小笠原諸島を焦土とせよ(作者 木乃)
#冥海機ヤ・ウマト
#小笠原諸島への空爆阻止作戦
#硫黄島
#飛龍
#小笠原諸島
#空爆
⊕
●ひりゅうさまのいうとおり
ジェネラル級冥海機・飛龍の率いる艦隊はディアボロスを撃退し、勝利した……そのように状況を捉えている。
「ディアボロスと言えども、この程度ですね。飛龍様、今後はどのように致しましょう?」
各員が集めた――誤った内容の――情報から、今後の方針を検討すべく、タツノオトシゴ『飛龍様』にお伺いを立てた。
「なるほど……“このまま放置することはできない”と。確かに、小笠原諸島の基地化を放置すれば、報告にあった巨大飛行拠点の召喚も行われる可能性があるでしょう」
飛龍はしばし思案する。
翔鶴との連携を崩せば、盤面をひっくり返される危険性もあるのだ。
であれば、
「硫黄島は翔鶴がいれば充分でしょう。我が艦隊は、小笠原諸島へ仕掛けます。空爆し、ディアボロスの戦略意図を挫くのです。『飛龍様』のお力添えによる、超遠距離空爆であれば……ディアボロスの警戒範囲外からでも、小笠原諸島を焼失することが可能……」
進路は決まった。あとは海上を進むのみ。
「この作戦が成功すれば、ディアボロスに対する画期的勝利となり、その功績は比類なきものとなるでしょう……艦隊、出撃用意を」
――飛龍艦隊は、これより小笠原諸島を爆撃する!
●小笠原諸島防衛戦
「硫黄島攻略前哨戦の結果、状況が変化したぜ。ジェネラル級冥海機『飛龍』は、硫黄島に戻ることなく、小笠原諸島へ向けて空爆を狙ってやがる。“ディアボロスが小笠原諸島を基地化しようとしている”って、欺瞞情報による影響だな」
頬杖をつくラモン・パルラモン(呪われ船長・g10811)は、「偵察もなしに即断即決とはなぁ」とこぼし、ニヤついている。
情報確認の重要性をよーく理解しているからだろう。
「これで硫黄島に『翔鶴』『飛龍』による、ジェネラル級2体での防衛は阻止できたわけだ。硫黄島攻略への道筋は残せただろうな……だが、相手も“敵の前線基地を野放し”にするほど、お人好しのマヌケじゃねぇ」
ラモンは用意してきた資料を差し出し、目を通すよう促す。
「小笠原諸島に向かった飛龍艦隊は、強力な“空爆”を仕掛け、小笠原諸島をディアボロスの基地ごと焼滅するって腹積もりよ。――つまり、小笠原諸島の一般人ごと爆散させる算段だぜ」
相手の裏をかいて、出し抜いて、策略の骨子を挫くのは定石。
大黒柱を折るためには、多少の犠牲もやむなしと考えたようだ。
ラモンも「俺様でもそうする」と言うが、無関係な民間人を見放すほど薄情ではない。
単純な話だ――“カチこみをかけるなら殴り飛ばす”までのこと。
「やることは分かってるな? 小笠原諸島へ向かう飛龍艦隊の元へ急行、空爆を阻止してもらうぜ。ついでに、飛龍艦隊にも打撃を与えてやろうや?」
史実はそれなりに確認したらしく、飛龍艦隊のやることも把握するラモンが、敵の動向について触れていく。
「飛龍艦隊は、小笠原諸島から、かなり離れた位置から“空爆”を決行すんのが狙いだ」
“空爆”――それは《七曜の戦》世界樹戦争で確認した、攻撃に類似したもの。
ジェネラル級冥海機である『飛龍』の能力で強化された、空母型冥海機による空襲攻撃のようだ。
「この“空爆”の発動には、準備が必要らしい。準備する間、敵は無防備になっちまうのが欠点だが……ディアボロスを撃破したと思い込んだ飛龍は、『その時間がある』と判断したらしい。……詰めが甘いよな、真偽も確かめずに判断を下すとか」
心底、愉快そうなラモンは、ゴキゲンな口振りで話を続ける。
「資源や食糧が必要な、民間人を乗せた随伴艦隊も使わず、冥海機だけでの追撃を狙っている。狙いは空爆だけ。空母型冥海機も動けねぇ。都合の良い状況が揃ってやがるな? こんなの“利用してください”っつってるようなモンだろ? 騎士道やら、ブシドーやらを重んじる連中は気に食わねぇかもだが」
真っ向勝負なんて、優位性を捨てるようなもの。
腹を探りあってなんぼの近代戦争では、むしろハンディキャップとなろう。
