リプレイ
有栖川宮・永久
弟分のミシェル(g03431)と家族のアンナさん(g09972)と参加
ミシェルとミシェルのおばあちゃんのアンナさんをお誘いしたよ。オーストラリアはアンナさんも思い入れあるみたいだし、クリスマスを一緒に過ごしたくて。
3人だからテーブルとフォンデュ機を貸切りするよ。食事系と甘い物系で二台必要かな。ミシェルとアンナさんは並んでテーブルにどうぞ。アンナさんはフォンデュ初めてだから、サポートは孫のミシェルが最適だと思う。私はおばあさんと孫のやりとりを微笑みながら見てるね。
まずは食事系かな。うん、オーストラリア産の肉とパンでのチーズフォンデュ最高!!アンナさんにはちょっと熱かったかな?火傷しないようにね。
甘い物はいちご色で決定だね。意外とアンナさん苺好きみたいだし。え?アンナさんがで苺でパイを作ってくれた?いいこと聞いちゃった。後で作り方教えてもらおう。何よりミシェルの大好物みたいだし。
オーストラリアのクリスマスフォンデュ、どうだった?ミシェルとアンナさんの笑顔でお腹一杯だよ。
ミシェル・ラークリーズ
永久お姉さん(g01120)とアンナお婆ちゃん(g09972)と参加
故郷の奪還も成ったし、永久お姉さんと、オーストラリアに思い入れがあるおばあちゃんと楽しみにきた。おばあちゃんが前に見たのは静止した動物と人がいない浜辺だっけ?賑わいが戻ったオーストラリアでクリスマスを。
3人だからテーブルを貸切。フォンデュ機をテキパキと借りるなど手続きを引き受けてくれる永久お姉さんに任せて、フォンデュをおばあちゃんに説明。初めてだからね。おばあちゃんをサポートする為に隣に座る。
このパンと肉をこの串に刺してフォンデュ機のチーズの中に入れて絡めるんだよ。あ、熱いので少し冷ましてね。やっぱりオーストラリア産の肉とパンとチーズ最高。うん、自然の恵だね。
甘いのは苺味で。新宿島にきておばあちゃんは苺が大好きになって、早速僕に苺パイ作ってくれた!!今は僕も大好物!!え?永久お姉さんも作ってくれるんだ。
おばあちゃんが楽しそうにしてるようでよかった。こうしてこれからも世界を取り戻していこう。うん、ずっと一緒にいるよ。
アンナ・ラークリーズ
孫のミシェル(g03417)と家族の永久(g01120)と参加
ミシェルと永久が思い入れのあるオーストラリアのクリスマスを楽しんで欲しい気持ちの厚意に甘えようかね。
ああ、前にオーストラリアに来た時に見たのは静止した動物と人のいないビーチチェアが残っていた浜辺だった。賑わいが戻ってとても嬉しい。
フォンデュする為の手続きを永久がしてくれてる間にフォンデュの説明をミシェルからしてもらう。ふむ、シンプルながら奥が深いね。
テーブルについたらミシェルの言う通りまずパンを串に刺してチーズを絡めてそのまま口に入れて熱さに驚く。そういえばチーズは十分熱くなってるんだね。きをつけるよ。
ああ、オーストラリアの自然の恵みが齎した酪農物での食事は最高だ。ああ、ミシェル、確かに取り戻せたんだね。
ふむ、苺味のチョコに絡めるのもあると。苺は私も大好きでね。早速ミシェルに苺のパイを拵えた。ああ、作り方は喜んで。美味しさには自信ある。
ああ、これからも激闘が続くだろう。護りたいね、この笑顔。
●
オーストラリア復帰を祝うパーティ会場。
大ホールに幾つものテーブルと、それぞれ大きな噴水状の仕掛けがあった。
立って食べたりお話しする者はそこで、座って落ち着きたい者は小テーブルに。そして少人数で楽しみたい者は、パーティションで区切られた小部屋を利用する。
「席を一つと機材を二つお願いします」
「畏まりました。良きクリスマスを」
有栖川宮・永久(燦爛のアンフィニ・g01120)はさながらホテルのチェックインであるかの如く。
サラサラと申請用紙に必要事項を書き込んでいく。
受付のお兄さんはディアボロスのIDを一つ分見た段階で、残りを飛ばして準備を始めた。
「おばあちゃん。故郷を取り戻せてよかったね」
「ああ。みんなのお陰だよ」
ミシェル・ラークリーズ(彩光のグレイス・g03431)が席を引くとアンナ・ラークリーズ(清光のフィエリテ・g09972)は笑って椅子に座った。
孫のエスコートでパーティなんて長生きするもんだと笑って見せる。
そんな中でミシェルも軽く微笑み、チラリと永久の席も少し下げておいた。年頃の少年に気になる女の子のエスコートというのは少し恥ずかしいのかもしれない。
「お待たせっ。ちょっとウルサイかもしれないけど、笑って許してね」
「新宿でみんなで食べたりするときは大型の敷かないけど、小型のって初めてだよ。間近で見ると確かにウルサイ気がするね」
永久に任せていたフォンデュの機会が到着。
小さいテーブルに載せて動かすと、ガリガリ音がするのをミシェルは興味深そうに眺める。大きなパーティ会場だと、華やかさやみんなの雑談で気に成らない物だが、プライベートな空間だと音が確かに聞こえるのだ。
「アンナさんはチーズ味とイチゴ味でよかった? もし気になるなら取りに行っても良いんだよ」
「大丈夫さ。どちらも大好きだからね」
永久がパーティーホールを指さすと、アンナは首を振って十分だと告げた。
年寄りはそんなに食べないし、馴染と言うものがあるのさ……と笑って済ませる。
「お待たせいたしました。手前の皿はバゲット、卵、肉が幾つか。後ろの皿はフルーツとマシュマロになっております。お好みの食材がございましたら、大テーブルからお好きなものをお取りください」
「「はーい」
給仕の人が大きな皿を三つ持ってきてくれた。とりわけ用の小皿は無数にあるけれど。
最初の二皿は定番の食材で、欲しい物を追加で持って来るスタイルらしい。
三皿目は長いフォークや串の類で予備が沢山あり、そして少数だがスプーンや箸も用意してある。子供たちは早速に長い串を選んだ。
「まずは奪還成功おめでとー そして、ハッピークリスマス!」
「「ハッピークリスマス!」」
元気印の永久が音頭を取ると、孫と祖母が笑って応じる。
流石に三銃士のようにカチンとはやらないが、ジュースを持ってお祝いだ。
「おばあちゃん。この串にパンと肉を刺して、フォンデュ機のチーズの中に入れて絡めるんだよ。あ、熱いので少し冷ましてね」
まずはミシェルが串に具材を挟んでチーズの噴水に突っ込んだ。
完全なチーズだけではないのか、あるいは柔らかいタイプのチーズなのか、トロリと溶けている様が美味しそうだ。
「ふむ、シンプルながら奥が深いね。そういえばチーズは十分熱くなってるままなんだね。気をつけるよ」
アンナは真似して食べて見せながら、直ぐに冷めないことに驚いた。
近頃はファミレスでも冷めない鉄板があったりするように、調理後も冷めてない工夫が多いのだろう。
「うん、オーストラリア産の肉とパンでのチーズフォンデュ最高!! アンナさんにはちょっと熱かったかな? 火傷しないようにね」
「やっぱりオーストラリア産の肉とパンとチーズ最高だね。うん、自然の恵みだね」
東京でチョコチョコっとやってみるのと違って、濃厚な香りが鼻に広がる。
永久とミシェルは依頼先で持って帰った粗末な肉や保存食ではなく、ちゃんと育てられた肉の美味しさを目いっぱい楽しんだ。日本の和牛と違って、大規模な放牧なので自然の味に近いのもあるだろう。
「そういえば二人もオーストラリアに思い入れがあるんだっけ?」
「そうそう。おばあちゃんが前に見たのは静止した動物と人がいない浜辺だっけ?」
「ああ、前にオーストラリアに来た時に見たのは静止した動物と、人のいないビーチチェアが残っていた浜辺だったよ。賑わいが戻ってとても嬉しいものだね」
永久が話を向けると、ミシェルとアンナは口々に答えた。
復帰前の空間ではみんな停止しているし、人間は居てもオーストラリアは広すぎるので出逢わない。空港やらビルの担当にでもならなければ、人は見ないだろう。
「ああ、オーストラリアの自然の恵みが齎した酪農物での食事は最高だ。ああ、ミシェル、確かに取り戻せたんだね」
「うん!」
アンナは改めて二人が話していたチーズの味わいに感想を向けた。
二人の会話を邪魔したくなかったのもあるが、彼女にとってチーズは身近な味だったからだ。牛の肉は食べることはなくとも、チーズならばまだ縁があるし、チーズをパンに載せて焼くのが僅かな贅沢なひと時であったこともある。
