相模国、兵器工廠破壊作戦
攻略旅団の調査により、最終人類史と境界を接している『相模国』の兵器工廠で、ヒルコを利用した儀式を使い、最終人類史に向けた破壊兵器の開発が行われている事が判明しました。
破壊兵器を建造している兵器工廠に向かうパラドクストレインが出現していますので、急ぎ、現地に向かい、この兵器開発を阻止してください。
破壊兵器は、TOKYOエゼキエル戦争からもたらされた現代技術が元になっています。
ディアボロスにとっては脅威になりませんが、最終人類史で使用されれば、街や一般人に大きな被害を出してしまうでしょう。
忠義者はツライよ(作者 秋津透)
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「ちゅちゅちゅちゅ、忠義ー! ちゅーぎー! ちゅちゅちゅのちゅー! 忠義のためなら命もいらぬ、名もいらぬ、外道の所業も敢えてする。それがーちゅーぎー! ちゅー!」
なんかもう既に正気を失っているような声で、アヴァタール級天魔武者『岡部元信』が叫ぶ。その背には、ドクロマークがでかでかと描かれ「ポチッとな」と記されたボタンがついた、どこからどう見ても爆弾にしかみえないシロモノがくくりつけられている。
「自爆してー、無辜の民を殺す、悪鬼外道の所業ー! でも、命令ならば、それをするが忠義ー! 君主様の命令は絶対ちゅー! 絶対忠義ー! 敢えて汚名をかぶるのが真の忠義ー! ちゅー!」
常軌を逸した叫びをあげながら『岡部元信』は(単なるオイル漏れかもしれないが)両眼のセンサーから血の涙を流す。本来の歴史の『岡部元信』は、斜陽の今川家に忠実に仕え、その後は武田家に重用された名将なのだが、その経歴上『徳川家康』にとっては目の上のタンコブだったという。天正大戦国ディヴィジョンの「相模国」国主が誰かはまだ明らかになっていないが、もしも『徳川家康』やその縁戚、家臣なら『岡部元信』にわざわざ酷い役目を割り当てる可能性は充分にある。
そして『岡部元信』は、周囲に控えるトループス級天魔武者『天魔武者・抜刀剣客隊』に向かって叫ぶ。
「我一人では死なぬー! お前たちもみな死ぬのだー! 忠義の自爆を見せるのだー! この自爆装置が量産できた暁には、みなで装備して、みなで華々しく散り、我らの忠義を見せるのだー! ちゅー!」
「ちゅー! ちゅー! ちゅー! 忠義でゴザル! じぃ! じぃ! じぃ! 自爆でゴザル! ちゅー! ちゅー! ちゅー! 忠義の自爆でゴザル!」
アヴァタール級が何を言っているのか、まともに理解しているのかどうかは定かではないが『天魔武者・抜刀剣客隊』はものすごく頭の悪そうな調子で唱和する。
そして、その周囲では、ドクロマークと「ポチッとな」ボタンのついた爆弾がいくつも自動的に組み立てられている。爆弾を組み立てる機械の要所にはヒルコが繋がれていて、容赦なくエネルギーを搾り取られている。
「…た、助けて…死んじゃう…」
息も絶え絶えな声でヒルコたちは呻くが、忠義だ自爆だと盛り上がっている天魔武者たちは気づきもしない。もっとも、気づいたところで助けてやるはずもないのだが。
「腹が減っては戦ができぬ。喰いながら話を聞いてくれ」
時先案内人の陳・修賢(人間の特級厨師・g03221)が、いつものように手製の饅頭を配りながら告げる。
「攻略旅団の提案により、最終人類史に隣接する『天正大戦国ディヴィジョン』の「相模国」に向かうパラドクストレインが出現した。現在、ディアボロスは北側の「武蔵国」から『天正大戦国』に攻め込んでいるが、どうやら『天正大戦国』の方では「相模国」から侵攻を仕掛けるつもりらしい」
厳しい表情で、修賢は一同を見回す。
「今のところ「相模国」の国主が誰かとか、城がどこにあるのかとかはまったくわからんが、どうやら天魔武者たちは「相模国」の各所に兵器工廠を作り、そこで製作した爆弾を抱えて最終人類史へ自爆特攻を仕掛けるつもりらしい。この爆弾製造技術は、TOKYOエゼキエル戦争ディヴィジョンが崩壊した時に流れたのか、それとも横須賀にあったヤ・ウマトあたりから流れたのかはわからんが、ごく普通の爆弾で、クロノヴェーダやディアボロスを害することはできん。しかし、こんなもんを抱えて一斉に突っ込んでこられたら、たとえ迎撃できたとしても一般人に大被害が及ぶのは避けられん」
もしかして「武蔵国」が防衛一辺倒なのは、こちらを引き付けて「相模国」からの侵攻を容易にするつもりだったのかもしれないな、と、修賢は厳しい表情で唸る。
「いずれにしても、この企みを先んじて察知できたのは幸いとしか言いようがない。急ぎ「相模国」の兵器工廠に向かい、自爆特攻の準備をしている天魔武者たちを撃滅、工廠を叩き潰してくれ」
そう言い放ってから、修賢は少々複雑な表情になって付け加える。
「それでだ…例によって天魔武者は、ヒルコの力を搾り取って兵器工廠を動かしている。何の工夫もなく天魔武者と工廠をふっ飛ばすと、ヒルコたちも巻き添えになって死んでしまうので、できれば何とかヒルコたちを助けて、安全な場所に匿ってほしい」
作戦難度は上がってしまうが、何とかよろしく頼む、と、修賢は告げる。
