リプレイ
吉祥天・華瑞月
【墨染】
白雪に~染まるは紅葉(くれは)~いと高き、流る落ち行く川越ゑの
茶でも飲みつつ、ふぅ…
最中と紅葉饅頭を茶請けに
紅葉と雪とはなんとも浮流でささんすな
永き旅の途中にて砂漠にて流れ着いて神の使いとして過ごしておったが
あの刻逆で本来の力を失い気づけば斯様な姿になってしもうて…
いやまぁこの姿も伝承にて伝え聞く神の使いでもあるのじゃがな
おっと、如何のぉ…
湿っぽくなってしまいんした
そうじゃ!(なんか閃いた的に)
これをこうしてそれをこうすれば…(恐らくなんらかの力を付与したのかもしれない…)
そぉれ、行くのじゃ!
(緩やかな流れからのなんやかんやで『急流へと巻き込まれる』ように)
なにやら弟子に叫ばれるもどこ吹く風で流しては、すると、急流に巻き込まれたことで、周りの景色が面白いように変化する様子に先程の湿っぽさを吹き飛ばして…
ひゃっほーいとはしゃぎまくるのじゃ
隣で弟子ががみがみ五月蠅いが、聞こえんのじゃ!
髪やら、耳やら尻尾の金朱の毛並みを靡かせつつ楽しむ所存じゃよ
シャナオウ・ナラシャ
◆墨染
ほぉ、紅葉に雪とな…
燃ゆる紅の葉に舞い落ちる純白の花弁、もとい雪だが
(あの紅はあいつの目によく似ている。純白ではないが銀の結晶は…さしずめ俺ってな)
緩やかな流れに白き紅葉を眺めながら過ごすのも乙だな
このこと話したらあつは拗ねるかな? なんで呼んでくれねーんだと…
そうだな、機会があったらその時はあいつを誘おうか。嫌がってもな♪
(ふわりと舞い落ちて来た真っ赤な紅葉を手に、葉を清めてキスを落とそうか…愛おしそうに)
(ついでに紅葉と雪をスケッチしながら)
とのんびり過ごしていたら、急にガクンと船が動き出して
のわぁぁぁあああっ!?
構えていなかっただけにめっちゃびっくりどっきり、危うく船から落ちそうになったわ!
師匠!!
何してんだ、あんたはっ!?
最初に言ったよな?緩やかなほうで行くと…
でっ!なんでこんなことになっての?
どうやら途中で急流に巻き込まれた、いや、恐らく師匠が故意にやらかしたに違いな
この人はそう人だ! きっと緩やかな流れに飽きた…退屈になってしまったんだろう
●墨染の行方
四季折々の姿を見せるのは、この国ならではの風物詩ともいえよう。
だが移ろう季節は、時に繊細。
僅かな気温の変化で如何様にも変わる。
迫る寒さに染まる葉は赤く、一気に気温が下がれば空は凍る。
「ほぉ、紅葉に雪とな……」
遭遇した珍しい光景に、思わずシャナオウ・ナラシャ(『-紗那皇-』・g02191)は目を細めた。
これだけの木々に囲まれた渓流くだりも、赤く染まった葉も、舞い散る雪も。
どれも砂漠で暮らしていた彼にとっては珍しいもの。
「白雪に~染まるは紅葉(くれは)~いと高き、流る落ち行く川越ゑの~」
狐耳の先に触れる雪の冷たさに、軽く震わせ掃うと、吉祥天・華瑞月(姫神 -ヒメガミ-・g02230)は視線をゆっくりと上へと向けた。
小舟に揺られながら、用意した暖かいお茶を一口。
「ふぅ……紅葉と雪とはなんとも浮流でささんすな」
最中と紅葉饅頭を茶請けに用意し、この偶然の光景を楽しむように笑みを浮かべる。
「永き旅の途中にて、砂漠にて流れ着いて神の使いとして過ごしておったが、あの刻逆で本来の力を失い気づけば斯様な姿になってしもうて……」
考えて見れば、随分遠くまで来たものだ。
「いやまぁこの姿も伝承にて伝え聞く神の使いでもあるのじゃがな。おっと、如何のぉ……湿っぽくなってしまいんした」
つい自分の感慨にふけっていたと思えば、成程シャナオウもこの光景の向こうに何か見ているようだ。
「燃ゆる紅の葉に舞い落ちる純白の花弁、もとい雪だが」
シャナオウは燃えるような真っ赤な葉に、愛しい人の瞳を思い浮かべ表情を綻ばす。
