないけど…撤退の合図には素直に従うよ。
仲間のピンチには【モブオーラ】で行動を察知させない様にしたり『マウ』に援護してもらうね。
エステル・コランクール
敵が動かない、なんて訝しい。
何か敵に策があるのかもしれない。とはいえ、虎牢関突破の機会を逃したくはありません。
罠があろうと、乗ってやろう!
味方の集団の中程に位置し、矢を【連射】。
先に攻撃した味方と同じ敵を狙って数を減らします。
ダメージを受けて弱った敵、そして味方を囲もうとしている敵を優先して狙う。
敵が反撃を開始したら、前方の味方に退くよう言って攻撃に備える。
甲殻兵が空に飛んだら、
私に力を貸してくれるジン『レ・ロイ』を呼び出し、【ジャンプ】からの【魔霊刃】。
羽を燃やし、機動力を奪って味方が撤退しやすくするのに努めます。
[協力・連携、アドリブ歓迎]
日向・銀河
※連携、アドリブ歓迎だぜ!
うじゃうじゃうじゃとどんだけいるんだよコイツら…。
どうやったらここまで増えるんだよ…。
取り敢えず害虫駆除しまくるとすっか…。
【浮遊】でこっそりと近付いてある程度の距離まで近付いたら【空中戦】【突撃】を応用して一気に降下!
他の復讐者と連携しながらも
ジンを宿らせた野太刀のような大剣・七星剣と魔力を使いパラドクス『破軍星』で【斬撃】しばっさばっさと【薙ぎ払い】まくる!
先端が刀のようになってる尻尾で攻撃をいなすぜ。
本当ならごっそりと数を減らしたいが…それをグッと我慢して、
HPが半分以下になったらとっとと退散!
ただでさえ多いのに増援がきたらキリがねーし何よりもダルいからな!
瀧夜盛・五月姫
連携、アドリブ、歓迎、だよ。
愚かなる衆生の一二三四五六七八九十(ひふみよいむなやこと)なる余殃を、高龗神に祓い浄め給へと祈願奉り、大願を成就なさしめ給へと恐み恐みも白す(かしこみかしこみももうす)。
ん。近づかないと、動かない?
何という、厚遇。
先手必勝。これが攻撃だと、認識するまでが、勝負、だね。
雲よ舞え、風よ轟け。
たかだか虫如き、神風に逆らう、できる?
天に唾、もとい、槍や矢、放って、自ら、刺さればいい。
敵はともかく、味方も、武器、振るいにくい?
ちがう、よ。これは、姫たちにとっての、追い風、だよ。
●虎牢関前哨戦・二
戦いの火蓋は切って落とされた。ディアボロス達は、混迷の戦場へ飛び込む。
そこに吹きすさぶのは、嵐。稲妻をも退け、攻め込む復讐鬼達の背中を押す、神風である。
「雲よ舞え、風よ轟け……」
瀧夜盛・五月姫(無自覚な復讐鬼・g00544)は瞼を半ば閉じ、虚空を見つめ、薙刀を振るう。
『我流薙刀術・薙舞『高龗神薙』』。水神・淤加美神に奉るこの舞は、暴風雨を呼び、洪水さえも呼び覚ますと云う。
恵みではなく、水害を祈願する禁忌の舞が、戦場に嵐を起こす!
「この風の中なら……狙い放題ですね!」
味方集団の中ほどに座したエステル・コランクール(もし貴方に闇が訪れても私が星で照らしてみせる・g04237)が、ぎりぎりと精霊弓『ホアンキエム』の弦を引き、敵に狙いを定める。
闇雲に矢を放っても、敵の数は減らせない。数と正確さを同時に追い求めないと、この数の利は覆せないだろう。
「害虫駆除の始まりだ! 片付けてやるぜ!」
そこへ、空から様子を伺っていた日向・銀河(景星鳳凰・g04685)が、猛禽めいて風を切り急滑空を仕掛ける。
エステルの放った矢と、銀河の振るう『七剣星』はまったく同時に敵を射抜き、斬り裂き、反撃すら許さぬ怒涛の攻勢を生み出した。
「薙ぎ払えッ!!」
「撃ち抜きます!」
七剣星に刻まれた北斗七星の紋様が輝き、エステルの弓に宿ったジン『レ・ロイ』の魔力がそこに相乗りする。
剣風は神風を飲み込んで渦巻く暴力と化し、切り刻まれた敵の群れを矢の雨が過たず撃ち抜き、仕留めていく。抜群の連携だ。
まさしく一気呵成……だが敵も、黙ってやられているばかりではない。
「……増援、来たよ。あっちから」
ひそかに敵陣に忍び込んで情報を集めていたリト・ハリーリー(守護獣と神子・g05408)が、虎牢関からの増援を見咎め、ディアボロスらに伝える。
「マウ、敵を誘導して。みんなが攻撃しやすいように」
リトは隙を伺いつつ気配を消し、スフィンクスの『マウ』に囮を任せた。
この混戦状況でなければ、マウはたちまち矢の雨に射抜かれてしてしまっていたかもしれない。
リトも、ここまで見事に気配を消して溶け込むことは難しかったはずだ。
しかし仲間達との連携が敵陣をかき乱し、五月姫の起こした神風が大規模な反撃を阻む。つまりは、4人はそれぞれに見事な役割分担を果たし、数で勝るトループス級を完全に手玉に取っていたのだ。
「反撃が来ます! 後退を!」
「大丈夫。たかだか虫如き、神風に逆らう、出来ない」
警戒を促すエステルの言葉に、半ばトランス状態に入った五月姫は無表情に応えた。
「槍でも、矢でも、放てばいい。自らに、刺さるだけ」
彼女の言葉通りだ。そもそもこの風の中では、飛翔したところでろくに飛行を維持することが出来ない。
いわんや射撃をや、放ったところで矢はてんで見当違いの方向に飛んでいく始末である。
パラドクスの正体を見極めたトループス級は、要である五月姫を攻撃しようとするが、この舞はそれ自体が攻防一体。
「愚かなる衆生の一二三四五六七八九十なる余殃を、高龗神に祓い浄め給へと祈願奉り、大願を成就なさしめ給へと恐み恐みも白す……」
舞を続けながら、五月姫は近づいてきた敵をなます切りにしていく。我流ながら見事な業前!
「なるほど、つまり……飛び放題でもあるということですね!」
敵が罠を張っているならば、それすらも踏み越えてやろうという気概が、エステルにはあった。
だが見よ。ディアボロス達の快進撃を。罠も策略も関係なし、敵が何かを企んでいたところですべてを叩き潰す。
これこそが復讐者達の怒り。己の怒り! エステルは不敵に笑った!
「レ・ロイよ! 私に力を貸して!」
腰部の『V.G.33 R-2』から噴射炎を放ち、エステルは空を舞う。炎のジンの魔力を宿した一撃が、風の檻に囚われたトループス級を粉砕!
「うじゃうじゃうじゃと! どんだけいるんだよコイツら!!」
さらに銀河の追撃! 『破軍星(ベネトナシュ)』の巨大なる魔力が、地上にうごめく虫の群れを地形ごと薙ぎ払った。
「まだまだ来るよ。みんな気をつけて」
マウとともに戦場を駆け巡り、リトは仲間達に有効な情報を送り続ける。
増援は途絶えることがない。じきに撤退すべきタイミングが来るだろう。
だが4人はそのギリギリまで、一体でも多くのクロノヴェーダを倒すため、その力を振るい続けた。
積み重ねた一撃が、虎牢関という守りを……いやさ、クロノヴェーダの支配を打ち砕く歪になることを確信して。
彼らの戦いは、今だけで終わるものではない。その怒りを叩きつけ、奪われたものを取り戻す勝利まで連なり続ける果てしなき『反撃』なのだから!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
【浮遊】LV2が発生!
【水源】がLV2になった!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV3になった!
【反撃アップ】がLV3になった!
リーシャ・アデル
・心情
無数の敵群相手に大暴れ、ねぇ……
いいわね、シンプルですごくいいわ
それじゃ、暴れていくわよ!!
・戦闘
【空中戦】も視野に入れつつ、パラドクス『翠焔・創像:ウォーストライク』で敵を蹴散らしていくわ!
武器はリアライズペインターの力で描雅して【投擲】したり、【なぎ払い】に使ったり、持ち替えて【斬撃】や【貫通撃】を放ったりと、後【火炎使い】の力で武器や四肢に炎を纏わせて大暴れしてやるわ!!
