リプレイ
神山・刹那
大筒か
今で言うところの大砲
鉄砲の様な点の貫通力ではなく面の破壊力を生かした武器
まぁ、何であれ、俺のやることは変わらないがな
近づいて斬る。俺にできるのは今も昔もそれだけよ
テメェらの首、貰い受けに行くぜ。行き掛けの駄賃にな!
霹靂撃ちで光弾の雨霰を降らすてくるなら、肉体改造で体の強度を上げて光弾を弾きつつ、残像が残る速さでフェイントを織り交ぜながら一気に駆け抜け、肉薄して大砲の有利な間合いから、斬り合い、殴り合いの距離に持ち込み、一撃で両断し、斬り捨てる
「撃ち合いはお前らの土俵だろうが、斬り合い、殴り合いは俺の土俵だ。その方の大筒じゃ、スピードも出ないだろ。ま、あの光弾の雨の中を走り抜けるのは、楽しかったよ」
狂月神機『淀殿』が座する岸和田城。
その地を制圧するべく、千早城からの連結通路を復讐者たちは疾駆していく。
先頭を走るのは神山・刹那(梟雄・g00162)。敵の居城へ一番乗りを果たさんとする彼の前方を阻むのは、拠点を防衛する天魔武者『大筒入道』の群れだ。
『ディアボロスを城内に入れるな!』『撃ち落としてやれ!』
「大筒か。今で言うところの大砲ってわけだな……!」
防塁に守られた入道たちの大筒が、刹那を狙い定める。
列を為す砲列を恐れることなく、颯爽と駆ける刹那。果たして直後、彼を襲ったのは大筒の一斉砲撃であった。
折り重なる轟音と共に、空気を叩く衝撃が刹那の体を激しく叩く。並の者なら戦意を挫かれ竦み上がるような砲火の只中、刹那は怯むことなく更なる力を足に込めて踏み込んだ。
「鉄砲の様な点の貫通力ではなく、面の破壊力を生かした武器……なるほど厄介だな。だが!」
敵の砲撃がいよいよ激しく、雷のごとき轟音を帯びて刹那を襲う。雨霰と降り注ぐ『霹靂撃ち』の光弾は、改造を施した刹那の肉体をも容赦なく焼き焦がす。
だが、それでも彼は止まらない。槍だろうが鉄砲だろうが大砲だろうが、彼を止めることは叶わない。
駆け抜けた先、すべきことは只一つ。突撃し、斬る――それだけだ。
「テメェらの首、貰い受けに行くぜ。行き掛けの駄賃にな!」
行き掛け、と刹那が言い終えると同時。
日本刀『覇龍』を抜刀した彼の体は、発動したパラドクスによって一瞬で入道の懐へと肉薄を果たしていた。
『なっ――』
「――奥義、朱雀」
慌てて砲口の狙いを修正しようとする入道。
だが、その動きはあまりに遅い。出合い頭に入道へ斬撃を叩き込むと同時、彼は再び朱雀の構えを取る。
先程の一撃は砲撃の意趣返しだ。彼の本番は、むしろ此処からである。
「撃ち合いはお前らの土俵だろうが……斬り合いは俺の土俵だ!」
負傷した入道の脇を駆け抜け様に斬り捨て、斬撃の余波で次なる入道にも一撃。
防塁などお構いなく放つ二段構えの奥義が、疾風の如く荒れ狂う。
『怯むな、我等に後はないぞ!』『この程度で突破されてなるものか!』
だが、負けられないのは敵とて同じ。
防衛に徹する敵側は未だ数体を討たれたのみで、刹那へ反撃の光弾を発射してきた。
通常の砲撃戦ならば至近に過ぎる距離であるが、逆説連鎖戦において間合いの遠近はさしたる意味を持たない。パラドクス発動と同時に刹那が肉薄したのと同様、大筒を手に宙へと瞬間移動した入道が、雷の轟くような音を響かせて砲撃を浴びせにかかる。
「成程、こっちの間合いに付き合い続ける義理はねぇってか。……面白い、そう来なくちゃな!」
更なる光弾を浴びながら、しかし刹那の戦意は微塵も衰えはしなかった。
元より自分は斬り込み役だ。派手に暴れるほど、敵の狙いが集中するほど、後続の仲間は有利に立ち回れる。
多少の負傷は覚悟の上。目につく敵を一体残さず斬り殺す勢いで、なおも刹那は覇龍を振るう。
「次はどいつだ? 死にてぇ奴からかかって来い!」
どれほど敵が多くとも、どれほど敵が強くとも、刹那が退くことは決してない。
この戦い、最後に勝つのは俺たちだ――そう告げるように、大筒を断つ覇龍の咆哮が高らかに戦場に響いた。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
岸和田城の城攻め…こういうの悪くないわね
ともあれまずはこの防衛線を突破しないと
大筒入道の霹靂撃ち、光弾の雨を突破するならこれを使った方がいいわね
と言うわけで「コール・ゴスペルブリンガー!」の掛け声と共に魔改造リバーストライクのゴスペルブリンガーを転送して搭乗
大筒入道に向かってフルスロットルで飛ばすわ
霹靂撃ちの光弾に対してはゴスペルブリンガー内蔵の補助機械腕アインハンダーにつなげた壁閃機ベイルマウアーで防御してダメージを抑えつつ、そのまま体当たりで引き飛ばす!