「パラドクストレインで、飛龍監艦隊の索敵範囲外に移動しな。そこから水中を潜行して接近。“空爆”儀式を準備する空母を強襲して沈める――当然だが、気付かれないようにだぜ?」
気付かれれば、護衛する冥海機が迎え撃ってくるだろう。
空爆を阻止すること。それが、最優先事項となる。
「空母を撃沈させたら、残る護衛の冥海機も沈めてくれ。終わったら、増援が来る前に離脱だ。焦ってもいいことなんか一個もない、“急いては事をし損ずる”ってな」
飛龍が欺瞞情報によって『硫黄島から引き離すことに成功した』と言っていい。
「件の“空爆”は冥海機に不可欠な『海戦』にはならねぇ。だが、それ相応の強力な攻撃で“隠し玉”と言って十分だろうぜ。だが、発動するまでの隙が大きい」
奇襲に成功すれば、飛龍艦隊に大きな損害を与えることに繋がるだろう。
そして、損失が増えれば、旗艦である飛龍自身の守りも薄くなる。
「飛龍艦隊を壊滅させられりゃあ、決戦へもつれ込むことも可能だろうさ……んで、硫黄島を護る翔鶴への航路も拓けるかは、頑張り次第だ。“敵を知り己を知れば百戦危うからず”……焦らず、状況をしっかり把握してから乗車しな」
●空爆準備
海上に立つ空母型アヴァタール級冥海機。
その足元には、タツノオトシゴを思わせる魔方陣が光を発して、空母型冥海機を照らしていた。
「ああ、チカラが……湧いて、くる! 飛龍様の御業が、これほどのものとは……っ!」
溢れんばかりのチカラに、精神の昂ぶりを抑えられないようで、こぼれ出る言葉にも熱がこもる。
これから小笠原諸島へ決行する、空爆の激しさを宣言するかのように――。
リプレイ
七星・優希
アドリブ、連携歓迎です。
小笠原諸島に向けて空爆だなんて…こんなえげつない作戦は早く阻止しないと。
水中から潜り込んで艦隊に近づく作戦ですね。護衛してる冥海機に見つからないように気をつけないと。
潜る前に海域について情報整理をしておこう。こちらも何も確認せず突っ込むのは危ないですから。
【水中適応】を使うのはもちろん、事前に素早く移動できるように動きやすい格好に着替えておきましょう。
水中に潜れば素早く移動。辺りを確認しながら移動して、変な物陰や音がすれば隠れられる場所に身を隠すよ。
後は周りに気をつけながら動けば空爆準備中の艦隊に近づくのみですね。
痛い目、見せてあげます!
●接近
小笠原諸島は『小笠原深海帯』と呼ばれる、水深6,0000m以上の超深海底帯を有する海域内にある。
【水中適応】を利用すれば、海底付近の水圧にも耐えられるが、視覚は陸上と比べて非常に見通しが悪い。
海面からは把握しづらいが、海中からも把握しづらい。大幅な制限を受けてしまう。
ダイバースーツに着替えた七星・優希(気怠げなファッションデザイナー・g10433)は、仕方なく海面の状況が見える水深を潜水していた。
(「小笠原諸島に向けて空爆だなんて……こんなえげつない作戦は、早く阻止しないと」)
優希は内心、憤懣やるかたないようだ。
だが、発端となったのは“ディアボロスの流言”であり、冥海機にしてみれば“至極真っ当な対応”と言える。
過去に、最終人類史へ攻めこむ橋頭堡を作ろうとした、冥海機の基地建造を阻止する『オーストラリア近海鎮撫作戦』を行ったが、それはディアボロスが阻止したことで事なきを得た。
今回は、その逆だ。
――嘘の情報だとしても、『冥海機ヤ・ウマトにディアボロスの基地がある』と判断し、飛龍も危険性を重く見てのこと。
こちらの考えつくことは、敵も考えつくこと。
飛龍が早急に壊滅させようとする理由も、理解できるだろう。
敵は深謀遠慮するだけの知性ある者達であり、『お人好しのマヌケ』ではないのだ。
幸運にも、潜水型冥海機の哨戒範囲には入っていなかったこともあり、優希は少しずつ飛龍艦隊に迫りつつある。
(「痛い目、見せてあげます!」)
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
一角・實生
大きな力を行使するためには代償を払うもの
……クロノヴェーダであっても同じなんだな
こちらを食い千切ろうと見せた喉元に噛みついてやる時だね
