リプレイ
硫黄島から小笠原へと向かう海域で、空爆準備を進める空母型アヴァタール級たち。
その周辺で索敵活動を行うのは護衛を務める冥海機の部隊だ。
隊の指揮官は『メリーランド』。配下の『フィッシュボーン』ともども復讐者と硫黄島近海で一戦を交えた彼女は、早くも怖いものなしといった風情で海上に展開していた。
『たとえディアボロスが来ようとも結果は同じだ。返り討ちにしてやろう!』
『そうですよ、メリーランド様!』『ディアボロスたち、今ごろ硫黄島でお祈りでもしてるんじゃないですか?』
メリーランドが高らかに告げれば、配下のフィッシュボーンたちは即座に同意を返す。
復讐者への恐れ、敗北の不安……そうした思いなどは一切存在しないようだ。
彼女たちの司令官である飛龍からして復讐者の力を侮っている以上、ある意味では無理からぬことかも知れない。
だが、飛龍艦隊の冥海機たちは知る由も無かった。
復讐者は硫黄島に居る訳でも、ましてや祈っている訳でも無いことを。
空母を沈め、艦隊を壊滅させるべく、今まさに此の海域へと迫りつつあることを――。
ラキア・ムーン
ふん、海戦を捨ててまで小笠原を落としに来たか
まさか此処まで硫黄島から離れてくれるとは思わなかったが……まあ、隙を見せてくれるのならば遠慮なく突かせて貰おう
随伴艦を連れていないのもありがたいしな
……流石に敵戦力が残っている状態で直に飛龍を落せる状況は、高望みし過ぎだな
もう少し上手く出来たら……など今更考えても詮無い事か
今出来る事をするのみだな
水中適応を使用
敵索敵範囲外より潜航
現在位置より敵位置を確認しておき、方位を頼りに近付いていこう
深く沈み海上から視認されないように注意
水中コンパスで方位を確認し敵直下まで潜って進む
時間を掛ける術式だからといって、のんびりしていて爆撃されても困る
漏れる気泡などにも注意しつつ、ある程度は速度を出して泳いでいこう
敵が直上に見えたら、急速浮上
速攻で仕掛けさせて貰う
おびき出した以上、後始末も付けるさ
艦隊戦力を削って決戦に持ち込む
茶番は終わりだ、本気でいくぞ
アドリブ連携等歓迎
マユラ・テイル
さてと先ずはこっそり接近……じゃの
敵が悠長な術を仕掛けてくれておるのは、ちゃんすじゃの
とはいえ危機が近付いているのは事実じゃ、企みを潰して戦力も削る
どちらもぱーふぇくとにこなさねばな!
水中適応は借り受けよう
妾は光学迷彩を使用して、敵から少しでも発見されぬようにしようぞ
敵の索敵外に到着したら即座に潜水じゃ
深度を増して敵から見付からないよう注意じゃな
見付からぬよう静かに泳ぎ、敵に接近して行こうぞ
敵艦隊へ接近したら海中より海面を観察
空母型冥海機の居る辺りを探っていこうかの
目算が付いたら後は仕掛けるだけじゃ
急速浮上、敵の警戒が薄いうちに一気に目標付近まで浮上し即座に仕掛けられるよう備えるかの
さて、勝ちを確信しているじゃろうが……そうは問屋が卸さないという奴じゃな
小笠原の民の為にも、そして飛龍の顔を拝む為にも此方も早急にお主等を仕留めさせて貰うぞ
連携アドリブ歓迎じゃ
冥海機ヤ・ウマト、小笠原諸島南方の海。仄暗い海の中を二人の復讐者が密かに進んで行く。
目的は、欺瞞情報で誘い出した飛龍艦隊の襲撃だ。水中適応を発動したラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)はその瞳に戦意を宿し、静かに闘志を燃やす。
「ふん、飛龍艦隊め。海戦を捨ててまで小笠原を落としに来たか」
飛龍の動きを見るに、ラキアたちが流した偽情報は大いに効果的だったらしい。
まんまと誘き出された冥海機勢力を撃沈していけば、いずれ飛龍艦隊は大打撃を被るだろう。そうなれば司令である飛龍に決戦を挑むことも出来る筈だ。
敵戦力を少しでも削る為にも、今は出来ることを着実にこなすのみ――ラキアはそう決意する。
「隙を見せてくれるのならば遠慮なく突かせて貰おう。随伴艦を連れていないのも有難いしな」
「うむ、敵が悠長な術を仕掛けてくれておるのは、ちゃんすじゃの。先ずはこっそり接近じゃ」
マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)が光学迷彩で身を隠しながら、頷きを返した。
脇の甘さを見せている飛龍艦隊だが、その火力は侮れない。万一にも小笠原への空爆が行われれば、島に暮らす大勢の人々が犠牲となるだろう。
そんな行為を許す気など、マユラにもラキアにも当然無かった。
「企みを潰して戦力も削る。どちらもぱーふぇくとにこなさねばな!」
いずれは飛龍を討ち、硫黄島を制する為に。
深い海に姿を隠したまま、二人の復讐者は目的地を目指して進んで行った。
「よし。このまま進めば、じきに敵の索敵範囲内だな」
「冥海機に見付からないよう注意じゃな。慎重に接近して行こうぞ」
