ミンダナオ島制圧作戦
攻略旅団の提案により、スラウェシ島から北に向かいフィリピンの攻略を開始します。
フィリピン制圧作戦の最初の攻略目標は、フィリピン南部の『ミンダナオ島』となります。
熱帯雨林のミンダナオ島は、ジャングルに覆われており、その環境からか、妖精郷から漂着したフローラリアが多く生息していたようです。
漂着したフローラリア達は、冥海機に遠慮して密林の奥に逼塞していたようですが、ディアボロスが冥海機に勝利したバンダ海海戦後に、冥海機がミンダナオ島から撤退したのを機に人里に降りて来ると、ミンダナオ島の一般人を襲撃し、『知恵ある植物』の養分として取り込んで、その数を増やし始めている模様です。
ミンダナオ島の一般人を襲う、フローラリアを撃破して、ミンダナオ島の支配権を確立。
冥海機が集結していると思われる、フィリピン北方に向けて攻略を進めてください。
密林の賢者(作者 刈井留羽)
#冥海機ヤ・ウマト
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●フィリピン・ミンダナオ島
「一年中温暖で、豊富な雨量……あぁ、まさにこの島は儂らにとって至上の住処じゃ……」
ミンダナオ島のジャングルの中で、『古木の賢者フィネガス』は穏やかな笑みを湛えながら詠嘆する。
「……冥海機はこの島から撤退したようじゃな。それに儂らを邪魔するディアボロスもここにはいない。もっけの幸いとは、まさにこのことじゃのう……」
オーストラリアの妖精郷を奪われたフローラリアの一部が流れ着いたのは、植物の生育に適した緑豊かな島。今は邪魔者もいない。好条件が揃ったこの島ならば大勢の仲間を増やせるはずだ。ゆくゆくは第二の妖精郷をつくることも可能だろう。
それは長い歳月をかけた遠大な計画ではあったが、人間とは異なるライフサイクルで生きるフローラリアには、輝かしい未来がすぐそこまで来ているように思えているのだろう。
「さぁ子供らよ、仕事の時間だ。集落から人間どもを攫って来て、畑に埋めるのじゃ!」
フィネガスの命令に応じ、人里近くの森の中でキャッキャと無邪気な声を発しながら遊んでいた、トループス級フローラリア『泣き虫イタズラっ子・バンシープーカ』の一団が一斉に移動を開始する。
頼もしい子供達の姿を見やりながら、フィネガスは口元を緩めるのであった。
●新宿駅
「皆さんのご助力のおかげでスラウェシ島の秘密基地の制圧が完了し、島の北方への侵攻が可能となりました。そこで、今回は攻略旅団の提案に基づき、フィリピン諸島の南端、ミンダナオ島の制圧作戦を実施していただきます」
インドネシアのカリマンタン島は資源の宝庫であり、ジャワ島を制圧すればシンガポール攻略への道筋ができる。インドネシア方面の攻略も魅力的ではあるが、今、優先すべきはフィリピン諸島を勢力下に置くことだ。
「フィリピン諸島を制圧すれば、既に制圧済みの台湾島と東南アジアの海域を接続できるので、太平洋の冥海機の軍勢を分断できる上、冥海機の一大拠点とされるグァム島の警戒もしやすくもなるでしょう。戦略上、フィリピン諸島を制圧する意義は大きいと思います」
凪波・クララ(零式英霊機のサイコソルジャー・g09822)は現状の説明と攻略旅団の方針について語ると、作戦の具体的な説明に移る。
「ミンダナオ島では、既に冥海機は撤退しているものの、妖精郷から漂着したフローラリアが数多く残存しています。邪魔者の冥海機がいなくなったため、フローラリアは妖精郷を再興すべく人里に降りてきて人間を攫い、養分として土の中に埋めることで、新たな知恵ある植物を誕生させようとしているようです」
島に残っているのは冥海機に戦力外とみなされた女性や子供、高齢者たちであり、海辺に集落を作って細々と暮らしている。
彼らは森の恵みを利用して糊口を凌いでいたのだが、森にフローラリアが出没するようになったため、最近は食料調達もままならなくなっているようだ。