民間人の乗る随伴艦隊がいないとなれば、こちらも大きな懸念事項がひとつ減ったわけだ
その部分については遠慮なくいけて逆にありがたいな
潜水装備になり、仲間の残した水中適応を使わせて貰い飛龍艦隊へと接近しよう
海中は深度によって視界にかなり制限を受けるとのこと
ならば俺は完全視界を持ち込むよ
視覚から得られる情報は重要だし、見つからずに済む潜行ルートの選択肢も増える
岩礁などに身を隠しつつ水中を潜行
冥海機の哨戒範囲に入らないよう慎重に進むよ
視覚のほか、音、振動
注意深く海中を観察しながら得られる情報を収集していく
それらから大胆に進めると判断した状況では一気に進もう
海底の地形や海中の状態などは記憶しておこうかな
これから合流する仲間にも共有し、奇襲する為の情報にしたい
●より深みへ
一角・實生(深い潭・g00995)は優希の報告書に目を通し、気になる点があった。
“陸上と比べて非常に見通しが悪い”――これは海水によって、光の屈折率が下がるためだ。
實生は活動範囲を狭めるデメリットでもあると捉え、【完全視界】を用意し、【水中適応】と救援機動力をもって合流を果たす。
(「大きな力を行使するためには代償を払うもの……クロノヴェーダであっても、同じなんだな」)
だが、空襲は事実確認をせずに実行している。
付け入る隙を見せてしまったことは、飛龍自身にも、多大な影響をもたらすだろう。
今回は、民間人を有する随伴艦隊も不在。その点は實生も安堵している。
「残留効果のおかげで、深海を進めるのはいいが……」
實生が海上を見上げた。
【完全視界】のおかげで、海水による視界不良は解消されている。
だが、離れすぎると“パラドクスの時空に関与する力が減衰し、威力を失う”――対象が『戦場外』にいる状態となりかねない。
(「身を隠すのは、漂流物に頼るとして……資料によると、今回の護衛艦隊に潜水型冥海機はいない」)
すなわち“海中は戦場にならない”のだ。
ここは水深6,000m以上ある、小笠原深海帯――そして、敵は海上にいる。
周囲は広大な海が広がるのみで、遮へい物となるものはない。
海底の岩礁は、實生達がもっと深く潜らないと、利用できないだろう。
……満足のいく結果かはさておき、『大量の海水ばかりで、ときたま漂流する海藻などを見かける程度』であると、そう捉えてほしい。
「海中に敵がいない以上、あくまで強襲への足がかりを作ることが重要か」
いよいよ艦隊の船影を視認し、ディアボロスは距離を詰めていく。
そして、ぼんやりと……だが、光量の強い範囲を捉える。
あそここそ、儀式を行っている空母型冥海機の位置。
強襲作戦はまもなく開始する――あとは救援機動力を頼りに、後続のディアボロスがどれだけ現れるか。
それにかかっている。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
●空爆阻止の第一歩
【水中適応】を使用しつつ、レジーナ・ネイサン(灰色キャンバス・g00801)は目標地点に到達すると、海上で儀式を行う、空母型冥海機へ静かに迫っていく。
(「私は白兵戦向きではないし、この手の強襲向きだからね」)
さて、あの冥海機は何色がお好きだろうか?
空爆で彩る焔の赤か? それとも海戦で彩る海の青か? 身に纏う兵装のような鈍色も似合いそうだ!
水中への警戒網の隙間をつき、レジーナは絵筆を構える。
「確実に射落とすよ。まずは一隻目――」
絵筆は創世の光を放つと《ジェネシックジャベリン》へと昇華し、タツノオトシゴじみた魔方陣めがけ、垂直気味に放たれた。
「カ、ハァ……ッ! ど、どこから攻撃が!?」
光の槍を受けた冥海機は、突然のことに目を見開いたものの、儀式を中断させるわけにはいかない。
(「儀式の影響かな、手応えはあったのに硬いね……けど、他の空母型冥海機も気付いた」)
【完全視界】で視界をクリアリングし、狼狽する姿をレジーナが確認する。
せめて一隻――撃沈できれば『“儀式”は継続困難だ』と理解させられるだろう。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!