(「あの紅はあいつの目によく似ている。純白ではないが銀の結晶は……さしずめ俺ってな」)
緩やかな流れに白き紅葉を眺めながら過ごすのも乙だなと、流れるままにきっといい土産話になるだろうと目に焼き付けふと思う。
「このこと話したらあつは拗ねるかな? なんで呼んでくれねーんだと……そうだな、機会があったらその時はあいつを誘おうか。嫌がってもな♪」
今回は師匠の華瑞月と共に来たが、次は恋人を誘おうとふわりと舞い落ちて来たモミジに手を伸ばす。
その赤に愛しい人の姿を乗せ、そっと口付ける。
キスを落とし、連れて来た時どんな顔をするかシャナオウは想像し、愛おしそうに。
土産話と一緒にスケッチを。
モミジと雪を記録に残すように、筆を走らせスケッチに夢中になる。
「そうじゃ!」
何処となく、静かな空気に何かを閃いたのだろう華瑞月は耳と尾をピコンと揺らし。
「これをこうしてそれをこうすれば……」
術を練り行使し、何らかの付与がされたのか、流れの1つを掴む。急流へと巻き込まれるようにと。
この川は穏やかな流れが多いが、山の川は細く険しい場所もある。
ガクンと小舟の向きが変わる。
2股に分かれた流れは明らかに加速していく。
案内人の話では、どちらも同じ場所に辿り着くというが、急に加速すれば驚くというもの。
シャナオウは、慌てて振り落とされまいと、小舟の縁にしがみつく。
「そぉれ、行くのじゃ!」
「のわぁぁぁあああっ!?」
どんどん流れていく風景はジェットコースターのように、激しく上下しながら急流に巻き込まれていく。
「師匠!! 何してんだ、あんたはっ!?」
これは絶対師匠が故意にやらかしたに違いないと、シャナオウは叫ぶ。
しっとりと湿った空気が吹き飛ばされ、小舟は飛沫を跳ね上げ滑り下っていく。
「ひゃっほーい。おもしろいのじゃ!」
「危うく船から落ちそうになったわ! 最初に言ったよな!? 緩やかなほうで行くと」
「ががみがみ五月蠅いのう。聞こえんのじゃ!」
金朱の毛並みと髪を靡かせ、華瑞月は笑い声をあげ。
シャナオウは、飛沫やら雪やらを顔面や開いた口の中に受け、冷たいやら痛いやら。
「なぁ、でっ! なんでこんなことになってんの!?」
途中で急流に巻き込まれた。いや、恐らく師匠のせいだ。
(「この人はそう人だ! きっと緩やかな流れに飽きた……退屈になってしまったんだろう」)
こうなってしまっては、何を言っても無駄だ。
とりあえず、今は無事に小舟が目的地に辿り着くのを祈ろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
【水面走行】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
リリーベル・カンパネラ
景色を眺めながらね、渓流下りを楽しみたいなぁ
ずうっと続いてるモミジのトンネルにね、舞い散る雪が見られるなんてっ
2つの季節の光景が一度に見られるなんてね、すごーくフシギっ。ここではね、秋と冬は仲良しさんなのねっ
人の手が入ってない自然だからこそね、見られる絶景だよねぇ!
リリィもね、温室を植物さんやお花さんで満たしてね、幻想的な場所にできるよーにがんばらないとっ
温室を倖せでいっぱいの場所にしたいからっ
色んな植物さんを育ててね、みんなが笑顔になれる場所にしてね、それでね――いつかパパとママをご招待してあげるのっ!
どんな顔してくれるかなぁ。いっぱい褒めてくれるかなぁ?
えへへー、2人とね、夢でしか逢えなくてもだいじょーぶだよっ。リリィはね、元気にしてるからっ
あ、モミジさんすっごくたくさん降ってきたっ!
捕まえられるかなぁ?
舟から落ちない程度にね、チャレンジしてみよっと
小さな手のひらみたいっ
真っ赤なモミジさんてね、すごーくキレイだよねぇ
温室でも育ててみよっかなぁ
元気に育ってくれるかなぁ?