「……というわけで、皆さんは現地に到着したら速やかに集落に向かい、困窮する人々への救援活動を行いつつフローラリアの襲撃に備えてください。しばらくすれば、人間を攫うためにフローラリアの群れが集落に襲来するので、住民の安全確保を徹底しながら迎撃する、という流れですね」
冥海機とは異なり、フローラリアの集団は軍隊のように戦術的な動きはしてこない。トループス級フローラリアを殲滅すれば、異変に気づいたアヴァタール級フローラリアが反撃にやって来るだろう。それを撃破すれば、今回の作戦は完了となる。
「……ミンダナオ島のフローラリアは差し迫る脅威ではありませんが、大勢の一般人が犠牲になるのは絶対に阻止しなければなりません。皆さん、ご協力お願いします」
クララは語気を強めて作戦説明を締めくくった。
そう、今回は無辜なる人々の生命を護るための戦い。フィリピン諸島全域の制圧に向けた足がかりを得るためにも、負けられない戦いなのだ。
●困窮する集落
海辺に集落をつくり、粗末なあばら家で細々と暮らす人々の表情は、雲一つない快晴の空とは対照的に、一様にどんよりと曇っていた。
「エーン、お腹空いたよぉ……」
「ごめんね。もう今日の分のご飯は終わりなの……もう少し我慢してね」
空腹に耐えかねて涙をこぼす幼子を母親がなだめる。子供の食事を優先させているのか、彼女の体は痩せており、服もボロボロである。
「ひもじいのぅ……」
「そうじゃのぅ……」
高齢の夫婦は並んで座り、虚ろな目でぼんやりと空を見上げたまま言葉を交わす。
「お母さん、ボク、森で木の実を取ってくるよ!」
「ダメよ。森には怖い怪物が出るんだから」
「怪物なんか怖くないよ……それよりもこのままじゃ、みんな飢え死にしちゃうよ」
「……お願いだからわかって頂戴。怪物に襲われたら元も子もないのよ……」
現状を憂えた少年の申し出を、その母親は懸命に諭すしかなかった。
ジャングルに食料調達に行ったまま帰って来なかった者も少なくない。若い男性は労働力として冥海機に連れて行かれた。
しかも漁船は徴発されて漁に出ることも叶わず、海辺で採取できる海産物では十分な栄養を摂取することはできない。
そんな八方塞がりな状況で、ミンダナオ島に残された人々はただフローラリアの贄になるのを待つしかないのであった。
リプレイ
クリスティーナ・アストロイア
クラウディア・アストロイアと参加
他の方は様付。クラウディアは呼び捨て。
「…やはりこういった状況ですか。クラウディアの本領、ですね」
集落の現状を把握して、【アイテムポケット】からフィリピン料理で使う食材や調味料を取り出してクラウディアに手渡す
自身も料理は出来るが、本職のクラウディアには敵わないので一任。必要あれば手伝う程度に。
役割としてはクラウディアの料理がちゃんと行き渡るように準備。声掛けも兼ねて集落を回る。
「…大丈夫ですか? もうすぐ料理が出来ますので、お待ちくださいね」
もしも動けない人がいればその人のところまで料理を配るように準備。
「…お待たせしました。ゆっくり食べてくださいね。」
笑顔を見せて安心させようと振舞います
ある程度、配ったら集落はクラウディアに任せて集落の外へ
「…さて、私の本領はこれから…ですね」
アドリブ・絡み歓迎
クラウディア・アストロイア
クリスティーナ・アストロイアと参加です
クリスティーナのことを姉様と呼びます
「皆さん、大丈夫ですかっ。支援に来ましたよっ」
調理用具を抱えて、支度しながら笑顔を振りまきましょうっ
難しい顔をしていても警戒してしまうでしょうしっ
作るのはフィリピン料理ですっ
非常食でもいいですが、やはり馴染みがある料理が出てきた方が嬉しいはずですっ
まずはスープの「シニガン」、お肉の「アドボ」にお野菜は「キニラウ」…バランスよく作りましょうっ
「あむ…んーっ♪ 美味しいですっ」
美味しく作れたら【口福の伝道者】で食べ物をいっぱい増やしましょうっ
姉様にも手伝ってもらって行き渡るように…♪
「大変お待たせしましたっ。まずはスープから食べてくださいねっ。その後にお野菜…最後にお肉をどうぞっ」
食べる順番も身体を気遣うように伝えましょうっ
アドリブ・絡み歓迎です
「皆さん、大丈夫ですかっ。支援に来ましたよっ」