海中を潜水する二人の向かう先、飛龍艦隊の居る場所が着々と近づく。
直前まで敵に気づかれぬよう進み、洋上の空母がいるエリアへ浮上、襲撃する――それが今回の作戦だ。水中適応の助けによって、水温や水圧は障害になり得ない。ラキアの水中コンパスが導く方角に従い、二人の復讐者は海中を静かに進む。浮上に余計な時間をかけないよう、潜水の深度を適切に調整しながら。
(「……ふむ。どうやら敵が近いようじゃな」)
程なくして海上から微かな振動が伝わって来ると、マユラは前方の海面を仰ぎ見た。
そこに見えるのは、陽光とは明らかに違う円形の光源。恐らくは飛龍が展開する強化用の魔法陣だろう。
光学迷彩の補正もあってか、海中を進んで来た復讐者の存在を、敵は未だ補足していない。後はこのまま敵の懐へ移動し、強襲を行うのみだ。
「そろそろ浮上の頃合いじゃな」
「ああ。ここから先は、速さが決め手だ」
標的である空母型冥海機たちは、今も空爆の準備を進めていることだろう。
浮上後は速攻で攻撃を行い、敵の護衛が到着するまでに空母型冥海機を沈めなければならない。
空母型冥海機を襲撃し、空爆を阻止する為。マユラとラキアは敵が展開する海面目指し、浮上を開始するのだった。
飛龍艦隊を襲撃すべく浮上していく復讐者たち。
次第に明るさを増す海面を仰ぎ見ながら、ラキアは標的とする敵を凝視していく。
「空母の数は全部で1、2……3体だな」
視界の先、海面にはタツノオトシゴを思わせる紋様の魔法陣が三つ。空爆を行う冥海機を強化する儀式に間違いない。
攻撃目標の居場所は掴んだ。あとはこのまま浮上し、警戒が薄いうちに攻撃を実行するのみ。マユラとラキアは互いに頷きを交わし合い、準備が完了したことを確認し合う。
「では……速攻で仕掛けさせて貰おうかの」
「そうだな。時間を掛ける術式だからといって、のんびりしていて爆撃されても困る」
気泡の一つも漏らさないよう息を殺して、マユラとラキアは浮上の速度を一気に上げた。
徹底した隠密行動が奏功して、冥海機たちは二人の接近を未だ察知していない。空爆の為に力を高めながら、愚かな復讐者を粉砕できると疑わずにいるのだろう。当の標的が今まさに奇襲を仕掛けつつあることに、一切気づかぬまま。
(「勝ちを確信しているじゃろうが……そうは問屋が卸さないという奴じゃな」)
次第に近づく標的を凝視しながら、マユラは戦意を研ぎ澄ませていく。
欺瞞情報に踊らされ、復讐者を侮った時点で、この戦いは決着したも同然だ。
これから始まるのは、その代償を支払わせる戦い。全力をもって空母を叩き潰し、飛龍艦隊に大打撃を与えるべく、二人の復讐者たちは海水を掻く手足に力を込めた。
(「よし……捉えたぞ!」)
容易に目視できる距離まで接近を果たすと、ラキアはマユラに合図を送った。
海上の空母型はシャチ型の艦載ユニットを有する冥海機――『カサブランカ級航空母艦』が三体。
事前情報どおり随伴艦隊の影はなく、護衛の冥海機たちの姿も空母の付近には見て取れない。恐らく、距離を開けて海上を索敵しているのだろう。
空母を撃沈すれば護衛であるメリーランドたちとの戦闘は不可避。先の硫黄島近海の作戦で刃を交えた敵の顔を思い出し、ラキアはグッと拳を握る。
(「おびき出した以上、後始末も付けるさ。艦隊戦力を削って決戦に持ち込んでやる」)
前回の戦いで演じた、意図した敗北。その決着も、今回の作戦できっちり付けさせて貰うとしよう。
儀式を行う空母型と、海上を警戒する護衛たち。海面に展開する冥海機を見上げ、ラキアとマユラは静かに告げる。
「茶番は終わりだ、本気でいくぞ」
「うむ。小笠原の民の為にも、そして飛龍の顔を拝む為にも。早急に仕留めさせて貰う!」
海面を突き破るように、二人は敵の懐へ浮上を完了する。
果たして眼前に見えるのは、空爆準備を行う三体のカサブランカ級航空母艦の姿。
無防備を晒す彼女たちを一気呵成に撃破すべく、復讐者たちは直ちに襲撃を開始するのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
ラキア・ムーン
シャチ型……カサブランカ級か
わざわざご苦労な事だ
しかし、貴様等の企みは潰させて貰う
悠長に空爆の準備をした事を悔やむが良いさ
3隻程度、更には無防備とあれば早々に片を付ける
浮上し水面走行へと切り替え
敵が態勢を整える前に、先制攻撃で落とす!
《RE》Incarnationを構え、カサブランカ級航空母艦へ『突撃』して接近
【Call:Flame_Edge】起動
炎の刃を槍の穂先へ形成、そして接近し槍を振って『薙ぎ払い』
敵空母へと攻撃を仕掛けよう
周囲の他の冥海機に対応される前に、一気に落とす
攻撃を集中、連続して炎の刃で斬り刻み燃やし尽くそう
貰い物の力で、無力な人々を蹂躙せんとした報いだ
好き勝手にはやらせはせん、一方的に攻撃される側の痛みを知ると良い
そしてその驕りを抱いて沈め!