レジーナ・ネイサン
儀式の中断までは出来ずとも動揺を与える事は出来たかな
立て直す時間を与えてしまう前に即連撃に入ろう
引き続き【完全視界】で周囲の状況を観察、把握は忘れずに
目標以外の空母にも気付かれてはしまった様だが
先ずは出来る限り他の空母の攻撃射程内に入る前にカタを付けたいところ
もし難しい場合も致命傷だけは避け、多少の傷はガードアップで耐えて
極力一隻落としきるのを目指したい
あなたに何色を贈るか決めたよ
『Agata』
濃青と白のマーブリング
これからあなた達が還る海の色を
あの魔法陣めがけて全力を以て描くよ
敵の基地を狙おうと考えるのは、まあ、
戦略として自然なんだろうけども
周囲のふつうの人々をも巻き込もうとしたのは頂けないね
ここでキッチリ阻止させてもらおう
●強襲の狼煙を上げよ
(「儀式の中断まではできずとも、動揺を与えることはできたかな……一隻だけでも仕留めるよ!」)
レジーナ・ネイサン(灰色キャンバス・g00801)は【完全視界】で、海上の動向を注視する。
他の空母型冥海機は儀式に専念しているが、反撃できずとも、護衛艦隊に救援要請をかけることはできるだろう。
「――あなたに何色を贈るか、決めたよ」
先に一撃を加えた空母型冥海機へ、レジーナが再び狙いを定める。
「濃青と白のマーブリング。これからあなた達が還る、海の色だよ!」
波のように棚引いては、うねり、幾重にも色彩が重なる。
『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』を彷彿とさせる大海嘯――《Agata(アガット)》が負傷する空母型冥海機に、覆い被さる形で襲いかかる。
空爆儀式を強行しようと試みるが、二撃目までは耐えられなかった。
反撃もできず、無防備な姿を晒していたこと――それが最大の敗因。
「あ、っごぼ、ぉ
……!?」
荒波に押し潰され、海中へ呑み込まれた冥海機は、深海へ引きずりこまれていく。
その光景をレジーナは一瞥し、再び海上に目を向ける。
海中にいるせいか、くぐもった声が聞こえてきた。
「こちら――、護衛艦隊に援護を要請する!」
「コンクエストデストロイヤー隊、水雷戦の用意を。敵は潜行している! 海中警戒を厳とせよ!」
案の定、護衛艦隊が集結し始めた。――レジーナも『これ以上は空母型冥海機へ攻撃できない』と察する。
(「敵の基地を狙おうと考えるのは……まあ、戦略としては自然なんだろうけども」)
“無関係な住民達を巻き込んでまで達成させる”スタンスを、レジーナは許容する気はない。
飛龍艦隊の目論見は、なんとしても阻止しなければ!
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
糸織・編斗
(トレインチケット)

ベティ・ナカムラ
(トレインチケット)
●衝突
「旗艦ミズーリより、各艦へ告ぐ! 潜行するディアボロス達を撃滅せよ、これ以上のさばらせるな!!」
護衛艦隊を指揮するミズーリの指示を受け、コンクエストデストロイヤー達が整然と編隊し、横陣を組む。
すでに照準は海中に向けられているなら、身を隠す意味はない。
「ここで会ったが百年目です! 堂々と海上へ飛びだしましょう!」
ベティ・ナカムラ(ヒーローアライブ!・g09687)が勢いよく海上へ飛びだし、【水面走行】でヒーロー着地を決め――同時に、《サザナミ・ブレイク》を発動。
海面を縦横無尽に跳ね回りながら、デストロイヤー二機へ連撃を浴びせかかった。
「目標捕捉、ぶっ放すぜ!」
デストロイヤーらの放つ《鮫型突撃魚雷》がベティに食らいつく中、モナアーマーで浮上するクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)、糸織・編斗(あみぐるみ大好き・g03368)も海上へ進出する。
「『モナカ』反撃型、起動……ぴかー」
浮遊する球形ガジェットはクィトの言葉に従い、彼女を中心に周回していく。
そしてレーダーが、デストロイヤー二機を捉える。
《反撃のスノーシュー》が展開されると、ガジェットは裁きの聖光を大量放射。
視界を白ませるほどの膨大な光量は、デストロイヤーの装甲を溶解させた。
「チッ、うっとうしいヤツがいるな?」
「一気に潰しちまえ!!」
光を浴びる冥海機達が《一点攻勢》に打って出る。
魚雷が、連装砲が。ガジェットに守護される少女に火を噴き、周囲の海域ごと、荒々しい砲火で攻め立てた。
