リプレイ
「さぁ、こっちにおいで!」
――密林の中、朱月・花梨奈(化石ハンター・g01280)の発動する呪刃が巨獣を傷付ける衝撃が手に伝わって来る。
さすが巨獣の中でもすぐれた健脚。
少々攻撃を受けたところでびくともしない……そう、『少々』ならば。
「そこよ!」
セレスティン・ウィンディア(蒼穹のステラ・g06011)の閃きが周囲の木々を巻き込んで容赦のない攻撃を繰り出した。さっき花梨奈が傷付けた脚元へ叩きつけた巨木がアズルドドの体力を削り、その意識を引き付ける。
「ドドド!?」
邪魔だ、と思ってくれたらいい。
こいつらを倒してからでなければ先には進めない――と考え、戦いを優先させることができれば、豪脚を止められる可能性が高い。
「よし、ガンガン攻めてこっちに注目させましょう」
「そうね! キングゴンドワナとの合流なんてさせるものですか」
ところで、と花梨奈。
「やっぱりあれって、ドードーに似てるわよね……」
実はああいうのにちょっと興味があるのだ。
「わりと生態が気になってしまうわ」
「なにしろ大きいものねえ」
セレスティンも小首を傾げる。
「……解体、してあげたいな。ほら、私たちと一緒に遊んでちょうだい!」
戦場にあるものなら何でも利用して、こちらに有利な状況を作り出す。とにかく今はアズルドドの脚を止めることが最優先だ。
「ッ――」
鋭い爪がセレスティンを薙ぎ払う。
ぺろりと舌先で血を舐め、セレスティンは微笑んだ。
「やってくれたわね?」
ちょうど身を隠すのにちょうどいい大岩があったので、それを利用した強襲でアズルドドの不意をついた。
「ドドッ……」
態勢を崩したことでアズルドドの走る速度がかなり緩まった。今がチャンス。花梨奈は砲撃の如く飛んでくる石礫から妖刀で身を守りながら呪刃を飛ばした。
「止まって!」
アズルドドが嫌がるように巨体を捩って暴れる。
もうあと少し、攻撃を叩き付けてやれば何とかなりそうだ。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【腐食】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
月下部・小雪
わわっ、案山子をいっぱい作ってびっくりさせようと思っていたら、す、すでに戦いが始まって、います!?
後で囮になるかもと、木の枝を十字に組んで明るい色のお洋服を着せて作った案山子を複数の木の天辺に括り付けたら、足止めの人のお手伝いに向かいます!
ま、まずはこっちに注意を向かせるんですね。
それなら【巨大戦鎚装備型モーラット・コミュ】になったコダマがどかーんと地面を叩いて、衝撃波でアズルドドさんの足を止めようとします。
ついでに【泥濘の地】を使って足元をどろんこに塗れに、しちゃいましょう!
今までの経験上、お空を飛べない巨獣さんには【泥濘の地】がよく聞くはずです!
ふ、ふぅ、なんとかこっちを倒そうと足を止めてくれたでしょうか?
