リプレイ
クローデット・バーンスタイン
いちご(g02084)と共に参加だ。
侵略者に荒らされたる世界と言えど、自然の美しさは変わらぬな。
うむ、時が来るまでは存分に満喫しようではないか♪
という訳で暫しいちごと水遊びだ。
水着も用意しておいたからな(豊満ボディ強調する黒のビキニ)
川に入って水をかけあったり、追いかけっこしたり。互い復讐者とはいえ相手は幼子、ある程度手加減はしよう。
…と遊んでいたら、いちごが溺れかけておる!
待っておれ、余が今助けてやるからなっ!
川に飛び込み体格差を活かして抱え上げて救助。
だがいちごはまだ暴れている。混乱しておるようだから、落ち着くまでそのまま抱き締めてやるとしよう。
(自分の胸に埋まってるせいとは気付かず)
有珠川・いちご
クローデットさん(g02482)と一緒
ここが三國志の時代…本当に他の時代に来たんですね
戦いが始まるまでまだ時間はあるみたいですし、少し水遊びしていきましょうか
一応用意していた水着(スカート付きワンピースの女物の水着)に着替えて
クローデットさんと一緒に長江で水遊びです
川に入って、水をバシャバシャ掛け合ったり、追いかけっこしたりと楽しく
…してたんですけど、川の流れに脚を取られて、私が溺れかけて
クローデットさんに助けられ…
その大きな胸に包まれるように抱きしめられて…柔らかいですけど、顔が埋まって苦しい…っ!?
折角助けてもらったのに、ジタバタと暴れて胸を引き剥がそうと掴んでしまったりするのでした
パラドクストレインでディヴィジョンへとやってきたクローデット・バーンスタイン(鉄風雷火の鋼鉄騎士・g02482)と有珠川・いちご(ないしょのお嬢様・g02084)。
いちごは三国志時代の中国大陸に来て感慨にひたり、クローデットはどこでも変わらぬ自然の美しさに感心する。
2人は時が来るまでしばし水遊びを満喫することにした。
共に準備は万端、しっかりと水着は用意してある。
クローデットは豊満な身体を強調する黒のビキニ。出るところは出て、引っ込むところは引っ込む凹凸のはっきりしたボディ。
いちごは女物の水着だが、スカート付きワンピース型。ぱっと見れば女の子だが、れっきとした男の子である。
2人で川に入って、浅いところでぱしゃぱしゃと水を掛け合う。
「ほれ、そんなものか?」
「クローデットさんってば……!」
いちごが頑張って水を掛けるも、仁王立ちをして迎え撃つクローデットの顔はおろか、胸までも濡らすことはできない。
もう、と怒ったように水掛けを止めて、いちごがクローデットに向かって駆け出す。
図らずも追いかけっこのような形となって戯れる2人。しかし。
「きゃっ!」
いちごが川の流れに脚を取られてしまう。
比較的浅く、流れが緩やかであると言えるのは成人の場合。いちごの身長では溺れて生死にかかわる可能性もある。
それを見たクローデットは躊躇することなく救助すべく飛び込んだ。
「大丈夫か!?」
十分な対格差があるために救助は容易。クローデットにしっかりと抱えられたいちごは声を掛けられてうなずくのだが。
「そうか、よかったぞ!」
喜びのあまりか、クローデットはいちごをぎゅっと抱きしめた。この時、いちごの顔はクローデットの胸のあたり。
「んー、んー!」
大きな胸の谷間に顔が埋まってしまい、いちごは苦しさのあまりもがく。物理的な苦しさから息ができない。
クローデットを引き剥がそうとその豊満な胸を掴んだりするが、当の本人は溺れて混乱したものだと思い込んでいる。
「そうか、怖かったな。しかしもう大丈夫であるぞ」
クローデットはあやすようにそのままいちごを抱き締めるのだった。
いちごが苦しんでいるのは自分の胸が原因であることに気付ないまま。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
九条・泰河
僕は争いとか戦いよりも美人な女の子と遊ぶ方が好きなんだよねぇ
だから今はのんびり楽しむとするかな
折角なので河で泳いだり水遊びしてるよー
ひと段落したら次は釣りなんだよー!
後は折角だから建物があったら式神結界でハウスキーパー効果を発揮させるよ
【結界術】
結界も周囲に張って敵部隊の存在察知の為の捕捉を行いやすくするんだよ
まじない程度だろうけどやらないよりはましだよね
後は釣りをしようかな
美味しいお魚を釣り上げるんだよー
釣った魚は基本的に焼き魚
後はおにぎりを色々用意
たらこおにぎりに梅干しおにぎり
後は鮭のおにぎりに焼きおにぎり
後はお野菜かな
腹が減っては戦はできないからね
美味しいご飯で元気を出すのも大事だよね!