撤退のラインは……そうね、他のディアボロスにあわせるわ
もしそういうのがなければ、パラドクストレインから飛び出して20分ぐらいしても、敵群が半数を下回っていなかったら、にしておくわね
・その他
アドリブ等は大歓迎よ!!
奉利・聖
はいはいはい、なるほどそういう趣向ですね
素早くゴミを掃除して、撤退する デストロイ&リターンというわけです
元よりあまりダラダラと掃除をする趣味はありませんので
手早く、と終わらせてしまいましょう
<呼吸法>により気を練り上げ、<オーラ操作>にてデッキブラシを強化
<投擲>しながら<ダッシュ>し、一体の腕を狙って拳の<強打>
関節を<破壊>して槍を奪い取り、怯んで隙にもう一体に槍の刺突、当然頭部を狙いにいきます
首尾よく掃除できればまた槍を落とすでしょう
それを回収し、脚を踏みつけて砕きながら体当たり
すかさず距離を詰めて、喉元から頭を貫く刺突です
武器はどこにでもある…当然、ゴミが持つ武器も掃除に活用します
シエロ・ラヴィオン
危険かつ敵は多数
全く難儀な戦場だよねぇ…
でもま、これくらいはやれなきゃ、か
飛行ユニットで飛翔し、【工技・穿杭打機】稼働
杭や手持ちのショットガンをドカドカ撒き散らしながら、空中戦で牽制
そして敵が飛んできた所に、近距離モードにチェンジ
空からきたら、そりゃ飛ぶよな
わかりやすくて愉快だよ
突撃、突貫から殴りつけるように杭をぶち込んで貫く
敵が撃って来たら、貫いた奴を盾にして回避し、投げ捨てる
あーあ、…トドメ刺したのはアンタらだよ、ひっどいよな?
まだ助かるかもだったのに、嗚呼酷い酷い
煽り、散弾銃で弾を撒き散らしながら、杭で殴って盾にして、潰して殺して撃ち倒す
だからさぁ、…纏めて駆逐したげるよ
地獄で詫びて来な
エンデ・トロイメライ
なるほどねぇ、要するに片っ端から片付ければいいわけか。
さてと……それじゃ、さっさと済ませますか。
GRAUSAM、再構成。サブマシンガン2丁を生成。
FLUGELを起動し高速で飛行。
狙うは目や口などの塞げない部位と関節などの可動部。
常に一定の距離を保ち攻撃を躱しつつ仕留めていく。
接近されたら急加速で蹴り上げ装甲を砕き
蹴りを入れた反動で距離を開けながら砕けた部位に弾を撃ち込む。
充分な数を片付けたら最後の仕上げ。
散々ばら撒いた弾丸を全て爆弾に再構成、即爆破。
残りを纏めて消し飛ばす。
正直、戦うとか好きじゃないし、キミ達に恨みもないんだけどさぁ。
ずーっと戦争されると困るんだよねぇ。――だから、消えてよ。
リップ・ハップ
大群でガン待ちとか猪口才な
蟲の壁どころか蟲の海じゃんね
あれ割り崩したら気分いーだろな
ししし。いっちょモーセになってやっか
射撃、投擲、面で撃たれっと厄介だけど、飛んでんのは明らかミスだな
水平に比べりゃこっちの被弾面積は減るじゃんね
そんくらいの角度なら伯爵の刃盾にして大体守れんだろ
リップちゃんスマートでよかったぜ。わはは
そこそこ近づいたら力任せ、身体能力任せに跳躍
高さが合っちまえばおいそれと射撃できんよな? 同士討ちはやだろ?
Repress・Hapless
怖れろ。慌て、慄け
お前らの終わりが来たぞ
暗示で恐怖を煽り、統率崩して乱れ斬りだ
マガミ・ゾーリンゲン
誘われても出てこない、というのは余程訓練と、将の威光が行き届いているのでしょうね
さて……これほど、動かない理由はいろいろと考えられるけれども
現場の人間がそれを気にして、いろいろ考えすぎては手が止まる
まずは……果たすべく役割を果たす
切り込みます
私は雷、そして獲物を駆り立てる大神也
神速の突撃からの【不意打ち】で片づけて、そのまま跳んで、駆けつづける
地を、城壁を、向かう先に居た敵の体を蹴り
縦横無尽に飛び回りながら、突撃槍の餌食にしていく
羽があれば空中戦は有利だと思いました?
それは早計。
あなた達よりも速く、高く跳べる私には、腰が据わっていないあなた達は軽すぎる
●虎牢関前哨戦・三
空と大地。
二面の戦場で、ディアボロスとクロノヴェーダの混戦が続いていた。
「GRAUSAM、再構成……! 他に手段もないから、仕方ない!」
エンデ・トロイメライ(エピローグ・g00705)はナノマシンを二丁のサブマシンガンに再形成し、弾丸をばらまく。
翅を開いて飛翔するトループスは、素早く左右に展開。火線を回避する。だが、エンデはこれも織り込み済みだ。
「そうね、そっちは近づきたいでしょ? でも、おあいにく様。虫とダンスする趣味はないのよ」
エンデは『FLUGEL』の出力を上げ、重力操作で自らを押し出し、左右からの挟撃をくぐり抜ける。丁々発止の空中戦だ。
常に距離を保ち、攻撃を躱し、敵を翻弄する。こうした戦闘はエンデの本領である。もっとも、彼女は認めまいが。
「正直、戦うとか好きじゃないし。キミ達にも恨みはないの」
次々に飛んでくる矢の雨。エンデは華麗なまでの重力制御と、巧みな体重移動により螺旋を描き、これを前のめりに躱す!
「だったら、代わりにアタシが消し飛ばしてあげるわ!!」
敵はエンデに釘付けになっていた。それゆえに、リーシャ・アデル(絆紡ぎし焔の翼・g00625)の乱入に対応出来ない。
一斉射撃を終えた敵軍を、リーシャの描『雅』した燃える大剣が斬り裂く。まるで暗雲を斬り裂く霹靂のように!
「あら」
サブマシンガンで迎え撃つつもりでいたエンデは、その電撃的なインタラプトにあっけに取られた。
「気が合わないわね。アタシ、見ての通り燃えてるのよ」
リーシャが翼をはためかせると、火の粉がばさりと燃えて散った。
戦意の高揚と、攻撃的な意味での燃焼。ふたつに掛けたウィットに富んだジョークだ。
「無数の敵群相手に大暴れ。シンプルですごくいいじゃない! だから獲物に興味がないなら、頂いちゃうわよ!」
「どうぞご自由に。って言っても、向こうがほっといてくれないみたいだけど!」
エンデは急加速し、横からの矢の射撃を回避した。
サブマシンガンで牽制を行い、怯んだ敵にリーシャの獰猛な火炎が襲いかかる。抜群のコンビネーションだ。
「さあ、まだまだ暴れるわよ! みんなが頑張ってる時に、アタシだけ呑気してるのも性に合わないのよね!」
大剣が折れれば両手に双刀を、それも折れれば巨大な鉄槌を描き、炎を纏って空の敵を斬り裂き叩き落とす。
リーシャは燃えていた。なぜなら、彼女らの眼下でも、級友達が戦っていたからだ。
地上!
「もとより、あまりダラダラと掃除をする趣味はありません。手早く終わらせてしまいましょう」
「難儀な戦場なのに、いつも通りだな。でもま、それぐらいはやれなきゃ、か」
奉利・聖(クリーナー/スイーパー・g00243)とシエロ・ラヴィオン(sky the limit・g00146)は背中合わせに立ち、周囲を取り囲む敵を見据えていた。
数も地の利も圧倒的に敵が握っている。はずなのだが、トループス級の群れは、じりじりと間合いを測るばかりだ。
なぜならすでに二人は、相当数のトループス級を葬り去っている。つまり、力量的には圧倒的に二人が上。
囲まれてはいるが、戦闘のイニシアチブは完全に彼らが握っていた。これは囲まれたのではない、"集めた"のだ。
「デストロイ・アンド・リターンですよ、手分けして片付けと参りましょう」
「手分けして……ね。なら、こいつらの手も借りるとしようか!」
聖は呼吸法によって、シエロは飛行ユニットにより、ほぼ同時に斜めに跳躍。
空中で戦い続けるリーシャとエンデの邪魔にならない程度の、超低空飛行とでも呼ぶべき角度で敵の頭上を取る。
この突発的な動きに、トループス級は完全な連携を行えず、結果として槍による対空攻撃を行うグループと、とっさに飛翔し追跡するグループとで二分された。
それこそが、聖とシエロの狙いである。
「空に逃げたら、そりゃ飛ぶよな。わかりやすくて愉快だよ」
シエロは加速……すると見せかけ、巧みな飛行ユニット制御で急制動をかけ、強烈なGを頑強な肉体で耐えつつ急反転。
"gadget change and set──stake……"。
「……Fire!!」
BOOM!! 反転からの加速、至近距離でのバンカーショット!