本当ならそのまま走って行っちゃえばいいのに、ドラゴン化していない巨獣さんがあまり賢くなくて助かり、ました。
※アドリブ連携大歓迎
「わわっ」
――もう始まっている。
ちょうど最初の遭遇戦が行われている最中のようだ。
月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は急いで木の枝を十字に組み、白とか黄色とかの目立つ明るい色の服を着せた人形――つまりは『案山子』を取り付けた木の天辺から滑り降りた。
「仕込みは終わりましたっ。コダマ、い、急いで応援にいきましょう!」
「もきゅっ」
格好よく敬礼するコダマはモーラット・コミュの相棒だ。コダマと一緒にアズルドドに向かって、小雪はできるだけ早く走る。
「こ、この先へは行かせません! コダマ、ゴー! です!」
「きゅぅぅうううう!!」
何倍にも大きくなったコダマが戦槌の如く地面を叩き、地震のような衝撃波がアズルドドを襲った。
「ドド!?」
不意におおきく揺らいだ地面から、アズルドドは驚いて飛びずさる。再び脚が地面に触れた時にはもうそこは泥濘の地と化した後。
ずっぽりとはまり込んだ脚がなかなか抜けず、走り出そうにも速度が出ない。
「や、やりましたね、コダマ!」
「もきゅ!」
あまり頭の良さそうでない巨獣であっても身動きが取りづらいこの状況が目の前にいる邪魔者のせいだということくらいは理解できたようだ。
「ドドドドド!!」
しかも、怒っている。
お前を倒して俺は先に進むのだとでも言っているかのような鋭い目つきで、小雪とコダマを目がけて跳躍からの急降下を仕掛けてくる。
「ふ、ふぅ、なんとかこっちを倒そうと思ってくれたみたいです、ね」
小雪は作戦がうまくいったことに胸を撫で下ろした。
もう少し賢ければ、戦うよりも移動に専念した方が効率がよいと気づけたかもしれないが……そう考えると巨獣を賢くするドラゴン化がいかに脅威かというのもまたみにしみてわかる事実であった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
豪脚鳥アズルドドは激怒している。
「ドドドー!!」
飛べない羽をばたつかせ、地響きを上げながらこちらに向かって駆け出した。
進路妨害したディアボロスへの八つ当たりじみた特攻によって周囲の木々がみしみしと音を立てながら薙ぎ払われる。さすがジェネラル級に匹敵すると言われるほどの超アヴァタール級巨獣、本気になったら強い。うまく攻撃をいなしながらこちらもダメージを入れていかなければ、勝つのはむずかしい。
体力と攻撃力と巨大さにおいて勝る相手を、どうやって攻めていくか?
梵・夜華
(トレインチケット)
ルミ・アージェント
(トレインチケット)
激しい足音が響き渡る度に密林は大地震に見舞われたかのように大きく揺れる。
だが、ルミ・アージェント(全力乙女・g01968)は構うことなく駆けた。呪いの力を持つソウルマローダー、そして浄化の力を持つ公園丸・影打を左右の手に持ち、鋭い斬撃での先制攻撃を叩き込む。
「青春を、返せー!」
アズルドドの粉砕翔撃によって粉砕破壊された地面から飛び散る礫がぶつかってくるが、ルミは気にせずに攻撃をし続けた。
「大きいからって、怯むもんか……! 勢いで押していくよ!」
「……」
梵・夜華(半醒半睡・g00551)は無言でこくりと頷いた。
瞳に静かな殺意を秘め、敵から距離をおいた後方から水を呼び出す。指差す先にはアズルドドの影があった。巨大な影だ。そこへ影の手が伸びて来る。アズルドドの影を掴んで引っ張った時、捕縛されたかのようにその動きが制限された。
「弑逆の時が来た。覚悟はいいな、巨獣。あなたはもはや逃げること叶わない。既に深淵の呼び水はあなたを掴まえた」
「ドドド!?」
離せ、と暴れるアズルドドが蹴り上げた地面から砲撃のように礫が飛んだ。
夜華は狂剣と短剣を顔の前で交差し、直撃を避けるように努める。そうして守りを固める間にも影の手はアズルドドの影を掴んで引きずり倒すような力をこめるのだった。