御守・樹
アドリブ歓迎
雪がちらついてるって話だし、さらに川ならしっかり防寒はしとこ。
あとあったかい飲み物もだな。カフェオレでも入れておこう。
一応蓑?ゴザ?みたいなの被って隠れ蓑に。ぱっと見は雪よけに見える…といいなぁ。
紅葉と雪。こういうの風流って言うのかなぁ。
完全観光気分になるけど屋形船みたいな船だとなお良かっただろうなぁ。
雪に紅葉…んーこういう感じの光景見た事ある気がするんだけどどこでだったかなぁ。
ああそうだ、春先、地元での早咲桜に名残り雪の光景だ。さらに根雪もまだ残ってたからちょうど観光できてた人達が喜んでたような記憶。
ほげっと景色眺めながらつらつらと思い出したり考えたり。
つか鎖国砦ってなんだよ。
いや言いたい事はわかるんだが。外からのを防ぐってんなら歴史で習ったからよくわかるが。
単純に儀式するなら砦の形を取らなくても良さそうなもんだがなぁ。
●緩やかな流れ
清らかな流れは美しく、澄み切っている。
美しいモミジのトンネルに、見あげるリリーベル・カンパネラ(夜明けの福音・g09480)は歓声をあげ。
完全防寒の上、御守・樹(諦念の珪化木・g05753)は蓑被り雪避けに。
「雪がちらついてるって話だから防寒してきたけど、やっぱり寒いな」
「ずうっと続いてるモミジのトンネルにね、舞い散る雪が見られるなんてっ。2つの季節の光景が一度に見られるなんてね、すごーくフシギっ」
楽しそうなリリーベルとは違って、何だか樹は座敷童みたいに小さくなっている。
それでも視線は、周囲の景色へと自然と惹かれていく。
「ここではね、秋と冬は仲良しさんなのねっ。人の手が入ってない自然だからこそ、見られる絶景だよねぇ!」
樹が用意したカフェオレをお裾分けしながら、ホウッと息を吐けば秋の景色に混じる雪と共に白い息が広がる。
「紅葉と雪、こういうの風流って言うのかなぁ。屋形船みたいな船だとなお良かっただろうなぁ」
穏やかな景色に、完全観光気分にひきこまれるが事件のことも忘れてはいない。
ただ今の、到着するまでの時間だけは天魔武者のことも忘れ、楽しんでもいいだろう。
「雪に紅葉……んーこういう感じの光景見た事ある気がするんだけど、どこでだったかなぁ」
「リリィもね、温室を植物さんやお花さんで満たしてね、幻想的な場所にできるよーにがんばらないとっ。温室を倖せでいっぱいの場所にしたいからっ」
温室の夢も暖かだ。
リリーベルは晴れやかな笑顔を浮かべ、その夢を口にする。
「色んな植物さんを育ててね、みんなが笑顔になれる場所にしてね、それでね――いつかパパとママをご招待してあげるのっ!」
きっと温室であれば季節を問わず、様々な花を目にすることが出来るだろう。
赤青黄色。きっと色んな顔を見せてくれるはずだ。
それこそ春を知らせる桜だって。
楽しそうに温室の夢を語るリリーベルの言葉に、樹は引っ掛かってた記憶を思い出す。
「ああ、そうだ。春先、地元での早咲桜に名残り雪の光景だ」
雪の残る景色に、早咲き桜が花開く。冬と春が並ぶ光景だ。
「さらに根雪もまだ残ってたから、ちょうど観光できてた人達が喜んでたような」
それは赤に舞う白の光景ではなく、桃色と白が並んでいたものだが、樹の中に懐かしさが広がる。
「温室がいっぱいできたら、どんな顔してくれるかなぁ。いっぱい褒めてくれるかなぁ?」
きっとステキな温室が出来れば死別した両親にも何か届くかもしれない。空の向こうに、リリーベルはフワリと話しかける。
「えへへー、2人とね、夢でしか逢えなくてもだいじょーぶだよっ。リリィはね、元気にしてるからっ」
笑顔を振り撒けば、ザアッと吹き込んだ風が優しく葉を揺らし雪を舞わせる。
モミジのシャワーに、キラキラと輝きが瞬き、彼らは眩しそうにそれぞれの思い出を抱き見あげ。
「あ、モミジさんすっごくたくさん降ってきたっ! 捕まえられるかなぁ?」
伸ばしたリリーベルの手からヒラヒラとモミジは鬼ごっこをするようにかわし舞い散って。捕まらないと残念がっていれば、いつの間にかヒラリと簪のように髪に1つ紅が咲く。
「小さな手のひらみたいっ。真っ赤なモミジさんてね、すごーくキレイだよねぇ」