踏み込みすぎた敵の土手っ腹を、鋭い杭が一撃で貫いた。
後ろから降り注ぐ矢の雨は、いましがた串刺しにした敵の肉体を盾にすることで防御!
「あーあ……トドメ刺したのはアンタらだよ? ひっどいよな?」
言いながら、シエロは死体の脇腹からニュッとショットガンを突き出し、散弾をバラまく。
「まだ助かるかもだったのに、ああひどいひどい!」
BLAMN!! トループス級はこんな作戦では精神的動揺を起こさない。だが防御と攻撃を兼ねた行動は非常に効果的だ。
突き刺さったままの杭が撃ち出され、虫の頭部を貫く。散弾が胸部を薔薇のように爆ぜさせる。
「だからさぁ……まとめて駆逐したげるよ。地獄で詫びてきな!」
無慈悲。だが合理的だ。これがシエロの容赦ない殲滅か。
対する聖も、うまく敵の手を『借りて』いた。
具体的には頭上を飛び越えながらデッキブラシを投擲、これで敵集団全体の動きを牽制しつつ、その中の一体の目の前に着地すると同時に稲妻じみた速度の拳打を叩き込み、関節を破壊。
敵が構えていた槍を奪い取り、手近な敵に槍を投げつけ頭部を串刺しにするという、即興の『掃除術』が炸裂していたのだ!
「道具ならそこら中にありますからね。ぜひとも利用させていただきますとも!」
頭部を串刺しにされた硬殻兵の手から、槍が滑り落ちる。
聖はファウルボールをキャッチしにいく野球選手めいた速度で駆け出し、地面に落ちる前に槍をキャッチ。
振り返りざまに突き出された敵の槍を躱しながら、踏み足で敵の足の甲を縫い止め、喉から後頭部を矛で貫く!
「掃除には、僕の身一つがあれば十分なのですよ」
地に這うほどの低姿勢で迅速に動く聖を、敵は射止めることが出来ない。
槍を振るうたびに敵の数は減り、濁った硬殻兵の血だけが地面にこびりついていた。
聖は汚れひとつ負っていない。掃除人が汚れるなど問題外だ。彼は反対方向のシエロを振り仰ぐ。笑み。
「なんだ。この間よりずいぶんと色が増えているではないですか」
シエロは必死に戦っていた。道具を使い、戦術を練り、状況判断を繰り返す。
聖の瞳が意味深に細まる。見違えるような強さだ。
「僕も発奮しなければなりませんね!」
再び、掃除人は韋駄天となった。敵の数は加速度的に減り続けている。
だが、ディアボロスらの攻撃で数を減らしたぶんだけ、戦闘を察知した増援がその孔を埋める。
ならばと増援相手に大立ち回りを繰り広げるのは、マガミ・ゾーリンゲン(レタルセタカムイ・g00048)とリップ・ハップ(Reaper Harper・g00122)の二人だ。
「私は雷、獲物を駆り立てる大神なり……!!」
ドウン!! と、神速の突撃で大気が揺れた。
恐るべき速度はクロノヴェーダの意すらも欺き、異形の突撃槍『ホロケゥシキテヘ』がその身を貫く。
ちょうどそれは、すぐ近くでシエロが敵を串刺しにしたのと対になったかのようだ。
「切り込みます!」
マガミは止まらない。突撃槍を振り、貫いたトループスを投げ捨てると同時、バネじみた脚力で軽やかに地を蹴る。
遅れて降り注いだ矢は、さきほどまでマガミが立っていた場所に虚しく突き刺さった。
地面に意味もなく突き立てられた矢の山は、これから討たれるであろうクロノヴェーダの墓標めいてもいる。
「翅があれば空中戦は有利だと思いましたか? それは、早計というものです」
地を蹴り、城壁を蹴り、時には敵の身体をも足場に、マガミは三次元的機動で跳躍。これこそが『狼の踊り』である。
狩り、獲るのは敵ではない、マガミだ。ここが、マガミの狩場なのだ。突撃槍がぶんと空気を斬り裂き敵を両断!
「私は、あなた達よりも疾く、高く跳べる。腰が据わっていない獲物なんて、私には軽すぎる……!」
紫色の瞳が、餓狼めいて気高く燃えた。銀髪がたなびくさまはテールライトのよう。翻る矛の輝きはさながら水銀か。
「ししし。マガミもやる気じゃん。リップちゃんもいっちょモーセになってやっか」
リップは目元に笑みを浮かべ、『伯爵』をぐるりと無造作に振るった。
するとまるで磁石に吸い寄せられたかのように、不意を打って放たれたはずの矢の雨が刃に弾かれ、ばらばらとリップの周囲に散らばる。赤い瞳が頭上の敵を愉しそうに睨んだ。
「リップちゃんスマートでよかったぜ。わはは」
どうん!! と、今度は空気ではなく地面が爆ぜた。リップの予備動作なしの跳躍による反動だ。
一瞬にして、リップは飛翔しているはずのクロノヴェーダと同じ目線に浮いていた。
彼女に翅はない。もちろん、シエロやエンデのようにフライトデバイスがあるわけでもない。
後輩であるマガミがあれだけの脚力を発揮できるなら、先輩であるリップにも出来ないわけがない。赤い瞳が細まった。
マガミの相貌を狼のそれとするなら、リップの蠱惑的な瞳は簒奪者と呼ぶべきだろう。なぜならば彼女は狩人である。
「怖れろ。慌て、慄け」
レザーマスクの下から声が響く。命ずる声が。
「お前らの、終わりが来たぞ」
赤い瞳が不気味に輝いた。それだけで、精神的動揺を起こさないはずのクロノヴェーダは、恐怖を思い出し、不安を知り、そして絶望に叩き落された。矢が放たれる……味方に向けて!
「あーあ。これじゃもう蟲の海ってか蟲の嵐じゃんね。モーセどころじゃねえや」
重力がリップを受け止める。落ちながら彼女は死神の刃を振るった。無造作に、出鱈目に、トループスが両断される。
翅を貫かれた蟲が地に落ちる。『伯爵』が真っ二つにし、血を食らう。リップはけだるげに、だが馬鹿げたほどの力で、得物を振るい、獲物を狩る。一方的な惨殺だ。
「マガミぃ、怪我だけはすんなよねぃ。こんなとこで仕事増えるってのもね」
「心得ています。この程度の相手に遅れは取りませんよ、リップ先輩……!」
「ししし。頼れる後輩がいてくれてリップちゃん幸せもんだわ」
血の嵐のなか、少女達は語らいながら殺す。殺す。殺す。
撤退の瞬間がやってくるまでの間、6人の若者は怒りと義務のままに敵対者を駆り立てた。
あとに残るのは血と屍。それさえも、彼らの怒りを鎮めるには足りなかろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】がLV3になった!
【強運の加護】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!
【アヴォイド】LV2が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【ドレイン】LV1が発生!
袁・雀蜂
※アドリブ歓迎
・心情
蟲将の居ない砦なんて簡単に抜けるかと思ったけど、
そんな虫のいい話は無かったね。
恐れを知らず退却しない軍勢がこれだけの数詰めているとなると、
補充される前に出来るだけ早く減らして行くしかないわけだ。
・行動
パラドクスを使用して【飛翔】しながら敵陣に近づく。
動き出す前の敵に先制攻撃を加えた後は、
敵が空中戦に入るために離陸しようとして、
無防備になっているところを狙って攻撃していく。
ある程度の戦果を得たら撤退を開始、
他の仲間が取り残されていないか空から確認しながら
殿(しんがり)を務める。
(技能:偵察、空中戦、一撃離脱)
テレジア・ローゼンタール
うじゃうじゃと……文字通り虫のように雑兵どもが
誘い込むならともかく、守りを固めた敵陣へ乗り込むのだから、巧緻な策など取れない
一当てして引っ掻き回して、逃げる
魔剣を担ぎ【突撃】
こちらも負けじと大声を上げて注意を惹き付け、仲間が行動しやすくする
ぅおおおおおおっ!!