――動けない、というのは豪脚を誇るアズルドドにとって屈辱的な状況だ。ただでさえ移動力を削がれ、目の前の邪魔者を倒さなければならないことにいら立ちを覚えているのに。
「ドドド!!」
退け、と叫ぶように翼を羽搏かせ、暴れる。
「断る」
夜華は静かに告げた。
「逃がさない。行かせない。生かさない」
アズルドドの背後で、ルミの影打が弧を描きながら迫る。クロノヴェーダへの復讐心を解き放て。
「あははっ! どうして? って顔してるね。でも、元はと言えばアタシたちの青春を奪ったアナタ達が悪いんだよ!」
呪いの侵蝕に身を任せ、ルミは渾身の力で薙ぎ払った。
「逆に奪われる覚悟くらいできてるよね!? 魂ごと喰らい尽くされろ!!」
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【温熱適応】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
空城・優人
(トレインチケット)
――ねこちゃん、ねこちゃん。
さあ、あいつを切り裂いて。
何度も、何度でも。
クルドール・プリスカード(壊れかけた・g01966)の抱いた猫のぬいぐるみがアズルドドを血祭にあげる正体であった。鋭い爪が羽毛と血しぶきを飛び散らせ、密林に真紅の花を咲かせる。
「どうしたの?」
ぽつり、たずねる。
その心は冷酷。
誰もわたしの心には触れさせない。
触れるのは、お前の心。
身も心も切り裂いて、断片の王までの道を開けなさい。
「ドドドドド……」
アズルドドは困惑する。
なぜ、先に進めない。
なぜ、こんなに痛い思いをさせられている。
……敵、ディアボロス。倒さなければならないのに。さっきから痛い思いをしているのはアズルドドの方なのだ。
「こいつを先に進ませず、ここで倒せばいいんだな? 了解したぞ」
空城・優人(迅雷・g04393)が狙ったのは、アズルドドへの接近だった。見境なく走り回るアズルドドの動きに合わせ、ここ、と思った瞬間に開いての懐を目がけてと飛び込む。巨大に過ぎるアズルドドをその足元から見上げ、握り締める拳に雷撃が宿した。
――電磁発動。
至近距離においてこれを使いこなすのは至難の業である。もっとも、術者のリスクを気にしないのは優人らしい無鉄砲さの象徴とも言えるのだが。
「くらいやがれぇぇっ!!」
突き出した両手がアズルドドに触れた途端に叩き込む、最大限のインパクト。超至近距離で爆ぜる電磁の衝撃に、優人は大地を踏みしめて耐えた。
「よし……っ、やるなら今だ」
「そのつもり」
強烈な掌打寸勁をくらってよろめいたアズルドドに向かって、クルドールは再び猫のぬいぐるみをけしかけた。
「罪には罰を、暴虐には残酷を」
たとえ相手がジェネラル級にも匹敵するほどの力を持つ巨獣であろうが、変わらない。迸る礫をダガーで薙ぎ払い、「もう一発!」優人は追撃を入れた。
アズルドドが甲高い悲鳴を鬱蒼と茂る密林に響き渡らせる。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【エアライド】LV2が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
リゲル・ゼルテウス
(トレインチケット)
八雲・譲二
(トレインチケット)
白崎・瑠璃
(トレインチケット)
なんて、大きい――白崎・瑠璃(エルフのデストロイヤー・g10247)は見上げてなお全貌がわからないほどの巨体に息を呑み、続けて攻撃のための構えをとった。
巨獣大陸ゴンドワナ。
その名の通り、巨大な動物たちが悠々と闊歩する大昔の大陸世界。個体によってはドラゴンの力を得ることで言葉を話すことができるものもいるらしいが、この豪脚鳥アズルドドはその例に当てはまらないようだ。
飛べない羽をばたつかせ、断片の王であるキングゴンドワナの元へ集結するための移動を阻む者を排除するために暴れている。
瑠璃は刀を抜き払い、前衛を担った。
「私は前に出るわ」
「俺も手伝おう」