敵陣の中に突撃したら左手で操縦しそのまま攪乱するように縦横無尽に駆け回りながら右手に構えた鋸刃閃機アーチクリーヴァーを突撃槍代わりにした騎兵隊のランスチャージ戦法で蹴散らすわ
プラズマチェーンソーの刃なら天魔武者の装甲を両断できるしね
戦闘開始から数分、天魔武者の隊列はいまだ強固な抵抗を続けていた。
連結通路の先に展開するのは、拠点を防衛する大筒入道の群れである。
討たれた仲間の屍を踏み越えて、入道たちは戦線を維持すべく今なお苦闘の最中に在った。
「岸和田城の城攻め……悪くないわね、こういうの」
そんな敵群を見遣り、メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)は不敵に笑ってみせた。
眼鏡越しに見澄ます前方には、今も熾烈な抵抗を続ける入道の群れが見える。そんな敵の陣形は、しかし先行した刹那の猛攻によって、未だ綻びが見えたまま。
つまり、今が仕掛ける絶好の好機ということだ。転がって来たチャンスを、彼女は決して逃さない。
「行くわよ! サモンコール:ゴスペルブリンガー!」
青白い光の奔流が煌めき、転送されたのはリバーストライク型動力甲冑『ゴスペルブリンガー』。
愛機に跨ったメルキディアはフルスロットルで、敵陣に突撃を開始する。強さ、疾さ、そして美しさ――その全てを併せ持つ、人機一体の姿となって。
「さぁ、駆け抜けるわよッ!」
荒々しい駆動音を戦場に響かせ、メルキディアが一陣の風となる。
人機一体となった彼女は、それ自体が猛り狂う獣だ。輝くパラドクスを帯びて突撃する其れを迎撃せんと、たちまち入道の光弾が降り注ぐが――その程度で、彼女の疾駆は止まらない。
『撃て、撃ち落とせ!』
「遅いッ!」
突撃するメルキディアの前に、砲撃は容易く見切られた。
反撃アップの発動する中、メルキディアは『壁閃機ベイルマウアー』で念動力のバリアを展開。入道の隊列を、破城槌のごとき勢いで一直線に突き破る。轟音。衝撃。命中アップが導く突撃は敵陣形を完全に崩壊せしめ、戦闘は完全な乱戦へともつれ込む。
『攻城部隊はまだか!? 早く……ぐおぉ!』
「覚悟なさい、天魔武者。ここからは蹂躙の時間よ!」
パラドクスを駆使する突撃が入道を粉微塵に粉砕する。今こそ奮戦の時だと吼えるメルキディア。
復讐を齎すゴスペルブリンガーの駆動音は歓喜する獣の咆哮にも似て、高らかに戦場を包み込んでいった。
「プラズマチェーンソーの刃、耐えられるかしら? 受けなさい!」
『ぐ、ぐわぁぁ!』
パラドクス『サモンライディング・ゴスペルブリンガー』の猛攻はいよいよ激しく、陣形を崩した入道たちを逃さずに各個撃破していった。メルキディアが突撃と共に振るうチェーンソー剣『鋸刃閃機アーチクリーヴァー』が一閃する度、肉体を切断された入道が爆発四散して戦場の露と消えていく。
戦列を縦横無尽に蹂躙するメルキディア。その猛攻は騎兵隊のランスチャージさながらだ。穿ち貫き、両断し、目につく傍から斬り捨てて――それを前に命を留められた敵はなく。程なくして砲撃の轟音が途絶えた頃には、鉄屑と化した入道の残骸が戦場に転がるばかりであった。
「これで、防衛部隊は撃破完了――」
そうメルキディアが呟きかけた、次の矢先である。
岸和田城から突き出された通路が千早城へ連結され、けたたましい振動が戦場を揺さぶった。
復讐者が突入に用いた通路に隣り合うように設けられた其の道を、城内から飛び出た『足軽天魔武者』の群れが一斉に突撃していく。機械槍を掲げ、目指す先は千早城の内部だ。
「あれは攻城部隊……敵も、このまま負ける気はないという訳ね!」
攻勢に転じようとする敵の動きを、メルキディアは即座に把握する。
指揮官を討ち取る前に防衛を行わなければ、千早城は甚大な被害を負うだろう。更には、人柱に利用されるヒルコたちも、未だ岸和田城に埋め込まれたままだ。
迷っている時間はない。戦況の流転する中、復讐者たちは次なる戦場を目指して動き出す――!
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
WIZ
今度はこっちが防衛戦ね。可及的速やかに迎撃して蹴散らすわよ!
ゴスペルブリンガーを送還し、左手にシルトガーレを浮かせると同時に新しく開発したシルトガーレの拡張装備「アガートツヴァーク」を展開
シルトガーレを通して3組18発の飛剣を念動力で遠隔操作して足軽天魔武者の魔導槍をいなし、放たれる雷は風を発生させて散らす方向でガードする
そうして隙を見てシルトガーレとアガートツヴァークを合体
アーサー王から生まれたパラドクス「シルバリーウインド」から着想を得て生み出した新しい技を試すわ
詠唱と共にシルトガーレとアガートツヴァークを核として聖なる風を纏った巨大な銀色の戦輪を顕現させて放つ新技「シルヴァリオ光輪」を思いっきり投げつけ、足軽たちを蹴散らしていくわよ!
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
敵防衛部隊の撃破、お疲れ様だよ。(仲間へ感謝)
そして今度は防衛戦、此方も負けてはいられないね。
連結部分で待ち受けて、仲間と連携して千早城の防衛戦を実行する。
千早城は、元は敵方の城であったとはいえ、今はもう俺達の大事な城だ。
この戦いだけじゃない、
この先も俺達と一緒に多くの国々を巡って、圧政に苦しむ人々を助ける力となってくれる筈。
それに、新宿島の技術者達も含め、皆で一緒に何度も手を掛け修復してきた経緯もあって、
そりゃ個人的にも愛着が湧くと言うものさ。
こんな所で壊されてなるものか、絶対に守ってみせる!!
強い守護の信念と共に『ディバインゲイザー』のパラドクスを使用。
【反撃アップ】と素早い観察で突撃する敵の動きを察知し、連結部分へ雪月花の刀を突き立てて、
地の利を活かした【防衛ライン】を形成、千早城内部への侵入を防ぐ。
そして逆説連鎖戦の基本がパラドクスのぶつけ合いである以上、攻撃は最大の防御でもある。
向かい来る敵を敵の放つ電撃ごと、地面から噴出させるエネルギーで飲み込み、打ち倒す!
百鬼・運命
アドリブ絡み歓迎
さてメルキディアさんの応援に来てみれば、ちょうど良いタイミングで千早城に到着したかな?
まずは城を防衛するとしよう
ずいぶんと勢いよく敵が飛び出してきたし、その勢いを利用する形で防衛しようか
千早城に連結した通路を突撃する敵集団の先頭の数体に対して【言霊縛り】
先頭が身動きできなくなれば、迂回せざるを得まいが通路はそれなりに道幅が限られる
狭い場所を迂回するかはたまた身動きできなくなった数人を踏み潰してそのまま突撃するしかあるまいが、どちらにしても突撃の動きは鈍る
そこを正面から殴りつければ、後は此方の攻撃と後ろから突撃してくる味方の天魔武者との圧力で潰して、敵の先陣はあらかた倒すことが出来る
メルキディアさん以外に文月さんも見知った顔だ
タイミングは合わせてもらえるだろう
最初の突撃さえ止めてしまえば、槍歩兵の破壊力は激減する
通路を逆侵攻して敵を押し返す
攻撃する味方をフォローするように【言霊縛り】で攻撃を
言霊で縛り(命中アップも使いクリティカルで乃行動不能狙い)敵の動きを封じていこう
岸和田城の拠点を守る天魔武者との戦闘は、復讐者の勝利で幕を下ろした。
しかし、合戦の本番はここからと言って良い。
岸和田城より現れた足軽天魔武者の一団が、二つの城を連結する通路を足場に、千早城めがけて殺到して来ていたからだ。
『いざ、突き進め!』『千早城を攻め落とすのだ!』
復讐者たちの防衛ラインを突破せんと、足軽の群れが魔導槍を掲げて迫る。
雲霞の如き数をもって攻める彼らに千早城への攻撃を許せば、復讐者側の戦力は確実に損なわれるだろう。
鯨波を轟かせ、死に物狂いと為って押し寄せる足軽たち。千早城を護る為、復讐者たちは更なる死闘に臨む――!