そんな2人を遠目に見て、川遊びを楽しんでいる九条・泰河(人間の陰陽師・g02779)。
争いよりももっと別の、例えば美人な女の子と遊ぶことなどを好む彼は今をのんびり過ごすことを選んだ。
存分に水泳を楽しんだ泰河は、泳いでいる最中に魚影をいくつか発見した。
ということで次の行動は魚釣りで決まり。
彼はまず、近辺に建てられていたが今は使われていない小屋らしきものに【ハウスキーパー】を使ってそれの快適性をあげた。
これで後から来るディアボロスもここで快適に休息をとることができるだろう。
そして、効果の程は定かではないが、結界を周囲に張って敵部隊を察知しようと試みる。
しっかり遊んではいるものの、本来行うべきことも忘れてはいない。
泰河は小屋を拠点として釣りを始める。目指すは美味しい魚を釣り上げること。
魚を釣ったら基本的には焼き魚。
釣り上げてすぐに処理をして焼けば、ふっくら美味しくできあがる。
おにぎりも色々な種類のものを用意する。たらこに梅干しに鮭に焼きおにぎり。
あとは野菜も用意して。野菜によっては火を通せば旨味が増す。
腹が減っては戦はできぬ、美味しいご飯は元気の源。
美味しい料理の数々を思い浮かべる泰河の釣り竿に魚がかかるまで、あと少し。
成功🔵🔵🔴
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
冰室・冷桜
うーん、流言飛語、ねぇ
敵さんに信用させるならやっぱりこう、信じたくなるような美味い餌を用意するのが鉄板なのかしらね
とりま、定番は敵に攻め込みやすいのとか、逆にあっちが攻めてきそうなこと……とかかしらね
まともな情報がなくて大分焦れてきてるみたいだし、ちょっとおおげさなくらいで丁度いいかも
うーんと兵が出払っている時期があるとか、河を使って物資や兵力を集めているとかそういう噂を流してきましょうか
だいふくには周辺を見張ってもらって、偵察が来たタイミングで噂話を思い返す感じでぼやきましょうか
流言飛語。根拠のない噂やデマ。案外、人はそういうものに騙されやすい。
情報というものは時に大きな武器となる。
(「敵さんに信用させるならやっぱりこう、信じたくなるような美味い餌を用意するのが鉄板なのかしらね」)
偵察兵がうろついてそうな場所へとやって来た冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)は棒付きキャンディを舐めて考える。
デマで相手を攪乱させる、と一言で言ってもその方法は大量に存在するわけであり。
定番なものなら敵は攻め込みやすそうだ、とか、あちらが攻めてきそうだ、とか。
しかし情報が精査できるほど集まっているのならともかく、まともな情報すら満足にを得ることができていないようだ。
ならば、多少おおげさなものであっても疑うことなく持ち帰り、鵜呑みにしてくれるかもしれない。
喉から手が出るほど情報を欲しているのならばなおさらである。
噂話の方向性が決まったところで、次は実際に流すべきものをどうするか。
兵が出払っている時期があるらしい、そして巨大な河川を利用して物資や兵力を集めているらしい。
これで兵が出払う時期を詮索したり、物資や兵力を集める要となる河川へ注意を向けるようになるかもしれない。
内容がおおかた決まったその時だった。
到着した時からあらかじめ周囲を見張ってもらっていたアークデーモンの『だいふく』が、冷桜に偵察の接近を伝える。
「じゃあ、噂話をぼやきましょうか」
眼鏡がきらりと光る。冷桜はわざとらしくならぬよう、だが偵察兵へ届くようにと、先ほど決めた噂話を口に出し始めた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
九条・泰河
共闘希望
情報操作かぁ…難しいけど頑張ろうか
一つ濁漢の兵士のふりをしようか
…本当に大変な事になったね
…関羽様が重傷を負うなんて…
でも暗殺なんて卑劣すぎる…関羽様があんな卑劣な手段で倒れるなんてあるわけない
すぐに回復して劉備玄徳様の力になってくれる筈だよ…!
うん?(気づいたふり
ふぅ…流石にいるわけないよね…(心底ほっとした様子で深く息を吐く
悔しいなぁ…こういう時こそ僕達が助けられればいいのに…!
(一人ぐすぐすしている)
兎に角…僕らは此処を守って役目を果たすんだよ!
そうすればきっと関羽様もしっかり休めるんだよ!
こうして聞き耳を立てる輩が居ないと安心しきった間抜けな兵士を演じ切るんだよ!!