アドリブ連携等歓迎
マユラ・テイル
さてと、上手く敵艦を補足できたようじゃの
後は仕掛けるだけじゃ
先手必勝
無防備なうちに一気に仕掛けて、落とすに限るのじゃ
時間はかけぬ、強襲で終わらすぞ
上昇し海面へ浮上するのじゃ
水面走行を開始し、敵空母の懐に飛び込むかの
竜爪【Dragon’s Blood】へ魔力を回すぞ
ブラッドソードを発動
両手の鉤爪にオーラの剣を形成
そのまま敵空母を射程に収めて「斬撃」
連続して斬って「両断」させて貰うぞ
敵は3体じゃな、1体に時間を掛けるつもりはないぞ
連携して攻撃を集中し、早々に落しにかかろうかの
空母型へ攻撃を連続して行い、他の冥海機が動き出す前に全て落とすのじゃ!
無防備な所を狙うのを、卑怯……と言うてくれるなよ?
主等も民諸共、空爆しようとしておったろう
それと比べればこっちの方がマシじゃろ
……まあ、そっちの意見は聞いておらんがのう!
恨むなら迂闊な上司を恨む事じゃの
連携アドリブ歓迎じゃ
小笠原諸島を空爆するため、儀式を進める空母型アヴァタール級の冥海機たち。
その姿を捕捉した二人の復讐者は、すぐさま浮上を開始した。
空爆を行わんとする空母――『カサブランカ級航空母艦』を残さず撃沈するために。
「さてと、上手く敵艦を補足できたようじゃの。後は仕掛けるだけじゃ」
海上で力を貯める空母を見澄まして、マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)は浮上の速度を上げた。
撃破目標の数は、全部で三つ。その全てが、未だ復讐者の襲撃に気づいていない。
恐らくは、自分たちが奇襲を受けるとは思ってもいないのだろう。その楽観の代償はきっちり払わせてやろうと、マユラは物騒な笑みを浮かべて言う。
「ここから先は先手必勝、仕掛けるのみじゃな。一気に仕掛けて、落とすに限るのじゃ!」
「同感だな。速攻で沈めてしまおう」
マユラの言葉に、ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)が同意を返す。
通常の戦いならば指揮官を務めるアヴァタール級も、無防備で反撃も出来ないと来れば単なる的と大差はない。
悠長に空爆の準備をしていたことを後悔させてやろう――そう胸に誓い、突撃槍『《RE》Incarnation』を構える。
「水面走行の準備は出来ている。浮上完了と同時に仕掛けるぞ」
「こちらも準備完了じゃ。時間はかけぬ、強襲で終わらすのじゃ!」
護衛艦隊が駆け付けるまでの間に、空母を全て撃沈する。
かくして必殺の決意を抱きながら、ラキアとマユラは浮上を完了。
海面を勢い良く突き破り、奇襲からの先制攻撃を開始するのであった。
攻撃は、復讐者にとって理想的な形で幕を開けた。
浮上完了と同時、ラキアは水面走行を発動。目前に展開する二体の空母を狙い定め、即座に駆ける。
「焔の刃よ、我が敵を焼き尽くせ!」
『Call:Flame_Edge』起動。
ラキアの構える突撃槍が長大な炎の刃を纏い、最大火力をもって空母型冥海機へと襲い掛かった。
対するカサブランカたちは眼前で起こった事態を理解できなかったのだろう。唖然とした表情を浮かべたまま、咄嗟の行動を取れずにいる様子だ。
『なっ
……!?』『どういうことだ? て、敵襲――』
「遅い!!」
刹那、好機とばかり食らいつく炎刃がカサブランカへ直撃する。
ダメージアップを帯びた一撃は、一切の冥海機を敵に許さない。刃の連続攻撃に肉体を刻まれ、全身を炎上させ、たちまち深手を負う空母たちへ、復讐者の攻撃はなおも激しさを増していく。
「護衛部隊に対応される前に、一気に落とす!」
「うむ、時間を掛けるつもりはないぞ。早々に落しにかかろうかの!」
ラキアと息を合わせ、竜爪『Dragon’s Blood』を装着したマユラが空母へ肉薄する。
狙うのは炎刃を浴びた二体だ。両手の鉤爪に形成したオーラの剣が上段から一閃、『ブラッドソード』の直撃を浴びた一体が全身から炎を噴き出し海の藻屑と消えて行く。
衝撃で海に立ち昇る一筋の水柱。
それは復讐者による襲撃の激しさを物語るように、戦場となった海上へ高らかに轟いた。
『敵襲……!? ディアボロスだと!?』
同刻、襲撃の現場をやや離れたエリアで、メリーランドもまた動き出していた。
彼女は勿論、配下のフィッシュボーンたちにも余裕の色は最早ない。復讐者の襲撃を許した時点で大失態は確定、ましてや空母が撃沈されたとあれば飛龍艦隊の作戦遂行にも支障が出てしまう。それだけは、命に代えても防がねばならない。
『あれだけ索敵を行って、網にかからない筈は……一体どうやって此処に?』
湧き上がる疑問を振り捨てながら、メリーランドは歯噛みする。
今回の襲撃は、思い付きで実行できるものではない。