「今度はこっちが防衛戦ね。可及的速やかに迎撃して蹴散らすわよ!」
メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)は戦意旺盛に告げると、連結通路を見遣った。
そこに映るのは、今まさに千早城へ殺到する足軽の群れだ。
敵、敵、敵。通路を埋め尽くす勢いで殺到する彼らは大群という範囲さえ優に上回る。パラドクスを行使する復讐者でさえ真面にぶつかれば苦戦は必至であろう。
だが――そんな敵を前にして、メルキディアの戦意は些かも陰ることは無かった。
「ここは速攻で行くべきね。新開発した武装の力、思い知るといいわ!」
勇壮なエンジン音を奏でるゴスペルブリンガーに跨り、武装展開。
念動力で浮遊する『輪閃機シルトガーレ』の周りを浮遊するのは3組18発の飛剣型端末である。
「一体も討ち漏らさないわ。覚悟しなさい!」
展開完了と同時、エンジンを高らかに唸らせ、メルキディアは突撃を開始した。
新開発した飛剣型端末『アガートツヴァーク』が念動力で変幻自在の軌跡を描きながら、一斉に敵軍に襲い掛かる。足軽の槍と飛剣のぶつかり合う剣戟が、合戦場に激しく響き渡り始めた。
『ディアボロスの襲撃だぞ!』『小癪な……落ちろ!』
「シルトガーレ、弾きなさい!」
メルキディアが剣を振るう度、足軽の魔導槍が負けじと突き出される。
単体の戦闘力は左程では無いが、死に物狂いとなった足軽の勢いは侮り難い。一人では討てる頭数にも限度がある――そう考えた足軽たちが攻める勢いを一斉に増そうとした、しかし次の瞬間であった。
「敵防衛部隊の撃破、お疲れ様だよ。此方も負けてはいられないね!」
「ふむ。応援に来てみれば、ちょうど良いタイミングで千早城に到着したかな?」
千早城を守るように足軽たちの進路を断ち塞ぐ人影が、新たに二つ。
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)と百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)であった。
迫りくる足軽の群れを前に運命はパラドクスを発動。言霊の力で、足軽の身動きを次々と封じていく。
「まずは先頭の身動きを封じた方が良さそうだな。文月さん、足止めは引き受けた。今のうちにアレを頼むよ」
「ああ、任せて。彼らには此処で止まって貰おう」
天魔武者を相手に暴れ回り、時間を稼ぎ始める運命。
その傍らで雪人は日本刀『雪月花』を抜き放ち、白銀の切先を連結通路に突き刺した。
「残念だけど、城へは一歩も入らせないよ」
次の瞬間、刀を突き刺した地面から、パラドクスによってエネルギーの奔流と化した守護の信念が戦場に噴き出した。
奔流は洪水の如き勢いをもって敵群を次々と押し流し、圧し潰し、鉄屑の塊に変えていく。
間を置かず、足軽たちの足並が俄かに乱れを見せ始める。先頭の一団が、何の前触れもなく足を止めたのだ。
『何をしている、早く進め!』『だ、駄目だ! これ以上前には……!』
彼らの足を阻むように、連結通路に引かれた一本の線。それは雪人が発動した防衛ラインの残留効果だ。
クロノヴェーダの突破を阻む不可視の力によって、足軽たちは足並みをますます乱す。無論、時間をかければラインの突破も不可能ではないが――生憎それを許す程、復讐者たちは甘くない。
「よし、ここからは反撃の時間だね」
「そうだな。ひとつ大暴れするとしよう」
「二人とも応援ありがとう。さあ、千早城を守るわよ!」
一体の足軽も逃すまいと戦意を燃え上がらせる雪人と運命、そしてメルキディア。
三人の背中を押すように、合戦場を一陣の風が吹き抜ける。
それは攻撃開始を告げる嚆矢のごとく、復讐者とともに天魔武者へと襲い掛かるのだった。
『進路を塞がれた
……?』『ええい、構わぬ! ディアボロスから討ち取ってしまえ!』
足軽たちは瞬時にして自らが劣勢に陥ったことを悟ると、破れかぶれとばかり猛攻を開始した。
掲げた魔導槍から迸るのはパラドクスの電撃だった。単体の火力は低くとも、数が重なれば侮れない脅威と為り兼ねない。頭数の多い敵は、それだけで十分な脅威なのだ。
「だったら――残らず撃破するだけよ!」
敵群の側面目掛け、メルキディアが突撃する。
ゴスペルブリンガーをフルスロットルで加速させると同時、輪閃機と飛剣型端末を連結。巨大な光輪を形成していく。
同時、戦場の風が神聖な気を纏う。それは彼女が発動する『シルヴァリオ光輪』がもたらす攻撃開始の合図であった。
「アイオンコード:ラファエル、ゲットセット……銀の刃に息吹を乗せて、唸れ光の大車輪!」
詠唱完了と同時、顕現した戦輪が射出された。
聖なる風を帯びた光の車輪は反撃アップの力を帯びて、電撃を放った足軽を一撃で吹き飛ばす。続けざま、メルキディアは再び車輪を高速回転、前方に展開する敵群めがけて投げつけた。
『ぐわっ!』『ぎゃあぁっ!!』
「千早城は、傷ひとつ付けさせないわ!」
決意を秘めて放つ一撃が、天魔武者の隊列を豪快に薙ぎ払う。
聖なる風を帯びて回転する光の車輪は足軽を片端から粉砕し、箒でも掃くように屑鉄となった残骸を戦場から吹き飛ばしていった。その猛攻を前に、じりじりと押されていく足軽たち。しかし、復讐者の猛攻はまだ終わらない。二の矢となって襲い掛かるのは、運命の猛攻であった。
「動きの鈍った敵を正面から殴りつける……まさに理想的な流れだな」
烏合の衆と化した足軽など、何体いようが物の数ではない。
そう暗に告げるように発動した『言霊縛り』のパラドクスは、捉えた相手を決して逃がさない。力強い響きを帯びた言霊の力は、縛り上げた足軽の機能を一体二体と停止せしめ、連結通路から叩き落としていく。
『この程度で怯んでなるものか!』『突き進め! 突破しろ!』
だが、足軽の部隊に、いまだ戦意の衰えは見られない。
どの道、ここで退けば処刑は確実である。退却を封じられた彼らにとって、活路は千早城の破壊意外に無いのだ。
しぶとさで言えば、足軽たちは相当なものがあっただろう。だが、復讐者の猛攻で減っていく頭数と、それに伴う突破力の低下は気力で補えるものではない。
なおも迫りくる足軽と攻防を繰り返しながら、運命は雪人を振り返る。
「どうやら、もう一押しだな。文月さん、準備は出来たかな?」
「ああ、任せて。派手な一撃を食らわせよう!」
かくして――雪人の雪月花が、連結通路に勢いよく突き立つ。
劣勢に傾き始めた天魔武者の勢力へ、追い打ちの一撃を叩きつける為に。
同時、白銀の切先が俄かに輝きを増した。
刀を突き刺した通路の床が脈動するように光を明滅させた、果たして次の瞬間。
雪人の守護の信念が『ディバインゲイザー』で具現化し、奔流となって足軽たちへ押し寄せる――!