八雲・譲二(武闘派カフェマスター・g08603)が愛用のフライパンを構え、にやりと笑う。ジェネラル級にも匹敵するという超アヴァタール級が相手ではあるが、全員でかかれば勝算は十分にあると見た。
「なにせあの図体だ。応援の手は多ければ多いほどいいだろうさ」
戦いの開始を高らかに告げるが如く、譲二の背にある天使の翼が悠然と広がった。羽ばたくごとに無数の光の輪が迸る。
「ドドッ!?」
思ってもみない方向からの攻撃を受けたアズルドドが驚いたように振り返った。あの巨体だから体の向きを変えるだけでも周囲の木々が薙ぎ払われ、軽々とはじけ飛んでゆく。瑠璃は自分に向かって飛んでくる大木を器用に躱しながら戦場となった密林を軽やかに走り抜けた。
「――もらったわ」
相手の死角となる体の真下から切り上げる剣閃が羽毛を散らし、抉るような傷跡をアズルドドに刻み付ける。
「気を付けて」
瑠璃が言葉を発した直後、跳び上がったアズルドドが急降下を試みた。
ヴィオレット・リオンヌ(未完の星・g05512)は淡い色彩のバイオリンケースを片手に辺り一帯へ弾け飛ぶ石礫から己の身を守ることに専念する。
「まさしく大暴れですね……。あぶないから離れないでね、ヴィオレ」
同伴するオラトリオを気遣い、自らは手に提げたバイオリンケースを鋭い軌跡でもって振り回した。
「いまのうちにどうぞ」
強かに自慢の脚を打たれたアズルドドが情けない悲鳴を上げる中で、ヴィオレットの支援を受けた譲二が真正面から挑みかかる。
「そんじゃあ、存分にやり合おうぜ」
至近距離からのリングスラッシャーはとくと効くだろう。
アズルドドは真っ向から攻撃をくらい、けたたましく鳴き叫ぶ。怒りの目で見下ろされた譲二は「おやおや」と余裕を見せた。
「この借りは返すって面だな。悪いが、そいつぁ御免だ」
鋭い爪の直撃だけは免れるよう、譲二は不意打ちを警戒するように目を凝らした。やれやれ、あんなのまともにくらったらタダじゃすまないなとぼやきながら。
リゲル・ゼルテウス(「生体炎熱兵器」検証実験用素体・第六号・g08313)はゴーグル越しに敵を見据え、何事かを呟いた。
――いや、そう聞こえただけで実際がどうであったのかさえもわからない。いずれにせよ、その『音声』が流れた直後のことだった。
「ドド!?」
火焔だ。
リゲルは己を圧し潰そうと急降下した巨体を、受けた傷を、焔身に寄せることで凌駕したのである。
「さあ、反撃開始だ」
「ドドッ……」
何が起こったのか、アズルドドは理解できなかった。リゲルが祭器と呼ぶそれは実体がなく、力の源としてのみ存在する。ゆえにその炎は盾にも剣にも変幻し、敵の抹殺を遂行するための武装となるのだ。
超高熱の焔に襲われたアズルドドの逃げ場を塞いだのは、油断なく戦況を見守っていたヴィオレットである。
思いもしない方向からレボルシオスラッシュの攻撃を受けたアズルドドの体勢が崩れた瞬間を狙い、瑠璃が刀を薙ぎ払った。
「だいぶ弱ってきましたね」
「ん」
あと少しで、倒せそうな気配があった。
アズルドドは眩暈をこらえるようにふらふらと左右に巨体を揺らし、ぶるっと頭を振る。まだ戦意は喪失していない。巨体が跳び上がり、ディアボロス目がけて落下する。
善戦🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
【フィニッシュ】LV1が発生!
月下部・小雪
コダマ、ボク達もドドドさんに攻撃、です。
こ、ここで確実にしとめましょう! キングゴンドワナさんのところには向かわせ、ません!
引き続き【泥濘の地】で動きを妨害して、【エアライド】でぴょんぴょん跳ねたりしながら案山子を設置した方までおびき寄せ、ます。
案山子に注意が向いて攻撃しにいってる隙に、こっちも攻撃の準備を整えます。
【対巨獣爆弾装備型モーラット・コミュ】になったコダマが足元にそっと近寄ってドラム缶爆弾を設置。
もきゅーと起爆して自慢の豪脚を爆破、です!
ボ、ボク達は絶対にキングゴンドワナさんをやっつけます。
だから、そ、それよりもちっちゃなアズルドドドさんには負けま、せん!