温室でも育ててみよっかなぁと呟くリリーベルに、モミジは温室でなくても比較的栽培が簡単だった気がすると、街のあちこちに植わっていた光景を思い出し樹が言う。
勿論、綺麗に紅葉させるには何かしらかのコツが必要だと思うが、寒くならないと染まらない以上温室よりは外での栽培になるのだろう。
「元気に育ってくれるかなぁ?」
丁寧に世話をすれば、きっと応えてくれるだろう。
ぼんやりと景色を眺めながら、だんだん近付いてきた砦に、樹は蓑の中に隠れるように身体を小さくする。
「はー……つか鎖国砦ってなんだよ。いや言いたい事はわかるんだが。外からのを防ぐってんなら歴史で習ったからよくわかるが……」
閉じていることに意味があるのか、単純に儀式するなら砦の形を取らなくても良さそうなもんだがなぁ、なんて思考を巡らせながらそっと砦へと潜り込んでいくのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
●フカヒレには成れない
広い砦の中では、陸にも関わらず何故か鮫が漂っていた。
内部へと侵入したイグネイシャス・チェンバレン(ワールドイーター・g03484)の第一印象は、何だこれはと疑問を抱いた。
黒い毛並みを持つ狼のようにも見える珍しい竜種のドラゴニアンだが、それを勝る異様な光景だ。
「そろそろ巡回の時間か」
作業の進み具合を調べる様に、大きな尾を揺らし『七本鮫『化け鮫』』が宙を漂い砦内を泳ぎ始める。
「まあいい。魚とは違うが、喰えるだろう」
果たして食材となり得るか謎だが、まずは欲望のままに調理してからでも遅くない。
相手の注意を引くように、壁の1つをぶち破る。
音に誘われた化け鮫は方向転換し、イグネイシャスを見付け喰らおうと大口を開けた。
「煮ても焼いても食えぬなら、消し炭だ」
近付く化け鮫に向かって『竜炎のグリエ』を吐き出し、豪炎に包んだ。
激しい悲鳴と共に化け鮫は身体を仰け反らし、暴れ回る。
作りかけの砦を己の殻で壊し、炎が燃え移るが消火にまで気が回らない。
炙られ染み出す脂が香ばしい匂いを漂わせ、少しだけ食欲をそそる。
「美味しい料理を食べるのに、銀のフォークは不要だろ」
火入れは確実に。
イグネイシャスが見守る中、化け鮫も最後は骨となり、消し炭へと化していくのであった。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【おいしくなあれ】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
●『混合』
建設中の施設に火の手が広がる。
その騒ぎに人足達は逃げ出し、配下である『化け鮫』も何処かへと宙を泳いでいってしまった。
「これは、いったい、何の騒ぎだ?」
逃げ惑う人足とは逆に砦へと飛び込んできた『『七本鮫』化け鮫・混合』は、事態を把握しようとした。
「――魔女の名と血において奇跡を齎す。其れは力ある言葉で形ある斬撃を成す御業、雷撃の如き速度と軌道で敵を切り刻め」
密かに『混合』を視界に捕えたアスナ・シュヴェーゲリン(藍血魔女・g07162)は、素早く詠唱し力ある言葉を顕現させる。
雷霆が生じる音に、なんだと『混合』が顔を向けるもその時には、幻術の中。
激しい雷が迸り、『藍血貴承・幻にして雷の如く刻め言葉の剣(ブラッドロード・ラミエルブレイド)』は息つく暇を与えず『混合』を斬りつける。
不意打ちの一撃をくらった『混合』は、絶叫をあげ身体から血を流しながら激しく声をあらげる。
「何だ、貴様!」
「妾も色々なものを混ぜて薬を作りますが、あなたほどの珍妙な生き物は始めてみましたね」
「何だと、聞いてる!」
怒りのまま蛸の足となった尾を振るい、『混合』はアスナを『捕蛸鮫』で締め上げるが、冷ややかな視線が向けられる。
「この程度で妾を捕えたと思わないで欲しいですね」
言葉は力。そして魔術はお手の物。
身体を締め付ける蛸足に術をぶつければ、スルリとアスナは逃れ、砦の何処かへと煙に紛れる様に姿を消すのであった。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
大和・恭弥
アレンジ、連携可能
ヒルコを人身御供に、と加えるだけでもおぞましい計画だが、そこから一般人も巻き込む可能性を考えると 早く施設を壊さないとな。