『ぐ……ぐわぁぁぁぁ!』
連結通路を満たす、圧倒的なエネルギーの濁流。
それに呑まれて次々と押し流されていく足軽たちを前に、雪人は胸を張って高らかに告げる。
「千早城は、今はもう俺たちの大事な城だ」
元は敵方の城であった千早城だが、それはもう過去のこと。
新宿島の技術者を含め、皆で一緒に何度も手を掛け修復して、今では復讐者たちにとって第二の家のようなものだ。
多くの国々を巡り、圧政に苦しむ人々を助ける力となり、天正大戦国を解放するための拠点であり居城――そんな大事な城を、大切な場所を、
「こんな所で壊されてなるものか、絶対に守ってみせる!!」
雪月花を握る手に決意を込めれば、滂沱たる奔流が足軽を更に押し流す。
千早城へと攻める敵部隊は、今や大幅に数を減らし、壊滅寸前にまで陥っていた。
連携は元より、残留効果を駆使した足止め、多数の敵を狙えるパラドクスの使用――それらが奏功した成果だと言えよう。攻撃は最大の防御、そう見做した雪人の行動は果たして復讐者たちへ大成功と言う結果をもたらしたのだ。
「だいぶ敵の数を減らせたようだね。あともう一押し……かな」
戦場の様子を見渡し、呟く雪人。
そこへメルキディアと運命が同意の頷きを返す。
「ええ。この分なら、千早城も無傷で護れそうね」
「戦果は上々、という奴だな。よし、このまま防衛を続行しよう!」
彼らが見遣る先、僅かに残る天魔武者の群れを襲うのは、千早城の防衛ラインへ新たに駆けつける復讐者の姿だ。
直に、この戦いは自分たちの完全勝利で終わる――そんな確信を胸に、三人は次なる戦いに備え始めるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV2になった!
神山・刹那
成程
足軽か。しかも今回は抜刀術を使うのか。とは言え、抜刀術は強力だが、決められなければ隙はでかい
一撃で俺の命を絶てなければ、お前らの負けだぜ?
その覚悟が出来てるなら掛かってきな。相手になってやる
足軽抜刀で抜刀術で此方の命を絶とうとするなら、あえて斬られる覚悟を決め、相手が一撃を入れ、勝ったと思った心の隙を付き、相手が自分が生きていると知った時の動揺が冷める前に、相手の二撃目より早く神速反応で先手を取り、残像を残す速さでフェイントを織り交ぜてさらに撹乱し、相手が落ち着く前にすれ違い様に斬り捨てる
「人を斬るのに必要なのは斬る覚悟じゃない。斬られる覚悟だ。まぁ、お前らにゃもう馬の耳に念仏か。せいぜいあの世で教訓にしておくんだな」
三人の復讐者による連携を前に、足軽天魔武者の一団は大混乱に陥っていた。
唯一の頼りでもあった雲霞の如き頭数は、その悉くが討ち取られ、いまや僅かな残党を残すのみ。
だが、そんな足軽に安寧が訪れることはない。彼らを今こそ全滅させんと、最後の攻撃が開始されようとしていた。
「成程、足軽か。しかも今回は抜刀術を使うのか」
戦場に駆けつけた神山・刹那(梟雄・g00162)は連結通路に残る足軽たちを眺め、悠然と呟く。
戦力を失い、退路を断たれた今、彼らが千早城の防衛ラインを突破できる見込みは絶無である。
そんな袋の鼠と成り果てた足軽との距離を、覇龍を抜刀したまま詰める刹那。襲撃を察知して刀の柄に手を遣る足軽たちを前に、彼の精神はどこまでも冷静だった。
(「抜刀術は強力だが、決められなければ隙はでかい。ならば……」)
『くっ……只では死なぬぞ!』
「ふん。一撃で俺の命を絶てなければ、お前らの負けだぜ? その覚悟が出来てるなら掛かってきな。相手になってやる」
天魔武者と刹那、両者の展開するパラドクスが時空を書き換えていく。
覇龍を構えて歩みを進める刹那。次の刹那、彼の首筋を狙い、足軽の抜刀術が放たれた。
時空の理を書き換えるパラドクスの応酬において、間合いの遠近はさしたる意味を持たない。
距離だけではない。温度、重力、慣性、果ては物体の硬軟まで、あらゆる理を書き換えて行われるのが逆説連鎖戦だ。
そして、これら改変される諸要素の中には、『時間』という概念も時として含まれる。
後から放たれた筈の反撃が先んじて打たれ、先に放たれた筈の攻撃が後から追いかける――そんな機序の倒錯とも言うべき現象が、稀にだが起こり得るのだ。
刹那と足軽の逆説連鎖戦は、まさにそうした戦いだった。
斬られる覚悟を決めて迫る刹那へ足軽たちが放った反撃の抜刀は、果たして刹那に浅い傷を刻み、
『よし! 斬った……っ!?』
足軽が確かな手応えを感じたと思った次の瞬間、刹那は視界から消えていた。
「――奥義、朱雀」
『……な……っ?』
背後から聞こえる刹那の声に、呆然と振り返る足軽たち。
同時、逆説連鎖戦の終了によって再び時間が正常に流れ始め――。
次の瞬間、足軽の首は一つ残らずそのまま地面へと転げ落ちた。神速反応の駆使と共に放った『朱雀』の一閃を、果たして足軽は最期に捉えられたかどうか。
「人を斬るのに必要なのは斬る覚悟じゃない。……斬られる覚悟だ」
戦場の足軽が全滅したことを確認し、覇龍がパチンと軽い音を立てて鞘へ収まる。
それは同時に、千早城の防衛を達成したことを示す合図でもあった。
「まぁ、お前らにゃもう馬の耳に念仏か。せいぜいあの世で教訓にしておくんだな」
骸となって転がる足軽たちを背に餞を送り、刹那は岸和田城へと歩き出す。
屍の転がる戦場を振り返ることは最早ない。戦いを終えた彼が向かうのは、新たな敵が待つ戦場以外に無いのだから。
かくして千早城の防衛を完遂し、復讐者たちは次なる場へと進んで行く。
ヒルコを助け、天魔武者を討ち、狂月神機『淀殿』へ決戦を挑む一歩を踏み出すために。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
城内の敵は減った、今の内に急いでヒルコ達の救出へ向かおう。
人柱として埋め込まれている彼らを、一刻も早く助けたい。
城内の形状や、これまでに他の区画で行った救出時の情報から、
ヒルコ達が人柱として埋められている場所を看破して、急行する。
見つけたら、助けに来たと勇気付けるように声をかけながら、
衰弱具合と、埋められている実際の状況を確認し、
壁から安全に掘り出す方法を見極めたい。
やはり短時間で救出するには、パラドクスの力が必要だろうか。
ヒルコ達が怪我をしないよう細心の注意を払いつつ、
『テレキネシスシュート』のパラドクスの力を利用して、
力を宿した刀で壁を削り、ヒルコ達を救出する。
救出後は一旦床へと寝かせて再度体調を確認、
水を飲ませ、落ち着いて貰う。
でもここはまだ敵地のど真ん中、
本格的なケアをするには千早城の方がいい。
ヒルコ達皆を【フライトドローン】に乗せて、千早城へと連れていこう。
千早城に着いたら布団に寝かせ、温かな御粥を食べて貰いつつ
城取り合戦についても、改めて状況を説明したい。
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
次はヒルコたちの救出ね。
こういった事も天使人としてはこなさないと…!