そして修賢は、メモを見ながら言葉を続ける。
「兵器工廠は人里離れた山奥にあるようだが、パラドクストレインで近くまで行ける。事前に、ヒルコたちを救出した後に匿うための隠れ里を作っておくといいかもしれない。「武蔵国」で行っているのと、同じような手順だ」
そう言って、修賢は再び一同を見回す。
「工廠近くまで行くと、卜ループス級天魔武者『天魔武者・抜刀剣客隊』が迎撃に出てくる。こいつらはまだ爆弾を装備していないので、普通にやっつけてくれ。ただ、工廠の各所にはヒルコが動力として接続されていて、迂闊に工廠を破壊すると巻き添えになるし、先に接続を外そうとするとショックを受けて死んでしまう。ヒルコはもちろん、工廠もできるだけ壊さないよう、できるだけ工廠の外で卜ループス級を倒し、更にアヴァタール級天魔武者『岡部元信』をおびき寄せる形で撃破してほしいんだが…こいつは試作品の爆弾を抱えていて、単純に撃破すると工廠そのものを巻き込んで連鎖的に大爆発してしまう。何とか試作爆弾が爆発しないよう工作した上で、アヴァタール級を撃破し、工廠の機能を止めてヒルコを救出してから、心置きなく工廠をぶっ潰してほしいんだ」
我ながらかなりの無茶振りをしているとは思うが、どうかよろしく頼む、と、修賢は頭を下げ、そして付け加える。
「とは言え『岡部元信』はなかなか手強い相手だし、皆の身が危うくなってしまうようなら、いくらヒルコが哀れでも替えることはできない。もしもヒルコたちが死んでしまったら、その時は隠れ里に葬ってやってくれ」
そして修賢は、複雑な表情のまま告げる。
「相模国に国主がいるのかいないのか、中心になる城があるのかないのか、それはまだわからんが、どうも武蔵国と似た不安定な気配を感じる。もしかすると、比較的最近に『徳川家康』が元々の領主…後北条氏なのか関東管領上杉氏なのか知らんが、そいつを討伐して手に入れたばかりなのかもしれん。名将の『岡部元信』に自爆特攻を強いるとか、ずいぶん酷い任務を押し付けているようだし…まあ、それも作戦を進めていけばわかるのかもしれないが、とにかく今は最終人類史に攻め込まれて自爆特攻されないよう手を打つのが急務だ。よろしく頼むぜ」
「…た、助けて…死んじゃう…」
兵器工廠の機械に繋がれたヒルコたちが、息も絶え絶えの声で訴える。
「…いいの? ぼくらが一人でも死んだら、あの爆弾も、この工廠も、みんな爆発するよ? それでもいいの?」
「…聞いてくれない。誰も聞いてくれない。死んじゃうんだ…みんな、死んじゃうんだ…」
「…せめて、あの爆弾の爆発を止めておけば…一人死んだだけで全滅なんてことはないのに…」
「…もう、助けてくれなんて言わないよ…せめて安全ボタンを押してよ…ポチッとなって…そうすれば、巻き添えは最小限で…」
リプレイ
嵐柴・暁翔
まずは出発前に隠れ里で必要になる物資を最終人類史から【アイテムポケット】に入れて持ち込みます
防寒具や金属製の道具類やらは工廠から頂戴するのは難しいだろうからな
兵器工廠に殴り込む前に隠れ里に使えそうな洞窟や遺跡等がないか確認しておきます
戦闘は広いスペースが確保できたり頑丈で周囲に被害が出なさそうな場所で行うようにします
外で戦えるならその方が無難だし敢えて目立って誘き出したりするのもありかな
どう転んでも周囲に被害を出しようもない《感染拡大》で攻撃します
……口もない天魔武者相手に効果があるのが不思議だけどな…
今回は火気を気にする必要のない攻撃をしてくる相手だというのは好都合だな
(「…なんだか我ながら、ずいぶんと手慣れてきた気がするな…」)
ヒルコたちを匿う隠れ里の作成に必要そうで、かつ現地調達が難しそうな物資を新宿島で【アイテムポケット】に詰め込んできた嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は、パラドクストレインから降りて爆弾製造工廠の位置を確認すると、そこから近すぎず遠すぎずといったあたりに隠れ里に使えそうな洞窟や穴居遺跡がないか調べる。そして幸い適当な洞窟がすぐに見つかり、暁翔は工廠近くに戻ると、敢えて堂々と姿をさらして呼ばわる。
「おい、ディアボロスと戦いたいんだろ? そっちから来る前に、こっちから来てやったぞ。その気があるなら、かかってこいよ」
「ぬおーっ! 出たでゴザル! ディアボロスの襲撃でゴザル! 者ども、出合え出合えでゴザル!」
工廠の入口と思われるあたりで見張りをしていたトループス級天魔武者『天魔武者・抜刀剣客隊』二体が、当然ながら暁翔に気づいたらしく、大声で叫びながら突っ込んでくる。
同時に暁翔はパラドクス「感染拡大(グルメ・デ・フォアグラ)」を発動。おそらく火気厳禁の爆弾製造工廠…というか、その中で拘束されているヒルコたちに間違っても被害を出さないよう、冷凍系の技(には違いない)でトループス級を攻撃する。
「君がッ チョコミン党になるまで 食べさせるのをやめないッ!」
「ぬおあーっ! なななな、なんたる面妖な攻撃でゴザルか!」