「あわわ、すごい荒れ模様です!? ……けど、呑まれないようにしないと」
ぐらぐらと揺れる波に踏ん張りながら、編斗はパラドクスで無数のあみぐるみを召喚。
『くるり~ん、ぱっ☆』
メイド服に身を包む、海洋動物っぽいあみぐるみ達はポーズを決めて、負傷したデストロイヤーめがけて飛びかかる。
「なんだこりゃ!?」
「潮風で汚れが気になるでしょう、綺麗さっぱりにしますよ!」
『『ポコポコポコポコ☆』』 可愛らしい効果音をあげながら、じゃれつくあみぐるみ達。
「せめて、テメェだけでも……!」
一矢報いるべく鮫型魚雷を放つも……デストロイヤーは、苦悶の表情を浮かべ撃沈していく。
「HOPE、STEP、STRIKE! 海の上でもボクの脚は止められませんよ!」
爆撃でヒーローマフラーを焼け焦がさせながらも、ベティは文字通り足を止めることなく、デストロイヤー達に蹴撃を打ちこみ。
編斗のあみぐるみ達は、血糊と潮風で汚れた船体を洗浄しようと、一機に集中攻撃をかけていく。
ガジェットがクィトを中心に旋回する様子は、小惑星でスイングバイする衛星のようだ。
「汝等が小笠原諸島の民草を焼き払うというなら、我に手心を加える道理なし」
そして、再びレーダーが最大船足で戦場を駆る、デストロイヤーを捉え……強烈な光熱を見舞う。
「怯むな! 儀式を成功させれば……ディアボロスの前哨基地は落とせるのだ。我らが艦隊を護りきらねばならない!」
飛龍の判断を信じるミズーリも、空爆儀式をなんとしても成功させたい。
沈没しかける護衛艦らに檄を飛ばし、戦線を維持するよう声を張り続ける。
善戦🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【水面走行】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
ラキア・ムーン
さて、護衛艦もあと一押し……といった所か
駄目押しだ、飛龍艦隊は此処で終わらせる
お前達はその礎とさせて貰う
水面走行で水面を蹴り、敵トループス級への距離を詰める
《RE》Incarnationを構え戦闘態勢を維持しながら距離を図りながら仕掛ける
【Call:Flame_Bullet】起動
炎弾展開……コンクエストデストロイヤーを補足
既にダメージはある程度積み重なっている……ならば、後は確実に沈めていくのみ
ダメージの多そうな敵を選び、炎弾を叩き込んでいこう
対象を選んだら未来予測で敵進路を確認
進路に先回りするように炎弾を操作し、確実に当てていこう
攻撃後は槍を構えて防御態勢
広域砲撃に合わせて槍を振り『薙ぎ払い』砲撃を一部斬り払う
命中する数を少しでも減らし、当たるにしても防御してジャケット越しに当たる等しっかり防御態勢を取ろう
全てを躱しきれないならば、少しでも迎撃し致命打を減らす
貴様等を倒せばそれだけ飛龍艦隊に隙が生まれる
折角お堅い基地から出て来ているんだ、逃す理由は無いさ
アドリブ連携等歓迎
●攻めの一本槍
後続から現れたラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は、【海面走行】で疾駆しつつ、戦況を目視で確かめる。
(「さて、護衛艦もあと一押し……といった所か」)
「駄目押しだ、飛龍艦隊は此処で終わらせる」
愛槍《RE》Incarnationを構え、応戦するコンクエストデストロイヤーめがけ、振りかぶる。
「確実に、沈めていく。――炎弾展開」
舞うように薙ぎ払われた穂先から《Call:Flame_Bullet》が射出され、燃え盛る弾幕が広域掃射を狙う。
「チッ! まだ居やがったか……うざってぇな!」
ラキアの放ったパラドクスは、四機の冥海機を捉えた。
――そして、“同じ数の反撃”が飛来する。
中破したクラゲ型砲戦兵装でラキアを捕捉し、デストロイヤー達は一斉砲撃を開始する。
砲弾の直撃だけは避けようと、柄を押し出しつつも、周囲に生じる爆風がラキアを襲う。
一矢報いた数隻は海中に下り、残存兵力はミズーリの指示を受け、陣形を再編成していく。
【未来予測】で相手の先回りを試みるラキアだが、
「動きが読まれているぞ! 臨機応変に対応しろ!」
“先回り”という干渉が加わったことで、未来/結果はことごとく変わっていた。
(「“視えた未来と結果が変わってしまう”のでは、先読みする意味が無い……搦め手に頼りすぎては足を掬われかねん」)