仲間の後を追ってかけつけ、なるぺく気配をさとられないよう注意を計らって侵入、敵がいるところまで向かう。もしもそれまでに刀で施設を壊す手段があれば一閃しよう。
……さっきから感じる殺気はこのサメのせいか。
悪いがヒルコに危害がない程度に施設もろとも攻撃させてしおう、
……っと、なるほど、素早さはそれなりにあるということだな。
藍雪を抜刀して呪詛を解放し、素早く相手の呼吸を読んで最小限のダメージになるよう交わしながらパラドクスを発動して一閃、敵を一掃しつつ施設のもろくなっている部分を見つけて両断する勢いで斬ろう
突貫工事なら好きがあるはずだ。
できれば手荒なまねはしたくない。
●化け鮫
騒ぎに乗じて、砦の建設現場へと仲間を追い大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)は侵入した。
「ヒルコを人身御供に、と加えるだけでもおぞましい計画だが、そこから一般人も巻き込む可能性を考えると早く計画を阻止しないとな」
既に始まっている戦闘のおかげか、出入口の見張りもなくこの現場で働いていた人足達もそれぞれの方法で逃げていく。
ヒルコの居る場所はと視線を巡らせれば、高台の小屋が良く見える。
確かに周囲には何も無く、こちらでどれだけ暴れても彼らには害はなさそうだ。
――ならば。
作りかけとはいえ、施設を支える柱に向けて〈妖刀『藍雪花染』(アイセツハナソメ)〉を抜刀し斬りつける。
卓越した刀の一閃であれば、斬れていても倒そうとしなければ直ぐに崩壊することはないだろう。
そのまま、いくつか目についた柱を壊し進んでいれば、どこからともなく殺気が突き刺さる。いや、殺気というより飢えか。
建築途中の基礎と広がる炎の間を駆け抜ければ、待ち構えて居たかのように『化け鮫』が大口を開け『瞬鮫噛』で恭弥を狙う。
食らい付かんと突撃してくる口に恭弥は刀を縦に口の中へと突き立てた。
「……っと、なるほど、素早さはそれなりにあるということだな」
そのまま口を閉じさせまいと、恭弥は化け鮫に抵抗する。
「……さっきから感じる殺気はこのサメのせいか。悪いが施設もろとも退場願おうか」
力任せに突っ込んでくる化け鮫の勢いに、壁に押し付けられるも既にその壁は斬りつけられたもの。
衝撃を受けた作りかけだった施設は、一瞬で崩れ落ちていく。
その光景に焦った化け鮫は、さらに大きく口を開け驚きをあらわにした。まさかこの程度で崩れるとは思っていなかったという顔だ。
その隙を逃さず、恭弥は化け鮫の横へと身体を逃がすように転がし跳び起きると、呪詛を解放する。
哀しみ、絶望、後悔といった無念千万の呪詛は、魑魅魍魎を逃さない。
真横に雷がはしったかのようであった。
「この世を歪ませるものに慈雨は必要ない――雷撃の如く心根を斬るのみ」
雷の如き激しい『剣技・天神ノ瞋怒雨「雷神」(ケンギ・テンジンノシンドウ・ライジン)』の一閃は、化け鮫を開き残る施設を斬った。
崩れていく建物と共に、化け鮫の屍が地に落ち瓦礫に埋もれていく。
これで、残るはあの混ざり物の鮫だけ。
広がる炎が残る施設の全てを燃やさんと、広がり続けるのであった。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
シャナオウ・ナラシャ
ふぅー…一時はどうなるかと思ったが、無事に辿り着いた、か
そういや敵は二種類だったか、んーじゃあ俺はこっちで
わぁー…(棒読み)
尾がタコ?イカ?ヒレが…カニって
どれも美味いけどさー…これは、美味しく無さそう
単品では何処も美味いんだけどな…
まぁ取り合えず片付けない事には本来の目的が為せないからな
えーと…あれ?
頭の上のは一角で背中のアレは…羽根?
どんだけ型破りなんだ…よ
ふむ…(自身を見下ろして)、今なら残留効果で敵にはこちらは見えにくくなっている感じか?
更に気配を希薄にすれば…奇襲もしやすくなるかな?
デストロイガントレットを握り返しては、忍ばせた刺突用に特化した広く平たい刃を引き抜いては不意打ちで攻撃を繰り出す
ラフィスは雷撃と風を纏いつつ劔千本を引き連れて敵を引っ搔き回してもらうつもりだ
その隙を突いて…ってな?