「そういえば意外とアンナさん苺好きみたいだね。他にも果物はいろいろあると思うんだけど」
「ふふ……。それは今の話だね。昔はリンゴかイチゴくらいのものさ。それらもそんなに甘くは無かったし、リンゴなんてお酒にするからあまり口には入らなくてね。いつでも手に入るのは、自生したイチゴというのもるだろうさ」
永久の言葉にアンナはウットリとした目をイチゴに向ける。
昔はこんなに甘い果物は無かったものだ。
それでも甘味をもとめようとすれば、努力して拾いに行けるイチゴくらいなもの。ちゃんと育てれば増やせたのかもしれないが、そうなると野菜の様に売りに行っただろう。
「新宿島にきておばあちゃんは苺が大好きになって、早速僕に苺パイ作ってくれた!! 今は僕も大好物!!」
「たしかに早速ミシェルに苺のパイを拵えたね。喜んでもらえて嬉しいよ」
ミシェルがニコヤカに笑うのをアンナは静かに笑って見せた。
イチゴの パイが得意というのも、昔ながらの知恵である。
さほど甘くないので、煮詰めてジャムにして、それをパイに載せて生地で挟んでと工夫して作ったものだ。
「え? アンナさんがで苺でパイを作ってくれた? いいこと聞いちゃった。あとで教えてくれる? 自分で作れたらいつでも食べられるし、ミシェルも大好物みたいだしね」
「え……永久お姉さんも作ってくれるんだ……」
「ああ、作り方は喜んで。美味しさには自信あるよ。何しろ新宿のイチゴだからね」
永久とミシェルの『え?』にはちょっとした差がある。
前者はそう言う事もできるんだという驚きであり、後者は少年特有の者だ。
祖母は孫のそんな様子を見て微笑み、二人の笑顔を激闘の中でも守りたいと思った。
「おばあちゃんが楽しそうにしてるようでよかった。こうしてこれからも世界を取り戻していこう。うん、ずっと一緒にいるよ」
「そうさねえ」
ミシェルは何のことか良く分らずに、祖母が微笑んでいるのを微笑み返す。
祖母は孫が微笑み返すのを見て、ウンウンと頷くばかりだ。
「オーストラリアのクリスマスフォンデュ、どうだった? ってミシェルとアンナさんの笑顔を見てれば判るけどね」
「えー?」
「ふふふ」
永久はそんな姿を見てお腹がいっぱいに成る幸せを感じた。
給仕さんの話では、他にも具材は沢山あるし、カレーや他の味のチョコもあるはずだ。
しかし、この幸せな空間を壊したくなくって、気を利かせたウエイターが、お代わりを聞きに来るまで、ずっと話し込んでいるのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【書物解読】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
篝・子火
なご(g06070)と来た
いざ、オーストラリア。食べるぞ。
五色。縁起がいいな。
いろんな色付けて食べ放題だから遠慮はしない。
そういえば、なごと二人でおでかけ初めてだな。
よし、最初はおでかけ記念の苺だ。
はい。あーん。(フォークで刺して差し出し)
お返しも遠慮なく貰おう。あー。(大口)
そういえば、なごも成人していたな?
初めて会った時より身長も伸びた。遅い祝いだが……どうだろう。ちょっーとだが。ちょっと。(持参した小さな甘口のワイン掲げて)
しぃさんはな。なんと大好きなんだ酒。
初めてならちょっとずつ飲んでみよう。
これはチョコフォンデュのケーキに合うだろうからな。大人の甘味。
くりすますに乾杯だ。
さて。子火はそろそろカレーを追加してくる。
もちろん、もりもりだ。
甘いものに辛いもの。贅沢に楽しめるとこだからな。
カレー……に、チーズか?そんなもの天才じゃないか…。
行くぞ、なご。
霧崎・和月
しぃさん( g06070 )と共に
確かに2人で出かけるのは初めてですね
何から食べましょうか、と問いかける前に差し出されたフォークに両目をぱしぱし
…えっと……あーん…?
戸惑いつつ、恐る恐る苺をぱくり
!…美味しい……!
しぃさんもどうぞとフォークに刺した苺を差し出し
チョコも種類があって、たくさん楽しめそうです
とりあえず順番に掬って食べてみますか?
…成人……確かに、すっかり忘れていました
お酒、飲めるでしょうか……でも気になるので、いただきます
ちょっとだけ、ですね
戦いの勝利と、クリスマスに乾杯!
初めてお酒飲みましたけど…こんな味なんですね
しぃさんは、結構お酒飲むんですか?
もし他におすすめのお酒があれば、是非とも今度教えていただきたく
またお酒の席をご一緒できたら嬉しいです
甘いものを食べたら、辛いものが食べたくなりますよね
俺もチーズ取ってこようかな…ん、(何かを閃いた顔)
……ねえしぃさん、チーズとカレー、混ぜたら美味しそうだと思いません…?
せっかくなので、贅沢に楽しみましょう
●
「いざ、オーストラリア。食べるぞ」
パーティ会場へレッツゴー!
大きなテーブルに色んな噴水が載っかっている。
「五色。縁起がいいな。しかも食べ放題と言うのが良い」
篝・子火(天高し・g02594)は既に遠慮を止めた。
奪還戦に勝ち抜き、復帰も済ませたとあって大仕事の後である。
クリスマスということもあって、今日は愉しむ気マンマンであった。
「そういえば、なごと二人でおでかけ初めてだな」
「確かに2人で出かけるのは初めてですね」
子火の言葉に霧崎・和月(彷徨う器・g06070)は目を閉じた。
指を口元に当てて少し考え、うん、と頷いて微笑む。
とはいえ肯定するだけでは意味は無かろう。話を振るのも役目の内か。
「何から食べましょうか」
そんな感じで問いかける前に、和月は差し出されたフォークに両目をぱしぱし
相方は既に答えを決めているようで、黙って食べるのが筋であろう。
「よし、最初はおでかけ記念の苺だ。はい。あーん」
「……えっと……あーん……?」
いきなりデザートから? なんて野暮な事を言う気はないし、そんな知識も無い。
子火が差し出したフォークに和月はガブリ。
特に味の組み立てなど興味のない和月は、その新鮮なイチゴの香りに舌鼓を打った。
「! ……美味しい……! しぃさんもどうぞ」
「あー」
和月がお返しにフォークを使って差し出すと、子火は遠慮なく口を開けた。
そこに色気は無いが、見知った者同士の情緒はある。
奪還したばかりのオーストラリアで新鮮なイチゴを味わうのは格別だ。蜂蜜並みに甘い日本の品種ではなく、酸っぱさも残る地物だけに猶更だろう。
「素のイチゴも良いですけど……チョコも種類があって沢山楽しめそうです。とりあえず順番に掬って食べてみますか?」
「おう、全部持ってきてくれ。……そういえば、なごも成人していたな?」
和月が溢れかえるチョコの泉を物珍し気に眺めるのに対し、子火は三秒で飽きた。
山間を漂い染み込むような雲は幾ら見ても見飽きることはないが、フォンデュと称したチョコの泉は画一的過ぎる。
「……成人……確かに、すっかり忘れていました」
「初めて会った時より身長も伸びた。遅い祝いだが……どうだろう。ちょっーとだが。ちょっと」
キョトンとする和月の顔を見ながら、子火は指先で『ちょっと』と言う単位を示した。
もちろん個人の価値観であるし、そう言えばここは日本ではないから、『御猪口=オチョコ』というネタで誤魔化せないなあと思う。悟っている筈なのにこういう所では俗物的な子火であった。
「お酒、飲めるでしょうか……でも気になるので、いただきます。ちょっとだけ、ですね」
「しぃさんはな。なんと大好きなんだ酒。初めてならちょっとずつ飲んでみよう。これはチョコフォンデュのケーキに合うだろうからな。大人の甘味」
和月がおそるおそる頷くと、子火は持参した小さな甘口のワイン掲げて笑って見せる。
いずれ酒が入って気が大きく成れば話は変わってくるかもしれないが、今はこんなものだ。
ここで強要する気はないし、酒は愉しむ物であって無理に呑む物ではない。むしろ、この賑やかな雰囲気にこそ酔う為の導引剤なのだ。あくまで話や興味をそそる滑り出しに過ぎないのだろう。
「くりすますに乾杯だ」
「戦いの勝利と、クリスマスに乾杯!」
メリークリスマスとハッピークリスマスで少し意味が違う。
前者はほろ酔い気分で愉しみましょう。
後者はこの良い日に巡り合った事を楽しみましょうと言う感じであろう。子火は前者の意味が強く、和月は後者の意味が強いのではあるまいか?