補助エフェクトによる、戦術効果は“極めて薄い”――再三、告げられてきたことだ。
ミズーリが部下の落ち度、と判断した点は幸いと言えよう。
「貴様等を倒せば、それだけ飛龍艦隊に隙が生まれる」
突撃槍を引き絞り、ラキアは残るトループス級を注視。
そして、
「折角“お堅い基地”から出て来ているんだ、逃す理由は無いさ」
鋭く振り抜いた得物から、大量の炎弾が放たれる。
炎弾の雨霰を浴び、熱気の上がる海上で……残りのコンクエストデストロイヤー達が炎上し、沈没していく。
「艦隊は壊滅か……だが、ここで背を向けるほど惰弱ではない!」
気炎を上げ、護衛艦隊の旗艦――ミズーリが海戦装を構える。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【未来予測】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
月鏡・サヨコ
空爆阻止作戦もいよいよ大詰めか
飛龍の性急な行動には迅速な対処が必要。そして抜け目ない翔鶴にもこれ以上の時間を与えたくない
ここからは私も加勢して、速やかに終わらせよう
【水面走行】状態で戦線に合流し、敵とある程度離れた距離を保ちながら砲撃戦を行う
私の攻撃が敵の注意を引き付け、装甲を削り、既に戦場にいる仲間が決定的な一撃を加える助けとなろう
――『全砲門解放・火弾驟雨』
≪巡洋戦艦海戦装『黒姫』≫から放つ機銃弾の弾幕と立て続けの砲撃で、敵の逃げ場を塞いでいく
弾着や敵の動きを観察しながら狙いを修正し、最終的に強烈な命中弾を叩き込もう
ミズーリ……日本の歴史の重大な局面に立ち会い、半世紀の間幾つもの戦いを生き延びた戦艦
その名を持つ者が相手なら、ジェネラル級ではなくとも油断はできない
全力を尽くして隙を引きずり出す
反撃の徹甲弾は≪海戦装用増設防盾≫で受け止めたり、命中直前に身を翻して狙いを逸らさせることで対処
体や海戦装の砲門部分への命中を避けて継戦能力を保ち、再び攻勢に転じよう
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
最後まで気は抜けませんね
皆さんがここまで繋いで下さったので、後に続いてしっかり敵の作戦を阻止しましょう
移動と戦闘に常時【水面走行】をお借りして駆けつけます
可能であれば月鏡さんが作り出す隙を無駄にしないように連携を
具現化した小型駆逐艦達と共に敵を包囲する〈陣形〉を組み、味方の放つ砲撃に合わせ敵への接近を試みます
なるべく相手にこちらとの距離感を掴ませないように
駆逐艦群にも砲撃を指示して水面に着弾した際の水飛沫を利用したり、
小型駆逐艦達と別々の進路を進んだり、〈臨機応変〉な動きで攪乱しながら間を詰めます
行動範囲を制限された『ミズーリ』本体の中心を狙って、軍刀による一点集中の攻撃を行います
既に一度敗れてから再び与えられた命です
僕の復讐の為、そして最終人類史や共に戦って下さる皆さんの為、まだ負けを認める訳には行きません
反撃の痛みを受けても気合いを入れ直して…!
重ねた【反撃アップ】等の効果も借りながら、再度駆逐艦群へ攻撃の号令を下し、戦闘継続の為に態勢を整えます
●海洋戦地
空爆阻止までもう一息、というところまで来ている。
作戦を進展させるべく、新たなディアボロスが【水中走行】を駆使しながら、戦列へ加わっていた。
「空爆阻止もいよいよ大詰めか、飛龍の性急な行動には迅速な対処が必要」
「ようやくここまで来たのです。最後まで気は抜けません――ここまで繋いでくださった以上、しっかり阻止しましょう!」
月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)、三間・勲(漁火・g10186)は互いに声を掛け合い、啄長魚(ダツ)型海戦装を構えるミズーリへ攻め入る。
「砲撃戦、用意――」
サヨコが巡洋戦艦海戦装『黒姫』を起動し、敵旗艦へ全砲門を向ける。
(「ミズーリ……日本の歴史の重大な局面に立ち会い、半世紀の間、幾つもの戦いを生き延びた戦艦だと聞いた。油断ならない相手だと認識すべきだ」)
「撃ち方、始め。対象へ集中砲火せよ」
《全砲門解放・火弾驟雨》――機銃によるけたたましい発砲音と、砲撃による爆音が、サヨコを中心として海域に響き渡る。
「旗艦ミズーリ、これより迎撃する! この私が立ち続ける限り、我が艦隊は存命しているのだ!」