敵の攻撃に対してはデュナミス・デーヴァが恐らく反応するかと思われるが…
俺が攻撃するまでは大人しくしするように調整をしつつ攻撃の直ぐ後に展開する感じだ
アドリブ連携お任せ
残留効果は有効活用する
御守・樹
アドリブ連携歓迎
パラドクスの発動は武器有りでも無しどちらでも
やっべ出遅れたって…またあいつか、キメラ鮫。あいつに関しては深く考えても無駄っていうか、妖怪の成り立ち(一般的)的に人間の想像力が垣間見えるよなぁ。
光学迷彩を纏い物陰に身を潜んでおいて隙を見てアサシネイトキリングで不意打ち。
そのまま接近戦に持ち込んでなるべく距離を離さない。二回目の不意打ちは意味をなさなくなるけど敵の突進っぽい攻撃はある程度軽減できねぇかな。突進系は加速する距離が必要だしさ。
幸い相手は一体。ちょこまかと引っ付いてりゃうまい具合にヘイト稼げるだろうし、味方の攻撃もしやすいだろう。
鋏に警戒は必要だけど、角も一本だししかもついてるのは頭。角による攻撃は行動が読みやすいし競り負けないように籠手で受け流す。
陳・桂菓
遅ればせながら助太刀しようか。
鮫、というか……海産物系でまとめた鵺といった風情か。
面白い見た目だな。いや面白がっている場合ではないが。
使用武器は苗刀『飛竜』
敵の速度と鋭利さに対抗できるよう、速度と斬れ味に優れた大太刀を用いる。
狙うのは、まず一太刀目ですれ違い様にトビウオの羽を両断、ないし最低限でも傷を刻むこと。そうすれば少なくともトップスピードは下がるはずだ。
その後に改めて、動きの鈍った敵の首なり胴なりを狙って、斬撃を繰り出す。角とかハサミとかは堅そうだし、避けたい。
初太刀を上手く当てられるか否かが勝負の分かれ目になるだろうか。ここが最も難しいところではある。
スピードと近接戦闘の腕は私の得意分野だし、そうそう後れは取らんはずだが……まあ、【命中アップ】の効果とかもあるし、何とかなると信じよう。
「タコ足やらカニのハサミやら、微妙に美味そうにも見えるな……いやまあ、クロノヴェーダなんぞ焼こうがどうしようが食う気にはなれんが」
●あれは鮫なんだろうか?
手際よく砦施設の破壊が進み、建設は完全に阻止された。
「わぁー……尾がタコ? イカ? ヒレが……カニって」
「……またあいつか、キメラ鮫」
「鮫、というか……海産物系でまとめた鵺といった風情か」
急流下りを終え、無事に辿り着いたと一息ついていたシャナオウ・ナラシャ(『-紗那皇-』・g02191)は乾いた声をあげる。
御守・樹(諦念の珪化木・g05753)と陳・桂菓(如蚩尤・g02534)もそれぞれ、『『七本鮫』化け鮫・混合』
施設破壊は任せ、んーじゃあ俺はこっちでとやってきたが想像を超える姿が暴れ待地構えていた。
「面白い見た目だな。いや面白がっている場合ではないが」
「どれも美味いけどさー……これは、美味しく無さそう」
「あいつに関しては深く考えても無駄っていうか、妖怪の成り立ち的に人間の想像力が垣間見えるよなぁ」
「単品では何処も美味いんだけどな……まぁ取り合えず片付けない事には本来の目的が為せないからな」
そんなことをディアボロス達が話している中、燃え広がる炎に『混合』はオロオロとしていた。
彼にとって、ここは預かっていた大切な砦だ。
任されていた以上、この失態が知られれば彼もただでは済まないだろう。
もし彼の物が想像された時に、水を扱う力でも得ていたら今頃消火していたかもしれない。だが彼にはそんな力は無かった。
どうしたらいいか戸惑い漂う『混合』に気付かれていない隙に、樹は光学迷彩を纏いながら背後に回り込む『アサシネイトキリング』を仕掛ける。
気持ち悪くうねる蛸足を斬り落とすように、樹は一式二対のナイフ〈Morta〉を両の手に持ち素早く振るった。
「ぐわあぁぁ! 何だ貴様!!」
怒れる『混合』は大きく身体を反らし、樹に頭上の角を向けた。
狙いを絞らせないように樹が駆け回れば、『混合』は苛立ち、真っ直ぐな一矢のように突っ込んでくる。
あの角は一角クジラなどから取って来たのだろうか。まさかユニコーンなどとそこだけ海から離れるとは思えないが……。