「初めてお酒飲みましたけど……こんな味なんですね」
「はは。酒は一つ所として同じ味は無い。同じ杜氏が指導しても、流れる水と培った思いで変わる物だ。米でも多少は違うがな」
甘口のワインを一口。そしてチョコを塗ったマシュマロを一口パクリ。
追い掛けるようにワインをゴクリとやって、パンにチョコを染みさせてガブリガブリ。
技術の話はそれほど知らないので、風土の話と気分の話を肴に愉しむ。すれ違った人々の郷里と人生で味が変わり、誰と出逢うか共に飲むかで味が変わるという。
「……しぃさんは、結構お酒飲むんですか? もし他におすすめのお酒があれば、是非とも今度教えていただきたく」
「構わないぞ? しぃさんが出逢った人も酒も替え添える程だがな。それでも奥が深い」
和月と子火が味わっているのは、酒やチョコと言うよりは、このひと時だ。
気が付けば和月は、この時間を大切にしたいと思った。
「またお酒の席をご一緒できたら嬉しいです。……甘いものを食べたら、辛いものが食べたくなりますよね」
「ん? ああ……そうだな。さて。子火はそろそろカレーを追加してくる」
話題で面白く成り、組み合わせで楽しくなる。
チョコもイチゴ味・チョコミント味・抹茶味で色々。
付け合わせはパンにケーキにマシュマロ。もちろん辛い物を愉しむのも良いだろう。酒飲みは甘党と辛党と分かれるそうだが、どうやらどっちも行けるらしい。なんとも有望じゃないかと思わなくもない。
「甘いものに辛いもの。贅沢に楽しめるとこだからな……?」
「俺もチーズ取ってこようかな……ん。っ!?」
食事系のフォンデュに切り替えよう、もりもりで行こう。
そう思っていると、雰囲気が俄に変わる。
電球が閃く乾いた様な感覚から、竹を割ったような瑞々しい何かへの変化を感じた。
「……ねえ。しぃさん。チーズとカレー、混ぜたら美味しそうだと思いません……?」
「カレー……に、チーズか?そんなもの天才じゃないか……」
和月は小さな世界しか知らず、子火も世の中のカレー屋を知らない。
だが子火が思うに、それは名案であった。鮎とビールくらいの出逢いの料理。
きっと世の中には同じような発明をする者も居るのだろう。だが子火は今、名案が生まれる瞬間を垣間見たのだ。何年、深山で沈み伏していてもこのような事はある物だ。人生はこれだから面白い。
「行くぞ、なご」
「せっかくなので、贅沢に楽しみましょう」
そして二人して進撃だ!
なお、後に二人はチーズフォンデュ用の揚げ物をカレーに載せるという暴力的な行為を思いつくことになる。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【書物解読】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、絡みok
※【博物館】同行
フォンデュパーティですか。楽しそうですね。
クリスマスでこういう催しというのも、最近はよく見掛けるようになりましたね。
あ、ユリウス同伴は大丈夫でしょうか?
食材は色々組み合わせられるようですが、何をどうしたらよいものやら?
折角ですし、食事系とデザート系で色々と作ってみましょうか。
ふむ、持ち込みも可というお話でしたし、新宿島からクッキーとお餅を持ち込んでみましょう。
後は現地のお魚とお肉を使用して、と。
あ、クッキーは現地の物も使ってみましょう。食べ比べですよ。
組み合わせはシンプルに、クッキーにはチョコミント、美味しかったら苺や抹茶も試しましょう。
お餅はデザートに抹茶、食材にチーズを絡めてみます。お肉はカレーですね。
お魚はユリウス用、食材扱いでカレー……はどうでしょう?
多分味は問題ないと思いますが……。
フォンデュの修正は、時間も掛かりそうですし、私は特に行わず、ですね。
余裕があれば、他の方のフレーバーも頂いてみましょう。
ちょっとした交換会というのも面白そうです。
アドル・ユグドラシア
※アドリブ、絡みok
※【博物館】同行
ほほぅ、クリスマスに面白い催し物があるのは必定だな。
こういうのはバレンタイン辺りが定番かと思ったが、クリスマスでもありといえばありか。
しかし大人数で騒ぐのも随分と久し振りだな。折角の機会だ。楽しませて貰おう。
食材持ち込みもありらしいが、折角の異文化交流機会だ。日本らしい食材となると、蕎麦とか煎餅辺りか。
煎餅はお菓子扱いにして、抹茶や苺と混ぜてみるか。
だが前者はともかく、後者は合うか、これ?
蕎麦はカレーに混ぜてみるか。汁なしカレー蕎麦というのもあるらしいから、それっぽいだろう。
ああ、現地の肉でカレーやチーズを味わうのも良さそうだな。
これならワインがあれば尚良いが、頂いても大丈夫か?
さて、他の皆はどういった組み合わせにしているかな。
フォンデュのフレーバーを変えるなら、洗うの位は手伝うとして、各々と持ち寄って交換するのも楽しそうだ。
ああ、チャレンジャーな味も試すのもありか。
……待て妹、その魚は一体どうするつもりだ?
まぁ、味覚は本人と同じなんじゃないかね……?
イツカ・ユメ
【博物館】の皆と!
クリスマスで浮かれてサンタコスチュームでパーティーに乗り込むよ!
まずは現地の果物やお肉をあれこれ楽しみたいなぁ……むむ?ワインあるの?アドルくーん、わたしも!わたしも頂きたーい!
持ち込みもオッケーと聞いたので、わたしからはこれ!
じゃじゃーん!ディスイズジャパニーズお煎餅!
しょっぱいお煎餅と甘いチョコレートの組み合わせも良いし、
お米から出来ているならカレーにも合うと思うんだよね。
皆のオススメの組み合わせがあったら教えて?
シルちゃんの生麩、食感が面白そうだよね。お餅とは違うもちもち感!
あわわわ、華楠ちゃん大丈夫?お水、お水!お煎餅もあるよ!
フィーナちゃんはお魚カレー?チーズ添えても美味しいかも?
バナナのチーズケーキってあるし、バナナとチーズは合うんじゃない?
おにぎりの燻製も気になる!焼きおにぎりとは違うカンジ?
大変な戦争を乗り越えたご褒美気分で。
わいわい賑やかなクリスマスを楽しんじゃおう♪
音羽・華楠
【博物館】の皆さんと参加。
これは、実に美味しそうなクリスマスパーティーですね!
五色のフォンデュ、是非色々と試してみましょうっ。
具材の持ち込み可ということですし、私はこんなものを持ってきました。
――餃子です!
チーズを使った餃子もあるそうですし、チーズフォンデュに合うと思うんですよ。
……うん、美味しい♪
そして、餃子で青のチョコミントフォンデュにも挑戦っ!
……ふふっ、実はこれ、果物が具材のフルーツ餃子なんです。
具材が果物なら、チョコミントとも合いますね♪
さて、赤のイチゴフォンデュとの相性はどうでしょう――
(間違えてお肉の餃子に絡めて撃沈)
……だ、誰か……口直しに何か……お願いします……!
あぁ……シルさんの抹茶チョコの生麩もイツカさんのお煎餅も、美味しぃ……。
さらに口直しにフィーナさんのクッキー、アドルさんのカレー蕎麦やアインさんの豚の角煮、咲菜さんの鹿肉の燻製、鐶さんの唐揚げに小雪さんのミニたい焼きを頂きつつ――
もう少しで今年も終わりです……。
来年のクリスマスも、皆でこうして楽しみたいですね。
如月・アイン
【博物館】
オーストラリアでフォンデュかー。
夏場クリスマスって何だか新鮮だね。
じゃあ、まずは食事系のカレーとチーズのフォンデュから試してみようかな。
持ち込みの食材は豚カツとベーコン…それと、豚の角煮だよー。
豚の角煮とチーズは意外に合うんじゃないかと思って持ってきたよ。
持ち込んだ豚カツやベーコンはカレー、豚の角煮はチーズに絡めて食べてみよう。
うん、カレーはスパイシーで美味しいねー♪カツカレーって感じのお味♪
変わり種だけど、豚の角煮もチーズと相性いいかも。
食事系の後はデザートで、チョコミントのフォンデュを頂くよ。
オーストラリアはバナナも有名だったよね。折角だから絡めていただきます。
チョコミントバナナも、スッキリ爽やかでいい感じだね♪
他の人のオススメも試してみようかな。
お煎餅とチョコは甘さと塩味がよく合うねー。
…もしかして、バナナもチーズの塩味に合うかな?