周到な準備をもって索敵の網を潜り抜け、一気呵成の攻撃で空母を沈めに掛かる――復讐者が行った一連の手際の良さは、明らかに弱兵のそれではなかった。
『……まさか、奴らは……いや、そんな筈は無い……!』
脳裏をよぎる恐ろしい予感を振り切るようにして、メリーランドら護衛部隊は襲撃場所へと急ぐ。
自分たちが駆け付けるまで、空母型冥海機たちが持ちこたえてくれることを祈りながら。
「逃がさぬのじゃ!」
『うぐっ……!』
マユラの振り下ろす刃が、次なるカサブランカへ振り下ろされた。
頭上からの一撃を浴びて両断され、爆発するカサブランカ。メリーランドの祈りも空しく、残る空母は早くも一体にまで数を減らしていた。
マユラとラキアで標的を合わせ、ダメージアップで威力を上げて臨んだ攻撃の前に、空母たちは為す術を持たない。
最後に残された一体へ竜爪の切先を突きつけながら、マユラは堂々と告げる。
「無防備な所を狙うのを、卑怯……と言うてくれるなよ? 主等も民諸共、空爆しようとしておったろう」
『……くっ!』
「まあ、そっちの意見は聞いておらんがのう! 恨むなら迂闊な上司を恨む事じゃの!」
「そうとも。貰い物の力で、無力な人々を蹂躙せんとした報いだ」
ラキアもまた、突撃槍の穂先を空母へ突きつけながら、マユラと共にパラドクスを高め始めた。
これだけ派手に騒ぎを起こした以上、護衛部隊が駆け付けるのは時間の問題だ。そうなる前に、一秒でも早く、この空母を撃沈せねばならない。
「好き勝手にはやらせはせん。一方的に攻撃される側の痛みを知ると良い」
「そういうことじゃ。一足先に、地獄で飛龍を待っているのじゃな」
無力な民を狙う卑劣な行為への怒り。
そして、復讐者への侮りによって招いた破滅への哀れみ。
ラキアとマユラ、二人の復讐者は必殺の決意を込めて、最後の一撃を空母目掛けて叩き込んでいく。
「終わりだ――その驕りを抱いて沈め!」
「これにて、全機撃破じゃ!」
刺突と斬撃、パラドクスの連続攻撃がカサブランカに直撃する。
三体目の空母を跡形も残さず撃沈すると同時、ラキアとマユラの視線はすぐさま別の方角へと向けられた。
海域の彼方から向かって来る護衛部隊の冥海機たち――メリーランドと配下のフィッシュボーンたちへと。
小笠原諸島への空爆、阻止完了。
かくして復讐者たちは、次なる戦いの火蓋を切るべく行動を開始するのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV2が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
呉守・晶
アドリブ歓迎
遅れてすまねぇな!本命の仕事は終わった後のようだが、まだ仕事が残ってるようでなによりだ!
それじゃあ、まんまと釣り出されて隙を晒す飛龍艦隊の間抜けを壊滅させてやるよっ!
ハッ!弱敵の俺らディアボロスに重要な空母部隊をやられた気分はどうだ!?
空母部隊をやった味方二人に向かって急行してきてるフィッシュボーン達に、【水中適応】と【光学迷彩】で海面下に隠れていたのを【未来予測】で一秒先を見ることで奇襲タイミングを計って水中適応を【水面歩行】に切り替えて海面に飛び出すと同時にフィッシュボーン達の真下から奇襲を仕掛けるぜ!
空母部隊の襲撃を許した挙句に、自分達も襲撃される二重のミスを犯すとは、俺らディアボロスより間抜けな無能なんじゃねぇか?
奇襲で魔晶剣アークイーターで一人を叩き斬って、艦隊のど真ん中に突如飛び込まれて動揺してるだろう敵をそうやって煽って、空母部隊を襲撃した二人から注意を逸らして、吶喊してくるのをこっちからも突っ込んで一秒先を見ながら右手での打撃に注意しながら叩き斬っていくぜ!
マユラ・テイル
さて、次じゃな
今更来てももう遅いのじゃ
目玉の空母部隊は落とした、後は残存戦力を倒すのみ
こうして戦力を削ってゆけば、いずれ飛龍の喉元にも届こうて
此方に向かってくるふぃっしゅぼーん共を迎え撃つのじゃ
竜爪【Dragon’s Blood】へ魔力を回し、戦闘準備
燃えよ我が魔力……爆炎爪!
水面走行で水上を駆けるのじゃ
距離を詰める、敵の得意な射程で戦ってやる必要は無いからのう
妾の距離で戦わせて貰うとするかの
「突撃」し近接距離、爪の間合いまで寄る
爪を燃え上がらせそのまますれ違う様に斬り裂くのじゃ
斬り裂き、そして燃やす
斬撃と炎で魚もどき共を狩り尽くしてやろうぞ
敵も突撃戦術か……連撃はなかなか厄介じゃのう
機銃による攻撃は守りを固めて耐えつつ、海戦装の攻撃に備えるのじゃ
殴りつけるたいみんぐに合わせて此方も一歩前に出る
同時に鉤爪で海戦装を殴り軌道を変更
直撃を避け、零距離からの爆発ではなく近距離からの爆発に変えてだめーじを少しでも抑えるのじゃ
さて、其方の思惑通りに常に進むとは思わん事じゃな!