その足元で、活きのいい斬りたて新鮮な蛸足が跳ねているがそっと触れないようにしておこう。
「えーと……あれ? 頭の上のは一角で背中のアレは……羽根?」
どうやらあれはトビウオの羽だというが、鮫の体格を支えるだけあって何だか別の生き物の羽のようにも見える。
「どんだけ型破りなんだよ……」
だから自由に宙を飛んでいるのか。いや、妖怪という時点でその限りではないだろう。
シャナオウはトビウオの羽を大きく広げ、『飛鮫貫』をディアボロス達に仕掛ける。
「斬る!」
桂菓は迫る角と突撃に巻き込まれないよう横へ跳びながら、大きく〈苗刀『飛竜』〉を回し前へ。
神速には神速を。
不釣り合いな『混合』のトビウオの羽を、『迅雷縫雲閃(ジンライホウウンセン)』で一閃し斬り飛ばす。
突撃の勢いのまま『混合』は地上に落ち、地面を滑った。
地上に落ちてしまえばただの打ち上げられた魚と同じ。
少々巨大で大暴れするので油断ならないが、『混合』の注意が他の者にむいてる間に、 シャナオウは〈デストロイガントレット〉を握り返し、刺突用の特製籠手〈ジャマダハル〉の広く平たい刃を引き抜き、念の為スフィンクス『ラフィス』にも雷撃と風を纏わせ反対側から同時に仕掛けさせる。
墜落したといってもそこはクロノヴェーダ。
大きな身体を暴れさせ、甲殻類の鋏を鳴らし『鋏鮫斬』を繰り出してくる。
うっかり鋏に掴まれば身体を両断されかねないが、捕えられないよう動きを見極め、シャナオウは『クー・デ・グラス』を繰り出し腹を貫いた。
低い呻きと共に身体を捻らせ喰らい付こうと牙を剥くが、反対側から樹に斬られ、正面から桂菓に斬られ、『混合』は息も絶え絶えだ。
「タコ足やらカニのハサミやら、微妙に美味そうにも見えるな……いやまあ、クロノヴェーダなんぞ焼こうがどうしようが食う気にはなれんが」
桂菓の言う通り、斬り落とされながら未だに地面で蠢いてる蛸足が火にあぶられ香ばしい匂いを漂わせているが。不思議なことにそれを眺めても、食欲は残念ながら起こらない。寧ろ減っているのではないだろうか。
まな板の上ではないが、こうも囲まれ自由に飛ぶ翼を奪われれば、もう『混合』に出来る足掻きは少なかった。
鋏を振るっても届かず、最後には全て斬り落とされ、ただの鮫の姿となり捌かれるのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【モブオーラ】LV2が発生!
【一刀両断】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV3になった!
陳・桂菓
まず生きるにあたって何が必要といえば、真っ先に挙がるのは飯だろう。人間、何はなくとも食わなければ死ぬ。
継続的に暮らしていくとなれば、田畑があるに越したことはない。開墾して【土壌改良】を施し、収穫量を増やそう。
ヒルコたちは体力が低い。となると……土地にバフ掛けてるとはいえ、栽培の比較的簡単な作物がいい。
まずジャガイモ。それからナス、大根、ネギあたりも楽な部類か。栄養バランスを考えると、大豆も育ててタンパク質も確保したいな。
稲も栽培できれば強いかもしれんが、難度が高いからな……山間の隠れ里ということも考え合わせると、蕎麦とかの方が楽に育てられるはず。
それらの苗やら種芋やらは、私が近隣の村を駆けずり回れば多少なり確保できるだろう。
現金って持ってたっけ? まあ、持ち合わせがなかろうがその辺で猪やら鹿やらでも狩って物々交換すればきっと応じてくれよう。
「楽ではないよな、生きるというのは。こんな時代ならなおさらだ。だが、心を強く持て。天魔の天下などそう長くは続かん……いや、続けさせんよ。約束だ」
御守・樹
アドリブ連携歓迎
当面ってとりあえず一冬越すって事でいいのかな?ならまず食事と寒さをしのげる家に衣服か。
新宿から持ち込めるだけの食糧を持ち込んで渡したら、砦跡から使えそうなものを探しておこう。
調理器具とか衣服とか木材とか。一から作るよりあるもの利用したほうが楽だし、こっちのディヴィジョンが調達元ならヒルコ達も扱いがわかると思うしな。
あとは家だけど…竪穴建物だとある程度寒さを防げるし、高さも必要ないからどうだろう?