【戦覇横掃】、魔剣で【なぎ払い】、鎧の肩当てで体当たりをぶちかます(強打)
槍の使えない至近距離で腕を捻り上げ(グラップル)、別の敵へ投げ付ける
力任せに【斬撃】【両断】、暴れ回って手当たり次第【破壊】する
【忍耐力】で堪えるが、撤退の合図があれば迷わず【ダッシュ】で逃げる
時には退くのもまた【勇気】
ココ・ジスカールアンベル
■外見
笑顔(糸目)のシスター
同格の敵を攻撃する時は目が開きます
■性質
肉食昆虫の本質に、人間の血肉でかろうじて蓋がされたインセクティア。
敵と敵以外、肉と肉以外というような識別しかしていません。
言動は幻覚が見えてる系の狂信者。
■行動
敵の視界に、唐突に現れます。
「あまたの肉の気配がします…貴方もそれなのでしょう?」
「これほどの気配…我が主に御栄あれ…」
虎牢関に集まる多くの敵の気配にあてられ、昂っています。
糸目の笑顔のまま、肉食昆虫のような所作で、パラドクス【星画く石蒜(オクタプル・リコリス)】を無尽蔵に放ち続けます。
攻撃後、次の獲物を求め、幽鬼のように去っていきます。
■その他
アドリブや連携歓迎です。
カルン・ティミド
立派な要塞には財宝がいっぱい貯めこまれているはずです!略奪です!
敵もいっぱいですが…
薙ぎ払うだけなら得意です!自慢の尻尾を見せつけに行きますよ!
後ろの方で浮遊しながら安全に尻尾に魔力を込めます。頑張れ前線の人!です!
そして溜まったらブンブン薙ぎ払いますよ!キラキラ輝く尻尾を振って魔力の刃を飛ばしまくります!
飛ばれても矢も気にしません!なにもかも契約の力で薙ぎ払います!
これがロプト様の力です!
魔力がなくなるまで薙ぎ払いしたら帰ります。反撃が怖いので!
●虎牢関前哨戦・四
「ぅおおおおおおッ!!」
裂帛の気合をあげ、テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)が敵陣に切り込む。
華奢な女の身体にそぐわぬ大魔剣『赫怒の魔剣』を肩に担ぐさまは、万軍を相手にする猛将の如し。
微動だにしなかった敵が、その鬨の声に応ずるかのように撥条仕掛けめいて跳ね上がるように動き出し、槍を突き出した!
「うじゃうじゃと、群れなすばかりの雑兵どもが!!」
テレジアは、恐るべき膂力で大剣を振るい、突き出された槍ごと敵を薙ぎ払うというすさまじい戦法で攻め込んだ。
勢いそのままに怯んだ敵の腕を取り、容赦なく捻り上げながら合気の要領で投げ飛ばす。なんというパワフルな蹂躙!
「さあ、来い! 全員まとめて叩き斬ってくれる!!」
びりびりと大気を震わせる大音声に、敵のあげた金切り声じみた鬨の声は途切れ、無双のはずのクロノヴェーダが一歩たじろいだ。その隙を逃さず、テレジアはさらに肩当てでチャージを仕掛け、泥沼をかき進むかのように斬る、斬る、斬る!
混迷続く戦場の血臭に、うっとりと酔いしれるディアボロスがいた。
「ああ……あまたの肉の気配がします……素晴らしい」
見た目はシスター然とし、穏やかな笑みを浮かべる少女、ココ・ジスカールアンベル(甜血の蟲籠・g04970)。
だがその本質は、肉食昆虫の獰猛かつ際限ない本能に突き動かされる、極めて危険なインセクティアである。
彼女の瞳は、己と同格たる肉(てき)と相対する時にのみ開かれる。ゆえに彼女は、にこにこと微笑んでいた。
「これほどの気配……我が主に御栄あれ……」
狂信者めいて呟くさまは、慈母のような微笑みとはあまりにアンバランスである。
だがその獰猛さも、ことクロノヴェーダの戦いにおいては、同じディアボロスとして仲間の頼もしい味方となる。
事実、見よ……その姿がかき消え、星空のような無数の剣閃が瞬く。縮地と同時に放たれる神速の居合が為せる技だ。
「我が主が与え給うもの……そして、わが主が奪い給うもの……それは、あなたがたに他ならないのでしょう?」
荒ぶる斬撃の余波が、飛翔しようとした蟲の群れをバラバラに斬り裂く。
一番槍としてテレジアが飛び込んだおかげで、敵の足並みは乱れ、ココの進軍を妨げる者は一匹たりとていなかった。
「さあ、奪いましょう。我が主の教えのままに……主の鞭と杖は私とともにあります……」
剣閃が煌めくたび、またひとつ多く死体が生まれる。
ココという台風の目の周りには、血と屍だけがあった。
かくも強壮なるふたりの前衛のおかげで、後方に座するカルン・ティミド(略奪竜カルン・g00001)と、空中から敵を攻撃する袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)のふたりは、ほとんど反撃を受けることなく一方的な攻撃を続けることが出来た。
「立派な要塞には財宝が目一杯溜め込まれているはずです! 略奪です!」
「っていやいや、要塞を攻めるのはまだ先だからね? これ前哨戦だよ!」
「……それもそうでしたね! まあどのみち敵もいっぱいなんですが……!」
などとやや気の抜けた会話をしつつ、カルンは尻尾に魔力を込めると、前線を突破してきた敵をおもいきり薙ぎ払う。
「頑張れ前線の人! 私の略奪のために!」
動機はともかく、ジンである『ロプト』の力が神器=尾=『輝剣ロプト』に宿り、尾を振るうたびに魔力の刃が生まれてランダムに散っていく。いわば刃の散弾、といったところか。
「みんな派手なパラドクスを持ってるんだね。ウチは堅実にやらせてもらおうかな!」
一方空の雀蜂は、そもそも敵の飛翔を許さず、飛翔しようとした離陸体勢を見咎めて『震天雷(しんてんらい)』で貫く。
ハチのインセクティアらしい、一撃離脱戦法である。たしかに彼女の言う通り、一度に薙ぎ払える敵の数で言えば、他の3名に比べて圧倒的に少ない。だが確実かつ安全に対地攻撃を繰り返すことで、雀蜂もけして見劣りしないだけの戦果を挙げていた。
だがやはり、敵は大軍。
時間をかけるにつれ、徐々にだが援軍が殲滅速度を越えつつあった。
「文字通り虫のような大軍ですね、これはそろそろ潮時ですか……!」
テレジアは空を仰いだ。ここは最前線ではあるが、戦況を俯瞰するには向かない状況だ。そしてそのために、雀蜂は空に飛んでいるのである。
「蟲将のいない砦なんて簡単に抜けるかと思ったけど、そんな虫のいい話はなかったね。けど、これだけ減らせばかなりの打撃を与えられたはずだよ。撤退しよう!」
「了解しました!」
「はいぃ! 反撃怖い反撃怖い……!」
テレジアはダメ押しに渾身の横薙ぎを振るい、どうっ!! と衝撃波さえ起こす威力で寄せてくる敵軍を吹き飛ばした。
そこにカルンの放った魔力の刃が雨のように降り注ぎ、追撃を仕掛けてくる援軍の足を止める。
「あのシスターの子は……あれ、いない?」
空からココを探していた雀蜂だが、ココはまるで幽鬼のように忽然と姿を消していた。あるのは血と屍ばかりだ。
「……あの子が味方でよかったね、ホント。よし、それじゃあ撤退しよう!」
雀蜂はあらためて二人に合図を送ると、離陸しようとする敵に猛禽じみた鋭い滑空攻撃を仕掛け、空からの追撃を防ぐ。
バチチチ! とハチの羽音に似た雷撃が迸り、後ろの敵を黒焦げにしたのと確認すると、雀蜂は全力飛行で戦場を離れた。
こうしてディアボロスらの波状攻撃は、またしても敵軍の数を大きく減らした。虎牢関を突破するための布石は、徐々に積み上げられつつある……!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【士気高揚】がLV4になった!
【神速反応】LV1が発生!
【浮遊】がLV3になった!
効果2【アヴォイド】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV6になった!
【命中アップ】LV1が発生!