美味しいなら試してみよう。
弔焼月・咲菜
【博物館】
*アドリブ・連携歓迎
雪がなくてもクリスマスって成立するんだな…。海外文化は未だに分からん部分が多いな…。
カツカレーって揚げ物乗せてたらなんでもカツカレーっていうのか…海外文化は未だに分からん部分が…え、日本発祥なのカツカレーって?
肉の処分も兼ねて良いとのことだったんで、どこの御家庭の冷蔵庫にも眠っているであろう鹿肉で作った燻製と燻製焼きおにぎりを持ってきてみたぜ。…え、普通の家に鹿肉は保存されていない?そんなバカなことは…。
普通の燻製よりガッツリ燻したから、きっとカレーや酒に合うと思うんだぜ。……酒が飲みたい。
…なんか餃子食って撃沈してるやつがいるんだが、一体何が…あ。(餃子をみて納得)
…なんか、とりあえずどんまい。
鹿肉とおにぎりの燻製…挑戦してみるやつはいるか?
シル・ウィンディア
【博物館】のみんなと一緒にパーティーっ♪
へー、フォンデュパーティーなんだ。
甘いものだけじゃなくて、お食事に使えるものもあるっていうのがいいね。
具材は何を用意しようかなー。
流石にお豆腐は無理だし…。それなら!
用意するのは生麩。もちもちした食感がいいんだよね。
生麩なら、おかずにもできるし、甘いものでスイーツにもなるからね。
ねね、みんなはどんなものにしたの?
イツカさんはお煎餅なんだ。なるほど、あまじょっぱいものに、カレーとかもあうよね。
華楠さんは、餃子?あ、中身はフルーツとかなんだ。それなら合いそうー♪
…でも、何で撃沈しているの?えーと、口直しに、これどうぞー
そういって、生麩抹茶チョコを差し出すね。
フィーナさんのクッキーもおいしそうだし、アドルさんはお蕎麦?面白そー♪
みんなのもいっぱい食べたいー♪おいしいものはたくさん食べて正義だよねっ♪
バナナの甘みとチーズは、あうんじゃないかな?チョコお煎餅がある位だしね?
みんなでわいわい、とっても楽しい時間だよね。
この時間がずっと続きますように。
月下部・鐶
【博物館】のみんなといっしょだよー! 義妹の小雪ちゃんとそろって参加しにきました!
フォンデュパーティー!これはとっても美味しそうなやつ!
お菓子とかフルーツとかだけじゃなくて、おかずもオッケーとはふところが広い!
それならあたしはがっつり食べるぞ!お肉をいっぱいもちこんでみました!
塩麹で下ごしらえを済ませた、サッパリ風味の一口サイズの唐揚げだよ!お皿にもって準備OK!
チーズとカレー、どっちでも美味しいよ!
他にもおかず派の人もたくさんで嬉しい!もちろん挑戦したいです!
如月さんの豚カツ・ベーコンをチーズで、弔焼月さんのシカ肉の燻製はカレーでフォンデュして頂きまーす!
焼きおにぎりはまさに分かってるー!って、カレーでフォンデュしよう!もしやチーズも合うかも?んー、挑戦してみよう!
ふぁ~、気が付くとお腹いっぱい……
スイーツは諦めなきゃ、というところに、小雪ちゃんのミニたい焼きくんはちょうどありがたき~
餡子に抹茶の渋い組み合わせは新しいよ!
アドリブ、連携、大歓迎!
月下部・小雪
【博物館】のみんなとクリスマスフォンデュパーティー、です。
キングアーサー奪還戦、が、頑張ったご褒美ですね。
わわっ、みなさんはおかず系を持ち込んでいるの、ですね。
ボクとコダマはスイーツ系なのでちょうどいいかも、です。
ボク達が持ち込んだのはこれ、です。ミニたい焼きさん達です!
アンコとカスタード、両方あるので好きな方食べちゃって、ください。
たい焼きさん達をチョコとチーズの海にご案内、です。
お腹がいっぱいになる前に、まずはお食事系から食べてみましょう。
お姉ちゃんのから揚げさんに、咲菜さんのこっちのお肉は鹿さん、ですか?は、初めて食べるかも、です。
アインさんの豚の角煮も分けて、もらいます。お肉がいっぱい、です!
コダマはたい焼きじゃないお魚さんも気になり、ますか?
そ、それじゃあ、コダマもお魚カレーフォンデュにチャレンジ、ですね!
※アドリブ連携大歓迎
天破星・巴
アドリブ歓迎
【博物館】基本:名字+殿(和名)名前+殿(カタカナ名)で呼ぶ
例外:小雪ちゃん
刻逆以前ならフォンデュを見て食べ物で遊ぶなと怒っていた所じゃが、飢えて困る事の無い今なら食事を愉しむのは有意義な一時じゃ。
わらわが持ち込んだのはちょい足し味変調味料じゃ
辛党の者は匂いだけで涙が出てくるソースもあるのじゃ
(巴は自分で使う気はない)
甘味の方向けには飾り付け用のカラフルなチョコチップや小さく切ったドライフルーツを用意したのじゃ
選り取り見取りで幾らでも食べたくなってしまうのう。
甘いものは別腹とは言え有限、拘ってトッピングして食べるのもいいものじゃよ。
(行儀作法は乱れて居らず、がつがつ食べている訳でもないのに空に成った取り分けの皿を山積みにしているので説得力が無い)
音羽殿、中身の異なる餃子を用意するときには皮の色を変えるか皮の閉じ方を変えるべきじゃったのう。
(スッキリするお茶を差し入れ)
コダマは賢いが時々思いがけない行動をするので、落ちてカレーコダマにならないか心配
●幻想の宴、前編。夏のクリスマス!
パーティというものはその時の種別で、華やかさの方向性が違う。
お菓子の家であれば、文字通りにお菓子を使って色彩豊かな家が建つ。
では今回のフォンデュならば何かと言われれば、五色の噴水であった。
「ジングーベールシングルベール、鈴が鳴る。ミニスカサンタのお通りだ、イェイ♪」
そんな中でイツカ・ユメ(いつかかなうゆめ・g02834)は歌を謡いながら楽し気に入場。
サンタコスが眩しいが、二名を覗いて女ばかりなので問題ない。
本当でござるか~? と誰かが聞いてきたら誘惑するのではなく、それで良いのだ! と答えるサキュバスクオリティ。
「フォンデュパーティー! これはとっても美味しそうなやつ!」
「キングアーサー奪還戦、が、頑張ったご褒美ですね」
月下部・鐶(さいつよのお姉ちゃん・g00960)と月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は義姉妹仲良く腕を組んで登場。
鐶は小雪と仲の良い男の子が居たら、立ち塞がるべきか、後方腕組みお姉ちゃんをするべきか少しだけ悩んだ。まあ、そんな事は無いので、気にすることはないのだけれど。
「刻逆以前ならフォンデュを見て食べ物で遊ぶなと怒っていた所じゃが……。飢えて困る事の無い今なら、食事を愉しむのは有意義な一時じゃ」
その様子を見て天破星・巴(反逆鬼・g01709)は盛大に溜息を吐いた。
呆れているのではない。飽食の時代どころか、【口福の伝道者】と【液体錬成】は使い方次第だ。
そこにコツがあり、その工夫を活かすも殺すもランナー……じゃなくて料理人次第とあっては、認めざるを得まい。
「へー、フォンデュパーティーなんだ。どうりで色々持ってこいって言われたわけだね」
シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)はそのまま受付へ申請用紙を記載に。
それが終わったら、幻想博物館御一行様というプレートを探して荷物を置きに行こう。
「クリスマスでこういう催しというのも、最近はよく見掛けるようになりましたね。あ、ユリウス同伴は大丈夫でしょうか?」
「ディアボロスの方ですね? 問題ありません。ただ、こちらにご記入ください」
仲間達の様子をフィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)が楽しそうに眺める。
そしてダンジョンペンギンのユリウスを受付に見せると、登録用紙に記載を求められただけだった。
ついでとばかりにシルと一緒に事務を済ませようと、用紙の一枚をもらって、小テーブルを複数とフォンデュ用の機材を幾つかレンタルする。
事務処理の裏でもメンバーは続々と到着し、手続きは滞りなく進んだ。
「これは、実に美味しそうなクリスマスパーティーですね! 五色のフォンデュ、是非色々と試してみましょうっ」
「甘いものだけじゃなくて、お食事に使えるものもあるっていうのがいいね」
音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)はシルの言葉に頷きつつも、五つの色彩とその組み合わせを目敏く観察した。
それぞれを個別で愉しんでも良いし、順番を組み合わせたり、なんだったら混ぜても面白いだろう。やはりこの辺りは普段の行動やパラドクスが影響するのか、フォンデユの陰陽五行を考えたりする。
「お菓子とかフルーツとかだけじゃなくて、おかずもオッケーとは懐が広い! それならあたしはがっつり食べるぞ! と、お肉をいっぱいもちこんでみました!」
鐶は大テーブルの上に並んでいる色んな食材に目をキラキラ。
そして持ち込んだタッパを掲げて見せる。
何人かは同じようにタッパを見せて、自分も持ってきましたよと微笑んだ。