連携アドリブ歓迎じゃ
空爆の阻止を完遂し、次なる戦いに臨む復讐者たち。
その前方から高速で迫って来たのはメリーランド配下のフィッシュボーンら、護衛部隊の襲撃だった。
『よくも空母を
……!』『奇襲が偶然成功したからって、調子に乗らないことね!』
小笠原への空爆を阻止した復讐者へ、冥海機たちが怒りを露に叫ぶ。そこに残る侮りの心を見抜き、マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)は眉間に皺を寄せた。
(「勝利を疑わず、わざわざ向かって来るか。……健気なことじゃの」)
先の戦いで敗北を演じたのは飛龍艦隊を硫黄島から引き離すため。その目的を果たした今、手加減する理由はない。
マユラと、そして仲間の復讐者たちにとって、もはやフィッシュボーンは只の獲物に過ぎないのだ。
「今更来てももう遅いのじゃ。じゃが最後に、その性根は叩き直してやらねばのう」
魔力を注がれた竜爪『Dragon’s Blood』が、パラドクスを帯びて輝き始める。
冥海機の戦力を削り続け、いずれ飛龍の喉元に己が刃を届かせる――マユラにとって今回の戦いは、その一歩なのだ。
「さて、準備完了じゃ。覚悟するが良い、ふぃっしゅぼーんよ!」
竜爪に魔力が充溢する。
もはや敗北を演じる必要はなく、全力で叩き潰すのみ。
仕掛ける猶予など与えぬとばかり、マユラはフィッシュボーンたちへ突撃していった。
復讐者と冥海機。対峙する二つの勢力が、みるみる距離を縮めていく。
マユラは先手を取ると同時、竜爪の魔力を爆炎に変換。水面走行で海上を駆けながら敵の懐めがけ速度を上げた。
「狩り尽くしてやろうぞ、魚もどき共!」
『あいつ、単騎で突っ込んで来たわ!』『身の程知らずね。沈めてやるわ!』
対するフィッシュボーンも負けてはいない。単装機銃を構えた先、狙うは迫りくるマユラである。
距離を保ちながら一方的に攻撃を浴びせ、蜂の巣にしようと言うのだろう。だが、
「得意な射程で戦ってやる必要は無いからのう!」
逆説連鎖戦の開始と同時、フィッシュボーンの懐へ到達するマユラ。
敵の息をのむ声が聞こえる距離から、爆炎を纏う爪が二振り、横薙ぎに振るわれる。
斬撃と爆撃の嵐を浴びた冥海機の隊列はたちまち崩れ、混乱に陥り始めた。負けじと機銃を乱射しながら、海戦装と魚雷を武器にフィッシュボーンたちが殴りかかっていく。
『負けないわよ! たかがディアボロス一人に――っ!?』
「誰が、一人だって?」
海戦装を構えるフィッシュボーンの声が、突如として驚愕に途切れる。
理由は、新手の奇襲だ。水中適応で海面下に潜み、未来予測で移動先を読み、冥海機の真下から現れた影。
呉守・晶(TSデーモン・g04119)の襲撃である。
「遅れてすまねぇな! 本命の仕事は終わった後のようだが、まだ仕事が残ってるようでなによりだ!」
「加勢感謝じゃ。速攻で魚もどき共を全滅させてやるのじゃ!」
マユラの言葉に応えるように、晶が冥海機の集団へ襲い掛かっていく。
魔晶剣アークイーターを構え、挟撃する形での攻撃である。
足並みを乱すフィッシュボーンめがけ突撃を繰り出しながら、晶の勇猛果敢な雄叫びが戦場に木霊した。
「まんまと釣り出された間抜けども、さっさと壊滅させてやるぜっ! 覚悟しろ!」
晶の合流に伴い、戦況は一気に復讐者の優勢へと傾いて行った。
機銃と海戦装、そして魚雷を駆使したフィッシュボーンの吶喊にも、マユラと晶は未だ健在。残留効果で強化された二人の猛攻を受けて、一機、また一機と海の藻屑と化していく。
「空母部隊どころか自分たちまで襲撃されるとはな。二重のミスを犯すなんざ、俺らより間抜けな無能なんじゃねぇか?」
『黙れ……っ!』
動揺を煽るように投げる晶の挑発は、これ以上なく敵のプライドを傷つけたらしい。
だが怒りに任せた敵が反撃に来ようとも、この状況では負け惜しみ以上の意味を持たない。
奇襲で空母を沈められ、自分たちまで同じ方法で劣勢に追い込まれている――それらは紛れもない事実だからだ。
「ハッ、もうおしまいか? 弱敵の俺らディアボロスに重要な空母部隊をやられた気分はどうだ!?」
「突撃戦術の連撃、なかなか厄介じゃが……耐えてみせるのじゃ!」
挑発で敵を誘導する晶。海戦装と竜爪で打ち合い、直撃を逸らすマユラ。
二人の動きに翻弄されるフィッシュボーンたちは見る間に数を減らし、全滅寸前にまで追い込まれていく。
晶がふと戦場の彼方を見遣れば、そこには新たな敵影がひとつ。フィッシュボーンを率いるメリーランドであった。
「指揮官のお出ましか。配下と合流されると、ちょいと面倒だな」
「何、問題ない。その前にとるーぷす共を全員片付けるのじゃ!」
一切の慢心を排した動きで、攻勢を強める復讐者たち。