雨ヶ屋・マヌエ
面倒だ。
何が面倒かと言えば、相手が羽を持っていること。
撤退するあたし達を逃すまいと、空を飛んで追撃してくるであろうことだ。
しかし機動力で勝る相手に機動力で挑まなければならない理由はない。
相手に密かに接近することが出来るなら、密かに離れることも出来るのではないだろうか。
敵陣にギリギリまで近付いて、「手榴弾」と相棒のモーラット・コミュ「スタナ」の電撃をお見舞いする。
倒せるだけの敵を倒したら、増援が駆けつける前に[モブオーラ]で気配を消しつつ逃げ帰る。
上手く行きますよね? ねえ、スタナ。
そう話しかけたところで言葉を返してくれるわけではないのですが、おまじない、気休めってやつです。
柳・凛風
奇襲作戦アルか、それなら少しは腕に覚えがあるヨ。
とにかくまずは忍び足でこっそり近付いて、突然姿を現したらダッシュで一気に距離を詰めてぶっ叩くって寸法ネ。
隠れてながら近付く間に指弾を撃って、あらぬ方向で音を立てて注意を引くのも良いかもネ。
きっと時間稼ぎになるヨ。
敵が動こうとしないなら、陣形をよーく観察して情報収集したら、いよいよパラドクスの風で敵をたくさん巻き込める場所に飛び込んで攻撃ネ。
槍の内側に潜り込めれば最高アルけど、敵の撃って来る電気も気の一つ。ワタシにも扱えるヨ。
動きを予測して躱すなり、相殺するなり、何かしら出来そうネ!
●虎牢関前哨戦・五
「……面倒だ」
雨ヶ屋・マヌエ(ボランティア・g01424)は相棒のモーラット・コミュ『スタナ』を脇に抱え、うんざりした顔で呟いた。
「面倒? 何が面倒アルか?」
そんな彼女と同行する柳・凛風(柳家風心拳修行者・g04711)は、はてなと首を傾げる。
二人は気配を消して、どこまで敵軍に近づけるかというテストも兼ねて、密かに距離を詰めていた。
「あ、えっと……あいつら、羽を持ってるから……飛んで追いかけられたら、面倒だなって思ったんです」
「ほー、なるほどたしかに。でもきっと、逃げてる間に別のディアボロスが来て殿を買って出てくれると思うネ」
「そううまくいきますかね……どう思う? スタナ」
マヌエが語りかけると、モーラットは「きゅ?」と首を傾げる。
「……そうね。案外、上手くいくかもしれない」
「そのモーラットと喋れるアルか?」
「ああ、いえ。おまじない、気休めってやつですよ」
「なるほどネ。そういうの大事ヨ」
うんうん、と頷く凛風。
「……ところでその口調、素なんです?」
「? 何がアルか??」
「あ、いえ、なんでもないです……」
見た目もキョンシー、喋り方もキョンシー。凛風はいろんな意味でコテコテだった。
それはさておき、二人は陣容を注意深く観察する。
すでにディアボロス達の波状攻撃で、敵はその数を大きく減らしていた。
が、ディアボロスらが撤退すると、連中は元の位置に戻って律儀に動かなくなるのである。
「一体どうしてコイツらは動かないアルかね」
「さあ、何か理由があるんでしょう……なんにせよ、そろそろ仕掛けましょう」
「そうアルね。切り込み役は任せるネ」
「わかりました」
マヌエは頷き、スタナに同時攻撃を命じると、愛用の手榴弾のピンを抜いた。
それと同時に凛風が小石を指で弾き、別の方向で物音を立てさせながら……一気に接敵!
「「「!!」」」
するとホラー映画のゾンビめいて、直立不動だったクロノヴェーダが同時に槍を構えた。
「行け、スタナ!」
そこへマヌエの手榴弾、さらにスタナの電撃! 凛風に放たれるはずだった稲妻は、ベストタイミングのインタラプトにより防がれる。凛風はにやりと笑った。
「奇襲作戦なら腕に覚えがあるヨ、ぶっ叩いてやるネ!」
凛風は地に伏せるほどの低姿勢で敵をくぐり抜け、敵軍のど真ん中へとするりと入り込む。
「これが風心拳の真髄ヨ! 喰らって飛んでくネ!」
『柳家招嵐扇』をばさりと広げ、凛風は身体をねじるようにして激しい風を起こした。
ふたつの風は狂おしいほどに身を捩りながら一つの嵐と変わり、周囲を取り囲むクロノヴェーダを激しい風圧で吹き飛ばす!
「ざっとこんなもんヨ! やっぱワタシ最強ネ!」
「油断しないでください、どんどん敵が来てますよ!」
「オット! 数が多くてイヤになるネ~」
バチチ! と迸る稲妻を気の力で相殺し、凛風は大きく後退した。
入れ替わりにマヌエの手榴弾が再び投げ込まれ、爆炎が敵を飲み込む。その間に二人はすぐに気配を消し、風で起きた砂埃に紛れる形で撤退した。
迅雷じみた一瞬の奇襲は、見事に功を奏したようだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【モブオーラ】がLV2になった!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】がLV2になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
本郷・夏深
それでは楽しく、殺せるだけ殺しましょうか!
扇を振るって魔力の刃を一帯へ放って敵を切り裂いて、
或いは一気に接敵して畳んだ扇で串刺しにして参ります
貴方はカフカに会えて喜ばしい、私は貴方を殺せて嬉しい
これぞウィンウィンの関係というやつですね!
えだまめは槍を向けた敵の方へ砲撃しまくってて下さい
命中しなくてもいいですよ
放電への牽制になりますし、砲撃音で優先して魔力の刃を放つべき方角がわかりますし、
何よりえだまめは超絶可愛いですしね
しかし、才能に恵まれている私と言えども体力には限界があるので
敵に囲まれそうになったらえだまめを抱えて【飛翔】で退避
いやはや愉快でしたねえ!虫の群れと戯れるのも偶には悪くないです
●虎牢関前哨戦・六
ざん、ざんと、烈風のように魔力の刃が放たれる。
空気を切り裂いて飛ぶ刃は、クロノヴェーダの硬殻などバターのようにスライスしてバラバラにしてしまう。
「いやあ、ウィンウィンの関係というのはこういうことを言うんでしょうね!」
血と臓物と残骸がばらまかれるなか、扇を手に華麗に舞い踊る本郷・夏深(逢魔が夏・g00583)は、屈託なく笑った。
「あなた達は、カフカに会えて喜ばしい。私はあなた達を殺せて嬉しい! どちらも損をしない素敵な関係ですよ!」
この男、少々頭のネジが外れている。これが冗談でなく本気だというのだからたちが悪い。
舞踊のための傾奇者めいた派手な服装をしていながら、舞い飛ぶ血も臓物も、一滴たりとて彼の装いを汚してはいない。
「というわけで、もっと殺しましょう。楽しく、殺せるだけ、派手に!」
一見すると派手さばかりが目につく舞踊も、その実敵の攻撃を躱し、常に致命的箇所に刃を叩き込む計算された動きを伴っている。そして、夏深の得意分野はアウトレンジだけではない。
「おっと、カフカに会えて嬉しいからといって、踊り手に触れてはいけませんよ?」
近づいてきた敵を、夏深は畳んだ扇で串刺しにした。
びくびくと痙攣する屍を投げ捨て、砲撃を続けるえだまめを一瞥する。
「ええ、そのまま砲撃を続けてください、えだまめ。命中しなくていいですよ。私が殺しますからね!」
にこりと相棒の可愛さに笑みをほころばせ、次に自分の美しさに微笑み、夏深は撤退の瞬間までひたすらに虫を殺し続けた。
屍降り積もる戦場を踊りながら駆け巡るさまは、さながら終末をもたらす死神めいてもいた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
星見・晴
【赤青紫】
然しいるわいるわ
オレらでも流石に全部倒しきれる数じゃねーなコレ
ん、自信ねえのかって?
冗談言え
こん位で根ぇ上げてたら番長の名が廃っちまわぁ
んじゃいくか
あ、一番倒した数少ねえ奴今日の晩飯オゴリな!!
んじゃあお先ぃ!!
さて、空から武器の雨霰たぁ結構だが
その程度じゃオレは止まらねーぜ
携えるは[勇気]と
此処にはいねぇダチから受継いだ
コレ
眼鏡だけで十二分!!
――ID TO BE COSMO END
《此は宇宙の最果て迄至る原我である》!!
(矢が降り注ぐ前に真っ赤な機械甲冑の姿に変身して)
どうせなら覚えてけ
オレの名前は――
"コスモノート・ハーレー"だ‼︎
(刃の雨霰ごと敵の群れを一刀[両断]!!)
竜城・陸
【赤青紫】
俺はこのくらい敵だらけのほうがいいけどな
周りに配慮しなくてもいいし
晴、もしかして自信がないの?
そう?
ま、確かに後れを取る謂れはないけれどね
奢りねえ
君、そろそろお財布の中身がまずいんじゃない?
有象無象の相手は楽でいい
無慈悲に、ただ刈り取ればいいだけだから
【飛翔】して上空から創出するのは“光”の槍
視界に在る限りの敵群へ投射する
己の身がある限り、光は無尽
その命が尽きるまで、穿てばいい
――そんな玩具のような稲光で墜とせると思わないでほしいな
自然すら踏み躙り、叩き伏す
“竜”とは、そういうものだろう?