釣果は満点、川遊びで鋭気を養った九条・泰河(人間の陰陽師・g02779)は場所を移動し、偵察兵の居そうな場所へ。
(「情報操作かぁ」)
どうするか考え、敵対している蜀の兵士に成りすまして誤情報を流すと決める。
辺りを見渡して聞き耳を立て易そうな場所であることを確認すると、泰河は不安そうな表情を作ってため息をついた。
「本当に大変なことになったね……関羽様が重傷を負うなんて……」
敵将の名前を出してみたところ、人の気配を感じることができた。
うまく撒き餌に食い付いたと判断した泰河は、警戒心のない兵士を演じる。
「暗殺なんて卑劣すぎる……関羽様があんな卑劣な手段で倒れるなんてあるわけない!」
語尾を強くしてしまい、口を塞ぐ演技をして辺りを見渡す。
暗殺という単語で明らかに空気が変わったようなので、調子よく言葉を紡ぐ。
「すぐに回復して、劉備玄徳様の力になってくれる筈だよ!」
ここで首を傾げて辺りを見渡し、何かに気付いたふり。
しかし視線上には誰もいないので誰もいないよね、とほっとした様子で深く息を吐いた。
「でも悔しいなぁ。こういう時こそ僕達が助けられればいいのに……!」
泣き真似をしつつ、ぐっとこぶしを握る。
「兎に角……僕らは此処を守って役目を果たすんだよ!」
そうすればきっと関羽様もしっかり休めるんだ、と言ったところでこそこそとその場を立ち去る。
背後がにわかに騒がしくなったようだが、振り返ることはしない。
こうして泰河は無事に聞き耳を立てる輩が居ないと安心しきった間抜けな兵士を演じ切った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
不破・雷童
『情報が集まる』場所と言えば酒場だが、飲めないからな。
昼時の人通りの多い屋台で飯にするか。
そんな『誰が居ても気にならない』人混みの中で適当に口を漏らすぜ。
聞いたか、あの噂。
何でも関羽様が街中で襲われたって話だよ。
おっと早合点するなよ、関羽様の命には別状ないらしい。
ただ、犯人がどうも魏の連中みたいでな。
それを聞いた張飛様が「我ら兄弟は死す時は同じ日同じ時を誓った身、それを姑息な手で踏み躙ろうとする輩は断じて許せん!」と大変お怒りで、今も勝手に兵や物資を集めて軍の統率が乱れてるらしい。
さっきも兵隊さんに探りを入れたら「そんなことは知らん」とあしらわれたけど、あの口の固さだ。
……きっと何かあるぜ。
泰河の演技を目撃していたのは偵察兵だけではなかった。
どのように情報を流すか思案していた不破・雷童(白雷童子・g02981)はその話を利用しようと企む。
情報が集まる場所の定番は酒場だが、生憎と雷童は飲むことができない。
なので他に人が集まりそうな昼時の人通りの多い屋台に狙いを定めた。
誰が居ても気にならない人混みは、根拠のない噂話をばら撒くには最適である。
「なあ、聞いたかあの噂」
「なんだなんだ?」
誰にとでもなく声をかけると、噂という単語に早速食い付く屋台の客がいた。
「関羽様が街中で襲われたって話だよ」
聞いてきた客だけではなく、周りの客たちもざわつきだす。効果は抜群だ。
「早合点するなよ、関羽様の命には別状ないらしい。ただ、犯人がどうも魏の連中みたいでな。
それを聞いた張飛様が『我ら兄弟は死す時は同じ日同じ時を誓った身、それを姑息な手で踏み躙ろうとする輩は断じて許せん!』と大変お怒りなわけだ」
身振り手振りを交えて話す雷童に皆は釘付けだった。
「それで、今も勝手に兵や物資を集めて軍の統率が乱れてるらしい」
「それは本当なのか!?」
「さあ? さっき兵隊さんに探りを入れたら知らん、とあしらわれたけどな。でも、あの口の固さだ」
きっと何かあるぜ、と雷童は不敵に笑みを浮かべた。
噂は真実なのか偽りなのか。衝撃的なことを前にするとそのようなことはどこかへ置き去りになってしまう。
雷童の流した偽の情報は噂好きの人々の間を飛び交うこととなるだろう。
大成功🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
月立・ハルト
ああ、嘘の噂をばらまいて、意図的に混乱に陥れるやつだね。
関羽の重傷の噂がすでにばら撒かれてるなら、『魏』がその隙を逃すわけはないよ。
というわけで魏がとうとう本格的に動き出すらしいっていう噂を流そうか。なんでも関羽が重傷で危険な状況だっていうからね。
とうとう蜀も終わりだな、とか、魏の三国統一はもう目前だ、とか適当に噂を垂れ流すことにするよ。
わたわた、と動き回って、それはもうこれからすごいことが絶対起きる、みたいな道化師ぶりを発揮させてもらうかな。
月立・ハルト(漂白の虚・g03638)もまた、関羽の偽情報を耳にしていた。
どうやら雷童がうまくやったらしい。ハルトはそれに背びれ尾びれを付けて拡散させようと試みる。
関羽の噂を聞いた魏がその隙を逃すとは考えにくい。
なので、関羽が危険な状況だということで魏が動き出すという噂を流すことにした。
「とうとう蜀も終わりだな。関羽が重傷で危険な状況だっていうし」
複数の視線が自分に向けられていることに気付く。
注目を浴びることは都合が良い。視線は気付かないふりをしてハルトは道化師を演じ始める。
三国の争いが集結するのではないか、この地はどうなるのか、とうろたえる少年の姿を。
「これで魏の三国統一はもう目前だ。これからどうなるんだろう」
声こそはかけられないが、周囲の視線はしっかり集めることができている。
役目としては十二分にできているが、さらに一押し。
「こうなったら、もうすごいことが絶対起きるに違いない!」
わたわたと動き回り、そんなことを口に出せば辺りはざわめき出す。
どうしようどうしよう、と言いながらハルトは人の間をすり抜けていく。
人々は既に誰が噂を流した、ということは気にしていないらしく、誰一人としてハルトを気にも留めない。
噂の種は十分に蒔いた。なんなら水も与えた。
あとは無事に花が咲くのを待つだけである。
大成功🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
月立・ハルト
さてと、ここまで噂を流したんだから、そろそろ偵察兵も動き出す頃かな?