雪人さんの情報を当てに追従し、埋められている場所を看破・急行。
埋められている場所を見つけたらラツィーデバイザーで壁の材質をスキャンし、光線剣であるイオスラッガーを突き刺して焼き斬る方法で壁を削っていく。
同時にパラドクスでモンスの天使達を召喚し、壁から救出したヒルコたちをサポートしてもらうわ。
まぁ救急隊みたいな役割で呼び出したけど、モンスの天使の伝承的な意味で人助けもやってくれるしね。
千早城への避難もモンスの天使達が運搬、護衛と分けて一緒に連れていく。
私は連れていく際に妨害が無いか殿をしていくわよ。
岸和田城の防衛ラインを叩き潰し、更には千早城への攻撃を凌ぎ切った復讐者たち。
天魔武者の攻勢が一時的に止んだことを確かめると、メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)と文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は、再び岸和田城の城内へ飛び込むようにして駆け込んだ。
この作戦は、後は指揮官の『相木市兵衛』さえ撃破すれば成功する。
だが二人はその前に、とある仕事を果たそうと決めていたのだ――。
「次はヒルコたちの救出ね。こういったことも、天使人としてはこなさないと……!」
「ああ、城内の敵が減った今が好機だ。急いで救出へ向かおう」
先頭を行く雪人は周囲に意識を張り巡らせ、無人の廊下を駆けていく。
今も城内のどこかに人柱として囚われているヒルコたち。彼らは淀殿の企みで、人柱システムによって強制的にエネルギーを吸い上げられているのだ。その小さな身体を壁に埋め込まれるという、拷問と変わらぬ手段によって。
「雪人は、以前も他区画でヒルコを救出しているそうだけど……。この区画のヒルコの居場所、何か分かりそう?」
「残念だけど、分からない。ただ、捉われている子はそう多くない筈だ」
メルキディアの問いにかぶりを振って、雪人は考える。
自分を含め、他の区画で行われた救出時の情報を確認しても、雪人とメルキディアが現在いる区画に関して確定できる有益な情報は見つかっていない。
他区画と同上、ある程度の時間と手間がかかることは止むを得ないだろう。
いざとなれば総当たりで探し出す他ない――雪人はもちろん、そこはメルキディアも既に覚悟を決めていた。
「淀殿との決戦を見据えれば、人柱システムは無効化すべきだ。でも、それ以上に……」
「ええ。ヒルコたちを見捨てるなんて出来ないわ!」
苦しみに喘ぐヒルコたちの姿を想像しながら、メルキディアは声を震わせた。
命尽きるまで身動きも取れずに衰弱していく彼らの絶望は、果たしてどれほどだろう。それを思えば、多少の無茶など厭う気にはならなかった。
岸和田城の城内に、疾駆する復讐者たちの足音が響く。
天魔武者の新手が現れる気配は幸いにして見られない。曲がりくねった廊下を駆け抜け、目についた端から扉を蹴破り……そうして進展の一向にない状況にもどかしさを覚え始めた頃、
「見えた、あそこだ!」
雪人が、前方を指さして言った。
果たしてそこには、壁に埋め込まれたヒルコたちがいた。
人数は全部で三人。肩から上、細い生首だけを壁から出す形で塗り込められた姿に、思わずメルキディアが絶句する。
「……酷いことを……!」
「皆、もう大丈夫だ。助けに来たよ!」
雪人は一人一人に励ましの声を掛けながら、衰弱の具合を確認していった。
「しっかりして。俺たちの声が聞こえるかい?」
「……う
……」「……ああ……」
ヒルコたちは息も絶え絶えに、雪人の問いかけへ声を返す。
息はあるものの、城にエネルギーを奪われている彼らが、満足に動ける状況に無いのは明らかだ。
二人は壁に囚われたヒルコたちが全員生存していることを確認すると、直ちに救出へ移り始めた。
「メルキディアさん、壁の材質は分かりそうかい?」
「……駄目ね。スキャン出来ないわ」
メルキディアはかぶりを振って、改造スマートフォン『ラツィーデバイザー』に映るエラーメッセージを示す。
材質が判別不能――それは即ち、ヒルコを捉えている壁がクロノオブジェクトの一部ということだ。雪人は壁を軽く叩き、その構造をつぶさに観察していった。
(「乾いた軽質の素材……上手く壊せば、削出の手間を省けそうだ」)
敵地のど真ん中であることを考えれば、一人一人の救出に長い時間をかける余裕は無い。
雪人はメルキディアと情報を共有し合い、威力を抑えた攻撃で壁を破壊する方針を取ることにした。ヒルコたちから離れた壁の四隅、狙うとすれば其処だろう。無言で頷きを交わし合い、二人はパラドクスで壁を狙い定める。
「これで……破壊してみせる!」
「モンスの天使達よ。数多の光の矢をつがえ、壁を砕け!」
雪人のテレキネシスシュートが放つ刀と、メルキディアの『モンスアイオーンズ・サルヴォー』が放つ光の矢。
それらが突き刺さったことで、壁はあっさりと崩れ去った。
元より攻撃に耐えることを想定して造られたものでは無いのだろう。亀裂はたちまち壁全体を覆い尽くし、音を立てながら崩壊する。そうして軽石ほどの壁材を退け――ヒルコたちを全員壁から救出するという二人の目的は、程なくして完全に達成されたのであった。
「……よし、体調に異常はない。これでひとまずは安心だ」
新宿島から持ち込んだ飲料水を飲ませると、三人のヒルコたちはひとまず落ち着きを取り戻した。
本格的なケアを行う為にも、一刻も早い搬送は必須だ。可能ならフライトドローンを使いたいところだったが、万一のことを考えると、抱きかかえて運ぶのが確実だという結論に落ち着かざるを得なかった。
「敵地の只中でドローンを使えば敵に発見される可能性も高くなる。ヒルコを危険に晒す訳には行かないからね」
「そうね。幸い人数も多くはないし、問題ないと思うわ」
そうして雪人は、万一の敵襲に備えて護衛を務めるメルキディアと共に、急ぎ足で千早城へと戻って行く。
胸に抱きかかえ、背に担いだヒルコたちに、気をしっかり持つよう懸命に励ましながら。