……ああ
晴やアンジェの死角にいる敵は優先的に墜としていくよ
競争のさなかとはいえ、協働は必要だろう
鬼叉羅魏・アンジェリカ
【赤青紫】
とにかくあれをヤればいいんでしょう?
ゴチャゴチャ面倒なことを考えるよりも楽ですよ。
あら、尻尾巻くなら止めませんけど。
ラーメン食べたい気分です。味玉付きで。
しかしまあ……晴の言う通りわらわらと
数にエモノにデカい声。どこの世界でも木っ端ってのは同じみたいですね
人数相手のケンカは慣れてますし、エモノ持ちはソレごとへし折ってやればビビるもんです
キッチリ蹴り倒して踏み砕いて……それにしたってああ、もう、ギャアギャアうるっさい。
そのアゴ、カチ割りゃ静かになる?
●虎牢関前哨戦・七
「うわぁ……いるわいるわ。とんでもねー数だなコレ」
いまだ群がる大軍を眺めて、星見・晴(赤星番長・g00661)は肩をすくめた。そして、隣に立つ竜城・陸(蒼海番長・g01002)と鬼叉羅魏・アンジェリカ(紫荊番長・g02165)に顔を向ける。
「オレらでもさすがに全部は倒しきれねーよ。引き際を見極めないとな」
「俺はこのくらい敵だらけのほうがいいけどな。周りに配慮しなくていいから」
陸は涼しい顔で言った。
「それとも晴、もしかして自信がないの?」
「冗談言え。こんくらいで根ぇあげてたら"番長"の名が廃っちまわぁ」
晴は獰猛な笑みを浮かべた。陸と、アンジェリカに挑むような、そういう悪ガキめいた顔だ。
だが陸は大して相手しないし、アンジェリカに至っては呆れてすらいる。
「とにかく、あれらをヤればいいんでしょう? ゴチャゴチャ面倒なことを考えるよりも楽ですよ」
アンジェリカは、担いだトゲ付きのバットでとんとんと肩を叩いた。
「尻尾巻くなら止めませんけどね」
言葉尻は剣呑だ。が、これが3人のじゃれ合い……いつもどおりのやり取りでもある。
"番長"という共通点を持つ彼らは、そのぐらいでないと張り合いがないのだ。
「んじゃ、行くか」
ごきごきと首を鳴らし、晴は掌に拳をバシッと打ち付ける。
「あ、一番倒した数少ねえ奴、今日の晩飯オゴリな!!」
「え」
「ん」
「んじゃあお先ぃ!!」
二人が言葉を返すより先に、晴は一目散に駆け出してしまった。
「……奢りねぇ。彼、財布の中身そろそろまずかったと思うんだけど」
「私はラーメン食べたい気分です。味玉付きで」
「もう勝ったつもり? 後れを取る謂れはないんだけどね」
などと軽口を叩き合いながら、陸とアンジェリカも戦闘に入る。
まるで、自宅の敷居をまたぐような気軽さで。
番長達の接近に、敵は翅を広げて飛行体勢に入った。そして弓を構え、矢の雨を降らせようとする。
数の利はあちらにあり、頭上も取られた。一番手の晴は圧倒的に不利だ。しかしそれは、尋常の戦闘においての話。
「空から矢の雨霰ってか? 結構なことじゃねーか」
パラドクスを用いた逆説連鎖戦においては、こうした尋常の法則はしばしば無視される。いわんや、クラスを取りまとめる番長ともなればなおさらのこと。
「その程度じゃ、オレは止まらねーぜ!!」
矢が、放たれる……その時!
"此は宇宙の最果て迄至る原我である(ID TO BE COSMO END)"!!
「オレに必要なのは、勇気と眼鏡(コレ)だけで十二分なのさ」
降り注いだ矢は、晴の身体を鎧う甲冑に弾かれていた。
真っ赤な機械甲冑は『"DAYBREAK"』を構え、真一文字に振り抜いた。すると斬撃が、無数の刃を生み出す!
「どうせなら覚えとけ。オレの名前は……"コスモノート・ハーレー"だ!!」
バラバラになった敵の残骸が落ちていく。機械甲冑は血の雨の中を吶喊。怯んだ敵をその刃でなます斬りにしていく。快進撃だ!
対して青の番長である陸は、ドラゴンの翼を広げて空にいた。
「有象無象の相手は楽でいいな」
陸は薄く微笑んで言った。なにせ、虫ごときに慈悲をかける必要はない。
フレンドリーファイアも気にせず、ただ刈り取る。それだけでいいのだ。
彼にとって、大群との戦いは収穫と同義である。
稲妻が放たれるが……それは、陸の掌から放たれた光に呑まれ、そして稲妻を放ったクロノヴェーダもまた、光の槍で貫かれて死亡した。
「そんな玩具のような稲光で、俺を落とせると思わないでほしいな」
もう片方の手をかざす。新たな光が生まれ、反撃も許さずに愚かな虫どもを貫き、そして四散させる。
自然すら踏みにじり叩き伏す。まさしくそれは、"竜"のような傲慢で一方的な蹂躙だ。
どれだけ寄せ手がこようと関係ない。仮に反撃があって手傷を負ったとしても、陸は攻撃の手を止めなかっただろう。
光を生み出し、放ち、殺す。鎌を振るって作物を刈るように、淡々と、確実に、無慈悲に。
その命が尽きるまで光を放ち穿つ。だからこそ彼は、人の上に立つものでいられるのだ。
派手な殲滅を続ける青と赤の二人に対して、アンジェリカ……つまり"紫荊番長"のやる喧嘩は、ひどく泥臭い。
「次から次へとわらわらと。どれだけの数がいるんでしょうね、こいつらは」
鬨の声をあげて突き出された槍を掴み、その槍をへし折りながら腰の入ったストレートパンチを顔面に叩き込む。
顎を砕かれたクロノヴェーダは、砲弾めいて地面と平行に吹っ飛び、他の敵を巻き込んでごろごろと地面を転がった。
「ぎゃあぎゃあうるっさい。全員、アゴかち割ってやろうか?」
数と気勢で勝るはずのクロノヴェーダが、じり、と一歩退いた。その倍の距離をアンジェリカは踏み込み、長いスカートを翻しながらハイキックを放つ。頭部粉砕!
「ラーメンがかかってるんだから、おとなしく踏み砕かれるといいですよ」
ぐしゃん! と地面にヒビを生じさせるほどの脚力で、硬殻兵を真っ二つに踏み潰す。まるで巨人の歩みのようだ。
あとに転がるのは、ミンチのようになった虫の残骸と、バラバラに砕かれた槍の破片である。
四方から同時に襲いかかってくる敵を、アンジェリカは圧倒的暴力と闘志で凌駕し、文字通りに粉砕していく!
「人数相手のケンカは慣れてるので。騒いで喚いたところで気圧されたりしませんよ?」
ずしん! また一匹の硬殻兵が踏み潰され、血と臓物が敵の硬殻を汚した。
「だから、黙って死ね」
左目の睨みが敵を威圧し、混迷した戦場の空気をピンと張り詰めさせる。
たった3人、敵は無数。だがどちらが優勢なのかは、火を見るより明らかだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】がLV2になった!
【飛翔】がLV3になった!
【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
ロイド・テスタメント
シャーリー(g05277)と共闘
【目標】
魏軍硬殻兵を多く殲滅する
【戦闘】
「メイド長、俺の足を引っ張るなよ?」
ディアボロス達に紛れる
【戦闘知識】と【フェイント】を駆使して戦う
近接武器は下弦の月、追撃するにはSchlüssel
「やれやれ、花火を撃つだけは得意だな……あの狗は」
あのメイド長を囮にしつつ、パラドクスで素早く倒して数を減らしてやろう
あのメイド長に攻撃が当たりそうなら、malédictionを腕か足に絡めて動きを一時的に止めよう
【暗殺】の要領で【忍び足】で敵に気付かれないようにはする
「あぁ、聞こえていたのか?本当の話だろう?」
何でメイド長と来たのか、主の方がまだマシだ。
★アドリブ、連携歓迎
シャーリー・ラフォルス
ロイド(g00322)と共闘
【目標】
魏軍硬殻兵を多く殲滅する
【戦闘】
「貴方こそ、あの軍勢に虫の様に潰されて無様な姿を晒さないようにね」
わたくしは後方から砲撃でございます
【忍び足】で極力この鉄の足音を小さくします
「砲兵、構え!」
パラドクスで呼び出し、砲兵達の幻影と共に榴弾砲で【砲撃】開始いたしましょう
「前衛に注意しながら撃て!」
突撃するタイミングを見て、引き付けてから撃つのが最善でございます
「あら、あのデーモンも……狗とわたくしを呼びましたわね!!」
レディに対して、狗だの何だの言うのは失礼だとは思わないのかしら!