【完全視界】で偵察兵に動きがないか、河川をさかのぼりながら身を隠して確認、それらしい人を見つけたら、聞き耳を立てながら尾行していこう。
重要そうな発言は逃さず聞いておくよ。
杉崎・まなみ
「…さて、どこに出てくるでしょうか。」
【戦闘知識】【地形の利用】【忍び足】で、敵部隊が来そうな方向を想定し隠れやすい所に伏せて息を潜めて待ちます。
「…ふぅ…どきどき…」
不破・雷童
敵に動きあり、そう思えば自分も動かざるを得ないだろう。
噂を確かめに来た偵察兵に成果を『持ち帰って』もらうか。
そんなわけで江陵付近の見通しの悪い道を、商人の格好しながら大した荷物も持たずに早馬で駆けるぜ。
あんな噂が流れた後に人目を気にするように大通りを避け、どこか不自然な格好をした人物が駆け抜けているんだ。
これを見逃すようなら訓練からやり直しだな。
あとは見通しの悪い道だ。
急ぐあまりに曲がり損ねた振りをして馬上で体勢を崩し、胸元から蜀の都市の名とデタラメな数量でも書かれた書簡を落としていくぜ。
とはいえ、お馬さんにはちょっと無理させてしまうからな。
後で感謝を込めてお馬さんにも美味しい餌をあげるぜ。
冰室・冷桜
仕込みが済んだら、後は実際釣ってみましょうか、と
自分で流した噂なんで河川の近くを張りましょうか
草陰や木陰とか建物の物影みたいな隠れる場所があると助かるわね
隠れる場所に合わせた、目立たない色合いの布を町で仕入れらると尚良し、手に入ったら布を被って隠れましょ
【情報収集】は【忍耐力】勝負ってね
息を潜めながら気長に偵察兵さんらが来るのを待ちましょ
だいふくと一緒に辺りを注意深く警戒しつつ、奴さんらが来たらまずはバレねーように
戻るのに合わせて、小柄なだいくふくを先行させながら見失わないように後をつけましょう
隠れながらできるのが一番だけど見つかりそうなら無理はせずに
最悪戻る方角や方向が分かればじゅーぶんと
情報は流すだけ流した。あとは偵察兵が持ち帰ってくれるのを待つだけだ。
なんせ蜀の重要人物が重傷で、それに激怒した義弟が河川を利用して兵や物資を勝手に集めている。
そしてそれを狙って魏が動いていて、もしかすると三国統一するかも、となれば大事も大事。
呉としても今が動き出すチャンスとも言える絶好のタイミングと言っても過言ではない。
そんな情報を持っているのならば、すぐにでも指揮官へと伝えようとするだろう。
ずっと怒鳴られっぱなしだった偵察兵達であるからこそ、特ダネを掴んだことで歓喜する。
そして嬉々として上司へと報告しようと帰路を急ぐ。
それはきっと、注意力が散漫になるほどに。
江陵付近の見通しの悪い道を早馬で駆ける商人風の男がいた。
見た目は商人の格好をしているが、おおよそ商人とは思えない雰囲気を滲ませた、印象的な赤い瞳。
それは不破・雷童(白雷童子・g02981)その人であった。
人目を避けるように駆ける、商人の格好をしてはいるが不自然さを隠せない人物がいるのだ。
普通の偵察兵ならば怪しむに違いない。
しかし、彼らはよく訓練されてはいたが、特大の情報を抱えており注意力散漫となっていた。逆に浮足立っている。
そのため、明らかに怪しい雷童を無視して急ぎ足でどこかへ向かう。
「本当に見逃す奴がいるかよ……」
あいつら訓練からやり直しだな、と小さく呟き、馬を駆る。
見通しの悪い道を急ぐあまり、曲がり損ねた振りをして馬上で体勢を崩した。
「しまった、大切な書簡が!」
大声で雷童が叫ぶ。その声は偵察兵にも届いたようだ。
胸元から落ちた書簡はころころと転がって偵察兵の元へ。
躊躇なく拾い上げてそれを読んだ偵察兵の顔色がたちまち変わる。
そこに書いてあったのは蜀の都市の名前と、物資の数量。
それが雷童が書いたデタラメなものだと知らない偵察兵は我先にと急いで駆けていく。
雷童が偵察兵にさらなる餌を与える少し前。
冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)のは河川の近くを張っていた。