※アドリブ連携大歓迎
孫・リア
巨獣ってやっぱり迫力があるよね〜
けどキングゴンドワナの元には行かせないわよ!
アズルドドの進行方向に『江水』を使い水源で大きくて深い川を作ってる進路を妨害、いくら足が凄くてもこの深くて大きな川をすぐに渡ることはできないでしょう?
それでもジャンプして乗り越えそうだから水のドームを作るみたいにアズルドドを閉じ込めるように大きな水流を生み出すわ……流石にこれじゃあ向かうことはできないでしょう?それでも動くようであればアズルドドに追従するように水を動かすわ
そしてタイミングを見計らってアズルドドに水流を大砲のように一気にぶつけるわよー!
【アドリブ共闘歓迎】
「そうはさせないわよ!」
「ドド!?」
アズルドドの攻撃を阻むため、孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)が仕掛けたのは障害となる大河のような流水であった。ちょうど大地へ着地したところを流れに呑まれ、翼をばたつかせたアズルドドは這う這うの体で水面から這い上がる。
「逃げられると思って?」
リアは相手がジャンプで躱そうとする気配を察し、先手を打ってさらに大きな水流を叩きつけた。
相手が巨大ならそれ以上の水量をぶつけてやればいいというわけだ。なにしろ相手はジェネラル級に匹敵するほどの強さを持つ巨獣なのだから、こちらも力の出し惜しみは一切なしだ。
「それにしても、近くで見るとすごい迫力よね~」
月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)はこくりと頷いた。普通のアヴァタール級なら20mくらいの大きさだが、アズルドドは50m。その威圧感といったら半端ない。
「こ、ここで確実にしとめなきゃ、ですね!」
「ええ、キングゴンドワナの元へなんか行かせるもんですか!」
「コダマ、ドドドさんに攻撃、です!」
「もきゅ~!」
まとわりつく泥濘と自分を追い掛けるように噴出する水流のおかげで注意が散漫になっているアズルドドをさらに惑わすのが、先ほど設置しておいた『あの』案山子である。
「もきゅっ」
シャキンと凛々しく眉毛を引き締め、コダマは案山子に気を取られているアズルドドの足下にこっそりと忍び寄った。
「もっきゅっきゅ♪」
そそくさと足下にドラム缶型の爆弾を設置してから離れる。充分に距離を置いたところで起爆装置を、オン。
――どっかん、と凄い爆音がして火柱が上がった。
狙いは自慢の豪脚である。
突如、足元から豪快な爆破を受けたアズルドドはそのまま仰向けに引っ繰り返ってしまった。
「ドドド!?」
何が起こったのかわけがわからないアズルドドを、リアの水流が再び襲いかかる。
「いけ~!」
リアは水流の密度と速度を上げ、大砲みたいな勢いで一気にぶつけたのだ。
「どう? これが私の故郷の川、大いなる江水の威力よ!」
「ドドド!」
アズルドドは大慌てで羽搏き、バランスを取ろうと苦心するが難しい。体力もほとんど残っておらず、ついに横倒しとなって倒れ込んでしまった。
「さあ、仕上げといきましょう!」
「コダマ、準備はいい、ですか!」
「もきゅ!」
了解、と敬礼したコダマが起爆装置を作動。今度こそアズルドドは吹き飛んだ。いくら大きくて強いといえども、巨獣大陸ゴンドワナの断片の王キングゴンドワナに比べたら及ばない。
「ボ、ボク達は絶対にキングゴンドワナさんをやっつけるのです。ね、コダマ」
「もきゅっ」
だから、それよりちっちゃな相手にやられるわけにはいかないのだった。
これで断片の王の元へ集まる戦力をまた一体、阻止することができた。小さな一歩はやがて大きな意味をもってディアボロスの戦いを後押しすることだろう。
いつか必ずやってくる、断片の王との戦いを有利にするという形で。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!