「俺の前で醜く潰れなさい!!」
狙うフリをして敵を撃ち抜きます
★アドリブ、連携歓迎
●虎牢関前哨戦・八
ディアボロス達による波状攻撃の中に、ロイド・テスタメント(元無へ帰す暗殺者・g00322)とシャーリー・ラフォルス(軍人メイド長・g05277)は紛れていた。
「メイド長、俺の足を引っ張るなよ?」
「あなたこそ、あの軍勢に虫のように潰されて無様な姿を晒さないようにね」
部下と上司という関係とは思えないほどの減らず口だ。
あまつさえ、ロイドは上司であるはずのシャーリーを囮にするつもり満々だった。
同時にシャーリーも、それをわかっている。だが何事だ、などといちいち喚き立てることはない。
ロイドの戦い方ならば、それがもっとも効率がいい。
そしてシャーリーも、こそこそと隠れるよりは真正面から吹き飛ばすほうが、断然……それこそメイドとしての仕事よりも……得意なのである。つまりは、適材適所だ。
「わたくしは後方から砲撃で援護いたします。その方が楽でしょう?」
「言われるまでもない」
そう言った次の瞬間、ロイドはまるで霞のように姿を消していた。暗殺者である彼にとっては、他愛もないことだ。
「……では」
パチン! とシャーリーが指を鳴らすと、パラドクス『イマジナリキャノン』が発動。
刻逆によって歴史とともに消えた砲兵達、そして彼らの装備がおぼろに現れ……シャーリーもまた、『Einsamkeit』を構える!
「砲兵、構え! 前衛に注意しながら……撃てッ!」
DOOM!! 砲声が大気を引き裂く。鬨の声すらもかき消し、砲撃が雨のように落下……着弾! 爆炎が虎牢関を照らす!
「やれやれ、花火を撃つだけは得意だな……あの狗は」
爆炎が作り出す影から影へと、飛び渡るようにロイドは進む。
敵は砲兵軍団に意識を奪われており、背後に潜むロイドには存在さえも気付いていない。
こちらに気付いていない敵を殺すなど、ロイドにとっては朝飯前だ。『下弦の月』がきらりと光り輝いた瞬間には、すでにクロノヴェーダは密かに息絶えている。
(「だが、いかんせん数が多いな。面倒だが、囮に倒れられても困る」)
シャーリーに群がる敵の数を見たロイドは、存在がバレるのを承知で小型拳銃『Schlüssel』を引き抜き、敵を後ろから狙撃した。
銃声に敵の群れが振り返る。そして離陸体勢に入ったそこに、滑るように繰り出された斬撃が刺さり、飛翔前に絶命!
「空を飛ばれては迷惑なのでな。あの狗も手を焼くだろう」
降り注ぐ矢を、いましがた殺したクロノヴェーダの肉体を盾代わりに防ぐと、ロイドは再び敵陣の中に潜り込んだ。
時折わざと姿を現して敵を撹乱し、砲撃を回避できないように混乱させることも忘れない。暗殺者の優れた手管だ。
が、一方のシャーリーはというと。
「あのデーモン……狗とわたくしを呼びましたわね!!」
地雷を踏まれて気が立ったようで、シャーリーは姿なきロイドを燻り出すように砲撃の勢いを増した。
「ええい、邪魔でございます! 俺の前で醜く潰れなさい!!」
盛大な爆発! 突撃を仕掛けた硬殻兵が木っ端微塵に吹き飛ぶ!
「あぁ、聞こえていたのか? 本当の話だろう?」
「あなた……!!」
いつのまにか傍に戻ってきていたロイドを睨みつけるシャーリー。
「レディに対して、狗だのなんだの言うのは失礼だと思わないのかしら!?」
「事実を述べたまでだ。……まったく、なんでメイド長と来ちまったんだか……」
嘆息して、ロイドはシャーリーの背中を護るように敵を狩る。
喧々諤々な二人でも、戦場においてのコンビネーションはまるで一心同体のようだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【モブオーラ】がLV3になった!
【隔離眼】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】がLV3(最大)になった!
【先行率アップ】がLV2になった!
青天井・イカス
ハハん、急襲ネ
待つヨカ、性に合ウ作戦ダな
真正面の見通しは良さソうだが、関の両側はどォだい?
岩山やらアりゃ、そこから回り込んで一気に奇襲デキるンじャねぇノ
可能なラ、正面と両サイドの三方から攻め込めリャ、なお攪乱でキそォだが…ソコは味方サンにヨロシクしよォか
俺はサイドから攻め込むゼ
幾ら土地がダダ余っテるっツってモ、密集しテの長柄は得策じゃァねぇナ
一匹ずツ仕留めるより、多数にチョっかい出シて突撃による衝突・同士討チを狙うゼ
ホレ、蟲サンこちら、手の鳴る方へってナ
弱ったトコろを、ストリートストライクで美味しク頂きマスって寸法よ
ま、お前ラは頗るマズそウだがネ
味方の撃破数含め、場の半数削ったら撤退スる
一角・實生
主戦場を見渡せる高台のような場所に陣取れたら一番だけど側面等も良さそうだ
戦況把握、次に敵の殲滅という優先順位でいくよ
≪パニッシャー≫に己の魔力や≪哭戒≫の呪詛を込め着弾時にある程度の範囲攻撃となる炸裂弾状の魔弾を撃ち出していく
常に意識するのは敵の分布状況や仲間の位置
攻撃する際は仲間の攻撃に追従・追撃するような形を取り行動を邪魔しないようにしたい
手つかずの敵がいる場所へはパラドクスを発動
その後【パラドクス通信】で互いの状況を確認できればと思う
敵が半数を切ったら信号弾を空へ撃ち合図を
突出している仲間が撤退しやすいよう退路上の敵の掃討とパラドクス通信による撤退の周知を図るよ
皆いるかな、全員で帰ろう
クィリオ・ベルリーフ
人は城、人は石垣、人は堀
……うん、一部切り取った上に字面そのままの意味で見ていますが
結構しっくりきますね……
打ち壊せないのならば、まずは削るところから
微力ながら、僕もお手伝いしましょう
(攻撃距離へ近付いて)
っと、空から妨害に……
なるほど、一層攻め辛く厄介ですね
三次元的な軌道に、点での攻撃はなかなか合わせ難い、ですが
(では面ならば、と【蒼の新星】
『高速詠唱』にて極力逃げる暇与えず爆発に巻き込み
『氷雪使い』の冷気にて動きを鈍らせられないか試行)
できれば粘りたい、ものの
取り囲まれたり、消耗で動けなくなる前に
帰りの強行突破叶う体力がある内に、撤退します
同様に撤退する味方がいれば、支援しつつ退きましょう
空城・優人
アレンジ、共闘歓迎。
っし。要は全部叩きのめせばいいんだろ
余計な事は考えなくていい。楽ってモンだ
近接戦闘を選択。武器はナイフ1本で凌ぎ捌く
身体に雷魔術を付与して拳や肘打、掌底、蹴りなどインパクト時に打撃と雷の衝撃が走るような戦い方をする。ただの打撃なら効かねえかもだがコイツなら効くだろ
パラドクスで自身を射出し飛んで逃げるやつは飛びついて捕まえ叩き落す。
危機っぽい味方を狙うときは高速で走っていって電撃ヤクザキックで敵を蹴り飛ばす
味方は全力で守るが飛び来る武器、群がる敵には笑みを浮かべてガラの悪い言葉を吐きつつ自身を飛ばして突っ込んでいくぜ
「オラ、死ィねぇええっ!」
「ブッ潰れろおぉぉっ!」
イグザリア・リミット
空を飛ぶなど、穿ってくれと言うことか?