甘くて爽やかな神のお菓子であるチョコミントアイスを大量に取り出して『抜刀剣客隊』の口…はないようなので、モノアイのある顔のあたりにどかどかどかと暁翔が押し付けると、あら不思議というか、物理法則完全無視のパラドクス攻撃恐るべしというか、たちまち卜ループス級の全身が凍りついて粉々に砕け散る。
しかし、そんな面妖というかネタ的な攻撃であっさり斃されてしまった『抜刀剣客隊』の怨念はその手にした刀に宿り、反撃のパラドクス「殺戮白兵戦術其の三・号令一下の連斬」を発動。本体が砕ける中、刀だけが逆に氷を砕いて勝手に飛び、暁翔へと何度も続けて斬りかかる。暁翔は素早く躱し、深く斬られることはなかったが、あちこちの皮膚を裂かれて小ダメージを負う。
そして一連の攻撃を終えた刀は地面に落ちて砕けるが、暁翔は敢えてそちらには目を向けず、次の卜ループス級へと対峙する。おそらく見張りの叫び声を聞きつけたのだろう、工廠入口からは次から次へと『抜刀剣客隊』が飛び出してきて、口々に喚き立てる。
「ちゅー! ちゅー! ちゅー! 忠義でゴザル! いー! いー! いー! イクサでゴザル! ちゅー! ちゅー! ちゅー! 忠義のイクサでゴ・ザ・ル!」
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
任務は了解したであります。まずは敵の配下の殲滅でありますね。迅速に実行するであります。
【盾槍陣】使用です。長槍サリッサと魔力盾スクトゥムの複製を無数に具現化してファランクスの陣形を形成して、無双馬に騎乗して突撃を仕掛けます。
盾で敵陣を押し潰して強引に隙を作り、盾の隙間から槍を叩き込んで仕留めてゆくであります。
組織は機械、構成員は消耗する部品。上官など、何度も変わってゆくものであります。兵士なら、忠義などに縛られないで、何も考えず命令に従うだけの方が、摩耗せず生き延びやすいでありますよ。
突進の勢いを落とさずに反撃に対抗します。スクトゥムで攻撃を受け止めてダメージを最小限に抑えて耐え抜くであります。
嵐柴・暁翔
随分と軽いノリというか騒々しい部隊だな…
……もう精神的にやられてそうなったのならご愁傷様としか言いようはないけど、どちらにしてもやる事が変わる訳でもないか…
工廠の外でなら多少派手にやってもヒルコ達に被害が出ることはないだろう
相手が切り込んでくるなら此方から相手の懐に飛び込んでカウンター気味に《魂の咆哮》で拳を叩き込みます
単純に考えれば剣に拳で挑むのは得物の間合いの差もあるしかなり無謀なんだろうけど、その辺りはパラドクスだしな…
拳を撃ち込んだ後は速やかに離れて斬撃に対処します
剣の間合いを外しておけばそうそう有効打にはならないだろう
……パラドクスなんだし使い手は倒れても剣だけでも飛んでくるような気もするけどな…
……岡部元信もこんなノリなのか…?
まあアヴァタール級なんだし今回の相手限定なのかもしれないけど、こんなノリで最終人類史に特攻をかけられても反応に困るぞ…
(「随分と軽いノリというか騒々しい部隊だな……もう精神的にやられてそうなったのなら、ご愁傷様としか言いようはないけど、どちらにしてもやる事が変わる訳でもないか…」)
まあ、トループス級天魔武者の多くは、結局のところグランダルメのある種のトループス級自動人形…「自由! 平等! 迫害!」と叫んで暴れるあの連中だ…と大差ない精神しか持っていないらしいしな、と、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は声には出さずに呟きながら、パラドクス「魂の咆哮(ダイナマイトパンチ)」を発動。ちゅーちゅー忠義ちゅー忠義、と叫びながら殺到してくるトループス級天魔武者『天魔武者・抜刀剣客隊』に対して逆に突進して間合いを詰め、カウンター気味に鉄拳を叩き込む。
「RB!」
「そ、それはあまりに不当でゴザル! 我ら剣の修業に一途に励み、それ以外はなーんの能も楽しみもない無骨者でゴザル! それのどこが、どこが、いったいどこが、リア充でゴザルかーっ!」
なんだか妙に切実な魂の叫びをあげながら『抜刀剣客隊』は暁翔の鉄拳を受けて爆発するが、刀で拳に負けてしまった上に、不当にリア充扱いされた怨念が強く強く強く残り、反撃のパラドクス「殺戮白兵戦術其の一・剛嵐の切込み斬殺」が発動。本体の爆発で吹っ飛んだ刀がいきなり物理的にありえない軌道を描き、暁翔へと斬りかかる。しかし、その動きは暁翔にとっては充分に予想の範囲内。素早く回避のステップを踏み、飛来する刀を紙一重で躱しながら、次のトループス級へと鉄拳を叩き込む。これがアヴァタール級、あるいはジェネラル級やクロノス級の怨念が乗ったパラドクスなら、標的を貫くまで止まらなかったかもしれないが、しょせんトループス級の単純脆弱な精神から生まれた怨念では、きわどく掠めて皮膚を裂き小ダメージを与えるぐらいが精一杯だったようだ。
そして、更に工廠から飛び出してきて暁翔に向かおうとする後続の『抜刀剣客隊』へと、無双馬『青縞』に騎乗したバトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)が、パラドクス「盾槍陣(ファランクス)」を発動して騎乗突撃を仕掛ける。