その猛攻の前にフィッシュボーンは為す術無く、撃沈数を徒に増やしていった。
「冥海機は全員逃がさねえ!」
晶がアークイーターを構え、先陣を切って冥海機の群れへ突っ込んでいく。
勇猛果敢な攻撃で敵を斬り払う『勇鼓吶喊』の一撃である。ダメージアップを込めて放つ刃は、まさに荒れ狂う嵐のよう。戦場を飛び交う機銃も、海戦装を用いた殴打も、魚雷を駆使した吶喊も、晶の足を止めることは叶わない。
「おらあああああっ!!」
『うあぁっ!』『ぐぅっ!』
一切の恐れを排して放つ渾身の斬撃。
晶の振るうアークイーターは眼前の獲物を捉えるや、一切合切を断ち切るように傷を刻んでいく。それは死神が振るう鎌のごとくフィッシュボーンの四体を瞬時に葬り、敵部隊を壊滅寸前まで追い込んだ。
「燃えよ我が魔力……爆炎爪!」
冥海機に肉薄した距離を保ったまま、マユラの竜爪に激しい炎が宿る。
両手の鉤爪に炎を纏わせ、斬撃と炎の傷を刻む『爆炎爪』。命中アップに導かれて放つその一撃が、トループス級との戦いの終幕を告げるように、フィッシュボーンの急所へ立て続けに直撃した。
『そ、そんな――』
「焔の爪の力、とくとみるのじゃ!」
フィッシュボーンを鉤爪が引き裂き、断末魔を呑み込むように弾ける爆炎。
葬り去った三体の冥海機の爆発が立て続けに海域に轟いた。それは同時に、新たな敵との決戦を告げる報せでもあった。
「さて……後はお前だけじゃ、めりーらんどよ。其方の思惑通りに常に進むとは思わんことじゃな!」
『遅かった、か……ディアボロス、よくも……!』
空母も配下も全てを失ったメリーランドが、憤怒の形相で海戦装を構える。
このままおめおめとは帰れない。復讐者を討つか、自分が死ぬか、結末はいずれか片方のみだ。
無論、マユラら復讐者とてこのまま帰るつもりは無かった。彼女たちの目標は冥海機の全てを撃破すること――すなわち、完全勝利を除いて存在しないのだ。
「さて、始めるかの。飛龍艦隊を撃破する為にも!」
「ああ。叩き斬ってやるから覚悟しな、メリーランド!」
復讐者か、冥海機か。
死闘を制する勝者を決める戦いは、今まさに幕を開けようとしていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
マユラ・テイル
さてと、では残るはお主だけじゃの指揮官どの
流石は飛龍艦隊じゃ、前の戦いで得られた情報・戦力
それらを踏まえて速攻で小笠原への攻撃を仕掛ける、艦隊練度
硫黄島を任されておるだけはあるの
正面からやっておれば、随分と手こずったであろう
じゃが、今回は妾達が上回った
初見殺しは妾達の得意戦術じゃ、詳細を持ち帰らせはせぬわ
再度竜爪【Dragon’s Blood】へ魔力を送る
砲戦型と撃ち合える程の手札は持ち合わせておらぬわ「突撃」し距離を詰めるのみ!
炎氷爪……右手に炎を、左手には冷気を
近接戦じゃ、右手で裂いて燃やし同じ箇所を左手で追撃!
熱した後に急速に冷やす、急激は温度変化は堪えるであろう?
反撃の砲は未来予測を借り受けようぞ
とはいえ1秒、ならば命中する瞬間にのみ意識を集中じゃ
砲の軌跡を観測し命中する瞬間に水面走行を解除
水中適応に切り替えて海中へと落ちるのじゃ
ぱらどくす故対して効果は無かろうが、それでも真正面から受けるよりは衝撃は和らぐじゃろう
凌いだら再度浮上
水面走行で戦闘態勢を取るのじゃ
連携アドリブ歓迎じゃ
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
救援機動力で加勢に参りました
一刻も早く冥海機の企みを止めましょう
戒厳令を耐え抜いた島の皆さんに、更なる被害が及ばないように…!
途中参戦の状況を活かせるようであれば最初は【水中適応】と【光学迷彩】をお借りします
先に乗り込んだ味方の攻撃によって生まれる僅かな隙を探りながら
海中を移動して『メリーランド』に接近し、死角からの一撃を狙います
攻撃のタイミングを見て【水面走行】に切り替え
パラドクス「ベストコマンド」を発動します
敵とはいえ、綺麗に整えられた身だしなみをだめにしてしまうのは少々心苦しいですが…
可能であれば敵の砲台も足場に利用し
軍刀を抜き、『メリーランド』の真珠飾りが集中している肩から上を狙った攻撃を試みます
反撃に備え、レーザーが身体の急所を捉えないよう身体を屈めながら速やかに防御姿勢を取りつつ離れます
【ガードアップ】の効果も乗せて少しでも負傷を抑えるよう努めます
落ち着いて〈陣形〉を整え、続く攻撃の準備を
その他戦況に合わせて味方と協力し〈臨機応変〉に立ち回ります
呉守・晶
アドリブ歓迎
へぇ、重要な空母部隊も部下も失って、まだやる気なのか
まぁ此処で逃げたら飛龍に処罰させるのは免れねぇだろうしな!