仕込みが済んだのだから、あとは釣れるのを待つのみ。
河川の近くの草陰に隠れる彼女は噂を流した後に仕入れた、くすんだ色の布を被って隠れている。
近くで見るとバレるかもしれないが、遠目に見ればよほど注意深くないと気付かれることはない。
情報収集は忍耐力勝負、来るとわかっているのならば待つ以外の手段はない。
メーラーデーモンの『だいふく』も一緒と布を被り、辺りを注意深く警戒する。
同時刻、杉崎・まなみ(中級麺点師のはわわ参謀・g00042)も似たような場所にいた。
河川の近く、冷桜の死角をカバーできるような、それでいて隠れやすいところを、音を立てないように移動しながら探す。
「さて、どこに出てくるでしょうか」
足場はお世辞にもよろしくない。しかし慎重に、見つからない場所をきょろきょろと見渡しながら岩場を探る。
「このあたりで……」
立ち止まって辺りを少し見渡して、岩の陰に最適な場所を見つけたまなみはそこへ潜り込む。
身を伏せて息を潜め、じっと偵察兵が姿を見せるのを待つ。
冷桜とまなみが隠れて少しの時間が経過した頃。
月立・ハルト(漂白の虚・g03638)もまた、そのときを待っていた。
(「そろそろ偵察兵も動き出す頃かな?」)
【完全視界】によってハルトの視界は見通しが良くなっている。
しかし偵察兵に見つからないわけではない。あくまで視界が良くなっただけ。
なのでハルトは身を隠しながら河川をさかのぼる。
するとどこからか声が聞こえてくる。
「大切な書簡が!」
それは雷童の声だった。早馬を駆って偵察兵を動かすと言っていたが、どうやら成功したらしい。
次いで別の声も聞こえてくる。ハルトは聞き耳を立てて会話を聞く。
「物資の数量が書いてある書簡があるということは、あの噂は本当だ!」
「早く帰って知らせなければ!」
撒いた餌に面白いくらいに食い付いた。まさに入れ食い状態である。
ハルトは偵察兵を尾行する前に冷桜の居る方へ、偵察兵に見つからないように急いだ。
「奴らがそろそろ来る」
そう伝えられた冷桜は、偵察兵を見失わないよう、小柄なだいふくを先行させるべく身を隠している布から出した。
「だいふく、お願い」
布から出ただいふくは茂みに身を潜め、偵察兵が通り過ぎるとひょこひょこと後を追う。
そのサイズ感も相まって、警戒心をどこかに置いている偵察兵はそれに気付く気配もない。
だいふくを目印に、少し間をあけて隠れながら冷桜たちは無警戒の偵察兵を追う。
「どうやら上手くいきそうだな」
無理をさせた馬に感謝をこめて美味しい餌を与えながら雷童は笑み浮かべた。
彼の予想通り、ディアボロス達は偵察兵の後を追い、指揮官の居場所を突き止めることに成功したのである。
川の側にある、崖の下の窪地。そこに指揮官はいる。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【強運の加護】がLV2になった!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【アヴォイド】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
クローデット・バーンスタイン
引き続き、いちご(g02084)と共に参戦だ。
且つ【いちごをディフェンスする】。
この気迫、なるほど一軍の将に相応しい強者であるな!
相手にとって不足なし!さあ行くぞ、いちご!
余は前に出て、敵と直接斬り結ぶ。
いちごへの攻撃を許さぬよう、及び、いちごの援護攻撃が充分に機能するよう積極的に斬り込んでゆくとしよう。
万一いちごに攻撃が向くならば、身体を張って食い止め、あわよくばそのまま反撃に繋ぐ。
いちごの援護で敵が崩れたら、竜翼翔破にて追撃を仕掛ける。
余の熱き愛の一撃、篤と味わうが良いわ!
頑張ったな、いちご。戻ったら思いきり褒美をくれてやろう!