海戦装の背負う三連装砲塔はサヨコめがけ、重量級徹甲弾を撃ち返す。
兵装ごと撃ち破らんと降りかかる猛火を、避けることができずとも、増設防盾で防ごうと試みる。
徹甲弾の残す爆風は、サヨコの白い海軍制服を焼き焦がしていく。
そこへ飛びこんできたのが、勲の放った小型駆逐艦群だ。
「総員、月鏡さんに続いて! 敵主力艦を包囲してください!」
自らも軍刀を構え、《戮力協心の陣》で1/350スケールの艦隊を指揮しつつ、勲も躍り出る。
一時的に包囲した小型駆逐艦群は、砲雷撃を仕掛け、ミズーリの周囲に水柱を乱立させていく。
(「既に一度、敗れた身ですが……まだ負けを認める訳にはいきません!」)
「はぁぁぁっ!!」
果敢に斬りかかった勲の軍刀が、ミズーリ自身に刀傷を刻みつける。
赤く濡れる徽章を揺らし、アイオワ級戦艦三番艦を名乗る冥海機が、勲を睨む。
「敗残兵の悪あがきなど――もう一度、教えてやろう。お前の戦争は“既に終わっている”とな!」
ミズーリは『降伏文書の調印式』を具現化させ、敗戦の幻影が勲の視界に映り込んだ。
終戦を告げる者は、年若い勲の心をへし折ろうとする。
……それでも。それでも。
「それでも、まだ僕は――“ここ”にいます!!」
腹の底から声を張り上げ、心臓を鷲づかみされるような……嫌な感覚に耐えきってみせた。
うら若い少年兵らは、歴戦の艦名を背負う冥海機へ、勇ましく挑み続ける。
パラドクスを発動し合う、逆説連鎖戦の影響で、周囲の時間や空間の概念は書き換わっていく。
単純に攻撃を回避したり、一方的に優位な射程を維持することは不可能だ。
「死に損なって苦しいだろう? 現実を認めろ、その苦しみから解き放ってやる!」
ミズーリは再び、勲に幻影を見せつけ、敗戦の記憶を呼び起こそうとする。
しかし、【反撃アップ】の恩恵か。心構えのできていた勲はすぐに動き出し、
「駆逐艦群! 砲雷撃、用意して!」
胸を刺す心の苦痛はあれど、手向かう気力を振り絞る勲。
それに続き、海上を疾駆するサヨコの海戦装がミズーリに向く。
「“死に損ない”か、言い得て妙だな。だが……貴様は、死に損なうことすら叶わない。私達が着実に仕留めるのだから」
同胞への侮辱に、サヨコは僅かに眉をひそめただけに見えるが、その内心は業腹であろう。
それを思い知らせるように、彼女の放ったパラドクスは迸る怒りの篭もる、苛烈な一撃となってミズーリを襲う。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【建物復元】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
ラキア・ムーン
さて、仕上げだ
空爆は為されぬ、貴様らは此処で果てる
飛龍も同じだ
我らの策に乗せられ前に出てきた
その時を逃しはせん
硫黄島を落とし、貴様らの戦略を崩す
その為の礎となってもらおうか
限定解除、形状変換
再誕の槍よ、さらなる先へ
《RE》Incarnation:Extend……顕現
水面走行で水上を駆け、ミズーリへと接近
距離は取らせん、距離に意味は無いが……此方の得手たる間合いで仕掛ける
【call:0_0_0】起動
魔力の槍を展開
一気に「突撃」し距離を詰め、勢いそのまま突き穿つ「貫通撃」で攻める
ミズーリを穿つと同時に魔力の槍の展開を解除
フリーで動けるようにし、敵の攻撃に備える
本体よりもダツ型の動きを注視し、徹甲弾の射線を確認
【アヴォイド】に頼りきるつもりもないが、お守りくらいにはなるだろうさ
直撃コースの砲弾を見定め、槍で迎撃し「破壊」
爆風をジャケットで受けて被害を抑えよう
直撃するよりかは、爆風でのダメージを選ぼう
なに、次の一撃に即座に繋げられる程度に動ければそれでいいさ
アドリブ連携等歓迎
レジーナ・ネイサン
よし、後少しだ
けれど完成が見えてきた時こそ気を引き締めないとね
作戦も、絵も
【水面走行】を使用し浮上
ミズーリへ攻撃を加えている皆の所へ
周囲の状況を良く観察し、
より確りを相手を取り囲める配置取りを心がける
あちこちの方向から攻め入られた方が相手にとっちゃ面倒だし
効果的なタイミングでの連撃もとれそうかな、って
空爆の雨は降らせない
小笠原諸島に住まうの人々にはこれまでと変わらず朝日が昇るんだ
けどあなた達に夜明けは来ない、来させない
だから最後に暁色の絵を贈ろう
終戦宣言?