時代的にはもう使われなくなってきてるからどうかとは思うけど、地面を掘る分必要板材も少なくて済むし、半地下ってだけでも結構気温を一定に保てるって言うし。
小さい頃コウモリ捕まえに行った元防空壕も奥に行くほど気温はいっつも同じぐらいだったもんな。
しっかり屋根を厚めにして中で炉を焚けば寒さも防げるし燻蒸効果もあるし。まぁ、燻蒸に関してはこっちの時代の方がわかってると思う。
怪力無双活用で竪穴の小屋を作る。小学生の好奇心が主だったとはいえ当時ガッツリ作り方教えてもらっててよかった。
●新しい里
建築現場を見渡せる高台の小屋から救出された4人のヒルコは、不安そうな表情を浮かべディアボロス達の後をついていった。
助けて貰ったがどうしたらいいか分からない。そんな顔だ。
「ありがとう。もうちょっとで、お腹ペコペコで潰れちゃうとこだったよ」
「でも、ボクたちこれからどうしよう……」
破壊した施設の人足用に蓄えてあった食糧を拝借し、ひとまず目先の彼らの飢えは何とかしたが問題は1人のヒルコが口にしたとおり、これからのことだ。
「当面ってとりあえず一冬越すって事でいいのかな? ならまず食事と寒さをしのげる家に衣服か」
簡単には天魔武者に見つからない場所まで案内し、御守・樹(諦念の珪化木・g05753)は彼らに新宿島からもってきたあったかそうな衣服を渡し、片隅で待って貰っている間に隠れ里を一気に整えることに。
「ここで大人しく待っててくれな」
見かけが小さいせいか、つい子供に話しかける様な言葉をかけてしまうが、恐らく彼らはもっと大人なのだろう。
だが捕えられていた疲労も相なって、いいお返事と共に携帯食を食べながら木の根にしゃがむのであった。
さて……。
「まず生きるにあたって何が必要といえば、真っ先に挙がるのは飯だろう。人間、何はなくとも食わなければ死ぬ。継続的に暮らしていくとなれば、田畑があるに越したことはない」
少しでも開墾し土壌改良を施しておこうと、陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は準備をはじめ栽培の簡単な作物を植えていく。
「ヒルコたちは体力が低いからな。まずジャガイモ。それからナス、大根、ネギあたりも楽な部類か。栄養バランスを考えると、大豆も育ててタンパク質も確保したいな」
稲も栽培できればいいがと辺りを見回すが、そこは山地。川から水をひけるかもしれないが、ここは山間の隠れ里。
あまり目立つような広さで畑を作るわけにもいかない。
「蕎麦とかの方が楽に育てられるか」
事前に近隣の村を周り、どんな作物を育てているか聞いて回り適した作物の苗や種イモを分けて貰ってきたので、土地との相性は安心だろう。
「一から作るよりあるもの利用したほうが楽だし、こっちのディヴィジョンが調達元ならヒルコ達も扱いがわかると思うしな」
火事場泥棒のようで申し訳ないが、砦建設現場にあった人足が使っていた利用できそうな生活用品を、樹は運びだしていく。
調理器具や食器。ちょっとした工具など。
もうあの砦跡に人足が戻ってくることはないから丁度いいだろう。
後は家だけどと、次は地面を掘っていく。
樹が作り上げる住居は竪穴式。時代的にはもう使われなくなってきてるからどうかとは思うけど、穴を掘る分板材を組む量も少なくなり、その分隠しやすくもなるだろう。
「半地下ってだけでも結構気温を一定に保てるって言うし、ある程度寒さも防げるだろう」
そういえばと樹が思い出したのは、小さい頃コウモリ捕まえに行った元防空壕。
「あそこも、奥に行くほど気温はいっつも同じぐらいだったもんな」
それでも今は冬だ。
しっかり屋根を厚めにし、中で炉を焚けるように整える。
「寒さも防げるし、燻蒸に関してはこっちの時代の方がわかってるだろうしな」
何だか秘密基地を作るみたいだと、好奇心旺盛だった小学生の頃ガッツリ作り方を教えてもらっててよかったなんて怪力無双を活用し、ヒルコ達の隠れ家を樹はつくるのであった。
後は、今しばらく彼らには耐えて貰うのみ。
「楽ではないよな、生きるというのは」
隠れ里の説明を一通りし、桂菓は彼らを元気づける。
「こんな時代ならなおさらだ。だが、心を強く持て。天魔の天下などそう長くは続かん……いや、続けさせんよ。約束だ」
それまで、ここで協力し合って生き延びてくれと願って。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!