有珠川・いちご
引き続きクローデットさん(g02482)と一緒
これが太史慈…本ではかっこいい人だったのに、蛾…
い、いえ、名前同じだけですし、気を取り直して戦いましょう
強さだけは本物みたいですし、油断しないようにっ
でもやっぱり蟲の見た目は気持ち悪いので…援護がてら書き換えますね…
私のハッキングツール…ホロキーボードを取り出して【イグジストハッキング】世界の書き換えを始めます
あいつの蟲っぽい見た目や武器の存在を書き換え、歪め、その存在を削っていきます
『強運の加護』もあるんです、失敗はしませんっ
ハッキング中無防備な私を守ってくれたクローデットさんに『一刀両断』の効果を贈って
「今ですっ!」
最後は彼女の刃に任せますっ
窪地の奥へと歩みを進めたディアボロス達を待ち構えていたのは蟲だった。
蟲――見た目は蛾と評してもいいそれの名は太史慈。蟲はそう名乗っている。
「これが太史慈……」
絶望しているようにも見える表情を浮かべる有珠川・いちご(ないしょのお嬢様・g02084)は本ではかっこいい人だったのに、と呟く。
「なるほど、一軍の将に相応しい強者であるな!」
一方でクローデット・バーンスタイン(鉄風雷火の鋼鉄騎士・g02482)は気迫を感じ取って大剣を構えなおす。
いちごも同じなのは名前だけ、と自分に言い聞かせ、気を取り直して戦闘態勢に移る。
「まさに相手にとって不足なし! さあ行くぞ、いちご!」
「はい!」
クローデットはいちごを護る騎士。
そんないちごは護られるだけの存在ではなく、自分の判断でクローデットをサポートする。
「ううう……やっぱり気持ち悪い……」
蟲の見た目を好む者は少数派だろう。いちごは多数派に属していた。
援護がてら、その外観を変えてやろうとハッキングツール――ホロキーボードを取り出す。
パラドクス・『イグジストハッキング』で世界の書き換えを試みる。
キーボードを叩き、対象や形状やその他諸々、必要事項を手早く入力。
【強運の加護】により、いちごの周囲が黄金に輝き出す。
何を一番書き換えたいかといえば外見。
データに感情というものを入力する必要はないが、嫌悪感を否定することはできない。
なのでいちごは念じるように、キーを叩く手に力を込める。
「失敗は、しませんからっ!」
いちごが最後のキーを叩いた。打音の代わりにホロキーボードから太史慈へ発される黄金の光。
光に包み込まれた太史慈は、その見た目を歪められる。
しかしそれは光の中でだけ。いちごの思惑とは裏腹に、太史慈の外見は変わらない。
だが、体力は確実に削ることに成功した。
「貴様っ、よくも……!」
それを攻撃だと判断した太史慈はいちごへ一撃を与えようと武器を繰り出すが。
「危ないっ!」
いちごへの攻撃を身体を張って食い止めるクローデット。重い一撃が彼女を襲う。
「クローデットさん!? 大丈夫ですか!」
「このくらい、大したことはない!」
クローデットは心配そうに声を上げるいちごを安心させるために笑みを浮かべつつそう言いうと、すぐさま飛びのいて攻撃態勢に入る。
「貴様の相手は余であるぞ!」
いちごへ攻撃を仕掛けたことを快く思っていないどころか、万死に値すると殺意にも似た表情で太史慈を睨む。
「ほう。次の相手は貴様か」
面白い、と嗤う太史慈にクローデットが大剣を振りかざす。
「手加減はせぬ。覚悟!」
剣を振るえば鉄鞭が返ってくる。そんな打ち合いをすることしばし。
不意に放ったいちごの攻撃で太史慈は一瞬、バランスを崩した。
その刹那。クローデットは翼を広げた。空中に舞い上がり、斬竜剣ベオウルフを逆手に持ち替え。
『竜翼翔破』で追撃をかける。そして、いちごが贈った【一刀両断】の効果を載せる。
「余の一撃、篤と味わうが良いわ!」
空中から浴びせられるクローデットの急襲を避けることができず、太史慈は左の羽を半分ほど引きちぎられた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV3になった!
九条・泰河
あくまで名前が同じなだけで本人じゃないんだよね
それに僕らだってきっと負けないぐらい偉かった…気がするけどそんな事ないかな?
さて…貴方達は勝利者だ
だが…完全に決着がついたわけじゃない
僕らの意地を見せる時が来たんだよ
残留効果
【結界術】
己の周囲に結界を展開
障壁としてダメージ軽減
【精神集中】
敵の動きを見据えて分析
特にここまで他の人が戦ってる時の動きの癖や攻撃のパターンを冷徹に把握
実は僕は争いごと嫌いなんだよね
だけど…やらなければいけないってのは辛いよねぇ?
掌に闘気を纏わせての斬妖閃
【一刀両断】の効果も載せて振るう
敵の反撃は可能な限り回避
僕は太鼓じゃないし叩かれまくって喜ぶ被虐趣味もないんだよっ!