絵を描くことに終わりなんてない
例え四肢が捥がれても私は描き続ける
お前の負けだと敵が押し付けてくるのなら
――その時こそ筆は折ってはならない!
幻影を越えた先、貴方の姿が良く見えるよ
『命中率アップ』の効果を添えて
あなたへ、渾身の一枚を
●海洋展望図
「さて、仕上げだ」
砲雷戦によって荒れ狂う海上で、ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は愛槍を軽やかに回した。
そして、海中からはレジーナ・ネイサン(灰色キャンバス・g00801)が飛びだし、【水面走行】で海上に立つ。
「完成が見えてきたときこそ、気を引き締めないとね……作戦も、絵も」
「空爆は為されぬ、貴様らは此処で果てる――限定解除、形状変化。顕現せよ」
ラキアが海上を大きく踏みこみ、得物が姿形を変えていく。
《Call:0_0_0(コール・アイン・ソフ・オウル)》――《RE》Incarnation:Extendがミズーリに狙い定める。
「再誕の槍よ、さらなる先へ!」
「まかり通ると思うなよ……主砲、一斉射!!」
彗星の如く海上を滑走し、ミズーリを穿つラキアへ、ミズーリも重量級徹甲弾による超至近距離砲撃で対抗。
空間や時間の乱れによって、ラキアの反応が遅れることはなく、同時に、ミズーリの徹甲弾は容赦なくジャケットごと食い破ろうとする。
ラキアに気をとられている隙に、レジーナは側面へ回りこむように駆けだす。
(「空爆の雨は降らせない。小笠原諸島に住まう人々には、これまでと変わらず朝日が昇るんだ!」)
絵筆で描くは、薄ら曇りと朝焼け空。
赤く染まりゆく空を覆うように、曇天が広がり、ミズーリを包囲するように五線譜の雨垂れが降り注ぐ。
「あなた達に夜明けは来ない、来させない。だから最後に暁色の絵を贈る」
雲間から現れた一条の薄明。淡い輝きに反して《暁譜Repetition(アカツキリピテーション)》は、ミズーリの装甲ごと超高熱を負わせていく。
青白い皮フが焼かれながらも、ミズーリの闘志は衰えず。
「燃え尽きて、なるものか……飛龍艦隊が務めを果たすまでは!」
レジーナを睨み返すミズーリの手に、降伏文書が生成されると、突きつけてレジーナに敗戦の幻影を呼び起こさせる。
「足掻くなと言うなら、貴様らこそ過去の敗北を認めたらどうだ? 一度は敗れた、その現実と向き合う勇気もないか!」
吐き捨てるように問答をぶつけるミズーリに、覚えのない敗北を見せられながらも、レジーナも目を逸らさなかった。
「たとえ四肢がもがれようと、私は描き続ける。“お前は敗北者だ”と言われようと、私の筆を折れはしない!」
彼女こそ画狂。描き続けねばいられない業(さが)を背負う、孤高の表現者。
そこが寒風の吹き抜ける絶海であれ、彼女の有り様を変えることはできないのだ。
他の護衛艦を失ったミズーリに、盤面をひっくり返すことは困難だった。
「駆逐艦群、機銃掃射を!」
「『黒姫』はいまだ健在。砲撃戦を継続する」
勲とサヨコの砲雷撃がミズーリの警戒範囲をかき乱し、同時に本体の損壊率を上昇させていく。
「渾身の一枚を、あなたへ……!」
精神をかき乱されてなお、レジーナは筆を走らせ続ける。
暁に染まる空から、降り注ぐ雨垂れは五線の記譜に変じ。
雲の切れ間から伸びる薄明かりが、赤黒く染まったミズーリの海軍制服ごと焦がす。
そして、ラキアが矢の如く躍り出た。
「終わりだ。飛龍も、硫黄島も落とす。貴様らの戦略を崩す」
必滅術式、展開。――魔力の槍は眩い輝きを帯び、穂先の鋭さを増していく。
「そのための礎となってもらおうか!」
一気に距離を詰めたラキアが、ミズーリの胸部を刺し貫いた。
全身が焼け爛れ、急所を貫かれた今……気力だけで戦線を維持することは叶わない。
「ゴホ、ゴボ……ッ。てきは、目の前、にいる、のに……――」
大量の血を風穴と口から溢れさせて、ミズーリは海上に倒れこむ。
息絶えた冥海機は海中へと沈没するのみ。ただの人と同じように。
空爆儀式を阻止し続け、小笠原諸島の活路を開きつつある。
そして……飛龍艦隊へ、王手をかけるときが近づいていた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!