「ファランクス、アグレシオ!」
「ぐわー! 騎兵隊でゴザル、騎馬突撃でゴザル、我ら刀兵は騎馬兵には弱いでゴザル!」
「鉄砲隊! 鉄砲隊はいないでゴザルか!? なんで鉄砲使いで名高い織田信長様を断片の王と仰ぐ我々の部隊に、騎兵を薙ぎ払う鉄砲隊の援護がないのでゴザルか? 世の中絶対間違っとるでゴザル!」
なんだかトループス級にしてはずいぶんと小賢しい洞察をする奴もいたが、そんなものはこの状況では「口先だけのちゅーぎ」と同様屁の役にも立たず『抜刀剣客隊』はたった一騎の『青縞』とバトラ…もちろん、パラドクスで盾と槍の複製をずらりと無数に並べており、重装騎兵隊が突進するパラドクスと同等以上の攻撃力を発揮しているのだが…に、なすすべもなく蹂躙される。しかも「自分たちは騎兵に弱い、一方的にやられて当然」という思い込みのせいか、あるいは単なる偶然によるタイミングか、バトラと『青縞』に蹂躙されたトループス級は、パラドクスの槍で串刺しにされたまま反撃すらできずに動きを止めて崩れ倒れる。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
すると、その時。工廠の扉が開き、長槍を構えた上級天魔武者…アヴァタール級『岡部元信』が飛び出してくる。そして『岡部元信』は左右を見回し、時先案内人が幻視した狂気のような様子とはまったく違う、沈痛な声で唸る。
「うむむむむ…このごく短い刹那に、我が配下の兵がたちまち全滅させられるとは…さすが音に聞こえしディアボロス。相手にとって不足なし」
言い放つと『岡部元信』は、一分の隙も見せない構えで長槍の穂先をディアボロスたちに向ける。しかし、その背に負っている「ドクロマークとポチッとなボタンのついた妙にマンガチックな大型爆弾」が、シリアスな対決の雰囲気を見事にぶち壊していることは否めない。
嵐柴・暁翔
今回も陳のおやっさんの説明とは違って真面な言動だな…
元々は真面だったけど主義に反する作戦で部下諸共死んでこいと命令されてその準備をさせられているうちに正気を失ったって所か…?
……流石に一緒にいた抜刀剣客隊のノリに染まっただけなんてオチじゃないとは思うけど…
……ヒルコ達の間では爆弾にドクロマークを描いたり「ポチッとな」ボタンを付けたりするお約束が流行ってでもいるのか…?
こう警戒されていると俺一人で岡部元信の後ろに回るのは難しそうだな…
詐術も戦術ではあるし、試してみるか…
まずは此方も『風牙』を抜刀して構えて対峙
頃合いを見て岡部元信に「背負った爆弾のボタンが気になってしかたがない、此方の注意を逸らす作戦か」と伝えて反応を確認します
否定してくるなら気になるからボタンを押してみて欲しいと頼んでみます
無理そうなら《悪魔召喚》で大天使姉妹を呼んで、爆弾を誘爆させないように剣技や水魔法で攻撃を仕掛けて貰い、俺自身も突っ込みます
【エアライド】で岡部元信を飛び越えて背後にまわり「ポチッとな」ボタンを押します
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
あの背中の釦を押せば良いのでありますか。
【パラドクス通信】でこっそり仲間と通信して連携します。
無双馬に騎乗して、長槍を構えて突撃の構えを見せます。
こちらに注意を引き付けて、仲間が後ろに回り込んで釦を押す隙を作るであります。
意図に気付かれて警戒されたとしても、仲間に気を向けた隙を狙って突進して釦を押すであります。
小細工や権謀術数の類いは苦手なので、作戦を命令されたらそれに従うであります。
(「今回も陳のおやっさんの説明とは違って真面な言動だな…元々は真面だったけど、主義に反する作戦で部下諸共死んでこいと命令されてその準備をさせられているうちに正気を失ったって所か…? ……流石に一緒にいた抜刀剣客隊のノリに染まっただけなんてオチじゃないとは思うけど…」)
相対するアヴァタール級天魔武者『岡部元信』の隙のない様子を窺いながら、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は言葉には出さずに呟く。
(「しかし、あの爆弾、ちょっと見たところ、こないだ見たシロモノとそっくりじゃないか……ヒルコ達の間では、爆弾にドクロマークを描いたり「ポチッとな」ボタンを付けたりするお約束が流行ってでもいるのか…?」)
アヴァタール級が背中に負っている、どうにも似合わないマンガチックな爆弾を窺い見て、暁翔は更に内心で呟く。だが、暁翔は知らないことだが、ヒルコたちは爆弾製造工廠の動力として接続されているため、工廠や爆弾の機能を否応なく知ってしまっただけで、爆弾のデザインや機能を決めているわけではない。というか、ヒルコたちに機能決定権があるなら、当然、何をしても爆弾が爆発しないようにしておくだろう。ドクロマークやポチッとなボタンが共通するのは、たまたま前回の工廠と今回の工廠が同じ(ような?)技術を元にして設定されたからで、おそらく相模国の天魔武者たちは、その機能についてはほとんど何も知らない。卜ループス級天魔武者の中には、機械化ドイツ帝国の流出技術を元に(威力のほどはともかく)重力砲を装備している者もいるというのに、あまりにも流出技術に対する理解度に格差があるようだが、もしかすると天魔武者の技術水準(技術理解水準?)は、あからさまに西高東低なのかもしれない。