調理器具を抱えて海辺の集落にやって来たクラウディア・アストロイア(竜呼の乙女・g10054)は、突然の訪問に怪訝な表情をする人々に、笑顔で挨拶をする。その表情から集落の人々は敵意がないことを感じ取ったようだった。
「……やはりこういった状況ですか。ここはクラウディアの本領、ですね」
周囲に視線を走らせ、住民たちの惨状を目の当たりにしたクリスティーナ・アストロイア(星視の魔女・g03092)は、すぐさま【アイテムポケット】に収納していた食材や調味料を取り出し、クラウディアに手渡した。
そして、集落の人々に声をかけて回るという姉を見送ったクラウディアは、愛用の包丁で手際よく野菜を刻み、適度な大きさに切った鶏肉や魚をマリネ液に漬け込んで下拵えをしていく。
出来立ての料理で住民達を元気づけたい。そんな料理人としての思いを胸に笑顔を絶やさずに調理を続けるクラウディア。その姿を見て警戒心を解いた子供たちが近寄ってくる。
「わぁ、お姉さん、お料理上手だね!」
「ボク、お腹ペコペコなの。早くできないかなぁ」
「わーい♪ ごはん、ごはん♪ おいしいごはん♪」
無邪気にはしゃぐ子供たちの声を聞きながら、クラウディアは調理を進めていくのであった。
一方、集落の人々に声をかけて回っていたクリスティーナは地べたに座ってぼんやりしている老夫婦に目を留める。
「……大丈夫ですか? もうすぐ料理が出来ますので、お待ちくださいね」
「それはありがたいのぅ……」
「ありがたや、ありがたや……」
しゃがんで目線を合わせ、笑顔で話しかけるクリスティーナにか細い声で応じ、二人は穏やかに微笑んでいたが、顔色が悪く痩せていて、深刻な栄養失調を伺わせた。
(「だいぶ衰弱しているようですが、スープなら食べられそうですね……)
老夫婦のところを離れ、クリスティーナはこちらの様子を不安げに見つめていた婦人たちに声をかけ、自分たちがこの村の救援に来たことを改めて告げる。
「ありがとね。最近は森の怪物のせいで食料が思うように手に入らなくてね……」
窮状を訴える声に親身に耳を傾けるクリスティーナ。女性達は子供の食事を優先させているせいかやつれてはいたが、深刻な状態ではなさそうだった。胸に抱いている幼子たちも問題なさそうだ。
その後もいろいろな人に声をかけながら集落を一廻りすると、風に乗って美味しそうな匂いが漂ってくる。
「そろそろ戻らないと……ですね」
集落の状況を把握したクリスティーナは料理を配る手伝いをするために、踵を返す。
「あむ……んーっ♪ 美味しいですっ」
「いい出来栄えね……これなら皆さんにも喜んでいただけるでしょう」
完成した料理を一口ずつ食べ、クラウディアとクリスティーナは【口福の伝道者】を使用する。すると、あっという間に所狭しと並んだ食べきれないほどの料理を見て、住民たちから歓声があがった。
料理は栄養バランスを考慮した三品。新鮮な野菜や魚介のエキスが溶け込んだ「シニガン」、酢で〆た白身魚と生野菜を生姜、調味料、柑橘の果汁で和えた「キニラウ」、一口大に切り分けた肉を醤油、酢、にんにくで煮込んだ『アドボ』。どれも酢をたっぷりと使い、酸味を利かせた味付けに仕上げている。現地の人々にとって定番ともいえる家庭料理だった。
「大変お待たせしましたっ。まずはスープから食べてくださいねっ。その後にお野菜……最後にお肉をどうぞっ」
まずは胃に優しいシニガンスープで空腹を満たした後に、野菜たっぷりのキニラウを食べ、ボリューム満点で胃にもたれやすいアドボは最後に食べてもらうのがベストだ。
しかし、子供たちはスープを口に運びながらも、アドボのほうばかり見つめていた。
「ねぇ、ねぇ、お肉食べてもいい?」
「ダメよ。先にお野菜をいただいておきなさい!」
我慢できずに肉料理に手を伸ばそうとする子供達を、その母親達がたしなめる。結局、子供達はキニラウを食べた後に、ようやくお肉にありつくことができた。
「おいし~♪」
「おいしいね♪」
「おかわり~♪」
子供たちは念願の肉料理を食べて笑顔の花を咲かせた。その表情を見てクラウディアは満足げに頷く。