ましてや俺ら弱敵のディアボロス相手に指揮下の部隊を全部失ったなんて報告したら、無能扱いは避けられねぇもんなぁ!
とか煽って、ねぇとは思うが万が一の可能性での撤退を選択できなくしてやるぜ
ハッ!これが史実のビッグ・セブンの45口径砲かっ!
まぁ人間サイズの冥海機だからな、実際に45口径もあるはずないけどな
しかし、その趣味の悪い真珠と砲塔の貝は、真珠湾攻撃が由来か?悪趣味なチョイスだな
【未来予測】で着弾地点とタイミングを見て、可能な限り砲撃を避けて、避けられない分は致命傷や継戦困難な負傷を避けるようにして受けつつ、【水面走行】で海上を走って突っ込むぞ!
魔晶剣アークイーターの封印を一部解除して巨大な牙と口のような異形の大剣に変異させて、味方との波状攻撃になるようにして隙を突いて砲の懐に潜り込んで叩き斬ってやる!
喰い破れ、アークイーター!
トループス級『フィッシュボーン』全滅。並びに空母型アヴァタール級三体の撃沈に伴う、硫黄島への爆撃失敗。
復讐者たちによって突きつけられた厳然たる事実を前に、メリーランドの顔は屈辱に歪んでいた。
『ディアボロスめ……よくも、飛龍様からお預かりした戦力を……!』
戦場に残る冥海機は、もはや彼女ただ一体。
奇襲を仕掛けた復讐者たちを打倒する以外、残された道は一つもない。
そんな敵を見遣り、両腕に鉤爪を装着したマユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)は淡々とした口調で言った。
「残るはお主だけじゃの、指揮官どの」
油断なく凝視する対面のメリーランドへ、マユラは淡々と言葉を紡ぐ。
実際のところ、飛龍艦隊の動きは弱敵のそれでは決してなかった。先の戦いで得られた復讐者側の情報と戦力を踏まえて、速攻で小笠原への攻撃を仕掛けた決断力。更には、それを実際に可能とする艦隊の練度。いずれも硫黄島を任されるに値する実力であり、正面から遣り合えば随分と手古摺らされただろう――そう告げる。
「じゃが、今回は妾たちが上回った。初見殺しは妾たちの得意戦術じゃ、詳細を持ち帰らせはせぬわ」
『……っ!』
復讐者の意図は既に承知とばかり、戦闘態勢を取るメリーランド。
そんな彼女へ向ける呉守・晶(TSデーモン・g04119)の舌鋒は、どこまでも鋭い。
「さて、指揮官様は空母部隊も部下も失っちまった訳だが……まさか逃げるなんて言わねぇよな?」
敵の冷静さを奪うことを意図して放った言葉は、果たして大きな効果を上げたようだ。無言のまま眉を吊り上げ、射殺さんばかりの眼光を送るメリーランド。それを前に、晶の挑発はなおも止まらない。
「当然だよな。此処で逃げたら飛龍の処罰は免れねぇだろうからな!」
『……黙れ……!』
無論、それで黙る晶ではない。
元より相手は先の戦いで、配下ともども復讐者を挑発した冥海機である。ここで手を緩める理由は無かった。
「ディアボロス相手に指揮下の部隊を全部失ったなんて報告したら、無能扱いは避けられねぇよなぁ!」
『黙れえええええええぇぇぇぇっ!!』
砲口を向けて怒りの絶叫を挙げるメリーランド。
対する晶は魔晶剣アークイーターを構え、不敵な笑みを浮かべて告げる。
「はっ、そう来なくちゃな! 全力で沈めてやる、覚悟しな!」
威勢良く切った啖呵と共に、魔晶剣の切先がメリーランドを捉えた。
冥海機と復讐者、互いのパラドクスが輝きを帯びて時空への干渉を開始する。
それが、戦闘開始の合図となった。
かくして、対峙する両勢力によって戦端が開かれた同刻。
戦場となった海の下を三間・勲(漁火・g10186)は水中適応で進みながら、襲撃の機会をうかがっていた。
救援機動力で駆けつけた彼の目的はマユラと晶への加勢、並びにメリーランドへの奇襲である。
(「まだ敵は気づいていませんね。海上で戦う方々が、上手いこと注意を引き付けてくれたようです」)
激戦を物語るように海面下へ走る断続的な衝撃からは、メリーランドが酷く冷静さを失っている気配が伝わってくる。
恐らくは、海上の仲間が挑発か何かの働きかけを行ったのだろう。勲は僅かな隙を探りつつ、光学迷彩を駆使しながら敵の死角である足下へと接近していく。
(「冥海機の企みを止めなければ。戒厳令を耐え抜いた島の皆さんに、更なる被害が及ばないように
……!」)
敵がアヴァタール級であることを考えれば、奇襲の好機は一瞬しかない。
その時を逃さぬよう、攻撃準備を終えた勲は襲撃のチャンスを静かに待ち始めた――。
『砕け散れ、ディアボロス!』
「ハッ! これがビッグ・セブンの45口径砲かっ!」
一方その頃、海上では。