「もう大丈夫だ。城に着いたら、温かな御粥が用意してあるよ」
「お腹が一杯になったら温かい布団で眠ると良いわ。皆が寝たいだけ、ぐっすりお休みなさい」
「……うん」「ありがとう、助けてくれて」
呼びかけが通じたように、ヒルコたちの顔に穏やかな微笑みが浮かんだ。
既に雪人とメルキディアの足は連結通路を駆けている。警戒していた襲撃も杞憂に終わり、間を置かずヒルコたちは城内で身柄を保護されることだろう。
いずれ体力が十分に回復したら、彼らにも城取合戦について伝えねばなるまい――そう思いながら、雪人は暫しヒルコたちに祈りを捧げた。今まで辛い時を過ごした分だけ、どうか幸せな時間を過ごせるようにと。
程なくして、救出した三人のヒルコたちは、全員が千早城へと送り届けられた。
名残惜しい気持ちはあったが、此処は未だ戦場だ。
安全な場所まで連れて行ったヒルコたちに暫しの別れ告げ、雪人とメルキディアは今一度、岸和田城の方を見遣る。
「これで、残すは一つだね」
「ええ。……待っていなさい、相木市兵衛!」
岸和田城内に残る指揮官を撃破するため。
そして、その先に待つ淀殿決戦へ駒をひとつ進めるため。
最後の戦いに臨むべく、復讐者たちは敵の城を目指して駆けて行くのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
神山・刹那
ネメシスモード・いしはま絵師のDC参照
お前さんが大将か
色々効果はあるみたいだが、相手の動きを封じるなんてな無粋だな
男と男の勝負に小細工は無用。ただ真正面から、ぶつかり合うのみ
さぁ、やろうか!
剛剣技・滝転斬で上空に飛び上がり、回転しながら攻撃してくるなら、肉体改造で体の筋肉をしなやか、且つ強度の高いものに変え、相手の攻撃を真正面から受け止め、残像を残し移動する程の脚力を上空に向けて移動することに全力を注ぎ、神速反応で相手が此方を視認する前に上空に飛び上がり、そこから雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの渾身の一太刀で斬り捨てる
「テメェがどこの誰だか知らねぇが、俺はお前を超えて行く!でなけりゃ、戦ってきた連中に笑われるからなぁ!」
『ぬうう、何たる醜態か……!』
眼前で繰り広げられた光景を前にして、天魔武者の指揮官である『相木市兵衛』は苦り切った声を洩らす。
城同士の合戦は完敗に終わり、千早城には傷ひとつ付けられず。
拠点防衛のラインはさしたる時間も稼げず突破を許し。
更には、人柱システムのエネルギー源に利用していたヒルコのエリアが破壊されている報告が入ったのが先程のことだ。
これだけの失態を重ねた以上、淀殿から極刑を言い渡されることは間違いない。
唯一の望みがあるとするなら、それは復讐者を討ち取った時くらいであろう。
だが――市兵衛のそんな最後の僅かな希望さえ打ち砕くように、今、彼のもとへ一人の復讐者が颯爽と現れた。
「お前さんが大将か。色々と小細工を弄してくれたが、相手の動きを封じるなんてな無粋だぜ」
神山・刹那(梟雄・g00162)である。
一陣の風に乗るように姿を見せた彼の姿に、市兵衛は思わず息を呑んだ。
復讐者の侵攻速度に、ではない。刹那という一人の剣士から漂う、壮絶な闘気がそうさせたのである。
「もう残るはお前さんだけだ。観念しな」
『くっ……!』
ネメシス形態となった刹那の放つ気配が、無言のうちに語る。
お前はもう逃げられない。ならばせめて、最後くらいは堂々と戦ってみせろ、と。
「男と男の勝負に小細工は無用。ただ真正面から、ぶつかり合うのみ――だろ?」
同時にそれは、純粋な力だけで決着を付けようという、刹那の計らいでもあった。
そんな彼の申し出に市兵衛は数瞬ほど逡巡した後、観念したように鋼の刃を構える。
『……この期に及んで、言い逃れはすまい! 勝負だ、ディアボロス!』
「そう来なくちゃな。さぁ、やろうか!」
開始と同時、戦場に激しい剣戟の火花が舞い散った。
業火と雷を刀に集約して斬撃を放つ刹那。対する市兵衛も、負けじと鋼の愛馬を跳躍して前中回転斬りを放つ。
『受けよ! 剛剣技・滝転斬!』
「成程……それがお前さんの攻撃か」
いまだ双方ともに有効な一撃を繰り出さぬまま、じりじりと戦いの時間が流れていく。
そんな中、刹那は全身の闘気を練り上げて、修羅のごとき笑顔で言った。
「お前さんは雑魚なんかじゃない。こいつは俺の本心だ、誇っていいぜ」
『く……世辞など無用!』
賞賛の言葉を、苦り切った声で市兵衛が切り捨てる。
そう、刹那の見立て通り、確かに市兵衛は決して弱い天魔武者ではない。
彼は足軽などより遥かに強い武者であり、だからこそ理解できる。出来てしまう。先程から全力の自分に対して、目の前の復讐者がいまだ本気を出していないことを。
(『こちらの実力を計ったか……となれば、奴は直に全力で来る!』)
果たして――次の瞬間、刹那は仕掛けた。
「テメェがどこの誰だか知らねぇが、俺はお前を超えて行く」
言葉だけを残し、刹那の五体が消える。
全ての気配を断って放つ『雲耀の太刀・天晴』。パラドクスの力で裂かれた雲の彼方、劫火と雷を宿した刀が晴天の後光を帯びて、市兵衛の頭上を照らす。
「でなけりゃ、戦ってきた連中に笑われるからなぁ!」
『くっ――』
反射的に肩部装甲で、市兵衛が防御態勢を図る。
だが、その動きよりも早く刹那が叩きつける一撃は、大地よ砕けよと言わんばかりの力を帯び、渾身の太刀となって朱色の装甲を切り裂いた。
「雷火の顎よ、我が敵を討て!」
『ぐおおおおおおっ!!』
それは正に、曇天すら雲を斬り散らし、晴天に変える究極の一太刀。
岸和田城の天魔武者を全て蹴散らす予告の号砲さながらに、刹那の一撃は高らかに合戦場に響き渡るのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
WIZディフェンス
見つけたわよ相木市兵衛…!