「まだまだお料理はたくさんありますから、どんどんおかわりしてくださいねっ!」
一方、クリスティーナは衰弱が激しくて動けないでいる人々にスープを運んでいた。
「……お待たせしました。ゆっくり食べてくださいね」
「うまいのぅ……」
「いい味じゃのぅ……」
「……喜んでいただけてよかったです」
涙ぐみながらスプーンでスープを掬い、震える手でゆっくりと口に運ぶ老夫婦を見て微笑むクリスティーナ。その後も甲斐甲斐しく料理を運び、集落の人々に料理を行き渡らせていく。
その甲斐もあって、疲弊した様子だった人々は次第に元気を取り戻していった。
「さて、私の本領はこれから……ですね」
戦いの時は迫っていた。これから先も集落の人々が元気で暮らせるように、この島をフローラリアから解放しなければならない。
クリスティーナは妹に後のことを任せて集落を出ると、密林のほうをじっと見つめ、フローラリアの襲撃を警戒する。
そして、しばしの時が過ぎ、ディアボロス達の食料支援も一段落した頃、唐突に密林から奇妙な声が響いた。
「キャッ、キャッ、キャッ!」
それはトループス級フローラリア『泣き虫イタズラっ子・バンシープーカ』の笑い声。
「アソボ、アソボ、アソボ♪」
「オカシ、タベテ、タベテ♪」
「ミンナ、ナカマ、ナカマ♪」
カタコトの言葉を歌うように発しながらやって来た集団の双眸は、声の朗らかさとは裏腹に、獲物を物色する獣の如くギラギラと輝いているのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
シル・ウィンディア
遊ぼって言われても…。
あなた達の遊びには一般の人達を突き合わせるわけにはいかないから。
だから、わたし達が遊んであげるよ。
でも、遊びで終わるとか思わないように。
…邪気はここで断つっ!
出会ってすぐだけどごめんね。
接敵と同時に時空精霊収束砲を撃っていくよ。
狙うは味方の攻撃した敵に対象を重ねていくよ。
わたしの攻撃が初撃の場合は、味方から近い敵を攻撃だね。
撃った後は…。
敵の周りを動き回って的を絞らせないようにしていくね。
敵パラドクスに対しては…。
…いや、お茶会はのーさんきゅーです。
だって、それ、どう見ても怪しそうだし…。
無理やり口に突っ込まれたら…。
にっこりほほえんでから、高速詠唱で隙を減らしたパラドクス砲撃で撃ち抜くよ。
食べ物は粗末にしちゃだめでしょ?
そんな子にはお仕置きが必要だね(にっこり)
あとは相手のペースに巻き込まれないように殲滅スピードを上げていくよ。
…さて、子供の責任は大人が取るっていうんだけど。
覚悟はいいかな?
知恵ある植物の芽はここで断たせてもらうからね。
クリスティーナ・アストロイア
「…フローラリア。此処から先には通しません」
星槍と星剣を携えて戦闘へ
「…そんなに遊んでほしいなら、私の精霊とどうぞ。ただし、ただではすみませんよ」
パラドクスを戦闘開始と共に発動。
炎の男性型精霊と氷の女性型精霊を召喚し、指示をして敵へと攻撃させる
自身は手に持った武器で防御を主に行う
「…おもてなしはお断り、です。倒すのみ、ですから」
もしも無理矢理おもてなしされたら、精霊達の力をぶつける
「…双極の精霊達。その力を我が武器に宿せ。…さぁ、今度は私のお相手をお願いしますね」
ある程度、精霊達を遊ばせたら指示を変更。呼び戻して星剣に炎の精霊を、星槍に氷の精霊を宿して今度は自分で攻守を行う
星剣を振るって炎で薙ぎ払ったり、星槍を突き出して氷結を起こしたりと精霊の力を活用しながら戦う
「…さて、そろそろ大将のお目見えでしょうか」
大きく息を吐いて気持ちと呼吸を整える
使用可能なエフェクト等は使用
アドリブ・連携歓迎
正面に森を望む集落の前で敵襲を警戒していたクリスティーナ・アストロイア(星視の魔女・g03092)は森で発せられた『泣き虫イタズラっ子バンシープーカ』の声を聞き、『星槍』を構える。
「……フローラリア。此処から先には通しません」
「アソボォオオオオ!!」