などと暁翔が思考を巡らせていると、バトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)が【パラドクス通信】を発動して専用通信機から小声で囁きかけてきた。
「あの背中の釦を押せば良いのでありますか? こちらに注意を引き付けて、暁翔さんが後ろに回り込んで釦を押す隙を作りましょうか? あるいは、もっと良い作戦がありますか? 自分、小細工や権謀術数の類いは苦手なので、命令されたらそれに従うであります」
「いや、それでいい。もしも奴が俺から注意を逸らさないようなら、そっちに注意を向けないということだから、遠慮なく突進してボタンを押してくれ」
暁翔がやはり小声で指示し、バトラが即応する。
「了解しました」
そして無双馬『青縞』に騎乗したバトラは、殊更に大きく蹄音をあげて『岡部元信』の側方から後方へと回り込み、アヴァタール級を暁翔と挟撃する位置に動く。
「…む」
低く呻いて『岡部元信』は長槍を構え直すが、やはり騎馬の相手を無視できず、半身になって暁翔の方に背を向ける。
(「…今だ!」)
その一瞬を見逃さず、暁翔は【エアライド】で地を蹴って跳躍。気配を察した『岡部元信』が長槍を回して振り返るより先に、空中で二段跳びを敢行して位置を変え、槍を躱して至近距離に迫る。これで攻撃していたら反撃があっただろうが、暁翔は躊躇なく「ポチッとな」ボタンを押し、爆弾から灰色の煙がシューッと音をたてて噴き出る。そして同時に爆弾に描かれていたドクロマークが、薄れて消える。
「…な、何だ、これは? いったい、何をした?」
思わずといった感じで当惑した声を出す『岡部元信』に構わず、暁翔は再び大きく跳び下がって間合いを取り直した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
命令なら何でもする、というのは分からないでもありませんが、考えて納得した上で従った方がいいかとは思うのであります。
……自分も、大した事は考えてないので偉そうな事は言えませんが。
解除出来たとは言え、爆発は警戒した方が良いでありますか。高度な爆薬は信管で起爆しないとそうそう爆発はしないとも聞きますが、魔法爆弾ですしね。
可能そうなら【命中アップ】で精度を高めて、爆弾は貫かない様に狙ってみましょうか。
【パラドクス通信】で仲間とタイミングを合わせて攻撃開始です。
無双馬に騎乗して、長槍サリッサと魔力盾スクトゥムを構えて突撃を仕掛けます。
喉が裂ける様な雄叫びを上げながら、突進の勢いと質量を全て穂先に集中させて撃ち抜くであります。
同じような技で反撃してくるのでありますね。
回避は難しそうですので、力をそらす様に斜めに構えた盾と、槍での防御で敵の槍の威力を受け流して、ダメージをなるべく抑えるであります。
嵐柴・暁翔
現代日本の感覚で言えば今時滅私奉公なんて流行らないけど、それはそうするだけの利点がないからとも考えられるな
戦国時代なら個人の権利よりもお家存続が優先されただろうし、武勲をたてて戦死したりすれば当然のようにその家が盛り立てられたり一族の誰かが取り立てられたりするらしいから、仕える側にも命を捨ててでも忠義立てするだけの価値もあったのかもしれないな
……もっとも、部下の気持ちをないがしろにする主君に尽くしてもどれだけの意味があるのかは知らないけど…
起爆装置は止められたとはいえ爆弾に引火しかねないような攻撃は避けて戦います
《悪魔合体》を発動
水魔法で水の弾丸を飛ばして牽制しつつ槍の間合いよりも内側、相手の懐に飛び込んで斬撃をあびせます
岡部元信が爆弾を背負った状態に慣れているとはとても思えませんので攻撃時に対応が遅れるのを期待して爆弾を狙ったり、近接戦では爆弾を蹴ったり強く押して体勢を崩せないか試してみます
槍を振るうには不向きな距離を維持して対応します
伊藤・真九郎
主の為、自らを爆弾として特攻せんとするその忠義。
愚かで非道ではあるが、武将としてその心意気だけは称えよう。
その上で、食い止めてみせる。
話と違い、理性は保っているか。部下の前でうつけを演じる者もいるが、如何にしても油断は出来まい。一太刀助力仕る。
鞘に納めた太刀を抜刀術に構える。
封じたとは言え、迂闊に爆弾に斬りつけるは危険。間合いを見切り、敵の体のみを斬るか。
【鳳の瞬き】のパラドクスにて参る。彼我の間合いを測り、爆弾に切っ先が届かぬ距離を「看破」。
初動を掴ませぬ足さばきで一息に間合いを詰め、装甲の隙間に刃筋を合わせる居合の斬撃にて切り裂こう。
抜いた太刀を防御に構え残心し、反撃に対抗する。
武者鎧に仕込んだ「護身符」で防御障壁を展開し、敵の魔力障壁と相殺させて弱める。
槍の薙ぎ払いを太刀で受け止めて威力を減じさせつつ、自ら飛び退って被害を最小限に抑え耐える。
忠義の剛槍、見事也。だが、護るべき民がいる限り我等も負ける訳にはいかん。