であれば、その期待に応えよう。
この次元の空もまた、魔女の支配は及んでいる。
この目で囚えた虫どもを
遙か上空からの流星で撃ち抜こう。
長柄の使い手といえども、近づけなくては投げることしかできないか。
蒼穹に惑わされれば、残像を貫くのみに終わるだろう。
数を頼みに寄られたならば間に入って惑わそう。
蒼穹の下の全ては未だに天より見下ろされている故に
この戦場もまた、魔女の支配下にある。
私の分を終えたなら、他の手伝いに行こう。
協力し合うのも良い。
それも終えたならば、状況を見て撤退する。
●万蟲戮滅録
正面と、両側面。合計でスリーサイドからの同時攻撃。
青天井・イカス(このうえなく・イカス・g02133)の提案により、ディアボロス達は最後の猛攻を三方から同時に行うこととなった。
「人は城、人は石垣、人は堀……時代も国も違いますが、かの武将の言葉がしっくりきますね……」
正面。大量のトループス級を目の当たりにしたクィリオ・ベルリーフ(光抱く標・g02386)は、うんざりした様子で頭を振る。
「要は全部叩きのめせばいいんだろ。余計なことは考えなくていい、楽ってモンだ」
空城・優人(迅雷・g04393)は、そのあどけない顔立ちに似合わぬぞんざいな口調で言った。
「そうですね。微力ながら、僕も出来ることをやりますよ」
「っし。そうと決まれば……さっそく、行くぜ!!」
先陣を切ったのは優人だ。そこに乗じて、左翼からイカスが、右翼にはすでに潜伏済みの一角・實生(あざよいの鷲・g00995)が攻め込む、という手はずになっている。
「空は私に任せておけ。この次元の空もまた、魔女の支配は及んでいる」
正面組には、後衛としてイグザリア・リミット(赫眼の魔女・g05140)が続く。彼女の言葉に、クィリオは頷いた。
「お願いしましょう。僕は中衛に周りましょうか」
「協力は大事だ。ことに、敵が大群となればな」
言いつつ、イグザリアは弾かれたように敵陣を見た。優人の接近に反応し、トループス級が動き出している!
「敵はかなり数を減らしているみたいだな……だが、まだ虎牢関に突入するには荷が勝つか」
いよいよ正面組が接敵すると、戦況把握に努めていた實生は敵の陣容を確認し、嘆息した。
すでに相当数のディアボロスが攻撃を仕掛けており、最初の頃に比べれば虎牢関の敵部隊数はかなり目減りしている。
にもかかわらず援軍は多大。このまま虎牢関をぶち抜く、というのは極めて難しいだろう。
「そろそろ殲滅に加わるとしよう。準備はいいか?」
残留効果によって生まれた小型通信機を通じ、實生は向こう側に待機しているはずのイカスに呼びかけた。
「いつデもOKだゼ。こォいウ作戦ハ、待つヨカ性に合っテルからナ」
どこの国の人間かも判然としない、胡散臭そうな口調だ。
だが、側面からの攻撃を考えていた實生に同調し、三方からの同時攻撃を提案したのは他でもないイカスである。
戦術眼に関しては信頼できるだろう。そもこれだけの数の敵だ、協力しなければ勝ち目はない。
「ソンじゃ、コッチも始めるカ。ヨロシクするゼ、兄サンよ」
「ああ、撤退のタイミングはこちらで信号弾の合図を出す」
撤退に備えた打ち合わせを終えると、實生とイカスは同時に左右から飛び出し、敵を攻撃にかかる。
「オラ、死ィねぇええっ!!」
最前線では、ナイフ一本のみを携えた優人が、鬼神の如き勢いで暴れていた。
拳、肘、掌底、蹴り……打撃のインパクトに雷属性の魔術を乗せることで、電磁加速した異次元の速度での連撃を叩き込む。それが、彼のパラドクス『術式:電磁疾走(アクセラレータ)』だ。
空を飛ぶ敵にはジャンプで掴みかかり、襟首を掴むとさらに垂直に加速することで頭部を地面に叩きつける。
離陸前の敵を見咎めたら、自身を射出するという強引な方法で疾走し、喉元にナイフを突き刺す。ケンカ殺法の応用だ。
「オラよ、どうした! 数に頼らなきゃ戦えねえのかてめぇらは! ハッ!!」
獰猛な笑みを浮かべ、ナイフを振るう。斬撃の軌跡にバチバチと紫電がほとばしった。
「空の敵が増えていますね……同じ蒼でも、あなたたちの蒼は、空にはふさわしくありません」
クィリオは魔力を高め、矢を放とうとする敵集団に神樹杖『萌芽の世』を向けた。
「決して望まず、求めず、されど裏切らぬ色……空の蒼とは、『静謐』なのですから!」
杖の先端が光り輝くと、ブラックホールめいて超圧縮された冷気の魔力が放たれ、敵集団のど真ん中で炸裂する。
さながら氷の爆炎とでも形容するべき、極寒伴う爆発が敵を飲み込んだ。これこそ、『蒼の新星』。空気すらも凍りつかせる魔力は、点や線ではなく面によって敵を殲滅する!
「私の前で空を飛ぶなどとはな。穿ってくれということか?」
一方で、なおも減らぬ空の敵に、魔女イグザリアの術式が下る。
降り来るははるか空の落とし物……すなわち、流星。
奇しくもこれもまた、クィリオのパラドクスと同じ蒼の名を持つ術式、その名を『蒼穹』と云う。
「囚えたぞ。……穿て」
魔女の視界に入るということは、すなわち狙いを定められたということ。
恐るべきスピードで飛来した魔力の流星が、極寒の氷雪魔術を逃れた敵をスナイパーめいて撃ち落としていく!
「お見事。流星を降らせるとは」
「そちらの魔術もなかなかのものだ。あれほどの冷気は、私の受け継いだ遺産の中にもそうないな」
対空攻撃を続けるふたりは目配せし、互いの腕前と技術を称賛しあった。
彼女らが飽和攻撃に専念できるのも、前衛である優人が奮戦しているおかげだ。
そして無論、左右から攻撃を仕掛けた實生とイカスも、優人の暴威で崩れた敵の足並みを、互いのパラドクスで蹂躙していた。
「ホレ、蟲サンこちら、手の鳴る方へ、ってナ」
イカスがわざと姿を現して手を叩くと、敵はろくな連携もせずに鬨の声をあげ、怒りのままにイカスを射貫こうとする。
だが所詮、相手は一山いくらのトループス級。数の利も、こうして撹乱されてしまえば発揮しているとは言い難い。
「ソの長柄よォ、そンなに密集してタラろくに使えナイんじゃねェノ?」
イカスの指摘通りだ。勢い余った硬殻兵は、あろうことか味方同士で交通渋滞を起こし、突撃で衝突しあって転ぶ者まで出る始末!
「頭ノ使い方が違ウんだヨナぁ、頭の使イ方がサ」
さらに混乱が広がったところに、イカスは切り込み、これ幸いとばかりに鈍器を振り下ろして敵を仕留めていく。
戦場にあるものを利用するのはバウンサーの常套手段だが、それは何も武器防具を指すだけではない。こうして状況そのもの……時には敵をも利用してこその無手勝流というべきか。
「援軍が増えてきたな……そろそろ潮時か?」
實生はパラドクス『標厳つ霊』で五感を『ずら』し、虎牢関から飛び出してくる敵意を感じ取りながら、白い雷に似た光を放つ。
雷めいた光は敵の動きを鈍らせ、味方がそれを殺せばよし、そうでなければ實生がスナイプして脳天を吹き飛ばす。支援と妨害を兼ね備えた、極めて優秀なパラドクスだ。
「みんなは……まだ健在のようだな。ああ、そうだ、全員で帰らなければ意味はない」
狙撃銃をリロードし、トリガーを引く。そのたびに一体、また一体と敵の脳天が爆ぜ、屍が増える。死神のように、その表情は落ち着いていた。
いよいよ援軍の数が増してきたことを確認した實生は、躊躇なく信号弾を空へと打ち出す。4人の視線が空に注がれた。
「ッと、そろソロお開きかネ。んジャ、帰るとしますカ」
「撤退を支援します。皆さん遅れないように」
「次に此処へ来る時は、あそこを突破する時だな」
イカス、クォリオ、イグザリアはそれぞれ牽制の攻撃を放ち、すばやく戦線を退いた。
「ブッ潰れろぉおおっ!! ……こんなとこか。次は全滅させてやるぜ!」
深追いしてきた敵の顔面に拳を叩きつけた優人は、転身と同時に電磁加速で疾走、後衛の面々の援護を受けて一気に戦線を離脱。
4人の撤退を確認した實生も、その混乱に紛れる形で密かにパラドクストレインへと戻った。
かくして虎牢関を舞台にした前哨戦は、ディアボロス達の大勝という形で幕を閉じる。
この大攻勢による損害は非常に大きい。来たる『本番』では、この前哨戦の成果は確実に出てくるはずだ。
正しい歴史を取り戻し、奪われたものの代償を支払わせる。
ディアボロス達の怒りは、戦いを経て強まるばかりだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】がLV2になった!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
【光学迷彩】がLV2になった!
【神速反応】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】がLV5になった!
【命中アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!