「オーストラリアでフォンデュかー。ってのは天丼に成るから置いておくとして、夏場クリスマスって何だか新鮮だね」
とはいえ誰もが表明するわけでも無く、その間に如月・アイン(アイゼン・ヘクセ・g01817)は大テーブルでチーズの噴水を眺めた。牛乳の香りがするのは『きっとチーズだけじゃあドロドロし過ぎだからかな~』とかマイペースに思っているのかもしれない。
「雪がなくてもクリスマスって成立するんだな……。海外文化は未だに分からん部分が多いな……」
「元は冬至祭って意味ではそうだね。ただ、聖ニコラウスとかは持参金問題の話だし、どこでやっても良いんじゃない? きっとメイビー」
同じような感想を弔焼月・咲菜(葬不送動の報復者・g01723)が抱いていると、アインはたった今検索した小話を右から左に披露してみる。重要なのは愉しむ事であり、奪還戦を勝ち抜いたお祝いってことでいいじゃない。
「ほほぅ、クリスマスに面白い催し物があるのは必定だな。こういうのはバレンタイン辺りが定番かと思ったが、クリスマスでもありといえばありか」
そんな話を聞いてアドル・ユグドラシア(我道の求道者・g08396)は微笑んだ。
日本でバレンタインデーにチョコレートを売ったり贈るよりも、きっと近い意味があるはず。
何というか海外の事を日本人が判らないというように、海外の人間にも日本の事が分からないことが多いのだ。
「カツカレーって揚げ物乗せてたらなんでもカツカレーっていうのか……海外文化は未だに分からん部分が……え、日本発祥なのカツカレーって?」
「日本式カレーをカツカレーと呼ぶそうだ。ついでに言うとサウジアラビアのサンドイッチはフルーツだろうが卵だろうがカツサンドらしい。それとカツの元はコートレットで揚げ焼きだぞ? クリスピーな生地のアレは海外にはあちらにはないよ」
咲菜の疑問にアドルが丁寧に答える。
男二人の会話がコレかと言うと、二人とも料理は出来るので大丈夫だ。
ちなみに豆腐カレーで肉ないベジタリアン仕様でも、イギリスではカツカレーって言うんだぜ。まあ揚げ物を載せた日本式カレーを全部カツカレーと呼ぶ弊害ですな。
「……しかし大人数で騒ぐのも随分と久し振りだな。折角の機会だ。楽しませて貰おう」
そんな事を言いながらアドルはクスリと微笑んだ。
賑やかに楽しく騒ぐというのは、自分からは滅多にやらないことである。
だからこそ、こんな風に誰かに誘われてみんなで遊び回るという時間を彼は愛していた。
●幻想の宴、中編。十人十色のフォンデュ!
「それではっ! イギリス文化圏の奪還を祝って! そして……」
「「ハッピークリスマース!」」
シルが台の上に乗って音頭を取る。
ジンジャーエ-ルを構えて乾杯し、二杯目からはお好きにどーぞの構えであった。
「まずは現地の果物やお肉をあれこれ楽しみたいなぁ」
「ああ、現地の肉でカレーやチーズを味わうのも良さそうだな。これならワインがあれば尚良いが、頂いても大丈夫か?」
イツカがゴソっと豪快に肉を突き刺した。
そしてカレーやチーズに付けて頬張るのを見て、アドルがお酒に目を向ける。
「……むむ? ワインあるの? アドルくーん、わたしも! わたしも頂きたーい!」
イツカのテンションは天井知らず。
しょっぱなから盛り上がっている彼女は、二番底ならぬ二番天井。
ウエイターさんに手を挙げてお酒を手配する。
(「食材持ち込みもありらしいが、折角の異文化交流機会だ。日本らしい食材となると、蕎麦とか煎餅辺りか。煎餅はお菓子扱いにして、抹茶や苺と混ぜてみるか。だが前者はともかく、後者は合うか、これ?」)
同じタイミングでアドルもワインを手に取り軽く乾杯すると思案を始める。
クルクルとやっているが、香りを嗅いでいるというよりは時間を稼いでいた。
(「兄さん。フランスの郷土料理であるガレットがクレープになりましたが、元は蕎麦。つまり蕎麦は甘味にも合うんですよ」)
(「愉悦兄妹……」)
兄が何を用意しているか知ってるフィーナだが、観察するものは観察される対象でもある。
アインがぼーっと眺めているのを彼女はついぞ気付くことは無かったという。
ユグドラシア兄妹の名誉の為に言っておくが、決して愉悦しているわけではない。
「わたしねー。用意したのは生麩。もちもちした食感がいいんだよね」
「んー。まあ良いんじゃねえか? これなら失敗はねえしな。とりあえずチーズにしとくか」
シルが用意した皿にフォークを向け、さっそく咲菜が手を付けてみる。
生麩自体には知らないでもないし、豆腐系の食材は味が無い。
旨味の塊であり、何かを浸すことで味が付くことを良く知っていたのである。
「じゃあ、まずは食事系のカレーとチーズのフォンデュから試してみようかな」
「生麩なら、おかずにもできるし、甘いものでスイーツにもなるからね。ねね、みんなはどんなものにしたの?」
ここでアインも生麩を使って軽く味付けを試した。
軽いので他にまだまだ食べられるし、シルは甘い物にも合うよと主張しながら、みんなの準備してきたものを尋ねて話題を作る。
「持ち込みもオッケーと聞いたので、わたしからはこれ! じゃじゃーん! ディスイズジャパニーズお煎餅! シルちゃんの生麩、食感が面白そうだよね。お餅とは違うもちもち感!」
イツカは既に二刀流で、食事系とスイーツ系を同時に食べる欲張り仕様だ。
酔っ払いのやる事なので多めに見て欲しいが、いつものテンションに見えなくもない。
「しょっぱいお煎餅と甘いチョコレートの組み合わせも良いし、お米から出来ているならカレーにも合うと思うんだよね。皆のオススメの組み合わせがあったら教えて?」
そんな感じでイツカのタッパはお披露目終了。
みんなが空けたお皿に中身を移動させ、好きに食べて良いよと、当方には迎撃の用意ありである。
「じゃーじゃじゃん! さっき見せたのはこのお肉! 塩麹で下ごしらえを済ませた、サッパリ風味の一口サイズの唐揚げだよ! お皿に盛って準備OK!」
鐶は満を持しての登場である。
前菜的な物の後に続き、それでいてメインの肉よりも軽くあっさり食べられる。
外国の人も日本のカラアゲと言えば、ただのフライドチキンとは一線を画す存在として知っている。まあ、日本の場合は広告と同じ外見をしている時点で驚かれるのだが。
「チーズとカレー、どっちでも美味しいよ! 他にもおかず派の人もたくさんで嬉しい! もちろん挑戦したいです! ねっねっ!」
「と言う訳で、持ち込みの食材は豚カツとベーコン……それと、豚の角煮だよー」
鐶に揺さぶられながらアイン登場。
いや、さっきから居るのだから、アインの用意した食材が登場と言うべきか。
鐶に肩をゆすられて、早く早く~と急かされながらの登場である。
「豚の角煮とチーズは意外に合うんじゃないかと思って持ってきたよ。豚カツやベーコンはカレー。妥当と言うか王道、食べて飽きない味」
「ふむ。いただこうかの。選り取り見取りで幾らでも食べたくなってしまうのう」
アインが大皿に並べながら解説していると、巴は次々に小鉢にとって試食する。
パク、ムシャムヤ、ゴクゴクとまるでお肉が飲み物の様だ。
「肉の処分も兼ねて良いとのことだったんで、どこの御家庭の冷蔵庫にも眠っているであろう鹿肉で作った燻製と燻製焼きおにぎりを持ってきてみたぜ」
「「おお~」」
咲菜の紹介に少女たちの声が木霊する。
特に気負っていたわけではない咲菜だが、その声には少し驚いた。
「……え、普通の家に鹿肉は保存されていない? そんなバカなことは……」
「いや、よく見る肉じゃよな」
「そうですねえ」
咲菜は一瞬外したか……と思ったが、そんな事は無い。
ここで巴と華楠と言う時点で少し不安だが、彼女たちの料理自体には問題は無い。
二人は平安出身なので、新宿民のみなさんとは感性が違うのではないかと少しだけ不安になる。でも問題はない。
「新宿では肉が生産できませんしね。名前を聞かないだけで、お肉を仕入れた……という表現だと鹿や猪と言う事が多いですよ」
「現地から持って帰ると、どうしてもその辺りが二強じゃな」
「なるほど……です」
華楠と巴が説明すると、小雪はつっかえながら頷いた。
ただしくは頷こうとして、喉に肉が閊えているので一苦労。
お姉ちゃんにオレンジジュースを取ってもらい呑み込みます。
「普通の燻製よりガッツリ燻したから、きっとカレーや酒に合うと思うんだぜ。……酒が飲みたい。ってかワインならあるんだったか。赤い方くれ赤い方」
「おにぎりの燻製も気になる! 焼きおにぎりとは違うカンジ? オサケ! 今度は赤だね? かんぺーい!」
咲菜はホっと胸を撫でおろし、ワインをすすりながら肉を食べる。
それに追撃してイツカが酒を空け、新しいお酒に挑戦である。
「具材の持ち込み可ということですし、私はこんなものを持ってきました」
「何かな何かな~♪」
華楠がタッパを取り出すとシルが相の手を入れる。
手拍子叩くと、みんなが一緒に手を叩き始めた。
「――餃子です!」
「……餃子、です!」
華楠が蓋を開けると、小雪は一拍遅れて驚いた。
まさかフォンデュで餃子を見ようとは!