(「現代日本の感覚で言えば今時滅私奉公なんて流行らないけど、それはそうするだけの利点がないからとも考えられるな。戦国時代なら個人の権利よりもお家存続が優先されただろうし、武勲をたてて戦死したりすれば当然のようにその家が盛り立てられたり、一族の誰かが取り立てられたりするらしいから、仕える側にも命を捨ててでも忠義立てするだけの価値もあったのかもしれないな……もっとも、部下の気持ちをないがしろにする主君に尽くしてもどれだけの意味があるのかは知らないけど…」)
まあ、どちらにしても、いつ死んでも不思議のない戦国武士の忠義と、ディアボロスや同族に殺されない限り死なない天魔武者の忠義は全然別物だろうしな、と、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は、長槍を構える『岡部元信』を見据えて声には出さず呟く。
(「…連鎖爆発装置は止めたと思うが、まあ念の為、火熱系の攻撃は避けた方がいいだろうな」)
思いながら暁翔はパラドクス「悪魔合体(フュージョン)」を発動。契約した大天使の姉妹セレスティアとアリスティアの二人と一時的に合体し、強化された剣技と魔法をパラドクス攻撃として駆使する。
「やあっ!」
暁翔は気合を発して水の魔法弾を飛ばし、ほぼ魔法弾と同期するような勢いでアヴァタール級へと殺到する。すると『岡部元信』は最低限の動きで長槍を捌いて魔法弾を弾き、パラドクス「忠義の武士道」を発動して、飛び込んでくる暁翔へと真っ向から槍の穂先を突き出す。
「どわっ!」
まともに串刺しにされるのだけは免れたものの脇腹を槍の穂で掠められ、ダメージはさほど大きくないがけっこう派手に血が噴き出る。しかし暁翔は相手と同様最低限の動きで、攻撃を皮一枚…肉も少々抉られたかもしれないが、戦闘不能にならない程度にとどめ、袈裟懸けの斬撃を存分に叩き込む。
「肉を切らせて骨を断つ、ってね」
「…何の、まだまだっ!」
確かに手応えはあったが、しかし相手はアヴァタール級。肩口から胸にかけて深く斬られても屈することなく、槍を振って暁翔を横殴りに地面へ叩きつけようとする。この攻撃はどうにか躱し、自分から地面に転がるようにして暁翔は間合いを開ける。通常、突くことにこだわる槍の使い手は、手元に飛び込まれると間合いが取れなくなるが『岡部元信』の槍術は戦国実戦流らしく、槍の柄を棒のように巧みに使い、手近の相手を容赦なく叩きのめそうとする。
(「…確かに、歩兵同士なら剣は槍には分が悪いでしょう。しかし、歩兵槍は騎馬槍に対して分が悪いはずであります」)
クロノヴェーダ相手のパラドクス戦で、そんな常識が通用するかどうか知りませんが、耐久力以外は意外にまともな槍歩兵のようですし、と、バトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)がパラドクス「突撃(チャージ)」を発動。無双馬『青縞』に騎乗したまま『岡部元信』に対して、長槍サリッサと魔力盾スクトゥムを構えて突撃を仕掛ける。
「うわあああああああああああっ!」
「お、おのれっ!」
アヴァタール級側の感覚としては、剣のディアボロス(暁翔)を相討ち感覚で突き放した瞬間、騎馬のディアボロス(バトラ)が突っ込んできた、となるのか。振った槍を戻して構えるのがわずかに遅れ『岡部元信』は受けも躱しもできず、バトラのサリッサで脳天から腰の右側へと縦に突き通される。背中に負った爆薬を貫いたら危ないかも、という一瞬の機転でバトラが『青縞』を跳ねさせ、ほぼ真上から全重量をかけて槍を突き下ろしたのだが、戦国時代の日本でそんな曲芸みたいな馬術を使う者はいないので、ほぼ完全な奇襲になったらしい。
「ガ…ガ…ガ…」
それでも倒れず槍を手放さず『岡部元信』は低く呻くが、槍を手放して飛ぶように走り去るバトラと『青縞』へ反撃のパラドクスを放つ力はさすがにない。
そこへ、急遽駆けつけてきた伊藤・真九郎(剣客・g08505)が、油断なく身構えながらも声をかける。
「主の為、自らを爆弾として特攻せんとするその忠義。
愚かで非道ではあるが、武将としてその心意気だけは称えよう。その上で、護るべき民のため、必ずやここで食い止めてみせる」
「…愚かで非道か。その点については、貴公らに感謝せずばなるまい。忠義のため、主君の勝利のためとはいえ、無辜の民をわざわざ巻き添えにして果てるなど、愚かで非道と罵られても言い返せぬ。しかも、自分一人ではなく、部下を引き連れて、ともに自爆し一人でも多くの民を殺戮せよとは…やらずに済んで安堵しておる。むろん、使命を果たせぬのは無念だがな…」
この短時間で機能回復したのか、あるいは一種の執念か。機械的に呻いていた『岡部元信』が急に訥々と言葉を発し、ギリギリと機械音をあげながら槍を構える。
「部下たちは、皆、果てた。我も、いかに力を振り絞ったところで、貴公ら全員を討ち倒すには至るまい。この上は、せめて武士らしき最期を…民を巻き添えになどせぬ、武士と武士との勝負を…」
「心得た」