九条・泰河(人間の陰陽師・g02779)は、ほぅ、と息を吐いた。
目の前にいる太史慈は、名前だけ同じ別個体。決して本人ではない。
本人だとしたら、自分達だって勝てるかどうかわからない。
強くてそして気高い存在だったはずである。
「さて、貴方達は勝利者だ。だが……完全に決着がついたわけじゃない」
泰河は陰陽符を手に取る。そのうち数枚を反対の手に取り、顔の高さまで持ち上げた。
「僕らの意地を見せる時が来たんだよ」
言葉に呼応するように札がほのかに光る。
広げるように展開すると、それは泰河を護る結界となった。
呼吸を整えて精神集中。
先ほど見て分析していた太史慈の動きや攻撃のパターン。それを思い返して冷徹に把握。
頭の中でシミュレーションを幾度となく繰り返す。
徹底的に、勝利を導くための道筋を立てているのだが。
「実は僕、争いごとは嫌いなんだよね。だけど……」
陰陽符を仕舞い、拳を構え、太史慈をその黒い瞳で見据える。
「やらなければいけないってのは、辛いよねぇ?」
闘争心を隠そうともしない顔で掌に闘気を纏わせて、【一刀両断】の効果を載せて放つは『斬妖閃』。
人心を惑わさんとする妖怪変化――太史慈を、そのまやかしごと斬り捨てる、否、叩き潰す。
「ぐぬぅ……この小童めが!」
顔面に掌を叩きつけられた太史慈が激怒した。
鉄鞭を太鼓のバチのように持ち替え、泰河へと向かってくる。
まるで泰河の肉体を太鼓かのように扱い、打音を奏でようとしている。
「僕は太鼓じゃないし、叩かれまくって喜ぶ被虐趣味もないんだよっ!」
泰河は吐き捨てるように言うと闘気を纏わせた腕で鉄鞭を受け止め、胴体に蹴りを入れて吹き飛ばした。
大成功🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
杉崎・まなみ
「太史…慈…」
姿を見て、息を飲んだ。小さな国で軍師をしていた時、呉の国の猛将の1人として名前を聞いた事があった。
「自信はあまり無いけど…やってみる!」
敵の攻撃は【戦闘知識】【看破】【ダッシュ】【飛翔】を駆使して回避に努めます。
華麗な動きの一瞬の隙をつき、【高速詠唱】で双魔連弾を発動。
「戦は…止めなきゃ!」
吹き飛ばされる太史慈の姿を見て杉崎・まなみ(中級麺点師のはわわ参謀・g00042)はごくり、と息を飲んだ。
「太史、慈……あれが、そう、なの……?」
肉体の震えを誤魔化すように、ウィザードロッドをぎゅっと握る。
すると少しだけ気分が落ち着いた気がする。
小国で軍師をしていた時に聞いたことのあるその名。
呉の国、その猛将のひとりとして何度か耳にしたその者。
しかし、その時に聞き伺ったものとは若干――どころか相当――違っている。
何より蟲だという話など聞いたことがない。むしろ聞いていたら強く記憶に残っているはずだ。
なんせ、虫というものが嫌いなのだから。
「虫は嫌い……だけど」
恐怖心を振り払うように頭を振るう。
先ほどまで見ていた皆の戦闘を、持ち前の戦闘知識で瞬時に分析する。
攻撃を完璧に看破できるわけではないけれども、大丈夫、自分ならやれる。そう言い聞かせる。
「……自信はあまり無いけど、……やってみる!」
ダッシュで近付き、攻撃を与える振りをする、所謂フェイント。
来ると思った攻撃がこなかった太史慈は対応できずに動きを止めた。
その後も華麗に舞うように、攻撃を与えつつも与えられる攻撃はほぼ回避。
太史慈も負けじと舞うような攻撃で応戦してくる。
均衡していると思われたが、それはすぐに崩れ去る。
ほんの一瞬、太史慈の動きに隙ができた。
その隙を、まなみは見逃さない。ウィザードロッドを握って高速詠唱。
「……当たって! 双魔連弾!」
杖から放たれる2つの魔力の弾。それは太史慈へと向かい、炸裂した。
「戦は……止めなきゃ!」
自分へ向かってくる鉄鞭の舞いを杖で受け止め、まなみはそう言い切った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
月立・ハルト
窪地か。確かに、そこにいれば人に見つかる心配はなさそうだね。
有用な情報は得られたかい?
じゃあ凄い情報を渡そうか。なんでも、『呉』の蟲将が今日討ち取られるそうだよ、オレたちにね。
【アニムス・ルーラー】を使う。随分と鞭の使い方が上手そうだし、アニムス・ルーラーの後ろで、『念動力』で周囲にある岩石を飛ばしながら援護しよう。
双鉄鞭の連撃をアニムス・ルーラーの電磁バリアで防御、破られそうになったらビームソードで立ち向かおう。隙を突いて簡易型レールガンで攻撃してみるよ。
【ドレイン】【アヴォイド】【ロストエナジー】を有効活用していこうかな。
「あとは任せて」
まなみに声をかけるのは月立・ハルト(漂白の虚・g03638)。
彼女が飛びのくのを見届けると、ゆったり視線を前へと向ける。
「いい場所を見つけたね。窪地か。確かに、ここにいれば人に見つかる心配はなさそうだね」
太史慈を挑発するようにハルトは言う。
「ここにいて有用な情報は得られたかい?」
挑発するように、ではなく明らかに挑発している。
太史慈としてもそれはわかっているのだろう、まだ余裕そうな表情を浮かべている。
「情報云々もだが、旨そうなエサが飛び込んで来たのは朗報だな」
「旨そうなエサ。いかにも蟲が言いそうなことだけど。……じゃあ、凄い情報を渡そうか」
「面白い。言ってみろ」
自分を前にしても物怖じしないどころか対等以上に張り合う者に対して、太史慈は高圧的な態度を崩さない。
ただしその態度はハルトの一言によって脆くも打ち砕かれる。
「なんでも、呉の蟲将が今日、討ち取られるそうだよ。オレたちにね」
言葉を失う太史慈に一瞥もせず、ハルトは言葉を紡ぐ。
「君の出番だよ、『アニムス・ルーラー』」
ハルトは反逆者の名を冠する大型念動力バイク、ブラック・リベリオンを『アニムス・ルーラー』に変形させる。
自身はその後ろから、念動力を使って周囲にある大小様々な岩石を飛ばす。
「このような小石など!」
太史慈は小石は鉄鞭で弾き飛ばし、大きな岩は打ち砕く。
そして砕いた岩の欠片を投げつけてくるが、アニムス・ルーラーの電磁バリアの前では無力に等しい。
ビームソードと鉄鞭の打ち合いが続く。つんざくような音と光の攻防。
決め手となるのはハルトの判断だった。
武装を簡易型レールガンへと変更し、胴体を撃ち貫く。
その弾丸は【ロストエナジー】により、死をもたらす瘴気を太史慈へ与える。
「あとどのくらい、立っていられるんだろうね」
ロボットを背に、ハルトは感情無く、そしてさほど興味なさそうにそう告げた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】がLV4になった!