そして、密林から顔を出すやいなや、先頭のバンシープーカが行く手を阻む敵を威嚇するかのように叫んだ。それは開戦を告げる合図のように響き渡り、両者の視線が交わる。
「……そんなに遊んでほしいなら、私の精霊とどうぞ。ただし、ただでは済みませんよ」
宣戦布告の言葉とともにクリスティーナの左右で熱気と冷気が渦巻き、やがてそれらは人の形を成し、炎を司る男性型精霊と氷を司る女性型精霊が顕現する。
「……双極の精霊達。少し遊んであげなさい」
命令に即座に従い、氷の守護精霊が踊るように舞いながら、バンシープーカの足元へと冷気を吹きかける。
「アギャッ……!!」
氷の息吹を浴びた前衛の三体の下半身が氷結。三体は駄々っ子のように巨大な腕を振り回すも、足が氷結したままではその場から動くことができず――その直後。
いつの間にか敵の頭上へと移動していた炎の守護精霊が巨大火球を豪快に投げ落とす。なす術なく直撃を受けた三体のバンシープーカは、渦巻く炎に呑み込まれ、またたく間に消し炭と化した。
「キャッ♪ キャッ♪」
炎に焼かれる仲間を目の当たりにしても、後続のバンシーブーカは数に物を言わせて突き進む。このままでは集落に侵入されるのは時間の問題。だがそのとき、シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)が救援に駆けつける。
「出会ってすぐだけどごめんね!」
既に掌に火、水、風、土の四属性の力を収束させている。青い瞳に映るのは人海戦術を駆使して強行突破しようとするバンシープーカの一団。シルは素早く詠唱を済ませ、群れの中央に狙いを定めると、背中に一対の青白い魔力翼が出現。直後、虚空に描かれた術式が解き放たれ、四精霊の力を融合させた光の束が、時を刻みし精霊の力を得て、周囲の時空を歪めながら標的に向かっていく。
「「「ギャァ……!」」」
光の砲撃に胴体を撃ち抜かれた3体が絶命し、崩折れる。不意を打って放たれた『時空精霊収束砲』の威力に驚き、後続のバンシーブーカの視線がシルに注がれた。
「アソボ、アソボ、アソボ♪」
新しい遊び相手を見つたとばかりにバンシープーカが歓喜の声を上げ、群れが真っ二つに割れる。
「あなた達はわたしが遊んであげるよっ!」
自分に向かってくる敵の群れに集中攻撃されないように動き回りながら、再び掌に四精霊の力を収束させていくシル。
そして、一瞬の隙を突いて時空精霊収束砲で狙い撃とうとするも、いつの間にかお菓子とお茶が乗ったテーブルが召喚されていた。
「オイシイ♪ コウチャ♪ オイシイ、オカシ♪」
唐突に始まるティーパーティ。戦場とは場違いな和やかな雰囲気の中で、標的にされたシルに無邪気な視線が注がれる。
「……いや、お茶会は、のーさんきゅーです。だって、それ、どう見ても怪しそうだし……」
罠の気配を察知したシルは、お茶会を楽しむのを拒否する。すると……。
「クッキー、タベテェェエ!!」
烈火の如く絶叫し、テーブルの上にあったチョコチップクッキーを強引に口に放り込まれた。
毒のせいで舌がピリピリとしびれるが、にっこりと微笑むシル。嬉しそうにピョンピョンと飛び跳ねるバンシープーカたち。そのまま穏やかな時が流れ……ることはなかった。
「食べ物は粗末にしちゃだめでしょ? そんな子たちにはお仕置きが必要だね」
にこやかな表情を崩さずに、即座に詠唱を終えたシルはおもむろに手をかざして時空精霊収束砲を放ち、盛大な断末魔とともにティーパーティは幕を閉じる。
「相手のペースに巻き込まれないようにしないとね……」
一つため息をつき気を取り直したシルは、残りのバンシープーカに視線を向けるのだった。
一方、クリスティーナも自らは防御に徹しながら精霊を操り、戦いを続けていた。
敵の数は当初の半分以下まで減っていた。途中でティーパーティに巻き込まれそうになったが、ダメージは最小限でとどめている。一気呵成に攻める好機だろう。
「……双極の精霊達。その力を我が武器に宿せ……」
その指示に従い、炎の精霊が鞘に納めた『星剣』に、氷の精霊が防御のために握っていた『星槍』に宿る。
「……さぁ、今度は私のお相手をお願いしますね」