沈痛な中にも凛然とした表情でうなずき、真九郎はパラドクス「鳳の瞬き(ホウオウノマタタキ)」を発動。初動を掴ませぬ無拍子の呼吸と、大地を縮めるが如き足運びにて、敵の防御の死角へと瞬時に踏み込み、急所を確実に切り裂く刃筋の居合術を打ち込む。
「奥義にて仕る」
「ぐわっ…だ、だが…」
暁翔が半ば斬った肩から胸への裂断を、真九郎は正確になぞって刃を送り込み、縦に貫いているバトラの槍も含め、そのまま完全に両断する。しかし、両断された『岡部元信』の上半身は落ちず、切断面から無数のコード、あるいは鋼線が飛び出して絡みつき、更には粘つくオイルが噴き出して、斬られた身体を強引に繋ぐ。そしてアヴァタール級は反撃のパラドクス「鳴海の猛将」を発動し、魔力障壁で切断面を覆いつつ、槍を振り回して真九郎を薙ぎ払う。
「見事な奥義だ…だが、この岡部元信、一度両断された程度では、まだ死なぬ!」
「…くっ」
残心の太刀で防御、防御障壁で防御、更に跳び下がって間合いを外し、真九郎はアヴァタール級の攻撃を何とか凌ぐ。とても満身創痍の死にかけとは思えない鋭い攻撃に、振るわれる槍先にかまいたちのような真空刃が生じ、真九郎の鎧を裂いてダメージを与えるが、さほど大きなものではない。
「忠義の剛槍、見事也。だが、我等も負ける訳にはいかん」
言い放って、真九郎は再び踏み込む構えに移行する。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
伊藤・真九郎
完全に肉体を断った手応えを感じたというに、流石はアヴァタール級よ。
或いは、死地においてままならぬ立場から解放された強さか。追い詰めたとは言え、油断すればとどめを刺されるは此方と見る。
一合打ち合った後に奇襲たる居合術は不利。
ならば、抜き放った太刀を片手上段に構える。
刀で槍に対するは無謀と言うが、敢えて真っ向から攻めるが武士への敬意。
【五蘊断】の奥義にて仕る。全速の踏み込みと、剣術最長の斬撃範囲を伐る片手面打ちの術理で、槍の間合いに対抗する。
全身を鞭の如くしならせ、切っ先三寸に全霊の威を決める「両断」の極意。背後の爆弾を避け、敵の身のみを断つ。
肉体のみならず精神をも斬り裂くとされる奥義、此処で為してみせよう。
反撃も斬撃の絶技。太刀や鎧では受けきれぬか。ならば更に深く踏み込み、穂先ではなく柄を太刀受けし、その威力を減じて耐え抜こう。
もはや善悪も忠義も無用。最後に立っていた者の勝利よ。
(「完全に肉体を断った手応えを感じたというに、流石はアヴァタール級よ。或いは、死地においてままならぬ立場から解放された強さか。追い詰めたとは言え、油断すればとどめを刺されるは此方と見る」)
さすがにこれは言葉に出さず、伊藤・真九郎(剣客・g08505)はアヴァタール級天魔武者『岡部元信』を見据える。完全に断たれた身体を強引に繋いだ状態で、脳天にはサリッサが深々と突き刺さったまま。動けているのが不思議なほどの満身創痍ではあるが、逆説連鎖戦の根本となる気迫には揺らぎも衰えもないように、真九郎には感じられる。
(「一合打ち合った後に奇襲たる居合術は不利。ならば、抜き放った太刀を片手上段に構える。刀で槍に対するは無謀と言うが、敢えて真っ向から攻めるが武士への敬意。【五蘊断】の奥義にて仕る。全速の踏み込みと、剣術最長の斬撃範囲を伐る片手面打ちの術理で、槍の間合いに対抗する」)
半ば呪文を唱えるような感じで攻撃手順を内心で練り込みながら、真九郎はパラドクス「五蘊断(ゴウンダチ)」を発動する。
「南無悉皆成仏!」
練りに練った気合を声に出して解き放ち、真九郎は全身を鞭の如くしならせ、切っ先三寸に全霊の威を決める。肉体のみならず精神をも斬り裂くとされる奥義が発動し、物理的に刃が届いている間合いよりも更に奥へ、不可視の斬撃が襲いかかる。
「ぐ…おおおおおおおおっ!」
その瞬間『岡部元信』が絶叫し、その身体が脳天から腰にかけて真っ向唐竹割りに裂ける。一瞬、再び身体を強引に繋ぐ機構が発動するかと見えたが、真九郎の奥義の力か、切断面に目を灼くような激しい閃光が溢れ出て、飛び出して身体を繋ごうとする鋼線や機械部品、粘体オイルをことごとく蒸発させる。
「…見事だ…ディアボロス、まさに恐るべし…」
我が君よ、ゆめゆめ油断めさるな、と、低く呻いた『岡部元信』の身体が左右に割れ、更に連続的に爆発を起こす。最後の反撃か、パラドクス「忠義・剛槍一閃」が発動し、爆発する身体から離れた両腕に支えられた長槍の刃が膨れ上がるが、真九郎に向かって振り下ろされるには至らず、注入されたエネルギーが行き場を失ったような感じで自爆する。
「…」
やがて爆発が収まると、アヴァタール級も長槍ももはや跡形もなく、焼け焦げた地面に砕けた部品のかけらが散らばるのみ。真九郎は刀を納め、無言で深く一礼した。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
伊藤・真九郎
武者働きは果たしたが、もう一仕事せねばならんな。
囚われのヒルコ達の救出に向かう。
「助けに参ったぞ、方々。安心するがいい。」
「某は流れの武士。悪逆の徒は既に倒し、爆弾も解除した。最早何も案ずる事はない」
声をかけて安心させつつ、解放してゆく。