主砲を斉射するメリーランドに、晶とマユラは一歩も譲らず熾烈な戦いを繰り広げていた。
パラドクスの力で発射される砲弾が、恐るべき威力を帯びて断続的に襲い掛かる。復讐者と言えども直撃を浴びれば只では済まない猛攻。対する晶は魔晶剣を頼りに紙一重で直撃を避けながら斬撃を浴びせていく。続くマユラが繰り出すのは、突撃によって距離を詰めての連撃だ。
「流石は指揮官級の冥海機、とるーぷす級とは比較にならぬ火力じゃの……!」
「ああ。しかし、あの趣味の悪い真珠と砲塔の貝……真珠湾攻撃が由来か? 悪趣味なチョイスだな!」
冷静さを欠いた反面、怒り狂うメリーランドの攻撃は激烈の一言に尽きた。
マユラは水中適応と水面走行を巧みに切り替えて衝撃を和らげることで、直撃を辛うじて防いでいる状態だ。
防戦一方に陥ること無く鉤爪を振るい、肉薄してダメージを刻み込んでいくマユラ。対するメリーランドもまた、負けじと攻撃態勢へ移り始める。
『この程度で終わると思うな! 沈め、ディアボロスども!』
「ふむ……今こそ好機、じゃな!」
そして――決着を一気につけようと、メリーランドの砲塔がマユラへ向いた次の刹那。
その背後から、急速浮上によって巨大な水柱が一本立ち昇った。
冷静さを失った敵の虚を突く完全な奇襲。仕掛けたのは、勲であった。
「敵とはいえ、少々心苦しいですが……!」
『――!?』
メリーランドが反射的に背後を振り向く。その刹那、煌びやかな真珠飾りを着けた上半身に、勲の軍刀が直撃した。
優れた状況判断能力によって痛烈な一撃を浴びせる『ベストコマンド』のパラドクスだ。
不意打ちを受けてよろめくメリーランドの反撃をガードアップで凌ぎながら、勲はすぐさま陣形を整えると、マユラと晶へ合図を送った。
「今です! 一気に決めましょう!」
「お見事。よし、決着と行くぜ!」
「うむ。後は畳みかけるのみ、じゃな」
メリーランドの懐へ再び肉薄を果たしたマユラが、両腕の鉤爪を高々と掲げる。
竜爪『Dragon’s Blood』へ送り込んだ魔力は今まさに紅と蒼の輝きを帯びて、標的のメリーランドへ振り下ろされた。
「砲戦型と撃ち合える程の手札は持ち合わせておらぬのでな!」
右手の炎と、左手の氷。
鉤爪に宿る二つの力がダメージアップによる火力の底上げを伴い、冥海機の肉体を切り裂いた。攻める時は今――その好機を、マユラは決して逃がさない。
「焼いて冷やす、急激な温度変化に耐えられるかの?」
『ぐっ……うう!』
熱に耐え切れず海戦装が溶解し、続け様に浴びせられる冷気は亀裂となって追い打ちをかけた。
斬撃、炎、氷――間断なく降り注ぎ続ける攻撃にメリーランドが瞬く間に追い詰められていく。砲塔による反撃も空しく、ガードアップでダメージを殺したマユラは未だ健在だ。
「幕引きじゃの。今じゃ!」
「任せなっ! 喰い破れ、アークイーター!」
同時、魔剣を構えた晶がメリーランドの懐へ飛び込んだ。
コード捕食剣『貪リ喰ラウモノ』。封印を解除したアークイーターが、晶のパラドクスで異形の姿へ変じた。
巨大な顎を生じた刀身の鋭牙は冥海機メリーランドを捉えると、全身を噛み千切り、喰い尽くし、一切の痕跡を残さず消し去っていく。
それは、戦いの決着を告げる一撃。
パラドクスの発動完了と同時、普段の姿へ戻った魔晶剣を収め、晶は共に戦ったマユラと勲を振り返る。
「これで終わりだな。俺たちの勝利だぜ!」
「うむ。これで空爆のひとつは阻止できたようじゃな」
「奇襲、上手く行って良かった……。皆さん、お疲れ様です!」
アヴァタール級冥海機『メリーランド』撃破完了。
静寂を取り戻した海に、三人の歓声が戦いの終わりを告げて響き渡った。
そうして全ての冥海機を撃破すれば、戦場には凪いだ海原だけが残される。
空爆を目論む空母型アヴァタール級たちの姿はなく、護衛艦隊も最早いない。飛龍艦隊が保有する戦力の一角を、復讐者は間違いなく撃破したのだ。
「さあ帰還しましょう。新宿島へ!」
勲は作戦の完了を確認すると、仲間たちと共に戦場を離脱していった。
復讐者たちが掴んだ一つの勝利。それは驕れる飛龍へ決戦を挑む道程の、確かな一歩となることだろう――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【過去視の道案内】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【断末魔動画】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
【ドレイン】がLV2になった!