そして、クリスティーナは正面の群れに向けて刺突を放つ。すると、青白い光を帯びた星槍の穂先から猛烈な冷気が吹きすさび、最前列のバンシープーカ3体が瞬時に氷漬けになった。
「アソ……ボ!?」
「……逃がしません」
仲間の氷像を目の当たりにして、本能的に後方に退いた残りのバンシープーカをクリスティーナは見逃さず、そのまま地を蹴って射程内まで近づくと、星剣を抜刀。炎を帯びた刀身で次々に斬撃を放ち、残りのバンシープーカを炎上させていく。
「……さて、そろそろ大将のお目見えでしょうか」
数分後、ようやくバンシープーカを殲滅したディアボロス達。決戦に備え、クリスティーナは大きく息を吐いて気持ちと呼吸を整える。すると、木々をかき分けるようにして猛然と接近してくる大きな影。
「……子供の責任は大人が取るっていうんだけど。覚悟はいいかな? 知恵ある植物の芽はここで断たせてもらうからね」
シルの視線は森の中から飛び出してきた『保護者』へと向けられていた。
「よくも子供らをやりおったな……因果応報こそ自然の摂理。身を以て思い知るがよい、大自然の怒りを!」
アヴァタール級フローラリア『古木の賢者フィネガス』は大自然の代弁者の如き弁舌を振るい、臨戦態勢を取るのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
クリスティーナ・アストロイア
『星視』で参戦
「…因果応報も摂理。ですが、弱肉強食も摂理。さぁ、戦いましょうか」
星杖と星槍を携えて戦闘へ
「…シル様、ファギー様。行きますよ」
戦闘開始してパラドクスを発動
地面に星杖の石突を突き刺してパラドクスを発動
「…自然界でありますよね。植物に対して寄生する植物が…」
地面に魔力を送り込んで植物を急成長させて襲い掛からせる
「…ファギー様。私の植物ごと燃やしていいですからね」
相手の攻撃により出てくる古木の枝に対しては星剣で弾いたり、斬ったりして致命傷を重点的に回避する
星槍を追加で石突を地面に突き刺して、星杖と星槍の双杖で地面へ送る魔力を増やして全力魔法。
植物をより活性化させて自身の操る植物で敵の拘束を試み、成功すれば味方へ声をかける
「…シル様、トドメをどうぞ」
戦闘が終われば、シル様のハイタッチに控えめに応え
「…二人ともお疲れ様でした。」
使用可能なエフェクト等は可能な限り使用
アドリブ・連携歓迎
シル・ウィンディア
【星視】
大自然の怒り、ね。
一般人を攫うのは悪いことだよ。
そして、知恵ある植物の為に肥料として…。
まぁ、それをさせないためにわたし達がいるんだけどね。
それじゃ、クリスおねーちゃん、ファギーおねーちゃん、行っちゃおうかっ!
創世の光剣を左手に握って前に出るよ。
後は任せて、前で攪乱をしてみるかな。
ダッシュで前進してから剣の間合いに入る直前にサイドステップを行ってフェイントを仕掛けて攪乱。
一瞬でも虚をつけたら…。
サイドステップを行う前に、二人にはパラドクス通信で仕掛けるタイミングを伝えるよ。
サイドステップ後、着地してから高速詠唱で隙を減らしてからの七芒星精霊収束砲!
いっけーーーっ!
敵の攻撃はマントで口と鼻を覆って防御を。
魂を縛るなら、全力で抵抗するよ。
大好きなおねーちゃん達に手を出すなんてことはしないしっ!!
ディフェンスはWIZで2人に対して行うよ。
敵が弱ったら、全力魔法の七芒星精霊収束砲を撃つね。
わたしの全力、遠慮せずにもってけーーっ!
…ふぅ、二人ともお疲れさまっ♪
最後はハイタッチで締めるよ
ファギー・ルヴァン
【星視】
シルちゃん、クリスさん!
私たちも加勢します。いくよ、コロロ。
貴方たちが行ったことは絶対に許されないこと。
これ以上被害が出てしまう前に、貴方を倒させていただきます…!
位置は後方固定
コロロには撹乱とシルちゃんの支援行動を指示し、その間【高速詠唱】で準備
シルちゃんからの【パラドクス通信】で攻撃のタイミングを合わせます
【全力魔法】にてパラドクスを発動
「胞子を飛ばしてくる前に、燃やせばいいよね?