同じ言葉でもタイミングもトーンも違うだけでも面白い。
「チーズを使った餃子もあるそうですし、チーズフォンデュに合うと思うんですよ。……うん、美味しい♪ みなさんもどーぞ」
「なるほどなベースがシンプルなら合う訳か。なら俺が持って来た蕎麦はカレーに混ぜてみるか。汁なしカレー蕎麦というのもあるらしいから、それっぽいだろう?」
華楠はアドルが自分の出した餃子を手に取り、口にするのを待った。
そして蕎麦を取り出して、説明する間に、新しいタッパに入れ替える。
「わわっ、みなさんはおかず系を持ち込んでいるの、ですね。ボクとコダマはスイーツ系なのでちょうどいいかも、です」
小雪は胸をトントンして呼吸を整える。
お腹の調子は大丈夫だろうか? そんな事を思いながらお披露目だ。
「ボク達が持ち込んだのはこれ、です。ミニたい焼きさん達です! アンコとカスタード、両方あるので好きな方食べちゃって、ください。たい焼きさん達をチョコとチーズの海にご案内、です」
「そういえばたい焼きの中身で、中にカスタードやチーズを入れた物が有りましたね」
小雪がくれる物を手に取って、フィーナは軽く腹を割ってみた。
そして一口食べた後、チーズに浸して食べてみる。
チョコの方にも手を出して、軽く二つの中身と、二種のディップを付け比べて見た。
「餡子に抹茶の渋い組み合わせは新しいよ!」
「食材は色々組み合わせられるようですが、何をどうしたらよいものやら? 折角ですし、食事系とデザート系で色々と作ってみましょうか。……え?」
鐶とフィーナは仲間たちが用意したスイーツ系を口にしていたが、そこで奇妙な物を見る。アレはまさか!? そんな挑戦をする猛者が居ようとは!
「ちょっ……それ餃子ですよ?」
「ちゃれんじゃー」
フィーナが見たのは華楠が果敢にもミントチョコへ餃子を漬けるところであった。
その様子をアインは冷静に見つめる。
ん、なんだか様子が変だぞ?
「……ふふっ、実はこれ、果物が具材のフルーツ餃子なんです。具材が果物なら、チョコミントとも合いますね♪」
「華楠さんは、餃子? って……あ、中身はフルーツとかなんだ。それなら合いそうー♪」
みなが驚く中で華楠は軽く微笑んで見せた。
シルが驚きながらも囃すと、みなは驚きつつも手を伸ばしてみる。
「流石に驚きました。新宿島からクッキーとお餅を持ち込んでみました。あ、クッキーは現地の物もあります。食べ比べですよ」
フィーナは常識人だったので多少驚きつつも納得した。
そして新宿で売って居る物と、オーストラリアで買ったクッキーを並べていく。
お餅もあるのだが、みなが興味深いのはクッキーの方だろう。食べ比べと言うのはそれだけでなんだかお得感タップリなのだから。
「ちょっと食べ疲れてきたね。本当は全員のを色々試したいんだけどな」
「そっか? もうちょっと行けそうな気はするが」
鐶がお腹をさすり始めるが、咲菜は外見のわりに成人男性なので問題はない。
ディアボロスの体力は常人よりも上だが、流石に食事などの基礎代謝はあまり変わらないのだろう。
「安心せよ。オオトリを務める、わらわが持ち込んだのはちょい足し味変調味料じゃ」
「巴おばーちゃんの知恵!」
「「おお!」」
巴が用意したのは、少し付け加えれば味変を起こせる物だ。
フランス料理で醤油が隠し味に使われるなんてのはフランス王朝の時代からあった。
他にも岩塩であったり海塩の他に、ハーブやバジルなども用意してあるのだ。
「それと……辛党の者は匂いだけで涙が出てくるソースもあるのじゃ。食欲を非常に促進させる効果もしられておるな」
「うっ……それは勘弁」
「んー。でもまだ食べられるようになるのかあ」
巴は自分で使う気は全くないが、スコピル値がおかしい唐辛子系も用意した。
流石にチャレンジャーばかりではないが、興味本位で試すモノも居るかもしれない。
「甘味の方向けには飾り付け用のカラフルなチョコチップや、小さく切ったドライフルーツを用意したのじゃ。甘いものは別腹とは言え有限、拘ってトッピングして食べるのもいいものじゃよ」
「さすがは巴おばーちゃん、です」
「かわいー」
そんな感じで用意してもらったテーブルでは足りなくなってきた。
仕方ないのでもう一つくらい借りてしまおう。
●幻想の宴、後編。いざ実食、味の交換会!
と言う訳で、ディアボロスたちは本格的に食べ始めた。
さっきは興味がある物、紹介された物をとりあえずパクリだが、ここからは腹を据えて食べて良く。
「うん、カレーはスパイシーで美味しいねー♪ カツカレーって感じのお味♪ 変わり種だけど、豚の角煮もチーズと相性いいかも」
「お姉ちゃんのから揚げさんに、咲菜さんのこっちのお肉は鹿さん、ですか? は、初めて食べるかも、です」
アインはモクモクと、小雪は一生懸命お肉を食べる。
東大寺で出逢った巨大な鹿とか思い出されるが、気にしないでおこう。
アレを食べたわけではないしね。
「あたしも如月さんの豚カツ・ベーコンをチーズで、弔焼月さんのシカ肉の燻製はカレーでフォンデュして頂きまーす!」
同じように鐶もお肉を食べて満喫である。
フォークで突き刺してフォンデュに突っ込んだり、あるいは小鉢に少し取ってジックリ漬けてみたりする。
「お餅はデザートに抹茶、食材にチーズを絡めて分けられるがよいですね。お肉はもちろんカレーですが」
「イツカさんのお煎餅とかもいいよ。なんというか、あまじょっぱいものに、カレーとかもあうよね」
フィーナとシルは基本的に味が無い物の、それに何を漬けるかで変わる物を食す。
やはり五色の味付けがあるので、色々と試して食べ分けられる方が楽しい様だ。
「……待て妹、その魚は一体どうするつもりだ?」
「お魚はユリウス用、食材扱いでカレー……はどうでしょう? 多分味は問題ないと思いますが……刺激物も大丈夫ですよね?」
アドルはフィーナのチョイスにどういうべきか悩む。
何というかちゃんと料理できるのだが、目が離せないタイプだ。
義理の弟に成るべき男から特に苦情は聞いてなので、見てない場所でも大丈夫なはずなのだが……何歳に成っても妹は妹と言う事であろう。
「まぁ、味覚は本人と同じなんじゃないかね……? しかしフォンデュのフレーバーを変えるなら、洗うの位は手伝うとして、各々と持ち寄って交換するのも楽しそうだ。ああ、チャレンジャーな味も試すのもありか」
なお、アドルの方も人の事は言えない。
ちゃんと考えて居るし真面目に料理する時はするのだが……。
偶に冒険をしたがるのだ。まあ、こういう色々やって良いパーティだからこそで、普段はこんなことはない。ホントだよ?