新宿より【アイテムポケット】で持ち込んだ消化の良い食料を振る舞おう。その上で更に【活性治癒】を使い、体力の回復を促進させる。
苦しんでいる民を救うは武将の務め。遠慮はいらぬ。
事前に人の住める洞窟を発見してくれていると聞いた。人々に手を貸しつつ其処まで誘導しよう。
これまでのディアボロスとしての支援活動の経験を活かし、居住環境を整える。衣料や保存食、作物の種等の支援物資を渡し、【土壌改良】も用いて食料を自給出来る様に手助けしよう。
保存食は【口福の伝道者】で増やし、作物が育つまでの食料として貰おう。
嵐柴・暁翔
後はヒルコ達の救出と工廠の破壊だな
衰弱しているヒルコ達は【活性治癒】で癒しつつ食事を提供して動ける程度には回復させます
救出後は工廠に使えそうな物資があれば頂戴してから工廠を破壊します
爆弾が残っていれば使わせて貰うとするさ
ヒルコ達もいるし洞窟までは【エアライド】を使用して出来るだけ楽な道を選んで移動します
体力的に厳しそうなら抱えて運びます
まずないとは思いますが尾行や監視の類がないかは警戒しておきます
洞窟へ到着後は住環境の整備だな
まずは持ち込んだ物資と【口福の伝道者】で増やした食料を渡しておきます
折角【パラドクス通信】があるんだし他の方々と協力して手際よく行います
畑を作れそうな個所と作物があれば【土壌改良】と【植物活性】を併用して開墾
この季節燃料は必須なので只管かき集めます
近辺の水源や食料になりそうなものがどこにあるかも確認してヒルコ達に伝えておきます
暫くなら兎も角中長期的には少人数での生活はリスクが高いし、そのうち別々に避難させたヒルコ達を集めてヒルコだけの村でも作れないもんかねぇ…?
「武者働きは果たしたが、もう一仕事せねばならんな」
「ああ。アヴァタール級が潰れても即座に排斥力は発動しないようだが、代わりに爆弾工廠の主動力が止まるようだ。急いでヒルコたちを助け出そう」
即座に発動しないとはいえ、いつまでも排斥力が働かないわけではないし、いつ強制帰還になるかは時先案内人にもわからない。とにかく急いでやれるだけのことをやろう、と、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)と伊藤・真九郎(剣客・g08505)はうなずき合う。
そして暁翔も真九郎も何度も場数は踏んでおり、やるべきことはお互い充分に心得ている。動力の止まった工廠の魔術回路(?)からヒルコたちを外し【活性治癒】で生命力を賦活する。空腹や喉の渇きを訴える者には、新宿島から持参した消化の良い食料や温かい飲料を少しずつ与える。工廠に繋がれていたヒルコたちの人数はそれほど多くなく、飢えや渇きを感じていた者はその中でも少数だったので、ここで【口福の伝道者】を使う必要はなかった。
「それじゃあ、使えそうな洞窟に目をつけてあるので、そこに皆を運ぼう。工廠をぶっ潰すのは、その後でいいだろう」
「承知」
それぞれ何人かのヒルコを抱えたりしがみつかせたり紐で負ったりしながら、暁翔と真九郎は「隠れ里」候補の洞窟へ【エアライド】を使って跳ぶ。天魔武者たちが後で工廠跡の周囲を捜索するかどうかはわからないが、ヒルコたちが自分の足で移動できるような場所に隠れたのでは、本気で捜索されたらすぐに見つかってしまう。
そして暁翔と真九郎は、工廠の場所から谷と沢を三つほど飛び越えた場所にある洞窟にヒルコたちを全員運び、それから暁翔は戻って工廠を破壊する。真九郎は暁翔が見定めた洞窟を改めて検分し、どのあたりに住居を構え、どこで煮炊きをし、どこに物資を備蓄するか、ヒルコたちとともに検討する。
「…さすがは嵐柴殿、何から何まで行き届いた配慮、感服いたす」
「いや、場数を踏んで場馴れしただけさ」
工廠を完全破壊して戻ってきた暁翔に向かって、真九郎が感服した声をかけ、暁翔は小さく笑う。何しろ、今はなき三国志ディヴィジョンでは、千人単位の脱走兵を養う隠れ里の構築をしたこともある。(戦国時代の)日本列島は(三国志時代の)中国大陸に比べると湿潤温暖、植生も比べ物にならないほど豊かで、食料、燃料、身を隠す場所が容易に得られる。
(「しかも、この人数なら、よほど虱潰しに探すか、超常の力で感知でもされない限りは見つからずに隠れていられる。人数を増やせば生活は安定するかもしれないが、天魔武者に発見されてしまう危険も増す。しばらくは、この規模でやるしかないだろう」)
まだ、相模国の国主が誰で、どれほどの力を注いで爆弾工廠を維持、再建する(つまり、ヒルコが死なずに逃げたかどうか探したり、新たなヒルコを掻き集めてくる)つもりかもわからない。保存食を【口福の伝道者】で増やし、外や空からは見えないが陽光の射す場所に【土壌改良】と【植物活性】でささやかな畑を作り、地下水の水場をヒルコに教え、おおむねヒルコたちが隠れたまま生き延びていけそうな環境を整え終わったところで、とうとう排斥力が発動し、この作戦に参加したディアボロス全員が新宿島に戻るパラドクストレインへ移送された。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV4になった!