…貴方の体は、すごく燃えやすそう。この炎に燃やされて、灰となりなさい!」
後方にいるとはいえ油断はしない。私も、衣服で口と鼻を塞いで対処し、幻覚作用には全力で抵抗します。
敵からの攻撃はパラドクスや回避行動で対応しつつ、とどめはシルちゃんに託します。
「シルちゃん、今だよ!あとは任せたよ!」
敵の沈黙を確認してから、シルちゃん・クリスさんと合流
かなり胞子を被ってましたけど、大丈夫ですか?
体調が悪くなる前に早めに落とさないといけないですね…
シルちゃんからのハイタッチは優しく控えめに。うん、お疲れ様、だね。
臨戦態勢を取るアヴァタール級フローラリア『古木の賢者フィネガス』に対峙するシル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)とクリスティーナ・アストロイア(星視の魔女・g03092)。そこへ心強い仲間が合流する。
「シルちゃん、クリスさん! 私たちも加勢します。いくよ、ココロ!」
相棒のモーラット・コミュ『ココロ』とともに救援に駆けつけたファギー・ルヴァン(明けぬ夜森の魔法つかい・g00880)である。
旧知の間柄であり、互いの戦い方を熟知する3人はシルが発動させる【パラドクス通信】を使って連絡を取り合いながら連携することを決めると、それぞれのポジションへと即座に移動する。
「……シル様、ファギー様。準備はよろしいですか?」
クリスティーナの呼びかけに二人は応じる。
「それじゃ、クリスおねーちゃん、ファギーおねーちゃん、行っちゃおうかっ!」
「ココロ、シルちゃんの支援をお願いね!」
かくして決戦の幕が上がり、ファギーの指示を受けたココロを引き連れ、シルは『創世の光剣』を左手に握って地を蹴り、一気に距離を詰めていく。
眼前に迫るのはフィネガスの巨体。鷹揚とした雰囲気だが、殺気がビリビリと伝わってくる。シルはそれに怯まずに剣を振り上げると、フィネガスの眉がピクリと動く。
ほんの僅かな反応。それを見逃さず、シルは射程に入る寸前に素早いサイドステップでフェイントを仕掛けて敵の視界から外れ――その瞬間、シルの背後に隠れていたココロが顔を出し、フィネガスの眼前でクルクルと飛び回り、注意を引き付ける。
「邪魔じゃ!!」
苛立たしげにフィネガスは殺気を放つも、ココロはそのまま急上昇し戦線を離脱。
その間に着地し、素早く詠唱を済ませたシルは背中に四対の魔力翼を展開。右掌に火・水・風・土・光・闇の6属性の属性エネルギーを収束させ――。
「いっけーーー!!」
エネルギーの充填が完了した刹那、掌の正面に「七芒星増幅術(ヘプタクロノス・ブースト)」の術式が展開され、時の力を推進力にして超高出力の複合魔力砲撃が発射される。
「ぐぬっ!!」
それでも、フィネガスは危機を察して体を捻り、急所をなんとか外す。
肩を穿たれて顔をしかめるも、その視線はシルを射抜いていた。
「己の手で仲間を屠るがよい……」
怒りを帯びた低い声とともに、全身の毛が波打ち、毒キノコが体中に生える。
「気を付けて! 毒の胞子を飛ばそうとしてるよっ!」
反撃の気配に気づいたシルの連絡に即座に応じたのは、後方の定位置で戦況を見守っていたファギー。
「胞子を飛ばしてくるなら、飛んでくる前に燃やせばいいよね?」
胞子は可燃性。胞子ごと燃やしてしまえば被害は最小限に食い止められる。事前に詠唱を終わらせていたファギーは毒の胞子を飛散させようとするフィネガスを狙いを定め、愛用の魔法の杖を頭上に掲げる。その直後、術式が発動し、雲一つない青空を背景にして、グロリオサの花を彷彿とさせる鮮やかな炎の花が乱れ咲く。
轟轟と燃え盛る炎の熱気で陽炎が生じ、大気が揺れていた。炎と空との境界が曖昧になり、空が赤く染まっているように見えた。それはまるで空が燃えているかのような光景。
「……貴方の体は、すごく燃えやすそうね。この炎に燃やされて、灰となりなさい!」
全身茸だらけのフィネガスを見据えながら、言い放つファギー。その言葉を合図にしたように、無数に咲いた火炎の花が一斉に落下し、空中に飛散していた胞子を呑み込みながら標的に降り注いた。