不破・雷童
街中でも密かに情報を集めていると思えばそうでなく、
流された噂の証拠も自ら集めようとしない。
まったく、無能だな。
おっと、勘違いするなよ。
俺が無能といってるのは、そんな動きしかさせなかったあんたのことだ。
上からロクな指示も出さず、この三国の睨み合いでただ徒に時を費やす。
そんな将にあるまじき行い、これを無能と言わずなんと言うんだ?
これじゃ将としての武芸も怪しいもんだ。
……ほら、無能じゃないってんならかかってきなよ、確かめてやるぜ。
伸びる鉄鞭に舞の動きだ。
そんな風に挑発して相手の集中力を妨げ、リズムを乱れさせるか。
頭に血が上った単純な動きに当たるほど俺達の【アヴォイド】はヤワじゃないぜ。
多分だけどな!
「満身創痍だな」
瘴気に包まれる太史慈へ不破・雷童(白雷童子・g02981)は声を掛ける。
「街中でも密かに情報を集めていると思えばそうでなく、流された噂の証拠も自ら集めようとしない」
「……何が、言いたい?」
太史慈は不服そうに眉を動かした。
先ほどまでの戦闘とじわじわと蝕む瘴気で体力はほとんど残っていないように見える。
「無能だって言いたいんだよ。そんな動きしかさせなかったあんたのことを、だ」
「誰が、無能だと……!」
「上からロクな指示も出さず、だが部下は怒鳴りつけ、そしてこの三国の睨み合いでただ徒に時を費やす。
そんな将にあるまじき行い、これを無能と言わずなんと言うんだ?」
全てにおいて事実であるので、太史慈は反論しようがない。
ぐぬぬ、とこの期に及んでもなお悔しそうに表情を歪めている。
「これじゃ将としての武芸も怪しいもんだと思ってたけどな。……引導を渡してやるよ。かかってきな。その武芸、確かめてやるぜ」
雷童と太史慈が動くのは同時に近かった。雷童は手にしていた鉄製の捻じ曲がった棒を投げつける。
太史慈はそれを鉄鞭で受け止めて地面へと投げ捨てた。
「その程度か!」
舞うような動きで雷童へ鉄鞭を繰り出す。雷童は避けようと試みるが小石に躓いてしまう。
だが、それで体制を崩すと思わなかった太史慈の攻撃は幸運にも雷童の頭上を掠めるにとどまった。
雷童は躓く原因となった石を拾い上げると握り込む。そしてそれを投げるのだが。
「どこを狙っておる!」
石は太史慈には当たらない。それは太史慈の脇を逸れていく。
しかし、石はただの起爆剤。雷童は幸運を引き寄せることに成功した。
投げたのは先ほど太史慈が砕いた大きな岩石が集まっていたところ。
偶然にも石は岩石の欠片に当たって勢いを増し、ついでに鋭利さを増して太史慈の目を直撃した。
「小僧が!」
頭に血が上った太史慈は闇雲に鉄鞭を振るうが、単調な動きを雷童は簡単に回避する。
「これで終わりだ!」
回避しながら地面に落ちていた鉄製の棒を拾い上げた。
太史慈が鉄鞭を伸ばして雷童を捉えるより数秒早く、雷童が手にした鉄棒を太史慈の眉間へ突き刺す。
頭から棒が生え、断末魔の叫びとともに太史慈――否、太史慈を名乗った蟲将は地に伏せる。
その身体は徐々に消滅していき、鉄ががらん、と地に落ちる音だけがその場に響いていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】がLV3になった!
効果2【アヴォイド】がLV5になった!