ここまで来たならば言葉はいらない。いざ尋常に勝負ってね!
相手は騎馬武者型。ならば機動力に追い付く為にゴスペルブリンガーに乗って戦場を駆ける
放たれるであろう啄木鳥の宿し矢には右手で制御したシルトガーレとアガートツヴァークによる浮遊盾でパリィさせる様に受け流しダメージを抑える
その間に監視しているであろう啄木鳥を見つけて、啄木鳥諸共ターゲットロック。
アガートツヴァークで囲い込むように展開し、本命パラドクスのガーランド・レイヴレーザーを発射
シルトガーレ本体からに加え、360度全方位に展開したアガートツヴァークによる18条のホーミングレーザーを避け切れるかしら!
百鬼・運命
🔳心情
さてそれじゃあ敵の首魁を討ち果たすとしよう
メルキディアさんとは何やら縁のある敵との事だ
その応援についてきたんだ
普段、旅団や依頼で世話になっている分の働きはさせてもらわないとな
🔳作戦
敵は騎馬型
籠城戦や攻城戦にはあまり向いているようには思えない
強みの機動力を封じるように立ち回るとしよう
🔳行動
基本はメルキディアさんを支援し、敵の機動力を封じるように立ち回り
大量の【フライトドローン】を呼び出して、敵を攪乱すると同時にドローンに命令して啄木鳥型ドローンの妨害を
それにあわせて【サイレントハンター】を使用し、敵の死角や呼び出したドローンの影などから不意を打つ形で攻撃を仕掛けて、メルキディアさんが攻撃を行う隙を作っていこう
また攻撃を行う際は攻撃が外れた際には岸和田城に被害を与えるように攻撃を
そもそも城も守らなくてはいけない以上、避けて岸和田城に大きな被害が出る事は避けたいだろうし、攻撃で床に穴が開いて足場が悪くなれば機動力にも影響が出るだろう
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
残すは相木市兵衛一体か。
自陣でありながら背水の陣というのもまた難儀な話だけれど、
此方もまた引き下がる訳にはいかないからね。
防衛に立ち塞がろうとも打ち倒し、淀殿との決戦への道を切り開こう。
しかし滝を転がり落ちる様な回転切りとは、また豪快な技を使うものだね。
まともに食らえばダメージは大きそうだけれど、
大技であればこそ、小回りは効き難そうにも見える。
パラドクスである以上回避は難しいにしても、打てる手はありそうだ。
【反撃アップ】で敵の動きを見極めつつ、【龍脈解放】のパラドクスを使用する。
踏み締めた足の先、岸和田城の床板の更に下の下の、大地に流れる龍脈のエネルギーを感じ取り、
その膨大なエネルギーをパラドクスとして引き出して、大地の杭と成して迎撃する。
ここでもやはり攻撃は最大の防御であるだろう。
【命中アップ】でタイミングを確と捉えて狙い定めて、
敵の勢いまでも利用する形へと導いて、【ダメージアップ】な攻撃として刺し貫く。
和泉国を舞台に幕を開けた、復讐者と天魔武者の城取合戦。
狂月神機『淀殿』の居城たる岸和田城で繰り広げられる戦いは、今まさに佳境を迎え、天守閣への新たな道を切り開くまで後一歩のところまで迫りつつあった。
『啄木鳥よ、我が敵を射抜く眼となれ!』
小型の鳥型ドローンが一機、チチッと声を響かせて『相木市兵衛』の肩を離れていく。
復讐者たちを捉えるように啄木鳥が送る情報を受けながら、機械弓に鋼矢を番えて市兵衛は言った。
『まだだ、ディアボロス! まだ勝負は終わっておらん!』
手負いとなって尚、その気魄は微塵も揺るがず。
死の瞬間まで戦い抜かんと告げる市兵衛を撃破すべく、復讐者たちは最後の戦いを開始するのであった。
「見つけたわよ、相木市兵衛……!」
戦場に着くと同時、メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)が戦意に満ちた声で告げる。
この敵を護る天魔武者は残らず討った。千早城への攻勢も跳ね除けた。囚われた三人のヒルコは全員救出し、残るはお前を討つのみだ――そう言い放つと同時、愛機ゴスペルブリンガーを召喚。戦いに応じんと構える。
市兵衛は騎馬武者型の天魔武者であり、機動力の確保は必須。
速度と狙いに優れる敵を真正面から叩きのめすという、メルキディアの雄弁な意思表示だ。
「ここまで来たなら言葉はいらない。いざ尋常に勝負ってね!」
「ああ。残るは首魁のみ、全力で討ち果たすとしよう」
百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)は頷きを返し、メルキディアを見遣った。
どうやらメルキディアは、あの天魔武者と何か縁があるらしい。深い事情までは分からないが、旅団や依頼でいつも世話になっている仲間のことである。相応の働きはさせて貰おうと、魔法触媒『呪術符』を手に運命は戦闘態勢を取った。
対する市兵衛もまた、いまだ戦意を湛えた目で復讐者たちを見遣ると、高らかに告げる。
『淀殿の元へは行かせぬ。お前たちの進撃もここまでだ!』
「あくまで最後まで抗う気か。自陣で背水の陣というのもまた難儀な話だけれど……」
微かな哀しみを滲ませた声で、文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は市兵衛を見遣った。
この天魔武者の覚悟が本物であることに、疑いの余地はない。とはいえ――いまだ彼に応援の一つも来ないことを見れば、捨て石とされたことは既に明らかだ。
そんな立場を哀れとは思うが、引き下がれないのは雪人らとて同じである。
「立ち塞がろうとも打ち倒し、淀殿との決戦への道を切り開かせて貰うよ」
「ええ。城取合戦に勝って、和泉国を制圧する為にもね」
「ここは俺たちも退けない。覚悟するんだな、相木市兵衛!」
得物を構え、戦いの火蓋を叩き切る復讐者たち。