「……ぐぬぅ!!」
直撃を受けて炎上しながらも、反射的に距離を取ろうと飛び退くフィネガス。だが、その足元には下草が繁茂していた。その好機をクリスティーナは見逃さなかった。
「……この地にもありますよね。植物に対して寄生する植物が……」
他の植物に蔓を絡みつかせ、寄生する植物。フィリピン諸島にもこうした性質を持つマメ科の植物が数多く自生している。たとえ成長前でも小さな芽や種があれば敵の拘束に利用できるはず……。
そう考えたクリスティーナは標的の足元に狙いを定めると、星杖を高く掲げそのまま石突を大地に突き立てた。
「……産めよ、増えよ。大地に満ちよ。豊かに美しく……末永く」
詠唱の言葉とともに星杖が光を放ち、土壌へと流れ込んだ膨大な魔力が奔流を成し、フィネガスの足元の植物を急速に成長させる。
「なんじゃと!?」
驚愕の声を上げたフィネガスの下半身に巻きつく無数の蔓。簡単には切れないように撚り合わさり、強固なロープと化した太い蔓の束は、簡単にはほどくことはできない。
ドクドクと脈動して毛むくじゃらの体から生命力を吸い取り、それを養分にして蔓はさらに成長を続ける。
「うぬぬっ、まだ儂はこの程度では殺れんぞ!!」
肩を穿たれ、さらに全身を焼かれ、大量の生命力を奪われたフィネガスは既に満身創痍。それでも倒れることなく体中に古木の枝を生やし、槍衾の如く突き出した。
「くっ!」
咄嗟に抜き放った星剣で弾いて直撃を避けるも、絶え間なく乱れ打たれる槍衾の刺突に、手傷が増えていく。
「……それならこれで!!」
歯を食いしばって痛みを堪えながら、クリスティーナは今度は星槍を地面に突き立て魔力を流し込む。星杖と星槍、2つの星器から送り込まれた魔力が呼応するように、足元のつる性植物の急成長を促し、太い蔓がフィネガスの上半身を拘束した。
「こ、こんなものぉ……!」
力づくで拘束を解こうとするも、生命力を強奪されているため力が入らない。
クリスティーナも限界寸前。疲労で膝を突きながらも、声を振り絞る。
「……シル様、トドメをどうぞ」
その声に応じ、シルは残りの力を振り絞り、両掌に6属性のエネルギーを収束・増幅させていく。
「これがわたしの、すべての力……遠慮せずにもってけーーっ!」
そして、解き放たれる術式。直後、虚空に描かれた七芒星から放たれた精霊収束砲の光芒が一直線に向かう先は、フィネガスの上半身のど真ん中。
「これも……自然の……摂理か……」
光の帯に貫かれ、胴体に穿たれた大穴。光を失った両眼を虚空に漂わせながらしわがれた声でつぶやくと、フィネガスはガクリと頭を垂れ、絶命する。やがてその体は朽ち果て、大地に還るだろう。
因果応報が自然の摂理ならば、弱肉強食もまた自然の摂理。クリスティーナは憐れな老木を一瞥するとゆっくりと立ち上がり、肩で息をしているシルに歩み寄る。そこへファギーも相棒のココロとともに駆け寄ってくる。
「……ふぅ、二人ともお疲れさまっ♪」
シルは普段通りの無邪気な笑みを見せ、ハイタッチのポーズで二人を出迎える。それぞれの手が触れ合い、ペチンと小さな音が鳴る。
疲れた様子のシルへの気遣いを感じさせるソフトなハイタッチ。三人は微笑み合いながら互いを労うと、ふとシルの髪の毛を見たファギーが表情を曇らせた。
「少し胞子を浴びたみたいだけど、大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。でも、早くお風呂に入りたいかも……」
「……そうですね。集落の皆さんに少し挨拶をしたら、すぐに帰りましょう」
一刻も早く森の怪物を退治したことを伝え、集落の人々を安心させてあげたいと、クリスティーナは急いで集落へと向かう。
やがて日が傾き、ミンダナオ島は夕焼けに染まろうとしていた。ディアボロスたちは別れを惜しむ海辺の集落の人々に見送られ、帰路につくのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【植物活性】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV2が発生!