「フォンデュの修正は、時間も掛かりそうですし、私は特に行わず、ですね。……組み合わせはシンプルにがベターと見ました。クッキーにはチョコミント、美味しかったら苺や抹茶も試しましょう。ユリウスも美味しいですか?」
「アインさんの豚の角煮も分けて、もらいます。お肉がいっぱい、です! コダマはたい焼きじゃないお魚さんも気になり、ますか?」
フィーナが兄の様子を反面教師に食べていると、一周遅れの小雪はようやくお肉を全部食べた。そしてユリウスが魚(調理済み)を丸のみしているのを見て、コダマに尋ねてみる。
「んあー。フィーナちゃんはお魚カレー? チーズ添えても美味しいかも?」
「そ、それじゃあ、コダマもお魚カレーフォンデュにチャレンジ、ですね!」
「コダマは賢いが時々思いがけない行動をするので、落ちてカレーコダマにならないか心配じゃのう。どれ、小雪ちゃん。わらわもご一緒しようか」
酒に酔ってるイツカはともかく、小雪の動きを見て巴は少し不安に成った。
普段からコダマはジェネラル級モーラットであるとか、こっちが本体とかいろいろ言われている。しかしちょっとノンビリした所があり、目が離せなくなったのかもしれない。
「焼きおにぎりはまさに分かってるー! って、カレーでフォンデュしよう! もしやチーズも合うかも? んー、挑戦してみよう!」
鐶はふと対抗心を感じ、妹がまだ食べてないオニギリをチョイスしてみた。
お姉ちゃんは私なんだい! という気持ちかもしれない。
小雪はみんなのマスコット……じゃなくて妹みたいな感じなので仕方ないのだけど。
「ふぁ~、気が付くとお腹いっぱい……。スイーツもこれ以上、難しいかも……」
「お、姉ちゃん。これはいかがでしょう……か?」
鐶はこの時、頑張った。
おずおずと可愛い妹が差し出して来たタイヤキをアーンする。
「スイーツは諦めなきゃ、というところに、小雪ちゃんのミニたい焼きくんはちょうどありがたき~」
さいつよのお姉ちゃんである鐶は妹のくれたタイヤキを平らげたのだ。
食べるのは好きだしお肉も大好きだけど、こんなにお肉があるとは思わなかった。
その状態でも! あえて食べるのが、お姉ちゃんのお姉ちゃんたる所以である。
もしこのまま食べ続けたら危険……そんな時、俄に事件が起きた。
お、お姉ちゃん。じ、事件、です!
「さて、赤のイチゴフォンデュとの相性はどうでしょ――ごふっ」
「ふぁっ!?」
「ふえ?」
突如として華楠が口元を抑えた。
なんか青い顔で強引に口の中の物を飲み込んでいくのが見える。
そしてそのまま、顔をテーブルに向けて突っ伏してしまう。
「……なんか餃子食って撃沈してるやつがいるんだが、一体何が……あ」
「見るんじゃない。真実は時として人を傷つける」
咲菜が食べ掛けの餃子を見て何かに気が付くと、アドルはそのまま顔を横に振った。
紳士は時に、何も気が付かない方が良い時もあるのだ。
もちろん、話を振られた時は素知らぬ顔でスルーすべきである。
「……なんか、とりあえずどんまい。鹿肉とおにぎりの燻製……挑戦してみるやつはいるか?」
咲菜は言うべきことを理解すると、多違って他の卓のディアボロスの方へ歩いて行った。
おそらくは食材が余った態をして、こっちの卓に注目が集まるのを避けてあげたのだろう。
「……だ、誰か……口直しに何か……お願いします……!」
「音羽殿、中身の異なる餃子を用意するときには皮の色を変えるか皮の閉じ方を変えるべきじゃったのう」
そう、華楠は肉詰め餃子をチョコレートで食べたのだ。
巴は代表者として忠告を入れ、スッキルするお茶を渡した。
「……でも、何で撃沈しているの? えーと、口直しに、これどうぞー」
「あわわわ、華楠ちゃん大丈夫? お水、お水! お煎餅もあるよ!」
「あぁ……シルさんの抹茶チョコの生麩もイツカさんのお煎餅も、美味しぃ……」
そういって怪訝な顔で生麩抹茶チョコを差し出すシルと、酔いがいっぺんに醒めた顔で煎餅を渡すイツカ。この辺はその時の様子を正面から見たかどうかの差であろう。
「えとえと……そうだ!! フィーナさんのクッキーもおいしそうだし、アドルさんはお蕎麦? 面白そー♪」
「そうですね……クッキーはバターの風味が違うのが面白いですよ。きっと好みが違うのかと」
「うむ。好きなだけ食べてみると良い」
シルが話題を変えたことで、フィーナとアドルはさりげなくクッキーや蕎麦を用意した。
とはいえこれだけでは場が保つまい。
「みんなのもいっぱい食べたいー♪ おいしいものはたくさん食べて正義だよねっ♪ バナナの甘みとチーズは、あうんじゃないかな? チョコお煎餅がある位だしね?」
「だよねー。バナナのチーズケーキってあるし、バナナとチーズは合うんじゃない?」
「むー? なら食事系の後はデザートで、チョコミントのフォンデュを頂くよ」
シルとイツカに挟まれて、アインは何となくフルーツの小鉢を採った。
そのままドバっと掛けても良いのだが、ここは空気を読んでちゃんとフォークで刺して食べておこう。
「オーストラリアはバナナも有名だったよね。折角だから絡めて……いただきまーす。チョコミントバナナも、スッキリ爽やかでいい感じだね♪」
「おっ。みんなスイーツに行くのか? なら残ってる餃子は俺が片付けるかな……」
アインがチョコミントの隣にある餃子に目を向けると、戻って来た咲菜は察して餃子をチーズの中に隠した。
「お煎餅とチョコは甘さと塩味がよく合うねー。……もしかして、バナナもチーズの塩味に合うかな?」
「合うと思いますよ。バナナを甘くするか、チーズの塩気を強くするかで、デザートなのかお酒のオツマミになるか変わるそうですけどね」
アインがふとバナナをチーズに向けて悩むと、フィーナは恋人が言っていた幾つかの組み合わせに思いを馳せる。試したことはないが、甘じょっぱい物というものは案外、お酒に合うらしい。
「口直しを戴きましょうか……ふう。フィーナさんのクッキー、アドルさんのカレー蕎麦やアインさんの豚の角煮、咲菜さんの鹿肉の燻製、鐶さんの唐揚げに小雪さんのミニたい焼き……どれも良い物ですね」
この頃になってようやく蘇った華楠は機械的に食事を続けた。
そして一口、また一口と食べるたびにペースを取り戻す。
「もう少しで今年も終わりです……。来年のクリスマスも、皆でこうして楽しみたいですね」
「そだねー。また次も戦争を乗り越えたご褒美気分で、わいわい賑やかなクリスマスを楽しんじゃおう♪」
華楠が元の笑顔を取り戻すと、イツカは笑ってワインのグラスを掲げて見せる。
楽しいのは正義であり、少々の苦労は吹き飛んでしまう物だ。
「ま、またみんなで遊びましょう!」
「その時は何であそぼっかー。スキーも良いし、温泉も良いよね!」
小雪が手を挙げれば鐶も手を挙げる。
みんな楽しい事が好きだし、美味しい物も大好きである。
「温泉か……そん時こそ酒だな。熱燗でもヒヤでもいい」
「みんなで愉しむなら足湯でも良いんじゃないか? まあ妥当なのは遊びに行く事だと思うが」
咲菜が二本の指を傾けて御猪口のパントマイムをすると、アドルはメンバーを見て妥当な事を口にする。
「そういうのはまた来年考えれば良いと思いますよ? 面白い事を思いついたら、きっとみんなそっちに行きますからね」
「凧あげとかは少しズレるとして……ゴーカートとか乗馬とか。まあ、何でも良いかも」
フィーナが来年の話に釘を刺すと、アインは確かに面白ければ何でも良いと頷いた。
「そだねー。みんなでわいわい、とっても楽しい時間だよね。この時間がずっと続きますようにっていつも思うの」
「そうじゃのう。その為には、また一つずつ世界を取り戻していくとしよう」
シルがそんな風に話をまとめると、巴は山の様な器をまとめてお代わりを取に行くことにした。
こうしてみんな楽しくパーティを終えた。
立ち塞がる難敵であるとか、体重計であるとかは今は気にしないでおこう。
そして来年も楽しい年であるようにと祈るのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
【書物解読】がLV3になった!