市兵衛が跨る鋼馬の嘶きが、決戦の始まりを告げていた。
『我が矢からは逃れられぬと知れ、ディアボロス!』
戦闘開始と同時、疾駆する市兵衛の弓から雷矢が射かけられ、運命とメルキディアに降り注いだ。
運命は紙一重で直撃を避けながら、パラドクスで魚雷型エネルギーを生成。お返しとばかり撃ち返す。電撃を帯びた一射を浴びた傷口は、呪術符を操る度に激痛に苛まれた。
「……っ!」
敵の狙いは恐ろしく精緻だ。それを可能としているのは、先程から復讐者を捕捉している啄木鳥型ドローンだろう。
運命は即座に呪術符を空中に散布すると、それらを遠隔操作で炸裂させて攻撃の布石と為していく。目眩ましも果たせれば上々だが、こちらは成功すれば儲けものだろう。
「援護は引き受けた。メルキディアさん、全力で撃破してやるといい!」
「ありがとう、心強いわ!」
メルキディアは飛来する矢を凌ぎながらアガートツヴァークを操作し、反撃とばかりレーザーを敵に撃ち返していた。
鋼矢と飛剣、幾条もの光矢が互いに標的を射抜かんと、目まぐるしく戦場を飛び交う。
一秒でも集中を切らせば、瞬時に騎乗物から叩き落とされるのは確実の応酬――その中を巧みに掻い潜る雪人が、疾駆する足をぴたりと停めた。
「探り当てた、此処だ!」
踏み締めた足の先、岸和田城の床板の更に下の下。
足下から伝わる力の鼓動、大地に流れる龍脈の力を感じ取った雪人は、即座に『龍脈解放』で市兵衛を狙い定めた。戦場を疾走する鋼馬めがけ、とっておきの一撃を放つために。
「流れはやがて大河となりて――その脚、止めさせて貰う!」
高らかに告げると同時、踏みしめた足下から放つ気が大地のそれと同調する。
次の瞬間、雪人のパラドクスによって龍脈から引き出された泉のごときエネルギーが、残らず頑丈な杭へと変じ、市兵衛が駆る騎馬の腹へとめり込んだ。
衝撃。命中アップとダメージアップを込めた全力の一撃に、市兵衛が驚愕の叫びを漏らす。
『ぬぅっ!?』
残留効果を注いだ杭の刺突を受け、騎馬が足を阻まれる。
攻撃は最大の防御――その一言を体現したような一撃は、直撃を浴びせた市兵衛に反撃の機会さえ許すことは無く、
「二人とも、今だよ!」
雪人の合図と同時、運命とメルキディアは既に彼を狙い定めていた。
呪術符が舞い飛ぶ乱戦の場。その只中、ゴスペルブリンガーのエンジン音が一際高らかに鳴り響く。今こそ決着の時だと、そう告げるように。
『……やってくれる……!』
市兵衛は負傷した騎馬を再び駆ると、怒りに燃える眼で復讐者を睨み、なおも弓に矢を番え始めた。
かくなる上は最後まで抗い果てるのみ。そんな彼の意思を汲んだように、啄木鳥型のドローンが戦場を果敢に飛び回る。
敵は最後の死力を尽くして攻撃を行う気なのだろう。だが、それは同時に、運命が待ちわびた瞬間でもあった。
「敵も全力という訳だな。なら俺たちは――それを上回る全力で行く」
刹那、運命の手で舞い上げられた呪術符が一枚残らず弾け、紙片の嵐で市兵衛を包む。
敵の死角から必殺の一撃を浴びせる『サイレントハンター』の準備動作だ。次の瞬間、運命が発射した魚雷型エネルギーがダメージアップを帯びて市兵衛の懐で炸裂。城を揺さぶる大轟音を響かせ、会心の一打を叩きつける。
『ぐ……この、程度で……!』
直撃を浴びてよろめいたのも束の間、いまだ執念で騎馬を駆る市兵衛。
そうして番えた矢を復讐者に放つべく、啄木鳥に指示を出そうとした其の刹那――決着の刻は訪れた。
『む!?』
啄木鳥が、チチッと悲鳴に似た鳴き声を漏らした。
同時、運命の展開していた紙嵐が晴れ、市兵衛の視界が一気に開ける。
そこで彼が見たのは、彼と啄木鳥を包囲するように浮かぶ幾本もの飛剣。ゴスペルブリンガーを駆るメルキディアによって展開された型攻撃ユニット、アガートツヴァークであった。
『――!!』
「捕まえたわ、市兵衛。この攻撃、避け切れるかしら!」
メルキディアの祈りを込められた輪閃機シルトガーレが、パラドクスの力を増幅する。
発射されたレーザーは、拡張装備のアガートツヴァークを介して幾条もの光に分かれ、市兵衛の全身を捉えた。
飛剣型攻撃端末とのコンビネーションが放つ全方位展開攻撃『ガーランド・レイヴレーザー』。それはさながら光の檻にも似て敵を捕え、粉砕していく。市兵衛、騎馬、そして最期まで運命を共にした啄木鳥型ドローン、その全てを。
「祈りは巡り、輪廻を越え、破邪の光となり敵を討てッ!」
『む、無念……!』
嘆きの言葉を遺して塵へと還って行く市兵衛。
その最期を見届けたメルキディアはゴスペルブリンガーを颯爽と降り、笑顔で運命と雪人にサムズアップを送るのだった。
こうして、岸和田城を護る天魔武者たちは復讐者によって討たれた。
「お疲れ様。これでまた一歩、淀殿との決戦に進めるね」
雪人はメルキディアと運命を労うと、残りも僅かとなった天守閣の方角を見上げる。
これで淀殿を更に追い詰めることが出来た。人柱エネルギーの喪失も、今後の決戦で必ず有利に働くはずだ。
救出されたヒルコたちは千早城で保護されたことで、きっと良い未来に向かえることだろう。
「願わくば……何者にも脅かされない生を、彼らが送れるように」
「ええ。今も岸和田城に囚われたヒルコたちも、無事に救出されることを祈りましょう」
「なに、きっと大丈夫さ。さあ帰ろう、文月さんもメルキディアさんもお疲れ様だ」
天魔武者を滅ぼし、任務を成功に導いて、復讐者たちは最終人類史に帰還していく。
ヒルコたちと、そして圧政で苦しむ人々の為、和泉国が一日でも早く解放されるように――そう願いながら。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【グロリアス】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!