【照明】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
【リザレクション】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
天破星・巴
幻想武装博物館の仲間たちを見送った後にも一人残り満足いくまで食べた
余り柄では無いが食材を提供してくれたオーストラリアの住人に感謝の気持ちを籠めて挨拶をすることにした。
「クリスマスパーティーを開催してくれてありがとうじゃ。
おかげさまで楽しいひと時をすごせ、お腹いっぱい食べられたのじゃ。
帰還して間もないオーストラリアの皆は現状に困惑して居る者もいるじゃろう。まだ帰還を果たしていない地に知り合いがいる者も居るじゃろう。
じゃが安心して欲しいのじゃ!
わらわたちはかつての敗北者じゃが、これまでに六つのディビジョンに復讐を果たした奪還者じゃ。
すべてのディビジョンを滅ぼし大地を住む人々の奪還を約束する。じゃがそれはディアボロスだけでできることでは無く皆の協力が必要じゃ。
何故なら勝利できたのは新宿島の住人をはじめとする人々と力を合わせて来たから成し遂げられたからじゃ。
影を巧みに操り演出を加えながら演説
外見が幼い者が年寄口調で演説するのに戸惑うかもしれないが
一世紀以上生きているので確かな重みがある
有栖川宮・永久
ミシェルとアンナさんが片付けの方引き受けてくれたので、私は地元の人と交流しに行こう。なんだか一緒に片付ける様子も楽しそうだしね。祖母と孫の共同作業かあ。いいなあ。
パーティの準備をしてくれた方にお礼を言って握手を求めて【アイテムポケット】で日本が誇る和菓子を渡すよ。揚げ饅頭と栗蒸し羊羹だよ。歯触りが独特でちょっと驚くだろうけど、癖になるよ。
クリスマスパーティは、楽しいクリスマスソングで締めよう!!子供たちと手を繋いで軽やかに【ダンス】。歌うは【光風の歌】。クリスマスに祝福の光を。ここからどんな事があろうと一緒に歩んで行こう!!
ああ、クリスマスを十分に幸せに満喫できた。家族と、解放できだ大地の人と共に。激戦が続くディアボロスにとってこれほど幸せなことはないよ。最高!!
●
奪還戦を終え、帰還を果たしたオーストラリアの大地。
クリスマスパーティを兼ねてディアボロス達は御力のフォンデュを愉しんだ。
「任せちゃって申し訳ない気もするけど……なんだか一緒に片付ける様子も楽しそうだしね。祖母と孫の共同作業かあ。いいなあ」
有栖川宮・永久(燦爛のアンフィニ・g01120)は相棒やその祖母に申し訳ないと思いつつ……。
せっかくの家族水入らずの作業なので邪魔をしないことにした。
「ミシェルとアンナさんが片付けの方引き受けてくれたよ。私たちは地元の人と交流しに行こっか」
そして現地の人々をねぎらい、励ますのもディアボロスの仕事だ。
ここは分担作業だと割り切ることにしたのである。
「うむ。我ら幻想武装博物館の仲間たちを見送った後にも一人残り満足いくまで食べた。中には片付けに参加してくれて居る者もおるじゃろう」
天破星・巴(反逆鬼・g01709)も同じように現地人々を元気付ける事にした。
オーストラリアの人々はとんでもない世界情勢に不安であるか、あるいは今一実感が掴めておらず、後に大きなショックを受けるだろう。その対処に当ることにしたのだ。
「あまりガラでは無いが食材を提供してくれたオーストラリアの住人に感謝の気持ちを籠めて挨拶をすることにした」
理論立てて言を述べるならともかく、説得などは得意ではない。
また感謝を振りまくのも慣れてはいない。
だが、人々の不安を払い、せっかくの食材を提供してくれたことに対する感謝として、現地の人々と触れ合う事にしたのだ。
こうして二人は人々とふれあい、話し合う場を設けた。
「クリスマスパーティーを開催してくれてありがとうじゃ。おかげさまで楽しいひと時をすごせ、お腹いっぱい食べられたのじゃ」
「私たちからのせめてもの感謝を伝えたいと思って、色々用意させてもらったよ。まずはお土産から渡すね」
巴が軽く頭を下げてお礼をすると、永久はもってきた和菓子を用意し始めた。
揚げ饅頭と栗蒸し羊羹で、日本以外では大豆を甘くした物はあまり食べられてはいない。
「凄いですね……そんなにたくさん持ち込まれていたのですか?」
「アイテムポケットって言うんだよ♪ それとこれは揚げ饅頭と栗蒸し羊羹だよ。歯触りが独特でちょっと驚くだろうけど、癖になるかもね」
独自の触感と独自の味わい。
それは好みであり、好きになれない人も居れば、癖に成る人も居る。
ここは好き好きなので、永久は強制せずにテーブルの上に一部を置いて、その脇の小皿に包装したまま置いておく。好きになった人が持って変えれば十分だからね。
「帰還して間もないオーストラリアの皆は現状に困惑して居る者もいるじゃろう。まだ帰還を果たしていない地に知り合いがいる者も居るじゃろう。じゃが安心して欲しいのじゃ!」
その間にも巴は人々に声を掛けていた。
誰しもが楽観的ではなく、そして不安に思っていないと口にしても、心の中ではそうでは無い者も居る。新宿でさえそうであり、だからこそ、こんな風に直接声を掛けられる機会は貴重なのだ。
「わらわたちはかつての敗北者じゃが、これまでに六つのディビジョンに復讐を果たした奪還者じゃ。すべてのディビジョンを滅ぼし大地を住む人々の奪還を約束する。じゃがそれはディアボロスだけでできることでは無く皆の協力が必要じゃ」
「ぼくたちの?」
影を巧みに操り、ディアボロスとクロノヴェーダの戦いを見せる巴。
パラドクスで攻撃以外の事をするのは難しいが、こうやって影絵の代わりくらいは何でもない。
子驚いていた事もたちが首を傾げると、力強く頷いたのだ。
「何故なら勝利できたのは、新宿島の住人をはじめとする人々と力を合わせて来たから成し遂げられたからじゃ。わらわたちも最初から強かったわけではない。皆が信じてくれる度に、共に励もうと思ってくれる度にわらわ達を強くするのじゃ。ボクシングやプロレスでも居るじゃろう? ラスト五秒で逆転するファイターを励ます声援こそが何よりの力じゃ!」
そういって巴は鍛え上げた筋肉を見せる。
小柄でロリババアとも称される巴であるが、鍛え上げた筋肉は裏切らない。
筋肉ウーマンぶりを見せ、一世紀以上生きて来た重みのある言葉を紡ぐことで人々を励ましたのである。
「じゃ、難しい話はここまで! クリスマスパーティは、楽しいクリスマスソングで締めよう!!」
「そうじゃのう。わらわ達の力を実感しつつ、愉しむのも良いかもしれん」
永久は勇気を奮い起こす歌を謡い始めた。
巴は相の手を打ち、リズムに載せて手拍子を奏でた。
そして子供たちと手を取り、浮遊の残留効果で空を飛び、あるいは水源で近くの何も無い場所に水を呼び出したのだ。
「わあ!?」
「クリスマスに祝福の光を。ここからどんな事があろうと一緒に歩んで行こう!! どんな土砂降りの雨だって、いつかは晴れるんだからね!!」
疾走感あふれる歌と共に空を踊り、爽やかに吹き抜ける風が雨を吹き流すように謡う。
その歌声は人々に勇気と希望を呼び覚ますのだ。
「ああ、クリスマスを十分に幸せに満喫できた。家族と、解放できた大地の人と共に。激戦が続くディアボロスにとってこれほど幸せなことはないよ。最高!!」
雨上がりに吹く光り輝く風のごとくに永久は謡う。
目指すべきは未来、人々の希望に満ちた世界である。
また一歩、明日へと今を踏みしめて行こう。
奪われた悲しい過去を終わらせ、確かな自分たちの過去を取戻す。
そしてまた新しい今を踏みしめて、新しい明日へ歩いて行こうと二人は子供たちと、オーストラリアの人々と唄っていったのである。それはきっと、お伽話……ではなく、当たり前の光景に成る。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】がLV2になった!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!